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  • 特許-組合せ計量装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】組合せ計量装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20240418BHJP
【FI】
G01G19/387 D
G01G19/387 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020048639
(22)【出願日】2020-03-19
(65)【公開番号】P2021148595
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岸川 樹
(72)【発明者】
【氏名】大林 勇次郎
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-051754(JP,A)
【文献】特開昭62-113023(JP,A)
【文献】特開昭61-269025(JP,A)
【文献】特開2018-052740(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0103703(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/387-19/393
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の処理が少なくとも第1チャネル及び第2チャネルに分割された組合せ計量装置であって、
前記第1チャネル及び前記第2チャネルのそれぞれは、
前記物品を一時的に受け取り、受け取った前記物品を下流へ排出する複数のホッパと、
前記複数のホッパのそれぞれが受け取った前記物品の計量値を取得し、前記複数のホッパの中から、計量された前記物品の合計質量が所定質量となるホッパの組合せを選択する制御部と、
前記選択されたホッパから排出された前記物品を滑落させて下流へ排出する排出シュートと、
前記排出シュートから排出された前記物品を一時的に受け取り、受け取った前記物品を下流へ排出するタイミングホッパと、を備え、
前記排出シュートは、鉛直方向の下側に向かうにつれて水平方向における前記組合せ計量装置の中央へ向かって傾斜する滑落面と、前記物品が排出されるシュート排出口と、を有し、
前記タイミングホッパは、前記物品が排出される排出口を有し、
前記第1チャネルの前記排出口の中心と前記第2チャネルの前記排出口の中心との前記水平方向の距離は、前記第1チャネルの前記シュート排出口の中心と前記第2チャネルの前記シュート排出口の中心との前記水平方向の距離よりも長
前記第1チャネルにおける前記タイミングホッパの本体中心軸と、前記第2チャネルにおける前記タイミングホッパの本体中心軸とは、前記組合せ計量装置の側面視において、交差する、組合せ計量装置。
【請求項2】
前記滑落面は、前記排出シュートの上端から下端まで、前記水平方向における前記組合せ計量装置の前記中央へ向かって傾斜し、
前記組合せ計量装置の側面視において、前記第1チャネルにおける前記排出口及び前記第2チャネルにおける前記排出口は、前記中央から離れている請求項1に記載の組合せ計量装置。
【請求項3】
前記タイミングホッパは、前記タイミングホッパの供給口から前記排出口まで、前記水平方向における前記組合せ計量装置の中央から外側へ向かって傾斜する滑落面を有する請求項1又は2に記載の組合せ計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の処理が少なくとも第1チャネル及び第2チャネルに分割された組合せ計量装置が知られている(例えば、特許文献1)。第1チャネル及び第2チャネルのそれぞれは、複数のホッパと、複数のホッパのそれぞれが受け取った物品の計量値を取得し、複数のホッパの中から、計量された物品の合計質量が所定重量となるホッパの組合せを選択する制御部と、選択されたホッパから排出された物品を滑落させて下流へ排出する排出シュートと、を備える。第1チャネル及び第2チャネルのそれぞれが備える排出シュートは、滑落した物品が排出されるシュート排出口と、を有する。物品の処理が少なくとも第1チャネル及び第2チャネルに分割された組合せ計量装置は、複数のシュート排出口を有するため、2台の包装機を設置することにより、1台の組合せ計量装置で異なる種類の商品を生産できる。
【0003】
また、排出シュートは、鉛直方向の下側に向かうにつれて、幅方向における組合せ計量装置の中央へ向かう滑落面を有している。これにより、選択されたホッパ間で物品が滑落する経路の差を小さくし、選択されたホッパから排出された物品が集合するまでの時間を短縮できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】WO2006/073087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
排出シュートは、鉛直方向の下側に向かうにつれて、幅方向における組合せ計量装置の中央へ向かう滑落面を有しているため、複数のシュート排出口が、組合せ計量装置の中央の近くに配置される。このため、複数の包装機が互いに障害となり、1台の組合せ計量装置に対して、2台の包装機を設置できないことがある。
【0006】
そこで、本発明は、物品の処理が少なくとも第1チャネル及び第2チャネルに分割された組合せ計量装置であって、2台の包装機を設置し易くできる組合せ計量装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る組合せ計量装置は、物品の処理が少なくとも第1チャネル及び第2チャネルに分割された組合せ計量装置である。前記第1チャネル及び前記第2チャネルのそれぞれは、前記物品を一時的に受け取り、受け取った前記物品を下流へ排出する複数のホッパと、前記複数のホッパのそれぞれが受け取った前記物品の計量値を取得し、前記複数のホッパの中から、計量された前記物品の合計質量が所定質量となるホッパの組合せを選択する制御部と、前記選択されたホッパから排出された前記物品を滑落させて下流へ排出する排出シュートと、前記排出シュートから排出された前記物品を一時的に受け取り、受け取った前記物品を下流へ排出するタイミングホッパと、を備える。前記排出シュートは、鉛直方向の下側に向かうにつれて水平方向における前記組合せ計量装置の中央へ向かって傾斜する滑落面と、前記物品が排出されるシュート排出口と、を有する。前記タイミングホッパは、前記物品が排出される排出口を有する。前記第1チャネルの前記排出口の中心と前記第2チャネルの前記排出口の中心との前記水平方向の距離は、前記第1チャネルの前記シュート排出口の中心と前記第2チャネルの前記シュート排出口の中心との前記水平方向の距離よりも長い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る組合せ計量装置を示す側面図である。
図2図2は、組合せ計量装置の第1チャネル及び第2チャネルの構成を模式的に示す側面図である。
図3図3は、組合せ計量装置の第1チャネル及び第2チャネルの構成を模式的に示す側面図である。
図4図4は、組合せ計量装置のブロック構成図である。
図5図5は、排出シュート及びタイミングホッパを示す斜視図である。
図6図6は、排出シュート及びタイミングホッパの構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態に係る物品搬送装置について図面を参照しながら説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。以下に説明される実施形態は、本発明の具体例の一つであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0010】
(1)全体構成
組合せ計量装置1の全体構成について図1から図6を用いて説明する。図1は、実施形態に係る組合せ計量装置を示す側面図である。図2は、組合せ計量装置の第1チャネル及び第2チャネルの構成を模式的に示す側面図である。図3は、組合せ計量装置の第1チャネル及び第3チャネルの構成を模式的に示す別の側面図である。図4は、組合せ計量装置のブロック構成図である。図5は、排出シュート及びタイミングホッパを示す斜視図である。図6は、排出シュート及びタイミングホッパの構成を模式的に示す断面図である。
【0011】
組合せ計量装置1では、仕切り等により後述の分散テーブル20を複数の領域に分割することで、複数のチャネルで物品の処理が行われる。組合せ計量装置1では、物品の処理が少なくとも第1チャネルCH1及び第2チャネルCH2に分割されている。実施形態では、第1チャネルCH1から第4チャネルCH4の4つのチャネルに分割されている。各チャネルは、分散テーブル20と、複数の放射フィーダ30と、複数のプールホッパ40と、複数の計量ホッパ50と、排出シュート60と、タイミングホッパ70と、制御部80と、を備える。
【0012】
上記構成を有する組合せ計量装置1は、以下のように機能する。組合せ計量装置1には、クロスフィーダにより、組合せ計量装置1の被計量物としての物品が搬送される。物品は、例えば食品である。クロスフィーダによって搬送される物品は、物品供給シュートに投入される。物品供給シュートに投入された物品は、分散テーブル20に供給される。分散テーブル20は、物品を分散させながら搬送し、分散テーブル20の周囲に配置された複数の放射フィーダ30に物品を供給する。放射フィーダ30のそれぞれは、分散テーブル20から供給された物品を、各放射フィーダ30に対応して設けられたプールホッパ40まで搬送し、そのプールホッパ40に供給する。
【0013】
各プールホッパ40は、プールホッパ40の下方に配置された計量ホッパ50に物品を供給する。計量ホッパ50は、物品を一時的に受け取り、受け取った物品を下流へ排出する。制御部80は、複数の計量ホッパ50のそれぞれが受け取った物品の計量値を取得し、複数の計量ホッパ50の中から、計量された物品の合計重量が所定重量となる計量ホッパ50の組合せを選択する。具体的には、制御部80は、計量ホッパ50が有する後述のロードセル56の計量値(計量ホッパ50内の物品の計量値)を基に組合せ計量演算する。そして、制御部80は、組合せ計量演算の結果である合計重量が所定重量となる計量ホッパ50の組合せ(すなわち、所定の許容範囲内で、かつ最も目標値に近くなる物品の組合せ)を選択する。選択された組合せに含まれる計量ホッパ50は、物品を排出し、排出シュート60に供給する。排出シュート60は、選択された計量ホッパ50から排出された物品を滑落させて下流へ排出する。これにより、排出シュート60は、物品をタイミングホッパ70に供給する。タイミングホッパ70は、排出シュート60から排出された物品を一時的に受け取り、受け取った物品を下流へ排出する。タイミングホッパ70は、例えば、組合せ計量装置1の後段に設置された包装機に物品を供給する。
【0014】
(2)詳細構成
組合せ計量装置1の詳細構成について、図1から図6を用いて説明する。分散テーブル20は、円錐状に形成されたテーブル状の部材である。分散テーブル20は、分散テーブル20の上方に設置されたクロスフィーダから、物品供給シュートを介して物品の供給を受ける。分散テーブル20は、例えば、図示しない電磁石により振動させられることで、供給された物品を周方向に分散させながら径方向外向きに搬送する。分散テーブル20は、外縁まで搬送した物品を、分散テーブル20の外縁側下方に配置された複数の放射フィーダ30に供給する。
【0015】
複数の放射フィーダ30は、分散テーブル20の周囲に環状に配置される。具体的に、複数の放射フィーダ30は、分散テーブル20を中心として放射状に延びる。放射フィーダ30は、分散テーブル20側からプールホッパ40側へ物品を搬送する搬送路を形成する。放射フィーダ30を振動させることにより、分散テーブル20から供給された物品を、径方向外向き(分散テーブル20から遠ざかる向き)に搬送する。
【0016】
組合せ計量装置1は、放射フィーダ30と同数のプールホッパ40を有する。プールホッパ40は、各放射フィーダ30の外縁側下方に1つ配置される。プールホッパ40は、上方に配置された放射フィーダ30から供給される物品を一時的に貯留する。各プールホッパ40は、PHゲート42を有する。PHゲート42は、プールホッパ40の下部に設けられる。プールホッパ40は、PHゲート42が開かれることで、プールホッパ40の下方に配置された計量ホッパ50に、プールホッパ40内の物品を供給する。各PHゲート42は、リンク機構(不図示)が、ステッピングモータ(不図示)により動作させられることで開閉する。ステッピングモータ44の動作は、制御部80により制御される。
【0017】
組合せ計量装置1は、プールホッパ40と同数の計量ホッパ50を有する。各プールホッパ40の下方には、計量ホッパ50が1つ配置される。計量ホッパ50は、プールホッパ40から供給された物品の質量、すなわち放射フィーダ30からプールホッパ40を介して供給された物品の質量を計量する。各計量ホッパ50は、WHゲート52を有する。WHゲート52は、計量ホッパ50の下部に設けられる。計量ホッパ50は、WHゲート52が開かれることで、排出シュート60に、計量ホッパ50内の物品を供給する。各WHゲート52は、リンク機構(不図示)が、ステッピングモータ(不図示)により動作させられることで開閉する。ステッピングモータの動作は、制御部80により制御される。各計量ホッパ50は、計量ホッパ50に保持される物品を計量するためのロードセル(計量部)56を有する。ロードセル56は、計量機構の一例である。ロードセル56の計量結果は、計量信号として、図示しない増幅器を介して制御部80のマルチプレクサ83に送信される。
【0018】
排出シュート60は、選択された計量ホッパ50から排出された物品を滑落させて下流へ排出する。排出シュート60は、計量ホッパ50から供給された物品を集合させてタイミングホッパ70に供給する。排出シュート60は、鉛直方向Zの下側に向かうにつれて、水平方向Xにおける組合せ計量装置1の中央に向かって傾斜する滑落面65と、物品が排出されるシュート排出口66と、を有する。滑落面65は、物品が滑落する面で有り、排出シュート60の内壁面により構成される。滑落面65は、排出シュート60の内壁面の一部であってよい。排出シュート60の内壁面は、水平方向Xにおいて組合せ計量装置1の中央側に配置される内側内壁面と、水平方向Xにおいて組合せ計量装置1の外側に配置される外側内壁面と、を有してよい。滑落面65は、排出シュート60の上端から下端まで、水平方向Xにおける組合せ計量装置1の中央へ向かって傾斜してよい。排出シュート60の内壁面が傾斜を開始した位置から排出シュート60の下端まで、水平方向Xにおける組合せ計量装置1の中央へ向かって傾斜してよい。外側内壁面は、外側内壁面の下端まで、水平方向Xにおける組合せ計量装置1の中央へ向かって傾斜してよい。一方で、内側内壁面は、水平方向Xにおける組合せ計量装置1の中央へ向かって傾斜してよい。排出シュート60は、チャネル数に応じたシュート排出口66を有する。
【0019】
第1チャネルCH1に備えられる排出シュート60は、図1及び図2において、排出シュート60の左半分に対応する左側排出シュート60Lである。第2チャネルCH2に備えられる排出シュート60は、図1及び図2において、排出シュート60の右半分に対応する右側排出シュート60Rである。図3に示すように、実施形態では、左側排出シュート60Lは、中央部分で二つに縦割りにされ、右側排出シュート60Rは、中央部分で二つに縦割りにされている。排出シュート60全体として、4つの独立の排出経路(4チャネル)が構成される。左側排出シュート60Lには、左半分の計量ホッパ50から物品が排出されて、右側排出シュート60Rには、右半分の計量ホッパ50から物品が排出され、各排出口62からタイミングホッパ70に向けて物品が排出される。
【0020】
タイミングホッパ70は、排出シュート60から供給された物品を、後段の製袋包装機等に受け渡す。タイミングホッパ70は、物品が供給される供給口71aと物品が排出される排出口72aとを有する。タイミングホッパ70は、本体部71とゲート72とを有する。本体部71の上部には、供給口71aが設けられる。ゲート72は、タイミングホッパ70の下部に設けられる。タイミングホッパ70は、ゲート72が開かれることで、後段の製袋包装機等に、タイミングホッパ70内の物品を供給する。ゲート72は、リンク機構がステッピングモータ76により動作させられることで開閉する。ステッピングモータ76の動作は、制御部80により制御される。
【0021】
タイミングホッパ70は、一対のタイミングホッパ70により構成される。一方のタイミングホッパ70は、第1チャネルCH1及び第3チャネルCH3に備えられ、図1及び図2において左側に位置する左側タイミングホッパ70Lである。他方のタイミングホッパ70は、第2チャネルCH2及び第4チャネルCH4に備えられ、図1及び図2において右側に位置する右側タイミングホッパ70Rである。
【0022】
タイミングホッパ70は、タイミングホッパ70の供給口71aから排出口72aまで、組合せ計量装置1の中央から外側へ向かって傾斜する滑落面75を有する。滑落面75は、タイミングホッパ70の内壁面により構成される。滑落面75は、本体部71の内壁面により構成される。滑落面75は、ゲート72の内壁面により構成されてもよい。本体部71は、滑落面75を有してよく、ゲート72は、滑落面75を有してよい。。タイミングホッパ70は、本体中心軸71Cを有する。本体中心軸71Cは、供給口71aの中心と排出口72aの中心とを通る軸である。
【0023】
制御部80は、図3に示されるように、CPU(Central Processing Unit)81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリ82と、を有する。また、制御部80は、マルチプレクサ83と、A/D変換器84と、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)85と、を有する。マルチプレクサ83は、DSP85の命令に従い、ロードセル56の計量信号から1の計量信号を選択し、A/D変換器84に送信する。A/D変換器84は、マルチプレクサ83から受け取った計量信号(アナログ信号)を、DSP85から送信されるタイミング信号に従いデジタル信号に変換し、DSP85に送信する。DSP85は、A/D変換器84から送信されたデジタル信号に対してフィルタ処理する。
【0024】
制御部80は、計量ホッパ50における計量値を基に、組合せ計量演算する。具体的に、まず、制御部80は、DSP85によりフィルタ処理された信号を用いて、各計量ホッパ50に保持されている物品の質量を算出する。そして、制御部80は、質量の合計が所定の目標質量範囲で、かつ、最も目標値に近くなるよう組合せ計量演算する。さらに、制御部80は、組合せ計量演算の結果を基に、計量ホッパ50の組合せを決定する。そして、制御部80は、決定された計量ホッパ50のWHゲート52が開くよう、計量ホッパ50のステッピングモータの動作を制御する。また、制御部80は、いずれかの計量ホッパ50が空であるか否かを判断する。いずれかの計量ホッパ50が空である場合、制御部80は、その計量ホッパ50の上方に配置されるプールホッパ40のPHゲート42を、プールホッパ40のステッピングモータを動作させて開く。また、制御部80は、タイミングホッパ70のゲート72の開閉を制御する。
【0025】
(3)排出シュート及びタイミングホッパ
実施形態に係る排出シュート60及びタイミングホッパ70について、図1から図6を用いて説明する。図6に示すように、タイミングホッパ70は、鉛直方向Zに対して傾斜している。実施形態では、第1チャネルCH1のタイミングホッパ70の排出口72aの中心72acと第2チャネルCH2のタイミングホッパ70の排出口72aの中心72acとの水平方向Xの距離D1は、第1チャネルCH1のシュート排出口66の中心66aと第2チャネルCH2のシュート排出口66の中心66aとの水平方向Xの距離D2よりも長い。これにより、第1チャネルCH1及び第2チャネルCH2における排出口72a間の距離D1は、第1チャネルCH1及び第2チャネルCH2におけるシュート排出口66間の距離D2よりも長いため、シュート排出口66間の距離に合わせて2台の包装機を配置する場合と比較して、2台の包装機を離して配置し易くできる。
【0026】
実施形態では、滑落面65は、排出シュート60の上端から下端まで、水平方向Xおける組合せ計量装置1の中央へ向かって傾斜する。組合せ計量装置の側面視において、第1チャネルCH1における排出口72a及び第2チャネルCH2における排出口72aは、組合せ計量装置1の中央から離れている。これにより、排出シュート60において物品が滑落する経路が短くなり、選択されたホッパから排出された物品がタイミングホッパ70に到達するまでの時間を短くできる。特に、組合せ計量装置1の側面視において、排出シュート60からタイミングホッパ70までの搬送路において、下側に向かうにつれて水平方向Xおける組合せ計量装置1の中央へ向かう方向から組合せ計量装置1の中央から離れる方向へ切り替えた後の距離が短いほど、物品の滑落速度の低下を抑制できる。このため、排出シュート60の滑落面65では、物品が組合せ計量装置1の中央へ向かって滑落し、タイミングホッパ70の滑落面75では、物品が組合せ計量装置1の中央から離れる方向へ向かって滑落することが好ましい。排出シュート60により物品が組合せ計量装置1の中央に集合するものの、排出口72aが組合せ計量装置1の中央から離れているため、2台の包装機を離して配置し易くできる。
【0027】
また、実施形態では、タイミングホッパ70は、タイミングホッパ70の供給口71aから排出口72aまで、組合せ計量装置1の中央から外側へ向かって傾斜する滑落面75を有する。これにより、タイミングホッパにおいて、排出シュート60により組合せ計量装置1の中央に集合した物品が、滑落面75に沿って滑落することで、組合せ計量装置の外側へより速く向かわせることができる。選択されたホッパから排出された物品がタイミングホッパ70の排出口に到達するまでの時間を短くできる。
【0028】
また、実施形態では、第1チャネルCH1におけるタイミングホッパ70の本体中心軸71C1と、第2チャネルCH2におけるタイミングホッパ70の本体中心軸71C2とは、交差する。これにより、本体中心軸71C1、71C2が交差しない場合と比較して、第1チャネルCH1及び第2チャネルCH2における排出口72a間の距離D1を長くでき、2台の包装機をさらに離して配置し易くできる。
【符号の説明】
【0029】
1 :組合せ計量装置
20 :分散テーブル
30 :放射フィーダ
40 :プールホッパ
50 :計量ホッパ
60 :排出シュート
70 :タイミングホッパ
CH1 :第1チャネル
CH2 :第2チャネル
CH3 :第3チャネル
CH4 :第4チャネル
X :水平方向
Z :鉛直方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6