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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】電動ギヤ変速機
(51)【国際特許分類】
   F16H 61/28 20060101AFI20240417BHJP
   F16H 63/18 20060101ALI20240417BHJP
   B60K 17/04 20060101ALI20240417BHJP
【FI】
F16H61/28
F16H63/18
B60K17/04 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020114584
(22)【出願日】2020-07-02
(65)【公開番号】P2022012621
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】521431099
【氏名又は名称】カワサキモータース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西藪 正貴
(72)【発明者】
【氏名】和泉 恭平
(72)【発明者】
【氏名】佐野 勝哉
【審査官】木原 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-185014(JP,A)
【文献】特開2001-108093(JP,A)
【文献】特開2016-070357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 61/28
F16H 63/18
B60K 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モータと、
ギヤチェンジのために変位するシフトフォークと、
前記シフトフォークを案内する案内溝を有するシフトドラムと、前記電動モータの動力によって前記シフトドラムを所定角ごとに間欠的に回転させる間欠回転機構と、を有する変速動力伝達機構と、を備え、
前記間欠回転機構は、
前記電動モータの前記動力が入力されるチェンジシャフトと、
前記チェンジシャフトの径方向に延びて前記チェンジシャフトに接続されたチェンジレバーを含むチェンジレバーユニットと、
前記チェンジレバーの位相角が所定の基準角に保たれるように前記チェンジレバーを付勢するリターンスプリングと、
前記シフトドラムの回転軸線周りに前記シフトドラムと一体回転するチェンジカムと、を有し、
前記変速動力伝達機構は、前記チェンジレバーの前記位相角が前記基準角である状態から前記間欠回転機構が所定の動作シーケンスを行うと、前記シフトフォークを変位させるように構成されており、
前記動作シーケンスは、前記電動モータが時計回り及び反時計回りの両方向の回転を含む所定の回転動作をしたときに行われる、電動ギヤ変速機。
【請求項2】
前記動作シーケンスは、前記チェンジシャフトが一方向に回転する第1動作と、前記第1動作後に前記チェンジシャフトが他方向に回転する第2動作と、を含み、
前記チェンジレバーユニットは、前記第1動作時に前記チェンジカムを回転させず、前記第2動作時に、前記チェンジカムを前記所定角だけ回転させるように構成されている、請求項1に記載の電動ギヤ変速機。
【請求項3】
前記チェンジレバーは、前記チェンジシャフトに相対回転自在に設けられ、
前記チェンジレバーユニットは、前記チェンジシャフトの回転を前記チェンジレバーに選択的に伝達するセレクタを更に含み、
前記チェンジレバーは、被係合部を含み、
前記セレクタは、
係合部を含み、前記チェンジシャフトに相対回転不能に設けられた係合部材と、
前記第1動作が行われるとき、前記係合部が前記被係合部に対し非係合状態で前記係合部材を動作させ、前記第2動作が行われるとき、前記係合部が前記被係合部に対し係合状態になるように前記係合部材を動作させる選択機構と、を有する、請求項2に記載の電動ギヤ変速機。
【請求項4】
前記係合部材は、前記チェンジシャフトの軸線が延びる軸線方向に前記チェンジシャフトに対して相対変位自在に設けられ、
前記被係合部に対する前記係合部の係合動作方向は、前記軸線方向に平行であり、
前記選択機構は、
前記係合部材を前記係合動作方向に付勢する係合スプリングと、
前記位相角が前記基準角であるときに、前記係合動作方向とは逆の解除動作方向に前記係合部材を押圧する係合解除部材と、を有し、
前記係合部は、前記第1動作の開始時点で、前記チェンジレバーの前記被係合部の周囲の表面に当接し、前記第1動作の終了時点で、前記被係合部に前記係合動作方向に対向するように配置されている、請求項3に記載の電動ギヤ変速機。
【請求項5】
前記間欠回転機構は、
変速機ケースに固定されたストッパ棒と、
前記チェンジレバーに形成され、前記チェンジレバーの回転方向に遊びをもって前記ストッパ棒が挿通されるストッパ孔と、を有し、
前記係合部材は、前記第1動作の開始時点で前記ストッパ棒に前記解除動作方向に押される受圧部を有し、
前記ストッパ棒は、前記係合解除部材を兼ねている、請求項4に記載の電動ギヤ変速機。
【請求項6】
前記チェンジカムは、前記回転軸線周りの周方向に等間隔に配置された受動凸部を含み、
前記チェンジレバーは、
前記チェンジシャフトに相対回転不能かつ前記径方向に相対変位不能に接続されたレバー本体と、
前記受動凸部を前記周方向に押圧して前記チェンジカムを回転させるシフト爪を含み、前記径方向にスライド自在に前記レバー本体に支持されたスライダと、
前記レバー本体に対し前記スライダを前記径方向内方に付勢するスライダスプリングと、を有し、
前記シフト爪は、
前記第1動作のときに前記受動凸部から反力を受けて前記スライダスプリングに抗して前記スライダを前記径方向外方に変位させる逃げ面と、
前記第2動作のときに前記受動凸部を押圧して前記チェンジカムを回転させる変速面と、を含む、請求項2に記載の電動ギヤ変速機。
【請求項7】
前記動作シーケンスは、前記チェンジシャフトが一方向に回転する第1動作と、前記第1動作後に前記チェンジシャフトが他方向に回転する第2動作と、前記第2動作後に前記チェンジシャフトが前記一方向に回転する第3動作と、を含み、
前記案内溝は、現在変速段から隣接変速段にギヤチェンジするときに、前記第1~第3動作が行われることで前記シフトフォークを変位させるように構成されている、請求項1に記載の電動ギヤ変速機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータの動力でギヤチェンジを行うギヤ変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
自動二輪車等の車両で用いられるギヤ変速機は、運転者が操作レバーを操作してシフトドラムを回転させることで、当該シフトドラムに案内されたシフトフォークが変位してギヤチェンジが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4712952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の車両の高度化に伴い、変速機を電動化することが考えられる。この場合、電動式の変速機における変速動作の正確性を担保すべく、運転者の変速意図と電動モータの変速動作との間のズレを防止することが求められる。
【0005】
そこで本発明は、運転者の意図が正確に反映される電動ギヤ変速機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る電動ギヤ変速機は、電動モータと、ギヤチェンジのために変位するシフトフォークと、前記シフトフォークを案内する案内溝を有するシフトドラム、及び、前記電動モータの動力によって前記シフトドラムを所定角ごとに間欠的に回転させる間欠回転機構を有する変速動力伝達機構と、を備える。前記間欠回転機構は、前記電動モータの前記動力が入力されるチェンジシャフトと、前記チェンジシャフトの径方向に延びて前記チェンジシャフトに接続されたチェンジレバーを含むチェンジレバーユニットと、前記チェンジレバーの位相角が所定のレバー基準角に保たれるように前記チェンジレバーを付勢するリターンスプリングと、前記シフトドラムの回転軸線周りに前記シフトドラムと一体回転するチェンジカムと、を有する。前記変速動力伝達機構は、前記チェンジレバーの前記位相角が前記レバー基準角である状態から前記間欠回転機構が所定の動作シーケンスを行うと、前記シフトフォークを変位させるように構成されている。前記動作シーケンスは、前記電動モータが時計回り及び反時計回りの両方向の回転を含む所定の回転動作をしたときに行われる。
【0007】
前記構成によれば、電動モータが一方向のみに回転を継続する異常が発生したときには間欠回転機構は所定の動作シーケンスを完了できず、変速が行われない。即ち、運転者が変速しない意図のときに電動モータが動作して変速が行われることが防止される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、運転者の意図が正確に反映される電動ギヤ変速機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態に係る電動ギヤ変速機が搭載された車両の模式図である。
図2図2は、図1に示す変速動力伝達機構を右後方から見た斜視図である。
図3図3は、図2に示す間欠回転機構のチェンジレバー等を左方から見た斜視図である。
図4図4(A)(B)は、図2に示すセレクタの動作図である。
図5図5(A)~(D)は、図2に示すチェンジカム及びシフト爪の動作図である。
図6図6は、第2実施形態に係る電動ギヤ変速機の間欠回転機構の右方から見た側面図である。
図7図7(A)~(D)は、図6に示すチェンジカム及びシフト爪の動作図である。
図8図8は、第3実施形態に係るシフトドラムの展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る電動ギヤ変速機4が搭載された車両1の模式図である。なお、図1では鞍乗車両(例えば、自動二輪車)が例示されるが、他の種類の車両であってもよい。図1に示すように、車両1は、内燃機関であるエンジンE(走行駆動源)を備える。エンジンEのクランク軸Eaは、減速ギヤ2(プライマリギヤ)及びメインクラッチ3(例えば、摩擦クラッチ)を介して電動ギヤ変速機4に接続されている。電動ギヤ変速機4は、出力伝達機構5(例えば、チェーン・スプロケット機構、ベルト・プーリー機構、ドライブシャフト・ギヤ機構等)を介して駆動輪6に接続されている。
【0012】
電動ギヤ変速機4は、電動モータMと、入力軸11と、出力軸12と、入力軸11から出力軸12に伝達される駆動力の回転数を変速する複数組の変速ギヤ対13とを備える。複数組の変速ギヤ対13の減速比は互いに異なる。変速ギヤ対13は、スライド変位によって変速段を選択するドッグギヤ13aを含む。電動ギヤ変速機4では、ドッグギヤ13aによって変速ギヤ対13のうち一組が選択されて変速が行われる。入力軸11には、エンジンEのクランク軸Eaからの駆動力が減速ギヤ2及び3を介して伝達される。出力軸12から出力される駆動力は、動力出力機構5を介して駆動輪6に伝達される。
【0013】
入力軸11及び出力軸12に平行に設けられた支軸14には、ギヤチェンジのために変位するシフトフォーク15がスライド自在に支持されている。シフトフォーク15の先端は、ドッグギヤ13aに接続されている。電動ギヤ変速機4は、電動モータMの回転動力(変速動力)を、シフトフォーク15をスライド変位させる動力に変換する変速動力伝達機構16を備える。変速動力伝達機構16は、シフトドラム21及び間欠回転機構22を有する。間欠回転機構22は、電動モータMの回転動力によって動作し、シフトドラム21を所定角θごとに間欠的に回転させる。
【0014】
シフトフォーク15の基端は、シフトドラム21の案内溝21aに嵌合している。シフトドラム15が回転すると、案内溝21aに案内されたシフトフォーク15が、対応するドッグギヤ13aを入力軸11又は出力軸12に沿ってスライドさせる。これにより、複数組の変速ギヤ対13のうち所望の減速比の1組が動力伝達状態となり、電動ギヤ変速機4において所望の変速段の動力伝達経路が選択される。
【0015】
図2は、図1に示す変速動力伝達機構16を右後方から見た斜視図である。図3は、図2に示す間欠回転機構22のチェンジレバー41等を左方から見た斜視図である。なお、図3ではセレクタ42の図示が省略されている。図2及び3に示すように、変速動力伝達機構16は、シフトドラム21及び間欠回転機構22を有し、電動モータMの回転動力によってシフトフォーク15を変位させる。間欠回転機構22は、チェンジシャフト31、チェンジレバーユニット32、リターンスプリング33、チェンジカム34、ストッパ棒35(係合解除部材)及びカム位置決め機構36を備える。
【0016】
チェンジシャフト31の軸線Xは、シフトドラム21の軸線Yと平行に配置されている。チェンジシャフト31の第1端部には電動モータMが取り付けられ、チェンジシャフト31の第2端部にはチェンジレバーユニット32等が取り付けられている。チェンジシャフト31は、電動モータMの動力が入力され、その軸線X周りに回転する。間欠回転機構22は、コントローラ7に制御される電動モータMが時計回り及び反時計回りの両方向の回転を含む所定の回転動作をしたときに所定の動作シーケンスを行う。コントローラ7は、プロセッサ、ストレージ(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等)、メインメモリ(RAM)及びI/Oインターフェース等を有し、所定の変速指令に応じて電動モータMを制御するプログラムを実行する。
【0017】
チェンジレバーユニット32は、チェンジレバー41及びセレクタ42を有する。チェンジレバー41は、チェンジシャフト31の径方向に延びてチェンジシャフト31に接続されている。チェンジシャフト31は、チェンジレバー41に相対回転自在に挿通している。チェンジレバー41は、レバー本体51、スライダ52、リベット53及びスライダスプリング54を備える。レバー本体51及びスライダ52は、板状である。
【0018】
レバー本体51は、チェンジシャフト31に相対回転自在に支持されている。レバー本体51は、チェンジシャフト31に外嵌される基部61と、軸線Xに直交する径方向にレバー本体51から突出したスライダ支持部62とを有する。基部61は、被付勢部61aと、ストッパ孔61bと、一対の被係合部61cを有する。
【0019】
被付勢部61aは、リターンスプリング33に当接されてリターンスプリング33から付勢力が与えられる。ストッパ孔61bは、軸線X周りの周方向に延びた長円形状を有する。一対の被係合部61cは、後述する係合部69が係合可能に構成されている。被係合部61cは、例えば、孔又は凹みである。スライダ支持部62は、リベット53が貫通するピン孔62aを有する。なお、一対の被係合部61cの一方はシフトアップ用であり、一対の被係合部61cの他方はシフトダウン用である。
【0020】
スライダ52は、スライダ支持部62に摺動自在に重ねられる。スライダ52は、リベット53の軸部が挿通する案内穴65を有する。案内穴65は、リベット53の軸部を径方向に案内可能に前記径方向に延びている。リベット53は、スライダ52の案内穴65を通過してレバー本体51のピン孔62aに締結されている。なお、スライダ52の案内穴65に挿通されるものはリベットに限られず、案内ピンの役目を果たすものであれば他のもの(例えば、ピン及び抜け止め具)でもよい。
【0021】
スライダ52は、その長手方向の先端側(前記径方向外側)において一対のシフト爪66を有する。一対のシフト爪66は、スライダ52の先端部をチェンジカム34に向けて屈曲させて形成されている。一対のシフト爪66は、互いに前記径方向及び軸線Xに直交する方向に離間している。一対のシフト爪66は、軸線X方向から見て、一対のシフト爪66の間の中間点を通る前記径方向に延びた仮想線Vを基準として対称な形状を有する。
【0022】
シフト爪66は、先細り形状を有する。シフト爪66は、シフト爪66の先端の一方側に隣接した変速面66aと、シフト爪66の先端の他方側に隣接した逃げ面66bとを有する。一対のシフト爪66の変速面66aは、互いに対向している。変速面66aは、仮想線Vに実質的に平行である。逃げ面66bは、変速面66aよりも仮想線Vから遠くに配置されている。逃げ面66bは、変速面66aに比べて仮想線Vに対して大きな角度をなしている。逃げ面66bは、シフト爪66の先端から離れるにつれて軸線Xから離れるように傾斜している。
【0023】
スライダスプリング54は、スライダ52が軸線Xに近づく向きにスライダ52を付勢している。スライダスプリング54に一端はスライダ52に取り付けられ、スライダスプリング54の他端は、チェンジシャフト31に相対回転自在に外嵌されたリングに取り付けられている。スライダ52がレバー本体51に対して径方向外方にスライド変位すると、スライダスプリング54によってスライダ52が径方向内方に戻ろうとする付勢力が作用する。
【0024】
リターンスプリング33は、チェンジシャフト31に外嵌されたトーションスプリングである。リターンスプリング33の一端部及び他端部は、レバー本体51の被付勢部61aを軸線X周りの周方向に挟んでいる。リターンスプリング33の一端部と他端部との間には、ストッパ棒35が通過している。リターンスプリング33は、チェンジレバー41の軸線X周りの位相角が所定のレバー基準角に保たれるようにチェンジレバー41を付勢する。
【0025】
チェンジカム34は、シフトドラム21の回転軸線周りにシフトドラム21と一体回転する。チェンジカム34は、シフトドラム21の軸線方向の端面に固定され、チェンジレバー41と対向している。チェンジカム34は、ディスク部44及び複数の受動凸部45を有する。ディスク部44は、シフトドラム21の軸線Yに直交するように配置されている。ディスク部44の外周縁には、位置決め用の複数の凹部44aが周方向に等間隔をあけて形成されている。凹部44aの数は、電動ギヤ変速機4の変速段の数と同じである。即ち、ディスク部44の外周縁には、凹凸が繰り返し形成されており、当該凹凸は滑らかな曲線形状を有する。
【0026】
複数の受動凸部45は、ディスク部44のうちチェンジレバー41に対向する面から突出している。複数の受動凸部45は、軸線Y周りの周方向に等間隔をあけて配置されている。複数の受動凸部45の数は、電動ギヤ変速機4の変速段の数と同じである。Y方向における受動凸部45の位置は、Y方向におけるシフト爪66の位置と重なっている。
【0027】
ストッパ棒35は、チェンジレバー41の回転方向に遊びをもってレバー本体51のストッパ孔61bに挿通されている。ストッパ棒35は、変速機ケース10(図4参照)の側壁に固定されて当該側壁から外方に向けて(レバー本体51に向けて)突出している。ストッパ棒35の先端は、半球状である。
【0028】
カム位置決め機構36は、位置決めアーム47、位置決めローラ48及び位置決めスプリング49を有する。位置決めアーム47の基端部は、変速機ケース10の側壁に回転自在に軸支されている。位置決めアーム47の先端部には、位置決めローラ48が回転自在に取り付けられている。位置決めローラ48は、チェンジカム34の外周縁に対向している。位置決めスプリング49は、位置決めローラ48がチェンジカム34の外周縁を押圧する向きに位置決めアーム47を付勢している。位置決めアーム47の付勢力によって位置決めローラ48がチェンジカム34の外周縁の凹部44aに嵌り込むことで、チェンジカム34の軸線Y周りの位相角が変速段に応じて位置決めされる。
【0029】
セレクタ42は、チェンジシャフト31の回転をチェンジレバー41に選択的に伝達する。セレクタ42は、係合部材56及び選択機構57を備える。係合部材56は、チェンジシャフト31に対して相対回転不能かつ軸線X方向に相対変位自在にチェンジシャフト31に外嵌されている。係合部材56は、チェンジシャフト31から前記径方向に延びた揺動部68と、揺動部68からレバー本体51の基部61に対抗する係合部69とを有する。
【0030】
揺動部68は、チェンジシャフト31からストッパ孔61bに近づく向きと、被係合部61cに近づく向きとに延びている。なお、本実施形態では、ストッパ孔61b及び被係合部61cは、チェンジシャフト31を基準として互いに反対側に配置されているが、チェンジシャフト31を基準として互いに同側に配置されていてもよい。その場合、揺動部68は、チェンジシャフト31から一方向にのみ延びた形状としてもよい。
【0031】
揺動部68は、ストッパ孔61bに対向する領域において受圧部68aを有する。受圧部68aは、チェンジシャフト31の位相角が所定のシャフト基準角のとき、ストッパ棒35の先端に押圧される。受圧部68aは、受圧部68aは、揺動部68の延在方向から見て、ストッパ棒35に向けて凸なU字形状又はV字形状を有する。
【0032】
係合部69は、被係合部61cに係合可能な形状をする。被係合部61cに対する係合部69の係合動作方向は、軸線X方向に平行である。係合部69は、例えば、凸形状を有する。なお、係合部69の形状と被係合部61cの形状とは、互いに逆にしてもよい。係合部69は、チェンジレバー41の位相角が前記レバー基準角で且つチェンジシャフト31の位相角が前記シャフト基準角のとき(待機状態)、レバー本体51の基部61のうち一対の被係合部61cの間の表面に対向している。
【0033】
選択機構57は、係合スプリング71と係合解除部材(ストッパ棒35)とを有する。チェンジシャフト31には、係合部材56を基準としてレバー本体51とは反対側にバネ座31aが軸線X方向に変位不能に設けられている。係合スプリング71は、係合部材56とバネ座31aとの間に介設されている。レバー本体51及びチェンジシャフト31が前記待機状態のとき、係合スプリング71の付勢力によって係合部69がレバー本体51の基部61の表面に摺動自在に当接する。レバー本体51及びチェンジシャフト31が前記待機状態のとき、係合解除部材としてのストッパ棒35は、係合部材56が軸線X方向にレバー本体51から離れるように受圧部68aを押圧する。
【0034】
図4(A)(B)は、図2に示すセレクタ42の動作図である。図2及び4(A)に示すように、レバー本体51及びチェンジシャフト31が前記待機状態のとき、受圧部68aがストッパ棒35に押圧され且つ係合部69がレバー本体51の基部61に押圧され、係合部材56が係合スプリング71に抗してレバー本体51から離間する。図4(B)に示すように、電動モータMに駆動されたチェンジシャフト31が第1方向(例えば、時計回り)に回転して係合部材56が軸線X周りに回動すると、受圧部68aがストッパ棒35に軸線X方向に対向しなくなる。そして、係合部材56の係合部69がレバー本体51の被係合部61cに軸線X方向に対向すると、係合部材56を前記係合動作方向に付勢する係合スプリング71によって、係合部材56がレバー本体51に近づくように軸線X方向に変位して係合部69が被係合部61cに係合する。
【0035】
この係合状態から、チェンジシャフト31が前記第1方向とは逆の第2方向(例えば、反時計回り)に回転すると、チェンジレバー41が係合部材56と共に回転し、後述するシフトドラム21の回転が引き起こされる。シフトドラム21が隣接変速段に移行する角変位θを達成すると、レバー本体51のストッパ孔61bの長軸方向の端縁がストッパ棒35に干渉し得る。シフトドラム21が隣接変速段への移行を完了すると、電動モータMが逆回転してチェンジシャフト31が前記第1方向に回転することで、図4(A)のように受圧部68aがストッパ棒35に対向するようになる。
【0036】
これにより、ストッパ棒35が係合部材56の受圧部68aを前記係合動作方向とは逆の解除動作方向に押圧し、係合部材56が係合スプリング71に抗してレバー本体51から離間して係合部69と被係合部61cとの間の係合が解除される。即ち、ストッパ棒35は、係合部材56の係合部69とレバー本体51の被係合部61cとの間の係合を解除する係合解除部材としての役目を兼ねている。
【0037】
図5(A)~(D)は、図2に示すチェンジカム34及びシフト爪66の動作図である。以下、図2等を参照しながら図5(A)~(D)の順番に沿って変速動作を説明する。チェンジレバー41及びチェンジシャフト31が前記待機状態にあるときは、一対のシフト爪66は、チェンジカム34の隣接する2つの受動凸部45を挟む位置に配置される(図5(A)参照)。即ち、シフト爪66の変速面66aが、Y軸周りの周方向において受動凸部45に対向する。なお、この状態(後記第1動作の開始時点)では、係合部材56の受圧部68aは、ストッパ棒35の先端に前記解除動作方向に押圧され、係合部69は、レバー本体51の被係合部61cの周囲の表面に当接する。
【0038】
この状態から、所定の変速指令を受けたコントローラ7は、電動モータMを制御して電動モータMに前記第1方向の回転動作をさせる。そうすると、チェンジシャフト31が前記第1方向に回転し、間欠回転機構22は、前述した図4(A)の状態から図4(B)の状態に移行する(第1動作)。即ち、前記第1動作中は、係合部69が被係合部61cに係合していないので、係合部材56が軸線X周りに回動する一方でチェンジレバー41は軸線X周りに回動せず静止している。よって、前記第1動作中は、シフト爪66は、図5(A)の状態のまま静止し、チェンジカム34を回転させない。前記第1動作の終了時点で、係合部69が被係合部61cに前記係合動作方向に対向し、係合スプリング71の付勢力によって係合部69が被係合部61cに係合する。
【0039】
前記第1動作が終了すると、電動モータMが前記第2方向の回転動作をしてチェンジシャフト31が前記第2方向に回転する(第2動作)。前記第2動作中は、係合部69が被係合部61cに対して係合状態になるので、係合部材56とチェンジレバー41とが一体的に軸線X周りに前記第2方向に回転し、一対のシフト爪66の一方の変速面66aが、チェンジカム34の受動凸部45を軸線Y周りに押圧し、チェンジカム34が軸線Y周りに前記所定角θだけ回転する(図5(B)参照)。
【0040】
そして、カム位置決め機構36の位置決めローラ48が、位置決めスプリング49の付勢力によって、チェンジカム34のディスク部44の外周縁の凹部44aに嵌り込み、チェンジカム34が位置決めされる。これにより、シフトドラム21の案内溝21aに案内されたシフトフォーク15がドッグギヤ13aをスライド変位させ、現在変速段から隣接変速段への変速が実現される。前記第1動作及び前記第2動作が、間欠回転機構22の前記動作シーケンスを構成している。
【0041】
前記第2動作が終了に近づくと、係合部材56の受圧部68aがストッパ棒35の先端に徐々に押圧され、係合部材56がレバー本体51に対して前記係合解除方向に徐々に離れていく。前記第2動作が終了すると、係合部材56の受圧部68aはストッパ棒35の頂点に押圧され、係合部69と被係合部61cとの間の係合が解除される。係合部69が被係合部61cに対して非係合状態になることで、リターンスプリング33がチェンジレバー41を前記第1方向に回転させる。この際、一対のシフト爪66の一方の逃げ面66bが、チェンジカム34の受動凸部45に対して摺動し、受動凸部45からの反力でシフト爪66が前記径方向の外方に逃げて、スライダ52がレバー本体51に対して前記径方向の外方にスライド変位する(図5(C)参照)。
【0042】
そして、逃げ面66bにて受動凸部45に摺動していたシフト爪66が、チェンジレバー41の回転によってチェンジカム34の受動凸部45を乗り越えると、スライダスプリング54の付勢力によってスライダ52がレバー本体51に対して前記径方向の内方にスライド変位し、チェンジレバー41の位相角が前記レバー基準角に戻る(図5(D)参照)。なお、前記第2動作の終了後には、電動モータMが前記第1方向の回転動作をしてチェンジシャフト31を前記第1方向に回転させ、チェンジシャフト31の位相角も前記シャフト基準角に戻される。
【0043】
以上に説明した構成によれば、電動モータMが一方向のみに回転を継続する異常が発生したときには間欠回転機構22は前記動作シーケンスを完了できず、変速が行われない。即ち、運転者が変速しない意図のときに電動モータMが動作して変速が行われることが防止される。よって、運転者の意図が正確に反映される電動ギヤ変速機4を提供することができる。
【0044】
また、チェンジレバーユニット32は、前記第1動作時にチェンジカム34を回転させず、前記第2動作時に、チェンジカム34を前記所定角θだけ回転させるように構成されているので、手動式のギヤ変速機の既存の構成を極力利用して電動式のギヤ変速機4を実現できる。
【0045】
また、チェンジシャフト31が一方向のみに回転したとき、セレクタ42によって、前記第1動作のみが行われて前記第2動作が行われないため、チェンジカム34が回転しない。よって、電動モータMが一方向のみに回転を継続したときに変速が行われない構成を簡素に実現できる。
【0046】
また、係合スプリング71及びストッパ棒35(係合解除部材)によって、前記第1動作時には、係合部69が被係合部61cに係合せず、セレクタ42がチェンジシャフト31の回転をチェンジレバー41に伝達しない。そして、前記第1動作の終了時点で係合部69が被係合部61cに係合するため、前記第2動作時には、係合部69が被係合部61cに係合して、セレクタ42がチェンジシャフト31の回転をチェンジレバー41に伝達する。よって、簡単な機械的構成でセレクタ42を実現できる。また、ストッパ棒35は係合解除部材を兼ねているので、部品点数が削減できると共に小型化を図ることができる。
【0047】
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態に係る電動ギヤ変速機104の間欠回転機構122の右方から見た側面図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図6に示すように、第2実施形態の間欠回転機構122では、チェンジレバーユニット132が第1実施形態で示したセレクタ42を備えずにチェンジレバー141を備え、かつ、チェンジレバーユニット132のシフト爪166の形状が第1実施形態で示したシフト爪66の形状とは異なる。
【0048】
チェンジレバー141は、レバー本体151、スライダ152、リベット53及びスライダスプリング54を備える。レバー本体151は、チェンジシャフト31に相対回転不能かつ前記径方向に相対変位不能に接続されている。スライダ152は、前記径方向にスライド自在にレバー本体151に支持されている。第2実施形態ではセレクタ42が存在しないため、レバー本体151の基部161には、第1実施形態で示した被係合部61cが存在しない。スライダ152は、その長手方向の先端側(前記径方向外側)においてチェンジカム34側に向いた一対のシフト爪166(図7参照)を有する。
【0049】
図7(A)~(D)は、図6に示すチェンジカム34及びシフト爪166の動作図である。図7(A)に示すように、スライダ152のシフト爪166は、シフト爪166の先端の一方側に隣接した変速面166aと、シフト爪166の先端の他方側に隣接した逃げ面166bとを有する。一対のシフト爪166の逃げ面166bは、互いに対向している。一対のシフト爪166の変速面166aは、互いに反対を向いている。即ち、変速面166aと逃げ面166bとの位置関係が、第1実施形態のものとは逆である。一対のシフト爪166の逃げ面166bは、シフト爪166の先端から離れるにつれて軸線Xから離れるように傾斜している。一対のシフト爪166の変速面166aは、互いに実質的に平行である。
【0050】
以下、図6を参照しながら図7(A)~(D)の順番に沿って変速動作を説明する。チェンジレバー141及びチェンジシャフト31が前記待機状態にあるときは、一対のシフト爪166は、Y軸周りの周方向においてチェンジカム34の受動凸部45を挟む位置に配置される(図7(A)参照)。この状態から、所定の変速指令を受けたコントローラ7(図1参照)は、電動モータMを制御して電動モータMに第1方向の回転動作をさせる。そうすると、チェンジシャフト31と共にチェンジレバー141が前記第1方向に回転し、一対のシフト爪166の一方の逃げ面166bが、チェンジカム34の受動凸部45に対して摺動する(第1動作)。
【0051】
この際、受動凸部45からの反力でシフト爪166が前記径方向の外方に逃げて、スライダ152がレバー本体151に対して前記径方向の外方にスライド変位する(図5(B)参照)。即ち、前記第1動作中は、チェンジカム34が回転しない。そして、逃げ面166bにて受動凸部45に摺動していたシフト爪166が、チェンジレバー141の回転によってチェンジカム34の受動凸部45を乗り越えると、スライダスプリング54の付勢力によってスライダ152がレバー本体151に対して前記径方向の内方にスライド変位する。そうすると、シフト爪166の変速面166aが受動凸部45に対向した状態となり、前記第1動作が終了する(図5(C)参照)。
【0052】
前記第1動作が終了すると、電動モータMが前記第1方向とは逆の第2方向の回転動作をして、チェンジシャフト31の位相角が前記シャフト基準角に戻るようにチェンジシャフト31が前記第2方向に回転する(第2動作)。そうすると、チェンジレバー141が軸線X周りの前記第2方向に回転し、シフト爪166の変速面166aが、チェンジカム34の受動凸部45を軸線Y周りに押圧し、チェンジカム34が軸線Y周りに前記所定角θだけ回転する(図5(D)参照)。
【0053】
これにより、シフトドラム21(図1参照)の案内溝21aに案内されたシフトフォーク15がドッグギヤ13aをスライド変位させ、現在変速段から隣接変速段への変速が実現される。前記第1動作及び前記第2動作が、間欠回転機構122の前記動作シーケンスを構成している。なお、前記第2動作の終了後には、電動モータMへの給電が停止され、チェンジレバー141及びチェンジシャフト31の位相角が前記基準角に維持される。
【0054】
以上の構成によれば、チェンジシャフト31が一方向のみに回転したとき、前記第1動作のみが行われて前記第2動作が行われないため、チェンジカム34が回転しない。よって、電動モータMが一方向のみに回転を継続したときに変速が行われない構成を簡素に実現できる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0055】
[第3実施形態]
図8は、第3実施形態に係るシフトドラム221の展開図である。図8に示すように、シフトドラム221は、第1実施形態のシフトドラム21よりも大径である。シフトドラム221の外周面に形成された案内溝221aは、第1実施形態の案内溝21aよりも長い。なお、第3実施形態では、第2実施形態のチェンジレバーユニット132(セレクタ42無し)が用いられ(但し、シフト爪は第1実施形態のシフト爪66が用いられる)、それ以外の間欠回転機構の構成は第1実施形態と同様である。また、第3実施形態の間欠回転機構は、前記特許第4712952号公報の構成と同様であってもよい。
【0056】
シフトドラム221の案内溝221aは、複数の変速段にそれぞれ対応する複数の変速段領域を有する。本実施形態の案内溝221aの複数の変速段領域は、第1~第6速領域(#1~#6)を有する。第3実施形態の間欠回転機構は、電動モータM(図1参照)の回転動力によって動作し、シフトドラム221を前記所定角θごとに間欠的に回転させる。
【0057】
前記複数の変速段領域(#1~#6)のうち少なくとも1つは、シフトダウン方向において、シフトドラム221が前記所定角θを回転しても変速段が変わらず且つシフトドラム221が前記所定角θの2倍である2θを回転すると一段下の変速段に変速されるような長さを有する。本実施形態では、案内溝221aの第2~第6速領域(#2~#6)が、シフトダウン方向において、シフトドラム221が前記所定角θを回転しても変速段が変わらず且つシフトドラム221が前記所定角θの2倍である2θを回転すると一段下の変速段に変速されるような長さを有する。
【0058】
コントローラ7(図1参照)に制御されて電動モータMが駆動し、前記間欠回転機構が所定の動作シーケンスを行うと、シフトフォーク15が変位して変速が行われる。前記動作シーケンスは、チェンジシャフト31(図1参照)が第1方向に回転する第1動作と、前記第1動作後にチェンジシャフト31が前記第1方向とは逆の第2方向に回転する第2動作と、前記第2動作後にチェンジシャフト31が前記第1方向に回転する第3動作とを有する。
【0059】
変速段が第2~第6速である場合には、チェンジレバーの位相角が前記レバー基準角で且つチェンジシャフトの位相角が前記シャフト基準角のとき(待機状態)、シフトフォーク15は図8の「#2*~#6*」で示す位置に配置される。例えば、現在が第6速である場合、前記第1動作によって、シフトフォーク15が「#6*」の位置から「#6」の位置に移動する。即ち、前記第1動作によっては変速段の変更は生じず、第6速が維持される。
【0060】
次に、前記第2動作では、チェンジレバー及びチェンジシャフトが前記待機状態に戻るだけであるため、やはり変速段の変更は生じない。次に、前記第3動作によって、シフトフォーク15が「#6」の位置から「#5*」の位置に移動する。即ち、前記第3動作によって変速段の変更が生じる。即ち、案内溝221aは、現在変速段(第2~第6速)から隣接変速段にシフトダウンするときに、前記第1~第3動作の全てが行われることでシフトフォーク15を変位させる。
【0061】
以上の構成によれば、電動モータMが一方向のみに回転を継続したときに変速が行われない構成をシフトドラム221の案内溝221aを長くする簡素な構成で実現できる。また、第1~第5速からのシフトアップ時には、シフトドラム221が前記所定角θを回転すれば変速段が変更されるので(例えば、シフトフォーク位置が「#5*」から「#6」に移動)、シフトダウンに比べてシフトアップを迅速に行うことができる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0062】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。例えば、1つの実施形態中の一部の構成は、その実施形態中の他の構成から分離して任意に抽出可能であり、1つの実施形態中の一部の構成を他の実施形態に適用してもよい。
【符号の説明】
【0063】
4 電動ギヤ変速機
10 変速機ケース
15 シフトフォーク
16 変速動力伝達機構
21,221 シフトドラム
21a,221a 案内溝
22 間欠回転機構
31 チェンジシャフト
32 チェンジレバーユニット
33 リターンスプリング
34 チェンジカム
35 ストッパ棒(係合解除部材)
41 チェンジレバー
42 セレクタ
45 受動凸部
51 レバー本体
52 スライダ
54 スライダスプリング
56 係合部材
57 選択機構
61c 被係合部
61b ストッパ孔
66,166 シフト爪
66b,166b 逃げ面
66a,166a 変速面
68a 受圧部
69 係合部
71 係合スプリング
M 電動モータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8