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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】制御システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/431 20110101AFI20240418BHJP
   G09F 19/00 20060101ALI20240418BHJP
   H04N 21/422 20110101ALI20240418BHJP
   H04N 21/437 20110101ALI20240418BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240418BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240418BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20240418BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20240418BHJP
【FI】
H04N21/431
G09F19/00 Z
H04N21/422
H04N21/437
G09G5/00 510B
G09G5/00 550X
G09G5/14 A
G09G5/38 100
G09G5/00 510Q
G09G5/00 555D
G09G5/00 550B
G09G5/00 510V
G06Q30/0241 446
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020083605
(22)【出願日】2020-05-12
(65)【公開番号】P2021064929
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-05-10
(31)【優先権主張番号】P 2019189679
(32)【優先日】2019-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-104313(JP,A)
【文献】特開2010-056751(JP,A)
【文献】特開2012-068360(JP,A)
【文献】特表2014-523164(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0236728(US,A1)
【文献】国際公開第2015/111289(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/102875(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
G09F 19/00 -27/00
G09G 5/00 - 5/42
G06Q 30/00 -30/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置への表示を制御するコントローラと、
管理サーバと、を備え、
前記表示装置は、ディスプレイとセンサを有し、
前記ディスプレイは、コンテンツを表示する第1領域と、広告データを表示する第2領域と、で構成されており、
前記コントローラはプロセッサを含み、コンテンツ表示の要求に応じて、
メモリ装置に記憶されている前記要求で指定された表示対象のコンテンツと、前記管理サーバの管理する広告データと、を取得し、
前記コンテンツを前記表示装置の第1領域に表示させるとともに、前記広告データを前記表示装置の第2領域から出力させ
前記プロセッサは、前記第2領域の少なくとも一部が遮られたことを前記センサが検知すると前記第1領域に表示させたコンテンツの表示を終了する切替処理を実行する制御システム。
【請求項2】
前記コンテンツを取得することは、前記コントローラが前記メモリ装置にアクセスして前記コンテンツを取得することを含む請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記広告データを取得することは、前記コントローラが前記管理サーバにアクセスして前記広告データを取得することを含む請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記広告データを取得することは、前記コントローラが、前記メモリ装置のアクセス先、及び、前記要求を行った装置に関する情報の少なくとも一方を用いて、前記管理サーバの管理する複数の広告データの中から取得する前記広告データを決定することを含む請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記コンテンツと前記広告データとを取得することは、
前記コントローラが前記管理サーバに要求し、
前記管理サーバが前記メモリ装置にアクセスして前記コンテンツを取得し、
前記管理サーバが、前記広告データと前記コンテンツとを前記コントローラに渡すことを含む請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記管理サーバは、前記コントローラから前記メモリ装置のアクセス先を取得する請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記管理サーバは、管理する複数の広告データの中から前記コントローラに渡す前記広告データを決定する請求項5又は6に記載の制御システム。
【請求項8】
前記管理サーバは、前記メモリ装置のアクセス先、及び、前記要求を行った装置に関する情報の少なくとも一方を用いて、管理する複数の広告データの中から前記要求に応じて前記コントローラに渡す前記広告データを決定する請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記管理サーバは、前記コントローラから前記要求を行った装置に関する情報を取得する請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記広告データを出力することは、前記コンテンツと前記広告データに基づく広告画像とを前記表示装置の同一の画面のそれぞれ異なる領域に表示することを含む請求項1~9のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項11】
前記広告データを出力することは、予め設定された条件に応じて、前記広告データの表示領域の、前記コンテンツの表示領域に対する位置を変化させることを含む請求項1~10のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項12】
前記広告データは音声を含み、
前記広告データを出力することは、同時に出力する前記コンテンツが音声を含む場合に、前記広告データの音声の出力を制限することを含む請求項1~11のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項13】
前記コンテンツを取得することは、前記要求に従って前記メモリ装置として、前記要求を行った装置に搭載されるメモリと、前記要求を行った装置に搭載されていないメモリ装置とを切り替えることを含む請求項1~12のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項14】
前記コントローラは、前記表示装置に取り付け可能である請求項1~13のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項15】
前記要求は前記表示装置とは異なる装置から行われ、前記要求を行った前記表示装置とは異なる装置で出力中のコンテンツを前記表示対象のコンテンツとした出力の要求を含む請求項1~14のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項16】
前記コントローラが前記広告データを前記表示装置から出力させることは、前記広告データの出力期間の少なくとも一部が前記コンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように出力させることを含む請求項1~15のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項17】
前記コントローラが前記コンテンツを前記表示装置に表示させることは、前記広告データを前記表示装置の第1の表示領域で出力させ、前記出力の完了後に、前記第1の表示領域と異なる表示領域である第2の表示領域で前記コンテンツの表示を開始させることを含む請求項1~15のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項18】
前記コントローラによる前記表示装置への表示を制御することは、前記コントローラが複数のプログラムを実行することによって、前記複数のプログラムそれぞれの画面を前記表示装置に表示させる制御を含み、
前記広告データを前記表示装置から出力させることは、前記複数のプログラムそれぞれの画面の表示に対して、前記複数のプログラムのうちの実行するプログラムに応じた表示のタイミング、及び、又は、表示位置で前記広告データを出力させることを含む請求項1~17のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項19】
特定の表示装置に専用のコンテンツを表示させるよう制御するコントローラと、
管理サーバと、を備え、
前記表示装置は、ディスプレイとセンサを有し、
前記ディスプレイは、コンテンツを表示する第1領域と、広告データを表示する第2領域と、で構成されており、
前記コントローラはプロセッサを含み、前記専用のコンテンツの表示の要求に応じて、
メモリ装置に記憶されている前記要求で指定された前記専用のコンテンツと、前記管理サーバの管理する広告データと、を取得し、
前記専用のコンテンツを前記特定の表示装置の第1領域に表示させるとともに、前記広告データを前記特定の表示装置の第2領域から出力させ
前記プロセッサは、前記第2領域の少なくとも一部が遮られたことを前記センサが検知すると前記第1領域に表示させたコンテンツの表示を終了する切替処理を実行する制御システム。
【請求項20】
前記コントローラが前記専用のコンテンツを前記特定の表示装置に表示させることは、前記広告データの前記特定の表示装置からの出力の完了後に前記専用のコンテンツの表示を開始させることを含む請求項19に記載の制御システム。
【請求項21】
表示装置での表示の制御方法であって、
前記表示装置は、ディスプレイとセンサを有し、
前記ディスプレイは、コンテンツを表示する第1領域と、広告データを表示する第2領域と、で構成されており、
前記表示装置での表示対象のコンテンツの要求を受け付け、
前記要求に応じてメモリ装置に記憶されている前記コンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、
前記コンテンツを前記表示装置の第1領域に表示させるとともに、出力期間の少なくとも一部が前記コンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように、前記広告データを前記表示装置の第2領域から出力させ、
前記第2領域の少なくとも一部が遮られたことを前記センサが検知すると前記第1領域に表示させたコンテンツの表示を終了する切替処理を実行する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、テレビ番組では所定の間隔で広告が出力されて、番組のスポンサーなどの広告効果が確保されている。例えば、特開2014-123872号公報(以下、特許文献1)の表示装置を利用すると、本来用途としてテレビ番組を表示する一方、副用途として広告を表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-123872号公報
【発明の概要】
【0004】
昨今、画像などのコンテンツもテレビ番組と同様にディスプレイで出力し視聴するようになっている。広告が出力されないコンテンツの出力が多くなると広告効果が薄くなってしまう。そのため、コンテンツの出力にも広告効果を求める声が高まっている。そこで、広告効果を維持してコンテンツを出力できる制御システム及び制御方法を提供する。
【0005】
ある実施の形態に従うと、制御システムは、表示装置への表示を制御するコントローラと、管理サーバと、を備え、コントローラはコンテンツ表示の要求に応じて、メモリ装置に記憶されている要求で指定された表示対象のコンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、コンテンツを表示装置に表示させるとともに、広告データを表示装置から出力する。
【0006】
ある実施の形態に従うと、制御システムは、特定の表示装置に専用のコンテンツを表示させるよう制御するコントローラと、管理サーバと、を備え、コントローラは、専用のコンテンツの表示の要求に応じて、メモリ装置に記憶されている要求で指定された専用のコンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、専用のコンテンツを特定の表示装置に表示させるとともに、広告データを特定の表示装置から出力させる。
【0007】
ある実施の形態に従うと、制御方法は表示装置での表示の制御方法であって、表示装置での表示対象のコンテンツの要求を受け付け、要求に応じてメモリ装置に記憶されているコンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、コンテンツを表示装置に表示させるとともに、出力期間の少なくとも一部がコンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように、広告データを表示装置から出力する。
【0008】
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施の形態に係る制御システムの構成の一例を示す概略図である。
図2図2は、制御システムに含まれる管理サーバの構成の一例を示す概略ブロック図である。
図3図3は、制御システムに含まれる表示装置の構成の一例を示す概略ブロック図である。
図4図4は、端末装置でコンテンツ表示中の画面例である。
図5図5は、端末装置でコンテンツの表示を指示するための画面例である。
図6図6は、制御システムにおける制御方法の一例を表した図である。
図7図7は、制御システムにおける制御方法の他の例を表した図である。
図8図8は、制御システムにおける制御方法の他の例を表した図である。
図9図9は、制御システムにおける制御方法の他の例を表した図である。
図10図10は、表示装置のディスプレイにおけるコンテンツ表示領域と広告表示領域との位置関係の例、及び、その変化を表した図である。
図11図11は、第5の実施の形態に係る表示装置に表示されるホーム画面の具体例を示す概略図である。
図12図12は、処理装置のプロセッサが実行する各処理を表した概略図である。
図13図13は、ユーザ画像の生成方法を説明する図である。
図14図14は、試着画像の生成方法を説明する概略図である。
図15図15は、パターンの提案画面の一例を表した概略図である。
図16図16は、パターンの提案画面の一例を表した概略図である。
図17図17は、パターンの提案画面の一例を表した概略図である。
図18図18は、試着モードにおける表示画面の他の具体例を表した概略図である。
図19図19は、表示装置のディスプレイにおいて、複数の広告を表示する一例を表した図であり(a)はサブディスプレイに複数の広告を表示した図であり、(b)はメインディスプレイに複数の広告を表示した図であり、(c)はメインディスプレイとサブディスプレイに複数の広告を表示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<1.制御システム及び制御方法の概要>
【0011】
(1)実施の形態に係る制御システムは、表示装置への表示を制御するコントローラと、管理サーバと、を備え、コントローラはコンテンツ表示の要求に応じて、メモリ装置に記憶されている要求で指定された表示対象のコンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、コンテンツを表示装置に表示させるとともに、広告データを表示装置から出力させる。これにより、コンテンツが表示装置で表示される際に広告データも表示装置から出力されるようになる。そのため、ユーザは、コンテンツの視聴にあたって広告も視聴することになる。そのため、広告効果を高めることができる。
【0012】
(2)好ましくは、コンテンツを取得することは、コントローラがメモリ装置にアクセスしてコンテンツを取得することを含む。これにより、表示装置でコンテンツが出力されるようになる。
【0013】
(3)好ましくは、広告データを取得することは、コントローラが管理サーバにアクセスして広告データを取得することを含む。これにより、表示装置で広告が出力されるようになる。
【0014】
(4)好ましくは、広告データを取得することは、コントローラが、メモリ装置のアクセス先、及び、コンテンツ表示の要求を行った装置に関する情報の少なくとも一方を用いて、管理サーバの管理する複数の広告データの中から取得する広告データを決定することを含む。これにより、同時に表示されるコンテンツ、又は、視聴するユーザに適した広告が出力される可能性が高くなる。
【0015】
(5)好ましくは、コンテンツと広告データとを取得することは、コントローラが管理サーバに要求し、管理サーバがメモリ装置にアクセスしてコンテンツを取得し、管理サーバが、広告データとコンテンツとをコントローラに渡すことを含む。これにより、表示装置でコンテンツ及び広告が出力されるようになる。
【0016】
(6)好ましくは、管理サーバは、コントローラからメモリ装置のアクセス先を取得する。これにより、管理サーバはコンテンツを取得することができる。
【0017】
(7)好ましくは、管理サーバは、管理する複数の広告データの中からコントローラに渡す広告データを決定する。これにより、表示装置に適した広告が表示されるようになる。
【0018】
(8)好ましくは、管理サーバは、メモリ装置のアクセス先、及び、コンテンツ表示の要求を行った装置に関する情報の少なくとも一方を用いて、管理する複数の広告データの中から要求に応じてコントローラに渡す広告データを決定する。これにより、表示装置に適した広告が表示されるようになる。
【0019】
(9)好ましくは、管理サーバは、コントローラからコンテンツ表示を行った装置に関する情報を取得する。これにより、表示装置に適した広告を決定できる。その結果、表示装置に適した広告が表示されるようになる。
【0020】
(10)好ましくは、広告データを出力することは、コンテンツと広告データに基づく広告画像とを表示装置の同一の画面のそれぞれ異なる領域に表示することを含む。これにより、ユーザはコンテンツを視聴する際に広告も視聴することになる。また、コンテンツの表示が広告に妨げられることがない。その結果、ユーザの利便性を損なうことなく広告効果を得ることができる。
【0021】
(11)好ましくは、広告データを出力することは、予め設定された条件に応じて、広告データの表示領域の、コンテンツの表示領域に対する位置を変化させることを含む。これにより、広告の表示が妨げられ難くなる。その結果、ユーザはコンテンツを視聴する際に広告も視聴するようになる。そのため、広告効果を高めることができる。
【0022】
(12)好ましくは、広告データは音声を含み、広告データを出力することは、同時に出力するコンテンツが音声を含む場合に、広告データの音声の出力を制限することを含む。これにより、コンテンツの音声が広告の音声に妨げられにくくなる。そのため、ユーザの利便性を維持しつつ広告効果を確保することができる。
【0023】
(13)好ましくは、コンテンツを取得することは、コンテンツ表示の要求に従ってメモリ装置として、コンテンツ表示の要求を行った装置に搭載されるメモリと、要求を行った装置に搭載されていないメモリ装置とを切り替えることを含む。これにより、より多くのコンテンツが取得できるようになる。その結果、表示装置で表示可能なコンテンツが多くなり、ユーザの利便性が増す。
【0024】
(14)好ましくは、コントローラは、表示装置に取り付け可能である。これにより、既存の表示装置を利用することができる。
【0025】
(15)好ましくは、要求は表示装置とは異なる装置から行われ、その要求を行った装置で出力中のコンテンツを表示対象のコンテンツとした出力の要求を含む。コンテンツ表示の要求を行う、表示装置とは異なる装置は、例えば、ユーザの携帯する端末装置などである。これにより、端末装置などの、表示装置とは異なる、コンテンツ表示の要求を行った装置で表示中のコンテンツを表示装置で表示させることができる。
【0026】
(16)好ましくは、コントローラが広告データを表示装置から出力させることは、広告データの出力期間の少なくとも一部がコンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように出力させることを含む。出力期間の少なくとも一部がコンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように広告データを表示装置から出力することで、ユーザは、コンテンツの視聴時に広告も視聴することになる。そのため、広告効果を高めることができる。
【0027】
(17)好ましくは、コントローラがコンテンツを表示装置に表示させることは、広告データを表示装置の第1の表示領域で出力させ、広告データの出力の完了後に、第1の表示領域と異なる表示領域である第2の表示領域でコンテンツの表示を開始させることを含む。これにより、表示装置のユーザはコンテンツの表示を視聴するためには広告データを視聴することになる。そのため、広告効果を高めることができる。また、広告データがコンテンツの表示と異なる領域に表示されるようになり、コンテンツの雰囲気を損なうことがない。
【0028】
(18)好ましくは、コントローラによる表示装置への表示を制御することは、コントローラが複数のプログラムを実行することによって、複数のプログラムそれぞれの画面を表示装置に表示させる制御を含み、広告データを表示装置から出力させることは、複数のプログラムそれぞれの画面の表示に対して、複数のプログラムのうちの実行するプログラムに応じた表示のタイミング、及び、又は、表示位置で広告データを出力させることを含む。これにより、実行するプログラムと出力させる広告との関係を適切な関係とできる。その結果、広告効果を高めたり、ユーザの利便性を損なわないようにしたりできる。
【0029】
(19)実施の形態に係る制御システムは、特定の表示装置に専用のコンテンツを表示させるよう制御するコントローラと、管理サーバと、を備え、コントローラは、専用のコンテンツの表示の要求に応じて、メモリ装置に記憶されている要求で指定された専用のコンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、専用のコンテンツを特定の表示装置に表示させるとともに、広告データを特定の表示装置から出力させる。これにより、特定の表示装置に専用のコンテンツを表示させる際に広告データが表示される。そのため、例えば、特定の表示装置のユーザと専用のコンテンツの提供者との経済的なバランスなど、特定の表示装置と専用のコンテンツの提供との関係を適切に保つことができる。
【0030】
(20)好ましくは、コントローラが専用のコンテンツを特定の表示装置に表示させることは、広告データの特定の表示装置からの出力の完了後に専用のコンテンツの表示を開始させることを含む。これにより、表示装置のユーザは専用のコンテンツの表示を視聴するためには広告データを視聴することになる。そのため、広告効果を高めることができる。
【0031】
(21)実施の形態に係る制御方法は表示装置での表示の制御方法であって、表示装置での表示対象のコンテンツの要求を受け付け、要求に応じてメモリ装置に記憶されているコンテンツと、管理サーバの管理する広告データと、を取得し、コンテンツを表示装置に表示させるとともに、出力期間の少なくとも一部がコンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように、広告データを表示装置から出力する。出力期間の少なくとも一部がコンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように広告データを表示装置から出力することで、ユーザは、コンテンツの視聴時に広告も視聴することになる。そのため、広告効果を高めることができる。
【0032】
<2.制御システム及び制御方法の例>
【0033】
[第1の実施の形態]
【0034】
図1を参照して、第1の実施の形態に係る制御システム(以下、単にシステムと略する)100は、表示装置5での情報出力を制御するシステムである。
【0035】
システム100は、管理サーバ1を含む。管理サーバ1は、表示装置5で出力するデータを管理するサーバである。管理サーバ1は、機器データベース121と広告データベース122とを有する。
【0036】
機器データベース121は、後述する端末装置6を特定するデータ、及び、そのデータに関連付けられたデータを登録しておくデータベースである。端末装置6を特定するデータに関連付けられたデータは、端末装置6に関連付けられた情報を示すデータである。端末装置6に関連付けられた情報は、例えば、端末装置6のユーザの年齢や性別や氏名や住所や家族構成などの属性、端末装置6の種類や位置などの属性、対応付けられた表示装置5の種類や位置などの属性、などである。機器データベース121は、さらに、表示装置5を特定するデータ、及び、そのデータに関連付けられたデータを記憶していてもよい。関連付けられたデータは、同様である。このようなデータが登録されることで、後述する決定処理113でこれらデータを用いて適した広告データを決定することができる。
【0037】
広告データベース122は、広告データを登録しておくデータベースである。広告データは、表示装置5において広告を出力するためのデータであって、画像データを含む。また、テロップなどのテキストデータや音声データを含んでもよい。
【0038】
好ましくは、広告データベース122には、広告データごとに、その広告の適した配信先に関するデータが登録される。適した配信先に関するデータは、対象とするユーザの年齢や性別や氏名や住所や家族構成などの属性、対象とするユーザの所有する端末装置6の種類や位置などの属性、表示する表示装置5の種類や位置などの属性、などである。このようなデータが登録されることで、後述する決定処理113でこれらデータを用いて、配信に適した広告データを決定することができる。
【0039】
なお、管理サーバ1は、協働する複数装置から構成されてもよい。例えば、機器データベース121と広告データベース122とをそれぞれを有する2台のサーバから構成されてもよい。
【0040】
管理サーバ1は、インターネット等の通信網3を介して通信する機能を有し、表示装置5と通信網3を介して通信する。管理サーバ1は、端末装置6と通信網3を介して通信してもよい。
【0041】
表示装置5は、ディスプレイ54を有する表示装置である。ディスプレイ54は、表示装置5での情報出力を行う装置の一例である。ディスプレイ54は、一例として、図1に示されたように、メインディスプレイ54A及びサブディスプレイ54Bからなる。メインディスプレイ54A及びサブディスプレイ54Bは、図1に示されたように、同じ方向を向くように配置されている。好ましくは、メインディスプレイ54A及びサブディスプレイ54Bは、同一平面に含まれるように配置されている。これによって、メインディスプレイ54A及びサブディスプレイ54Bが同時に視認される。なお、ディスプレイ54は1枚のディスプレイであってもよい。
【0042】
システム100は、表示装置5の有するコントローラ50を含む。コントローラ50は、表示装置5での情報出力を制御する。また、コントローラ50は、端末装置6から受信したデータに基づく処理も実行する。
【0043】
コントローラ50は、以降の説明では、表示装置5に内包され、ディスプレイ54などと一体の装置を構成する部品である。他の例として、コントローラ50は、ディスプレイ54を有する表示装置5に対して着脱可能な装置であってもよい。これにより、既存の表示装置をシステム100の制御対象の表示装置5として機能させることができる。
【0044】
表示装置5は、通信網3を介して通信する機能を有し、管理サーバ1と通信網3を介して通信する。表示装置5は、さらに、無線通信機能を有し、端末装置6と無線通信する。
【0045】
端末装置6は、スマートフォン、タブレットなどであって、プロセッサ61と、メモリ62とを有している。端末装置6は、さらに、カメラ63を有して、撮影画像をコンテンツとしてメモリ62に記憶していてもよい。端末装置6は、表示装置5のユーザの携帯する装置であって、表示装置5に対して無線通信可能な程度の近傍で使用することが想定されている。
【0046】
端末装置6は、無線通信する機能を有し、表示装置5と無線通信する。また、端末装置6は、通信網3を介して通信する機能を有し、管理サーバ1と通信網3を介して通信してもよい。
【0047】
システム100は、さらに、コンテンツサーバ2を含む。コンテンツサーバ2は、コンテンツを記憶しているメモリ装置を有する。コンテンツは、表示装置5で出力されることが可能なものを含む。コンテンツは、例えば、端末装置6のカメラ63によって撮影され、端末装置6から送信された撮影画像であってもよい。コンテンツサーバ2は、通信網3を介して通信する機能を有する。なお、コンテンツサーバ2は、管理サーバ1と一体の装置であってもよい。
【0048】
第1の実施の形態に係るシステム100において、端末装置6は、表示装置5と無線通信する。表示装置5は、端末装置6から受信したデータに基づく処理を実行し、その処理に従って管理サーバ1と通信網3を介して通信する。管理サーバ1は、表示装置5から受信したデータに基づく処理を実行し、その処理に従ってコンテンツサーバ2と通信網3を介して通信してコンテンツを取得し、表示装置5に渡す。また、管理サーバ1は、その処理に従って端末装置6と通信網3を介して通信してもよい
【0049】
図2を参照して、管理サーバ1は、プロセッサ11とメモリ12とを有するコンピュータで構成される。メモリ12は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。管理サーバ1は、通信網3にアクセスするための通信装置13をさらに有する。
【0050】
メモリ12は、機器データベース121と、広告データベース122とを有する。また、メモリ12は、後述する配信結果123を記憶している。また、メモリ12は、プロセッサ11によって実行されるコンピュータプログラム124を記憶している。
【0051】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているコンピュータプログラム124を実行することによって、第1取得処理111を実行する。第1取得処理111は、通信装置13が通信網3を介して表示装置5から受信したデータから、以降の処理に用いるデータを取得する処理である。
【0052】
以降の処理に用いるデータは、表示装置5で出力するコンテンツ(以下、表示対象のコンテンツとも称する)を特定するデータを含む。また、以降の処理に用いるデータは、端末装置6を特定するデータを含んでもよい。
【0053】
プロセッサ11はコンピュータプログラム124を実行することによって、第2取得処理112を実行する。第2取得処理112は、表示対象のコンテンツを、そのコンテンツを格納しているメモリ装置から取得する処理である。メモリ装置は、例えば、コンテンツサーバ2に搭載されているメモリ装置である。メモリ装置は、端末装置6に含まれるメモリ62であってもよい。メモリ装置のアクセス先情報は、表示装置5からの要求に含まれていてもよいし、予め記憶していてもよい。前者の場合、プロセッサ11は、第1取得処理111においてメモリ装置のアクセス先情報も取得する。
【0054】
プロセッサ11はコンピュータプログラム124を実行することによって、決定処理113を実行する。決定処理113は、表示装置5から受信したデータに基づき、広告DB122に登録されている広告データの中から、表示装置5に渡す広告データを決定する処理である。
【0055】
プロセッサ11はコンピュータプログラム124を実行することによって、配信処理114を実行する。配信処理114は、メモリ装置から取得したコンテンツデータと、決定処理113で決定された広告データとを、表示装置5に送信する処理である。
【0056】
図3を参照して、表示装置5は、メインディスプレイ54A及びサブディスプレイ54Bを有する。また、表示装置5は、情報を表示する他の装置の例としてスピーカ55をさらに含んでもよい。表示装置5は、通信網3にアクセスするための第1通信装置53をさらに有する。また、表示装置5は、アンテナ59を備え、無線通信を行う第2通信装置58を有する。なお、センサ56については後述する。
【0057】
表示装置5は、コントローラ50を含む。コントローラ50は、プロセッサ51とメモリ52とを有するコンピュータで構成される。メモリ52は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。
【0058】
メモリ52は、固有データを記憶している固有データDB521と、プロセッサ51によって実行されるコンピュータプログラムと、を記憶している。プロセッサ51によって実行されるコンピュータプログラムは、コンテンツモード用プログラム522、他モード用プログラム523、及び、表示制御プログラム524を含む。
【0059】
コンテンツモード用プログラム522は、プロセッサ51にコンテンツモードの処理を実行させるプログラムである。コンテンツモードは、管理サーバ1から配信されたコンテンツを出力する動作モードである。他モード用プログラム523は、プロセッサ51に、コンテンツモード以外の動作モードの処理を実行させるプログラムである。コンテンツモード以外の動作モードは、例えば、テレビ番組を表示するテレビモード、広告を表示する広告モード、スポーツや美容などのトレーナーによるデモンストレーションや指導を表示するトレーナー表示モード、などである。表示制御プログラム524は、プロセッサ51の動作モードをコンテンツモードや他のモードに切り替える処理をプロセッサ51に実行させるプログラムである。なお、テレビモードとは、具体的には、表示装置5に受信したテレビ放送波(衛星放送などを含む)を再生する動作モードである。これにより、表示装置5でテレビ番組が再生されるため、表示装置5をテレビとして用いることができる。
【0060】
プロセッサ51は、メモリ52に記憶されているコンテンツモード用プログラム522を実行することによって、取得処理511を実行する。取得処理511は、端末装置6から無線通信によって受信したデータから、管理サーバ1に対してコンテンツ表示用のデータを要求するために必要なデータを取得する処理である。必要なデータは、例えば、コンテンツを特定するデータを含む。コンテンツを特定するデータは、コンテンツ名を示すデータ、作成日時を示すデータ、作成者を示すデータ、コンテンツを記憶するメモリ装置のアクセス先情報、などである。また、必要なデータは、端末装置6の固有データを含んでもよい。
【0061】
プロセッサ51はコンテンツモード用プログラム522を実行することによって、要求処理512を実行する。要求処理512は、管理サーバ1に対してコンテンツ表示用データを要求する処理である。具体的に、要求処理512でプロセッサ51は、取得処理511で取得したデータを第1通信装置53に渡して管理サーバ1に送信させる。
【0062】
プロセッサ51はコンテンツモード用プログラム522を実行することによって、第1出力処理513を実行する。第1出力処理513は、管理サーバ1から受信したデータに基づく情報出力のための処理である。第1出力処理513は、コンテンツを出力するコンテンツ出力処理514と、広告を出力する広告出力処理515と、を含む。なお、図3に示された決定処理519、及び、切替処理516は、本実施の形態に係る表示装置5のプロセッサ51の実行する処理ではなく、後の実施の形態において説明する。
【0063】
コンテンツ出力処理514は、主にメインディスプレイ54Aに、管理サーバ1から取得したコンテンツデータに基づくコンテンツを表示する処理である。コンテンツの出力は、さらに、スピーカ55からの音声出力を含んでもよい。
【0064】
広告出力処理515は、主にサブディスプレイ54Bに、管理サーバ1から取得した広告データに基づく広告を表示する処理である。広告の出力は、さらに、スピーカ55からの音声出力を含んでもよい。プロセッサ51は、コンテンツ出力処理514を実行することでコンテンツの表示中に、広告の表示が少なくとも一部、重複するように広告出力処理515を実行する。これにより、コンテンツを視聴するユーザによって広告も視聴されることになり、広告効果を高めることができる。
なお、ディスプレイ54が1枚からなる場合は、ディスプレイ54の全体又は一部に、管理サーバ1から取得した広告データに基づく広告を表示するようにしてもよい。
【0065】
プロセッサ51は他モード用プログラム523を実行することによって、第2出力処理518を実行する。第2出力処理518は、コンテンツ以外の、他モードでの表示対象をメインディスプレイ54A及び/又はサブディスプレイ54Bに表示する処理である。これにより、コンテンツモード以外の他の動作モードでのディスプレイ54の表示が実現される。また、プロセッサ51が表示制御プログラム524を実行することによって実行するプログラムがコンテンツモード用プログラム522と他モード用プログラム523とで切り替えられる。これにより、動作モードがコンテンツモードと他のモードとに切り替えられる。
【0066】
本実施の形態に係るシステム100では、表示装置5と無線通信可能な範囲にある端末装置6から表示装置5に対して表示の指示が無線通信されることで、表示装置5での情報表示を行うための処理が実行される。表示の指示は、一例として、図4に示されたように、端末装置6のディスプレイ64でコンテンツを表示中に、そのコンテンツの表示装置5への表示を指示することである。図4の例の場合、端末装置6のプロセッサ61は、ディスプレイ64でコンテンツを表示中に、そのコンテンツの表示装置5への表示を指示するためのボタン641をコンテンツとともに表示する。ボタン641に対してユーザ操作が行われると、端末装置6から表示の指示とともに、ディスプレイ64で表示中のコンテンツを特定するデータが表示装置5に対して無線通信される。これにより、端末装置6にて表示中のコンテンツを表示装置5で表示させる指示を行うことができる。この例では、表示装置5のディスプレイ54は端末装置6のディスプレイ64より大きいことが想定されている。そのため、このように用いることによって、ディスプレイ64で表示中のコンテンツを大画面にて視聴することができる。
【0067】
表示装置5に表示を指示するコンテンツは、端末装置6のディスプレイ64で表示中のコンテンツに限定されない。他の例として、ディスプレイ64の表示に関わらず、表示装置5に表示を指示するコンテンツを指定できてもよい。例えば、図5に示されるように、端末装置6のプロセッサ61は、ディスプレイ64に表示装置5に表示対象のコンテンツを選択する画面642を表示し、その中から選択を受け付ける。そして、ボタン641に対してユーザ操作が行われると、端末装置6から表示の指示とともに、選択されたコンテンツを特定するデータが表示装置5に対して無線通信される。このように用いることによって、ユーザは端末装置6を用いて表示装置5で表示対象のコンテンツを選択し表示させることができる。そのため、ユーザの表示装置5への表示のための操作がしやすくなる。
【0068】
端末装置6から表示装置5に送信されるコンテンツを特定するデータは、コンテンツ名などの固有情報を含む。さらに、そのコンテンツデータを格納しているメモリ装置を特定するデータを含んでもよい。メモリ装置を特定するデータは、アドレスなどのアクセス先を示すデータや、メモリ装置の識別情報などである。これにより、後述する処理において管理サーバ1がコンテンツデータを取得することが可能になる。
【0069】
第1の実施の形態に係るシステム100では、図6に示される制御方法で、表示装置5での情報出力が制御される。すなわち、図6を参照して、図4又は図5に示されたような端末装置6に対するユーザ操作に従って、端末装置6から表示装置5に対して表示の指示が行われると(ステップS1)、表示装置5のコントローラ50では、プロセッサ51が、端末装置6から受信したデータから、表示対象のコンテンツを特定するデータを取得する処理(取得処理511)を実行する(ステップS3)。そして、コントローラ50は表示装置5から管理サーバ1に、コンテンツデータの要求を行わせる(ステップS5)。ステップS5の要求には、コンテンツを特定するデータが含まれる。また、表示装置5を特定するデータが含まれる。また、端末装置6を特定するデータが含まれてもよい。
【0070】
表示装置5からステップS5の要求を受けた管理サーバ1では、ステップS5の要求から必要なデータを取得する処理(第1取得処理111)を実行する(ステップS7)。そして、管理サーバ1は、取得したデータを用いて、表示装置5に配信するコンテンツデータを取得する(ステップS9)。ステップS9では、一例として、コンテンツ名などのコンテンツの固有データを用いて、アクセス可能なメモリ装置を検索し、該当するコンテンツデータを取得してもよい。また、ステップS5の要求からコンテンツデータが格納されているメモリ装置のアクセス先情報を取得した場合、ステップS9では、そのメモリ装置にアクセスしてコンテンツデータを取得する。メモリ装置は、例えば、コンテンツサーバ2であってもよいし、端末装置6のメモリ62であってもよい。
【0071】
また、管理サーバ1では、取得したデータを用いて、広告DB122に登録されている広告データから、表示装置5に配信する広告データを決定する(ステップS11)。ステップS11では、一例として、端末装置6に関する情報を用いて広告データを決定する。例えば、広告DB122に適した配信先に関するデータも登録されている場合、端末装置6が登録されている、適した配信先に関するデータと合致する広告データが決定される。
【0072】
他の例として、表示対象のコンテンツに関する情報を用いて広告データを決定してもよい。表示対象のコンテンツに関する情報は、例えば、コンテンツ名やコンテンツを格納しているメモリ装置のアクセス先情報などである。例えば、広告DB122に同時に表示するコンテンツに関するデータも登録されている場合、表示対象のコンテンツが登録されている同時に表示するコンテンツと合致する広告データが決定される。
【0073】
さらに他の例として、これらの組み合わせによって広告データが決定されてもよい。また、他の例として、最新の広告データや、配信対象として予め記憶されている広告データが決定される。
【0074】
管理サーバ1は、ステップS9で取得されたコンテンツデータ、及び、ステップS11で決定された広告データを表示装置5に対して配信する処理(配信処理114)を実行する(ステップS13)。これにより、これらデータが表示装置5に配信される(ステップS15)。
【0075】
好ましくは、管理サーバ1は、ステップS15で広告データを表示装置5に配信すると、配信結果DB123に配信データごとに配信結果を登録する(ステップS17)。これにより、広告主に報告するなどの処理に用いることができる。
【0076】
ステップS15で配信されたデータを受信した表示装置5は、受信したデータに基づく表示を行う(ステップS19)。ステップS19では、コンテンツデータに基づくコンテンツが主にメインディスプレイ54Aに、広告データに基づく広告が主にサブディスプレイ54Bに表示される。このとき、広告がコンテンツの表示期間の少なくとも一部と重複するように広告が表示される。すなわち、ステップS19では、コンテンツと広告とが同時に表示される。これにより、広告効果を高められる。
【0077】
なお、表示装置5のコントローラ50が指示を受け取る元は端末装置6に限定されない。他の例として、表示装置5の有する、図示しない入力装置であってもよい。入力装置は、例えば、タッチパネルであるメインディスプレイ54Aなどである。この場合、メインディスプレイ54Aに図5に示された操作画面が表示されて、ユーザ操作を受け付けてもよい。そして、ステップS1はユーザ操作に従う操作信号がメインディスプレイ54Aからコントローラ50に渡され、以降の処理が行われてもよい。この場合も同様に、表示装置5でコンテンツと広告とを同時に表示させることができ、コンテンツの表示における広告効果を高めることができる。
【0078】
[第2の実施の形態]
【0079】
管理サーバ1での処理の少なくとも一部を、表示装置5のコントローラ50が行ってもよい。例えば、図6では管理サーバ1がステップS9で実行したコンテンツ取得処理を、図7に示されるように、表示装置5のコントローラ50が行ってもよい(ステップS10)。この場合、コントローラ50がコンテンツサーバ2や端末装置6のメモリ62などの、コンテンツを記憶しているメモリ装置にアクセスしてコンテンツデータを取得する。このようにしても、上記と同様に、表示装置5でコンテンツを表示させることができる。
【0080】
他の例として、図6では管理サーバ1がステップS11で行っていた広告データの決定を、図8に示されるように、表示装置5のコントローラ50が行ってもよい(ステップS18)。この場合、管理サーバ1は、広告DB122に登録されている広告データを読み出して(ステップS12)、コンテンツデータとともに表示装置5に配信する(ステップS15)。
【0081】
この例に係る表示装置5のコントローラ50に含まれるプロセッサ51は、広告出力処理515において、図3にて点線で示された決定処理519を実行する。すなわち、コントローラ50は、受信した広告データの中から表示に用いる広告データを決定する(ステップS18)。決定処理519は、決定処理113と同様である。すなわち、コントローラ50は、端末装置6に関する情報や、表示対象のコンテンツが格納されているメモリ装置のアクセス先情報などに基づいて表示に用いる広告データを決定する。このようにしても、上記と同様に、表示装置5でコンテンツを表示させることができる。
【0082】
さらに他の例として、さらに、図6のステップS15で管理サーバ1が行っていた広告データの配信も、図9に示されるように、表示装置5のコントローラ50が行ってもよい(ステップS12-1、S12-2)。すなわち、コントローラ50は、管理サーバ1にアクセスして、管理サーバ1の広告DB122に登録されている広告データの中から取得する広告データを決定する(ステップS12-1)。そして、決定した広告データを管理サーバ1から取得する(ステップS12-2)。このようにしても、上記と同様に、表示装置5でコンテンツを表示させることができる。
【0083】
[第3の実施の形態]
【0084】
表示装置5において、メインディスプレイ54A及びサブディスプレイ54Bが同一平面に含まれるように配置されていることで、ステップS19の表示処理によって、コンテンツと広告とが、を表示装置5のディスプレイ54上の同一の画面のそれぞれ異なる領域に表示されることになる。具体的に、図10の上図では、メインディスプレイ54Aのコンテンツ表示領域41にコンテンツが表示され、同時に、サブディスプレイ54Bの広告表示領域42に広告が表示される。コンテンツ表示領域41と広告表示領域42とは同一平面内であることから、これら領域は1つの表示領域40を形成すると言える。つまり、同一の表示領域40のそれぞれ異なる領域41,42にコンテンツと広告とがそれぞれ表示される。
【0085】
システム100では、コンテンツとともに広告を表示することで、広告効果が高められる。言い換えると、広告がコンテンツと同時に表示されても視認されなければ広告効果の向上が見込まれない。視認されない状況として、サブディスプレイ54Bが覆われてしまうなどの状況が挙げられる。
【0086】
そこで、第3の実施の形態に係る表示装置5のサブディスプレイ54Bには、図3及び図10に示されるセンサ56が設けられている。センサ56は、近傍の物体の存在を検出するセンサであって、例えば近接センサである。センサ56のセンサ信号はプロセッサ51に入力される。プロセッサ51はセンサ信号より、サブディスプレイ54Bが遮られたことを検知できる。
【0087】
第3の実施の形態において、表示装置5のコントローラ50に含まれるプロセッサ51は、図3に示される切替処理516を実行する。切替処理516は、ディスプレイ54での表示を切り替える処理である。第1の例にかかる切替処理516は、センサ56からのセンサ信号より、所定時間、サブディスプレイ54Bが遮られたことが検知されると、メインディスプレイ54Aでのコンテンツの表示を終了する処理である。これにより、サブディスプレイ54Bが遮られることを防止できる。その結果、コンテンツを視聴する際には広告も視聴することになり、広告効果を高めることができる。
【0088】
第2の例に係る切替処理516は、予め設定された条件に応じて、コンテンツ表示領域41と広告表示領域42との位置関係を変化させる処理である。位置関係を変化させることは、例えば、図10の上図に示された位置関係と図10の下図に示された位置関係とで変化させることである。図10の上図に示された位置関係は、コンテンツ表示領域41をメインディスプレイ54A、広告表示領域42をサブディスプレイ54Bとする関係である。図10の下図に示された位置関係は、コンテンツ表示領域41をサブディスプレイ54Bを含む箇所、広告表示領域42をサブディスプレイ54Bを含まない箇所とする関係である。
【0089】
予め設定された条件は、所定の時間間隔であってもよいし、サブディスプレイ54Bが遮られたことが検知されたことであってもよい。これにより、広告表示領域42が遮られることを防止できる。その結果、コンテンツを視聴する際には広告も視聴することになり、広告効果を高めることができる。
【0090】
なお、表示対象のコンテンツ及び広告に音声が含まれる場合、切替処理516は表示の切り替えのみならず、音声の切り替えを行ってもよい。一例として、切替処理516は、表示対象のコンテンツが広告の出力と同時に音声を出力するものである場合、広告の音声の出力を制限する。出力の制限は、広告の音声を出力しないように切り替えること、広告の音声の音量を小に切り替えること、広告の音声をコンテンツの音声の音域とは異なる音域に切り替えること、などである。これにより、コンテンツの視聴が妨げられにくくなり、ユーザの利便性を維持しつつ広告効果を確保することができる。
【0091】
[第4の実施の形態]
【0092】
本システム100で表示を制御する表示装置5は、予め登録された表示装置であってよい。この場合、管理サーバ1の機器データベース121に、表示装置5を特定する情報が登録されている。登録された表示装置5を登録表示装置5とも称する。
【0093】
第4の実施の形態で、管理サーバ1のプロセッサ11は、表示装置5のコントローラ50からコンテンツの要求を受け付けた際に、その表示装置5が登録表示装置5である場合に、以降の処理を実行する。すなわち、プロセッサ11は、登録表示装置5であった場合に通信を確立して、要求されたコンテンツを渡すとともに広告データを渡す。これにより、登録された表示装置5のみにコンテンツの取得及び表示を許可し、さらに、その表示の際に広告データに基づく広告の表示も伴うようにできる。
【0094】
なお、図7に示されたように、表示装置5のコントローラ50が直接、コンテンツを取得する場合には、プロセッサ11は、次のような制御を行ってもよい。すなわち、コンテンツの取得に先立ってコンテンツの要求が表示装置5から管理サーバ1に送信されるために、管理サーバ1のプロセッサ11は、その表示装置5が登録表示装置5である場合にはコンテンツの取得を許容し、登録表示装置5でない場合にはコンテンツサーバ2に対してコンテンツの取得を許容しないような制御信号を出力する。これにより、登録表示装置5のみにコンテンツの取得を許可するようにできる。
【0095】
なお、登録表示装置5であるか否かの判定は、管理サーバ1のプロセッサ11側で行う例に限定されない。他の例として、表示装置5のコントローラ50側で行ってもよい。この場合、コントローラ50の固有データDB521に登録表示装置5であることを示すデータが登録されていてもよい。登録表示装置5のコントローラ50は、端末装置6からコンテンツの表示の指示を受けると管理サーバ1に対してコンテンツの要求を出力し、そうでない場合にはコンテンツの要求を出力しないように制御すればよい。コントローラ50による制御により、表示装置5は管理サーバ1を経由してはじめてコンテンツを取得して表示することができ、管理サーバ1を経由することなくコンテンツを表示することができない。
【0096】
第4の実施の形態では、登録表示装置5でコンテンツを表示する際にはコンテンツの要求が管理サーバ1に送られ、管理サーバ1の制御によって必ず広告が表示されることになる。そのため、広告効果を大幅に向上できる。そこで、第4の実施の形態においては、登録表示装置5のユーザに対して配信される広告のオーナーから一定のインセンティブが与えられようにしてもよい。インセンティブは、例えば、登録表示装置5となる表示装置の代金の少なくとも一部の負担であってもよいし、ポイントの付与などであってもよい。これにより、登録表示装置5のユーザ側にもメリットがあるシステムとなる。
【0097】
[第5の実施の形態]
【0098】
本システム100の想定される使用について説明する。一例として、本システム100には、代金の少なくとも一部がスポンサーによって補填された表示装置5が含まれている。代金が補填された表示装置5を、以降の説明ではそうでない表示装置5と区別してスポンサー付機器とも称する。
【0099】
補填の条件として管理サーバ1から同スポンサーの広告がスポンサー付機器に配信される。そのため、第5の実施の形態に係るシステム100では、スポンサー付機器に対してスポンサーの広告を効果的に配信、再生させることが必要となる。
【0100】
第5の実施の形態に係る管理装置1の機器データベース121に登録されている表示装置5を特定するデータは、表示装置5ごとにスポンサー付機器であるか否かを示す情報を含む。また、スポンサーを特定する情報をさらに含んでもよい。これにより、管理サーバ1では、広告を配信する表示装置5を特定することができるとともに、配信する広告をスポンサーに応じて決定することができる。このため、システム100に表示装置5としてスポンサー付機器とそうでない表示装置5とが混在している場合であっても、スポンサー付機器に対して広告を配信することができるとともに、適切な広告を配信することができる。
【0101】
第5の実施の形態に係る表示装置5では、一例として図11のようなホーム画面43が表示される。すなわち、図11を参照して、ホーム画面43は、複数のモードの選択用のボタン431~439を含む。ユーザは、端末装置6を用いて表示装置5に対して選択操作を行うことができる。端末装置6に替えて、図示しないリモコンなどの専用の入力装置を用いてもよい。端末装置6などから受け付けたユーザ操作を示す信号に従って、表示装置5のプロセッサ51は、起動するモードを決定する。
【0102】
複数のモードは、例えば、美術館モードを含み、ボタン431は美術館モードを選択するためのボタンである。美術館モードは、メインディスプレイ54Aに1つの絵画、又は、所定時間ごとに複数の絵画を表示するモードである。所定時間ごとに複数の絵画を表示させる場合、所定時間(例えば、10分)ごとに異なる絵画が表示されるようにしてもよい。所定時間は、予め決められていてもよいし、ユーザが自由に設定(例えば、5分、10分、1時間など)することができるようにしてもよい。
また、複数の絵画を同時に表示させてもよい。複数の絵画を同時に表示させる場合、メインディスプレイ54Aに表示するレイアウト(例えば、左右に2分割など)は、予め決められていてもよいし、ユーザが任意のレイアウト(例えば、上下に2分割など)を選択することができるようにしてもよい。
これにより、表示装置5を額縁や掛け軸のように用いることができ、高いインテリア性が得られる。
なお、メインディスプレイ54Aに表示する1つ又は複数の絵画は、表示装置5のメモリ52に記憶されていてもよいし、管理サーバ1のメモリ12に記憶されていてもよい。
【0103】
複数のモードは、例えば、試着モードを含み、ボタン432は試着モードを選択するためのボタンである。試着モードは、メインディスプレイ54Aに試着画像を表示するモードである。試着画像は、例えば、登録されたユーザの画像の少なくとも一部に、選択された服飾品の画像を装着したモデルの画像の少なくとも一部と、を併せて表示した画像のことである。ユーザの画像の少なくとも一部は、ユーザの顔を含む領域であり、モデルの画像の少なくとも一部は、服飾品を含む領域である。これにより、ユーザが選択した服飾品を装着したような画像が表示装置5のメインディスプレイ54Aに表示される。
つまり、ユーザは、実際に服飾品を試着していなくても、あたかも試着しているかのような状態を表示装置5で確認することができる。
【0104】
表示装置5のメモリ52は、試着モードで使用されるデータを含む。試着モードで使用されるデータは、モデル画像データ、ユーザ画像データ、及び、パターンテーブルデータを含む。なお、これらのデータは、管理サーバ1のメモリ12に含まれていてもよい。
【0105】
モデル画像データは、商品とサイズと属性との情報を含む。モデル画像31は、服飾品を装着したモデルを被写体として撮影することによって得られた撮影画像である。モデル画像31に含まれる商品の情報は、被写体であるモデルの装着している服飾品を特定する情報である。
モデルは、1以上の服飾品を装着している。2以上の服飾品からなるパターンを装着していてもよい。パターンは、複数種類の服飾品の組み合わせを指す。服飾品が衣服である場合、パターンはいわゆるコーディネートとも呼ばれ、例えば、ジャケット、トップス、及び、ボトムの組み合わせ、などである。服飾品群は、例えば、ジャケット等のトップス、パンツやスカートなどのボトム、シャツやブラウスなどのインナー、スニーカーやサンダルなどの靴、帽子やマフラーやアクセサリーなどの装飾品、及び、バッグ、などのうちの1以上の組み合わせである。なお、モデル画像31は、商品である服飾品ごとに装着したモデルが被写体として撮影された撮影画像であって、商品の識別情報、サイズ、その他の属性などと関連付けて記憶されていることが望ましい。
【0106】
サイズは、モデルの装着している服飾品のサイズを特定する情報である。ここでは、服飾品のサイズが異なるモデル画像31は、被写体であるモデルが異なってもよい。つまり、服飾品のサイズにあった体型のモデルの撮影画像であってもよい。これにより、サイズごとに服飾品の着こなしを確認することが可能になる。
【0107】
ユーザ画像データは、識別情報、及び、その他属性との情報を含む。その他属性は、ユーザ画像32における被写体のサイズに応じた属性を含み、例えば、ユーザの身長や体重などである。ユーザ画像32は、一例として、図14に示す表示装置5のカメラCAによって撮影された表示装置5のユーザの撮影画像の少なくとも一部である。
【0108】
パターンテーブルデータは、パターンに対するユーザ特性のマッチング度合を求めるための演算モデルを1つ以上含む。マッチング度合は、そのパターンがユーザに似合うパターンであるか否かを指標化したものであって、例えば、ポイントである。ポイントは、例えば、100点が似合う状態を表し、0点が似合わない状態を表すとした点数である(図15図16の領域562参照)。
また、パターンテーブルデータは、パターンに対して、ユーザ属性ごとにポイントを規定する、演算モデルを含む。パターンとは、性別、年齢帯、体形、顔型、肌色などのことである。
【0109】
例えば、パターンA1としては、性別「女」、年齢帯「20~30」、体形「S」、顔型「丸」、及び、肌色「色白」といった組み合わせである。そして、これらの組み合わせからなるユーザ属性についてポイント「95」を規定する。また、パターンA2としては、性別「女」、年齢帯「20~30」、体形「S」、顔型「丸」、及び、肌色「褐色」といった組み合わせである。そして、これらの組み合わせからなるユーザ属性についてポイント「60」を規定する。
つまり、パターンテーブルデータは、ユーザ属性ごとにポイントを規定する演算モデルを含む。この演算モデルを用いることにより、各パターンについて、ユーザ属性ごとにマッチング度合(パターンA1はポイント「95」、パターンA2はポイント「60」)が得られる。
【0110】
ユーザ属性ごとのポイントは、例えば、スタイリストなどのマッチング度合を判定できる人によって決定された値であってもよい。その場合、演算モデルはそのスタイリストのスタイリングのポリシーを表したものになる。つまり、1つの演算モデルはその一人のスタイリストに対応したものとなっている。以降の説明において、演算モデルとスタイリストとが対応付けられていることは、演算モデルがスタイリストによって決定されたポイントをマッチング度合として規定するものであることを意味している。
【0111】
好ましくは、パターンテーブルデータに含まれる1つの演算モデルは、複数のパターンA1,A2,・・・について、それぞれ、ユーザ属性ごとにポイントを規定している。この演算モデルを用いることにより、複数パターンA1,A2,・・・それぞれについて、ユーザ属性ごとにマッチング度合が得られる。演算モデルがスタイリストと対応したものである場合、複数のパターンA1,A2,・・・それぞれのユーザ属性ごとのポイントは、同一のスタイリストによって複数のパターンA1,A2,・・・それぞれに対して決定された値である。
【0112】
好ましくは、パターンテーブルデータは、演算モデルを複数含む。すなわち、パターンテーブルデータは、パターンA1,A2,・・・についてのユーザ属性ごとにマッチング度合を規定する演算モデルを、複数含む。
【0113】
演算モデルとスタイリストとが対応している場合、複数の演算モデルは、それぞれ異なるスタイリストによって決定された値をマッチング度合として規定したものであることが望ましい。例えば、演算モデルAには、「スタイリストA」、「スタイリストB」、「スタイリストC」が対応付けられており、演算モデルBにも、「スタイリストA」、「スタイリストB」、「スタイリストC」が対応付けられている。つまり、パターンテーブルデータは、複数スタイリストそれぞれに対応した複数の演算モデルを含んでいるものとされている。
従って、演算モデルは、1又は複数のパターンのグループについて、適したユーザ属性の傾向を規定したものであって、各スタイリストの特性、つまり、各スタイリストの設定した1以上のパターンからなるパターングループの特性を表しているとも言える。
【0114】
試着モードは、メインディスプレイ54Aに試着画像を表示するための表示処理600を含む。表示処理600は、試着画像を表示するための処理であり、より詳しくは、選択処理601、抽出処理602、及び、配置処理603を含む(図12参照)。
【0115】
選択処理601は、表示装置5から、ユーザの服飾品の選択結果を示すデータを受信し、モデル画像データベース199の中から、ユーザによって選択された服飾品を示す商品の情報が含まれたモデル画像31を選択することを含む。
選択処理601は、さらに、表示装置5からユーザの識別情報を受信し、ユーザ画像データに記憶されている複数のユーザ画像32の中から、該当するユーザのユーザ画像32を選択することを含む。該当するユーザ画像32は、例えば、受信したユーザの識別情報に一致する識別情報が含まれたユーザ画像32である。
【0116】
抽出処理602は、選択処理601によって選択されたモデル画像31から、表示に用いる領域(以下、表示領域とも称する)を抽出する処理である。この処理を実行するために、表示装置5のプロセッサ51には、モデル画像31中の、表示領域とする領域が、予め規定されている。これにより、表示領域を特定するための処理が不要となる。なお、抽出処理602は、表示に用いるユーザ画像32から表示領域を抽出することを含んでもよい。
【0117】
配置処理603は、モデル画像31の表示領域とユーザ画像32の表示領域とを、予め設定された配置規則に応じて同一画面内に配置する処理である。
好ましくは、配置処理603はサイズ変更処理604を含む。この場合、メモリ52に記憶されているモデル画像31には、画像中の服飾品の大きさに応じた情報が含まれている。画像中の服飾品の大きさに応じた情報とは、例えば、カメラCAから被写体Cとなるユーザまでの距離に応じて設定された属性のことである。サイズ変更処理604は、モデル画像31の上記属性、及び、ユーザ画像32における被写体のサイズに応じた属性の関係に基づいて、モデル画像31の表示領域及びユーザ画像32の表示領域の少なく一方のサイズを変更する処理である。
【0118】
好ましくは、配置処理603は、境界加工処理605を含む。境界加工処理605は、同一画面に配置されたモデル画像31の表示領域とユーザ画像32の表示領域との境界範囲を加工する処理であって、例えば、ぼかし加工などを行う処理である。
【0119】
試着モードは、提案処理700を含む。提案処理700は、ユーザにパターンを提案するために必要な演算を行う処理である。提案処理700は、属性抽出処理701を含む。属性抽出処理701は、表示装置5から受信したユーザの識別情報に基づいて、ユーザ画像データの中にあるユーザ画像32に含まれているユーザ属性を抽出する処理である。ユーザ属性が抽出されることで、後述の算出処理704での演算にユーザ属性を用いることができる。
【0120】
提案処理700は、第1提示処理702を含む。第1提示処理702は、パターンテーブルデータに含まれる複数の演算モデルを、ユーザが選択可能な選択肢として表示装置5のディスプレイ54Aに表示させる処理である。
【0121】
第1提示処理702は、演算モデルごとに、その演算モデルの選択肢として提示するための提示情報(例えば、演算モデルに対応したスタイリストの名前などの演算モデルの識別情報)を予め記憶しておく。
好ましくは、提示情報は、演算モデルの特徴(例えば、対象とするユーザの属性)を表す情報を更に含む。なお、演算モデルの特徴は、演算モデルに対応したスタイリストの特徴(例えば、スタイリングの対象となるユーザの属性、スタイリングのポリシー、得意とするスタイリング、活躍する雑誌などの媒体、スタイリングを手掛けた有名人など)であってもよい。
【0122】
好ましくは、第1提示処理702は、スタイリスト選択処理703を含む。スタイリスト選択処理703は、パターンテーブルデータに含まれる複数の演算モデルのうちから1以上の演算モデルを表示装置5で提示する候補として選択する処理である。スタイリスト選択処理703では、一例として、演算モデルの登録日時や、季節などの、表示装置5のユーザに関わらない情報に基づいて演算モデルが選択されてもよい。また、他の例として、表示装置5のユーザの性別や年齢帯などのユーザの属性に応じて演算モデルが選択されてもよい。
このように演算モデルが選択されることで、表示装置5では、パターンテーブルデータに含まれる複数の演算モデルのすべてではなく、選択された演算モデルが選択肢として表示されることになる。すなわち、表示装置5に選択肢として表示される演算モデルの数を抑えることができる。それにより、ユーザは、処理に用いる演算モデルを選択しやすくなる。
【0123】
また、ユーザの性別や年齢帯などの属性に応じて演算モデルが選択されることで、ユーザは、自分の属性に適した演算モデルの中から処理に用いる演算モデルを選択することができる。その結果、効率的にマッチング度合を得ることができる。
なお、スタイリスト選択処理703は、パターンテーブルデータに含まれる複数の演算モデルのうちから1つの演算モデルを選択してもよい。この場合、表示装置5には推奨する演算モデルが提示されることになり、その演算モデルを用いて演算を行うか否かの選択となる。これにより、ユーザは、演算モデルの選択を行う手間なく効率的にマッチング度合を得ることができる。
【0124】
提案処理700は、第2提示処理706を含む。第2提示処理706は、特定のパターンのマッチング度合を表示装置5に表示させる処理である。マッチング度合の表示は、マッチング度合そのものの表示であってもよいし、マッチング度合そのものに替えて、又は、加えて、マッチング度合に基づく表示であってもよい。マッチング度合に基づく表示は、マッチング度合に応じて予め規定されているテキストや画像などである。
【0125】
第2提示処理706は、後述する算出処理704で算出されたマッチング度合を示すポイントを通信装置53に渡し、表示を指示する制御信号とともに表示装置5に送信させることを含む。これにより、表示装置5のディスプレイ54Aに特定のパターンについてのマッチング度合が表示される。その結果、表示装置5のユーザは、特定のパターンが自身に似合うか否かを知ることができる。
好ましくは、第2提示処理706は、特定のパターンを構成する各服飾品を表す画像データ、又は、特定のパターンそのものを表す画像データをモデル画像データベース199の中から抽出して通信装置53に渡し、表示を指示する制御信号とともに表示装置5に送信させることを含む。これにより、表示装置5のディスプレイ54Aに特定のパターンの画像が表示される。その結果、ユーザは、特定のパターンを画像で確認することができる。
より好ましくは、第2提示処理706は、さらに、ユーザの画像データをユーザ画像データから抽出して、ユーザの画像データと特定のパターンを表す画像データとを合わせた試着画像を表示装置5のディスプレイ54Aに表示させてもよい(図15図16の領域563参照)。試着画像は静止画であっても動画であってもよい。これにより、表示装置5のディスプレイ54Aに、提案されたパターンが試着画像として表示される。その結果、表示装置5のユーザは、特定のパターンを装着した状態、つまり、試着状態を画像で確認することができる。
【0126】
提案処理700は、算出処理704を含む。算出処理704は、特定のパターンに対する、表示装置5のユーザのマッチング度合を算出する処理である。特定のパターンは、例えば、表示装置5からのデータによって指定されるパターンである。また、特定のパターンは、予め規定されているパターンであってもよい。
【0127】
算出処理704は、テーブル選択処理705を含む。テーブル選択処理705は、表示装置5から受信した、第1提示処理702によって表示装置5に表示された選択肢のうちの選択結果を示すデータに基づいて、算出処理704に用いる演算モデルをパターンテーブルデータから選択する処理である。これにより、算出処理704で選択された演算モデルを用いることができる。
算出処理704は、選択された演算モデルにおいて、特定のパターンについて各属性に対して規定されているポイントのうち、属性抽出処理701で抽出された属性に応じたポイントを読み出すことを含む。これにより、表示装置5のユーザについて特定のパターンに対するマッチング度合を示すポイントが得られる。
【0128】
試着モードは、購入処理800を含む。購入処理800は、表示処理600によって表示装置5のディスプレイ54Aに表示された服飾品を購入するための処理である。購入処理800は、表示装置5から購入の指示を受け付けて、表示中の服飾品の販売サイトに購入に必要な情報を送信することを含む。
好ましくは、購入処理800は、表示装置5のディスプレイ54Aに複数の服飾品からなるパターンが表示されている場合に、表示装置5から一括して購入の指示を受け付けると服飾品ごとにその服飾品を販売するサイトに必要な情報を渡して購入処理800を行わせる。これにより、ユーザは、服飾品ごとに異なるサイトに対して購入のための操作を行う必要がなく、ユーザ操作が簡略化される。
【0129】
試着モードにおいて、モデル画像31は、以下の方法によって生成される。すなわち、図13に示すように、カメラCAに対して予め規定された位置(カメラCAから規定の距離Lとなる位置)関係となる撮影位置に被写体Cであるモデルを配置する。なお、モデルは、装飾品を装着した状態である。
次に、距離Lに配置されたモデルをカメラCAにて撮影する。この撮影によって得られたモデル画像31に、上記位置関係に応じた属性として、例えば、距離Lを示すデータを含ませてモデル画像データベース199の中に格納する。また、好ましくは、さらに、服飾品のサイズを示すデータを含ませる。これにより、モデル画像31が登録される。
好ましくは、モデル画像31は動画である。これにより、服飾品が衣服などの全方向から試着状態を確認したいものである場合、正面からのみならず、背面や側面も試着状態を確認できる。また、後述する試着画面596において動いたときの服飾品の装着状態も表示されるため、あたかも実際に試着して動いているように試着状態を確認できる。
【0130】
距離Lは可変であってもよい。服飾品のサイズに応じてモデル画像31における服飾品のサイズを変えることで、見やすくなるためである。例えば、服飾品がスーツなどの全身に装着されるものの場合、距離Lを大きくしてモデルの全身を撮影することが望まれる。一方、服飾品がシャツなどの全身に及ばない範囲に装着されるものの場合、距離Lを小さくして服飾品が大きくなるように撮影することが望まれる。このように、モデル画像31に属性として含まれる距離Lは、モデル画像31の表示領域における被写体のサイズを示している。
このようにして、試着モード処理が実行されることによって、ディスプレイ54Aに試着画面596が表示される。
【0131】
そして、表示装置5では、ユーザによる服飾品の選択操作を受け付けることができる。このとき、表示装置5のディスプレイ54Aには、服飾品の選択用画面が表示される。選択用画面は、一例として、衣服などの通信販売用のサイトである。
【0132】
選択用画面は、服飾品を表示する領域と、その服飾品の試着画面596の表示を指示するボタンと、を含む。そのほか、服飾品の購入処理を指示するボタンなどが含まれていてもよい。ユーザによる服飾品の選択操作を受け付けることは、例えば、選択用画面においてボタンのタッチを受け付けることである。服飾品の選択を受け付けると、表示装置5は選択結果を示すデータを、ユーザの識別情報とともに管理サーバ1に送信する。
なお、服飾品の選択を受け付けることは、1つの服飾品を直接選択することのみに限定されない。他の例として、服飾品を使用する目的を選択することや、スタイリストなど服飾品を選択する者を選択すること、などによって、2つ以上の服飾品群からなる服飾品の組み合わせを選択することも含む。目的を選択することは、例えば、仕事に用いる服飾品、休日に用いる服飾品、パーティーなどの特定の催事に用いる服飾品、和服や洋装などの特定のモチーフをもって選択する服飾品などである。選択処理は、服飾品の組み合わせの選択も含む。つまり、選択処理は、1以上の服飾品を選択する処理を指す。そして、選択処理の選択結果は、選択された1つの服飾品を示す情報のみならず、複数の服飾品の組み合わせを示す目的やスタイリストなど服飾品を選択する者を示す情報も含む。
【0133】
選択結果を示すデータを受信した管理サーバ1では、ユーザの識別情報に基づいてそのユーザのユーザ画像32をユーザ画像データの中から抽出し、抽出されたユーザ画像32に含まれているユーザの属性を抽出する。抽出されるユーザの属性は、ユーザの体型を示すデータを含む。
【0134】
管理サーバ1は、さらに、表示装置5から受信した選択結果を示すデータに基づいて、選択された服飾品を装着しているモデル画像31をモデル画像データベース199の中から選択する。さらに、管理サーバ1は、選択された服飾品を装着しているモデル画像31の中から、抽出したユーザの体型に応じたサイズの服飾品を装着しているモデル画像31を選択する。
【0135】
管理サーバ1は、選択されたモデル画像31及びユーザ画像32それぞれから表示領域を抽出し、同一画面に予め設定された配置規則に応じて配置する。
詳しくは、図14に示すように、管理サーバ1は、モデル画像31から表示領域311を抽出し、ユーザ画像32から表示領域321を抽出する。モデル画像31とユーザ画像32とは同じサイズであって、表示領域311と表示領域321とは、モデル画像31及びユーザ画像32の画像サイズに対して設定されている境界線BOを挟む関係にある。すなわち、表示領域311は境界線BOよりも下、つまり、被写体であるモデルが服飾品を装着している部位を含む側、つまり、首から下の領域である。表示領域321は境界線BOよりも上、つまり、被写体であるユーザの顔を含む側の領域である。
つまり、管理サーバ1は、ディスプレイ54Aに、境界線BOに相当する境界よりも下の領域に表示領域311を配置する。また、境界線BOに相当する境界よりも上の領域に表示領域321を配置する。
【0136】
このようにして生成された画面データは、管理サーバ1から表示装置5に送信され、表示装置5のディスプレイ54A(画面540)にて表示される。このように、モデル画像31の表示領域311とユーザ画像32の表示領域321とを配置規定に従って配置することによって、ディスプレイ54Aの境界線BOに相当する境界よりも上の領域にはユーザの顔が表示される。また、ディスプレイ54Aの境界線BOに相当する境界よりも下の領域にはモデル画像31の首から下が表示される。
これにより、容易な処理によって、画像の品質の劣化を抑えて、あたかもユーザが服飾品を装着しているような画面を表示することができる。特に、少なくとも一方の画像が動画である場合にも、各領域で動画を再生するだけで、試着画面596を動画で表示することができる。つまり、容易な処理によって、画像の品質の劣化を抑えて、あたかもユーザが服飾品を装着しているような画面を動画で表示することができる。
【0137】
好ましくは、管理サーバ1は、モデル画像31に属性として含まれた距離Lと、ユーザ画像32におけるユーザのサイズに応じた属性との関係に基づいて、表示領域311及び表示領域321の少なく一方のサイズを変更する。
サイズ変更処理が行われることによって、ユーザ画像32とモデル画像31とにおいて被写体のサイズが異なる場合でも、画像解析などによってそれぞれの被写体のサイズを特定するなどの処理を不要として、これら被写体のサイズを容易に適切な関係にすることができる。その結果、容易な処理で品質の劣化を抑えて試着画面596を表示させることができる。
【0138】
好ましくは、管理サーバ1は、ディスプレイ54Aの境界線BOに相当する境界を挟む所定範囲(図14の領域549参照)を境界加工処理する。境界加工処理は、例えば、ぼかし処理などの、境界があいまいとなるような処理である。これにより、ユーザ画像32とモデル画像31との境界があいまいとなり、不自然さを抑えることができる。すなわち、容易な処理で試着画面596の品質の劣化を抑えることができる。
【0139】
管理サーバ1のプロセッサ11は、ユーザ画像データを参照して表示装置5から受信した上記の操作信号から表示装置5のユーザを特定し、ユーザ画像データからそのユーザの属性の抽出と、マッチング度合を算出する対象となる特定のパターンを特定する。
【0140】
次に、プロセッサ11は、表示装置5に演算モデルの選択肢として表示させる演算モデルを選択し、選択した演算モデルを選択肢として表示させるためのデータを表示装置5に送信させる。一例としては、スタイリストを選択してそのスタイリストを特定するデータを表示装置5に送信させるものである。
【0141】
送信されたデータを受信した表示装置5では、図16に示すように、ディスプレイ54Aにスタイリストを選択するための画面が表示される。この画面を用いて、表示装置5のユーザは用いる演算モデルとして希望するスタイリストを選択することができる。
なお、スタイリストを選択するための画面は、スタイリストごとに、スタイリング対象となるユーザの属性、スタイリングを手掛けた有名人、及び、活躍する雑誌などの媒体、などを特徴として示してもよい。これにより、ユーザは演算モデルを選択しやすくなる。
【0142】
管理サーバ1のプロセッサ11は、表示装置5からスタイリストの選択結果を示す信号を受信すると、演算処理に用いる演算モデルをパターンテーブルデータの中から選択する。なお、上記の信号が表示装置5から所定時間入力されない場合、プロセッサ11は、予めデフォルト設定されている演算モデルを選択してもよいし、以降の処理を行わずに一連の処理を終了してもよい。
【0143】
プロセッサ11は、選択された演算モデルと抽出したユーザの属性とを用いて、そのユーザに対して特定されたパターンのマッチング度合を算出する。そして、プロセッサ11は、算出結果を表示装置5に送信させる。好ましくは、プロセッサ11は、さらに、試着画像を生成し、試着画像を表示装置5に送信させる。
送信されたデータを受信した表示装置5では、図15に示すように、ディスプレイ54Aに提示画面561を表示する。すなわち、提示画面561は送信されたマッチング度合を表示する。なお、上記したように、マッチング度合そのものに替えて、又は、加えて、マッチング度合に応じて予め規定されているテキストや画像などが表示されてもよい。すなわち、マッチング度合を表すポイントの表示は必須ではない。
これにより、表示装置5のユーザは、特定のパターンについて、自身へのマッチング度合、つまり、自分に似合うか否かを知ることができる。さらに、その際に、好みのスタイリストによる自分に似合うかどうかの判断結果を知ることができる。
【0144】
好ましくは、提示画面561は、試着画像を表示する領域を含み、送信された試着画像を表示する。これにより、表示装置5のユーザは、特定のパターンを視覚的に確認することができる。また、実際に試着しなくても試着状態を視覚的に確認することができる。また、試着画像がマッチング度合とともに表示されることで、自分に似合うパターン、又は、似合わないパターンを視覚的に確認することもできる。
【0145】
好ましくは、提示画面561は、マッチング度合が算出された特定のパターンを構成する各服飾品についての購入指示を受け付けるためのボタン564をさらに含む。ボタン564は、特定のパターンを構成する服飾品ごとにあってもよい。この場合、表示装置5のプロセッサ51は、ボタン564によって指示された服飾品ごとに、管理サーバ1に対して購入処理を指示する。管理サーバ1のプロセッサ11は、ユーザ装置5から上記の指示を受け付けると、購入処理を実行する。
これにより、表示装置5のユーザは、特定のパターンを構成する服飾品を容易に購入できる。たとえば、特定のパターンを構成する服飾品が同一の販売元の商品でない場合、通常は、各販売元の販売用サイトを調べて購入手続きを行う必要がある。これに対して、提示画面561にボタンが設けられることによって、ユーザは提示画面561から各服飾品の購入処理を行うことができ、利便性が格段に高まる。
【0146】
好ましくは、提示画面561は、個別のボタンに替えて、又は、加えて、特定のパターンを構成する複数の服飾品すべてを一括して購入する指示を受け付けるためのボタン565をさらに含んでもよい。この場合、表示装置5のプロセッサ51は、管理サーバ1に対して複数の服飾品すべてについての購入処理を指示する。これにより、ユーザは服飾品ごとに購入処理を指示する必要がなくなり、利便性が格段に高まる。
【0147】
通常の通信販売で服飾品を購入する場合、ユーザは表示画面を見て自分で似合うか否かを判断した上で購入する。そのため、購入後に実際に装着してから似合わないと感じる場合もあり得る。この場合、購入した服飾品が使用されなかったり、購入元に返品されたりする場合もあり得る。この点、本システム100では、算出されたマッチング度合に基づいて、特に、所望するスタイリストによるマッチング度合に基づいて購入を判断することができるため、購入後にユーザが似合わないと感じる可能性を低減できる。これにより、販売元に対する顧客の満足度の向上にも貢献し得る。
【0148】
また、マッチング度合を算出するパターンを特定する処理を行わず、予め規定された複数のパターンがマッチング度合を算出するパターンとされるようにしてもよい。また、演算テーブルを特定するための処理を行わず、マッチング度合の算出には、登録されているすべての演算テーブル、又は、そのうちの規定された演算テーブルが用いられるようにしてもよい。
【0149】
なお、送信されたデータを受信した表示装置5では、図16に示すように、ディスプレイ54Aに、ユーザに似合うと判定されるマッチング度合のパターンを1つのみ提示する提示画面561(似合う1つのパターンをユーザに推薦する画面)が表示される。すなわち、提示画面561は、ユーザに推薦するパターンであることを表示する領域576を含む。具体的には、提示画面561上に「あなたに似合うコーディネート」と表記されて、推薦するパターンであることが示される。
これにより、表示装置5のユーザは、複数パターンの中から、自身へのマッチング度合が高いもの、つまり、自分に似合うパターンを知ることができる。さらに、その際に、好みのスタイリストによる自分に似合うかどうかの判断に基づいた似合うパターンを知ることができる。
なお、ユーザに似合わないパターンが選択される場合、提示画面561では、表示装置5のユーザに似合わないパターンが表示される。これにより、ユーザは、複数パターンの中から、自分には似合わないパターンを知ることができる。
【0150】
なお、上述したものは一例であり、これらには限定されない。
例えば、図17に示すように、ディスプレイ54Aに複数のパターンを提示する領域582を含む提示画面561を表示させてもよい。算出されたマッチング度合が所定の条件(例えば、マッチング度合が予め設定された閾値以上など)を満たす複数のパターンを表示させることで、ユーザに対して、所定の程度以上、似合うと判定される複数のパターンを提示することができる。好ましくは、複数のパターンを提示する領域582の下側には、ユーザが選択しているパターンと選択しているパターンを手掛けたスタイリストの情報等が表示される領域583を含む。そうすることで、ユーザは選択しているパターンの情報(例えば、想定している年齢層やどの雑誌に掲載されているなど)を知ることができる。また、提示された複数のパターンについて購入用のサイトの表示を指示するボタン584が一緒に表示されてもよい。
【0151】
また、試着モードで表示装置5に表示される画面は、試着画像以外の画像を含んでもよい。ここで、試着画像は、少なくとも、ユーザが通常、試着時に見ることのできる範囲の画像であればよい。通常、試着時に見ることのできる範囲の画像とは、鏡で見ることのできる範囲の画像であって、ユーザが顔を正面に向けた範囲で鏡に映る範囲の画像を指す。この場合のモデル画像31は、モデルの顔を正面とした状態で首から下の肢体のカメラに対する角度を変化した画像(第1のモデル画像597)となる。第1のモデル画像597の首から下の領域を、正面から撮影したユーザの顔画像とともに表示した試着画像は、ユーザが試着して鏡に映して視認する画像と同じように見ることができる。
【0152】
好ましくは、第1のモデル画像597には、同一の服飾品を装着したモデルを正面以外の角度から撮影したモデル画像31(第2のモデル画像598)が関連付けられて、モデル画像データベース199の中に格納されている。第2のモデル画像598は、例えば、モデルの背後から撮影した画像、つまり、カメラCAに対して後ろ向きのモデルの撮影画像である。より好ましくは、第1のモデル画像597と第2のモデル画像598とは、同一の装飾品を装着し、同一のポーズをとったモデルの正面からと正面以外の角度からとの撮影画像である。
【0153】
プロセッサ51が、第1のモデル画像597の首から下の領域とユーザ画像32の首から上の領域とをあわせて表示することで試着画像を生成して表示装置5に表示させるとともに、第1のモデル画像597に対応付けてモデル画像データベース199の中に格納されている第2のモデル画像598も表示装置5に表示させる。つまり、図18に示すように、試着モードで表示装置5に表示される画面は、試着画像の他、試着画像とは異なる、通常ユーザが鏡で見ない角度の画像をさらに含んでもよい。
このような処理を行うことで、表示装置5のディスプレイ54Aには、第1のモデル画像597を用いた試着画像と第2のモデル画像598とを対応付けて表示することができる。
【0154】
第2のモデル画像598は第1のモデル画像597とは異なる角度から撮影されたものであるため、このように対応付けて表示されることによって、表示装置5のユーザは、自身の試着状態を正面から確認できるとともに、その他の角度からも確認できる。このとき、その他の角度は通常、鏡で映して見えない角度であるため、ユーザの顔でなくても違和感がない。つまり、第2のモデル画像598は、首から下の領域をユーザの顔部分と合成する試着画像を生成しなくても、違和感なく正面以外の画像として視認される。またその際に、第1のモデル画像597と第2のモデル画像598とが同じポーズとすると、より自然に試着画像をその他の角度から見ているような表示とすることができる。
【0155】
複数のモードは、例えば、健康サポートモードを含み、ボタン433は健康サポートモードを選択するためのボタンである。健康サポートモードは、メインディスプレイ54Aに健康情報に基づく画像(文字を含む)を表示するモードである。健康情報は、ユーザの健康促進に貢献することを目的とした情報であって、例えば、食生活や運動習慣などの生活習慣について問診(食欲の有無、身体のだるさの有無、睡眠不足の有無、体重の急激な変化の有無など)するテキスト及び入力欄、問診の結果に基づくアドバイス、健康に関するアドバイス、精神的な健康をサポートするためのヒーリング動画などの画像を表示させるための情報である。また、問診の際は、ユーザにより入力された問診内容に加えて、カメラCAによる撮影画像を利用してもよい。そうすることで、問診内容と撮影画像から、より正確にユーザの健康状態を把握することができる。これにより、表示装置5のユーザは、健康に関する情報を表示装置5の表示から容易に得ることができる。
なお、表示装置5に表示された健康情報は、スピーカ55から音声出力されるようにしてもよい。そうすることで、文字を見ることに負担を感じやすい高齢者や視力が悪いユーザであっても、容易に健康情報を得ることができる。
【0156】
複数のモードは、例えば、運動サポートモードを含み、ボタン434は運動サポートモードを選択するためのボタンである。運動サポートモードは、メインディスプレイ54Aに運動情報に基づく画像(文字を含む)を表示するモードである。運動情報は、ユーザの運動をサポートするための情報であって、例えば、インストラクターによる健康器具の使い方の見本や運動(例えば、ダンスや体操、筋力トレーニング、フィットネス動作など)の動画(指導画像)や、ユーザの撮影画像に対するアドバイスなどの画像を表示させるための情報である。これにより、ユーザは、スポーツジム等の運動施設に行くことなく、自宅で表示装置5を使うことによって適切な運動ができたり、運動器具の使用ができたり、運動に関する情報を得たりすることができる。
なお、インストラクターによる指導画像を実行する際に、スピーカ55からインストラクターによる励ましの音声(例えば、あと10回。頑張れ!など)を音声出力するようにしてもよいし、ディスプレイ54A上にテキストとして表示してもよい。そうすることで、ユーザは、あたかもリアルタイムでインストラクターに指導されているかのような感覚で運動することができる。
【0157】
表示装置5は、表示装置5のディスプレイ54Aにインストラクターによる指導画像や、ユーザの撮影画像に対するアドバイスなどの画像を表示させるための処理を含む。インストラクターによる指導画像には、表示装置5のカメラCAで撮影されたユーザの動画を撮影した画像が含まれていることが望ましい。
そうすることで、例えば、表示装置5は、インストラクターによる指導画像とカメラCAで撮影されたユーザの動画を撮影した画像とをディスプレイ54Aに表示(例えば、ディスプレイ54Aを左右に2分割し、左側にインストラクターによる指導画像を表示し、右側にユーザの動画を撮影した画像を表示)させることができる。表示装置5にインストラクターによる指導画像とユーザの動画を撮影した画像とを表示させることで、ユーザは、インストラクターによる指導画像に合った動作をすることができているかどうか、ディスプレイ54Aを介して確認しながら運動できるため、ユーザは、あたかもリアルタイムでインストラクターに指導されているかのような感覚で運動することができる。
【0158】
また、図示していない測定装置と表示装置5が連携し、図示していない測定装置により測定された健康情報(脈拍や心拍などの生体情報)に基づいて、運動サポートモードの中にある運動に関する情報の中から、ユーザに適した運動を提案するようにしてもよい。例えば、測定された血圧が高いユーザに対しては、短時間で強い筋力が必要な(心臓の負担が大きくなるような)無酸素運動ではなく、ジョギングなど軽めの持続的な運動による有酸素運動を提案する。
また、ユーザの運動中に、ユーザの脈拍が所定値(例えば、120回/分)を超えたことを図示していない測定装置が検知すると、表示装置5を介して脈拍が高くなっていることをユーザに対して報知するとともに実行中の運動を停止するように促したり、強制的に運動を停止させるようにしたりしてもよい。ユーザへの報知方法としては、ディスプレイ54Aに画像(文字を含む)や動画を表示させることによる報知でもよく、スピーカ55からの音声による報知でもよい。
【0159】
実行中の運動を停止するように促す場合は、例えば、ディスプレイ54Aに「脈拍が120回/分を超えました。少し休憩しましょう。」と表示したり、ユーザのアバターをディスプレイ54Aに表示し、アバターが息切れしているような動画を表示させたりすることにより、視覚的にユーザに報知させる。または、スピーカ55から「脈拍が120回/分を超えました。少し休憩しましょう。」といった音声を出力することにより、聴覚的にユーザに報知させることが望ましい。
また、強制的に運動を停止させる場合は、例えば、ディスプレイ54Aに「脈拍が120回/分を超えました。まもなく休憩に入ります。」と表示させ、所定時間後(例えば、30秒後)に表示中の画像(文字を含む)や動画を一旦停止させ、ユーザがディスプレイ54Aを見ながら運動することができない状態を作りだすことが望ましい。また、その際、スピーカ55からも「脈拍が120回/分を超えました。まもなく休憩に入ります。」と出力することで、視覚的にも聴覚的にもユーザに報知させることができる。
そうすることで、ユーザは、身体に過度な負担をかけることなく、現在の自分の健康状態に適した運動をすることができる。
【0160】
複数のモードは、例えば、美容サポートモードを含み、ボタン435は美容サポートモードを選択するためのボタンである。美容サポートモードは、メインディスプレイ54Aに美容情報に基づく画像(文字を含む)を表示するモードである。美容情報は、例えば、インストラクターによる美容器の使い方の見本やマッサージ(例えば、小顔マッサージやリンパマッサージ、ホームエステなど)の動画や肌質に適した化粧品の提案やサプリメントの取り方の指導などの画像を表示させるための情報である。これにより、表示装置5を使ってユーザは美容に関する情報を容易に得ることができる。
なお、カメラCAによる撮影画像を利用してもよい。例えば、美容サポートモードを選択すると、カメラCAにより現在のユーザの顔の撮影を行う。撮影された画像は、表示装置5のメモリ52又は管理サーバ1のメモリ12に記憶される。記憶された画像は、表示装置5のメモリ52又は管理サーバ1のメモリ12に蓄積される。蓄積された画像は、ユーザの選択により、表示装置5のメインディスプレイ54Aに表示させることができる。ユーザは、撮影した撮影画像と、表示装置5のメモリ52又は管理サーバ1のメモリ12に蓄積された画像とを、表示装置5のメインディスプレイ54Aに並べて表示させる。そうすることで、ユーザは、過去の自分の顔と現在の自分の顔を比較し、変化を確認することができる。
【0161】
複数のモードは、例えば、今日の健康情報表示モードを含み、ボタン436は今日の健康情報表示モードを選択するためのボタンである。今日の健康情報表示モードは、メインディスプレイ54Aに直近の所定期間に測定された、登録されたユーザの健康に関する測定値及び測定値に基づく情報を表示するモードである。ユーザの健康に関する測定値は、例えば、体重や体組成や歩数や血圧値や摂取カロリーなどであって、表示装置5が図示しない測定装置と通信することで得る情報であってもよいし、管理サーバ1から登録されている情報を取得するものであってもよい。これにより、表示装置5を使ってユーザは登録されたユーザについて測定された健康に関する情報を容易に得ることができる。
なお、登録されたユーザの健康に関する測定値は、表示装置5のメモリ52又は管理サーバ1のメモリ12に記憶されるようにしてもよい。ユーザは、自分の健康状態を表示装置5のメモリ52又は管理サーバ1のメモリ12から呼び出し、ディスプレイ54Aに表示させる。そうすることで、ユーザは、自分の健康状態を定期的にチェックすることができる。
【0162】
複数のモードは、例えば、画面共有モードを含み、ボタン437は画面共有モードを選択するためのボタンである。画面共有モードは、上記した、端末装置6のディスプレイ64で表示中のコンテンツを表示装置5のメインディスプレイ54Aに表示させる処理、を実行させるモードである。
画面共有モードを選択することで、ユーザは、端末装置6のディスプレイ64で見ていたコンテンツ(例えば、動画など)を表示装置5のメインディスプレイ54Aで見ることができる。そうすることで、端末装置6のディスプレイ64よりも大きな表示装置5のメインディスプレイ54Aで、迫力のある大画面でコンテンツを楽しむことができる。
【0163】
好ましくは、第5の実施の形態に係るシステム100では、表示対象のコンテンツは、スポンサー付機器専用のコンテンツである。この場合、表示装置5がスポンサー付機器である場合には表示対象のコンテンツを表示し、そうでない場合には表示対象のコンテンツは表示されない。また、画面共有モードは、上記処理と逆として、表示装置5のメインディスプレイ54Aに表示中のコンテンツを端末装置6のディスプレイ64に表示させる処理を実行させてもよい。これにより、表示装置5と端末装置6とで同一のコンテンツを共有させることができ、ユーザの使い勝手を向上させる。
【0164】
一例として、管理サーバ1のプロセッサ11は、表示対象のコンテンツを要求した表示装置5がスポンサー付機器である場合に、要求された表示対象のコンテンツを表示装置5に配信する。他の例として、表示装置5は、自装置がスポンサー付装置である場合には管理サーバ1から配信された表示対象のコンテンツを表示し、そうでない場合には表示しないようにしてもよい。これにより、後述する制御によって表示装置5に広告が配信、表示されることを条件に、表示装置5でのコンテンツの表示を許容するようにできる。すなわち、許可された特定の表示装置5にのみコンテンツを配信、表示させることができる。言い換えると、管理サーバ1から配信されるコンテンツは、スポンサー付機器の専用のコンテンツであると言える。そのため、ユーザとスポンサーとの経済的なバランスなど、特定の表示装置5と専用のコンテンツの提供との関係を適切に保つことができる。
【0165】
複数のモードは、例えば、ミラーモードを含み、ボタン438はミラーモードを選択するためのボタンである。ミラーモードは、表示装置5のメインディスプレイ54Aに正面の画像をリアルタイムに映すモードである。ミラーモードは、例えば、表示装置5の正面を撮影範囲として設けられた、カメラCA(図13参照)による撮影画像をリアルタイムにメインディスプレイ54Aに表示したり、メインディスプレイ54Aに透過性を有しない素材を重ねて設置することでその正面の画像を反射させたりすることによって実現される。これにより、表示装置5をミラーとして用いることができる。
【0166】
複数のモードは、例えば、バージョンアップ確認モードを含み、ボタン439はバージョンアップ確認モードを選択するためのボタンである。バージョンアップ確認モードは、上記した複数のモードそれぞれについて、動作のためのプログラムのバージョンアップの有無を管理するサーバなどにアクセスして確認し、必要に応じてバージョンアップするモードである。これにより、表示装置5の状態を最新にできる。
【0167】
第5の実施の形態に係る表示装置5のメモリ52は、これら複数のモードを実行させるために、コンテンツモード用プログラム522として、各モードを実行するためのプログラムを格納している。そして、プロセッサ51は、例えば、端末装置6などの入力装置からボタン431~439のいずれかに対するユーザ操作を示す信号の入力を受け付けることによって、対応するプログラムをメモリ52から読み出して処理を実行する。これにより、ボタン431~439のいずれかが選択されることによって、対応する処理が表示装置5で行われることになる。
【0168】
このとき、本システム100においても、図6に示された流れと同様の流れの制御方法によって表示装置5での情報処理が制御される。この場合、第5の実施の形態に係るシステム100では、ステップS1で、端末装置6などから、モードの起動が要求される。このとき、ステップS11で管理サーバ1は、ステップS5の表示装置5からの要求より得られる表示装置5を特定するデータと、機器データベース121に登録されている表示装置5を特定するデータとに基づいて、広告の配信の要否を決定する。また、配信される広告も決定される。すなわち、表示装置5がスポンサー付機器である場合には、スポンサー広告の配信が必要と決定される。
【0169】
これにより、本システム100では、表示装置5がスポンサー付機器である場合には、選択されたモードが実行される際に、スポンサーの広告が再生される。これにより、スポンサーは代金を補填したメリットの確保と、ユーザが安価で表示装置5を入手したいという要望とを両立させることができる。
【0170】
好ましくは、本システム100では、第1の実施の形態に係る処理と同様に、選択されたモードもさらに考慮して配信される広告が決定される。例えば、複数のスポンサーによって代金が補填されている場合、選択されたモードに関連したスポンサーの広告を配信すると決定する。これにより、広告効果を向上させることができる。
【0171】
他の例として、本システム100では、図6の制御方法に替えて図7の制御方法によって表示装置5の表示が制御されてもよい。すなわち、他の例として、表示装置5の固有データDB521にスポンサー付機器であるか否かの情報、さらに、スポンサーの情報が登録されていてもよい。この場合、他の例として、表示装置5側にて、広告の表示の要否、表示する広告が決定される。
【0172】
なお、本システム100では、代金の補填の代償として表示装置5にスポンサーの広告が表示されるため、より効果的な表示であることが望まれる。そのため、表示する形態も、第1~第4の実施の形態に示されたタイミングと異なるタイミングであってもよい。すなわち、第1~第4の実施の形態に係るシステム100では、コンテンツの表示期間と少なくとも一部が重複するようにサブディスプレイ54Bに広告を表示するものであったが、タイミングはそのタイミングに限定されない。
なお、スポンサーの広告は、画像や動画には限られない。例えば、テキストデータからなるテロップ又はテロップと組み合わされた画像や動画であってもよい。テロップにする又はテロップと画像や動画を組み合わせることで、ディスプレイ54(メインディスプレイ54A、サブディスプレイ54B)の上側や下側に、選択されたモードと一緒にテロップを流すことができる。そうすることで、ユーザは選択されたモードを実行しながら、広告(テロップ)も確認することができるようになり、広告効果を高めることができる。
【0173】
また、スポンサーは、複数社であってもよい。スポンサーが複数社ある場合には、図19(a)(b)に示すように、ディスプレイ54(メインディスプレイ54A、サブディスプレイ54B)の表示領域40を複数に分割し、広告が同時に流れるようにしてもよい。また、図19(c)に示すように、メインディスプレイ54Aとサブディスプレイ54Bに広告が同時に流れるようにしてもよい。そうすることで、効率的に広告を流すことができる(広告が流れる時間を増加させない)ため、ユーザを飽きさせてしまうことがなくなり、広告効果を高めることができる。
なお、複数の広告を同時に流す場合には、画像や動画やテロップを単体で流すように構成してもよいし、それらを組み合わせて流すように構成してもよい。組み合わせて流す場合には、広告どうしが互いに邪魔しないようにすることが望ましい。例えば、動画と音声からなるA社の広告を流す際は、音声なしの動画とテロップとからなるB社の広告を流すなど、である。そうすることで、複数の広告を同時に流す場合であっても、互いの広告効果を損なうことなく、広告効果を高めることができる。
【0174】
また、広告は時間差で流れるようにしてもよい。時間差で流れる場合は、1社目の広告が流れ終わったタイミングで、2社目、3社目の広告を流すことが望ましい。そうすることで、ユーザは複数の広告を時間差で見ることができるため、ユーザが複数の広告を同時に見る場合と比べて、一社あたりの広告効果を高めることができる。
なお、広告を表示するタイミングについては、例えば、コンテンツの表示前に広告を表示するようにしてもよいし、コンテンツの表示後に広告を表示するようにしてもよい。また、コンテンツと広告を並列して表示するようにしてもよい。
【0175】
また、一社ずつ時間を割り当ててディスプレイ54(メインディスプレイ54A、サブディスプレイ54B)上に広告が流れるようにしてもよい。一社ずつ時間を割り当てて広告が流れるようにする場合は、スポンサーからの代金の補填としての広告料に応じて割り当てる時間を変えることが望ましい。そうすることで、スポンサーの広告料に合わせて広告を流す時間を変えることができる。
【0176】
他の例として、選択されたモードの実行前に表示し、広告の表示が完了してからモードを起動するようにしてもよい。これにより、ユーザは広告を完全に視聴するようになり、広告効果を高めることができる。
【0177】
また、広告の表示は、選択されたモードの実行前にメインディスプレイ54Aに表示されてもよい。これにより、ユーザは、モードの起動を待つ動作で広告を視聴することができ、広告効果を高めることができる。
【0178】
または、広告の表示は、選択されたモードの実行前にサブディスプレイ54Bに表示され、広告の表示が完了するとメインディスプレイ54Aでモードの実行に従う画面が表示されてもよい。これにより、広告とモードの実行に伴う画面とが異なる領域に表示されるようになり、モードの実行に伴う画面の雰囲気を損なうことがない。
【0179】
さらに他の例として、広告を表示するディスプレイやタイミングを、選択されたモードによって切り替えてもよい。例えば、開始から終了までが長いモードである場合、モードの実行に伴う画面をメインディスプレイ54Aに表示するとともに、少なくとも一部の期間を重複して、サブディスプレイ54Bに広告を表示するようにしてもよい。また、モードの実行に伴う画面に関連する内容の広告である場合には、モードの実行中に、同一のディスプレイやサブディスプレイ54Bに広告を表示するようにしてもよい。これにより、ユーザの利便性も確保できる。
【0180】
さらに他の例として、広告を表示するディスプレイやタイミングを、選択されたモードと配信する広告との関係によって切り替えてもよい。例えば、モードの実行に伴う画面との関連性が強い広告の場合、モードの実行中に同一のディスプレイやサブディスプレイ54Bに広告を表示し、関連性が弱い広告の場合、モードの実行前にサブディスプレイ54Bに表示するようにしてもよい。これにより、広告効果とユーザの利便性との両立が図られる。
【0181】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0182】
1 :管理サーバ
2 :コンテンツサーバ
3 :通信網
5 :表示装置
6 :端末装置
11 :プロセッサ
12 :メモリ
13 :通信装置
31 :モデル画像
32 :ユーザ画像
40 :表示領域
41 :コンテンツ表示領域
42 :広告表示領域
43 :ホーム画面
50 :コントローラ
51 :プロセッサ
52 :メモリ
53 :第1通信装置
54 :ディスプレイ
54A :メインディスプレイ
54B :サブディスプレイ
55 :スピーカ
56 :センサ
58 :第2通信装置
59 :アンテナ
61 :プロセッサ
62 :メモリ
63 :カメラ
64 :ディスプレイ
100 :システム
111 :第1取得処理
112 :第2取得処理
113 :決定処理
114 :配信処理
121 :機器DB(データベース)
122 :広告DB(データベース)
123 :配信結果DB(データベース)
124 :コンピュータプログラム
199 :モデル画像データベース
311 :表示領域
321 :表示領域
431 :ボタン
432 :ボタン
433 :ボタン
434 :ボタン
435 :ボタン
436 :ボタン
437 :ボタン
438 :ボタン
439 :ボタン
511 :取得処理
512 :要求処理
513 :第1出力処理
514 :コンテンツ出力処理
515 :広告出力処理
516 :切替処理
518 :第2出力処理
519 :決定処理
521 :固有データDB
522 :コンテンツモード用プログラム
523 :他モード用プログラム
524 :表示制御プログラム
540 :画面
549 :領域
561 :提示画面
562 :領域
563 :領域
564 :ボタン
565 :ボタン
582 :領域
583 :領域
584 :ボタン
596 :試着画面
597 :第1のモデル画像
598 :第2のモデル画像
600 :表示処理
601 :選択処理
602 :抽出処理
603 :配置処理
604 :サイズ変更処理
605 :境界加工処理
641 :ボタン
642 :画面
700 :提案処理
701 :属性抽出処理
702 :第1提示処理
703 :スタイリスト選択処理
704 :算出処理
705 :テーブル選択処理
706 :第2提示処理
800 :購入処理
BO :境界線
C :被写体
CA :カメラ
L :距離
図1
図2
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図5
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