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特許7474526極低温保管のための生物学的試料の取扱い及び追跡
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】極低温保管のための生物学的試料の取扱い及び追跡
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/04 20060101AFI20240418BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240418BHJP
   C12N 5/073 20100101ALI20240418BHJP
   C12N 5/075 20100101ALI20240418BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20240418BHJP
   G16H 10/40 20180101ALI20240418BHJP
【FI】
C12N1/04
C12M1/00 A
C12N5/073
C12N5/075
G01N1/28 J
G16H10/40
【請求項の数】 60
(21)【出願番号】P 2022569516
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-26
(86)【国際出願番号】 US2021032600
(87)【国際公開番号】W WO2021236463
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】63/026,526
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521084389
【氏名又は名称】ティーエムアールダブリュ ライフサイエンシーズ,インコーポレイテツド
【氏名又は名称原語表記】TMRW Life Sciences, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Hudson Street, Floor 6, New York, NY 10013 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】ビクソン,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ゴー,カスリン
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,アミット
(72)【発明者】
【氏名】ハーロー,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ムレイ,アラン
(72)【発明者】
【氏名】シャープ,ティム
【審査官】中山 基志
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-518974(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0085913(US,A1)
【文献】特表2019-536973(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N1/00-5/28
C12M1/00-3/10
G01N1/00-1/44
G16H10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うための方法であって、
前記手順の開始前に、
非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)を生成するステップであって、前記第1のPDSは、(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される第1の手順のインジケータであって、前記第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含む、該インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合する、該ステップと、
前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールをグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させるステップと、
表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順を開始するステップと、
前記手順の開始に続いて、前記第1のPDSを更新し、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示すステップと、
前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部を、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のPDSを生成するステップが、(a)~(f)を前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量と結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のPDSの生成において、前記試料容器と前記第1のPDSに対応する前記識別子の前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の間の1対1の関連付けを表す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のPDSを生成するステップが、前記生物学的試料の状態を(a)~(f)と結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のPDSを生成するステップは、
グラフィカルユーザインターフェース(GUI)に、ユーザが(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するように促させるステップと、
(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する前記試料容器に関連付けられるべき試料ホルダーの量を自動的に決定するステップと、
決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組を自動的に生成するステップであって、前記試料ホルダー識別子の組は(d)を含む、該ステップと、
前記試料ホルダー識別子の組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合するステップ
を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、前記方法は、
第2のPDSを生成するステップであって、前記第2のPDSが、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)前記第2のPDSに対応する識別子、と結合する、該ステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のPDSを生成するステップは、
前記GUIに、ユーザが、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させるステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、前記生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡すステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実施するステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のPDSを生成するステップが、感染性のインジケータを(a)~(f)と結合させるステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のPDSを生成するステップが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)と結合するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のPDSを生成するステップに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成するステップをさらに含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記ラベルを作成するステップが、前記ラベル上に前記対象者に対応する前記識別子を示すステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ラベルを生成するステップが、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号を示すステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記手順の開始後、
自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせるステップと、
読み取られた前記記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証するステップと、前記検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示するステップをさらに含み、前記通知は、前記手順の実行に進むための許可を示す、
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングするステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
プロセッサベースのコンピューティングシステムによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、対象者の生物学的試料をその試料に関する手順のために取り扱うためのプロセスを実施させる命令を含む、少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体であって、前記命令が前記コンピューティングシステムによって実行されると、
前記手順の開始前に、
非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)であって、前記第1のPDSは、(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される第1の手順のインジケータであって、前記第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含む、該インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合するものである、該第1のPDSが生成され、
前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールであって、前記スケジュールは、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、該複数のPDSのスケジュールがグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示され、
表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順が開始され、
前記手順の開始に続いて、ユーザの入力に基づいて前記第1のPDSが更新され、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示が示され、
前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部が、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶される、
非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項22】
前記PDSは、前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量を示す、請求項21に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項23】
前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の間の1対1の関連付けを表す、請求項21に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項24】
前記PDSは、前記生物学的試料の状態を示す、請求項21に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項25】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するようにユーザに促すことを開始させ、
(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する前記試料容器に関連付けられるべき試料ホルダーの量を決定させ、
決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組であって、前記試料ホルダー識別子の組は(d)を含む、該試料ホルダー識別子の組を生成させ、
前記試料ホルダー識別子の組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合させる、
命令をさらに含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項26】
前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、
第2のPDSであって、前記第2のPDSが、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)前記第2のPDSに対応する識別子、と結合する、該第2のPDSが生成される、請求項25に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項27】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記GUIに、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させる命令をさらに含む、請求項25に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項28】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、前記生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡させる命令をさらに含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項29】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実行させる命令をさらに含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項30】
前記第1のPDSが、感染性のインジケータを(a)~(f)とさらに結合する、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項31】
前記第1のPDSが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)とさらに結合する、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項32】
前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含む、請求項31に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項33】
前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含む、請求項31に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項34】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記第1のPDSを生成することに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成させる命令をさらに含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項35】
前記ラベルは、前記対象者に対応する前記識別子をさらに含む、請求項34に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項36】
前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号をさらに含む、請求項34に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項37】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記手順の開始後、
自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせ、
読み取られた前記記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証させ、前記検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示する、命令をさらに含み、
前記通知は、前記手順の実行に進むための許可を示す、
請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
【請求項38】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項39】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングすることを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項40】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項41】
対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うことを容易にするための装置であって、前記装置は、
記憶デバイス、入力/出力デバイス、及び処理回路を含むプロセッサベースのコンピューティングシステムと、
前記記憶デバイスに記憶された前記プロセッサベースのコンピューティングシステムによって実行可能な命令であって、前記命令は、実行されると、前記コンピューティングシステムに、
前記手順の開始前に、
非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)であって、前記第1のPDSは、(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される第1の手順のインジケータであって、前記第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含む、該インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合する、該第1のPDSを生成させ、
前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールであって、前記スケジュールは、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、該複数のPDSのスケジュールをグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させ、
表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順を開始させ、
前記手順の開始に続いて、ユーザの入力に基づいて前記第1のPDSを更新させ、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示させ、
前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部を、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶させる、
該命令を含む、装置。
【請求項42】
前記PDSは、前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量を示す、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の間の1対1の関連付けを表す、請求項41又は42に記載の装置。
【請求項44】
前記PDSは、前記生物学的試料の状態を示す、請求項41~43のいずれか1項に記載の装置。
【請求項45】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するようにユーザに促すことを開始させ、
(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する前記試料容器に関連付けられる試料ホルダーの量を決定させ、
決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組であって、前記前記試料ホルダー識別子の組は(d)を含む、該試料ホルダー識別子の組を生成させ、
前記試料ホルダー識別子の組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合させる、
命令をさらに含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、
第2のPDSであって、前記第2のPDSが、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)前記第2のPDSに対応する識別子、と結合する、該第2のPDSが生成される、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記GUIに、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させる命令をさらに含む、請求項45に記載の装置。
【請求項48】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、前記生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡させる命令をさらに含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項49】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実行させる命令をさらに含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項50】
前記第1のPDSが、感染性のインジケータを(a)~(f)とさらに結合する、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項51】
前記第1のPDSが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)とさらに結合する、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項52】
前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含む、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含む、請求項51に記載の装置。
【請求項54】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記第1のPDSを生成させることに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成させる命令をさらに含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項55】
前記ラベルは、前記対象者に対応する前記識別子をさらに含む、請求項54に記載の装置。
【請求項56】
前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号をさらに含む、請求項54に記載の装置。
【請求項57】
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記手順の開始後、
自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせ、
読み取られた前記記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証させ、
前記検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示する、命令をさらに含み、
前記通知は、前記手順の実行に進むための許可を示す、
請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項58】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶することを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項59】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングすることを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項60】
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成することを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
先行出願
本出願は2020年5月18日に出願された米国仮出願第63/026,526号の利益を主張し、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して一般に、極低温条件(低温条件/cryogenic conditions)で保管される、卵、精子、胚、又は他の生物学的組織(又は、生体組織/biological tissue)等の生物学的(biological)試料(又は、標本/検体/サンプル/specimen)の識別及び取り扱いを容易にするための装置及び方法、ならびにそのような生物学的試料に関する保管(又は、貯蔵/ストレージ)、回収(又は、取り出し/retrieval)及び他の手順(又は、手続き/procedure)を計画及び追跡することに関する。
【背景技術】
【0003】
凍結保存による細胞及び組織の長期保存は、組織工学、生殖能力(又は、不妊治療/fertility)及び生殖医療、再生医療、幹細胞、血液バンキング、動物株保存、臨床サンプル(又は、試料)保管、移植医療、及びインビトロ薬物試験を含む複数の分野において広範な影響を有する。これは、保管装置(例えば、凍結保存ストロー、凍結保存チューブ、スティック又はスパチュラ)の中又は上に含まれる生物学的試料又はサンプル(例えば、卵母細胞、胚、生検材料(又は、生検/biopsy))が液体窒素等の物質中に生物学的試料及び保管装置を配置することによって急速に冷却されるガラス化のプロセスを含むことができる。これは生物学的試料のガラス様凝固又はガラス状状態(例えば、分子レベルのガラス構造)をもたらし、これは細胞内及び細胞外氷の非存在を維持し(例えば、細胞の損傷及び/又は死滅を低減し)、解凍すると、解凍後の細胞生存率を改善する。生存率を確実にするために、ガラス化された生物学的試料は、次いで、マイナス190℃の温度である液体窒素を含有する液体窒素デュワー又は他の容器中に連続的に保管されなければならない。
【0004】
しかしながら、これらの生物学的標本がどのように保管され、識別され、管理され、インベントリされ、回収されるか等には多くの懸念がある。例えば、各採取された胚は剛性の標本ホルダー(例えば、胚ストロー、棒又はスパチュラ)上に装填される。管状試料ホルダーの場合、管は一端が閉じられ(例えば、栓がされ)、他端が開いてもよい。試料ホルダーは例えばガラス化を達成するために、およそマイナス190℃の温度で、極低温フリーザー(又は、冷凍機/冷蔵機)内の液体窒素浴中に生体物質と共に試料ホルダーを突き込むことによって、できるだけ迅速に冷却されるように胚を収容又は保持するための凍結保存保管装置として使用される。液体窒素貯蔵タンク又はフリーザー内に配置するために、複数の凍結保存保管装置をゴブレット内に配置することができる。ゴブレットは複数の凍結保存保管装置が液体窒素中に懸濁されるように、液体窒素保管タンクに取り付けられる。適切なマーカーペンを使用して手動で書かれるか、又はカスタムプリンタを使用してプリントされるラベルは、ストロー及び/又はゴブレットに取り付けられる。そのようなラベルは胚が採取された個体に対応する識別情報、及び他の適切な情報(例えば、凍結保存保管装置番号、開業医番号など)を含むことができる。
【0005】
生物学的試料へのアクセスは、時々必要とされる。例えば、特定の生物学的試料を回収して、手順(例えば、試料の試験、体外受精、対象者(又は、被験者/患者/subject)(例えば、被験者)における胚の移植(又は、着床/implantation))を実施することができる。生物学的試料が保管される極低温冷蔵庫(又は、冷凍機/refrigerator)又は極低温タンクからの試料ホルダー及び関連する生物学的試料の回収は回収された生物学的試料を非極低温条件(例えば、マイナス190℃を超える温度、及び曝露の持続時間に依存して、生物学的試料を危険にさらす。生物学的試料が保管される方法(例えば、カセットに配列された凍結保存保管装置、スタックに配列されたカセット)に起因して、1つ又は複数の所望の生物学的試料の回収はしばしば、その時点で必要とされない追加の生物学的試料の回収を必要とし、そのような危険にさらされる。さらに、異なる対象に属する複数の生物試料を同時に取り扱うことは、間違った生物試料を回収するか、又はそのような試料を誤って配置する危険性を生じ、その結果、対象試料の取り違えが生じ、対象者及び診療所に同様の潜在的に破壊的な結果をもたらす可能性がある。
【0006】
これらの試料に関する様々な手順のための生物学的試料の取り扱い及び追跡を改善するために、これら及び他の課題に対する解決策が必要とされる。
【発明の開示】
【0007】
概要
したがって、生物学的試料(例えば、卵、精子、胚、他の生物学的組織)が極低温保管に置かれるか、又は試験、受精、移植又は他の手順のために極低温保管から回収されるときに、生物学的試料(例えば、卵、精子、胚、他の生物学的組織)を記録し追跡するための新しい装置及び方法を提供することが望ましい。
【0008】
本開示の態様は、対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うための方法、ソフトウェア及び装置を対象とする。手順の開始前のこれらの態様によれば、非一時的な機械可読記憶媒体に記憶されるべき第1の手順データ構造(プロシージャデータ構造/PDS)が生成される。第1のPDSは(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータ(又は、表示部/表示)であって、ここで第1の手順は、前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含むものである、インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子とを結合する。
【0009】
第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールであって、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記(又は、表示/しるし/indicia)を含むスケジュールが、グラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示されるようにされる。第1のPDSに関連付られた手順は、表示されたスケジュールと対話的なユーザ入力に基づいて開始される。手順の開始に続いて、前記第1のPDSは、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示すために更新される。手順の終了に続いて、更新された第1のPDSの少なくとも一部は、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面において、同一の参照番号は、同様の要素又は作用を示す。図面における要素のサイズ及び相対位置は、必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。例えば、さまざまな要素の形状及び角度は一定の縮尺で描かれず、これらの要素のいくつかは、図面を見やすくするために、随時適当に拡大及び配置されている。さらに、描かれている要素の特定の形状は、特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報も伝えることを意図しておらず、図面における認識を容易にするためにのみ選択されている。
図1図1は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、手順計画及び追跡システム(PPTS)とインターフェース接続された極低温保管システムを示す等角図である。
図2図2は、複数の試料容器を保持する保管カセットの等角図であり、2つの試料容器が保管カセットから除去されて、これらの保管容器の態様をより良く例示している。
図3図3は、少なくとも1つの例示された実施形態による、移送システムのリーダのアンテナアレイに対して配置されたいくつかのキャリアカセットを担持又は保持する、ポータブル(又は、携帯型/移動式)断熱極低温キャリアの等角図である。
図4図4は、いくつかの実施形態による、図1に全体的に示されるようなPPTSをより詳細に示す概略図である。
図5図5は、いくつかの実施形態による、PPTSによって実行され得る、ユーザインタラクティブ入力を介した1つ又は複数の手順データ構造(PDS)の作成を容易にするための例示的なアルゴリズムを示すプロセスフロー図である。
図6図6は、一実施形態による、例示的なPDSと、それが含み得る様々なタイプの情報フィールドを示す図である。
図7図7は、選択可能な複数のPDSを示すスケジュール表示の一例を示す図である。
図8図8は、一実施形態による監査証跡レコードの一例の概略図である。
図9図9は、いくつかの実施形態による、PDSを利用して試料を取り扱い、追跡するための例示的な方法を示す流れ図である。
図10】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図11】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図12】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図13】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図14】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図15】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図16】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図17】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
図18】いくつかの実施形態による、作業(又は、操作)を実行するときの、例示的なPPTSによって実装されるGUIの例示的な実装形態のスクリーンプリントである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
種々の実施態様が正しく理解されるように、開示内容の詳細を以下に説明する。但し、当業者ならば、これら特定の細部の1つ又は2つ以上を欠いても、又は他の方法、他の構成部材、他の材料でも実施が可能であることは容易に理解するところであろう。他の例では、コンピュータシステム、アクチュエータシステム、及び/又は通信ネットワークに関連する周知の構造は実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細に図示又は説明されていない。他の事例では実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、1つ又は複数のオブジェクトなどの知覚データ及び体積表現を生成するための周知のコンピュータビジョン方法及び技法は詳細に説明されていない。
【0012】
本明細書及び特許請求の範囲において理由が必要ない限り、用語”を有する”及びその派生語は確定していない包括的な意味、即ち、”含む”であるとみなされるが、それに限定されるものではない
【0013】
本明細書全体を通して、「一実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構成又は特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書における表現”一実施形態における”又は”実施形態における”の全てが、必ずしも同様の実施形態について記載されてはいない。さらに、特別な特徴、構造又は特質は1以上の実施形態において任意の適当な方法で組み合わせられ得る。
【0014】
本明細書及び同時提出の特許請求の範囲で用いられているように、単数表現はコンテンツが明確に定められていない限り、複数の存在を包含するものである。また、表現”又は”は一般に、コンテンツが明確に定められていない限り、”及び/又は”を包含する意味で用いられる。
【0015】
発明の名称及び要約は便宜上のものであり、本発明の範囲を表すものではなく、又は実施形態を意味するものでもない。
【0016】
図1は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、手順計画及び追跡システム(PPTS)400とインターフェース接続された極低温保管システム100を示す。極低温保管システム100は典型的には例えば、約マイナス190℃以下の温度の液体窒素浴に浸漬された極低温環境で試料容器を保管することができる極低温保管タンク又はフリーザー102を含む、多種多様な形態をとることができる。極低温保管タンク又はフリーザー102は、典型的には高度に断熱され、それらの間に真空又は他の断熱材料を有するステンレス鋼の内壁及び外壁を含むことができる。
【0017】
図2に示すように、試料容器200(1つのみ示す)は、典型的には極低温冷蔵庫を介して長期間保管するために保管カセット202(1つのみ図示する)に保管される。各試料容器200はバイアル(又は、小瓶/vial)204(1つのみ示す)、キャップ206(1つのみ示す)、1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ(例えば、無線周波数識別(RFID)トランスポンダ)208(1つのみ示す)、細長い試料ホルダー209(例えば、ストロー、ロッド、スパチュラ)、及び任意選択で1つ又は複数の機械可読記号(又は、シンボル)210(1つのみ示す)を含むことができる。試料容器200は例えば、生物学的組織の試料、例えば、卵、精子又は胚を保管する。試料容器の様々な実装が、2019年9月13日に出願された米国特許出願第62/900,281号、2019年7月31日に出願された米国特許出願第62/880,786号、2019年7月26日に出願された米国特許出願第62/879,160号、2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,986号、及び2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,998号に記載されている。
【0018】
試料容器200は典型的には保管カセット202内に配列され、例えば、2次元アレイ(例えば、7×7、10×10、8×12、14×14)で配列される。保管カセット202は典型的には使用時に、保管カセットは、試料を回収するために除去(又は、移送/移動/removal)が必要とされる短い期間を除き、極低温冷蔵庫内に留まるので、極低温冷蔵庫の外部で使用することをほとんど考慮せずに設計される。保管カセット202は典型的には極低温保管タンク又はフリーザー102内に、垂直スタック、ラックとも呼ばれる垂直スタック内に保管される。保管カセット202のスタック又はラックは、極低温保管タンク又はフリーザー102の中心軸を中心として極低温保管タンク又はフリーザー102内に環状に配列されてもよい。極低温保管タンク又はフリーザー102はその内部にターンテーブル又はコンベヤを含むことができ、その上に保管カセット202のスタック又はラックが担持される。これは、保管カセット202のそれぞれのスタック又はラックが配置(placement)又は除去のために極低温冷凍機の開口部116と位置合わせされることを可能にする。
【0019】
図1に戻ると、極低温保管タンク又はフリーザー102は開口部116と、開口部116を選択的に開閉するドア又はカバー118とを含み、それぞれ、極低温保管タンク又はフリーザー102の内部への外部からのアクセスを提供し、アクセスを防止し、さらに、極低温保管タンク又はフリーザー102の内部の極低温温度を維持するために外部から内部を密閉する。保管カセット202のスタック又はラックは、極低温で保管するために極低温保管タンク又はフリーザー102の内部に選択的に配置され、開口部を介して使用するために極低温保管タンク又はフリーザー102の内部から除去されてもよい。いくつかの実装形態では、保管カセット202のスタック又はラックが必要なときに極低温保管タンク又はフリーザー102から手動で除去され、極低温で試料容器200内に試料を貯蔵するために極低温保管タンク又はフリーザー102内に手動で配置される。他の実装形態では、極低温保管システム100が必要なときに、極低温保管タンク又はフリーザー102から保管カセット202のスタック又はラックのうちの選択されたスタック又はラックを自動的に除去され、極低温温度で試料容器200内に試料を保管するために、試料容器200とともに保管カセット202を極低温保管タンク又はフリーザー102に自動的に配置するためのピッカー又はエレベーター120を含む。極低温保管タンク又はフリーザー102の保管及び回収機構(例えば、ターンテーブル、ピッカー又はエレベーター)は人間の動きを自動的に再現することができ、したがって、ロボット又はロボットシステムと呼ばれる。手動で動かすか、自動的に動かすかにかかわらず、通常、約マイナス190℃よりも高い温度(例えば、周囲室温又は約23℃)への試料の曝露を最小限に抑えることが重要である。
【0020】
移送(transfer)システム122は、試料容器200の、保管カセット202からキャリアカセットへの、又はキャリアカセットが担持されるポータブル断熱極低温キャリアへの移送を容易にすることができる。移送システム122は、極低温保管システム100の一部であってもよく、又は極低温保管システム100とインターフェースする別個のシステムとして提供されてもよい。例えば、移送システム122は従来の市販の極低温自動保管システム(例えば、Brooks Life Sciencesによって販売されているBiostore III Cryo -190℃システム)とインターフェースし得る。
【0021】
移送システム122は、それぞれの試料容器200、保管カセット202又はキャリアカセット302(図3)に物理的に関連付けられた1つ又は複数のワイヤレストランスポンダから情報を読み取るように動作可能な1つ又は複数のリーダ124(図1に1つのみ示す)を含む。リーダ124は1つ又は複数のアンテナ、たとえば、2次元アレイのアンテナ126と、1つ又は複数の送信機、受信機、トランシーバ(まとめてラジオ(又は、無線機))とを含むことができ、アンテナに問い合わせ信号を発信させ、問い合わせ信号に応答して応答信号を受信させるように動作可能である。リーダ124は、RFIDリーダ又は質問機(interrogator)の形態をとることができる。移送システム122は1つ又は複数の専用のユーザインターフェースコンポーネント(たとえば、タッチスクリーンディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン)を含むことができ、又は極低温保管システム100のユーザインターフェースコンポーネント、たとえばタッチスクリーンディスプレイ128を使用することができる。移送システム122の例は、2019年10月29日に出願された米国特許出願第62/927,566号により詳細に記載されている。
【0022】
極低温システム100の一部は、従来の設計のものであり得る。例えば、極低温保管タンク又はフリーザー又はピッカー又はエレベーターは市販の自動保管システム(例えば、Brooks Life Sciencesによって販売されているBiostore III Cryo -190℃システム)の形態をとることができる。極低温システム100の一部又は全部さえ本明細書に記載の構造及び方法を含むことができ、したがって、本出願人は、従来のもの又は市販されているものいずれかであることを知らない。例えば、リーダ124を含む移送システム122はポータブル断熱極低温キャリア300(図3、以下に説明する)とともに動作し、保管カセット202と従来のものでも市販のものでもないポータブル断熱極低温キャリア300によって保持されるキャリアカセット302a、302b(図3、以下に説明する、まとめて302)との間の試料容器200の移送を容易にするように動作可能である。また、例えば、移送システム122はピッカー又はエレベーター120を介して回収された保管カセット202と、本出願人は、従来のもの又は市販のいずれかであることを知らないポータブル断熱極低温キャリア300によって保持されたキャリアカセット302との間の移送を容易にするための共同ロボット(又は、補助ロボット/co-robot)405を含むことができる。
【0023】
図3は、少なくとも1つの例示された実装形態による、移送システム122のリーダ124のアンテナアレイ126に対して配置された多数の(又は、いくつかの)キャリアカセット302a、302b(2つは図示)を担持する、又は保持するポータブル断熱極低温キャリア300を示す。
【0024】
ポータブル断熱極低温キャリア300はカバーなしで示され、キャリアカセット302a、302bは種々の特徴をより良く説明するために除去されている。使用に際して、ポータブル断熱極低温キャリア300はその内側に液体窒素浴を保持し、キャリアカセット302a、302bはポータブル断熱極低温キャリア300の内側にある液体窒素浴に少なくとも部分的に浸され、位置づけられ、カバーは、ポータブル断熱極低温キャリア300の上部に開口部を閉じるように位置する。
【0025】
キャリアカセット302a、302bは各々いくつかの位置303a、303b(各キャリアカセット302、302bに対して1つのみ示す)を含み、それによってそれぞれの試料容器(例えば、受け皿、ホルダー、ウェル(well))を少なくとも部分的に受け取るために、2次元のアレイにレイアウトされてもよい。キャリアカセット302a、302bは、試料ホルダー上に保持された生物学的試料を熱的に保護するための一定の特徴を含んでもよく、試料ホルダーは試料容器200内に位置し、試料容器200は次いで種々の位置304a、304b(図面でのクラッタを防止するため各キャリアカセットに対して1つのみ示す)キャリアカセット302a、302bに保持される。例えば、各キャリアカセット302a、302bは、プラスチック製スリーブの有無にかかわらず材料(例えばアルミニウム)の熱伝導ブロック及びエーロゲルを含む熱シャントを備えることができる。好適なキャリアカセット302a、302bは例えば、2019年9月13日に出願された米国特許出願第62/900,281号、2019年7月31日に出願された米国特許出願第62/880,786号、2019年7月26日に出願された米国特許出願第62/879,160号、2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,986号、及び2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,998号に記載されている。このようにキャリアカセット302a、302bは保管カセット202(図2)とは設計が異なり、保管カセット202が極低温保管タンク又はフリーザー102に保管されるように設計されているため、極低温状態を長くする追加の特長を必要としない。
【0026】
アンテナアレイ126又はリーダ124は、プラットフォーム又はフレーム306によって支持され得る。プラットフォーム又はフレーム306はプラットフォーム又はフレーム306が極低温保管タンク又はフリーザー102の構造(例えば、エッジ、ハンドル)から吊り下げられることを可能にするリップ308を有することができ、有利には、アンテナアレイ126又はリーダ124が極低温保管タンク又はフリーザー102に近接して配置されて、それらの間の移送を容易にすることを可能にする。これはまた、有利には、プロセッサベースの移送システム122の極低温保管タンク又はフリーザー102への簡略化された改造(又は、後付け/retrofit)を可能にする。それほど有利ではないが、プラットフォーム又はフレーム306は他の構造を介して極低温保管タンク又はフリーザー102に固定されてもよく、例えば、締結具(例えば、ボルト、ねじ、リベット)を介してそこに固定されてもよく、接着剤又はエポキシによってそこに接着されてもよく、又ははんだ接合部を介してそこにはんだ付けされてもよい。
【0027】
プロセッサベースの移送システム122は、試料容器200(図2)の移送を、自動であろうと手動であろうと、保管カセット202(図2)とキャリアカセット302(図3)との間で容易にする。保管カセット202は典型的には大型で重い固定物である極低温冷凍機(例えば、タンク又はデュワー)での長期保管のために設計される。キャリアカセット302は、携帯可能な形式で一時的に保管するために設計されている。好適なキャリアカセット302、及びキャリアカセット302を担持し、極低温で極低温材料を一時的に維持することができポータブル断熱極低温キャリア300、ならびにそれと共に使用するための試料容器200としてのウェルの例は、2019年9月13日に出願された米国特許出願第62/900,281号、2019年7月31日に出願された米国特許出願第62/880,786号、2019年7月26日に出願された米国特許出願第62/879,160号、2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,986号、及び2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,998号に記載されている。
【0028】
図4は、図1に全体的に示されるようなPPTS400を示す概略図である。PPTS400が図示されるようにプロセッサベースの移送システム122と、又は極低温保管システム100に関連付けられ得る異なるコントローラ(又は、制御部)とインターフェースし得る。
【0029】
プロセッサベースの移送システム122は、データ処理サブシステム402と、ユーザインターフェースシステム404とを含む。データ処理サブシステム402は1つ又は複数のプロセッサ406、例えば、1つ又は複数のマイクロコントローラ、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数の中央処理ユニット、1つ又は複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ又は複数のグラフィック処理ユニット(GPU)、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は1つ又は複数のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)のうちの1つ又は複数を含み得る。データ処理サブシステム402は1つ又は複数の非一時的記憶媒体、例えば、1つ又は複数の不揮発性記憶媒体又は1つ又は複数の揮発性記憶媒体、例えば、1つ又は複数の読取り専用メモリ(ROM)410、1つ又は複数のランダムアクセスメモリ(RAM)412、1つ又は複数のFLASH(登録商標)メモリ、1つ又は複数の磁気ディスク414及び関連ドライブ416、1つ又は複数の光ディスクドライブ418及び関連ドライブ420、1つ又は複数のソリッドステートドライブ422、1つ又は複数のキャッシュメモリ、又は1つ又は複数のプロセッサ406の1つ又は複数のレジスタのうちの1つ又は複数を含むシステムメモリ408を含み得る。データ処理サブシステム402はプロセッサ(複数可)を記憶媒体と通信可能に結合する1つ又は複数の通信チャネル424(たとえば、バス又はシステム相互接続)を含み得る。データ処理サブシステムは1つ又は複数の通信ポート、例えば、1つ又は複数の有線通信ポート426、データ処理サブシステムと外部デバイスとの間の通信を提供する無線通信ポート428(例えば、Wi-Fi又はBluetooth無線機及び関連するアンテナ430;赤外線トランシーバ)を含み得る。
【0030】
データ処理サブシステム402のプロセッサ406は例えば、1つ又は複数の非一時的記憶媒体によってプロセッサ実行可能命令として記憶された1つ又は複数のアルゴリズムを実行するために、論理を実行するように動作可能である。適切なアルゴリズムは、本明細書に記載されている。プロセッサ実行可能命令は例えば、ROM410に記憶された基本入出力オペレーティングシステム(BIOS)432を例えば含むことができる。プロセッサ実行可能命令は例えば、実行中にRAM412に記憶されるオペレーティングシステム(OS)434を例えば含むことができる。プロセッサ実行可能命令は例えば、ユーザ及び対象者情報を収集するためのロジック、生物学的試料に関する情報、生物学的試料を伴う計画された手順等を提供する1つ又は複数のアプリケーションプログラム436を含むことができ、これは、例えば、RAM412又は1つ又は複数のディスクドライブ416、420、422に、又は作業中にポート426、428のうちの1つ又は複数を介して通信可能に結合されたリモートネットワークサーバ上に記憶することができる。
【0031】
関連するタイプの実施形態では、1つ又は複数のアプリケーションプログラムが手順データ構造(PDS)のユーザ修正を生成し、記憶し、容易にするための命令を含み得る。PDSは、対象者に対応する識別子を、生物学的試料に対して実行される手順のインジケータと、生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、試料ホルダーに対応する識別子と、手順の予定時間と、第1のPDSに対応する識別子に結合するデータ構造である。例示的な実施形態では手順(試験、受精、移植又は他の作業のための試料の凍結又は解凍など)が開始されるとき、対応するPDSはその手順の実行の現実の時間、その手順を実行する人間のオペレータの識別子、及びその手順中に評価される生物学的試料の状態の表示を示すように更新され得る。他の関連する実施形態では、手順の終結(又は、終了/結論/conclusion)の後に、更新された第1のPDSの少なくとも一部分が他の完了した手順に対応する他のPDSとともにデータベースに記憶されることができ、そこから監査証跡(又は、audit trail)が生成され、表示され得る。
【0032】
プロセッサ実行可能命令は例えば、外部デバイス又は周辺機器との通信を提供するための1つ又は複数の他のプログラム又はモジュール438を含み得、それは、例えば、実行中にRAM412に記憶され得る。1つ又は複数のデータ構造440は情報、例えば、特定のユーザを識別し、特定の臨床医を識別し、特定の患者を識別し、特定の手順を識別し、特定の試料容器を識別し、その特定の試料容器を特定の患者と関連付け、試料容器をそれぞれの保管カセット又はキャリアカセットにマッピングする情報を記憶することができる。データ構造440は、データベース、データセット、レコード及びフィールド、テーブル、連結リスト(又は、リンクリスト)、木(又は、ツリー)、二分木(又は、バイナリツリー)等を含む様々な形態をとることができる。データ構造440は実行中に、例えば、RAM412に記憶され得る。
【0033】
データ処理サブシステムのプロセッサ406はまた、ユーザインターフェースシステム404の1つ又は複数のユーザインターフェースデバイスからユーザ入力を受信し、それに出力を提供して、人間のユーザがPPTS400と対話することを可能にするように動作可能である。
【0034】
ユーザインターフェースシステム404は例えば、1つ又は複数のディスプレイスクリーン、1つ又は複数のタッチセンシティブディスプレイスクリーン442、1つ又は複数のスピーカ444、1つ又は複数のマイクロフォン446、1つ又は複数のキーボード448、1つ又は複数のポインタデバイス450(例えば、コンピュータマウス、トラックパッド、トラックボール)、1つ又は複数の触覚インターフェースのうちの1つ又は複数を含み得る。ユーザインターフェース406はプロセッサ406にユーザ入力を提供し、ユーザに提示されるプロセッサ406からの出力を受信するために、1つ又は複数の周辺インターフェースを介してプロセッサと通信可能に結合される(たとえば、有線、光、ワイヤレス又は無線で)。例えば、プロセッサ406は例えばタッチスクリーンディスプレイ442を介して、デバイスにユーザインターフェース(例えば、グラフィカルユーザインターフェース)を提示させるプロセッサ実行可能命令を実行し得る。1次元又はバーコード記号、2次元又はマトリクスコード記号、又は他のプリントされた記号(例えば、人間可読記号)等の機械可読記号は、記号リーダ462によって読み取られ得る。プロセッサ406はまた、極低温に耐えることができる接着剤を介して試料ホルダーに貼り付けられるラベルをプリントするために、又は試料ホルダー自体に直接プリントするか、又は刻印する(例えば、レーザエッチングする)ために、プリンタ468とインターフェース接続することができ、その場合、プロセッサ(複数可)406は、そのようなプリンタ468の使用を容易にするドライバソフトウェアを実行することができる。
【0035】
プロセッサ(複数可)406は、極低温保管システム100とインターフェース接続されてもよい。そのようなインターフェースは、ポート426、428を介して、又は専用データ通信コントローラを利用し得る極低温保管システムインターフェース464を介して実装され得る。さらに、プロセッサ(複数可)406はデータベース又はファイルサーバ、又はクラウドストレージサービス等のデータベースホストシステム466とインターフェース接続されることができ、その場合、PDS、アーカイブ、監査証跡及び関連データは主に記憶され、バックアップされ、ミラーリングされ、又はさもなければ(又は、他の方法で)同期され得る。
【0036】
図5は、いくつかの実施形態による、PPTS400によって実行され得る、ユーザインタラクティブ入力を介した1つ又は複数のPDSの作成を容易にするための例示的なアルゴリズムを示すプロセスフロー図である。プロセス500は、1つ又は複数のPDSの情報フィールドに入力するための一連のインタラクティブなプロンプトを通して、臨床医等のユーザを案内することを伴う。512において、ユーザは、手順タイプを指定するように促される。例えば、手順タイプは極低温保存(すなわち、凍結)のための生物学的試料の摂取(intake)であり得る。他の手順タイプは、凍結試料の回収(retrieval)を伴い得る。例えば、そのような手順は試験(例えば、生検)のための回収、卵母細胞の体外受精のための回収、又は凍結胚移植(FET)のための回収を含み得る。514において、ユーザは、手順に関与する(involved)試料のタイプを指定するように促される。試料のタイプは、精子、卵母細胞、胚又は他の生物学的組織を含み得る。
【0037】
516において、ユーザは手順が行われている対象者(すなわち、患者)を指定するように促される。これは、対象者がその手順のための正しい対象者であることを保証するために検証が実行され得るように、対象者に関する様々なデータ項目(又は、アイテム)を入力することを伴い得る。例えば、対象者の名前(又は、対象者名)、生年月日、対象者ID又は他の情報を入力することができる。加えて、対象者が存在する場合、対象者の写真又は他の生体情報は、追跡又は検証の目的で入力されてもよい。対象者が存在しない場合、対象者の写真又は他の識別情報は、PDS(複数可)に含めるために対象者のアカウントから回収することができる。
【0038】
518において、ユーザは、手順の日時を指定するように促される。その手順は、迅速に(又は、即時に)実行されてもよく、又は将来の実行のためにスケジュールされてもよい。520において、ユーザは、試料に関する識別情報の量を指定するように促される。例えば、試料摂取の場合、ユーザは、保管されるべき試料又は試料ホルダーの量を指定することができる。1つ又は複数の試料が回収されている場合、試料ホルダー(複数可)の特定のID(複数可)が入力されてもよく、又は試料容器(複数可)のIDが入力されてもよい。
【0039】
決定522において決定されるように、手順のタイプに基づいて、追加の作業が実行される。凍結作業の場合、524において、ユーザは、試料についての詳細を指定又は修正するように促される。例えば、試料に関するそのような詳細は試料の感染状態、成熟度(例えば、GV、MI、MII)、グレード、胚のタイプ(例えば、1日目、2日目)、生検が行われたかどうか等を含み得る。試料が新たに収集(collect)されない場合、様々な項目試料情報は事前の評価から引き継がれてもよいし、必要に応じて改訂されてもよい。526において、試料ホルダーの数量が指定されるか、又は自動的に決定される。例えば、ユーザは、特定することができる、各試料ホルダーに関連付けられた試料の特定の量又は最大量を有することを望む場合がある。別に、システムは、供給された量の情報及び試料タイプ固有の規則に基づいて、使用される試料ホルダーの量を決定することができる。試料ホルダーが人間の行動なしに自動的に識別可能でない実施形態では、試料ホルダー識別番号、同じことを表す機械可読記号、対象者の名前又は他の識別情報(identification)及び日付を含むラベルが各試料ホルダーについてプリントされ得る。ユーザはプリントが成功したことを検証するために、機械可読記号をスキャンするように促され得る。
【0040】
528において、ユーザは1つ又は複数の試料容器識別子をスキャンして(例えば、RFIDタグを読み取って)、これらの1つ又は複数の容器を手順と関連付けるように促される。532において、PDSが、各試料容器に対して生成される。
【0041】
決定522において、作業が解凍作業であると決定された場合、プロセスは530に分岐し、ここで、システムはどの試料容器(複数可)が解凍されるべき所望の試料を有し、したがって、手順の一部として極低温貯蔵から回収されるべきかを決定する。したがって、532において、対応するPDSが、それらの試料容器の各々について生成される。
【0042】
図6は、例示的なPDS600と、それが含み得る様々なタイプの情報フィールドとを示す。図示のように、PDS600は一意のPDS ID602と、手順の日時604とを含み、これは、スケジュールされた日時、手順が実行された実際の日時、又はその両方を示し得る。さらに、PDS600は、手順タイプ606(凍結、再凍結、手順Aのための回収、手順Bのための回収等)を含む。試料容器ID608は、容器のRFIDタグによって記憶及び送信される一意のRFID識別子に対応する。いくつかの実装形態では、試料容器ID608が容器のRFIDタグによって記憶及び送信される一意のRFID識別子とは異なり得る。そのような実装形態では、非一時的プロセッサ可読媒体上に記憶されたデータ構造が試料容器ID608とRFIDタグの一意のRFID識別子との間のマッピングを記憶し得る。いくつかの実施形態では、PDS600とそれが関連する試料容器との間に1対1の対応関係がある。PDS600は対象者名610、対象者ID番号612、及び写真等の対象者検証情報、又は生体情報(例えば、対象者の虹彩スキャンデータの暗号ハッシュ、指紋等)等の対象者固有情報を含む。
【0043】
他のフィールドは、試料の詳細に関する。上述のように、試料容器は、一組の試料ホルダーを含むことができる。したがって、各試料ホルダーは、そのID616によって識別される。各試料ホルダーIDについて、その試料ホルダー618内の試料の量、各試料ホルダー内の試料のタイプ620(例えば、胚、6日目)、胚ホルダーごとの感染スクリーニング結果622、の胚ホルダーごとの試料の等級付け624(例えば、3-AB、3-AC)、追加の注記626、及び各それぞれの試料ホルダーごとの極低温保管の日付628等の特定の情報が含まれ得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、容器(vessel)、ラック、棚、カセットID及びカセット内位置等、極低温チャンバ630内の位置を含めることができる。PDS600の1つの機能は、これらのフィールドの全てを互いに結合することである。したがって、各PDS600は、特定の対象者、及び特定の試料容器の特定の試料に関連付けられた将来、現在又は過去の手順を表すレコードである。関連する実施形態では、PPTS400に記憶されたPDSの集合が特定の極低温/生殖能力サービスクリニックの作業をスケジュールするように構成されてもよい。同様に、各PPTSはそれぞれ、手順の前後の試料(複数可)の初期状態又は結果としての状態と共に、各手順の「ライブ記録」として利用されてもよい。加えて、完了したPPTSに記憶された情報は例えば、手順、その実行に関する情報、及び各対象者についての、又は所与の対象者の個々の試料ホルダーID(複数可)についてのそれらの結果の監査証跡を生成するために収集され得る。
【0045】
図7は、複数の選択可能なPDS720~722を含むスケジュール表示700の例を示す。スケジュール表示700は、PPTS400のユーザである臨床医に提示され得る。スケジュール表示700の各行は、個々のPDSに対応する。スケジュール700を説明するために、この実施形態では、各PDSのフィールドの一部のみが示される。この例では、列702はユーザが実行し、より詳細に閲覧し、修正し、又は削除するために所与のPDSを選択することができる選択コントロールを含む。示されたフィールドは実行のスケジュールされた日時704、各PDSの固有ID706、各対象者の名前、ID及び生年月日を含み、列708~712に示される。同様に、感染スクリーニングの状態及び結果を列714に示す。列716は、各PDS720~728の手順タイプを識別する。
【0046】
図8は、一実施形態による監査証跡レコード800の例である。この例では、監査証跡レコード800が試料ホルダーID802に固有である。監査証跡800は、試料ホルダーID802に対応する一連の記憶されたPDSから構築され得る。関連する実施形態では、監査証跡がイベントロギングを通してコンパイルされ(又は、編集され)得る。例えば、PDSの作成、PDSの編集、試料インベントリの更新、又はPDSの削除の発生時に、以下のデータ項目、すなわち、イベントの日時、ユーザID、イベントタイプの短い説明、試料ホルダーID、及び対象者を、対応するデータベースレコードに取り込むことができる。同様に、これらのデータ項目は、実行のためのPDSの選択、PDSの任意の状態変化、試料位置の任意の更新、又は試料インベントリの任意の更新等、移送システム122において発生するイベントに基づいて取り込まれ得る。イベントタイプの短い記述は同じタイプのイベントに対する一貫した表現を保証するために、予め定義されたイベントタイプの閉じたセット(又は、閉集合)から自動的に選択され得る。
【0047】
図8に示す例では、試料ホルダーID802に加えて、レコード800は試料容器ID804、極低温保管中の現在位置806(例えば、容器、ラック、棚、カセットID及びカセット内位置)、試料ホルダーID802に関連する試料の量、試料タイプ810、スクリーニング結果812、グレード814、追加の注記816及び極低温日付(cryogenic date)820をさらに含む。また、ログ822が含まれ、これは、特定の試料ホルダーID802の履歴における各イベントの日時を示す。例えば、第1のPDSの作成、ラベルのプリント、第1のPDSに関連する試料容器のスキャン、移送システム122のための作業指示(又は、ワークオーダー)の開始(又は、オープニング)、移送システム122による試料容器のスキャン、カセット上のサンプルホルダー及びサンプル容器の配置、極低温チャンバ内のカセットの配置、第2のPDSの作成等である。各動作に関与するそれぞれの臨床医はまた、ログ822において特定され得る。
【0048】
図8の例では、対象者は監査証跡レコード800において識別されない。しかしながら、試料ホルダー及び対象者に関連付けられたアーカイブされたPDSを使用して、対象者は必要であれば、監査証跡800に容易に関連付けられ得る。さもなければ、対象者のプライバシーは、監査証跡800の文脈(又は、コンテクスト)において保存されてもよい。
【0049】
図9はいくつかの実施形態による、PDSを利用して試料を取り扱い、追跡するための例示的な方法を示す。912において、例えば、プロセス500(図5)に従って第1のPDSが生成される。第1のPDSは、特定の対象者、特定の手順、及び特定の試料ホルダー及び特定の試料容器に関連付けられて配置された特定の試料に対応する。914において、他の対象者、試料、ホルダー及び容器について追加のPDSが生成される。916において、第1のPDS及び他のPDSは、スケジュールとしてGUIに表示される。GUIは、スケジュールとのユーザ対話をサポートする。
【0050】
918において、ユーザは、GUIと対話することによってGUIが受け入れる入力を提供する。その入力は、第1のPDSによって表される手順を開始するためのコマンドを含む。920において、GUIは、機械可読記号スキャナを使用して試料ホルダーIDを検証するようにユーザに促す。試料ホルダーのIDは、ラベルにプリントされた機械可読記号に符号化され、又は試料ホルダー自体にプリントされ又は刻印されてもよい。読み取られた試料ホルダーIDは、第1のPDSに記憶された試料ホルダーIDと比較される。
【0051】
922において、手順が実行される。手順の実行の一部として、924において、第1のPDSは、極低温保管システムの移送システムに渡される。したがって、移送システムは第1のPDSによって識別された試料キャリアを格納するか、又は回収し、これは、次に、(もしかすると他のサンプルホルダーと共に)検証されたサンプルホルダーを含み得る。926において、第1のPDSは手順の実際の時間(第1のPDSが最初に構成された予定時間とは対照的に)、その手順を実行するユーザ、及びその手順の結果、例えば、手順が凍結手順である場合の極低温保管システム内の試料の位置、又は試料の状態、例えば、胚又は卵母細胞の新たに評価されたグレード、を示すように更新される。
【0052】
928において、手順の後、第1のPDSの情報の少なくとも一部が、他のPDSの他の部分とともにデータベースに記憶される。例えば、監査証跡は、イベントのログに基づいて記憶され得る。他の例では、第1のPDSが他のPDSとともにアーカイブされることができ、そこのレコードから監査証跡が生成され得る。
【0053】
図10図18は、いくつかの実施形態による、上述の作業を実行するPPTS400によって実装されるGUIの例示的な実装形態である。図10図18で使用される「ビーコン」という用語は設備(例えば、診療所、保管設備)によって使用されるすべての他の試料容器から各試料容器を一意に識別するために使用され得る一意の識別子を符号化するワイヤレストランスポンダを有する試料容器を指すことに留意されたい。また、本明細書及び図10図18で使用される「極低温デバイス」(又は、「クライオデバイス」/cryodevice)という用語は通常ストロー、ロッド又はスパチュラの形態で試料に物理的に接触し、保管のために試料容器のバイアルの内部に位置する試料ホルダーを指すことに留意されたい。また、本明細書及び図10図18で使用される「カセット」という用語はそれぞれの試料ホルダーを保持するサイズ及び寸法の、典型的には2次元の試料のアレイに配置された、レシーバ(例えば、開口部、アパーチャ)の組を有する構造(例えば、トレイ、フレーム)を指すことに留意されたい。本明細書及び図10図18で使用される「ロボットカセット」という用語は極低温冷蔵庫とともに使用するために設計されたカセットを指し、これは、典型的にはロボット保管及び回収機構(例えば、ターンテーブル、ピッカー又はエレベーター)を使用し、したがってロボットと呼ばれることにさらに留意されたい。また、図10図18で使用される「チケット」という用語はPDSを指す。
【0054】
図10は、ビーコンIDが3つの極低温デバイスIDに結合される、表示されるPDS又はチケットの例である。図11は一実施形態による表示されたGUIであり、PPTSは、1つの極低温デバイスにつき2つの卵母細胞が指定された卵母細胞試料(この例では22個)を2つのビーコンに割り当てる。さらに、感染スクリーニングは、ドロップダウン・ピック・リストで指定することができる。図12は一実施形態による表示されたGUIであり、卵母細胞の特定の特性は、卵母細胞の成熟度を選択するために様々な極低温デバイスIDのためのドロップダウン・ピック・リストを使用するユーザ入力によって指定されることができ、それぞれのテキストフィールドは注記の入力を容易にするために提供される。
【0055】
図13は、一実施形態による表示されたGUIであり、ラベルは、ビーコン内に配置される極低温デバイスのために生成される。図14は、例示的な実施形態による表示されたGUIであり、プリントされたラベルが検証されるためにスキャンされる。図15は、一実施形態による表示されたGUIであり、チケットのインタラクティブな(又は、対話型)スケジュールが表示される。図16は、表示されたGUIであり、ここで、ユーザは、試料が変化していないか、消費されたか、又は廃棄されたかを指定することを含む、特定のビーコンに属する状態又は試料(又は、状態又は特定のビーコンに属する試料)を指定することのためのインタラクティブ制御を提供される。また、この例におけるユーザは例示的な実施形態によれば、生検手順の結果を指定し、注記を追加することができる。
【0056】
図17は、例示的な実施形態による、表示されたGUIであり、特定の対象者のための試料インベントリが示される。この例では、2つのアクティブなサンプルが対象者のインベントリ中にあるものとして示されている。加えて、2つの過去の試料が示されており、それらは1つの例(又は、インスタンス)で消費され、他の例では廃棄されている。また、今後のFET手順のための1つのオープンチケットが示されている。
【0057】
図18は、一実施形態による表示されたGUIであり、特定の極低温デバイスのステータスの詳細がその極低温デバイスの位置、ビーコンID、及びイベントの監査証跡とともに示される。
【0058】
その他の注意事項と実施例
実施例1は対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うための方法であり、前記手順の開始前に、非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)を生成するステップであって、第1のPDSが(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータであって、ここで、第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含むものである、インジケータと、(c)生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料と物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合する、該ステップと、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールをグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させるステップと、表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順を開始するステップと、前記手順の開始に続いて、(1)前記手順の実行の実際の時間、(1は親が欠落している:2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(1は親が欠落している:3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態を表示するために前記第1のPDSを更新するステップと、前記手順の終了に続いて、更新された第1のPDSの少なくとも一部を、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶するステップを含む、方法である。
【0059】
実施例2において、実施例1の主題は前記第1のPDSを生成するステップが、(a)~(f)を前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量と結合するステップを含むことを含む。
【0060】
実施例3において、実施例1~2の主題は前記第1のPDSを生成する際に、前記試料容器と、前記第1のPDSに対応する前記識別子との前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子との間の1対1の関連付けを表すことを含む。
【0061】
実施例4において、実施例1~3の主題は前記第1のPDSを生成するステップが、前記生物学的試料の状態を(a)~(f)と結合させるステップを含むことを含む。
【0062】
実施例5において、実施例1~4の主題は前記第1のPDSを生成するステップは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)に、ユーザに、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するように促させるステップと、(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する試料容器に関連付けられるべき試料ホルダーの量を自動的に決定するステップと、決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組を自動的に生成するステップであって、試料ホルダー識別子の前記組は(d)を含む、該当ステップと、試料ホルダー識別子の前記組の少なくとも一部分を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合するステップを含む。
【0063】
実施例6において、実施例5の主題は前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、前記方法は(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)第2のPDSに対応する識別子、と結合する第2のPDSを生成するステップをさらに含む。
【0064】
実施例7において、実施例5~6の主題は前記第1のPDSを生成するステップは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)に、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させるステップを含むことを含む。
【0065】
実施例8において、実施例1~7の主題は前記ユーザ入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡すステップを含む。
【0066】
実施例9において、実施例1~8の主題は、前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実施するステップを含む。
【0067】
実施例10において、実施例1~9の主題は前記第1のPDSを生成するステップが、感染性のインジケータを(a)~(f)と結合させるステップをさらに含むことを含む。
【0068】
実施例11において、実施例1~10の主題は前記第1のPDSを生成するステップが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)と結合するステップを含むことを含む。
【0069】
実施例12において、実施例11の主題は前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含むことを含む。
【0070】
実施例13において、実施例11~12の主題は前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含むことを含む。
【0071】
実施例14において、実施例1~13の主題は前記第1のPDSの生成するステップに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成するステップを含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む。
【0072】
実施例15において、実施例14の主題は前記ラベルを生成するステップが、前記ラベル上の対象者に対応する前記識別子を示すステップをさらに含むことを含む。
【0073】
実施例16において、実施例14~15の主題は前記ラベルを生成するステップが、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号を示すステップをさらに含むことを含む。
【0074】
実施例17において、実施例1~16の主題は前記手順の開始後、自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせるステップと、読み取られた記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証するステップと、検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示するステップ、を含み、前記通知は、前記手順を実行することを進めるための許可を示す。
【0075】
実施例18において、実施例1~17の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶するステップを含むことを含む。
【0076】
実施亭例19において、実施例1~18の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングするステップを含むことを含む。
【0077】
実施例20において、実施例1~19の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を記憶するステップは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成するステップを含むことを含む。
【0078】
実施例21はプロセッサベースのコンピューティングシステムによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うためのプロセスを実施させる命令を含む、少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体であって、前記手順の開始前に、非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)が生成され、ここで、前記第1のPDSは(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータであって、ここで、第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含むものである、インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合するものであって、前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールを、グラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させ、ここで、前記スケジュールは、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含み、前記第1のPDSに関連付けられた前記手順は、表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて開始され、前記手順の開始に続いて、前記第1のPDSは(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示すためにユーザ入力に基づいて更新され、前記手順の終了に続いて、更新された第1のPDSの少なくとも一部が、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶される。
【0079】
実施例22において、実施例21の主題は、前記PDSは、前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量を示すことを含む。
【0080】
実施例23において、実施例21~22の主題は前記試料容器と、前記PDSに対応する前記識別子との前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子との間の1対1の関連付けを表すことを含む。
【0081】
実施例24において、実施例21~23の主題は、前記PDSは、前記生物学的試料の状態を示すことを含む。
【0082】
実施例25において、実施例24の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するようにユーザに促すことを開始させ、(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する試料容器に関連付けられるべき試料ホルダーの量を決定させ、決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組を生成させ、試料ホルダー識別子の前記組は(d)を含み、試料ホルダー識別子の前記組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合させる、命令を含む。
【0083】
実施例26において、実施例25の主題は、決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、(j)第2のPDSに対応する識別子、と結合する第2のPDSが生成されることを含む。
【0084】
実施例27において、実施例25~26の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記GUIに、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させる命令を含む。
【0085】
実施例28において、実施例21~27の主題はコンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、生物試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡させる命令を含む。
【0086】
実施例29において、実施例21~28の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実行させる命令を含む。
【0087】
実施例30において、実施例21~29の主題は、前記第1のPDSが、感染性のインジケータを(a)~(f)とさらに結合することを含む。
【0088】
実施例31において、実施例21~30の主題は、前記第1のPDSが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)とさらに結合することを含む。
【0089】
実施例32において、実施例31の主題は前記生体学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組が、スクリーニング状態及び成熟度指標を含むことを含む。
【0090】
実施例33において、実施例31~32の主題は前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含むことを含む。
【0091】
実施例34において、実施例21~33の主題はコンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記第1のPDSの生成することに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成させる命令を含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む。
【0092】
実施例35において、実施例34の主題は、前記ラベルは、前記対象者に対応する前記識別子をさらに含むことを含む。
【0093】
実施例36において、実施例34~35の主題は、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号をさらに含むことを含む。
【0094】
実施例37において、実施例21~36の主題はコンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記手順の開始後、自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせ、読み取られた記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証させ、検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示する、命令をさらに含み、前記通知は、前記手順を実行することを進める許可を示す。
【0095】
実施例38において、実施例21~37の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶することを含むことを含む。
【0096】
実施例39において、実施例21~38の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングすることを含むことを含む。
【0097】
実施例40において、実施例21~39の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成することを含むことを含む。
【0098】
実施例41は対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うことを容易にするための装置であって、前記装置は記憶デバイス、入力/出力デバイス、及び処理回路を含むプロセッサベースのコンピューティングシステムと、前記記憶デバイスに記憶された前記プロセッサベースのコンピューティングシステムによって実行可能な命令であって、前記命令は、実行されると、前記コンピューティングシステムに、前記手順の開始前に、非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)を生成させ、ここで、前記第1のPDSは(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータであって、ここで、第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含むものである、インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合するものであって、前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールを、グラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させ、ここで、前記スケジュールは前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含むものであって、表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて、前記第1のPDSに関連付けられた手順を開始させ、前記手順の開始に続いて、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示すために、ユーザの入力に基づいて前記第1のPDSを更新させ、前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部を、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せて、データベース内に記憶させる命令、を含む、装置である。
【0099】
実施例42において、実施例41の主題は、前記PDSは、前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量を示すことを含む。
【0100】
実施例43において、実施例41~42の主題は前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子との前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子との間の1対1の関連付けを表すことを含む。
【0101】
実施例44において、実施例41~43の主題は、前記PDSは前記生物学的試料の状態を示すことを含む。
【0102】
実施例45において、実施例41~44の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するようにユーザに促すことを開始させ、(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する試料容器に関連付けられる試料ホルダーの量とを決定させ、決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組を生成させ、試料ホルダー識別子の前記組は(d)を含み、試料ホルダー識別子の前記組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合させる、命令を含む。
【0103】
実施例46において、実施例45の主題は、決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)第2のPDSに対応する識別子、と結合する第2のPDSが生成されることを含む。
【0104】
実施例47において、実施例45~46の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記GUIに、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させる命令を含む。
【0105】
実施例48において、実施例41~47の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡させる命令を含む。
【0106】
実施例49において、実施例41~48の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実行させる命令を含む。
【0107】
実施例50において、実施例41~49の主題は、前記第1のPDSが感染性のインジケータを(a)~(f)とさらに結合することを含む。
【0108】
実施例51において、実施例41~50の主題は、前記第1のPDSが前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)とさらに結合することを含む。
【0109】
実施例52において、実施例51の主題は前記生体学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組が、スクリーニング状態及び成熟度指標を含むことを含む。
【0110】
実施例53において、実施例51~52の主題は前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含むことを含む。
【0111】
実施例54において、実施例41~53の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記第1のPDSを生成させることに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成させる命令を含み、前記ラベルは前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む。
【0112】
実施例55において、実施例54の主題は、前記ラベルは、前記対象者に対応する前記識別子をさらに含むことを含む。
【0113】
実施例56において、実施例54~55の主題は、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号をさらに含むことを含む。
【0114】
実施例57において、実施例41~56の主題は前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、前記手順の開始後に、自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせる、読み取られた記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証させ、検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示する命令を含み、前記通知は、前記手順を実行することを進めるための許可を示す。
【0115】
実施例58において、実施例41~57の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶することを含むことを含む。
【0116】
実施例59において、実施例41~58の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングすることを含むことを含む。
【0117】
実施例60において、実施例41~59の主題は更新されると、前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成することを含むことを含む。
【0118】
実施例61は、実施例1~60のいずれかを実施するための手段を含むシステムである。
【0119】
上記の種々の実装形態及び実施形態は、さらなる実装形態及び実施形態を提供するために組み合わせることができる。2019年9月13日に出願された米国特許出願第62/900,281号、2019年7月31日に出願された米国特許出願第62/880,786号、2019年7月26日に出願された米国特許出願第62/879,160号、2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,986号、及び2018年10月5日に出願された米国特許出願第62/741,998号を含むが、これらに限定されない、本明細書で参照され又は、出願データシートに列挙された米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許及び外国特許出願のすべてはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。上記の詳細説明に照らして、上記の及び他の変形がそれらの実施形態に対して行われることが可能である。
【0120】
一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語が特許請求の範囲を、明細書及び特許請求の範囲に開示される特定の実装形態及び実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲とともに、すべての可能な実装形態及び実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。
下記は、本願の出願当初に記載の発明である。
<請求項1>
対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うための方法であって、
前記手順の開始前に、
非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)を生成するステップであって、前記第1のPDSは、(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータであって、前記第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含む、該インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合する、該ステップと、
前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールをグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させるステップと、
表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順を開始するステップと、
前記手順の開始に続いて、前記第1のPDSを更新し、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示すステップと、
前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部を、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶するステップ
を含む、方法。
<請求項2>
前記第1のPDSを生成するステップが、(a)~(f)を前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量と結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
<請求項3>
前記第1のPDSの生成において、前記試料容器と前記第1のPDSに対応する前記識別子の前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の間の1対1の関連付けを表す、請求項1に記載の方法。
<請求項4>
前記第1のPDSを生成するステップが、前記生物学的試料の状態を(a)~(f)と結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
<請求項5>
前記第1のPDSを生成するステップは、
グラフィカルユーザインターフェース(GUI)に、ユーザが(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するように促させるステップと、
(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する前記試料容器に関連付けられるべき試料ホルダーの量を自動的に決定するステップと、
決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組を自動的に生成するステップであって、前記試料ホルダー識別子の組は(d)を含む、該ステップと、
前記試料ホルダー識別子の組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合するステップ
を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項6>
前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、前記方法は、
第2のPDSを生成するステップであって、前記第2のPDSが、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)前記第2のPDSに対応する識別子、と結合する、該ステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
<請求項7>
前記第1のPDSを生成するステップは、
前記GUIに、ユーザが、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させるステップを含む、請求項5に記載の方法。
<請求項8>
前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、前記生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡すステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項9>
前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実施するステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項10>
前記第1のPDSを生成するステップが、感染性のインジケータを(a)~(f)と結合させるステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項11>
前記第1のPDSを生成するステップが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)と結合するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項12>
前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含む、請求項11に記載の方法。
<請求項13>
前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含む、請求項11に記載の方法。
<請求項14>
前記第1のPDSを生成するステップに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成するステップをさらに含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項15>
前記ラベルを作成するステップが、前記ラベル上に前記対象者に対応する前記識別子を示すステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
<請求項16>
前記ラベルを生成するステップが、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号を示すステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
<請求項17>
前記手順の開始後、
自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせるステップと、
読み取られた前記記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証するステップと、前記検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示するステップをさらに含み、前記通知は、前記手順の実行に進むための許可を示す、
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項18>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項19>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングするステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項20>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶するステップは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
<請求項21>
プロセッサベースのコンピューティングシステムによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、対象者の生物学的試料をその試料に関する手順のために取り扱うためのプロセスを実施させる命令を含む、少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体であって、
前記手順の開始前に、
非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)であって、前記第1のPDSは、(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータであって、前記第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含む、該インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合するものである、該第1のPDSが生成され、
前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールであって、前記スケジュールは、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、該複数のPDSのスケジュールがグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示され、
表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順が開始され、
前記手順の開始に続いて、ユーザの入力に基づいて前記第1のPDSが更新され、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示が示され、
前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部が、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶される、
非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項22>
前記PDSは、前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量を示す、請求項21に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項23>
前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の間の1対1の関連付けを表す、請求項21に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項24>
前記PDSは、前記生物学的試料の状態を示す、請求項21に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項25>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するようにユーザに促すことを開始させ、
(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する前記試料容器に関連付けられるべき試料ホルダーの量を決定させ、
決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組であって、前記試料ホルダー識別子の組は(d)を含む、該試料ホルダー識別子の組を生成させ、
前記試料ホルダー識別子の組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合させる、
命令をさらに含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項26>
前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、
第2のPDSであって、前記第2のPDSが、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)前記第2のPDSに対応する識別子、と結合する、該第2のPDSが生成される、請求項25に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項27>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記GUIに、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させる命令をさらに含む、請求項25に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項28>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、前記生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡させる命令をさらに含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項29>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実行させる命令をさらに含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項30>
前記第1のPDSが、感染性のインジケータを(a)~(f)とさらに結合する、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項31>
前記第1のPDSが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)とさらに結合する、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項32>
前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含む、請求項31に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項33>
前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含む、請求項31に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項34>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記第1のPDSを生成することに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成させる命令をさらに含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項35>
前記ラベルは、前記対象者に対応する前記識別子をさらに含む、請求項34に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項36>
前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号をさらに含む、請求項34に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項37>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記手順の開始後、
自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせ、
読み取られた前記記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証させ、前記検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示する、命令をさらに含み、
前記通知は、前記手順の実行に進むための許可を示す、
請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的機械可読記憶媒体。
<請求項38>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的な機械可読記憶媒体。
<請求項39>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングすることを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的な機械可読記憶媒体。
<請求項40>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成することを含む、請求項21~24のいずれか1項に記載の少なくとも1つの非一時的な機械可読記憶媒体。
<請求項41>
対象者の生物学的試料を、その試料に関する手順のために取り扱うことを容易にするための装置であって、前記装置は、
記憶デバイス、入力/出力デバイス、及び処理回路を含むプロセッサベースのコンピューティングシステムと、
前記記憶デバイスに記憶された前記プロセッサベースのコンピューティングシステムによって実行可能な命令であって、前記命令は、実行されると、前記コンピューティングシステムに、
前記手順の開始前に、
非一時的機械可読記憶媒体に記憶される第1の手順データ構造(PDS)であって、前記第1のPDSは、(a)前記対象者に対応する識別子と、(b)前記生物学的試料に対して実行される手順のインジケータであって、前記第1の手順は前記生物学的試料の極低温保管又は回収を含む、該インジケータと、(c)前記生物学的試料の試料容器に対応する識別子と、(d)前記生物学的試料に物理的に接触する試料ホルダーに対応する識別子と、(e)前記手順の予定時間と、(f)前記第1のPDSに対応する識別子を結合する、該第1のPDSを生成させ、
前記第1のPDSを含む複数のPDSのスケジュールであって、前記スケジュールは、前記第1のPDSに対する(a)~(f)の結合の少なくとも一部の表記を含む、該複数のPDSのスケジュールをグラフィカルユーザインターフェースのディスプレイデバイス上に表示させ、
表示されたスケジュールと対話的なユーザの入力に基づいて前記第1のPDSに関連付けられた前記手順を開始させ、
前記手順の開始に続いて、ユーザの入力に基づいて前記第1のPDSを更新させ、(1)前記手順の実行の実際の時間、(2)前記手順を実行する人間のオペレータの識別、及び(3)前記手順中に評価された前記生物学的試料の状態の表示を示させ、
前記手順の終了に続いて、更新された前記第1のPDSの少なくとも一部を、他の完了した手順にそれぞれ関連する他のPDSと併せてデータベースに記憶させる、
該命令を含む、装置。
<請求項42>
前記PDSは、前記試料ホルダー内の生物学的試料の総量を示す、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項43>
前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の前記結合が、前記試料容器と前記PDSに対応する前記識別子の間の1対1の関連付けを表す、請求項41~44のいずれか一項に記載の装置。
<請求項44>
前記PDSは、前記生物学的試料の状態を示す、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項45>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して、(i)前記手順に関与する試料の総量、及び(ii)試料ホルダー当たりの試料の量を入力するようにユーザに促すことを開始させ、
(i)及び(ii)に基づいて、前記第1のPDSに対応する前記試料容器に関連付けられる試料ホルダーの量を決定させ、
決定された量の試料ホルダーの各試料ホルダーの識別子を含む試料ホルダー識別子の組であって、前記前記試料ホルダー識別子の組は(d)を含む、該試料ホルダー識別子の組を生成させ、
前記試料ホルダー識別子の組の少なくとも一部を(a)~(c)及び(e)~(f)と結合させる、
命令をさらに含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項46>
前記決定された量の試料ホルダー識別子がオーバーフロー量だけ前記試料容器の予め定義された試料ホルダー容量を超えるとき、
第2のPDSであって、前記第2のPDSが、(a)、(b)及び(e)を、(g)第2の試料容器に対応する識別子、(h)前記第1のPDSに含まれない試料ホルダー識別子の組のうちの1つ又は複数の試料ホルダーに対応する少なくとも1つの識別子、及び(j)前記第2のPDSに対応する識別子、と結合する、該第2のPDSが生成される、請求項45に記載の装置。
<請求項47>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記GUIに、ユーザに、試料ホルダー識別子の組からの複数の試料ホルダー識別子を含む少なくともサブセットの各試料ホルダー識別子に対応する試料特性情報を入力するように促す複数のデータ入力フィールドを表示させる命令をさらに含む、請求項45に記載の装置。
<請求項48>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記ユーザの入力に応答して、前記第1のPDSの少なくとも一部分を、前記生物学的試料を保管又は回収する極低温保管及び回収システムのコントローラに渡させる命令をさらに含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項49>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記生物学的試料及び前記試料容器の複数の他の生物学的試料に対して前記手順を実行させる命令をさらに含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項50>
前記第1のPDSが、感染性のインジケータを(a)~(f)とさらに結合する、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項51>
前記第1のPDSが、前記生物学的試料のタイプに特異的な特性の組を(a)~(f)とさらに結合する、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項52>
前記生物学的試料が卵母細胞であり、前記特性の組がスクリーニング状態及び成熟度指標を含む、請求項51に記載の装置。
<請求項53>
前記生物学的試料が胚であり、前記特性の組がグレード及び生検状態指標を含む、請求項51に記載の装置。
<請求項54>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記第1のPDSを生成させることに応答して、前記試料ホルダーに取り付けられるラベルを生成させる命令をさらに含み、前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子を含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項55>
前記ラベルは、前記対象者に対応する前記識別子をさらに含む、請求項54に記載の装置。
<請求項56>
前記ラベルは、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対応する機械可読記号をさらに含む、請求項54に記載の装置。
<請求項57>
前記コンピューティングシステムによって実行されたときに、前記コンピューティングシステムに、
前記手順の開始後、
自動記号読取装置に、前記試料ホルダーに貼付された機械可読記号を読み取らせ、
読み取られた前記記号を、前記試料ホルダーに対応する前記識別子に対して検証させ、
前記検証の結果に応じて、前記人間のオペレータによる閲覧のために通知を表示する、命令をさらに含み、
前記通知は、前記手順の実行に進むための許可を示す、
請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項58>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、更新された第1のPDS全体をレコードとして前記データベースに記憶することを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項59>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSによって表されるアクティビティに基づいてイベントをイベントログデータ構造としてロギングすることを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
<請求項60>
更新された前記第1のPDSの前記少なくとも一部を前記データベースに記憶することは、前記第1のPDSに基づいて監査証跡レコードを生成することを含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の装置。
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