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特許7474967管理装置、管理システム、管理方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】管理装置、管理システム、管理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20240419BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240419BHJP
【FI】
H04Q9/00 311H
H04M11/00 302
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022554848
(86)(22)【出願日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2021048132
(87)【国際公開番号】W WO2023013094
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-09-12
(31)【優先権主張番号】P 2021127765
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】黒山 和宏
(72)【発明者】
【氏名】池田 洋一
(72)【発明者】
【氏名】大橋 由暉
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/001701(WO,A1)
【文献】特開平04-242480(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0151703(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103053176(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、前記第1機器の種別に基づいて1以上の発話履歴を抽出する抽出部と、
前記1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御部と、を備える
管理装置。
【請求項2】
第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から1以上の発話履歴を抽出する抽出部と、
前記1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御部と、
第3機器の状態を示す状態情報から特定される、ユーザの前記第3機器の使用状況に基づいて、前記第3機器を使用する前記ユーザの関心事を推定する推定部と、を備え
前記抽出部は、前記ユーザの前記関心事に対応する前記1以上の発話履歴を抽出する
管理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記1以上の発話履歴と、前記複数の発話履歴のうちの前記抽出部によって抽出されていない発話履歴とを区別して示す前記表示情報を前記第2機器に表示させる
請求項に記載の管理装置。
【請求項4】
請求項1~のいずれか1項に記載の管理装置と、
前記第1機器と、
前記第2機器と、を備える
管理システム。
【請求項5】
複数の第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、前記第1機器の種別に基づいて1以上の発話履歴を抽出する抽出ステップと、
前記1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御ステップと、を含む
管理方法。
【請求項6】
第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から1以上の発話履歴を抽出する抽出ステップと、
前記1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御ステップと、
第3機器の状態を示す状態情報から特定されるユーザの前記第3機器の使用状況に基づいて、前記第3機器を使用する前記ユーザの関心事を推定する推定ステップと、を含み、
前記抽出ステップでは、前記ユーザの前記関心事に対応する前記1以上の発話履歴を抽出する
管理方法。
【請求項7】
前記表示制御ステップでは、前記1以上の発話履歴と、前記複数の発話履歴のうちの前記抽出ステップで抽出されていない発話履歴とを区別して示す前記表示情報を前記第2機器に表示させる
請求項6に記載の管理方法。
【請求項8】
請求項5~7のいずれか1項に記載の管理方法をコンピュータに実行させるための
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発話履歴を管理する管理装置、管理システム、管理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザに携帯される端末装置と通信を行い、現在位置を示す位置情報を逐次受信し、操作情報と、設定情報と、移動履歴情報とに基づいて、制御対象となる家電機器についての帰宅前制御位置を決定し、位置情報に基づいて、帰宅するユーザの現在位置が帰宅前制御位置に到達した際に、設定情報に従って、対象の家電機器を制御する装置が開示されている。また、特許文献1に開示されている装置は、家電等の複数の電子機器にユーザによってなされた操作及び電子機器の状態を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-154248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来、機器の状態等を音声で出力(言い換えると、発話)する機器がある。ここで、例えば、機器に発話させた内容を示す発話履歴をユーザに画像等を用いて表示機器によって通知する。このような場合に、例えば、全ての発話履歴を表示機器によって表示させようとすると、発話履歴が多くあるとき、ユーザにとってはユーザが確認したい発話履歴が確認しにくいことがある。そのため、このように発話履歴を表示する場合、ユーザに見やすく表示されることが望まれる。
【0005】
本開示は、発話履歴をユーザに見やすくできる管理装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る管理装置は、第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出する抽出部と、前記1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御部と、を備える。
【0007】
また、本開示の一態様に係る管理システムは、前記管理装置と、前記第1機器と、前記第2機器と、を備える。
【0008】
また、本開示の一態様に係る管理方法は、第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出する抽出ステップと、前記1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御ステップと、を含む。
【0009】
また、本開示の一態様に係るプログラムは、前記管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0010】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、発話履歴をユーザに見やすくできる管理装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施の形態に係る管理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係る関心データベースの一例を示す図である。
図3図3は、実施の形態に係る表示機器が表示する表示情報の第1例を示す図である。
図4図4は、実施の形態に係る表示機器が表示する表示情報の第2例を示す図である。
図5図5は、実施の形態に係る発話機器が表示する表示情報の一例を示す図である。
図6図6は、実施の形態に係る表示機器が表示する表示情報の第3例を示す図である。
図7図7は、実施の形態に係る管理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ及びステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0014】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0015】
(実施の形態)
[構成]
図1は、実施の形態に係る管理システム300の機能構成を示すブロック図である。
【0016】
管理システム300は、情報元機器200において、処理(動作)の状態が変わったことを示す情報、故障を通知する情報、フィルタ等の部品の交換をユーザに促すための情報、情報元機器200が有する機能をユーザに通知(おすすめ通知)するための情報等の情報が出力された場合に、当該情報を音声でユーザに通知(出力)する(言い換えると、当該情報を発話する)システムである。
【0017】
管理システム300は、情報元機器200と、発話機器210と、表示機器220と、管理装置100と、を備える。
【0018】
情報元機器200は、情報元機器200に関する上記した情報を出力可能な機器である。情報元機器200は、例えば、情報元機器200を示す固有の識別子である識別情報、情報元機器200の性能(スペック)等を示す性能情報、並びに、処理(動作)した処理内容、及び、故障等の情報元機器200の状態を示す状態情報等を含む機器情報を管理装置100に送信する。
【0019】
情報元機器200は、例えば、管理装置100と通信するための通信インターフェースと、冷蔵、洗濯、又は、加熱等の処理を実行する実行部と、情報元機器200の状態を検出するためのセンサ等により実現される検出部と、情報元機器200の各種処理を制御するプロセッサ及びメモリ等により実現される制御部と、を備える。当該通信インターフェースは、例えば、情報元機器200が管理装置100と有線通信する場合、通信線が接続されるコネクタ等により実現され、無線通信する場合、アンテナ及び無線通信回路等により実現される。情報元機器200は、例えば、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、照明装置、又は、ドアホン等の電化製品(家電ともいう)等である。
【0020】
なお、情報元機器200は、第3機器の一例である。
【0021】
発話機器210は、スピーカ等の音声を出力可能な部品を備える機器である。発話機器210は、例えば、管理装置100から音声情報を受信した場合に、受信した音声情報に基づく音声を出力する。
【0022】
発話機器210は、例えば、スピーカ、アンプ、管理装置100から受信した音声情報に基づく音声を当該スピーカから出力させるための制御プログラムが記憶されたメモリ、当該制御プログラムを実行するプロセッサ、及び、管理装置100と通信するための通信インターフェースを備える。当該通信インターフェースは、例えば、発話機器210が管理装置100と有線通信する場合、通信線が接続されるコネクタ等により実現され、無線通信する場合、アンテナ及び無線通信回路等により実現される。発話機器210は、例えば、エアコン(エアコンディショナ)、テレビ(TV/Television)、又は、自律走行型掃除機(いわゆる、ロボット掃除機)等の電化製品である。発話機器210は、音声を出力可能な機器であればよく、例えば、スマートフォン又は携帯電話等の端末装置でもよい。
【0023】
なお、発話機器210は、第1機器の一例である。
【0024】
2つの情報元機器200及び2つの発話機器210のそれぞれは、例えば、ユーザが居住する家屋内に配置されている。また、管理装置100は、例えば、家屋の外部に配置されている。
【0025】
表示機器220は、発話履歴を示す表示情報を表示する装置である。表示機器220は、例えば、管理装置100から表示情報を受信し、受信した表示情報を表示することで、1以上の発話履歴を表示する。
【0026】
表示機器220は、例えば、ディスプレイ、管理装置100から受信した発話履歴を示す表示情報を当該ディスプレイに表示するための制御プログラムが記憶されたメモリ、当該制御プログラムを実行するプロセッサ、管理装置100と通信するための通信インターフェースを備える。当該通信インターフェースは、例えば、表示機器220が管理装置100と有線通信する場合、通信線が接続されるコネクタ等により実現され、無線通信する場合、アンテナ及び無線通信回路等により実現される。表示機器220は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又は、スマートフォン等により実現される。本実施の形態では、表示機器220は、スマートフォンである。表示機器220は、表示情報を表示可能な機器であればよく、例えば、テレビ等のディスプレイを有する装置でもよい。
【0027】
なお、表示機器220は、第2機器の一例である。
【0028】
また、図1には、情報元機器200を2つ図示しているが、管理システム300が備える情報元機器200の数は、1つでもよいし、3つ以上でもよく、特に限定されない。
【0029】
また、図1には、発話機器210を2つ図示しているが、管理システム300が備える発話機器210の数は、1つでもよいし、3つ以上でもよく、特に限定されない。
【0030】
また、図1には、表示機器220を1つ図示しているが、管理システム300が備える表示機器220の数は、複数でもよい。
【0031】
管理装置100は、情報元機器200から受信した機器情報等の情報に基づいて、当該情報に関する音声を発話機器210に出力させる装置である。例えば、管理装置100は、情報元機器200から状態情報を受信した場合に、記憶部170に記憶された状態情報に応じた音声情報を選択して、選択した音声情報を発話機器210に送信することで、発話機器210から当該音声情報に基づく音声を出力させる。
【0032】
管理装置100は、情報元機器200、発話機器210、及び、表示機器220のそれぞれと、インターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0033】
なお、管理装置100と、情報元機器200、発話機器210、及び、表示機器220のそれぞれとは、有線通信可能に接続されていてもよいし、無線通信可能に接続されていてもよい。
【0034】
また、管理装置100と、情報元機器200、発話機器210、及び、表示機器220のそれぞれとの通信に用いられる通信規格は、特に限定されない。通信規格としては、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は、ZigBee(登録商標)等が例示される。
【0035】
管理装置100は、例えば、情報元機器200、発話機器210、及び、表示機器220の装置と通信するための通信インターフェース、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、信号の送受信をするための入出力ポート、並びに、プログラムを実行するプロセッサ等を備えるコンピュータにより実現される。管理装置100は、例えば、情報元機器200が配置される家屋ではなく、企業等の建屋に配置されるサーバ装置である。
【0036】
管理装置100は、通信部110と、取得部120と、音声制御部130と、推定部140と、抽出部150と、表示制御部160と、記憶部170と、を備える。記憶部170は、状態情報記憶部171と、発話履歴記憶部172と、関心DB記憶部173と、を含む。
【0037】
通信部110は、情報元機器200、発話機器210、及び、表示機器220と通信するための通信インターフェースである。通信部110は、例えば、情報元機器200、発話機器210、及び、表示機器220と有線通信する場合、通信線が接続されるコネクタ等により実現され、無線通信する場合、アンテナ及び無線通信回路等により実現される。
【0038】
取得部120は、情報元機器200の識別情報、情報元機器200の性能情報、及び、情報元機器200の状態情報等を含む機器情報を取得する処理部である。取得部120は、例えば、通信部110を介して情報元機器200と通信することで、機器情報を取得する。
【0039】
なお、取得部120は、管理装置100がユーザからの入力を受け付けるマウス、キーボード等の受付装置を備える場合、当該受付装置を介して機器情報を取得してもよい。
【0040】
取得部120は、取得した機器情報を記憶部170に記憶させ、且つ、音声制御部130に出力する。取得部120は、例えば、取得した機器情報に含まれる状態情報を状態情報記憶部171に記憶させる。
【0041】
音声制御部130は、第1機器(本実施の形態では、発話機器210)に音声を出力させる処理部である。具体的には、音声制御部130は、通信部110を介して発話機器210と通信することで、発話機器210に音声を出力させる。例えば、音声制御部130は、通信部110を介して発話機器210に音声情報を送信することで、発話機器210から音声を出力させる。
【0042】
音声情報は、発話機器210に出力させる音声を示す情報である。音声制御部130は、例えば、取得部120が取得した機器情報等の情報に基づいて、発話機器210に出力させる音声の内容を決定し、決定した内容を示す音声情報を発話機器210に送信する。
【0043】
音声情報としては、情報元機器200が動作を開始したことを示す文章(発話文)の音声データ、情報元機器200が動作を終了したことを示す文章の音声データ、他の情報元機器200と連係して動作したことを示す文章の音声データ、バージョンアップをユーザに促すための文章の音声データ、情報元機器200が有する機能の利用をユーザにおすすめするための文章の音声データ、故障したことを示す文章の音声データ等が例示される。
【0044】
音声情報は、例えば、機器情報等の情報と紐付けられて記憶部170に記憶されている。音声制御部130は、例えば、取得部120が取得した情報と紐付く音声情報を選択し、選択した音声情報を発話機器210に送信する。
【0045】
なお、音声情報は、発話機器210が備える記憶部が記憶していてもよい。この場合、管理装置100は、例えば、取得部120が取得した情報を発話機器210に送信することで、発話機器210に当該情報に関する音声を出力させてもよい。
【0046】
また、音声制御部130は、管理システム300が複数の発話機器210を備える場合、複数の発話機器210のうちの任意の1つの発話機器210から音声を出力させてもよいし、複数の発話機器210のうちの任意の2以上の発話機器210から音声を出力させてもよい。
【0047】
また、音声制御部130は、発話機器210に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴を発話履歴記憶部172に記憶させる。
【0048】
発話履歴とは、発話機器210に出力させた音声の内容を示す情報である。具体的には、発話履歴は、発話機器210に出力させた音声の内容を示す内容情報を含む情報である。内容情報は、例えば、音声制御部130が発話機器210に「洗濯を開始しました」と発話させた場合に、「洗濯を開始しました」と発話機器210に音声で出力させたことを示す情報である。音声制御部130は、例えば、発話機器210に音声を出力させた場合に、内容情報と、音声を出力させた発話機器210を示す識別情報と、音声を出力させた日時を示す日時情報とを発話履歴(履歴情報)として発話履歴記憶部172に記憶させる。
【0049】
推定部140は、第3機器(本実施の形態では、情報元機器200)の状態を示す状態情報に基づいて、第3機器を使用するユーザの関心事を推定する処理部である。
【0050】
ユーザの関心事とは、例えば、情報元機器200の清掃に関する事柄、情報元機器200が配置される家屋内の清潔さ、節約、又は、料理若しくは掃除等のユーザの興味等の事柄であって、情報元機器200をユーザが使用するにあたり、ユーザが特に興味があると思われる事柄である。
【0051】
推定部140は、例えば、状態情報記憶部171に記憶されている状態情報に基づいて、情報元機器200のユーザの使用状況を特定し、特定した使用状況と関心DB(Data Base)とに基づいて、ユーザの関心事を推定(決定)する。
【0052】
関心DBとは、情報元機器200の使用状況とユーザの関心事との対応関係を示すデータベース(情報)である。関心DBは、例えば、関心DB記憶部173に予め記憶されている。本実施の形態では、関心DBは、情報元機器200の使用状況とユーザの関心事と発話履歴との対応関係を示す。
【0053】
抽出部150は、第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出する処理部である。例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出する。
【0054】
所定の条件は、例えば、推定部140が推定したユーザの関心事である。抽出部150は、例えば、関心DBに基づいて、推定部140が推定したユーザの関心事に対応する1以上の発話履歴を特定し、特定した1以上の発話履歴を、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴の中から抽出する。
【0055】
図2は、実施の形態に係る関心DBの一例を示す図である。具体的には、図2は、情報元機器200のユーザの使用状況と、当該使用状況に対応する関心事及び発話履歴とが紐付けられた関心DBを表で模式的に示す図である。
【0056】
「使用状況」は、状態情報記憶部171に記憶された状態情報に基づいて推定部140によって特定された情報元機器200のユーザの使用状況を示す。
【0057】
例えば、情報元機器200の一例である洗濯機が有する除菌モードの機能が週に1回以上使用されたとする(「洗濯機:除菌モード使用≧1回/週」)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザが身の回りの清潔に関心がある、言い換えると、ユーザの関心事が「身の回りの清潔」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、身の回りの清潔と相関があると考えられる発話履歴、例えば、ロボット掃除機のエラー又はゴミに関する発話履歴(「ロボット掃除機(エラー/ゴミ)」)と、空気清浄機に関する発話履歴(「空気清浄機」)とを抽出する。
【0058】
或いは、例えば、情報元機器200の一例であるエアコンが有する除菌機能付き送風モードが週に1回以上使用されたとする(「エアコン:除菌機能付き送風モード使用≧1回/週」)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「身の回りの清潔」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、身の回りの清潔と相関があると考えられる発話履歴、例えば、ロボット掃除機のエラー又はゴミに関する発話履歴(「ロボット掃除機(エラー/ゴミ)」)と、空気清浄機に関する発話履歴(「空気清浄機」)とを抽出する。
【0059】
或いは、例えば、情報元機器200の一例であるロボット掃除機が有する徹底掃除モードの機能が、ロボット掃除機の全ての掃除回数に対して3割以上の頻度で使用されたとする(「ロボット掃除機:徹底掃除モード使用回数÷全掃除回数≧30%」)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「身の回りの清潔」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、身の回りの清潔と相関があると考えられる発話履歴、例えば、ロボット掃除機のエラー又はゴミに関する発話履歴(「ロボット掃除機(エラー/ゴミ)」)と、空気清浄機に関する発話履歴(「空気清浄機」)とを抽出する。
【0060】
或いは、例えば、情報元機器200の一例であるロボット掃除機の掃除回数が10回あたり、ゴミが満杯であることを示すエラー情報を状態情報として取得部120が取得した頻度が1回未満であるとする(「ロボット掃除機:ゴミ満杯エラー頻度<1回/掃除10回」)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「家電のお手入れ」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、家電のお手入れと相関があると考えられる発話履歴、例えば、洗濯機の洗浄に関する発話履歴(「洗濯機(お手入れ)」)と、冷蔵庫の給水タンクに関する発話履歴(「冷蔵庫(給水)」)と、空気清浄機の給水タンクに関する発話履歴(「空気清浄機(給水)」)とを抽出する。
【0061】
或いは、例えば、情報元機器200の一例である洗濯機から、自動投入用洗剤の残量が所定量より少ないことを示すエラー情報を状態情報として取得部120が取得した頻度が月1回未満であるとする(「洗濯機:自動投入用洗剤残量小エラー<1回/月」)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「家電のお手入れ」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、家電のお手入れと相関があると考えられる発話履歴、例えば、洗濯機の洗浄に関する発話履歴(「洗濯機(お手入れ)」)と、冷蔵庫の給水タンクに関する発話履歴(「冷蔵庫(給水)」)と、空気清浄機の給水タンクに関する発話履歴(「空気清浄機(給水)」)とを抽出する。
【0062】
或いは、例えば、情報元機器200の一例である洗濯機から、洗濯時の自動投入用洗剤の投入量が「少な目」と設定されたことを示す状態情報を取得部120が取得したとする(「洗濯機:自動投入用洗剤量設定=少な目」)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「節約」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、節約と相関があると考えられる発話履歴、例えば、ユーザが洗濯のやり直しをする等の無駄を避けたいと考える可能性が高いと推定されることから、洗濯が完了したことを通知する発話履歴(「洗濯完了」)と、炊飯器の保温機能が所定時間以上利用され続けていることを通知する発話履歴(「炊飯器保温切り忘れ」)とを抽出する。
【0063】
或いは、例えば、情報元機器200の一例であるエアコンの電源のオンとオフとが切り替えられる頻度が1日あたり3回以上であるとする(「エアコン:ON/OFF頻度≧3回/日)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「節約」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、節約と相関があると考えられる発話履歴、例えば、洗濯が完了したことを通知する発話履歴(「洗濯完了」)と、炊飯器の保温機能が所定時間以上利用され続けていることを通知する発話履歴(「炊飯器保温切り忘れ」)とを抽出する。
【0064】
或いは、例えば、情報元機器200の一例である洗濯機の洗濯槽の洗浄をユーザに促す通知を行う設定がなされたとする(「洗濯機:槽洗浄サイン設定=ON)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「見えにくい所の汚れ」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、見えにくい汚れと相関があると考えられる発話履歴、例えば、オーブンレンジ内の温度を下げることで雑菌の繁殖を抑制するために、オーブンレンジの庫内の冷却に関する発話履歴(「オーブンレンジ庫内冷却」)を抽出する。
【0065】
或いは、例えば、情報元機器200の一例であるテレビ又はレコーダで料理番組の予約録画又は料理番組の視聴が週に1回以上なされたとする(「TV/レコーダ:料理番組の予約/視聴≧1回/週)。この場合、例えば、推定部140は、ユーザの関心事が「料理」であると推定する。また、この場合、例えば、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、料理と相関があると考えられる発話履歴、例えば、炊飯器に関する発話履歴(「炊飯器」)と、オーブンレンジに関する発話履歴(「オーブンレンジ」)とを抽出する。
【0066】
なお、上記したユーザの情報元機器200の使用状況に対応する関心事及び当該関心事に対応する発話履歴はあくまで一例であって、任意に定められてよい。
【0067】
また、所定の条件は、上記したユーザの関心事ではなくてもよく、特に限定されない。
【0068】
所定の条件は、例えば、第1機器の種別でもよい。ここで、種別とは、例えば、テレビ、エアコン等の家電の種類(商品分類)のことである。或いは、種別とは、例えば、管理システム300がテレビ等の同じ商品分類の情報元機器200を複数備える場合、テレビ毎の分類である。
【0069】
抽出部150は、例えば、第1機器に出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、音声を出力させた第1機器の種別に基づいて1以上の発話履歴を抽出してもよい。抽出部150は、例えば、管理システム300が、ロボット掃除機、エアコン、及び、テレビをそれぞれ第1機器として備える場合、ロボット掃除機、エアコン、及び、テレビのそれぞれから出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、テレビから音声で出力させた内容を示す発話履歴を抽出してもよい。
【0070】
これによれば、例えば、第1機器と第2機器とがテレビ等の1つの機器で実現される場合に、音声を出力した機器が当該音声の内容を示す発話履歴を表示することになるため、ユーザに音声を出力した機器を分かりやすくできる。
【0071】
表示制御部160は、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器(本実施の形態では、表示機器220)に表示させる処理部である。具体的には、表示制御部160は、通信部110を介して表示情報を表示機器220に送信することで、表示機器220に表示情報、つまり、1以上の発話履歴を表示させる。
【0072】
表示情報は、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴を示す情報である。表示情報は、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴のみを示す情報でもよいし、当該1以上の発話履歴を示す情報以外に、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうちの当該1以上の発話履歴以外の発話履歴を示す情報が含まれていてもよい。表示情報は、例えば、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴と、抽出部150によって抽出されていない1以上の発話履歴とを示す情報を含む場合、さらに、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴と、抽出部150によって抽出されていない1以上の発話履歴とを区別して示すための情報を含む。
【0073】
区別して示すための情報とは、例えば、表示機器220に表示情報が表示された場合に表示位置が異なることを示す情報、抽出された発話履歴と抽出されていない発話履歴とで互いに異なる枠で囲むことを示す情報、表示機器220に表示情報が表示される際に例えば抽出された発話履歴から順に上から表示され、その下に続いて抽出されていない発話履歴が示されることを示す情報、又は、抽出された発話履歴と抽出されていない発話履歴とで異なる表示態様とすることを示す情報等である。
【0074】
異なる表示態様とは、例えば、表示機器220に表示される発話文を示す文字列の色が異なる、文字列のフォントが異なる、又は、文字列の周囲に文字、写真、若しくは、アイコン等があるかないか等の態様である。或いは、例えば、異なる表示態様とは、同じアイコンで且つ一方が点滅している等、動的な態様である。
【0075】
表示制御部160は、例えば、抽出部150によって抽出された1以上の発話履歴と、音声制御部130が発話機器210に音声で出力させた内容をそれぞれ示す複数の発話履歴(言い換えると、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴)のうちの抽出部150によって抽出されていない発話履歴とを区別して示す表示情報を表示機器220に表示させる。
【0076】
なお、表示情報は、発話履歴を示す情報であればよく、画像データでもよいし、発話機器210が出力した音声の内容を示す文字列等の情報であってもよい。例えば、表示機器220は、発話機器210が出力した音声の内容を示す情報を表示情報として取得した場合、表示情報に基づいて画像を生成することで表示情報を表示してもよい。
【0077】
また、表示制御部160は、管理システム300が複数の表示機器220を備える場合、複数の表示機器220のうち任意の1つの表示機器220に表示情報を表示させてもよいし、複数の表示機器220のうち任意の2以上の表示機器220に表示情報を表示させてもよい。
【0078】
また、表示制御部160は、発話機器210がディスプレイ等の表示部を備える場合、発話機器210に表示情報を表示させてもよい。つまり、第1機器と第2機器とは、同じ機器(つまり、1つの機器)であってもよい。
【0079】
取得部120と、音声制御部130と、推定部140と、抽出部150と、表示制御部160との各処理部は、メモリと、当該メモリに記憶された制御プログラムと、当該制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサとから実現される。また、これらの処理部は、1つのメモリ及び1つのプロセッサから実現されてもよいし、互いに異なる又は任意の組み合わせで複数のメモリ及び複数のプロセッサによって実現されてもよい。また、これらの処理部は、例えば、専用の電子回路等により実現されてもよい。
【0080】
記憶部170は、音声情報、機器情報、表示情報、関心DB等の管理装置100が用いる情報が記憶される記憶装置である。
【0081】
記憶部170は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、又は、フラッシュメモリ等により実現される。
【0082】
状態情報記憶部171は、状態情報を記憶する。なお、状態情報記憶部171は、状態情報とともに、機器情報に含まれる識別情報等もあわせて記憶してもよい。つまり、状態情報記憶部171は、機器情報を記憶してもよい。
【0083】
発話履歴記憶部172は、音声制御部130が発話機器210に出力させた音声の内容を示す発話履歴を記憶する。例えば、発話履歴記憶部172は、発話履歴として、音声制御部130が発話機器210に出力させた音声の内容を示す内容情報と、当該発話機器210を示す識別情報と、当該音声を出力させた日時を示す日時情報とを紐付けて記憶する。つまり、発話履歴記憶部172は、例えば、1以上の発話機器210のうちのどの発話機器210からいつどのような内容の音声を出力させたかを発話履歴として記憶する。
【0084】
関心DB記憶部173は、関心DBを記憶する。関心DB記憶部173は、例えば、情報元機器200の使用状況を示す情報と、当該使用状況を示す情報に対応する関心事を示す情報と、当該関心事に対応する発話履歴を示す情報とを含む情報である関心DBを記憶する。
【0085】
なお、状態情報記憶部171と、発話履歴記憶部172と、関心DB記憶部173とは、1つのHDD等から実現されてもよいし、互いに異なる又は任意の組み合わせで複数のHDD等によって実現されてもよい。
【0086】
[表示情報の具体例]
続いて、表示情報の具体例について説明する。
【0087】
<第1例>
図3は、実施の形態に係る表示機器220が表示する表示情報の第1例を示す図である。第1例は、推定部140が、ユーザの関心事を「身の回りの清潔」と推定した場合の例である。
【0088】
図3に示すように、表示機器220は、例えば、表示制御部160から受信した表示情報に基づいて、推定部140によって推定された関心事を示す情報と、当該関心事に対応する発話履歴、つまり、抽出部150によって抽出された1以上の発話履歴とを表示機器220の表示画面の上側(「身の回りの清潔に関する通知」の直下)に優先的に表示する。また、例えば、表示機器220は、当該関心事に対応する発話履歴の下側(「その他」の直下)に、当該関心事に対応しない発話履歴、つまり、抽出部150によって抽出されていない発話履歴を表示できる範囲で表示する。このように、表示制御部160は、例えば、抽出部150によって抽出された1以上の発話履歴と、音声制御部130が発話機器210に音声で出力させた内容をそれぞれ示す複数の発話履歴のうちの抽出部150によって抽出されていない発話履歴とを区別して表示機器220に表示させる。
【0089】
<第2例>
図4は、実施の形態に係る表示機器220が表示する表示情報の第2例を示す図である。第2例は、推定部140が、ユーザの関心事を「家電のお手入れ」と推定した場合の例である。
【0090】
図4に示すように、表示機器220は、例えば、表示制御部160から受信した表示情報に基づいて、推定部140によって推定された関心事を示す情報と、当該関心事に対応する発話履歴とを表示機器220の表示画面の上側(「家電のお手入れに関する通知」の直下)に優先的に表示する。また、例えば、表示機器220は、当該関心事に対応する発話履歴の下側(「その他」の直下)に、当該関心事に対応しない発話履歴を表示できる範囲で表示する。このように、表示制御部160は、例えば、抽出部150によって抽出された1以上の発話履歴と、音声制御部130が発話機器210に音声で出力させた内容をそれぞれ示す複数の発話履歴のうちの抽出部150によって抽出されていない発話履歴とを区別して表示機器220に表示させる。
【0091】
<第3例>
図5は、実施の形態に係る発話機器210が表示する表示情報の一例を示す図である。図6は、実施の形態に係る表示機器220が表示する表示情報の第3例を示す図である。第3例は、発話機器210が表示情報を表示可能なディスプレイ等を備えるテレビ等の機器である場合の例である。つまり、本例では、発話機器210が第1機器及び第2機器である。第3例は、上記した所定の条件として発話機器210の種別が用いられた場合の例である。
【0092】
図5に示すように、発話機器210は、例えば、表示制御部160から受信した表示情報に基づいて、発話機器210の種別を示す情報(「テレビが発話した通知」)と、当該発話機器210によって出力された音声の内容を示す発話履歴とを表示する。このように、表示制御部160は、例えば、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴のうち、抽出部150によって抽出された1以上の発話履歴のみを表示機器220に表示させる。
【0093】
なお、このような場合、図6に示すように、表示機器220は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴の全てを表示してもよい。
【0094】
また、本例においては、管理装置100は、推定部140及び関心DB記憶部173を備えなくてもよい。
【0095】
[処理手順]
続いて、管理装置100が実行する処理手順について説明する。
【0096】
図7は、実施の形態に係る管理装置100の処理手順を示すフローチャートである。
【0097】
まず、取得部120は、情報を取得する(S101)。例えば、取得部120は、情報元機器200から、通信部110を介して、状態情報を含む機器情報を取得する。
【0098】
次に、取得部120は、取得した情報を記憶部170に記憶させる(S102)。例えば、取得部120は、取得した状態情報を状態情報記憶部171に記憶させる。
【0099】
次に、音声制御部130は、取得部120が取得した情報に基づいて、発話機器210に当該情報に関する音声を出力させる(S103)。例えば、音声制御部130は、取得部120が取得した状態情報に基づいて発話機器210に音声で出力させる内容を決定し、決定した内容を示す音声情報を発話機器210に送信する。発話機器210は、受信した音声情報に基づく音声を出力する。
【0100】
次に、音声制御部130は、発話機器210に出力させた音声の内容を示す発話履歴を発話履歴記憶部172に記憶させる(S104)。例えば、管理装置100は、ステップS101~ステップS104を繰り返し実行することで、複数の発話履歴を発話履歴記憶部172に記憶させる。
【0101】
また、ステップS103及びステップS104の処理と並行して、推定部140は、状態情報記憶部171に記憶された状態情報に基づいて、ユーザの関心事を推定する(S105)。例えば、推定部140は、状態情報記憶部171に記憶された状態情報と、関心DB記憶部173に記憶された関心DBとに基づいて、ユーザの関心事を決定する。
【0102】
なお、ステップS105は、ステップS103及びステップS104と並行して実行されてもよいし、ステップS103及びステップS104の前に実行されてもよいし、ステップS103及びステップS104の後に実行されてもよい。
【0103】
ステップS104及びステップS105の次に、抽出部150は、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて、1以上の発話履歴を抽出する(S106)。例えば、抽出部150は、関心DBに基づいて、推定部140が推定したユーザの関心事に対応する発話履歴を決定し、発話履歴記憶部172に記憶された複数の発話履歴の中から、決定した発話履歴を抽出する。
【0104】
次に、表示制御部160は、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴を示す表示情報を表示機器220に表示させる(S107)。例えば、表示制御部160は、抽出部150が抽出した1以上の発話履歴を示す表示情報を表示機器220に送信する。表示機器220は、受信した表示情報を表示する。
【0105】
なお、抽出部150は、ユーザの関心事ではなく発話機器210の種別等に基づいて発話履歴を抽出する場合、ステップS105は実行されなくてもよい。
【0106】
或いは、抽出部150は、情報元機器200の種別に基づいて、発話履歴を抽出してもよい。例えば、抽出部150は、表示機器220がテレビである場合には、エアコンの発話履歴を抽出してもよい。
【0107】
或いは、抽出部150は、発話機器210に音声情報に基づく音声を適切に出力させることができたか否かに基づいて、発話履歴を抽出してもよい。例えば、発話機器210は、音声情報を受信した場合に、音声情報に基づく音声を出力する。ここで、発話機器210は、エラー等により音声情報に基づく音声を出力できなかった場合には、音声情報に基づく音声を出力できなかったことを示す情報を管理装置100に送信する。例えば、音声制御部130は、当該情報を通信部110及び取得部120を介して取得した場合には、当該情報と発話機器210に発話させた(より具体的は、発話させようとした)音声の内容を示す発話履歴とを紐付けて発話履歴記憶部172に記憶させる。抽出部150は、例えば、当該情報に基づいて発話履歴を抽出する。なお、発話機器210は、エラー等により音声情報に基づく音声を出力できたか否かを示す情報を管理装置100に送信してもよい。
【0108】
或いは、抽出部150は、ユーザが対応する必要がある情報を含む発話履歴を抽出してもよい。発話機器210が出力する音声の内容には、例えば、情報元機器200で発生したエラーを解消させるための通知のような、ユーザに対応を求める情報が含まれる場合がある。抽出部150は、このような情報を含む発話履歴を抽出してもよい。
【0109】
或いは、抽出部150は、同一の内容の発話履歴が複数ある場合には、複数の同一の内容の発話履歴のうちの最新の発話履歴のみを抽出してもよい。例えば、情報元機器200においてエラーが発生した場合に、当該エラーが解消されないときには、情報元機器200は、当該エラーを示す情報を状態情報として管理装置100に繰り返し送信することがある。このようなときには、音声制御部130は、当該エラーを示す内容の音声を発話機器210に繰り返し出力させ、当該音声の内容を示す発話履歴を繰り返し発話履歴記憶部172に記憶させる。そのため、発話履歴記憶部172には、音声を出力させた日時のみが異なる複数の発話履歴が記憶される。このような場合には、抽出部150は、複数の同一の内容の発話履歴のうちの最新の発話履歴のみを抽出してもよい。
【0110】
また、予め任意に定められる所定の数未満の発話履歴しか発話履歴記憶部172に記憶されていない場合、抽出部150は、所定の条件に関わらず発話履歴記憶部172に記憶されている全ての発話履歴を抽出してもよい。つまり、抽出部150は、発話履歴記憶部172に所定の数以上の発話履歴が記憶されている場合、発話履歴記憶部172に記憶されている複数の発話履歴の中から所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出し、発話履歴記憶部172に所定の数未満の発話履歴が記憶されている場合、発話履歴記憶部172に記憶されている全ての発話履歴を抽出してもよい。この場合、例えば、所定の数は、2以上であればよく、特に限定されない。所定の数を示す情報は、例えば、記憶部170に予め記憶される。
【0111】
[効果等]
以上のように、実施の形態に係る管理装置100は、第1機器に(本実施の形態では、発話機器210)出力させた音声の内容をそれぞれ示す複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出する抽出部150と、当該1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器(本実施の形態では、表示機器220)に表示させる表示制御部160と、を備える。
【0112】
これによれば、所定の条件が適切に設定されることで、ユーザが所望する発話履歴を第2機器に優先的に及び/又は分かりやすく表示させることができる。したがって、管理装置100によれば、発話履歴をユーザに見やすくできる。
【0113】
また、例えば、所定の条件は、第1機器の種別である。
【0114】
これによれば、例えば、第1機器と第2機器とが同じ機器である場合、音声を出力した機器の発話履歴が当該機器に表示されることになる。そのため、表示された表示情報に含まれる発話履歴が、どの機器が発話した内容を示す発話履歴なのかをユーザに分かりやすくできる。
【0115】
また、例えば、管理装置100は、第3機器(本実施の形態では、情報元機器200)の状態を示す状態情報に基づいて、第3機器を使用するユーザの関心事を推定する推定部140をさらに備える。この場合、所定の条件は、推定部140によって推定されたユーザの関心事である。
【0116】
これによれば、ユーザの関心事に基づいて発話履歴が抽出されるため、ユーザが特に確認したいと考えていると思われる発話履歴が優先的に及び/又は分かりやすく表示させることができる。したがって、管理装置100によれば、発話履歴をユーザにさらに見やすくできる。
【0117】
また、例えば、表示制御部160は、抽出部150によって抽出された1以上の発話履歴と、上記した複数の発話履歴のうちの抽出部150によって抽出されていない発話履歴とを区別して示す表示情報を第2機器に表示させる。
【0118】
これによれば、所定の条件が適切に設定されることで、ユーザが所望する発話履歴とそれ以外の発話履歴とが区別して、例えば、それぞれが異なる範囲に纏められて第2機器に表示される。したがって、管理装置100によれば、発話履歴をユーザにさらに見やすくできる。
【0119】
また、実施の形態に係る管理システム300は、管理装置100と、第1機器(例えば、発話機器210)と、第2機器(例えば、表示機器220)と、を備える。
【0120】
また、実施の形態に係る管理方法は、第1機器に出力させた音声の内容を示す複数の発話履歴の中から、所定の条件に基づいて1以上の発話履歴を抽出する抽出ステップ(S106)と、当該1以上の発話履歴を示す表示情報を第2機器に表示させる表示制御ステップ(S107)と、を含む。
【0121】
また、実施の形態に係るプログラムは、実施の形態に係る管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0122】
これらによれば、上記した管理装置100と同様の効果を奏する。
【0123】
(その他の実施の形態)
以上、本開示に係る管理装置等について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0124】
例えば、第1機器と第2機器と第3機器とは、それぞれ同じ機器(つまり、一体の機器)で実現されてもよいし、異なる機器(つまり、別体の機器)で実現されてもよい。
【0125】
また、管理システム300は、複数の機器により実現されてもよいし、1つの機器で実現されてもよい。
【0126】
また、取得部120が取得する情報は、宅配に関する情報等のユーザが受けるサービスに関する情報(サービス情報)であってもよい。この場合、例えば、情報元機器200は、インターホン、宅配サービスを実行する企業のサーバ装置等であってもよい。例えば、音声制御部130は、宅配時の不在通知を示すサービス情報に関する情報を発話機器210に音声で出力させ、且つ、当該情報を発話機器210に音声で出力させたことを示す発話履歴を発話履歴記憶部172に記憶させる。
【0127】
また、例えば、上記実施の形態において、管理装置及び管理システムのそれぞれが備える取得部120、音声制御部130等の処理部の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0128】
また、例えば、上記処理部の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0129】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0130】
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0131】
その他、本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本開示は、テレビ又は自律走行型掃除機等の音声を出力可能な機器に適用できる。或いは、本開示は、サーバ装置等の音声を出力可能な機器を制御する機器に適用できる。
【符号の説明】
【0133】
100 管理装置
110 通信部
120 取得部
130 音声制御部
140 推定部
150 抽出部
160 表示制御部
170 記憶部
171 状態情報記憶部
172 発話履歴記憶部
173 関心DB記憶部
200 情報元機器
210 発話機器
220 表示機器
300 管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7