(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】ランダムアクセスセンサ
(51)【国際特許分類】
H04N 25/70 20230101AFI20240418BHJP
【FI】
H04N25/70
(21)【出願番号】P 2022535541
(86)(22)【出願日】2020-12-08
(86)【国際出願番号】 US2020063739
(87)【国際公開番号】W WO2021118971
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-06-29
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512285166
【氏名又は名称】レビティ ヘルス サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー, チャールズ アダムス ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ケレンバラ, ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】カストロ, ラファエル ドミンゲス
(72)【発明者】
【氏名】アマヤ, ヘスス ルイス
(72)【発明者】
【氏名】セゴビア デ ラ トーレ, ホセ アンヘル
(72)【発明者】
【氏名】ヒリ, ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】マルケス, アナ ゴンザレス
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-123533(JP,A)
【文献】特開2004-111590(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/00-25/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトダイオードを浮遊拡散ノードに接続する第一転送トランジスタであって、前記第一転送トランジスタは、
(i)第一転送選択入力
と、
(ii)第二転送選択入力
と
の組み合わせによって個別に選択可能である、
第一転送トランジスタと、
1つ以上の電位と前記浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタであって、前記リセットトランジスタは、
(i)第一リセット選択入力と、
(ii)第二リセット選択入力と
の組み合わせによって個別に選択可能である、リセットトランジスタと、
第一リセット選択トランジスタであって、前記第一リセット選択トランジスタは、(i)前記第一リセット選択入力または(ii)前記第二リセット選択入力に接続されるゲート端子を有し、前記第一リセット選択トランジスタは、(1)前記リセットトランジスタのゲート端子と、(2)(a)前記第一リセット選択入力または(b)前記第二リセット選択入力のうちのもう一方との間にも接続される、第一リセット選択トランジスタと、
前記浮遊拡散ノードに接続されるゲートを
有するソースフォロワ構成の出力トランジスタと、
前記出力トランジスタの出力に接続される選択トランジスタ
と
を含む、回路。
【請求項2】
第一転送選択トランジスタをさらに含み、
前記第一転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入
力
に接続されるゲート端子を
有し、
前記第一転送選択トランジスタは、
(1)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入力
のうちのもう一方
と
の間に接続される、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
第二転送選択トランジスタをさらに含み、
前記第二転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入
力
の相補に接続されるゲート端子を含み、
前記第二転送選択トランジスタは、
(1)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(2)1つ以上の電位
と
の間に
も接続される、請求項2に記載の回路。
【請求項4】
第二リセット選択トランジスタをさらに含み、
前記第二リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入
力
のうちの1つの相補に接続されるゲート端子を
有し、
前記第二リセット選択トランジスタは、
(1)前記リセットトランジスタの前記ゲート端子と、
(2)
1つ以上の電位
と
の間に
も接続される、請求項
1に記載の回路。
【請求項5】
転送選択トランジスタをさらに含み、
前記転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入
力
のうちの1つに接続されるゲート端子を
有し、
前記転送選択トランジスタは、
(1)前記第一転送トランジスタの
ゲート端子と、
(2)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入
力のうちのもう一方
と
の間に
も接続される、請求項1に記載の回路。
【請求項6】
少なくとも1つのアンチブルーミングトランジスタをさらに含む、請求項1に記載の回路。
【請求項7】
請求項1に記載の回路を含む、分光計システム。
【請求項8】
(i)前記第一転送選択入力を個別にアドレス指定する
ことと、
(ii)前記第二転送選択入力を個別にアドレス指定する
ことと
を行うように構成される少なくとも1つの転送選択制御回路をさらに含む、請求項1に記載の回路。
【請求項9】
少なくとも1つのソースフォロワ出力と、
(i)個別にアドレス指定可能な
複数の第一転送選択入力
と(ii)個別にアドレス指定可能な
複数の第二転送選択入力
とを制御するように構成される少なくとも1つの転送選択制御回路と、
(i)個別にアドレス指定可能な複数の第一リセット選択入力と(ii)個別にアドレス指定可能な複数の第二リセット選択入力とを制御するように構成される少なくとも1つのリセット選択制御回路と、
画素アレイであって、
フォトダイオード、
浮遊拡散ノード、
前記フォトダイオードを前記浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタであって、前記転送トランジスタは前記
複数の第一転送選択入力と前記
複数の第二転送選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である、
転送トランジスタ
、
1つ以上の電位と前記浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタであって、前記リセットトランジスタは、前記複数の第一リセット選択入力と前記複数の第二リセット選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である、リセットトランジスタ、
第一リセット選択トランジスタを含むリセット選択トランジスタであって、前記第一リセット選択トランジスタは、(i)前記複数の第一リセット選択入力のうちの第一リセット選択入力または(ii)前記複数の第二リセット選択入力のうちの第二リセット選択入力に接続されるゲート端子を有し、前記第一リセット選択トランジスタは、(1)前記リセットトランジスタのうちの1つのゲート端子と、(2)(a)前記第一リセット選択入力または(b)前記第二リセット選択入力のうちのもう一方との間にも接続される、リセット選択トランジスタ、及び
前記浮遊拡散ノードを出力ノードに接続するソースフォロワ構成の出力トランジス
タ
を
含む、
画素アレイと、
コントローラであって、前記少なくとも1つの転送選択制御回路を制御して、
(i)第一時間長の間に前記画素アレイの第一画素、及び
(ii)第二時間長の間に前記画素アレイの第二画素であって、前記第二時間長は前記第一時間長から独立している、
第二画
素
を露光するように構成される
、コントローラ
と
を含む、CMOSセンサ。
【請求項10】
前記第一時間長は、前記第二時間長とは異なる、請求項
9に記載のCMOSセンサ。
【請求項11】
前記第一時間長及び前記第二時間長は、異なる時間に開始する、請求項
9に記載のCMOSセンサ。
【請求項12】
マルチプレクサと、
複数の読み出し回路であって、
第一読み出し時間中に、第一読み出し回路は第一ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続され、
第二読み出し時間中に、第二読み出し回路は第二ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続される、
複数の読み出し回路
と
をさらに含む、請求項
9に記載のCMOSセンサ。
【請求項13】
前記第二読み出し時間は前記第一読み出し時間から独立している、請求項
12に記載のCMOSセンサ。
【請求項14】
前記画素アレイのうちの2つの画素は、
同じロウ内にあり、
第一露光時間の間、
前記2つの画素のうちの少なくとも
第一画素は露光され、
第二露光時間の間、
前記2つの画素のうちの少なくとも
第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
請求項
9に記載のCMOSセンサ。
【請求項15】
前記画素アレイのうちの2つの画素は
、同じカラム内にあり、
第一露光時間の間、
前記2つの画素のうちの少なくとも
第一画素は露光され、
第二露光時間の間、
前記2つの画素のうちの少なくとも
第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
請求項
9に記載のCMOSセンサ。
【請求項16】
前記フォトダイオードは、前記転送トランジスタと光源との間に配置される、請求項
9に記載のCMOSセンサ。
【請求項17】
前記光源は分光計の光源である、請求項
16に記載のCMOSセンサ。
【請求項18】
少なくとも1つのフォトダイオードと、
少なくとも1つの浮遊拡散ノードと、
少なくとも1つの出力ノードと、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力と、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力と、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、
第一フォトダイオードを
前記少なくとも1つの浮遊拡散ノードの第一浮遊拡散ノードに接続する
第一転送トランジスタを含む少なくとも1つの転送トランジスタであって、
前記第一転送トランジスタは
、(i)前記第一転送選択入力のうちの1つ
と、(ii)前記第二転送選択入力のうちの1つ
との組み合わせによって個別に選択可能である、
少なくとも1つの転送トランジスタと、
1つ以上の電位と前記第一浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタを含む少なくとも1つのリセットトランジスタであって、前記リセットトランジスタは、(i)前記少なくとも1つの第一リセット選択入力のうちの第一リセット選択入力と、(ii)前記少なくとも1つの第二リセット選択入力のうちの第二リセット選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である、少なくとも1つのリセットトランジスタと、
リセット選択トランジスタを含む少なくとも1つのリセット選択トランジスタであって、前記リセット選択トランジスタは、(i)前記第一リセット選択入力または(ii)前記第二リセット選択入力に接続されるゲート端子を有し、前記リセット選択トランジスタは、(1)前記リセットトランジスタのうちの1つのゲート端子と、(2)(a)前記第一リセット選択入力または(b)前記第二リセット選択入力のうちのもう一方との間にも接続される、少なくとも1つのリセット選択トランジスタと、
前記少なくとも1つの第一浮遊拡散ノードを前記少なくとも1つの出力ノードに接続するソースフォロワ構成の少なくとも1つの出力トランジスタ
と
を含む、CMOSセンサ。
【請求項19】
少なくとも
第一転送選択トランジスタをさらに含み、
前記
第一転送選択トランジスタは、
(i)前記
少なくとも1つの第一転送選択入力のうちの1つ、または
(ii)前記
少なくとも1つの第二転送選択入力のうちの1
つ
に接続されるゲート端子を
有し、
前記第一転送選択トランジスタは、
(1)前記
第一転送トランジスタの
ゲート端子と、
(2)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入力
のうちのもう一方
と
の間に
も接続される、請求項
18に記載のCMOSセンサ。
【請求項20】
第二転送選択トランジスタをさらに含み、
前記第二転送選択トランジスタは、
(i)前記
少なくとも1つの第一転送選択入力のうちの1つ、または
(ii)前記
少なくとも1つの第二転送選択入力のうちの1
つ
の相補に接続されるゲート端子を
有し、
前記第二転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送トランジスタの
ゲート端子と、
(ii)1つ以上の電位
と
の間に
も接続される、請求項
19に記載のCMOSセンサ。
【請求項21】
第二リセット選択トランジスタをさらに含み、
前記第二リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入
力
のうちの1つの相補に接続されるゲート端子を
有し、
前記第二リセット選択トランジスタは、
(i)前記
リセットトランジスタの前記ゲート端子と、
(ii)
1つ以上の電位
と
の間に
も接続される、請求項
18に記載のCMOSセンサ。
【請求項22】
少なくとも
第一転送選択トランジスタをさらに含み、
前記
第一転送選択トランジスタは、
(i)前記
少なくとも1つの第一転送選択入力、または
(ii)前記
少なくとも1つの第二転送選択入
力
のうちの1つに接続されるゲート端子を
有し、
前記第一転送選択トランジスタは、
(i)
第一転送トランジスタの
ゲート端子と、
(ii)(a)前記
少なくとも1つの第一転送選択入力、または(b)前記
少なくとも1つの第二転送選択入力
のうちのもう一方
と
の間に
も接続される、請求項
18に記載のCMOSセンサ。
【請求項23】
少なくとも1つのアンチブルーミングトランジスタをさらに含む、請求項
18に記載のCMOSセンサ。
【請求項24】
請求項
18に記載のCMOSセンサを含む、分光計システム。
【請求項25】
(i)前記
少なくとも1つの第一転送選択入力を個別にアドレス指定する
ことと、
(ii)前記
少なくとも1つの第二転送選択入力を個別にアドレス指定する
ことと
を行うように構成される少なくとも1つの転送選択制御回路をさらに含む、請求項
18に記載のCMOSセンサ。
【請求項26】
少なくとも1つの出力と、
少なくとも1つの転送選択制御回路であって、(i)個別にアドレス指定可能な
複数の第一転送選択入力
と、(ii)個別にアドレス指定可能な
複数の第二転送選択入力
とを制御するように構成される、
少なくとも1つの転送選択制御回路と、
(i)個別にアドレス指定可能な複数の第一リセット選択入力と(ii)個別にアドレス指定可能な複数の第二リセット選択入力とを制御するように構成される少なくとも1つのリセット選択制御回路と、
画素アレイであって、
フォトダイオード、
浮遊拡散ノード、
前記フォトダイオードを前記浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタであって、前記
複数の第一転送選択入力と前記
複数の第二転送選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である
転送トランジスタ
、
1つ以上の電位と前記浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタであって、前記リセットトランジスタは、前記複数の第一リセット選択入力と前記複数の第二リセット選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である、リセットトランジスタ、
(i)前記複数の第一リセット選択入力のうちの第一リセット選択入力または(ii)前記複数の第二リセット選択入力のうちの第二リセット選択入力に接続されるゲート端子を有するリセット選択トランジスタを備える複数のリセット選択トランジスタであって、前記リセット選択トランジスタは、(1)前記リセットトランジスタのうちの1つのゲート端子と、(2)(a)前記第一リセット選択入力または(b)前記第二リセット選択入力のうちのもう一方との間にも接続される、複数のリセット選択トランジスタ、及び
前記浮遊拡散ノードを前記少なくとも1つの出力に接続するソースフォロワ構成の出力トランジス
タ
を
含む、
画素アレイと、
コントローラであって、
前記少なくとも1つの転送選択制御回路を制御して、
(1)第一時間長の間に前記画素アレイの第一画素、及び
(2)第二時間長の間に前記画素アレイの第二画素であって、前記第二時間長は前記第一時間長から独立している、
第二画
素
を露光するように構成される、
コントローラ
と
を含む、CMOSセンサ。
【請求項27】
前記第一時間長は、前記第二時間長とは異なる、請求項
26に記載のCMOSセンサ。
【請求項28】
前記第一時間長及び前記第二時間長は、異なる時間に開始する、請求項
26に記載のCMOSセンサ。
【請求項29】
マルチプレクサと、
複数の読み出し回路であって、
第一読み出し時間中に、第一読み出し回路は第一ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続され、
第二読み出し時間中に、第二読み出し回路は第二ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続される、
複数の読み出し回路
と
をさらに含む、請求項
26に記載のCMOSセンサ。
【請求項30】
前記第二読み出し時間は前記第一読み出し時間から独立している、請求項
29に記載のCMOSセンサ。
【請求項31】
第一画素及び第二画素は、第一ロウ内にあり、
第一露光時間の間、少なくとも前記第一画素は露光され、
第二露光時間の間、少なくとも前記第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
請求項
26に記載のCMOSセンサ。
【請求項32】
第一画素及び第二画素は第一カラム内にあり、
第一露光時間の間、少なくとも前記第一画素は露光され、
第二露光時間の間、少なくとも前記第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
請求項
26に記載のCMOSセンサ。
【請求項33】
前記フォトダイオードは、前記転送トランジスタと光源との間に配置される、請求項
26に記載のCMOSセンサ。
【請求項34】
前記光源は分光計の光源である、請求項
33に記載のCMOSセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連事例の相互参照
本出願は、2019年12月13日に出願された「Random Access Sensor」と題された、同時係属中の米国仮出願第62/947,579号、及び2020年11月19日に出願された「Random Access Sensor」と題された米国非仮出願第16/952,418号に優先権を主張するものである。
【0002】
本開示のさまざまな態様は、ランダムにアドレス指定可能なセンサに関する。
【背景技術】
【0003】
CMOSセンサは、画像キャプチャ環境内で広く使用されている。CMOSセンサの画素アレイは、すべての画素が同じ露光間隔で同時に露光されるグローバルシャッタ、及び画素が順次に(多くの場合、ラインごとに)露光されるローリングシャッタを含む、さまざまな技法を使用して露光されてもよい。写真及び一部のビデオアプリケーションでは、ローリングシャッタは、動きのアーティファクトを取り込むことによって画像を不自然にスキューすることがある。他のアプリケーションでは、データを迅速にキャプチャし、キャプチャされたデータを読み出す機能の重要性が高くなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
次の概要は、ある特定の特徴の簡略化された概要を提示する。この概要は、広範囲にわたる要約ではなく、主要な要素または重要な要素を識別することを意図するものではない。
【0005】
開示されているのは、個別にアドレス指定可能な転送トランジスタ及び個別にアドレス指定可能なリセットトランジスタを備えた回路、例えば、CMOSセンサである。個別にアドレス指定可能なトランジスタを介して、同じまたは異なるサイズ、及び/または同じまたは異なる露光時間の、異なる対象領域内の画素が効率的に処理されることができる。異なる対象領域は、同時に露光されてもよく、独立して読み出されてもよい。そのように、システム、装置、及び方法は、ランダムアクセスCMOSセンサについて説明されている。CMOSセンサは、フォトダイオード、浮遊拡散ノード、及びフォトダイオードを浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタを含んでもよい。転送トランジスタは、2つ以上の転送選択信号によって選択可能であってもよい。転送選択信号は、転送トランジスタの動作を制御するように接続される1つ以上のトランジスタによって組み合わされてもよい。2つ以上の転送選択信号を使用することにより、転送トランジスタは、個別にアドレス指定されてもよい。CMOSセンサの出力は、ソースフォロワ出力を含んでもよい。CMOSセンサは、リセットトランジスタ及び/または選択トランジスタを含んでもよく、これらのトランジスタは、2つ以上の選択信号によって制御されてもよい。選択信号の組み合わせを使用して、関連するトランジスタは、個別にアドレス指定されてもよい。CMOSセンサは、1つ以上の対象領域(ROI)を含んでもよく、各ROIは、1セット以上の制御回路によって処理される。
【0006】
したがって、本開示は、CMOSセンサ、画素、及び/または回路を含み、含まれるこれらの回路は、フォトダイオードを浮遊拡散ノードに接続する第一転送トランジスタであって、第一転送トランジスタは(i)第一転送選択入力、及び(ii)第二転送選択入力の組み合わせによって個別に選択可能である、第一転送トランジスタと、浮遊拡散ノードに接続されるゲートを備えたソースフォロワ構成の出力トランジスタと、出力トランジスタの出力を接続する選択トランジスタと、を含む。いくつかの実施形態では、回路は第一転送選択トランジスタをさらに含み、第一転送選択トランジスタは、(i)第一転送選択入力または(ii)第二転送選択入力に接続されるゲート端子を含み、第一転送選択トランジスタは、(1)第一転送トランジスタのゲート端子と、(2)(a)第一転送選択入力または(b)第二転送選択入力のうちのもう一方との間に接続される。
【0007】
1つ以上の態様では、回路は、個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、1つ以上の電位と浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタと、第一リセット選択トランジスタとをさらに含み、第一リセット選択トランジスタは、(i)第一リセット選択入力または(ii)第二リセット選択入力に接続されるゲート端子を含み、それ以外の場合、第一リセット選択トランジスタは、(1)リセットトランジスタのゲート端子と、(2)(a)第一リセット選択入力または(b)第二リセット選択入力のもう一方との間に接続される。また、回路は、第二転送選択トランジスタを含んでもよく、第二転送選択トランジスタは、(i)第一転送選択入力または(ii)第二転送選択入力の相補(complement)に接続されるゲート端子を含み、それ以外の場合、第二転送選択トランジスタは、(1)第一転送トランジスタのゲート端子と、(2)1つ以上の電位との間に接続される。
【0008】
いくつかの実施形態では、回路は、第二リセット選択トランジスタをさらに含み、第二リセット選択トランジスタは、(i)第一リセット選択入力または(ii)第二リセット選択入力のうちの1つの相補に接続されるゲート端子を有し、それ以外の場合、第二リセット選択トランジスタは、(1)リセットトランジスタのゲート端子と、(2)電位のうちの1つ以上との間に接続される。
【0009】
また、開示されるのは、転送選択トランジスタをさらに含む回路であり、この転送選択トランジスタは、(i)第一転送選択入力または(ii)第二転送選択入力のうちの1つに接続されるゲート端子を含み、それ以外の場合、転送選択トランジスタは、(1)第一転送トランジスタのゲート端子と、(2)(a)第一転送選択入力または(b)第二転送選択入力のうちのもう一方との間に接続される。
【0010】
これらの回路は、個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、少なくとも1つの電位と浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタと、リセット選択トランジスタとをさらに含んでもよく、このリセット選択トランジスタは、(i)第一リセット選択入力または(ii)第二リセット選択入力のうちの1つに接続されるゲート端子を含んでもよく、それ以外の場合、リセット選択トランジスタは、(1)リセットトランジスタのゲート端子と、(2)(a)第一リセット選択入力及び(b)第二リセット選択入力のうちのもう一方との間に接続されてもよい。実施形態では、回路は、少なくとも1つのアンチブルーミングトランジスタを含む。1つ以上の実施形態では、回路は、(i)第一転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成され、(ii)第二転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成される、少なくとも1つの転送選択制御回路を含む。
【0011】
本明細書の回路は、例えば、分光計システムに使用されることができるので、本明細書に記載の回路を含む分光計もまた開示される。
【0012】
CMOSセンサもまた開示され、これらのCMOSセンサは、少なくとも1つのソースフォロワ出力と、(i)個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力、及び(ii)個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力を制御するように構成される少なくとも1つの転送選択制御回路と、画素アレイであって、(a)フォトダイオード、(b)浮遊拡散ノード、(c)フォトダイオードを浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタであって、転送トランジスタは第一転送選択入力及び第二転送選択入力の組み合わせによって個別に選択可能である、転送トランジスタ、ならびに(d)浮遊拡散ノードを出力ノードに接続するソースフォロワ構成の出力トランジスタ、を有する、該画素アレイと、コントローラであって、少なくとも1つの転送選択制御回路を制御して、(i)第一時間長の間に画素アレイの第一画素、及び(ii)第二時間長の間に画素アレイの第二画素であって、第二時間長は第一時間長から独立している、該第二画素を露光するように構成される、該コントローラと、を含む。いくつかの実施形態では、第一時間長は第二時間長とは異なる、及び/または一方、いくつかの実施形態では、第一時間長及び第二時間長は異なる時間に開始する。
【0013】
さらに、CMOSセンサは、マルチプレクサと、複数の読み出し回路であって、第一読み出し時間中にマルチプレクサを介して、第一ソースフォロワ出力上で値を読み出す第一読み出し回路が接続され、第二読み出し時間中にマルチプレクサを介して、第二ソースフォロワ出力上で値を読み出す第二読み出し回路が接続される、該複数の読み出し回路を含み得る。実施形態では、第二読み出し時間は、第一読み出し時間から独立している。
【0014】
したがって、第一画素及び第二画素が第一ロウにあり、第一露光時間の間、少なくとも第一画素が露光され、第二露光時間の間、少なくとも第二画素が露光され、第二露光時間が第一露光時間から独立している、及び/または第一露光時間とは異なる実施形態を、開示されたCMOSセンサが含むことができることが理解されることができる。いくつかの実施形態では、第一画素及び第二画素は第一カラムにあり、第一露光時間の間、少なくとも第一画素は露光され、第二露光時間の間、少なくとも第二画素は露光され、第二露光時間は、第一露光時間から独立している、及び/または第一露光時間とは異なる。いくつかのCMOSセンサでは、フォトダイオードは、転送トランジスタと光源との間に配置され、いくつかのシステムでは、光源は分光計の光源である。したがって、当業者は、開示された方法及びシステムがコヒーレント光及び非コヒーレント光を発する光源に適用されるので、センサ(複数可)がモノクロマティックまたはクロマティックであってもよく、センサの用途がセンシング用途、イメージング用途などを含んでもよいがこれらに限定されないことを認識するであろう。
【0015】
CMOSセンサもまた開示され、CMOSセンサは、少なくとも1つのフォトダイオードと、少なくとも1つの浮遊拡散ノードと、少なくとも1つの出力ノードと、少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力と、少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力と、第一フォトダイオードを第一浮遊拡散ノードに接続する少なくとも1つの転送トランジスタであって、第一転送トランジスタが(i)第一転送選択入力の1つと(ii)第二転送選択入力の1つとの組み合わせによって個別に選択可能である、該少なくとも1つの転送トランジスタと、少なくとも1つの第一浮遊拡散ノードを少なくとも1つの出力ノードに接続するソースフォロワ構成の少なくとも1つの出力トランジスタとを含む。さらに、CMOSセンサは、少なくとも1つの第一転送選択トランジスタをさらに含んでもよく、第一転送選択トランジスタは、(i)第一転送選択入力のうちの1つ、または(ii)第二転送選択入力のうちの1つ、に接続されるゲート端子を含み、それ以外の場合、第一転送選択トランジスタは、(1)少なくとも1つの第一転送トランジスタのゲート端子と、(2)(a)第一転送選択入力または(b)第二転送選択入力のうちのもう一方との間に接続されてもよい。CMOSセンサは、少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、1つ以上の電位と浮遊拡散ノードとの間に接続される少なくとも1つのリセットトランジスタと、少なくとも1つの第一リセット選択トランジスタとをさらに含んでもよく、第一リセット選択トランジスタは、(i)第一リセット選択入力のうちの1つ、または(ii)第二リセット選択入力のうちの1つに接続されるゲート端子を含んでもよく、それ以外の場合、第一リセット選択トランジスタは、(1)リセットトランジスタのうちの1つのゲート端子と、(2)(a)第一リセット選択入力または(b)第二リセット選択入力のもう一方との間に接続されてもよい。
【0016】
開示されたCMOSセンサは、第二転送選択トランジスタをさらに含んでもよく、第二転送選択トランジスタは、(i)第一転送選択入力のうちの1つ、または(ii)第二転送選択入力のうちの1つ、の相補に接続されるゲート端子を含んでもよく、それ以外の場合、第二転送選択トランジスタは、(i)第一転送トランジスタのゲート端子と、(ii)1つ以上の電位との間に接続されてもよい。実施形態では、CMOSセンサは、第二リセット選択トランジスタをさらに含み、第二リセット選択トランジスタは、(i)第一リセット選択入力、または(ii)第二リセット選択入力のうちの1つの相補に接続されるゲート端子を有し、それ以外の場合、第二リセット選択トランジスタは、(i)第一リセットトランジスタのゲート端子と、(ii)電位のうちの1つ以上との間に接続される。
【0017】
CMOSセンサは、少なくとも1つの第一転送選択トランジスタをさらに含むことができ、第一転送選択トランジスタは、(i)第一転送選択入力、または(ii)第二転送選択入力のうちの1つに接続されるゲート端子を含むことができ、それ以外の場合、第一転送選択トランジスタは、(i)第一転送トランジスタのゲート端子と、(ii)(a)第一転送選択入力または(b)第二転送選択入力のうちのもう一方との間に接続されることができる。CMOSセンサは、実施形態では、少なくとも1つの転送選択トランジスタをさらに含んでもよく、第一転送選択トランジスタは、ソースフォロワ構成で第一フォトダイオードと第一浮遊拡散ノードとの間に接続される。いくつかの実施形態では、CMOSセンサは、少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、少なくとも1つの電位と浮遊拡散ノードとの間に接続される少なくとも1つのリセットトランジスタと、少なくとも1つのリセット選択トランジスタとをさらに含み、第一リセット選択トランジスタは、(i)第一リセット選択入力または(ii)第二リセット選択入力のうちの1つに接続されるゲート端子を含み、それ以外の場合、第一リセット選択トランジスタは、(1)リセットトランジスタのうちの1つのゲート端子と、(2)(a)第一リセット選択入力及び(b)第二リセット選択入力のうちのもう一方との間に接続される。
【0018】
いくつかの実施形態では、CMOSセンサは、(i)第一転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成され、(ii)第二転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成される、少なくとも1つの転送選択制御回路をさらに含む。
【0019】
1つ以上の実施形態では、CMOSセンサは、少なくとも1つのアンチブルーミングトランジスタを含む。CMOSセンサは、分光計システムで利用されることができるので、本開示は、開示されるようにCMOSセンサを利用する分光計システムを含む。
【0020】
CMOSセンサもまた開示され、このCMOSセンサは、少なくとも1つの出力と、少なくとも1つの転送選択制御回路であって、(i)個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力、及び(ii)個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力を制御するように構成される、該少なくとも1つの転送選択制御回路と、画素アレイであって、(a)フォトダイオード、(b)浮遊拡散ノード、(c)フォトダイオードを浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタであって、第一転送選択入力及び第二転送選択入力の組み合わせによって個別に選択可能である、該転送トランジスタ、ならびに(d)浮遊拡散ノードを少なくとも1つの出力に接続するソースフォロワ構成の出力トランジスタ、を有する、該画素アレイと、コントローラであって、少なくとも1つの転送選択制御回路を制御して、(1)第一時間長の間に画素アレイの第一画素、及び(2)第二時間長の間に画素アレイの第二画素であって、第二時間長は第一時間長から独立している、該第二画素、を露光するように構成される、該コントローラを含む。いくつかの実施形態では、第一時間長は第二時間長とは異なる、及び/または第一時間長及び第二時間長は異なる時間に開始する。
【0021】
1つ以上の実施形態では、CMOSセンサは、マルチプレクサと、複数の読み出し回路(例えば、複数の単一のアナログ-デジタル変換器チャネル)であって、第一読み出し時間中にマルチプレクサを介して、第一ソースフォロワ出力上で値を読み出す第一読み出し回路が接続され、第二読み出し時間中にマルチプレクサを介して、第二ソースフォロワ出力上で値を読み出す第二読み出し回路が接続される、該複数の読み出し回路と、をさらに含む。第二読み出し時間は、第一読み出し時間から独立していることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、第一画素及び第二画素は第一ロウにあり、第一露光時間の間、少なくとも第一画素は露光され、第二露光時間の間、少なくとも第二画素は露光され、第二露光時間は、第一露光時間から独立している。第一画素及び/または第二画素は第一カラムにあることができ、第一露光時間の間、少なくとも第一画素は露光され、第二露光時間の間、少なくとも第二画素は露光され、第二露光時間は、第一露光時間から独立している。実施形態では、フォトダイオードは、転送トランジスタと光源との間に配置され、いくつかの実施形態では、光源からの光は、分光計の光学部品によって変更される。これらの、そして他の特徴及び利点は、以下でより詳細に説明されている。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
フォトダイオードを浮遊拡散ノードに接続する第一転送トランジスタであって、前記第一転送トランジスタは、
(i)第一転送選択入力、及び
(ii)第二転送選択入力、
という組み合わせによって個別に選択可能である、前記第一転送トランジスタと、
前記浮遊拡散ノードに接続されるゲートを備えたソースフォロワ構成の出力トランジスタと、
前記出力トランジスタの出力に接続される選択トランジスタと、
を含む、回路。
(項目2)
第一転送選択トランジスタをさらに含み、
前記第一転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入力、
に接続されるゲート端子を含み、
前記第一転送選択トランジスタは、
(1)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入力、
のうちのもう一方と、
の間に接続される、項目1に記載の回路。
(項目3)
個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、
個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、
1つ以上の電位と前記浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタと、
第一リセット選択トランジスタと、
をさらに含み、
前記第一リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入力、
に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第一リセット選択トランジスタは、
(1)前記リセットトランジスタの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一リセット選択入力、または(b)前記第二リセット選択入力、
のうちのもう一方と、
の間に接続される、項目2に記載の回路。
(項目4)
第二転送選択トランジスタをさらに含み、
前記第二転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入力、
の相補に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第二転送選択トランジスタは、
(1)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(2)1つ以上の電位と、
の間に接続される、項目2に記載の回路。
(項目5)
第二リセット選択トランジスタをさらに含み、
前記第二リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入力、
のうちの1つの相補に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第二リセット選択トランジスタは、
(1)前記リセットトランジスタの前記ゲート端子と、
(2)前記電位のうちの1つ以上と、
の間に接続される、項目3に記載の回路。
(項目6)
転送選択トランジスタをさらに含み、
前記転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入力、
のうちの1つに接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記転送選択トランジスタは、
(1)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入力、
のうちのもう一方と、
の間に接続される、項目1に記載の回路。
(項目7)
個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、
個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、
少なくとも1つの電位と、前記浮遊拡散ノードとの間に接続されるリセットトランジスタと、
リセット選択トランジスタと、
をさらに含み、
前記リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入力、
のうちの1つに接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記リセット選択トランジスタは、
(1)前記リセットトランジスタの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一リセット選択入力、及び(b)前記第二リセット選択入力、
のうちのもう一方と、
の間に接続される、項目6に記載の回路。
(項目8)
少なくとも1つのアンチブルーミングトランジスタをさらに含む、項目1に記載の回路。
(項目9)
項目1に記載の回路を含む、分光計システム。
(項目10)
(i)前記第一転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成され、
(ii)前記第二転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成される、
少なくとも1つの転送選択制御回路をさらに含む、項目1に記載の回路。
(項目11)
少なくとも1つのソースフォロワ出力と、
(i)個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力、及び
(ii)個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力、
を制御するように構成される少なくとも1つの転送選択制御回路と、
画素アレイであって、
フォトダイオード、
浮遊拡散ノード、
前記フォトダイオードを前記浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタであって、前記転送トランジスタは前記第一転送選択入力と前記第二転送選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である、前記転送トランジスタ、及び
前記浮遊拡散ノードを出力ノードに接続するソースフォロワ構成の出力トランジスタ、
を有する、前記画素アレイと、
コントローラであって、前記少なくとも1つの転送選択制御回路を制御して、
(i)第一時間長の間に前記画素アレイの第一画素、及び
(ii)第二時間長の間に前記画素アレイの第二画素であって、前記第二時間長は前記第一時間長から独立している、前記第二画素、
を露光するように構成される、前記コントローラと、
を含む、CMOSセンサ。
(項目12)
前記第一時間長は、前記第二時間長とは異なる、項目11に記載のCMOSセンサ。
(項目13)
前記第一時間長及び前記第二時間長は、異なる時間に開始する、項目11に記載のCMOSセンサ。
(項目14)
マルチプレクサと、
複数の読み出し回路であって、
第一読み出し時間中に、第一読み出し回路は第一ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続され、
第二読み出し時間中に、第二読み出し回路は第二ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続される、
前記複数の読み出し回路と、
をさらに含む、項目11に記載のCMOSセンサ。
(項目15)
前記第二読み出し時間は前記第一読み出し時間から独立している、項目14に記載のCMOSセンサ。
(項目16)
第一画素及び第二画素は、第一ロウ内にあり、
第一露光時間の間、少なくとも前記第一画素は露光され、
第二露光時間の間、少なくとも前記第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
項目11に記載のCMOSセンサ。
(項目17)
第一画素及び第二画素は第一カラム内にあり、
第一露光時間の間、少なくとも前記第一画素は露光され、
第二露光時間の間、少なくとも前記第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
項目11に記載のCMOSセンサ。
(項目18)
前記フォトダイオードは、前記転送トランジスタと光源との間に配置される、項目11に記載のCMOSセンサ。
(項目19)
前記光源は分光計の光源である、項目18に記載のCMOSセンサ。
(項目20)
少なくとも1つのフォトダイオードと、
少なくとも1つの浮遊拡散ノードと、
少なくとも1つの出力ノードと、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力と、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力と、
第一フォトダイオードを第一浮遊拡散ノードに接続する少なくとも1つの転送トランジスタであって、第一転送トランジスタは
(i)前記第一転送選択入力のうちの1つ、及び
(ii)前記第二転送選択入力のうちの1つ、
の組み合わせによって個別に選択可能である、前記少なくとも1つの転送トランジスタと、
前記少なくとも1つの第一浮遊拡散ノードを前記少なくとも1つの出力ノードに接続するソースフォロワ構成の少なくとも1つの出力トランジスタと、
を含む、CMOSセンサ。
(項目21)
少なくとも1つの第一転送選択トランジスタをさらに含み、
前記少なくとも1つの第一転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力のうちの1つ、または
(ii)前記第二転送選択入力のうちの1つ、
に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第一転送選択トランジスタは、
(1)前記少なくとも1つの第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入力、
のうちのもう一方と、
の間に接続される、項目20に記載のCMOSセンサ。
(項目22)
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、
1つ以上の電位と前記浮遊拡散ノードとの間に接続される少なくとも1つのリセットトランジスタと、
少なくとも1つの第一リセット選択トランジスタと、
をさらに含み、
前記少なくとも1つの第一リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力のうちの1つ、または
(ii)前記第二リセット選択入力のうちの1つ、
に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第一リセット選択トランジスタは、
(1)前記リセットトランジスタのうちの1つの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一リセット選択入力、または(b)前記第二リセット選択入力、
のもう一方と、
の間に接続される、項目21に記載のCMOSセンサ。
(項目23)
第二転送選択トランジスタをさらに含み、
前記第二転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力のうちの1つ、または
(ii)前記第二転送選択入力のうちの1つ、
の相補に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第二転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(ii)1つ以上の電位と、
の間に接続される、項目21に記載のCMOSセンサ。
(項目24)
第二リセット選択トランジスタをさらに含み、
前記第二リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入力、
のうちの1つの相補に接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第二リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセットトランジスタの前記ゲート端子と、
(ii)前記電位のうちの1つ以上と、
の間に接続される、項目22に記載のCMOSセンサ。
(項目25)
少なくとも1つの第一転送選択トランジスタをさらに含み、
前記少なくとも1つの第一転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送選択入力、または
(ii)前記第二転送選択入力、
のうちの1つに接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第一転送選択トランジスタは、
(i)前記第一転送トランジスタの前記ゲート端子と、
(ii)(a)前記第一転送選択入力、または(b)前記第二転送選択入力、
のうちのもう一方と、
の間に接続される、項目20に記載のCMOSセンサ。
(項目26)
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第一リセット選択入力と、
少なくとも1つの個別にアドレス指定可能な第二リセット選択入力と、
少なくとも1つの電位と前記浮遊拡散ノードとの間に接続される少なくとも1つのリセットトランジスタと、
少なくとも1つのリセット選択トランジスタであって、
第一リセット選択トランジスタは、
(i)前記第一リセット選択入力、または
(ii)前記第二リセット選択入力、
のうちの1つに接続されるゲート端子を含み、
それ以外の場合、前記第一リセット選択トランジスタは、
(1)前記リセットトランジスタのうちの1つの前記ゲート端子と、
(2)(a)前記第一リセット選択入力、及び(b)前記第二リセット選択入力、のうちのもう一方と、の間に接続される、
前記少なくとも1つのリセット選択トランジスタと、
をさらに含む、項目20に記載のCMOSセンサ。
(項目27)
少なくとも1つのアンチブルーミングトランジスタをさらに含む、項目20に記載のCMOSセンサ。
(項目28)
項目20に記載のCMOSセンサを含む、分光計システム。
(項目29)
(i)前記第一転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成され、
(ii)前記第二転送選択入力を個別にアドレス指定するように構成される、
少なくとも1つの転送選択制御回路をさらに含む、項目20に記載のCMOSセンサ。
(項目30)
少なくとも1つの出力と、
少なくとも1つの転送選択制御回路であって、
(i)個別にアドレス指定可能な第一転送選択入力、及び
(ii)個別にアドレス指定可能な第二転送選択入力、
を制御するように構成される、前記少なくとも1つの転送選択制御回路と、
画素アレイであって、
フォトダイオード、
浮遊拡散ノード、
前記フォトダイオードを前記浮遊拡散ノードに接続する転送トランジスタであって、前記第一転送選択入力と前記第二転送選択入力との組み合わせによって個別に選択可能である、前記転送トランジスタ、及び
前記浮遊拡散ノードを前記少なくとも1つの出力に接続するソースフォロワ構成の出力トランジスタ、
を有する、前記画素アレイと、
コントローラであって、
前記少なくとも1つの転送選択制御回路を制御して、
(1)第一時間長の間に前記画素アレイの第一画素、及び
(2)第二時間長の間に前記画素アレイの第二画素であって、前記第二時間長は前記第一時間長から独立している、前記第二画素、
を露光するように構成される、前記コントローラと、
を含む、CMOSセンサ。
(項目31)
前記第一時間長は、前記第二時間長とは異なる、項目30に記載のCMOSセンサ。
(項目32)
前記第一時間長及び前記第二時間長は、異なる時間に開始する、項目30に記載のCMOSセンサ。
(項目33)
マルチプレクサと、
複数の読み出し回路であって、
第一読み出し時間中に、第一読み出し回路は第一ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続され、
第二読み出し時間中に、第二読み出し回路は第二ソースフォロワ出力上で値を読み出すように前記マルチプレクサを介して接続される、
前記複数の読み出し回路と、
をさらに含む、項目30に記載のCMOSセンサ。
(項目34)
前記第二読み出し時間は前記第一読み出し時間から独立している、項目33に記載のCMOSセンサ。
(項目35)
第一画素及び第二画素は、第一ロウ内にあり、
第一露光時間の間、少なくとも前記第一画素は露光され、
第二露光時間の間、少なくとも前記第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
項目30に記載のCMOSセンサ。
(項目36)
第一画素及び第二画素は第一カラム内にあり、
第一露光時間の間、少なくとも前記第一画素は露光され、
第二露光時間の間、少なくとも前記第二画素は露光され、
前記第二露光時間は、前記第一露光時間から独立している、
項目30に記載のCMOSセンサ。
(項目37)
前記フォトダイオードは、前記転送トランジスタと光源との間に配置される、項目30に記載のCMOSセンサ。
(項目38)
前記光源は分光計の光源である、項目37に記載のCMOSセンサ。
【0023】
いくつかの特徴が、添付の図面において、限定ではなく、一例として示されている。図面では、同様の数字は類似の要素を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】3つのトランジスタを備えたCMOSセンサの回路/画素を示す。
【
図2】4つのトランジスタを備えたCMOSセンサの回路/画素を示す。
【
図3】アンチブルーミングトランジスタを備えたCMOSセンサの回路/画素を示す。
【
図4】2つの転送選択信号、及び任意選択のアンチブルーミングトランジスタを用いるCMOSセンサの回路/画素を示す。
【
図5】2つの転送選択信号を用いるCMOSセンサのタイミング図の一例を示す。
【
図6】2つの転送選択信号を使用する転送トランジスタの動作の論理テーブルの一例を示す。
【
図7】2つの転送選択信号、及び2つのリセット選択信号、及び任意選択のアンチブルーミングトランジスタを用いるCMOSセンサの回路/画素を示す。
【
図8】2つの転送選択信号、及び2つのリセット選択信号を用いるCMOSセンサのタイミング図の一例を示す。
【
図9】Aは、2つのリセット選択信号を使用するリセットトランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。Bは、2つの転送選択信号を使用する転送トランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。
【
図10A】別個のトランジスタが転送トランジスタ及びリセットトランジスタの動作を制御している、CMOSセンサの回路/画素を示す。
【
図12A】
図10Bのリセットトランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。
【
図12B】
図10Bの転送トランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。
【
図13A】転送トランジスタが2つのトランジスタによって制御されている、回路/画素を示す。
【
図15】Aは、
図13Bのリセットトランジスタについての論理テーブルの一例を示す。Bは、
図13Bの転送トランジスタについての論理テーブルの一例を示す。
【
図16A】2つの転送トランジスタを用いる回路/画素を示す。
【
図18】Aは、
図16Bのリセットトランジスタについての論理テーブルの一例を示す。Bは、
図16Bの転送トランジスタについての論理テーブルを示す。
【
図19】複数のリセット選択信号及び転送選択信号を用いるリセットトランジスタ及び転送トランジスタについての例示的なタイミング図を示す。
【
図20】露光時間が異なる2つのROIについてのタイミング図の一例を示す。
【
図21】制御回路と複数のROIを有するCMOS画素アレイとのブロック図を示す。
【
図23】制御回路と、ROIがさまざまな制御回路によって管理されているCMOSアレイとのブロック図を示す。
【
図24】制御回路と、異なる制御回路間で共有されるROIを担当しているCMOSアレイとのブロック図を示す。
【
図25】ROI内の6画素がさまざまな制御回路セットによって制御されている回路図を示す。
【
図26】複数の転送選択信号、複数のリセット選択信号、及び複数の出力選択トランジスタを用いる画素を示す。
【
図27】ROIがアクティブ化されるときをスケジュールするプロセスを示す。
【
図28】ハードウェアコンピューティングデバイスのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
当業者は、本開示の利点を考えると、図中の構成要素の正確な配列、サイズ及び位置決めが、必ずしも一定の比率、または必要とされる比率ではないことを認識するであろう。1つの構成要素に対する別の構成要素の特定のサイズ及び角度は、構成要素、またはこの構成要素を含む光学分光計システムから所望の応答または出力を提供するために変化することができる。
【0026】
本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の例を示している。図面に示されている、及び/または本明細書に議論されている例が非排他的であり、本開示が実施されることができる方法については他の例があることを理解されたい。
【0027】
光センサは、さまざまなアプリケーションやさまざまな業界で使用されている。電荷結合素子(CCD)は、1970年代から使用されてきた。最近、CMOSセンサがCCDセンサよりも高速で一般的に安価であることに基づいて、CMOSセンサがより普及している。
【0028】
ランダムアクセスCMOSセンサは、対象領域(ROI)の高速感知が必要である、これらの環境を含むさまざまな環境で使用されることができる。例えば、ランダムアクセスCMOSセンサは、分光計、ハイスピードカメラ、及びリモートセンサを含むがこれらに限定されない、診断または試験機器に使用されることができる。分光計に関しては、ランダムアクセスCMOSセンサを使用して、複数の波長の光を捕捉することができる。分光計からの光出力の位置が事前にわかることができるため(例えば、分光計の構成に基づいて)、ROIは、光が画素アレイ全体で受光されることが予期される、これらの特異的な領域に限定されることができる。
【0029】
CMOS画素は、他の光感知デバイスと同様に、画素が適切に露光されるときに光強度測定デバイスとして使用されることができる。画素が露出オーバーまたは露出アンダーになると、画素が光を正確に測定することができない。ランダムアクセスCMOS画素は、図に示されており、添付のテキストに説明されている技法を使用して、高速環境内で、可変露光時間の1つ以上、及び/またはさまざまなROIの使用を可能にする。説明の目的で、「画素」という用語は、各画素がフォトダイオードまたは他の感光性デバイスを含む、センサアレイ内の画像素子を説明するために使用される。「回路」という用語は、コンポーネントの組み合わせを説明するために使用される。例えば、「回路」という用語は、センサアレイ内のアドレス指定可能なデバイス集合体を説明するために使用されてもよく、デバイス集合体は、フォトダイオードまたは他の感光性デバイスを含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0030】
図1は、ソースフォロワ構成で、電位(例えば、接地)と出力トランジスタとの間に接続されるフォトダイオード101を含む。出力トランジスタ108のゲート(本開示では、「出力トランジスタ」へのすべての参照がソースフォロワ構成のトランジスタを指すことができることが理解されることができる)は、フォトダイオード101の端子、及びリセットトランジスタ105のドレインに接続され、リセットトランジスタ105は、そのゲートに接続されるリセット信号106によって制御される。リセットトランジスタ105のソースは、V
RST102として示される電位に接続される。
図1では、浮遊拡散ノード104は、出力トランジスタ108のゲートに位置している。選択トランジスタ109は、出力トランジスタ108の端子(ソース/ドレイン)を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ライン(1つ以上の出力ノード)に接続する。本明細書では、読み出し回路が単一のアナログ-デジタル変換器(「ADC」)チャネルに対応することを理解されたい。選択トランジスタ109は、選択トランジスタ109のゲートに接続される選択信号110によって制御されてもよい。
図1及び本開示の残りの図面では、トランジスタは、類似のタイプまたは異なるタイプ(p型、n型、またはそれらの組み合わせを含む)のものであってもよい。本明細書の目的のために、トランジスタの端子に関して使用される場合の「ゲート」という用語は、トランジスタのゲート端子を指すことを意図するものである。また、「出力ノード」という用語は、選択トランジスタ(例えば、選択トランジスタ109または本明細書に記載の他の選択トランジスタ)の出力を説明するために使用されてもよい。したがって、選択信号110が例えば画素アレイ内のロウ選択などに関連付けられる信号であることができるが、読み出し回路信号が例えば画素アレイのカラムなどに関連付けられることができる信号であることができる、またはその逆も同様であることが理解されることができる。
【0031】
図1のCMOS画素は、さまざまな動作状態を有するように説明されることができ、さまざまな動作状態は、フォトダイオード101及び/または浮遊拡散ノード104の出力での電荷がリセットされるリセット状態(B)と、露光状態(Exp)であって、露光状態中、フォトダイオード101が出力トランジスタ108の端子を充電することができる、露光状態と、読み出し状態(RO)であって、読み出し状態中、出力トランジスタ108がV
DD107とフォトダイオード101との間の電位差を、選択トランジスタ109の端子(例えば、ソース/ドレイン)に転送する、読み出し状態と、を含むことができる。選択トランジスタ109は、出力トランジスタ108によって選択トランジスタ109に選択的に供給される(出力トランジスタ108のゲート上の蓄積電荷に基づいて)電位を読み出し回路が読み出すことを可能にするように動作してもよい。
【0032】
開示された方法及びシステムの図面は、1つ以上の電位の使用を含み、それらのような電位が異なってもよいが、いくつかの実施形態では、それらが同じであってもよいことが理解されることができる。
【0033】
図2は、
図1と同様の回路を示すが、浮遊拡散ノード204とフォトダイオード201との間に位置決めされる追加の転送トランジスタ202を含み、この追加の転送トランジスタは電位(例えば、接地)に接続される。転送トランジスタ202は、転送トランジスタ202のゲートに接続される転送信号203によって制御されてもよい。転送トランジスタ202は、フォトダイオード201を浮遊拡散ノード204に接続する。リセットトランジスタ205は、
図2にV
DD207として表される、定電位で浮遊拡散ノード204を接続することができる。リセットトランジスタ205は、リセットトランジスタ205のゲートに接続されるリセット信号206によって制御されることができる。出力トランジスタ208のゲートは浮遊拡散ノード204に接続されてもよく、出力トランジスタ208の端子(例えば、ソース/ドレイン)は選択トランジスタ209の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ208のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、V
DD207)に接続されてもよい。選択トランジスタ209は、出力トランジスタ208の端子を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。選択トランジスタ209は、選択トランジスタ209のゲートに接続される選択信号210によって制御されてもよい。出力トランジスタ208(
図1の108にも示されているように)は、浮遊拡散ノード204に高インピーダンスを提供することにより、画素アレイ全体でより一貫した読み出し動作を可能にする。転送トランジスタ202の追加により、別のリセット状態(例えば、浮遊拡散ノード204がリセットされる(例えば、暗電流、寄生感度などを除去するために)リセット状態(F))が含まれることができる。したがって、
図2では4つの状態が識別されることができ、これら4つの状態は、リセット状態(B)(この状態の間にフォトダイオード201及び/または浮遊拡散ノード204の出力での電荷がリセットされる)と、露光状態(Exp)(この状態の間にフォトダイオード201が電荷を蓄積することができる)と、リセット状態(F)(この状態の間に浮遊拡散ノードがリセットされる)と、読み出し状態(RO)(この状態の間にフォトダイオード201によって蓄積される電荷が浮遊拡散ノードに転送される)とであってもよい。
【0034】
図3は、
図1による画素を示すが、アンチブルーミング接続が用いられている。アンチブルーミングトランジスタ310は、フォトダイオード301と定電圧電位(本明細書では、V
DD307)との間に接続されてもよい。アンチブルーミング信号311は、アンチブルーミングトランジスタ310のゲートに接続されることができる。
【0035】
いくつかの用途では、画素アレイ全体は、アレイを照明する画像を取得するように動作することができる。他の用途では、特異的な対象領域(ROI)のみを監視することが望ましいことがある。CMOSセンサの動作中にアクティブ化される画素数と、その対応する状態の画素ごとの制御(例えば、リセット、露光、リセット、及び読み出し)とを減少させることにより、CMOSセンサの実効速度が上昇することができる。例えば、一部の用途では、ロウ全体が露光のために選択される場合がある。このロウは、グローバルシャッタまたはローリングシャッタの一部として露光される場合がある。例えばロウ全体を露光することなどに関する問題は、その後の異なる期間に、同じロウ上の他の画素を露光することができないことである。同じカラム内の2画素を同時に読み出そうとすると、画素の読み出し状態の間に「衝突」が発生するため(すなわち、2画素からの電荷が同時に共通カラムに供給されることにより、読み出し回路が2画素の電荷を区別するのを妨げるため)、例えば共通カラムを共有する画素を読み出そうとするときなどに同様の問題がある。同じロウ内の画素からデータを読み出そうとしたときに発生する衝突についても、同様の問題がある可能性がある。
【0036】
図4及びその後の図に関して説明されるように、開示されたシステム及び方法は、個別化された画素制御を可能にするCMOSセンサアレイを含む。
図4に示されるように、それらのようなシステム、方法、及び/または回路は、これをローリングシャッタの使用によって達成してもよく、このローリングシャッタは、転送トランジスタ及び/またはリセットトランジスタが1つより多い転送選択信号、または1つより多いリセット選択信号によって制御されることができる、CMOSセンサアレイの選択された部分を1回で露光する。そのため、ローリングシャッタは、個々の画素に、重複する露光時間、または重複しない露光時間を有してもよい。制御回路によっては、読み出し間隔は、互いに重複するように連結されてもよい、または互いに重複することができてもよい。例えば、所与のROIの場合、同様の波形を使用して、さまざまな転送トランジスタ、リセットトランジスタ、及び選択トランジスタを制御してもよい。これらの類似した波形は、互いに時間がシフトされてもよいし、されなくてもよい。
【0037】
図4は、転送トランジスタのゲートが2つの転送選択信号TXx411及びTXy412によって制御されている画素を示す。
図4は、電位(例えば、接地)と転送トランジスタ402との間に接続されるフォトダイオード401を含む。転送トランジスタ402は、転送トランジスタ402のゲートに接続される転送信号によって制御されてもよい。したがって、示されるように、転送トランジスタ402のゲートを駆動する2つ以上の転送選択信号(TXx411及びTXy412)が組み合わせて使用されることにより、転送トランジスタ402、したがってその画素の機能は、同じロウ及び/またはカラムにあることができる画素を含むその他の画素から独立して制御される。
図4に示されるように、機能上、2つ以上の転送選択信号TXx411及びTXy412は、AND論理ゲート403に相当するものへの入力であると理解されることができるが、この機能が多くの異なる方法で達成されることができ、
図4のANDゲート403がそのような機能の表現に過ぎないことが理解されることができる。転送トランジスタ402は、フォトダイオード401を浮遊拡散ノード404に接続する。任意選択のアンチブルーミングトランジスタ413は、フォトダイオード401を電位(例えば、V
DD407)に接続することができ、アンチブルーミングトランジスタ413のゲートは、アンチブルーミング選択信号414によって駆動されることができる。リセットトランジスタ405は、
図4にV
DD407として表される、定電位で浮遊拡散ノード404を接続することができる。リセットトランジスタ405は、リセットトランジスタ405のゲートに接続されるリセット信号406によって制御されることができる。出力トランジスタ408のゲートは浮遊拡散ノード404に接続されてもよく、出力トランジスタ408の端子(例えば、ソース/ドレイン)は選択トランジスタ409の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ408のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、V
DD407)に接続されてもよい。選択トランジスタ409は、出力トランジスタ408の端子を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。選択トランジスタ409は、選択トランジスタ409のゲートに接続される選択信号410によって制御されてもよい。
【0038】
複数の転送選択ラインを有する利点は、以下の、画素の個別の制御により、各画素が個別にアドレス指定されることができることと、特異的なROIのリセット、露光、リセット、及び読み出しを行うことができる場合のフレキシビリティが高くなることと、CMOSセンサ全体のROIごとの状態の順序付けができることにより、これらの動作中の衝突が制御されることと、ROIがさまざまなサイズ、位置、及び露光時間を有することができることで、CMOSセンサでのROIのフレキシビリティが高くなることと、ROIごとの読み出し時間のフレキシビリティが高くなることと、ROIごとに利用可能な状態の数のフレキシビリティが高くなることと、のうちの1つ以上を含む。
【0039】
図5は、
図4によるCMOSセンサのタイミング図の一例を示す。
図5は、リセット信号406、第一転送選択信号TXx411、及び第二転送選択信号TXy412を含む。また、
図5は、リセット信号406に応答したリセットトランジスタ405の動作を示す。リセット信号406が第一レベルから第二レベルに変化する場合(
図5に、低電圧状態から高電圧状態への遷移として示される)、リセットトランジスタがオンになる。
【0040】
さらに、
図5は、第一及び第二転送選択信号TXx411及びTXy412の組み合わせに応答した転送トランジスタ402の動作を示す。第一及び第二転送選択信号TXx411及びTXy412の両方が高電圧状態にある場合、転送トランジスタがオンになる。ただし、転送選択信号TXx411及びTXy412の一方または両方が低電圧状態にある場合、転送トランジスタはオフである。
【0041】
図に示されており、本明細書に記載されているトランジスタは、エッジトリガ、レベルトリガ、または両方の組み合わせであってもよい。したがって、例えば、
図5に関して、リセットトランジスタ及び/または転送トランジスタは、それぞれのトリガ方法を用いてオンだけになってもよい。
【0042】
図6は、2つの転送選択信号を使用する、
図4の転送トランジスタの動作の論理テーブルの一例を示す。第一転送選択信号TXxの2つの可能な値{0,1}は、
図6のテーブルにロウ識別子として示され、第二転送選択信号TXyの2つの可能な値{0,1}は、
図6のテーブルにカラム識別子として示される。転送選択信号のうちの少なくとも1つが{0}である場合、転送トランジスタはオフである。両方の転送選択信号が{1}である場合、転送トランジスタはオンである。
【0043】
図7は、例えばCMOSセンサの画素などであることができる回路を示し、転送トランジスタ702のゲートが2つの転送選択信号によって制御されており、リセットトランジスタ705のゲートが2つのリセット選択信号によって制御されていることにより、画素を、そのアレイ内のその他の画素に対して個別化した転送及びリセットができる。
図7は、電位(例えば、接地)と転送トランジスタ702との間に接続されるフォトダイオード701を含む。任意選択で、フォトダイオード701は、アンチブルーミング選択信号716によって駆動されることができるアンチブルーミングトランジスタ715にさらに接続されることができる。転送トランジスタ702は、転送トランジスタ702のゲートに接続される転送信号(
図7では機能上、AND論理ゲート703として表される)によって制御されることができる。転送トランジスタ702は、フォトダイオード701を浮遊拡散ノード704に接続する。リセットトランジスタ705は、
図7にV
DD707として表される、定電位で浮遊拡散ノード704を接続することができる。リセットトランジスタ705は、リセットトランジスタ705のゲートに接続されるリセット信号(
図7では機能上、AND論理ゲート706として表される)によって制御されてもよい。出力トランジスタ708のゲートは浮遊拡散ノード704に接続されてもよく、出力トランジスタ708の端子(例えば、ソース/ドレイン)は選択トランジスタ709の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ708のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、V
DD707)に接続されてもよい。選択トランジスタ709は、出力トランジスタ708の端子を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。選択トランジスタ709は、選択トランジスタ709のゲートに接続される選択信号710によって制御されてもよい。AND論理ゲート703は、第一及び第二転送選択信号TXx711及びTXy712によって表される、2つ以上の転送選択信号を入力として受信してもよい。所与の転送トランジスタに2つ以上の転送選択信号を使用することにより、転送トランジスタのロウ(またはカラム)全体のみがアドレス指定されるのと比較して、転送トランジスタが個別にアドレス指定されることができる。
図7のリセット選択AND論理ゲート706は、第一及び第二リセット選択信号RSTx713及びRSTy714によって表される、2つ以上のリセット選択信号を入力として受信することができる。所与のリセットトランジスタに2つ以上のリセット選択信号を使用することにより、リセットトランジスタのロウ(またはカラム)全体のみがアドレス指定されるのと比較して、リセットトランジスタが個別にアドレス指定されることができる。
【0044】
図8は、2つの転送選択信号及び2つのリセット選択信号を用いた、
図7による回路(例えば、CMOSセンサの画素)によるタイミング図の一例を示す。
図7の回路を参照すると、
図8は、第一リセット選択信号RSTx713と、この第一リセット信号RSTx713とは異なる幅である(またはそれとは異なる期間(それより長い、または短い期間)「高い」状態にある)第二リセット選択信号RSTy714と、第一転送選択信号TXx711と、第一転送選択信号TXx711とは異なる幅である(またはそれとは異なる期間「高い」状態にある)第二転送選択信号TXy712とを含むが、第一及び第二リセット選択信号RSTx及びRSTy、ならびに第一及び第二転送選択信号TXx及びTXyが、同じ幅/持続時間である場合がある(もしくは同じ時間の間「高い」場合がある)、または異なる(例えば、比較的「長い」もしくは「短い」)幅/持続時間である場合がある(例えば、TXトランジスタに対するRSTトランジスタ、もしくはRSTy/TXyトランジスタに対するRSTx/TXxトランジスタ)ことが理解されることができる。したがって、本明細書で提供される様々な例示的なタイミング図と同様に、タイミング図の他の変形形態が特定の用途により適している可能性があることがわかることができ、本開示がそれらのようなタイミング図の例によって限定されないものとする。
【0045】
図8は、示されている第一及び第二リセット信号RSTx713及びRSTy714に応答したリセットトランジスタ705の動作を示す。図示されるように、リセット選択信号RSTx713及びRSTy714の両方が高電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオンである。ただし、リセット選択信号RSTx713及びRSTy714の一方または両方が低電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオフである。
図7及び8の例示的な実施形態などのいくつかの実施形態では、TXxがTXyよりも長期間にわたって高く、同様に、RSTxがRSTyよりも長期間にわたって高いと判定されることができる。
【0046】
さらに、
図8は、転送選択信号TXx711及びTXy712の組み合わせに応答した転送トランジスタ702の動作を示す。転送選択信号TXx711及びTXy712の両方が高電圧状態にある場合、転送トランジスタはオンである。ただし、転送選択信号TXx711及びTXy712の一方または両方が低電圧状態にある場合、転送トランジスタはオフである。
【0047】
図9Aは、第一及び第二リセット選択信号713、714に応答したリセットトランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。リセット選択信号RSTxについての2つの値{0,1}は
図9Aのテーブルにロウ識別子として示され、リセット選択信号RSTyについての2つの値{0,1}は
図9Aのテーブルにカラム識別子として示される。リセット選択信号の少なくとも1つが{0}である場合、リセットトランジスタはオフである。両方のリセット選択信号が{1}である場合、リセットトランジスタはオンである。
【0048】
図9Bは、転送選択信号に応答した転送トランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。転送選択信号TXxについての2つの値{0,1}は
図9Bのテーブルにロウ識別子として示され、転送選択信号TXyについての2つの値{0,1}は
図9Bのテーブルにカラム識別子として示される。転送選択信号の少なくとも1つが{0}である場合、転送トランジスタはオフである。両方の転送選択信号が{1}である場合、転送トランジスタはオンである。
【0049】
図10Aは、
図7の回路による回路(例えば、CMOSセンサの画素)を示すが、ANDゲートの機能がトランジスタと置換されている。
図10Aの実施形態では、別個のトランジスタは、転送トランジスタ1002及びリセットトランジスタ1005の動作を制御する。本明細書で説明されるように、
図10Aの実施形態では、転送トランジスタ1002及びリセットトランジスタ1005は「フローティング」である。
図10Aは、電位(例えば、VSS)と転送トランジスタ1002との間に接続されるフォトダイオード1001を含む。転送トランジスタ1002は、フォトダイオード1001と浮遊拡散ノード1004との間に接続される。転送トランジスタ1002のゲートは、転送選択トランジスタ1003の出力に接続される。転送選択トランジスタ1003のゲートは、第一転送選択信号TXxを受信する。転送選択トランジスタ1003は、転送トランジスタ1002のゲートと第二転送選択信号TXyとの間に接続される。同様に、リセットトランジスタ1005は、浮遊拡散ノード1004と電位(例えば、VDDrst)との間に接続される。リセット選択トランジスタ1006のゲートは、第一リセット選択信号RSTxを受信する。リセット選択トランジスタ1006は、リセットトランジスタ1005のゲートと第二リセット選択信号RSTyとの間に接続される。出力トランジスタ1008は、電位(例えば、VDDpix)と選択トランジスタ1009との間に接続される。出力トランジスタ1008のゲートは、浮遊拡散ノード1004に接続される。選択トランジスタ1009は、出力トランジスタ1008と読み出し回路(図示せず)との間に接続される。選択トランジスタ1009のゲートは、選択信号SELを受信する。任意選択のアンチブルーミングトランジスタ1016は、フォトダイオード1001と電位(例えば、VDDpix)との間に接続される。アンチブルーミングトランジスタ1016のゲートは、アンチブルーミング選択信号ABを受信する。
【0050】
図10Bは追加の注釈が付けられている
図10Aの画素の代替図を示す。
図10Bは、電位(例えば、接地)と転送トランジスタ1002との間に接続されるフォトダイオード1001を含む。転送トランジスタ1002は、転送トランジスタ1002のゲートに接続される転送選択トランジスタ1003の出力によって制御されることができる。転送トランジスタ1002は、フォトダイオード1001を浮遊拡散ノード1004に接続する。リセットトランジスタ1005は、
図10BにVDDrst1007として表される、定電位で浮遊拡散ノード1004を接続することができる。リセットトランジスタ1005は、リセットトランジスタ1005のゲートに接続されるリセット選択トランジスタ1006によって制御されてもよい。出力トランジスタ1008のゲートは浮遊拡散ノード1004に接続されてもよく、出力トランジスタ1008の端子(例えば、ソース/ドレイン)は選択トランジスタ1009の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ1008のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、VDDsf1015)に接続されてもよい。定電位VDDrst1007及びVDDsf1015は、同じであってもよい、または異なってもよい。選択トランジスタ1009は、出力トランジスタ1008の端子を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。選択トランジスタ1009は、選択トランジスタ1009のゲートに接続される選択信号1010によって制御されてもよい。転送選択トランジスタ1003は、転送選択信号TXx1011及びTXy1012によって表される、2つ以上の転送選択信号を入力として受信することができる。例えば、転送選択トランジスタ1003のゲートは、転送選択信号TXx1011を受信してもよく、その残りの端子(例えば、転送トランジスタ1002のゲートに接続されていないソース/ドレインのもう一方)を転送選択信号TXy1012に接続させてもよい。所与の転送選択トランジスタ1003に2つ以上の転送選択信号を使用することにより、転送トランジスタのロウ全体のみがアドレス指定されるのと比較して、転送トランジスタ1002が個別にアドレス指定されることができる。リセット選択トランジスタ1006は、リセット選択信号RSTx1013及びRSTy1014によって表される、2つ以上のリセット選択信号を入力として受信することができる。例えば、リセット選択トランジスタ1006のゲートは、リセット選択信号RSTx1013を受信してもよく、その残りの端子(例えば、リセットトランジスタ1005のゲートに接続されていないソース/ドレインのもう一方)をリセット選択信号RSTy1014に接続させてもよい。所与のリセットトランジスタに2つ以上のリセット選択信号を使用することにより、リセットトランジスタのロウ全体のみがアドレス指定されるのと比較して、リセットトランジスタ1005が個別にアドレス指定されることができる。また、
図10Bは、フォトダイオード1001に接続される任意選択のアンチブルーミングトランジスタ1016を含む。アンチブルーミングトランジスタ1016のもう一方の端部は、定電位(例えば、VDDsf1015)に接続されてもよい。アンチブルーミングトランジスタ1016のゲートは、アンチブルーミング信号AB1017を受信することができる。
【0051】
図11は、第一及び第二転送選択信号1011、1012ならびに第一及び第二リセット選択信号1013、1014を用いた、
図10の回路(例えば、CMOSセンサ)によるタイミング図の一例を示す。
図11は、リセット選択信号RSTx1013、リセット選択信号RSTy1014、転送選択信号TXx1011、及び転送選択信号TXy1012を含む。
図11は、リセット信号(リセット選択トランジスタ1006の出力)に応答したリセットトランジスタ1005の動作を示す。リセット選択信号RSTx1013及びRSTy1014の両方が高電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオンである。ただし、リセット選択信号RSTx1013及びRSTy1014の一方または両方が低電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオフである。
【0052】
さらに、
図11は、転送選択信号TXx1011及びTXy1012の組み合わせに応答した転送トランジスタ1002の動作を示す。転送選択信号TXx1011及びTXy1012の両方が高電圧状態にある場合、転送トランジスタはオンである。ただし、転送選択信号TXx1011及びTXy1012の一方または両方が低電圧状態にある場合、転送トランジスタはオフである。
【0053】
図10A及び10Bによる回路(例えば、画素)の場合、例示的なRSTxがTXxと同じ幅で(例えば、同じ時間の間、高い状態で)示され、RSTyがTXyと同じ幅で示されるが、そのような実施形態が例示に過ぎず、回路の使用によって決定されるように、さまざまなTX及びRST信号間の他の関係が使用されてもよいことが理解されることができる。さらに、例示的な実施形態の場合、
図11に示されるように、リセット選択トランジスタ1006のゲートに接続されるRSTxは、リセット選択トランジスタ1006のソースに接続される信号RSTyより長くてもよいが(例えば、より長期間、高い状態にあってもよいが)、そのような例示的な実施形態は例示に過ぎない。同様に、
図11にも示されるように、転送選択トランジスタ1003のゲートに接続されるTXxは、転送選択トランジスタ1003のソースに接続される信号TXyよりも長くてもよい(例えば、より長期間、高い状態にあってもよい)。
【0054】
図12Aは、第一及び第二リセット選択信号を使用した、リセット選択トランジスタ、そのためリセットトランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。リセット選択信号RSTxについての2つの値{0,1}は、例えば
図12Aのテーブルにロウ識別子などとして示され、リセット選択信号RSTyについての2つの値{0,1}は、例えば
図12Aのテーブルにカラム識別子などとして示される。RSTx信号が{0}である場合、リセット選択トランジスタはフローティングである。RSTx信号が{1}であり、RSTy信号が{0}である場合、リセット選択トランジスタはオフである({0}で表される)。両方のリセット選択信号が{1}である場合、リセット選択トランジスタ、そのためリセットトランジスタはオンである({1}で表される)。
【0055】
図12Bは、第一及び第二転送選択信号を使用する転送選択トランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。
図12Bは、第一及び第二転送選択信号を使用する、
図10Bの転送選択トランジスタの動作の論理テーブルの一例を示す。転送選択信号TXxについての2つの値{0,1}は、例えば
図12Bのテーブルにロウ識別子などとして示され、転送選択信号TXyについての2つの値{0,1}は、例えば
図12Bのテーブルにカラム識別子などとして示される。TXx信号が{0}である場合、転送選択トランジスタはフローティングである。TXx信号が{1}であり、TXy信号が{0}である場合、転送選択トランジスタはオフである({0}で表される)。両方の転送選択信号が{1}である場合、転送選択トランジスタ、そのため転送トランジスタはオンである({1}で表される)。
【0056】
図13Aは、転送トランジスタ及びリセットトランジスタがフローティングではないが、バイアスをかけられていることを除いて、
図10Aと同様の回路(例えば、CMOSセンサの画素)の実施形態を示す。
図13Aに示されるように、2つの転送選択トランジスタ1303a、1303bによって制御される転送トランジスタ1302と、2つのリセット選択トランジスタ1306a、1306bによって制御されるリセットトランジスタ1305とが存在する。
図13Aは、電位(例えば、VSS)と転送トランジスタ1302との間に接続されるフォトダイオード1301を含む。転送トランジスタ1302は、フォトダイオード1301と浮遊拡散ノード1304との間に接続される。転送トランジスタ1302のゲートは、第一転送選択トランジスタ1303aの出力に接続される。第一転送選択トランジスタ1303aのゲートは、第一転送選択信号TXxを受信する。第一転送選択トランジスタ1303aは、転送トランジスタ1302のゲートと第二転送選択信号TXyとの間に接続される。第二転送選択トランジスタ1303bは、転送トランジスタ1302のゲートと電位(例えば、VSS)との間に接続される。第二転送選択トランジスタ1303bは、第一転送選択信号の相補(例えば、TXx_n)に接続される。同様に示されるのは、浮遊拡散ノード1304と電位(例えば、VDDrst)との間に接続されるリセットトランジスタ1305である。第一リセット選択トランジスタ1306aのゲートは、第一リセット選択信号RSTxを受信する。第一リセット選択トランジスタ1306aは、リセットトランジスタ1305のゲートと第二リセット選択信号RSTyとの間に接続される。第二リセット選択トランジスタ1306bは、リセットトランジスタ1305のゲートと電位(例えば、VSS)との間に接続される。第二リセット選択トランジスタ1306bは、第一リセット選択信号の相補(例えば、RSTx_n)に接続される。出力トランジスタ1308は、電位(例えば、VDDpix)と選択トランジスタ1309との間に接続される。出力トランジスタ1308のゲートは、浮遊拡散ノード1304に接続される。選択トランジスタ1309は、出力トランジスタ1308と読み出し回路(図示せず)との間に接続される。選択トランジスタ1309のゲートは、選択信号SELを受信する。任意選択のアンチブルーミングトランジスタ1316は、フォトダイオード1301と電位(例えば、VDDpix)との間に接続される。アンチブルーミングトランジスタ1316のゲートは、アンチブルーミング選択信号ABを受信する。
【0057】
図13Bは、追加の注釈が付けられている
図13Aの回路(例えば、画素)の代替図を示す。
図13Bは、電位(例えば、接地)と転送トランジスタ1302との間に接続されるフォトダイオード1301を含む。転送トランジスタ1302は、転送トランジスタ1302のゲートに接続される転送選択トランジスタ1303aの出力によって制御されることができる。転送トランジスタ1302は、フォトダイオード1301を浮遊拡散ノード1304に接続する。リセットトランジスタ1305は、
図13BにVDDrst1307として表される、定電位で浮遊拡散ノード1304を接続することができる。リセットトランジスタ1305は、リセットトランジスタ1305のゲートに接続されるリセット選択トランジスタ1306aによって制御されてもよい。出力トランジスタ1308のゲートは浮遊拡散ノード1304に接続されてもよく、出力トランジスタ1308の端子(例えば、ソース/ドレイン)は選択トランジスタ1309の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ1308のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、VDDsf1315)に接続されてもよい。定電位VDDrst1307及びVDDsf1315は、同じであってもよい、または異なってもよい。選択トランジスタ1309は、出力トランジスタ1308の端子を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。選択トランジスタ1309は、選択トランジスタ1309のゲートに接続される選択信号1310によって制御されてもよい。転送選択トランジスタ1303aは、転送選択信号TXx1311a及びTXy1312によって表される、2つ以上の転送選択信号を入力として受信することができる。例えば、転送選択トランジスタ1303aのゲートは、転送選択信号TXx1311aに接続されてもよく、その残りの端子(例えば、転送トランジスタ1302のゲートに接続されていないソース/ドレインのもう一方)を転送選択信号TXy1312に接続させてもよい。
図13Bは、転送トランジスタ1302のゲートと定電位(例えば、接地)との間に接続される別の転送選択トランジスタ1303bを含む。転送選択トランジスタ1303bのゲートは、転送選択信号TXx1311aの相補(すなわち、転送選択信号/TXx1311b)に接続されてもよい。所与の転送トランジスタに2つ以上の転送選択信号を使用することにより、転送トランジスタのロウ(またはカラム)全体のみがアドレス指定されるのと比較して、転送トランジスタが個別にアドレス指定されることができる。
【0058】
転送選択トランジスタ1303a及び1303bは、同じタイプ(p型またはn型)のトランジスタであってもよい。さらに、または代わりに、転送選択トランジスタ1303a及び1303bは、異なるタイプ(1つがp型で1つがn型)のトランジスタであってもよい。転送選択トランジスタ1303a及び1303bが異なるタイプのトランジスタであることにより、同じ転送選択信号TXx1311aは、2つの転送選択トランジスタのゲートに印加されてもよい。ゲート電圧が高いと、一方がオンになり、もう一方がオフになる。同様に、ゲート電圧が低いと、一方がオフになり、もう一方がオンになる。このアプローチにより、相補信号/TXx1311bという信号を生じるために別個のインバータを追加することが減少する。
【0059】
リセット選択トランジスタ1306aは、リセット選択信号RSTx1313a及びRSTy1314によって表される、2つ以上のリセット選択信号に接続されることができる。例えば、リセット選択トランジスタ1306aのゲートは、リセット選択信号RSTx1313aに接続されてもよく、その残りの端子(例えば、リセットトランジスタ1305のゲートに接続されていないソース/ドレインのもう一方)をリセット選択信号RSTy1314に接続させてもよい。
図13Bは、リセットトランジスタ1305のゲートと定電位(例えば、接地)との間に接続される別のリセット選択トランジスタ1306bを含む。リセット選択トランジスタ1306bのゲートは、リセット選択信号RSTx1313aの相補(すなわち、リセット選択信号/RSTx1313b)に接続されることができる。所与のリセットトランジスタに2つ以上のリセット選択信号を使用することにより、リセットトランジスタのロウ(またはカラム)全体のみがアドレス指定されるのと比較して、リセットトランジスタが個別にアドレス指定されることができる。
【0060】
リセット選択トランジスタ1306a及び1306bは、同じタイプ(p型またはn型)のトランジスタであってもよい。さらに、または代わりに、リセット選択トランジスタ1306a及び1306bは、異なるタイプ(1つがp型で1つがn型)のトランジスタであってもよい。リセット選択トランジスタ1306a及び1306bが異なるタイプのトランジスタであることにより、同じリセット選択信号RSTx1313aは、2つのリセット選択トランジスタのゲートに印加されてもよい。ゲート電圧が高いと、一方がオンになり、もう一方がオフになる。同様に、ゲート電圧が低いと、一方がオフになり、もう一方がオンになる。このアプローチにより、相補信号/RSTx1313bという信号を生じるために別個のインバータを追加することが減少する。
【0061】
また、
図13Bは、フォトダイオード1301に接続される任意選択のアンチブルーミングトランジスタ1316を含む。アンチブルーミングトランジスタ1316のもう一方の端部は、定電位(例えば、VDDsf1315)に接続されてもよい。アンチブルーミングトランジスタ1316のゲートは、アンチブルーミング信号AB1317を受信することができる。
【0062】
図14は、
図13Bによる2つの転送選択信号及び2つのリセット選択信号を用いた回路(例えば、CMOSセンサ)の1つのタイミング図を示す。
図14は、RSTx及びその相補/RSTxで表されるリセット選択信号、リセット選択信号RSTy、TXx及びその相補/TXxで表される転送選択信号、ならびに転送選択信号TXyを含む。
図14は、リセット信号(リセット選択トランジスタ1306a及びリセット選択トランジスタ1306bの出力)に応答したリセットトランジスタ1305の動作を示す。リセット選択信号RSTx1313a及びRSTy1314が高電圧状態にあり、リセット選択信号/RSTx1313bが低電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオンである。ただし、リセット選択信号RSTxが低電圧状態にあり、リセット選択信号/RSTxが高電圧状態にある場合、リセットトランジスタ1305はオフである。同様に、リセット選択信号RSTyが低電圧状態にある場合、リセットトランジスタ1305はオフである。
【0063】
さらに、
図14は、転送信号(転送選択トランジスタ1303a及び転送選択トランジスタ1303bの出力)に応答した転送トランジスタ1302の動作を示す。転送選択信号TXx1311a及びTXy1312が高電圧状態にあり、転送選択信号/TXx1311bが低電圧状態にある場合、転送トランジスタはオンである。ただし、転送選択信号TXxが低電圧状態にあり、転送選択信号/TXxが高電圧状態にある場合、転送トランジスタ1302はオフである。同様に、転送選択信号TXyが低電圧状態にある場合、転送トランジスタはオフである。
図14では、転送選択信号TXx及びTXyが高電圧/電位状態で同じ長さ/持続時間を有することが示されているが、そのような同等の持続時間が必要とされず、2つの信号の間で異なってもよいことが理解されることができる。
【0064】
図15Aは、リセット選択信号を使用するリセットトランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。説明のために、リセット選択信号RSTx1313a、/RSTx1313b、及びRSTy1314の完全な論理テーブルが示され、それぞれが値{0,1}を有する。RSTx信号が{0}であり、/RSTx信号が{1}である場合、リセットトランジスタはオフである({0}で表される)。RSTx信号が{1}であり、/RSTx信号が{0}であり、RSTy信号が{0}である場合、リセットトランジスタはオフである({0}で表される)。RSTx及びRSTy信号が{1}であり、/RSTx信号が{0}である場合、リセットトランジスタはオンである({1}で表される)。リセット選択トランジスタ1306a及び1306bのゲートに供給される信号が常に相補的であるとは限らない(すなわち、それらは、例えば異なるソースから導出されるなどの場合、同じであってもよい)ことを識別するために、RSTx及び/RSTxが同じ値を有するロウは、それぞれの値の後に単一のアスタリスク「
*」を含む。これらのロウでは、リセットトランジスタはフローティングとして識別される。さらに、二重アスタリスク「
**」のあるロウでは、リセット選択トランジスタ1306a及び1306bは両方ともオンであると、高電流が流れる結果になる可能性がある。
【0065】
図15Bは、転送選択信号を使用する転送トランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。説明のために、転送選択信号TXx1311a、/TXx1311b、及びTXy1312についての完全な論理テーブルが示され、それぞれが値{0,1}を有する。TXx信号が{0}であり、/TXx信号が{1}である場合、転送トランジスタはオフである({0}で表される)。TXx信号が{1}であり、/TXx信号が{0}であり、TXy信号が{0}である場合、転送トランジスタはオフである({0}で表される)。TXx及びTXy信号が{1}であり、/TXx信号が{0}である場合、転送トランジスタはオンである({1}で表される)。転送選択トランジスタ1303a及び1303bのゲートに供給される信号が常に相補的であるとは限らない(すなわち、それらは、例えば異なるソースから導出される場合、同じであってもよい)ことを識別するために、TXx及び/TXxが同じ値を有するロウは、それぞれの値の後に単一のアスタリスク「
*」を含む。これらのロウでは、転送トランジスタはフローティングとして識別される。さらに、二重アスタリスク「
**」のあるロウでは、転送選択トランジスタ1303a及び1303bは両方ともオンであると、高電流が流れる結果になる可能性がある。
【0066】
図16Aは、回路の別の実施形態を示し、この回路は、説明の目的で機能が2つの転送トランジスタ1603a、1603bを用いて示される第一転送回路1602によって転送トランジスタが示されることを除いて、
図13Aに示されるものと同様の、例えば画素である。実施形態では、転送回路1602が2つのゲートピンを備えた単一のトランジスタを使用して実装されることができることが理解されることができる。
図16Aは、電位(例えば、VSS)と転送回路1602との間に接続されるフォトダイオード1601を含む。転送回路1602は、フォトダイオード1601と浮遊拡散ノード1604との間に接続される。転送回路1602は、1つ以上の転送トランジスタであってもよく、それぞれが転送選択信号によって制御されてもよい。例えば、転送回路1602(破線で画定される領域として
図16Aに示される)は、第一転送回路選択トランジスタ1603a及び第二転送回路選択トランジスタ1603bの直列接続を含んでもよい。第一転送回路選択トランジスタ1603aは、そのゲートで、転送選択信号TXxを受信することができる。第二転送回路選択トランジスタ1603bは、そのゲートで、転送選択信号TXyを受信することができる。リセットトランジスタ1605は、浮遊拡散ノード1604と電位(例えば、VDDrst)との間に接続される。リセット選択トランジスタ1606のゲートは、第一リセット選択信号RSTxを受信する。リセット選択トランジスタ1606は、リセットトランジスタ1605のゲートと第二リセット選択信号RSTyとの間に接続される。出力トランジスタ1608は、電位(例えば、VDDpix)と選択トランジスタ1609との間に接続される。出力トランジスタ1608のゲートは、浮遊拡散ノード1604に接続される。選択トランジスタ1609は、出力トランジスタ1608と読み出し回路(図示せず)との間に接続される。選択トランジスタ1609のゲートは、選択信号SELを受信する。任意選択のアンチブルーミングトランジスタ1616は、フォトダイオード1601と電位(例えば、VDDpix)との間に接続される。アンチブルーミングトランジスタ1616のゲートは、アンチブルーミング選択信号ABを受信する。
【0067】
図16Bは、追加の注釈が付けられている回路(例えば、
図16Aの画素)の代替図である。
図16Bは、電位(例えば、接地)と転送回路1602との間に接続されるフォトダイオード1601を含む。転送回路1602は、フォトダイオード1601を浮遊拡散ノード1604に接続する。リセットトランジスタ1605は、
図16BにVDDrst1607として表される、定電位で浮遊拡散ノード1604を接続することができる。リセットトランジスタ1605は、リセットトランジスタ1605のゲートに接続されるリセット選択トランジスタ1606によって制御されてもよい。出力トランジスタ1608のゲートは浮遊拡散ノード1604に接続されてもよく、出力トランジスタ1608の端子(例えば、ソース/ドレイン)は選択トランジスタ1609の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ1608のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、VDDsf1615)に接続されてもよい。定電位VDDrst1607及びVDDsf1615は、同じであってもよい、または異なってもよい。選択トランジスタ1609は、出力トランジスタ1608の端子を、読み出し回路(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。選択トランジスタ1609は、選択トランジスタ1609のゲートに接続される選択信号1610によって制御されてもよい。
【0068】
第二転送回路選択トランジスタ1603bは、そのゲートで、転送選択信号TXx1611を受信することができ、前述のように、第一転送回路選択トランジスタ1603aは、そのゲートで、転送選択信号TXy1612を受信することができる。所与の転送トランジスタに2つ以上の転送選択信号を使用することにより、転送トランジスタのロウ(またはカラム)全体のみがアドレス指定されるのと比較して、転送トランジスタが個別にアドレス指定されることができる。
【0069】
リセット選択トランジスタ1606は、リセット選択信号RSTx1613及びRSTy1614によって表される、2つ以上のリセット選択信号を入力として受信することができる。例えば、リセット選択トランジスタ1606のゲートは、リセット選択信号RSTx1613を受信してもよく、その残りの端子(例えば、リセットトランジスタ1605のゲートに接続されていないソース/ドレインのもう一方)をリセット選択信号RSTy1614に接続させてもよい。あるいは、リセットトランジスタ1605は、転送回路1602と同様の構成で2つのリセットトランジスタを含むリセット回路であってもよい。所与のリセットトランジスタに2つ以上のリセット選択信号を使用することにより、リセットトランジスタのロウ(またはカラム)全体のみがアドレス指定されるのと比較して、リセットトランジスタが個別にアドレス指定されることができる。
【0070】
また、
図16Bは、フォトダイオード1601に接続される任意選択のアンチブルーミングトランジスタ1616を含む。アンチブルーミングトランジスタ1616のもう一方の端部は、定電位(例えば、VDDsf1615)に接続されてもよい。アンチブルーミングトランジスタ1616のゲートは、アンチブルーミング信号AB1617を受信することができる。
【0071】
さらに、または代わりに、リセットトランジスタ1605はリセット回路(転送回路1602のものと同様)であってもよく、このリセット回路では、デュアルゲートリセット選択トランジスタは、浮遊拡散ノード1604と電位VDDrst1607との間に直列で接続されてもよく、リセット選択トランジスタゲートのうちの1つはRSTx1613によって制御され、もう一方はRSTy1614によって制御される。
【0072】
図17は、
図16Bによる2つの転送選択信号及び2つのリセット選択信号を用いた回路(例えば、CMOSセンサ)についてのタイミング図の一例を示す。
図17は、リセット選択信号RSTx、リセット選択信号RSTy、転送選択信号TXx、及び転送選択信号TXyを含む。
図17は、リセット選択信号RSTx及びリセット選択信号RSTyの組み合わせである、リセット信号に応答したリセットトランジスタの動作を示す。リセット選択信号RSTx及びRSTyの両方が高電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオンである。ただし、リセット選択信号RSTx及びRSTyの一方または両方が低電圧状態にある場合、リセットトランジスタはオフである。
【0073】
さらに、
図17は、転送選択信号TXx及びTXyの組み合わせに応答した転送トランジスタの動作を示す。転送選択信号TXx及びTXyの両方が高電圧状態にある場合、転送トランジスタはオンである。ただし、転送選択信号TXx及びTXyの一方または両方が低電圧状態にある場合、転送トランジスタはオフである。
【0074】
図18Aは、
図16Bに示されるように、2つのリセット選択信号を使用するリセットトランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。リセット選択信号RSTxについての2つの値{0,1}は
図18Aのテーブルにロウ識別子として示され、リセット選択信号RSTyについての2つの値{0,1}は
図18Aのテーブルにカラム識別子として示される。RSTx信号が{0}である場合、リセットトランジスタはフローティングである。RSTx信号が{1}であり、RSTy信号が{0}である場合、リセットトランジスタはオフである({0}で表される)。両方のリセット選択信号が{1}である場合、リセットトランジスタはオンである({1}で表される)。
【0075】
図18Bは、
図16Bに示されるように、2つの転送選択信号を使用する転送トランジスタの動作についての論理テーブルの一例を示す。転送選択信号TXxについての2つの値{0,1}は
図18Bのテーブルにロウ識別子として示され、転送選択信号TXyについての2つの値{0,1}は
図18Bのテーブルにカラム識別子として示される。TXx信号が{0}である場合、転送トランジスタはオフである({0}で表される)。TXx信号が{1}であり、TXy信号が{0}である場合、リセットトランジスタはオフである。両方の転送選択信号が{1}である場合、転送トランジスタはオンである({1}で表される)。
【0076】
図19は、複数のリセット選択信号及び転送選択信号を用いたリセットトランジスタ及び転送トランジスタについてのタイミング図の一例を示す。
図19は、4画素が4つのロウ及び1つの共通カラムにある、ROIを示す。ROI1は、ロウJ、ロウJ+1、ロウJ+2、及びロウJ+3のそれぞれに画素を含む。これらの画素は、ローリングシャッタを使用して露光される。
図19のタイミング図は、4画素のそれぞれについてのリセット選択信号及び転送選択信号のものである。第一画素(ロウJ中の)は、RSTx<J>、TXx<J>、RSTy<cols>及びTXy<cols>信号が高い場合、Bリセット状態に入る。第二画素(ロウJ+1中の)は、RSTx<J+1>、TXx<J+1>、RSTy<cols>及びTXy<cols>信号が高い場合、Bリセット状態に入る。第三画素(ロウJ+2中の)は、RSTx<J+2>、TXx<J+2>、RSTy<cols>及びTXy<cols>信号が高い場合、Bリセット状態に入る。第四画素(ロウJ+3中の)は、RSTx<J+3>、TXx<J+3>、RSTy<cols>及びTXy<cols>信号が高い場合、Bリセット状態に入る。画素のさまざまなロウのBリセット状態は、さまざまな時間に開始する。
【0077】
Exp(露光)状態に入るために、ロウに関連した選択信号は低電圧レベルに下げられる。第一画素(ロウJ中の)は、RSTx<J>及びTXx<J>信号が低い場合、Exp状態に入る。第二画素(ロウJ+1中の)は、RSTx<J+1>及びTXx<J+1>信号が低い場合、Exp状態に入る。第三画素(ロウJ+2中の)は、RSTx<J+2>及びTXx<J+2>信号が低い場合、Exp状態に入る。第四画素(ロウJ+3中の)は、RSTx<J+3>及びTXx<J+3>信号が低い場合、Exp状態に入る。これらの画素は、RSTy<cols>及びTXy<cols>信号のレベルに関係なく、Exp露光状態に入る。したがって、RSTy<cols>及びTXy<cols>信号は、RSTy<cols>及びTXy<cols>が低電圧レベルに設定される前に、その残りの画素をリセットするために使用される。画素のさまざまなロウのExp状態は、さまざまな時間に開始する。
【0078】
Fリセット状態に入るために、リセット選択信号は高レベルに上げられ、ロウ関連の転送選択信号は低いままである。第一画素(ロウJ中の)は、RSTx<J>信号が高く、RSTy<cols>信号が高い場合、Fリセット状態に入る。第二画素(ロウJ+1中の)は、RSTx<J+1>信号が高く、RSTy<cols>が高い場合、Fリセット状態に入る。第三画素(ロウJ+2中の)は、RSTx<J+2>信号が高く、RSTy<cols>が高い場合、Fリセット状態に入る。第四画素(ロウJ+3中の)は、RSTx<J+3>信号が高く、RSTy<cols>が高い場合、Fリセット状態に入る。画素のさまざまなロウのFリセット状態は、さまざまな時間に開始する。
【0079】
RO(読み出し)状態に入るために、ロウ関連のリセット選択信号は低レベルに下げられ、ロウ関連の転送選択信号は高レベルに上げられる。第一画素(ロウJ中の)は、RSTx<J>信号が低く、TXx<J>信号が高く、TXy<cols>信号が高い場合、RO状態に入る。第二画素(ロウJ+1中の)は、RSTx<J+1>信号が低く、TXx<J+1>信号が高く、TXy<cols>信号が高い場合、RO状態に入る。第三画素(ロウJ+2中の)は、RSTx<J+2>信号が低く、TXx<J+2>信号が高く、TXy<cols>信号が高い場合、RO状態に入る。第四画素(ロウJ+3中の)は、RSTx<J+3>信号が低く、TXx<J+3>信号が高く、TXy<cols>信号が高い場合、RO状態に入る。画素のさまざまなロウのRO状態は、さまざまな時間に開始する。
【0080】
図20は、露光長が異なる2つのROIについてのタイミング図の一例を示す。第一ROI0は、ロウk及びロウk+1という2つのロウ中の画素を含む。第二ROI1は、ロウm、ロウm+1、ロウm+2、及びロウm+3という4つのロウ中の画素を含む。ROI0中の画素の露光時間は、ROI1中の画素の露光時間よりも長くなる。その他の状態(リセットB、リセットF、及び読み出しROを含む)もまた、ROI0中の対応する状態と比較してROI1中で短くなる。さらに、または代わりに、その他の状態(リセットB、リセットF、及び読み出しRO)は、ROI0中の対応する状態と比較してROI1中で同じ長さであってもよい、または長くなってもよい。ROI0及びROI1中の個別の画素のExp状態が異なる時間に開始してもよい、または2つ以上が同時に開始してもよい。ROI0とROI1との間の露光時間の長さは、同じであってもよい、または異なってもよい。
【0081】
図21は、制御回路と、複数のROIを有するCMOSアレイとの1つのブロック図の一例を示す。
図21のCMOS画素アレイ2101は、8つのROI(ROI0からROI7として示される)を含み、いくつかのROI(例えば、ROI0、ROI2、ROI4、及びROI6)はCMOS画素アレイ2101の左側に見え、他のROI(例えば、ROI1、ROI3、ROI5、及びROI7)はCMOS画素アレイ2101の右側に見える。これらのROIは、監視されるCMOS画素アレイの領域に適合するように配置されてもよい。そのため、
図21に示されるように、一部のROIは同じロウ及び/またはカラムを他のROIと共有してもよい。
図21は、TXx2102の制御回路、TXy2103の制御回路、RSTx2104の制御回路、及びRSTy2105の制御回路を有することができる制御回路を含む。制御回路の動作により、ROI0~8は、ROIのうちの2つ以上が異なる露光時間を有する場合を含む、さまざまなタイミングでリセット、露光、リセット、及び読み出しが行われてもよい。
図21では、別個の機能ブロックとして表されているが、制御回路2102、2103、2104、及び/または2105のうちの1つ以上は、所望に応じて、1つまたは複数の組み合わせ制御回路に組み合わされてもよい。
【0082】
また、
図21は、マルチプレクサ2106及び多数のアナログ-デジタル変換器(ADC)2107を含む。マルチプレクサ2106により、ROI内のカラムの1画素がルーティングされることができ、特異的なADCにルーティングされると、読み出されることができる。例えば、マルチプレクサ2106は、ROI0のすべてのカラムが第一セットのADCによって読み出されるように指示してもよく、ROI1のすべてのカラムより少ないカラムが第二セットのADCによって読み出されるように指示してもよく、その残りのカラムは第三セットのADCによって読み出される。ROIの1つ以上のカラムを選択的に割り当てるマルチプレクサ2106の機能により、各ROI中の画素の状態の制御のインターリーブが改善されることができる。ADCは、単独で、または1つ以上のマルチプレクサを含む他の回路と組み合わせて、読み出し回路の一例として理解されてもよい。
【0083】
図22は、
図21による実施形態の6画素がROIにある回路図の一例を示すが、本開示は、それらのような実装に限定されない。ROI0 2201は、ROI0 2201の外側の画素が示されていない、より大きいCMOS画素アレイの一部である。ROI0 2201は、2カラム(カラム0及びカラム1)×3ロウ(ロウ0、ロウ1、及びロウ2)中に6画素を含む。
図22の各画素は、2つの転送選択入力(TXx及びTXy)、2つのリセット選択入力(RSTx及びRSTy)、アンチブルーミング入力(AB)、画素選択入力(Sel)、及び出力端子(Out)を含む。
図22は、画素アレイ内のロウ数に対応する複数の転送選択ラインを用いた第一転送制御回路2202を含む。また、
図22は、画素アレイ内のカラム数に対応する複数の転送選択ラインを用いた第二転送制御回路2203を含む。簡単にするために、第一転送制御回路2202及び第二転送制御回路2203は、ROI0 2201に関連するロウ数及びカラム数にそれぞれ対応する3本の選択ライン及び2本の選択ラインを用いて示される。また、
図22は、第一リセット選択制御回路RSTx2204及び第二リセット選択制御回路RSTy2205を含む。
【0084】
図22は、さまざまな制御ラインが副制御ラインに接続されることで、画素が関連する選択信号を受信することができることを示す。
図22の制御ラインの配置は単なる例であり、他の配置は容易に使用されることができる。簡単にするために、各画素のアンチブルーミング入力、選択入力、及び出力端子への接続は示されていない。
【0085】
図23は、例示的な制御回路と、ROIがさまざまな制御回路によって管理されているCMOSアレイとのブロック図を示す。CMOSアレイ2301は、4つのROI(例えば、ROI10、ROI11、ROI12、及びROI13)を含む。
図21のCMOSアレイとは対照的に、ROIは、制御回路のさまざまな組み合わせによって処理される。第一転送選択制御回路TXx0 2302は第一ロウセットをサポートし、第二転送選択制御回路TXx1 2303は第二ロウセットをサポートする。第一転送選択制御回路TXy0 2304は第一カラムセットをサポートし、第二転送選択制御回路TXy1 2305は第二カラムセットをサポートする。第一リセット選択制御回路RSTx0 2306は第一ロウセットをサポートし、第二リセット選択制御回路RSTx1 2307は第二ロウセットをサポートする。第一リセット選択制御回路RSTy0 2308は第一カラムセットをサポートし、第二リセット選択制御回路RSTy1 2309は第二カラムセットをサポートする。マルチプレクサ2310により、CMOSアレイ2301内のすべての画素はADC2311のいずれかによって読み出されることができてもよい、またはCMOSアレイ2301のカラムは1セットのADC2311のみによって読み出されるように制限されてもよい。
【0086】
例えば、ROI10は、転送選択制御回路TXx0 2302、転送選択制御回路TXy0 2304、リセット選択制御回路RSTx0 2306、及びリセット選択制御回路RSTy0 2308から選択入力を受信する。ROI11は、転送選択制御回路TXx0 2302、転送選択制御回路TXy1 2305、リセット選択制御回路RSTx0 2306、及びリセット選択制御回路RSTy1 2309から選択入力を受信する。ROI12は、転送選択制御回路TXx1 2303、転送選択制御回路TXy0 2304、リセット選択制御回路RSTx1 2307、及びリセット選択制御回路RSTy0 2308から選択入力を受信する。ROI13は、転送選択制御回路TXx1 2303、転送選択制御回路TXy1 2305、リセット選択制御回路RSTx1 2307、及びリセット選択制御回路RSTy1 2309から選択入力を受信する。
【0087】
図23に示されるアプローチは、2
Nとしてさらに拡張されてもよく、NはCMOSアレイ内の別個のブロックの総数である。
【0088】
図24は、制御回路と、異なる制御回路間で共有されるROIを担当しているCMOSアレイとの一実施形態のブロック図を示す。CMOSアレイ2401は、3つのROI(例えば、ROI20、ROI21、及びROI22)を含む。各ROIは、制御回路のさまざまな組み合わせによって処理される。第一転送選択制御回路TXx0 2402は第一ロウセットをサポートし、第二転送選択制御回路TXx1 2403は第二ロウセットをサポートする。第一転送選択制御回路TXy0 2404は第一カラムセットをサポートし、第二転送選択制御回路TXy1 2405は第二カラムセットをサポートする。第一リセット選択制御回路RSTx0 2406は第一ロウセットをサポートし、第二リセット選択制御回路RSTx1 2407は第二ロウセットをサポートする。第一リセット選択制御回路RSTy0 2408は第一カラムセットをサポートし、第二リセット選択制御回路RSTy1 2409は第二カラムセットをサポートする。マルチプレクサ2410により、CMOSアレイ2401内のすべての画素はADC2411のいずれかによって読み出されることができてもよい、またはCMOSアレイ2401のカラムは1セットのADC2411のみによって読み出されるように制限されてもよい。
【0089】
例えば、ROI20の第一部分は、転送選択制御回路TXx0 2402、転送選択制御回路TXy0 2404、リセット選択制御回路RSTx0 2406、及びリセット選択制御回路RSTy0 2408から選択入力を受信する。ROI20の第二部分は、転送選択制御回路TXx1 2403、転送選択制御回路TXy0 2404、リセット選択制御回路RSTx1 2407、及びリセット選択制御回路RSTy0 2408から選択入力を受信する。
【0090】
ROI21の第一部分は、転送選択制御回路TXx0 2402、転送選択制御回路TXy1 2405、リセット選択制御回路RSTx0 2406、及びリセット選択制御回路RSTy1 2409から選択入力を受信する。ROI21の第二部分は、転送選択制御回路TXx1 2403、転送選択制御回路TXy1 2405、リセット選択制御回路RSTx1 2407、及びリセット選択制御回路RSTy1 2409から選択入力を受信する。
【0091】
ROI22は、選択信号の4つの異なる組み合わせを受信する。第一部分は、転送選択制御回路TXx0 2402、転送選択制御回路TXy0 2404、リセット選択制御回路RSTx0 2406、及びリセット選択制御回路RSTy0 2408から選択入力を受信する。ROI22の第二部分は、転送選択制御回路TXx1 2403、転送選択制御回路TXy0 2404、リセット選択制御回路RSTx1 2407、及びリセット選択制御回路RSTy0 2408から選択入力を受信する。ROI22の第三部分は、転送選択制御回路TXx0 2402、転送選択制御回路TXy1 2405、リセット選択制御回路RSTx0 2406、及びリセット選択制御回路RSTy1 2409から選択入力を受信する。ROI22の第四部分は、転送選択制御回路TXx1 2403、転送選択制御回路TXy1 2405、リセット選択制御回路RSTx1 2407、及びリセット選択制御回路RSTy1 2409から選択入力を受信する。
【0092】
ノイズが増加する可能性があるが、
図24のアプローチにより、1セットの回路のみでサポートされるROIの2倍の速度でROIを処理することができる可能性がある。
【0093】
図25は、ROI内の6画素がさまざまな制御回路セットによって制御されている回路図の一例を示す。
図25は、6画素がROI内にある回路図を示す。ROI0 2501は、ROI0 2501の外側の画素が示されていない、より大きいCMOS画素アレイの一部である。ROI0 2501は、2カラム(カラム0及びカラム1)×3ロウ(ロウ0、ロウ1、及びロウ2)中に6画素を含む。
図25の各画素は、2つの転送選択入力(TXx及びTXy)、2つのリセット選択入力(RSTx及びRSTy)、及びアンチブルーミング入力(AB)、画素選択入力(Sel)、ならびに出力端子(Out)を含む。
図25は、複数の転送選択ラインが画素アレイ内のロウの第一部分に対応している、第一転送選択制御回路TXxA 2502を含む。また、
図25は、複数の転送選択ラインが画素アレイ内のロウの第二部分に対応している、第二転送選択制御回路TXxB 2503を含む。
図25は、複数の転送選択ラインが画素アレイ内のカラムの第一部分に対応している、第三転送選択制御回路TXy0 2504を含む。また、
図25は、複数の転送選択ラインが画素アレイ内のカラムの第二部分に対応している、第四転送選択制御回路TXy1 2505を含む。
【0094】
図25は、複数のリセット選択ラインが画素アレイ内のロウの第一部分に対応している、第一リセット選択制御回路RSTxA 2506を含む。また、
図25は、複数のリセット選択ラインが画素アレイ内のロウの第二部分に対応している、第二リセット選択制御回路RSTxB 2507を含む。
図25は、複数のリセット選択ラインが画素アレイ内のカラムの第一部分に対応している、第三リセット選択制御回路RSTy0 2508を含む。また、
図25は、複数のリセット選択ラインが画素アレイ内のカラムの第二部分に対応している、第四リセット選択制御回路RSTy1 2509を含む。
【0095】
ロウ及びカラムは、対応する選択回路によって制御されてもよい、またはアーキテクチャに基づいて異なってもよい。例えば、転送選択回路のロウ数は、選択回路のカラム数とは異なってもよい、またはそれと同じであってもよい。
【0096】
図25は、さまざまな制御ラインが副制御ラインに接続されることで、画素が関連する選択信号を受信することができることを示す。
図25の制御ラインの配置は単なる例であり、他の配置は容易に使用されることができる。簡単にするために、各画素のアンチブルーミング入力、選択入力、及び出力端子への接続は示されていない。
【0097】
図26は、複数の転送選択信号、複数のリセット選択信号、及び複数の出力選択トランジスタを用いた画素の一例を示す。
図26は、電位(例えば、接地)と転送トランジスタ2602との間に接続されるフォトダイオード2601を含む。転送トランジスタ2602は、転送トランジスタ2602のゲートに接続される転送信号(
図26では機能上、AND論理ゲート2603として表されるが、当業者はそのような機能が複数の方法で達成されることができることを理解するであろう)によって制御されてもよい。転送トランジスタ2602は、フォトダイオード2601を浮遊拡散ノード2604に接続する。リセットトランジスタ2605は、
図26にVDD2607として表される、定電位で浮遊拡散ノード2604を接続することができる。リセットトランジスタ2605は、リセットトランジスタ2605のゲートに接続されるリセット信号(
図26では機能上、AND論理ゲート2606として表されるが、当業者はそのような機能が複数の方法で達成されることができることを理解するであろう)によって制御されてもよい。AND論理ゲート2603は、TXx2611及びTXy2612で表される、2つ以上の転送選択信号を入力として受信してもよい。AND論理ゲート2606は、RSTx2613及びRSTy2614で表される、2つ以上のリセット選択信号を入力として受信してもよい。出力トランジスタ2608のゲートは浮遊拡散ノード2604に接続されてもよく、出力トランジスタ2608の端子(例えば、ソース/ドレイン)は第一選択トランジスタ2609の端子、及び第二選択トランジスタ2615の端子に接続されてもよい。出力トランジスタ2608のもう一方の端子は、定電位(本明細書では、VDD2607)に接続されてもよい。第一選択トランジスタ2609は、出力トランジスタ2608の端子を、読み出し回路0(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続し、第二選択トランジスタ2615は、出力トランジスタ2608の端子を、同じまたは異なる読み出し回路1(図示せず)に通じる1つ以上の出力ラインに接続する。第一選択トランジスタ2609は、第一選択トランジスタ2609のゲートに接続される選択信号2610によって制御されてもよい。第二選択トランジスタ2615は、第二選択トランジスタ2615のゲートに接続される選択信号2616によって制御されてもよい。セルごとに2つ以上の選択トランジスタを組み合わせることで、出力がさまざまな読み出し回路セット(例えば、読み出し回路0及び読み出し回路1)に送信される、ROIのロウ及び/またはカラムのインターリーブ制御ができる。また、
図26は、フォトダイオード2601とVDDとして示される電位との間に接続される任意選択のアンチブルーミングトランジスタ2617を含む。アンチブルーミング選択信号2618、ABは、アンチブルーミングトランジスタ2617のゲートに接続される。
【0098】
図27は、ROIのリセット、露光、リセット、及び読み出しが行われるときをスケジュールするための1つの可能な描写の一例を示す。当業者は、
図27が線形フロー図ではなく、むしろ、本明細書に記載されるように、スケジューリングの描写であることを理解するであろう。したがって、このプロセスは、2701でROIがロウ数、カラム数、読み出しモード、及び露光時間によって定義されることに関する。本明細書では、ROI数はMとして指定される。また、複数のフレームNはROIごとに割り当てられる。さらに、または代わりに、停止時間Tstopが含まれてもよい。2702では、プロセスは、ROIがアクティブ化されるときにソートするためのものである。2703では、1からM個のROIの範囲のROIの場合のループの開始が示される。2704では、フレーム1からNの場合のループの開始が示される。2705では、リセットB、リセットF、及び読み出しROについての時間が計算される。2706では、特異的なROIの動作を制御するためのフレームが、その次に利用可能なタイムスロットに置かれる。2707では、
図27のスケジューリングは、ROIのフレームを完了する時間が利用可能であるかどうか(例えば、所望の合計時間を超過したかどうか)を判定する。十分な時間が利用可能ではない場合、プロセスは2703に戻り、その次のROIを処理する。ROIの画素のすべての状態を処理するのに十分な時間が利用可能である場合、プロセスは2708に進行する。2708では、プロセスは、ROIのために所望のフレーム数が収集されたかどうかを判定する。ROIのために十分なフレームが収集されている場合、プロセスは2703に戻り、その次のROIを処理する。別のフレームを追加する必要がある場合、プロセスは、転送選択信号、リセット選択信号、及び新しく追加されたフレームのカラムへの出力の間に衝突が存在するかどうかを判定する。衝突がない場合、プロセスは2704に戻る。衝突がある場合、フレームは2710に示されるように時間Troだけ遅延し、2705に戻る。時間Troは、フォトダイオードから読み出し回路を介して情報を読み出す時間として定義されてもよい。読み出し動作がn個のロウまたはカラムに対して積層されることができるため、時間Troはn個のロウまたはカラムからの読み出しを含んでもよい。すべてのROIからすべてのロウまたはカラムを読み出す合計時間の計算は、別個に読み出されるロウまたはカラムの合計時間、及び合わせて読み出されるロウまたはカラムの1/nであってもよい。したがって、場合によっては、TroはTrow/nに等しくてもよく、ここでTrowはロウの読み出し時間である。
【0099】
図28は、ROIの処理の順序を決定するために使用されることができ、さらに、または代わりに、CMOSセンサの関連する回路を制御するために使用されることができるコンピューティングデバイス2800のハードウェア要素を示す。コンピューティングデバイス2800は、1つ以上のプロセッサ2801を備え得、これは、コンピュータプログラムの命令を実行して、本明細書で説明される機能のうちのいずれかを実行し得る。命令は、読み出し専用メモリ(ROM)2802、ランダムアクセスメモリ(RAM)2803、リムーバブルメディア2804(例えば、USBドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、及び/または任意の他の種類のコンピュータ可読媒体またはメモリに、格納され得る。命令はまた、接続された(または内部の)フィックスドドライブ2805または他の種類の記憶媒体に記憶されてもよい。コンピューティングデバイス2800は、表示装置2806(例えば、外部ディスプレイ画面及び/または他の外部または内部表示装置)及びスピーカ2811などの1つ以上の出力デバイスを含んでもよく、ビデオプロセッサなどの1つ以上の出力デバイスコントローラ2807を含んでもよい。1つ以上のユーザ入力デバイス2808には、リモコン、キーボード、マウス、タッチスクリーン(ディスプレイデバイス2806に統合され得る)、マイクロホンなどが含まれ得る。コンピューティングデバイス2800はまた、外部ネットワーク2809と通信するためのネットワーク入力/出力(I/O)インタフェース2810(例えばネットワークカード)などの1つ以上のネットワークインタフェースを備え得る。ネットワークI/Oインタフェース2810は、有線インタフェース(例えば電気的インタフェース、RFインタフェース(同軸を介した)、光インタフェース(ファイバを介した))、無線インタフェース、またはこれら2つの組み合わせであり得る。ネットワークI/Oインタフェース2810は、外部ネットワーク2809を介して通信するように構成されたモデムを備え得る。
【0100】
コンピューティングデバイスは、CMOSセンサに関連する、転送選択、リセット選択、及び他の回路を制御する、及び/またはプログラムする、インタフェース2812を含んでもよい。プロセッサ2801は、単一のプロセッサまたは複数のプロセッサを含んでもよく、複数のプロセッサのそれぞれは、より少ない動作を実行してもよい。例えば、1つのプロセッサは、CMOSセンサを含むハウジング内に常駐していてもよい。別のプロセッサは、CMOSセンサとインタラクトする外部デバイスに常駐していてもよい。
【0101】
図28がハードウェア構成の一例を示すが、コンピューティングデバイス2800の要素のうちの1つ以上は、ソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実装され得る。コンピューティングデバイス2800の構成要素を追加、削除、結合、分割などするように、変更が加えられてもよい。さらに、
図28に示される要素は、本明細書で説明されるような動作を実行するように構成された基本的なコンピューティングデバイス及びコンポーネントを使用して実装され得る。例えば、コンピューティングデバイス2800のメモリは、コンピュータ実行可能命令を格納し得、コンピュータ実行可能命令は、コンピューティングデバイス2800のプロセッサ2801及び/または1つ以上の他のプロセッサにより実行されると、コンピューティングデバイス2800に、本明細書で説明される動作のうちの1つ、いくつか、または全てを実行させる。このようなメモリ及びプロセッサ(複数可)は、付加的または代替的に、1つ以上の集積回路(IC)を介して実装され得る。ICは、例えば、ROMに格納された、及び/またはICに組み込まれたプログラミング命令または他のデータにアクセスするマイクロプロセッサであり得る。例えば、ICは、本明細書で説明される計算及び他の動作専用のゲート及び/または他のロジックを有する特定用途向け集積回路(ASIC)を備え得る。ICは、ゲートまたは他のロジックに組み込まれた他の動作と共に、ROMまたはRAMから読み出されたプログラミング命令の実行に基づいて、いくつかの動作を実行し得る。さらに、ICは、画像データをディスプレイバッファに出力するように構成され得る。
【0102】
CMOSセンサが使用されることができる分光計システムの例では、所与の波長での光が光センサの特異的な部分に集光することができる。光が集光する特異的な位置にROIを限定することにより、CMOSセンサはアレイ全体をスキャンするよりも効率的に動作することができる。分光計では、光センサによって測定される光は、複数桁の強さをカバーすることができる。所与の時間長の間にすべてのROIを露光すると、一部のROIが適切に露光されるが、他のROIが露出アンダーか露出オーバーかいずれかである可能性があるため、検知可能な光が制限される。例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-OES)では、サンプルがプラズマ内に注入されると、プラズマ内のサンプルの励起が起こり、荷電イオンが発生することができる。サンプル内のさまざまな分子は、それらのそれぞれの原子に分解されることで、電子が失われ、プラズマ内で繰り返し再結合されると、それらは、関与する元素の特徴的な波長で放射線を放出する。分光計は、光源(例えば、ICP-OESプラズマ、または望遠鏡、顕微鏡、もしくは他の発光もしくは光伝達システムを含むがこれらに限定されない他の光源)から光を受光することができる。
【0103】
数桁の光の強さに対応するために、さまざまな技術がCMOSセンサアレイに適用されてもよい。サンプルがプラズマ内に注入され、その光がCMOSセンサで受光されることができる。1つ以上のROI内の画素が分析されることができると、画素が露出オーバーになった、露出アンダーになった、または適切に露光されたかどうかが判定されることができる。変更された露光長及び任意の追加のリセットB、リセットF、及び/または読み出しROの時間に対応するように、ROIの露光長が調整され、CMOSセンサの動作が調整されることができる。次に、サンプルが再びプラズマに通され、必要に応じて、適切に露光されるように所望のROI内の画素についての露光時間が調整されてもよい(例えば、露出アンダーの画素の露光時間を長くしてもよい、及び/または露出オーバーの画素の露光時間を短くしてもよい)。
【0104】
CMOSセンサによって測定された光を分析するために、ROIごとの強度、または個別の画素ごとの強度を使用して、CMOSセンサのそのROIを照明するサンプルの実際の集光度を決定することができる。
【0105】
例を上述しているが、それらの例の特徴及び/またはステップは、任意の所望の方法で結合、分割、省略、再配置、改訂、及び/または増強され得る。当業者は、多様な改変、修正、及び改善を容易に想到する。そのような改変、修正、及び改善は、本明細書に明示的に記載されていなくても本明細書の一部となることが意図されており、本開示の精神及び範囲内にあることが意図されている。したがって、上述の説明は単なる例であり、限定するものではない。