(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】店舗管理装置、店舗管理方法、及び店舗管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240417BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2020094502
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森下 壮一
(72)【発明者】
【氏名】千葉 海
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-284946(JP,A)
【文献】特開2014-013532(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部及び記憶部を備え、料理を提供する複数の店舗を管理する店舗管理装置であって、
前記制御部は、
メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量と、各材料の仕入原価である材料原価情報の原価単価と、を含むレシピ情報を作成して、前記記憶部に格納するレシピ情報作成手段と、
各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、前記レシピ情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗のメニュー別の材料毎の仕入単位のロス金額及び/又は各店舗のメニュー別の材料毎の換算単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納し、その際、換算単位の場合は、ロス数は、想定棚卸数-棚卸数で算出し、ロス金額は、(((想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量))×材料原価情報の原価単価)/(換算数量)で算出し、また、仕入単位の場合は、ロス数は、(想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量)で算出し、ロス金額は、((想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量))×材料原価情報の原価単価で算出する在庫集計手段と、
を備えたことを特徴とする店舗管理装置。
【請求項2】
表示部に表示される照会画面上でのオペレータの操作に応じて、前記記憶部に格納した在庫集計情報を参照して、各店舗のメニュー別の材料毎のロス金額の照会結果を表示出力する照会手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の店舗管理装置。
【請求項3】
制御部及び記憶部を備えた情報処理装置
が実行する店舗管理方法であって、
前記制御部において実行される、
メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量と、各材料の仕入原価である材料原価情報の原価単価と、を含むレシピ情報を作成して、前記記憶部に格納するレシピ情報作成ステップと、
各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、前記レシピ情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗のメニュー別の材料毎の仕入単位のロス金額及び/又は各店舗のメニュー別の材料毎の換算単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納し、その際、換算単位の場合は、ロス数は、想定棚卸数-棚卸数で算出し、ロス金額は、(((想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量))×材料原価情報の原価単価)/(換算数量)で算出し、また、仕入単位の場合は、ロス数は、(想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量)で算出し、ロス金額は、((想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量))×材料原価情報の原価単価で算出する在庫集計ステップと、
を含むことを特徴とする店舗管理方法。
【請求項4】
制御部及び記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための店舗管理プログラムであって、
前記制御部において、
メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量と、各材料の仕入原価である材料原価情報の原価単価と、を含むレシピ情報を作成して、前記記憶部に格納するレシピ情報作成ステップと、
各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、前記レシピ情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗のメニュー別の材料毎の仕入単位のロス金額及び/又は各店舗のメニュー別の材料毎の換算単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納し、その際、換算単位の場合は、ロス数は、想定棚卸数-棚卸数で算出し、ロス金額は、(((想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量))×材料原価情報の原価単価)/(換算数量)で算出し、また、仕入単位の場合は、ロス数は、(想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量)で算出し、ロス金額は、((想定棚卸数-棚卸数)/(換算数量))×材料原価情報の原価単価で算出する在庫集計ステップと、
を実行させるための店舗管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗管理装置、店舗管理方法、及び店舗管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、料理を提供する店舗を複数展開する多店舗展開企業では、本部で店舗の売上や在庫を管理する場合がある。例えば、従来の店舗管理システムとして、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、料理を提供する店舗を複数展開する多店舗展開企業において、店舗別及び材料別の正確な材料のロス金額を把握することに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、料理を提供する店舗を複数展開する場合に、店舗別及び材料別の正確な材料のロス金額を把握することが可能な店舗管理装置、店舗管理方法、及び店舗管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備え、料理を提供する複数の店舗を管理する店舗管理装置であって、前記制御部は、メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量とを含むレシピ情報を作成して、前記記憶部に格納するレシピ情報作成手段と、各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、前記レシピ情報と、各材料の原価情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗の材料毎の仕入単位及び/又は数量単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納する在庫集計手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、表示部に表示される照会画面上でのオペレータの操作に応じて、前記記憶部に格納した在庫集計情報を参照して、店舗別及び材料別のロス金額の照会結果を表示出力する照会手段を備えていてもよい。
【0008】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための店舗管理方法であって、前記制御部において実行される、メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量とを含むレシピ情報を作成して、前記記憶部に格納するレシピ情報作成ステップと、各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、前記レシピ情報と、各材料の原価情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗の材料毎の仕入単位及び/又は換算単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納する在庫集計ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置に実行させるための店舗管理プログラムであって、メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量とを含むレシピ情報を作成して、前記記憶部に格納するレシピ情報作成ステップと、各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、前記レシピ情報と、各材料の原価情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗の材料毎の仕入単位及び/又は換算単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納する在庫集計ステップと、を実行させるための店舗管理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、料理を提供する店舗を複数展開する場合に、店舗別及び材料別の正確な材料のロス金額を把握することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る店舗管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、レシピ構成元マスタの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、メニューの構成要素の階層構造の例を示す図である。
【
図4】
図4は、レシピマスタの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態に係る店舗管理装置の制御部の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態に係る店舗管理装置の処理の具体例を説明するためのサンプルデータ(レシピ情報、売上情報、帳簿在庫情報、棚卸情報、メニュー別材料別売上情報、換算単位帳簿在庫情報、換算単位棚卸情報、材料原価情報)を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態に係る店舗管理装置の処理の具体例を説明するためのサンプルデータ(在庫集計情報)を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態に係る店舗管理装置の処理の具体例を説明するためのサンプルデータ(照会結果)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0013】
[1.概要]
従来、料理を提供する店舗を複数展開する多店舗展開企業において、店舗別及び材料別の正確な材料のロス金額は把握することができていなかった。具体的には、店舗で行っているのは、月末の棚卸高のカウントと日々の仕入実績の登録のみであるため、売上に伴う材料の消費とロスによる消費の把握ができていなかった。
【0014】
本実施の形態では、料理を提供する複数の店舗を管理するシステムにおいて、レシピ情報、各店舗の販売実績・在庫受払実績・棚卸実績を元に売上に伴う材料の消費とロス金額を算出することで、各店舗の材料別の正確なロス金額は把握することが可能となった。
【0015】
具体的には、本実施の形態では、(1)メニュー情報及び材料情報に基づいて、各メニュー毎のレシピ情報(構成材料情報)を作成し、(2)各メニューの売上実績、材料の仕入実績、材料の月末棚卸結果、及びレシピ情報に基づいて、店舗・メニュー毎の材料別の数量単位及び/又は仕入単位のロス金額の算出を行う。
【0016】
この結果、(1)店舗別材料別のロス原因分析(在庫の受払実績、販売数より算出した理論消費量による帳簿上の在庫有高と棚卸結果の在庫有高を比較分析可能)と、(2)店舗別及びメニュー別のロス原因分析(上記の店舗別・材料別のロス金額を販売実績数により按分することで見える化)が可能となる。これにより、飲食業務を営む店舗毎のロス発生のばらつきを分析し、的確な業務指導を行うためのKPIとしての利用が可能となる。
【0017】
[2.構成]
本実施形態に係る店舗管理装置の構成の一例について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る店舗管理装置の一構成例を示すブロック図である。
図1に示す店舗管理装置1は、店舗管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、店舗管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0019】
店舗管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。店舗管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0020】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、店舗管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、店舗管理装置100と、サーバ200や店舗端末400・・・とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。これにより、通信インターフェース部104は、ネットワーク300を介して、サーバ200や各店舗の店舗端末400・・・とデータ通信可能に構成されている。店舗管理装置100は、各店舗の店舗端末400・・・から各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得することが可能に構成されている。店舗管理装置100と店舗端末400・・・は、例えば、POSシステムを構成してもよい。
【0021】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0022】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0023】
また、この記憶部106は、レシピ構成元マスタ106aと、レシピマスタ106bと、実績情報ファイル106cと、在庫集計ファイル106dとを備えている。
図2は、レシピ構成元マスタ106aの構成例を示す図である。
図3は、メニューの構成要素の階層構造の例を示す図である。
図4は、レシピマスタ106bの構成例を示す図である。
【0024】
レシピ構成元マスタ106aは、メニュー基本情報、メニュー構成情報、仕掛品基本情報、仕掛品構成情報、材料原価情報等のレシピを作成するための元となる情報を登録するためのテーブル等で構成することができる。メニューは「材料」、「仕掛品」の2種類の情報で構成される。仕掛品は、「材料」及び/又は「仕掛品」の情報で構成される。材料の仕入単位とメニュー使用単位は異なるため、各構成情報に仕入単位に対する数量単位(例えば、個数、g)である換算単位に変換するための換算数量を保持する。例えば、トマトの仕入単位は「箱」であり、1箱あたりのトマトの数量(個数)は40個であるので、換算数量は「40」である。
【0025】
メニュー基本情報は、各メニューの原価を規定するためのデータであり、
図2に示すように、行番号と、メニューコードと、メニュー名と、原価のデータを含んでいてもよい。
図2に示す例では、行番号「1」は、メニューコード「1000」、メニュー名「果肉はちみつ入りトマトソース」、原価「¥602」であり、行番号「2」は、メニューコード「2000」、メニュー名「オムライス」、原価「¥1,000」となっている。
【0026】
メニュー構成情報は、メニューを構成する材料及び/又は仕掛品の換算数量と消費量を規定するためのデータであり、
図2に示すように、行番号、種別、材料コード、材料名、換算数量、消費量のデータを含んでいてもよい。
図2に示す例では、行番号「1」について、種別「仕掛品」、材料コード「0010」、材料名「ケチャップ」、換算数量「1000」、消費量「100」と、種別「材料」、材料コード「0001」、材料名「トマト」、換算数量「40」、消費量「10」となっている。
【0027】
仕掛品基本情報は、仕掛品の換算数量と消費量を規定するためのデータであり、例えば、
図2に示すように、行番号、種別、仕掛品コード(材料コード)、仕掛品名、換算数量、消費量のデータを含んでいてもよい。
図2に示す例では、行番号「1」、仕掛品コード「0010」、仕掛品名「ケチャップ」、換算数量「1,000」、消費量「100」となっている。
【0028】
仕掛品構成情報は、仕掛品を構成する材料及び/又は仕掛品の換算数量と消費量を規定するためのデータであり、例えば、
図2に示すように、行番号、種別、材料コード、仕掛品名、換算数量、消費量のデータを含んでいてもよい。
図2に示す例では、行番号「1」について、種別「材料」、材料コード「0001」、仕掛品名「トマト」、換算数量「40」、消費量「20」と、種別「材料」、材料コード「0002」、仕掛品名「はちみつ」、換算数量「5,000」、消費量「100」となっている。
【0029】
材料原価情報は、材料の仕入単位、換算単位、及び仕入単価(原価単位)等を規定するためのデータであり、例えば、
図2に示すように、材料コード、材料名、歩留率、仕入単位、換算単位、仕入単価(原価単位)のデータを含んでいてもよい。
図2に示す例では、1行目は、材料コード「0001」、材料名「トマト」、歩留率「100」、仕入単位「箱」、換算単位「個」、仕入単価「2,000」と、材料コード「0002」、材料名「はちみつ」、歩留率「100」、仕入単位「Kg」、換算単位「g」、仕入単価「1,000」となっている。
【0030】
これらの情報は、行番号及び/又は材料コードで紐付けされている。このように、レシピ構成元マスタ106aは、メニューを構成する構成要素を階層構造で規定している。例えば、
図3にように、
図2に示す例では、メニュー「果肉はちみつ入りトマトソース」について、第1階層は、材料「トマト」を(1)「10/40(消費量/換算数量)」を使用、仕掛品「ケチャップ」を(2)「100/1000(消費量/換算数量)」使用、第2階層は、仕掛品「ケチャップ」について、材料「トマト」を(3)「20/40(消費量/換算数量)」使用、材料「トマト」を(4)「100/5000(消費量/換算数量)」使用となっている。
【0031】
レシピマスタ106bは、レシピ構成元マスタ106aの情報を集約したレシピ情報を管理するためのマスタである。レシピマスタは、
図4に示すように、メニューコード、メニュー名、材料コード、材料名、換算数量、消費量(換算単位)、及び消費量(仕入単位)のレシピ情報のデータを関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。消費量(換算単位)は、消費量(換算単位)=換算数量×消費量(仕入単位)で算出する。
【0032】
図4に示す例では、メニューコード「1000」、メニュー名「果肉はちみつ入りトマトソース」について、材料コード「0001」、材料名「トマト」、換算数量「40」、消費量(換算単位)「12」、消費量(仕入単位)「0.3」と、材料コード「0002」、材料名「ハチミツ」、換算数量「5000」、消費量(換算単位)「100」、消費量(仕入単位)「0.002」となっている。トマトの場合は、トマトの消費量(換算単位)=10/40(1)+100/1000(2)×20/40(3)、はちみつの場合は、はちみつの消費量(換算単位)=100/1000(2)×100/5000(4)となる。
【0033】
実績情報ファイル106cは、各店舗の売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報と、メニュー別材料別売上情報、換算単位帳簿在庫情報、及び換算単位棚卸情報等の中間データを格納するためのファイルである。
【0034】
売上情報は、店舗コード、メニューコード、販売数のデータを含んでいてもよい(
図6参照)。帳簿在庫情報は、店舗コード、メニューコード、前月末在庫数、仕入数のデータを含んでいてもよい(
図6参照)。棚卸情報は、店舗コード、材料コード、棚卸数のデータを含んでいてもよい(
図6参照)。
【0035】
メニュー別材料別売上情報は、レシピ情報と売上情報に基づいて生成され、店舗コード、メニューコード、材料コード、販売数、理論消費量のデータを含んでいてもよい(
図6参照)。理論消費量は、理論消費量=販売数×消費量で算出する。
【0036】
換算単位帳簿在庫情報は、レシピ情報と帳簿在庫情報に基づいて生成され、店舗コード、材料コード、帳簿在庫数、帳簿在庫数(換算)のデータを含んでいてもよい(
図6参照)。帳簿在庫数は、帳簿在庫数=前月未在庫数+仕入数で算出する。帳簿在庫数(換算)は、帳簿在庫数(換算)=帳簿在庫数×換算数量で算出する。
【0037】
換算単位棚卸情報は、レシピ情報と棚卸情報に基づいて生成され、店舗コード、材料コード、棚卸数、棚卸数(換算)を含んでいてもよい(
図6参照)。棚卸数(換算)は、棚卸数(換算)=棚卸数×換算数量で算出する。
【0038】
在庫集計ファイル106dは、在庫集計情報を格納するためのファイルである。在庫集計情報は、レシピ情報、メニュー別材料別売上情報、換算単位帳簿在庫情報、換算単位棚卸情報、及び材料原価情報に基づいて生成され、店舗コード、メニューコード、材料コード、理論消費量、想定棚卸数(換算)、棚卸数(換算)、ロス数(換算単位)、ロス数(仕入単位)、ロス金額(換算単位)、ロス金額(仕入単位)のデータを含んでいてもよい(
図7参照)。
【0039】
理論消費量は、メニュー別材料別売上情報の理論消費量である。想定棚卸数(換算)は、換算単位帳簿在庫情報の帳簿在庫数(換算)×((店舗・メニュー毎における材料の理論消費量)/(店舗毎における材料の理論消費量))で算出する。棚卸数(換算)は、換算単位棚卸情報の棚卸数(換算)×((店舗・メニュー毎における材料の理論消費量)/(店舗毎における材料の理論消費量))で算出する。
【0040】
ロス数(換算単位)は、想定棚卸数(換算)-棚卸数(換算)で算出する。ロス数(仕入単位)は、(想定棚卸数(換算)-棚卸数(換算))/(換算数量)で算出する。ロス金額(換算単位)は、(((想定棚卸数(換算)-棚卸数(換算))/(換算数量))×材料原価情報の原価単価)/(換算数量)で算出する。ロス金額(仕入単位)は、((想定棚卸数(換算)-棚卸数(換算))/(換算数量))×材料原価情報の原価単価で算出する。
【0041】
上記算出式内の「((店舗・メニュー毎における材料の理論消費量)/(店舗毎における材料の理論消費量))」に関して、在庫数の管理は「店舗・材料」単位でのみしかできないため、メニュー毎の売上実績を元に「店舗・材料」毎の在庫数を「店舗・メニュー・材料」毎の在庫数として按分を行う。
【0042】
図1に戻り、制御部102は、店舗管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。ここで、制御部102は、機能概念的に、レシピ情報作成部102aと、在庫集計部102bと、照会部102cと、マスタメンテ部102dと、画面表示制御部102eとを備えている。
【0043】
レシピ情報作成部102aは、レシピ構成元マスタ106aのメニュー基本情報、メニュー構成情報、仕掛品基本情報、仕掛品構成情報、及び材料原価情報に基づいて、レシピ情報を作成してレシピマスタ106bに格納する。
【0044】
在庫集計部102bは、各店舗端末400・・・から店舗毎の各メニューの販売数を含む売上情報を取得して実績情報ファイル106cに格納する。また、在庫集計部102bは、取得した売上情報に基づいてレシピマスタ106bのレシピ情報を参照して、店舗毎に各メニューの材料の理論消費量(=販売数×消費量)を算出して、理論消費量を含むメニュー別材料別売上情報を生成して、実績情報ファイル106cに格納する。
【0045】
また、在庫集計部102bは、各店舗端末400・・・から店舗毎の各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報を取得して実績情報ファイル106cに格納する。また、在庫集計部102bは、取得した帳簿在庫情報に基づいてレシピマスタ106bのレシピ情報を参照して、帳簿在庫数(=前月未在庫数+仕入数)と帳簿在庫数(換算)(=帳簿在庫数×換算数量)を算出して、帳簿在庫数と帳簿在庫数(換算)を含む換算単位帳簿在庫情報を生成して、実績情報ファイル106cに格納する。
【0046】
また、在庫集計部102bは、各店舗端末400・・・から店舗毎の各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して実績情報ファイル106cに格納する。また、在庫集計部102bは、取得した棚卸情報に基づいてレシピマスタ106bのレシピ情報を参照して、店舗毎に各材料の棚卸数(換算)(=棚卸数×換算数量)を算出して、棚卸数と棚卸数(換算)を含む換算単位棚卸情報を生成して、実績情報ファイル106cに格納する。
【0047】
さらに、在庫集計部102bは、レシピ情報、メニュー別材料別売上情報、換算単位帳簿在庫情報、換算単位棚卸情報、及び材料原価情報に基づいて、在庫集計情報を生成して、在庫集計ファイル106dに格納する。
【0048】
照会部102cは、例えば、モニタ114に表示される不図示の照会画面において、オペレータの操作に応じて、在庫集計ファイル106dに格納された在庫集計情報を店舗・メニュー・材料毎の仕入単位及び/又は換算単位のロス金額を含む照会結果を表示出力する(
図8参照)。これにより、オペレータは、店舗・メニュー・材料毎のロス金額を確認することができる。
【0049】
マスタメンテ部102dは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作等に応じて、レシピ構成元マスタ106aに対するデータの入力・追加・変更等の編集を行うためのものである。
【0050】
画面表示制御部102eは、モニタ114に表示される各種画面(例えば、マスタメンテ画面、照会画面等)の表示及びその入力の受付を制御する。
【0051】
[3.具体例]
本実施の形態に係る店舗管理装置100の処理の具体例について、
図1及び
図2~
図8を参照して説明する。
図5は、本実施の形態に係る店舗管理装置100の制御部102の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。
【0052】
図5を参照して、本実施形態に係る店舗管理装置100の制御部102の全体の処理の一例を説明する。
図5において、レシピ情報作成部102aは、レシピマスタ作成処理を実行する(ステップS1)。具体的には、レシピマスタ作成処理では、レシピ情報作成部102aは、レシピ構成元マスタ106aのメニュー基本情報、メニュー構成情報、仕掛品基本情報、仕掛品構成情報、及び材料原価情報に基づいて、レシピ情報を作成してレシピマスタ106bに格納する。
【0053】
在庫集計部102bは、在庫集計処理を実行する(ステップS2)。具体的には、在庫集計処理では、在庫集計部102bは、以下の処理を行って在庫集計情報を生成する。
【0054】
在庫集計部102bは、各店舗端末400・・・から店舗毎の各メニューの販売数を含む売上情報を取得して実績情報ファイル106cに格納する。在庫集計部102bは、取得した売上情報に基づいてレシピマスタ106bのレシピ情報を参照して、店舗毎に各メニューの材料の理論消費量(=販売数×消費量)を算出して、理論消費量を含むメニュー別材料別売上情報を生成して、実績情報ファイル106cに格納する。
【0055】
また、在庫集計部102bは、各店舗端末400・・・から店舗毎の各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報を取得して実績情報ファイル106cに格納する。また、在庫集計部102bは、取得した帳簿在庫情報に基づいてレシピマスタ106bのレシピ情報を参照して、帳簿在庫数(=前月未在庫数+仕入数)と帳簿在庫数(換算)(=帳簿在庫数×換算数量)を算出して、帳簿在庫数と帳簿在庫数(換算)を含む換算単位帳簿在庫情報を生成して、実績情報ファイル106cに格納する。
【0056】
また、在庫集計部102bは、各店舗端末400から店舗毎の各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して実績情報ファイル106cに格納する。在庫集計部102bは、取得した棚卸情報に基づいてレシピマスタ106bのレシピ情報を参照して、店舗毎に各材料の棚卸数(換算)(=棚卸数×換算数量)を算出して、棚卸数と棚卸数(換算)を含む換算単位棚卸情報を生成して、実績情報ファイル106cに格納する。
【0057】
さらに、在庫集計部102bは、レシピ情報、メニュー別材料別売上情報、換算単位帳簿在庫情報、換算単位棚卸情報、及び材料原価情報に基づいて、在庫集計情報を生成して、在庫集計ファイル106dに格納する。
【0058】
照会部102cは、店舗・メニュー別原価状況照会処理を実行する(ステップS3)。具体的には、店舗・メニュー別原価状況照会処理では、照会部102cは、例えば、モニタ114に表示される不図示の照会画面において、オペレータの操作に応じて、在庫集計ファイル106dに格納された在庫集計情報を店舗・メニュー・材料毎の仕入単位及び/又は換算単位のロス金額を含む照会結果を表示出力する。この照会画面では、オペレータは照会結果の出力形式(例えば、店舗毎・メニュー毎の各材料のロス金額の出力、店舗毎の各材料のロス金額の出力、ロス金額の単位(仕入単位、換算単位)の指定等)を設定することができる。
【0059】
図6~
図8は、本実施の形態に係る店舗管理装置100の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図6~
図8を参照して、本実施の形態に係る店舗管理装置100の処理の具体例を説明する。
【0060】
図6において、レシピマスタ106bのレシピ情報は、1行目は、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料1」、換算数量「100」、消費量(換算単位)「10」、2行目は、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料2」、換算数量「200」、消費量(換算単位)「20」、3行目は、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料3」、換算数量「300」、消費量(換算単位)「30」となっている。
【0061】
売上情報は、1行目は、店舗コード「店舗1」、メニューコード「メニュー1」、販売数「10」、2行目は、店舗コード「店舗1」、メニューコード「メニュー2」、販売数「20」、3行目は、店舗コード「店舗2」、メニューコード「メニュー1」、販売数「30」となっている。
【0062】
帳簿在庫情報は、1行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料1」、前月末在庫数「1,000」、仕入数「15」、2行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料2」、前月末在庫数「2,000」、仕入数「20」、3行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料3」、前月末在庫数「3,000」、仕入数「25」となっている。
【0063】
棚卸情報は、1行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料1」、棚卸数「1,010」、2行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料2」、棚卸数「2,010」、3行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料3」、棚卸数「3,000」となっている。
【0064】
メニュー別材料別売上情報は、レシピ情報と売上情報に基づいて生成され、1行目は、
店舗コード「店舗1」、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料1」、販売数「10」、理論消費量「100(=販売数10×消費量10)」、2行目は、店舗コード「店舗1」、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料2」、販売数「10」、理論消費量「200(=販売数10×消費量20)」、3行目は、店舗コード「店舗1」、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料3」、販売数「10」、理論消費量「300(=販売数10×消費量30)」となる。
【0065】
換算単位帳簿在庫情報は、レシピ情報と帳簿在庫情報に基づいて生成され、1行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料1」、帳簿在庫数「1,015(=前月未在庫数1,000+仕入数15)」、帳簿在庫数(換算)「101,500(=帳簿在庫数1,015×換算数量100)」、2行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料2」、帳簿在庫数「2,020(=前月未在庫数2,000+仕入数20)」、帳簿在庫数(換算)「404,000(=帳簿在庫数2,020×換算数量200)」、3行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料3」、帳簿在庫数「3,025(=前月未在庫数3,000+仕入数25)」、帳簿在庫数(換算)「907,500(=帳簿在庫数3,025×換算数量300)」となる。
【0066】
換算単位棚卸情報は、レシピ情報と棚卸情報に基づいて生成され、1行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料1」、棚卸数「1,010」、棚卸数(換算)「101,000(=棚卸数1,010×換算数量100)」、2行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料2」、棚卸数「2,010」、棚卸数(換算)「402,000(=棚卸数2,010×換算数量200)」、3行目は、店舗コード「店舗1」、材料コード「材料3」、棚卸数「3,000」、棚卸数(換算)「900,000(=棚卸数3,000×換算数量300)」となる。
【0067】
レシピ構成元マスタ106aの材料原価情報は、1行目は、材料コード「材料1」は原価単価「150.00」、材料コード「材料2」は原価単価「250.00」、3行目は、材料コード「材料3」は原価単価「350.00」となっている。
【0068】
これらのレシピ情報、メニュー別材料別売上情報、換算単位帳簿在庫情報、換算単位棚卸情報、材料原価情報に基づいて
図7に示すような在庫集計情報が生成される。
図7に示す在庫集計情報の例では、店舗コード「店舗1」、メニューコード「メニュー1」、材料コード「材料1」については、理論消費量「100.00」、想定棚卸数(換算)「33733.33(=換算単位帳簿在庫情報の帳簿在庫数(換算)101,500×((店舗・メニュー毎における材料の理論消費量100.00)/(店舗毎における材料の理論消費量300.00))」、棚卸数(換算)「33666.67(=換算単位棚卸情報の棚卸数(換算)101,000×((店舗・メニュー毎における材料の理論消費量100.00)/(店舗毎における材料の理論消費量300))」、ロス数(換算単位)「66.67(=想定棚卸数(換算)33733.33-棚卸数(換算)33666.67)」、ロス数(仕入単位)「0.67(=(想定棚卸数(換算)33733.33-棚卸数(換算)33666.67)/(換算数量100)」、ロス金額(換算単位)「1.00(=((想定棚卸数(換算)33733.33-棚卸数(換算)33666.67)/(換算数量100)×材料原価情報の原価単価150.00)/(換算数量100)」、ロス金額(仕入単位)「100.00(=((想定棚卸数(換算)33733.33-棚卸数(換算)33666.67)/(換算数量100)×材料原価情報の原価単価150.00)」となる。
【0069】
図8は、店舗・メニュー別原価状況照会処理による照会結果の出力の一例を示す図である。このように、店舗別及びメニュー別の材料の仕入単位及び換算単位のロス金額を確認することができる。なお、全店舗を集計して、メニュー別の材料のロス金額や材料別のロス金額を集計して出力してもよい。これにより、メニューの見直し等を検討することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態によれば、メニュー毎に、当該メニューの構成要素である材料と、各材料を仕入単位から数量単位である換算単位に換算するための換算数量と、各材料の消費量とを含むレシピ情報を作成して、記憶部に格納するレシピ情報作成部102aと、各店舗から、各メニューの販売数を含む売上情報、各材料の前月末在庫数と仕入数を含む帳簿在庫情報、各材料の棚卸数を含む棚卸情報を取得して、レシピ情報と、各材料の原価情報と、取得した売上情報、帳簿在庫情報、及び棚卸情報とに基づいて、各店舗の材料毎の仕入単位及び/又は換算単位のロス金額を算出して、ロス金額を含む在庫集計情報を作成して、前記記憶部に格納する在庫集計部102bと、を備えているので、料理を提供する店舗を複数展開する場合に、店舗別及び材料別の正確な材料のロス金額を把握することが可能となる。
【0071】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0072】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0073】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0074】
また、店舗管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0075】
例えば、店舗管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて店舗管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部106などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部102を構成する。
【0076】
また、このコンピュータプログラムは、店舗管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0077】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0078】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0079】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0080】
また、店舗管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、店舗管理装置100は、当該情報処理装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0081】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能付加に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0082】
100 店舗管理装置
102 制御部
102a レシピ情報作成部
102b 在庫集計部
102c 照会部
102d マスタメンテ部
102e 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a レシピ構成元マスタ
106b レシピマスタ
106c 実績情報ファイル
106d 在庫集計ファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
400 店舗端末