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特許7474374施設情報提供装置、施設情報提供方法、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】施設情報提供装置、施設情報提供方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240417BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023122008
(22)【出願日】2023-07-26
【審査請求日】2023-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】中村 圭吾
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-238251(JP,A)
【文献】国際公開第2005/096183(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/190149(WO,A1)
【文献】特開2022-167331(JP,A)
【文献】特開2012-150742(JP,A)
【文献】特開2022-78309(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得するお気に入り施設取得部と、
前記表示端末の現在位置を検知する現在位置検知部と、
前記現在位置検知部により検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成するリスト生成部と、
前記リスト生成部により生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させるタブ生成部と、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させる施設情報表示部と、
を備える施設情報提供装置。
【請求項2】
前記リスト生成部は、前記現在位置検知部により検知された現在位置と、前記お気に入り施設の位置とが、予め設定された近傍条件を満たす場合、前記お気に入り施設と該お気に入り施設に類似する類似施設とに、該お気に入り施設と類似しない非類似施設より高い順位を定め、前記近傍条件を満たさない場合、前記非類似施設に、前記類似施設より高い順位を定める、
請求項1に記載の施設情報提供装置。
【請求項3】
各施設の属性情報を含む施設関連情報を取得する施設関連情報取得部、をさらに備え、
前記リスト生成部は、特定した前記近傍施設、および、前記お気に入り施設それぞれの前記施設関連情報に基づいて、特定した前記近傍施設を、前記類似施設、または、前記非類似施設に分類する、
請求項2に記載の施設情報提供装置。
【請求項4】
前記タブは、各前記施設を識別するためのアイコンを含み、
前記タブ生成部は、前記リスト生成部により生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのアイコンを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の前記第1領域に表示する、
請求項1または2に記載の施設情報提供装置。
【請求項5】
前記現在位置検知部により検知された前記表示端末の現在位置と前記近傍施設の位置とを表示する地図情報を生成し、前記タブを選択する前記入力を待ち受ける間、前記第2領域に、該地図情報を表示する地図情報生成部、をさらに備える、
請求項1または2に記載の施設情報提供装置。
【請求項6】
前記タブ生成部は、前記第1領域でのスクロール操作に応じて、該第1領域に表示されていない前記タブを、選択可能に表示する、
請求項1または2に記載の施設情報提供装置。
【請求項7】
前記施設情報は、デジタルチラシである、
請求項1または2に記載の施設情報提供装置。
【請求項8】
コンピュータが、
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得するステップと、
前記表示端末の現在位置を検知するステップと、
検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成するステップと、
生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させるステップと、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させるステップと、
を含む施設情報提供方法。
【請求項9】
コンピュータに、
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得する処理と、
前記表示端末の現在位置を検知する処理と、
検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成する処理と、
生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させる処理と、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させる処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設情報提供装置、施設情報提供方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを経由して配信されたデジタルチラシを端末装置に表示する技術が知られている。例えば、スーパーマーケットや量販店等の複数の施設がそれぞれ発行するデジタルチラシを、ユーザからの要求に応じてユーザ端末に配信するサービスが提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなサービスにおいて、ユーザに適切に施設の情報を提供することが求められている。
【0004】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、施設の情報を適切に提供する施設情報提供装置、施設情報提供方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、本発明に係る施設情報提供装置は、
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得するお気に入り施設取得部と、
前記表示端末の現在位置を検知する現在位置検知部と、
前記現在位置検知部により検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成するリスト生成部と、
前記リスト生成部により生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させるタブ生成部と、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させる施設情報表示部と、
を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、施設の情報を適切に提供する施設情報提供装置、施設情報提供方法、および、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】施設情報提供装置と他の機器の連携を示す説明図である。
図2】施設情報提供装置における画面遷移の一例を示す図である。
図3】サーバに記憶される施設情報リスト一例を示す図である。
図4】施設情報提供装置の機能的な構成を示す説明図である。
図5】お気に入り施設取得部により取得されるお気に入り施設リストの一例を示す図である。
図6】近傍施設取得部により取得される近傍施設情報の一例を示す図である。
図7】リスト生成部により生成される施設リストの一例を示す図である。
図8】タブ生成部により生成される表示画面の一例を示す図である。
図9】施設情報表示部により生成される表示画面の一例を示す図である。
図10】施設情報提供装置の物理構成を示す説明図である。
図11】情報提供処理のフローチャートである。
図12】タブ生成部により生成される表示画面の別の例を示す図である。
図13】サーバに記憶される施設情報リストの別の例を示す図である。
図14】タブ生成部により生成される表示画面の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0009】
(施設情報提供装置及びサーバとプログラムの関係)
本実施例に係る施設情報提供装置は、施設のデジタルチラシを表示するデジタルチラシサービスを提供するものである。施設は、例えば、商品、または、サービスを提供する店舗を含む。施設情報提供装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ等の端末装置により構成される。サーバは、サーバコンピュータにより構成される。サーバは、各施設のデジタルチラシを記憶する。
【0010】
本実施例の施設情報提供装置ならびにサーバは、プログラムをコンピュータに実行させることにより実現するのが一般的であるが、専用電子回路により処理を実行させることも可能である。このほか、コンピュータと専用電子回路の中間形態として、プログラムを電子回路の設計スクリプトにコンパイルして、当該設計スクリプトに基づいて電子回路を動的に構成するFPGA(Field Programmable Gate Array)などの技術を適用することにより、本実施例のサーバならびに端末を構成することも可能である。
【0011】
本実施例に係るサーバは、デジタルチラシサービスの提供を受けるユーザが使用する施設情報提供装置と通信をする1台又は複数台のサーバコンピュータが、1つ又は複数のサーバプログラムにより実現される各機能を実行することによって実現される。
【0012】
本実施例に係る施設情報提供装置は、スマートフォン等を実現する端末コンピュータであり、デジタルチラシサービスの事業者や運営者から配布サーバ等を通して提供された端末プログラムを実行することによって実現することができる。端末プログラムとしては、いわゆる「アプリ(App)」に相当するものを採用することができる。
【0013】
このほか、端末プログラムとして、一般的なブラウザを採用することもできるし、ブラウザ上で動作するスクリプトプログラムを端末プログラムとして採用することもできる。
【0014】
これらの場合、端末コンピュータで動作するアプリやブラウザは、電子市場において取引をするためのプラットフォームを店舗又は顧客であるユーザに提供するためのインターフェースとなる。
【0015】
一般に、サーバコンピュータや端末コンピュータで実行されるプログラムは、コンパクトティスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録することができる。この情報記録媒体は、サーバコンピュータとは独立して配布・販売することもできる。
【0016】
サーバコンピュータや端末コンピュータでは、フラッシュメモリやハードディスク等の非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録されたプログラムを、一時的(temporary)記憶装置であるRAM(Random Access Memory)に読み出してから、読み出されたプログラムに含まれる指令をCPU(Central Processing Unit)が実行する。ただし、ROMとRAMを一つのメモリ空間にマッピングして実行することが可能なアーキテクチャでは、ROMに格納されたプログラムに含まれる指令を、直接CPUが読み出して実行する。
【0017】
さらに、サーバプログラムや端末プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網等の一時的(temporary)伝送媒体を介して、事業者が管理する配布サーバ等からサーバコンピュータや端末コンピュータ等へ配布・販売することができる。
【0018】
なお、サーバが複数のコンピュータにより構成される場合には、各コンピュータで動作するプログラムは、互いに異なる機能を有しつつ協働する、互いに異なる複数のサーバプログラムということになる。そこで当該複数のプログラムを合わせたものは、予測装置を実現するためのシステムプログラムと考えることができる。
【0019】
(全体構成)
図1は、施設情報提供装置と他の機器との連携を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0020】
施設情報提供装置100は、サーバ200とインターネット等のコンピュータ通信網300を介して接続されている。
【0021】
施設情報提供装置100は、デジタルチラシサービスを利用するユーザが使用する端末であり、施設情報提供装置100にインストールされたアプリを利用して施設のデジタルチラシを表示する。施設情報提供装置100は、施設情報提供装置100の現在位置をサーバ200に送信し、サーバ200から施設情報提供装置100の近傍に位置する近傍施設の一覧である近傍施設情報を取得する。施設情報提供装置100は、お気に入りの施設として登録されたお気に入り施設と近傍施設とに順位を定めた施設リストを生成する。施設情報提供装置100は、生成された施設リストに含まれる各施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた順位の順に並べて、表示画面に表示する。施設情報提供装置100は、一の施設のタブが選択されると、選択された施設のデジタルチラシをサーバ200から取得して、表示画面に表示する。なお、デジタルチラシの提供媒体は、アプリに限られず、例えば、ブラウザ、電子メールなどの任意の媒体を利用して、デジタルチラシが提供されてもよい。なお、施設情報提供装置100は、特許請求の範囲における施設情報提供装置、および、表示端末の一例である。
【0022】
図2は、施設情報提供装置100における画面遷移の一例を示す図である。図2(a)に例示する通り、初めてデジタルチラシサービスを利用するユーザがアプリを起動した際、表示画面1には、施設情報提供装置100の現在位置と施設情報提供装置100の近傍に位置する近傍施設とを地図上に配置した地図情報3と、各施設を選択するためのタブ2と、を含むホーム画面が表示される。図示する通り、例えば、タブ2は、現在位置から近い施設の順に、左から「店舗P」、「店舗Q」、「店舗R」、「店舗S」、「店舗T」の順に並べて表示される。また、お気に入り施設は未登録であることから、地図情報3には、お気に入り施設ではない各近傍施設の位置を示す白抜きの位置アイコンが表示される。
【0023】
ユーザにより、いずれかのタブ2、例えば「店舗Q」のタブ2が選択されると、図2(b)に例示する通り、タブ2が配置される領域の下の領域に、「店舗Q」のデジタルチラシ4が表示される。ユーザは、「店舗Q」をお気に入り施設に登録したい場合、表示画面1の下部に表示されるお気に入り登録アイコン5を選択する。お気に入り登録アイコン5が選択されると、図2(c)に例示する通り、お気に入り登録アイコン5が、お気に入り登録済みアイコン5aに変更される。
【0024】
ユーザが「店舗Q」のデジタルチラシ4の閲覧を終了し、表示画面1の上部に表示されるホームボタンを選択した場合、または、一度アプリを終了し、ユーザが新たにアプリを起動した場合、図2(d)に例示するホーム画面が表示される。ホーム画面において、お気に入り施設に登録された「店舗Q」の順位をもっとも高く定めた施設リストに基づき、タブ2は、「店舗Q」、「店舗P」、「店舗R」、「店舗S」、「店舗T」の順に並べて表示される。また、「店舗Q」のタブ2には、「店舗Q」がお気に入り施設であることを示すお気に入り施設アイコン6が併せて表示される。また、「店舗Q」は、お気に入り施設であることから、地図情報3には、「店舗Q」の位置に、お気に入り施設であることを示す黒色の位置アイコンが配置され、お気に入り施設ではない「店舗P」、「店舗R」、「店舗S」、「店舗T」の位置に、お気に入り施設ではない近傍施設の位置を示す白抜きの位置アイコンが配置される。
【0025】
図1に戻り、サーバ200は、デジタルチラシサービスを提供する事業者又は運営者が運用するもので、施設情報提供装置100に施設のデジタルチラシを送信する。具体的に、サーバ200は、各施設のデジタルチラシに関する情報の一覧である施設情報リストを記憶する。図3に例示する通り、施設情報リストには、各施設を運営する会社の名称である「会社名」、各施設の名称を示す「施設名」、施設の位置座標を示す「位置情報」、施設の業種を示す「業種」、施設が取り扱う商品、または、サービスを示す「取り扱い商品(サービス)」、デジタルチラシの画像を識別するための「デジタルチラシ」、施設のアイコンを識別するための「アイコン」等の情報を含む。
【0026】
図示する例において、店舗Aと店舗aは、同一の会社である会社1によって運営される施設であり、業種、取り扱い商品等の属性情報が同じであることからチェーン店であると判別することができる。なお、「施設名」は、店舗名と支店名(地名)とにより構成され、店舗名が同一である場合に同じチェーン店の施設であると判別されてもよい。また、施設名が「○○チェーン」など、複数の店舗に同一の店舗名が設定されている場合は、各店舗の位置情報に基づいて、それぞれが同じチェーン店の異なる店舗であると判別してもよい。また、図示する例において、同じチェーンの各店舗のアイコンは同一のものとして、定義しているが、店舗毎に違うアイコンを定義してもよい。施設情報リストには、図示する例に限られず、任意の情報が格納されてよい。例えば、施設を一意に識別するための施設ID、デジタルチラシの提供期間、取り扱い商品、または、サービスの価格帯等の情報が格納されてもよい。また、位置情報として、座標の代わりに住所が格納されてもよい。
【0027】
サーバ200は、施設情報提供装置100から施設情報提供装置100の現在位置を受信すると、現在位置の所定近傍に位置する近傍施設を特定して、施設情報提供装置100に送信する。例えば、サーバ200は、ユーザの現在位置から1km以内、5km以内、10km以内などの予め設定された距離以内に位置する施設を近傍施設として特定する、または、ユーザの現在位置から特定される市町村内に位置する施設を近傍施設として特定する、といった任意のルールにより、近傍施設を特定する。
【0028】
また、サーバ200は、施設情報提供装置100の表示画面1上で選択されたタブ2に対応する施設のデジタルチラシを施設情報提供装置100に送信する。
【0029】
(施設情報提供装置の機能構成)
次に、図4を用いて、施設情報提供装置100の機能的な構成を説明する。施設情報提供装置100は、お気に入り施設取得部110と、現在位置検知部120と、近傍施設取得部130と、リスト生成部140と、タブ生成部150と、施設情報表示部160と、を備える。
【0030】
お気に入り施設取得部110は、ユーザのお気に入りの施設の一覧を示すお気に入り施設リストを取得する。お気に入り施設リストは、施設情報提供装置100のメモリに記憶される。図5に例示する通り、お気に入り施設リストは、お気に入り施設の登録順を示す「No」、お気に入りの施設の名前を示す「施設名」、施設の位置座標を示す「位置情報」、施設の業種を示す「業種」、施設が取り扱う商品、または、サービスを示す「取り扱い商品(サービス)」、各施設を運営する会社の名称である「会社名」等の情報を含む。なお、お気に入り施設取得部110は、施設関連情報取得部の一例であり、お気に入り施設リストは、施設関連情報の一例である。
【0031】
図4に戻り、現在位置検知部120は、施設情報提供装置100の現在位置情報を取得する。具体的に、現在位置検知部120は、施設情報提供装置100が備える、現在位置を測定するためのシステムであるグローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System:GPS)によって受信された信号に基づいて、施設情報提供装置100の位置情報である緯度及び経度を取得する。なお、現在位置検知部120は、施設情報提供装置100と通信している携帯電話基地局に基づいて施設情報提供装置100の位置情報を取得するようにしてもよい。あるいは、現在位置検知部120は、施設情報提供装置100と通信している無線LAN基地局に基づいて施設情報提供装置100の位置情報を取得するようにしてもよい。
【0032】
近傍施設取得部130は、施設情報提供装置100の現在位置の近傍に位置する近傍施設を取得する。具体的に、サーバ200は、図3に例示する施設情報リストを参照して、施設情報提供装置100の現在位置から所定近傍に位置する近傍施設を特定し、図6に例示する、特定した近傍施設の一覧を示す近傍施設情報を、施設情報提供装置100に送信する。図示する通り、近傍施設情報は、各施設を運営する会社の名称である「会社名」、各施設の名称を示す「施設名」、施設の位置座標を示す「位置情報」、施設の業種を示す「業種」、施設が取り扱う商品、または、サービスを示す「取り扱い商品(サービス)」等の情報を含む。なお、近傍施設取得部130は、施設関連情報取得部の一例であり、近傍施設情報は、施設関連情報の一例である。
【0033】
図4に戻り、リスト生成部140は、予め設定されたルールに基づいて、各お気に入り施設、および、各近傍施設の順位を定めて、施設リストを生成する。具体的に、リスト生成部140は、図5に示すお気に入り施設リストを読み出し、ユーザのお気に入り施設の施設名を取得する。次に、リスト生成部140は、近傍施設情報に含まれる各近傍施設がお気に入りの施設であるか、お気に入りの施設と類似する類似施設であるか、お気に入りの施設と非類似の施設であるかを分類する。類似施設は、例えば、お気に入り施設がチェーン店である場合、お気に入り施設と同じチェーン店の他の店舗であってもよいし、お気に入り施設がチェーン店か否かによらず、お気に入り施設と業態、および、取り扱い商品(サービス)が同一の他の店舗であってもよい。具体的に、近傍施設が、お気に入り施設である店舗A、店舗B、店舗Cのいずれかである場合、お気に入りの施設であると分類する。
【0034】
また、リスト生成部140は、近傍施設が、お気に入り施設である店舗A、店舗B、店舗Cのいずれとも一致せず、かつ、図6に例示す近傍施設情報に含まれる属性情報である「業種」と「取り扱い商品(サービス)」とが、いずれかのお気に入り施設と一致する場合、類似施設であると分類する。
【0035】
また、リスト生成部140は、近傍施設が、お気に入り施設である店舗A、店舗B、店舗Cのいずれとも一致せず、かつ、属性情報である「業種」と「取り扱い商品(サービス)」とが一致するお気に入り施設がない場合、非類似施設であると分類する。
【0036】
次に、リスト生成部140は、施設情報提供装置100の現在位置とお気に入り施設との位置に関する条件を示す近傍条件に基づき、各近傍施設、および、各お気に入り施設の順位を定めて、施設リストを生成する。具体的に、リスト生成部140は、例えば、施設情報提供装置100の現在位置から所定の距離以内のお気に入り施設がある場合に、近傍条件を満たすと判定し、施設情報提供装置100の現在位置から所定の距離以内にお気に入り施設がない場合に、近傍条件を満たさないと判定する。リスト生成部140は、近傍条件を満たすお気に入り施設があると判定した場合、ユーザは、普段行動するエリア内にいると判定して、現在位置から近い順に高い順位を定め、かつ、お気に入り施設にもっとも高い順位を定めて、さらに、非類似施設に類似施設より高い順位を定めた施設リストを生成する。具体的に、店舗A、店舗B、店舗Cがお気に入り施設であり、店舗A、店舗B、店舗a、店舗b、店舗x、店舗yがこの順番で現在位置から近い近傍施設である場合において、店舗aがお気に入り施設店舗Aの類似施設で、店舗bがお気に入り施設店舗Bの類似施設であり、店舗x、店舗yが非類似施設の場合、図7に例示する通り、順位が高い順に、店舗A、店舗B、店舗C、店舗x、店舗y、店舗a、店舗bとする施設リストを生成する。
【0037】
一方、リスト生成部140は、近傍条件を満たすお気に入り施設がないと判定した場合、ユーザは普段行動するエリア外にいると判定して、現在位置から近い順に高い順位を定め、かつ、類似施設に非類似施設より高い順位を定めて施設リストを生成する。具体的に、リスト生成部140は、類似施設に最も高い順位を定め、お気に入り施設に次に高い順位を定めて、順位が高い順に、店舗a、店舗b、店舗A、店舗B、店舗C、店舗x、店舗yとする施設リストを生成する。
【0038】
また、例えば、類似施設よりお気に入り施設に高い順位を定めて、順位が高い順に、店舗A、店舗B、店舗C、店舗a、店舗b、店舗x、店舗yとする施設リストを作成してもよい。
【0039】
また、例えば、お気に入り施設と類似施設との順番が前後するように、店舗a、店舗A、店舗b、店舗B、店舗C、店舗x、店舗y、または、店舗A、店舗a、店舗B、店舗b、店舗C、店舗x、店舗yとする施設リストを作成してもよい。
【0040】
図4に戻り、タブ生成部150は、リスト生成部140により生成された施設リストに含まれる各施設をユーザに選択させるためのタブ2を生成する。具体的に、タブ生成部150は、図8に例示する表示画面1の上部の領域に、各近傍施設を選択するためのタブ2を、リスト生成部140によって定められた順位に基づき表示させる。図示する例は、図7に例示する施設リストに基づいて生成されたタブ2の例を示し、順位がもっとも高い店舗Aのタブ2を最も左に配置し、次に、順位が高い店舗Bのタブ2を、店舗Aのタブ2の右隣に配置し、次に順位が高い店舗xのタブ2を店舗Cのタブ2の右隣に配置する場合の例を示す。なお、図示する例において、タブ2が配置されている領域を左側にスクロールすることにより、表示されていない店舗y、店舗a、店舗bのタブ2が表示される。また、タブ生成部150は、図5に例示するお気に入りリストを参照して、お気に入り施設を選択するためのタブ2に、お気に入り施設であることを示すお気に入り施設アイコン6を表示する。また、図示する通り、施設情報提供装置100の現在位置と近傍施設とのそれぞれの位置を表示する地図情報3をタブ2が配置された下の領域に表示させる。なお、タブ生成部150は、地図情報生成部の一例であり、タブ2が配置される表示画面1の上部の領域は、第1領域の一例である。
【0041】
図2に戻り、施設情報表示部160は、表示画面1に表示されたタブ2の選択を受け付け、選択されたタブ2に対応する施設のデジタルチラシを表示する。具体的に、施設情報表示部160は、選択されたタブ2に対応する施設のデジタルチラシを要求する信号をサーバ200に送信する。サーバ200は、図3に例示する施設情報リストを参照し、受信した信号に含まれる施設名をキーに、この施設のデジタルチラシを特定する。サーバ200は、特定したデジタルチラシを施設情報提供装置100に送信する。施設情報表示部160は、図9に例示する通り、表示画面1のタブ2が配置された領域の下の領域に、取得したデジタルチラシ4を表示する。また、施設情報表示部160は、地図情報3を表示するための地図表示アイコン7を生成して、デジタルチラシ4の下の領域に配置する。施設情報表示部160は、地図表示アイコン7が選択されると、タブ生成部150により生成された地図情報3を、デジタルチラシ4が表示された領域に表示する処理を実行する。なお、デジタルチラシ4が表示される表示画面1の領域は、第2領域の一例である。
【0042】
(施設情報提供装置の物理構成)
以上説明した機能的構成を有する施設情報提供装置100は、物理的に、図10に示すように、プログラムに従った処理を実行するプロセッサ11と、データを記憶するメモリ12と、情報の入力を受け付ける入力部13と、情報を可視化して表示する表示部14と、情報の送受信を行う通信部15と、施設情報提供装置100の現在位置を取得する測位部16を備え、これらが内部バス99を介して接続されている。
【0043】
プロセッサ11は、メモリ12に保存されたプログラムを読み出して実行する。プロセッサ11は、例えば、CPU、MPU(Micro-processing Unit)等の各種処理装置を含む。プロセッサ11は、プログラムにより提供される主要な機能として、リスト生成部140とタブ生成部150と施設情報表示部160とよる各処理を実行する。
【0044】
メモリ12は、ROM、RAM等のメモリ素子を含む。メモリ12は、制御プログラムを予め記憶していると共に、図5に例示するお気に入り施設リストを記憶する。
【0045】
入力部13は、タッチパネル、キーボード、マウス等を備えるユーザインターフェースである。入力部13は、ユーザによって入力された情報を取得して、取得した情報をプロセッサ11に通知する。
【0046】
表示部14は情報を可視化して表示する液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
【0047】
通信部15は、ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインターフェースまたはLAN(Local Area Network)インターフェースである。通信部15は、お気に入り施設取得部110、近傍施設取得部130として機能する。
【0048】
測位部16は、GPSであり、GPS衛星からのGPS信号を受信して、施設情報提供装置100の現在位置を検出する。測位部16は、現在位置検知部120として機能する。
【0049】
(施設情報提供装置の動作)
続いて、施設情報提供装置100の動作について、図11を参照して説明する。以下では、お気に入り施設として、店舗A、店舗B、店舗Cが登録され、図5に示すお気に入りリストが施設情報提供装置100のメモリ12に予め記憶されている場合を例に説明する。
【0050】
ユーザが施設情報提供装置100の入力部13を操作して、施設情報提供装置100に予めインストールされたデジタルチラシアプリを起動させると、施設情報提供装置100は施設情報提供処理を開始する。
【0051】
施設情報提供装置100の現在位置検知部120は、施設情報提供装置100の現在位置を示す位置情報を取得して、サーバ200に送信する(ステップS101)。具体的に、現在位置検知部120は、施設情報提供装置100が備えるGPSによって受信された信号に基づいて、施設情報提供装置100の現在位置の緯度及び経度を取得し、サーバ200に送信する。
【0052】
次に、サーバ200は、施設情報提供装置100の近傍に位置する近傍施設の一覧を示す近傍施設情報を生成して、施設情報提供装置100に送信する(ステップS102)。具体的に、サーバ200は、予め記憶された図3に例示する施設情報リストを参照して、施設情報提供装置100の現在位置の所定近傍に位置する近傍施設を特定する。サーバ200は、特定した近傍施設に関する情報に基づいて、図6に例示する近傍施設情報を生成し、施設情報提供装置100に送信する。
【0053】
図11に戻り、次に、お気に入り施設取得部110は、メモリ12から図5に例示するお気に入り施設リストを読み出し、お気に入り施設を取得する(ステップS103)。具体的に、お気に入り施設取得部110は、お気に入り施設は、「店舗A」、「店舗B」、「店舗C」であると特定する。
【0054】
図11に戻り、次に、リスト生成部140は、ステップS102により送信された近傍施設情報に含まれる各施設を分類する(ステップS104)。具体的に、リスト生成部140は、近傍施設情報に含まれる各近傍施設がお気に入りの施設であるか、お気に入りの施設と類似する類似施設であるか、お気に入りの施設と非類似の施設であるかを分類する。リスト生成部140は、近傍施設の施設名が、お気に入り施設リストに含まれる施設の施設名と一致する場合、お気に入りの施設であると分類する。図6に示す近傍施設情報において、リスト生成部140は、「店舗A」、「店舗B」をそれぞれお気に入り施設に分類する。
【0055】
また、リスト生成部140は、近傍施設の施設名が、お気に入り施設のいずれとも一致せず、かつ、属性情報が、いずれかのお気に入り施設と一致する場合、類似施設であると分類する。図示する例において、「店舗a」は、業種が「小売り」で、取り扱い商品が「衣服」であり、お気に入り施設「店舗A」と一致するため、リスト生成部140は、「店舗a」を「店舗A」の類似施設に分類する。また、「店舗b」は、業種が「小売り」で、取り扱い商品が「飲食料品」であり、お気に入り施設「店舗B」と一致するため、「店舗b」を「店舗B」の類似施設に分類する。
【0056】
また、リスト生成部140は、近傍施設の施設名が、お気に入り施設のいずれとも一致せず、かつ、属性情報が一致するお気に入り施設がない場合、非類似施設であると分類する。図示する例において、「店舗x」の業種は「小売り」で、取り扱い商品は、「スポーツ用品」であり、お気に入り施設のいずれとも一致しないため、リスト生成部140は、「店舗x」を非類似施設に分類する。また、「店舗y」の業態は「飲食店」で、サービスは「レストラン」であり、お気に入り施設のいずれとも一致しないため、リスト生成部140は、「店舗y」を非類似施設に分類する。
【0057】
図11に戻り、次に、リスト生成部140は、ステップS103で取得されたお気に入り施設、および、ステップS104でお気に入り施設、類似施設、非類似施設のいずれかに分類された近傍施設それぞれに順位を定めた施設リストを生成する。まず、リスト生成部140は、予め設定された近傍条件を満たすお気に入り施設があるか否かを判定する(ステップS105)。具体的に、リスト生成部140は、ステップS101で取得した施設情報提供装置100の現在位置と、お気に入り施設「店舗A」、「店舗B」、「店舗C」とのそれぞれの距離を算出し、算出したいずれかの距離が予め設定された閾値以下の場合、近傍条件を満たすお気に入り施設があると判定する(ステップS105;Yes)。次に、リスト生成部140は、ユーザは、現在位置から近い施設順に高い順位を定め、かつ、お気に入り施設にもっとも高い順位を定めて、さらに、非類似施設に類似施設より高い順位を定めた施設リストを生成する(ステップS106)。具体的に、店舗A、店舗B、店舗a、店舗b、店舗x、店舗yがこの順番で現在位置から近い近傍施設である場合において、図7に例示する通り、お気に入り施設である店舗A、店舗B、店舗C、非類似施設である店舗x、店舗y、類似施設である店舗a、店舗bとする施設リストを生成する。
【0058】
ステップS105に戻り、リスト生成部140は、近傍条件を満たすお気に入り施設がないと判定した場合(ステップS105;No)、現在位置から近い順に高い順位を定め、かつ、非類似施設より類似施設に高い順位を定めて施設リストを生成する(ステップS107)。具体的に、リスト生成部140は、類似施設に最も高い順位を定め、お気に入り施設に次に高い順位を定めて、順位が高い順に、店舗a、店舗b、店舗A、店舗B、店舗C、店舗x、店舗yとする施設リストを生成する。
【0059】
また、例えば、類似施設よりお気に入り施設に高い順位を定めて、順位が高い順に、店舗A、店舗B、店舗C、店舗a、店舗b、店舗x、店舗yとする施設リストを作成してもよい。
【0060】
また、例えば、お気に入り施設と類似施設との順番が前後するように、店舗a、店舗A、店舗b、店舗B、店舗C、店舗x、店舗y、または、店舗A、店舗a、店舗B、店舗b、店舗C、店舗x、店舗yとする施設リストを作成してもよい。
【0061】
図11に戻り、ステップS106またはステップS107にて施設リストが生成されると、タブ生成部150は、施設リストに含まれる各施設をユーザに選択させるためのタブ2と、施設情報提供装置100の現在位置と各近傍施設の位置とを表示する地図情報3とを含むホーム画面を生成し(ステップS108)、表示画面1に表示させる(ステップS109)。具体的に、タブ生成部150は、図8に例示する表示画面1の上部の領域に、各近傍施設を選択するためのタブ2を、リスト生成部140によって定められた順位に基づき表示させる。図示する例は、ステップS106にて作成された図7に示す施設リストに基づいて生成されたタブ2の一例であり、順位が高い順に、左からタブ2を並べて配置する場合の例を示す。なお、図示する例において、ユーザがタブ2が配置されている領域を左側にスクロールすることにより、表示されていない店舗Y、店舗a、店舗bのタブ2が表示される。また、タブ生成部150は、ステップS104にて、お気に入り施設に分類された「店舗A」、「店舗B」、「店舗C」それぞれのタブ2に、お気に入り施設であることを示すお気に入り施設アイコン6を表示する。
【0062】
図12に、ステップS105で、近傍条件を満たすお気に入り施設がないと判定し(ステップS105;No)、ステップS107にて店舗a、店舗A、店舗b、店舗B、店舗C、店舗x、店舗yとする施設リストを作成した場合の表示画面1の例を示す。この場合、現在地の近傍にお気に入り施設「店舗A」、「店舗B」、「店舗C」がないため、店舗Aの類似施設「店舗a」と店舗Bの類似施設「店舗b」とのタブ2が、非類似施設「店舗x」、「店舗y」のタブ2より優先して表示される。
【0063】
図11に戻り、次に、施設情報表示部160は、表示画面1に表示されたタブ2の選択を受け付け(ステップS110)、一のタブ2が選択されたと判定すると(ステップS111;Yes)、選択された施設のデジタルチラシを要求する信号をサーバ200に送信する(ステップS112)。具体的に、「店舗B」のタブ2が選択されたと判定すると、「店舗B」のデジタルチラシを要求する信号をサーバ200に送信する。一方、ステップS111に戻り、施設情報表示部160は、タブ2が選択されていないと判定すると(ステップS111;No)、タブ2の選択を待ち受ける。
【0064】
次に、サーバ200は、ステップS112による要求信号を受信すると、信号に含まれる施設名のデジタルチラシを施設情報提供装置100に送信する(ステップS113)。具体的に、サーバ200は、「店舗B」のデジタルチラシを施設情報提供装置100に送信する。
【0065】
次に、施設情報表示部160は、表示画面1にサーバ200から送信されたデジタルチラシを表示する(ステップS114)。具体的に、施設情報表示部160は、図9に例示する通り、表示画面1のタブ2が配置された領域の下の領域に、取得した「店舗B」のデジタルチラシ4を表示させる。また、施設情報表示部160は、デジタルチラシが表示された領域の下の領域に、「店舗B」がお気に入りに登録済みであることを示すお気に入り登録済みアイコン5aを表示させる。次に、施設情報表示部160は、地図情報3を表示するための地図表示アイコン7を生成して、お気に入り登録済みアイコン5aに並べて配置する。
【0066】
次に、施設情報表示部160は、別のタブ2が選択されたか否かを判定する(ステップS115)。具体的に、施設情報表示部160は、ステップS114で表示されているデジタルチラシの「店舗B」と別のタブ2が選択されたか否かを判定する。施設情報表示部160は、別のタブ2が選択されたと判定すると(ステップS115;Yes)、ステップS112へ戻り、選択された施設のデジタルチラシを要求する信号をサーバ200に送信する。一方、施設情報表示部160は、別のタブ2が選択されていないと判定すると(ステップS115;No)、地図表示アイコン7が選択されたか否かを判定する(ステップS116)。
【0067】
施設情報表示部160は、地図表示アイコン7が選択されたと判定すると(ステップS116;Yes)、ステップS109に戻り、ステップS109で先に表示された地図情報3を、表示画面1のデジタルチラシ4の領域に再度表示する。すなわち、図8に例示する表示状態に戻る。
【0068】
一方、施設情報表示部160は、地図表示アイコン7が選択されていないと判定すると(ステップS116;No)、ステップS110に戻り、タブ2の選択を待ち受ける。
【0069】
以上のように、施設情報提供装置100は、お気に入り施設の位置と施設情報提供装置100の現在地とが近傍条件を満たすか否かにより、異なるロジックによって、お気に入り施設と近傍施設との順位を定めた施設リストを作成する。施設情報提供装置100は、施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブ2を、施設リストで定められた順位の順に並べて、表示画面1に表示し、選択されたタブ2に対応する施設のデジタルチラシをサーバ200から取得して表示画面1に表示する。したがって、施設情報提供装置100の現在位置に応じて、施設情報をより適切に提供することができる。
【0070】
(変形例)
【0071】
上述した実施形態では、施設情報提供装置100は、施設のデジタルチラシを提供するものとして説明したが、施設情報はデジタルチラシに限られない。施設情報は、イベント情報、クーポン情報など任意の情報であってもよく、また、画像データに限らず、動画データであってもよい。
【0072】
また、上述した実施形態では、各施設を選択するためのタブ2を生成して表示画面1に表示することとしたが、各施設を選択するためのアイコンを表示してもよい。具体的に、サーバ200は、図13に例示する、各施設のアイコンを識別するための「アイコン」の情報をさらに含む施設情報リストを記憶し、ステップS102にて、特定した近傍施設それぞれのアイコンに関する情報を含む近傍施設情報を施設情報提供装置100に送信すればよい。また、施設情報提供装置100は、ステップS103にて、お気に入り施設それぞれのアイコンの情報をさらに含むお気に入りリストを取得すればよい。施設情報提供装置100は、ステップS108にて、近傍施設情報に含まれるアイコンを表示画面1に表示すればよい。図14は、図12に例示した表示画面1において、アイコンを表示した場合の例を示す。この表示画面1は、店舗a、店舗A、店舗b、店舗B、店舗C、店舗x、店舗yとする施設リストに基づいて、生成された画面である。店舗A、店舗aは、同じチェーン店であるため、図13に例示する通り、それぞれ同じアイコン2a「A.ico」が設定されている。表示画面1において、店舗A、店舗aを区別するため、施設情報提供装置100は、先に表示される店舗aのアイコンとして「A.ico」を表示し、次に表示される店舗Aのアイコンとして、お気に入り施設アイコン6を表示する。これにより、ユーザは、それぞれのアイコンがお気に入り施設を表示するものか、類似施設を表示するものかを識別することが可能となる。施設情報提供装置100は、店舗B、店舗bについても同様に、先に表示される店舗bのアイコンとして「B.ico」を表示し、次に表示される店舗Aのアイコンとして、お気に入り施設アイコン6を表示する。次に、施設情報提供装置100は、店舗Cのアイコン「C.ico」、店舗xのアイコン「x.ico」、店舗yのアイコン「y.ico」を並べて表示する。
【0073】
また、ステップS102にて、サーバ200が近傍施設情報を生成して施設情報提供装置100に送信し、ステップS111にて、サーバ200がデジタルチラシを施設情報提供装置100に送信することとしたが、これらの処理は、施設情報提供装置100によって実行されてもよい。具体的に、施設情報提供装置100は、図3に例示する施設情報リストを予め記憶し、施設情報リストを参照して、近傍施設情報を生成し、選択された施設のデジタルチラシ4を表示画面1に表示すればよい。
【0074】
また、リスト生成部140は、近傍施設を、お気に入り施設、類似施設、非類似施設のいずれかに分類することとしたが、分類の種別はこれに限られない。例えば、同じチェーン店の施設を第1類似施設に分類し、同じチェーン店ではないもの属性が一致する施設を第2類似施設に分類するなど、任意の数の種別に分類してもよい。
【0075】
また、サーバ200が、施設情報提供装置100が備える各機能を実施してもよい。具体的に、サーバ200が、お気に入り施設取得部110、現在位置検知部120、近傍施設取得部130、リスト生成部140、タブ生成部150、施設情報表示部160の各機能を実行し、ユーザ毎に、図5に示すお気に入り施設リストを記憶すればよい。その場合、各ユーザを識別するためのユーザIDと、各ユーザのお気に入り施設リストと、を関連付けて記憶すればよい。サーバ200は、リスト生成部140により生成された施設リストに定められた順位に基づいて、タブ2を施設情報提供装置100の表示画面1に表示させ、施設情報提供装置100から、タブ2が選択されたことを示す信号を受信した場合、選択されたタブ2に対応する施設のデジタルチラシを施設情報提供装置100に送信して、施設情報提供装置100の表示画面1に表示させればよい。
【0076】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0077】
(付記1)
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得するお気に入り施設取得部と、
前記表示端末の現在位置を検知する現在位置検知部と、
前記現在位置検知部により検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成するリスト生成部と、
前記リスト生成部により生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させるタブ生成部と、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させる施設情報表示部と、
を備える施設情報提供装置。
【0078】
(付記2)
前記リスト生成部は、前記現在位置検知部により検知された現在位置と、前記お気に入り施設の位置とが、予め設定された近傍条件を満たす場合、前記お気に入り施設と該お気に入り施設に類似する類似施設とに、該お気に入り施設と類似しない非類似施設より高い順位を定め、前記近傍条件を満たさない場合、前記非類似施設に、前記類似施設より高い順位を定める、
請求項1に記載の施設情報提供装置。
【0079】
(付記3)
各施設の属性情報を含む施設関連情報を取得する施設関連情報取得部、をさらに備え、
前記リスト生成部は、特定した前記近傍施設、および、前記お気に入り施設それぞれの前記施設関連情報に基づいて、特定した前記近傍施設を、前記類似施設、または、前記非類似施設に分類する、
請求項2に記載の施設情報提供装置。
【0080】
(付記4)
前記タブは、各前記施設を識別するためのアイコンを含み、
前記タブ生成部は、前記リスト生成部により生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのアイコンを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の前記第1領域に表示する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の施設情報提供装置。
【0081】
(付記5)
前記現在位置検知部により検知された前記表示端末の現在位置と前記近傍施設の位置とを表示する地図情報を生成し、前記タブを選択する前記入力を待ち受ける間、前記第2領域に、該地図情報を表示する地図情報生成部、をさらに備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の施設情報提供装置。
【0082】
(付記6)
前記タブ生成部は、前記第1領域でのスクロール操作に応じて、該第1領域に表示されていない前記タブを、選択可能に表示する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の施設情報提供装置。
【0083】
(付記7)
前記施設情報は、デジタルチラシである、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【0084】
(付記8)
コンピュータが、
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得するステップと、
前記表示端末の現在位置を検知するステップと、
検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成するステップと、
生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させるステップと、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させるステップと、
を含む施設情報提供方法。
【0085】
(付記9)
コンピュータに、
表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得する処理と、
前記表示端末の現在位置を検知する処理と、
検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成する処理と、
生成された施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた前記順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させる処理と、
表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、前記選択されたタブに対応する施設に係る施設情報を、前記画面内の第2領域に表示させる処理と、
を実行させるプログラム。
【0086】
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、この開示の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、ユーザの位置に応じて、施設情報を提供する施設情報提供装置、施設情報提供方法、及びプログラムに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0088】
100 施設情報提供装置、200 サーバ、300 コンピュータ通信網、1 表示画面、2 タグ、2a 施設アイコン、3 地図情報、4 デジタルチラシ、5 お気に入り登録アイコン、5a お気に入り登録済みアイコン、6 お気に入り施設アイコン、7 地図表示アイコン、110 お気に入り施設取得部、120 現在位置検知部、130 近傍施設取得部、140 リスト生成部、150 タブ生成部、160 施設情報表示部、11 プロセッサ、12 メモリ、13 入力部、14 表示部、15 通信部、16 測位部、99 内部バス
【要約】
【課題】施設の情報を適切に提供する施設情報提供装置、施設情報提供方法、および、プログラムを提供する。
【解決手段】施設情報提供装置100は、表示端末のユーザと関連付けられたお気に入り施設を取得するお気に入り施設取得部110と、表示端末の現在位置を検知する現在位置検知部120と、検知された現在位置の近傍に位置する近傍施設を特定し、特定した近傍施設とお気に入り施設との順位を定めた施設リストを生成するリスト生成部140と、施設リストに含まれる施設を選択するためのそれぞれのタブを、定められた順位の順に並べて、画面内の第1領域に表示させるタブ生成部150と、表示されたタブの中からいずれかを選択する入力があると、タブに対応する施設に係る施設情報を、画面内の第2領域に表示させる施設情報表示部160と、を備える。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14