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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/47 20200101AFI20240419BHJP
   D06F 33/74 20200101ALI20240419BHJP
   D06F 34/14 20200101ALI20240419BHJP
   D06F 105/46 20200101ALN20240419BHJP
   D06F 105/50 20200101ALN20240419BHJP
【FI】
D06F33/47
D06F33/74
D06F34/14
D06F105:46
D06F105:50
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019182610
(22)【出願日】2019-10-03
(65)【公開番号】P2021058244
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-02-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 裕智
(72)【発明者】
【氏名】麻田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】堀端 裕司
(72)【発明者】
【氏名】上瀧 禎士
【審査官】伊藤 孝佑
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-019399(JP,A)
【文献】特開2005-204431(JP,A)
【文献】特開2000-262090(JP,A)
【文献】特開2011-104197(JP,A)
【文献】特開2010-029046(JP,A)
【文献】特開平06-098584(JP,A)
【文献】特開平11-169582(JP,A)
【文献】特開2018-023208(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/47
D06F 33/74
D06F 34/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物と接触する回転物体と、永久磁石と巻線を有する電動機と、前記電動機に電流を供給する電源回路と、前記電動機のトルクを前記回転物体に伝える伝達機構と、洗濯運転を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記巻線に対する前記永久磁石の位置に関係しない通電を行う第1の制御処理と、前記巻線に対する前記永久磁石の位置に応じた通電を行う第2の制御処理と、前記第1の制御処理から前記第2の制御処理への移行後に前記永久磁石が所定の回転数で回転していないとロックしていると検知するロック検知処理と、を実行可能とし、
前記制御部は、前記第1の制御処理において、前記永久磁石をオープンループで加速させる設定速度制御を実行可能であり、
前記制御部は、前記ロック検知処理を実行し、ロックしたと検知した場合に、前記電動機を再起動し、前記再起動時の前記第1の制御処理において、位相を固定した所定の電流に制御する初期位相固定制御と、前記初期位相固定制御の後に実行される前記設定速度制御と、を実行し、
前記制御部は、前記設定速度制御を実行した後に、前記ロック検知処理において、ロックしたと検知した場合、前記電動機を再起動し、前記再起動時の前記第1の制御処理において、前記初期位相固定制御を所定時間実行した後に、前記設定速度制御による駆動回転数加速度を、前記再起動前の前記設定速度制御による駆動回転数加速度よりも低くするようにした洗濯機。
【請求項2】
前記制御部は、前記ロック検知処理において、ロックしたと検知し、前記電動機を再起動する場合、前記再起動時の前記第1の制御処理の前記設定速度制御において制御される電流または電圧を大きくするようにした、請求項1に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗濯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の洗濯機は、モータの回転位置検出を以下のように行っている。回転位置検出とはモータの電気角を検出することで、ホール素子、ロータリーエンコーダーなどを回転センサとして用いている。しかし、コストや構造上の制約の点から、回転センサを設けることができない場合、回転センサなしのセンサレスで回転位置検出を行う方法があり、誘起電圧を用いるものと、インダクタンスを用いるものがある。
【0003】
誘起電圧を用いる場合、モータへの入力電圧と電流からモータの回転数に比例する誘起電圧を算出して、この誘起電圧から回転位置を検出する。この検知方法は、モータ回転数が高い領域では、誘起電圧が大きいため、精度のいい回転位置検知ができるが、回転数が低い領域では、誘起電圧が小さいため、起動や停止時には正しく回転検知できない。
【0004】
また、インダクタンスを用いる場合は、モータへの入力電圧と電流からモータのインダクタンスを算出して、このインダクタンス変動周期がモータ電気角の2倍になることを利用して回転位置を検出する。この検知方法は、磁気的突極性をもつモータに限られ、モータの回転周期と別の周期でモータに電圧を印加する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-169590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の洗濯機は、磁気的非突極性をもつモータでは、回転数が低い領域での位相推定が困難なため、位相情報をフィードバックしない制御方法を使っていた。この場合、位相が不確かなため、トルクが正しくモータに伝わらず、起動に失敗し、ロック状態になる。さらに、ロック解除のため、同じように起動方法で再起動を行っても、ロック解除されず、起動できないという課題を有していた。
【0007】
本開示は、上記従来の課題を解決するもので、起動に失敗して、ロック状態になった場合に、起動方法を変えることで、容易にロック状態を解消できる洗濯機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記従来の課題を解決するために、本開示における洗濯機は、洗濯物と接触する回転物体と、永久磁石と巻線を有する電動機と、前記電動機に電流を供給する電源回路と、前記
電動機のトルクを前記回転物体に伝える伝達機構と、洗濯運転を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記巻線に対する前記永久磁石の位置に関係しない通電を行う第1の制御処理と、前記巻線に対する前記永久磁石の位置に応じた通電を行う第2の制御処理と、前記第1の制御処理から前記第2の制御処理への移行後に前記永久磁石が所定の回転数で回転していないとロックしていると検知するロック検知処理と、を実行可能とし、前記制御部は、前記第1の制御処理において、前記永久磁石をオープンループで加速させる設定速度制御を実行可能であり、前記制御部は、前記ロック検知処理を実行し、ロックしたと検知した場合に、前記電動機を再起動し、前記再起動時の前記第1の制御処理において、位相を固定した所定の電流に制御する初期位相固定制御と、前記初期位相固定制御の後に実行される前記設定速度制御と、を実行し、前記制御部は、前記設定速度制御を実行した後に、前記ロック検知処理において、ロックしたと検知した場合、前記電動機を再起動し、前記再起動時の前記第1の制御処理において、前記初期位相固定制御を所定時間実行した後に、前記設定速度制御による駆動回転数加速度を、前記再起動前の前記設定速度制御による駆動回転数加速度よりも低くするようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示における洗濯機は、起動に失敗して、ロック状態になった場合に、起動方法を変えることで、容易にロック状態を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1における洗濯機の要部断面図
図2】同洗濯機のモータの駆動系のブロック図
図3】同洗濯機のモータの等価回路図
図4】同洗濯機のモータの位相推定時の制御ブロック図
図5】同洗濯機のモータの速度位相推定手段の詳細ブロック図
図6】(a)同洗濯機のモータの位相推定時の推定座標が遅れ状態のベクトル図、(b)同洗濯機のモータの位相推定時の推定座標が進み状態のベクトル図
図7】同洗濯機のモータのオープンループ時の制御ブロック図
図8】(a)同洗濯機のモータのセンサレス制御処理のフローチャート、(b)同洗濯機のモータの別のセンサレス制御処理のフローチャート
図9】同洗濯機のモータのセンサレスオープンループ加速制御処理のフローチャート
図10】同洗濯機のモータのセンサレスオープンループ加速制御の初期位相固定制御のベクトル図
図11】同洗濯機のモータのセンサレスオープンループ加速制御の指令回転数を示すグラフ
図12】同洗濯機のモータのセンサレス位相推定制御処理のフローチャート
図13】同洗濯機のモータの速度制御処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0012】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における洗濯機の要部断面図である。
【0013】
底部に衣類攪拌用のパルセータ1を左右回転自在に配した洗濯兼脱水槽2は、脱水回転自在に水受け槽3の内部に構成される。水受け槽3の外底部にはモータ4を固定し、モータ4の回転は、モータプーリ31とベルト5とインペラプーリ32、および減速機構兼クラッチ6を介して、パルセータ1または洗濯兼脱水槽2を回転駆動させたり、ブレーキさせたりする。ブレーキはモータ4に逆トルクがかかるように制御する方法のほか、ギヤードモータ7を作動させ、ブレーキベルト8を回転部に接触させることで機械的に洗濯兼脱水槽2を制動させる方法がある。洗濯機外枠9上方に配したパネル部10の上面には開閉自在に蓋11を構成し、パネルの前方内方には、洗濯機行程全般を制御すると共に、表示手段12を有する制御装置13を配する。
【0014】
制御装置13は、モータ4、給水弁14、排水弁15などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御するマイクロコンピュータからなる制御手段20等で構成している。制御手段20は、使用者が所望の洗濯コース設定や運転開始、一時停止などを操作する入力設定手段からの情報を基に、LEDやLCD等の発光素子からなる表示手段12で、行程進捗の表示や各種情報を表示して使用者に知らせる。入力設定手段により運転開始が設定されると、水位検知手段等からのデータに応じて、ギヤードモータ7、給水弁14、排水弁15の動作を制御して洗濯運転を行う。
【0015】
図2は、実施の形態1における洗濯機のモータの駆動系のブロック図である。
【0016】
交流電源は、整流回路16に交流電力を加え、整流回路16は倍電圧整流回路で構成し、インバータ回路17に倍電圧直流電圧を加える。インバータ回路17は、6個のパワースイッチング半導体と逆並列ダイオードよりなる3相フルブリッジインバータ回路により構成し、通常、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)と逆並列ダイオードおよびその駆動回路と保護回路を内蔵したインテリジェントパワーモジュール(以下、IPMという)で構成している。インバータ回路17の出力端子にモータ4を接続し、駆動する。
【0017】
電流検出手段18は、インバータ回路17の負電圧端子と整流回路16の負電圧端子間にシャント抵抗を接続し、このシャント抵抗の両端電圧から算出したインバータ回路17の入力電流をもとに、モータ4の相電流Iu、Iv、Iwを検出する。インバータ回路17に加わる直流電圧が、交流電源からの入力以外に、モータ回転により発生する回生エネルギーにより、重畳することもあるため、常に検知している。
【0018】
PWM制御手段19は制御手段20からの3相モータ駆動制御電圧指令Vus、Vvs、Vwsに応じ、インバータ回路17のIGBTのスイッチングさせるPWM信号を制御し、インバータ回路の出力電圧Vu、Vv、Vwにより、モータ4を駆動する。
【0019】
図3は、実施の形態1における洗濯機のモータの等価回路図である。
【0020】
ここでは説明を簡単にするため、機械角1回転が電気角1回転となる2極構成としている。極数が4極、8極、・・・に変わった場合、機械角1回転が電気角2、4、・・・回転の関係に変わる。モータ4は、三相同期モータであり、U、V、Wの三相の巻線4a、4b、4cと、回転軸中心回りに回転するロータである永久磁石4dを有する等価回路により構成される。この等価回路において永久磁石のN極側を正方向として貫く軸をd軸(direct-axis)と定義し、それに直交する軸をq軸(quadrature-axis)と定義する。このように定義するとモータのトルクを主に支配するのはq軸方向の磁界となる。また、位相(電気角)はU相巻線を貫く軸とd軸との回転角θとなる。以下、記載する位相は全て電気角である。なお、d軸方向に磁界を生じるように電圧を印加した場合の巻線のインダクタンスをLdとし、同じくq軸方向についてのインダクタンスをLqとする。
【0021】
埋込磁石型三相同期モータは、Ld<Lqの関係にある。また後で説明する制御手段20は、最初は回転子の位置を正確に検出できていないため、図3に示す通り、位相θcであると想定しており、現実の位相θとは誤差△θを生じている。つまり、マイコンが位相θcと想定して制御を行う軸を、実際のモータのd軸、q軸に対し、γ軸(推定d軸)、δ軸(推定q軸)となる。以降、マイコン内のトルクに対応した電流成分をδ軸電流Iδ、マイコン内の磁束に対応した電流成分をγ軸電流Iγ、マイコン内のトルクに対応した電圧成分を指令δ軸電圧Vδs、マイコン内の磁束に対応した電圧成分を指令γ軸電圧Vγsとする。
【0022】
図4は、実施の形態1における洗濯機のモータの位相推定時の制御ブロック図である。
【0023】
制御手段20は、マイクロコンピュータ(マイコン)と、マイコンに内蔵したインバータ制御タイマー(タイマー)、A/D変換、メモリ回路、速度位相推定手段21、3相2相変換器22、Iδ誤差増幅器23、Iγ誤差増幅器24、2相3相変換器25、速度誤差増幅器26、弱め界磁設定手段27等より構成され、以下のように、インバータ制御を行う。
【0024】
速度位相推定手段21の詳細は後で記載する。速度位相推定手段21は、δ軸電流Iδ、γ軸電流Iγ、指令γ軸電圧Vγsを入力し、速度(電気角速度)ωと、推定位相θを出力する。以下、記載する速度は全て電気角速度である。
【0025】
3相2相変換器22は、電気角θと相電流Iu、Iv、Iwと、静止座標系から回転座標系に変換するのに必要な正弦波データ(sin、cosデータ)から、γ軸電流Iγとδ軸電流Iδを、数式1のように演算する。
【0026】
【数1】
【0027】
Iδ誤差増幅器23は、速度誤差増幅器26で求めたδ軸電流指令Iδsと3相2相変換器22で求めたδ軸電流Iδからδ軸電流の指令値Iδsに対する誤差ΔIδが入力され、比例成分と積分成分の和として指令δ軸電圧Vδsを出力する。
【0028】
同様にIγ誤差増幅器24は、弱め界磁設定手段27で求めたγ軸電流指令Iγsと3相2相変換器22で求めたγ軸電流Iγからγ軸電流の指令値Iγに対する誤差ΔIγが入力され、比例成分と積分成分の和として指令γ軸電圧Vγsを出力する。
【0029】
δ軸電流Iδとγ軸電流Iγに分解してそれぞれ独立に制御するのでベクトル制御と呼ばれる。
【0030】
2相3相変換器25は、位相θと指令δ軸電圧Vδsと指令γ軸電圧Vγsと、回転座標系から静止座標系に逆変換するのに必要な正弦波データ(sin、cosデータ)から、正弦波状の指令3相電圧Vus、Vvs、Vwsを、数式2のように演算する。
【0031】
【数2】
【0032】
速度誤差増幅器26は、速度指令ωsと速度位相推定手段21で演算された速度ωから速度指令ωsに対する誤差Δωが入力され、比例成分と積分成分の和のδ軸電流指令Iδsを出力する。
【0033】
弱め界磁設定手段27は速度位相推定手段21で演算された速度ωとインバータ回路に入力される直流電圧Vdcから負の方向のγ軸電流指令Iγsを演算し、弱め磁束制御を行う。
【0034】
図5は、実施の形態1における洗濯機のモータの速度位相推定手段の詳細ブロック図である。
【0035】
モータ4のパラメータとなる巻線4a、4b、4cの抵抗値Raとインダクタンス値Lを用いて推定位相θを算出する。
【0036】
速度位相推定手段21は、γ軸誘起電圧計算器28、γ軸誘起電圧誤差増幅器29からなる。
【0037】
γ軸誘起電圧計算器28は、インダクタンス値Lと抵抗値Raとδ軸電流Iδ、γ軸電流Iγ、指令γ軸電圧Vγsおよび推定速度ωからγ軸誘起電圧Veγを数式3のように演算する。
【0038】
【数3】
【0039】
γ軸誘起電圧指令Veγs=0として、γ軸誘起電圧指令Veγsに対する誤差ΔVeγがγ軸誘起電圧誤差増幅器29に入力される。
【0040】
γ軸誘起電圧誤差増幅器29は、積分ゲインKωから演算した推定速度ωを出力し、比例ゲインKθから演算した値に、推定速度ωを加算し、積分器で時間積分して推定位相θを出力する。
【0041】
ただし、γ軸誘起電圧計算器28は必ずしも数式3を用いるものに限定されるものではなく、時間微分項を加えた数式4で演算してもよい。
【0042】
【数4】
【0043】
なお、上記した各数式でのインダクタンスLは、Ld=Lqとなる特性のモータ4であれば同一となるL値が使用できるが、Ld≠Lqとなるモータ4でも一定のL値(=Lq)として演算できる。
【0044】
図6(a)に実施の形態1における洗濯機のモータの位相推定時の推定座標が遅れ状態(モータ4のdq座標に対してγδ座標(推定dq座標)がやや遅れている)のベクトル図、図6(b)に同洗濯機のモータの位相推定時の推定座標が進み状態(モータ4のdq座標に対してγδ座標(推定dq座標)がやや進んでいる)のベクトル図を示す。
【0045】
γ軸誘起電圧誤差ΔVeγは、ベクトル図では、モータ4の入力電圧Vaから、RaおよびωLに流れる電流のドロップを差し引いた推定の誘導電圧ベクトルVe(=ω×Ψa)のγ軸成分となる。誘導電圧ベクトルVeは常にq軸上になるため、推定位相誤差Δθ(dq座標に対して反時計回りにγδ座標が来る状態を正とする)が0のときは、q軸がδ軸と一致する。図6(a)では推定位相誤差Δθが負(Δθ<0)となり、図6(b)では推定位相誤差Δθが正(Δθ>0)となる。
【0046】
γ軸誘起電圧誤差増幅器29により、図6(a)の場合には推定速度ωを増やし、θをより進め、図6(b)の場合には推定速度ωを減らし、θを遅らせることで、γ軸誘起電圧誤差ΔVeγおよび推定位相誤差Δθが0になるように、フィードバック制御をしている。
【0047】
このように、位相推定は誘起電圧Veのあるモータ回転状態を前提としているため、誘起電圧が低い起動時や停止時の低速域は、位相推定が安定しない。よって、次に位相推定をしないオープンループ制御について、説明する。
【0048】
図7は、実施の形態1における洗濯機のモータのオープンループ時の制御ブロック図である。
【0049】
制御手段20内のマイクロコンピュータ(マイコン)と、マイコンに内蔵したインバータ制御タイマー(タイマー)、A/D変換、メモリ回路、3相2相変換器22、Iδ誤差増幅器23、Iγ誤差増幅器24、2相3相変換器25は、図4と共通となる。
【0050】
位相演算手段30は、初期位相θinitと単位時間毎に設定した速度指令ωsから単位時間あたりの位相を積算して、位相θを求める。このとき、オープンループで速度推定しないので、速度指令ωsをそのまま速度ωとして扱って制御する。また、単位時間毎に設定したδ軸電流指令Iδs、γ軸電流指令IγsをそれぞれIδ誤差増幅器23、Iγ誤差増幅器24に入力する。
【0051】
オープンループ時は、初期位相θinit、単位時間毎に設定した速度指令ωs、δ軸電流指令Iδs、γ軸電流指令Iγsのみで制御するため、通常は位相推定が安定しない低速域の起動時、ブレーキ停止時に限定した駆動方法として使われる。
ここでは、δ軸電流指令Iδs、γ軸電流指令Iγsを用いた電流制御の例を記載しているが、単位時間毎に指令δ軸電圧Vδs、指令γ軸電圧Vγsを設定した電圧制御とすることも、単位時間毎に変調度のみを設定した電圧制御に置き換えることも可能である。
【0052】
上記構成において、図8図12、表1を参照しながら動作を説明する。
【0053】
図8(a)は、実施の形態1における洗濯機のモータのセンサレス制御処理のフローチャート、(b)は、同洗濯機のモータの別のセンサレス制御処理のフローチャートである。
【0054】
図8(a)に示すように、ステップ100よりセンサレス制御処理を開始し、ステップ101でモータ停止状態からセンサレスオープンループ加速制御処理ルーチンを行い。ステップ102で位相推定フラグがSETされたら、ステップ103のセンサレス位相推定制御処理ルーチンに移行し、速度ω、位相θの情報を引き継いだのちに、シーケンスに応じて加速、減速を含めた速度制御が行われる。ステップ104で位相推定フラグがCLRされたら、ステップ105のセンサレスオープンループ減速制御処理ルーチンに移行し、速度ω、位相θの情報を引き継いだのちに、減速制御が行われる。ステップ106で速度ωが0になり、停止したら、ステップ107でセンサレス制御を終了する。
【0055】
ここで、図8(b)に示すように、ステップ105、106は、105a、106aに置き換えることも可能である。ステップ105aの短絡ブレーキやメカブレーキなどのブレーキを行い、停止させ、ステップ106aで、速度ωの代わりにブレーキ開始からの時間Tが停止までに必要な一定時間T1経過したら、停止したとして、ステップ107でセンサレス制御を終了する。
【0056】
図9図11を用いて、実施の形態1における洗濯機のモータのセンサレスオープンループ加速制御の起動について、記載する。
【0057】
図9は、実施の形態1における洗濯機のモータのセンサレスオープンループ加速制御処理のフローチャートである。
【0058】
ステップ200よりセンサレスオープンループ加速制御処理を開始し、ステップ201でモータロックによる再起動かどうかを確認する。再起動でない場合は、ステップ202で通常のパラメータを入力され、再起動の場合は、ステップ203で再起動の回数に応じたロック時パラメータを入力する。
【0059】
表1は、実施の形態1における洗濯機のモータ起動時のパラメータ設定を示したものである。
【0060】
【表1】
【0061】
パラメータには、初期位相固定制御の位相固定時間T2、固定位相θfix、指令δ軸電流Iδ、指令γ軸電流Iγおよび、設定速度制御の回転方向、加速度α、指令δ軸電流Iδ、指令γ軸電流Iγがある。これらは設定の一例で、撹拌、脱水などのシーケンスや洗濯物の量により、設定は変更される。
【0062】
ステップ204で行われる初期位相固定制御は、位相一定の直流電圧を印加して、固定位相θfix(例えば、270°または90°)にロータ位置が収束させる。さらに90°ずらした位相θfix(例えば、0°)で、もう一度初期位相固定制御行うことで、ロータ位置を任意の位相(例えば、0°)に収束しやすくしている。ステップ205で一定時間T2経過するまで続ける。起動を早くするため、T2=0sとして、即ステップ206に移行してもよい。
【0063】
ステップ206で行われる設定速度制御は速度ωを検知せず、設定速度ωsと同等として扱うオープンループのまま加速させ、ステップ207で設定速度ωsが、位相推定可能な速度を元に設定したω1(例えば、100rpm)を超えたら、ステップ208で位相推定フラグをSETし、ステップ209でセンサレスオープンループ加速制御処理を終了する。
【0064】
図10は、実施の形態1における洗濯機のモータの初期位相固定制御のベクトル図、図11は、同洗濯機のモータのセンサレスオープンループ加速制御の指令回転数を示すグラフである。
【0065】
位相θfixは、図10のように、初期位相固定制御ωs=0rpmの固定座標で、マイコンが設定するγ軸方向を0°、δ軸方向を90°とした座標で設定される。
【0066】
図11で、通常時、ロック検知された後の再起動1回目、ロック検知された後の再起動2回目の動作について説明する。
【0067】
通常時は、位相固定時間T2=0sとし、初期位相固定制御は行わない。起動初期から設定速度制御をCW方向、加速度α1(例えば、100rpm/s、1秒間に100rpm上昇する加速度)、電流設定(例えば、Iδs=1A、Iγs=0A)で、ω1まで加速させる。以下で説明するロック時の動作のように、初期位相固定制御を行わないため、起動時の余分な時間が生じない。またロック時の動作に対して、設定速度制御の加速度αが大きく、加速時間短いため、素早い起動制御が行うことができる。またロック時の動作に対して、電流を抑えているため、省エネ動作ができる。
【0068】
ロック検知された後の再起動1回目は、0~T2_1/2(例えば、1s)の期間は初期位相固定制御を電流設定(例えば、Iδs=-1A、Iγs=0A、θfix=270°)、T2_1/2~T2_1(例えば、2s)の期間は初期位相固定制御を電流設定(例えば、Iδs=0A、Iγs=1A、θfix=0°)で制御して、ロータ位置を0°に収束させる。T2(例えば、2s)以降は、設定速度制御をCCW方向、加速度α2(例えば、50rpm/s)、電流設定(例えば、Iδs=2A、Iγs=0A)で、ω1まで加速させる通常時のCW方向とは逆のCCW方向に回転させて、撹拌起動時の布の偏りによるロック状態を解除しやすくする。通常時より加速度を下げ(例えば、100rpm/s→50rpm/s)、急加速による脱調が発生しにくくするとともに、指令電流を増やして(例えば、Iδs=1A→2A、Iγs=0A)、トルクを増やして、ロックを解除しやすくしている。また、以下で説明する再起動2回目の動作に対して、初期位相固定制御が短く、加速度αも大きく加速時間が短いため、素早い起動制御が行うことができる。また再起動2回目の動作に対して、電流を抑えているため、省エネ動作ができる。
【0069】
ロック検知された後の再起動2回目は、0~T2_2/2(例えば、2s)の期間は初期位相固定制御を電流設定(例えば、Iδs=2A、Iγs=0A、θfix=90°)、T2_2/2~T2_2(例えば、4s)の期間は初期位相固定制御を電流設定(例えば、Iδs=0A、Iγs=2A、θfix=0°)で制御して、ロータ位置を0°に収束させる。0~T2/2の期間の固定位相θfixを再起動1回目の270°から90°に変更することで、位相が90°付近で1回目にロックした場合も、位相が収束しやすくしている。また、指令電流(Iδs、Iγs)も大きくすることで、より回転トルクが生じるようにし、位相固定時間に増やし(例えば、2s→4s)、位相が収束する時間を確保している。T2(例えば、4s)以降は、設定速度制御をCW方向、加速度α2(例えば、25rpm/s)、電流設定(例えば、Iδs=3A、Iγs=0A)で、ω1まで加速させる。d
再起動1回目のCCW方向とは逆のCW方向に回転させて、撹拌起動時の布の偏りによるロック状態を解除しやすくする。再起動1回目より加速度を下げ(例えば、50rpm/s→25rpm/s)、急加速による脱調が発生しにくくするとともに、指令電流を増やして(例えば、Iδs=2A→3A、Iγs=0A)、トルクを増やして、ロックを解除しやすくしている。
【0070】
上記の説明では、電流(Iδs、Iγs)によって、モータ印可電圧(Vus、Vvs、Vws)を演算しているが、電圧(Vδs、Vγs)を設定して、モータ印可電圧(Vus、Vvs、Vws)を演算することも可能である。
【0071】
図12は、実施の形態1における洗濯機のモータのセンサレス位相推定制御処理のフローチャートである。
【0072】
ステップ300よりセンサレス位相推定制御処理を開始し、ステップ301でロックしているかどうかを判定する。判定は設定速度ωsに対して、位相推定により算出した速度ωや誘起電圧Veが極端に低い状態のときに検知する。ロック状態でなかったらステップ302に進み、ロック状態ならステップ305に進む。ステップ305でロック状態が所定時間T3(例えば、5s)未満なら、ステップ302に進み、T3を超えたら、ステップ306に進む。
【0073】
ステップ302で、センサレスオープンループ加速制御の最後の速度ω、位相θを初期値として、速度制御を行い、ステップ303に進む。
【0074】
シーケンスにより決められた設定速度ωsでモータが回転するように、速度ωに応じて、δ軸電流指令Iδsを設定する。以降で記載する図13で詳細説明する。ステップ303で、速度ωが位相推定不可能な速度を元に設定したω2(例えば、100rpm)未満になったら、ステップ308に進み、ω2より大きければ、ステップ301のロック状態確認に戻る。
【0075】
ステップ306ではロック回数を確認し、所定回数n1(例えば、16回)未満なら、ステップ308に進み、センサレスオープンループ加速制御で再起動させ、所定回数n1以上なら、ステップ307でモータロック状態が解消されないとして、異常報知する。
【0076】
ステップ308で位相推定フラグをCLRして、ステップ309でセンサレス位相推定制御処理を終了する。
【0077】
図13は、実施の形態1における洗濯機のモータの速度制御処理のフローチャートである。
【0078】
ステップ400より速度制御処理を開始し、ステップ401で洗濯機のシーケンス部から送られる加速または減速に応じた指令速度ωsを演算する。ステップ402で速度位相推定手段21から速度ωを演算し、ステップ403で速度ωが指令速度ωsより大きいかを確認し、速度ωが指令速度ωsより大きい(YES)なら、ステップ404で指令Iδsを減らし、加速トルクを減らす。速度ωが指令速度ωsより小さい(NO)なら、トルクが不足しているので、ステップ405で指令Iδsを増やし、トルクを増やす。
【0079】
このステップ401~405の速度ループ部を一定周期毎(例えば、1ms毎)に繰返す。
【0080】
ステップ406で、電流検出手段18により検知した相電流(Iu、Iv、Iw)と速度位相推定手段21で演算された推定位相θから、3相2相変換して、δ軸電流Iδを演算する。ステップ407でIδが指令Iδsより大きいかを確認し、Iδが指令Iδsより大きい(YES)なら、ステップ408で指令Vδsを減らし、Iδが指令Iδsより小さい(NO)なら、ステップ409で指令Vδsを増やす。
【0081】
ステップ410でIγもIδ同様に、電流検出手段18により検知した相電流(Iu、Iv、Iw)と速度位相推定手段21で演算された推定位相θから、3相2相変換して、γ軸電流Iγを演算する。ステップ411でIγが指令Iγsより大きいかを確認し、Iγが指令Iγsより大きい(YES)なら、ステップ412で指令Vγsを減らし、Iγが指令Iγsより小さい(NO)なら、ステップ413で指令Vγsを増やす。
【0082】
続いて、ステップ414でこの指令Vδsと指令Vγsと、速度位相推定手段21で演算された推定位相θから、2相3相変換し、印加電圧Vus、Vvs、Vwsを演算し、ステップ415でモータに電圧印加する。
【0083】
このステップ406~415の電流マイナーループ部を、速度ループ部より速い一定周期毎(例えば、0.1ms毎)に繰返す。
【0084】
最後に、ステップ416で速度制御処理を終了する。
【0085】
ステップ401~405の速度ループ部でωを指令ωsと比較して、指令Iδsを出力するが、変動要素が大きく制御が安定しないため、平均化などの積分要素を加えたPI制御を行う。
【0086】
同様に、ステップ406~415の電流マイナーループ内で、Iδ、Iγをそれぞれ指令Iδs、指令Iγsと比較して、それぞれ指令Vδs、指令Vγsを出力するが、変動要素が大きく制御が安定しないため、平均化などの積分要素を加えたPI制御を行う。
【0087】
(作用等)
以上のように、本実施の形態における洗濯機は、洗濯物と接触する衣類攪拌用のパルセータ1と、永久磁石4dと巻線4a、4b、4cを有するモータ4と、モータ4に電流を供給するインバータ回路17と、モータ4のトルクをパルセータ1に伝えるモータプーリ31、ベルト5、インペラプーリ32および減速機構兼クラッチ6と、洗濯運転を実行する制御装置13とを備え、制御装置13は、巻線4a、4b、4cに対する永久磁石4dの位置に関係しない通電を行うセンサレスオープンループ加速制御処理と、巻線4a、4b、4cに対する永久磁石4dの位置に応じた通電を行うセンサレス位相推定制御処理と、センサレスオープンループ加速制御処理からセンサレス位相推定制御処理への移行後に永久磁石4dが所定の回転数で回転していないとロックしていると検知するセンサレス位
相推定制御処理と、を実行可能とし、制御装置13は、センサレス位相推定制御処理において、モータ4がロックしたと検知したときに、センサレスオープンループ加速制御処理による駆動開始時に複数回、異なる位相での位相固定制御を行うものである。
【0088】
これにより、ロータ位置を任意の位相に収束しやすくし、初期駆動時のトルクをモータに伝わりやすくして、容易にロック状態を解消できる。
【0089】
本実施の形態のように、制御装置13は、センサレス位相推定制御処理において、モータ4がロックしたと検知したときに、センサレスオープンループ加速制御処理による位相固定制御の位相を変更させるようにしてもよい。
【0090】
これにより、どのロータ位置でロックされても、初期駆動時のトルクをモータに伝わりやすくして、容易にロック状態を解消できる。
【0091】
本実施の形態のように、洗濯物と接触する衣類攪拌用のパルセータ1と、永久磁石4dと巻線4a、4b、4cを有するモータ4と、モータ4に電流を供給するインバータ回路17と、モータ4のトルクをパルセータ1に伝えるモータプーリ31、ベルト5、インペラプーリ32および減速機構兼クラッチ6と、洗濯運転を実行する制御装置13とを備え、制御装置13は、巻線4a、4b、4cに対する永久磁石4dの位置に関係しない通電を行うセンサレスオープンループ加速制御処理と、巻線4a、4b、4cに対する永久磁石4dの位置に応じた通電を行うセンサレス位相推定制御処理と、センサレスオープンループ加速制御処理からセンサレス位相推定制御処理への移行後に永久磁石4dが所定の回転数で回転していないとロックしていることを検知するセンサレス位相推定制御処理と、を実行可能とし、制御装置13は、センサレス位相推定制御処理において、モータ4がロックしたことを検知したときに、センサレスオープンループ加速制御処理による駆動回転数加速度を低くするようにしてもよい。
【0092】
これにより、ロック時の加速による脱調を抑制し、トルクをモータに伝えて、容易にロック状態を解消できる。
【0093】
本実施の形態のように、制御装置13は、センサレス位相推定制御処理において、モータ4がロックしたことを検知したときに、センサレスオープンループ加速制御処理により制御される電流または、電圧を大きくするようにしてもよい。
【0094】
これにより、強いトルクをモータに伝えることで、容易にロック状態を解消できる。
【0095】
本実施の形態のように、前記制御部は、撹拌またはすすぎシーケンスでセンサレス位相推定制御処理において、モータ4がロックしたことを検知したときに、センサレスオープンループ加速制御処理による駆動回転方向を逆転させるようにしてもよい。
【0096】
これにより、パルセータ回転の左右のどちらか一方向で布が固まり、起動できなかった場合であっても、一度ロック回転方向とは逆に起動させることで、布の固まりをほぐし、元のロック回転方向のロック状態を解消できる。
【0097】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されない。
【0098】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0099】
実施の形態1は、ベルト5により、モータプーリ31とインペラプーリ32を接続し、減速機構兼クラッチ6によりパルセータ1または、洗濯兼脱水槽2に結合するパルセータ式の縦型洗濯機を例に説明しているが、洗濯兼脱水槽とモータが同軸となるダイレクトドライブ方式の洗濯機においても、起動に失敗してロック状態になった場合に、容易にロック状態を解消することができる。
【0100】
また、実施の形態1はパルセータ式の縦型洗濯機を例にとって説明しているが、ドラム式洗濯機においても、起動に失敗してロック状態になった場合に、容易にロック状態を解消することができる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本開示は、起動に失敗して、ロック状態になった場合に、起動方法を変えることで、容易にロック状態を解消することができる。具体的には、パルセータ式縦型洗濯機、ドラム式洗濯機に、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 パルセータ(回転物体)
2 洗濯兼脱水槽
3 水受け槽
4 モータ(電動機)
4a 巻線
4b 巻線
4c 巻線
4d 永久磁石(ロータ)
5 ベルト(伝達機構)
6 減速機構兼クラッチ(伝達機構)
7 ギヤードモータ
8 ブレーキベルト
9 洗濯機外枠
10 パネル部
11 蓋
12 表示手段
13 制御装置(制御部)
14 給水弁
15 排水弁
16 整流回路
17 インバータ回路(電源回路)
18 電流検出手段
19 PWM制御手段
20 制御手段
21 速度位相推定手段
22 3相2相変換器
23 Iδ誤差増幅器
24 Iγ誤差増幅器
25 2相3相変換器
26 速度誤差増幅器
27 弱め界磁設定手段
28 γ軸誘起電圧計算器
29 γ軸誘起電圧誤差増幅器
30 位相演算手段
31 モータプーリ(伝達機構)
32 インペラプーリ(伝達機構)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13