(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】異なるタングスタイルを有する工具に使用可能な工具ホルダ、及び当該ホルダの着座/固定部品
(51)【国際特許分類】
B21D 5/02 20060101AFI20240417BHJP
B21D 37/14 20060101ALN20240417BHJP
【FI】
B21D5/02 F
B21D37/14 G
(21)【出願番号】P 2021517859
(86)(22)【出願日】2019-09-26
(86)【国際出願番号】 US2019053130
(87)【国際公開番号】W WO2020069110
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2022-09-22
(32)【優先日】2018-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500522149
【氏名又は名称】ウィルソン トゥール インターナショナル インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】クリント ルパート
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ポールソン
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3006018(JP,U)
【文献】国際公開第2001/094045(WO,A1)
【文献】国際公開第2002/092253(WO,A2)
【文献】特開平11-028519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 5/02
B21D 37/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向の壁及び底面を有する固定部と、
前記固定部に回動可能に固定され、且つ前記固定部の垂直方向の壁へ方向付けされた内壁を画定する可動部であって、前記内壁は、前記可動部と前記固定部との間の成形工具のタングを固定するように形成された下部の表面を含む、可動部と、を含む工具ホルダであって;
前記下部の表面は、対応する工具のタングの表面と整合するように構成されたクランプ領域を画定し、前記クランプ領域は、上側凸状セグメントと下側凹状セグメントとを有するように成形され、
前記上側凸状セグメントは前記対応する工具のタングの表面と整合し、前記下側凹状セグメントは前記タングの表面から外側に傾斜するように前記上側凸状セグメントから移行するように形成され、
それによって、
前記可動部が前記固定部に対してクランプされた構成に旋回されたときに、前記工具のタングの表面と
前記下側凹状セグメントとの間には接触がなく、
前記上側凸状セグメントは、前記対応する工具のタング
の表面と接触し、固定されるように構成される、
工具ホルダ。
【請求項2】
前記クランプされた構成において、前記固定部への前記可動部の旋回をトリガーするように、前記可動部に操作可能に繋げられたアクチュエータ機構をさらに備える、請求項1に記載の工具ホルダ。
【請求項3】
前記アクチュエータ機構は、アンクランプされた構成と前記クランプされた構成との間の前記可動部の旋回に対応する2つの位置の間で可動である、機械的に作動される構造である、請求項2に記載の工具ホルダ。
【請求項4】
前記下部の表面が、前記工具のタングの安全スロットと整合するように構成された着座領域をさらに含み、前記着座領域が、前記クランプ領域の前記下側凹状セグメントから延び、かつ前記下側凹状セグメントからある角度で方向付けされる、請求項1に記載の工具ホルダ。
【請求項5】
前記クランプ領域及び前記着座領域を一体的に連結する、請求項4に記載の工具ホルダ。
【請求項6】
前記可動部は、前記可動部の前記下部の表面を画定する1つ又は複数の締付け指片を含み、それによって前記可動部の前記クランプ領域及び前記着座領域を一体的に連結する、請求項
5に記載の工具ホルダ。
【請求項7】
前記可動部は、複数の締付け指片を含み、前記複数の締付け指片は、少なくとも2つの異なる許容範囲領域を提供し、第1の許容範囲領域は、前記締付け指片の頂部に画定され且つ前記締付け指片のある程度にわたって延在する溝部と、前記締付け指片の各々の間の深さにわたって画定される複数のスリットを含む第2の許容範囲とを含む、請求項
6に記載の工具ホルダ。
【請求項8】
前記可動部は締付けプレートであり、前記締付けプレートの前記クランプ領域は、前記対応する工具のタングの表面の傾斜した方向に整合するために、前記垂直方向の壁に対して傾斜した方向を有する、請求項1記載の工具ホルダ。
【請求項9】
前記傾斜した方向が、垂直方向から12°以下である、請求項
8に記載の工具ホルダ。
【請求項10】
前記可動部が前記固定部に対してクランプされた構成に旋回されたときに、前記下側凹状セグメントは、前記工具のタングの表面との間に凹部を形成する、請求項1~9のうちいずれか1項に記載の工具ホルダ。
【請求項11】
工具ホルダに成形工具を着座させ、固定する方法であって:
固定部と可動部とを工具ホルダに設けること、前記固定部は、垂直方向の壁と底面を有し、前記可動部は、前記固定部に回動可能に固定され、且つ、前記固定部の垂直方向の壁に向けられた内壁を画定し、前記内壁は、上側凸状セグメント及び下側凹状セグメントを有するクランプ領域を画定する下部の表面と、前記クランプ領域の下側凹状セグメントから伸長し、かつ、前記下側凹状セグメントからある角度で方向付けられる着座領域とを含み;
前記可動部と前記固定部との間に工具を装填すること;及び
前記工具ホルダがクランプされた構成になるようにトリガーすること、とを含み、
前記上側凸状セグメントは前記工具のタングの表面と整合し、前記下側凹状セグメントは前記タングの表面から外側に傾斜するように前記上側凸状セグメントから移行するように形成され、
それにより、前記可動部の前記下部の表面が、前記可動部と前記固定部の垂直方向の壁との間に装填された工具のタングに向かって旋回され、それによって、前記可動部の旋回の結果として、前記工具のタングは、
前記クランプ領域に整合している前記
工具のタングの表面が、前記上側凸状セグメントに接触することなく、クランプ表面の前記上側凸状セグメントに接触するように、
前記着座領域に駆動される、工具ホルダに成形工具を着座させ、固定する方法。
【請求項12】
前記工具ホルダを前記クランプされた構成になるようにトリガーすることは、前記可動部に操作可能に連結されたアクチュエータ機構を切り替えて、前記可動部の旋回をトリガーすることを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記アクチュエータ機構は、機械的に作動される構造であり、前記構造の切り替えは、前記工具ホルダのアンクランプされた構成に対応する前記構造の第1の位置から前記クランプされた構成に対応する第2の位置への前記構造の移動を含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
更に、前記工具ホルダから前記可動部を取り外すステップと、前記可動部を、前記タングの表面に対応するように、
前記着座領域と
前記クランプ領域との間に異なる角度を有する前記可動部の他の設計に置き換えるステップとを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項15】
前記可動部は、ボール形状の先端を有する一対の装着ステムを備え、それにより、前記工具ホルダから前記可動部を取り外すステップは、前記工具ホルダの固定部内の対応するボアから前記ボール形状の先端を飛び出させるステップを含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
前記固定部の前記底面は、前記クランプ領域と整合する前記タングの前記表面が前記クランプ表面の凸状セグメントに接触するのと同時に、前記クランプ表面の凸状セグメントに接触することなく、前記工具のタングの対向する面によって接触される、請求項
11に記載の方法。
【請求項17】
前記クランプ領域及び前記着座領域を一体的に連結する、請求項11~16のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記可動部の旋回の結果として、前記クランプ領域に整合している前記タングの表面が、前記下側凹状セグメントとの間に凹部を確定する、請求項11~17のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
工具ホルダ用の締付けプレートであって、前記工具ホルダ用の締付けプレートは、クランプ領域及び着座領域を画定する下部の表面を有する内壁を備え、前記クランプ領域は、上側凸状セグメント及び下側凹状セグメントを有するように成形され、それによって、前記着座領域は、前記下側凹状セグメントから延び、前記下側凹状セグメントからある角度で方向付けられており;
前記上側凸状セグメントは工具のタングの表面と整合し、前記下側凹状セグメントは前記タングの表面から外側に傾斜するように前記上側凸状セグメントから移行するように形成され、
前記下部の表面は、前記内壁の前記クランプ領域及び着座領域を一体的に連結するように複数の締付け指片で規定され、前記複数の締付け指片は、少なくとも2つの異なる許容範囲領域を提供し、第1許容範囲領域は、前記締付け指片の頂部に画定され且つ前記締付け指片のある程度にわたって延在する溝部と、前記締付け指片の各々の間の深さにわたって画定される複数のスリットを含む第2許容範囲領域とを含む、工具ホルダ用の締付けプレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2018年9月30日出願の米国出願第16/147,856号の優先権を主張するものであり、その教示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(本発明の分野)
本発明は、概して、工業機械又は装置と共に使用するための工具ホルダ、及びそのようなホルダの着座/固定部品に関する。
【背景技術】
【0003】
シートメタル(sheet metal)や他の被加工材(work piece)は、広範囲の有用な製品へと加工することができる。通常使用される製作(すなわち製造)工程は、シートメタル及び他の被加工材に曲げ、折り畳み、及び/又は穴を形成することを含む。このような工程に使用される装置には、タレット・プレス及びその他の工業用プレス(単一ステーション式プレス機械の如き)、トルンプ型(Trumpf style)工作機械及びその他のレール型システム、プレスブレーキ、シート供給システム、コイル供給システム、及びシート材料の打ち抜き又はプレス成形に適合化された他の種類の製造装置を含む多くの種類が挙げられる。
【0004】
プレスブレーキに関し、それらは、下側テーブルと上側テーブルを備えと共に、一般的には金属製の被加工材を変形させるために使用される。前記テーブルの内の一方(典型的には上側テーブル)は、他方のテーブルに向けて垂直に移動可能に構成される。成形工具は、一方のテーブルが他方に向かって移動されるときに、それらの間に位置決めされた被加工材を成形することができるように、例えば、適切な形状に曲げられるように、それらのテーブルに取り付けられる。典型的に、上側テーブルは、底部の被加工材変形表面(V形状表面の如き)を有する雄型の成形工具(パンチ)を保持し、底部テーブルは、雄型工具の被加工材変形表面に対して垂直方向に整合された上側表面を有する適切な形状の雌型工具(ダイ)を保持する。
【0005】
公知のように、成形工具は、通常、テーブル上に設けられた1つ又は複数の工具ホルダの使用を介して、プレスブレーキのテーブルに取り付けられる。特に、一般的にタング(tang)又はシャンク(shank)と呼ばれる工具の上部は、ホルダの対向する壁の間に挿入されており、これらの壁は、工具のタング(tool tang)を固定できる溝を形成するように構成される。多くの場合には、この溝は、工具ホルダの固定部及び工具ホルダの対向する可動部によって画定される。
【0006】
ヨーロッパ式(European)又はプロメカム式(Promecam)の工具等のいくつかの工具スタイルは、異なるタングのプロファイル(tang prifiles)を用いることが知られている。ヨーロッパ式工具は、通常、そのタング内で画定された安全スロット(safety slot)を必要とするが、それらの異なるタングのプロファイルに関しては、これは、全般的に、安全スロットから上向きに延びるタングの表面又は範囲に対してである。例えば、タングの表面は、直線状(垂直面に対して平行)、傾斜状(垂直面との角度を有する)、又は曲線状とすることができる。そのために、工具ホルダは、異なるタングのプロファイルを有する工具と共に使用することが可能なプレスブレーキの用途のために設計されている。
【0007】
このような多機能な工具ホルダの設計は適応性を与えてきたが、欠点にも遭遇してきた。例えば、いくつかの工具ホルダは、異なるタングスタイルに対応するために中継アダプタの使用を必要とするように構成されており、アダプタに対する適切な計画及び/又はメンテナンスを必要とする場合がある。これらの設計のいくつかではあるが、アダプタは、設定された方向配置で保持されるが、それらは、しばしば、タングスタイルに対応する異なる距離に、工具のタングに向かって内側に移動される。これらの異なる移動、及び、このような移動に適応するために加えられる力の対応する変化は、一般的には、力の正確な調整を必要とし、あるいは、そうでない場合には、タング及び/又は工具ホルダがその間で接触することから、それらの損傷をもたらす可能性がある。そのような調整は、従来においては、油圧式、空気圧式、電気式、又は他の同様の手段によって提供されており、それによって、加えられる力を正確に管理できるが、これらの素子の組み込みは、設計に対して複雑性と全体的なコストを付加する。
【0008】
工具ホルダの設計において考慮される別の変数は、様々な許容範囲に関するものである。例えば、工具の一般的な寸法(例えば、その接線)又は工具ホルダの動作(例えば、工具ホルダの1つ又は複数の可動部の閉鎖動作)に関連するような、各ツール及び工具ホルダの設計に伴った、わずかな度合いの相違があり得る。これらの相違は、単独ではかなり無視できると見なすことができるが、工具ホルダ内に成形工具を装填する状況の場合のように、偶発的に出揃った場合に問題を生じさせる場合がある。例えば、このような相違は、工具ホルダ内に工具が一度装着されると、工具に対応する遊びの度合いを結果的に生じさせる。このような相違を考慮して、工具ホルダの設計において許容範囲領域(area of tolerance)が設けられてきた。例えば、工具ホルダは、設計におけるこうした許容範囲領域を設けるために、スプリングのような形状記憶材料又は構造を備える場合が多い。しかし、このような要素を付加しても、工具とホルダとの間に緩み又は遊びの問題が依然として存在することが見出される可能性がある。更に、そのような形状記憶材料又は構造は、定期的な保守又は交換を保証する配置という異なる変数である。
【0009】
従って、上述の問題とその他の問題を対処する工具ホルダの設計が依然として必要であり、そうすることにより、異なるタングスタイルを有する工具に対して使用可能な効果的かつ効率的な工具ホルダを提供する。
【発明の概要】
【0010】
本発明の実施形態は、工具ホルダと、ホルダに固定されると同時に着座される必要がある工具のタングのプロファイルに応じてホルダと交換可能に取り付けることができる可動部の異なる設計を含む。
【0011】
一実施形態では、工具ホルダが提供される。工具ホルダは、垂直方向の壁及び底面を有する固定部(stationary portion)を備え、固定部に回動可能に固定され、固定部の垂直方向の壁へ方向付けられた内壁を画定する可動部(movable portion)を備える。内壁は、可動部と固定部との間に成形工具のタングを固定するように成形された下部の表面を含む。下部の表面は、対応する工具のタングの表面と整合するように構成されたクランプ領域を画定する。クランプ領域は、上側凸状セグメント及び下側凹状セグメントを有するように成形され、それによって、前記凸状セグメントは、前記固定部に対してクランプされた構成に旋回されたときに、前記工具のタングの表面と下側凹状セグメントとの間には接触がなく、対応する工具のタングの表面に接触し、固定するように構成される。
【0012】
更なる実施形態では、工具ホルダに成形工具を着座させ、固定する方法が提供される。この方法は、固定部及び可動部を工具ホルダに設けることを含む。固定部は、垂直方向の壁と底面を有する。可動部は、固定部に回動可能に固定され、固定部の垂直方向の壁に向けられた内壁を画定する。内壁は、上側凸状セグメントと下側凹状セグメントとを有するクランプ領域を画定する下部の表面と、クランプ領域の下側凹状セグメントから伸長し、かつ、クランプ領域の下側凹状セグメントからある角度で方向付けされたシート領域とを含む。この方法は、可動部と固定部との間に工具を装填することと、工具ホルダがクランプされた構成になるようにトリガーすること、とを含み、それにより、可動部の下部の表面は、可動部と固定部の垂直方向の壁との間の装填された工具のタングに向かって旋回され、それによって、可動部の旋回の結果、工具のタングは、クランプ領域に整合しているタングの表面が、凸状セグメントに接触することなく、クランプ表面の凸状セグメントに接触するように、着座領域に駆動される。
【0013】
別の実施形態では、工具ホルダ用の締付けプレートが設けられる。締付けプレートは、クランプ領域及び着座領域を画定する下部の表面を有する内壁を備える。クランプ領域は、上側凸状セグメントと下側凹状セグメントとを有するように形成され、それによって、着座領域は、下側凹状セグメントから延び、下側凹状セグメントからある角度で方向付けされる。下部の表面は、内壁のクランプ領域と着座領域とを一体的に連結するように、複数の締付け指片で規定される。複数の締付け指片は、少なくとも2つの異なる許容範囲領域を提供し、第1の許容範囲領域は、締付け指片の頂部に画定され且つ締付け指片のある程度にわたって延在する溝部を含み、第2の許容範囲領域は、締付け指片の各々の間の深さにわたって画定される複数のスリットを含む。
【0014】
以下の図面は、本発明の特定の実施形態を例示したものであり、従って、本発明の範囲を限定するものではない。図面は必ずしも縮尺通りではなく(その記載がない限り)、以下の詳細な説明における説明と併せて使用することを意図している。以下、本発明の実施形態を添付図面と併せて説明する。ここで、同様の数字は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の特定の実施形態による工具ホルダの斜視図であり、工具ホルダは、その中に装填された典型的な成形工具とともに示されている;
【
図2A】
図2Aは、その中に位置する例示的な成形工具に関して、工具ホルダのクランプされた構成及びアンクランプされた構成をそれぞれ示す、本発明の特定の実施形態による
図1の工具ホルダの正面図である;
【
図2B】
図2Bは、その中に位置する例示的な成形工具に関して、工具ホルダのクランプされた構成及びアンクランプされた構成をそれぞれ示す、本発明の特定の実施形態による
図1の工具ホルダの正面図である;
【
図3A】
図3Aは、本発明の特定の実施形態による
図1の工具ホルダと共に使用するための締付けプレートのそれぞれの背面図及び斜視図である;
【
図3B】
図3Bは、本発明の特定の実施形態による
図1の工具ホルダと共に使用するためのクランピングプレートのそれぞれの背面図及び斜視図である;
【
図4A】
図4Aは、本発明の特定の実施形態による
図1の工具ホルダと共に使用するための、それぞれ、さらなる締付けプレートの背面図及び斜視図である;
【
図4B】本発明の特定の実施形態による
図1の工具ホルダと共に使用するための、それぞれ、さらなる締付けプレートの背面図及び斜視図である;
【
図5A】
図3A及び
図3Bのクランプ板を用いて構成され、本発明のある実施形態による成形工具に対してアンクランプされた構成で示された工具ホルダの側面図である;
【
図6A】
図5Aの工具ホルダ、クランプ板、及び成形工具の側面図であり、本発明の特定の実施形態によるクランプされた構成で示された工具ホルダを備える;
【
図7A】
図4A及び
図4Bのクランプ板で構成された
図1の工具ホルダの側面図であり、本発明の特定の実施形態による成形工具に対してアンクランプされた構成で示されている;
【
図8A】
図7Aの工具ホルダ、クランプ板、及び成形工具の側面図であり、工具ホルダは、本発明の特定の実施形態に従ったクランプされた構成で示されている。
【発明の詳細な説明】
【0016】
以下の詳細な説明は、本質的に例示的なものであり、本発明の範囲、適用可能性、又は構成をいかなる方法でも限定することを意図したものではない。むしろ、以下の説明は、本発明の例示的な実施形態を実施するためのいくつかの実際的な説明を提供する。構造、材料、寸法、及び製造工程の例は、選択された要素のために用意され、他の要素は、本発明の分野における当業者に既知のものを採用する。当業者は、注記された例の多くが種々の適切な代替物を有することを認識するであろう。
【0017】
図1は、本発明の特定の実施形態に係る工具ホルダ100の斜視図を示し、ホルダ100は、その中に装填された例示的な成形工具102と共に示されている。図示のように、工具ホルダ100は、比較的単純な形態である。従って、特定の実施形態では、ホルダ100は、プレスブレーキ機械のテーブル(例えば、上側テーブル)に(例えば、細長いバー104を介して)に操作自在に連結することができ、或いはそのようなテーブルと共に形成することができるが、ホルダ100は、全く同様に、他の工業機械と共に使用することができる。例えば、工具ホルダ100は、シートメタル及び他の被加工材における、曲げ、折り曲げ、及び/又は、穴の形成のような任意の様々な成形工程を実現するように構成されている工業機械と共に使用することができる。また、工具ホルダ100は、概してコンパクトなサイズであるように例示的に示されているが、特に、その長さ(例えば、ホルダ100の長さ106)は、必要に応じて(例えば、プレスブレーキのために意図されたテーブルの長さと工具の適合に基づいて) 変化させることができる。
【0018】
図1を続けて参照すると、工具ホルダ100は、ホルダ100への工具の着座及び固定の両方に使用される2つの主な構成要素、すなわち、固定部110及び1つ又は複数の可動部112を有する。これは、固定に関連して(及び本明細書でさらに詳述するように)、工具の対向する側面が、固定部分110及び可動部112の対応する表面によって接触されることを含み、そのような接触は、工具を可動部(複数の可動部)112と固定部110との間に確実に固定するように共同的に機能する。比較のために(及び本明細書でさらに詳述するように)、着座は、工具の垂直方向のリフティング(vertical lifting)を含み、その結果、その上部の表面の1つ以上が、固定部110及び/又は可動部112の1つ以上のうち対応する表面と同一平面で接触され、工具の使用前にその意図された機械加工目的のために他の手順が必要とされずに、工具の作動位置が得られる。
【0019】
本発明の実施形態は、工具ホルダと共に交換可能に使用され得る異なる可動部の設計に関する(再び、そのような例は、
図1に示されるように、可動部112である)。そのためには、着座及び固定が必要な工具のタングのプロファイルに応じて、本明細書で後述するように、工具ホルダ100に対する
図1に示される可動部112、又は他の代替的な可動部の設計等、適切な可動部の設計が使用されるであろう。
【0020】
特定の実施形態において、図示するように、固定部110は、対向する第1及び第2の壁110a及び110b、並びに底面110cで画定され、工具をそこに固定及び着座させるために構成される。例えば、工具は、固定部110の第1の壁110a又は第2の壁110bのいずれかに隣接して固定することができ、一方、工具は、典型的には、底面110cに対して上向きに着座することができる。
図1に描かれるように(及び、
図2A及び2Bを参照すると、クランプされていない構成及びクランプされた構成における工具ホルダ100の側面図を示す)、それぞれが内壁114を有する1つ又は複数の可動部112は、1つ又は複数の成形工具102を工具ホルダ100に固定するために、固定部110の第1の壁110aと連携して使用され得る。同様に、
図1に描かれた第1の壁110aに対する可動部112の前記配置を反映して、1つ又は複数のさらなる可動部112を固定部110の第2の壁110bに対して配置することができる。そのように、本明細書で具体化される工具ホルダは、多機能(本明細書で詳細に説明するように、異なる可動部の設計を伴う使用によって)であり、動的(固定部の壁110a、110bのいずれかの即座の使用によって)であり、一方、工具ホルタに対する工具の固定におけるそれらの使用は、かなり単純に保つことができる(それとともに使用される構成要素を最小化することによって)。
【0021】
上述のように、非機械的なソース(non-mechanical source)(例えば、油圧式、空気圧式、電気式、又は他の類似の手段)は、それらの作動を正確に調整するために工具ホルダの設計により実現されることが多い。しかし、そのようなソースの使用は、一般的には、システムの複雑性及び/又はコストを高める結果となってきた。このようなシステムとは対照的に、特定の実施形態では、工具ホルダ100は、機械的に作動される。そのために、操作者によって容易に利用され、次いで使用されるアクチュエータ機構を利用することができる。例えば、
図1の工具ホルダ100に戻って参照すると、ハンドル又はアーム116が、ホルダ100から延びるように示されている。特定の実施形態(及び
図2A及び
図2Bを参照)では、ハンドル116は、操作者によって起立位置(raised position)(
図2A)に移動されると、工具ホルダ100は、固定及び可動部110及び112に対してクランプされた構成(clamped configuration)となり、下降位置(lowered position)(
図2B)に移動されると、ホルダ100は、固定及び可動部110及び112に対してアンクランプされた構成(unclamped configuration)となる。
【0022】
図1に戻ると、ハンドル116の、その下降位置(工具ホルダ100がアンクランプされた構成)からその起立位置(工具ホルダ100がクランプされた構成)への移動が、固定部110の第1の壁110aに向かって可動部112の旋回をトリガーする。ある実施形態では、可動部112のこの旋回は、カム本体118(例えば、図示のように、工具ホルダ100の固定部分110の内部に位置決めされる)からの接触によるものである。そのために、起立位置に動かされたハンドル116は、カム本体118の回転を引き起こし、それは次に、工具ホルダ100の各可動部112の内壁114の上部の表面114aに接触する。この接触によって、可動部112の各々は、結果的に旋回し(例えば、その約1つ又は複数の取り付けステム122;
図4Bに示される)、各可動部112の内壁114の下部の表面114bが、成形工具102に向かって一斉に動く。本明細書で後述するように、可動部(複数の可動部)112によるこのような動作は、工具102がホルダ100に着座して固定される結果となる。
【0023】
上述の実施形態に引き続き、ハンドル116をその起立位置(工具ホルダ100がクランプされた構成)からその下降位置(工具ホルダ100がアンクランプされた構成)へ反対に移動させると、カム本体118の反対の回転が生じる。そのために、カム本体118は、それぞれの工具ホルダ可動部112の内壁114の上部の表面114aから離間して移動する。そのように、可動部112は、結果的に、各可動部112の内壁114の下部の表面114bが、ホルダー100に装填された成形工具102から後方に(再び一斉に)移動するように旋回する(再び、その1つ又は複数の装着ステム122を中心に)。しかしながら、この移動にもかかわらず、特定の実施形態では、各可動部112の下部の表面114bは、保持し続けるように工具102との接触を維持し、それによって、工具102がホルダ100から解放されるのを防止することができる。ここでも、工具ホルダ100に対する工具のアンクランプを介した可動部(複数の可動部)112による動作に関して、より詳細なものが後で説明される。
【0024】
従って、この時点で、工具ホルダ100は、機械的に作動されるように構成することができる。このような機械的作動は、特定の実施形態では、工具ホルダが設けられ、手動で調整できるようにアクセス可能にされているアクチュエータ機構から生じる。そのために、特定の実施形態では、アクチュエータ機構は、オペレータ動作によって調整されるように構成される。工具ホルダ内に工具を着座させ固定する場合、特定の実施形態では、アクチュエータ機構になされる手動調整は、単発の処置又は動作で実行可能である。
【0025】
上記にもかかわらず、様々な他の機械的アクチュエータ機構も(ハンドル116に代わる)、同様に、工具ホルダ100の1つ又は複数の可動部112の旋回をトリガーするために使用され得ることは理解されるべきである。例えば、アクチュエータ機構のためによりコンパクトなプロファイルが望まれる場合、その機構は、止ねじ(アレンスクリューなど)又は更には押しボタンの形態をとることができる。そのために、特定の実施形態では、アクチュエータ機構は、カム本体118を必ずしも含まないように可動部112に繋げることができる。さらに、特定の実施形態において、対応する複雑性及び/又はコストをより適用できれば、非機械的ソース(例えば、油圧式、空気圧式、電気式、又は他の同様の手段)を工具ホルダの設計により実現して、それらの作動を正確に調整することができる。
【0026】
既に述べたように、工具ホルダ100は、固定部110の対向する壁110a、110bのいずれかに1つ又は複数の成形工具102を取り付けるために適用可能である。そのために、さらに、すでに説明したカム本体118の概念を適用すると、カム本体118が作動(回転)されるときに、そのサイズは、それに応じて、工具ホルダ100の両側に位置する可動部112の内壁114の上部の表面114aに延び、同様に接触するように構成することができる。従って、固定部110の2つの対向する壁110a又は110bのどちらが工具102を工具ホルダ100に固定する際に使用するために選ばれていても、対応するサイズのカム本体118を使用する際に、単一のアクチュエータ機構を使用して、固定部110の対向する壁110a及び110b並びにそれらの対応する可動部112のそれぞれについてのクランプされた構成及びアンクランプされた構成の間の切り替えをトリガーすることができる。
【0027】
以上の説明を背景として、
図1の工具ホルダ100に議論の中心を戻す。既に述べたように、工具ホルダ100は、工具を着座させ、それに工具を固定するための限られた量の構成要素を含む。工具ホルダ100の作動のために、特定の実施形態では、ハンドル116が使用され、特定の実施形態(
図2A及び2Bを参照)では、そのようなハンドル116は、固定部110(例えば、前壁126内)に画定されたボア124から延在するように構成され得る。既に説明したように、本明細書で具体化される工具ホルダ(
図1のホルダ100など)は、異なるタングのプロファイルを有する工具の着座及びそれへの固定を可能にするように構成される。例えば、
図1のホルダ100を参照すると、そのような多機能性は、可動部(例えば、可動部112) の異なる設計を選択的に使用することによって、及びホルダ100の固定部110と連携するようにして、達成される。相違を1つの構成要素(すなわち、工具ホルダの可動部)に限定することは、工具ホルダを比較的単純にすることを可能にする一方、様々なタングのプロファイルを有する工具を着座させ、固定することができる普遍的な方法を提供することを可能にする。
【0028】
特定の実施形態において、工具ホルダ100及びそれとともに使用される可動部(例えば、可動部112)は、ヨーロッパ式工具と、そのための異なるタングのプロファイル用に構成される。しかしながら、記載される実施形態の基本概念は、他の工具スタイルにも適用され得ることが理解されるべきである。上述したように、ヨーロッパ式工具用の異なるタングのプロファイルは、垂直方向に直線状の面又は傾斜面を含むことができる。そのために、及び
図3A/3B及び
図4A/4Bを参照すると、本発明の特定の実施形態に従って、垂直方向に直線状のプロファイルを有し、傾斜プロファイルをそれぞれ有する工具のタングにより機能を果たすための可動部112’及び112の異なる設計が描かれる。
図3A/3B及び4A/4Bに続き、図示のように、可動部112’及び112は、各設計が類似しているが、それらの下部の表面114b’及び114bについては、1つ又は複数の締付け指片128’及び128で形成される締付けプレートに関する。特定の実施形態において、図示するように、下部の表面114b’及び114bは、それぞれ複数の締付け指片128’及び128を用いて形成される。これらの指片128’及び128の特定の設計及び機能は、
図5A/5B、6A/6B、7A/7B、及び8A/8Bに関して、本明細書においてさらに詳細に説明される。
【0029】
しかしながら、
図3A/3B及び4A/4Bから次の話に移る前に、内壁114’及び114の上部の表面114a’及び114aから突出して示される特徴について説明する。例えば、各々は、一対の装着ステム122(既にここで説明されている)を含み、該装着ステムは、回動軸A’及びAを形成する際に各可動部112’及び112上で協働的に機能し、回動軸A’及びAの周りで、可動部112’及び112は、工具ホルダ100をクランプされた構成とアンクランプされた構成との間で変わる際に回動する。加えて、装着ステム122は、工具ホルダに対する可動部112’及び112からの容易な変更を可能にする。例えば、図示するように、可動部112のステム122は、ボール形状の先端を有し、工具ホルダ100の固定部110内の対応する取り付け穴(図示せず)に収まり、飛び出すように設計される。この取り付け設計は、工具ホルダに対する可動部112’及び112の容易な変更において、操作者に役立つだけでなく、その当然の結果として、それらの取り付け穴内でのボール形状の先端の自由な移動を可能にして、可動部112’及び112の回動を可能にする。さらに、
図5A/5B、6A/6B、7A/7B、及び8A/8Bに関して詳細に説明するように、複数のスプリング130が可動部112’及び112のそれぞれにおける装着ステム122の上側及び下側に位置決めされており、工具ホルダのアンクランプされた構成又はクランプされた構成のいずれかに対して異なる程度の許容範囲を与える。
【0030】
上述したように、本発明の実施形態は、可動部の異なるスタイルが、工具ホルダと選択的かつ交換可能に使用可能であることを含む。そのためには、
図1に例示したような傾斜タングのプロファイルを有する工具102など、工具ホルダに固定される必要がある工具のタングのプロファイルに応じて、適切な可動部、すなわち可動部112が、工具ホルダ100と共に適切に使用されることになる。従って、
図7A/7B及び
図8A/8Bは、傾斜タングのプロファイルを有する工具102の着座及び固定に関する可動部112(
図4A/4B)の使用に関し、一方、
図5A/5B及び
図6A/6Bは、垂直-直線タングのプロファイルを有する工具102’の着座及び固定に関する可動部112’(
図3A/3B)の使用に関する。
【0031】
図5A及び6Aの説明から始めると、上述のように、その中に示されるように、それぞれアンクランプ及びクランプされた構成における工具ホルダ100’であり、成形工具102’(垂直-直線のタングのプロファイルを有する)に関して使用するために、可動部112’(
図3A及び3Bのもの)を採用する。
図5Aに示されるように、工具ホルダ100’は、アンクランプされた構成であり(既に例示的に説明されるように、ハンドル116が下降位置に配置されていることから明らかである)、工具102’の可動部112’及びタング103’の間にクランプ・ギャップ120’、並びに固定部110と工具のタング103’の間に着座ギャップ120a’が存在する。このようなギャップ120’及び120a’は、
図5Aの拡大部分図を示す
図5Bからさらに明らかである。
【0032】
前述のように、可動部112’の内壁114’の下部の表面114b’は、1つ又は複数の締付け指片128’で規定される。そのために、
図5Bを参照すると、指片128’の各々は、工具102’を固定し、着座させるための2つの主領域、すなわちクランプ領域(clamping region)128a’及び着座領域128b’を有して画定される。その名称が意味するように、クランプ領域128a’は、工具ホルダ100’がクランプされた構成にある場合、全般的に、タング103’(及び同様に、工具102’)の固定に関連する。そのために、クランプ領域128a’は、工具のタング103’の対向する側面103a’とほぼ整合するように構成される。クランプ領域128a’は、下側凹部又はクリアランスセグメント128ab’に移行する上側凸状又はクランプセグメント128aa’を有するように成形される。そのために、タングの対向する側面103a’を参照すると、凸状セグメント128aa’は、前記タングの側面103a’に向かって外側に傾斜し、一方、凹状セグメント128ab’は、表面103a’から傾斜して離れ、前記セグメント128ab’において対応する凹部128ac’を形成する。
【0033】
比較として、指片128’の各々の着座領域128b’は、傾斜セグメント128ba’及び棚セグメント128bb’を有する。その名称が意味するように、着座領域128b’は、工具ホルダがクランプされた構成にあるとき、全般的にタング103’(及び同様に、工具102’)の着座に関連する。そのために、着座領域128b’は、工具のタング103’の安全スロット103b’と概ね整合するように構成される。従って、工具ホルダ100’がアンクランプされた構成では、
図5Bを参照すると、可動部112’が工具ホルダ100’の固定部110の第1の壁110aから離されたため、その指片128’は、それに対応して工具102’から後退させられる。しかしながら、特定の実施形態では、着座領域128b’はタングの安全スロット103b’内に延びており、それによって、工具102’は、スロット103b’を画定する傾斜セグメント128ba’と上部コーナー又はエッジ103ba’との間の接触と、及びスロット103b’をさらに画定する棚セグメント128bb’と上部の表面103bb’との間の接触から、工具ホルダ100’によって保持される。指片128’が工具102’から後方に移されると、対応する着座ギャップ120a’が工具ホルダ100’の固定部110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103c’との間に開かれ、工具102’は工具ホルダ100’から脱着(垂直に下がる)される。
【0034】
図6A(及び
図6Bを参照して、
図6Aの拡大部分図を示す)に変えると、工具ホルダ100’は、クランプされた構成であり(既に例示的に説明したように、ハンドル116が起立位置に位置決めされていることは明らかである)、可動部112’と工具のタング103’との間の前述のクランプ・ギャップ120’、及び固定部110と工具のタング103’との間の着座ギャップ120a’は、可能な限り閉じられている。そのために、ツールアセンブリ100’が工具102’に対してクランプされた構成に切り替えられる間、可動部112’は、工具ホルダ100’の固定部110の第1の壁110aに向かって旋回するように作動される。これに対応して、指片128’の各々は、工具のタング103’の対応する部分に対して内側に旋回される。例えば、図示のように、着座領域128b’に対して、安全スロット103b’を規定する上部コーナー/エッジ103ba’は、傾斜セグメント128ba’に沿って上向きに駆動される。この工程において、タング103’は、対応して、着座位置に駆動され、工具ホルダ100’の固定部分110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103c’との間の対応する着座ギャップ120a’が閉鎖されることが理解されるべきである。特定の実施形態では、前記上部コーナー/エッジ103ba’及び傾斜セグメント128ba’の接触部分は、上部コーナー/エッジ103ba’が傾斜セグメント128ba’に対して移動されたときに、そのような接触表面の起こり得る結合を最小化するために、類似するが、同じではない表面角度を有する。可動部112’は、特定の実施形態では、ナイトレックス(Nitrex)(登録商標)で被覆される。これは、耐久性及び性能を高めるためにHRC-70の表面硬さを達成するために工具鋼に浸透させる窒化/窒化浸炭処理を含むものとして業界で知られており、外表面が向上した潤滑性を有することを可能にする。そのために、可動部112’用のこのようなナイトレックス(Nitrex)(登録商標)コーティング、特にそのための窒化/窒化浸炭工程に関しては、窒化浸炭、窒化、又は表面焼き入れ(名称としては、いくつかが挙げられる)等の他のコーティングの工程と混同されてはならない。これらのコーティングの工程は、ある種の類似性を有する一方で、それらのアプローチ(使用される工程)及び最終結果(達成されるコーティング)の両方において根本的に異なる。
【0035】
引き続き
図6Bを参照すると、工具ホルダ100’の固定部110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103c’との間の着座ギャップ120a’が閉じられるほぼ同じ瞬間に、工具のタング103’の側面103a’の上部がクランプ領域128a’の上側凸状セグメント128aa’に接触する。逆に、下側凹状セグメント128ab’によって画定される凹部128ac’によって、工具のタング103’の側面103a’の下部は、前記セグメント128ab’と接触しない。従って、タング103’と下側凹状セグメント128ab’との間におけるこのような接触と、このような(固定部110の底面110c及び位置合わせしたタングの表面103c’に関する)着座の接点と、このような(タングの側面103a’の上部及び上側凸状セグメント128aa’に関する)固定の接点との間における、このような接触を防ぐことによって、適切な着座に反対の影響を及ぼして接点を固定する可能性が、回避される。
【0036】
図7A及び
図8Aを参照すると、上述したように、その中に示されているように、それぞれアンクランプされた構成及びクランプされた構成での
図1の工具ホルダ100であり、成形工具102(傾斜タングのプロファイルを有する)に関して使用するために可動部112(
図4A及び
図4Bの)を採用する。
図7Aに示されるように、工具ホルダ100がアンクランプされた構成(既に例示的に説明されるように、ハンドル116が下降位置に位置決めされることから明らかである)にすると、工具102の可動部112とタング103との間にクランプ・ギャップ120が存在し、同様に、固定部110と工具のタング103との間に着座ギャップ120aが存在する。このようなギャップ120及び120aは、
図7Aの拡大部分図を示す
図7Bからさらに明らかである。
【0037】
前述したように、可動部112の内壁114の下部の表面114bは、1つ又は複数の締付指片128で規定される。そのために、
図7Bを参照すると、指片128の各々は、工具102を固定し、着座させるための2つの主領域、すなわち、クランプ領域128a及び着座領域128bで画定される。その名称が意味するように、クランプ領域128aは、全般的に、工具ホルダ100がクランプされた構成の場合、タング103(及び同様に、工具102)の固定に関連する。そのために、クランプ領域128aは、工具先端103の対向する側面103aとほぼ整合するように構成される。クランプ領域128aは、下側凹状セグメント又はクリアランスセグメント128abに移行する上側凸状セグメント又はクランプセグメント128aaを有するように成形されている。そのために、対向するタング側面103aを参照すると、凸状セグメント128aaは、接合面103aに向かって外側に傾斜し、一方、凹状セグメント128abは、タング側面103aから傾斜して下がり、セグメント128abで対応する凹部128acを形成する。
【0038】
比較として、指片128の各々の着座領域128bは、傾斜セグメント128ba及び棚セグメント128bbを有する。その名称が意味するように、着座領域128bは、全般的に、工具ホルダがクランプされた構成にあるとき、タング103(及び同様に、工具102)の着座に関連する。そのために、着座領域128bは、工具のタング103の安全スロット103bと概ね整合するように構成される。従って、工具ホルダ100のアンクランプされた構成では、
図7Bを参照すると、可動部112が工具ホルダ100の固定部110の第1の壁110aから離されたため、その指片128は、それに対応して、工具102から後退させられる。しかしながら、特定の実施形態では、着座領域128bはタングの安全スロット103b内に延びており、それによって、工具102は、スロット103bを画定する傾斜セグメント128baと上部コーナー又はエッジ103baとの間の接触と、及びスロット103bをさらに画定する棚セグメント128bbと上部の表面103bbとの間の接触から、工具ホルダ100によって保持されたままである。しかし、指片128’が工具102から後方に移されたために、工具102は工具ホルダ100から脱着(垂直に下がる)され、対応する着座ギャップ120aが、工具ホルダ100の固定部110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103cとの間に開かれる。
【0039】
図8A(及び
図8Bを参照して、
図8Aの拡大部分図を示す)に変えると、工具ホルダ100は、クランプされた構成であり(既に例示的に説明したように、ハンドル116が起立位置に位置決めされていることは明らかである)、可動部112と工具のタング103との間の前述のクランプ・ギャップ120、及び固定部110と工具のタング103との間の着座ギャップ120aは、可能な限り閉じられている。そのために、ツールアセンブリ100が工具102に対してクランプされた構成に切り替えられる過程で、可動部112は、工具ホルダ100の固定部110の第1の壁110aに向かって旋回するように作動される。これに対応して、指片128の各々は、工具のタング103の対応する部分に対して内側に旋回される。例えば、図示のように、安全スロット103bを規定する上部コーナー/エッジ103baは、傾斜セグメント128baに沿って着座領域128bに対して上向きに駆動される。この工程において、タング103は、対応して、着座位置に駆動され、工具ホルダ100の固定部110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103cとの間の対応する着座ギャップ120aが閉じられることが理解されるべきである。特定の実施形態では、前記上側のコーナー/エッジ103ba及び傾斜セグメント128baの接触部分は、上側のコーナー/エッジ103baが傾斜セグメント128baに対して移動されたときに、そのような接触表面の起こり得る結合を最小にするために、類似するが、同じではない表面角度を有する。可動部112は、特定の実施形態では、ナイトレックス(Nitrex)(登録商標)で被覆される。これは、耐久性及び性能を高めるためにHRC-70の表面硬さを達成するために工具鋼に浸透させる窒化/窒化浸炭処理を含むものとして業界で知られており、外表面が向上した潤滑性を有することを可能にする。そのために、可動部112用のこのようなナイトレックス(Nitrex)(登録商標)コーティング、特にそのための窒化/窒化浸炭処理に関しては、窒化浸炭、窒化、又は表面焼き入れ(名称としては、いくつかが挙げられる)等のような他のコーティング処理と混同されてはならない。これらのコーティング処理は、ある種の類似性を有する一方で、それらのアプローチ(使用される処理)及び最終結果(達成されるコーティング)の両方において根本的に異なる。
【0040】
引き続き
図8Bを参照すると、工具ホルダ100の固定部110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103cとの間の着座ギャップ120aが閉じられるほぼ同じ瞬間に、工具のタング103の側面103aの上部がクランプ領域128aの上側凸状セグメント128aaに接触する。逆に、下側凹状セグメント128abによって画定される凹型の部128acによって、工具のタング103の側面103aの下部が前記セグメント128abに接触しない。タング103と下側凹状セグメント128abとの間に接触がなく、実際には、このような接触を防止するために凹部128acを画定することは、工具102の着座(固定部110の底面110cと位置合わせしたタングの表面103cとの間の接触に関する)及び工具102の固定(タングの側面103aの上部と上側凸状セグメント128aaとの間の接触に関する)のいずれにも悪影響を及ぼさない。別の方法をとると、可動部112と、その上においてクランプ領域128a及び着座領域128bに関して画定される指片128は、工具ホルダ100がそのクランプされた構成に切り替わるときに着座及び固定を同時に達成するように、画定される。
【0041】
本明細書で具体化される可動部112’及び112から明らかであり、本明細書に記載されるように、それらの締付け指片128’及び128、特にそのクランプ領域128a’及び128aは、対応する工具103’及び103のタング側面103a’及び103aのプロファイルに位置合わせ及び嵌合するように構成される。この位置合わせに関して、このクランプ領域に関する対応する設計は、工具のタング103’の表面103a’のような垂直に直線の表面を有するタングのプロファイルに関しては、それほど複雑ではない。比較として、工具のタング103の表面103のような傾斜を有する(又は角度をつけられた)タングの表面を扱う場合、可動部112’の領域128a’のような可動部のクランプ領域は、垂直方向に対して類似の角度を有するように構成することができるが、しかしながら、特に、工具に適用される保証されたクランプ圧力(clamping pressure)への対応する効果に対して、限界が存在する。参考のため、工具102’の垂直方向のタング103’に対するタングのプロファイルの角度140は9°である。そのために、タングのプロファイルの角度は、ヨーロッパ式工具では大きく変わることは知られておらず、一般に12°未満である。ある実施形態では、角度140は12°以下である。おそらくより好ましい実施形態では、角度140は、5°及び12°の範囲であり、おそらくより好ましい実施形態でも、角度40は、7°及び10°の範囲である。
【0042】
上述のように、工具ホルダの設計では、組込み許容範囲(built-in tolerance)がさらに考慮され、このような考慮は、具体化された工具ホルダの設計では失われない。工具ホルダ100及び100’の許容範囲は、可動部112及び112’の共通の使用により、同じ許容範囲で構成される。この目的のために、締付け指片128及び128’に加えられる力(可動部112及び112’の接触端部112aの水平方向の長さに沿った)に沿った許容範囲と、そのような力(可動部112、112’の接触端部112a、112a’の深さ内で)を横切る(又は交差する)許容範囲とを導入することによって、設計から収集された許容範囲が拡大されることが、本明細書で実施される工具ホルダの設計に関して、判明している。例えば、工具ホルダ100、100’の締付け部分と、その中に固定された工具との間には、自由度や遊びが実質的に存在しない。そのために、この許容範囲を補完することは、異なる工具のタングスタイル及び使用される対応する異なる可動部112、112’を使用する場合に特に良好に機能する。これに関する1つの論理的根拠は、そのような許容範囲は、互いに対する近接性と、加えられる力に対して異なる(例えば、横断方向の)平面にフォーカスすることによって、集合的な機能に関してより適切に適合されるからである。
【0043】
特定の実施形態において、
図3A/3B及び
図4A/4Bに示すように、可動部112’及び112に関する許容範囲領域は、指片128’及び128に対して設けられた1つ以上の溝部又はスリットとして設けられる。例えば、図示のような特定の実施形態では、連続した溝部112b’及び112bは、それぞれ、指片128’及び128の上に、及び可動部112’及び112の水平方向の範囲h’及びhを横切って画定することができる。溝部112b’、112bと組み合わせにおいて、図示のような特定の実施形態では、複数のスリット112c’、112cは、指片128’、128の接触端部112a’、112aの深さd’、d内にそれぞれ画定することができる。そのために、指片128’及び128に対する可動部112’及び112上のそれらの分布を考慮すると、対応する溝部112b’、112b及びスリット112c’、112cは、与えられる許容範囲が無視できる程度ではないが、工具-工具ホルダ締付け力に関して共通する400ポンドの力を受けたときに集合的に作動させられる。例えば、作動力は、300~500ポンドの範囲であり、或いはより理想的には、375~425ポンドの範囲であり得る。
【0044】
それぞれ、
図3A/3B及び4A/4Bの具体化された可動部112’及び112から理解されるように、さらに、それらに対応する工具102’及び102を着座及び固定する際における工具ホルダの使用に関して、対応して、工具ホルダに対してそれとともに使用される工具のタングのプロファイルに基づいて、追加の可動部の変形例を容易に設計することができる。同様に、可動部112及び112’に関して本明細書で具体化されるように、工具ホルダの設計がそのような締付けプレートの設計を対応して適合させて使用するように構成される場合、本明細書に具体化される可動部は、あらゆる多様な工具ホルダの設計と共に使用するのに適している。そのために、可動部112及び112’の設計、又はその変形例を、既存の工具ホルダのために設けることができ、又は、適用可能な場合には、新しい、全面的に設けられた工具ホルダの設計のために構成することができる。
【0045】
このように、異なるタングスタイルを有する工具を使用可能な工具ホルダ、及び当該ホルダの着座/固定部品の実施形態が開示される。当業者であれば、本発明は、開示されたもの以外の実施形態で実施することができることを理解するであろう。開示された実施形態は、限定ではなく、説明の目的で提示されており、本発明は、後続する請求の範囲によってのみ限定される。
なお、本発明の実施形態の態様として、以下に示すものがある。
[態様1]
垂直方向の壁及び底面を有する固定部と、
前記固定部に回動可能に固定され、且つ前記固定部の垂直方向の壁へ方向付けされた内壁を画定する可動部であって、前記内壁は、前記可動部と前記固定部との間の成形工具のタングを固定するように形成された下部の表面を含む、可動部と、を含む工具ホルダであって;
前記下部の表面は、対応する工具のタングの表面と整合するように構成されたクランプ領域を画定し、前記クランプ領域は、上側凸状セグメントと下側凹状セグメントとを有するように成形され、それによって、前記上側凸状セグメントは、前記固定部に対してクランプされた構成に旋回されたときに、前記工具のタングの表面と下側凹状セグメントとの間には接触がなく、対応する工具のタング表面と接触し、固定されるように構成される、
工具ホルダ。
[態様2]
前記クランプされた構成において、前記固定部への前記可動部の旋回をトリガーするように、前記可動部に操作可能に繋げられたアクチュエータ機構をさらに備える、態様1に記載の工具ホルダ。
[態様3]
前記アクチュエータ機構は、アンクランプされた構成と前記クランプされた構成との間の前記可動部の旋回に対応する2つの位置の間で可動である、機械的に作動される構造である、態様2に記載の工具ホルダ。
[態様4]
前記下部の表面が、前記工具のタングの安全スロットと整合するように構成された着座領域をさらに含み、前記着座領域が、前記クランプ領域の前記下側凹状セグメントから延び、かつ前記下側凹状セグメントからある角度で方向付けされる、態様1に記載の工具ホルダ。
[態様5]
前記可動部は、前記可動部の前記下部の表面を画定する1つ又は複数の締付け指片を含み、それによって前記可動部の前記クランプ領域及び前記着座領域を一体的に連結する、態様4に記載の工具ホルダ。
[態様6]
前記可動部は、複数の締付け指片を含み、前記複数の締付け指片は、少なくとも2つの異なる許容範囲領域を提供し、第1の許容範囲領域は、前記締付け指片の頂部に画定され且つ前記締付け指片のある程度にわたって延在する溝部と、前記締付け指片の各々の間の深さにわたって画定される複数のスリットを含む第2の許容範囲とを含む、態様5に記載の工具ホルダ。
[態様7]
前記可動部は締付けプレートであり、前記締付けプレートの前記クランプ領域は、前記対応する工具のタングの表面の傾斜した方向に整合するために、前記垂直方向の壁に対して傾斜した方向を有する、態様1記載の工具ホルダ。
[態様8]
前記傾斜した方向が、垂直方向から12°以下である、態様7に記載の工具ホルダ。
[態様9]
工具ホルダに成形工具を着座させ、固定する方法であって:
固定部と可動部とを工具ホルダに設けること、前記固定部は、垂直方向の壁と底面を有し、前記可動部は、前記固定部に回動可能に固定され、且つ、前記固定部の垂直方向の壁に向けられた内壁を画定し、前記内壁は、上側凸状セグメント及び下側凹状セグメントを有するクランプ領域を画定する下部の表面と、前記クランプ領域の下側凹状セグメントから伸長し、かつ、前記下側凹状セグメントからある角度で方向付けられる着座領域とを含み;
前記可動部と前記固定部との間に工具を装填すること;及び
前記工具ホルダがクランプされた構成になるようにトリガーすること、とを含み、それにより、前記可動部の前記下部の表面が、前記可動部と前記固定部の垂直方向の壁との間に装填された工具のタングに向かって旋回され、それによって、前記可動部の旋回の結果として、前記工具のタングは、クランプ領域に整合している前記タングの表面が、前記上側凸状セグメントに接触することなく、クランプ表面の前記上側凸状セグメントに接触するように、着座領域に駆動される、工具ホルダに成形工具を着座させ、固定する方法。
[態様10]
前記工具ホルダを前記クランプされた構成になるようにトリガーすることは、前記可動部に操作可能に連結されたアクチュエータ機構を切り替えて、前記可動部の旋回をトリガーすることを含む、態様9に記載の方法。
[態様11]
前記アクチュエータ機構は、機械的に作動される構造であり、前記構造の切り替えは、前記工具ホルダのアンクランプされた構成に対応する前記構造の第1の位置から前記クランプされた構成に対応する第2の位置への前記構造の移動を含む、態様10に記載の方法。
[態様12]
更に、前記工具ホルダから前記可動部を取り外すステップと、前記可動部を、前記タングの表面に対応するように、着座領域とクランプ領域との間に異なる角度を有する前記可動部の他の設計に置き換えるステップとを含む、態様9に記載の方法。
[態様13]
前記可動部は、ボール形状の先端を有する一対の装着ステムを備え、それにより、前記工具ホルダから前記可動部を取り外すステップは、前記工具ホルダの固定部内の対応するボアから前記ボール形状の先端を飛び出させるステップを含む、態様12に記載の方法。
[態様14]
前記固定部の前記底面は、前記クランプ領域と整合する前記タングの前記表面が前記クランプ表面の凸状セグメントに接触するのと同時に、前記クランプ表面の凸状セグメントに接触することなく、前記工具のタングの対向する面によって接触される、態様9に記載の方法。
[態様15]
工具ホルダ用の締付けプレートであって、前記工具ホルダ用の締付けプレートは、クランプ領域及び着座領域を画定する下部の表面を有する内壁を備え、前記クランプ領域は、上側凸状セグメント及び下側凹状セグメントを有するように成形され、それによって、前記着座領域は、前記下側凹状セグメントから延び、前記下側凹状セグメントからある角度で方向付けられており;
前記下部の表面は、前記内壁の前記クランプ領域及び着座領域を一体的に連結するように複数の締付け指片で規定され、前記複数の締付け指片は、少なくとも2つの異なる許容範囲領域を提供し、第1許容範囲領域は、前記締付け指片の頂部に画定され且つ前記締付け指片のある程度にわたって延在する溝部と、前記締付け指片の各々の間の深さにわたって画定される複数のスリットを含む第2許容範囲領域とを含む、工具ホルダ用の締付けプレート。