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  • 特許-空気調和機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/30 20180101AFI20240419BHJP
   F24F 13/22 20060101ALI20240419BHJP
【FI】
F24F11/30
F24F1/0007 361F
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020097329
(22)【出願日】2020-06-04
(65)【公開番号】P2021188874
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】戦 雲飛
(72)【発明者】
【氏名】増田 仁史
【審査官】奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-002719(JP,A)
【文献】実開平02-093645(JP,U)
【文献】特開平10-205857(JP,A)
【文献】特開平06-221596(JP,A)
【文献】特開2018-080894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00-13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器で凝縮したドレン水を貯留する水受け皿と、前記ドレン水を機外に排出するドレンポンプと、前記ドレンポンプを制御する制御手段を備え、前記制御手段はドレンポンプの負荷を検出し、その負荷が所定値になると所定のポンプ停止時間をおいて複数回ポンプ駆動をリトライする構成とし、前記リトライの運転は、第1リトライ運転と第2リトライ運転とからなり、第2リトライ運転の期間は第1リトライ運転の期間よりも長いことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記制御手段は、制御部と、ドレンポンプの負荷を検出する負荷検出部と、前記負荷検出部が検出する負荷が所定値に達すると前記ドレンポンプを一時停止させるポンプ駆動制御部と、前記ドレンポンプの一時停止回数と停止時間を計測する計測部とを備え、前記制御部は前記計測部で計測したポンプ停止時間をおいてドレンポンプの駆動を複数回繰り返す構成とした請求項1記載の空気調和機。
【請求項3】
前記負荷検出部は、ドレンポンプを駆動するモータのモータ回転速度、モータ電流、モータ電圧のいずれかを検出する構成とするとともに、前記制御部は前記負荷検出部が検出する負荷の度合いに応じて前記ドレンポンプの停止時間を変更する構成とした請求項2に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドレン水を排出するドレンポンプを搭載した空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来のドレンポンプを搭載した空気調和機を示す。このドレンポンプを搭載した空気調和機は、図5に示すように、熱交換器101の下方にドレン水を溜める水受け皿102と、水受け皿102に溜まったドレン水を吸引排出するドレンポンプ103と、を備え、前記水受け皿102に溜まったドレン水をドレンポンプ103で吸引し、ドレンポンプ103に繋がるドレンパイプ104を介して機外に排出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開平2-93645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、上記ドレンポンプによるドレン水の排出を確実なものとして信頼性の高い空気調和機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における空気調和機は、熱交換器で凝縮したドレン水を貯留する水受け皿と、前記ドレン水を機外に排出するドレンポンプと、前記ドレンポンプを制御する制御手段を備え、前記制御手段はドレンポンプの負荷を検出し、その負荷が所定値になると所定のポンプ停止時間をおいて複数回ポンプ駆動をリトライする構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本開示による空気調和機は、悪環境下においてドレン水がヘドロ状態となって吸込み負荷が所定値以上に大きくなっていても一旦停止してヘドロを希釈しながらドレンポンプの運転を複数回リトライする。よって、ヘドロによるドレンポンプのモータロックを抑制しつつドレン水を確実に排出することができ、信頼性の高い空気調和機とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態1に係る空気調和機の断面図
図2】同空気調和機の制御ブロック図
図3】同空気調和機の動作を説明するフローチャート
図4】同空気調和機の動作を説明するタイムチャート
図5】従来の空気調和機の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、ドレンポンプを搭載した空気調和機は、前述した通り空気調和機を運転すると、ドレンポンプ103を駆動して水受け皿102に溜まったドレン水を吸引し、ドレンパイプ104を介して機外に排出する。そして、ドレン水を排出し終えたころ、例えば前記特許文献1ではドレンポンプ103の回転数を検出しこの回転数が所定値以上になったころ、排水し終えたと推定してドレンポンプ103を停止している。
【0009】
しかしながら、上記水受け皿102に溜まったドレン水はどうしても完全には排出されず、若干ドレン水が残った状態となる。
【0010】
そして、上記水受け皿102に残ったドレン残水は、周囲環境の悪いところでは時間の経過とともにヘドロ状態となることが多い。このヘドロ状態のドレン水はドレンポンプ103に対する吸込み負荷を大きくし、ドレンポンプ103のモータが吸込み負荷の増大に伴い終にはモータロックを起こして排水できなくなることがあり、空気調和機の運転が停止し、空気調和機を使用できなくなる課題があった。
【0011】
発明者らはこのような課題を見出しこの課題を解決するため本開示の主題を構成するに至った。
【0012】
そこで本開示は、ドレンポンプがモータロックするのを防止してドレン水の排出を確実に行えるようにした信頼性の高い空気調和機を提供する。
【0013】
以下、図面を参照しながら、セパレート形の天井埋め込み形空気調和機を例にしてその実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、変形例においても実質的に同一の構成に対しては同じ符号を付して、重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0014】
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の一例を示すものであって、実施形態において示される構成、機能、動作などは、例示であり、本開示を限定するものではない。
(実施の形態1)
以下、本開示の空気調和機に係る実施の形態1について、図1図4を用いて説明する。
【0015】
[1-1.構成]
図1は実施の形態1に係る空気調和機の断面図、図2は同空気調和機の制御ブロック図、図3は同空気調和機の動作を説明するフローチャート、図4は同空気調和機の動作を説明するタイムチャートである。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の空気調和機は、天井1に埋設された室内ユニット本体2の内部に、熱交換器3、熱交換器3から落下するドレン水を溜める水受け皿4、前記熱交換器3と熱交換した冷風または温風を室内に吹き出すファン5、ファン5を駆動するファンモータ6等が配置されており、室内ユニット本体2の下部開口には吹出口7を有する化粧パネル8が装着されている。
【0017】
また、室内ユニット本体2の内部に設けた機械室9にはドレンポンプ10が設けられている。ドレンポンプ10はその吸込み口11が水受け皿4内に臨んでおり、室内ユニット本体2の側面に設けたドレンホース12に繋がるドレンパイプ13を介して室内ユニット本体2外にドレン水を排出する。
【0018】
なお、前記水受け皿4には前記ドレンポンプ10の吸込み口11下方にドレンキャップ14によって閉塞したドレン排水口15が設けられており、ドレンポンプ10が故障した際等に水受け皿4に溜まったドレン水を排出できるようにしてある。
【0019】
上記ドレンポンプ10は、図2に示す空気調和機全体の運転制御を司る制御部16を備えた制御手段17によって制御されるが、この制御手段17は前記ドレンポンプ10の吸込み負荷を検出する負荷検出部、この例ではドレンポンプ10のモータ回転速度を検出する回転数検出部18と、ドレンポンプ10の運転中における停止回数や停止時間を計測する計測部20とを備えている。
【0020】
そして、上記制御部16は空気調和機の運転指令に基づきポンプ駆動制御部19を介してドレンポンプ10を通常運転したり、吸引負荷が大きいときには所定の停止時間おいて所定の時間駆動する断続運転(以下、リトライ運転と称す)したりするように構成されている。
【0021】
ここで、上記リトライ運転は、所定の停止時間おいて所定の時間運転する第1断続運転(以下、第1リトライ運転と称す)を行い、次に上記第1リトライ運転の運転・停止の回数が所定回数に達したと計測部20で計測すると、前記第1リトライ運転時の停止時間より長い停止時間をおいて再度前記第1リトライ運転から一連の動作を行う第2断続運転(以下、これを第2リトライ運転と称す)の二種のトライ運転を行うように構成されている。


更に、前記制御部16は前記ドレンポンプ10の第2リトライ運転を行っても回転数検出部18からの出力が排水完了と見做す負荷状態、すなわち回転速度に達しない場合には告知手段21を駆動して異常を報知する。
【0022】
[1-2.動作]
以上のように構成された空気調和機について、以下その動作、作用を図3のフローチャート、図4のタイムチャートを用いて説明する。
【0023】
空気調和機が冷房(または除湿)運転を開始すると、図3に示すようにステップ1でドレンポンプ10が運転を開始し、ステップ2に移る。
【0024】
ステップ2では回転数検出部18によって検出したドレンポンプ10のモータ回転数が所定回転数未満で計測部20による計測が所定時間経過、例えば2000rpm未満で5秒経過したかを判断する。
【0025】
上記判断の結果、ドレンポンプ10の回転数が所定回転数未満でなければ、ドレンポンプ10の吸引負荷が大きくなっていないと判断して通常運転を行うステップ3に移る。
【0026】
通常運転を行うステップ3ではドレンポンプ10を例えば連続運転し、ステップ4で所定時間経過するまでステップ2に戻ってドレンポンプ10のモータ回転数が所定回転数未満にならないか判断しつつ連続運転を行う。これにより、空気調和機の運転で生じ水受け皿4内に滴化して溜まるドレン水を吸引し機外に排出する。そして、ステップ4で所定時間経過を確認すればステップ5に移り、後述するカウンタA、カウンタBをクリアしてステップ2に戻る。
【0027】
一方、前記ステップ1でドレンポンプ10が運転を開始した時、水受け皿4内に残っていたドレン水がヘドロ状態になっていてドレンポンプ10の吸引負荷が大きくなっていると、ドレンポンプ10の回転数は負荷が大きい分回転数が低下して所定回転数未満になってしまう。
【0028】
その結果、ステップ2ではドレンポンプ10の回転数が所定回転数未満であるからこの所定回転数未満の回転が所定時間(5秒間)経過するとステップ6に移り、ドレンポンプ10の運転を所定時間、例えば2秒間停止させ、カウンタAのカウントを一つ増やしてステップ7に移る。
【0029】
ステップ7では上記カウンタAのカウントが所定回数、例えば10回に達したかを判断し、所定回数(10回)に達するまでステップ2に戻ってステップ2からステップ7までの第1リトライ運転を行う。
【0030】
つまり、図4のタイムチャートのX区間で示すように、ドレンポンプ10を5秒間運転し2秒間停止するという10回の第1リトライ運転を行う。
【0031】
そして、ステップ7で第1リトライ運転が所定回数(10回)に達したと判断するとステップ8に移り、ドレンポンプ10のモータ回転数が更に低い第2所定回転数、例えば500rpm未満かを判断する。
【0032】
第2所定回転数(500rpm)未満であればステップ9に移行し、第2所定回転数500rpm以上であればステップ10に移行する。そして、ステップ9ではドレンポンプ10を所定時間、例えば120秒停止し、ステップ10ではドレンポンプ10をステップ9より短い所定時間、例えば60秒停止し、いずれの場合もステップ11に移る。
【0033】
すなわち、図4のタイムチャートのY区間で示すように、ドレンポンプ10を前記第1リトライ運転時の停止時間より長い時間停止させ、熱交換器3から滴下してくる新たなドレン水によりヘドロ状態のドレン水を長時間かけて希釈してからステップ11に移る。ここで、ステップ9とステップ10で停止時間を変えているのは、ドレン水のヘドロ濃度状態に応じてドレン水による希釈効果を高めるためである。
【0034】
そして、ステップ11では第2のカウンタBのカウントを一つ増やし、カウンタAのカウントをクリアしてステップ12に移る。
【0035】
ステップ12では前記カウンタBのカウントが所定回数、例えば3回に達したかを判断し、所定回数(3回)に達していなければステップ2に戻り、上記ステップ2からステップ12までの一連の動作(図4のZ区間の動作=第2リトライ運転)を所定回数(3回)繰り返し、ヘドロ状態になったドレン水の吸引排出を行う。
【0036】
つまり、この空気調和機では、ドレンポンプ10を例えば5秒運転、2秒停止するという10回の第1リトライ運転を行い、更に前記第1リトライ運転を行ってもドレンポンプ10の吸引負荷が大きい場合はドレンポンプ10に掛かる吸引負荷の大小に応じて2秒より長い60秒間或いは120秒間停止させる動作を加えた第2リトライ運転を最大3回繰り返してヘドロ状態のドレン水を吸引排出する。そして、上記第2リトライ運転はドレン水のヘドロ濃度状態に応じて、前記した如くドレンポンプ10の停止時間を変更しドレンポンプ10のリトライ運転によって生じる熱を放熱しつつ濃厚なヘドロ状のドレン水を吸引排出する。
【0037】
上記第1リトライ運転から続く一連の第2リトライ運転は所定回数(3回)に達すると、ヘドロ状態のドレン水を十分に排出できないとしてステップ13に移り、ステップ13でエラー警報を発し、ユーザに手動によるヘドロ状態のドレン水除去を促すとともに、ドレンポンプ10を停止する。
【0038】
なお、上記ステップ2からステップ12までの一連のリトライ運転を繰り返している間にヘドロ状のドレン水の排出が終わり、ドレンポンプ10の吸引負荷が少なくなってドレンポンプ10の回転数が所定回転数(2000rpm)以上になると、ステップ2からステップ3の通常運転に移行してドレン水の吸引排出を行うことになる。
【0039】
[1-3.効果等]
以上のように、本開示の空気調和機は、熱交換器3で凝縮したドレン水を貯留する水受け皿4と、前記ドレン水を機外に排出するドレンポンプ10と、前記ドレンポンプ10を制御する制御手段17を備え、前記制御手段17はドレンポンプ10の負荷を検出し、その負荷が所定値になると所定のポンプ停止時間をおいて複数回ドレンポンプ10の駆動をリトライする構成としている。
【0040】
これにより、ドレンポンプ10がヘドロ状態のドレン水の吸込みによってその負荷が所定値以上に大きくなると一旦停止しながらドレンポンプ10の運転を複数回リトライすることになる。よって、ドレンポンプ10のモータ過負荷時の温度上昇を抑えてモータロックを抑制しつつドレン水を確実に排出することができ、信頼性の高い空気調和機とすることができる。
【0041】
また、本開示の空気調和機においては、上記制御手段17は、制御部16と、ドレンポンプ10の負荷を検出する負荷検出部18と、前記負荷検出部18が検出する負荷が所定値に達すると前記ドレンポンプ10を一時停止させるポンプ駆動制御部19と、前記ドレンポンプ10の一時停止回数と停止時間を計測する計測部20とを備え、前記制御部16は前記計測部20で計測したポンプ停止時間をおいてドレンポンプ10の駆動を複数回繰り返す構成としている。
【0042】
これにより、前記同様モータロックを抑制しつつドレン水を確実に排出することができるとともに、モータロックを防止するための温度上昇防止対策部品等を必要せず、コストを抑制しつつ安価で信頼性の高い空気調和機とすることができる。
【0043】
また、本開示の空気調和機おいては、ドレンポンプ10を駆動するモータのモータ回転数をドレンポンプ10の負荷として検出する構成とするとともに、前記制御部16は前記負荷検出部18が検出する負荷の度合いに応じて前記ドレンポンプ10の停止時間を変更する構成としている。
【0044】
これにより、ポンプ停止時間を一定時間とした場合に比べドレンポンプの吸引負荷に対応してドレン水の排出を効率よく行えるとともに、ポンプ停止時間を一定にした場合に懸念されるモータ温度上昇によるモータロックも抑制でき、且つ、モータロック抑制のためにポンプ停止時間を余分に長め設定してドレン排水時間を長時間化させることもなく、ドレン排水時のポンプ駆動騒音時間を短縮することができる等、より高性能且つ信頼性の高い空気調和機とすることができる。
【0045】
以上、本発明に係る空気調和機について、上記実施の形態を用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、実施の形態の一部の組み合わせ、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【0046】
例えば、この実施の形態では負荷検出部18としてドレンポンプ10のモータ回転数を検出する回転数検出部18を例示したが、これはモータ電流或いはモータ電圧等ドレンポンプ10のモータ負荷を検出できるものであればどのようなものであってもよいものである。
【0047】
また、制御部16によるドレンポンプ10のリトライ運転は、一定の停止時間をおいて行う第1リトライ運転と、前記第1リトライ運転から停止時間を異ならせて続けて行う第2リトライ運転とを行う例で説明したが、これはいずれか一方のみのトライ運転を行うようにしてもよいものである。さらに、前記第1リトライ運転中のドレンポンプ停止時間を一定時間ではなく任意の停止回数ごとに変えるようにしてもよいものである。
【0048】
また、ドレンポンプ10を例えば5秒運転、2秒停止するというトライ運転を10回行い、更にドレンポンプ10に掛かる吸引負荷の大小に応じて2秒より長い60秒間或いは120秒間停止させるという一連のトライ運転を最大3回リトライする、というように具体的数値を例示して説明しているが、この具体数値はこれに限定されるものではなく、任意に設定すればよいものである。もちろん、ドレンポンプ10の吸引負荷状況を見分けるための閾値となる各回転数も同様である。
【0049】
さらにまた、上記実施の形態では、セパレート形の天井埋め込み形空気調和機について説明したが、これは一体型であっても、またセパレート形の壁掛け形、壁ビルトイン、フリービルトインタイプ等で室外機側へドレン水を導くタイプのものであってもよく、実施の形態において説明する技術的思想と同等の空気調和機の構成を含むものであれば家庭用或いは業務用を問わずいずれのタイプのものであってもよい。
【0050】
つまり、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、ドレンポンプのモータ過負荷時の温度上昇を抑えてモータロックを抑制しつつドレン水を確実に排出することができ、信頼性の高い空気調和機とすることができる。よって、家庭用及び業務用エアコンを問わず幅広く利用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 天井
2 室内ユニット本体
3 熱交換器
4 水受け皿
5 ファン
6 ファンモータ
7 吹出口
8 化粧パネル
9 機械室
10 ドレンポンプ
11 吸込み口
12 ドレンホース
13 ドレンパイプ
14 ドレンキャップ
15 ドレン排水口
16 制御部
17 制御手段
18 負荷検出部(回転数検出部)
19 ポンプ駆動制御部
20 計測部
21 告知手段
図1
図2
図3
図4
図5