IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インベンティーズ サーマル テクノロジーズ インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-吸着ガス分離プロセス 図1
  • 特許-吸着ガス分離プロセス 図2
  • 特許-吸着ガス分離プロセス 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】吸着ガス分離プロセス
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/06 20060101AFI20240418BHJP
【FI】
B01D53/06 100
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2022024956
(22)【出願日】2022-02-21
(62)【分割の表示】P 2018550408の分割
【原出願日】2017-03-31
(65)【公開番号】P2022068314
(43)【公開日】2022-05-09
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】62/316,426
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518334613
【氏名又は名称】スヴァンテ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】ブーレ,アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ヒアヴィ,ソヘイル
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06322612(US,B1)
【文献】特表2016-508067(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0175336(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0081614(US,A1)
【文献】特開2001-149742(JP,A)
【文献】特表2007-517663(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102949913(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/02-53/12
B01D 53/34-53/73,53/74-53/85,53/92,53/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多成分流体混合物を分離するための吸着ガス分離プロセスであって、前記吸着ガス分離プロセスは、
(a)前記多成分流体混合物を供給ストリームとして吸着材料を含む接触器に流入させて、前記供給ストリームの第1の成分の一部を前記接触器内の吸着材料に吸着させるとともに、第1の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップであって、前記第1の生成物ストリームは、第2の成分を含むステップと、
(b)第3の成分を含む第1の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記第3の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させて吸着熱を発生させ、前記吸着熱の一部を使用して前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させるとともに、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、
(c)第2の再生ストリームの飽和圧に対する分圧を能動的に制御するステップと、
(d)前記第2の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を分圧スイング又は湿度スイングによって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、
を含む吸着ガス分離プロセス。
【請求項2】
前記第2の再生ストリームは、燃焼ガスストリーム、気流、不活性ガスストリーム、前記供給ストリームに比べて前記第1の成分が豊富な流体ストリーム、又は前記第1の生成物ストリームの一部のうちの1つであり、相対湿度が100%未満である請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を前記脱着させることにより前記吸着材料の温度を下げる請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記第3の生成物ストリームが、前記第1の成分の濃度と比べて高い濃度の前記第3の成分を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記吸着させることが吸着熱を放出して熱波を形成し、前記熱波が前記供給ストリームの方向とほぼ同じ方向に移動する請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
ステップ(a)の完了時、ステップ(a)の間に形成された熱波の前記接触器の端部からの破過前、前記第1の成分の前記接触器の端部からの破過時又は破過前のいずれか時にステップ(b)を開始するステップを更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
ステップ(b)の間に、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させることが、温度スイング、分圧スイング、吸着エネルギーの熱におけるスイング又は真空スイングのうちの少なくとも1つによって促進される請求項1又は6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記第1の再生ストリームが200kPaabs以下の圧力の蒸気である請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
ステップ(b)において、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な前記第2の生成物ストリームの第1の部分を前記接触器から回収するステップと、前記供給ストリームと比べて前記第3の成分が豊富な前記第2の生成物ストリームの第2の部分を回収するステップと、を更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
前記第2の生成物ストリームの一部を凝縮器に流入させるステップと、凝縮物ストリームを前記凝縮器から回収するステップと、精製された第2の生成物ストリームを前記凝縮器から回収するステップと、を更に含む請求項1又は10に記載のプロセス。
【請求項11】
100kPaabs以下の減圧を前記凝縮器内及び前記接触器内で引き起こすステップを更に含む請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記精製された第2の生成物ストリームは、前記第1の成分の純度が80%よりも高い請求項10に記載のプロセス。
【請求項13】
前記第3の生成物ストリームの一部を凝縮器に流入させるステップと、凝縮物ストリームを前記凝縮器から回収するステップと、を更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項14】
100kPaabs以下の減圧を前記凝縮器内及び前記接触器内で引き起こすステップを更に含む請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記減圧を引き起こす前記ステップがポンプによって補助される請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
ステップ(b)の前に、前記接触器に再生前ストリームを流入させるステップと、前記接触器内の前記吸着材料に共吸着された希釈剤の一部を脱着させるステップと、逆流ストリームを回収するステップと、前記逆流ストリームを前記接触器に再循環させるステップと、を更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項17】
ステップ(a)の間に前記第1の生成物ストリームの一部を前記供給ストリームの一部として前記接触器に流入させるステップを更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項18】
前記第1の成分が二酸化炭素であり、前記第3の成分が水である請求項1に記載のプロセス。
【請求項19】
前記多成分流体混合物が燃焼ガスである請求項1に記載のプロセス。
【請求項20】
前記接触器が複数の並行する流体流路を備える請求項1に記載のプロセス。
【請求項21】
前記接触器が複数の固定領域を通じて回転する請求項1又は19に記載のプロセス。
【請求項22】
ステップ(b)において、前記第1の再生ストリームが、前記第1の成分を脱着するのに費やされる熱量よりも少ない熱量を含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項23】
ステップ(b)において、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第1の成分の前記一部の前記脱着が、吸着エネルギーの熱におけるスイングによって促進される請求項1に記載のプロセス。
【請求項24】
多成分流体混合物を分離するための吸着ガス分離プロセスであって、前記吸着ガス分離プロセスは、
(a)前記多成分流体混合物を供給ストリームとして吸着材料を含む接触器に流入させて、前記供給ストリームの第1の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させるとともに、第1の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップであって、前記第1の生成物ストリームは、第2の成分を含む、ステップと、
(b)前記接触器に再生前ストリームを流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に共吸着された希釈剤の一部を脱着させ、逆流ストリームを回収し、前記逆流ストリームを前記接触器に再循環させるステップと、
(c)第3の成分を含む第1の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記第3の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させて吸着熱を発生させ、前記吸着熱の少なくとも一部を使用して前記接触器内の前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させるとともに、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、
(d)第2の再生ストリームの飽和圧に対する分圧を制御するステップと、
(e)前記第2の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を分圧スイング又は湿度スイングによって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップとを含み、前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を前記脱着させることにより、前記吸着材料の温度を下げる吸着ガス分離プロセス。
【請求項25】
多成分流体混合物を分離するための吸着ガス分離プロセスであって、前記吸着ガス分離プロセスは、
(a)前記多成分流体混合物を供給ストリームとして吸着材料を含む接触器に流入させて、前記供給ストリームの第1の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させるとともに、第1の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップであって、前記第1の生成物ストリームは、第2の成分を含む、ステップと、
(b)前記第1の生成物ストリームの一部を前記供給ストリームの一部として前記接触器に流入させるステップと、
(c)第3の成分を含む第1の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記第3の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させて吸着熱を発生させ、前記吸着熱の一部を使用して前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させるとともに、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、
(d)第2の再生ストリームの飽和圧に対する分圧を制御するステップと、
(e)前記第2の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を分圧スイング又は湿度スイングによって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップとを含み、前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を前記脱着させることにより、前記吸着材料の温度を下げる吸着ガス分離プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、多成分流体混合物の吸着ガス分離のための方法及びそのためのシステムに関する。特に、本発明は、燃焼ガスストリームからの二酸化炭素の吸着ガス分離のための方法及び該方法を組み入れるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
吸着ガス分離プロセス及びシステム、例えば、温度スイング吸着、圧力スイング吸着、及び、分圧スイング吸着は、多成分流体混合物の吸着ガス分離で用いる技術において知られている。ガス分離が望ましい場合がある工業プロセスの1つのタイプは、燃焼プロセス、例えば、酸化剤及び炭素含有燃料が燃焼されて少なくとも熱と燃焼ガスストリーム(燃焼燃料ガスストリームとしても知られる)とが生成される燃焼プロセスを含む。燃焼ガスストリームからの少なくとも1つの成分の分離は、例えば二酸化炭素の燃焼後ガス分離を含めて望ましい場合があるが、例えば、分離のために処理されるべきガスの量が多くなり得ること、燃焼ガスストリームが分離されるべき望ましい希釈量の対象成分を含み得ること、及び/又は、燃焼ガスストリームが低圧で供給され得ることを含むがこれらに限定されない幾つかの課題を与える。
【0003】
従来の温度スイング吸着ガス分離プロセスは、一般に、2つの基本的なステップ、すなわち、吸着ステップ及び再生ステップを使用する場合がある。典型的な吸着ステップ中、多成分流体混合物などの供給ストリームが吸着分離システム及び吸着材料を備える接触器に流入される場合があり、その場合、吸着材料は供給ストリームの成分を吸着でき、それにより、供給ストリームの残存成分から吸着成分が分離される。典型的なその後の再生ステップ中、流体ストリーム、例えば加熱された流体ストリームが、吸着材料の温度を上昇させるために吸着分離システム及び接触器に流入される場合があり、それにより、吸着成分の少なくとも一部が吸着材料から解放され、吸着材料の周期的な再利用が可能となる。幾つかの従来のシステム及び方法では、随意的な冷却ステップ又は調整ステップを使用して、その後の吸着ステップの前に吸着材料の吸着能力を回復させることに関与するべく再生ステップ後に吸着材料の温度を下げる場合がある。冷却剤又は調整ストリーム、例えば周囲温度付近の気流を吸着分離システム及び接触器に流入させて、吸着材料の温度を下げる場合がある。その後、吸着ステップ、再生ステップ、及び、調整ステップが順次に繰り返されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の吸着ガス分離プロセス及びシステムでは、吸着材料の再生のために費やされるエネルギーが一般にそのようなシステム及びプロセスの動作コストの大部分に相当し、また、そのようなコストは、一般に、従来の吸着ガス分離技術の幅広い適応及び実施に対して障壁として作用し得る。吸着材料からの1つ以上の成分の脱着をもたらすために典型的な再生ストリームとして蒸気を使用する従来の吸着ガス分離プロセス及びシステムは、工業用途の他のプロセスで利用される場合があるエクセルギーが高い蒸気を費やしてその量を減少させる可能性があり、それにより、一体型吸着ガス分離プロセス及びシステムの全体の効率の低下及び動作コストの増大をもたらし、望ましくない。更に、吸着材料からの1つ以上の成分の脱着をもたらすために典型的な再生ストリームとして蒸気を使用すると、蒸気が凝縮して吸着材料に吸着される場合があり望ましくなく、それにより、吸着材料の吸着能力が低下し及び/又は凝縮された蒸気の除去のためのエネルギー消費が増大して、吸着ガス分離プロセス及びシステムの動作コストの増大をもたらし、望ましくない。したがって、望ましくは従来のプロセス及びシステムの欠点のうちの1つ以上に対処できる吸着ガス分離プロセス及びシステムが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る様々な実施形態では、多成分流体混合物を分離するための吸着ガス分離プロセスであって、前記吸着ガス分離プロセスは、(a)前記多成分流体混合物を供給ストリームとして吸着材料を含む接触器に流入させて、前記供給ストリームの第1の成分の一部を前記接触器内の吸着材料に吸着させるとともに、第1の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップであって、前記第1の生成物ストリームは、第2の成分を含むステップと、(b)第3の成分を含む第1の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記第3の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させて吸着熱を発生させ、前記吸着熱の一部を使用して前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させるとともに、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、(c)第2の再生ストリームの飽和圧に対する分圧を能動的に制御するステップと、(d)前記第2の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を分圧スイング又は湿度スイングによって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、を含む。
また、一実施形態に係る発明は、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離するための吸着ガス分離プロセスが提供される。1つのそのような実施形態では、多成分流体混合物を供給ストリームとして少なくとも1つの吸着材料を備える少なくとも1つの接触器に流入させて、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部を少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させるとともに、少なくとも第2の成分を更に含むとともに供給ストリームに対して第1の成分が少なくとも定期的に使い果たされる第1の生成物ストリームを少なくとも1つの接触器から回収するステップと、少なくとも第3の成分を更に含む第1の再生ストリームを少なくとも1つの接触器に流入させて、第1の再生ストリームの第3の成分の少なくとも一部を少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させるとともに、少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させて、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを少なくとも1つの接触器から回収するステップと、第2の再生ストリームを少なくとも1つの接触器に流入させて、少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第3の成分の少なくとも一部及び第1の成分の少なくとも一部を温度スイング又は分圧スイングのうちの少なくとも一方によって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを少なくとも1つの接触器から回収するステップと、を含むプロセスが提供される。
【0006】
本開示に係る更なる実施形態では、多成分流体混合物を分離するための吸着ガス分離プロセスであって、前記吸着ガス分離プロセスは、
(a)前記多成分流体混合物を供給ストリームとして吸着材料を含む接触器に流入させて、前記供給ストリームの第1の成分の一部を前記接触器内の吸着材料に吸着させるとともに、第1の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップであって、前記第1の生成物ストリームは、第2の成分を含む、ステップと、(b)前記接触器に再生前ストリームを流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に共吸着された希釈剤の一部を脱着させ、逆流ストリームを回収し、前記逆流ストリームを前記接触器に再循環させるステップと、(c)第3の成分を含む第1の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記第3の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させて吸着熱を発生させ、前記吸着熱の少なくとも一部を使用して前記接触器内の前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させるとともに、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、(d)第2の再生ストリームの飽和圧に対する分圧を制御するステップと、(e)前記第2の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を分圧スイング又は湿度スイングによって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップとを含み、前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を前記脱着させることにより、前記吸着材料の温度を下げてもよい。
また、一実施形態に係る発明は、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離するための吸着ガス分離システムであって、少なくとも1つの吸着剤接触器を備え、該接触器が、少なくとも1つの吸着材料、第1の端部、及び、第2の端部を更に備え、第1の端部及び第2の端部が軸方向で反対側にある、吸着ガス分離システムが提供される。1つのそのような実施形態において、吸着ガス分離システムは、多成分流体混合物の少なくとも一部を供給ストリームとして少なくとも1つの接触器の第1の端部に流入させて、第1の成分の少なくとも一部を少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させるように流体接続されるとともに、少なくとも1つの接触器の第2の端部から第1の生成物ストリームを回収するように流体接続される。吸着ガス分離システムは、第1の再
生ストリームを少なくとも1つの接触器の第2の端部に流入させて、少なくとも1つの吸着材料上の第1の成分の少なくとも一部を脱着させ、それにより、第2の生成物ストリームを生成するように流体接続されるとともに、少なくとも1つの接触器の第1の端部から第2の生成物ストリームを回収するように流体接続されてもよい。吸着ガス分離システムは、多成分流体混合物を第2の再生ストリームとして少なくとも1つの接触器の第1の端部に流入させて少なくとも1つの吸着材料上の第1の再生ストリームの少なくとも一部を脱着させるように流体接続されるとともに、少なくとも1つの接触器の第2の端部から第3の生成物ストリームを回収するように流体接続されてもよい。
【0007】
本開示に係る更なる実施形態では、多成分流体混合物を分離するための吸着ガス分離プロセスであって、前記吸着ガス分離プロセスは、(a)前記多成分流体混合物を供給ストリームとして吸着材料を含む接触器に流入させて、前記供給ストリームの第1の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させるとともに、第1の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップであって、前記第1の生成物ストリームは、第2の成分を含む、ステップと、(b)前記第1の生成物ストリームの一部を前記供給ストリームの一部として前記接触器に流入させるステップと、(c)第3の成分を含む第1の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記第3の成分の一部を前記接触器内の前記吸着材料に吸着させて吸着熱を発生させ、前記吸着熱の一部を使用して前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第1の成分の一部を脱着させるとともに、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップと、(d)第2の再生ストリームの飽和圧に対する分圧を制御するステップと、(e)前記第2の再生ストリームを前記接触器に流入させて、前記接触器内の前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を分圧スイング又は湿度スイングによって脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記接触器から回収するステップとを含み、前記吸着材料に吸着された前記第3の成分の一部を前記脱着させることにより、前記吸着材料の温度を下げてもよい。
また、一実施形態に係る発明は、多成分流体混合物の少なくとも一部を1つ以上の成分に分離するための吸着ガス分離プロセスが提供される。1つのそのような実施形態では、多成分流体混合物を供給ストリームとして少なくとも1つの接触器に流入させて、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部を前記少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させるとともに、少なくとも第2の成分を更に含むとともに供給ストリームに対して第1の成分が使い果たされる第1の生成物ストリームを少なくとも1つの接触器から回収するステップと、少なくとも第3の成分を含む第1の再生ストリームを少なくとも1つの接触器に流入させて、少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着される第1の成分の少なくとも一部を脱着させるとともに、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを少なくとも1つの接触器から回収するステップと、第2の生成物ストリームを凝縮器に流入させて、第3の成分の少なくとも一部を凝縮させるとともに、第1段凝縮物ストリームと第1段の精製された第2の生成物ストリームとを形成して、前記凝縮に起因して凝縮器内及び少なくとも1つの接触器内に減圧をもたらすステップと、を含むプロセスが提供される。
【0008】
また、一実施形態に係る発明は、多成分流体混合物の少なくとも一部を1つ以上の成分に分離するための吸着ガス分離プロセスが提供される。1つのそのような実施形態では、多成分流体混合物を供給ストリームとして少なくとも1つの接触器に流入させて、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部を前記少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させ、少なくとも第2の成分を更に含むとともに供給ストリームに対して第1の成分が使い果たされる第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収するステップと、少なくとも第3の成分を更に含む第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に流入させて、前記少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着される第1の成分の少なくとも一部を脱着させるとともに、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収するステップと、第2の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に流入させて、前記少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部及び第3の成分の少なくとも一部を脱着させるとともに、第3の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収するステップと、を含むプロセスが提供される。
【0009】
また、一実施形態に係る発明は、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離するための吸着ガス分離プロセスが提供される。1つのそのような実施形態では、多成分流体混合物を供給ストリームとして少なくとも1つの接触器に流入させて、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部を前記少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させるとともに、少なくとも第2の成分を更に含む第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収するステップと、少なくとも第3の成分を更に含む少なくとも1つの第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に流入させて、前記少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着される第1の成分の少なくとも一部を脱着させるとともに、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富である第2の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収するステップと、を含み、第1の再生ストリームは、前記少なくとも1つの接触器内の前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分を脱着させる際に費やされる熱エネルギーの量よりも少ない量の熱エネルギーを有する、プロセスが提供される。
【0010】
ここで、添付図面の図に関連して、多成分流体混合物からの少なくとも1つの流体成分の吸着ガス分離のための本開示の様々な実施形態に係るシステム及び方法について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】随意的な直接接触冷却器、吸着ガス分離器又は吸着分離器、及び、凝縮熱交換器を備える本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システム又は吸着分離システムを示す簡略的な概略図である。吸着ガス分離器は、吸着分離システムのための供給ストリームの一部を、供給ストリームのうちの少なくとも1つとして、及び、再生ストリームとして受けるように流体接続される。
図2】随意的なガス-ガス熱交換器、吸着ガス分離器又は吸着分離器、及び、凝縮熱交換器を備える別の実施形態に係る吸着ガス分離システム又は吸着分離システムを示す簡略的な概略図である。吸着ガス分離器はガス-ガス熱交換器に流体接続され、この場合、吸着分離システムの供給ストリームからの熱は、気流の温度を第2の再生ストリームとしての使用に適した温度まで上昇させるために使用される。
図3】吸着ガス分離器、第1の凝縮器段、第2の凝縮器段、及び、多段圧縮機を備える更なる実施形態に係る吸着ガス分離システムを示す簡略的な概略図である。第1の凝縮器段は第1段凝縮熱交換器及び排出装置を備え、また、第2の凝縮器段は凝縮熱交換器を備える。
【発明を実施するための形態】
【0012】
同様の参照数字は、図面の幾つかの図の全体にわたって対応する部分を指す。
吸着ガス分離プロセス(本明細書中では「吸着プロセス」と称される)は、少なくとも第1の成分(例えば、二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素、酸素、及び/又は、重金属を含んでもよい)を含む多成分流体混合物またはストリームの吸着ガス分離のために、本開示の一実施形態にしたがって与えられる。1つのそのような実施形態において、吸着プロセスは、望ましくは、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システム(本明細書中では「吸着システム」と称される)を使用するなどして、燃料燃焼器によって生み出される例えば燃焼ガスストリーム又は燃焼排ガスストリーム(本明細書中では「燃焼ガスストリーム」と称される)を含んでもよい多成分流体混合物又はストリームから第1の成分の少なくとも一部を分離してもよい。1つの態様において、吸着プロセスは、以下の状態、すなわち、供給ストリームが低圧で供給され、それにより、圧力スイング吸着プロセスがあまり望ましくないものにされる状態;供給ストリームが低濃度又は希釈濃度の対象成分を含み、その場合、例えば対象成分が供給ストリームの約3%を構成する状態;分離されるべき供給ストリームの量が多い状態;対象成分の純度が高い、純度が例えばほぼ80%よりも高い生成物ストリームの回収が望ましい状態;吸着プロセスにおける低いエネルギー及び/又は低いストリーム消費量が望ましい状態;及び/又は、低い動作コストが望ましい状態のうちの1つ以上が存在するガス分離用途に特に適していてもよい。1つの態様において、典型的なそのようなガス分離用途は、例えば、複合サイクルパワープラントの燃焼ガスストリームからの二酸化炭素の燃焼後ガス分離を含んでもよい。
【0013】
一般に、吸着プロセスのための供給ストリームとして使用される多成分流体混合物は複数の成分を有してもよく、その場合、各成分は、吸着システム内の吸着材料に対する異なる親和性を有してもよい。例えば、本開示の一態様に係る典型的な燃焼後吸着ガス分離用途において、燃焼ガスストリームは、少なくとも、吸着材料に対する(燃焼ガスストリーム中の他の成分と比べて)弱い親和性を有する第1の成分、例えば、二酸化炭素(本明細書中では「CO」と称される)、(燃焼ガスストリーム中の他の成分と比べて)非常に弱い親和性を有する第2の成分、例えば窒素(本明細書中では「N」と称される)及び、随意的に、吸着材料に対する(燃焼ガスストリーム中の他の成分と比べて)強い親和性を有する第3の成分、例えば水(本明細書中では「HO」と称される)を含んでもよい。
【0014】
本開示に係る特定の実施形態において、吸着システムは、随意的な熱交換器、少なくとも1つの吸着分離器、少なくとも1つの又は1つの第1の凝縮器、例えば凝縮熱交換器を更に備える少なくとも1つの第1の凝縮器段、及び、随意的に、少なくとも1つの流体ポンプ、例えば排出装置を備える。1つのそのような実施形態において、吸着分離器は、固定されていてもよく又は移動していてもよく、また、少なくとも1つの吸着材料を支持するための少なくとも1つの固定接触器又は移動接触器を備えてもよい。吸着分離器は、少なくとも1つの接触器を収容するための筐体を更に備えてもよく、随意的には、複数の固定領域又は移動領域、例えば、吸着領域、第1の再生領域、第2の再生領域、及び、随意的な調整領域を筐体内に画定するのに関与するべく筐体を更に備えてもよく、その場合、各領域は流体的にほぼ別個のものであり、また、少なくとも1つの接触器上のポイントが各領域を通じて循環してもよい。そのような1つの実施形態において、例えば、吸着分離器は、複数の固定領域を通じて循環又は回転してもよい少なくとも1つの移動接触器を備え、或いは、吸着分離器が少なくとも1つの固定接触器を備え、少なくとも1つの固定接触器は、少なくとも1つの固定接触器の周囲で循環又は回転する複数の移動領域を有してもよい。1つの実施形態において、吸着接触器は、軸方向で反対側にある第1の端部と第2の端部との間に随意的に接触器の長手方向軸に沿って方向付けられる複数の略平行な流体流通路を画定してもよい複数の略平行な壁、接触器の壁中及び/又は壁上の少なくとも1つの吸着材料、及び/又は、接触器の壁中及び/又は壁上の少なくとも1つの吸着材料と直接に接触してもよい接触器の長手方向軸にほぼ沿って方向付けられる随意的に複数の軸方向に連続する導電性及び/又は熱伝導性のフィラメントを備える。1つの態様において、典型的なそのような吸着接触器構造体は、現在では米国特許第8,940,072号として許可されている出願人の米国特許出願第13/203,714号明細書に開示されるような典型的な平行通路吸着接触器構造体を備えてもよく、米国特許第8,940,072号の内容は、その全体が全ての目的のために本願に組み入れられる。1つの態様において、吸着接触器は、筐体内で固定されていてもよく又は移動してもよい。特定の実施形態において、接触器の少なくとも1つの吸着材料は、望ましくは、多成分流体混合物の少なくとも1つの他の成分上にわたる第1の成分の吸着のために動的に選択でき、それにより、動的な選択性が第1の成分の選択的な吸着による流体混合物の吸着分離を使用可能にもたらすのに十分高くなってもよい。吸着プロセスのサイクルにわたるそのような動的な選択性は、第1の成分のための少なくとも1つの吸着材料の平衡選択性及び第1の成分のための少なくとも1つの吸着材料の動態選択性のうちの少なくとも一方を含んでもよい。
【0015】
本開示に係るプロセス実施形態において、吸着プロセスの初期ステップ又は供給ストリームのための冷却ステップは、随意的に、供給ストリームを吸着分離器内及び少なくとも1つの接触器内へ流入させる前に供給ストリームの温度を下げるために使用されてもよい。初期ステップ中又は随意的な供給ストリームの冷却ステップ中、供給ストリーム源、例えば燃料燃焼器は、随意的に、多成分流体混合物又は供給ストリームを生成して吸着システム内及び随意的な熱伝導装置内に、例えばガス-ガス熱交換器内、ガス-液体熱交換器内、又は、直接接触冷却器(本明細書中では「DCC」と称される)内などに流入させてもよく、その場合、供給ストリームからの熱は、冷却剤ストリーム、例えば水ストリームへ伝えられてDCCへ流入され、それにより、供給ストリームの温度が第1の温度閾値以下まで下げられてもよい。1つのそのような実施形態において、供給ストリームの温度は、例えば約50℃、又は、特に約40℃、或いは、更にとりわけ約30℃の第1の温度閾値以下まで下げられてもよい。その後、供給ストリーム及び冷却剤ストリームがDCCから回収されてもよい。
【0016】
1つの実施形態において、吸着ステップ中、供給ストリームは、例えば第1の温度閾値以下であって随意的にはほぼ周囲圧力よりも高い圧力の多成分ガスストリームを含んでもよい。1つのそのような実施形態において、周囲圧力は、例えば、それに限定されないが特定の場所にある周囲環境の位置、高度、状態、及び、温度などの因子に依存する約70-100kPa絶対圧(本明細書中では「kPaabs」と称される)を成していてもよい。1つのそのような実施形態において、供給ストリームは、吸着分離器内、吸着分離器の随意的な吸着領域内、及び、少なくとも1つの接触器内又は随意的には随意的な吸着領域内の接触器の一部内に流入されて、接触器の第1の端部に入り、実質的に接触器の第2の端部へ向かう方向で流れてもよい。供給ストリームが接触器内の少なくとも1つの吸着材料又は随意的には随意的な吸着領域内の接触器の一部と接触すると、供給ストリームの第1の成分、燃焼ガス供給ストリームを含む典型的な実施形態では例えばCOなどの少なくとも一部が、少なくとも1つの吸着材料に吸着し、それにより、供給ストリームの残りの非吸着成分から第1の成分が分離されてもよい。1つのそのような実施形態では、吸着プロセスが発熱であり、その場合、吸着材料への吸着中に解放される吸着熱は、例えば接触器の第1の端部から第2の端部へ向かう方向など、接触器内の供給ストリームの流れ方向とほぼ同じ方向に移動する熱波を形成してもよい。例えば第2の成分又は燃焼ガス供給ストリームを含む典型的な実施形態ではNなどの供給ストリームの残りの非吸着成分は、実質的に、第1の成分、例えばCO中で供給ストリームに対して少なくとも定期的に使い果たされてもよい第1の生成物ストリームを形成してもよい。第1の生成物ストリームは、接触器の第1の端部、随意的な吸着領域、吸着分離器、及び、吸着システムから回収されてもよい。1つの実施形態において、吸着ステップは、所定の値に達したときに、例えば所定の吸着時間が経過したときに、所定の事象が達成されたときに、及び/又は、接触器の端部又は端部付近の位置からの第1の成分の破過前又は破過後に、完了され及び/又は終了されてもよい。吸着ステップの完了時及び/又は終了時、1つの態様では、その後の第1の再生ステップが吸着ステップの後に続いてもよい。
【0017】
本開示の一態様に係るプロセス実施形態では、随意的な第1の生成物ストリームリサイクルステップが吸着ステップ中に使用されてもよく、その場合、第1の生成物ストリーム(接触器からの第1の成分の破過に起因して第1の成分が部分的に豊富であってもよい)の少なくとも一部は、随意的に接触器の第2の端部から又は随意的に吸着領域から回収されて、吸着ステップのための供給ストリームの一部として、吸着分離器、随意的な吸着領域、及び、少なくとも1つの接触器の第1の端部のうちの少なくとも1つに流入されてもよく、それにより、供給ストリームからの第1の成分の回収を有利に増大させることができる。1つのそのような実施形態において、随意的な第1の生成物ストリームリサイクルステップは、例えば接触器の端部からの第1の成分の破過が達成されたとき、接触器の端部からの第1の成分の破過前に、接触器の端部又は端部付近の所定の温度閾値に達したとき、又は、所定の経過時間閾値に達したときに開始されてもよい。更なる実施形態において、随意的な第1の生成物ストリームリサイクルステップは、例えば、所定の時間閾値に達したとき、第1の再生ステップの開始時又は開始付近で、又は、第1の成分又は第2の成分のうちの少なくとも一方の所定の濃度が第1の生成物ストリームで達成されたときに完了及び/又は終了されてもよい。
【0018】
1つの態様において、第1の再生ステップは、接触器の少なくとも1つの吸着材料に又は随意的な第1の再生領域内の接触器の一部に吸着された第1の成分の少なくとも一部を少なくとも部分的に再生する又は脱着させるために使用されてもよい。1つのそのような態様において、第1の再生ステップは、例えば、吸着ステップの完了時に、吸着ステップの終了時に、又は、吸着ステップ中に形成される熱波が接触器の端部(供給ストリームがそれに向かって流れる端部、例えば第2の端部)を破過する前に開始されてもよい。或いは、第1の再生ステップは、かなりの量の第1の成分が接触器の端部を破過した時点で又は破過する前に、及び/又は、例えば吸着の経過時間、持続時間、温度に関連する閾値に達するなど、1つ以上の所定の閾値に達すると直ぐに、及び/又は、選択された1つ又は複数の成分の1つ以上の所定の閾値濃度に達したときに開始されてもよい。
【0019】
特定のプロセス実施形態において、第1の再生ステップは、例えば低圧の蒸気ストリームなどの望ましくはエクセルギーが低い第1の再生ストリームを使用してもよく、それにより、さもなければ特定のプロセスで又は一体型吸着ガス分離システムにより排出される及び/又は利用されないかもしれないエクセルギー及び/又は低圧蒸気ストリームを有利に利用することができ、その結果、望ましくは、より高い圧力の蒸気ストリーム又はエクセルギーが高い蒸気ストリームの消費量を減らすことができる。1つの態様において、低エクセルギー再生ストリームのそのような利用は、吸着プロセスと関連付けられるエネルギー損失又は動作コストの減少をもたらし得る。特定の実施形態において、第1の再生ストリームは、随意的に、例えば第1の再生ストリームの凝縮温度、又は、第1の再生ストリームが約100kPaabsの圧力にある実施形態では約100℃などの第2の温度閾値以上の温度の第3の成分を実質的に含んでもよい。第1の再生ステップ中、少なくとも1つの吸着材料に吸着される第1の成分の少なくとも一部の脱着は、主に、温度スイング、例えば、吸着ステップ中及び第1の再生ステップ中の少なくとも1つの吸着材料の温度の差、及び/又は、分圧スイング、例えば、第1の再生ストリームの少なくとも1つの成分の分圧又は濃度及び少なくとも1つの吸着材料に吸着される少なくとも1つの成分の平衡分圧の差、及び/又は、吸着エネルギーの熱におけるスイング、例えば、第1の再生ストリームの少なくとも1つの成分及び少なくとも1つの吸着材料に吸着される少なくとも1つの成分の吸着エネルギーの熱の差、及び/又は、真空スイング、例えば、吸着ステップ中及び再生ステップ中、例えば第1の再生ステップ中の圧力におけるスイングのうちの少なくとも1つによって促進されてもよい。更なる実施形態では、例えば、温度スイング、分圧スイング、真空、又は、置換パージを含め、少なくとも1つの吸着材料からの第1の成分の少なくとも一部の脱着に関与するべく他の二次的な機構が使用されてもよい。随意的に、第1の再生ストリームは、再生媒体のための相変化のエントロピーとほぼ同じ吸着熱を有する再生媒体を使用してもよい。1つのそのような実施形態において、再生ストリームの相変化条件は、吸着プロセスの温度スイングエンベロープの範囲に入ってもよく、第1の再生ステップは、酸の形成及び/又は高温での酸の形成を回避するように(少なくとも1つの吸着材料の汚染物を管理するように)毛管凝縮閾値未満の条件を維持する第1の再生ストリームを用いて行なわれてもよい。更なる実施形態では、第1の再生ストリームが凝縮性流体ストリームを実質的に含んでもよく、また、第1の再生ステップ中、複数の第1の再生ストリーム、例えば、第1の成分を実質的に含む(第1の)第1の再生ストリーム及び第3の成分を実質的に含む(第2の)第1の再生ストリームが使用されてもよい。
【0020】
特定のプロセス実施形態によれば、第1の再生ステップにおいて、第1の再生ストリーム源(例えば、多段蒸気タービンの低圧段又は非常に低圧の段、非常に低圧の蒸気タービン、ヒータ又は熱交換器など)は、低いエクセルギーを備える第1の再生ストリーム、例えば、約300kPaabs以下、又は、特に約200kPaabs以下、或いはとりわけ、約100kPaabs以下の圧力の蒸気ストリームの形態を成す水を、吸着システム、吸着分離器、随意的な第1の再生領域、接触器、又は、随意的な第1の再生領域内の接触器の一部に流入させてもよい。そのような典型的な第1の再生ステップにおいて、第1の再生ストリームは、接触器の第1の端部へとほぼ向かう方向に又は供給ストリームの流れ方向に対して逆行する流れ方向に流れるように接触器の第2の端部に入ってもよく、それにより、吸着ステップ中に形成される熱波を、熱波の熱が第1の再生ステップ中に利用され得る元の第1の端部へ向けて有利に方向付けることができる。
【0021】
1つのそのような態様では、第1の再生ストリームが少なくとも1つの吸着材料と接触すると、第1の成分(例えばCOなど)と比べて少なくとも1つの吸着材料に対する親和性が強い第3の成分(例えばHOなど)が少なくとも1つの吸着材料に吸着することができ、それにより、吸着熱が生成され、この吸着熱は、第1の再生ステップ中に接触器上の少なくとも1つの吸着材料に又は随意的な第1の再生領域内の接触器の一部に吸着される第1の成分の少なくとも一部を脱着させるために、第1の再生ストリーム中の熱及び吸着ステップの間にわたる第1の成分の吸着中に生成される熱波の熱のうちの少なくとも一方と組み合わせて使用されてもよい。吸着熱、例えば第1の再生ステップ中に生成される第3の成分又はHOの吸着熱の少なくとも一部を使用することにより、第1の再生ストリームで必要とされて又は望まれて使用されるエネルギー、例えば、熱エネルギー及び/又はエクセルギーの量を有利に減らすことができ、接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着されて第2の生成物ストリームの状態で回収される少なくとも1つの成分(例えば第1の成分)を脱着させるために費やされる熱量よりもほぼ少ない熱量を第1の再生ストリームが有利に含むことができ、エクセルギーが低い第1の再生ストリームを有利に使用することができ、及び/又は、第1の再生ステップ中に流入される第1の再生ストリームの量を有利に減らすことができる(それにより、エネルギー消費量の減少及び/又は少なくとも1つの吸着材料上での凝縮形成の減少をもたらすことができる)。1つの態様において、第1の再生ストリームの一部及び/又は少なくとも1つの吸着材料から脱着される第1の成分は、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富となり得る第2の生成物ストリームを形成してもよい。第2の生成物ストリームは、接触器の端部、例えば第1の端部又は随意的な第1の再生領域内の接触器の一部の第1の端部、随意的な第1の再生領域、及び、吸着分離器から回収されてもよい。特定のそのような実施形態において、接触器から回収される第2の生成物ストリームの第1の部分は、第3の成分の飽和圧に対する分圧の比率が低い(或いは、相対湿度が低い第1の成分の濃度が高い)状態で、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富であってもよく又は随意的には第1の成分を実質的に含んでもよく、一方、接触器又は随意的な第1の再生領域内の接触器の一部、随意的な第1の再生領域、及び、吸着分離器から回収される第2の生成物ストリームの第2の部分又は後続部分は、供給ストリームと比べて第3の成分が豊富であってもよく又は随意的には第3の成分を実質的に含んでもよい。随意的には、第1の成分が豊富な又は随意的には第1の成分を実質的に含む第2の生成物ストリームの第1の部分は、再生ステップにおける再生ストリームの少なくとも一部として、例えば第2の再生ステップにおける第2の再生ストリームとして使用されて流入されてもよい。1つのそのような実施形態において、第3の成分が豊富な又は随意的には第3の成分を実質的に含む第2の生成物ストリームの第2の部分は、少なくとも1つの凝縮器に流入され又は凝縮ステップにおいて凝縮熱交換器に流入されてもよい。随意的には、第1の再生ステップ中、接触器は、約100kPaabs未満の圧力、例えば準大気圧で動作可能であってもよいが、そうである必要はない。或いは、第1の再生ステップ中、第1の再生ストリームは、例えば約-180℃を上回るような極低温度よりも高い温度の例えば溶媒などの凝縮可能な流体を含んでもよく;ほぼ同様の又は異なる組成を備える複数の第1の再生ストリーム、例えば、第1の成分を実質的に含む流体ストリーム及び吸着温度を超える温度で第1の成分が豊富な流体ストリームが使用されてもよく、及び、1つ以上の第1の再生ストリームが、吸着分離器の第1の端部及び/又は接触器に入るように流入されて、接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向で又は第1の再生ステップにおける供給ストリームの流れ方向と並流する流れ方向で流れてもよい。
【0022】
特定のプロセス実施形態において、凝縮ステップは、少なくとも1つの凝縮可能な成分を凝縮して接触器及び吸着分離器から回収される第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的に第3の生成物ストリームの少なくとも一部から分離し、それにより、凝縮物ストリームと、吸着分離器及び接触器から回収される第2の生成物ストリームと比べて純度が高くてもよい精製された第2の生成物ストリームとを形成するために使用されてもよい。随意的には、凝縮ステップ中に圧力降下又は真空が引き起こされてもよいが、そうである必要はない。1つの実施形態において、凝縮ステップは、第1の再生ステップの後であり、再生ステップ、例えば第1の再生ステップ及び/又は第2の再生ステップとほぼ同時に及びほぼ連続して行なわれてもよい。凝縮ステップは、接触器及び吸着分離器から回収される第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的には第3の生成物ストリームの少なくとも一部を例えば少なくとも第1の凝縮器段の第1の凝縮熱交換器などの少なくとも第1の凝縮器の生成物回路又は高温回路に流入させること;冷却剤源から回収される冷却剤ストリームを少なくとも第1の凝縮器(例えば少なくとも第1の凝縮器段の第1の凝縮熱交換器など)の冷却剤回路又は低温回路に流入させること、少なくとも第1の凝縮器(例えば、少なくとも第1の凝縮器段の第1の凝縮熱交換器)の生成物回路又は高温回路から熱を除去することにより、第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的に少なくとも第1の凝縮器の生成物回路内又は高温回路内の第3の生成物ストリームの少なくとも一部における少なくとも1つの成分を凝縮させて第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的に第3の生成物ストリームの少なくとも一部から分離させること、精製された第2の生成物ストリーム、凝縮物ストリームを形成する一方で、少なくとも第1の凝縮器(例えば、第1の凝縮熱交換器)の少なくとも高温回路並びに随意的に吸着分離器の少なくとも一部及び/又は凝縮器の少なくとも一部に、例えば約100kPaabs以下、又は、特に約80kPaabs以下、又は、より具体的には約50kPaabs以下、又は、とりわけ約20kPaabs以下の減圧及び/又は真空をもたらすこと;少なくとも第1の凝縮器(例えば、少なくとも第1の凝縮器段の第1の凝縮熱交換器)の冷却剤回路又は低温回路から冷却剤ストリームを回収すること;少なくとも第1の凝縮器(例えば、少なくとも第1の凝縮器段の第1の凝縮熱交換器)の冷却剤回路又は低温回路内の冷却剤ストリームを回収すること;少なくとも第1の凝縮器(例えば、少なくとも第1の凝縮器段の第1の凝縮熱交換器)の生成物回路又は高温回路から精製された第2の生成物ストリーム及び凝縮物ストリームを回収することを含んでもよい。
【0023】
凝縮ステップ中の特定のプロセス実施形態において、少なくとも第1の凝縮器、例えば、流体的に別個の冷却回路又は低温回路と生成物回路又は高温回路とを有する第1の凝縮熱交換器を備える少なくとも第1の凝縮器段が使用されてもよい。凝縮ステップでは、第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的に第3の生成物ストリームの少なくとも一部、例えば、第3の成分が豊富であってもよい第3の生成物ストリームの少なくとも一部が、少なくとも1つの凝縮器、吸着分離器の随意的な第2の再生領域、吸着分離器の随意的な第2の再生領域、吸着分離器から回収されてもよく、また、少なくとも第1の凝縮段の少なくとも第1の凝縮熱交換器の生成物回路又は高温回路に流入されてもよい。少なくとも第1の凝縮段の少なくとも第1の凝縮熱交換器の生成物回路から熱を伝えて除去するために、冷却剤ストリームが、凝縮器冷却剤源から回収されて、少なくとも第1の凝縮段の少なくとも第1の凝縮熱交換器の冷却回路又は低温回路に流入されてもよく、それにより、生成物回路内の第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的な第3の生成物ストリームの少なくとも一部における凝縮可能な成分、例えば第3の成分が凝縮して分離でき、その結果、凝縮物ストリームと第1の成分を含む精製された第2の生成物ストリームとが形成される一方で、随意的には、生成物回路内に、及び、例えば吸着分離器の流体接続部、吸着分離器の随意的な第1の再生領域、吸着分離器の随意的な第2の再生領域、接触器の流体接続部、及び、吸着分離器よりも上流側の通路を含む流体接続された通路内に、例えば約100kPaabs以下、又は、特に約80kPaabs以下、又は、より具体的には約50kPaabs以下、或いは更には、とりわけ約20kPaabs以下の圧力降下及び/又は真空がもたらされる。冷却剤ストリームは、少なくとも第1の凝縮段及び少なくとも第1の凝縮熱交換器の冷却回路から回収されてもよい。凝縮物ストリームは、随意的にはポンプを用いて、少なくとも第1の凝縮熱交換器及び少なくとも第1の凝縮段の生成物回路又は高温回路から回収されてもよい。凝縮可能成分の少なくとも部分的な凝縮又は生成物回路内の第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び随意的な第3の生成物ストリームの少なくとも一部からの凝縮可能成分の分離の後、精製された第2の生成物ストリームが生じてもよく、また、精製された第2の生成物ストリームが少なくとも第1の凝縮熱交換器及び少なくとも第1の凝縮段の生成物回路から回収されてもよい。随意的には、例えば排出装置、真空ポンプを含む少なくとも1つのポンプ、或いは、随意的に準大気入口圧で動作する単段又は多段の圧縮機、及び/又は、少なくとも1つの弁、例えば逆止弁又は絞り弁が、凝縮器又は凝縮熱交換器及び/又は凝縮段の生成物回路の下流側に流体接続されて、随意的には、凝縮器又は凝縮熱交換器及び/又は凝縮段から精製された第2の生成物ストリームを回収すること、凝縮器内又は凝縮熱交換器内及び/又は凝縮段内で減圧又は真空を維持すること、及び/又は、凝縮器内又は凝縮熱交換器内及び/又は凝縮段内の圧力を更に減少させることのうちの少なくとも1つに関与してもよい。少なくとも第1の凝縮熱交換器及び/又は少なくとも第1の凝縮段又はポンプから回収される精製された第2の生成物ストリームは、随意的には圧縮機を介して精製された第2の生成物ストリームの最終用途に方向付けられて流入されることにより、精製された第2の生成物ストリームの圧力を高め、圧縮された第2の生成物ストリームを形成してもよい。
【0024】
1つの態様では、少なくとも第1の凝縮熱交換器及び少なくとも第1の凝縮段の生成物回路内で、並びに、吸着分離器の流体接続部、随意的な第1の再生領域、随意的な第2の再生領域、及び、接触器の少なくとも一部で、減圧又は真空を維持することにより、好適には、第1の再生ステップ中及び/又は随意的には第2の再生ステップ中に、接触器の少なくとも1つの吸着材料又は随意的な第1の再生領域内及び/又は随意的な第2の再生領域内の接触器の一部の少なくとも1つの吸着材料からの1つ以上の成分の真空脱着機構又は真空補助脱着が可能となり得る。更に、特定の実施形態において、接触器内の減圧又は真空は、好適には、第1の再生ステップ、凝縮の形成、及び/又は、少なくとも1つの吸着材料に対する凝縮可能成分、例えば第3の成分又はHOの凝縮形態での吸着のために望まれる又は必要とされる第1の再生ストリーム又は第3の成分の量を減少させることもでき、それにより、吸着成分の脱着又は少なくとも1つの吸着材料の再生のために費やされるエネルギーの減少及び動作コストの低減を更にもたらすことができる。別の実施形態では、少なくとも第1の凝縮熱交換器及び随意的に少なくとも1つの排出装置を備える少なくとも第1の凝縮器段を使用することにより、好適には、機械的に作動される真空ポンプ、例えば電動真空ポンプを使用することなく減圧又は真空をもたらすことができ、その結果、少なくとも第1の再生ステップ中及び吸着ガス分離プロセス中に、エネルギー消費量を減らすことができるとともに、動作コストを低減することができる。更なる態様では、例えば第1の再生ステップ中に少なくとも1つの吸着材料の再生に関与するために前述の真空脱着機構が使用される場合、第1の再生ストリームは、吸着材料からの第1の成分の真空補助脱着を容易にするべく適切に減少される圧力で接触器に流入されてもよい。第1の再生ストリームのそのような減圧は、随意的には、何らかのエネルギー回収をもたらすように例えば弁を介した絞りによって或いは機械的な膨張によって達成されてもよい。
【0025】
本開示に係るプロセス実施形態において、真空ポンプ又は圧縮機の下流側にある又は多段圧縮機の圧縮機段間にある最終冷却器又は中間冷却器からの圧縮熱は、例えば低圧蒸気ストリームを生成するためなど、吸着ガス分離プロセスのために回収されて使用されてもよい。1つのそのような実施形態において、低圧蒸気ストリームは、約300kPaabs以下、又は、特に約200kPaabs以下、又は、とりわけ約10kPaabs以下の圧力で生成されてもよく、それにより、第1の再生ストリームの少なくとも一部を形成してもよく、及び/又は、低エクセルギー再生ストリーム源、第1の再生ストリーム源、又は、蒸気タービンから回収される蒸気を補給してもよく、又は、第3の成分を実質的に含む流体ストリームの温度を第1及び/又は第2の再生ストリームとしての使用に適した温度まで上昇させてもよい。他の態様において、精製された第2の生成物ストリームからの第3の成分の更なる又は付加的な凝縮は、付加的な凝縮器又は凝縮熱交換器段を使用することによって及び/又は凝縮熱交換器から回収される精製された第2の生成物ストリームの圧縮のために使用される多段圧縮機の少なくとも低圧段間で達成されてもよい。
【0026】
別のプロセス実施形態では、凝縮ステップ中、少なくとも1つの凝縮器又は少なくとも1つの凝縮熱交換器を備えて直列に流体接続される複数の凝縮器段が使用されてもよい。凝縮器段は、随意的に、凝縮器又は凝縮熱交換器の下流側に及び/又は各凝縮器段間に流体接続される、例えば排出装置、真空ポンプを含むポンプ、或いは、随意的に準大気入口圧で動作する単段又は多段の圧縮機、及び/又は、少なくとも1つの弁、例えば逆止弁又は絞り弁を有してもよい。
【0027】
本開示に係る更なるプロセス実施形態では、凝縮ステップ中、少なくとも第1の排出装置は、凝縮器から精製された第2の生成物ストリームを回収すること、凝縮器内で減圧又は真空を維持すること、及び/又は、凝縮器内の圧力を更に減少させることのうちの少なくとも1つに関与するために使用されてもよく、また、凝縮器又は凝縮熱交換器の下流側に流体接続されるとともに、精製された第2の生成物ストリームを高圧で供給してもよい精製された第2の生成物ストリームの供給源、例えば圧縮機に流体接続されてもよい。1つの態様において、精製された第2の生成物ストリームは、凝縮器又は凝縮熱交換器から回収されて排出装置の低圧ポートに流入されてもよい。更なる態様において、例えば約150kPaabsよりも高い、又は、特に約200kPaabsよりも高い、又は、とりわけ約600kPaabsよりも高い高圧の精製された第2の生成物ストリーム(本明細書中では、「圧縮された第2の生成物ストリーム」と称される)は、随意的に、圧縮機又は多段圧縮機の1つ以上の低圧段から回収されて動力ストリームとして排出装置の高圧ポートに流入されてもよく、排出装置は、望ましくは、精製された第2の生成物ストリームを凝縮器から回収するのに関与することができ、圧力を更に減少させて、流体接続された凝縮器内又は凝縮熱交換器内、吸着分離器内、接触器内、及び、吸着分離器よりも上流側の構成要素内の減圧又は真空を維持することができる。1つのそのような態様において、排出装置の低圧ポートに流入される精製された第2の生成物ストリーム及び排出装置の高圧ポートに流入される圧縮された第2の生成物ストリームは、排出装置内で混合してもよく、その後、混合された第2の生成物ストリームとして排出装置から回収されてもよい。混合された第2の生成物ストリームは、随意的には、直列に流体接続された少なくとも1つの排出装置に流入されて、排出装置の上流側で圧力を更に減少させ及び/又は真空を維持してもよく、或いは、圧縮機又は多段圧縮機に流入されて、混合された第2の生成物ストリームの圧力を増大させ、それにより、圧縮されて精製された第2の生成物ストリームの最終用途又はエンドユーザに向かって流入する前に、圧縮された第2の生成物ストリームを形成してもよい。随意的に、混合された第2の生成物ストリームは、少なくとも第2の凝縮器段又は第2段凝縮熱交換器に流入して、更に、混合された第2の生成物ストリーム中の凝縮可能成分、例えば第3の成分を凝縮させ、凝縮物ストリームと、第1段から回収される精製された第2の生成物ストリームと比べて純度が高くなり得る精製された第2の生成物ストリームとを形成してもよい。他の態様において、精製された第2の生成物ストリームは、第2の凝縮器段又は第2段凝縮熱交換器から回収されて、随意的には、1つ以上のポンプ又は排出装置、圧縮機、或いは、多段圧縮機に流入されてもよく、一方、凝縮物ストリームは、第2の凝縮器段又は第2段凝縮熱交換器から回収されてもよい。随意的に、付加的な凝縮器段、凝縮器、凝縮熱交換器、排出装置、又は、ポンプは、精製された第2の生成物ストリームから凝縮可能成分を更に分離して、流体接続された通路内及び/又は構成要素内の圧力を減少させる、及び/又は、流体接続された通路内及び/又は構成要素内を減圧又は真空に維持するために使用されてもよい。
【0028】
本開示に係る更なるプロセス実施形態において、随意的な再生前ステップが、随意的には、吸着ステップ後であって第1の再生ステップ前に少なくとも1つの吸着材料に吸着される第1の成分の量を増大させるために使用されてもよく、その結果、第1の再生ステップ中に凝縮器から回収される第2の生成物ストリームの濃度又は純度を高めることができる。再生前ステップ中、随意的には第1の再生ストリームの少なくとも一部を含む再生前ストリーム又は第3の成分を実質的に含む流体ストリームを含む再生前ストリームが使用されてもよく、この再生前ストリームは、随意的には、第1の再生ストリーム源から回収されて、吸着システム、吸着分離器、及び、少なくとも1つの接触器に流入され、随意的には、接触器の第2の端部に入って、接触器の第1の端部へとほぼ向かう方向に或いは供給ストリームの流れ方向とは逆行する流れ方向に流れてもよい。1つの態様において、再生前ストリームは、少なくとも1つの吸着材料に望ましくなく共吸着される場合がある第2の成分又は他の希釈流体成分の少なくとも一部を脱着させ、それにより、激しい逆流ストリームを形成してもよく、激しい逆流ストリームは、激しい逆流ストリーム中の他の成分と比べて高い濃度の第2の成分を含んでもよく、また、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富であってもよい。激しい逆流ストリームは、随意的には、接触器の第1の端部から回収されて、再循環され、吸着ステップ前又は吸着ステップ後に接触器に流入されてもよい。
【0029】
特定のプロセス実施形態において、第1の再生ステップ後の第2の再生ステップは、接触器の少なくとも1つの吸着材料を少なくとも部分的に再生するために、例えば、少なくとも1つの吸着材料に吸着される第1の成分を少なくとも部分的に及び/又は第3の成分を少なくとも部分的に脱着させるために使用されてもよい。第2の再生ステップ中、少なくとも1つの吸着材料に吸着された成分の脱着は、主に、少なくとも1つの成分の温度におけるスイング及び/又は分圧又は濃度におけるスイングによって促進されてもよい。第2の再生ストリームは、随意的には、接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着する少なくとも1つの成分の平衡分圧よりも低い分圧を有する少なくとも1つの成分、及び/又は、供給ストリームと比べて第2の成分が豊富な流体ストリーム、例えば約50%を超える濃度の第2の成分を含んでもよい。1つの態様によれば、第2の再生ストリームは、例えば第2の再生ストリームのほぼ凝縮温度などの第3の温度閾値以上の温度、随意的には第1の再生ステップ中の少なくとも1つの吸着材料の温度未満の温度にあってもよい。1つのそのような態様において、第2の再生ストリームとして使用するのに適した流体ストリームは、例えば、燃料燃焼器から生み出されて回収される燃焼ガスストリーム又は高温の気流、及び/又は、第2の生成物ストリームの一部、例えば、低い分圧の第3の成分又は低い湿気を伴う第1の成分が豊富な第2の生成物ストリームの第1の部分を含んでもよい。
【0030】
特定のプロセス実施形態では、第2の再生ステップ中、第2の再生ストリーム源、例えば、燃料燃焼器が、第2の再生ストリームを接触器の第1の端部に入って接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向に又は供給ストリームの流れ方向に対して並流する流れ方向に流れるように吸着システム、吸着分離器、随意的な第2の再生領域、及び、接触器又は随意的な第2の再生領域内の接触器の一部に流入させてもよい。第2の再生ストリームが接触器内で流れて少なくとも1つの吸着材料と接触すると、温度におけるスイング及び/又は第2の再生ストリームと例えば第3の成分及び第1の成分などの平衡分圧の吸着成分との間の分圧又は濃度の差により、望ましくは、吸着成分の少なくとも一部が少なくとも1つの吸着材料から脱着してもよい。1つのそのような態様において、第2の再生ストリームの一部及び/又は脱着された成分は、供給ストリームと比べて第1の成分及び第3の生成物が豊富であってもよい第3の生成物ストリームを形成してもよい。第3の生成物ストリームは、接触器の第2の端部、随意的な第2の再生領域、吸着分離器、及び、吸着システムのうちの少なくとも1つから回収されてもよい。1つのそのような例において、接触器から回収される第3の生成物ストリームの第1の部分は、第3の成分が豊富であってもよく、或いは、例えば、第3の成分又は第1及び/又は第2の成分のうちの少なくとも一方の濃度と比べて高い濃度の第3の成分を実質的に含んでいてもよく、一方、接触器から回収される第2の生成物ストリーム又は第3の生成物ストリームの後続部分は、第1の成分が豊富であってもよく、例えば、第1の成分及び/又は第2の成分のうちの少なくとも一方或いは第3の成分の濃度と比べて高い濃度の第1の成分及び/又は第2の成分のうちの少なくとも一方を実質的に含んでいてもよい。1つのそのような実施形態では、第1の再生ステップ中に第1の再生ストリームを使用するとともに異なる再生媒体及びストリームを含む第2の再生ストリームを第2の再生ステップ中に使用することにより、少なくとも1つの吸着材料の再生又は吸着プロセスのための第1又は第2の再生媒体及びストリームのうちの少なくとも1つの消費量を有利に減らすことができる。1つのそのような態様では、例えば、第1の再生ステップ中に第1の再生ストリームを使用するとともに第2の再生ステップ中に第2の再生ストリームを使用することにより、望ましくは、再生媒体として蒸気を使用する1つの再生ステップのみを使用してもよいプロセスに関連して少なくとも1つの吸着材料の再生のために費やされる蒸気の量を減らすことができる。典型的なそのような実施形態において、第2の再生ステップは、凝縮の形成を減らしつつ少なくとも1つの吸着材料に吸着される第3の成分及び/又は第1の成分の脱着に起因して少なくとも1つの吸着材料及び接触器の温度を例えば第1の再生ステップ中の温度未満の温度まで下げてもよく、それにより、エネルギー消費量と吸着ガス分離プロセスの動作コストとを減らしつつ再生プロセスに有利に関与できる。随意的には、第2の再生ステップ中、接触器及び/又は少なくとも1つの吸着材料は、例えば約100kPaabs未満(或いは、それに限定されないが特定の場所にある周囲環境の位置、高度、状態、及び、温度などの因子に依存して例えば約70-100kPaabs)の準大気圧に維持されてもよく、また、第3の生成物ストリームは、接触器又は接触器の第2の端部から回収されて、接触器に流入する前に例えばDCCに流入するために供給ストリームの一部として混ざり合うように流入され又は接触器に流入されてもよい。1つのそのような実施形態において、第2の再生ステップ中のそのような準大気圧は、吸着プロセスの効率、分離のために望まれる成分、例えば第1の成分の回収、及び/又は、第2の生成物ストリームの純度を有利に高めることができる。
【0031】
本開示に係る別のプロセス実施形態では、第2の再生ステップ中、第2の再生ストリームは、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富な流体ストリームを含んでもよい。随意的に、第2の再生ストリームは、典型的な第3の温度閾値以上の温度で供給されてもよく、又は、第4の温度閾値以上の温度(例えば、第1の再生ステップ中又は前記少なくとも1つの吸着材料に吸着される前記第1の成分の少なくとも一部を脱着させる最中の少なくとも1つの吸着材料のほぼ上限温度)で供給されてもよい。更なる随意的な実施形態において、第2の再生ストリームは、随意的には、接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着される少なくとも1つの成分(例えば第3の成分)の平衡分圧よりも低い分圧を有する少なくとも1つの成分(例えば第3の成分)を含んで供給されてもよい。1つのそのような実施形態において、適した第2の再生ストリームは、例えば、第1の再生ステップ中に接触器及び随意的な第1の再生領域から回収される(低い分圧の第3の成分又は低い相対湿度を伴って、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富である及び/又は第1の成分を実質的に含む)第2の生成物ストリームの一部(例えば第1の部分及び/又は第1の周期)、(第2の生成物ストリームから分離されて回収される第3の成分の少なくとも一部を有して、少なくとも1つの凝縮器又は凝縮熱交換器から回収されてもよい)精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部、及び/又は、精製された第2の生成物ストリームを圧縮するための圧縮機段間又は圧縮機の下流側から回収される圧縮された第2の生成物ストリームの少なくとも一部を含んでもよい。特定のそのような実施形態において、例えば第2の生成物ストリーム又は精製された第2の生成物ストリームを含む第2の再生ストリームの温度は、補助熱交換器又は補助ヒータを通じて第2の再生ストリームを流入して回収することによって第2の再生ストリームとしての使用に適した温度まで上昇されてもよい。補助熱交換器は、例えば熱回収蒸気発生器から熱エネルギー、燃料燃焼器により生成される燃焼ガスストリーム、吸着システムのための供給ストリーム、吸着システムからの第2の生成物ストリーム又はプロセスストリームを圧縮させる圧縮機のための冷却剤ストリーム又は段間冷却剤ストリームを受けてもよい。補助ヒータは、例えば、ガス燃焼ヒータ又は電気ヒータであってもよい。随意的に、第2の再生ステップ中、接触器及び/又は少なくとも1つの吸着材料は、例えば、準大気圧又は約100kPaabs未満(或いは、それに限定されないが特定の場所にある周囲環境の位置、高度、状態、及び、温度などの因子に依存して例えば約70-100kPaabs)に維持されてもよく、第2の再生ストリームは、接触器の第2の端部に入って接触器の第1の端部へとほぼ向かう方向に(或いは、供給ストリームの流れ方向に対して逆行する流れ方向に)流れるように吸着分離器及び接触器に流入されてもよく、及び/又は、接触器から回収される第3の生成物ストリームの少なくとも一部は、少なくとも1つの凝縮器又は凝縮熱交換器に流入されてもよい。(第1の再生ステップ中に)接触器から回収される第2の生成物ストリームの第1の部分及び/又は第1の周期が第2の再生ステップ中に第2の再生ストリームの少なくとも一部として使用される場合には、第1の再生ステップ及び凝縮ステップで前述したように、第2の生成物ストリームの第2の部分及び/又は後続部分は、(第1の再生ステップ中に)接触器から回収されて少なくとも1つの凝縮器又は凝縮熱交換器に流入されてもよい。
【0032】
本開示に係る別のプロセス実施形態において、第1の再生ステップ後の第2の再生ステップは、接触器の少なくとも1つの吸着材料を少なくとも部分的に再生するために使用されてもよい。1つのそのような実施形態では、第2の再生ステップ中、少なくとも1つの吸着材料に吸着される成分の脱着が、主に、少なくとも1つの成分の分圧のスイング又は差及び/又は湿度におけるスイングによって促進されてもよい。第2の再生ステップ中、第2の再生ストリーム、例えば、燃焼ガスストリーム、気流、入口ガスストリーム、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富な流体ストリーム、高い濃度を含む又は第1の成分を実質的に含む流体ストリーム、吸着分離器からの第1の生成物ストリーム、又は、吸着分離器からの第4の生成物ストリームが使用されてもよく、この場合、例えば、第2の再生ストリーム中の少なくとも1つの成分の相対湿度を含む分圧は、能動的に又は受動的に制御されて、第2の再生ストリーム中の少なくとも1つの成分の飽和圧閾値に対する分圧未満又は第2の再生ストリームの相対湿度閾値未満に維持されてもよい。特定のそのような実施形態において、例えば、第2の再生ストリーム中の少なくとも1つの成分の分圧は、約100%未満、又は、特に約50%未満、又は、とりわけ約10%未満の相対湿度閾値未満に維持されてもよい。1つのそのような実施形態において、第2の再生ストリームの温度は、例えば第3の温度閾値よりも高い及び随意的には第1の再生ステップ中の少なくとも1つの吸着材料の温度よりも低い温度を与えるべく能動的に又は受動的に制御されてもよい。典型的なそのような実施形態では、第2の再生ステップ中に飽和圧に対する分圧又は100%未満の相対湿度を有する第2の再生ストリームを使用することにより、接触器内の及び/又は少なくとも1つの吸着材料に吸着される凝縮可能成分の形成を有利に減少させることができる。
【0033】
本開示に係る更なる別のプロセス実施形態において、吸着システムは、前述した供給ストリームのための冷却ステップのためにガス-ガス熱交換器を使用してもよく、その場合、供給ストリーム源、例えば、燃料燃焼器は、多成分流体混合物又は供給ストリームを吸着システム及びガス-ガス熱交換器に流入させて、ガス-ガス熱交換器及び第2の再生ストリームに熱を供給して伝え、供給ストリームを接触器に流入させる前に、供給ストリームの温度を下げつつガス-ガス熱交換器及び第2の再生ストリームの温度を上昇させてもよい。1つのそのような実施形態では、第2の再生ステップ中、第2の再生ストリーム源、例えば送風機は、第2の再生ストリーム、例えば、燃焼ガスストリーム、気流、不活性ガスストリーム、又は、吸着分離器からの第1の生成物ストリームを吸着システム内及びガス-ガス熱交換器内へ流入させて第2の再生ストリームの温度を上昇させてもよい。第2の再生ストリームは、ガス-ガス熱交換器から回収されて、接触器の第1の端部に入るように吸着分離器及び接触器に流入され、接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向に又は供給ストリームの流れ方向に対して並流する流れ方向に流れてもよい。第2の再生ストリームが接触器内で流れると、第2の再生ストリームは、吸着成分、例えば第1の成分及び第3の成分を少なくとも1つの吸着材料から移動させてパージしつつ、湿度におけるスイングをもたらし得る。1つのそのような態様において、第2の再生ストリームの一部及び/又は脱着された成分、例えば第3の成分及びHOは、供給ストリームと比べて第3の成分が豊富であってもよい第3の生成物ストリームを形成してもよい。第3の生成物ストリームは、接触器の第2の端部、吸着分離器、及び、吸着システムから回収されてもよい。随意的には、第3の生成物ストリームは、燃焼器のための酸化剤ストリームの一部として燃焼器に流入されてもよい。第2の再生ステップ及び第2の再生ストリームは、少なくとも1つの吸着材料及び接触器の温度を、第1の再生ステップ中の温度未満の温度まで下げてもよく、これにより、少なくとも1つの吸着材料の再生に有利に関与でき、それにより、エネルギー消費量及び吸着プロセスの動作コストを有利に低減できる。随意的には、第3の生成物ストリームは、接触器又は接触器の第2の端部から回収されて、接触器に流入する又は接触器に直接に流入する前にガス-ガス熱交換器に流入するための供給ストリームの一部として混合するように流入されてもよく、それにより、1つの実施形態では、吸着プロセスの効率、分離のために望まれる成分、例えば第1の成分の回収、及び/又は、第2の生成物ストリームの純度を有利に高めることができる。或いは、第2の再生ストリームは、ガス-ガス熱交換器から回収されて、接触器の第2の端部に入るように吸着分離器及び接触器に流入され、接触器の第1の端部へとほぼ向かう方向に又は供給ストリームの流れ方向に対して逆行する流れ方向に流れてもよく、また、第3の再生ストリームは、接触器の第1の端部、吸着分離器、及び、吸着システムから回収されてもよい。
【0034】
特定の実施形態では、少なくとも1つの吸着材料を部分的に再生して、成分を接触器から掃出し、及び/又は、その後の吸着ステップに備えて少なくとも1つの吸着材料及び接触器の温度を変えるために、第2の再生ステップ後の調整ステップが随意的に使用されてもよい。調整ステップ中、選択的に吸着された成分(例えば、第1の成分又はCO)と比べて少なくとも1つの吸着材料に対する親和性が弱い成分(例えば、第2の成分又はN)を含む調整ストリームが使用されてもよい。調整ステップを備える1つのそのような実施形態では、第1の温度閾値以下の温度(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃)の第3の成分、例えば気流を実質的に含む調整ストリームが使用されてもよい。
【0035】
調整ステップを備える他の実施形態において、調整源は、調整ストリームを接触器の第1の端部に入って接触器の第2の端部へと向かう方向に又は供給ストリームの流れ方向に対して並流する流れ方向に流れるように吸着システム、吸着分離器、随意的な調整領域、及び、接触器又は随意的な調整領域内の接触器の一部に流入させてもよい。調整ストリームが接触器内で流れると、調整ストリームは、少なくとも1つの吸着材料及び接触器の温度を随意的に第1の温度閾値以下の温度まで下げつつ、少なくとも1つの吸着材料及び接触器から残留成分及び水分をパージしてもよい。調整ストリーム及び少なくとも1つの吸着材料からパージされた成分は、接触器の第2の端部、吸着分離器、及び、吸着システムから回収されてもよい第4の生成物ストリームを形成してもよい。或いは、第4の生成物ストリームは、接触器の第2の端部、随意的な調整領域、吸着分離器、吸着システムから回収されて、燃焼ガスストリームの燃焼及び生成のための酸化剤ストリームの少なくとも一部として燃料燃焼器に流入されてもよい。
【0036】
本開示に係る更なる実施形態において、吸着プロセスは、供給ストリームのための随意的な冷却ステップ、吸着ステップ、随意的な再生前ステップ、第1の再生ステップ、第2の再生ステップ、及び、随意的な調整ステップを備える。1つのそのような実施形態において、吸着ステップ、随意的な再生前ステップ、第1の再生ステップ、第2の再生ステップ、及び、随意的な調整ステップは、順次的に循環されて、ほぼ連続的に又は断続的に繰り返されてもよい。随意的な冷却ステップ、吸着ステップ、随意的な再生前ステップ、第1の再生ステップ、第2の再生ステップ、随意的な調整ステップは、吸着システムにおいて、例えば5つ以上の吸着分離器及び接触器を使用する吸着システム又は吸着分離器内の少なくとも5つの領域を通じて移動する又は循環する単一の接触器を有する単一の吸着分離器を使用する吸着システムにおいてほぼ同時に行われてもよい。
【0037】
本開示に係る更なる別のプロセス実施形態において、吸着プロセスは、少なくとも1つの随意的な減圧ステップ及び少なくとも1つの加圧ステップを更に備えてもよく、その場合、少なくとも1つの随意的な減圧ステップは、吸着ステップの後であって第1の再生ステップの前に行なわれてもよく、また、少なくとも1つの随意的な加圧ステップは、第1の再生ステップの後であって随意的な調整ステップ又は吸着ステップの前に行なわれてもよい。1つのそのような実施形態において、随意的な減圧ステップは、随意的な減圧領域を少なくとも1つの随意的な加圧領域と流体接続すること;均圧ストリームを形成すること;随意的な減圧領域から均圧ストリームを回収すること;及び、随意的な減圧領域内の圧力を減少させることを含んでもよい。吸着ステップの終了前又は随意的な減圧ステップの開始前に、随意的な減圧領域は、随意的な減圧領域内へのガスの漏れを減少させるために実質的にシールされてもよい。随意的な減圧ステップの開始時、随意的な減圧領域の圧力は、随意的な加圧領域の圧力より高くてもよい。随意的な減圧領域が随意的な加圧領域に流体接続されると、随意的な減圧領域内にある接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部が脱着され、それにより、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富であってもよい均圧ストリームが形成されてもよい。1つのそのような実施形態において、随意的な加圧ステップは、少なくとも1つの随意的な加圧領域と随意的な減圧領域とを流体接続すること、均圧ストリームの少なくとも一部を少なくとも1つの随意的な加圧領域に流入させること、及び、少なくとも1つの随意的な加圧領域の圧力を増大させることを含む。均圧ストリームの少なくとも一部が少なくとも1つの随意的な加圧領域に流入されると、均圧ストリーム内の第1の成分の少なくとも一部が接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着し得る。
【0038】
図1は、随意的な熱交換器又は直接接触冷却器108、移動接触器102を備える吸着ガス分離器又は吸着分離器101、及び、凝縮器又は特に凝縮熱交換器123を備える典型的な実施形態の吸着ガス分離システム又は吸着システム100を示す簡略的な概略図である。典型的な吸着ガス分離器100は、前述の吸着プロセスの典型的な実施形態に係る用途に適した4つの固定領域、例えば、吸着領域110、第1の再生領域120、第2の再生領域130、及び、調整領域140を貫く軸の周りで周回する又は回転する単一の接触器102を有して構成される。吸着ガス分離器101は、吸着分離システムのための供給ストリームの少なくとも一部を供給ストリーム及び再生ストリームとして受けるように流体接続される。典型的な用途において、吸着ガス分離システムの実施形態は、多成分流体混合物又はストリーム、例えば燃料燃焼器により生成される燃料ガスストリーム又は燃焼ガスストリームからの少なくとも第1の成分(例えば、二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素、酸素、及び/又は、重金属など)の吸着ガス分離のために使用されてもよい。1つの実施形態において、燃焼ガスストリームは、第2の成分、例えば窒素すなわちNと、第3の成分、例えば水すなわちHOも含むが、そうである必要はない。
【0039】
本開示に係るシステム実施形態において、典型的な吸着ガス分離システム又は吸着システム100は、随意的な伝熱装置、例えば直接接触冷却器すなわちDCC108、凝縮熱交換器123、及び、筐体(図1に示されない)と接触器102とを備える典型的な吸着ガス分離器又は吸着分離器101を備える。筐体(図1に示されない)は、複数の固定領域(図1において破線間に示される)、例えば、吸着領域110、第1の再生領域120、第2の再生領域130、及び、調整領域140を画定することに関与してもよく、その場合、これらの領域は実質的に筐体(図1に示されない)内及び接触器102内で流体的に互いに別個である。1つのそのような実施形態において、接触器102は、軸方向で反対側にある第1の端部104と第2の端部105との間で、長手方向軸又は第1の軸103と平行な軸方向に向けられる複数の略平行な流体流通路(図1に示されない)を画定してもよい複数の略平行な壁;接触器102の壁中及び/又は壁上の少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない);随意的に、第1の軸103と略平行に向けられて随意的には接触器102の壁(図1に示されない)中又は壁上の少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)と直接に接触する複数の連続する導電性及び/又は熱伝導性のフィラメント(図1に示されない)を備えてもよい。接触器102は、矢印106により示される方向で第1の軸103を中心に接触器102をほぼ連続的に又は断続的に固定領域、例えば、吸着領域110、第1の再生領域120、第2の再生領域130、及び、調整領域140に通過させて周回又は回転させる任意の適した装置(図1に示されない)、例えば電気モータ(図1に示されない)によって動力が供給されてもよい。
【0040】
典型的なシステム実施形態において、多成分流体ストリーム源又は供給源、例えば、燃焼器(図1に示されない)は、多成分流体混合物、例えば燃焼ガスストリームを供給ストリーム107として吸着システム100、随意的な伝熱装置、例えば直接接触冷却器すなわちDCC108、吸着分離器101、第2の再生領域130、及び、第2の再生領域130内の接触器102の一部に流入させるように流体接続されてもよい。1つの態様において、冷却剤源(図1に示されない)は、冷却剤ストリーム109aをDCC108に流入させて随意的には冷却剤ストリーム109bをDCC108から回収するように流体接続されてもよい。供給ストリーム107の少なくとも一部は、例えば第1の温度閾値以下、例えば、約50℃、又は、特に約40℃、または、とりわけ約30℃まで供給ストリーム107の温度を下げて供給ストリーム111を形成するためにDCC108に流入されてもよい。或いは、DCC108は、例えばガス-ガス熱交換器又はガス-液体熱交換器を含む任意の適した熱交換装置を備えてもよい。
【0041】
1つの実施形態において、DCC108は、供給ストリーム111を吸着分離器101、吸着領域110、及び、吸着領域110内の接触器102の一部に流入させて接触器102の第1の端部104から第2の端部105へとほぼ向かう方向に流すように流体接続されてもよい。供給ストリーム111が吸着領域110内の少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に接触すると、第1の成分、例えばCOの少なくとも一部が少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に吸着され、それにより、供給ストリーム111から第1の成分が分離されてもよい。非吸着成分、例えば第2の成分又はNは第1の生成物ストリーム112を形成してもよく、この第1の生成物ストリーム112は、望ましくは、供給ストリーム111と比べて第1の成分が使い果たされてもよく、また、吸着領域110内の接触器102の一部の第2の端部105、吸着領域110、吸着分離器101、及び、吸着システム100から回収されてもよい。吸着領域110、吸着分離器101、及び、吸着システム100は、第1の生成物ストリーム112の少なくとも一部を、例えば、大気中へと分散及び解放するための積層体に対して、他のガス分離プロセスに対して、又は、工業プロセス(全て図1に示されない)に対して流体接続されてもよい。吸着領域110内の接触器102の一部の第2の端部105(及び吸着分離器101の一部)は、随意的には、例えば第1の生成物ストリーム112の少なくとも一部を定期的に供給ストリーム111又は供給ストリーム105と流入混合させることによって、第1の生成物ストリーム112の少なくとも一部、例えば第1の成分の破過の結果として第1の成分が豊富な第1の生成物ストリーム112の一部を定期的に回収して吸着領域110内の接触器102の一部の第1の端部104及び吸着分離器101に流入させるように流体接続されてもよい。1つのそのような実施形態において、吸着領域110内への第1の生成物ストリーム112の少なくとも一部の定期的なリサイクルは、供給ストリーム111からの第1の成分の回収を有利に高めることができる。
【0042】
本開示の一態様に係る更なるシステム実施形態において、第1の再生ストリーム源又は低エクセルギー源、例えば、多段蒸気タービンの低圧段又は非常に低圧の段、非常に低圧の蒸気タービン、低圧ボイラー又は非常に低圧のボイラー(全て図1に示されない)は、第1の再生ストリーム121を、第1の再生ストリーム121のほぼ凝縮温度以上の温度の例えばエクセルギーが低い蒸気ストリームを含めて、接触器102の第2の端部105から第1の端部104へとほぼ向かう方向に又は供給ストリーム111の流れ方向に対してほぼ逆行する流れように吸着システム100、吸着分離器101、第1の再生領域120、及び、第1の再生領域120内の接触器102の一部に流入させるべく流体接続されてもよい。第1の再生ストリーム121が吸着分離器101の第1の再生領域120内の少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に接触すると、成分、例えば第3の成分又はHOが少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に吸着して、吸着熱を発生させることができ、この吸着熱は、第1の再生ストリーム121中の熱エネルギーと共に、第1の再生領域120内の接触器102及び吸着分離器101における少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に吸着される少なくとも第1の成分の少なくとも一部の脱着に関与し得る。第1の再生ストリーム121の一部及び/又は脱着された成分、例えば第1の成分は、第2の生成物ストリーム122を形成してもよく、この第2の生成物ストリーム122は、供給ストリーム111と比べて第1の成分が豊富であってもよく、また、第1の再生領域120内の接触器102の一部の第1の端部104、第1の再生領域120、及び、吸着分離器101から回収されてもよい。随意的には、第1の再生領域120内の接触器102の一部の第1の端部104及び第1の再生領域120から回収される第2の生成物ストリーム122の第1の部分は、供給ストリーム111と比べて第1の成分が豊富であるとともに、低い分圧の第3の成分又は低い相対湿度を有してもよく、一方、第1の再生領域120内の接触器102の一部の第1の端部104及び第1の再生領域120から回収される第2の生成物ストリーム122の第2の部分又は後続部分は、供給ストリーム111と比べて第1の再生領域の少なくとも1つの成分、例えば第3の成分が豊富であってもよい。随意的には、吸着分離器101は、随意的には、第1の再生領域120から、例えば第1の再生領域120内の接触器102の一部の第1の端部104及び随意的に吸着分離器101から第2の生成物ストリーム122の第1の部分を少なくとも定期的に回収して、第2の生成物ストリーム122の第1の部分を、第2の再生ステップ中に第2の再生ストリーム(図1に示されない)の少なくとも一部として、随意的には吸着分離器101及び第2の再生領域130へ流入させる、例えば第2の再生領域130内の接触器102の一部の第2の端部105に流入させるように流体接続されてもよい。第2の生成物ストリーム122の第2の部分は、凝縮熱交換器123の生成物回路(図1に示されない)に流入する前に、第1の再生領域120から、例えば第1の再生領域120内の接触器102の一部の第1の端部104及び吸着分離器101から回収されてもよい。
【0043】
本開示の一態様に係る他のシステム実施形態において、凝縮器冷却剤源(図1に示されない)は、冷却剤ストリーム126aを凝縮熱交換器123の冷却回路又は低温回路(いずれも図1に示されない)に流入させるとともに随意的に凝縮熱交換器123の冷却回路(図1に示されない)から冷却剤ストリーム126bを回収して、凝縮熱交換器123の生成物回路又は高温回路(いずれも図1に示されない)から熱を伝達除去するように流体接続されてもよい。凝縮熱交換器123の生成物回路(図1に示されない)は、吸着分離器101、第1の再生領域120、第1の再生領域120内の接触器102の一部、随意的には第2の再生領域130及び第2の再生領域130内の接触器102の一部、随意的には圧縮機(図1に示されない)、精製された又は圧縮された第2の生成物ストリーム(図1に示されない)のエンドユーザ、及び、随意的には凝縮物タンク、供給源又は最終用途(全て図1に示されない)に流体接続されてもよい。1つの態様において、第2の生成物ストリーム122の少なくとも一部は、第1の再生領域120から、例えば、第1の再生領域120内の接触器102の一部の第1の端部104及び吸着分離器101から回収されて、第2の生成物ストリーム122の温度を下げる及び/又は第2の生成物ストリーム122から熱を除去するように凝縮熱交換器123の生成物回路(図1に示されない)に流入され、それにより、凝縮可能成分、例えば第3の成分又はHOを少なくとも部分的に凝縮させて第2の生成物ストリーム122から分離させ、凝縮物ストリーム124及び精製された第2の生成物ストリーム125を形成してもよい。1つのそのような態様では、凝縮可能成分が凝縮すると、凝縮熱交換器123の生成物回路(図1に示されない)、及び、流体接続される通路及び/又は構成要素、例えば吸着分離器101の第1の再生領域120、随意的には吸着分離器101の第2の再生領域130、及び、第1の再生領域120内及び随意的には第2の再生領域130内の接触器102の少なくとも一部に減圧又は真空をもたらすことができる。そのような一態様において、減圧又は真空は、好適には、第1の再生領域120内及び/又は随意的には第2の再生領域130内の接触器102の一部における少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に吸着される成分、例えば第1の成分及び/又は第3の成分の真空補助脱着を可能にし得る。更なるそのような実施形態において、凝縮熱交換器123の生成物回路(図1に示されない)は、凝縮物ストリーム124を方向付けて例えば随意的なポンプ及び凝縮物タンク、供給源、又は、最終用途(全て図1に示されない)に流入させるとともに、随意的な1つ以上のポンプ(例えば、排出装置、真空ポンプ、又は、随意的に準大気入口圧で動作する単段又は多段の圧縮機など)、随意的な1つ以上の弁(例えば、逆止弁又は絞り弁など)、随意的な少なくとも1つの付加的な凝縮熱交換器及び/又は凝縮器段、及び、精製された第2の生成物ストリームの圧力を高めるための随意的な圧縮機を介して、精製された第2の生成物ストリーム125を精製された又は圧縮された第2の生成物ストリーム最終用途又はエンドユーザ(全て図1に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、凝縮熱交換器123は、精製された第2の生成物ストリーム125の少なくとも一部を方向付けて随意的なヒータ又は随意的な補助熱交換器(いずれも図1に示されない)に及び吸着分離器101、第2の再生領域130、及び、第2の再生領域130内の接触器102の一部に第2の再生ストリームの少なくとも一部(図1に示されない)としてとして流入させるように流体接続されてもよい。
【0044】
本開示の一実施形態に係る他のシステムにおいて、多成分流体混合物又は供給ストリーム107の少なくとも一部は、接触器102の第1の端部104から第2の端部105へとほぼ向かう方向に又は供給ストリーム111の流れ方向に対してほぼ並流する流れ方向に流れるように、第2の再生ストリーム131の少なくとも一部として、吸着分離器101、第2の再生領域130、及び、第2の再生領域130内の接触器102の一部に流入されてもよい。第2の再生ストリーム131は、例えば、第1の成分、第2の成分、及び/又は、第3の成分を含んでもよく、その場合、少なくとも1つの成分、例えば第3の成分は、平衡分圧未満の分圧又は濃度の少なくとも1つの成分、例えば第2の再生領域130内の接触器102の一部における少なくとも1つの吸着材料に吸着される第3の成分を含む。1つのそのような実施形態において、第2の再生ストリーム131は、第3の温度閾値以上の温度、例えば第2の再生ストリーム131のほぼ凝縮温度を含んでもよい。随意的な熱交換装置(図1に示されない)、例えば熱回収蒸気発生器、熱交換器、又は、ヒータ(いずれも図1に示されない)は、供給源、例えば燃焼器(図1に示されない)と吸着分離器101又は吸着分離器101の第2の再生領域130との間に流体接続されて使用され、第2の再生ストリーム131の温度を第2の再生ストリームとしての使用に適した温度まで上昇させる又は下げてもよい。本開示に係る1つの態様では、第2の再生ストリーム131が第2の再生領域130内の接触器102の一部に流れ込むと、分圧スイング及び/又は湿度スイングは、第2の再生領域130内の少なくとも1つの吸着材料(図1に示されない)に吸着される少なくとも1つの成分、例えば第3の成分を少なくとも部分的に脱着させることができる。第2の再生ストリーム131の一部及び/又は脱着成分、例えば第3の成分及び第1の成分は、供給ストリーム111と比べて少なくとも1つの成分、例えば第3の成分及び随意的には第1の成分が豊富であってもよい第3の生成物ストリーム132を形成してもよい。第3の生成物ストリーム132は、第2の再生領域130内の接触器102の一部の第2の端部105、第2の再生領域130、吸着分離器101、及び、吸着システム100から回収されてもよい。随意的には、第2の再生領域130及び吸着分離器101は、第3の生成物ストリーム132の少なくとも一部を方向付けて吸着分離器101の吸着領域110内へ供給ストリーム107又は供給ストリーム111の一部として流入させる又は多成分流体ストリーム源又は供給源(図1に示されない)、例えば燃焼器(図1に示されない)に燃焼ガスストリームの燃焼及び生成のために使用される酸化剤ストリームの一部として流入させるように流体接続されてもよい。
【0045】
本開示の一実施形態に係る別のシステムにおいて、接触器102の少なくとも一部、第2の再生領域130、及び、吸着分離器101は、供給ストリーム111と比べて第1の成分が豊富な流体ストリーム(例えば、圧縮された第2の生成物ストリームの少なくとも一部)を回収して流入させ第2の再生ストリームの少なくとも一部として使用するために、精製された第2の生成物ストリーム125の圧力を高めるために使用される随意的な圧縮機(図1に示されない)、例えば、段間の又は随意的な圧縮機(図1に示されない)の下流側の多段圧縮機(図1に示されない)に流体接続されてもよい。本開示の一実施形態に係る更なるそのような別のシステムにおいて、吸着分離器101は、付加的な領域、例えば、再生前領域及び逆流領域(いずれも図1に示されない)を備えてもよく、その場合、吸着分離器101は、吸着領域110に隣接して吸着領域110の前に逆流領域(図1に示されない)を有するように、例えば、吸着領域110、再生前領域(図1に示されない)、第1の再生領域120、第2の再生領域130、随意的な調整領域140、及び、逆流領域(図1に示されない)を有して構成され、或いは、吸着分離器101は、吸着領域110に隣接して吸着領域110の後に逆流領域(図1に示されない)を有するように、例えば、吸着領域110、逆流領域(図1に示されない)、再生前領域(図1に示されない)、第1の再生領域120、第2の再生領域130、及び、随意的な調整領域140を有して構成されてもよい。更なるそのような実施形態において、吸着分離器101の再生前領域(図1に示されない)及び吸着システム100は、例えば再生前ストリーム(図1に示されない)を再生前ストリーム源(図1に示されない)から受けるように、及び/又は、第1の再生ストリーム121の少なくとも一部を第1の再生ストリーム源(図1に示されない)から受けるように流体接続されてもよい。加えて、更なる態様において、吸着分離器101の再生前領域(図1に示されない)は、再生前領域(図1に示されない)及び随意的に吸着分離器101から激しい逆流ストリーム(図1に示されない)を回収するとともに、激しい逆流ストリーム(図1に示されない)を随意的に吸着分離器101に及び吸着分離器101の逆流領域(図1に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。随意的な第5の生成物ストリームは、逆流領域(図1に示されない)、吸着分離器101、及び、吸着システム100から回収されてもよい。本開示の一実施形態に係る更なるそのような別のシステムにおいて、吸着分離器101は、付加的な均圧領域、例えば、少なくとも1つの減圧領域及び少なくとも1つの加圧領域(いずれも図1に示されない)を備えてもよく、その場合、吸着分離器101は、吸着領域110の後であって第1の再生領域120の前に減圧領域(図1に示されない)を有して構成されてもよく、一方、加圧領域(図1に示されない)は、第1の再生領域120の後であって吸着領域110の前にあってもよい。例えば、吸着分離器101は、随意的には、以下の一連の領域、すなわち、吸着領域110、減圧領域(図1に示されない)、第1の再生領域120、第2の再生領域130、加圧領域(図1に示されない)、及び、随意的な調整領域140を伴って;又は、吸着領域110、減圧領域(図1に示されない)、第1の再生領域120、加圧領域(図1に示されない)、第2の再生領域130、随意的な調整領域140を伴って構成されてもよい。更なるそのような実施形態において、吸着分離器101の加圧領域(図1に示されない)は、例えば均圧ストリーム(図1に示されない)を減圧領域から受けるように流体接続されてもよい。加えて、更なる態様において、減圧領域は、均圧ストリーム(図1に示されない)を複数の加圧領域(図1に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0046】
特定の態様において、冷却剤源、例えば、外気は、第1の温度閾値以下の温度(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃など)の調整ストリーム141、例えば気流を接触器102の第1の端部104から第2の端部105へとほぼ向かう方向に又は供給ストリーム又は燃焼ガスストリーム111の流れ方向に対してほぼ並流の流れ方向に流れるように吸着システム100、吸着分離器101、調整領域140、及び、調整領域140内の接触器102の一部に流入させるべくファン又はブロワ(図1に示されない)に流体接続されてもよい。1つのそのような態様では、調整ストリーム141が調整領域140内の接触器102の一部に流れ込むと、調整ストリーム141は、調整領域140内の少なくとも1つの吸着材料の温度を上昇させる又は下げることができる、及び/又は、少なくとも1つの吸着材料、調整領域140内の接触器102の一部、及び、調整領域140から成分をパージすることができる。調整ストリーム141及び/又は脱着された又は残留する成分は、調整領域140内の接触器102の一部の第2の端部105、調整領域140、吸着分離器101、及び、吸着システム100から回収されてもよい第4の生成物ストリーム142を形成してもよい。更なるそのような態様において、調整領域140、吸着分離器101、及び、吸着システム100は、第4の生成物ストリーム142を方向付けて例えば供給源(図1に示されない)内へ、例えば燃焼器(図1に示されない)内へ、燃焼器のための酸化剤ストリームの一部として又は大気中への分散及び解放のための積層体として流入させるように流体接続されてもよい。
【0047】
図2は、随意的な熱交換器又はガス-ガス熱交換器208、移動接触器102を備える吸着ガス分離器又は吸着分離器101、及び、凝縮器又は具体的には凝縮熱交換器123を備える本開示の別の実施形態に係る吸着ガス分離システム又は吸着システムを示す簡略的な概略図である。特定のそのような実施形態において、典型的な吸着ガス分離器101は、前述の吸着ガス分離プロセスの別の実施形態に適した4つの固定領域を貫く軸の周りで周回する又は回転する単一の接触器を有して構成される。吸着分離器はガス-ガス熱交換器に流体接続され、その場合、吸着分離システムの供給ストリームからの熱は、気流の温度を例えば第2の再生ストリームとして使用するのに適した温度まで上昇させるために使用されてもよい。
【0048】
図1及び図2を参照すると、本開示の1つの実施形態において、図2に示される吸着ガス分離システム又は吸着システム200は、図1に示される吸着ガス分離システム又は吸着システムの別の実施形態とほぼ類似しているが、図1の吸着システム100は、直接接触冷却器108を使用して、多成分流体混合物又は供給ストリーム107の温度を下げ、供給ストリーム111を形成するのに対し、図2の吸着システム200は、ガス-ガス熱交換器208を使用して、多成分流体混合物又は供給ストリーム107の温度を下げる。図1及び図2の全体にわたって、同様の参照数字は対応する部分を指す。
【0049】
図2を参照すると、本開示の一実施形態に係る別のシステムにおいて、吸着ガス分離システム又は吸着システム200は、生成物回路又は高温回路(図2に示されない)と冷却回路又は低温回路(図2に示されない)とを有する随意的な熱交換器、例えばガス-ガス熱交換器208、凝縮熱交換器123、及び、筐体(図2に示されない)と接触器102とを備える典型的な吸着ガス分離器又は吸着分離器101を備える。供給ストリーム源、例えば燃料燃焼器(図2に示されない)は、多成分流体混合物又は供給ストリーム107を吸着システム200及びガス-ガス熱交換器208の高温回路(図2に示されない)に流入させて、供給ストリーム107の温度を第1の温度閾値以下(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃など)に下げ、供給ストリーム111を形成するように流体接続されてもよい。ガス-ガス熱交換器208の高温回路(図2に示されない)は、供給ストリーム111を接触器102の第1の端部104から第2の端部105へとほぼ向かう方向に流れるように吸着分離器101、吸着領域110、及び、吸着領域110内の接触器102の一部に流入させるべく流体接続されてもよい。
【0050】
別の実施形態に係るシステムにおいて、第2の再生ストリーム源、例えば外気(いずれも図2に示されない)は、第2の再生ストリーム201、例えば気流を吸着システム200及びガス-ガス熱交換器208の低温回路(図2に示されない)に流入させて、第2の再生ストリーム201の温度を第2の再生領域130内の少なくとも1つの吸着材料の脱着に適した温度、例えば第3の温度閾値以上の温度まで上昇させ、第2の再生ストリーム202を形成するように送風機又はファン(図2に示されない)を介して流体接続されてもよい。ガス-ガス熱交換器208の低温回路(図2に示されない)は、第2の再生ストリーム202を接触器102の第1の端部104から第2の端部105へとほぼ向かう方向に或いは供給ストリーム又は燃焼ガスストリーム111の流れ方向に対してほぼ並流する流れ方向に流れるように吸着分離器101、第2の再生領域130、及び、第2の再生領域130内の接触器102の一部に流入させるべく流体接続されてもよい。1つのそのような実施形態において、第2の再生ストリーム202は、湿度閾値未満の相対湿度又は飽和圧に対する分圧を維持するように能動的に又は受動的に制御されてもよい。特定のそのような実施形態において、第2の再生ストリーム202は、例えば約1未満、又は、特に約0.5未満、又は、とりわけ約0.1未満の相対湿度又は飽和圧に対する分圧を維持するように制御されてもよい。第2の再生ストリーム202は、第2の再生領域130内の接触器102の一部の湿度と比べて低い湿度を有してもよい。更なる実施形態では、第2の再生ストリーム202が吸着分離器101、第2の再生領域130、及び、第2の再生領域130内の接触器102の一部に流れ込むと、第2の再生ストリーム202は、少なくとも1つの吸着材料に吸着される成分、例えば第1の成分及び第3の成分の少なくとも一部を脱着させ、移動させて、パージしてもよい。第2の再生ストリーム202の一部及び/又は脱着成分、例えば第1の成分及び第3の成分は、供給ストリーム111と比べて第3の成分及び/又は第1の成分が豊富であってもよい第3の生成物ストリーム132を形成してもよい。第3の生成物ストリーム132は、第2の再生領域130内の接触器102の一部の第2の端部105、第2の再生領域130,吸着分離器101、及び、随意的に吸着システム100から回収されてもよい。随意的には、第2の再生領域130及び吸着分離器101及び随意的に吸着システム100は、第3の生成物ストリーム132の少なくとも一部を供給ストリーム107の一部として又は供給ストリーム111の一部として流入させるようにガス-ガス熱交換器208の高温回路(図2に示されない)及び/又は吸着分離器101の第1の再生領域110に流体接続されてもよく、或いは、第3の生成物ストリーム132の少なくとも一部を例えば燃焼器のために使用される酸化剤ストリームの少なくとも一部として流入させるように供給源(図2に示されない)に流体接続されてもよい。
【0051】
図3は、吸着ガス分離器又は吸着分離器101、第1の凝縮器段310、第2の凝縮器段320、及び、圧縮機又は多段圧縮機330を備える吸着ガス分離システム又は吸着システム300の典型的な実施形態を示す簡略的な概略図である。1つのそのような実施形態において、吸着分離器101は、筐体(図3に示されない)、接触器102、吸着領域110、第1の再生領域120、第2の再生領域130、及び、調整領域140、第1の端部104及び第2の端部105を備える図1及び図2に示されて先に詳述された吸着分離器101にほぼ類似している。吸着分離器101の第1の再生領域120は、第1の凝縮段310、第1段凝縮熱交換器311の生成物回路又は高温回路(図3に示されない)、第1段排出装置314、第2の凝縮段320、第2段凝縮熱交換器321の生成物回路又は高温回路(図3に示されない)、多段圧縮機330、及び、最終用途400に流体接続されてもよい。第1段凝縮熱交換器311の冷却回路又は低温回路(図3に示されない)及び第2段凝縮熱交換器321の冷却回路又は低温回路(図3に示されない)は、少なくとも1つの冷却剤源(図3に示されない)に流体接続されてもよい。1つの態様において、少なくとも1つの冷却剤ストリーム、例えば水ストリーム(全て図3に示されない)は、少なくとも1つの冷却剤源(図3に示されない)から回収されて、吸着分離システム300、第1の凝縮段310、第2の凝縮段320、第1段凝縮熱交換器311及び第2段凝縮熱交換器321の低温回路(図3に示されない)に流入されることにより、熱を除去して、温度を下げ、第1段凝縮熱交換器311及び第2段凝縮熱交換器321の生成物回路又は高温回路(図3に示されない)内で凝縮可能成分を凝縮させてもよい。更なる態様において、少なくとも1つの冷却剤ストリーム(図3に示されない)は、第1段凝縮熱交換器311及び第2段凝縮熱交換器321の低温回路、第1の凝縮段310、第2の凝縮段320、及び、吸着分離システム300から回収されてもよい。第2の生成物ストリーム122は、随意的に第1の端部104を介して第1の再生領域120内の接触器102の一部から、第1の再生領域120、吸着分離器101から回収されて、第1の凝縮段310に又は第1段凝縮熱交換器311の高温回路(図3に示されない)に流入されてもよく、この場合、凝縮可能成分、例えば第3の成分又はHOは、凝縮することにより、例えば第1段凝縮熱交換器311の高温回路(図3に示されない)内に、第1の再生領域120、第1の再生領域120内の接触器102の一部、及び、第1の再生領域120の上流側の流体接続された通路及び吸着分離器101に圧力降下又は真空をもたらしつつ凝縮物ストリーム312及び純度が高い精製された第2の生成物ストリーム313を形成してもよい。1つのそのような実施形態では、圧力降下又は真空をもたらすことにより、第1の再生領域120内の接触器102の一部における少なくとも1つの吸着材料に吸着される成分の脱着に有利に関与できるとともに、再生プロセス中及び第1の再生ステップ中のストリームの消費量を有利に減らすことができる。特定のそのような実施形態において、精製された第2の生成物ストリーム313は、第1段凝縮熱交換器311の高温回路(図3に示されない)から回収されて第1段排出装置314の低圧ポート(図3に示されない)に流入されてもよい。多段圧縮機330は、例えば第1の圧縮段の後で、圧縮段間で、又は、多段圧縮機330の下流側で、第1段排出装置314の高圧ポート(図3に示されない)に流体接続されて、圧縮された第2の生成物ストリーム331の少なくとも一部を回収して第1段排出装置314のための動力ストリームとして流入させ、それにより、圧力を更に減らす及び/又は第1段凝縮熱交換器311の高温回路(図3に示されない)、吸着分離器101の少なくとも一部、第1の再生領域120、第1の再生領域120内の接触器102の一部、及び、吸着分離器101の上流側の流体接続された通路で減圧又は真空を維持するのに関与することができる。特定の態様において、混合された第2の生成物ストリーム315は、第1段排出装置314から回収されて第2段凝縮器321の高温回路(図3に示されない)に流入されてもよく、その場合、凝縮可能成分、例えば第3の成分又はHOは、凝縮することにより、凝縮物ストリーム322と、精製された第2の生成物ストリーム313と比べて純度が高い精製された第2の生成物ストリーム323とを形成する一方で、圧力を更に減少させてもよい及び/又は流体接続された通路、例えば、第1段排出装置314、第1段凝縮熱交換器311の高温回路(図3に示されない)、吸着分離器101の少なくとも一部、第1の再生領域120、及び、吸着分離器の上流側の流体接続された通路で減圧又は真空を維持するのに関与してもよい。第2の凝縮器段320及び第2段凝縮器321の生成物回路又は高温回路(図3に示されない)は多段圧縮機330に流体接続されてもよく、その場合、精製された第2の生成物ストリーム323は、第2段凝縮器321の高温回路(図3に示されない)、第2の凝縮器段320から回収されて、多段圧縮機330に流入されてもよい。1つのそのような態様において、多段圧縮機330は、随意的に、例えば約100kPaabs未満(或いは、例えば、それに限定されないが特定の場所にある周囲環境の位置、高度、状態、及び、温度などの因子に依存して例えば約70-100kPaabs)の準大気入口圧で動作してもよく、また、精製された第2の生成物ストリーム323の圧力を高めて、多段圧縮機330から回収されて最終用途440に流入されてもよい圧縮された第2の生成物ストリーム333を生成してもよい。凝縮物ストリーム312は、第1段凝縮熱交換器311の低温回路(図3に示されない)及び第1の凝縮段310から回収されてもよく、一方、凝縮物ストリーム322は、随意的に少なくとも1つのポンプ(図3に示されない)を用いて第2段凝縮熱交換器321の低温回路(図3に示されない)及び第2の凝縮器段320から回収されて、随意的に、吸着システム300から回収されてもよい凝縮物ストリーム324を形成するように混合されてもよい。1つの態様において、圧縮機330によって生成される凝縮物ストリーム332は、圧縮機330及び吸着システム300から回収されてもよい。随意的には、随意的に直列に流体接続される付加的な凝縮熱交換器、凝縮器又は凝縮熱交換器段、ポンプ及び弁、例えば、逆止弁又は絞り弁(全て図3に示されない)が使用されてもよい。随意的に、多段圧縮機330は、例えば、第1の圧縮段の後で、圧縮段間で、又は、多段圧縮機330の下流側で、随意的に補助ヒータ又は補助熱交換器を介して第1の再生領域120又は第2再生領域130に流体接続されてもよく、その場合、圧縮された第2の生成物ストリームの少なくとも一部(例えば、多段圧縮機330の段間から回収される圧縮された第2の生成物ストリーム331の少なくとも一部、又は、多段圧縮機330の下流側から回収される圧縮された第2の生成物ストリーム333の少なくとも一部など)は、再生ストリームの少なくとも一部として、例えば第1及び/又は第2の再生ストリームの少なくとも一部として使用されてもよい。1つのそのような態様において、補助ヒータ又は補助熱交換器は、圧縮された第2の生成物ストリームの少なくとも一部の温度を、例えば少なくとも1つの吸着材料の再生に適した温度又は例えば第1の再生領域120内及び/又は第2の再生領域130内の再生ストリームに適した温度まで上昇させてもよい。随意的に、多段圧縮機330は、第1の再生領域120内及び/又は第2の再生領域130内の接触器102の一部の第2の端部105に流体接続されてもよい。
【0052】
先に詳述した実施形態のいずれかで説明された任意の吸着分離器又は吸着接触器は、例えば、乾燥剤、活性炭、黒鉛、炭素分子篩、活性アルミナ、分子篩、アルミノリン酸塩、シリカアルミノリン酸塩、ゼオライト吸着剤、イオン交換ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、改質ゼオライト、天然ゼオライト、フォージャサイト、クリノプチロライト、モルデナイト、金属交換シリカアルミノリン酸塩、単極樹脂、双極樹脂、芳香族架橋ポリスチレンマトリックス、臭素化芳香族マトリックス、メタクリル酸エステル共重合体、炭素繊維、カーボンナノチューブ、ナノ材料、金属塩吸着剤、過塩素酸塩、シュウ酸塩、アルカリ土類金属粒子、ETS、CTS、金属酸化物、担持アルカリ炭酸塩、アルカリ促進ハイドロタルサイト、化学吸着剤、アミン、有機金属反応物質、及び、有機金属骨格吸着材料、並びに、これらの組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適した吸着材料を使用してもよい。
【0053】
本明細書中に記載される典型的な実施形態は、包括的であるように意図されておらず、或いは、本発明の範囲を開示された正にその形態に限定しようとするものではない。これらの実施形態は、当業者が本発明の教示内容を理解できるようにするべく本発明の原理及び本発明の用途及び実用的な使用を説明するために選択されて記載される。
【0054】
前述の開示に照らして当業者に明らかなように、本発明の範囲から逸脱することなくこの発明の実施において多くの変更及び改良が想定し得る。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲により規定される内容にしたがって解釈されるべきである。
図1
図2
図3