(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】DICOMオブジェクトのためのユニバーサルウェブサービス
(51)【国際特許分類】
G16H 30/20 20180101AFI20240417BHJP
【FI】
G16H30/20
(21)【出願番号】P 2021558612
(86)(22)【出願日】2020-02-28
(86)【国際出願番号】 US2020020522
(87)【国際公開番号】W WO2020205117
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-11-25
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516236827
【氏名又は名称】フジフィルム ヘルスケア アメリカズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】キブル ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェークス ピーター
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104065631(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサービスエンジンにおいて、1以上の医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取ること
であって、前記ウェブサービス要求が、ベースURLと修正とを含む修正されたベースURLを含む、ことと、
前記ベースURLの後に前記ウェブサービス要求を構文解析してウェブサービスのタイプを識別することと、
DICOMクライアントを生成することと、
前記ウェブサービス要求から
DICOMメッセージサービス要素(DIMSE)サービス要求を
前記DICOMクライアントによって生成することであって、
前記DIMSEサービス要求を生成することが、DIMSEサービス要求のための情報を含む
前記修正されたベースURLを構文解析することを含み、前記修正されたベースURLが、DICOMオブジェクトにアクセスして当該DICOMオブジェクトを提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠
し、前記DIMSEサービス要求が、識別された前記ウェブサービスのタイプに基づいて選択される、ことと、
前記DIMSEサービス要求をサーバに送信することと、
前記サーバから前記DIMSEサービス要求に対する応答を受け取ることと、
前記応答を、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する前記標準に準拠するように再フォーマットすることと、
前記再フォーマットされた応答を前記リモートウェブクライアントに戻すことと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記修正されたベースURLは、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な情報を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記標準は、NEMA DICOMウェブサービス標準PS3.18である、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェブサービス要求は、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、前記DIMSEサービス要求は、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェブサービス要求は、1以上のデータを含み、前記方法は、前記1以上のデータを使用して前記DIMSE
サービス要求のための1以上のパラメータをメモリから取得することによって前記1以上のパラメータを決定することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1以上のデータは、リモートサーバにアクセスするための接続方法を決定するために使用される、
請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
医用画像管理システムであって、
1以上のDICOMオブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取るネットワーク通信インターフェイス
であって、前記ウェブサービス要求が、ベースURLと修正とを含む修正されたベースURLを含む、ネットワーク通信インターフェイスと、
前記ネットワーク通信インターフェイスに結合されて、受け取った健康管理検査資料を記憶するメモリと、
前記メモリに結合されて、前記受け取った健康管理検査資料を表示するディスプレイ画面と、
前記ネットワーク
通信インターフェイス、前記メモリおよび前記ディスプレイ画面に結合される1以上のプロセッサであって、
前記ベースURLの後に前記ウェブサービス要求を構文解析してウェブサービスのタイプを識別し、DICOMクライアントを生成し、前記ウェブサービス要求から
DICOMメッセージサービス要素(DIMSE
)サービス要求を
前記DICOMクライアントによって生成し、前記DIMSEサービス要求を生成することは、DIMSEサービスのための情報を含む
前記修正されたベースURLを構文解析することを含み、前記修正されたURLは、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠し、
前記DIMSEサービス要求は、識別された前記ウェブサービスのタイプに基づいて選択され、前記DIMSEサービス要求は、前記ネットワーク通信インターフェイスを介してサーバに送信され、
前記ネットワーク通信インターフェイスを介して前記サーバから受け取られた、前記DIMSEサービス要求に対する応答を再フォーマットし、
DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する前記標準に準拠する前記再フォーマットされた応答を、前記ネットワーク通信インターフェイスを介して前記リモートウェブクライアントに戻す、
ように構成される1以上のプロセッサと、
を備える、システム。
【請求項8】
前記修正されたベースURLは、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な情報を含む、
請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記標準は、NEMA DICOMウェブサービス標準PS3.18である、
請求項
8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ウェブサービス要求は、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、前記DIMSEサービス要求は、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、
請求項
7に記載のシステム。
【請求項11】
前記ウェブサービス要求は、1以上のデータを含み、前記1以上のプロセッサは、前記1以上のデータを使用して前記DIMSE
サービス要求のための1以上のパラメータをメモリから取得することによって前記1以上のパラメータを決定するように構成される、
請求項
7に記載のシステム。
【請求項12】
前記1以上のデータは、リモートサーバにアクセスするための接続方法を決定するために使用される、
請求項
11に記載のシステム。
【請求項13】
命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、少なくともプロセッサと、メモリと、ディスプレイ画面とを有するシステムによって実行されたとき、前記システムに、
ウェブサービスエンジンにおいて、1以上の医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取ること
であって、前記ウェブサービス要求が、ベースURLと修正とを含む修正されたベースURLを含む、ことと、
前記ベースURLの後に前記ウェブサービス要求を構文解析してウェブサービスのタイプを識別することと、
DICOMクライアントを生成することと、
前記ウェブサービス要求から
DICOMメッセージサービス要素(DIMSE
)サービス要求を
前記DICOMクライアントによって生成することであって、
前記DIMSEサービス要求を生成することが、DIMSEサービスのための情報を含むサービスのための
前記修正されたベースURLを構文解析することを含み、前記DIMSEサービス要求は、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠
し、前記DIMSEサービス要求が、識別された前記ウェブサービスのタイプに基づいて選択される、ことと、
前記DIMSEサービス要求をサーバに送信することと、
前記サーバから前記DIMSEサービス要求に対する応答を受け取ることと、
前記応答を、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する前記標準に準拠するように再フォーマットすることと、
前記再フォーマットされた応答を前記リモートウェブクライアントに戻すことと、
を含む方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記標準は、NEMA DICOMウェブサービス標準PS3.18であり、さらに、前記修正されたベースURLは、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な情報を含む、
請求項
13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記ウェブサービス要求は、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、前記DIMSEサービス要求は、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、
請求項
13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記ウェブサービス要求は、1以上のデータを含み、前記方法は、前記1以上のデータを使用して前記DIMSE
サービス要求のための1以上のパラメータをメモリから取得することによって前記1以上のパラメータを決定することをさらに含む、
請求項
13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記1以上のデータは、リモートサーバにアクセスするための接続方法を決定するために使用される、
請求項
16に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像の検索、問い合わせおよび記憶の分野に関し、具体的には、医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトに関連するウェブサービス要求を処理することに関する。
【背景技術】
【0002】
医師およびその他の医療従事者は、医療上の決断を行う際に患者の関連する臨床情報を全て再考察することが多い。通常、臨床情報は、健康管理検査資料(healthcare studies)および構造化レポートに含まれる。多くの場合、これらの情報は、病歴に関する情報、異なる分野からの診断レポート、画像、およびその他の臨床データを電子フォーマットで含む。
【0003】
しばしば、医用画像および画像レポートは、DICOMオブジェクトとして記憶される。通常、これらの健康管理検査資料は、医師が自身の患者の検査を指図することに応じて生成される。多くの場合、検査が行われると、生成された検査資料は画像保管通信システム(PACS)に送られる。
【0004】
2003年、全国電機製造業者協会(NEMA)は、DICOMオブジェクト(たとえば、画像、医用画像レポート)のアクセスおよび提示のためのウェブサービス標準を発表した。具体的に言えば、この標準は、HTTP/HTTPSプロトコルを使用してDICOMオブジェクトにアクセスするための機構を提供する。多くのベンダーがNEMA DICOMウェブサービス標準をサポートしている。たとえば、WADO-RSは、インターネットを介して1以上のDICOMオブジェクトをダウンロードする能力を提供し、QIDO-RSは、インターネットを介してDICOMオブジェクトを問い合わせる能力を提供し、STOW-RSは、インターネットを介してDICOMオブジェクトを遠隔記憶のために送信する能力を提供し、WADO-RSの旧バージョンであるWADO-URIは、インターネット要求毎に1つのDICOMオブジェクトをダウンロードする能力を提供する。この標準の現在のバージョンは以下で見つけることができる。
http://DICOM.NEMA.org/medical/DICOM/current/output/chtml/part18/PS3.18.html
【0005】
NEMAがDICOMのウェブサービスのための標準を発表した時には、各PACSベンダーが自社のPACSへのインターネットアクセスを提供する独自の標準的な指定ウェブサービスの実装を構築するものと予想されていた。この標準は非常に上手くいっていたが、WADO-RS/QIDO-RSを唯一の通信インターフェイスとして使用したいと望むDICOMクライアント(サービスクラスユーザ、すなわちSCU)にとっては、ベンダーサポート、または非標準的WADO-RS/QIDO-RS実装、またはカスタムウェブ認証要件の欠如によってアクセスできないPACSがいくつか存在するようになる。
【0006】
これらのウェブサービスをサポートするベンダーは、独自のベンダー固有のPACSへのアクセスしか提供しない。たとえば、AGFA(登録商標) PACSからのダウンロードにはAGFA(登録商標) WADO-RSを使用しなければならず、Synapse(登録商標) PACSからのダウンロードにはFUJIFILM WADO-RSを使用しなければならない。あらゆるDICOM PACSにアクセスできるWADO-RS/QIDO-RSを有しているベンダーは存在しない。
【発明の概要】
【0007】
オブジェクト(たとえば、DICOMオブジェクト)のためのユニバーサルウェブサービスおよびその処理方法について説明する。1つの実施形態では、方法が、ウェブサービスエンジンにおいて、1以上の医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取ることと、ウェブサービス要求からDICOMメッセージサービス要素(DIMSE)要求を生成することであって、DIMSEサービス要求のための情報を含む修正されたベースURLを構文解析することを含み、修正されたベースURLが、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠する、DIMSE要求を生成することと、DIMSEサービス要求をサーバに送信することと、サーバからDIMSEサービス要求に対する応答を受け取ることと、応答を、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠するように再フォーマットすることと、再フォーマットされた応答をリモートウェブクライアントに戻すことと、を含む。
【0008】
別の実施形態では、医用画像管理システムが、1以上のクライアントおよび1以上のリモートサーバと通信するネットワークインターフェイスと、1以上のクライアントから、1以上のリモートサーバに向けられた第1の要求セットを受け取り、第1の要求セットに応じて、DICOMウェブサービス要求またはDIMSE要求である第2の要求セットをリモートサーバに発行する、回路を有するアクセスエンジンと、を含む。
【0009】
本発明は、以下に示す詳細な説明および本発明の様々な実施形態の添付図面からさらに完全に理解されると思われるが、これらは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、説明および理解のためのものにすぎないと受け取るべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態を実装できる例示的な医療情報コンピュータシステム環境を示す図である。
【
図2】DICOMオブジェクトにアクセスするためのコンピュータシステムアーキテクチャ例を示す図である。
【
図3】ウェブサービス要求に対処する医用画像管理システムの1つの実施形態の一部のブロック図である。
【
図4A】ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求への変換例を示す図である。
【
図4B】ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求への変換例を示す図である。
【
図4C】ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求への変換例を示す図である。
【
図5】QIDO-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。
【
図6】WADO-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。
【
図7】WADO-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。
【
図8】STOW-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。
【
図9】ウェブサービス要求を処理するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。
【
図10】医用画像および情報管理システムの論理的表現の例示的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明では、本発明を完全に説明できるように数多くの詳細を示す。しかしながら、当業者には、これらの特定の詳細を伴わずに本発明を実施できることが明らかであろう。その他の場合には、本発明を曖昧にしないように、周知の構造および装置については詳細にではなくブロック図形式で示す。
【0012】
本発明の実施形態は、DICOMオブジェクトにアクセスするためのシステムおよび方法に関する。DICOMオブジェクトは、PACS、VNAまたはその他のサーバに記憶することができる。1つの実施形態では、DICOMオブジェクトが健康管理検査資料の一部である。1つの実施形態では、単一のユニバーサルDICOMウェブインターフェイスを通じてアクセスが提供される。1つの実施形態では、ユニバーサルDICOMウェブインターフェイスがNEMA対応であり、あらゆるDICOM PACS、またはDICOMクライアント(たとえば、サービスクラスユーザの(SCUの))アプリケーションエンティティタイトル(AeTitleまたはAET)を許可するサーバにアクセスすることができる。本明細書に開示する実施形態は、以下の利点のうちの1以上を提供する。たとえば、実施形態は、どのベンダーPACSが使用されているかにかかわらず単一のクライアント/SCUインターネット認証を可能にし、ベンダーPACSにかかわらず一貫したDICOMウェブサービス実装を提供し、クライアント/SCUがDICOM C-FIND/C-MOVE/C-GET/C-STOREプロトコルをサポートする要件がなく、未だDICOMウェブサービスをサポートしていないPACSベンダーへのインターネットアクセスを可能にする。本明細書で使用するSCUは、限定するわけではないが、DIMSEメッセージ(TCP)クライアントまたはウェブクライアントを含むクライアントを表す。本発明の概要を簡潔に説明したところで、
図1~
図10を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0013】
本明細書では、法令要件を満たすように本発明の実施形態の主題を特異的に説明する。しかしながら、この説明自体は、本発明の範囲を限定するように意図されたものではない。むしろ、本発明者らは、現在のまたは将来的な他の技術と併せて、異なるステップ、または本明細書で説明するものと同様のステップの組み合わせを含むように、特許請求する主題を他の形でも具体化できることを目論んでいる。
【0014】
本発明の実施形態を簡潔に説明したところで、以下、本発明の実施形態の実装における使用に適した例示的な動作環境について説明する。
【0015】
全体的に図面を参照すると、特に最初に
図1に本発明の実施形態を実装できる医療情報コンピュータシステム環境を示し、全体を参照番号120として指定する。当業者であれば、図示の医療情報コンピュータシステム環境120は1つの好適なコンピュータ環境の一例にすぎず、本発明の使用または機能の範囲に関するいずれかの限定を示唆するように意図されたものではないと理解するであろう。また、医療情報コンピュータシステム環境120は、図示のいずれかの単一のコンポーネントまたはコンポーネントの組み合わせに関連する依存性または要件を有するものでもないと解釈されたい。
【0016】
本開示の実施形態は、数多くの汎用または専用コンピュータシステム環境または構成と共に動作することができる。本発明との使用に適することができる周知のコンピュータシステム、環境および/または構成の例としては、ほんの一例として、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルド装置またはラップトップ装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、プログラム可能な消費者電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、および上述したシステムまたは装置のうちのいずれかを含む分散コンピュータ環境などが挙げられる。
【0017】
本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令を実行する一般的状況で説明することができる。一般に、プログラムモジュールは、以下に限定するわけではないが、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネントおよびデータ構造を含む。本発明は、通信ネットワークを通じてリンクされた遠隔処理装置によってタスクが実行される分散コンピュータ環境で実施することもできる。分散コンピュータ環境では、一例としてメモリ記憶装置を含む局所的および/または遠隔的コンピュータ記憶媒体に関連付けてプログラムモジュールを配置することができる。
【0018】
引き続き
図1を参照すると、例示的な医療情報コンピュータシステム環境120は、制御サーバ122の形の汎用コンピュータ装置を含む。制御サーバ122のコンポーネントは、処理ユニットと、内部システムメモリと、持続(persistent)ストレージ124を含む様々なシステムコンポーネントを制御サーバ122に結合するための好適なシステムバスとを制限なく含むことができる。システムバスは、様々なバスアーキテクチャのうちのいずれかを使用するメモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バスおよびローカルバスを含む複数のタイプのバス構造のうちのいずれかとすることができる。限定ではなく一例として、このようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、高度ISA(EISA)バス、ビデオ電子標準協会(VESA)ローカルバス、およびMezzanineバスとしても知られている周辺コンポーネント相互接続(PCI)バスを含む。
【0019】
通常、制御サーバ122は、たとえば持続ストレージ124などの様々なコンピュータ可読媒体に記憶されたデータを含み、またはこのようなデータにアクセスすることができる。コンピュータ可読媒体は、サーバ122がアクセスできるいずれかの利用可能な媒体とすることができ、揮発性および不揮発性媒体、並びに取り外し可能および取り外し不能媒体を含む。限定ではなく一例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、データベース、フォーマット済みファイル、レジストリキーまたはその他のデータなどの情報を記憶するためのいずれかの方法または技術で実装された揮発性および不揮発性媒体、並びに取り外し可能および取り外し不能媒体を制限なく含むことができる。この点、コンピュータ記憶媒体は、以下に限定するわけではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)またはその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気記憶装置、あるいは所望の情報を記憶するために使用できるとともに制御サーバ122がアクセスできる他のいずれかの媒体を含むことができる。限定ではなく一例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接配線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線およびその他の無線媒体などの無線媒体とを含む。コンピュータ可読媒体の範囲には、上記のうちのいずれかの組み合わせを含めることもできる。
【0020】
図1に示して上述した持続ストレージ124を含むコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および制御サーバ122のための他のデータのストレージを提供する。制御サーバ122は、1以上のリモートコンピュータ128への論理接続を使用してコンピュータネットワーク126内で動作することができる。リモートコンピュータ128は、たとえば以下に限定するわけではないが、臨床検査室(たとえば、分子臨床検査室)、病院およびその他の入院患者環境、獣医環境、外来環境、医療費請求事務室および財務室、病院管理環境、在宅医療環境および診療所などの、医療または研究環境内の様々な位置に配置することができる。臨床医は、以下に限定するわけではないが、1または複数の治療担当医、集中治療専門医、外科医、放射線医、循環器専門医および腫瘍医などの専門医、救急医療技師、医師の助手、実地看護師、看護師、補助看護師、薬剤師、栄養士、微生物学者、検査室専門家、検査室技師、放射線技師、研究者、獣医および学生などを含む。リモートコンピュータ128は、医療団体全体をネットワーク上で一体化できるように非伝統的な医療環境内に物理的に配置することもできる。リモートコンピュータ128は、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピア装置、携帯情報端末または他の共通ネットワークノードなどとすることができ、制御サーバ122に関して上述した要素の一部または全部を含むことができる。限定ではなく一例として、制御サーバ122は、ネットワーク126を伴わずにローカルソフトウェアとしてリモートコンピュータ128上に存在することもできる。
【0021】
例示的なコンピュータネットワーク126は、ローカルエリアネットワーク(LAN)および/またはワイドエリアネットワーク(WAN)を制限なく含むことができる。このようなネットワーク環境は、オフィス、企業規模のコンピュータネットワーク、イントラネットおよびインターネットにおいて一般的である。制御サーバ122は、WANネットワーク環境で利用される場合、インターネットなどのWANを介して通信を確立するためのモデムまたはその他の手段を含むことができる。ネットワーク環境では、プログラムモジュールまたはその一部を、制御サーバ122、持続ストレージ124、またはいずれかのリモートコンピュータ128に関連付けて記憶することができる。限定ではなく一例として、いずれか1以上のリモートコンピュータ128に関連するメモリ上には、様々なアプリケーションプログラムが存在することができる。当業者であれば、図示のネットワーク接続は例示であり、コンピュータ(たとえば、制御サーバ122およびリモートコンピュータ128)間の通信リンクを確立する他の手段を利用することもできると理解するであろう。
【0022】
臨床医は、活動中に、キーボード、(一般にマウスと呼ばれる)ポインティングデバイス、トラックボールまたはタッチパッドなどの入力装置を通じて制御サーバ122にコマンドおよび情報を入力し、あるいは1以上のリモートコンピュータ128を介して制御サーバ122にコマンドおよび情報を伝えることができる。他の入力装置は、マイクまたはスキャナなどを制限なく含むことができる。コマンドおよび情報は、遠隔医療装置から制御サーバ122に直接送信することもできる。制御サーバ122および/またはリモートコンピュータ128は、モニタに加えてスピーカおよびプリンタなどの他の周辺出力装置を含むこともできる。
【0023】
制御サーバ122およびリモートコンピュータ128の他の多くの内部コンポーネントについては図示していないが、当業者であれば、このようなコンポーネントおよびその相互接続は周知であると理解するであろう。従って、本明細書では、制御サーバ122およびリモートコンピュータ128の内部構造に関するさらなる詳細についてはこれ以上開示しない。
【0024】
図2は、医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトのためのユニバーサルウェブサービスに対処するコンピュータシステムアーキテクチャの例を示すブロック図である。なお、
図2に示すコンピュータシステムアーキテクチャは、1つの好適なコンピュータシステムの例にすぎず、いずれかの単一のモジュール/コンポーネントまたはモジュール/コンポーネントの組み合わせに関連するいずれかの依存性または要件を有するように意図されたものではないと理解されるであろう。
【0025】
図2を参照すると、SCU(クライアント)201
1~SCU(クライアント)201
Nが、医用画像管理システム203に送信されるウェブサービス要求202を生成する。1つの実施形態では、SCU(クライアント)201
1~SCU(クライアント)201
Nが、医用画像の閲覧、問い合わせまたは記憶のためのリモートウェブクライアントを含む。(単複の)ユニバーサルアクセスエンジン210は、ウェブサービスエンジンとして動作し、SCU(クライアント)201
1~SCU(クライアント)201
Nからウェブサービス要求202を受け取る。1つの実施形態では、ウェブサービス要求が、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含む。しかしながら、ウェブサービス要求はこれらの要求に限定されず、NEMA、DICOMまたはIHEによって承認された将来的なDICOMウェブサービスを含むこともできる。別の実施形態では、ウェブサービス要求が、アクセスエンジン210によって(QIDO-RS)のようなDICOMウェブサービス要求またはC-FINDのようなDICOMメッセージ(DIMSE)要求のいずれかに変換できるURLを使用する。さらに別の実施形態では、アクセスエンジン210がSCU/クライアント装置上のアプリケーションとして動作し、ソフトウェアインターフェイスを使用して、アクセスエンジン210がDICOMウェブサービス要求またはDICOMメッセージ(DIMSE)要求のいずれかとして実装できる要求を発行する。従って、この場合、サービスは、PACSまたはVNAのような1以上のリモート医用データシステムに対するウェブサービスの交換台(switch board)として機能する医用画像クライアントがアクセスできるローカルプロセスであり、この交換台は、リモートPACS/VNAによってサポートされている時にDICOMウェブ要求を発行して、上述したようなDIMSEサービスを別様に使用し、応答は、クライアントが使用できるようにDICOMウェブサービスフォーマットに変換される。
【0026】
1つの実施形態では、ウェブサービス要求202が、DICOMウェブサービスをサポートしていない、あるいは非標準的な方法またはSCU201が認証するのが困難な方法でDICOMウェブサービスをサポートしているPACS205のためのものである。これらの条件のいずれかが当てはまる場合、ユニバーサルアクセスエンジン210は、ウェブサービス要求を受け取ったことに応じてDIMSEサービス要求を生成する。1つの実施形態では、DIMSEサービス要求が、C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む。1つの実施形態では、ユニバーサルアクセスエンジン210が、ウェブサービス要求202内に埋め込まれたソースPACS205識別子に基づいてDIMSEサービス要求を生成する。1つの実施形態では、ウェブサービス要求202が、SCU AeTitle、ソースPACS AeTitle、ソースPACSホストおよびポートのうちの1以上などの、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な追加情報を含む。1つの実施形態では、アクセスエンジン210がウェブサービス要求202を構文解析してウェブサービスのタイプ(たとえば、QIDO-RS)を識別し、DICOMクライアントを生成し、識別されたウェブサービスのタイプに基づいてDICOMクライアントに1つのDIMSEサービス要求を発行させる。1つの実施形態では、生成されたDIMSEサービス要求が、DICOMオブジェクトにアクセスするためのDICOMメッセージングを指定する標準に準拠する。1つの実施形態では、この標準がNEMA DICOM PS3.1である。
【0027】
ユニバーサルアクセスエンジン210は、ソースPACS/DICOMサーバ2051~ソースPACS/DICOMサーバ205NなどのソースPACS、DICOMサーバまたはVNAにDIMSEサービス要求204を送信する。ソースPACSは、DIMSEサービス要求に対する応答を生成し、この応答をユニバーサルアクセスエンジン210に送信する。ユニバーサルアクセスエンジン210は、この応答をリモートウェブクライアントが理解するフォーマットに再フォーマットし、再フォーマットされた応答をSCU(クライアント)2011~SCU(クライアント)201Nなどのリモートウェブクライアントに戻す。
【0028】
図3は、ネットワークインターフェイス301およびユニバーサルアクセスエンジン302を含む、ウェブサービス要求に対処する医用画像管理システムの1つの実施形態の一部のブロック図である。1つの実施形態では、ユニバーサルアクセスエンジン302が、1以上のプロセッサまたはその他のハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(たとえば、チップ上で動作するソフトウェア)、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含む。
【0029】
図3を参照すると、ネットワークインターフェイス301がウェブクライアントからウェブサービス要求311を受け取る。ウェブサービス要求311はユニバーサルアクセスエンジン302に送信され、ここではパーサー(parser)321がウェブサービスの要求を構文解析して要求のタイプを決定する。要求のタイプを決定したことに応じて、DICOMクライアント生成器322がDICOM SCUクライアントを生成する。たとえば、MultiTech msiCOM3などのサードパーティライブラリがSCUクライアントソフトウェアを提供することもでき、あるいは当業者がそこから独自のSCUクライアントを構築することもできる。やはりウェブサービス要求のタイプに基づいて、DIMSE要求形成器323がDIMSE要求を生成または別様に形成する。1つの実施形態では、DIMSE要求が、C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作のためのDICOMオブジェクトを含む。DIMSE要求形成器323がDIMSE要求オブジェクトを生成したことに応じて、DIMSE要求発行器324がDIMSE要求312を発行する。1つの実施形態では、DIMSE要求発行器324が、ネットワークインターフェイス301にDIMSE要求312を発行し、ネットワークインターフェイス301は、DIMSE要求312を受け取り、パーサー321によって識別されたPACS/DICOM/VNAサーバにネットワーク(たとえば、インターネットなど)を介して送信する。
【0030】
その後、DIMSE要求を受け取ったPACS/DICOM/VNAサーバは、DIMSE要求312に対するDIMSE応答313を生成し、これが医用画像管理システムのネットワークインターフェイス301によって受け取られる。DIMSE要求に対する応答313は、ユニバーサルアクセスエンジン302の応答生成器331に送信される。応答313に応じて、変換器/再フォーマット器341が、応答313をウェブサービス要求に準拠したフォーマットに変換および/または再フォーマットする。限定ではなく一例として、C-FIND応答は、QIDO-RSのためのNEMA標準PS3.18に指定されるようなアプリケーション/dicom+xmlまたはアプリケーション/dicom+jsonに変換することができる。任意に、応答生成器331は、たとえばウェブサービス要求がJPEGまたはPNG応答を必要とする場合、レンダラ342を使用してDICOMオブジェクトを表示用にレンダリングすることができる。任意に、応答生成器331は、バルクデータを求めるWADO-RSウェブサービス要求を満たすために、抽出器343を使用してDIMSE要求応答313からバルクデータを抽出することができる。任意に、応答生成器331は、WADO-RSメタデータウェブサービス要求を満たすために、抽出器343を使用してDICOMヘッダ情報を変換してメタデータ応答を生成することができる。任意に、DIMSE応答313、あるいはその一部またはそこからレンダリングされた要素の一部は、キャッシュコントローラ344を使用してキャッシュメモリに記憶することができる。1つの実施形態では、ウェブサービス要求311が繰り返される場合、クライアント生成器322の代わりにキャッシュメモリを使用して医療コンテンツにアクセスする。
【0031】
ウェブサービス応答は、変換/再フォーマット後にウェブサービス応答発行器345に送信され、ウェブサービス応答発行器345は、ネットワークインターフェイス301にウェブサービス応答314を発行し、ネットワークインターフェイス301は、最初にウェブサービス要求311を生成したウェブクライアントにこれを送信する。
【0032】
図4A~
図4Cに、ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求への変換例を示す。
図4Aを参照すると、ウェブクライアントであるSCU401は、QIDO-RSウェブサービス要求を生成してユニバーサルQIDO-RSエンジン402に送信し、ユニバーサルQIDO-RSエンジン402は、これをDIMSE C-FIND要求に変換してソースPACS403(DICOMサーバ)に送信する。ソースPACS403は、DIMSE C-FIND要求に応じて応答を生成してユニバーサルQIDO-RSエンジン402に送信し、ユニバーサルQIDO-RSエンジン402は、この応答を再フォーマットしてSCU401に応答として送信する。
【0033】
図4Bを参照すると、ウェブクライアントであるSCU411は、WADO-RSウェブサービス要求を生成してユニバーサルWADO-RSエンジン412に送信し、ユニバーサルWADO-RSエンジン412は、これをDIMSE C-GETまたはC-MOVE要求に変換してソースPACS413(DICOMサーバ)に送信する。ソースPACS413は、DIMSE C-GETまたはC-MOVE要求に応じて応答を生成してユニバーサルWADO-RSエンジン412に送信し、ユニバーサルWADO-RSエンジン412は、この応答を再フォーマットしてSCU411に応答として送信する。
【0034】
図4Cを参照すると、ウェブクライアントであるSCU421は、STOW-RSウェブサービス要求を生成してユニバーサルSTOW-RSエンジン422に送信し、ユニバーサルSTOW-RSエンジン422は、これをC-STORE DIMSE要求に変換してソースPACS423(DICOMサーバ)に送信する。ソースPACS423は、C-STORE DIMSE要求に応じて応答を生成してユニバーサルSTOW-RSエンジン422に送信し、ユニバーサルSTOW-RSエンジン422は、この応答を再フォーマットしてSCU421に応答として送信する。
【0035】
DICOMウェブサービスのためのNEMA標準(PS3.18)には、医用データの検査資料を求める特定のウェブサーバ要求のために以下のURLフォーマットが指定されている。
QIDO-RS:{SERVICE}/studies
WADO-RS:{SERVICE}/studies/{StudyInstanceUID}
STOW-RS:{SERVICE}/studies[/{StudyInstanceUID}]
ここで、{SERVICE}は、サービスのためのベースURLである。このURLは、プロトコル(httpまたはhttps)、ホスト、ポートおよびアプリケーションの組み合わせとすることができる。「アプリケーション」の定義はベンダー次第になっている。たとえば、VNAへの要求は以下のように見えうる。
http://myVna:8080/wado-rs/MyCustomerDomain/studies
ここで、MyCustomerDomainはアプリケーション名の一部であり、VNA上の多くのコンテンツ区分のうちの1つを指定する。
【0036】
1つの実施形態では、本明細書に開示する(単複の)ユニバーサルアクセスエンジンの1つの新たな特徴が、DICOMウェブサービス標準に準拠したままで、DICOM C-FIND/C-GET/C-MOVE/C-STORE要求のために必要な全ての情報を含むようにアプリケーション名を拡張することである。
【0037】
1つの実施形態では、(単複の)ユニバーサルアクセスエンジンへのコールが{SERVICE}を以下のように定義する。
QIDO-RS URL:
http://<UniversalServer>/qido-rs/cfind/<SCU AET>/<SCP AET>/<SCP Host>/<SCP Port>/<Dest AET>
WADO-RS URL:
http://<UniversalServer>/wado-rs/cmove/<SCU AET>/<SCP AET>/<SCP Host>/<SCP Port>/<Dest AET>
または
http://<UniversalServer>/wado-rs/cget/<SCU AET>/<SCP AET>/<SCP Host>/<SCP Port>
STOW-RS URL:
http://<UniversalServer>/stow-rs/cstore/<SCU AET>/<SCP AET>/<SCP Host>/<SCP Port>
ここで、プロトコルはhttpまたはhttpsとすることができ、<UniversalServer>はユニバーサルアクセスサービスを実装するローカルウェブサーバであり、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSは任意のサービス識別子である。1つの実施形態では、たとえばqido-rsの代わりにqidoなどのいずれかの一意のキーワードを使用してサーバタイプを識別することも、あるいはさらなる構文解析ロジックを適用してサービス識別子を省略することもできる。1つの実施形態では、サービス識別子が省略され、http要求からサービスコンテキストが以下のように定義される。
・POSTを使用するhttp要求はSTOW-RSを識別する。
・http要求がGETを使用していて{StudyInstanceUID}が存在しない場合にはQIDO-RSを想定する。
・http要求がGETを使用していて{StudyInstanceUID}が存在する場合にはWADO-RSを想定する。
たとえば、以下のStudyInstanceUIDを含まないhttp get要求はQIDO-RSのためのものである。
http://<UniversalServer>/<SCU AET>/<SCP AET>/<SCP Host>/<SCP Port>/<Dest AET>/Studies
一方、以下のStudyInstanceUIDを含むURLは、WADO-RSのためのものである。
http://< UniversalServer>/<SCU AET>/<SCP AET>/<SCP Host>/<SCP Port>/<Dest AET>/Studies/1.3.6.1.4.1.5962.1.3.1.1.20040826185059
【0038】
上記のコールでは、cfind/cmove/cget/cstoreが、ウェブサービスが従来のDICOMウェブサービスの使用とユニバーサルリモートPACSアクセスとの間で切り替えを行うことを可能にする任意のタグである。たとえば、https://myServer/qido-rs/studiesまたはhttps://myServer/studiesは、QIDO-RSを使用してmyServer PACSを問い合わせることができるのに対し、https://myServer/qido-rs/cfind/aeA/aeB/Pacs/aeC/studiesまたはhttps://myServer/cfind/aeA/aeB/Pacs/aeC/studiesは、myServerを使用してリモートPACS aeBにC-FIND要求を行い、応答はQIDO-RSのために再フォーマットされる。
【0039】
myServerがPACSまたはVNAウェブサーバでない場合、あるいはmyServer PACSのためのDICOMウェブサービスが必要でないまたは望ましくない場合には、cfind/cmove/cstoreタグを省略して、クエリは以下のように見えうる。
http://myServer/aeA/aeB/Pacs/aeC/studies(サービス識別子を省略)、
または、
http://myServer/qido-rs/aeA/aeB/Pacs/aeC/studies(サービス識別子を含む)。
この実施形態では、ユニバーサルアクセスエンジンが、1以上の独立したソースPACSサーバへのプロキシにすぎない。
【0040】
上記のコールでは、<SCU AET>がSCUのAeTitleを呼び出している。これはDICOM要求の許可に使用され、リモートPACSに必要なものとすることができる。
【0041】
また、上記のコールでは、<SCP AET>がリモートPACSの呼び出されたAeTitleであり、<SCP ホスト>がリモートPACSの機械名であり、<SCP Port>がリモートPACSのためのDICOMポートである。たとえば、Synapse(登録商標)PACSは、DIMSE要求のためにデフォルトでポート104を使用する。
【0042】
上記のコールでは、<Dest AET>が、C-MOVEによって使用される復帰アドレスAeTitleである。1つの実施形態では、要求されたコンテンツを再びユニバーサルウェブサービスにC-STOREするために、このアドレスをリモートPACS上に構成する必要がある。なお、<Dest AET>は、C-FINDを使用するQIDO-RSには厳密に必要ではない。正しいQIDO-RS応答は、クエリによって見つかった各DICOMインスタンスにアクセスするためのWADO-RS URLを含むべきであるため、ここでは便宜的に<Dest AET>を含めている。<Dest AET>を含めることで、このQIDO-RSは、C-MOVEをサポートするWADO-RS URLを構築するために必要な全ての情報を有する。ユニバーサルWADO-RSがC-MOVEの代わりにC-GETを使用する場合、URL内に<Dest AET>は不要である。
【0043】
QIDO-RSワークフロー
1つの実施形態では、リモートウェブクライアントによってQIDO-RS要求が発行された後にQIDO-RSワークフローが開始する。本明細書で説明するユニバーサルウェブサービスエンジンは、QIDO-RS要求を受け取った場合、または要求内の{SERVICE}の後のパラメータの構文解析時に要求がQIDO-RSであることを認識した場合、<SCU AET>および<SCP AET>を提供したAeTitleを使用して<SCP Port>上の<SCP Host>にC-FIND要求を発行する内部DICOM SCUクライアントを生成する。その後、SCPホスト(たとえば、PACS、VNAサーバなど)は、C-FIND応答を生成して返送する。ユニバーサルウェブサービスエンジンは、このC-FIND応答を、初期ウェブ要求の(単複の)AcceptタイプおよびNEMA DICOMウェブサービス標準によって指定されるDICOM+XMLまたはDCIOM+JSONに変換する。1つの実施形態では、Accept Typeが指定されていない場合、DICOM-XMLがNEMA標準PS3.18デフォルトである。また、任意に1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、将来的な同じDICOMオブジェクトを求める繰り返しのクエリにより速く応答するために、応答(フォーマットされたまたはネイティブDICOMまたはカスタム)をキャッシュに入れる。ユニバーサルウェブサービスエンジンは、再フォーマットされたC-FIND応答をリモートウェブクライアントに戻す。1つの実施形態では、全てのC-FINDメッセージが受け取られて既知のサイズの1つのhttp応答で戻されるまで、QIDO-RS応答がバッチ処理される。別の実施形態では応答がストリーミングされ、この最中に、各C-FINDメッセージが受け取られた後にQIDO-RSフォーマット(DICOM-XMLまたはDICMO-JSON)のデータチャンクが戻される。
【0044】
図5は、QIDO-RS要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。1つの実施形態では、このプロセスが、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(たとえば、チップ上で実行されるソフトウェア)、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる処理ロジックによって実行される。1つの実施形態では、プロセスが、たとえば限定するわけではないが、
図2および
図3に関連して上述した医用画像管理プラットフォームなどの医用画像管理プラットフォームによって実行される。
【0045】
図5を参照すると、プロセスは、処理ロジックがQIDO-RS要求を受け取ること(処理ブロック501)によって開始する。処理ロジックは、QIDO-RS要求を受け取ったことに応じて、要求がQIDO-RS要求であると認識する(処理ブロック502)。1つの実施形態では、処理ロジックが、QIDO-RS要求を構文解析してサービス識別子を発見することによって、要求をQIDO-RS要求として認識する。この構文解析は、QIDO-RS URL要求の{SERVICE}部分内およびその後に行うことができる。
【0046】
処理ロジックは、要求をQIDO-RS要求として認識した後に、サードパーティDICOMライブラリまたはカスタムソフトウェアを使用することによって内部DICOM SCUクライアントを生成する(処理ブロック503)。このようなクライアントは当業者に周知であり、DICOM標準PS3.18に指定されている。
【0047】
DICOM SCUクライアントは、DICOM SCUクライアントの生成後に、最初のQIDO-RSウェブサービス要求によって識別されるPACS/VNA/DICOMサーバ(たとえば、SCPホスト)にC-FIND要求を発行する(処理ブロック504)。
【0048】
その後、処理ロジックは、C-FIND応答を受け取って(処理ブロック511)、このC-FIND応答をたとえばNEMA標準PS3.18DICOM+XMLまたはDICOM+JSONなどの他のフォーマットに変換する(処理ブロック512)。JSON、XMLまたはその他のフォーマットの別のスキーマを使用して結果を戻すこともできる。1つの実施形態では、C-FIND応答がDICOM+XMLまたはDICOM+JSONのいずれに変換されるかが、初期HTTP/HTTPS要求内のAcceptタイプの仕様に基づく。
【0049】
また、処理ロジックは、任意にC-FIND応答をキャッシュに入れる(処理ブロック513)。処理ロジックは、再フォーマットされたC-FIND応答をリモートウェブクライアントに送信する(処理ブロック514)。1つの実施形態では、再フォーマットされたC-FIND応答を送信することが、全てのC-FINDメッセージが受け取られてこれらを既知のサイズの1つの応答として戻す後まで応答をバッチ処理することを含むことができる。別の実施形態では、再フォーマットされたC-FIND応答を送信することが、QIDO-RS応答をストリーミングして、各C-FINDメッセージの後にフォーマットされた(たとえば、DICOM+XMLまたはDICOM+JSON)データチャンクを戻すことを含む。
【0050】
C-GETを含むWADO-RSのワークフロー
1つの実施形態では、リモートウェブクライアントによってWADO-RS要求が発行された後に、C-GETを含むWADO-RSのワークフローが開始する。本明細書で説明するユニバーサルウェブサービスエンジンは、WADO-RS要求を受け取った場合、またはWADO-RS要求内の{SERVICE}の後のパラメータの構文解析時に要求がWADO-RSであることを認識した場合、<SCU AET>および<SCP AET>を提供したAeTitleを使用して<SCP Port>上の<SCP Host>にC-GET要求を発行する内部DICOM SCUクライアントを生成する。
【0051】
その後、SCPホスト(たとえば、PACS、VNAサーバなど)は、C-GET応答を生成して返送する。初期ウェブ要求の(単複の)Accessタイプによって異なる転送構文が指定されている場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンは、C-GET応答を使用して各DICOMオブジェクトを異なる転送構文に変換する。たとえば、DICOMウェブサービス標準では、JPEG2000不可逆圧縮で符号化された医用DICOM画像を要求するために以下をURLパラメータとして使用できることが指定されている。
accept=multipart/related;type=“application/octet-stream;transfer-syntax=1.2.840.10008.1.2.4.91”
別の実施形態では、リモートPACSによってサポートされている場合、C-GET要求に所望の転送構文が含まれる。1つの実施形態では、ウェブサービス要求内の初期URLがNEMA標準PS3.18の通りにフレームリストを供給した場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンは、要求されたフレームを抽出する。別の実施形態では、リモートPACSによって所望のフレーム番号がサポートされている場合、C-GET要求に所望のフレーム番号が含まれる。
【0052】
1つの実施形態では、ウェブクライアントからの最初のウェブサービス要求において初期URLによってNEMA標準PS3.18の通りに要求された場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、各DICOMオブジェクトを表示のためにレンダリングする。限定ではなく一例として:
http://{SERVICE}/studies/999.083000/series/999.083000.5/instances/999.083000.5.104/rendered?accept=image/jpeg
1つの実施形態では、ウェブクライアントからの初期ウェブ要求によってDICOMウェブサービスPS3.18 6.1.1.8および6.5.1.2.2.の通りに要求された場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンがバルクデータを抽出する。
1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンがDICOMヘッダ情報を抽出して、DICOM+XMLまたはDICOM+JSONの形で、あるいはウェブ要求の(単複の)Acceptタイプによって要求されるその他のフォーマットでメタデータ応答を生成する。限定ではなく一例として:
http://{SERVICE}/studies/999.083000/metadata
1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、同じ医療コンテンツを求める繰り返しの要求時により速く応答するために、DICOMオブジェクトまたはレンダリングされたDICOM画像をキャッシュに入れる。
【0053】
1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、戻されるべき各再フォーマットされた応答項目をNEMA標準PS3.18によって指定されるようなHTMLボディ部分としてラップして、この応答をリモートクライアントに戻す。1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンがC-GET応答をバッチ処理し、再フォーマットされたWADO-RS応答全体を既知のサイズの1つのボディとして戻す。別の実施形態では、C-GET応答オブジェクトが受け取られて処理される時に、各再フォーマットされた応答項目(たとえば、DICOMオブジェクト、レンダリングされた画像またはフレーム、バルクデータ項目、メタデータ)がチャンク化され(chunked)、またはリモートクライアントに逆ストリーミングされる。
【0054】
図6は、C-GETを使用してWADO-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。1つの実施形態では、プロセスが、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(たとえば、チップ上で動作するソフトウェア)、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる処理ロジックによって実行される。1つの実施形態では、プロセスが、たとえば限定するわけではないが、
図2および
図3に関連して上述した医用画像管理プラットフォームなどの医用画像管理プラットフォームによって実行される。
【0055】
図6を参照すると、プロセスは、処理ロジックがWADO-RS要求を受け取ること(処理ブロック601)によって開始する。1つの実施形態では、WADO要求がユニバーサルアクセス(ウェブサービス)エンジンによって受け取られる。処理ロジックは、WADO-RS要求に応じて、要求がWADO-RSであると認識する(処理ブロック602)。1つの実施形態では、処理ロジックが、WADO-RS要求をウェブサービス識別子について構文解析することによって、要求がWADO-RSであると認識する。1つの実施形態では、{Service}の後に発生する構文解析によってウェブサービスが識別される。処理ロジックは、要求がWADO-RSであると認識したことに応じて内部DICOM SCUクライアントを生成し(603)、最初のWADO-RSウェブサービス要求内で識別されるPACS/VNA/DICOMサーバ(たとえば、SCPホスト)に送信されるC-GET要求を発行する(処理ブロック604)。
【0056】
その後、処理ロジックは、PACSまたはVNAまたはDICOMサーバからC-GET応答を受け取る(処理ブロック611)。処理ロジックは、C-GET応答に応じて複数の動作を実行することができる。1つの実施形態では、処理ロジックが、各DICOMオブジェクトを別の転送構文に変換する(任意)(処理ブロック612)。1つの実施形態では、初期URLがNEMA標準PS3.18の通りにフレームリストを指定した場合、変換プロセスの一部として、要求されるフレームを抽出することができる(処理ブロック613)。1つの実施形態では、初期ウェブ要求によって標準(たとえば、NEMA標準PS3.18)の通りに要求された場合、処理ロジックが、各DICOM画像またはフレームを表示(たとえば、JPEG、PNG)のためにレンダリングする(処理ブロック614)。1つの実施形態では、初期URLによって標準(たとえば、NEMA標準PS3.18)の通りに要求された場合、処理ロジックがバルクデータを抽出する(処理ブロック615)。1つの実施形態では、処理ロジックが各DICOMオブジェクトからDICOMヘッダ情報を抽出し、DICOM+XMLまたはDICOM+JSON、あるいはウェブ要求の(単複の)Acceptタイプによって要求されたその他のフォーマットでメタデータ応答を生成する。さらに別の実施形態では、処理ロジックが、DICOMオブジェクトまたはレンダリングされた画像をキャッシュに入れる(任意の)(処理ブロック616)。キャッシュに入れられたコンテンツは、同じ医用データを求める繰り返しの要求時により速い応答を可能にする。
【0057】
処理ロジックは、WADO-RS応答フォーマットを満たすようにC-GET応答を再フォーマットする(処理ブロック617)。1つの実施形態では、処理ロジックが、標準(たとえば、NEMA標準PS3.18)によって指定されるようなHTMLボディ部分で各応答項目(DICOMオブジェクト、フレーム、レンダリングされた表示、バルクデータ、メタデータ)をラップする。次に、処理ロジックは、最初にWADO-RS要求を送信したウェブクライアントに再フォーマットされたC-GET応答を送信する(処理ブロック618)。1つの実施形態では、応答をバッチ処理して既知のサイズの1つのHTMLオブジェクトとして戻すことができる。別の実施形態では、応答項目が利用可能になると、応答がチャンク化されまたはストリーミングされる。
【0058】
C-MOVEを含むWADO-RS
1つの実施形態では、リモートウェブクライアント(たとえば、SCU)によってWADO-RS要求が発行された後に、C-MOVEを含むWADO-RSワークフローが開始する。本明細書で説明するユニバーサルウェブサービスエンジンは、WADO-RS要求を受け取った場合、またはWADO-RS要求内の{SERVICE}の後のパラメータの構文解析時に要求がWADO-RSであることを認識した場合、<SCU AET>、<SCP AET>および<DEST AET>を提供したAeTitleを使用して<SCP Port>上の<SCP Host>にC-MOVE要求を発行する内部DICOM SCUクライアントを生成し、SCPホストにC-MOVE要求が送信される。
【0059】
その後、SCPホスト(たとえば、PACS、VNA、サーバなど)は、C-MOVE応答を生成して返送する。1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、C-MOVE応答を使用して、C-MOVEからのC-STORE応答を処理する内部DICOM SCPを提供する。C-STORE DICOMオブジェクトは、後述するように即座に処理することができる。C-STORE DICOMオブジェクトは、処理後にキャッシュに入れまたは廃棄することができる。
【0060】
1つの実施形態では、本明細書でC-GETワークフローと共に説明したように初期ウェブ要求の(単複)のAccessタイプによって指定されている場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンが各C-STORE DICOMオブジェクトを別の転送構文に変換する。別の実施形態では、リモートPACSによってサポートされている場合、要求される転送構文がC-MOVE要求において指定される。1つの実施形態では、ウェブサービス要求内の初期URLがNEMA標準PS3.18の通りにフレームリストを供給した場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンは、C-STORE DICOMオブジェクトから要求されるフレームを抽出する。別の実施形態では、リモートPACSによってサポートされている場合、要求されるフレームがC-MOVE要求において指定される。
【0061】
1つの実施形態では、初期ウェブ要求によってNEMA標準PS3.18の通りに、かつC-GETワークフローについて本明細書で説明したように要求された場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、各C-STORE DICOMオブジェクトを表示のためにレンダリングする。1つの実施形態では、ウェブ要求の初期URLによってNEMA標準PS3.18の通りに要求された場合、ユニバーサルウェブサービスエンジンがバルクデータを抽出する。1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが各DICOMオブジェクトからDICOMヘッダ情報を抽出し、DICOM+XMLまたはDICOM+JSON、あるいはウェブ要求の(単複)のAccessタイプによって要求されるその他のフォーマットでメタデータ応答を生成する。1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、同じ医療コンテンツを求める繰り返しの要求時により速く応答するために、DICOMオブジェクトまたはレンダリングされた画像をキャッシュに入れる。
【0062】
1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、各応答項目を、NEMA標準PS3.18によって指定され、本明細書でC-GETワークフローにおいて説明したようなHTMLボディ部分としてラップする。再フォーマットされたC-MOVE応答は、WADO-RS応答としてリモートクライアントに送信される。1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、C-MOVE応答全体をバッチ処理して既知のサイズの1つのHTMLオブジェクトとして戻す。別の実施形態では、DICOMオブジェクトが処理されて応答項目が利用可能になると、上述したC-GETワークフローと同様に応答がチャンク化されまたはストリーミングされる。
【0063】
図7は、C-MOVEを使用してWADO-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。1つの実施形態では、このプロセスが、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(たとえば、チップ上で実行されるソフトウェア)、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる処理ロジックによって実行される。1つの実施形態では、プロセスが、たとえば限定するわけではないが、
図2および
図3に関連して上述した医用画像管理プラットフォームなどの医用画像管理プラットフォームによって実行される。
【0064】
図7を参照すると、プロセスは、処理ロジックがWADO-RS要求を受け取ること(処理ブロック701)によって開始する。1つの実施形態では、WADO要求がユニバーサルアクセス(ウェブサービス)エンジンによって受け取られる。処理ロジックは、WADO-RS要求に応じて、要求がWADO-RSであると認識する(処理ブロック702)。1つの実施形態では、処理ロジックが、URLの{Service}部分を構文解析することによって要求がWADO-RSであると認識する。1つの実施形態では、サービス認識構文解析が{Service}の後のURLも含む。処理ロジックは、要求がWADO-RSであると認識したことに応じて内部DICOM SCUクライアントを生成し(703)、最初のWADO-RS{Service}要求によって識別されるPACS/VNA/DICOMサーバ(たとえば、SCPホスト)に送信されるC-MOVE要求を発行する(処理ブロック704)。
【0065】
その後、処理ロジックは、C-MOVE要求に応じて、SCPホストからのC-STORE要求を処理する(処理ブロック711)。1つの実施形態では、処理ロジック内のDICOM SCPクライアントが、さらなる処理のために各C-STORE応答を受け取る。SCPクライアントは、サードパーティDICOMライブラリを使用して生成することも、あるいはDICOM標準PS3.1の仕様に従うソフトウェアにおいて構築することもできる。また、1つの実施形態では、処理ロジックが、C-STORE応答の一部として受け取られたDICOMオブジェクトをキャッシュに入れる(任意)(処理ブロック713)。処理ロジックは、送信された全てのC-STOREオブジェクトが含まれていることを示すC-MOVE応答を受け取る(処理ブロック712)。別の実施形態では、外部SCPクライアントまたはPACSまたはVNAが、C-STORE DICOMオブジェクトを受け取って記憶し/キャッシュに入れることができる。この場合、処理ロジックは、C-MOVE完了応答を受け取った後に、(DIMSEまたはウェブサービスを介して)外部SCP PACSまたは外部SCPストレージまたは外部SCPキャッシュまたは外部SCPデータベースにアクセスすることによって、WADO-RSによって要求されたDICOMオブジェクトを取得する。
【0066】
処理ロジックは、受け取ったDICOMオブジェクトを再フォーマットし(処理ブロック714)、最初にWADO-RSウェブサービス要求を生成したウェブクライアントに再フォーマットされた応答を送信する(処理ブロック715)。
【0067】
WADO-URIワークフロー
1つの実施形態では、WADO-URIウェブ要求のためのワークフローが、上述したC-GETまたはC-MOVEを含むWADO-RSのためのワークフローと同様に実装されるが、3つ変更点がある。第1に、URL応答当たりに1つのDICOMオブジェクトまたはフレームしか存在しない。第2に、ウェブ応答がhtmlボディ全体である。1つの実施形態では、WADO-URIと共にマルチパートボディ境界が使用される。第3に、WADO-URIがDICOMヘッダの要素のためのバルクデータ要求をサポートしていない。
【0068】
STOW-RSワークフロー
1つの実施形態では、リモートウェブクライアントによってSTOW-RS要求が発行された後にSTOW-RSワークフローが開始する。本明細書で説明するユニバーサルウェブサービスエンジンは、STOW-RS要求を受け取った場合、またはWADO-RS要求内の{SERVICE}の後のパラメータの構文解析時に要求がWADO-RSであることを認識した場合、STOWボディ入力からの各DICOMインスタンスをC-STOREに適したDICOMオブジェクトに変換して<SCU AET>および<SCP AET>を提供したAeTitleを使用して<SCP Port>上の<SCP Host>にC-STORE要求を発行する内部DICOM SCUクライアントを生成する。DICOM転送構文ネゴシエーションに応じて、DICOMオブジェクトの転送構文をリモートPACS上でサポートされているフォーマットに変換することが必要な場合もある。ユニバーサルウェブサービスエンジンは、DIMSE C-STOREを使用して、各DICOMオブジェクトをリモートPACS/VNA/DICOMサーバ(たとえば、SCPホスト)に送信する。
【0069】
その後、SCPホスト(たとえば、PACS、VNA、サーバなど)は、ストレージ要求の成功または失敗を示すDIMSE応答を生成して返送する。ユニバーサルウェブサービスエンジンは、NEMA標準PS3.18 6.6.1.3.2「応答メッセージボディ」の通りにSTOWステータスに変換されたC-STOREステータスでウェブクライアントに応答する。
【0070】
図8は、STOW-RSウェブサービス要求に対処するプロセスの1つの実施形態である。1つの実施形態では、このプロセスが、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(たとえば、チップ上で実行されるソフトウェア)、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる処理ロジックによって実行される。1つの実施形態では、プロセスが、たとえば限定するわけではないが、
図2および
図3に関連して上述した医用画像管理プラットフォームなどの医用画像管理プラットフォームによって実行される。
【0071】
図8を参照すると、プロセスは、処理ロジックがSTOW-RS要求を受け取ること(処理ブロック801)によって開始する。処理ロジックは、STOW-RS要求を受け取ったことに応じて、要求がSTOW-RSであると認識する(処理ブロック802)。1つの実施形態では、処理ロジックが、STOW-RS{SERVICE}をサービス識別子について構文解析することによって、要求がSTOW-RSであると認識する。1つの実施形態では、処理ロジックが、{SERVICE}の後のパラメータも構文解析する。
【0072】
処理ロジックは、要求をSTOW-RSとして認識したことに応じて内部DICOM SCUクライアントを生成し(処理ロジック803)、STOWボディ入力からの各DICOMインスタンスをC-STORE動作に適したDICOMオブジェクトに変換する(処理ブロック804)。たとえば、1つの実施形態では、DICOM+XMLまたはDICOM+JSONフォーマットのDICOMヘッダデータがDICOM要素に変換され、STOW-RSがメタデータリンクとして識別するバルクまたはバイナリコンテンツが適合され、バルクデータを含むSTOW-RSボディ部分によって置換され、STOW-RSによって提供されるURLリンクを使用してバルクデータを求める別のウェブ要求を行う処理ロジックによって、STOW-RS要求に含まれる参照バルクデータが取得される。1つの実施形態では、処理ロジックが、DICOM転送構文ネゴシエーションに応じて、DICOMオブジェクトの転送構文をリモートPACS/VNA/DICOMサーバによってサポートされているフォーマットに変換することができる。その後、処理ロジックは、各正常に組み立てられてフォーマットされたDICOMオブジェクトについて、最初のSTOW-RSウェブサービス要求によって識別されたPACS/VNA/DICOMサーバ(たとえば、SCPホスト)にC-STORE要求を発行する(処理ブロック805)。
【0073】
その後、処理ロジックは、C-STOREステータス応答を受け取る(処理ブロック811)。処理ロジックは、C-STOREステータス応答を受け取ったことに応じてC-STOREステータスをSTOW-RSステータスに変換し(処理ブロック812)、STOW-RSステータスを含む応答をウェブクライアントに送信する(処理ブロック813)。
【0074】
上述したワークフローは、多くの状況で適用するのに役立つことができる。たとえば、複数のPACSからのDICOMコンテンツを問い合わせて表示するベンダー中立のDICOMアプリケーションを開発する場合、1つの実装は、WindowsユーザIDのような単純な認証スキーマを有するWADO-RS/QIDO-RSを使用してPACSベンダーにアクセスすることである。本明細書で説明したユニバーサルアクセスエンジンを使用しなければ、いくつかのベンダーPACSは、クライアントが発行したDICOMウェブサービスを使用してサポートすることができない。たとえば、PS3.18に完全に準拠していないvendor_1は、ウェブ要求内のカスタムフィールドまたはヘッダ、あるいは応答のカスタムフォーマットを必要とする。別の例は、ユーザ名およびパスワードの手動入力を使用してウェブベースのフォームを介して生成されるSSOクッキートークンのようなカスタムウェブサービス認証を備えたvendor_2である。ベンダー固有のフォーマットまたは認証システムのためにコードが追加される場合、所望のDICOMアプリケーションはユニバーサルまたはベンダー中立ではない。また、vendor_3はDICOMウェブサービスをサポートしておらず、代わりに古いDIMSE DICOMメッセージングに依拠している可能性もある。
【0075】
ユニバーサルウェブサービスソフトウェアを使用すれば、DICOMアプリケーションは、ユニバーサルウェブサービスソフトウェアへのWADO-RS/QIDO-RSを形成することによってvendor_1、vendor_2およびvendor3にアクセスすることができる。たとえば:
{Vendor_1 SERVICE}=http://universalHost/myScuAET/Vendor1AET/Vendor1Host/105
【0076】
DICOMアプリケーションは、本明細書で説明したワークフローを使用して、アプリケーション内からのWADO-RSおよびQIDO-RSのみを使用してベンダー_1、_2および_3と相互作用することができる。
【0077】
別のスキーマの実施形態
上述したURLスキーマには複数の代替例がある。1つの実施形態では、ユニバーサルウェブサービスエンジンが、元々のウェブ要求における1以上のデータ(datums)を使用してメモリからパラメータを取得することによって、DIMSE要求のための1以上のパラメータを決定する。限定ではなく一例として、これらの1以上のデータは、ウェブサービス要求内のソース名を含む。ユニバーサルウェブサービスエンジンは、ソース名を使用してメモリ(たとえば、ルックアップテーブル)内の検索を実行して、DIMSE要求のためのDICOMサーバ、ポートおよびAeTitleを取得する。ウェブサービス要求内のデータに基づいて、他のタイプの情報をメモリから検索することもできる。たとえば、ソース名検索は、今やソースPACSがDICOMウェブサービス対応であり、QIDO-RSおよびWADO-RSを使用して直接アクセスできることを示すことができる。この場合、検索は、ベンダーの別の{SERVICE2}値を提供し、処理ロジックは、{SERVICE}を{SERVICE2}に置換して、修正されたURLと(存在する場合には)元々のhttp Accept値とを含む新たなウェブ要求を行い、ベンダーから元々のクライアントに直接ウェブ応答を戻す。
【0078】
1つの実施形態では、ユニバーサルDICOMウェブサービスが、ソース名およびルックアップテーブルを使用してリモートPACSおよびリモート接続パラメータを識別する。
protocol://webhost[:port]/[serviceName]/sourceName/{NEMA PS3.18 parameters}
たとえば、GET
http://myHost:1000/source1/studies
処理ロジックは、これがPS3.18に準拠していないベンダーソース1のQIDO-RSクエリであると判定し、ソース1上のデータ検索を介してベンダーへのC-FIND要求のためのDIMSEパラメータを取得する。
【表1】
【0079】
なお、ある実施形態では、検索列名(look up column names)が任意である。入力方法およびこのテーブルデータの持続は任意である。たとえば、1つの実施形態では、DIMSEパラメータを、フォーマットされたファイルから読み取り、レジストリキーからロードし、データベースから読み取り、web.configから読み取り、あるいはユニバーサルアクセスエンジンまたはそのアプリケーション内でハードコード化することができる。
【0080】
上記の例はWADO-RS要求に拡張することもでき、この場合はC-MOVEワークフローが使用され、たとえば以下に示す宛先AeTitleが必要とされる。
【表2】
【0081】
これらの例は、DICOM PS3.18に準拠するソースを識別するように修正することができ、検索データは、たとえば以下に示すソースが承認したウェブ要求のためのユーザ名およびパスワードを提供する。
【表3】
【0082】
別の実施形態では、テーブルにSTOW-RSベースURLが追加される。
【0083】
さらに別の実施形態では、WADO-URIベースがWADO-RSベースに取って代わり、またはさらなるテーブル列である。
【0084】
さらに別の実施形態では、テーブルに新たな列が追加され、テーブル内に値が入力されることによってソース固有のアクセス方法(ウェブサービスまたはDIMSE)が決定される。この列は任意であり、アクセス方法は、ソース検索のために{SERVICE}基準値が定められていない場合にDIMSEを適用するような単純なロジックに従うことができる。
【0085】
別の実施形態では、URL内のソース名データが、各々に構成されたソースに割り当てられる一意のポートに取って代わられる。たとえば、
protocol://webhost:port/{NEMA standard PS3.18 parameters}
たとえば、
http://myHost:1000/studies
ポートがソース名の代わりに検索キーとして働く関連するクレーム内の変異検索テーブル(variant lookup tables)のいずれかによる
【表4】
【0086】
別の代替例では、sourceName およびinputPortの両方がリモートPACS/VNA/DICOMサーバを識別するために使用される。たとえば、
protocol://webhost:port/sourceName/{NEMA standard PS3.18 parameters}
たとえば、http://myHost:1000/a1/studies/
修正されたテーブル、またはinputPortが追加された変異テーブル、のいずれかによる
【表5】
【0087】
図9は、メモリ(たとえば、ルックアップテーブル)からのパラメータを使用してウェブサービス要求を処理するプロセスの1つの実施形態のフロー図である。1つの実施形態では、このプロセスが、ハードウェア(回路、専用ロジックなど)、ソフトウェア(たとえば、チップ上で実行されるソフトウェア)、ファームウェア、またはこれらの組み合わせを含むことができる処理ロジックによって実行される。1つの実施形態では、プロセスが、たとえば限定するわけではないが、
図2および
図3に関連して上述した医用画像管理プラットフォームなどの医用画像管理プラットフォームによって実行される。
【0088】
図9を参照すると、プロセスは、処理ロジックがウェブサービスの要求を受け取り(処理ブロック901)、ソースルックアップテーブルの1以上の検索キーを決定する(処理ブロック902)ことによって開始する。1つの実施形態では、1以上のURL入力パラメータが、ソース名および/またはポートを含むことができる。
【0089】
処理ロジックは、URLからサービス要求タイプを識別し、任意に902からの入力パラメータを使用してルックアップテーブルから適用するリモート接続方法のタイプを決定する。ルックアップテーブルを使用して、902から決定された情報に基づいて新たなウェブサービス要求または新たなDIMSE要求を行うために必要な情報を取得する(処理ブロック903)。1つの実施形態では、処理ロジックが、メモリ(たとえば、ルックアップテーブル)内に配置された検索に基づいて入力パラメータ902のためのDIMSEパラメータを識別する。
【0090】
処理ロジックは、903において決定されたパラメータを使用して要求を生成し(処理ブロック904)、生成された要求をPACS/VNA/DICOMサーバに送信する(処理ブロック905)。
【0091】
例示的な医用画像管理システム
図10に、上述した現在および以前のパラメータ値を含むレイアウトを生成して描画する医用画像および情報管理システム1000の論理的表現の例示的な実施形態を示す。1つの実施形態では、システム1000が、上述したような医用画像システムの一部である。
【0092】
医用画像および情報管理システム1000は、第1の伝送媒体1020を介して通信インターフェイスロジック1010に結合される1以上のプロセッサ1001を含む。通信インターフェイスロジック1010は、他の電子装置との通信、とりわけ医師、看護師および/または医療技師などの遠隔ユーザ、健康管理検査資料を記憶する遠隔データベース(たとえば、PACS)、検査資料を生成して送信する医療モダリティ、および1以上の遠隔地(たとえば、クラウドベースのサーバ)との通信を可能にする。本開示の1つの実施形態によれば、通信インターフェイスロジック1010は、有線コネクタのための1以上のポートを含む物理的インターフェイスとして実装することができる。これに加えてまたはこれに代えて、通信インターフェイスロジック1010は、他の電子装置との無線通信をサポートするための1以上の無線ユニットと共に実装することもできる。
【0093】
(単複の)プロセッサ1001は、第2の伝送媒体1025を介して持続ストレージ1030にさらに結合される。本開示の1つの実施形態によれば、持続ストレージ1030は、(a)インターフェイスロジック1041と、(b)ユニバーサルアクセスエンジンロジック1042と、(c)ウェブサービス要求認識ロジック(たとえば、パーサー)1043と、(d)要求生成および発行ロジック1044と、(e)ウェブサービス応答生成(たとえば、再構成)ロジック1045と、(f)パラメータ検索ロジック1046と、(g)レンダラ/出力生成ロジック1033と、(h)ディスプレイ制御ロジック1034と、(i)注記データベース1036と、(j)記録データベース1037と、を実装するためのデータおよびコードを含むことができる。
【0094】
1つの実施形態では、インターフェイスロジック1041が、クライアントおよびホストを含むプラットフォーム内のコンポーネント間、並びにユーザとディスプレイ画面上に表示されている表示領域との間の相互作用を可能にするロジックを含む。
【0095】
1つの実施形態では、ユニバーサルアクセスエンジンロジック1042が、上述したようなウェブサービス要求およびその応答の処理および協調を可能にするロジックを含む。ウェブサービス要求認識ロジック1043は、受け取られたウェブサービス応答に含まれるウェブサービスのタイプを決定するロジックを含む。1つの実施形態では、ウェブサービス要求認識ロジック1043が、ウェブサービス要求がウェブサービス識別子を含むかどうかを判定する構文解析ロジックを含む。DIMSE要求生成および発行ロジック1044は、上述したようなDIMSE要求を生成して発行するロジックを含む。ウェブサービス応答生成ロジック1045は、SCPホストから受け取られたDIMSE要求からの応答からウェブサービス応答を生成するロジックを含む。1つの実施形態では、ウェブサービス応答生成ロジック1045が、上述したような応答を再フォーマットする再フォーマットロジックを含む。パラメータ検索ロジック1046は、上述したようなDIMSE要求を策定する上でパラメータを使用できるように、メモリ(たとえば、ルックアップテーブル)内の検索を実行してウェブサービス要求含まれていた情報を使用してパラメータを発見するロジックを含む。
【0096】
レンダラ/出力生成ロジック1033は、上述したようなレンダリングされた出力を生成するロジックを含む。状態の保存は、少なくとも(i)1以上の情報と、(ii)非一時的コンピュータ可読媒体内の1以上の情報の各々の視認性とを記憶することを含むことができる。レイアウトテンプレートは、自動画像解析アルゴリズムからの所見に関連する画像データを示す健康管理検査資料の1以上の画像を示すことができる。
【0097】
ディスプレイ制御ロジック1034は、上述したようなユーザインターフェイス、画像、DICOMオブジェクト、検査資料またはその一部、ローカルにレンダリングされた医療記録を表示するロジックを含む。1つの実施形態では、ディスプレイ制御ロジック1034が、画像、上述したユーザインターフェイスを表示するブラウザページを作成するためのロジックを含む。
【0098】
注記データベース1036は、医師、看護師、医療技師などが記録した、ユーザがレイアウトテンプレートの表示領域内にインポートできる注記を記憶する。最後に、記録データベース1037は、ユーザがレイアウトテンプレートの表示領域内にインポートできる医療記録を記憶する。
【0099】
本明細書で説明する実施形態の例は複数存在する。
【0100】
例1は、ウェブサービスエンジンにおいて、1以上の医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取ることと、ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求を生成することであって、DIMSEサービス要求のための情報を含む修正されたベースURLを構文解析することを含み、修正されたベースURLが、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠する、DIMSEサービス要求を生成することと、DIMSEサービス要求をサーバに送信することと、サーバからDIMSEサービス要求に対する応答を受け取ることと、応答を、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠するように再フォーマットすることと、再フォーマットされた応答をリモートウェブクライアントに戻すことと、を含む方法である。
【0101】
例2は、修正されたベースURLが、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な情報を含む、ということを任意に含むことができる例1の方法である。
【0102】
例3は、標準が、NEMA DICOMウェブサービス標準PS3.18である、ということを任意に含むことができる例2の方法である。
【0103】
例4は、ウェブサービス要求が、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、DIMSEサービス要求が、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、ということを任意に含むことができる例1の方法である。
【0104】
例5は、ベースURLの後にウェブサービス要求を構文解析してウェブサービスのタイプを識別することと、DICOMクライアントを生成することと、識別されたウェブサービスのタイプに基づいて選択された1つのDIMSEサービスをDICOMクライアントにより発行することと、を任意に含むことができる例1の方法である。
【0105】
例6は、ウェブサービス要求が、1以上のデータを含み、方法が、1以上のデータを使用してDIMSE要求のための1以上のパラメータをメモリから取得することによって1以上のパラメータを決定することをさらに含む、ということを任意に含むことができる例1の方法である。
【0106】
例7は、1以上のデータが、リモートサーバにアクセスするための接続方法を決定するために使用される、ということを任意に含むことができる例6の方法である。
【0107】
例8は、医用画像管理システムであって、1以上のDICOMオブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取るネットワーク通信インターフェイスと、ネットワーク通信インターフェイスに結合されて、受け取った健康管理検査資料を記憶するメモリと、メモリに結合されて、受け取った健康管理検査資料を表示するディスプレイ画面と、ネットワーク接続インターフェイス、メモリおよびディスプレイ画面に結合される1以上のプロセッサとを備え、1以上のプロセッサが、ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求を生成し、DIMSEサービス要求を生成することは、DIMSEサービスのための情報を含む修正されたベースURLを構文解析することを含み、修正されたURLは、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠し、DIMSEサービス要求は、ネットワーク通信インターフェイスを介してサーバに送信され、ネットワーク通信インターフェイスを介してサーバから受け取られた、DIMSEサービス要求に対する応答を再フォーマットし、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠する再フォーマットされた応答を、ネットワーク通信インターフェイスを介してリモートウェブクライアントに戻すように構成される、システムである。
【0108】
例9は、修正されたベースURLが、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な情報を含む、ということを任意に含むことができる例8のシステムである。
【0109】
例10は、標準が、NEMA DICOMウェブサービス標準PS3.18であることを任意に含む、ということができる例9のシステムである。
【0110】
例11は、ウェブサービス要求が、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、DIMSEサービス要求が、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、ということを任意に含むことができる例8のシステムである。
【0111】
例12は、1以上のプロセッサが、ベースURLの後にウェブサービス要求を構文解析してウェブサービスのタイプを識別し、DICOMクライアントを生成し、DICOMクライアントを使用して、識別されたウェブサービスのタイプに基づいて選択された1つのDIMSEサービスを発行するように構成される、ということを任意に含むことができる例8のシステムである。
【0112】
例13は、ウェブサービス要求が、1以上のデータを含み、1以上のプロセッサが、1以上のデータを使用してDIMSE要求のための1以上のパラメータをメモリから取得することによって1以上のパラメータを決定するように構成される、ということを任意に含むことができる例8のシステムである。
【0113】
例14は、1以上のデータが、リモートサーバにアクセスするための接続方法を決定するために使用される、ということを任意に含むことができる例13のシステムである。
【0114】
例15は、命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、命令が、少なくともプロセッサと、メモリと、ディスプレイ画面とを有するシステムによって実行された時に、システムに、ウェブサービスエンジンにおいて、1以上の医用におけるデジタル画像と通信(DICOM)オブジェクトのためのリモートウェブクライアントからウェブサービス要求を受け取ることと、ウェブサービス要求からDIMSEサービス要求を生成することであって、DIMSEサービスのための情報を含むサービスのための修正されたベースURLを構文解析することを含み、DIMSEサービス要求は、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠する、DIMSEサービス要求を生成することと、DIMSEサービス要求をサーバに送信することと、サーバからDIMSEサービス要求に対する応答を受け取ることと、応答を、DICOMオブジェクトにアクセスして提示するためのウェブベースサービスを指定する標準に準拠するように再フォーマットすることと、再フォーマットされた応答をリモートウェブクライアントに戻すことと、を含む方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体である。
【0115】
例16は、標準が、NEMA DICOMウェブサービス標準PS3.18であり、さらに、修正されたベースURLが、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE要求のために必要な情報を含む、ということを任意に含むことができる例16のコンピュータ可読記憶媒体である。
【0116】
例17は、ウェブサービス要求が、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、DIMSEサービス要求が、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、ということを任意に含むことができる例17のコンピュータ可読記憶媒体である。
【0117】
例18は、方法が、ベースURLの後にウェブサービス要求を構文解析してウェブサービスのタイプを識別することと、DICOMクライアントを生成することと、識別されたウェブサービスのタイプに基づいて選択された1つのDIMSEサービスをDICOMクライアントにより発行することと、をさらに含む、ということを任意に含むことができる例18のコンピュータ可読記憶媒体である。
【0118】
例19は、ウェブサービス要求が、1以上のデータを含み、方法が、1以上のデータを使用してDIMSE要求のための1以上のパラメータをメモリから取得することによって1以上のパラメータを決定することをさらに含む、ということを任意に含むことができる例15のコンピュータ可読記憶媒体である。
【0119】
例20は、1以上のデータが、リモートサーバにアクセスするための接続方法を決定するために使用される、ということを任意に含むことができる例19のコンピュータ可読記憶媒体である。
【0120】
例21は、医用画像管理システムであって、1以上のクライアントおよび1以上のリモートサーバと通信するネットワークインターフェイスと、1以上のクライアントから、1以上のリモートサーバに向けられた第1の要求セットを受け取り、第1の要求セットに応じて、DICOMウェブサービス要求またはDIMSE要求である第2の要求セットをリモートサーバに発行する、回路を有するアクセスエンジンと、を含む医用画像管理システムである。
【0121】
例22は、DICOMウェブサービス要求が、QIDO-RS、WADO-RS、STOW-RSまたはWADO-URI要求を含み、DIMSE要求が、DICOM C-FIND、C-GET、C-MOVEまたはC-STORE動作を含む、ということを任意に含むことができる例21の医用画像管理システムである。
【0122】
例23は、第1の要求セットのうちの少なくとも1つが、1以上のデータを含み、アクセスエンジンが、1以上のデータおよび任意の持続データからウェブサービスまたはDIMSEのどちらを使用すべきであるかを決定し、アクセスエンジンが、1以上のデータおよび任意の持続データから有効な要求を生成してリモートサーバに発行することができる、ということを任意に含むことができる例21の医用画像管理システムである。
【0123】
上記の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する演算のアルゴリズムおよび記号的表現の観点から示したものである。これらのアルゴリズム的な記述および表現は、データ処理技術における当業者が自らの研究内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。ここで、および一般的に、アルゴリズムとは、望ましい結果をもたらす首尾一貫した一連のステップであると考えられる。これらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。これらの量は、必ずというわけではないが、通常は、記憶、転送、合成、比較および他の形の操作が可能な電気または磁気信号の形を取る。主に共通使用という理由で、時にはこれらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号などと呼ぶことが便利であると分かっている。
【0124】
しかしながら、これらのおよび同様の用語は、全て適切な物理量に関連付けられるべきものであり、またこれらの量に与えられた便利な表記に過ぎないことに留意されたい。以下の説明から明らかなように、特に別途述べていない限り、説明全体を通じて「処理する(processing)」、「算出する(computing)」、「計算する(calculating)」、「決定する(determining)」または「表示する(displaying)」などの用語を利用した説明は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(たとえば、電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ、またはその他のこのような情報記憶装置、送信または表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに変形させるコンピュータシステムまたは同様の電子コンピュータ装置の動作および処理を意味すると理解されたい。
【0125】
本発明は、本明細書の動作を実行する装置にも関する。この装置は、必要な目的のために特別に構成することも、あるいはコンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピュータを含むこともできる。このようなコンピュータプログラムは、以下に限定されるわけではないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、および光磁気ディスクを含むあらゆる種類のディスク、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、あるいは電子命令を記憶するのに適したあらゆるタイプの媒体などのコンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、これらはそれぞれコンピュータシステムバスに結合される。
【0126】
本明細書に示すアルゴリズムおよび表示は、本質的にいずれかの特定のコンピュータまたはその他の装置に関連するものではない。本明細書の教示に従うプログラムと共に様々な汎用システムを使用することもでき、あるいはいくつかの実施形態の方法を実行するために、より特殊化した装置を構成することが便利であると証明することもできる。以下の説明から、これらの様々なシステムに必要な構造が明らかになるであろう。また、本発明は、いずれかの特定のプログラミング言語を参照しながら説明したものではない。本明細書で説明した本発明の教示を実施するために、様々なプログラミング言語を使用することができると理解されるであろう。
【0127】
機械可読媒体は、機械(コンピュータなど)による読み取りが可能な形で情報を記憶または送信するいずれかの機構を含むことができる。たとえば、機械可読媒体は、リードオンリメモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響またはその他の形の伝播信号(たとえば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)などを含む。
【0128】
上記の説明を読めば、当業者には本発明の多くの変更および修正が明らかになると思われるが、一例として図示し説明したあらゆる特定の実施形態は、決して限定的と見なされるように意図したものではないと理解されたい。従って、様々な実施形態の詳細についての言及は、本発明にとって必須とみなされる特徴のみを記載した特許請求の範囲を限定するように意図したものではない。