(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】光リダイレクタデバイス
(51)【国際特許分類】
G01S 7/481 20060101AFI20240418BHJP
G01S 17/931 20200101ALI20240418BHJP
G01S 17/894 20200101ALI20240418BHJP
G02B 26/12 20060101ALN20240418BHJP
【FI】
G01S7/481 A
G01S17/931
G01S17/894
G02B26/12
(21)【出願番号】P 2022536729
(86)(22)【出願日】2020-12-26
(86)【国際出願番号】 US2020067057
(87)【国際公開番号】W WO2021134037
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-08-08
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】ガセンド,ブレイズ
(72)【発明者】
【氏名】ダフ,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ドロズ,ピエール-イヴ
(72)【発明者】
【氏名】カープラス,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン,ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ブリックナー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】リーバス,アレックス
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0041498(US,A1)
【文献】特表2019-527508(JP,A)
【文献】国際公開第2018/102628(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48-7/51
17/00-17/95
G01C 3/00-3/32
G01B 11/00-11/30
G02B 26/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出および測距(ライダー)システムであって、
送信機であって、
放出光を前記ライダーシステムの環境内に送信するように構成された少なくとも1つの発光体デバイスを備える、送信機と、
前記環境からの戻り光を検出するように構成された受信機であって、
複数のアパーチャ、
複数の光検出器、および
複数の光リダイレクタ素子、を備える、受信機と、を備え、各光リダイレクタ素子が、それぞれのアパーチャから戻り光を受信し、前記戻り光を不等な部分に分離し、前記複数の光検出器のうちの少なくとも2つの光検出器を照明するように構成され、
前記複数の光リダイレクタ素子は、異なる光リダイレクタ素子が結合されて形成された第1の光リダイレクタ素子対、および、異なる光リダイレクタ素子が結合されて形成された第2の光リダイレクタ素子対を含み、前記第1の光リダイレクタ素子対および前記第2の光リダイレクタ素子対が相互にスライド可能に結合されるように形作られている、
ライダーシステム。
【請求項2】
前記各光リダイレクタ素子が、全内部反射によって、前記それぞれのアパーチャからの前記戻り光を前記複数の光検出器のうちの前記少なくとも2つの光検出器に光学的に結合させるように構成されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項3】
前記複数の光リダイレクタ素子が、射出成形可能な光学材料から形成されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項4】
前記複数のアパーチャのうちの少なくとも1つのアパーチャが150ミクロン~300ミクロンの直径を有する、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項5】
前記複数のアパーチャが、アパーチャプレートに形成された1セットの開口部を含み、前記アパーチャプレートが、50ミクロン~200ミクロンの厚さを有する、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項6】
前記複数のアパーチャのそれぞれのアパーチャが、200ミクロン~800ミクロンだけ離間されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項7】
前記複数の光検出器のそれぞれの光検出器が少なくとも1000ミクロンだけ離間されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項8】
前記複数の光検出器が、前記少なくとも1つの発光体デバイスよりも少なくとも2倍大きい、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項9】
前記少なくとも2つの光検出器が第1の光検出器および第2の光検出器を含み、前記
複数の光リダイレクタ
素子が、前記戻り光の第1の部分の第1の光子束で前記第1の光検出器を照明し、かつ、前記戻り光の第2の部分の第2の光子束で前記第2の光検出器を照明するように構成され、前記第1の部分が前記第2の部分よりも大きい、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項10】
前記複数の光検出器のうちの少なくとも1つの光検出器が、固体単一光子感応デバイスを備える、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項11】
光リダイレクタデバイスであって、
複数のアパーチャと、
複数の光検出器と、
複数の光リダイレクタと、を備え、各光リダイレクタが、それぞれのアパーチャから戻り光を受信し、前記戻り光を不等な部分に分離し、前記複数の光検出器のうちの少なくとも2つの光検出器を照明するように構成され、
前記複数の光リダイレクタは、異なる光リダイレクタが結合されて形成された第1の光リダイレクタ対、および、異なる光リダイレクタが結合されて形成された第2の光リダイレクタ対を含み、前記第1の光リダイレクタ対、および、前記第2の光リダイレクタ対が相互にスライド可能に結合されるように形作られている、光リダイレクタデバイス。
【請求項12】
前記各光リダイレクタが、全内部反射射によって、前記それぞれのアパーチャからの前記戻り光を前記複数の光検出器のうちの前記少なくとも2つの光検出器に光学的に結合させるように構成されている、請求項11に記載の光リダイレクタデバイス。
【請求項13】
前記複数の光リダイレクタが、射出成形可能な光学材料から形成されている、請求項11に記載の光リダイレクタデバイス。
【請求項14】
前記複数のアパーチャのうちの少なくとも1つのアパーチャが150ミクロン~300ミクロンの直径を有する、請求項11に記載の光リダイレクタデバイス。
【請求項15】
前記複数のアパーチャが、アパーチャプレートに形成された1セットの開口部を含み、前記アパーチャプレートが50ミクロン~200ミクロンの厚さを有する、請求項11に記載の光リダイレクタデバイス。
【請求項16】
前記複数の光検出器のうちの少なくとも1つの光検出器が、固体単一光子感応デバイスを備える、請求項11に記載の光リダイレクタデバイス。
【請求項17】
車両であって、
光検出および測距(ライダー)システムであって、
送信機であって、
放出光を前記車両の環境内に送信するように構成された少なくとも1つの発光体デバイスを備える、送信機と、
前記環境からの戻り光を検出するように構成された受信機であって、
複数のアパーチャ、
複数の光検出器、および
複数の光リダイレクタ、を備える、受信機と、を備えるライダーシステムを備え、各光リダイレクタが、それぞれのアパーチャから戻り光を受信し、前記戻り光を不等な部分に分離し、前記複数の光検出器のうちの少なくとも2つの光検出器を照明するように構成され、
前記複数の光リダイレクタは、異なる光リダイレクタが結合されて形成された第1の光リダイレクタ対、および、異なる光リダイレクタが結合されて形成された第2の光リダイレクタ対を含み、前記第1の光リダイレクタ対、および、前記第2の光リダイレクタ対が相互にスライド可能に結合されるように形作られている、車両。
【請求項18】
光検出および測距(ライダー)システムが実行する方法であって、
前記ライダーシステムからの放出光を前記ライダーシステムの環境内に送信することと、
戻り光を受信することであって、前記戻り光が、前記ライダーシステムの前記環境内の物体から反射された前記放出光の少なくとも一部分であることと、
前記戻り光を複数のアパーチャを介して複数の光リダイレクタ内に送信することと、を含み、
前記複数の光リダイレクタは、異なる光リダイレクタが結合されて形成された第1の光リダイレクタ対、および、異なる光リダイレクタが結合されて形成された第2の光リダイレクタ対を含み、前記第1の光リダイレクタ対、および、前記第2の光リダイレクタ対が相互にスライド可能に結合されるように形作られている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月27日に出願された米国特許出願第62/954,088号の利益を主張し、その内容は参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
従来の光検出および測距(ライダー)システムは、発光送信機(例えば、レーザダイオード)を利用して、環境内に光パルスを放出することができる。環境内の物体と相互作用する(例えば、物体から反射された)、放出された光パルスは、ライダーシステムの受信機(例えば、光検出器)によって受信され得る。環境内の物体に関する距離情報は、光パルスが放出された最初の時間と反射された光パルスが受信された後続の時間との間の時間差に基づいて決定され得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、概して、環境に関する情報を取得するように構成され得る光検出および測距(ライダー)システムに関する。このようなライダーデバイスは、自律型および半自律型の自動車、トラック、オートバイ、およびそれぞれの環境内をナビゲートおよび移動することができる他の種類の車両などの車両に実装され得る。
【0004】
第1の態様では、光検出および測距(ライダー)システムが提供される。ライダーシステムは、送信機および受信機を含む。送信機は、放出光をライダーシステムの環境内に送信するように構成された少なくとも1つの発光体デバイスを含む。受信機は、環境からの戻り光を検出するように構成されている。受信機は、複数のアパーチャと、複数の光検出器と、複数の光リダイレクタ素子と、を含む。各光リダイレクタ素子は、それぞれのアパーチャから戻り光を受信し、戻り光を不等な部分に分離し、複数の光検出器のうちの少なくとも2つの光検出器を照明するように構成されている。
【0005】
任意選択的に、複数の光リダイレクタ素子は、複数のアパーチャと複数の光検出器との間で実質的に延在する。
【0006】
第2の態様では、光リダイレクタデバイスが提供される。光リダイレクタデバイスは、複数のアパーチャと、複数の光検出器と、複数の光リダイレクタと、を含む。各光リダイレクタは、それぞれのアパーチャから戻り光を受信し、戻り光を不等な部分に分離し、複数の光検出器のうちの少なくとも2つの光検出器を照明するように構成されている。
【0007】
任意選択的に、複数の光リダイレクタは、複数のアパーチャと複数の光検出器との間で実質的に延在する。
【0008】
第3の態様では、車両が提供される。車両は、光検出および測距(ライダー)システムを含む。ライダーシステムは、送信機を含む。送信機は、放出光を車両の環境内に送信するように構成された少なくとも1つの発光体デバイスを含む。また、ライダーシステムは、環境からの戻り光を検出するように構成された受信機も含む。受信機は、複数のアパーチャと、複数の光検出器と、複数の光リダイレクタと、を含む。各光リダイレクタは、それぞれのアパーチャから戻り光を受信し、戻り光を不等な部分に分離し、複数の光検出器のうちの少なくとも2つの光検出器を照明するように構成されている。
【0009】
任意選択的に、複数の光リダイレクタは、複数のアパーチャと複数の光検出器との間で実質的に延在する。
【0010】
第4の態様では、光検出および測距(ライダー)システムのダイナミックレンジを拡大する方法が提供される。方法は、ライダーからの放出光をライダーの環境内に送信することを含む。また、方法は戻り光を受信することも含む。戻り光は、ライダーの環境内の物体から反射された放出光の少なくとも一部分である。また、方法は、戻り光を複数のアパーチャを介して複数の光リダイレクタ内に送信させることを含む。
【0011】
他の態様、実施形態、および実装形態は、添付図面を適宜参照して、以下の詳細な説明を読み取ることによって、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2D】例示的な実施形態による、
図2Cのシステムの代替図を示す。
【
図3A】例示的な実施形態によるミラーアセンブリを示す。
【
図3B】例示的な実施形態による、
図3Aのミラーアセンブリの一部分を示す。
【
図4B】例示的な実施形態による、
図4Aの受信機の代替図を示す。
【
図4C】例示的な実施形態による、
図4Aの受信機の代替図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例示的な方法、デバイス、およびシステムが、本明細書に記載されている。「例」および「例示的」という語は、本明細書においては、「例、事例、または例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用されることを理解されたい。本明細書において「例」または「例示的」であるとして説明されるいずれの実施形態または特徴も、他の実施形態または特徴よりも好ましい、または有利であると必ずしも解釈されるべきではない。本明細書に提示される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を行うことができる。
【0014】
したがって、本明細書に記載される例示的な実施形態は、限定的であることを意味するものではない。本明細書において概略説明され、図に示される本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配列、置換、組み合わせ、分離、および設計が可能であり、これらの構成のすべてが、本明細書で想定される。
【0015】
さらに、文脈上特段の示唆がある場合を除き、各図に示された特徴を、互いに組み合わせて使用することができる。このように、図は一般に、例示されるすべての特徴が実施形態ごとに必要であるわけではないという理解の下に、1つ以上の全体的な実施形態の構成要素の態様として見られるべきである。
【0016】
I.概要
ライダーシステムは、送信機および受信機を含む。送信機は、送信経路上の1つ以上の光学素子(例えば、送信レンズ、回転可能なミラー、および光学ウィンドウ)を経てライダーシステムの環境に光を送信するように構成された1つ以上の発光体デバイス(例えば、各々が1~8個のレーザダイオードを有する1つ以上のレーザバー)を含み得る。
【0017】
回転可能なミラーは、ミラー回転軸を中心に回転するように構成され得る。回転可能なミラーは、光パルスを環境内の様々な場所に誘導するように、1つ以上の発光体デバイスによって放出された光パルスと相互作用するように構成され得る。さらに、回転可能なミラーは、そのような光パルスが環境と相互作用して戻り光パルスを形成した後、光パルスを受信機に誘導するように構成され得る。
【0018】
例示的な実施形態において、ミラー回転軸は、発光体デバイスのうちの1つ以上の発光軸に垂直であり得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の発光体デバイスの発光軸は、ミラー回転軸と交差しないように位置付けられ得る。ライダーシステムの少なくとも一部分は、方位角回転速度(例えば、3Hz~60Hz)で第1の軸を中心に回転するように構成され得る。
【0019】
いくつかの例において、第1の軸は、ミラーの回転軸に垂直であり得る。そのようなシナリオにおいて、ライダーシステムに関連する方位角範囲にわたって放出された光ビームを走査するように、少なくとも光学ウィンドウおよび回転可能なミラーが第1の軸を中心に回転され得る。回転可能なミラーがミラーの回転軸を中心に回転すると、放出された光ビームが、ライダーシステムに対して様々な仰角で走査され得る。
【0020】
換言すると、回転可能なミラーは、回転軸を中心に回転すると同時に、レーザ光源からの光を方位角範囲および仰角範囲の双方で広い視野にわたってライダーシステムの環境に誘導するように構成され得る。この大きな視野角にわたって光を誘導することにより、ライダーシステムは、大きな三次元体積内の物体に関する測距情報を提供し得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、ライダーシステムは、システムの周囲の方位角範囲で180度を超え(例えば、210度または360度)、かつ、仰角範囲で90度を超えて(例えば、95度、110度、120度、150度、またはそれ以上)広がり得る視野についての情報を提供するように構成され得る。様々な視野の他のサイズおよび形状が可能であり、想定される。いくつかの例において、複数の発光体デバイスの利用に基づいて、ライダーシステムは、1度未満(例えば、方位角または仰角のビーム間で0.2度~0.6度、またはそれ以下)の方位角分解能または仰角分解能を提供し得る。
【0022】
いくつかの実施形態において、回転可能なミラーは、シャフトに結合された三面または四面のミラー面を含んでよい。より多くの、またはより少ない側面を備えた回転可能なミラーが可能であり、想定されるシャフトは、鋼鉄で作成され得、四面ミラー面がシャフトの軸の中心を回転できるようにシャフトが回転するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ミラーは、射出成形されたプラスチック(例えば、ポリカーボネート)本体を含み得る。このようなシナリオにおいて、四面ミラー面は、金、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン、プラチナ、またはアルミニウムなどの1つ以上の堆積材料を含み得る。
【0023】
光パルスが環境内の不規則で、かつ/または未知の位置に反らされる可能性があるため、ミラーの表面の変形は望ましくない。さらに、ミラー本体(例えば、プラスチック)とシャフト(例えば、鋼鉄)との間の熱膨張係数(CTE)の不一致は、動的に変化し得る望ましくない温度依存の変形を引き起こす可能性がある。
【0024】
いくつかの実施形態において、ミラーの本体は、シャフトとミラーとの間のCTEの不一致に関連する変形の問題を低減するために、実質的に中空であり得る。例えば、四面ミラー面は、複数の可撓性部材(例えば、四面ミラー面の各頂点からシャフトに向かって延在する4つの部材)を経てシャフトに結合され得る。可撓性部材は、直線または湾曲であり得る。いくつかの実施形態において、可撓性部材は、ねじれ状態にあるときは実質的に堅いが、半径方向軸に沿って弾性であり得る。いくつかの実施形態において、シャフトの少なくとも一部分は、八角形の断面または別の種類の対称の断面(例えば、正方形または六角形の断面など)を有し得る。様々な例において、シャフトの断面は、シャフトに対して多面回転可能なミラーの滑りが防止されるように形作られるか、または別様に構成され得る。
【0025】
いくつかの実施形態において、回転可能なミラーは、容易に交換可能で、かつ/または保守可能であるように構成され得る。例えば、回転可能なミラーは、シャフトおよび駆動磁石に機械的に結合されてよい。他の実施形態において、回転可能なミラーは、ライダーシステムの光共振器内で送信経路と受信経路とを光学的に分離するように構成された平坦なディスク形状の不透明な材料を含み得る光学ミラーバッフルを含んでよい。いくつかの例において、回転可能なミラーは、ライダーシステムの他の要素から容易に取り外せるように構成され得るミラーブラケットに結合されてよい。そのようにして、回転可能なミラー(および関連する構成要素)は、容易に保守および/または交換され得る。いくつかの実施形態において、回転可能なミラーは、他の可能性の中でも、回転ベアリング、シャフトの摩耗など、様々な構成要素の摩耗および破損のために保守を必要とする場合がある。
【0026】
いくつかの実施形態において、エンコーダ磁石は、回転可能なミラーのシャフトに結合され得る。そのようなシナリオにおいて、エンコーダ磁石は、回転可能なミラーの回転位置を示す情報を提供するように構成され得る。例えば、エンコーダ磁石を利用して、回転可能なミラーの複数の反射面の「ゼロ角度」を決定し得る。他の可能性の中でも、エンコーダ磁石は、環境内で感知された物体の測位精度および再現性を向上させるのに役立ち得る。様々な例において、同一の磁石がエンコーダ磁石およびミラー駆動モータとして機能してよい。すなわち、同一の磁石が、ミラー位置を感知するだけでなく、シャフトおよびミラーを回転可能に作動させるように構成されてよい。
【0027】
1つの特定の実装形態において、光学ウィンドウの幅は、20mm~25mmであってよい。他のサイズも可能である。いくつかの例において、光学ウィンドウは、第1の回転軸に対してオフセット角度(例えば、10度)で傾斜されてよい。いくつかの実施形態において、ライダーシステムは、(例えば、除氷および/または水の凝縮の可能性を低減するためなど)光学ウィンドウの温度を制御するように構成され得る。1つの実施形態において、ライダーシステムは、光学ウィンドウ上に、近接して、または隣接して位置付けられた1つ以上の加熱素子(例えば、周囲抵抗器、透明抵抗膜など)を含んでよい。別の実施形態において、ライダーシステムは、空気を回転可能なミラーに誘導するように構成された空気ダクトを含んでよく、回転可能なミラーは、空気を光学ウィンドウに向けて方向転換するように配列されてよい。1つの例として、方向転換された空気が光学ウィンドウを霜取りするか、または別様に、光学ウィンドウの温度を制御もしくは調整し得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、受信機は、複数の光リダイレクタ素子および対応する複数の光検出器(例えば、4個~16個の検出器)を含み得る。光検出器は、受信経路内の1つ以上の光学素子(例えば、光学ウィンドウ、回転ミラー、受光レンズ、およびピンホールアパーチャ)を経て戻り光を検出するように構成される。戻り光は、送信機から送信され、環境内の物体によって受信機に向かって反射された光である。光リダイレクタ素子は、ピンホールアパーチャおよび受光レンズを介して受信機に入る戻り光をそれぞれの光検出器に誘導するように構成され得る。いくつかの実施形態において、光リダイレクタ素子は、全内部反射を使用して、戻り光の部分を各光検出器に向かって光学的に結合させ得る。いくつかの実施形態において、光リダイレクタ素子は、可能な限り多くの戻り光束を効率的に利用するように、戻り光のそれぞれの部分を分離するように構成され得る。
【0029】
例示的な実施形態では、光検出器の数は、発光体デバイスの数よりも多くなり得る。1つの例として、光リダイレクタデバイスは、複数の光検出器によって検出されるように、戻り光のそれぞれの部分を空間的に分離するように構成され得る。いくつかの実施形態において、光リダイレクタ素子は、戻り光の第1の部分の第1の光子束で第1の光検出器を照明し、戻り光の第2の部分の第2の光子束で第2の光検出器を照明するように、戻り光を不等な部分に分離し得る。このようなシナリオにおいて、第1の光子束は、第2の光子束と少なくとも1桁異なり得る。したがって、受信機は、各光検出器に提供されるそれぞれの光子束が類似している場合よりも、所与のシーン内でより広いダイナミックレンジを検出するように構成され得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、光リダイレクタ素子は、400~600ミクロンの間隔で離間された4つのピンホールから光を空間的に分離し、それぞれのピンホールよりも広い間隔(例えば、1000ミクロン以上離れている)で離間され得る光検出器に光を誘導ように構成された4つの全内部反射光学素子を含み得る。また、光リダイレクタ素子は、それぞれの検出器のアクティブ領域をより完全に満たすために拡張ビームを提供してもよい。様々な実施形態において、光リダイレクタ素子は、物理的に対でグループ化され得る。そのようなシナリオにおいて、光リダイレクタ素子の第1の対は、光リダイレクタ素子の第2の対とインターロックおよび/またはインターリーブするように構成されるか、または別様に形作られ得る。例えば、光リダイレクタ素子の第1および第2の対は、蟻継手を経るなどして、相互にスライド可能に結合するように構成され得る。したがって、光リダイレクタ素子のそれぞれの結合端は、従来の射出成形処理で可能であり得るものよりも、より狭い間隔で離間され得る。
【0031】
いくつかの実施形態において、ピンホールアパーチャは、ステンレス鋼から形成された薄いプレートであってよい。しかしながら、他の材料が可能であり、想定される。ピンホールアパーチャプレートは、約100ミクロンの厚さであってよい。各ピンホールは、直径が200~300ミクロンであってよく、ピンホールアパーチャプレートは、各発光体デバイスに対して1つのピンホールを含み得る(例えば、4つの発光体デバイスの場合は4つのピンホールを含み得る)。
【0032】
いくつかの実施形態において、複数の光検出器が2つのセットにグループ化され得る。例えば、複数の光検出器が、4つの一次光検出器および4つの二次光検出器を含み得る。このようなシナリオにおいて、戻り光の第1の部分が4つの一次光検出器で検出され得る。4つの一次光検出器に入射する光の一部が、4つの一次光検出器の上面から反射され得る。反射光は、4つの二次光検出器に向かって再誘導され、かつ/または反射され得る。このようなシナリオは、光ビームを分割する必要がなく、他の光学素子(ビームスプリッター、ミラーなど)が必要ないため、有益であり得る。換言すると、戻り光が一次光検出器に集束または誘導され得、光の一部分が二次光検出器と相互作用するように反射または偏向され得る。二次光検出器への結合を低減する他の方式も想定され、可能である。そのため、一次光検出器は、戻り光の大部分(例えば、90%以上)によって照明され得る。二次光検出器は、戻り光の10%未満で照明され得る。このようなシナリオにおいて、一次光検出器と二次光検出器との組み合わせにより、標準の検出器アレイよりも広いダイナミックレンジ(例えば、4~6桁以上)を提供し得る。
【0033】
いくつかの実施形態において、送信経路および受信経路は、同一の回転可能なミラーと交差する可能性がある。例えば、回転可能なミラーは、複数の反射面を備えた直角プリズムまたは三角プリズムとして形作られ得る。このようなシナリオにおいて、複数の発光体デバイスから放出された光は、光学ウィンドウを経てライダーシステムの外部環境へと再誘導されるように、回転可能なミラーの一部分と相互作用し得る。外部環境内の物体と相互作用すると、光の少なくとも一部分が戻り光として反射され得る。戻り光は、光学ウィンドウおよび回転可能なミラーの第2の部分と相互作用し、複数の光検出器に再誘導され得る。いくつかの実施形態において、回転可能なミラーの第1の部分および回転可能なミラーの第2の部分は、光学ミラーバッフルによって分離され得る。このようなシナリオにおいて、ミラーバッフルが回転可能なミラーに結合され得、フラットディスクのような形状にされ得る。ミラーバッフルは、フラットディスクが回転軸に垂直な平面に沿って配向されるように、回転可能なミラーの回転軸にその中心が置かれ得る。
【0034】
例示的なシステムおよび方法は、任意選択的に光フィードバックを利用し得る。1つの例として、光フィードバックシステムは、光学バッフルを通る内部光路と、1つ以上の内部反射器と、を含み得る。送信機および受信機は、共通の光共振器に配置され得る。光共振器は、光バッフルによって受信機部分と送信機部分とに実質的に分離され得る。内部光路は、光共振器の2つの部分を光学的に結合し得る光バッフル内のピンホールまたは他の開口部を含み得る。一例として、光学バッフルの開口部は、直径約1mmの円形の開口部であり得る。しかしながら、他のサイズおよび/または他の形状の開口部もまた想定され、可能である。
【0035】
いくつかの実施形態において、1つ以上の内部反射器は、送信機によって放出された光を反射および/または拡散し得る。そのようなシナリオにおいて、1つ以上の内部反射器は、送信機によって放出された光を内部光路に向かって反射および/または拡散するように配置され得る。例えば、放出された光は、第1の内部反射器から光学バッフルの開口部に向かって、光共振器の受信機部分に反射され得る。光が光共振器の受信機部分に再誘導されると、それは第2の内部反射器と相互作用し得る。第2の内部反射器は、光を受信機に向かって反射または拡散するように配向または配置され得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、受信機は、複数の光検出器を含む。光検出器は、例えば、シリコン光電子増倍管(SiPM)またはアバランシェフォトダイオード(APD)などの光検出器を含み得る。他の種類の光検出器が可能であり、想定される。様々な例において、1つ以上の内部反射器が、ポリカーボネート材料を含み得る。他の種類の拡散板ならびに/または部分的に反射する表面および/もしくは材料が可能であり、想定される。いくつかの実施形態において、内部反射器は、低効率反射器(例えば、受信機によって放出される10億光子当たり0.1%未満の反射率、0.05%未満の反射率、または10未満の反射光子)として機能し得る。いくつかの実施形態において、内部反射器はパターン化(例えば、点描、隆起、くぼみ、溝、または別様に非平坦/水平な表面)され得る。いくつかの実施形態において、内部反射器は、放物線部および/または円錐部を備えた表面を含み得る。このようなシナリオにおいて、内部反射器の表面は、1次元または2次元で湾曲され得る。任意選択的に、内部反射器のサイズは、結合量を調節するように構成、調整、または選択され得る。
【0037】
いくつかの例において、光フィードバックシステムをライダー用途で利用し得る。例えば、送信機は、ライダーの(例えば、複数の発光体デバイスから放出される)測距光パルスの光源としても機能し得る。さらに、受信機は、環境内の物体までの距離を決定するために、光パルスの飛行時間を決定する光検出器(または光検出器アレイ)としてさらに機能し得る。いくつかの実施形態において、内部光路を経て受信される光パルスは、例えば、環境内の較正ターゲットまたは既知の特徴によって提供されるものよりも信頼性の高い「ゼロ時間」基準を表し得る。このような較正ターゲットおよび既知の機能は、環境内で常に利用できるとは限らない。さらに、温度に依存する電子遅延により、一度の較正処理が長時間となり、かつ/または不正確になる。したがって、リアルタイム光フィードバックシステムは、時間依存オフセットを決定することができる連続範囲基準を提供し得る。
【0038】
追加的または代替的に、例示的な光フィードバックシステムは、送信電力をより直接的に推定および/または予測する方式を提供し得る。すなわち、いくつかの例において、内部反射器を経て受信機によって受信される光の量は、全体的な送信光パワーに比例し得る。例えば、光検出器のうちの1つ以上の出力信号が、出力信号と全体的な送信光パワーとの間の関連についての情報を提供するルックアップテーブルと比較され得る。このように、光フィードバックシステムは、ショットごとにライダーシステムの光出力を直接測定する方式を提供し得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、例示的なシステムおよび方法は、遮蔽物検出システムを含み得る。そのような遮蔽物検出システムは、本明細書に記載のシステム内の光学ウィンドウまたは別の光学素子内のほこり、汚れ、および/または亀裂の存在を決定する方式を提供し得る。遮蔽物検出システムは、カメラと、フラッシュ照明器と、一次反射面と、光学素子(例えば、光学ウィンドウ)とを含み得る。カメラは、CMOSカメラまたは別の種類のビデオキャプチャデバイスを含み得る。フラッシュ照明器は、赤外線LEDまたは別の種類の発光体デバイスを含み得る。
【0040】
フラッシュ照明器は、一次反射面に向かって光を放出するように構成され得る。一次反射面は、放出された光を回転可能なミラーに再誘導するように位置付けられ得る。いくつかの実施形態において、一次反射面は、アスペクト比が少なくとも8:1(例えば、長さ:幅)の矩形状のミラーであり得る。一次反射面の他の形状も可能である。そのようなシナリオにおいて、回転可能なミラーは、ある範囲の角度(例えば、仰角が110度を超える)にわたって視野を掃引するように、回転軸を中心に回転するように構成され得る。そのようにして、フラッシュ照明器は、回転可能なミラーの反射面の回転位置に基づいて、ある範囲の仰角に照明光を提供し得る。そのようなシナリオにおいて、一次反射面の長軸は、回転可能なミラーの回転軸に実質的に平行に配置され得る。本明細書の例示的な実施形態は一次反射面を含むが、いくつかの例において、一次反射面が存在する必要はないことが理解されよう。さらに、例示的な実施形態は、特定の場所にあるものとして一次反射面を含むが、一次反射面は他の場所に配置され得ることが理解されよう。例えば、いくつかの実施形態は、パッケージングおよび他の空間的(例えば、ハウジング)制約を容易にするために、ビーム経路に沿った反射面を含んでよい。いくつかの実施形態において、フラッシュ照明器のパルス持続時間は、ミラーの回転速度に比べて短くなり得る。このようなシナリオにおいて、照明器がミラーを介して光学素子の所望の領域を一時的に照明している間、回転ミラーは効果的に「停止」される。例えば、照明器は、10ミリ秒、1ミリ秒、またはそれ以下のパルス時間を有する光パルスを提供するように構成され得る。さらに、カメラの露光時間はミラーの回転速度に比べて長くなる可能性があるため、複数のフラッシュを使用してウィンドウを照明し、それによってカメラの信号量を増やすことができる。
【0041】
光学素子は、照明光の少なくとも一部分が光学素子に入射するように、回転可能なミラーに光学的に結合されている。カメラは、一次反射面のイメージを取り込むように位置付けられ得る。このようなシナリオにおいて、回転可能なミラーが回転軸を中心に回転するときに、カメラが光学素子の様々な「スライス」部分のイメージを取り込み得る。いくつかの実施形態において、カメラは、光学素子に焦点を合わせるために、固定焦点距離レンズを含み得る。したがって、遮蔽物検出器システムは、光学素子に隣接する、またはその内部の破片、亀裂、または他の種類の遮蔽物体を検出するように構成され得る。
【0042】
このようなシナリオにおいて、遮蔽物検出システムの少なくとも一部分は、受信機および送信機と同一の光共振器内に配置され得る。例えば、一次反射面は、ライダーシステムの一次動作を光学的に遮蔽(例えば、妨害)することを回避するように、送信機の送信経路および/または受信機の受信経路に隣接して、またはその外側に位置付けられ得る。そのようにして、遮蔽物検出システムは、ライダーシステムの光学素子(例えば、一次光学ウィンドウ)上で、または隣接して遮蔽物を検出するように構成され得る。
【0043】
II.例示的なシステム
図1は、例示的な実施形態によるシステム100を示す。いくつかの実施形態において、システム100は、レーザに基づく距離および測距(ライダー)システム、またはその一部分であり得る。そのようなシナリオにおいて、システム100は、視野17内の物体12を示す情報を提供するように、環境10に光パルスを放出するように構成され得る。本明細書で説明するように、システム100は、車両の外部環境に関する情報を提供するために、車両に結合され得る。
【0044】
システム100は、第1の軸102を中心に回転するように構成された回転可能なベース110を含む。いくつかの実施形態において、ベースアクチュエータ112は、3ヘルツ~60ヘルツ(例えば、毎分180回転(RPM)~3600RPM)の方位角回転速度で第1の軸102を中心に回転可能なベース110を回転させるように動作可能であり得る。ただし、他の方位角回転速度も可能であり、想定される。いくつかの実施形態において、ベースアクチュエータ112は、所望の回転速度で回転するようにコントローラ150によって制御され得る。そのようなシナリオにおいて、コントローラ150は、単一の目標回転速度で回転するようにベースアクチュエータ112を制御することができ、かつ/または、コントローラ150は、可能な回転速度の範囲内でベースアクチュエータ112の所望の回転速度を動的に調整し得る。
【0045】
いくつかの実施形態において、ベースアクチュエータ112は、電気モータを含み得る。例えば、電気モータは、回転可能なベース110のシャフト118を回転させるように動作可能であり得る固定子116および回転子114を含み得る。いくつかの実施形態ではベースアクチュエータ112は、ブラシレスモータ、直流(DC)モータ、または別の種類の回転アクチュエータであり得る。いくつかの実施形態において、シャフト118は、1つ以上のベアリング119を介して回転可能なベース110に結合され得る。ベアリング119は、回転ベアリングまたは別の種類の低摩擦ベアリングを含み得る。
【0046】
いくつかの実施形態において、システム100は回転可能なベース110を含む必要はない。そのようなシナリオにおいて、ハウジング160内のシステム100の1つ以上の要素は、第1の軸102を中心に回転するように構成されてよい。しかしながら、他の場合には、システム100のいくつかの要素は、第1の軸102を中心に回転する必要がない。したがって、そのような実施形態において、システム100は、他の可能性の中でも、ラインスキャン用途、シングルポイントスキャン用途に利用され得る。
【0047】
また、システム100はシャフト134を備えたミラーアセンブリ130と、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成されたミラー本体133とを含む。いくつかの実施形態において、ミラー回転軸131は、第1の軸102に対して実質的に垂直(例えば、垂直面の0~10度以内)であり得る。例示的な実施形態において、ミラーアクチュエータ136は、100Hz~1000Hz(例えば、6,000RPM~60,000RPM)のミラー回転速度でミラー回転軸131を中心にミラー本体133を回転させるように構成され得る。いくつかの状況において、ミラー本体133は、回転期間内(例えば、3.3ミリ秒~1ミリ秒)にミラー回転軸131を中心に回転するように構成され得る。
【0048】
ミラーアクチュエータ136は、DCモータ、ブラシレスDCモータ、ACモータ、ステッピングモータ、サーボモータ、または別の種類の回転アクチュエータであり得る。ミラーアクチュエータ136は様々な回転速度または所望の回転速度で動作され得、さらに、ミラーアクチュエータ136がコントローラ150によって制御され得ることは理解されよう。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態において、ミラーアセンブリ130は、複数の反射面132を含む。例えば、複数の反射面132は、4つの反射面(例えば、反射面132a、132b、132c、および132d)を含み得る。様々な実施形態において、反射面132は、金、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン、白金、またはアルミニウムのうちの少なくとも1つから形成され得る。そのようなシナリオにおいて、ミラーアセンブリ130のミラー本体133が矩形のプリズム形状を有するように、4つの反射面をミラー回転軸131を中心に対称に配列され得る。ミラーアセンブリ130が4つより多い、または少ない反射面を含み得ることは理解されよう。したがって、ミラーアセンブリ130は、4つより多い、または少ない反射面を有する多面プリズム形状として形付けられ得る。例えば、ミラーアセンブリ130は、3つの反射面を有し得る。そのようなシナリオにおいて、ミラー本体133は三角形の断面を有し得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、ミラー本体133は、複数の反射面132をシャフト134に結合するように構成され得る。そのようなシナリオにおいて、ミラー本体133は実質的に中空であり得る。様々な実施形態において、ミラー本体133の少なくとも一部分は、八角形の断面および/または4回対称性を有し得る。1つの例において、ミラー本体133は、ポリカーボネート材料を含んでよい。この例において、ミラー本体133の八角形および/または4回対称構成により、ミラー本体の回転中にシャフト134上のミラー本体133のポリカーボネート材料が滑る可能性が容易に低減され得る。他の例も、同様に可能である。
【0051】
いくつかの実施形態において、ミラー本体133は、複数の可撓性支持部材138を含み得る。そのようなシナリオにおいて、少なくとも1つの可撓性支持部材138が直線状であり得る。追加的または代替的に、少なくとも1つの可撓性支持部材138が湾曲され得る。いくつかの実施形態において、可撓性支持部材のシステムの形状に基づいて、ミラー本体133は、(例えば、負荷を伝達するために)いくつかの方向に剛性であり、熱膨張に対応するためにいくつかの方向に弾性であり得る。例えば、可撓性支持部材138は、ねじれているときに実質的に剛性であり、かつ、回転軸に垂直な力に応答して実質的に弾性であるように構成され得る。様々な実施形態において、ミラー本体133は、射出成形材料から形成され得る。さらに、シャフト134は、鋼鉄または別の構造材料から形成され得る。
【0052】
いくつかの実施形態において、ミラーアセンブリ130は、シャフト134に結合され得るエンコーダ磁石139を含み得る。そのようなシナリオにおいて、エンコーダ磁石139は、送信機127および受信機121に対する回転可能なミラーアセンブリ130の回転位置を示す情報を提供するように構成される。
【0053】
いくつかの実施形態において、エンコーダ磁石139はまた、(例えば、ミラーアクチュエータ136に含まれる)ミラーモータ磁石として構成されてもよい。これらの実施形態において、システム100は、磁石139を使用して、回転可能なミラーアセンブリ130の回転位置の測定および調整の双方を容易にし得る。1つの例示的な実施形態において、磁石139は、円形に配列された複数の磁石の1つ(例えば、磁石リングなど)であってよく、ミラーアセンブリの回転を引き起こすために(例えば、アクチュエータ136で生成された)磁場と相互作用するよう構成されてよい。他の実施形態が可能である。
【0054】
様々な例において、ミラーアセンブリ130は、追加的または代替的に、ミラーアセンブリ130の少なくとも一部分をハウジング160などのシステム100の他の要素に結合するように構成された結合ブラケット135を含み得る。結合ブラケット135は、1つ以上のコネクタ137を介してミラーアセンブリ130をハウジング160に取り付けるように構成され得る。そのようなシナリオにおいて、結合ブラケット135およびコネクタ137は、システム100の他の要素から容易に取り外し可能であるように構成され得る。このような取り外しの容易さは、より良い再較正、保守、および/または修理のオプションを提供し得る。
【0055】
システム100は、回転可能なベース110に結合された光共振器120をさらに含む。光共振器は、少なくとも1つの発光体デバイス126および発光体レンズ128を有する送信機127を含む。例示的な実施形態において、少なくとも1つの発光体デバイス126は、1つ以上のレーザダイオードを含み得る。他の種類の光源が可能であり、想定される。少なくとも1つの発光体デバイス126および発光体レンズ128は、発光軸18を規定するように配列される。
【0056】
様々な実施形態において、回転可能なミラーアセンブリ130は、環境10内の場所に向かって放出光を送信し、そこから戻り光を受け取るように、ミラー回転軸131を中心に制御可能に回転するように構成され得る。
【0057】
また、光共振器120は、環境10からの戻り光16を検出するように構成された受信機121も含む。様々な実施形態において、受信機121は、所定の波長帯域内の光(例えば、800~1600nmの間の赤外光)を送信するように構成されたバンドパスフィルタを含み得る。受信機121は、複数の光検出器122を含む。1つの例として、複数の光検出器122は、少なくとも1つの固体単一光子感応デバイスを含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、複数の光検出器122は、1つ以上のシリコン光電子増倍管(SiPM)を含み得る。このようなシナリオにおいて、SiPMはそれぞれ複数(例えば、2次元アレイ)の単一光子アバランシェダイオード(SPAD)を含み得る。追加的または代替的に、複数の光検出器122は、アバランシェフォトダイオード(APD)、赤外線フォトダイオード、光伝導体、PINダイオード、または別の種類の光検出器を含み得る。さらに、焦点面アレイまたは別の種類のイメージセンサなどの複数の光検出器を組み込んだシステムも可能であり、想定されることが理解されよう。
【0058】
複数の光検出器122は、少なくとも1つの発光体デバイス126の各発光体デバイスに対して、2つ以上の光検出器のそれぞれのセットを含む。様々な実施形態において、少なくとも1つの発光体デバイス126は、光パルスが送信光14としてシステム100の環境10に向かって再誘導されるように、ミラーアセンブリ130と相互作用する光パルスを放出するように構成され得る。このようなシナリオでは、光パルスの少なくとも一部分は、飛行時間、物体12までの範囲、および/または点群のうちの少なくとも1つを決定するように、戻り光16としてシステム100に向かって反射され、複数の光検出器122によって受信され得る。
【0059】
例示的な実施形態において、光検出器122は、コントローラ150に出力信号を提供し得る。例えば、出力信号は、環境10の視野17の所与の部分に向かう所与の光パルスの飛行時間を示す情報を含み得る。追加的または代替的に、出力信号は、環境10の範囲マップまたは点群の少なくとも一部分を示す情報を含み得る。
【0060】
いくつかの実施形態において、2つ以上の光検出器の各セットは、一次光検出器123および二次光検出器125を含み得る。一次光検出器123は、所与の発光体デバイスから放出される光パルスに対応する戻り光16の第1の部分を受信するように構成される。そのようなシナリオにおいて、二次光検出器125は、所与の発光体デバイスから放出された戻り光の第2の部分を受信するように構成される。
【0061】
様々な実施形態において、戻り光16の第1の部分および戻り光16の第2の部分は、大きく異なる強度を有し得る。例えば、戻り光16の第1の部分は、戻り光16の第2の部分よりも光子束において少なくとも1桁大きくなり得る。
【0062】
例示的な実施形態において、少なくとも1つの発光体デバイス126は、4要素のレーザダイオードバー(例えば、レーザバー上に配置された4つの個別の光源)を含み得る。そのようなシナリオにおいて、複数の光検出器122は、4つの一次光検出器(例えば、一次光検出器123a、123b、123c、および123d)を含み得る。各一次光検出器は、レーザダイオードバー上のそれぞれの発光体に対応し得る。さらに、複数の光検出器122は、4つの二次光検出器(例えば、第2の光検出器125a、125b、125c、および125d)を含み得る。各二次光検出器は、レーザダイオードバー上のそれぞれの発光体に対応し得る。
【0063】
代替の実施形態において、少なくとも1つの発光体デバイス126は、2つ以上のレーザダイオードバーを含んでよく、レーザバーは、4つより多い、または少ない発光体デバイスを含んでよい。
【0064】
いくつかの実施形態において、発光体デバイス126は、発光体デバイス126に1つ以上のレーザ光パルスを放出させるように動作可能なレーザパルサ回路に結合され得る。そのようなシナリオにおいて、レーザパルサ回路は、コントローラ150を含み得るトリガソースに結合され得る。発光体デバイス126は、赤外光(例えば、905nmなどの800~1600ナノメートル(nm)の波長を有する光)を放出するように構成され得る。しかしながら、他の光の波長が可能であり、想定される。
【0065】
また、受信機121は光検出器レンズ124を含む。複数の光検出器122および光検出器レンズ124は、受光軸19を規定するように配列されている。
【0066】
さらに、受信機121は、アパーチャプレート176の開口部であり得る複数のアパーチャ178を含む。様々な実施形態において、アパーチャプレート176は、50ミクロン~200ミクロンの厚さを有し得る。追加的または代替的に、複数のアパーチャ178のうちの少なくとも1つのアパーチャは、150ミクロン~300ミクロンの直径を有し得る。しかしながら、この範囲よりも大きい、および小さい他のアパーチャサイズが可能であり、想定される。さらに、例示的な実施形態において、複数のアパーチャ178のそれぞれのアパーチャは、200ミクロン~800ミクロンで離間され得る。他のアパーチャ間隔が可能であり、想定される。
【0067】
また、受信機121は、1つ以上の光リダイレクタ129も含み得る。そのようなシナリオにおいて、各光リダイレクタ129は、それぞれのアパーチャからの戻り光16のそれぞれの部分を、複数の光検出器122の少なくとも1つの光検出器に光学的に結合させるように構成され得る。例えば、各光リダイレクタは、全内部反射によって、それぞれのアパーチャからの戻り光のそれぞれの部分を複数の光検出器の少なくとも1つの光検出器に光学的に結合させるように構成され得る。
【0068】
いくつかの実施形態において、光リダイレクタ129は、射出成形可能な光学材料から形成され得る。そのようなシナリオにおいて、光リダイレクタ129は、第1の素子対および第2の素子対が相互にスライド可能に結合するように形作られているような素子対で、互いに結合されている。例示的な実施形態において、光リダイレクタ129は、戻り光16の第1の部分の第1の光子束で第1の光検出器を照明し、戻り光16の第2の部分の第2の光子束で第2の光検出器を照明するように、戻り光16を不等な部分に分離するように構成される。いくつかの実施形態において、光リダイレクタ129の1つ以上の表面は、受信機チャネル間のクロストークを抑制または排除するようにコーティングまたは形作られ得る。一例として、光リダイレクタ129の1つ以上の表面は、受信機チャネル間のクロストークを抑制または排除するように構成された不透明な光学材料でコーティングされ得る。
【0069】
いくつかの例において、光リダイレクタ129は、第1の光検出器に投射される戻り光16の第1の部分(および/または第2の光検出器に投射される戻り光16の第2の部分)のビーム幅を拡大するように構成されてもよい。このようにして、例えば、戻り光16のそれぞれの部分が投射されるそれぞれの光検出器での検出面積は、それらの関連するアパーチャの断面積よりも大きくなり得る。
【0070】
様々な例示的な実施形態において、回転可能なベース110、ミラーアセンブリ130、および光共振器120は、視野17を提供するように配置され得る。いくつかの実施形態において、視野17は、第1の軸102を中心に360度の方位角範囲と、ミラー回転軸131を中心に60度~120度(例えば、少なくとも100度)の仰角範囲とを含み得る。1つの実施形態において、仰角範囲は、システム100が第1の軸102の方向に沿って(および/または実質的に平行に)1つ以上の放出ビームを誘導することが可能となるように構成され得る。他の方位角範囲および仰角範囲が可能であり、想定されることが理解されよう。
【0071】
いくつかの実施形態において、視野17は、2つ以上の連続した角度範囲(例えば、「分割された」視野または不連続な視野)を有し得る。1つの実施形態において、2つ以上の連続する角度範囲は、第1の軸102の同一側から離れて延在してよい。代替的に、別の実施形態において、2つ以上の連続する角度範囲は、第1の軸102の反対側から離れて延在してよい。例えば、第1の軸102の第1の側は、0度~180度の仰角に関連付けられてよく、第1の軸の第2の側は、180度~360度の仰角に関連付けられてよい。
【0072】
いくつかの実施形態において、システム100は、光学ウィンドウ162を有する回転可能なハウジング160を含む。光学ウィンドウ162は、平坦なウィンドウを含み得る。追加的または代替的に、光学ウィンドウ162は、湾曲したウィンドウおよび/または屈折光パワーを備えたウィンドウを含み得る。1つの例として、湾曲したウィンドウは、光ビームの品質のいくらかの損失または劣化と引き換えに、(平坦な光学ウィンドウと比較して)拡張された視野を提供し得る。そのようなシナリオにおいて、光パルスは、光学ウィンドウ162を通じて環境10に向けて放出され、送信され、受信され得る。さらに、1つの光学ウィンドウが本明細書の様々な実施形態で説明されているが、2つ以上の光学ウィンドウを有する例が可能であり、想定されることが理解されよう。
【0073】
光学ウィンドウ162は、放出された光パルスの波長(例えば、赤外線波長)などの波長を有する光に対して実質的に透明であり得る。例えば、光学ウィンドウ162は、放出された光パルスを、赤外線波長範囲内で80%より高い透過効率で透過させるように構成された光学的に透明な材料を含み得る。1つの実施形態において、光学ウィンドウ162の透過効率は、98%以上であってよい。別の実施形態において、光学ウィンドウ162の透過効率は、光学ウィンドウ162に入射する送信および/または受信光の入射角に応じて変化し得る。例えば、光が比較的大きい入射角から光学ウィンドウに入射する場合は、光が比較的小さい入射角から入射する場合よりも透過効率が低くなり得る。
【0074】
いくつかの例において、光学ウィンドウ162は、ポリマー材料(例えば、ポリカーボネート、アクリルなど)、ガラス、石英、またはサファイアから形成され得る。赤外光に対して実質的に透過性である他の光学材料が可能であり、想定されることが理解されよう。
【0075】
いくつかの実施形態において、回転可能なハウジング160の他の部分は、ブラックテープ、吸収性塗料、カーボンブラック、ブラック陽極酸化、マイクロアーク酸化処理された表面または材料、および/または別の種類の光学的に吸収性のある反射防止表面もしくは材料などの光学的に吸収性のある材料でコーティングされ得るか、または形成され得る。
【0076】
システム100の様々な要素は、異なる配列で配置され得る。例えば、例示的な実施形態において、受光軸19または発光軸18のうちの少なくとも1つは、ミラー回転軸131と交差しない。
【0077】
システム100は、コントローラ150を含む。コントローラ150は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)のうちの少なくとも1つを含む。追加的または代替的に、コントローラ150は、1つ以上のプロセッサ152とメモリ154とを含み得る。1つ以上のプロセッサ152は、汎用プロセッサまたは特殊用途プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ、グラフィックスプロセッサユニットなど)を含んでよい。1つ以上のプロセッサ152は、メモリ154に記憶されているコンピュータ可読プログラム命令を実行するように構成され得る。したがって、1つ以上のプロセッサ152は、プログラム命令を実行して、本明細書に記載の機能および動作の少なくともいくつかを提供することができる。
【0078】
メモリ154は、1つ以上のプロセッサ152によって読み取りまたはアクセスされ得る1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、またはその形態をとってもよい。1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ152の少なくとも1つと全体的または部分的に一体化され得る光メモリ、磁気メモリ、有機メモリ、もしくは他のメモリ、またはディスクストレージのような揮発性および/もしくは不揮発性ストレージ構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態において、メモリ154は、単一の物理デバイス(例えば、1つの光学メモリ、磁気メモリ、有機メモリもしくは他のメモリ、またはディスクストレージユニット)を使用して実装されてよいが、他の実施形態では、メモリ154は、2つ以上の物理デバイスを使用して実装され得る。
【0079】
上記のように、メモリ154は、システム100の動作に関連するコンピュータ可読プログラム命令を含んでよい。したがって、メモリ154は、本明細書に記載の動作または機能の一部またはすべてを実施または促進するためのプログラム命令を含んでよい。
【0080】
例えば、動作は、発光体デバイス126に光パルスを放出させることを含み得る。そのようなシナリオにおいて、コントローラ150は、発光体デバイス126に関連するパルサー回路に、1つ以上の電流/電圧パルスを発光体デバイス126に提供させ得、これにより、発光体デバイス126に光パルスを提供させ得る。
【0081】
また、動作は、検出された光信号として視野17からの反射光パルス(例えば、戻り光16)の少なくとも第1の部分を受信することも含み得る。例えば、光学ウィンドウ162を経て発光体デバイス126から放出された光パルスの少なくとも一部(例えば、送信光14)は、反射された光パルスまたは戻り光16を提供するように、視野17内の環境10内の物体12と相互作用し得る。反射光パルスの少なくとも一部分は、複数の光検出器122のうちの少なくとも1つの光検出器によって受信され得る。次に、所与の光検出器は、光電流信号または光電圧信号を含み得る、検出された光信号を提供し得る。
【0082】
さらに、動作は、検出された光信号に基づいて、視野17内の物体12を示す点群を決定することを含み得る。例示的な実施形態において、点群の決定は、コントローラ150によって実施され得る。例えば、コントローラ150は、放出および受信された各光パルスのそれぞれの飛行時間に基づいて、複数の空間点を決定し、かつ蓄積し得る。点群を決定することは、ミラーアセンブリ130の仰角および回転可能なベース110の仰角にさらに基づき得る。
【0083】
本明細書で説明される動作のいくつかまたはすべては、コントローラ150および/またはシステム100の他の要素から離れて位置するコンピューティングデバイスによって行われ得ることが理解されよう。
【0084】
様々な実施形態において、システム100は、少なくとも1つのバッフルを含み得る。例えば、システム100は、少なくとも1つの回転可能なバッフル170および/または少なくとも1つの静的バッフル172を含み得る。そのようなシナリオでは、少なくとも1つの回転可能なバッフル170および/または少なくとも1つの静的バッフル172は、光共振器120内の迷光(例えば、システム100の周囲の環境と最初に相互作用せずに発光体デバイス126から複数の光検出器122へ内部移動する光)を低減するように構成され得る。例示的な実施形態において、静的バッフル172は、受光軸19と発光軸18との間に配置された光学的に不透明な材料を含み得る。いくつかの実施形態において、回転可能なバッフル170は、ミラー本体133に結合され得、また、システム100の送信機部分と受信機部分との間の迷光を低減または排除するように構成された光学的に不透明な材料も含み得る。換言すれば、ミラー本体133の第1の部分とミラー本体133の第2の部分とは、回転可能なバッフル170によって分離され得る。そのようなシナリオにおいて、回転可能なバッフル170は、平坦なディスクのように形作られ得るが、他の形状が想定され、可能である。回転可能なバッフル170は、ミラー回転軸131にその中心が置かれ、それに垂直になり得る。
【0085】
いくつかの実施形態において、システム100は、光フィードバックシステムを含み得る。光フィードバックシステムの一部として、ミラー本体133の回転期間中に、送信機127がミラーアセンブリ130の反射面132に向かって複数の光パルスを送信するように構成され得る。そのようなシナリオにおいて、ミラーアセンブリ130は、(i)複数の光パルスのうちの少なくとも第1の光パルスをシステム100の環境10内に反射し、(ii)内部光路168内に複数の光パルスのうちの少なくとも第2の光パルスを反射するように構成され得る。いくつかの実施形態において、内部光路168は、回転可能なバッフル170、静的バッフル172、および/または回転可能なバッフル170と静的バッフル172との間のギャップ内にバッフル開口部174を含み得る。
【0086】
そのようなシナリオにおいて、受信機121の複数の光検出器122は、(i)環境10内の物体12によって引き起こされる第1の光パルスの反射を含む反射光パルスを検出し、(ii)内部光路168を経て受信された第2の光を検出するように構成され得る。様々な実施形態において、内部光路168は、反射面132が第2の光パルスを受信機121に向けて反射するように、第2の光パルスをミラーアセンブリ130の反射面132に向けて反射する1つ以上の内部反射器180によって少なくとも部分的に規定され得る。
【0087】
さらに、このようなシナリオにおいて、コントローラ150は、第1の光パルスが送信機127によって送信される時間、反射された光パルスが光検出器122によって検出される時間、および第2の光パルスが光検出器122によって検出される時間に基づいて、環境10内の物体12までの距離を決定するように構成され得る。このようなシナリオでは、第1の光パルス(およびそれに対応する反射光パルス)は物体までの距離を示す情報を提供し得、また、第2の光パルス(およびそれに対応する反射光パルス)はフィードバック距離またはゼロ長基準を示す情報を提供し得る。
【0088】
システム100の遮蔽物検出システムは、一次反射面163を含み得る。いくつかの実施形態において、一次反射面163は、少なくとも8:1のアスペクト比を有する矩形のミラーを含み得る。しかしながら、本開示の文脈内で、一次反射面163の他の形状が想定され、可能であることが理解されよう。例示的な実施形態において、一次反射面163は、ミラー回転軸131に実質的に平行に配置された長軸を含み得る。
【0089】
そのようなシナリオにおいて、ミラー本体133の反射面132は、複数の二次反射面を表し得る。また、システム100はカメラ166を含み得る。カメラ166は、一次反射面163およびミラー本体133の少なくとも1つの二次反射面を介して、光学素子(例えば、光学ウィンドウ162)の少なくとも1つのイメージを取り込むように構成される。
【0090】
そのようなシナリオにおいて、コントローラ150は、遮蔽物検出に関連するさらなる動作を行うように構成されてよい。そのような動作は、カメラ166に、一次反射面163およびミラー本体133の少なくとも1つの二次反射面を介して光学素子の複数のイメージを取り込ませることを含み得る。複数のイメージの各イメージは、少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度で取り込まれる。
【0091】
システム100は、照明器161をさらに含む。いくつかの実施形態において、照明器161は、赤外線発光ダイオード(LED)を含み得る。そのようなシナリオにおいて、コントローラ150の動作は、カメラ166に複数のイメージを取り込ませると同時に、照明器161に光を放出させて、一次反射面163およびミラー本体133の少なくとも1つの二次反射面を介して光学素子を照明させることをさらに含み得る。
【0092】
動作は、複数のイメージおよび少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度に基づいて光学素子の集合イメージを決定することをさらに含んでよい。
【0093】
追加的または代替的に、動作は、集合イメージに基づいて、少なくとも1つの遮蔽物体が光学素子上に存在することを決定することを含み得る。
【0094】
いくつかの実施形態において、カメラは、一次反射面および少なくとも1つの二次反射面を介して光学素子に焦点を合わせるように構成された固定焦点距離レンズを含む。1つの例として、カメラはビデオキャプチャデバイスを含み得る。
【0095】
図2Aは、例示的な実施形態によるシステム200を示す。システム200は、
図1に関連して図示および説明したシステム100と類似または同一であり得る。例えば、システム200は、回転可能なベース110を含み得る。回転可能なベース110は、第1の軸102を中心に回転するように構成され得る。さらに、システム200は、発光体デバイス126と、発光体レンズ128と、光検出器122と、光検出器レンズ124とを含み得る光共振器120を含み得る。さらに、いくつかの実施形態において、システム200は、ミラーアセンブリ130を含み得る。ミラーアセンブリ130は、複数の反射面132a、132b、および132c、ならびにシャフト134を含み得る。ミラーアセンブリ130は、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成され得る。
【0096】
いくつかの実施形態において、発光体デバイス126および発光体レンズ128は、発光軸18を形成し得る。
図2Aに示されるように、発光体デバイス126によって放出された光パルスは、反射面132dと相互作用して、光学ウィンドウ162に向かって反射され、環境10内の物体12に向かって送信される。
【0097】
いくつかの実施形態において、光検出器122および光検出器レンズ124は、受光軸19を形成し得る。発光体デバイス126によって放出された光パルスは、反射されるか、または別様に環境と相互作用し、反射面132(例えば、反射面132d)を介して戻り光16として受信され、1つ以上の光リダイレクタ129を介して複数の光検出器122で観察され得る。
【0098】
図2Bは、例示的な実施形態によるシステム220を示す。システム220は、それぞれ
図1および
図2Aに関連して図示および説明されるような、システム100およびシステム200と類似または同一であり得る。いくつかの実施形態において、システム220は、遮蔽物検出システムを含み得る。遮蔽物検出システムは、光学ウィンドウ162に関連付けられた(例えば、結合された)遮蔽物体222の存在を示す情報を提供するように構成され得る。
図2Bは、遮蔽物体222が光学ウィンドウ162の外面上にあるものとして図示しているが、他の遮蔽物体は、光学ウィンドウ162の内面に沿って、または光学ウィンドウ162の亀裂または曇りもしくは不透明領域などの光学ウィンドウ162の一体化した部分自体など、他の場所に位置し得ることは理解されよう。
【0099】
図2Bに示されるように、システム220は、送信機127と受信機121とを含み得る。システム220は、光学ウィンドウ162と一次反射面163とを含む。また、システム220は、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成されたミラーアセンブリ130も含む。ミラーアセンブリ130は、ここでは二次反射面と呼ばれる複数の反射面132を含む。
【0100】
システム220は、一次反射面163およびミラーアセンブリ130の少なくとも1つの二次反射面を介して光学ウィンドウ162の少なくとも1つのイメージを取り込むように構成されたカメラ166を含む。
【0101】
また、システム220は、少なくとも1つのプロセッサおよびメモリを有するコントローラ(例えば、コントローラ150)も含む。少なくとも1つのプロセッサは、動作を行うために、メモリ内に記憶されたプログラム命令を実行する。その動作は、ミラー回転軸131を中心にミラーアセンブリ130を回転させることを含む。
【0102】
また、動作は、カメラ166に、一次反射面163およびミラーアセンブリ130の少なくとも1つの二次反射面を介して、光学ウィンドウ162の複数のイメージを取り込ませることも含む。複数のイメージの各イメージは、少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度で取り込まれる。
【0103】
いくつかの実施形態において、動作は、複数のイメージおよび少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度に基づいて、光学ウィンドウ162の集合イメージを決定することを含む。
【0104】
いくつかの実施形態において、コントローラ150の動作は、集合イメージに基づいて、少なくとも1つの遮蔽物体222が光学ウィンドウ162上に存在するか、または光学ウィンドウ162に一体であると決定することをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの遮蔽物体222を決定することに応答して、コントローラ150は、遮蔽物体222を考慮して、システム100の後続の動作を調整し得る。例えば、コントローラ150は、遮蔽物体222によって影響を受ける可能性がある視野17の領域に対応する点群および/またはイメージ情報を無視または調整するように、ライダースキャンおよび/またはカメライメージを調整し得る。他の実施形態において、コントローラ150は、遮蔽物体222についての通知を提供し得る。その通知に基づいて、システム100は、光学ウィンドウ162を清掃する保守リクエストを送信し、かつ/または関連車両(例えば、車両500)を光学ウィンドウ清掃のための保守場所に移動させ得る。他の実施形態において、システム100は、他のセンサ(例えば、他のライダーシステム)からのさらなる情報を要求する通知を提供し得、これは、遮蔽物体222によって不明瞭になるか、または別様に影響を受け得る視野17の領域に関する情報を提供し得る。他のセンサシステムからバックアップまたは代替情報を取得する他の方式が可能であり、想定される。さらに、遮蔽物体の存在を補償するために、かつ/またはシステム100の安全で信頼できる動作を維持するために、システム100の動作に対して他の調整を行うことができることが理解されよう。
【0105】
図2Cは、例示的な実施形態によるシステム230を示す。システム230は、1つ以上の内部反射器180(例えば、第1の内部反射器180aおよび第2の内部反射器180b)を含み得る光フィードバックシステムを示すことができる。例示的な実施形態において、第1の内部反射器180aおよび第2の内部反射器180bは、拡散反射器であり得る。
【0106】
図2Cに示されるように、ミラー本体133および対応する反射面132の特定の回転角によって、ミラー本体133の送信機部分から第1の内部反射器180aに向かって反射される、放出された光パルス(ここでは「第2の光パルス」と称する)がもたらされ得る。そのようなシナリオにおいて、第1の内部反射器180aは、バッフル開口部174を通じて第2の内部反射器180bに向かって第2の光パルスを反射するように構成され得る。第2の内部反射器180bは、第2の光パルスをミラー本体133の受信機部分および対応する反射面132に向けて反射するように構成され得る。次いで、反射面132は、第2の光パルスを受信機121に向かって反射し得る。
【0107】
図2Dは、例示的な実施形態による、
図2Cのシステム230の代替
図240を示す。
図2Dに示されるように、送信機127は、発光体レンズ128とミラー本体133の第1の部分との間の第1の空間242に光パルスを送信するように構成された発光体レンズ128を含む。さらに、受信機121は、ミラー本体133の第2の部分によって反射された光パルスを、ミラー本体133の第2の部分と光検出器レンズ124との間の第2の空間244で受信するように構成された光検出器レンズ124を含む。そのようなシナリオにおいて、第1の内部反射器180aは第1の空間242内に配置され得、第2の反射器は第2の空間244内に配置され得る。
【0108】
図2Dに示されるように、静的バッフル172は、第1の空間242と第2の空間244とを分離する。このようなシナリオにおいて、静的バッフル172は、バッフル開口部174を含む。図示のように、第1の内部反射器180aは、バッフル開口部174を通じて第2の内部反射器180bに向かって第2の光パルスを反射するように構成され得る。
【0109】
例示的な実施形態において、ミラー本体133および対応する反射面132は、ミラー本体133の回転期間の第1の部分の間に「第1の光パルス」を環境10に反射し得る。そのようなシナリオにおいて、ミラー本体133および対応する反射面132は、ミラー本体133の回転期間の第2の部分の間に、第1の内部反射器180aに向かって第2の光パルスを反射し得る。
【0110】
本明細書で説明するように、内部光路168を経て受信される光パルスは、例えば、環境内の較正ターゲットおよび/または既知の特徴によって提供されるものよりも、システム100に対してより信頼できる「ゼロ時間」基準を提供し得る。
【0111】
追加的または代替的に、本明細書に記載の光フィードバックシステムは、送信機127によって放出される光パルスの送信電力を直接推定および/または予測する方式を提供し得る。すなわち、いくつかの例において、内部反射器180を経て受信機121によって受信される光の量は、全体的な送信光パワーに比例し得る。このようなシナリオにおいて、1つ以上の光検出器の出力信号が、出力信号と全体的な送信光パワーとの関連に関する情報を提供するルックアップテーブルと比較され得る。したがって、光フィードバックシステムは、ショットごとにシステム100の送信機127の光出力を直接測定する方式を提供し得る。
【0112】
図3Aは、例示的な実施形態によるミラーアセンブリ300を示す。ミラーアセンブリ300は、
図1に関連して図示および説明されたミラーアセンブリ130と類似または同一であり得る。例えば、ミラーアセンブリ300は、複数の反射面132a、132b、132c、および132dを含み得る。ミラーアセンブリ300は、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成され得るシャフト134をさらに含み得る。
【0113】
いくつかの実施形態において、送信機127は、ミラーアセンブリ300に向けて発光軸18に沿って光パルスを放出し得る。ミラーアセンブリ300の反射面132dは、光パルスが外部環境10に向けて送信されるように、そのような光パルスを反射し得る。
【0114】
そのような例において、環境10からの光(例えば、戻り光16)は、ミラーアセンブリ300の反射面132dによって反射され得る。いくつかの実施形態において、受信された光は、受光軸19に沿って受信機121に誘導され得る。
【0115】
図3Bは、例示的な実施形態による、
図3Aのミラーアセンブリ300の一部分320を示す。シャフト134ならびにそれぞれの反射面132a、132b、132c、および132dは、1つ以上の可撓性部材138(例えば、可撓性部材138a、138b、138c、および138d)を介して結合され得る。いくつかの実施形態において、可撓性部材138a、138b、138c、および138dは、シャフト134とミラー本体133の内面322との間に可撓性(例えば、撓み)構造的支持を提供し得る。
【0116】
例示的な実施形態において、可撓性部材138はT字形であり得る。追加的または代替的に、可撓性部材138は、細長いT字形を有し得る。つまり、T字形は、X軸に沿って縦方向に延在し得る。他の形状も可能であり、想定される。
【0117】
いくつかの実施形態において、可撓性部材138の各々は、2つの第1の端部324aおよび324bと、第2の端部326とを含み得る。そのようなシナリオにおいて、2つの第1の端部324aおよび324b、ならびに第2の端部326は、T字形の部材328を介して結合され得る。図示のように、2つの第1の端部324aおよび324bは、ミラー本体133の2つの異なる反射面132に対応する(反対側に位置する)2つの異なる内面に結合し得る。
【0118】
いくつかの実施形態において、2つの第1の端部324aおよび324bは第1の材料から形成され、第2の端部326は第2の異なる材料から形成され得る。1つの例として、支持部材138の様々な部分は、限定されないが、プラスチック(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、シリコーンなど)、ゴム(例えば、ラテックスなど)、金属(例えば、アルミニウム、鋼、チタンなど)、および/またはセラミックから形成され得る。他の材料および材料の組み合わせが本開示の範囲内で可能であり、想定されることが理解されよう。
【0119】
例示的な実施形態において、可撓性部材138の1つ以上の要素の材料および/または形状は、例えば、シャフト134と反射面132との間の熱膨張係数の差の影響を低減または最小化するように選択され得る。例えば、2つの第1の端部324aおよび324bが、熱変化に比較的影響されない、準拠した可撓性材料を提供するように、シリコーンであるように選択され得る。追加的または代替的に、いくつかの実施形態において、T字形部材328が、シャフト134からの反射面132に作用する力、すなわち、相対変位を低減または最小化するように、可撓性材料から形成され得る。そのような力および/または変位は、少なくとも部分的に熱膨張係数の違いに起因する可能性がある。したがって、開示された可撓性部材138を利用することによって、ミラーアセンブリ130および/またはシステム100の他の部分が、温度の変動、温度に依存する材料の湾曲もしくは変位、および/または長期の温度サイクル効果(例えば、熱緩和)による影響を受けにくくなり得る。
【0120】
図4Aは、例示的な実施形態による受信機400を示す。
図1に関連して図示および説明されるように、受信機400は、受信機121と類似または同一であり得る。受信機400は、光検出器レンズ124を介して戻り光16を受信するように構成され得る光リダイレクタデバイスを含み得る。また、受信機400はアパーチャプレート176も含み得る。アパーチャプレート176は、複数のアパーチャ(例えば、アパーチャ178a、178b、178c、および178d)を含み得る。例示的な実施形態において、複数のアパーチャのうちの少なくとも1つのアパーチャは、150ミクロン~300ミクロンの直径を有する。複数のアパーチャは、アパーチャプレートに形成された1セットの開口部を含む。このようなシナリオにおいて、アパーチャプレートの厚さは50ミクロン~200ミクロンであり得る。
【0121】
受信機400は、複数の光検出器122(例えば、一次光検出器123a、123b、123c、および123d、ならびに第2の光検出器125a、125b、125c、および125d)を含む。
【0122】
さらに、受信機400は、複数の光リダイレクタ129(例えば、光リダイレクタ129a、129b、129c、および129d)を含む。各光リダイレクタ129a、129b、129c、および129dは、それぞれのアパーチャ178a、178b、178c、または178dからの戻り光16のそれぞれの部分を、複数の光検出器のうちの少なくとも1つの光検出器に光学的に結合させるように構成される。
【0123】
いくつかの実施形態において、各光リダイレクタ129a、129b、129c、および129dは、それぞれのアパーチャ178a、178b、178c、または178dからの戻り光16のそれぞれの部分を、全内部反射射によって複数の光検出器122の少なくとも1つの光検出器に光学的に結合させるように構成される。
【0124】
様々な実施形態において、光リダイレクタ129は、射出成形可能な光学材料から形成され得る。例えば、光リダイレクタ129は、アクリル(ポリメチルメタクリレートまたはPMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネート、環状オレフィンポリマー(COP)、環状オレフィンコポリマー(COC)などのポリマー熱可塑性光学材料、または、NAS、70%のポリスチレンと30%のアクリルのコポリマーのような様々なコポリマーから形成され得る。追加的または代替的に、いくつかの実施形態は、様々なポリアリールエーテルケトン(PAEK)に基づく材料、および/またはポリスルホナノン(PSU、PPSU、PESなど)またはポリエーテルイミド(PEI)を含んでよい。他の光学構成も可能であり、想定されることが理解されよう。
【0125】
光リダイレクタ129は、第1の素子対および第2の素子対が相互にスライド可能に結合されるように形作られているような素子対で、互いに結合され得る。例えば、
図4Aに示されるように、光リダイレクタ129aおよび光リダイレクタ129cが物理的に結合されて、第1の素子対を表し得る。同様に、光リダイレクタ129bおよび光リダイレクタ129dが物理的に結合されて、第2の素子対を表し得る。したがって、第1の素子対および第2の素子対は、それらをY軸に沿って一緒にスライドさせることによって組み立てられるように構成され得る。
【0126】
2つの素子対は、相互にスライド可能に結合するように形作られ得(例えば、4つの光チャネルを提供する)、光リダイレクタを機械的に組み立てる他の方式が可能であり、想定されることが理解されよう。例えば、光リダイレクタは、相互にスライド可能に結合される2つのグループに仕切られ得、これにより、4、6、8、10、またはそれ以上の光チャネルが提供され得る。さらに、光リダイレクタ129は、2~64個またはそれ以上の光チャネルを提供するように配列され得ることが理解されよう。さらに、光リダイレクタ129を形成する他の方式が可能であり、想定される。光リダイレクタ129を形成するために、例えば、レーザ切断、半導体処理、および/または3D印刷などの処理が可能であり、想定される。
【0127】
図4Bは、例示的な実施形態による、
図4Aの受信機400の代替
図420を示す。
図4Bに示されるように、代替
図420は、一次光検出器123a、123b、123c、および123d、ならびに、二次光検出器125a、125b、125c、および125dの部分的な俯瞰図を含み得る。さらに、光リダイレクタ129a、129b、129c、および129dの各々が、それぞれの一次光検出器および対応する二次光検出器に光学的に結合され得る。
【0128】
図4Bは、光検出器の4×2アレイ(例えば、第1の列に4つの一次光検出器および第2の列に4つの二次光検出器)を示しているが、他の光検出器の形状およびレイアウトが可能であり、想定される。例えば、代替の光検出器レイアウトは、4つの一次光検出器の中央列と、2つの二次光検出器の上列と、さらに2つの二次光検出器の下列と、を含み得る。他の配列も可能であり、想定される。
【0129】
図4Cは、例示的な実施形態による、
図4Aの受信機400の代替
図430を示す。
図4Cに示されるように、代替
図430は、受信機400および光リダイレクタ129a、129b、129c、および129dの斜角図を含む。いくつかの実施形態において、入射光は、アパーチャ(例えば、アパーチャ178a)を通じて入力し、一次光検出器123aと相互作用し得る。いくつかの実施形態において、入射光の一部分432は、一次光検出器123aの上面から反射され、続いて、二次光検出器125aと相互作用するように反射面434から反射され得る。様々な例において、様々な光路が想定され、可能であることが理解されよう。例えば、入射光の一部分が(例えば、全内部反射の損失を経て)リダイレクタから出射するようにすることが可能であり、このような入射光の一部分は、アパーチャプレート176の下側の面に沿って配置された反射要素などの外部特徴を介して二次検出器に提供され得る。
【0130】
図4A~4Cは例示的な実施形態を示しているが、入力アパーチャと光検出器との間で入射光を結合するために、他の光リダイレクタ設計を利用できることが理解されよう。例えば、例示的な実施形態は、(入射ビームの発散を無視して)単一の光学面に光を実質的に閉じ込める光リダイレクタを含んでよい。追加的または代替的に、光リダイレクタは、光を面外に誘導するように構成され得る。
【0131】
いくつかの実施形態において、光リダイレクタは、レンズ付き表面を含み得る。1つの例として、レンズ面が光リダイレクタの入力および/または出力面で利用され得る。そのようなレンズ面は、光ビームの発散を制御し、光検出器の均一な光学的範囲を容易にするように有利に構成され得る。追加的または代替的に、光リダイレクタの少なくとも1つの表面が波状の表面を含み得、これにより、設計された拡散器および光ビーム発散を制御する代替的な方式が提供され得る。
【0132】
さらに、1つ以上のリダイレクタチャネルを単一の光リダイレクタ本体に組み込むか、または組み合わせ得ることが理解されよう。このようなシナリオにおいて、各リダイレクタチャネルは、入口アパーチャ、出口アパーチャ、および1つ以上の中間制御面を含み得る。リダイレクタチャネルは、中実の透明な材料で作られてよく、または中空でもよい。入口アパーチャおよび出口アパーチャの双方、ならびに中間制御面の一部または全部は、屈折、例えば、1つ以上のファセットを有するプリズム、1つもしくは2つの方向のレンズ、または工学的拡散パターン、または反射、例えば1つ以上のファセットを持つ平面反射器、2つの方向の1つに光パワーを有する曲線反射器、または工学的拡散反射器を経て入射光を動作できるように構成され得る。様々な例において、光反射率が、全内部反射の使用によって、または反射コーティングの適用を経て提供され得る。1つの実施形態において、リダイレクタチャネルは、入射光に対してほぼ垂直に配向された入口および出口アパーチャと、アパーチャの間に配置された一対の反射ファセットを備えた、固体の透明な材料から構成され得る。第2の実施形態において、リダイレクタチャネルは、第1の例と実質的に類似し得るが、出口アパーチャが出射光に対してかなりの角度にあり、中間反射器の1つがビームパターンを一方向に圧縮するのに役立つ複数のファセットで形成され、それによって出口アパーチャとビームとの斜め交差によって生じるビームパターンの伸長を相殺する。第3の実施形態において、リダイレクタチャネルは、固体材料から構成され、入口アパーチャおよび出口アパーチャのみからなり、入射光を出口アパーチャに向かって屈折させるように、入口アパーチャが入射光に対して傾斜している。
【0133】
III.例示的車両
図5A、
図5B、
図5C、
図5D、および
図5Eは、例示的な実施形態による、車両500を示している。車両500は、半自律型車両または完全自律型車両であり得る。
図5A~5Eは、車両500を自動車(例えば、乗客用バン)であるものとして示しているが、車両500は、センサおよびその環境に関する他の情報を使用してその環境内でナビゲートすることができる別の種類の自律型車両、ロボット、またはドローンを含み得ることが理解されよう。
【0134】
車両500は、1つ以上のセンサシステム502、504、506、508、および510を含み得る。いくつかの実施形態では、センサシステム502、504、506、508、および510は、所与の平面(例えば、X-Y平面)に対してある角度範囲にわたって配列された、複数の発光体デバイスを有するライダーセンサを含み得る。
【0135】
センサシステム502、504、506、508、および510のうちの1つ以上は、車両500の周囲の環境を光パルスで照明するために、所与の平面に垂直な軸(例えば、Z軸)を中心に回転するように構成され得る。反射光パルスの様々な要因(例えば、経過飛行時間、偏光、強度など)を検出することに基づいて、環境に関する情報が決定され得る。
【0136】
例示的な実施形態では、センサシステム502、504、506、508、および510は、車両500の環境内の物理的物体に関連し得るそれぞれの点群情報を提供するように構成され得る。車両500ならびにセンサシステム502、504、506、508、および510は、特定の特徴を含むものとして示されているが、他の種類のセンサシステムが本開示の範囲内で想定されることが理解されよう。
【0137】
例示的な実施形態は、複数の発光体デバイスを有するシステムを含むことができる。システムは、ライダーデバイスの送信ブロックを含むことができる。例えば、システムは、車両(例えば、自動車、トラック、オートバイ、ゴルフカート、航空機、ボートなど)のライダーデバイスに対応し得る。複数の発光体デバイスの各発光体デバイスは、それぞれのビーム仰角に沿って光パルスを放出するように構成される。それぞれのビーム仰角は、基準角度または基準面に基づくことができる。いくつかの実施形態では、基準面は、車両500の運動軸に基づき得る。
【0138】
単一の発光体デバイスを有するライダーシステムが本明細書で説明および図示されているが、複数の発光体デバイス(例えば、単一のレーザダイ上に複数のレーザバーを有する発光体デバイス)を有するライダーシステムも想定される。例えば、1つ以上のレーザダイオードによって放出される光パルスは、システムの環境の周りに制御可能に誘導され得る。光パルスの放出の角度は、例えば、機械的走査ミラーおよび/または回転モータなどの走査デバイスによって調整することができる。例えば、走査デバイスは、所与の軸の周りを往復運動で回転する、および/または垂直軸の周りを回転することができる。別の実施形態では、発光体デバイスは、各光パルスと相互作用するときのプリズムミラー角度の角度に基づいて光パルスを環境に放出させることができる、回転するプリズムミラーに向けて光パルスを放出することができる。追加的にまたは代替的に、走査光学系および/または他の種類の電気光学機械デバイスは、環境の周りの光パルスを走査することが可能である。複数の固定ビームを利用する実施形態もまた、本開示の文脈内で想定される。
【0139】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載するように、単一の発光体デバイスは、可変ショットスケジュールに従って、かつ/またはショット当たりの可変電力で光パルスを放出することができる。すなわち、各レーザパルスまたはショットの放出電力および/またはタイミングは、ショットのそれぞれの仰角に基づくことができる。さらにまた、可変ショットスケジュールは、ライダーシステムから、またはライダーシステムを支持する所与の車両の表面(例えば、フロントバンパー)からの所与の距離で所望の垂直間隔を提供することに基づくことができる。一例として、発光体デバイスからの光パルスが下向きに向けられるとき、目標までの予想される最大距離がより短いことに起因して、ショット当たりの電力が低下する可能性がある。逆に、基準面の上の仰角で発光体デバイスによって放出された光パルスは、より長い距離を移動するパルスを適切に検出するのに十分な信号対雑音を提供するように、ショット当たりの電力が比較的より高い場合がある。
【0140】
いくつかの実施形態では、ショット当たりの電力/エネルギーは、動的にショットごとに制御することができる。他の実施形態では、ショット当たりの電力/エネルギーは、いくつかのパルスの連続セット(例えば、10個の光パルス)について制御することができる。すなわち、光パルス列の特性は、1パルス当たり基準および/または数パルス当たり基準に変更することができる。
【0141】
図5A~5Eは、車両500に取り付けられた様々なライダーセンサを示しているが、車両500は、複数の光学システム(例えば、カメラ)、レーダ、または超音波センサなどの他の種類のセンサを組み込み得ることが理解されよう。
【0142】
例示的な実施形態において、車両500は、デフォルトの視野内の物体を示す情報を提供するために車両500の環境に光パルスを放出するように構成されたライダーシステム(例えば、システム100)を含み得る。例えば、車両500は、第1の軸(例えば、第1の軸102)を中心に回転するように構成された回転可能なベース(例えば、回転可能なベース110)を有する光学システム(例えば、システム100)を含み得る。また、光学システムは、ミラーアセンブリ(例えば、ミラーアセンブリ130)を含み得る。ミラーアセンブリは、ミラー回転軸(例えば、ミラー回転軸131)を中心に回転するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ミラー回転軸は、第1の軸に実質的に垂直である。
【0143】
また、光学システムは、回転可能なベースに結合された光共振器(例えば、光共振器120)も含む。そのようなシナリオにおいて、光共振器は、少なくとも1つの発光体デバイス(例えば、発光体デバイス126)と、発光体レンズ(例えば、発光体レンズ128)と、を含む。少なくとも1つの発光体デバイスおよび発光体レンズが、発光軸(例えば、発光軸18)を規定するように配列される。
【0144】
光学システムは、複数の光検出器(例えば、光検出器122)をさらに含む。例示的な実施形態において、複数の光検出器は、少なくとも1つの発光体デバイスの各発光体デバイスのための2つ以上の光検出器のそれぞれのセットを含む。また、光学システムは、光検出器レンズ(例えば、光検出器レンズ124)も含む。そのようなシナリオにおいて、複数の光検出器および光検出器レンズは、受光軸(例えば、受光軸19)を規定するように配列される。
【0145】
いくつかの実施形態において、2つ以上の光検出器の各セットは、一次光検出器(例えば、一次光検出器123)と、二次光検出器(例えば、二次光検出器125)と、を含み得る。そのようなシナリオにおいて、一次光検出器は、所与の発光体デバイスから放出された戻り光の第1の部分を受け取るように構成される。さらに、二次光検出器は、所与の発光体デバイスから放出された戻り光の第2の部分を受け取るように構成される。
【0146】
いくつかの実施形態において、戻り光の第1の部分は、戻り光の第2の部分よりも光子束が少なくとも1桁大きい。
【0147】
IV.例示的な方法
図6は、例示的な実施形態による方法600を示している。方法600は、本明細書で明示的に例証されるか、または他の方法で開示されるものよりも少ないまたは多いステップまたはブロックを含み得ることが理解されよう。さらにまた、方法600のそれぞれのステップまたはブロックは、任意の順序で実行されてもよく、各ステップまたはブロックは、1回以上実行されてもよい。いくつかの実施形態において、方法600のブロックまたはステップの一部または全部は、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cにそれぞれに関連して図示および説明されたように、システム100、200、220、230のコントローラ150および/または他の要素によって行われてよい。
【0148】
ブロック602は、回転可能なベースに結合された発光体デバイスから、最初にミラーアセンブリと相互作用し、次に放出された光として環境に向かって放出される光パルスを放出することを含む。
【0149】
ブロック604は、最初にミラーアセンブリと相互作用し、次に少なくとも一次光検出器および二次光検出器によって検出される環境からの戻り光を受信することを含む。
【0150】
ブロック606は、放出時間と受信時間との間の飛行時間に基づいて、環境内の物体までの範囲を決定することを含む。
【0151】
いくつかの実施形態において、方法600は、回転可能なベースを第1の軸を中心に回転させ、ミラーアセンブリをミラーの回転軸を中心に回転させ、ミラーアセンブリが回転している間に点群を形成するように放出、受信、および決定のステップを繰り返すことをさらに含み得る。点群は、環境の三次元表現内に複数の範囲または範囲データを含み得る。
【0152】
図7は、例示的な実施形態による方法700を示している。方法700は、本明細書に明示的に図示されているかまたは他の方法で開示されているものよりも少ないまたは多くのステップまたはブロックを含むことができることが理解されよう。さらにまた、方法700のそれぞれのステップまたはブロックは、任意の順序で実行されてもよく、各ステップまたはブロックは、1回以上実行されてもよい。いくつかの実施形態において、方法700のブロックまたはステップの一部または全部は、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cにそれぞれに関連して図示および説明されたように、システム100、200、220、230のコントローラ150および/または他の要素によって行われてよい。
【0153】
ブロック702は、回転可能なミラー(例えば、ミラー本体133)を、回転軸(例えば、ミラー回転軸131)を中心に回転させることを含む。そのようなシナリオにおいて、回転可能なミラーは、複数の二次反射面(例えば、反射面132)を含み得る。
【0154】
ブロック704は、カメラ(例えば、カメラ166)に、一次反射面(例えば、一次反射面163)および回転可能なミラーの少なくとも1つの二次反射面を介して、光学素子(例えば、光学ウィンドウ162)の複数のイメージを取り込ませることを含む。複数のイメージの各イメージは、少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度で取り込まれる。
【0155】
いくつかの実施形態において、方法700は、複数のイメージおよび少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度に基づいて光学素子の集合イメージを決定することをさらに含み得る。
【0156】
そのようなシナリオにおいて、方法700は、集合イメージに基づいて、少なくとも1つの遮蔽物体が光学素子上に存在することを決定することを含み得る。
【0157】
方法700は、カメラに複数のイメージを取り込ませると同時に照明器(例えば、照明器161)に光を放出させて、一次反射面および回転可能なミラーを介して光学素子を照明させることをさらに含み得る。
【0158】
図8は、例示的な実施形態による、方法800を示す。方法800は、本明細書に明示的に図示されているか、または他の方法で開示されているものよりも少ないまたは多くのステップまたはブロックを含んでよいことが理解されよう。さらに、方法800のそれぞれのステップまたはブロックは、任意の順序で実行されてもよく、各ステップまたはブロックは、1回以上実行されてもよい。いくつかの実施形態において、方法800のブロックまたはステップの一部または全部は、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cにそれぞれに関連して図示および説明されたように、システム100、200、220、230のコントローラ150および/または他の要素によって行われてよい。
【0159】
ブロック802は、少なくとも1つの発光体デバイス(例えば、発光体デバイス126)に、回転可能なミラー(例えば、ミラーアセンブリ130)に向かって複数の光パルスを放出させることを含む。回転可能なミラーは、(i)複数の光パルスのうちの少なくとも第1の光パルスを外部環境(例えば、環境10)内に反射し、(ii)複数の光パルスのうちの少なくとも第2の光パルスを内部光路(例えば、内部光路168)内に反射する。
【0160】
ブロック804は、光検出器(例えば、光検出器122)によって、(i)外部環境(例えば、環境10)内の物体(例えば、物体12)によって引き起こされる第1の光パルスの反射を含む反射光パルスと、(ii)内部光路を経て受信された第2の光パルスと、を受信することを含み得る。内部光路は、回転可能なミラーが光検出器に向かって第2の光パルスを反射するように、回転可能なミラーに向かって第2の光パルスを反射する1つ以上の内部反射器(例えば、内部反射器180)によって少なくとも部分的に規定される。
【0161】
追加的または代替的に、方法800は、第1の光パルスが発光体デバイスによって放出された時間と、反射された光パルスが光検出器によって検出された時間と、第2の光パルスが光検出器によって検出された時間と、に基づいて、外部環境における物体までの距離を決定することを含み得る。
【0162】
図9は、例示的な実施形態による、方法900を示す。方法900は、本明細書に明示的に図示されているか、または他の方法で開示されているものよりも少ないまたは多くのステップまたはブロックを含むことができることが理解されよう。さらに、方法900のそれぞれのステップまたはブロックは、任意の順序で実行されてもよく、各ステップまたはブロックは、1回以上実行されてもよい。いくつかの実施形態において、方法900のブロックまたはステップの一部または全部は、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cにそれぞれに関連して図示および説明されたように、システム100、200、220、230のコントローラ150および/または他の要素によって行われてよい。
【0163】
方法900は、光検出および測距(ライダー)システムのダイナミックレンジを拡大するためのものであり得る。ブロック902は、放出光(例えば、送信光14)をライダー(例えば、システム100)からライダーの環境(例えば、環境10)に送信することを含み得る。
【0164】
ブロック904は、戻り光(例えば、戻り光16)を受信することを含み得る。戻り光は、ライダーの環境内の物体(例えば、物体12)から反射された放出光の少なくとも一部分である。
【0165】
ブロック906は、戻り光を複数のアパーチャ(例えば、アパーチャ178)を通じて複数の光リダイレクタ(例えば、光リダイレクタ129)に送信することを含む。
【0166】
図に示されている配列は、限定とみなされるべきではない。他の実施形態が、所与の図に示される各要素をより多く、またはより少なく含んでもよいことを理解されたい。さらに、図示される要素のうちのいくつかは、組み合わされてもよく、または省略されてもよい。なおもさらには、例示的な実施形態は、図に示されていない要素を含み得る。
【0167】
情報の処理を表すステップまたはブロックは、本明細書において説明される方法または技術の特定の論理機能を実行するように構成することができる回路に対応することができる。代替的または追加的に、情報の処理を表すステップまたはブロックは、モジュール、セグメント、またはプログラムコード(関連データを含む)の一部分に対応することができる。プログラムコードは、特定の論理機能または論理動作を方法または技術において実装するための、プロセッサにより実行可能な1つ以上の命令を含むことができる。プログラムコードおよび/または関連データは、ディスク、ハードドライブ、または他の記憶媒体を含む、ストレージデバイスのような任意の種類のコンピュータ可読媒体に格納することができる。
【0168】
コンピュータ可読媒体は、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような、データを短期間にわたって格納するコンピュータ可読媒体のような非一時的なコンピュータ可読媒体を含むこともできる。コンピュータ可読媒体はまた、プログラムコードおよび/またはデータを長期間にわたって記憶する非一時的コンピュータ可読媒体も含むことができる。このように、コンピュータ可読媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスクまたは磁気ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)のような二次的なまたは長期永続的な記憶装置を含むことができる。コンピュータ可読媒体はまた、任意の他の揮発性または不揮発性の記憶システムとすることもできる。コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ可読記憶媒体、または有形のストレージデバイスであると考えることができる。
【0169】
様々な例および実施形態が開示されてきたが、他の例および実施形態が当業者には明らかであろう。様々な開示された例および実施形態は、例示の目的のためであり、限定することを意図するものではなく、その真の範囲は、以下の特許請求の範囲により示される。