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特許7474855非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-17
(45)【発行日】2024-04-25
(54)【発明の名称】非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品
(51)【国際特許分類】
   A24C 5/01 20200101AFI20240418BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20240418BHJP
   A24F 40/70 20200101ALI20240418BHJP
【FI】
A24C5/01
A24F40/465
A24F40/70
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2022543195
(86)(22)【出願日】2021-01-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(86)【国際出願番号】 GB2021050107
(87)【国際公開番号】W WO2021144591
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-08-15
(31)【優先権主張番号】2000687.0
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】PCT/GB2020/052757
(32)【優先日】2020-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】マロニー、パトリック
(72)【発明者】
【氏名】コラス、アントン
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102018108289(DE,A1)
【文献】特表2018-515115(JP,A)
【文献】国際公開第2018/229086(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/224068(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/057942(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 5/01
A24F 40/465
A24F 40/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法であって、
第1および第2のサセプタ部と、これら第1および第2のサセプタ部を互いに接合するコネクターとを含み、第1および第2のサセプタ部がコネクターによって互いに間隔が空けられており、コネクターは、サセプタ部が固定される支持体を含み、支持体は、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を含む、サセプタ装置を供することと、
サセプタ装置と、エアロゾル発生材とを含む集合体を形成することと、
コネクターとエアロゾル発生材を分割することを含む集合体を分割することとを含む方法。
【請求項2】
分割することは、コネクターを切断するためにカッターを使用することを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
形成することは、サセプタ装置の少なくとも一部をエアロゾル発生材に埋めることを含むことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
形成することは、
ラッパー上でサセプタ装置をエアロゾル発生材と1つにまとめることと、
ラッパーをサセプタ装置とエアロゾル発生材に巻くこととを含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の方法。
【請求項5】
サセプタ装置は、エアロゾル発生材の前にラッパー上に置かれることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
エアロゾル発生材は、サセプタ装置の前にラッパー上に置かれることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項7】
非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用されるサセプタ装置であって、第1および第2のサセプタ部と、第1および第2のサセプタ部を互いに接合するコネクターとを含み、第1および第2のサセプタ部は、コネクターによって互いに間隔が空けられており、コネクターは、サセプタ部が固定される支持体を含み、支持体は、変動磁場の侵入によって加熱可能な加熱材を含む、サセプタ装置。
【請求項8】
コネクターは、サセプタ装置の弱化された領域を含むことを特徴とする請求項7記載のサセプタ装置。
【請求項9】
サセプタ部は、弱化された領域と一体に形成されていることを特徴とする請求項8記載のサセプタ装置。
【請求項10】
サセプタ装置は、少なくとも1つの別のサセプタ部と、少なくとも1つの別のコネクターとを含み、サセプタ装置は、サセプタ部の次にコネクターまたその次にサセプタ部という繰り返し配列となるように構成されていることを特徴とする請求項9記載のサセプタ装置。
【請求項11】
サセプタ装置は、少なくとも1つの別のサセプタ部を含み、第1のサセプタ部、第2のサセプタ部および少なくとも1つの別のサセプタ部は支持体に固定されていることを特徴とする請求項10記載のサセプタ装置。
【請求項12】
サセプタ部は、支持体上で互いに間隔が空けられ、支持体は、それらサセプタ部の間に弱化された領域を含むことを特徴とする請求項10または11記載のサセプタ装置。
【請求項13】
支持体は、紙、金属箔、合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含むことを特徴とする請求項10乃至12いずれか1項記載のサセプタ装置。
【請求項14】
非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用するための集合体であって、
請求項7乃至13いずれか1項記載のサセプタ装置と、
サセプタ装置と熱接触しているエアロゾル発生材とを含み、
コネクターとエアロゾル発生材を分割することを含む処理によって分割可能である集合体。
【請求項15】
非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品であって、
請求項7乃至13いずれか1項記載のサセプタ装置の一部を含んでいる少なくとも1つのサセプタ部と、該または各サセプタ部に固定されたまたは該または各サセプタと一体に形成されたコネクター部と、
該または各サセプタ部と熱接触しているエアロゾル発生材とを含み、
コネクター部は、エアロゾル発生材の少なくとも一端に延びている消耗品。
【請求項16】
前記少なくとも1つのサセプタ部を含み、コネクター部は、サセプタ装置の弱化された領域を含むことを特徴とする請求項15記載の消耗品。
【請求項17】
弱化された領域は、その少なくとも1つのサセプタ部と一体に形成されていることを特徴とする請求項16記載の消耗品。
【請求項18】
コネクター部は、その少なくとも1つのサセプタ部が固定された支持体を含むことを特徴とする請求項15記載の消耗品。
【請求項19】
該または各サセプタ部はエアロゾル発生材に少なくとも部分的に埋め込まれていることを特徴とする請求項15乃至18いずれか1項記載の消耗品。
【請求項20】
該または各サセプタ部は、消耗品の中央軸と実質的に同軸であることを特徴とする請求項15乃至19いずれか1項記載の消耗品。
【請求項21】
複数のサセプタ部を含むことを特徴とする請求項15乃至20いずれか1項記載の消耗品。
【請求項22】
請求項15乃至21いずれか1項記載の消耗品と、
消耗品のエアロゾル発生材の加熱を引き起こし、エアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるための非燃焼系エアロゾル供給デバイスとを含み、
該デバイスは、消耗品を収容する加熱領域と、消耗品が加熱領域にある時に消耗品のサセプタ部に侵入する変動磁場を発生させ、これによりエアロゾル発生材の加熱をひきおこす磁場発生器とを含む、非燃焼系エアロゾル供給システム。
【請求項23】
デバイスは、エアロゾル発生材を燃やさずに消耗品のエアロゾル発生材の加熱を引き起こし、エアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるためのものであることを特徴とする請求項22記載のシステム。
【請求項24】
磁場発生器は、少なくとも1つのコイルを含むことを特徴とする請求項22または23記載のシステム。
【請求項25】
コイルは、螺旋形であることを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項26】
コイルは、平坦なコイルであり、二次元螺旋であることを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項27】
第2のコイルを含み、好ましくは第2のコイルは螺旋形であることを特徴とする請求項26記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法、非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用されるサセプタ装置、非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用される集合体、非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品および非燃焼系エアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコ、シガーなどの喫煙品は使用時にタバコを燃やし、煙を発生させる。これらの物品に代わるものとして燃焼させずに化合物を放出する製品を作製する試みがなされている。そのような製品の例としては、所謂「非燃焼加熱」製品またはタバコ加熱装置または製品が挙げられ、これらは材料を燃焼させずに加熱することによって化合物を放出する。材料は、例えばタバコまたは他のタバコ製品であってもよく、これはニコチンを含んでも含まなくてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本開示の第1の態様では非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法が提供され、この方法は、第1および第2のサセプタ部と、これら第1および第2のサセプタ部を互いに接合するコネクターとを含み、第1および第2サセプタ部がコネクターによって互いに間隔が空けられているサセプタ装置を供することと、サセプタ装置と、エアロゾル発生材とを含む集合体を形成することと、コネクターとエアロゾル発生材を分割することを含む集合体を分割することとを含む。
【0004】
分割することは、コネクターを切断するためにカッターを使用することを任意に含む。
【0005】
形成することは、サセプタ装置の少なくとも一部をエアロゾル発生材に埋めることを任意に含む。
【0006】
形成することは、ラッパー上でサセプタ装置をエアロゾル発生材と1つにまとめることと、ラッパーをサセプタ装置とエアロゾル発生材に巻くこととを任意に含む。
【0007】
任意にサセプタ装置は、エアロゾル発生材の前にラッパー上に置かれる。
【0008】
任意にエアロゾル発生材は、サセプタ装置の前にラッパー上に置かれる。
【0009】
任意にコネクターは、サセプタ装置の弱化された領域を含む。
【0010】
任意にサセプタは、弱化された領域と一体に形成されている。
【0011】
任意にコネクターは、サセプタが固定される支持体を含む。
【0012】
任意に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含む。
【0013】
任意に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含まない。
【0014】
任意に支持体は、紙、金属箔、合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含む。
【0015】
本開示の第2の態様では非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用されるサセプタ装置が提供され、このサセプタ装置は、第1および第2のサセプタ部と、第1および第2のサセプタ部を互いに接合するコネクターとを含み、第1および第2のサセプタ部は、コネクターによって互いに間隔が空けられている。
【0016】
任意にコネクターは、サセプタ装置の弱化された領域を含む。
【0017】
任意にサセプタ部は、弱化された領域と一体に形成されている。
【0018】
任意にサセプタ装置は、少なくとも1つの別のサセプタ部と、少なくとも1つの別のコネクターとを含み、サセプタ装置は、サセプタ部の次にコネクターまたその次にサセプタ部という繰り返し配列となるように構成されている。
【0019】
任意にコネクターは、サセプタ部が固定される支持体を含む。
【0020】
任意にサセプタ装置は、少なくとも1つの別のサセプタ部を含み、第1のサセプタ部、第2のサセプタ部および少なくとも1つの別のサセプタ部は支持体に固定されている。
【0021】
任意にサセプタ部は、支持体上で互いに間隔が空けられ、支持体は、それらサセプタ部の間に弱化された領域を含む。
【0022】
任意に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含む。
【0023】
任意に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含まない。
【0024】
任意に支持体は、紙、金属箔、合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含む。
【0025】
一部の実施態様ではサセプタ装置は、複数の第1のサセプタ部と、複数の第2のサセプタ部とを含む。
【0026】
一部の実施態様では複数の第1のサセプタ部は、サセプタ装置の軸方向において重なり、および/または複数の第2のサセプタ部は、サセプタ装置の軸方向において重なる。
【0027】
一部の実施態様では複数の第1のサセプタ部は互いに平行である。例えば、複数の第1のサセプタ部の長手方向軸は、平行であってもよい。
【0028】
一部の実施態様では複数の第2のサセプタ部は互いに平行である。例えば、複数の第2のサセプタ部の長手方向軸は、平行であってもよい。
【0029】
一部の実施態様では複数の第1のサセプタ部は同一方向に延び、および/または複数の第2のサセプタ部は同一方向に延びている。
【0030】
一部の実施態様では各第1のサセプタ部は、対応する第2のサセプタ部に位置合わせされる。
【0031】
一部の実施態様では各第1のサセプタ部の長手方向軸は、長手方向軸に垂直な方向に対応する第2のサセプタ部の長手方向軸と位置合わせされる。
【0032】
一部の実施態様ではサセプタ装置は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9または10個の第1のサセプタ部を含む。一部の実施態様ではサセプタ装置は、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の第1のサセプタ部を含む。
【0033】
一部の実施態様ではサセプタ装置は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9または10個の第2のサセプタ部を含む。一部の実施態様ではサセプタ装置は、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の第2のサセプタ部を含む。
【0034】
一部の実施態様ではコネクターは、各第1のサセプタ部を各第2のサセプタ部に接合し、各第1のサセプタ部は、コネクターによってその各第2のサセプタ部から間隔が空けられている。コネクターは、支持体を含み、支持体は、各第1のサセプタ部を各第2のサセプタ部に接合する。一部の実施態様では支持体は、シート材を含む。
【0035】
一部の実施態様ではサセプタ装置は、複数のコネクターを含み、各コネクターは、第1のサセプタ部を各第2のサセプタ部に接合し、各第1のサセプタ部は、その各コネクターによってその各第2のサセプタ部から間隔が空けられている。一部の実施態様では各コネクターは、弱化された領域を含む。
【0036】
一部の実施態様では集合体を分割することは、各コネクターとエアロゾル発生材を分割することを含む。
【0037】
一部の実施態様ではサセプタ装置のコネクターは、互いに間隔が空けられている。
【0038】
一部の実施態様では集合体の第1のサセプタ部は、実質的に等しい間隔が空けられ、および/または集合体の第2サセプタ部は、実質的に等しい間隔が空けられている。
【0039】
本開示の第3の態様では非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用するための集合体が提供され、この集合体は、本開示の第2の態様によるサセプタ装置と、サセプタ装置と熱接触するエアロゾル発生体とを含み、集合体は、コネクターとエアロゾル発生材を分割することを含む処理によって分割可能である。
【0040】
任意に集合体は、サセプタ装置とエアロゾル発生材に巻かれるラッパーを含む。
【0041】
本開示の第4の態様では非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品が提供され、消耗品は、本開示の第1の態様による方法を含む方法に従って製造される。
【0042】
本開示の第5の態様では非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品が提供され、該消耗品は、少なくとも1つのサセプタ部と、該または各サセプタ部に固定されたまたは該または各サセプタと一体に形成されたコネクター部と、該または各サセプタ部と熱接触しているエアロゾル発生材とを含み、コネクター部は、エアロゾル発生材の少なくとも一端に延びている。
【0043】
任意に消耗品は、その少なくとも1つのサセプタ部を含むサセプタ装置を含み、コネクター部は、サセプタ装置の弱化された領域を含む。
【0044】
任意に弱化された領域は、その少なくとも1つのサセプタ部と一体に形成されている。
【0045】
任意にコネクター部は、その少なくとも1つのサセプタ部が固定された支持体を含む。
【0046】
任意に該または各サセプタ部は、エアロゾル発生材に少なくとも部分的に埋め込まれている。
【0047】
任意に該または各サセプタ部は、消耗品の中央軸と実質的に同軸である。
【0048】
任意に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含む。
【0049】
任意に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含まない。
【0050】
任意に支持体は、紙、金属箔、合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含む。
【0051】
任意に該または各サセプタ部は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性カーボン、グラファイト、スチール、プレーンカーボンスチール、軟鋼、ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、モリブデン、炭化ケイ素、銅および青銅からなる群から選択される1つ以上の材料を含む。
【0052】
任意に該または各サセプタ部は、ニッケルを含む。
【0053】
任意に該または各サセプタ部は、ニッケルがコーティングされた鋼を含む。
【0054】
任意にサセプタ装置は、ミシン目を含む。
【0055】
任意にサセプタ装置は、弱化された領域を含む。
【0056】
任意にサセプタ装置は、異なる第1および第2の材料を含む。
【0057】
任意に該または各サセプタ部は、第1の材料を含む第1の領域と、第2の材料を含む第2の領域とを含む。
【0058】
任意に第1および第2の材料は、異なる導電性および/または導電磁性を有する。
【0059】
任意に第1の材料は、変動磁場の侵入によって加熱可能な材料を含み、第2の材料は、変動磁場の侵入によって加熱可能ではないまたは変動磁場の侵入によって実質的に加熱可能ではない材料を含む。
【0060】
任意に第1および第2の材料の一方が第1および第2の材料のもう一方でコーティングされる。
【0061】
任意に第1の材料が第2の材料でコーティングされる。
【0062】
任意に第1および第2の材料は、使用時に第1および第2の材料に変動磁場が侵入した際に第1および第2の材料に変動磁場が侵入したことによって第1および第2の材料間に温度差を生じさせる。
【0063】
任意に第1および第2の材料は、異なる熱質量を有する。
【0064】
任意に該または各サセプタ部は、基部と、エアロゾル発生材に少なくとも部分的に埋めるための埋め込み可能な部分とを含む。
【0065】
任意に基部はほぼ平坦である。
【0066】
任意に基部はほぼ円形である。
【0067】
任意に基部は、変動磁場の侵入によって加熱可能な材料を含む。
【0068】
任意に埋め込み可能な部分は、熱伝導材料を含む。
【0069】
任意に埋め込み可能な部分は、変動磁場の侵入によって加熱可能な材料を含む。
【0070】
任意に埋め込み可能な部分は、変動磁場の侵入によって加熱可能ではない、または変動磁場の侵入によって実質的に加熱可能ではない材料を含む。
【0071】
任意に埋め込み可能な部分は、第1および第2の材料を含む。
【0072】
任意に埋め込み可能な部分は、第1および第2の材料の一方を含み、基部は、第1および第2の材料のもう一方を含む。
【0073】
任意に該または各サセプタ部は、中空またはミシン目が設けられているまたはへこみ、メッシュまたは膨張金属を含む。
【0074】
任意に該または各サセプタ部は、ピン、メッシュまたはブレードを含む。
【0075】
任意に該または各サセプタ部は、複数のピン、メッシュまたはブレードを含む。
【0076】
任意に該または各サセプタ部は、複数の開口部または凹部を含み、これら開口部および/または凹部は、エアロゾル発生材で満たされている。
【0077】
任意に該または各サセプタ部の少なくとも一部は、環状である。
【0078】
任意に該または各サセプタ部は、複数の環状部分を含み、好ましくは各サセプタ部の環状部分は、ほぼ同軸に配置されている。
【0079】
任意にエアロゾル発生材は、非液体状である。
【0080】
任意にエアロゾル発生材はタバコを含む。
【0081】
任意にサセプタは、消耗品の長さの大半を延び、好ましくはサセプタは、消耗品の実質的に全長を延びている。
【0082】
サセプタおよび/またはエアロゾル発生材の特徴を含む上述の特徴は、本明細書に記載の開示の態様のいずれにも適用可能である。
【0083】
本開示の第6の態様では本開示の第4の態様または本開示の第5の態様による消耗品と、消耗品のエアロゾル発生材の加熱を引き起こし、エアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるための非燃焼系エアロゾル供給デバイスとを含み、該デバイスは、消耗品を収容する加熱領域と、消耗品が加熱領域にある時に消耗品のサセプタ部に侵入する変動磁場を発生させ、エアロゾル発生材の加熱を引き起こす磁場発生器とを含む非燃焼系エアロゾル供給システムが提供される。
【0084】
任意にデバイスは、エアロゾル発生材を燃やさずに消耗品のエアロゾル発生材の加熱を引き起こし、エアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるためのものである。
【0085】
任意に磁場発生器は、少なくとも1つのコイルを含む。
【0086】
任意にコイルは螺旋形である。
【0087】
任意にコイルは、平坦なコイルであり、二次元螺旋であってもよい。
【0088】
任意に本発明のシステムは、第2のコイルを含み、好ましくは第2のコイルは螺旋形である。
【0089】
任意に磁場発生器は、消耗品が少なくとも部分的に加熱領域にあるときにサセプタ部の基部に侵入するための変動磁場を発生させるように構成されている。
【0090】
任意にコイルは、消耗品が少なくとも部分的に加熱領域にあるときにサセプタ部の基部に侵入するための変動磁場を発生させるように構成され、第2のコイルは、消耗品が少なくとも部分的に加熱領域にあるときにサセプタ部の埋め込み可能な部分に侵入するための変動磁場を発生させるように構成されている。
【0091】
任意に第2のコイルは、サセプタ部の埋め込み可能な部分の少なくとも一部の円周を延びている。
【0092】
任意にサセプタ部および/または加熱材は、導電性材料、磁性材料および導電磁性材料からなる群から選択される1つ以上の材料を含む。
【0093】
任意にサセプタ部および/または加熱材は、金属または金属合金を含む。
【0094】
任意にサセプタ部および/または加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性カーボン、グラファイト、スチール、プレーンカーボンスチール、軟鋼、ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、モリブデン、炭化ケイ素、銅および青銅からなる群から選択される1つ以上の材料を含む。
【0095】
任意にエアロゾル発生材は、非液体材料である。
【0096】
任意にエアロゾル発生材はタバコを含む。
【0097】
任意にエアロゾル発生材は、再生タバコなどの再生エアロゾル化可能な材料である。
【0098】
さらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して例示のみの目的とした本発明の好ましい実施態様の以下の説明から明らかになる。
【0099】
いくつかの実施態様を添付図面を参照して例示のみを目的として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0100】
図1】一実施態様によるサセプタ装置の略図である。
図2】一実施態様によるサセプタ装置の略図である。
図3】一実施態様によるサセプタ装置の略図である。
図4】一実施態様による方法のフローチャートである。
図5】一実施態様による集合体の略図である。
図6】一実施態様による消耗品の略図である。
図7】一実施態様によるサセプタ装置の略図である。
図8】一実施態様による集合体の略図である。
図9】一実施態様による集合体の略図である。
図10】一実施態様による非燃焼系エアロゾル供給システムを示している。
【発明を実施するための形態】
【0101】
本明細書中では「エアロゾル発生材」は、例えば加熱、照射または何らかの他の方法で励起された際にエアロゾルを発生することができる材料である。エアロゾル発生材は、例えば活性物質および/または風味剤を含んでも含まなくてもよい固体、液体またはゲルの形体であってもよい。一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、「非晶質固体」を含んでもよく、これはこれとは別に「モノリシック固体」(即ち、非繊維性)とも言われる。一部の実施態様では非晶質固体は乾燥ゲルであってもよい。非晶質固体は、その内部に液体などの流体を保持する固体材料である。一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、約50wt%、60wt%または70wt%の非晶質固体から約90wt%、95wt%または100wt%の非晶質固体を含む。
【0102】
エアロゾル発生材は、1つ以上の活性物質および/または風味料、1つ以上のエアロゾル形成材および必要であれば1つ以上の他の機能材を含んでもよい。
【0103】
一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、タバコ材を含んでもよく、タバコ材は、タバコまたはその派生物を含むあらゆる材料である。タバコ材は粉タバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押し出しされたタバコ、タバコ葉柄、再生タバコおよび/またはタバコ抽出物の内の1つ以上を含んでもよい。一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、タバコ代替品を含んでもよい。
【0104】
本明細書中では「消耗品」は、エアロゾル発生材を含むまたはからなる品物であり、その一部または全てはユーザーによって使用時に消費されることを意図している。消耗品は、エアロゾル発生材貯蔵領域、エアロゾル発生材移送構成部品、エアロゾル発生領域、ハウジング、ラッパー、マウスピース、フィルターおよび/またはエアロゾル変性剤などの1つ以上の他の構成部品を含んでもよい。また消耗品は、使用時にエアロゾル発生材がエアロゾルを発生するように熱を放射するヒーターなどのエアロゾル発生器を含んでもよい。
【0105】
本明細書中では「サセプタ」は、交流磁場などの変動磁場が侵入することによって加熱可能な材料である。サセプタは、導電性材料であってもよく、変動磁場の侵入によって加熱材の誘導加熱を生じさせるようにしてもよい。加熱材は、導電性材料であってもよく、変動磁場の侵入によって加熱材の磁気ヒステリシス加熱を生じさせるようにしてもよい。サセプタは、導電性および磁力の両方によるものであってもよく、これにより加熱材は両方の加熱機構で加熱可能になる。
【0106】
サセプタが消耗品に組み込まれると、熱は、外部熱源によって熱伝導により発生するのではなく、サセプタ自体の内部で発生するので、消耗品内の急速な温度上昇と、より均一な熱分布を達成することができる。これは、特に、材料及び幾何形状を適切に選び、そのサセプタに対して変動磁場の大きさ及び向きを適切に選ぶことによって達成することができる。さらに、誘導加熱及び磁気ヒステリシス加熱では、変動磁場の源とサセプタとの間に物理的な接続部を設ける必要がないので、残留物または凝縮物などのサセプタ上の材料堆積物は問題にならなくなり、設計自由度及び加熱様式の制御性を高めるとともに、コストを抑えることができる。
【0107】
消耗品、例えば非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造時、タバコなどのエアロゾル発生材は、紙と接触して配置される。次に紙は、エアロゾル発生材に巻かれ、エアロゾル発生材を囲み、ロッドを製する。ロッドは所望の長さに切断され、続いてフィルターが取り付けられ(通常は切断されたロッドの一端で)、消耗品を形成する。
【0108】
サセプタは、このような消耗品内に設けられ、上述の方法のいずれかで消耗品を加熱できるようにする。従来の消耗品は、サセプタを含まなくてもよく、したがってロッドを所望の長さに切断するために使用される切断装置は、通常はエアロゾル発生材(例えばタバコ)と1つ以上の紙の層を完全に切断するように構成されている。しかしながら、もしサセプタがロッドが所望の長さに切断される前にロッドを通して連続した均一な物(例えば均一な寸法および均一な材料特性を有する金属からなる長尺の片)として設けられていると、オンラインで所望の長さにロッドを切断するために使用される既存の切断機器の損傷の原因になる。さらに装置が強度/頑健性の点からサセプタを切断することに適していないだけでなく、ロッドを切断するために要する時間は、連続したサセプタが存在する場合に長くなり、したがって製造できる消耗品の製造速度(および品質)に影響を与える。
【0109】
図1は一実施態様による非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用するためのサセプタ装置1を略式に示している。サセプタ装置1は、サセプタ部2と、サセプタ部2を互いに接合するコネクター3とを含む。この装置は、したがって互いに物理的に接続された一連のサセプタ部2を示している。物理的接続は、直接的な接続(例えば、サセプタ部2がコネクター3と一体に形成されている)または間接的接続(例えば、サセプタ部2が互いに物理的に接続されていない)であってもよい。サセプタ部2は、コネクター3によって互いに間隔が空けられている。コネクター3は、例えばサセプタ部2を互いに所定の距離を離して維持する、製造中により簡単に扱える単独の物品にすることができる、サセプタ部2を均一な構造に維持するなどのいくつかの機能を果たす。例えば、コネクター3は、サセプタ部2がそれぞれ消耗品の製造時に大まかに同じ位置、同じ向きに配置されるようにサセプタ部2が互いに対してねじれる度合いを小さくする。
【0110】
ここでは「サセプタ部分」なる用語は、サセプタ部を含む消耗品が変動磁場に晒された際に主としてまたは独占的にサセプタ(またはヒーター)として機能するサセプタ集合体の部分を意味することを理解されたい。一部の例では「サセプタ」または「個別のサセプタ」なる用語がこれらが主にヒーターとして機能するサセプタ装置1の部分であることを示すためにサセプタ部の代わりに使用される。以下で述べるように一部の実施態様のコネクター3は、変動磁場に晒されると熱くなる材料を含むまたはからなるが、一般にコネクターの主な機能は、一部の実行例では主たる熱源として機能しない。
【0111】
2つのサセプタ2が図1に示されている。しかしながら、あらゆる好適な数のサセプタ2、例えば2、3、4、5または6つのサセプタ2でサセプタ装置1を構成してもよい。サセプタ装置1は、サセプタ2とコネクター3が交互に並ぶ列を含んでもよい。サセプタ装置1は、サセプタ装置1を使いやすく貯蔵するためにリールなどに巻いてもよい。
【0112】
図1に示すようにサセプタ装置1は、サセプタ2と、サセプタ2の間の装置1の弱化された領域4とを含む。コネクター3は、弱化された領域4を含むまたはからなる。弱化された領域4は、必要に応じてサセプタ2を互いに簡単に離すことができる。これは以下に説明するように消耗品の製造時にサセプタ装置1を切断するために使用されるあらゆる切断機器の損傷のリスクを軽減する。
【0113】
弱化された領域4は、サセプタ2のそれぞれより比較的弱い領域であってもよい。例えば、弱化された領域4は、サセプタ2のそれぞれより切断しやすい領域であってもよい。
【0114】
一般に該または各弱化された領域は、サセプタ装置の他の領域(および特にサセプタを含む領域)よりその弱化された領域を簡単に切断できるようにする特定の特性を有するサセプタ装置1の領域である。一部の実施態様では弱化された領域4は、サセプタ装置1にミシン目を設けることによって形成される。即ち、これらの実施態様では弱化された領域において、切断される材料の量がサセプタ装置の他の領域に対して減らされる。これとは別にまたは加えて、弱化された領域4は、例えば図3に示すようにサセプタ2と異なる幾何学的特性(例えば、幅および/または長さ)を有してもよい。即ち、これらの実施態様では弱化された領域において、切断される材料の量がサセプタ装置の他の領域に対して減らされる。他の実施態様では弱化された領域4は、これとは別にまたは加えてサセプタ2とは異なる材料を含んでもよい。
【0115】
図1に示すように一部の実施態様ではサセプタ2は、弱化された領域4と一体に形成される。これとは別にサセプタ2とコネクター3は、個別の構成要素として形成され、その後互いに接続してもよい。
【0116】
図2は一実施態様によるサセプタ装置1を略式に示している。図1に示すようにサセプタ装置1は、個別のサセプタ2と、コネクター3とを含む。図2の実施態様ではコネクター3は、サセプタ2が固定される支持体5を含む。サセプタ2は、のり付け、溶接などのあらゆる好適な手段、しかしながらこれらに限定されない、によって支持体5に固定してもよい。固定機構の種類は、支持体5の材料およびサセプタ2の材料に基づいて選択してもよい。一部の実施態様ではサセプタ2は、あらゆる好適な方法を使用して支持体5にクリンプして効果的にサセプタ2を支持体5に留めてもよい。一部の実施態様ではサセプタ2は、支持体5によってカプセル化されてもよく、あるいは支持体5内に埋め込まれてもよい。例えば、支持体5は、2つの層(2枚の紙のような)を含んでもよく、これらは間にサセプタ2を捕捉するために互いに貼り付けられる。支持体5は、サセプタ2がねじれたりまたはゆがんだりしないようにし、サセプタ2を平坦に保つことに役立つ。一部の実施態様ではサセプタ2は平坦でなくてもよい。支持体5はサセプタ2の形状を維持することに役立つ。
【0117】
一部の実施態様ではサセプタ装置1にはその少なくとも1つの面に印が付けられている。例えば、印は支持体5の少なくとも1つの面に設けられてもよい。その印は、製造工程中の支持体5および/またはサセプタ装置1の移動の監視に役立つ。例えば、印は支持体5をどれくらい消耗品に配置するかを決定するおよび/または支持体5の移動のタイミングを調節するために使用してもよい。一部の実施態様では支持体5は、ボビン上に設けられてもよく、あるいはボビンに巻かれてもよい。
【0118】
一部の実施態様では支持体5は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含む。これとは別に支持体5は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含まない。支持体5は、紙、紙、金属箔、金属合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含んでもよい。図2の実施態様では単独の支持体5が示されている。他の実施態様では1つ超の支持体5を利用してもよい。例えば、2つの支持体5をサセプタ2がこれら支持体5の間に挟まれるようにサセプタ2の対向面に固定してもよい。
【0119】
サセプタ2および/または加熱材は、電性材料、磁性材料および磁性導電材料からなる群から選択される1つ以上の材料を含んでもよい。一部の実施態様ではサセプタおよび/または加熱材は、金属または金属合金を含む。一部の実施態様ではサセプタおよび/または加熱材は、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性カーボン、グラファイト、スチール、プレーンカーボンスチール、軟鋼、ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、モリブデン、炭化ケイ素、銅および青銅からなる群から選択される1つ以上の材料を含む。
【0120】
図3は一実施態様によるサセプタ装置1を略式に示している。サセプタ装置1は、サセプタ2と、コネクター3とを含む。コネクター3は、支持体5を含む。図3に示すように支持体は、線Xに沿って弱化された領域を含んでもよく、これは支持体5の幾何学的特性を変えることで形成されている。
【0121】
図4は一実施態様による非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法10のフローチャートである。本発明の方法10は、個別のサセプタ2と、これらサセプタ2を互いに接合するコネクター3とを含むサセプタ装置1を供すること11を含む。サセプタ部2は、コネクター3によって互いに間隔が空けられている。また本発明の方法10は、サセプタ装置1と、エアロゾル発生材とを含む集合体を形成すること12と、集合体を分割すること13とを含む。分割すること13は、コネクター3とエアロゾル発生材を分割することを含む。
【0122】
一部の実施態様では分割すること13は、コネクターを切断するためにカッターを使用することを含む。カッターは消耗品製造システムのオンライン部品であってもよく、あるいは消耗品製造システムから独立したものであってもよい。カッターは、消耗品を所望の長さに切断するために使用されるカッターと同じであってもよい。
【0123】
一部の実施態様では形成すること12は、サセプタ装置1をエアロゾル発生材に少なくとも部分的に埋めることを含む。形成すること12は、サセプタ装置1をエアロゾル発生材に完全に埋めることを含んでもよい。
【0124】
一部の実施態様では形成すること12は、ラッパー上でサセプタ装置1をエアロゾル発生材と1つにまとめることと、ラッパーをサセプタ装置1とエアロゾル発生材に巻くこととを含む。サセプタ装置1は、エアロゾル発生材の前にラッパー上に置かれてもよい。これとは別にエアロゾル発生材は、サセプタ装置1の前にラッパー上に置かれてもよい。
【0125】
上述したように一部の実施態様ではコネクター3は、サセプタ装置1の弱化された領域を含む。サセプタ2は、弱化された領域と一体に形成されてもよい。
【0126】
一部の実施態様ではコネクター3は、サセプタ2が固定される支持体を含む。支持体は、支持体について上述した材料のいずれかから作製してもよい。
【0127】
図5は、一実施態様による非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用する集合体20を略式に示している。集合体20は、サセプタ装置1と、このサセプタ装置1と熱接触しているエアロゾル発生材21とを含む。サセプタ装置1は、図1~3を参照して説明したようなサセプタ装置1の1つなどの本明細書で説明したあらゆるサセプタ装置であってもよい。集合体20は、コネクター3とエアロゾル発生材21とを分割することを含む工程によって分割可能である。1つの実施態様では分割することは個々の目的物を形成する。個別の目的物のそれぞれは、消耗品であってもよく、あるいは消耗品の製造に使用してもよい。例えば、集合体20は、線Yに沿って分割可能である。一部の実施態様では集合体20は、サセプタ装置1とエアロゾル発生材21に巻かれるラッパーを含む。
【0128】
図6は、一実施態様による非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品30を略式に示している。消耗品30は、少なくとも1つの個別のサセプタ31と、該または各サセプタ31に固定されるまたはこれと一体に形成されるコネクター部32とを含む。消耗品は、該または各サセプタ31と熱接触するエアロゾル発生材33を含む。コネクター部32は、エアロゾル発生材33の少なくとも一端34へと延びている。図6に示すように一実施態様では各コネクター部32は、エアロゾル発生材33の2つの対向する端部へと延びてもよい。1つの実施態様ではコネクター部32は、本明細書で説明したコネクターの一部である。
【0129】
一部の実施態様では消耗品30は、本明細書で説明した方法により製造される。特に消耗品30は、図4を参照して説明した方法に従って製造してもよい。
【0130】
一部の実施態様では消耗品30は、その少なくとも1つのサセプタ31を含むサセプタ装置を含み、コネクター部32は、サセプタ装置の弱化された領域を含む。
【0131】
図6に示すように弱化された領域は、その少なくとも1つのサセプタ31と一体に形成されている。これとは別に弱化された領域は、少なくとも1つのサセプタ31とは別に形成され、その後支持体の形状の少なくとも1つのサセプタ31に取り付けられてもよい。
【0132】
一部の実施態様ではコネクター部32は、少なくとも1つのサセプタ31が固定された支持体を含む。支持体は、変動磁場により加熱可能な加熱材を含んでもよい。これとは別に支持体は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含まなくてもよい。一部の実施態様では支持体は、紙、金属箔、金属合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含む。
【0133】
一部の実施態様では該または各サセプタ31は、少なくとも部分的にエアロゾル発生材33に埋め込まれている。例えば、該または各サセプタ31は、サセプタ31の少なくとも一部がエアロゾル発生材33から突出するように埋め込まれてもよい。これとは別に該または各サセプタ31は、サセプタ31がエアロゾル発生材33から全く突出しないようにエアロゾル発生材33に完全に埋め込まれてもよい。これは消耗品30の使用中に熱くなるかもしれないサセプタ31とユーザーが接触するのを避けることに役立つ。
【0134】
図6に示すように該または各サセプタ31は、消耗品30の中心軸と実質的に同軸である。これとは別に該または各サセプタ31は、該または各サセプタ31が消耗品30のエアロゾル発生材33を加熱できるよう他の方法で配置されてもよい。
【0135】
図7は一実施態様によるサセプタ装置1を略式に示している。サセプタ装置1は、複数の第1のサセプタ部2Aと、複数の第2のサセプタ部2Bとを含む。サセプタ装置1は、第1および第2のサセプタ部2A、2Bを接続するコネクター3をさらに含む。
【0136】
一部の実施態様ではコネクター3は、支持体5、例えば図2の実施態様または図3の実施態様の支持体5に類似する支持体5を含む。例えば、支持体5は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含んでもよい。これとは別に支持体5は、変動磁場による侵入によって加熱可能な加熱材を含まなくてもよい。支持体5は、紙、紙、金属箔、金属合金箔およびエアロゾル発生材のうちの1つ以上を含んでもよい。図7の実施態様では単独の支持体5が示されている。他の実施態様では1つ超の支持体5を設けてもよく、例えば、2つの支持体5をサセプタ部2A、2B2がこれら支持体5の間に挟まれるように第1および第2のサセプタ2の対向面に固定してもよい。
【0137】
複数の第1および第2のサセプタ部2A、2Bを上述の方法のいずれかを使用して、例えば接着剤を使用して支持体5に固定される。
【0138】
各第1のサセプタ部2Aは、本例では支持体5を含むコネクター3によって対応する第2のサセプタ部2Bから間隔が空けられる。サセプタ装置1と、エアロゾル発生材とを含む集合体が、図4の方法の工程のいずれかそして任意に図4の方法の工程の全てを含む上述の工程のいずれか従って形成され、処理される。本例では集合体は、コネクター3とエアロゾル発生材を例えばカッターを使用して分割することによって分割される。
【0139】
第1のサセプタ部2Aは、互いに平行に配置されてもよい。例えば、第1のサセプタ部2Aの長手方向軸は、互いに平行であってもよい。さらにこれとは別に第2のサセプタ部2Bは、互いに平行に配置されてもよい。例えば、第2のサセプタ部2Bの長手方向軸は互いに平行であってもよい。
【0140】
図7の実施態様では各第1のサセプタ部2Aは、対応する第2のサセプタ部2Bと位置合わせされる。各第1のサセプタ部2Aの長手方向軸は、長手方向軸に垂直な方向に対応する第2のサセプタ部2Bの長手方向軸と位置合わせされる。しかしながら、別の実施態様では第1および第2のサセプタ部2A、2Bは、位置合わせされなくてもよく、ずらされてもよく、例えば各サセプタ部2A、2Bの中央または長手方向軸に垂直な方向にずれてもよいことを認識されたい。
【0141】
図8の実施態様ではサセプタ装置1は、3つの第1のサセプタ部2Aと、3つの第2サセプタ部2Bとを含む。しかしながら、他の実施態様では異なる数の第1および/または第2のサセプタ部2A、2B、例えば2、3、4、5、6、7、8、9または10個の第1のサセプタ部2Aおよび/または第2のサセプタ部2Bを設けてもよいことを認識すべきである。サセプタ装置1は、同数の第1および第2のサセプタ部2A、2Bまたは異なる数の第1および第2のサセプタ部2A、2Bを含んでもよい。
【0142】
一部の実施態様では第1および第2のサセプタ部2A、2Bは同じ形状である。他の実施態様では第1のサセプタ部2Aは、第2のサセプタ部2Bと異なる形状である。
【0143】
図8は、一実施態様による非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するための消耗品の製造方法に使用するための集合体50の断面を略式に示している。集合体50は、図7の実施態様によるサセプタ装置1と、サセプタ装置1と熱接触しているエアロゾル発生材51とを含む。上記実施態様と同様に集合体50は、コネクター3とエアロゾル発生材51を分割することを含む工程で分割可能である。例えば、集合体50は、支持体5の一部と第1のサセプタ部2Aが支持体5と第2のサセプタ部2Bの別の部分から取り外せるように第1および第2のサセプタ部2A、2Bの間で支持体5に沿って分割してもよい。
【0144】
1つの実施態様では分割することは、個々の目的物を形成する。例えば、一部の実施態様ではエアロゾル発生材51の一部と、支持体5の一部と、第1のサセプタ部2Aを含む第1の目的物が形成される。またエアロゾル発生材51の別の部分と、支持体5の別の部分と、第2のサセプタ部2Bとを含む第2の目的物が形成される。個別の目的物のそれぞれは、消耗品であってもよく、あるいは消耗品の製造に使用してもよい。例えば、集合体50は、サセプタ装置1が図7に示す線Xに沿って分割されるように分割可能であってもよい。一部の実施態様では集合体50は、サセプタ装置1とエアロゾル発生材51に巻かれるラッパーを含む。
【0145】
一部の実施態様ではサセプタ装置1の該または各コネクター3は、上述のようにサセプタ装置1を分割しやすくする弱化された領域を含む。
【0146】
複数のサセプタ部を設けることでエアロゾル発生材をより均一に加熱することに役立つ。一部の実施態様では消耗品のサセプタ部は、エアロゾル発生材を均一に加熱しやすくするために消耗品に実質的に等間隔に配置されている。
【0147】
一部の実施態様では消耗品(図示せず)は、複数の個別のサセプタ部と、各サセプタ部に固定されたまたは一体に形成されたコネクター部とを含む。一部の実施態様ではコネクター部は、サセプタ部の全てに固定または一体に形成されてもよく、例えばサセプタ部の全てが単独の支持体5に固定されてもよく、あるいは一組の支持体5の間に挟まれてもよい。別の実施態様では消耗品は、複数のコネクター部を含み、それぞれのコネクター部は、対応する第1および第2のサセプタ部に接続される。
【0148】
消耗品は、各サセプタ部と熱接触するエアロゾル発生材を含む。該または各コネクター部は、エアロゾル発生材の少なくとも一端に延びてもよく、あるいはエアロゾル発生材の2つの対向端に延びてもよい。1つの実施態様では該または各コネクター部は、本明細書で説明したコネクターの一部である。
【0149】
図8において複数の第1のサセプタ部2Aは、集合体50の中央軸と垂直な方向に位置合わせされ、複数の第2のサセプタ部(図8に示していない)は、集合体50の中央軸と垂直な方向に位置合わせされる。しかしながら、サセプタ部2A、2Bの他の相対位置が可能であること認識すべきである。例えば、図9は、第1のサセプタ部2Aが集合体50の中央軸の周囲に配置され、そこから間隔をおいて配されている別の実施態様の断面図である。同様に第2のサセプタ部(図9には示されていない)は、集合体50の中央軸の周囲に配置され、そこから間隔をおいて配されている。サセプタ部のそのような構成は、エアロゾル発生材を均一に加熱することに役立つ。任意に各サセプタ部2A、2Bは、それが集合体50の中央軸の周囲を部分的に延びるように湾曲してもよい。しかしながら、他の実施態様では1つ、1つ超または各サセプタ部は、実質的に平坦であってもよい。
【0150】
複数の第1のサセプタ部2Aと、複数の第2のサセプタ部2Bとを含むサセプタ装置1は、本明細書で説明したサセプタ装置のいずれかの特徴(図1~6の実施態様のいずれかを含む)のいずれかであるが、複数の第1のサセプタ部および複数の第2のサセプタ部を含むように適合させた特徴を含んでもよいことを認識すべきである。例えば、図1の実施態様の変更例において、図1を参照してそれぞれ構成が説明された複数の第1のサセプタ部2Aと、複数の第2のサセプタ部2Bと、複数のコネクター3を含むサセプタ装置が提供される。各第1のサセプタ部2Aは、対応する第2のサセプタ部2Bに対応するコネクター3によって接続される。第1のサセプタ部2A、第2のサセプタ部2Bおよびコネクター3は共にサセプタ装置を形成する。コネクター3は、互いに間隔が空けられている。サセプタ装置とエアロゾル発生材が次に集合体に形成され、集合体は、コネクターとエアロゾル発生材を分割することによって分割される。
【0151】
他の実施態様では複数の第1のサセプタ部2Aと複数の第2のサセプタ部2Bは、例えば共通の支持体5に固定された共通のコネクター3に接続される(例えば、図2または図3の実施態様の変型例において)。同じコネクター3に接続されるサセプタ部2A、2Bは、残りの処理工程でサセプタ部2A、2Bの正確な相対的な位置決めを可能にする。
【0152】
図8および9において支持体5は、示されていないが、第1および第2のサセプタ部2A、2Bは、集合体50内で支持体5に所定の位置で固定されて保持されていることを認識すべきである。他の実施態様では支持体5は、省略される。
【0153】
図10は、ある実施態様による非燃焼系エアロゾル供給システム40を略式に示している。非燃焼系エアロゾル供給システム40は消耗品30を含む。消耗品30は、図6を参照して説明した消耗品または本明細書で述べた消耗品の種々の変型例などの本明細書で説明したあらゆる消耗品30であってもよい。本発明のシステムは、消耗品30のエアロゾル発生材の加熱を引き起こし、エアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるための非燃焼系エアロゾル供給デバイス42も含む。デバイス42は、消耗品30を収容する加熱領域43と、消耗品30が加熱領域43にある時に消耗品30のサセプタに侵入する変動磁場を発生させ、これによりエアロゾル発生材の加熱を引き起こす磁場発生器44とを含む。
【0154】
一部の実施態様ではデバイス42は、エアロゾル発生を燃やさずに消耗品のエアロゾル発生材の加熱を引き起こし、エアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるためのものである。
【0155】
一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、非液体材料である。一部の実施態様ではエアロゾル発生材はタバコを含む。一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、再生タバコなどの再生エアロゾル化可能な材料である。
【0156】
上記の実施態様は本発明の説明に役立つ実例として理解されたい。さらに本発明の実施態様は想定される。当然のことながら任意の1つの実施態様について説明したあらゆる特徴は単独または説明された他の特徴と組み合わせて使用してもよく、他の実施態様のいずれかの1つ以上の特徴または他の実施態様のいずれかのあらゆる組み合わせと組み合わせて使用してもよい。さらに上記で説明されていない同等物および修飾物も添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲を逸脱することなく採用することも可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10