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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】画像読取装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/04 20060101AFI20240418BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
H04N1/04 106A
G06T1/00 430J
H04N1/04 101
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020088615
(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公開番号】P2021184514
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】南 貴博
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-072626(JP,A)
【文献】特開2004-118467(JP,A)
【文献】特開2013-157966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/04
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像読取によって得られる読取画像または前記読取画像に対して所定の画像処理を実行して得られた画像を対象画像とし、前記対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの少なくとも一方のエッジ形状を検出するエッジ形状検出部と、
検出された前記エッジ形状に基づいて、前記原稿画像の欠損が発生しているか否かを判定する欠損判定部とを備え、
前記エッジ形状検出部は、前記対象画像の所定方向における最初の部分短区間を設定してから、前記部分短区間に対応する区分形状を導出する区分形状探索処理を繰り返して実行することで、前記エッジ形状を特定し、
前記エッジ形状検出部は、前記区分形状探索処理において、(a)前記部分短区間のエッジに対応する近似直線を特定して、特定した前記近似直線を前記区分形状とし、(b)前記部分短区間の少なくとも一方の側から前記対象画像の前記所定方向における端部に向かって所定間隔でエッジ点を検出していき、前記近似直線から前記エッジ点までの距離が所定範囲外となった場合には、前記エッジ点に対応して次の部分短区間を設定すること、
を特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記エッジ形状検出部は、(a)前記対象画像における両側の所定幅の端部を除外した非端部区間のエッジに対応する近似直線を特定し、(b)前記非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られるか否かを判定し、
前記エッジ形状検出部は、(a)前記非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合、前記区分形状探索処理を行わず、(b)前記非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られない場合、前記区分形状探索処理を行い、
前記欠損判定部は、前記先端エッジおよび前記後端エッジの一方のエッジについて、前記非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られない場合、前記一方のエッジについて、前記区分形状探索処理によって検出された前記エッジ形状に基づいて、前記原稿画像に欠損が発生しているか否かを判定し、
前記正解率は、前記非端部区間においてサンプリングされたエッジ点のうち、前記近似直線から所定範囲内に位置するエッジ点の割合であること、
を特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記欠損判定部は、前記先端エッジおよび前記後端エッジの両方について、前記非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合において、前記先端エッジの前記近似直線と前記後端エッジの前記近似直線とが略平行であるときには、前記原稿画像に欠損が発生していないと判定し、前記先端エッジの前記近似直線と前記後端エッジの前記近似直線とが略平行ではないときには、前記原稿画像に欠損が発生していると判定することを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ある帳票読取装置は、読取画像内の帳票部分の周囲のすべてのエッジを抽出して帳票部分の外形を特定し、その外形に基づいて、帳票の紙折れが発生しているか否かを判定している(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ある画像読取装置は、あるエッジにおいて、複数のエッジ点Eについての傾きの分散を特定し、その傾きの分散に基づいて、複数のエッジ点Eの直進性を判定している(例えば特許文献2参照)。なお、2つのエッジ点の上下距離を左右距離で除して得られた値が傾きとされ、最小二乗法で傾きの分散が特定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-204906号公報
【文献】特開2016-086217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の帳票読取装置では、読取画像内の帳票部分の周囲のすべてのエッジを抽出して外形を特定しているため、1画素ずつエッジを抽出する場合には計算量が大きくなり処理時間が長くなってしまい、離散的にエッジ位置を抽出する場合には、外形が誤って特定され正確に紙折れが検出されない可能性がある。また、上述の画像読取装置では、複数のエッジ点のすべてに対して傾きと分散を計算する必要があるため、計算量が大きくなり処理時間が長くなってしまう。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、比較的少ない計算量で適切に原稿画像の欠損を検出する画像読取装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像読取装置は、原稿の画像読取によって得られる読取画像または前記読
取画像に対して所定の画像処理を実行して得られた画像を対象画像とし、前記対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの少なくとも一方のエッジ形状を検出するエッジ形状検出部と、検出された前記エッジ形状に基づいて、前記原稿画像の欠損が発生しているか否かを判定する欠損判定部とを備える。前記エッジ形状検出部は、前記対象画像の所定方向における最初の部分短区間を設定してから、前記部分短区間に対応する区分形状を導出する区分形状探索処理を繰り返して実行することで、前記エッジ形状を特定する。さらに、前記エッジ形状検出部は、前記区分形状探索処理において、(a)前記部分短区間のエッジに対応する近似直線を特定して、特定した前記近似直線を前記区分形状とし、(b)前記部分短区間の少なくとも一方の側から前記対象画像の前記所定方向における端部に向かって所定間隔でエッジ点を検出していき、前記近似直線から前記エッジ点までの距離が所定範囲外となった場合には、前記エッジ点に対応して次の部分短区間を設定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、比較的少ない計算量で適切に原稿画像の欠損を検出する画像読取装置が得られる。
【0009】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、非端部区間について説明する図である。
図3図3は、非端部区間のエッジに対応する近似直線について説明する図である。
図4図4は、部分短区間に対応する区分形状について説明する図である。
図5図5は、欠損面積について説明する図である。
図6図6は、実施の形態1に係る画像処理装置の動作について説明するフローチャートである。
図7図7は、図6における検査処理(ステップS13,S16)について説明するフローチャートである。
図8図8は、実施の形態2における画像読取部11を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
実施の形態1.
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。図1に示す画像読取装置は、画像読取機能を有する複合機、コピー機、スキャナー機などである。図1に示す画像読取装置は、画像読取部11、プリント装置12、ファクシミリ装置13、通信装置14、操作パネル15、コントローラー16、記憶装置17などを備える。
【0014】
画像読取部11は、プラテングラスに載置された原稿や、自動原稿送り装置によりフィードされた原稿から原稿画像を光学的に読み取り、その原稿画像の画像データを生成する内部装置である。
【0015】
プリント装置12は、原稿画像などをプリントする内部装置である。ファクシミリ装置13は、画像読取部11により得られた画像データなどをファクシミリ信号に変換し、そのファクシミリ信号を送信するとともに、ファクシミリ信号を受信して画像データを生成する内部装置である。通信装置14は、ネットワークインターフェイスなどであって、図示せぬ端末装置やサーバーとデータ通信を行う内部装置である。
【0016】
操作パネル15は、当該画像読取装置の筺体上面側に配置され、ユーザーに対して操作画面を表示する表示装置15aおよびユーザー操作を受け付ける入力装置15bを有する内部装置である。表示装置15aは、液晶ディスプレイなどである。また、入力装置15bは、ハードキー、表示装置15aとともにソフトキーを実現するタッチパネルなどである。
【0017】
コントローラー16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するコンピューター、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを備え、各種処理部として動作する。つまり、コントローラー16は、ROMや記憶装置17に記憶されているプログラムをRAMにロードしてCPUで実行して、ソフトウェアによって各種処理部として動作したり、ASICなどで、ハードウェアによって各種処理部として動作したりする。また、記憶装置17は、フラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶装置であって、データやプログラムを記憶する。
【0018】
ここでは、コントローラー16は、制御部21、対象画像取得部22、エッジ形状検出部23、および欠損判定部24として動作する。
【0019】
制御部21は、操作パネル15に対するユーザー操作に基づくジョブ要求および通信装置14によりホスト装置などから受信されたジョブ要求(スキャンジョブ、コピージョブ、ファクシミリ送信ジョブなどの要求)を受け付け、内部装置を使用して、ジョブ要求によって指定されたジョブを実行する。
【0020】
また、スキャンジョブ、コピージョブ、ファクシミリ送信ジョブなどの原稿の画像読取を伴うジョブの場合、制御部21は、画像読取部11から読取画像の画像データを取得してRAMや記憶装置17に保存するとともに、対象画像取得部22、エッジ形状検出部23、および欠損判定部24を使用して、原稿の紙折れや欠損に起因する原稿画像の欠損が発生しているか否かを判定する。原稿画像の欠損が発生している場合には、制御部21は、その旨をユーザーに報知するためのメッセージを表示装置15aに表示する。なお、自動原稿送り装置で複数ページの原稿の画像読取を連続的に行っている場合において原稿画像の欠損が発生しているページを検出したときには、制御部21は、そのページで原稿の画像読取を中断してもよいし、そのページを表示装置15aに表示しつつ原稿の画像読取を継続するようにしてもよい。
【0021】
対象画像取得部22は、内包する原稿画像の欠損を発見すべき対象画像を取得する。この実施の形態では、対象画像取得部22は、原稿の画像読取によって得られた読取画像に対して所定の画像処理を実行して得られた画像を対象画像とする。なお、読取画像は、画像読取部11により所定サイズの領域(原稿を含む)の画像を読み取ることで得られた画像である。
【0022】
具体的には、対象画像取得部22は、原稿の画像読取によって得られた読取画像に対して、縮小処理(解像度変換)、グレースケール画像への変換、エッジ強調処理、および膨張収縮処理を行う。なお、グレースケール画像への変換は、読取画像が輝度データを含んでいる場合(読取画像がグレースケール画像である場合など)には省略される。また、エッジ強調処理は、縮小処理により読取画像から得られた縮小画像において、各画素の画素値を空間的に(隣接する画素との)輝度差が所定閾値より大きいか否かで2値化することでエッジ画像を生成する。膨張収縮処理は、エッジ画像に対して膨張処理を行った後に収縮処理を行うことで、エッジの不適切な途切れを抑制する。ここでは、エッジ画像に対して膨張収縮処理を行うことで得られた2値画像が、対象画像とされる。
【0023】
なお、対象画像取得部22は、原稿の画像読取によって得られた読取画像を対象画像としてもよい。
【0024】
エッジ形状検出部23は、対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの少なくとも一方(つまり、主走査方向に沿って延びるエッジ)のエッジ形状を検出する。
【0025】
図2は、対象画像における非端部区間について説明する図である。図3は、非端部区間のエッジに対応する近似直線について説明する図である。
【0026】
また、エッジ形状検出部23は、例えば図2に示すように、対象画像の全幅W(主走査方向の幅)から対象画像における両側の所定幅dWの端部を除外した非端部区間VWにおいて、対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの少なくとも一方のエッジ形状を検出する。具体的には、エッジ形状検出部23は、(a)対象画像における両側の所定幅dWの端部を除外した非端部区間VWのエッジに対応する近似直線を特定し、(b)非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られるか否かを判定する。さらに、エッジ形状検出部23は、(a)非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合、後述の区分形状探索処理を行わず、(b)非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られない場合、後述の区分形状探索処理を行う。
【0027】
なお、近似直線は、当該区間において主走査方向に沿って所定間隔でサンプリングされた複数のエッジ点の座標値に基づいて最小二乗法によって導出される(以下の近似直線も同様に導出される)。
【0028】
ここで、エッジ画像に対して膨張収縮処理を行うことで得られた2値画像が対象画像とされている場合、エッジ点は、その2値のうち、エッジ位置を示す値を有するエッジ画素であって、先端エッジについては対象画像の上端から探索して最初に検出されるエッジ画素であり、後端エッジについては対象画像の下端から探索して最初に検出されるエッジ画素である。
【0029】
また、対象画像が2値化されておらず、読取画像と同様の多階調を有する画像である場合、エッジ点は、副走査方向において隣接する画素との輝度差が所定閾値以上であるエッジ画素であって、先端エッジについては対象画像の上端から探索して最初に検出されるエッジ画素であり、後端エッジについては対象画像の下端から探索して最初に検出されるエッジ画素である。
【0030】
また、上述の所定幅dWは、次式に従って、原稿の画像読取時の斜行における所定の最大斜行角度θに対応して定数として設定されている。
【0031】
dW=H×sin(θ)
【0032】
ここで、Hは、原稿画像の高さであり、画像読取対象の原稿のサイズから予め特定される。
【0033】
また、上述の正解率は、特定区間(ここでは、非端部区間)においてサンプリングされたエッジ点のうち、近似直線から所定範囲(副走査方向における所定範囲)内に位置するエッジ点の割合である(以下の正解率も同様である)。
【0034】
画像欠損がない場合には、例えば図3に示すエッジ点P1~P9のように、直線状に位置するエッジ点が検出されるので、近似直線からの距離が短いエッジ点が多くなり正解率が高くなる。一方、画像欠損がある場合には、例えば図3に示すエッジ点P1~P6,Pa,Pb,Pcのように、直線状に位置していないエッジ点が検出されるので、近似直線からの距離が短いエッジ点が少なくなり正解率が低くなる。
【0035】
図4は、部分短区間に対応する区分形状について説明する図である。
【0036】
さらに、エッジ形状検出部23は、対象画像の所定方向(ここでは主走査方向)における最初の部分短区間を設定してから、部分短区間に対応する区分形状を導出する区分形状探索処理を繰り返して実行することで、エッジ形状を特定する。
【0037】
区分形状探索処理において、エッジ形状検出部23は、例えば図4に示すように、(a)(現時点で設定されている)部分短区間#iのエッジに対応する近似直線#i(図4では近似直線#1)を特定して、その近似直線#iを、部分短区間#iについての区分形状とし、(b)その部分短区間#iの外側に向かって(つまり、部分短区間#iの少なくとも一方の側から対象画像の主走査方向における端部に向かって)所定間隔でエッジ点PEi-jをサンプリングして検出していき、その近似直線#iからエッジ点PEi-jまでの距離dEが所定範囲TH(副走査方向における所定範囲)内にあるか否かを判定し、その近似直線からエッジ点PEi-jまでの距離dEが所定範囲THを超えた場合には、そのエッジ点Pi-jの位置に対応して次の部分短区間#(i+1)(図4では近似直線#2)を設定する。
【0038】
1つの部分短区間について得られる区分形状は、近似直線の(一次式)(あるいは、その数式および区間の端点座標)で示され、エッジ形状情報に含められて記憶装置17やコントローラー16のRAMに記憶される。
【0039】
図4に示す場合では、部分短区間#1(最初の部分短区間)の一方の外側(主走査方向の正方向)に向かってエッジ点PE1-jがサンプリングされていき、部分短区間#1に対応する近似直線#1からエッジ点PE1-7までの距離dEが所定範囲TH外となったため、エッジ点PE1-7の位置から所定幅の部分短区間#2が設定される。そして、部分短区間#2に対応する近似直線#2が導出され、同一の方向に向かって、エッジ点PE2-jがサンプリングされ検出されていき、側端エッジの位置となりエッジ点が検出されなくなるため、この方向(一方の外側方向)についての区分形状(近似直線)の探索が終了する。同様に、部分短区間#1(最初の部分短区間)の他方の外側(主走査方向の負方向)についても、区分形状(近似直線)の探索が行われる。そして、両方向への探索で検出された区分形状(近似直線)が、先端エッジのエッジ形状を構成する複数の区分形状(近似直線)としてエッジ形状情報に含められる。
【0040】
なお、上述の部分短区間は、原稿の上辺または下辺の10分の1程度の幅に対応する区間であって、上述の最初の部分短区間#1は、ここでは約2cmであり、上述の次の部分短区間#i(i>1)は、最初の部分短区間より短く、ここでは約1.5cmである。
【0041】
また、上述の最初の部分短区間について、エッジ形状検出部23は、(a)最初の部分短区間の候補として、対象画像の所定方向(ここでは、主走査方向)における所定区間を選択し、(b)その所定区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られるか否かを判定し、(c)その所定区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合には、その所定区間を最初の部分短区間とし、(d)その所定区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られない場合には、その所定区間とは別の区間を選択し、その別の区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合には、その別の区間を最初の部分短区間とする。ここでの正解率は、所定区間において、近似直線から所定範囲(副走査方向における所定範囲)内にあるエッジ点の割合である。
【0042】
つまり、近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる区間(部分短区間と同一幅を有する区間)が探索される。ここでは、まず、最初の区間(上述の所定区間)として、対象画像において主走査方向における中央の区間が選択される。この区間で上述のような近似直線が得られない場合には、最初の区間の、右および左のうちの一方に隣接する区間(上述の別の区間)が選択される。この区間で上述のような近似直線が得られない場合には、最初の区間の、右および左のうちの他方に隣接する区間(上述の別の区間)が選択される。
【0043】
なお、区分形状探索処理における所定範囲は、正解率を導出する際に使用する所定範囲と同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0044】
また、欠損判定部24は、検出されたエッジ形状に基づいて、原稿画像の欠損が発生しているか否かを判定する。具体的には、欠損判定部24は、検出されたエッジ形状に基づいて欠損面積を特定し、欠損面積に基づいて、原稿画像に欠損が発生しているか否かを判定する。
【0045】
図5は、欠損面積について説明する図である。ここで、欠損面積は、例えば図5に示すように、対象画像の所定方向における特定の部分短区間のエッジの近似直線(ここでは、最初の部分短区間#1に対応する近似直線#1)とエッジ形状で特定されるエッジとに挟まれる1または複数の領域の面積である。
【0046】
例えば、図5に示すように3つの近似直線#1,#2,#3が検出された場合、まず、最初の部分短区間についての近似直線#1と隣接する部分短区間についての近似直線#2,#3との交点C1,C2の座標値がそれぞれ導出される。図5では、近似直線#2,#3の外側に近似直線はないが、近似直線#2,#3の外側に近似直線がある場合には、順次、近似直線の交点の座標値が導出される。他方、側端エッジあるいは非端部区間の端点に接続する区分形状の近似直線#2,#3については、区分形状の近似直線#2,#3と、側端エッジあるいは非端部区間の端点との交点Ce1,Ce2の座標値がそれぞれ導出される。このようにして得られた交点C1,C2,・・・,Ce1,Ce2と、近似直線#1とに基づき、ここでは2つの欠損領域の形状が特定され、その欠損領域の面積A1,A2が導出される。そして、上述の欠損面積Aは、欠損領域の面積A1,A2の総和とされる。
【0047】
また、欠損判定部24は、先端エッジまたは後端エッジについて、非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られない場合、そのエッジについて、区分形状探索処理によって検出されたエッジ形状に基づいて、原稿画像に欠損が発生しているか否かを判定する。
【0048】
また、欠損判定部24は、先端エッジおよび後端エッジの両方について、非端部区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合において、先端エッジの近似直線と後端エッジの近似直線とが略平行であるときには、原稿画像に欠損が発生していないと判定し、先端エッジの近似直線と後端エッジの近似直線とが略平行ではないときには、原稿画像に欠損が発生していると判定する。
【0049】
次に、実施の形態1に係る画像処理装置の動作について説明する。図6は、実施の形態1に係る画像処理装置の動作について説明するフローチャートである。図7は、図6における検査処理(ステップS13,S16)について説明するフローチャートである。
【0050】
制御部21は、画像読取を伴うジョブのジョブ要求を受け付けると、まず、画像読取部11に、原稿の画像読取を実行させ、画像読取部11から読取画像の画像データを取得して保存するとともに、対象画像取得部22、エッジ形状検出部23、および欠損判定部24に、以下のように検査処理を実行させる。
【0051】
まず、対象画像取得部22は、読取画像に対して前処理(上述の縮小処理など)を実行して対象画像を生成する(ステップS11)。
【0052】
次に、制御部21は、まず、原稿の上辺(先端エッジ)を検査対象として選択し(ステップS12)、対象画像取得部22、エッジ形状検出部23、および欠損判定部24に、先端エッジについての検査処理を実行させる(ステップS13)。
【0053】
制御部21は、上辺(先端エッジ)についての検査処理(ステップS13)の検査結果に基づいて、上辺(先端エッジ)において画像欠損が検出されたか否かを判定する(ステップS14)。
【0054】
上辺(先端エッジ)において画像欠損が発生していないと判定した場合、制御部21は、原稿の下辺(後端エッジ)を検査対象として選択し(ステップS15)、対象画像取得部22、エッジ形状検出部23、および欠損判定部24に、後端エッジについての検査処理を実行させる(ステップS16)。
【0055】
制御部21は、下辺(後端エッジ)についての検査処理(ステップS16)の検査結果に基づいて、下辺(後端エッジ)において画像欠損が検出されたか否かを判定する(ステップS17)。
【0056】
下辺(後端エッジ)において画像欠損が発生していないと判定された場合、欠損判定部24は、先端エッジのエッジ形状(近似直線)と後端エッジのエッジ形状(近似直線)とを参照し、両者が略平行であるか否かを判定する(ステップS18)。ここで、両者間の角度が所定閾値未満であれば、両者が略平行であると判定される。
【0057】
なお、エッジ形状が複数の区分形状(つまり、複数の近似直線)を有する場合には、例えば、複数の区分形状のうちの最も長い区分形状の近似直線や、対象画像の中央に位置する区分形状の近似直線を使用して、先端エッジの近似直線の傾き角と後端エッジ近似直線の傾き角との差分が導出され、その差分に基づいて、両者が略平行であるか否かが判定される。
【0058】
ここで、両者が略平行であると判定された場合、制御部21は、当該対象画像に画像欠損が発生していないと判定する(ステップS19)。
【0059】
一方、ステップS14またはステップS17において画像欠損が検出されたと判定された場合、およびステップS18において先端エッジのエッジ形状および後端エッジのエッジ形状が略平行ではないと判定された場合、制御部21は、当該対象画像に画像欠損が発生していると判定する(ステップS20)。
【0060】
ここで、図7を参照して、ステップS13およびステップS16の検査処理について説明する。
【0061】
まず、エッジ形状検出部23は、検査対象のエッジ(先端エッジまたは後端エッジ)について、非端部区間VWを設定し(ステップS41)、非端部区間VWにおいて所定間隔でエッジ点をサンプリングし、エッジ点の座標値に基づいて近似直線を導出し(ステップS42)、非端部区間VWにおける正解率が所定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS43)。なお、この所定間隔は、区分形状探索処理におけるエッジ点の間隔より広く設定される。
【0062】
正解率が所定閾値以上であると判定された場合、エッジ形状検出部23は、当該近似直線を1つの区分形状として含むエッジ形状情報を記憶し(ステップS44)、欠損判定部24は、当該検査対象のエッジでは画像欠損が検出されなかったと判定し(ステップS45)、検査処理を終了する。
【0063】
一方、正解率が所定閾値未満であると判定された場合、エッジ形状検出部23は、まず、部分短区間設定処理を行い、最初の部分短区間の設定を試みる(ステップS46)。
【0064】
具体的には、部分短区間設定処理では、エッジ形状検出部23は、上述のように、部分短区間の候補となる区間を設定し、その区間でサンプリングされたエッジ点に基づく近似直線を導出し、正解率が所定閾値以上である近似直線が得られる区間を、最初の部分短区間とする。そして、所定回数の候補区間を設定して最初の部分短区間を探索したにも拘わらず、正解率が所定閾値以上である近似直線が得られる区間が発見されなかった場合には、エッジ形状検出部23は、最初の部分短区間を設定せずに、部分短区間設定処理を終了する。
【0065】
そして、欠損判定部24は、部分短区間設定処理において、最初の部分短区間が設定されたか否かを判定し(ステップS47)、最初の部分短区間が設定されなかった場合には、欠損判定部24は、当該検査対象のエッジについて画像欠損が検出されたと判定し(ステップS48)、検査処理を終了する。
【0066】
一方、最初の部分短区間が設定された場合、エッジ形状検出部23は、その部分短区間についての近似直線(ここでは、部分短区間設定処理(ステップS46)で当該区間について特定されたもの)を1つの区分形状として当該検査対象のエッジのエッジ形状情報に追加する(ステップS49)。
【0067】
次に、エッジ形状検出部23は、当該区分形状に別の区分形状が連続しているか否かを判定する(ステップS50)。
【0068】
具体的には、エッジ形状検出部23は、エッジ点がサンプリングされなくなるか、近似直線からの距離が所定範囲外となるエッジ点(以下、範囲外エッジ点という)が現れるまで、部分短区間の端点から所定間隔でエッジ点をサンプリングしていき、(a)近似直線からの距離が所定範囲外となるエッジ点が現れた場合、当該区分形状に別の区分形状が連続していると判定し、(b)近似直線からの距離が所定範囲外となるエッジ点が現れずにエッジ点がサンプリングされなくなった場合(つまり、ここでは非端部区間の端点まですべてのエッジ点が近似直線から所定範囲内の距離に位置している場合)、当該区分形状に別の区分形状が連続していないと判定する。
【0069】
当該区分形状に別の区分形状が連続していると判定した場合、エッジ形状検出部23は、検出した範囲外エッジ点に基づいて、次の部分短区間(そのエッジ点から所定幅の区間)の設定を試みる(ステップS51)。
【0070】
具体的には、エッジ形状検出部23は、その範囲外エッジ点から所定幅の区間を次の部分短区間の候補とし、部分短区間設定処理(ステップS46)と同様に、その区間についての近似直線を導出し正解率を導出し、その正解率が所定閾値以上であれば、その候補区間を次の部分短区間として設定し、その正解率が所定閾値未満であれば、次の部分短区間を設定しない。
【0071】
そして、エッジ形状検出部23は、次の部分短区間が設定されたか否かを判定し(ステップS52)、次の部分短区間が設定された場合には、設定した当該次の部分短区間についてステップS49以降の処理を同様に実行する。一方、次の部分短区間が設定されなかった場合には、欠損判定部24は、当該検査対象のエッジについて画像欠損が検出されたと判定し(ステップS48)、検査処理を終了する。
【0072】
このようにして、エッジ形状検出部23は、別の区分形状が連続しなくなるまで区分形状探索処理を実行して、エッジ形状を特定する。
【0073】
そして、現時点の区分形状に別の区分形状が連続していないと判定された場合、欠損判定部24は、特定されたエッジ形状に基づいて、上述の欠損面積が所定閾値以上であるか否かを判定(ステップS53)。そして、欠損面積が所定閾値以上である場合、欠損判定部24は、画像欠損が検出されたと判定し(ステップS48)、検査処理を終了する。一方、欠損面積が所定閾値未満である場合、欠損判定部24は、画像欠損が検出されなかったと判定し(ステップS45)、検査処理を終了する。
【0074】
以上のように、上記実施の形態1によれば、エッジ形状検出部23は、対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの少なくとも一方のエッジ形状を検出する。欠損判定部24は、検出されたエッジ形状に基づいて、原稿画像の欠損が発生しているか否かを判定する。そして、エッジ形状検出部23は、対象画像の所定方向における最初の部分短区間を設定してから、部分短区間に対応する区分形状を導出する区分形状探索処理を繰り返して実行することで、エッジ形状を特定する。さらに、エッジ形状検出部23は、区分形状探索処理において、(a)部分短区間のエッジに対応する近似直線を特定して、特定した近似直線を区分形状とし、(b)部分短区間の少なくとも一方の側からその所定方向における端部に向かって所定間隔でエッジ点を検出していき、近似直線からエッジ点までの距離が所定範囲外となった場合には、エッジ点に対応して次の部分短区間を設定する。
【0075】
これにより、サンプリングするエッジ点が比較的少なくて済むため、比較的少ない計算量で適切に原稿画像の欠損が検出される。
【0076】
また、上記実施の形態1によれば、エッジ形状検出部23は、対象画像における両側の所定幅の端部を除外した非端部区間において、対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの少なくとも一方のエッジ形状を検出する。ここで、その所定幅は、原稿の画像読取時の斜行における所定の最大斜行角度に対応して設定されている。
【0077】
これにより、サンプリングするエッジ点が比較的少なくて済むとともに、画像読取時の原稿の斜行に起因して側端エッジが誤ってエッジ点としてサンプリングされることが抑制されるため、比較的少ない計算量で適切に原稿画像の欠損が検出される。
【0078】
また、上記実施の形態1によれば、最初の部分短区間を設定する際に、エッジ形状検出部23は、(a)最初の部分短区間の候補として、対象画像の所定方向における所定区間を選択し、(b)所定区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られるか否かを判定し、(c)所定区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合には、その所定区間を最初の部分短区間とし、(d)その所定区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られない場合には、その所定区間とは別の区間を選択し、その別の区間のエッジに対応する近似直線が所定閾値以上の正解率で得られる場合には、その別の区間を最初の部分短区間とする。
【0079】
これにより、最初の部分短区間が得られやすくなり、区分形状探索処理によってサンプリングするエッジ点が比較的少なくて済むため、比較的少ない計算量で適切に原稿画像の欠損が検出される。
【0080】
また、上記実施の形態1によれば、欠損判定部24は、検出されたエッジ形状に基づいて欠損面積を特定し、その欠損面積に基づいて、原稿画像に欠損が発生しているか否かを判定する。ここで、欠損面積は、対象画像の所定方向における特定の部分短区間のエッジの近似直線とエッジ形状で特定されるエッジとに挟まれる領域の面積である。
【0081】
これにより、比較的少ない計算量でエッジ形状情報から、エッジ形状が複雑であっても適切に原稿画像の欠損が検出される。
【0082】
実施の形態2.
【0083】
図8は、実施の形態2における画像読取部11を示す図である。
【0084】
実施の形態2において、画像読取部11は、例えば図8に示すように、原稿のおもて面の画像読取を実行する第1画像読取部11aと、原稿の裏面の画像読取を実行する第2画像読取部11bとを備える。第1画像読取部11aおよび第2画像読取部11bは、1回の原稿搬送で両面スキャンが可能なように配置されており、制御部21は、両面スキャンジョブのジョブ要求を受け付けた場合、画像読取部11に、原稿の両面スキャンを実行させる。
【0085】
第1画像読取部11aは、光源41aと、光源41aによって画像読取位置に照射された光の反射光を検出する光学系42aとを備える。第2画像読取部11bは、光源41bと、光源41bによって画像読取位置に照射された光の反射光を検出する光学系42bとを備える。なお、光学系42a,42bは、レンズなどの導光部材、導光部材を介して入射する反射光を検出するイメージングセンサーなどを含む。
【0086】
第1画像読取部11aおよび第2画像読取部11bの一方(ここでは、第1画像読取部11a)は、原稿の搬送方向における画像読取位置より上流側に光源41aを備える。第1画像読取部11aおよび第2画像読取部11bの他方(ここでは、第2画像読取部11b)は、原稿の搬送方向における画像読取位置より下流側に光源41bを備える。
【0087】
実施の形態2では、対象画像取得部22は、第1画像読取部11aによる原稿のおもて面の読取画像について上述の対象画像と同様に第1対象画像を取得し、第2画像読取部11bによる原稿の裏面の読取画像について上述の対象画像と同様に第2対象画像を取得する。
【0088】
エッジ形状検出部23は、画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジの両方のエッジ形状を検出する。実施の形態2では、エッジ形状検出部23は、(a)第1対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジのエッジ形状の一方(ここでは、第1画像読取部11aによって影のできやすい先端エッジのエッジ形状)を検出し、(b)第2対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジのエッジ形状の他方(ここでは、第2画像読取部11bによって影のできやすい後端エッジのエッジ形状)を検出する。
【0089】
実施の形態2では、制御部21は、片面スキャンジョブのジョブ要求を受け付けた場合でも、画像読取部11に、原稿のおもて面および裏面の両方の画像読取を実行させて、対象画像取得部22、エッジ形状検出部23、および欠損判定部24に、先端エッジおよび後端エッジの両方についての画像欠損の検査を行わせる。
【0090】
なお、実施の形態2に係る画像読取装置のその他の構成および動作については実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0091】
以上のように、上記実施の形態2によれば、画像読取部11は、原稿のおもて面の画像読取を実行する第1画像読取部11aと、原稿の裏面の画像読取を実行する第2画像読取部11bとを備える。そして、第1画像読取部11aおよび第2画像読取部11bの一方は、原稿の搬送方向における画像読取位置より上流側に光源を備え、他方は、原稿の搬送方向における画像読取位置より下流側に光源を備える。そして、エッジ形状検出部23は、(a)おもて面についての第1対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジのエッジ形状の一方を検出し、(b)裏面についての第2対象画像内の原稿画像の先端エッジおよび後端エッジのエッジ形状の他方を検出する。
【0092】
これにより、先端エッジおよび後端エッジのいずれも第1対象画像および第2対象画像のいずれかにおいて明確に現れ、適切に検出されやすくなるため、適切に原稿画像の欠損が検出される。
【0093】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、例えば、画像読取装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
11 画像読取部
11a 第1画像読取部
11b 第2画像読取部
21 制御部
22 対象画像取得部
23 エッジ形状検出部
24 欠損判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8