(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】車両と充電パイルとをマッチングするための方法、車両と係合されている充電装置を決定するための方法および対応する装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20240101AFI20240418BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20240418BHJP
B60L 53/67 20190101ALI20240418BHJP
B60L 53/68 20190101ALI20240418BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240418BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240418BHJP
【FI】
G06Q50/06
B60L53/14
B60L53/67
B60L53/68
H02J7/00 P
H02J7/02 F
(21)【出願番号】P 2022515982
(86)(22)【出願日】2020-09-07
(86)【国際出願番号】 CN2020113711
(87)【国際公開番号】W WO2021047465
(87)【国際公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】201910863592.2
(32)【優先日】2019-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010771858.3
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】シュ・シァォシー
(72)【発明者】
【氏名】リュ・チィァォイェ
(72)【発明者】
【氏名】シァォ・ウェイ
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-097355(JP,A)
【文献】特開2010-231258(JP,A)
【文献】特開2014-045574(JP,A)
【文献】特開2019-096058(JP,A)
【文献】特開2011-237406(JP,A)
【文献】特開2013-118760(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109050316(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109017344(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B60L 53/00-53/80
H02J 7/00ー 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両と充電パイルとをマッチングするための方法であって、前記方法は、
a’’)前記車両のユーザーが前記充電パイルの充電コネクタを前記車両に挿入する場合、前記車両は、前記充電コネクタが前記車両に挿入された時点に対応する現在の車両位置およびタイムスタンプ情報を、クラウドの充電制御プラットフォームに送信するステップと、
b’’)前記充電制御プラットフォームは、前記車両位置および前記タイムスタンプ情報を受信した後、前記車両位置までの距離が設定された閾値よりも小さいすべての充電パイルの状態をスキャンし、前記タイムスタンプ情報に対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される充電パイルが一つだけであることが前記スキャンにより見つけ出される場合、前記車両は前記充電パイルとマッチングが成功したと認定され、前記充電パイルを制御して前記車両の充電を開始するステップと、
を含むことを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
前記タイムスタンプ情報に対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される充電パイルがない、または複数ある場合、前記マッチングが失敗したと認定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マッチングが失敗した後、前記ユーザーは、前記車両またはスマートフォンのヒューマン・コンピュータ・インタラクション・インターフェースを介して前記車両周辺のすべての充電パイルのリストを提供され、それにより前記ユーザーは、前記車両を充電する充電パイルを選択できることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記充電パイルが車両の充電を開始するように制御された後、後の手順(300)が実行され、前記後の手順は、少なくとも以下のステップ、
ステップc)車両側が充電開始を検出したがどうかを確認し、前記車両側が前記充電開始を検出しない場合、起動された前記充電パイルの充電プロセスを停止すること、
を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
対象車両と物理的に係合されている、充電パイルとして構成された充電装置を決定するための装置であって、前記装置は、プロセッサと、前記プロセッサと通信可能に接続されるコンピュータ可読記憶媒体とを含み、前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される場合、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法に従って実施され、ここで、前記装置は、車両側デバイス(2)および充電装置側デバイス(3)と通信可能に接続されるサーバー(4)として構成され、前記サーバー(4)は、前記充電装置の履歴の情報に基づいて、前記充電装置が物理的に係合されているが充電が開始されていない状態にあることを示す前記充電装置の能力レベルを決定するように構成され、前記決定された能力レベルは、各充電装置に割り当てられた属性として記憶されることを特徴とする、前記装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両と充電パイルとをマッチングするための方法、および対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための方法に関する。本発明はさらに、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための装置、対応する車両側デバイスおよび対応する充電装置側デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電気自動車のユーザーは、電気自動車を充電する時に多くの能動的な操作を実行する必要がある。例えば、電気自動車を充電パイルで充電しようとする場合、電気自動車のユーザーは、充電パイルの2次元コードをスキャンして、電気自動車と充電パイルとをマッチングする必要がある。これは、現在の充電パイルで電気自動車を充電するプロセスにおいて、電気自動車と充電パイルとの間に実行可能な通信チャネルがなく、ユーザーが2次元コードをスキャンするプロセスがない場合、電気自動車のアプリケーションにどの特定の充電パイルが充電のために使用されるべきかを知らせたり、または充電パイルにどの特定の電気自動車が充電されているかを知らせる方法はない。しかしながら、このようなパイル開始プロセスは、ユーザーにとって面倒で時間がかかる。
【0003】
従って、簡単で効率的なパイル開始方法が期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための方法を提供することによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記方法は、少なくとも
a’)充電装置が対象車両と物理的に係合された後、前記対象車両の現在の地理的位置に基づいて、少なくとも一つの一次候補充電装置を選択するステップと、
b’)前記少なくとも一つの一次候補充電装置から、充電装置の動作状態に関連するスクリーニング条件に従って、対象車両と物理的に係合されている可能性がある二次候補充電装置を選択するステップとを含む。
【0006】
選択可能な実施例によれば、二次候補充電装置が満たすスクリーニング条件は、対象車両と物理的に係合された時点で、使用可能状態から物理的に係合されているが充電が開始されていない状態に変化することである。
【0007】
選択可能な実施例によれば、充電装置がスクリーニング条件を満たすか否かは次の方法で決められ、それは前記時点の前に充電装置によって記録された最新の履歴の状態が使用可能状態であり、そして前記時点の後に物理的に係合されているが充電が開始されていない状態であることである。
【0008】
選択可能な実施例によれば、二次候補充電装置の数を数え、そして、前記数が1に等しい場合、前記唯一つの二次候補充電装置を起動させて充電プロセスを開始し、前記数が1に等しくない場合、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定することに失敗したと認定する。
【0009】
別の態様によれば、本発明の目的は、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための方法によって達成されるものであり、前記方法は、少なくとも
a)充電装置が対象車両と物理的に係合した後、前記対象車両の現在の地理的位置に基づいて、少なくとも一つの一次候補充電装置を選択するステップと、
b)前記少なくとも一つの一次候補充電装置から、充電装置の種類が異なるスクリーニング条件に従って種類によって対象車両と物理的に係合されている可能性がある二次候補充電装置を選択するステップであって、前記充電装置の種類は、物理的に係合されているが充電が開始されていない状態であることを示す充電装置の能力に基づいて決定されるステップとを含む。
【0010】
選択可能な実施例によれば、物理的に係合されているが充電が開始されていない状態であることを示す状態情報を直接生成できる充電装置を、第1の種類の充電装置として事前にマークし、および、ステップb)は、前記少なくとも一つの一次候補充電装置の第1の種類の充電装置から、第1の種類の二次候補充電装置として、次の条件に合った充電装置を選択するステップを含み、それは、対象車両と物理的に係合する時点の前で記録された最新の履歴の状態が使用可能状態であり、そして前記時点の後で物理的に係合されているが充電が開始されていない状態である。
【0011】
選択可能な実施例によれば、前記状態情報を直接生成できないが、事前開始操作をサポートできる充電装置を第2の種類の充電装置として事前にマークし、そして、ステップb)は、
b1)前記少なくとも一つの一次候補充電装置中で、前記最新の履歴の状態が使用可能状態である第2の種類の充電装置に対して、前記事前開始操作を実行するステップと、
b2)第2の種類の二次候補充電装置として、前記事前開始操作に対して特定の応答をする充電装置をスクリーニングし、ここで、前記特定の応答は、前記充電装置が物理的に係合されているが充電が開始されていない状態を間接的に示すステップとを含む。
【0012】
選択可能な実施例によれば、前記第1の種類の二次候補充電装置の数および前記第2の種類の二次候補充電装置の数を数え、かつこれら二つの数を合計し、前記合計が1に等しい場合、前記唯一つの二次候補充電装置を起動させて充電プロセスを開始し、そして前記合計が1より大きい場合、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定することに失敗したと認定する。
【0013】
選択可能な実施例によれば、前記合計がゼロに等しい場合、前記一次候補充電装置で第1および第2の種類の充電装置を除いて残っている充電装置の数を数え、前記数が1に等しい場合、前記唯一つの残りの一次候補充電装置を起動させて、充電プロセスを開始し、前記数が1に等しくない場合、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定することに失敗したと認定する。
【0014】
選択可能な実施例によれば、前記状態情報を直接生成することも前記事前開始操作をサポートすることもできない充電装置を、第3の種類の充電装置として事前にマークし、そして、ステップb)は、第1および第2の種類の二次候補充電装置の数および第3の種類の一次候補充電装置の数をそれぞれ数え、かつこれらの三つの数を合計し、前記合計が1に等しい場合、前記唯一つの二次候補充電装置または唯一つの第3の種類の一次候補充電装置を起動させて、充電プロセスを開始し、前記合計が1に等しくない場合、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定することに失敗したと認定するステップを含む。
【0015】
選択可能な実施例によれば、スクリーニングされた充電装置が起動された後、後の手順が実行され、前記後の手順は、少なくとも車両側が充電開始を検出したがどうかを確認し、車両側が充電開始を検出しない場合、起動された充電装置が充電プロセスを停止するステップを含む。
【0016】
選択可能な実施例によれば、対象車両と物理的に係合されている充電装置の決定が失敗した場合、および/またはステップc)で起動された充電装置が停止された後、自動マッチングが失敗したこと、および充電プロセスを開始させるには手動マッチングが必要であることをユーザーに通知する。
【0017】
別の態様によれば、本発明の目的は、車両と充電パイルとをマッチングするための方法によって達成されるものであり、前記方法は、
a’’)車両のユーザーが充電パイルの充電コネクタを車両に挿入する場合、車両は、充電コネクタが車両に挿入された時点に対応する現在の車両位置およびタイムスタンプ情報をクラウドの充電制御プラットフォームに送信するステップと、
b’’)充電制御プラットフォームが車両位置およびタイムスタンプ情報を受信した後、車両位置までの距離が設定された閾値よりも小さいすべての充電パイルの状態をスキャンし、前記タイムスタンプに対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される充電パイルが一つだけであることがスキャンにより見つけ出される場合、車両は前記充電パイルとマッチングが成功したと認定され、前記充電パイルを制御して車両充電を開始するステップとを含む。
【0018】
選択可能な実施例によれば、前記タイムスタンプに対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される充電パイルがない、または複数ある場合、前記マッチングが失敗したと認定される。
【0019】
選択可能な実施例によれば、マッチングが失敗した後、車両のユーザーは、2次元コードをスキャンする方法を使用して充電するように通知される。
【0020】
選択可能な実施例によれば、マッチングが失敗した後、ユーザーは、車両またはスマートフォンのヒューマン・コンピュータ・インタラクション・インターフェースを介して前記車両周辺のすべての充電パイルのリストを提供され、それによりユーザーは、前記車両を充電する充電パイルを選択できる。
【0021】
選択可能な実施例によれば、車両位置は、車両のGPS位置である。
【0022】
選択可能な実施例によれば、設定された閾値は、800メートルである。
【0023】
さらに別の態様によれば、本発明の目的は、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための装置によって達成されるものであり、前記装置は、プロセッサと、前記プロセッサと通信可能に接続されるコンピュータ可読記憶媒体とを含み、前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される場合、前述請求項のいずれか1項に記載の方法に従って実施され、ここで、前記装置は、特に車両側デバイスおよび充電装置側デバイスと通信可能に接続されるサーバーとして構成され、前記サーバーは、充電装置の履歴の情報に基づいて、充電装置が物理的に係合されているが充電が開始されていない状態であることを示す充電装置の能力レベルを決定するように特に構成され、決定された能力レベルは、各充電装置に割り当てられた属性として記憶される。
【0024】
別の態様によれば、本発明の目的は、前記装置と通信可能に接続される車両側デバイスによって達成されるものであり、前記車両側デバイスは、車両が充電装置と物理的に係合されると、車両の現在の地理的位置を前記装置に送信するように構成される。
【0025】
さらに別の態様によれば、本発明の目的は、前記装置と通信可能に接続される充電装置側デバイスによって達成されるものであり、前記充電装置側デバイスは、充電装置のリアルタイム動作状態を前記装置に送信できるように構成され、前記リアルタイム動作状態は、使用可能状態、充電状態、および物理的に係合されているが充電が開始されていない状態を含む。
【0026】
本発明の実施例は、少なくとも以下の利点を有する。
本発明において、現在の車両位置および充電コネクタが車両に挿入された時点に対応するタイムスタンプ情報に従って、車両と充電パイルとをマッチングさせることにより、車両のユーザーが充電パイルの2次元コードをスキャンせずに充電を完了させることができ、充電プロセス中のユーザーの能動的な操作が簡素化され、充電準備に必要な時間が節約される。
【0027】
本発明は、ユーザーが複雑なマッチング手段から解放され、そして
「プラグアンドチャージ」の操作方法を可能にし、それによりユーザーに大きな便利をもたらすことを実現する。
【0028】
本発明の主題の他の利点および有利な実施例は、明細書、図面および特許請求の範囲から明らかである。
【0029】
本発明のより多くの特徴および利点は、添付の図面を参照する具体的な実施例の詳細な記載によってさらに説明することができる。前記図面は次のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するためのシステムの概略構造ブロック図を示す。
【
図2】本発明の例示的な実施例による、充電装置の種類を決定するための方法のフローチャートを示す。
【
図3】システムフローチャートにおいてサーバーを伴う本発明の方法を実施する例示的な方法を示す。
【
図4】本発明の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための方法のフローチャートを示す。
【
図5】本発明の別の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明によって解決される技術的問題、技術的解決策、および有益な技術的効果をよりに明確にするために、添付の図面およびいくつかの例示的な実施例を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書に記載の具体的な実施例は、本発明の保護範囲を限定するためではなく、本発明を説明するためにのみ使用されることを理解されたい。図面において、同じまたは類似の参照符号は、同じまたは同等の部品を指す。
【0032】
図1は、本発明の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するためのシステム1の概略構造ブロック図を示す。システム1は、少なくとも一つの車両側デバイス2、少なくとも一つの充電装置側デバイス3、ならびに車両側デバイス2および充電装置側デバイス3と通信可能に接続されるサーバー4を含む。車両側デバイス2は、対応車両が一つの充電装置と物理的に係合された後、リアルタイムの地理的位置、係合時間、および係合された充電インターフェースの種類(例えば、AC/DC)等の情報のうちの少なくとも一つをサーバー4に送信するように構成される。充電装置側デバイス3は、充電装置に関するID情報、位置情報、動作状態情報(例えば、使用可能状態、充電状態、または可能な状況下で物理的に係合されているが充電が開始されていない状態等)、インターフェースの種類の情報(例えば、AC/DC)等の情報のうちの少なくとも一つをサーバー4に送信できるように構成される。サーバー4は、例えば、過去1年等の期間内に、車両側デバイス2および充電装置側デバイス3から収集された上記それらの情報を含む様々な情報を記憶する記憶装置41を含む。例示的な実施例において、少なくとも充電装置側デバイス3から収集された情報に基づいてデータベースを構築して、充電装置情報の照会、検索、更新、修正および追加と削除を可能にする。
【0033】
例示的な実施例において、一方で、サーバー4は、充電装置側デバイス3から定期的に(例えば、1~10秒の時間間隔で)送られる充電装置の履歴の状態データを含む情報を受動的に受信して記憶することができ、充電装置の最新の履歴の状態(以下の説明を参照)を決定するために、例えば、ステップS30およびS30’においてそれを使用する。もう一方で、サーバー4は、例えば、以下に説明するステップS21で実行されるように、データ取得要求を充電装置側デバイス3に送信することにより、充電装置のリアルタイム状態を能動的に取り込むことができる。
【0034】
特に、サーバー4は、充電装置の履歴の状態情報に基づいて、充電装置が物理的に係合されているが充電が開始されていない状態にあることを示す充電装置の能力レベルを決定し、そして決定された能力レベルを各充電装置に割り当てられた属性として事前に記憶されるように構成される。
【0035】
説明の便宜のために、本明細書の文脈において、充電装置が物理的に係合されているが充電が開始されていない状態は、中間状態とも呼ばれ、対応的に、充電装置によって生成されたこのような状態に対応する状態情報は、中間状態情報とも呼ばれる。
【0036】
図2は、本発明の例示的な実施例による、充電装置の能力レベルに関連する種類を決定するための方法100のフローチャートを示す。
【0037】
ステップS1において、マークされる充電装置として一つの充電装置を選択する。
【0038】
ステップS2において、過去の期間内(例えば、過去6か月またはそれ以上の期間内)の充電装置の履歴の状態情報において、物理的に係合されているが充電が開始されていないような状態情報、即ち中間状態情報であるか否かを判断する。
【0039】
中間状態情報が存在する場合、それは前記充電装置が、中間状態にあることを直接示す中間状態情報を直接生成することができることを意味する。この場合、ステップS3において、前記充電装置を、高能力レベルを表す第1の種類としてマークする。
【0040】
一方、前記充電装置の履歴の状態情報に中間状態情報が存在しない場合、ステップS4において、履歴の情報に基づいて、事前開始操作をサポートするか否かを判断する(以下の説明を参照)。サポートする場合、前記充電装置は、中間状態情報を直接生成できないが、事前開始操作に応答すること(例えば、特定のエラーコードを生成すること)により、中間状態であることを間接的に示すことができ、この場合、ステップS5において、中程度の能力レベルを表す第2の種類としてマークする。
【0041】
逆に、前記充電装置が事前開始操作をサポートしない場合、ステップS6において、それは低能力レベルを表す第3の種類としてマークされ、それは前記充電装置が、中間情報状態を直接生成することも、中間状態にあることを間接的に示す事前開始操作に応答することもできないためである。
【0042】
前記充電装置の種類のマーク付けが完了された後、すべての充電装置の種類のマーク付けが完了するまで、上記のプロセスが繰り返される。
【0043】
さらに、充電装置の種類のマーク付けは、新たに収集した充電装置情報に基づいて更新することができる。
【0044】
図3は、システムフローチャートにおいてサーバー4を用いて方法100を実施する例示的な方法を示す。
【0045】
ステップS1000において、サーバー4で、記憶装置41に記録された各充電装置の履歴の状態情報を照会することにより、第1の種類の充電装置を識別し、かつこれらの充電装置の種類を記憶する。前記ステップで第1の種類としてマークされていない残りの充電装置について、ステップS2000において、サーバー4は、過去の期間におけるこれらの残りのすべての充電装置の履歴の情報について、充電装置側デバイス3にバッチ照会の要求を送信する。ステップS3000において、充電装置側デバイス3は、前記要求に応答して照会結果を返す。続いて、ステップS4000において、返された照会結果に基づいて、前記事前開始操作をサポートする充電装置を識別し、かつそれを第2の種類としてマークする。前記残りの充電装置で第2の種類としてマークされていない残りの充電装置の場合、例えば、照会結果を返さなかったか、または返された照会結果に基づいて事前開始操作をサポートすると判断できない充電装置の場合、ステップS5000において、第3の種類としてマークする。従って、サーバー4で登録されたすべての充電装置は、車両と充電装置とをマッチングして後続のスクリーニングのために、特定の種類として事前にマークされる。
【0046】
例示的に、種類のタグは、充電装置のID情報に関連して上記データベースに記憶される。
【0047】
図4は、本発明の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合されている充電装置を決定するための方法200のフローチャートを示す。
図4に示されるように、ステップS10において、一つの充電装置が対象車両と物理的に係合された後、対象車両の現在の地理的位置に基づいて、少なくとも一つの、特に複数の充電装置を一次候補充電装置として選択する。
【0048】
例示的な実施例によれば、充電装置は、充電ガンを備えた充電パイル、特に公共の充電パイルとして構成され、従って、物理的係合は、充電ガンの充電コネクタを車両の充電インターフェースに挿入することに対応する。また、充電装置と車両との物理的係合は、手動で、一部自動で、または完全自動で行うことができる。
【0049】
例示的な実施例によれば、ステップS10は、次のステップを含む。
ステップS11において、充電装置が対象車両と物理的に係合された後、対象車両に組み込まれた車両側デバイス2によって、車両の現在の地理的位置(例えば、GPSデータ)、および任意選択で、係合された充電インターフェースの種類をサーバー4に送信する。
ステップS12において、サーバー4は、対象車両の現在の地理的位置を基準点として地理的範囲を区切り、前記地理的範囲に位置するすべての充電装置を一次候補充電装置として選択する。前記地理的範囲は、車両と充電装置との位置決め誤差に対応するのに十分な大きさであるように区切る必要があり、これは対象車両と物理的に係合される充電装置を含める必要があるからである。一例において、対象車両の現在の地理的位置から500メートルまたは800メートル等の事前設定された閾値の範囲内のすべての充電装置を一次候補充電装置として選択する。好ましくは、車両の現在の地理的位置に基づいて、まず前記地理的位置から最も近い充電装置を見つけ、次に前記現在の地理的位置を中心として使用して、前記地理的範囲として半径R=r1+r2の円を区切り、ここで、r1は、前記最も近い充電装置と前記現在の地理的位置との間の距離であり、実際の検索状況に応じて変化し、r2は、正しい充電装置を見逃さないように、事前設定された拡張半径である。
【0050】
別の例において、車両の位置決めデータが駐車場またはジオフェンスにあることを示す場合、前記駐車場または前記ジオフェンス内のすべての充電装置を一次候補充電装置として選択する。
【0051】
続いて、ステップS30において、前記少なくとも一つの一次候補充電装置から、充電装置の動作状態に関連するスクリーニング条件に従って、対象車両と物理的に係合されている可能性がある二次候補充電装置を選択する。例示的な実施例において、前記二次候補充電装置が満たす前記スクリーニング条件は、特定のタイムスタンプで、使用可能状態から、物理的に係合されているが充電が開始されていない状態に変化することであり、ここで、前記タイムスタンプは、充電装置が対象車両と物理的に係合される時点に対応する。
【0052】
本発明の例示的な実施例によれば、前記タイムスタンプの前に充電装置によって記録された最新の履歴の状態が使用可能状態であり、そして前記タイムスタンプの後に物理的に係合されているが充電が開始されていない状態である、等の方法を使用して、充電装置が前記スクリーニング条件を満たすか否かを判断する。
【0053】
このために、好ましくは、ステップS30の前にステップS20を実行し、即ち、前記タイムスタンプの前の前記少なくとも一つの一次候補充電装置の最新の履歴の状態およびそれらの現在のリアルタイム状態を取得する。このために、例示的に、サーバー4は、ステップS21で実行されるように、前記リアルタイム状態および任意選択で前記最新の履歴の状態に関するデータを取得するために、充電装置側デバイス3にデータを送信することができる。追加的または代替的に、充電装置側デバイス3が常に関連データを即座にまたは定期的に(例えば、1~10秒の時間間隔で)サーバー4に送信するため、前記データベースにアクセスすることによって最新の履歴の状態を取得することができる。この場合、特に、サーバー4に記録された最新の履歴の状態の発生が速すぎる場合、ネットワーク、ハードウェア・インフラストラクチャ等の技術的理由により、充電装置の真の最新の履歴の状態がサーバー4にフィードバックされない可能性があるため、ステップS30および以下に説明するステップS30’、S31、S32を実行するための有効な最新の履歴の状態として使用できるのは、前記タイムスタンプからの発生時間が事前に設定された時間閾値よりも短い最新の履歴の状態のみである。好ましくは、前記事前に設定された時間閾値は、充電装置側デバイス3が能動的に定期的にサーバー4に状態データを送る時間間隔よりも短くないように設定される。例示的な実施例によれば、サーバー4が車両側デバイスから現在の地理的位置を受信する時点をタイムスタンプとして使用することができる。代替的に、車両側デバイスによって記録された充電装置と対象車両との係合時点をサーバー4に送信して、タイムスタンプとして使用することができる。この場合、サーバー4、車両側デバイス2および充電装置側デバイス3のクロックを同期させる必要がある可能性がある。
【0054】
続いて、ステップS40において、ステップS30で選択された二次候補充電装置の数Uを数え、前記数Uがちょうど1に等しい場合、前記唯一つの二次候補充電装置が、対象車両と物理的に係合されている充電装置であり、そして前記唯一つの二次候補充電装置の充電プロセスが開始されるとみなされる。数Uが1に等しくない場合、例えば、Uが1より大きいかまたはゼロに等しい場合、対象車両と物理的に係合されている充電装置が成功裏に決定されていないとみなされる。この場合、ステップS120において、ユーザーは、自動マッチングが失敗したこと、およびユーザーが、例えば2次元コードをスキャンすることによって充電装置を手動でマッチングする必要があること、が通知されることができる。
【0055】
代替的に、自動マッチングが失敗した後、ユーザーは、車両またはスマートフォンのヒューマン・コンピュータ・インタラクション・インターフェースを介して対象車両の周辺のすべての充電パイルのリストを提供されることができ、それによりユーザーは、対象車両が接続されている充電装置を選択することができる。
【0056】
図5は、本発明の別の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合している充電装置を決定するための方法200’のフローチャートを示す。方法200’と方法200との同じステップは、同じ参照符号S10、S20、S70、S90およびS120を有し、これらの同じステップについては、
図4と併せて上記の説明を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0057】
ステップS30’において、少なくとも一つの一次候補充電装置から、対象車両と物理的に係合されている可能性がある二次候補充電装置が、充電装置の種類が異なるスクリーニング条件に従って種類によって選択され、ここで、上記で説明したように、充電装置の種類は、物理的に係合されているが充電が開始されていない状態にあることを示す充電装置の能力に基づいて決定され、そして、それは次の3種類、即ち、物理的に係合されているが充電が開始されていない状態を表す中間状態情報を直接生成することができる第1の種類、中間状態情報を直接生成できないが事前開始操作をサポートすることができる第2の種類、および中間状態情報を直接生成することも事前開始操作をサポートすることもできない第3の種類を含む。
【0058】
ステップS30’は、次のステップを含む。ステップS31において、前記少なくとも一つの一次候補充電装置の第1の種類の充電装置から、第1の種類に割り当てられた第1のスクリーニング条件に従って、第1の種類の二次候補充電装置を選択し、ここで、第1のスクリーニング条件は、充電装置が対象車両と物理的に係合される時点に対応するタイムスタンプで、使用可能状態から物理的に係合されているが充電が開始されていない状態への状態変化を有することである。一例において、ステップS31は、次のように実行される。即ち、少なくとも一つの一次候補充電装置の第1の種類の充電装置から、以下の条件を満たす充電装置を二次候補充電装置としてスクリーニングすることであり、それは、前記タイムスタンプの前の最新の履歴の状態が使用可能状態であること、および現在のリアルタイムの状態が物理的に係合されているが充電が開始されていない状態であることである。
【0059】
ステップS32において、少なくとも一つの一次候補充電装置の第2の種類の充電装置から、第2の種類に割り当てられた第2のスクリーニング条件に従って、第2の種類の二次候補充電装置を選択し、ここで、第2のスクリーニング条件は、充電装置の最新の履歴の状態が使用可能状態であること、および即時の事前開始操作に対して特定の応答を行うことができることである。このような特定の応答は、充電装置が中間状態にあることを間接的に反映する。この特定の応答は、例えば特定のエラーコードを返すことを含む。
【0060】
具体的には、ステップS32は、次のステップを含む。ステップS321において、少なくとも一つの一次候補充電装置の第2の種類の充電装置から、最新の履歴の状態が使用可能状態である充電装置をスクリーニングし、ステップS322において、ステップS321でスクリーニングされた充電装置に対して事前開始操作を実行し、そしてステップS323において、事前開始操作に対して特定の応答を行う充電装置を第2の種類の二次候補充電装置としてさらにスクリーニングする。
【0061】
追加的に、ステップS321とステップS322との間で任意選択でステップS321’を実行することができ、即ち、第2の種類の一次候補充電装置で前記最新の履歴の状態が使用可能状態である充電装置の数が事前に設定された閾値よりも大きいか否かを判断し、事前に設定された閾値より大きくない状況下でのみステップS322を実行する。事前に設定された閾値を超えた場合、ステップS90(
図4~5にも示されている)を実行して、ユーザーに手動マッチングの実行を要求し、過度に多数の充電装置に対して事前開始操作関連のかなりの量の作業を実行するのは、充電装置に明らかな負担および損失をもたらすためである。例示的に、前記事前に設定された閾値は、例えば、数百、500以上等である。
【0062】
さらに、前記事前開始操作は、以下のように例示的に実行されることができる。充電装置が車両に小電流を短時間供給し、電流が流れた時に充電装置の充電コネクタ内の回路の電気的状態を監視できるようにする。電気的状態が、充電コネクタが車両側充電インターフェースに電気的に接続されることを示す場合、充電装置が車両に物理的に係合していることを意味する。従って、このような電気的状態は、充電装置が中間状態にあることを示す特定の応答に対応する。それに加えて、充電装置が中間状態にあるか否かを検出できる当業者によって考えられることができる任意の適切な操作は、本発明の事前開始操作の範囲にある。
【0063】
ステップS40’において、ステップS31でスクリーニングされた第1の種類の二次候補充電装置の数xおよびステップS32でスクリーニングされた第2の種類の二次候補充電装置の数yを数える。ステップS50’において、この二つの数は、M=x+yで合計される。次に、ステップS60’において、前記合計Mが1に等しいか否かを判断し、それがちょうど1に等しい場合、ステップS70において、対象車両と物理的に係合されている充電装置が成功裏に見付けられ、そして充電装置が充電プロセスを開始し、それにより「プラグアンドチャージ」の充電方法を達成する。合計が1に等しくない場合、ステップS80’において、Mがゼロに等しいか否かをさらに判断する。ゼロに等しくない場合、即ち、Mが1より大きい場合、対象車両と物理的に係合されている充電装置が成功裏に検出されなかったと認定する(S90)。逆に、ゼロに等しい場合、ステップS100’において、前記少なくとも一つの一次候補充電装置の第3の種類の充電装置の数zを数え、かつステップS110’において、zがちょうど1に等しいか否かを判断し、そうである場合、自動マッチングは成功であり(S70)、そうでない場合、自動マッチングは失敗であり(S90)、ステップS120を実行する。
【0064】
本発明による方法200’において、第1および第2の種類の二次候補充電装置の数の合計が1に等しい場合、第3の種類の充電装置を考慮せずにマッチングが成功したという決定が行われる。これは、自動パイル開始の正確率と平均パイル開始の計算率との間のトレードオフである。実際に、第3の種類の充電装置の数は非常に限られており、対象車両がまさにこの限られた数の一つと係合されている確率は、非常に低い。従って、第3の種類の充電装置を条件付きで無視すると、自動パイル開始の正確率を実際に損なうことなく、各パイル開始の平均計算時間を効果的に短縮することができる。さらに、代替的な実施例において、ステップS80’、S100’およびS110’を省略することができ、そしてMが1に等しくない場合、パイル開始マッチングが失敗したと直接決定することにより、パイル開始の計算プロセスを単純化する。
【0065】
さらに、
図4に示される方法200を
図5に示される方法200’と比較することにより、
図5の方法200’は、次の有益な特徴を有することが分かる。方法200’は、実際にすべての充電装置が中間状態情報を提供できるわけではないことを考慮し、これにより充電装置に対して特別の事前分類を実行し、かつ種類ごとのスクリーニング方法を使用することにより、現在の市場のすべての種類の充電装置をカバーできるため、自動マッチングの成功率および精度を大幅に向上させる。
【0066】
本発明のさらに別の例示的な実施例による、対象車両と物理的に係合している充電装置を決定するための方法200’’が提案される。方法200’’と
図5に示される方法200’との同じステップは、同じ参照符号S10、S20、S30’、S70、S90およびS120を有し、これらの同じステップについては、上記
図4~
図5と併せた上記の説明を参照することができる。ここでは説明は繰り返さない。
【0067】
ステップS40’’において、ステップS40’のように、第1の種類の二次候補充電装置の数xおよび第2の種類の二次候補充電装置の数yだけでなく、一次候補充電装置の第3の種類の充電装置の数zも数える。次に、ステップS50’’において、合計N=x+y+zを計算する。続いて、ステップS60’’において、合計Nが1に等しいか否かを判断する。Nがちょうど1に等しい場合、自動マッチングが成功し、かつスクリーニングされた唯一つの二次候補充電装置または唯一つの第3の種類の一次候補充電装置(S70)を起動する。Nが1より大きいかまたはゼロに等しい場合、自動マッチングは失敗する(S90)。
【0068】
上記から、方法200’とは異なり、方法200’’は、常に第3の種類の充電装置の存在を考慮することにより、正しい充電装置が自動的に起動することを最大限に保証することが分かる。
【0069】
本発明の例示的な実施例によれば、ステップS10とS20との間で選択可能なステップS15を実行することができ、例えば、一次候補充電装置から対象車両の物理的に係合された充電インターフェースの種類とマッチングしない充電装置を除去し、除去後の残りの一次候補充電装置に基づいて、後続のスクリーニングステップS30’を実行する。例えば、対象車両の係合された充電インターフェースがDCインターフェースである場合、一次候補充電装置のAC充電装置を除去し、逆に、対象車両の係合された充電インターフェースがACインターフェースである場合、一次候補充電装置のDC充電装置を除去する。このために、ステップS11でサーバー4に現在の地理的位置を送信する時、対象車両の車両側デバイスは、係合された充電インターフェースの種類を送信することができる。このような方法を介して、後続のスクリーニングの計算量を効果的に減らすことができる。
【0070】
追加的または代替的に、上記で説明されたステップS30’またはS100’は、次のステップを含むことができ、即ち、前記少なくとも一つの一次候補充電装置の第3の種類の充電装置から、タイムスタンプの前の最新の履歴の状態が充電状態である充電装置を除去し、特に、前記最新の履歴の状態が使用可能状態である充電装置を、第3の種類の二次候補充電装置を形成するために除去する。対応して、その後に数えられた数zは、これにより除去された第3の種類の二次候補充電装置の数であるべきである。
【0071】
追加的または代替的に、ステップS10とS20との間で別の選択可能なステップを実行することができ、即ち、少なくとも一つの一次候補充電装置から、最新の履歴の状態が充電状態である充電装置を除去し、特に、後続のスクリーニングの基礎を形成するために、最新の履歴の状態が使用可能状態である充電装置を選択する。
【0072】
追加的に、スクリーニングされた唯一つの充電装置が起動された後(即ち、S70の後)、後の手順300を任意選択で実行する。後の手順300は、ステップS3200において、車両側が充電開始を検出できたか否かを確認するステップを含む。車両側が充電開始を検出したことが確認された場合、ステップS3500で充電プロセスを実行し続ける。逆に、車両側が充電開始を検出しない場合、間違った充電装置が起動されるか、または起動された充電装置が現在停止されるか、または使用されていないことを意味し、この場合、一方で、ステップS3400で起動された充電装置が停止され、もう一方で、上記ステップS90が実行される。
【0073】
一例において、ステップS3200は、次のステップを含み、即ち、サーバー4は、自動マッチングの充電装置に起動を指示すると同時にまたはその後に車両側デバイス2に命令を送信し、充電プロセスが実際に開始したか否かを検出するように要求する。車両側デバイス2は、前記指示に応じて検出を行う。充電プロセスが開始されたことを車両側デバイス2が確認した場合、充電プロセスを実行し続け、そうでない場合、例えば、受信電流がエラーコードの形式で受信されていないことをサーバー4に報告し、さらに、前記報告に応じて、サーバー4は、自動的に起動された充電装置の充電プロセスを停止する命令を充電装置側デバイス3に送信する。次に、自動マッチングされた充電装置は、充電動作を停止する。
【0074】
別の例において、次の方法を使用して、ステップS3200を実行することができ、即ち、車両側デバイス2は、充電が検出されるとサーバー4に充電開始の信号を送信するように事前設定され、また、自動マッチングされた充電装置に起動を指示した後(S70)、または充電プロセスが実際に開始したか否かを車両側に検出するように要求した後(S3100)、サーバー4が充電開始の信号を受信しなかった場合、ステップS90を実行する。
【0075】
本発明の例示的な実施例による、車両と充電パイルとをマッチングするための方法200’’’が提案される。
【0076】
ユーザーが充電パイルの充電コネクタを車両に挿入すると、車両は、現在の車両位置(例えば、車両のGPS位置)および充電コネクタが車両に挿入された時点に対応するタイムスタンプ情報をクラウドの充電制御プラットフォームに送信する。
【0077】
充電制御プラットフォームが車両位置およびタイムスタンプ情報を受信した後、車両位置からの距離が設定された閾値未満(例えば、車両位置から800メートル範囲内)にあるすべての充電パイルの状態をスキャンする。
【0078】
充電パイルをスキャンする時、充電制御プラットフォームは、前記タイムスタンプに対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される充電パイルを検索する。
【0079】
充電制御プラットフォームが、前記条件を満たす唯一つの充電パイルが存在することをスキャンにより見つけた場合、車両は前記充電パイルとマッチングが成功したとみなされ、前記充電パイルは車両の充電を開始するように制御される。
【0080】
前記タイムスタンプに対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される充電パイルがスキャンによって見つけられない場合、または前記タイムスタンプに対応する時点で、稼働状態が使用可能状態から占有されたが充電していない状態に変更される複数の充電パイルがスキャンによって見つけられる場合、マッチングが失敗したとみなされる。
【0081】
マッチングが失敗した理由は次のとおりである。
―タイムスタンプに対応する時点で、意外にも同じ状態変化を有する二つの充電パイルが存在する。
―スキャンされる充電パイルの数が最大数を超える。
―GPS位置が不正確であるため、対象充電パイルと車両位置との間の距離が設定された閾値範囲内にない。
【0082】
マッチングが失敗した後、車両のユーザーに2次元コードをスキャンする方法で充電するように通知することができる。別の実施例では、車両またはスマートフォンのヒューマン・コンピュータ・インタラクション・インターフェースを介して(例えば、スマートフォンのAPPインターフェースを介して)、車両周辺のすべての充電パイルのリストをユーザーに提供できるため、ユーザーは、車両を充電する充電パイルを選択することができる。
【0083】
本発明において、現在の車両位置および充電コネクタが車両に挿入された時点に対応するタイムスタンプ情報に従って、車両と充電パイルとをマッチングさせることにより、車両のユーザーが充電パイルの2次元コードをスキャンせずに充電を完了させることができ、充電プロセス中のユーザーの能動的な操作が簡素化され、充電準備に必要な時間が節約される。
【0084】
さらに、自動マッチングが失敗した場合、車両側デバイスによりユーザーに通知するが、代替的に、サーバー4は、自動マッチングが失敗したという信号をモバイル端末に送信し、モバイル端末を介してユーザーに通知することができる。
【0085】
本発明による例において、例えば、オンライン照会する時(例えば、携帯電話APPまたは自動車システムを介して充電パイル位置を検索する)、または現場で、ユーザーがこれらの充電装置を容易に識別できるように、本発明による「プラグアンドチャージ」の方法200、200’、200’’および200’’’をサポートする充電装置にデジタルまたは物理的なタグを提供する。
【0086】
本発明によれば、「プラグアンドチャージ」の自動充電プロセスを、車両と充電装置とを手動でマッチングする必要なしに実現する。
【0087】
いくつかの実施例が説明されたが、これらの実施例は、単なる例として提示されており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物は、本発明の範囲および精神に含まれるすべての修正、置換および変更を網羅することを意図する。