IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マグプル インダストリーズ コーポレイションの特許一覧

特許7474385コンパクトなアパーチャ、センタリングサイトポスト、および小型化されたウィンデージ戻り止めメカニズムを伴うバックアップ照準器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-16
(45)【発行日】2024-04-24
(54)【発明の名称】コンパクトなアパーチャ、センタリングサイトポスト、および小型化されたウィンデージ戻り止めメカニズムを伴うバックアップ照準器
(51)【国際特許分類】
   F41G 1/16 20060101AFI20240417BHJP
【FI】
F41G1/16
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023513471
(86)(22)【出願日】2021-08-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-25
(86)【国際出願番号】 US2021047522
(87)【国際公開番号】W WO2022060543
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】63/070,357
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512165684
【氏名又は名称】マグプル インダストリーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Magpul Industries Corp.
【住所又は居所原語表記】5408 US Highway 290 West, Austin, TX 78735 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】ザカリー フリーマン
(72)【発明者】
【氏名】エリック ナカヤマ
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー エリック ロバーツ
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0017784(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
銃器用照準システムにおいて:
フロントサイトと;
リアサイトと;
を含む銃器用照準システムであって:
前記フロントサイトがさらに:
第1ベースと;
2つの前方アームおよび前記2つの前方アームを連結する水平コネクタを含む第1跳ね上げ部分であって、前記水平コネクタにはアパーチャが含まれている、第1跳ね上げ部分と;
第1の側に1つ以上のノッチを含むノブと;
前記ノブの第2の側から延在するサイトポストであって、少なくとも部分的に前記アパーチャを通って延在するように形成されサイズ決定されているサイトポストと;
前記1つ以上のノッチに面するように配置されている少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部であって、前記1つ以上のノッチが前記少なくとも1つの戻り止めおよび前記1つ以上の突出部と接触するように形成されサイズ決定されている、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部と;
を含み;
前記ノブは、第1軸を中心にして回転するように構成されており、前記回転が、
前記サイトポストを前記第1軸に沿って第1の方向に移動させること;
前記1つ以上のノッチと接触する前記少なくとも1つの戻り止めおよび前記1つ以上の突出部のうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて、前記ノブを第2の方向に傾動させること;および
前記第2の方向に前記サイトポストを傾動させて、少なくとも前記サイトポストの一部分を押し当てて前記アパーチャを圧迫させること;
ひき起こす、
照準システム。
【請求項2】
前記サイトポストおよび前記アパーチャの各々が、複数の角度付き面を含み、前記サイトポストの前記第2の方向への傾動が、前記サイトポストの1つ以上の角度付き面を押し当てて、前記アパーチャの1つ以上の角度付き面を圧迫させる、請求項1に記載の照準システム。
【請求項3】
前記アパーチャがひし形のアパーチャである、請求項1に記載の照準システム。
【請求項4】
前記第1跳ね上げ部分がさらに:
第1開口部および第2開口部を含み、前記第1および第2開口部が2つのアームの間に配置され、前記水平コネクタによって分離されており、前記ノブが前記第1開口部の内部に回転的に配置されており、前記サイトポストが、少なくとも部分的に前記アパーチャを通って前記第2開口部内へと延在している、
請求項1に記載の照準システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの戻り止めが、前記ノブの下方でかつ前記第1開口部の前方または後方近くに配置されており、前記ノブおよび前記サイトポストの前記第2の方向での傾動が:
前記少なくとも1つの戻り止めが前記第1開口部の後方近くに配置されている場合には前方への傾動、または前記少なくとも1つの戻り止めが前記第1開口部の前方近くに配置されている場合には後方への傾動を含み、前記前方へまたは後方への傾動が、少なくとも部分的に前記ノブに対する前記少なくとも1つの戻り止めの押上げに基づくものである、
請求項4に記載の照準システム。
【請求項6】
前記1つ以上のノッチが、前記ノブの外周の周りに配置された少なくとも2つのノッチを含み、前記少なくとも2つのノッチの隣接するノッチが無ノッチ部分によって分離されており、前記ノブの前記無ノッチ部分は、前記ノブが回転させられた場合に少なくとも1つの戻り止め上を通過しこの戻り止めを圧迫するように形成されサイズ決定されている、請求項5に記載の照準システム。
【請求項7】
前記アパーチャが、4つの隅そして1つ以上の円形切欠き、1隅に1つずつの円形切欠きを含むひし形アパーチャである、請求項1に記載の照準システム。
【請求項8】
前記サイトポストがひし形の横断面を含み、前記アパーチャが4つの角度付き面を含み、前記サイトポストの前記傾動が:
前記サイトポストにバイアスを作用することを含み、ここで前記バイアスは、前記アパーチャの4つの角度付き面のうちの2つを分割し、銃身軸を含み、銃器の前記銃身軸に平行な平面に対して中心位置に前記サイトポストを押し込みまたは押し付けるように配置されている、
請求項7に記載の照準システム。
【請求項9】
前記第1軸が、前記ノブの中心および前記サイトポストの中心のうちの1つ以上を通過しており、第2軸が、前記ひし形アパーチャの中心を通過している、請求項1に記載の照準システム。
【請求項10】
前記第1軸および前記第2軸が、前記サイトポストの傾動、前記ノブの傾動またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、互いに対して傾動する、請求項9に記載の照準システム。
【請求項11】
前記リアサイトが第2ベースおよび第2跳ね上げ部分を含み、前記第2跳ね上げ部分がさらに:
2つの後方アームと;
前記2つの後方アームの間に位置付けされた第3開口部と;
アパーチャメカニズムであって、第1後方アパーチャを有する第1端部と第2後方アパーチャを有する第2端部とを含み、前記第1後方アパーチャが第2後方アパーチャと異なるサイズのものであり、前記第1後方アパーチャおよび前記第2後方アパーチャが第1垂直軸に沿って整列している、アパーチャメカニズムと;
を含んでいる、請求項1に記載の照準システム。
【請求項12】
前記第2跳ね上げ部分の前記2つの後方アームの各々を通過するウィンデージスクリュ;
前記ウィンデージスクリュに結合され、前記第2跳ね上げ部分の前記2つの後方アームのうちの一方の後方アームの外部面上に配置されているウィンデージノブと;
をさらに含み、
前記アパーチャメカニズムは、ウィンデージノブが回転させられた場合に前記ウィンデージスクリュを180°回転させるように構成されている、
請求項11に記載の照準システム。
【請求項13】
第1タブおよび第2タブをさらに含み、前記アパーチャメカニズムが前記第1タブと前記第2タブのうちの少なくとも1つを介して前記ウィンデージスクリュに対し摺動可能に結合されている、請求項12に記載の照準システム。
【請求項14】
前記第1タブと前記第2タブの間に位置付けされた第3タブをさらに含み、前記第3タブは、前記ウィンデージノブおよび前記ウィンデージスクリュのうちの1つ以上が回転する場合に前記ウィンデージスクリュに沿って横方向に移動するように構成されたネジ山付きタブである、請求項13に記載の照準システム。
【請求項15】
前記ウィンデージノブの回転がさらに、
前記第3タブに、前記第1タブおよび前記第2タブのうちの一方のタブの内部縁部を圧迫させること;および
前記第3タブと共に前記アパーチャメカニズムを横方向に移動させること;
のうちの1つ以上をひき起こす、請求項14に記載の照準システム。
【請求項16】
前記リアサイトが第2ベースおよび第2跳ね上げ部分を含み、前記第2跳ね上げ部分がさらに:
2つの後方アームと;
前記2つの後方アームの間に位置付けされた第3開口部と;
アパーチャメカニズムであって、第1後方アパーチャを有する第1端部と第2後方アパーチャを有する第2端部とを含み、前記第1後方アパーチャが前記第2後方アパーチャと異なるサイズのものであり、第1垂直軸が前記第1後方アパーチャの中心を通過し、第2垂直軸が前記第2後方アパーチャの中心を通過し、前記第1垂直軸が前記第2垂直軸とは異なるものである、アパーチャメカニズムと;
を含んでいる、請求項1に記載の照準システム。
【請求項17】
銃器に使用するためのフリップアップ照準サイトにおいて、前記銃器の遠位端部近くに位置付けされ:
前記銃器に対する取付け用のベースと;
前記銃器を通る長手方向平面の相対する側に位置付けされた、第1アームおよび第2アームと;
前記第1アームおよび前記第2アームを連結するための水平コネクタであって、第1アパーチャを含み、前記第1アパーチャが、複数の角度付き面を有している水平コネクタと;
前記第1アーム、前記第2アームおよび前記水平コネクタによって形成された第2アパーチャと;
前記第2アパーチャの内部に位置付けされたノブであって:
前記ノブの第1の側の1つ以上のノッチと;
前記ノブの第2の側から延在するサイトポストであって、前記サイトポストの少なくとも一部分が前記第1アパーチャを通って延在している、サイトポストと;
を含むノブと;
を含むフリップアップ照準サイトであって、
前記第2アパーチャが、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部を含み、前記少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部は、前記ノブが回転させられた場合に前記1つ以上のノッチと接触するように形成されサイズ決定されており;
前記ノブが、第1垂直軸を中心にして回転するように構成されており、前記回転が:
前記1つ以上のノッチのうちの1つとインタフェースする前記少なくとも1つの戻り止めに少なくとも部分的に基づく前記ノブの傾動;および
前記銃器を通る前記長手方向軸に沿って一方向で前記サイトポストを傾動させて、前記サイトポストを押し当てて前記第1アパーチャの1つ以上の角度付き面を圧迫すること;
ひき起こす、
フリップアップ照準サイト。
【請求項18】
前記第1垂直軸が、前記ノブの中心および前記サイトポストの中心のうちの1つ以上を通過し、第2垂直軸が前記第1アパーチャの中心を通過し、かつ前記第1垂直軸および前記第2垂直軸が、前記サイトポストの前記傾動、前記ノブの前記傾動またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて互いに対して傾動する、請求項17に記載のフリップアップ照準サイト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.§119に基づく優先権主張
本特許出願は、2020年8月26日出願でその譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組込まれている、「コンパクトなアパーチャ、センタリングサイトポストおよび小型化されたウィンデージ戻り止めメカニズムを伴うバックアップ照準器」なる名称の仮特許出願第63/070,357号に対する優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、概してバックアップ照準器(back-up sight)に関する。詳細には、ただし非限定的に、本開示は、フロントサイト上のより安定し正確なサイトポスト、リアサイト上のよりコンパクトなアパーチャ、およびリアサイト上のよりコンパクトなウィンデージ戻り止めを提供するためのシステム、方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
フロントサイトポストの不整列
【0004】
一般的なフロントサイトポストは、それらが常在するハウジングまたはアーム内に直接螺入される。さらに、サイトポストのエレベーション調整には通常、何らかの種類の工具(ネジ回し、弾頭(bullet tip)、特定の調整工具など)が必要となる。いくつかの事例において、サイトポストは同様に、そのポストを所定の位置に係止してそれが位置を変えるのを防止するためのバネ式戻り止めも特長として有している。理想的には、サイトポストは安定した状態にあり続け、いかなる方向にも位置を変えるべきではない。しかしながら、既存のシステムにおいては、サイトポストとアームまたはハウジングの間の公差が、一般的にサイトポストとアーム(またはハウジング)の間のネジ式嵌合内部に常在する。一部の場合において、この公差は満足できるものではなく、銃器の移動、振動などに起因してサイトポストを照準器のアライメントから外れて動かすことになる。
【0005】
大きいアパーチャと小さいアパーチャの間の後方アパーチャ不整合
【0006】
軍事用のピープサイトは、一般的に多様のアパーチャを特長として有する。例えば、精度のためには、小さいアパーチャの穴を使用することができ、低ないし中間照明条件の間または近距離での速度を向上する目的で、より大きなアパーチャの穴を使用することができる。従来、M16などの兵器上のリアサイトは、2つのアパーチャの穴から選択するために90°倒されるL字形アパーチャハウジング(または「アパーチャ」)を有する。アパーチャはウィンデージスクリュ(これはアパーチャの選択時に固定されたままである)にネジ取付けされていることから、このアパーチャの回転は、アパーチャをネジ切りに沿って(例えばウィンデージスクリュを通過する水平軸に沿って)横方向に短い距離だけシフトさせる。この横方向シフトを補償するために、2つのアパーチャの穴は、多くの場合互いに横方向にオフセットされて、一貫した照準点を維持する。いくつかの状況下では、この横方向シフトの問題は、従来の90°ではなくむしろ150°~180°回転するアパーチャによって深刻化し、結果としてアパーチャ間の横方向シフトはますます大きくなる。これらの照準器のいくつかは同様に、傾斜した設計を使用するように思われ、こうして上位および下位アパーチャの穴の間の不整合が取り入れないでオフセットが導入される。このような場合、両方のアパーチャおよび周囲の材料がユーザの視界に入る。照準器の機能と審美性は極めて関係があるため、この種のオフセット(すなわち傾動、不揃いおよび/またはアパーチャの偏心位置の設定によるもの)は、ユーザの注意を視覚的に散らすものであり得、銃器の不整列またはカント(canting)を助長する可能性がある。
【0007】
バックアップ照準器を折畳む上で、より旧式のL字形アパーチャシステムの収納時サイズを減少させるために(例えば小さいアパーチャと大きいアパーチャ間で90°の回転)、入れ子式アパーチャ(例えばA.R.M.S.#40L)が開発された。入れ子式アパーチャにおいては、小さいアパーチャのみが回転し、小さいアパーチャが使用されているとき、ユーザは同心的に両方のアパーチャを通して見る。これらの入れ子式アパーチャでの1つの問題は、ユーザの中には、最初に大きいアパーチャで照準器を展開させ(精度を犠牲にして速度/可視性を大きくする)、次に小さいアパーチャを選択可能にすることを好む者がいる、という点にある。入れ子式設計はこのような形で使用できるものの、小さいアパーチャはフリップダウン状態で収納されたときに損傷を受ける可能性がある。
【0008】
ウィンデージ戻り止め
【0009】
戻り止めメカニズムは多くの場合、別個のバネおよび戻り止め(例えば転がり軸受または戻り止めプランジャ)を利用して、多数の戻り止めポケットまたは溝と接触させて、定められた位置と、このような位置の触知可能な/聞き取り可能なフィードバックとを創出する。いくつかの状況において、ウィンデージノブ用にこのようなバネおよび戻り止めメカニズムを使用する後方ポップアップ照準器は、嵩が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、審美的に満足のゆくものであり使用が容易であるだけでなく、使用される部品のサイズおよび/または数の観点から見てコンパクトでもあるフロントサイトおよびリアサイトの両方のための洗練された照準システムに対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下では、本明細書中で開示されている1つ以上の態様および/または実施形態に関連する簡略化された要約が提示される。したがって、以下の要約は、企図される全ての態様および/または実施形態に関係する広範な概観とみなされるべきものではなく、また企図される全ての態様および/または実施形態に関連する主要なまたは決定的に重要な要素を識別しかつ/またはいずれかの特定の態様および/または実施形態と結び付けられた範囲を詳細に記述するものとみなされるべきものでもない。したがって、以下の要約は、単に、以下で提示される詳細な説明に進むために、簡略化された形で本明細書中において開示されているメカニズムに関連する1つ以上の態様および/または実施形態に関する一定の概念を提示することだけを目的とするものである。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態は、フロントサイトと;リアサイトと;を含む銃器用照準システムとして特徴付けされ得る。いくつかの実施形態において、フロントサイトはさらに:第1ベース;2つの前方アームおよび2つの前方アームを連結する水平コネクタを含む第1跳ね上げ部分であって、水平コネクタにはアパーチャが含まれている、第1跳ね上げ部分と;第1の側に1つ以上のノッチを含むノブと;ノブの第2の側から延在するサイトポストであって、少なくとも部分的にアパーチャを通って延在するように形成されサイズ決定されているサイトポストと;1つ以上のノッチに面するように配置されている少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部であって、ここで1つ以上のノッチが少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部と接触するように形成されサイズ決定されている、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部と;を含む。いくつかの実施形態において、ノブは、第1軸を中心にして回転するように構成されており、ここで回転は:サイトポストを第1軸に沿って第1の方向に移動させること;1つ以上のノッチと接触する少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部のうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて、ノブを第2の方向に傾動させること;および第2の方向にサイトポストを傾動させて、少なくともサイトポストの一部分を押し当ててアパーチャを圧迫させること;のうちの1つ以上をひき起こす。
【0013】
本発明の他の実施形態は同様に、銃器に使用するためのフリップアップ照準サイトにおいて、銃器の遠位端部近くに位置付けされ:銃器に対する取付け用のベースと;銃器を通る長手方向平面の相対する側に位置付けされた、第1アームおよび第2アームと;第1アームおよび第2アームを連結するための水平コネクタであって、第1アパーチャを含み、第1アパーチャが、複数の角度付き面を有している水平コネクタと;第1アーム、第2アームおよび水平コネクタによって形成された第2アパーチャと;第2アパーチャの内部に位置付けされたノブを含むフリップアップ照準サイトとしても特徴付けされ得る。いくつかの実施形態において、ノブは、ノブの第1の側の1つ以上のノッチと;ノブの第2の側から延在するサイトポストを含む。一部の場合において、サイトポストの少なくとも一部分は第1アパーチャを通って延在している。いくつかの実施形態において、第2アパーチャは、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部を含み、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部は、ノブが回転させられた場合に1つ以上のノッチと接触するように形成されサイズ決定されている。一部の場合において、ノブは、第2アパーチャ内部に回転的に配置されており、第1垂直軸を中心にして回転するように構成されており、ここで回転は:1つ以上のノッチのうちの1つとインタフェースする少なくとも1つの戻り止めに少なくとも部分的に基づくノブの傾動;および銃器を通る長手方向軸に沿って一方向でサイトポストを傾動させて、サイトポストを押し当てて第1アパーチャの1つ以上の角度付き面を圧迫すること;のうちの1つ以上をひき起こす。
【0014】
本開示のさらに他の実施形態は、銃器に使用するためのフリップアップ照準サイトにおいて、銃器の近位端部近くに位置付けされ:銃器に対する取付け用のベースと;銃器を通る長手方向平面の相対する側に位置付けされた、第1アームおよび第2アームと;第1アームと第2アームの間に位置付けされた第1開口部と;第1開口部内に位置付けされたアパーチャメカニズムとを含むフリップアップ照準サイトとして特徴付け可能である。いくつかの実施形態において、アパーチャメカニズムは、第1アパーチャを有する第1端部および第2アパーチャを有する第2端部を含み、ここで第1アパーチャは、第2アパーチャよりも大きい。いくつかの実施形態においては、第1垂直軸が、第1アパーチャの中心を通過する。いくつかの実施形態において、第1垂直軸は同様に、第2アパーチャの中心を通過している。いくつかの実施形態において、フリップアップ照準サイトはさらに、第1アームおよび第2アームを通過するウィンデージスクリュと;ウィンデージスクリュに結合され、第1アームまたは第2アームのうちの一方のアームの外部面上に配置されたウィンデージノブと;を含む。いくつかの実施形態において、ウィンデージノブは、ウィンデージスクリュを通過する水平軸を中心として回転するように構成されている。いくつかの実施形態において、アパーチャメカニズムは、ウィンデージノブが回転させられた場合、水平軸を中心としてフリップするかまたは180度回転するように構成されている。
【0015】
照準システムおよび/またはフリップアップ照準サイトのいくつかの実施形態において、サイトポストおよびアパーチャの各々は、複数の角度付き面を含む。いくつかの実施形態において、サイトポストの第2の方向への傾動は、サイトポストの1つ以上の角度付き面を押し当てて、アパーチャの1つ以上の角度付き面を圧迫させる。いくつかの実施形態において、アパーチャはひし形のアパーチャである。
【0016】
照準システムのいくつかの実施形態において、第1跳ね上げ部分はさらに、第1開口部および第2開口部を含み、第1および第2開口部が2つのアームの間に配置され、水平コネクタによって分離されている。いくつかの実施形態において、エレベーションノブは、第1開口部の内部に回転的に配置されている。いくつかの実施形態において、サイトポストは、少なくとも部分的にアパーチャを通って第2開口部内へと延在している。
【0017】
照準システムのいくつかの実施形態において、少なくとも1つの戻り止めは、ノブの下方でかつ第1開口部の前方または後方近くに配置されている。いくつかの実施形態において、ノブおよびサイトポストの第2の方向での傾動は、少なくとも1つの戻り止めが第1開口部の後方近くに配置されている場合には前方への傾動、または少なくとも1つの戻り止めが第1開口部の前方近くに配置されている場合には後方への傾動を含み、ここで前方へまたは後方への傾動は、少なくとも部分的にノブに対する少なくとも1つの戻り止めの押上げに基づくものである。
【0018】
いくつかの実施形態において、1つ以上のノッチは、ノブの外周の周りに配置された少なくとも2つのノッチを含み、少なくとも2つのノッチの隣接するノッチは、無ノッチ部分によって分離されており、ノブの無ノッチ部分は、ノブが回転させられた場合に少なくとも1つの戻り止め上を通過しこの戻り止めを圧迫するように形成されサイズ決定されている。
【0019】
いくつかの実施形態において、アパーチャは、4つの隅そして1つ以上の円形切欠き、つまり1隅に1つずつの円形切欠きを含むひし形アパーチャである。
【0020】
いくつかの実施形態において、サイトポストはひし形の横断面を含む。いくつかの実施形態において、アパーチャは4つの角度付き面を含む。いくつかの実施形態において、サイトポストの傾動は、サイトポストに対してバイアスを付勢することを含み、ここでバイアスは、アパーチャの4つの角度付き面のうちの2つを分割し、銃身軸を含み銃器の銃身軸に平行な平面に対して中心位置にサイトポストを押し込むかまたは押し付けるするように配置されている。
【0021】
照準システムのいくつかの実施形態において、第1軸は、ノブの中心およびサイトポストの中心のうちの1つ以上を通過しており、第2軸は、ひし形アパーチャの中心を通過している。照準システムのいくつかの実施形態において、第1軸および第2軸は、サイトポストの傾動、ノブの傾動またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、互いに対して傾動する。
【0022】
照準システムのいくつかの実施形態において、リアサイトはさらに第2ベースおよび第2跳ね上げ部分を含み、第2跳ね上げ部分はさらに:2つの後方アームと;2つの後方アームの間に位置付けされた第3開口部と;アパーチャメカニズムであって、第1後方アパーチャを有する第1端部と第2後方アパーチャを有する第2端部とを含み、ここで第1後方アパーチャが第2後方アパーチャと異なるサイズのものであり、第1アパーチャおよび第2アパーチャが第1垂直軸に沿って整列している、アパーチャメカニズムと;を含んでいる。
【0023】
照準システムのいくつかの実施形態において、リアサイトはさらに、第2跳ね上げ部分の2つの後方アームの各々を通過するウィンデージスクリュ;およびウィンデージスクリュに結合され、第2跳ね上げ部分の2つの後方アームのうちの一方の後方アームの外部面上に配置されているウィンデージノブと;をさらに含む。いくつかの実施形態において、アパーチャメカニズムは、ウィンデージノブが回転させられた場合にウィンデージスクリュを180°回転するように構成されている。
【0024】
いくつかの実施形態において、照準システムは、第1タブおよび第2タブをさらに含む。いくつかの実施形態において、アパーチャメカニズムは、第1タブと第2タブのうちの少なくとも1つを介してウィンデージスクリュに対し摺動可能に結合されている。いくつかの実施形態において、照準システムは、第1タブと第2タブの間に位置付けされた第3タブをさらに含み、第3タブは、ウィンデージノブおよびウィンデージスクリュのうちの1つ以上が回転する場合にウィンデージスクリュに沿って横方向に移動するように構成されたネジ山付きタブである。
【0025】
いくつかの実施形態において、ウィンデージノブの回転はさらに、第3タブに、第1タブおよび第2タブのうちの一方のタブの内部縁部を圧迫させること、および第3タブと共にアパーチャメカニズムを横方向に移動させること、のうちの1つ以上をひき起こす。
【0026】
いくつかの実施形態において、リアサイトは第2ベースおよび第2跳ね上げ部分を含み、第2跳ね上げ部分はさらに:2つの後方アームと;2つの後方アームの間に位置付けされた第3開口部と;アパーチャメカニズムであって、第1後方アパーチャを有する第1端部と第2後方アパーチャを有する第2端部とを含み、ここで第1後方アパーチャが第2後方アパーチャと異なるサイズのものであり、第1垂直軸が第1アパーチャの中心を通過し、第2垂直軸が第2アパーチャの中心を通過し、第1垂直軸が第2垂直軸とは異なるものである、アパーチャメカニズムと;を含んでいる。
【0027】
(例えば銃器の遠位端部近くに位置付けされてる)フリップアップ照準サイトのいくつかの実施形態において、第1垂直軸は、ノブの中心およびサイトポストの中心のうちの1つ以上を通過し、第2垂直軸は第1アパーチャの中心を通過し、第1垂直軸および第2垂直軸は、サイトポストの傾動、ノブの傾動またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて互いに対して傾動する。
【0028】
(例えば銃器の近位端部の近くに位置付けされてる)フリップアップ照準サイトのいくつかの実施形態において、フリップアップ照準サイトはさらに、第1タブ;第2タブ;第1タブと第2タブの間に位置付けされ、ウィンデージスクリュおよびウィンデージノブのうちの1つ以上が回転した場合にウィンデージスクリュに沿って横方向に移動するように構成された第3タブを含む。いくつかの実施形態において、ウィンデージノブの回転はさらに:第3タブに、第1タブと第2タブのうちの一方のタブの内部縁部を圧迫させること;および第3タブと共にアパーチャメカニズムを横方向に移動させること、のうちの1つ以上をひき起こす。
【0029】
本開示のさまざまな目的および利点そしてより完全な理解は、以下の詳細な説明および添付のクレームを添付図面と併せて参照することにより、明白となりより容易に認識されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る、展開位置にある照準システムのフロントサイトの斜視図である。
【0031】
図2図2は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの前面図である。
【0032】
図3図3は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの後面図である。
【0033】
図4図4は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの側面図である。
【0034】
図5図5は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの別の側面図である。
【0035】
図6図6は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの上面図である。
【0036】
図7図7は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの底面図である。
【0037】
図8図8は、本開示の一実施形態に係る、収納位置にある照準システムのフロントサイトの斜視図である。
【0038】
図9図9は、本開示の一実施形態に係る、図8中のフロントサイトの上面図である。
【0039】
図10図10は、本開示の一実施形態に係る、図8中のフロントサイトの底面図である。
【0040】
図11図11は、本開示の一実施形態に係る、図8中のフロントサイトの前面図である。
【0041】
図12図12は、本開示の一実施形態に係る、図8中のフロントサイトの後面図である。
【0042】
図13図13は、本開示の一実施形態に係る、図8中のフロントサイトの側面図である。
【0043】
図14図14は、本開示の一実施形態に係る、図8中のフロントサイトの別の側面図である。
【0044】
図15図15は、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの跳ね上げ部分の部分分解組立図を例示する。
【0045】
図16A図16Aは、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの跳ね上げ部分の詳細な後面図を例示する。
【0046】
図16B図16Bは、本開示の一実施形態に係る、図1中のフロントサイトの跳ね上げ部分の詳細な前面図を例示する。
【0047】
図17図17は、本開示の一実施形態に係る、図16A~16B中の跳ね上げ部分の断面図を例示する。
【0048】
図18図18は、本開示の一実施形態に係る、展開位置にある照準システムのリアサイトの斜視図を例示する。
【0049】
図19図19は、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトの前面図を例示する。
【0050】
図20A図20Aは、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトのアパーチャメカニズムの詳細な斜視図を例示する。
【0051】
図20B図20Bは、本開示の変形実施形態に係る、アパーチャメカニズムをウィンデージスクリュに結合するためのタブを示すアパーチャメカニズムの斜視図を例示する。
【0052】
図20C図20Cは、本開示の変形実施形態に係る、リアサイトのアパーチャメカニズムを横方向に移動させるためのネジ山付きタブの斜視図を例示する。
【0053】
図21図21は、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトの後面図を例示する。
【0054】
図22図22は、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトの側面図を例示する。
【0055】
図23図23は、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトの別の側面図を例示する。
【0056】
図24図24は、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトの上面図を例示する。
【0057】
図25図25は、本開示の一実施形態に係る、図18中のリアサイトの底面図を例示する。
【0058】
図26図26は、本開示の一実施形態に係る、収納位置にある照準システムのリアサイトの斜視図を例示する。
【0059】
図27図27は、本開示の一実施形態に係る、図26中のリアサイトの前面図を例示する。
【0060】
図28図28は、本開示の一実施形態に係る、図26中のリアサイトの後面図を例示する。
【0061】
図29図29は、本開示の一実施形態に係る、図26中のリアサイトの側面図を例示する。
【0062】
図30図30は、本開示の一実施形態に係る、図26中のリアサイトの別の側面図を例示する。
【0063】
図31図31は、本開示の一実施形態に係る、図26中のリアサイトの上面図を例示する。
【0064】
図32図32は、本開示の一実施形態に係る、図26中のリアサイトの底面図を例示する。
【0065】
図33図33は、本開示の一実施形態に係る、リアサイトのウィンデージノブおよび板バネの詳細な斜視図を例示する。
【0066】
図34図34は、本開示の一実施形態に係る、図33中のウィンデージノブおよび板バネの側面図を例示する。
【0067】
図35図35は、本開示の一実施形態に係る、図33中のウィンデージノブおよび板バネの分解組立図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0068】
「例示的」なる用語は、本明細書中では、「一例、事例または例示として役立つ」ことを意味するために使用されている。本明細書中で「例示的」なものとして記載されている実施形態は、必ずしも他の実施形態に比べて好ましいかまたは有利なものとみなされる必要はない。以下の詳細な説明においては、その一部を成しかつ例示または具体例として示されている添付図面に対する参照が指示される。これらの態様は、本開示から逸脱することなく、組合わせ可能であり、他の態様が使用されてよく、構造的変更を行なうことができる。例示的態様は、方法、システムまたは装置として実践可能である。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味合いで取上げられるべきでなく、本開示の範囲は、添付のクレームおよびその等価物によって定義される。
【0069】
本開示に関しては、意図された射撃の方向に言及するとき、「前方」および「遠位」なる用語は、意図された射撃の方向と関係する側または方向を意味するものとし、一方「背後」、「後方」または「近位」なる用語は、銃器の意図された支持(bracing)と関係するものとする。例えば、フロントサイト(例えば図1に関連して説明されているもの)は、銃器の遠位端部の近くに設置され得、一方、リアサイト(例えば図18に関連して説明されているもの)は、銃器の近位端部の近くに設置され得る。本開示に関しては、「エレベーションノブ」および「ノブ」なる用語は、互換的に使用可能であり、フロントサイト内の回転的に配置されたノブ(例えばノブ116)を意味するように使用され得る。さらに、「フロントサイト」(front sight)、「前方フリップアップサイト」(front flip-up sight)、「フロント照準サイト」(front aiming sight)、「フリップアップ照準サイト」(flip-up aiming sight)、および「フロント照準システム」なる用語は、本出願全体を通して互換的に使用され得る。同様にして、「リアサイト」(rear sight)、「後方フリップアップサイト」(rear flip-up sight)、「リア照準サイト」(rear aiming sight)および「フリップアップ照準サイト」(flip-up aiming sight)および「リア照準システム」なる用語は、本出願全体を通して互換的に使用され得る。
【0070】
フロントサイトポストのセンタリング
【0071】
先に記したように、当該技術分野における公差の問題を考えると、ユーザに対して触知可能なフィードバックを提供するためにエレベーションノブ(または単にノブ)内の戻り止めが使用される場合でも、フロントサイトポスト内の安定性を高める必要性が存在する。フロントサイトポストがセンタリングされた状態にとどまることを保証するため、本開示では、エレベーションノブが回転させられた場合にユーザに触知可能なフィードバックを提供するため、いくつかの先行技術の設計に見られる2つの戻り止めではなくむしろ単一の戻り止めと、フロントサイトポスト用のひし形のアパーチャが提供される。いくつかの状況において、単一の戻り止めはエレベーションノブの前方または後方の一方に配置されてよく、戻り止めの方向とは反対の方向にエレベーションノブを傾動させることができる。例えば、戻り止めがエレベーションノブの後方またはその近くに配置されている場合、エレベーションノブを前方に傾動(ピッチダウン)させることができる。同様にして、戻り止めがエレベーションノブの前方またはその近くに配置されている場合には、エレベーションノブを後方に傾動させる(ピッチアップ)ことができる。いくつかの状況において、エレベーションノブのこの傾動は、同様に、フロントサイトポストを(例えば前方、後方へ)傾動させ、こうして、フロントサイトポストの角度付き面をひし形アパーチャの角度付き面に圧迫し、フロントサイトポストをセンタリングされた安定な位置に押し込み、これによりノブとフロントサイトポストの間のあらゆるネジ山公差に対処することができる。異なる実施形態において、ひし形(diamond-shaped)のアパーチャ以外の他のタイプのアパーチャ(例えば三角形のアパーチャ、五角形のアパーチャ、ひし形アパーチャなど)が企図されているということを留意すべきである。
【0072】
図1は、本開示の一実施形態に係る、照準システムの前方フリップアップサイト100の一例を例示している。この例では、前方フリップアップサイト100は展開位置にある。いくつかの実施形態において、前方フリップアップサイト100は、銃器(図示せず)の遠位端部の近く、例えば付属品取付レール(例えばピカティニー・レール)上に取付けられるように構成されていてよい。ここで分かるように、前方フリップアップサイト100は、ベース102および跳ね上げ部分104を含む。いくつかの例において、跳ね上げ部分104は、2つのアーム(例えば第1アーム108、第2アーム110)、2つのアームを連結する水平コネクタ124、アーム108、110間の第1開口部112およびアーム108、110間の第2開口部114を含む。例示されているように、アーム108、110間に配置された水平コネクタ124は、2つの開口部112、114を分離する。必須ではないものの、一部の場合において、2つの開口部112、114は、矩形の開口部であってよい。
【0073】
いくつかの実施形態において、前方フリップアップサイト100は、第1開口部112の内部に回転的に配置されたエレベーションノブ116を含む。さらに、サイトポスト120が、エレベーションノブ116の中心またはその近くでネジ山付きアパーチャと螺入係合されてよい。図示された例において、サイトポスト120は、エレベーションノブ116の頂部から延在し、水平コネクタ124内のひし形アパーチャ122を通過し、少なくとも部分的に第2開口部114内に延在する。いくつかの実施形態において、サイトポスト120は、図6に関連してさらに説明されるひし形アパーチャ122と整合するもののこれよりもわずかに小さい、上から見たときにひし形の断面を有していてよい。例えば、サイトポスト120の断面積は、ひし形アパーチャの断面積よりもわずかに小さいものであってよく、これにより、サイトポスト120は、少なくとも部分的にひし形アパーチャを貫通して第2開口部114内へと延在することができるようになる。いくつかの実施形態において、サイトポスト120は、エレベーションノブ116を回転させたときに、サイトポスト120およびエレベーションノブ116のうちの1つ以上を通過する垂直軸に沿って垂直方向に(例えば上下に)移動することができる。いくつかの事例において、エレベーションノブ116は、同様にサイトポスト120の中心を通過する垂直なまたは実質的に垂直な軸の周りを回転するように構成されていてよい。
【0074】
ユーザに触知可能なフィードバックを提供し、選択されたエレベーションでサイトポスト120を保持するのを助けるために、エレベーションノブ116は、第1開口部112の底部またはその近くでかつ跳ね上げ部分104の前方/遠位または背方/近位端部に向かって配置された戻り止め118を含むことができる。いくつかの実施形態において、エレベーションノブ116はさらに、複数のノッチ119を含んでいてよく、ここでノッチ119はエレベーションノブ116の底部近くに配置され得る。一部の場合において、複数のノッチ119は、エレベーションノブ116の外側周囲または底部縁部の周りに周期的に離間されていてよく、戻り止め118と接触するように形成され得る(例えば、戻り止め118が三角形の形状を有する場合には、ノッチ119も同様に三角形の形状を有していてよく;戻り止め118が半円形の形状を有する場合には、ノッチ119も同様に半円形の形状を有していてよい)。一部の場合において、複数のノッチ119のうちの隣接するノッチは、無ノッチ部分(例えば図15中に無ノッチ部分128として図示されているもの)によって離隔され得る。一部の場合において、エレベーションノブ116の底部またはその近くにある無ノッチ部分は、戻り止めとの接触が最小限であるかまたは全く無い状態で、戻り止め118上を通過するように形成されサイズ決定されてよい。例えば、エレベーションノブ116を回転させたときに、エレベーションノブ116の底部の無ノッチ部分が、戻り止め118上を通過し得る。さらに、ノッチ119および戻り止め118は、ノッチ119および戻り止め118が共にぴったり嵌合する場合でさえ、戻り止め118がなおもエレベーションノブ116をわずかに押上げることができるような形で形成されサイズ決定されてよい。
【0075】
いくつかの非限定的な例において、開口部112は、単一の戻り止め118を含む。このような場合、戻り止め118とエレベーションノブ116の周囲の間のインタフェースまたは接触は、エレベーションノブ116を戻り止め118から離れる方向に傾動させ得る。いくつかの実施形態において、これは、戻り止め118が第1開口部112の後方またはその近くに配置されている場合には前方への傾動であり、戻り止め118が矩形の第1開口部112の前方またはその近くに配置されている場合には後方への傾動であり得る。サイトポスト120は、エレベーションノブ116と堅く係合されることから、ノブ116の傾動は同様にサイトポスト120の対応する傾動もひき起こし得る。サイトポスト120の縁部とひし形アパーチャ122の側面の間にスロップ(slop)または間隙が存在する場合には常に、サイトポスト120およびエレベーションノブ116のネジ山間のあらゆるスロップをこの傾動により吸収することができ、これにより、サイトポスト120の1つ以上の角度付き面が押し付けられ、ひし形アパーチャ122の1つ以上の角度付き面を圧迫する。例えば、サイトポスト120が前方/遠位方向に傾動する場合、サイトポスト120の前方角度付き面は、ひし形アパーチャの前方角度付き面を上に圧迫し得る。同様にして、サイトポストが後方/近位方向に傾動する場合、サイトポスト120の後方角度付き面は、ひし形アパーチャ122の後方角度付き面に押し付けられ得る。
【0076】
図6は、1つ以上の実装に係る、フロントサイトポストの傾動の代替的な図を提供するために、前方フリップアップサイト100の上面図つまり俯瞰図を例示している。一部の場合において、前方フリップアップサイト100は、図1に関連して先に説明した前方フリップアップサイトに類似しているかまたは実質的に類似していてよい。ここで分かるように、前方フリップアップサイト100は、サイトポスト120、戻り止め118、ひし形のアパーチャ122、エレベーションノブ116およびひし形アパーチャ122内の1つ以上の任意の切欠き126を含む。この実施形態の製造者は、サイトポスト120の外側縁部とひし形アパーチャ122の間の間隙を最小限に抑えようと試みてもよいものの、実際には、幾分かの間隙が存在することが多く、これが、一定レベルのサイトポスト120の水平方向の移動(そしてずれ)を許す。本開示の態様によると、戻り止め118は、エレベーションノブ116の前方/遠位端部または後方/近位端部に向かって配置され得、このことは、サイトポスト120が中心を外れて移動する可能性を最小限に抑えるのに役立ち得る。図示された例において、エレベーションノブの後方/近位端部の近くでの単一の戻り止め118の使用は、エレベーションノブ116を図中前方へ(つまり左側へ)傾動させ、このことが、対応してサイトポスト120を同じ方向へ傾動させる。フロントサイトポスト120の傾動は、ひし形アパーチャ122の1つ以上の角度付き面(例えば2つの前方角度付き面、2つの後方角度付き面)に対してサイトポスト120の1つ以上の角度付き面(例えば前方角度付き面のうちの2つ、後方角度付き面のうちの2つ)を押圧または押し込むことができ、こうして、フロントサイトポスト120とひし形アパーチャ122の間のスロップまたは間隙が最小限に抑えられるかまたは除去されることになる。同時に、ひし形アパーチャを使用することによって、および/または(例えばひし形アパーチャ122の前方および後方の隅の間に整列された)これらの角度付き面のうちの2つを分割するように付勢することによって、サイトポスト120は、銃身軸または銃器を通る長手方向軸に対して中心位置に押し込まれるかまたは押し付けられる。換言すると、サイトポスト120は、サイトポスト120の中心を通る軸と交差する(例えばこの軸に直交する)平面が、銃器の長手方向軸(または銃身軸)を通る平面に対し平行または実質的に平行になり得るように、押し込まれるかまたは押し付けられる。
【0077】
いくつかの実施形態において、ひし形アパーチャ122は、その隅に1つ以上の円形切欠き126を含むことができる。例えば、前方フリップアップサイト100は、ひし形アパーチャ122の4つの隅の各々にある円形切欠き126を例示している。いくつかの状況において、これらの切欠き126は、例えば、エレベーションノブ116を回転させることによってサイトポスト120が上昇または降下させられた場合に、サイトポスト120とひし形アパーチャ122の間の摩擦を低減させる一助となる。いくつかの態様において、これらの切欠き126は同様に、本開示の目的に反することになり得るサイトポスト120のセンタリングに対するひし形アパーチャ122の隅の効果または影響を最小限に抑える一助ともなり得る。
【0078】
図15~17は、戻り止め118、エレベーションノブ116内のノッチ119、サイトポスト120およびひし形アパーチャ122の相互作用の説明を補助する代替的な図を示す。ここで図15を見ると、これは前方フリップアップサイトの前方跳ね上げ部分104(または単に跳ね上げ部分104)の部分的分解組立図を例示している。跳ね上げ部分104は、図1または本明細書中に記載の他の図のいずれかに関連して先に説明した跳ね上げ部分の1つ以上の態様を実装し得る。例示を容易にするため、サイトポスト120およびエレベーションノブ116は、それらの使用中の位置から上方に移動されており、ノッチ119および戻り止め118がより容易に見えるようにしている。一部の場合において、前方跳ね上げ部分104は、図1に関連して説明した開口部に類似しているかまたは実質的に類似していてもよい2つの開口部(例えば開口部112、開口部114)を含む。矩形開口部の例であり得る開口部112および114は、水平コネクタ124によって分離され得、ここで水平コネクタ124は、跳ね上げ部分104のアーム108、110間に跨がっている。一部の場合において、エレベーションノブ116は、第1の側(例えば遠位側、底部側)の1つ以上のノッチ119および第2の側から延在するサイトポスト120を含む。例えば、サイトポスト120は、ノブ116の第2の側(例えば近位側、上位側)上のネジ穴を通ってノブの中に直接螺入され得る。図示された例において、サイトポスト120は、ノブ116の第2の側でネジ穴1520の中にサイトポスト120を螺入させるためのネジ山付き部分1521を含む。いくつかの例において、ネジ穴1520は、ノブの中心またはその近くに位置付けされてよい。以上で指摘した通り、サイトポスト120は、水平コネクタ124内でアパーチャ(例えば図1中でアパーチャ122として示されているもの)を通して少なくとも部分的に延在するように形成されサイズ決定され得る。
【0079】
いくつかの実施形態において、エレベーションノブ116は、第1開口部112の中に回転可能に配置されていてよく、サイトポスト120は、少なくとも部分的にアパーチャを通って第2開口部114内に延在し得る。戻り止め118は、エレベーションノブ116の下方そして第1開口部112の前方(例えば遠位端部)、または代替的に後方(例えば近位端部)近くに配置されてよい。一部の場合において、第1開口部112は同様に、戻り止め118の1つ以上の側面に1つ以上の任意の突出部を含むこともできる。例えば、図示された例において、第1開口部112は、戻り止め118のいずれの側にも突出部136(例えば突出部136-a、突出部136-b)を含む。一部の場合において、これらの任意の突出部136は、エレベーションノブ116の傾動を助けるように形成されサイズ決定されていてよく、このことは、サイトポストのずれを最小限に抑えること(すなわち、センタリングされた安定した位置へのサイトポスト120の押し込み、または押し付けを助けることによる)、ネジ穴1522とネジ山付き部分1521の間のネジ山公差を削減すること、またはそれらの組合せに役立ち得る。一部の場合において、ノッチ119は、少なくとも1つの戻り止め118のうちの1つ以上および1つ以上の突出部136と接触するように形成されサイズ決定され得る。例えば、一部の場合において、エレベーションノブ116およびサイトポスト120の傾動は、突出部136および戻り止め118のうちの1つ以上によって生じる。他のいくつかの場合において、戻り止め118ではなくむしろ突出部136が第1に傾動をひき起こし得る。1つの非限定的な例において、戻り止め118は、エレベーションノブ116を選択された位置に保持するのに十分高いものの、戻り止め118がノッチ119の1つと係合した場合にエレベーションノブ116を傾動させるには十分高くなくてもよい。このような場合、突出部136を、エレベーションノブ116およびサイトポスト120を(例えば前方、後方へ)傾動させるのに十分な高さにすることができる。
【0080】
図16Aおよび16Bは、図15に関連して先に説明した前方跳ね上げ部分104の後面図および前面図をそれぞれ例示している。
【0081】
図17は、前方フリップアップサイトの跳ね上げ部分104の断面図を例示する。前方跳ね上げ部分104(または単に跳ね上げ部分104)は、図1または本明細書中に記載の図のいずれかに関連して説明した跳ね上げ部分104と類似しているかまたは実質的に類似していてよい。図17は、左側から見た跳ね上げ部分104の断面を示す。ここで分かるように、跳ね上げ部分104は、戻り止め118、エレベーションノブ116、ノブ116の第1の側の1つ以上のノッチ(図には見えない)、ノブ116の第2の側のサイトポスト120、および、サイトポスト120が少なくとも部分的に中を通って延在しているアパーチャ122(例えばひし形アパーチャ)を含む。いくつかの実施形態において、サイトポスト120は、ノブ116内へ螺入され得るが、異なる実施形態では、ネジ切り以外の他の締結手段も企図されている。他のいくつかの場合において、サイトポスト120およびノブ116は、一体化構造として構築されてよい。この例においては、戻り止め118は、跳ね上げ部分104の背部(または近位端部)、すなわちページの右側に向かって配置される。さらに、戻り止め118は、エレベーションノブ116の後方底部表面と接触するように形成されサイズ決定される。戻り止め118とエレベーションノブ116の底部表面の間のインタフェースまたは接触は、エレベーションノブ116を前方へ(すなわちページの左側に)傾動させることができ、このことが今度は、サイトポスト120を同様に前方へと傾動させ得る。図17は、跳ね上げ部分104を通過する、例えばひし形アパーチャ122の中心を通過する第1垂直軸134-aを例示する。一部の場合において、サイトポスト120およびエレベーションノブ116は、同心であり得る(すなわちそれらの中心が同じ軸上に存在する)。ここで分かるように、図17は、同様に、エレベーションノブ116およびサイトポスト120の中心を上向きに通過する第2垂直軸134-bも例示している。一部の場合において、第2垂直軸134-bは、少なくとも部分的にサイトポスト120の傾動、ノブ116の傾動またはそれらの組合せに基づいて、第1垂直軸134-aの前方へと傾動させられ得る。いくつかの事例において、サイトポスト120のこの傾動は、サイトポスト120の前方130に、ひし形アパーチャ122の前方132を押し付ける(または圧迫させる)ことができる。例えば、サイトポスト120の前方130は、ひし形アパーチャ122の前方132において2つの角度付き面の間に押し込んでもよい。このようなくさび状の割り込みは、サイトポスト120が横向きに(すなわち図17中、ページの内外に)移動する可能性を最小限に抑え、さらには除去し、こうして、既存の技術に比べてサイトポスト120のセンタリングの向上を容易にできる。この図は、単一の戻り止め118によってひき起こされる傾動をさらに明確に示すために誇張され得る。
【0082】
概して、本開示は、ひし形アパーチャ122およびひし形の断面(すなわち上から見た場合)を有するサイトポスト120に注目した。しかしながら、これらの形状は、限定的であるように意図されていない。むしろ、中心位置へのサイトポストのくさび留めをひき起こす任意の対応する形状が、異なる実施形態において企図されている。例えば、1つの非限定的な例において、アパーチャおよびサイトポストは三角形の形状を有していてよい。このような場合、これらの三角形の頂部交点は、戻り止め118から反対側に配置され得、こうして、三角形のサイトポスト120の前方角が三角形のアパーチャの前方角またはくさび形状に入り込むことになる。代替的には、ひし形の代りに、アパーチャおよびサイトポストの両方共が角度付きの隅において各々接触する4つの湾曲面を有することができる(例えば、直線ではなく湾曲した面を有するひし形、超楕円、星形など)。別の例においては、アパーチャ122および/またはサイトポスト120のために卵形を用いることができる。他のいくつかの場合においては、アパーチャ122および/またはサイトポスト120のために、ひし形または五角形を用いてもよい。サイトポスト120のために用いられる断面形状は、アパーチャ122の形状と同一であってもなくてもよいことを留意するべきである。例えば、1つの非限定的な例において、アパーチャ122は、その主軸(または長軸)が銃器を通る長手方向軸(または銃身軸)に平行であるかまたは実質的に平行であり得る卵形を有していてよく、一方、サイトポスト120はひし形の断面を有していてよい。別の例として、アパーチャ122はひし形であり得、サイトポスト120は、その主軸(すなわち長軸)が銃器の銃身軸に平行であるか実質的に平行である卵形の断面を有していてよい。
【0083】
図は、跳ね上げ部分104または第1開口部112の後方にある戻り止め118を示しているものの、跳ね上げ部分104または第1開口部112の前方またはその近くに戻り止め118を位置付けることによって、同等に有効な実装が達成可能であり得る。このような配置によって、エレベーションノブ116および/またはサイトポスト120を前方へではなく背方(または後方)へ傾動させることができる。ひし形アパーチャ122の2つの後方の角度付き面の間にくさび留めされるサイトポスト120のセンタリングの効果は、サイトポスト120がアパーチャ122の2つの前方角度付き面の間にくさび留めされる場合と同じ(または実質的に同じ)であり得るということを指摘しておくべきである。
【0084】
図2~5および6は、フロントサイトポスト120のセンタリングの周囲のさらなる例示および詳細を提供する。図2は、1つ以上の実装に係る、図1中の前方フリップアップサイト100の後面図を例示する。図3は、1つ以上の実装に係る、図1中の前方フリップアップサイト100の前面図を例示する。図4および5は、1つ以上の実装に係る、図1中の前方フリップアップサイト100の代替的側面図である。図7は、本開示の一実施形態に係る、前方フリップアップサイト100の底面図を例示する。
【0085】
いくつかの実施形態では、前方フリップアップサイト100は、展開位置と収納位置との間でフリップされるように構成され得る。図8図14は、収納位置にある図1の前方フリップアップサイト100の様々な図を示している。図8に示すように、前方フリップアップサイト100は、ベース802、ラッチ831(図9ではラッチ931としても示されている)、ガイド面807、チャネル811、取り付けネジ813、およびヒンジピン809を備える。ベース802は、図1に関連して先に説明したベース102と同様または実質的に同様であってよい。場合によっては、前方フリップアップサイト100は、ピカティニー・レールなどの付属品取付レールに取り付けられるように構成されることがある。チャネル811の幅または対向するガイド面807(レール係合面とも呼ばれる)間の距離は、取り付けネジ813を使用して変化させることができる。場合によっては、ユーザは、レールがチャネル811内にあるように、付属品取付レールに前方フリップアップサイト100を配置することができる。次に、ユーザは、前方フリップアップサイト100を所定の位置に固定するために、取り付けネジ813を使用してベース802をレールの上に締め付けるか、又はクランプすることができる。いくつかの例では、ヒンジピン809は、前方跳ね上げ部分104が収納位置(例えば、図8において)と展開位置(例えば、図1において)との間で旋回することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、ヒンジピン809は、バネ仕掛けで装着されてもよく(例えば、図3のバネ317を使用して、図10のバネ1017を使用して)、ヒンジ構造(すなわち、ヒンジピン809およびバネ317)は、ベース802の上側に設けられたラッチ831を使用して制御してもよい。ユーザは、ラッチ831を押して前方跳ね上げ部分104をアップ(up)(または展開位置)に解除してもよい。
【0086】
図9は、ラッチ931を示す収納位置の前方フリップアップサイト100の上面図である。図示のように、ラッチ931は基部の上部に設置されることがある。ラッチ931を押し下げると、図10に関連してさらに後述する、照準器の跳ね上げ部分104が展開することができる。
【0087】
図10は、収納位置にある前方フリップアップサイト100の底面図を示す。この図に示されるように、前方フリップアップサイト100は、バネ1017を備えており、このバネは、図3のバネ317と同様または実質的に類似してもよい。バネ1017は、ヒンジピン(例えば、図8のヒンジピン809として示されている)をバネ負荷するために使用されてもよく、これにより、ユーザは、例えば、ラッチ(例えば、ラッチ931として示されている)をクリックすることによって前方跳ね上げ部分104を収納位置から展開位置に付勢できるようにしてもよい。図9に示すように、ラッチ931は、ベース102の上面に設置されてもよいが、異なる実施形態では配置可能な他の場所が利用されてもよい。
【0088】
図11は、本開示の実施形態による、収納位置にある前方フリップアップサイト100の正面図を図示する。さらに、図12は、本開示の実施形態による、収納位置にある前方フリップアップサイト100の背面図を図示する。図12は、図6に関連して先に説明した、ひし形アパーチャ122、サイトポスト120、および1つまたは複数の任意の切欠き126を示す。図13および14は、1つまたは複数の実施態様による、収納位置にある前方フリップアップサイト100の代替側面図を示している。図16Aおよび16Bは、1つまたは複数の実施態様に従った、図1のフロントサイトの跳ね上げ部分104の詳細背面図および詳細正面図をそれぞれ示している。
【0089】
リアサイトアパーチャとウィンデージスクリュとの関連付けの解除
【0090】
上述のように、小開口と大開口などの複数の開口を有する後方フリップアップサイト(または単に、リアサイト)の必要性が存在する。いくつかの例では、本開示に記載のリアサイトは、照準器を展開するときに大きいアパーチャを直ちに採用する能力をユーザに提供するように設計される場合がある。さらに、または代替的に、本開示のリアサイトは、いくつかの現行技術で見られるような、アパーチャ間の切り替え中に、位置ずれを最小化または回避し、および/またはウィンデージ・シフト(windage shift)またはカントによる問題を軽減するように設計されてもよい。
【0091】
本開示の態様は、第1サイズ(例えば、第1直径)を有する第1アパーチャと、第2サイズ(例えば、第2直径)を有する第2アパーチャとを備える平坦なパドル状のアパーチャ構造に関する。場合によっては、第1アパーチャのサイズは、第2アパーチャのサイズよりも大きくてもよい。パドル状のアパーチャ構造は、大きいアパーチャと小さいアパーチャとの間で選択するために反転(例えば、180°回転)されるように構成されてもよく、これにより、コンパクト性を最適化し、かつ/または、損傷を生じ易くすることなく小さいアパーチャと大きいアパーチャのいずれかを用いた照準を最初に展開する機能をユーザに提供し得る。現在使用されている後方アパーチャ構造(例えば、異なるサイズのアパーチャを有する)は、しばしばネジ式であり、開口間の切り替え時に横ずれという問題がある。上述のように、この問題は、従来の90°回転ではなく、反転(または180°回転)するアパーチャ構造を使用する場合に悪化する。また、使用中に大小のアパーチャの穴が同時に見える場合がある。いくつかの製造業者は、アパーチャの頂部と底部(すなわち、穴の位置および/または周囲の材料)を補償することによって横ずれの問題を軽減しようと試みたが、そのような照準器は、しばしば奇妙で不格好に見える。照準器の審美性を高めるだけでなく、横ずれの問題を軽減するために、平らなパドル状のアパーチャの代わりに、ウィンデージスクリュと接続する中央ネジ付きナット(またはネジ付きタブ、例えば図20Cのタブ2020-c)が、本開示のリアサイトに利用され得る。いくつかの実施形態では、この中央ネジ付きナットは回転せず、代わりに、ウィンデージスクリュに沿って横方向にシフトし、それによって、アパーチャ構造を左または右に押し出す。いくつかの場合において、アパーチャ構造自体は、ネジ切りされていてもいなくてもよい。例えば、アパーチャ構造がネジ式でない場合、アパーチャ構造は、横方向のずれを最小限に抑えながら、ウィンデージスクリュの周りを回転するように構成されてもよい。そのような場合、アパーチャ構造は、中央のネジ付きナット又はネジ付きタブによって横方向に保持されることがある。このような設計により、アパーチャは、コンパクトな形状だけでなく、審美性が向上した、単一で垂直且つ対称的な中心線(例えば、不整合(jog)やカントのない)を有することができるように構成してもよい。
【0092】
図18は、本開示の実施形態による、展開位置にある照準システムのリアサイト1800の斜視図である。見られるように、リアサイト1800は、ベース1802と、後方跳ね上げ部分1804と、アパーチャ構造1812とを備える。場合によっては、後方跳ね上げ部分1804は、図1に関連して先に説明した前方跳ね上げ部分104の1つまたは複数の態様を実装する。図に示されるように、後方跳ね上げ部分1804は、第1後方アーム1808および第2後方アーム1810と、2つのアーム1808、1810の間に位置する開口部1806とからなる。アパーチャ構造1812は、開口部1806内に配置されてもよく、第1アパーチャ1814を有する第1端部と、第2アパーチャ1816を有する第2端部とから構成されてもよい。図示の例では、第1アパーチャ1814は、第2アパーチャ1816とは異なるサイズ(例えば、より大きい)であり、第2アパーチャとしてのアパーチャ構造1812の反対側の端部(パドル状のアパーチャ1812とも呼ばれる)に配置される。
【0093】
いくつかの実施形態では、パドル状のアパーチャまたはアパーチャ構造1812は、ウィンデージスクリュ(例えば、図19においてウィンデージスクリュ1922として示される)に沿った横方向の移動を最小限または全くせずに、ウィンデージスクリュの周りを反転(または180°回転)するように構成され得る。パドル状のアパーチャ1812を180°反転又は回転させることにより、ユーザが大きいアパーチャ(すなわち、第1アパーチャ1814)と小さいアパーチャ(すなわち、第2アパーチャ1816)とを切り替えてもよい。いくつかの例では、ウィンデージスクリュ(例えば、図19のウィンデージスクリュ1922)は、後方跳ね上げ部分1804の2つのアーム1808、1810のそれぞれを通過することができる。さらに、ウィンデージノブ1826が、ウィンデージスクリュの一端、例えば、2つの後方アーム1808、1810のうちの1つの外側面に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、アパーチャ構造1812は、ウィンデージノブ1826がユーザによって回転されると、ウィンデージスクリュの周りで反転または旋回するように構成されてもよい。
【0094】
図19~21は、大きいアパーチャと小さいアパーチャとの間で反転するときのウィンデージ・シフトを解消する周囲のさらなる図解および詳細を提供する。
【0095】
ここで、本開示の実施形態による、照準システムの後方フリップアップサイト1900の正面図を図示する図19に目を向ける。後方フリップアップサイト1900は、図18に関連して説明した後方フリップアップサイト1800、または本明細書に記載した他の後方フリップアップサイトのいずれかと同様または実質的に同様であってよい。図示されるように、リアサイト1900は、2つの後方アーム(例えば、後方アーム1908、後方アーム1910)、開口部1906、ウィンデージノブ1926、ウィンデージスクリュ1922、及びアパーチャ構造1912からなる。場合によっては、アパーチャ構造1912は、2つのアパーチャ、例えば、より大きいアパーチャ1916とより小さいアパーチャ(見えないが、図18ではアパーチャ1814として示されている)からなることがある。さらに、異なるサイズを有する2つのアパーチャは、アパーチャ構造1912の対向する端部に配置されてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、ウィンデージスクリュ1922は、後方跳ね上げ部分のアパーチャ構造1912と同様に、2つの後方アーム1908、1910のそれぞれを通過してよい。さらに、ウィンデージノブ1926は、ウィンデージスクリュ1922に結合され、後方跳ね上げ部の2つの後方アーム(例えば、後方アーム1908)のうちの1つの外側面に配置されてもよい。場合によっては、アパーチャ構造1912は、ウィンデージノブ1926が回転したときに、ウィンデージスクリュ1922を中心に180度反転または回転するように構成されてもよい。横ずれの問題を軽減するために、後方跳ね上げ部は、2つのアームの間の開口部(例えば、図18において開口部1806として示される)内に配置された1つ以上のタブ(例えば、第1タブ1920-a、第2タブ1920-b、第3タブ1920-c)を備える。場合によっては、タブのうちの1つ以上(例えば、タブ1920-c)は、ネジ付きタブであってもよい。必要ではないが、場合によっては、ネジ付きタブ(例えば、タブ1920-c)は、第1および第2非ネジ(non-threaded)タブ1920-a、1920-bの間に配置されることがある。ネジ付きタブは、ウィンデージノブ1926およびウィンデージスクリュ1922のうちの1つ以上が回転するときに、ウィンデージスクリュ1922に沿って横方向に移動するように構成されてもよい。さらに、または代替的に、アパーチャ構造1912は、第1タブ1920-aおよび第2タブ1920-bの少なくとも1つを介して、ウィンデージスクリュ1922に摺動可能に結合されてもよい。例えば、ウィンデージノブ1926が回転すると、ウィンデージスクリュ1922が同様に回転し、ネジタブ1920-cがウィンデージスクリュ1922に沿って横方向に移動することがある。さらに、パドル状のアパーチャ1912は、その中に非ネジ状のアパーチャを有する2つのタブ1920(例えば、第1タブ1920-a、第2タブ1920-b)を介して、ウィンデージスクリュ1922に摺動可能に結合されてよく、この非ネジ状アパーチャ構造1912をウィンデージスクリュ1922が通過できるように、非ネジ状のアパーチャの形状および寸法が定められていてよい。いくつかの実施形態では、ネジ付きタブ1920-cがこれら2つのタブ1920の間に静止できるように、これら2つのタブ1920は、間隔を空けて配置されてもよい。ある状況では、ネジ付きタブ1920-cが横方向に移動すると、他の2つのタブ1920(すなわち、タブ1920-a、タブ1920-b)のうちの1つの内縁を押し付け、パドル状のアパーチャ1912がネジ付きタブ1920-cと共に横方向に移動する。このようにして、ウィンデージノブ1926の回転は、反転したときに望ましくないシフトを受けることなく、パドル状のアパーチャまたはアパーチャ構造1912の横方向の移動を引き起こす。場合によっては、このような設計は、アパーチャ構造の第1アパーチャと第2アパーチャを同じ垂直軸に沿って整列させることもでき、これは、一部のユーザにとって、より気が散らない、および/またはより審美的であることができる。
【0097】
場合によっては、後方フリップアップサイト1900のタブ1920は、1つ以上のノッチ(例えば、第3タブ1920-cのノッチ1954)をも含んでいてもよい。さらに、後方フリップアップサイト1900は、上方に付勢された戻り止め1921(図33の戻り止め3310としても示される)を構成することもある。いくつかの実施形態では、タブ1920-cの底部またはその近くのノッチ1954と、戻り止め1921の上縁(例えば、図33の上縁3356として示される)との間の接触は、図33に関連してさらに後述するウィンデージスクリュ1922に沿ったネジ付きタブ1920-cの横方向移動を案内するのに役立ち得る。
【0098】
図20Aは、本開示の実施形態による、後方跳ね上げ部分2004の詳細な斜視図を示す。場合によっては、後方跳ね上げ部分2004は、図19のリアサイト1900の後方跳ね上げ部分1904の1つまたは複数の態様を実装し得る。図示されるように、後方跳ね上げ部2004は、それらの間に開口部2006を有する2つの後方アーム2008、2010から構成される。さらに、アパーチャ構造2012(パドル状のアパーチャ2012とも呼ばれる)と、複数のタブ2020(例えば、非ネジのタブの例であってもよいタブ2020-aおよび2020-b;ネジ付きタブまたは中心がネジ付きのナットの例であってもよいタブ2020-c)が、2つの後方アームの間の開口2006に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ネジ付きタブ2020-cは、2つの非ネジのタブ2020-aおよび2020-bの間に位置決めされてもよい。図20Aはまた、後方アーム2008の外側面上のウィンデージノブ2026と、ウィンデージスクリュ2022とを示す。ウィンデージスクリュ2022は、2つの後方アーム2008、2010のそれぞれを通過し、ウィンデージノブ2026に結合される。いくつかの実施形態では、アパーチャ構造2012は、ウィンデージノブが回転されると、ウィンデージスクリュ2022の周りで旋回またはフリップ(例えば、180度回転)するように構成される。場合によっては、アパーチャ構造2012は、第1タブ2020-a及び第2タブ2020-bの少なくとも一方を介して、ウィンデージスクリュ2022に摺動可能に結合される。開口部の対称性(例えば、小さいアパーチャ2014と大きいアパーチャ2016が同じ垂直軸に沿って整列している)に加えて、アパーチャ構造2012は、その重量分布が対称になるように設計することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、第1タブ2020-aおよび第2タブ2020-bは、アパーチャ構造2012の同じ面から延びる。1つの非限定的な例では、タブ2020-aおよび2020-bは、アパーチャ構造2012の遠位面(すなわち、発射方向に関連づけられる側または方向)から延びる。さらに、タブ2020-aおよび2020-bは、アパーチャ構造の対向する端部間(例えば、図20Bにおいて端部2037-aおよび2037-bとして示す)の中間またはほぼ中間に位置付けられ得る。言い換えれば、タブ2020-aおよび2020-bの各々の開口部(例えば、図20Bの開口部2041)の中心は、アパーチャ構造の両端部2037の間の中間またはほぼ中間であってもよい。
【0099】
さらに、または代替的に、図20Bおよび20Cに見られるように、アパーチャ構造2012は、第1および第2タブ2020-aおよび2020-b(例えば、非ネジ式のタブ)と一体構造であってもよく、タブ2020-c(例えば、ネジ付きタブ)は別体であってよい。図20Bは、アパーチャ2016(例えば、小さいアパーチャ)を有する第1端部2037-aと、アパーチャ2014(例えば、大きいアパーチャ)を有する第2端部2037-bとを備えるアパーチャ構造2012の詳細図を示している。場合によっては、アパーチャ構造2012は、ウィンデージスクリュ(例えば、図20Aにおいてウィンデージスクリュ2022として示される)が通過することを可能にする形状および大きさの非ネジ式開口部2041を有する各非ネジ式タブ2020-aおよび2020-bをさらに備えてもよい。図示されるように、第1および第2非ネジ式タブ2020-aおよび2020-bは、アパーチャ構造2012と一体の構造として形成されてもよく、アパーチャ構造がウィンデージスクリュに摺動可能に結合できるようにしてもよい。
【0100】
図20Cは、後方跳ね上げ部分のネジ付きタブ2020-cの詳細図を示している。図示されるように、ネジ付きタブ2020-cは、ネジ付き開口部2042を構成し、ネジ付き開口部2042は、ウィンデージスクリュを受け入れるような形状および大きさである。場合によっては、ネジ付きタブ2020-cは、第1および第2非ネジ式タブ2020-aおよび2020-bの間に開口部(例えば、図20Bにおいて開口部2043として示される)に適合する形状およびサイズにしてもよい。そのような場合、タブ2020-cのネジ付き開口部2042は、ウィンデージスクリュがタブ2020を通過できるように、タブ2020-aおよび2020-bの各々の非ネジ式開口部2041と整列され得る。いくつかの実施形態では、開口部2042の半径は、開口部2041の半径と同じまたは略同じであってよい。
【0101】
図21は、本開示の実施形態による、照準システムの後方フリップアップサイト2100の背面図である。場合によっては、後方フリップアップサイト2100(または単に、リアサイト2100)は、図18、19、および/または20A-Cにそれぞれ関連して以前に説明したリアサイト1800、リアサイト1900、および/またはリアサイト2000と同様または実質的に同様であり得る。上述のように、ネジ付きタブ(例えば、図20AおよびCにおいてネジ付きタブ2020-cとして示される)を有するアパーチャ構造2112などのアパーチャ構造の横方向の動きは、ウィンデージノブ2126および/またはウィンデージスクリュ2122の回転によってもたらされる横方向のシフトに対抗するのに役立ち得る。したがって、図21に見られるように、これは、小さいアパーチャ2116及び大きいアパーチャ2114が同じ垂直軸2124に沿って整列されることができ、それらの間のオフセットまたはパドル状のアパーチャ2112の不整合が必然ではないことを意味する。例えば、第1および第2非ネジ式タブ(例えば、図20Bのタブ2020-a、2020-b)の間に位置するネジ付きタブ(例えば、図20Cのタブ2020-c)は、ウィンデージノブ2126およびウィンデージスクリュ2122のうちの1つ以上が回転するときにウィンデージスクリュ2122に沿って横方向に動くよう構成され得る。そのような場合、ウィンデージノブ2126の回転は、さらに、ネジ付きタブが第1非ネジ式タブ(例えば、図20Bのタブ2020-a)および第2非ネジ式タブ(例えば、図20Bのタブ2020-b)の一方の内縁に押し付けること、およびネジ付きタブによるアパーチャ構造またはパドル状のアパーチャ2112を横方向に移動させること:のうち、1つ以上を引き起こすように構成してもよい。現在使用されている大小のアパーチャを有するフリップアップサイトは、ウィンデージノブを回転させたときにウィンデージスクリュに沿ったアパーチャ構造の横方向の移動を補償するために、小さいアパーチャと大きいアパーチャとの間のオフセットを利用することが多い。しかし、ウィンデージスクリュと同じ方向に回転するネジ付きタブを利用することで、アパーチャ構造の横方向のずれ(例えば、右方向)を、反対方向(例えば、左方向)に同じ又は同程度にアパーチャ構造を横方向にずらして横方向に移動させることによって、補償することができる。このようにして、本開示の後方フリップアップサイトは、例えば、大きいアパーチャと小さいアパーチャの間で反転した後、アパーチャが同じ垂直軸2124に沿って整列しているにもかかわらず、ユーザが一貫した照準点を維持することを可能にし得る。
【0102】
図21に示すように、後方フリップアップサイト2100は、更に、ベース2602、ガイド面2107(例えば、ガイド面2107-a、ガイド面2107-b)、チャネル2111、アクチュエータ(例えば、図26のアクチュエータ2613として示す)、およびヒンジピン(例えば、図26のヒンジピン2609として示す)を備える。ベース2602は、図18に関連して以前に説明したベース1802と同様または実質的に同様であってよい。場合によっては、後方フリップアップサイト2100は、ピカティニー・レールなどの付属品取付レールに取り付けられるように構成されてもよい。チャネル2111の幅または対向するガイド面2107(レール係合面とも呼ばれる)間の距離は、アクチュエータを使用して変えることができる。場合によっては、ユーザは、付属品取付レールがチャネル2111内にあるように(例えば、チャネル2111によって三方を囲まれるように)、後方フリップアップサイト2100を付属品取付レールに配置することができる。次に、ユーザは、後方フリップアップサイト2100を所定の位置に固定するために、アクチュエータを使用してベース2102をレールの上に締め付けたり、クランプしてもよい。いくつかの例では、ヒンジピンによって、後方跳ね上げ部分2104が収納位置(例えば、図26)と展開位置(例えば、図18)との間で旋回できるようにしてもよい。いくつかの実施形態では、ヒンジピンは、バネ仕掛けで負荷されてもよく(例えば、バネ2117を使用して、図32のバネ3217を使用して)、ヒンジ構造(例えば、ヒンジピン2609およびバネ3217)は、後方フリップアップサイト2100の側面に設けられたタブ(例えば、図10にタブ1027として示される)を使用して制御されてよい。ユーザは、タブを押して、後方跳ね上げ部2104を上(または展開位置)へ付勢してもよい。
【0103】
図22は、本開示の実施形態による、照準システムの後方フリップアップサイト2200の側面図を示す。後方フリップアップサイト2200は、図18-21に関連して以前に説明した後方フリップアップサイト1800、1900、2000、および/または2100と同様または実質的に同様であり得る。図23は、本開示の実施形態による後方フリップアップサイト2200の別の側面図を示す。
【0104】
図24は、本開示の実施形態による、照準システムの後方フリップアップサイト2400の上面図を示す。後方フリップアップサイト2400は、図18-21に関連して以前に説明した後方フリップアップサイト1800、1900、2000、および/または2100と同様または実質的に同様であってよい。
【0105】
図25は、本開示の実施形態による、照準システムの後方フリップアップサイト2500の底面図を示す。後方フリップアップサイト2500は、図18-21に関連して以前に説明した後方フリップアップサイト1800、1900、2000、および/または2100と同様または実質的に同様であってよい。
【0106】
図26は、本開示の実施形態による、収納位置にある照準システムの後方フリップアップサイト2600の斜視図である。先に説明した前方フリップアップサイトと同様に、リアサイトまたは後方フリップアップサイト2600は、展開位置と収納位置との間でフリップされるように構成され得る。図26図32は、収納位置にある後方フリップアップサイトの様々な図を示している。後方フリップアップサイト2600は、図18に関連して説明した後方フリップアップサイト1800と同様または実質的に同様であってよい。図26および図27に示すように、後方フリップアップサイト2600は、ベース2602、ガイド面2607、チャネル2611、取り付けネジ2613、ラッチ2631(展開レバー2631とも呼ばれる)、およびヒンジピン2609を備える。ベース2602は、図18に関連して先に説明したベース1802と同様または実質的に同様であってよい。場合によっては、後方フリップアップサイト2600は、ピカティニー・レールなどの付属品取付レールに取り付けられるように構成されてもよい。チャネル2611の幅または対向するガイド面2607(レール係合面とも呼ばれる)間の距離は、アクチュエータ2613を使用して変化させることができる。場合によっては、ユーザは、レールがチャネル2611内にあるように、後方フリップアップサイト2600を付属品取付レールに配置することができる。次いで、ユーザは、アクチュエータ2613を使用してベース2602をレールの上に締め付けるか、またはクランプして、後方フリップアップサイト2600を所定の位置に固定することができる。いくつかの例では、ヒンジピン2609によって、後方跳ね上げ部分2604が収納位置(例えば、図26において)と展開位置(例えば、図18において)の間で旋回することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、ヒンジピン2609は、バネ仕掛けで負荷されてもよく(例えば、図21のバネ2117を使用して、図32のバネ3217を使用して)、ヒンジ構造(すなわち、ヒンジピン2609およびバネ3217)は、後方フリップアップサイト2600のベース2602の上側に設けられたラッチ(または別の該当する手段(複数))を使用して制御されてよい。ユーザは、ラッチ2631を押して、後方跳ね上げ部分(例えば、図21の後方跳ね上げ部分2104として示される)を上(または展開位置)に付勢してもよい。場合によっては、ラッチ2631は、図8および/または9に関連してそれぞれ説明されたラッチ831および/またはラッチ931と同様または実質的に同様であってもよい。ボタン、レバー、スライドなど、ラッチ以外の他の適用可能な手段が、異なる実施形態において利用され得ることに留意されたい。
【0107】
図27は、本開示の実施形態による、収納位置にある後方フリップアップサイト2600の正面図を示している。場合によっては、後方フリップアップサイト2600は、図18~21および/または26に関連して以前にそれぞれ説明された、後方フリップアップサイト1800、1900、2000、2100、および/または2600と同様または実質的に同様であり得る。図28は、本開示の一実施形態による後方フリップアップサイト2800の背面図を示している。場合によっては、後方フリップアップサイト2800は、図18~21および/または26に関連して以前にそれぞれ説明された、後方フリップアップサイト1800、1900、2000、2100、および/または2600と同様または実質的に同様であることがある。
【0108】
図29は、本開示の実施形態による、収納位置にある照準システムの後方フリップアップサイト2900の側面図を示す。後方フリップアップサイト2900は、図18~21および/または26に関連して以前にそれぞれ説明された、後方フリップアップサイト1800、1900、2000、2100、および/または2600と同様または実質的に同様であってよい。図30は、本開示の実施形態による後方フリップアップサイト2900の別の側面図を示す。
【0109】
図31は、本開示の実施形態による、照準システムの後方フリップアップサイト3100の上面図である。後方フリップアップサイト3100は、図18~21および/または26に関連して以前にそれぞれ説明された、後方フリップアップサイト1800、1900、2000、2100、および/または2600と同様または実質的に同様であってよい。
【0110】
図32は、本開示の実施形態による、バネ3217を示す後方フリップアップサイト3200の底面図である。場合によっては、バネ3217は、リアサイト3200を収納位置から展開位置へ、およびその逆へ反転させることを補助することができる。バネ3217は、図21に関連して説明したバネ2117と同様または実質的に同様であってもよい。さらに、後方フリップアップサイト3200は、図18~21、26、および/または31に関連して以前にそれぞれ説明された、後方フリップアップサイト1800、1900、2000、2100、2600、および/または3100と類似または実質的に類似していてもよい。
【0111】
コンパクトウィンデージ戻り止め
【0112】
上述のように、当技術分野では、別個のバネ及び戻り止めによって占有されるボリュームの観点から、よりコンパクトなウィンデージ調整ノブを提供する必要もある。いくつかの実施形態では、本開示は、戻り止めを内蔵したリング状の板バネを使用し、板バネは、バネと戻り止めの両方として機能するように構成され、これは、ウィンデージノブの横方向のサイズを最適化するのに役立ち、および/または後方フリップアップサイトの組み立てに使用する個々の部品数を削減する。
【0113】
図33は、本開示の実施形態による、ウィンデージ戻り止め機構の詳細を示す後方フリップアップサイト3300を示す。図示されるように、後方フリップアップサイト3300は、アパーチャ構造3312(パドル状のアパーチャ3312とも呼ばれる)と、ウィンデージ戻り止め機構3350とを備え、ウィンデージ戻り止め機構は、ウィンデージノブ3326、ウィンデージスクリュ3322、円形の板バネ3306(板バネ3306とも呼ばれる)から構成されている。なお、円形の板バネ以外の他のタイプの板バネを異なる実施形態で実装してもよく、円形の板バネの使用または言及は、限定することを意図していないことに留意されたい。いくつかの実施形態では、円形の板バネ3306は、例えば、ウィンデージノブ3326が回転されたときに、ユーザに触知可能なフィードバックを与えるように構成してもよい。さらに、または代替的に、板バネ3306は、1つまたは複数の予め決められた位置でロックされた状態を保つために、ウィンデージノブ3326を補助することができる。いくつかの状況において、円形の板バネ3306はまた、ウィンデージスクリュ3322の横方向のシフトを防止または最小化する圧力を作り出すのを補助してもよい。いくつかの実施形態では、ウィンデージノブ3326は、ウィンデージノブ3326の外周に沿って(またはその近くに)等間隔で、例えば、タブ3320に向かって内側に面するウィンデージノブ3326の面上に、複数のノッチ3346を含んでもよい。理解できるように、これらのノッチ3346の間隔は、所望のウィンデージ選択の精度に依存して変化し得る。場合によっては、ウィンデージノブ3326の回転がウィンデージスクリュ3322の対応する回転をもたらし、したがってアパーチャ構造またはパドル状のアパーチャ3312の横方向の移動をもたらすように、ウィンデージノブ3326は、ピン3352(または任意の他の適用できる結合装置)を介してウィンデージスクリュ3322に結合されてもよい。
【0114】
場合によっては、円形の板バネ3306の半径は、ウィンデージノブ302の外半径より小さくてもよい。さらに、または代替的に、円形の板バネ3306は、その外周に沿って1つまたは複数の角度付き戻り止め3309を含んでいてもよい。1つ以上の角度のついた戻り止め3309は、ノッチ3346と係合する、またはノッチ3346に嵌まるような形状であってよく、ウィンデージノブ3326が回転するときにユーザに触知可能なフィードバックを与える、および/またはウィンデージノブ3326を選択位置に保持する助けとなるものであってもよい。いくつかの実施形態では、円形の板バネ3306は、金属(例えば、鋼、アルミニウム、ステンレス鋼など)の薄いシートまたは任意の他の利用可能な材料のような薄い柔軟な材料から形成され得る。さらに、1つまたは複数の角度付き戻り止め3309が、ノッチ3346の1つに合わないときに、ウィンデージスクリュ3322の長手軸と平行に(または実質的に平行に)且つ内側に押し込まれ、ノッチ3346は、1つ以上角度付き戻り止め3309に外側に付勢する力を作り出すことを補助するように、円形の板バネ3306の厚さが選択されてもよい。
【0115】
ここで、本開示の実施形態による、後方フリップアップサイトのウィンデージ戻り止め機構3500の分解図を示す図35に目を向ける。ウィンデージ戻り止め機構3500は、図33に関連して先に説明したウィンデージ戻り止め機構3350と同様または実質的に同様であり得る。図示されるように、ウィンデージ戻り止め機構3500は、ウィンデージノブ3526と、ウィンデージスクリュ3522と、ウィンデージスクリュ3522をウィンデージノブ3526に結合するためのピン3552と、板バネ3506とを備える。板バネ3506は、図33に関連して先に説明した円形の板バネ3306と同様または実質的に同様であってよく、その外周に沿って1つまたは複数の角度のついた戻り止め3509および/または開口3525(例えば、開口3525-a、開口3525-b)からなっていてよい。いくつかの実施形態では、後方フリップアップサイトのアーム(例えば、後方アーム3508)は、ウィンデージノブ3526の半径よりもわずかに大きい半径を有する円形ボス3532を含んでもよい。円形ボス3532は、板バネ3506を受け入れるための同心円状の凹部3534を含んでもよい。いくつかの実施形態では、円形ボス3532は、1つ以上の突起3524(例えば、突起3524-a、突起3524-b)を含むこともでき、ここで、1つ以上の突起3524は、板バネ306の1つ以上の開口3525に一致するように形状および大きさが決められてよい。場合によっては、1つ以上の突起3524と開口部325との間の接触は、円形ボス3532内での板バネ3506の回転を最小化または防止するのに役立つようにしてもよい。示された例では、突起3524および開口3525は長方形であるが、正方形、三角形またはくさび形、台形などの他の形状も、異なる実施形態で実施することができる。いくつかの態様において、角度のついた戻り止め3509を内蔵した円形の板バネなどの板バネ3506の使用は、従来のボール戻り止め機構で見られるよりもコンパクトなウィンデージ戻り止めアセンブリを可能にし得る。
【0116】
アパーチャフリップ戻り止め
【0117】
図33および34は、本開示の実施形態による、後方フリップアップサイトのウィンデージノブ3326および板バネ3306の詳細を示す。図33に見られるように、後方フリップアップサイト3300は、タブ3320(例えば、ネジ付きタブ3320-cおよび非ネジ式タブ3320-aおよび3320-b)の下に配置された垂直方向に付勢された戻り止め3310からなる。場合によっては、この戻り止め3310は、垂直方向に細長く、かつ、ウィンデージスクリュ3322と面一で横方向に細長くすることができる。さらに、戻り止め3310は、コイルばね3330などの1つまたは複数のバイアス部材を介して上方に付勢されるように構成されていてもよい。いくつかの状況において、コイルばね3330は、戻り止め3310の上縁3356を、タブ3320-a、3320-bのノッチ3354(例えば、ノッチ3354-a)内に、及び/又は、ネジ付きタブ3320-cのノッチ(図示されていない)内に、付勢するように構成されてもよい。ネジ付きタブ3320-cの底部または底部近傍のノッチと、戻り止め3310の上縁3356との間の接触は、ウィンデージスクリュ3322に沿ったネジ付きタブ3320-cの横方向の移動を案内するのに役立つことができる。いくつかの実施例では、タブ3320のノッチと戻り止め3310の上縁3356との間の接触は、アパーチャ構造またはパドル状のアパーチャ3312が反転したときにユーザに触知可能なフィードバックを与えるのにも役立つことができる。加えて、又は代替的に、1つ以上のタブ3320(例えば、タブ3320-a、3320-b、3320-c)のノッチと戻り止めの上縁との間の接触も、パドル状のアパーチャ3312を2つの好ましい位置(すなわち、小さいアパーチャ又は大きいアパーチャのいずれかを選択する場合、この場合、小さいアパーチャ及び大きいアパーチャを通る縦軸は、銃器を通る縦軸に対して垂直又は実質的に垂直である)のうちの一つに保持するのに役立つことができる。いくつかの例では、タブの1つ以上(例えば、タブ3320-a、3320-b)は、戻り止め3310の上縁3356と接触するように構成された1つ以上の対向ノッチ3354(例えば、ノッチ3354-b、3354-c)も含んでよい。1つの非限定的な例では、付勢された戻り止め3310は、下方に、バイアス部材(例えば、コイルばね(複数)3330)に対して押されてもよく、したがって、戻り止め3310の上縁3356を、戻り止め3310と接触しているノッチ3354-1から離す。そのような場合、パドル状のアパーチャ3312は、対向するノッチ(例えば、ノッチ3354-b、3354-c)が付勢された戻り止め3310に係合するまで、自由に反転(又は回転)することができる。
【0118】
本明細書で使用される場合、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」の記載は、「A、B、CのいずれかまたはA、BおよびCの任意の組み合わせ」を意味することが意図される。開示された実施形態のこれまでの説明は、当業者であれば誰でも本開示を作成または使用することができるように提供される。これらの実施形態に対する様々な修正は、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書に示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
なお、本発明の実施態様として、以下に示すものがある。
[態様1]
銃器用照準システムにおいて:
フロントサイトと;
リアサイトと;
を含む銃器用照準システムであって:
前記フロントサイトがさらに:
第1ベースと;
2つの前方アームおよび前記2つの前方アームを連結する水平コネクタを含む第1跳ね上げ部分であって、前記水平コネクタにはアパーチャが含まれている、第1跳ね上げ部分と;
第1の側に1つ以上のノッチを含むノブと;
前記ノブの第2の側から延在するサイトポストであって、少なくとも部分的に前記アパーチャを通って延在するように形成されサイズ決定されているサイトポストと;
前記1つ以上のノッチに面するように配置されている少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部であって、前記1つ以上のノッチが前記少なくとも1つの戻り止めおよび前記1つ以上の突出部と接触するように形成されサイズ決定されている、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部と;
を含み;
前記ノブは、第1軸を中心にして回転するように構成されており、前記回転が、
前記サイトポストを前記第1軸に沿って第1の方向に移動させること;
前記1つ以上のノッチと接触する前記少なくとも1つの戻り止めおよび前記1つ以上の突出部のうちの1つ以上に少なくとも部分的に基づいて、前記ノブを第2の方向に傾動させること;および
前記第2の方向に前記サイトポストを傾動させて、少なくとも前記サイトポストの一部分を押し当てて前記アパーチャを圧迫させること;
のうちの1つ以上をひき起こす、
照準システム。
[態様2]
前記サイトポストおよび前記アパーチャの各々が、複数の角度付き面を含み、前記サイトポストの前記第2の方向への傾動が、前記サイトポストの1つ以上の角度付き面を押し当てて、前記アパーチャの1つ以上の角度付き面を圧迫させる、態様1に記載の照準システム。
[態様3]
前記アパーチャがひし形のアパーチャである、態様1に記載の照準システム。
[態様4]
前記第1跳ね上げ部分がさらに:
第1開口部および第2開口部を含み、前記第1および第2開口部が2つのアームの間に配置され、前記水平コネクタによって分離されており、前記ノブが前記第1開口部の内部に回転的に配置されており、前記サイトポストが、少なくとも部分的に前記アパーチャを通って前記第2開口部内へと延在している、
態様1に記載の照準システム。
[態様5]
前記少なくとも1つの戻り止めが、前記ノブの下方でかつ前記第1開口部の前方または後方近くに配置されており、前記ノブおよび前記サイトポストの前記第2の方向での傾動が:
前記少なくとも1つの戻り止めが前記第1開口部の後方近くに配置されている場合には前方への傾動、または前記少なくとも1つの戻り止めが前記第1開口部の前方近くに配置されている場合には後方への傾動を含み、前記前方へまたは後方への傾動が、少なくとも部分的に前記ノブに対する前記少なくとも1つの戻り止めの押上げに基づくものである、
態様4に記載の照準システム。
[態様6]
前記1つ以上のノッチが、前記ノブの外周の周りに配置された少なくとも2つのノッチを含み、前記少なくとも2つのノッチの隣接するノッチが無ノッチ部分によって分離されており、前記ノブの前記無ノッチ部分は、前記ノブが回転させられた場合に少なくとも1つの戻り止め上を通過しこの戻り止めを圧迫するように形成されサイズ決定されている、態様5に記載の照準システム。
[態様7]
前記アパーチャが、4つの隅そして1つ以上の円形切欠き、1隅に1つずつの円形切欠きを含むひし形アパーチャである、態様1に記載の照準システム。
[態様8]
前記サイトポストがひし形の横断面を含み、前記アパーチャが4つの角度付き面を含み、前記サイトポストの前記傾動が:
前記サイトポストにバイアスを作用することを含み、ここで前記バイアスは、前記アパーチャの4つの角度付き面のうちの2つを分割し、銃身軸を含み、銃器の前記銃身軸に平行な平面に対して中心位置に前記サイトポストを押し込みまたは押し付けるように配置されている、
態様7に記載の照準システム。
[態様9]
前記第1軸が、前記ノブの中心および前記サイトポストの中心のうちの1つ以上を通過しており、第2軸が、前記ひし形アパーチャの中心を通過している、態様1に記載の照準システム。
[態様10]
前記第1軸および前記第2軸が、前記サイトポストの傾動、前記ノブの傾動またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、互いに対して傾動する、態様9に記載の照準システム。
[態様11]
前記リアサイトが第2ベースおよび第2跳ね上げ部分を含み、前記第2跳ね上げ部分がさらに:
2つの後方アームと;
前記2つの後方アームの間に位置付けされた第3開口部と;
アパーチャメカニズムであって、第1後方アパーチャを有する第1端部と第2後方アパーチャを有する第2端部とを含み、前記第1後方アパーチャが第2後方アパーチャと異なるサイズのものであり、前記第1後方アパーチャおよび前記第2後方アパーチャが第1垂直軸に沿って整列している、アパーチャメカニズムと;
を含んでいる、態様1に記載の照準システム。
[態様12]
前記第2跳ね上げ部分の前記2つの後方アームの各々を通過するウィンデージスクリュ;
前記ウィンデージスクリュに結合され、前記第2跳ね上げ部分の前記2つの後方アームのうちの一方の後方アームの外部面上に配置されているウィンデージノブと;
をさらに含み、
前記アパーチャメカニズムは、ウィンデージノブが回転させられた場合に前記ウィンデージスクリュを180°回転させるように構成されている、
態様11に記載の照準システム。
[態様13]
第1タブおよび第2タブをさらに含み、前記アパーチャメカニズムが前記第1タブと前記第2タブのうちの少なくとも1つを介して前記ウィンデージスクリュに対し摺動可能に結合されている、態様12に記載の照準システム。
[態様14]
前記第1タブと前記第2タブの間に位置付けされた第3タブをさらに含み、前記第3タブは、前記ウィンデージノブおよび前記ウィンデージスクリュのうちの1つ以上が回転する場合に前記ウィンデージスクリュに沿って横方向に移動するように構成されたネジ山付きタブである、態様13に記載の照準システム。
[態様15]
前記ウィンデージノブの回転がさらに、
前記第3タブに、前記第1タブおよび前記第2タブのうちの一方のタブの内部縁部を圧迫させること;および
前記第3タブと共に前記アパーチャメカニズムを横方向に移動させること;
のうちの1つ以上をひき起こす、態様14に記載の照準システム。
[態様16]
前記リアサイトが第2ベースおよび第2跳ね上げ部分を含み、前記第2跳ね上げ部分がさらに:
2つの後方アームと;
前記2つの後方アームの間に位置付けされた第3開口部と;
アパーチャメカニズムであって、第1後方アパーチャを有する第1端部と第2後方アパーチャを有する第2端部とを含み、前記第1後方アパーチャが第2後方アパーチャと異なるサイズのものであり、第1垂直軸が前記第1アパーチャの中心を通過し、第2垂直軸が前記第2アパーチャの中心を通過し、前記第1垂直軸が前記第2垂直軸とは異なるものである、アパーチャメカニズムと;
を含んでいる、態様1に記載の照準システム。
[態様17]
銃器に使用するためのフリップアップ照準サイトにおいて、前記銃器の遠位端部近くに位置付けされ:
前記銃器に対する取付け用のベースと;
前記銃器を通る長手方向平面の相対する側に位置付けされた、第1アームおよび第2アームと;
前記第1アームおよび前記第2アームを連結するための水平コネクタであって、第1アパーチャを含み、前記第1アパーチャが、複数の角度付き面を有している水平コネクタと;
前記第1アーム、前記第2アームおよび前記水平コネクタによって形成された第2アパーチャと;
前記第2アパーチャの内部に位置付けされたノブであって:
前記ノブの第1の側の1つ以上のノッチと;
前記ノブの第2の側から延在するサイトポストであって、前記サイトポストの少なくとも一部分が前記第1アパーチャを通って延在している、サイトポストと;
を含むノブと;
を含むフリップアップ照準サイトであって、
前記第2アパーチャが、少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部を含み、前記少なくとも1つの戻り止めおよび1つ以上の突出部は、前記ノブが回転させられた場合に前記1つ以上のノッチと接触するように形成されサイズ決定されており;
前記ノブが、第1垂直軸を中心にして回転するように構成されており、前記回転が:
前記1つ以上のノッチのうちの1つとインタフェースする前記少なくとも1つの戻り止めに少なくとも部分的に基づく前記ノブの傾動;および
前記銃器を通る前記長手方向軸に沿って一方向で前記サイトポストを傾動させて、前記サイトポストを押し当てて前記第1アパーチャの1つ以上の角度付き面を圧迫すること;
のうちの1つ以上をひき起こす、
フリップアップ照準サイト。
[態様18]
前記第1垂直軸が、前記ノブの中心および前記サイトポストの中心のうちの1つ以上を通過し、第2垂直軸が前記第1アパーチャの中心を通過し、かつ前記第1垂直軸および前記第2垂直軸が、前記サイトポストの前記傾動、前記ノブの前記傾動またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて互いに対して傾動する、態様17に記載のフリップアップ照準サイト。
[態様19]
銃器に使用するためのフリップアップ照準サイトにおいて、前記銃器の近位端部近くに位置付けされ:
前記銃器に対する取付け用のベースと;
前記銃器を通る長手方向平面の相対する側に位置付けされた、第1アームおよび第2アームと;
前記第1アームと前記第2アームの間に位置付けされた第1開口部と;
前記第1開口部内に位置付けされたアパーチャメカニズムであって:
第1アパーチャを有する第1端部および第2アパーチャを有する第2端部であって、前記第1アパーチャが前記第2アパーチャよりも大きい、第1端部および第2端部と;
前記第1アパーチャの中心を通過する第1垂直軸と;
を含み、
前記第1垂直軸が前記第2アパーチャの中心を通過している、
アパーチャメカニズムと;
前記第1アームおよび前記第2アームを通過するウィンデージスクリュと;
前記ウィンデージスクリュに結合され、前記第1アームまたは前記第2アームのうちの一方のアームの外部面上に配置されたウィンデージノブと;
を含むフリップアップ照準サイトであって、
前記ウィンデージノブが、前記ウィンデージスクリュを通過する水平軸を中心として回転するように構成され、かつ前記ウィンデージノブが回転させられた場合、前記アパーチャメカニズムは、前記水平軸を中心としてフリップするかまたは180度回転するように構成されている、
フリップアップ照準サイト。
[態様20]
第1タブ;
第2タブ;
前記第1タブと前記第2タブの間に位置付けされ、前記ウィンデージスクリュおよび前記ウィンデージノブのうちの1つ以上が回転した場合に前記ウィンデージスクリュに沿って横方向に移動するように構成された第3タブであって、前記ウィンデージノブの回転がさらに:
前記第3タブに、前記第1タブと前記第2タブのうちの一方のタブの内部縁部を圧迫させること;および
前記第3タブと共に前記アパーチャメカニズムを横方向に移動させること;
のうちの1つ以上をひき起こす、第3タブと;
をさらに含む、態様19に記載のフリップアップ照準サイト。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35