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特許7475347曲面にUAVを着陸させるための関節接合された磁気軸受の脚部
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】曲面にUAVを着陸させるための関節接合された磁気軸受の脚部
(51)【国際特許分類】
   B64U 60/50 20230101AFI20240419BHJP
   B64U 10/14 20230101ALI20240419BHJP
   B64U 60/20 20230101ALI20240419BHJP
   B64U 101/60 20230101ALN20240419BHJP
【FI】
B64U60/50
B64U10/14
B64U60/20
B64U101:60
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021530981
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 US2019063423
(87)【国際公開番号】W WO2020112887
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-09-12
(31)【優先権主張番号】62/772,700
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/688,706
(32)【優先日】2019-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599130449
【氏名又は名称】サウジ アラビアン オイル カンパニー
(73)【特許権者】
【識別番号】319003493
【氏名又は名称】キング・アブドゥッラー・ユニバーシティ・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ファドゥル・アブデルラティフ
(72)【発明者】
【氏名】モハメド・アブデルカデル
(72)【発明者】
【氏名】ジェフ・エス・シャムマ
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0149947(US,A1)
【文献】特開2002-127070(JP,A)
【文献】中国実用新案第206318030(CN,U)
【文献】実開昭49-131664(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64B 1/00 - B64U 101/75
E04G 23/00 - E04G 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
湾曲強磁性面に着陸およびパーチするための無人航空機(UAV)であって、前記UAVが複数の関節接合された脚部を備え、各関節接合された脚部が
前記関節接合された脚部を前記UAVに取り付ける主要本体と、
前記湾曲強磁性面に磁着するように構成された磁石と、
磁気足であって、前記磁石を収容するためのものであり、かつ、前記UAVを前記湾曲強磁性面に着陸させるために、および、前記着陸後に前記UAVが前記湾曲強磁性面にパーチするために、前記UAVが前記湾曲強磁性面にアプローチすることに応答して、前記湾曲強磁性面に対して垂直な配向において、前記磁石を使用して、前記湾曲強磁性面に向かって磁気的に関節接合し、磁着するように構成されている、磁気足と、
前記主要本体を前記磁気足に連結し、前記湾曲強磁性面に対して、自由度2で前記磁気足を受動的に関節接合させるように構成されている、受動的な関節接合ジョイントと、
前記磁気足を前記湾曲強磁性面から離れるように傾けることによって、前記磁気足を前記湾曲強磁性面から磁気的に分離するように構成されている分離モータと、を備え、
前記磁気足が、前記UAVが前記湾曲強磁性面にパーチする間に、前記湾曲強磁性面に磁着したままであるように、さらに構成されている、UAV。
【請求項2】
前記複数の関節接合された脚部が、4つの関節接合された脚部を備える、請求項に記載のUAV。
【請求項3】
湾曲強磁性面に着陸およびパーチするための無人航空機(UAV)であって、前記UAVが、単一の分離モータと複数の関節接合された脚部を備え、各関節接合された脚部が、
前記関節接合された脚部を前記UAVに取り付ける主要本体と、
前記湾曲強磁性面に磁着するように構成された磁石と、
磁気足であって、前記磁石を収容するためのものであり、かつ、前記UAVを前記湾曲強磁性面に着陸させるために、および、前記着陸後に前記UAVが前記湾曲強磁性面にパーチするために、前記UAVが前記湾曲強磁性面にアプローチすることに応答して、前記湾曲強磁性面に対して垂直な配向において、前記磁石を使用して、前記湾曲強磁性面に向かって磁気的に関節接合し、磁着するように構成されており、前記磁気足が、前記UAVが前記湾曲強磁性面にパーチする間に、前記湾曲強磁性面に磁着したままであるように、さらに構成されている、磁気足と、
前記主要本体を前記磁気足に連結し、前記湾曲強磁性面に対して、自由度2で前記磁気足を受動的に関節接合させるように構成されている、受動的な関節接合ジョイントと、を備え、
前記磁気足を前記湾曲強磁性面から離れるように傾けることによって、前記UAVの前記単一の分離モータが、すべての前記関節接合された脚部の前記磁気足を分離するように構成されている、UAV。
【請求項4】
前記磁石が、永久磁石を備える、請求項1または3に記載のUAV。
【請求項5】
前記永久磁石が、調整可能な量の1つ以上の永久磁石を備える、請求項4に記載のUAV。
【請求項6】
前記磁気足が、前記UAVが前記湾曲強磁性面にパーチするときに、前記湾曲強磁性面から調整可能な距離で前記磁気足内に前記永久磁石を収容するように構成されている、磁石ハウジングを備える、請求項4に記載のUAV。
【請求項7】
前記磁石が、切り替え可能な磁石を備え、前記磁気足が、前記切り替え可能な磁石をオンおよびオフに切り替えるために、前記切り替え可能な磁石の内部磁石を移動または作動させるように構成されている、モータまたはアクチュエータを備える、請求項1または3に記載のUAV。
【請求項8】
前記磁石が、電流のパルスに応答して、オンとオフとの間で切り替わるように構成されている電永磁石を備える、請求項1または3に記載のUAV。
【請求項9】
前記湾曲強磁性面へ着陸する前に、前記関節接合された脚部間の間隔を調整するために、各関節接合された脚部の前記分離モータを使用するように構成されているコントローラをさらに備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項10】
前記湾曲強磁性面へ着陸する前に、前記関節接合された脚部間の間隔を調整するために、前記UAVの前記単一の分離モータを使用するように構成されているコントローラをさらに備える、請求項3に記載のUAV。
【請求項11】
無人航空機(UAV)を湾曲強磁性面に着陸およびパーチさせる自動化された方法であって、前記UAVが、複数の関節接合された脚部を備え、かつ、各関節接合された脚部が、前記関節接合された脚部を前記UAVに取り付ける主要本体を有しており、前記方法が、
前記湾曲強磁性面に前記UAVをアプローチさせることと、
前記湾曲強磁性面に対して垂直に、磁気足の磁石を配向するために、各関節接合された脚部の磁気足を前記アプローチした湾曲強磁性面に向かって磁気的に関節接合することであって、前記主要本体を前記磁気足に連結する前記関節接合された脚部の受動的な関節接合ジョイントを使用して、前記湾曲強磁性面に対して、自由度2で前記磁気足を受動的に関節接合させることを含むことと、
前記磁気足の前記垂直に配向された磁石を使用して、前記湾曲強磁性面に各磁気足を磁着することによって、前記湾曲強磁性面に前記UAVを着陸させることと、
各磁気足を前記湾曲強磁性面に磁着したままにすることにより、前記着陸後に、前記湾曲強磁性面に前記UAVをパーチさせることと、
前記強磁性面から離れるように前記磁気足を傾けるために、前記関節接合された脚部の分離モータを使用して、各関節接合された脚部の前記磁気足を前記湾曲強磁性面から磁気的に分離することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記複数の関節接合された脚部が、4つの関節接合された脚部を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
無人航空機(UAV)を湾曲強磁性面に着陸およびパーチさせる自動化された方法であって、前記UAVが単一の分離モータと、複数の関節接合された脚部とを含み、各関節接合された脚部が、前記関節接合された脚部を前記UAVに取り付ける主要本体を有しており、前記方法が、
前記湾曲強磁性面に前記UAVをアプローチさせることと、
前記湾曲強磁性面に対して垂直に、磁気足の磁石を配向するために、各関節接合された脚部の磁気足を前記アプローチした湾曲強磁性面に向かって磁気的に関節接合することであって、前記主要本体を前記磁気足に連結する前記関節接合された脚部の受動的な関節接合ジョイントを使用して、前記湾曲強磁性面に対して、自由度2で前記磁気足を受動的に関節接合させることを含むことと、
前記磁気足の前記垂直に配向された磁石を使用して、前記湾曲強磁性面に各磁気足を磁着することによって、前記湾曲強磁性面に前記UAVを着陸させることと、
各磁気足を前記湾曲強磁性面に磁着したままにすることにより、前記着陸後に、前記湾曲強磁性面に前記UAVをパーチさせることと、
前記強磁性面から離れるように前記磁気足を傾けるために、前記UAVの前記単一の分離モータを使用して、前記関節接合されたすべての脚部の前記磁気足を前記湾曲強磁性面から磁気的に分離することと、を含む、方法。
【請求項14】
磁石が、永久磁石を含む、請求項11または13に記載の方法。
【請求項15】
前記永久磁石が、調整可能な量の1つ以上の永久磁石を含んでおり、前記方法が、前記磁気足の重量または磁気強度を調整するために、前記1つ以上の永久磁石の前記量を調整することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記磁気足が、前記UAVが前記湾曲強磁性面にパーチするときに、前記湾曲強磁性面から調整可能な距離で、前記磁気足内に前記永久磁石を収容するように構成されている磁石ハウジングを含んでおり、前記方法が、前記磁気足の磁気強度を調整するために、前記磁気足内で前記永久磁石の場所を調整することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記磁石が、切り替え可能な磁石を含んでおり、前記方法が、前記切り替え可能な磁石のオンとオフを切り替えるために、前記磁気足のモータまたはアクチュエータを使用して、前記切り替え可能な磁石の内部磁石を移動または作動させることをさらに含む、請求項11または13に記載の方法。
【請求項18】
前記磁石が、電永磁石を含んでおり、前記方法が、電流のパルスを使用して前記電永磁石をオンとオフの間で切り替えることをさらに含む、請求項11または13に記載の方法。
【請求項19】
前記UAVのコントローラによって、前記湾曲強磁性面に着地する前に、各関節接合された脚部の前記分離モータを使用して、前記関節接合された脚部間の間隔を調整することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記UAVのコントローラによって、前記湾曲強磁性面に着地する前に、前記単一の分離モータを使用して、前記関節接合された脚部間の間隔を調整することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)の下、2018年11月29日に出願された「PERCHING UAV WITH RELEASABLE CRAWLER」と題する米国特許仮出願第62/772,700号の利益を主張し、かつ、米国特許法第120条の下、2019年11月19日に出願された「ARTICULATED MAGNET-BEARING LEGS FOR UAV LANDING ON CURVED SURFACES」と題する米国出願第16/688,706号の利益を主張するものであり、参照によりそれぞれの全体を本明細書に引用する。
【0002】
本開示は、一般に、構造物の検査および保守に関し、具体的には、構造物を検査および維持するための解放可能なクローラを有するパーチする無人航空機(unmanned aerial vehicle、UAV)に関する。さらに、本開示は、一般に、湾曲強磁性構造物の検査および保守に関し、特にそのような構造物の曲面に着陸するための関節接合された磁気軸受の脚部を有するUAVに関する。
【背景技術】
【0003】
パイプ、貯蔵タンクなどの露出した金属資産の検査と保守は、環境によっては人間が実行するのが困難または非現実的となり得る。そのような状況では、自動化されたUAVの使用は実行可能な代替手段とすることができる。ただし、このような検査と保守は、多くの場合、資産から距離をおいてホバリングするのではなく、資産への直接的な接触を使用して実行するのが最良である。しかしながら、UAVは、資産に着陸すること、パーチすること、または移動することが困難である場合がある。さらに、パイプ(および他の曲面構造)は、これらの資産が、着陸、パーチ、または操縦する先として曲面を呈するため、UAVで検査または保守するのが特に困難である場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
当技術分野におけるこれらおよび他の問題に関して、本開示は、構造物を検査または保守するための解放可能なクローラを有する効果的なパーチするUAVのための技術的解決策を提供することを目的とする。当技術分野におけるこれらおよび他の問題に関して、本開示は、曲面に着陸またはパーチするための関節接合された磁気軸受の脚部を有する効果的なUAVのための技術的解決策を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態によれば、湾曲強磁性面に着陸およびパーチするための無人航空機(UAV)が提供される。UAVは、複数の関節接合された脚部を含む。各関節接合された脚部は、湾曲強磁性面に磁着するように構成された磁石と、磁気足であって、磁石を収容するためのものであり、かつ、UAVを湾曲強磁性面に着陸させるために、および、着陸後にUAVが湾曲強磁性面にパーチするために、UAVが湾曲強磁性面にアプローチすることに応答して、湾曲強磁性面に対して垂直な配向において、磁石を使用して、湾曲強磁性面に向かって磁気的に関節接合し、磁着するように構成されている、磁気足を含む。磁気足は、UAVが湾曲強磁性面にパーチする間に、湾曲強磁性面に磁着したままであるように構成されている。
【0006】
一実施形態では、複数の関節接合された脚部は、4つの関節接合された脚部を備える。
【0007】
一実施形態では、各関節接合された脚部は、関節接合された脚部をUAVに取り付ける主要本体と、主要本体を磁気足に連結し、湾曲強磁性面に対して、自由度2で磁気足を受動的に関節接合させるように構成されている、受動的な関節接合ジョイントとをさらに備える。
【0008】
一実施形態では、磁石は永久磁石を備える。
【0009】
一実施形態では、永久磁石は、調整可能な量の1つ以上の永久磁石を備える。
【0010】
一実施形態では、UAVが湾曲強磁性面にパーチするときに、湾曲強磁性面から調整可能な距離で磁気足内に永久磁石を収容するように構成されている、磁石ハウジングを備える。
【0011】
一実施形態では、磁石は、切り替え可能な磁石を備え、磁気足が、切り替え可能な磁石をオンおよびオフに切り替えるために、切り替え可能な磁石の内部磁石を移動または作動させるように構成されている、モータまたはアクチュエータを備える。
【0012】
一実施形態では、磁石は、電流のパルスに応答してオンとオフを切り替えるように構成されている電永磁石を備える。
【0013】
一実施形態では、各関節接合された脚部は、磁気足を湾曲強磁性面から離れるように傾けることによって、磁気足を湾曲強磁性面から磁気的に分離するように構成されている分離モータをさらに備える。
【0014】
一実施形態では、UAVは、湾曲強磁性面へ着陸する前に、関節接合された脚部間の間隔を調整するために、各関節接合された脚部の分離モータを使用するように構成されているコントローラをさらに備える。
【0015】
一実施形態では、UAVは、磁気足を湾曲強磁性面から離れるように傾けることによって、各関節接合された脚部の磁気足を、湾曲強磁性面から分離するように構成されている、単一の分離モータをさらに備える。
【0016】
一実施形態では、UAVは、湾曲強磁性面に着陸する前に、関節接合された脚部間の間隔を調整するために、単一の分離モータを使用するように構成されているコントローラをさらに備える。
【0017】
別の実施形態によれば、無人航空機(UAV)を湾曲強磁性面に着陸およびパーチさせる自動化された方法が提供される。UAVは、複数の関節接合された脚部を備える。この方法は、湾曲強磁性面にUAVをアプローチさせることと、湾曲強磁性面に対して垂直に、磁気足の磁石を配向するために、各関節接合された脚部の磁気足を関節接合することと、磁気足の垂直に配向された磁石を使用して、湾曲強磁性面に各磁気足を磁着することによって、湾曲強磁性面にUAVを着陸させることと、各磁気足を湾曲強磁性面に磁着したままにすることにより、着陸後に、湾曲強磁性面にUAVをパーチさせることと、を含む。
【0018】
一実施形態では、複数の関節接合された脚部は、4つの関節接合された脚部を含む。
【0019】
一実施形態では、各関節接合された脚部は、関節接合された脚部をUAVに取り付ける主要本体をさらに含み、各磁気足を関節接合することが、主要本体を磁気足へ連結する受動的な関節接合ジョイントを使用して、湾曲強磁性面に対して、自由度2で磁気足を受動的に関節接合することを含む。
【0020】
一実施形態では、磁石は永久磁石を含む。
【0021】
一実施形態では、永久磁石は、調整可能な量の1つ以上の永久磁石を含んでおり、かつ、この方法は、磁気足の重量または磁気強度を調整するために、1つ以上の永久磁石の量を調整することをさらに含む。
【0022】
一実施形態では、磁気足は、UAVが湾曲強磁性面にパーチするときに、湾曲強磁性面から調整可能な距離で、磁気足内に永久磁石を収容するように構成されている磁石ハウジングを含んでおり、かつ、この方法は、磁気足の磁気強度を調整するために、磁気足で永久磁石の場所を調整すること、をさらに含む。
【0023】
一実施形態では、磁石は切り替え可能な磁石を含んでおり、かつ、この方法は、切り替え可能な磁石のオンとオフを切り替えるために、磁気足のモータまたはアクチュエータを使用して、切り替え可能な磁石の内部磁石を移動または作動させることをさらに含む。
【0024】
一実施形態では、磁石は電永磁石を含んでおり、かつ、この方法は電流のパルスを使用して電永磁石をオンとオフとの間で切り替えることをさらに含む。
【0025】
一実施形態では、各関節接合された脚部は分離モータを含んでおり、方法は、湾曲強磁性面から磁気足を磁気的に分離するために、分離モータを使用して、湾曲強磁性面から離れるように各関節接合された脚部の磁気足を傾けることをさらに含む。
【0026】
一実施形態では、方法は、UAVのコントローラによって、湾曲強磁性面に着地する前に、各関節接合された脚部の分離モータを使用して、関節接合された脚部間の間隔を調整することをさらに含む。
【0027】
一実施形態では、UAVは、単一の分離モータを含んでおり、方法は、湾曲強磁性面から磁気足を磁気的に分離するために、分離モータを使用して、湾曲強磁性面から離れるように各関節接合された脚部の磁気足を傾けることをさらに含む。
【0028】
一実施形態では、この方法は、湾曲強磁性面に着地する前に、単一の分離モータを使用して、関節接合された脚部間の間隔を調整することをさらに含む。
【0029】
本明細書で開示される様々な実施形態および実装形態の任意の組み合わせを使用することができる。これらおよび他の態様および特徴は、添付の図面および特許請求の範囲とともに、特定の実施形態の以下の説明から理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1A】一実施形態による、構造物にパーチする例示的なUAVの図であり、UAVは構造物を検査または維持するための解放可能なクローラを有する。図1AはクローラがUAVに取り付けられている様子を示す。
図1B】一実施形態による、構造物にパーチする例示的なUAVの図であり、UAVは構造物を検査または維持するための解放可能なクローラを有する。図1BはクローラがUAVに取り付けられていない(例えば、構造物上をクロールする)様子を示す。
図2A】一実施形態による、例示的な、湾曲強磁性面にUAVを着陸させるための、受動的に関節接合された磁気軸受のそれぞれの側面図である。
図2B】一実施形態による、例示的な、湾曲強磁性面にUAVを着陸させるための、受動的に関節接合された磁気軸受のそれぞれの分解図である。
図3】一実施形態による、例示的な図2Aおよび図2Bの関節接合された脚部のユニバーサルジョイントの断面図である。
図4A図2A図2Bの関節接合された脚部のマグネットホルダ(下部または足)の磁気端部の磁気強度を、実施形態に応じて調整する例示的な技術の図である。
図4B図2A図2Bの関節接合された脚部のマグネットホルダ(下部または足)の磁気端部の磁気強度を、実施形態に応じて調整する例示的な技術の図である。
図5A】一実施形態による、UAVを強磁性面に着陸またはパーチするための受動的に関節接合された磁気軸受の脚部とともに使用するための例示的な切り替え可能な磁石の図である。
図5B】一実施形態による、UAVを強磁性面に着陸またはパーチするための受動的に関節接合された磁気軸受の脚部とともに使用するための例示的な切り替え可能な磁石の図である。
図5C】一実施形態による、UAVを強磁性面に着陸またはパーチするための受動的に関節接合された磁気軸受の脚部とともに使用するための例示的な切り替え可能な磁石の図である。
図6A】一実施形態による、切り替え可能な磁石を有する、例示的な受動的に関節接合された脚部の分解図である。
図6B】一実施形態による、図6Aの切り替え可能な磁石の拡大図である。
図7】一実施形態による、電永磁石を有する受動的に関節接合された脚部の例の分解図である。
図8】一実施形態による、受動的に関節接合された脚部および対応する分離モータを有する例示的なUAVの図である。
図9A図8のUAVの関節接合された脚部および分離モータの側方図であり、湾曲強磁性面に関して、取り付け位置にある脚部を示している。
図9B図8のUAVの関節接合された脚部および分離モータの側方図であり、湾曲強磁性面に関して、分離位置にある脚部を示している。
図10】一実施形態による、受動的に関節接合された脚部および統合された分離モータを有する例示的なUAVの図である。
図11A図10のUAVの上面図であり、取り付け位置にある脚部を示している。
図11B図10のUAVの上面図であり、分離位置にある脚部を示している。
図12A図10のUAVの関節接合された脚部の側方図であり、湾曲強磁性面に対して、取り付け位置にある脚部を示している。
図12B図10のUAVの関節接合された脚部の側方図であり、湾曲強磁性面に対して、分離位置にある脚部を示している。
図13】一実施形態による、湾曲強磁性面に関節接合された磁気軸受の脚部を有するUAVを着陸させる例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面は例示的なものであり、必ずしも縮尺どおりである必要はなく、同じまたは類似の特徴は、全体を通して同じまたは類似の参照番号を有することに留意されたい。
【0032】
様々な例示的な実施形態では、接近し難いパイプまたは貯蔵タンクなどの構造を検査または維持するための解放可能なクローラを有するにパーチするUAVが提供される。UAVは、炭素鋼パイプおよび構造物などの強磁性表面上で接触検査作業を実行する高度な性能を有するハイブリッドUAVである。UAVは、検査対象のパイプに向かって飛行し、自律的に着陸し(一般にパーチするという)、解放可能なクローラを展開して、パイプの周りを這うように進んで、例えば、込み入った検査作業を実行することができる。
【0033】
前述のように、パイプ、貯蔵タンクなどの露出した金属資産の検査および保守を人々が行うことは、困難または非現実的となり得る。例えば、石油およびガス業界の最大の課題の1つは、製油所、ガスプラント、海上プラットフォーム、および他のプラントおよび施設に見られる高架資産の定期検査である。これらの資産は、検査または保守作業中に接近することが困難である高所のパイプおよび構造物を含む。人々がそれらを検査または維持する唯一の方法が、足場を建てて、検査官またはエンジニアが資産に接近し、例えば、厚さ計測のために超音波検査(UT)センサを使用して手動検査を実行することであるときがある。このような足場は、高価であり、頻繁な検査に大きなコスト障壁をもたらすだけでなく、主に落下およびつまずきの危険という形で安全上の懸念を引き起こす。
【0034】
したがって、例示的な実施形態では、解放可能なクローラを有するパーチするUAVは、母子構成で2台のビークルを有することによって、前述の技術的問題に対する解決策を提供する。各ビークルは、最も適した性能を実行するように設計または最適化されている。ビークルには、パイプ上を飛行し、かつ、パイプに着陸できる、パーチするUAVと、UAVによって運ばれ、着陸または止まった後にUAVから解放される小型の磁気クローラが含まれる。クローラは、パイプ上をあちこち移動して、たとえば、UTセンサを使用した厚さ計測などの検査スキャンを実行できる。これにより、UAV全体をパイプの周りでクロールさせるよりも実現可能なアプローチが提供される。これには、より大きくて重いモータが必要であり、特にクリアランスの制約が限られている場合に、近くのパイプおよび資産との衝突のリスクがある。
【0035】
さらに様々な例示的な実施形態では、曲面に着陸またはパーチするためのUAVが提供される。UAVには、炭素鋼パイプなどの湾曲強磁性面に着陸または止まるための関節接合された磁気軸受の脚部が含まれる。いくつかのかかる実施形態では、関節接合された脚部は、脚部が自身の磁気端部の強磁性面へ対する磁気引力を通して受動的に展開するという点で、受動的に関節接合される。UAVは、パイプ、船舶、構造物などの石油およびガス施設にある運用資産に着陸またはパーチすることができる。これらの資産のほとんどは炭素鋼でできているため、UAVを着陸またはパーチすることに関して、磁着がよく機能する。これらの実施形態のいくつかでは、UAVは解放可能なクローラを有するが、これらの実施形態の他のいくつかでは、UAVは解放可能なクローラを有さないことに留意されたい。
【0036】
先の説明のように、パイプおよび他の曲面構造は、これらの資産が、着陸してパーチするために呈するものが曲面であるため、UAVで検査または保守するのが特に困難である場合がある。さらに、これらの資産は、検査作業中に接近し難い場合がある。さらに、少なくとも人間である操作者が資産のいくつかの部分に接近するにあたり、足場の建設は実用的または実現可能なではない可能性がある。
【0037】
したがって、例示的な実施形態では、関節接合された磁気軸受の脚部が、ドローンが検査および保守を実行するために資産に磁気的に着陸またはパーチすること、および電池エネルギーを節約することをできるようにすることによって、かかる技術的問題に対する技術的解決策をドローンに提供する。さらに詳細には、この着陸またはパーチの機能により、UAVは、ガス漏れの監視またはモニタリングなど、長時間を要するミッション中にホバリングする代わりに、パイプに着陸することによって電力を維持できる。さらに、この機能により、UAVは、検査(超音波、磁気など)または軽度の保守(コーティングなど)など、パイプとの接触が必要な作業を実行できる。さらに、この機能により、UAVは、小型の感知デバイスおよびクローラなどのペイロードをパイプに届けること、または腐食のテストサンプルなどのサンプルを取得することを可能にする。さらに詳細には、例示的な実施形態は、その機構は、様々なパイプの直径および不完全な着陸による不整合を許容する、着陸またはパーチする機構をUAVに提供する。例示的な実施形態は、荷重重量がほとんどのUAVの重要な制限であるため、可能な限り軽量である着陸する脚部をUAVにさらに提供する。
【0038】
図1Aおよび1Bは、一実施形態による、構造物50(例えば、パイプ)上にパーチする例示的なUAV100の図であり、UAV100は、構造物50を検査または維持するための解放可能なクローラ150を有する。クローラ150は、図1AではUAV100に取り付けられており、図1BではUAV100に取り付けられていない(例えば、構造50上をクロールする)ように示されている。説明を容易にするために、構造物50は、UAV100よりも大きい(例えば、著しく大きい)と全体を通して想定されている。例えば、構造物50は、UAV100よりもすべての次元で大きい。または、構造物50が提供する着陸予定区域は、UAV100の着陸予定区域よりも大きい。
【0039】
図1Aおよび1Bは、動作中の母子構成を示す。図1Aは、クローラ150がまだドッキングされた状態の、パイプ50に着陸した後のUAV100を示す。図1Bは、検査作業を実行するためにUAV100から解放された後のクローラ150を示す。解放可能なクローラ150によって提供されるクロール機能により、UAV100は、より容易な接近可用性などの検査および保守作業のための重要な機能を付与される(例えば、検査または保守が行われる正確なスポットに着陸する必要がない)。クロールにより、円周方向および縦方向のスキャンがさらに提供される。例えば、石油およびガス産業では、パイプ50のフルスキャンを実行して、パイプ50の特定の領域における最小鋼厚を見つけることが重要である。このようなスキャンには、円周スキャンと縦スキャンが含まれることがよくあり、クロールはこれによく適合する。クロールによって、さらに、複数の検査中に電力効率が提供される(例えば、同じパイプ上の複数の検査サイト間のクロールは、飛行よりも電力効率が高くなる)。
【0040】
図1Aおよび2Bでは、UAV100は、4つの関節接合された磁石120(永久磁石または切り替え可能な永久磁石など)を利用する。パイプ50へのUAV100の着陸に対応するために、各磁石120(またはより正確には、その磁場)は、UAVがパイプ50に着陸したとき、またはパーチしているときに、パイプ50に対して垂直な配向で関節接合する。
【0041】
いくつかの実施形態では、関節磁石120の磁場は、能動的にオンとオフを切り替えることができる(例えば、作業完了後の容易な取り外しを可能にするため)。リアルタイムフィードバックの形式として、自動着陸操縦中のUAVに対するパイプの相対的な場所などを測定するために、レーザスキャナ110(例えば、光検出および測距、またはLIDAR)が含まれる。いくつかの実施形態では、ミニチュアクローラ150は、ワイヤによって接続され(例えば、電力および通信のために)、UTセンサ、4つの磁気ホイール160、および対応するペア(例えば、前部および後部)でホイール160を駆動するための2つのモータを含む。ワイヤはまた、検査または保守を実行するための残りの電子機器および電池をUAV本体100内に配置することを可能にする。これにより、クローラ150のサイズ、重量、および複雑さが軽減される。いくつかの他の実施形態では、クローラ150は、ホイールの数(2つまたは3つのホイールも考えられる)およびそれらのタイプ(例えば、オムニホイール、メカナムホイールなど)に関して他の構成で設計されている。
【0042】
いくつかの実施形態では、クローラ150とUAV100との間の通信は有線である。例えば、細いコードの小さなスプールを使用して、クローラ150は、電力および通信のためにUAV100に接続することができる。これにより、例えば、クローラ150内にバッテリーおよび他の電子機器を保持する必要がなくなり、UAV100に既に存在するいくつかの構成要素を利用することによって、クローラをより小さくし、総重量を節約することができる。
【0043】
他のいくつかの実施形態では、クローラ150とUAV100との間の通信は無線である。ここで、クローラ150は、より独立した車両を提供するために、それ自体のバッテリーおよび電子機器を含む。これは、例えば、UAV100がクローラ150を地面から拾い上げ、パイプ50に展開する際に有用な場合がある。その時点で、UAV100は飛行して何らかの他の検査作業を行い、次いで、クローラ150を拾い上げるために戻ることができる。これは、多数のクローラ150(例えば、クローラ150の群)が複数の資産を検査する場合にも有用である。UAV100は、それらを1つずつ、またはバッチで、地面から目的地に向けて拾い上げて、そして、作業完了時に回収する。異なる実施形態では、無線接続は、クローラ150とUAV100または操作者の制御局のいずれか、もしくは、UAV100と操作者の制御局の両方との間であり得る。
【0044】
異なる実施形態では、UAV100の異なる着陸機構を使用することができる。これらは、磁性または非磁性などの様々なタイプの接着機構を含み得る。磁気的な着陸機構の例には、パイプ50からの離陸中に機械的手段によって、遮断または克服することができる磁石が含まれる。このような磁石には、切り替え可能な永久磁石、離陸時の分離を支援する作動梃を備えた永久磁石、永電磁石、および電磁石が含まれる。しかしながら、連続的な電力消費は電磁石にとって不利になりうることに留意されたい。非磁性の接着機構は、ステンレス鋼、複合パイプ、コンクリート壁などの非強磁性の表面に使用できる。このような機構は、ヤモリに着想を得た乾燥接着剤(合成剛毛など)であるマイクロスパイン、吸盤、グリッパ、およびクロールを含む。
【0045】
異なる実施形態では、異なるクローラ荷重または設計を使用される。単純化するために、これらの荷重または設計を、検査と保守という2つの基本的なカテゴリに分類する。検査荷重および設計は、パイプおよび構造物を検査するために石油およびガス業界でよく使用される様々なタイプのセンサを含む。例えば、いくつかの実施形態では、UTセンサが厚さ計測に使用される。説明を簡単にするために、全体を通して厚さ計測用のUTセンサが、検査と保守のための例示的なデバイスとアプリケーションを表すために時々使用される。しかしながら、他の実施形態は、そのようなデバイスまたはアプリケーションに限定されない。例えば、他の検査センサをUTセンサの代わりに、またはUTセンサに加えて作業に応じて使用することができ、それには渦電流センサおよび交流電流場計測(ACFM)センサなどを含む(しかし、この限りではない)。
【0046】
さらに他の実施形態では、クローラは保守目的で使用される。例えば、クローラを、洗浄、表面処理、およびコーティング補修などの軽い保守作業を実行するために使用することができる。さらに他の実施形態では、クローラは目視検査に使用される。例えば、いくつかの実施形態では、カメラは、単純な目視検査の作業に使用される。関心のある領域の動画または写真のみを取得する必要があるが、その領域をUAVによって直接的に検査することが困難であるような区域などの作業である。
【0047】
図2Aおよび2Bは、一実施形態による、例示的な、湾曲強磁性面(パイプなど)にUAVを着陸させるための受動的に関節接合された磁気軸受の脚部200のそれぞれの側面図および分解図である。図2Aおよび2Bの関節接合された脚部200は、永久磁石230を使用して脚200に磁気を帯びさせるが、他の実施形態はそのように限定されない。例えば、他の実施形態では、電磁石、電永磁石、または切り替え可能な磁石などの他の磁石が、設計を単純化するため、または重量を減らすためなどに使用される。これらの他の実施形態の多くは、後で説明される。さらに、説明を容易にするために、湾曲強磁性面を有する構造例としてパイプが全体を通して使用されている。しかしながら、記載された実施形態は、湾曲強磁性面を有する円筒形または球形の貯蔵タンクなどの他のそのような構造に等しく適用可能である。これらの実施形態のいくつかでは、UAVは解放可能なクローラを有するが、一方で、これらの実施形態の他のいくつかでは、UAVは解放可能なクローラを有さないことに留意されたい。
【0048】
図2Aおよび2Bを参照すると、UAVのパーチ機構は、4本の同一の磁気着陸脚部200に基づいている。例えば、脚部200は、設計され、三次元(3D)印刷され、組み立てられ、かつ小さいUAVに装着され得る。いくつかの実施形態では、UAVは、パーチするシステムの有効性を評価するために手動で飛行される、単純な遠隔制御ドローンである。例えば、4本の脚部200は、UAVの一般的なロータの数である、4ロータドローンの各ロータ(回転ブレードまたはプロペラ)に対応する脚部を提供する。しかしながら、他の実施形態は、そのように限定されず、2つ、3つ、または6つなどの異なる数の脚部を含むことができる。たとえば、3本足の設計も同様に機能する。さらに、他の実施形態では、脚部とロータとの間にいかなる対応も存在する必要はない。
【0049】
4脚UAVでは、真っ直ぐまたはほぼ真っ直ぐな角度でパイプの上近く(例えば、12時または12時近くの位置)にアプローチして着陸することが望ましく、通常、4本の脚部すべてに接着および適切なパーチを提供する。それにもかかわらず、4脚のUAVを(垂直から)傾斜した角度で着陸させようとすると、4本目の脚部が空中に浮かんでいる間に3本の脚部だけが接着することがよくある。ただし、これでも許容できるパーチと接着につながる可能性がある。
【0050】
脚部200は、パイプへのパーチおよび接着を成功させるために必要な特徴を有する。例えば、パーチ機構の各脚部200は、関節接合された脚部200の主要本体210(例えば、上部分)と磁石ホルダ220(例えば、下部分または足)の間の回転自由度2を提供するために、2つの対応するナット258を使用して2つの直交するシャフトねじ254および4つの対応するブッシング256を連結するためのクロスシャフト252などの、受動的な関節接合ジョイント250(またはユニバーサルジョイント)を特徴とする。脚部200の関節接合は、磁石230および強磁性面の磁気引力に応答して関節接合するように関節接合ジョイント250が設計されているという点で、UAVが強磁性面にかなり近接している場合に受動的である。
【0051】
パイプへのUAVの着陸に対応するために、関節接合された脚部200(または、より具体的には、磁石ホルダ220、特にそれらの対応する磁石の磁場)のそれぞれは、パイプ(または他の曲面に対して)に対して、UAVが着陸したときまたはパイプにパーチしたとき、垂直な配向で関節接合する。磁石ホルダ220において、3つの磁石穴240は、着陸またはパーチ中にパイプに十分な接着を提供する、対応する3つの円筒形永久磁石230まで収容する。磁石230の数、サイズ、および形状は単なる例であり、他の実施形態はそのように限定されないことに留意されたい。例示的な実施形態では、各脚部200は、各脚部200の重量がわずか30グラム(g)である軽量設計を使用する。図2Aおよび2Bの脚部200の設計は、着陸中に面に付着するのに十分な強さであり、パイプとの強い衝撃による損傷を引き起こすほど強くないように、磁性の引く力を微調整することを可能にする。
【0052】
図3は、一実施形態による、図2Aおよび図2Bの関節接合された脚部200の例示的なユニバーサルジョイント(受動的な関節接合ジョイント250など)の断面図である。
【0053】
各脚部200は、脚部200を2つの別個の部分、ドローンにしっかりと装着された主要本体210と、可動磁石ホルダ220に分割する、埋め込み式のユニバーサルジョイント250を使って設計されている。ユニバーサルジョイント250は、磁石ホルダ220に、回転自由度2を提供し、これにより、磁石230は、パイプに対するそれらの配向(例えば、垂直)を受動的に再調整して、完全またはほぼ完全な接着を可能にする。ユニバーサルジョイント250は、脚部200の埋め込まれた一体部分である。例えば、ユニバーサルジョイント250(またはその部品)は、3D印刷を使用して製造することができる。図3は、主要本体210を磁石ホルダ220に機械的に連結するための、クロスシャフト252、シャフトねじ254、対応するブッシング256、および対応するナット258を含む、その様々な部品を示すジョイント250の断面を示す。したがって、クロスシャフト252、シャフトねじ254、ブッシング256、およびナット258は、関節接合された脚部200のロータとして機能し、主要本体210は、固定子として機能する。
【0054】
図4Aおよび4Bは、実施形態による、図2Aおよび2Bの関節接合された脚部200の磁石ホルダ220(下部または足)の磁気端部の磁気強度を調整するための例示的な技術の図である。
【0055】
磁石ホルダ220において、最大3つの永久磁石230を各脚部200に取り付けることができる。各円筒形磁石230は、例えば、直径および長さが1/4インチである。本設計は、磁石穴240へ伸長するかまたは磁石穴240からはみ出る3つのかかる磁石230を含む最大構成またはデフォルト構成から、磁性の引く力を低減するなど、所望する磁性の引く力の調整に、柔軟性を提供する。例えば、磁石230の数を減らすことによって(図4Aに示すように、3個から2個へ減らすなどであり、磁石ホルダ220の重量もまた減少する)、この最大の磁性の引きを低減することができる。最大の磁性の引きを低減する別の方法は、1つ以上の磁石230と磁石ホルダ220の底部との間に調整可能なギャップ245を残して(図4Bに示すように)、磁石230と強磁性体面との間の距離を増加させることである。磁石230は、例えば、プラスチックから磁石端部220を形成し、磁石230を脚部200のプラスチック本体に圧入することによって、所定の位置に保持される。
【0056】
他の実施形態では、永久磁石230の数は、3つ(例えば、1つ、2つ、4つ、またはそれ以上)から変えることができる。さらに、各脚部200の自由度2は、図2Aから図4Bのユニバーサルジョイントを使用して達成されるが、この設計は、他の実施形態では変化し得る。例えば、他の実施形態では、ボールジョイントなど、他のタイプのカップリングを使用して、これらの自由度2を達成することができる。自由度2により、脚部の配向(特に足の配向)を湾曲した着地面に合わせることができる。
【0057】
図5A、5B、および5Cは、一実施形態による、UAVを強磁性面450に着陸またはパーチするための受動的に関節接合された磁気軸受の脚部とともに使用するための例示的な切り替え可能な磁石530の図である。これは、図2Aから4Bの関節接合された脚部200の実施形態の修正であり、永久磁石230の代わりに切り替え可能な磁石530を使用する。切り替え可能な磁石530は、選択的にオンまたはオフにすることができる。これにより、磁石をオフにすることで、パイプからの離陸時に簡単に分離することができる。図5Aに提供される例示的な寸法は、他の実施形態において変更され得ることに留意されたい。
【0058】
図5Aに示されるように、切り替え可能な磁石530を製造する1つの方法は、2つの円盤状の磁石を互いに重ね合わせて使用することであり、その一方は静的であり(例えば、固定磁石534)、他方は回転可能である(例えば、可動磁石532)。磁石は、鉄のハウジング536などの磁束コンセントレータに収容されている。回転可能な磁石532は、(図5Bに示されるように)固定磁石534の磁場を打ち消すように配向されて、磁石530全体をオフにすることができる。あるいは、回転可能な磁石532は、(図5Cに示されるように)固定磁石534と同じ方向に配向されて、その磁場を強め、磁石530全体をオンにすることができる。可動磁石532の回転は、例えば、モータなどのアクチュエータを使用して行うことができる。
【0059】
図6Aは、一実施形態による、切り替え可能な磁石630を有する例示的な受動的に関節接合された脚部600の分解図であり、図6Bは、図6Aの切り替え可能な磁石630の拡大図である。
【0060】
図6Aおよび6Bの実施形態は、各着陸脚部600の磁石ホルダ620内に切り替え可能な磁石630を使用する。切り替え可能な磁石630は、アクチュエータ638(磁石の状態を切り替えるためのサーボモータなど)を使用して操作される。着陸対象物(例えば、パイプ)にアプローチすると、磁石630は、UAVのオンボードコントローラからモータ638に送信される信号を使用してオンに切り替えられ、UAVがパイプに付着することを可能にする。離陸する時が来ると、磁石630はオフにされて、UAVプロペラの仕事を容易にし、磁性の引く力を克服する必要性を回避する。図6Aは、磁石ホルダ620に収容された切り替え可能な磁石630を含む着陸脚部600の分解図を示す。図6Aの他の構成要素は、図2Bの同じ番号の構成要素と実質的に同様であり、それらの説明は繰り返されない。
【0061】
図6Bは、関節接合された脚部600用の例示的な切り替え可能な磁石630を示している。磁石630は、固定永久磁石634に対して回転して磁石630のオンとオフを切り替える回転永久磁石632を含む。モータまたはアクチュエータ638は、固定磁石634に対して回転磁石632の回転を実行して、2つの磁石632および634の磁力を相殺または結合する。鉄のフラックスコンセントレータ636は、2つの磁石632および634を収容し、それらの結合された磁力を脚部600の下の強磁性面に対して向けるまたは広げるのを助ける。
【0062】
図7は、一実施形態による、磁石ホルダ720内に収容された電永磁石730を有する、例示的な受動的に関節接合された脚部700の分解図である。脚部700の他の構成要素は、それぞれ、図2Bおよび図6Aの脚部200および600の同じ番号の構成要素と実質的に同様である。すなわち、脚部700は、脚部200および600と実質的に同じ自由度2(ユニバーサルジョイント)の受動的に関節接合された脚部を有することができるが、永久磁石230または切り替え可能な磁石630の代わりに電永磁石730を利用する。
【0063】
電永磁石730などの永久磁石は、通常の電磁石とは大きく異なり、このタイプのアプリケーションには適さない場合がある。これは、通常の電磁石がコイルを磁化し続けるために一定の電流を必要とするためである。これにより、UAVがパイプにパーチする間、UAVの電池がすぐに消耗する可能性がある。他方、電永磁石(電永磁石730など)は、電力を必要とせずにオンのままであり、オン状態とオフ状態を切り替えるために電気パルスのみを必要とする。オンまたはオフのときに電力を必要とせず、オンとオフの間を移行するために電力を必要とするのみであることは、このタイプのアプリケーションに関する電永電磁石の魅力的な利益である。
【0064】
図7の実施形態は、各着陸脚部700において電永磁石730を利用する。着陸対象物(例えば、パイプ)に近づくと、磁石730は、UAVコントローラから磁石に送信される信号を使用してオンに切り替えられ、UAVがパイプへ付着することが可能になる。離陸する時が来ると、磁石がオフにされて、プロペラの仕事が容易になり、磁性の引く力に打ち勝つ必要がなくなる。
【0065】
図8は、一実施形態による、受動的に関節接合された脚部800および対応する分離モータ860を有する例示的なUAV500の図である。
【0066】
図8のUAV500に関して、強磁性面から磁石を分離ことは、磁石を磁気引力から直接引き離すよりも、磁石を傾けることによる方がより容易であることに留意されたい。これは、磁石を傾けると、分離力を増幅するモーメントアームが生成されるためである。さらに詳細には、強磁性面から磁石を直接引き離すことによる分離には、少なくとも磁力に等しい力が必要である。一方、傾けることによる分離は、磁石の上(または上部)に横方向の力を加えることであり、それにより磁石の下隅の周りにトルクが加わり、その周りで回転が発生する。加えられた脱離力(倒ける力)のモーメントアームが磁力のそれよりも大きく、磁力よりも強いトルクがかかる場合、磁石が分離する。これは通常、磁石を直接引き離すのに必要な磁力よりもはるかに小さい力である。そのため、引っ張るよりも傾けることで磁石を取り外す方がはるかに簡単である。
【0067】
これを念頭に置いて、UAV500の各受動的に関節接合された脚部800は、対応する分離モータ860を含み、ユニバーサルジョイント850で関節接合された脚部800の磁石ホルダ820(下端)に傾ける力を加える。ユニバーサルジョイント850に力を加えると、磁石ホルダ220にかかるトルクが最大になり、UAV500が着陸またはパーチした強磁性面から離れる。
【0068】
図9Aおよび9Bは、湾曲強磁性面750に関して、それぞれ、取り付け位置および分離位置にある脚部800を示す、図8のUAVの関節接合された脚部800および分離モータ860の側方図である。
【0069】
関節接合された脚部800は、前述の関節接合された脚部200と同様であり、分離モータまたはアクチュエータ860を脚部800に埋め込んで、磁石ホルダ220をユニバーサルジョイント850から傾けるだけである。分離モータ860およびユニバーサルジョイント850へのその接続を除いて、関節接合された脚部800は、パーチに永久磁石を使用するなど、関節接合された脚部200と同様である。4本の脚部800の各々は、4本のバーのリンケージ865を使用してリンクされる独自のモータ860を有する。磁石ホルダ220は受動的であり、関節接合された脚部200と同様にユニバーサルジョイント850を使用して自由度2で自由に動く。図9Aは、磁石ホルダ220の磁石がパイプ750に引き寄せられるため、磁石ホルダ220(または「足」)が自身をパイプ750に対して受動的に配向する間、パイプ750に磁着する脚部800を示す。分離および離陸を実行するとき、モータ860は、図9Bに示されるように作動され、脚部800は、分離モータリンケージ865を介してユニバーサルジョイント850で傾けられて、それは容易な分離をもたらす。モータ860の電源がオフになったとき、4バーのリンケージ865がロックされて動かないように、モータ860はセルフロックでなければならないことに留意されたい。
【0070】
一実施形態では、分離モータ860はまた、様々な曲面率(例えば、パイプ直径)に対して脚部800間の間隔を調整することによって、湾曲強磁性面750への取り付けを助けるために使用される。例えば、湾曲強磁性面750へアプローチすることの一部として、UAV500のオンボードコントローラは、強磁性面750の曲率を検出するためにセンサ(例えば、レーザスキャナ110として、LIDAR)を使用することと、取り付け前に、分離モータ860を使用して脚部800を適切に離す(例えば、例えば、曲率が小さい場合はさらに離し、曲率が大きい場合は互いに近づける)ことを行うように、プログラムまたは他の方法で構成されることができる。
【0071】
図10は、一実施形態による、受動的に関節接合された脚部1000および統合された分離モータ1060を有する例示的なUAV900の図である。UAV900は、図8のUAV500と同様であり、各関節接合された脚部800のための専用の分離モータ860の代わりに、統合された分離モータ1060(4つの関節接合された脚1000すべての間で共有される)のみを使用する。
【0072】
図10の実施形態は、図8の実施形態のアイデアに基づいているが、各脚部800に対して1つのモータ860を使用する代わりに、単一のアクチュエータ1060を使用して、すべての脚部1000を一度に分離する。この設計は、複数の分離モータの必要性を排除することにより、重量とサイズを低減する。機械的リンケージ1065は、すべての脚部1000を中央モータ1060に接続し、中央モータ1060は、回転すると、すべての脚部1000を内側に引っ張って、分離をもたらす。他の実施形態では、他の機械的リンケージ設計を使用して、モータの代わりに線形アクチュエータであることができる単一のアクチュエータに脚部1000をリンクすることができることに留意されたい。
【0073】
図11Aおよび11Bは、図10のUAV900の上面図であり、それぞれ、取り付け位置および分離位置にある脚1000を示している。図12Aおよび12Bは、図10のUAV900の関節接合された脚部1000の側方図であり、湾曲強磁性面750に関して、それぞれ、取り付け位置および分離位置にある脚1000を示している。これらの図面は、UAV900の単一アクチュエータ1060がどのように機能するかを説明するのに役立つ。
【0074】
図11Aおよび12Aは、着陸中の脚部1000の構成を示しており、脚部1000は下向きであり、磁石は、適切な取り付けのために、パイプ750に向かって受動的に配向している。分離および離陸の時間になると、中央の分離モータ1060が反時計回りに回転し、図11Bおよび12Bに示されるように、機械的リンケージ1065を使用して脚1000を内側に引っ張る。これは、磁気脚220の上に倒ける力を加え、それらがパイプ750から分離することを強制する。モータ1060は、モータ1060に電力が供給されていないときに意図せずに外れるのを防ぐために、セルフロックする必要がある。
【0075】
図8のUAV500と同様に、一実施形態では、図10のUAV900は、分離モータ1060も使用して、様々な曲面率(例えば、パイプの直径)に対して脚部1000間の間隔を調整することによって、湾曲強磁性面750への取り付けを支援する。例えば、湾曲強磁性面750へアプローチすることの一部として、UAV900のオンボードコントローラは、強磁性面750の曲率を検出するためにセンサ(例えば、レーザスキャナ110として、LIDAR)を使用することと、取り付け前に、分離モータ1060を使用して脚部1000を適切に離す(例えば、例えば、曲率が小さい場合はさらに離し、曲率が大きい場合は互いに近づける)ことを行うように、プログラムまたは他の方法で構成されることができる。
【0076】
図13は、一実施形態による、関節接合された磁気軸受の脚部(関節接合された脚部120、200、600、700、800、または1000など)を有するUAV(UAV100、500、または900など)を、湾曲強磁性面(パイプ50または湾曲強磁性面750など)へ着陸させる例示的な方法1300のフローチャートである。
【0077】
方法1300の一部またはすべては、図1から図12Bに示される構成要素および技術を使用して実行することができる。本明細書に開示されるこの方法および他の方法の一部は、割り当てられたタスクを実行するようにコードまたは論理によって構成された、プログラマブル論理回路(programmable logic circuit、PLC)、コンピュータ、ソフトウェア、または他の回路(例えば、ASIC、FPGA)などのカスタムまたは事前にプログラムされた論理デバイス、回路、またはプロセッサ上で、またはそれらを使用して実行することができる。デバイス、回路、またはプロセッサは、たとえば、専用または共有のハードウェアデバイス(ノートパソコン、ワークステーション、タブレット、スマートフォン、サーバの一部、またはFPGAもしくはASICなどの専用ハードウェア回路など)、コンピュータサーバ、サーバの部分、またはコンピュータシステムであり得る。デバイス、回路、またはプロセッサは、1つまたは複数のプロセッサで実行されると部分を引き起こす命令を格納する、非一時的なコンピュータ可読媒体(computer readable medium、CRM、例えば読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、フラッシュドライブ、またはディスクドライブなどの)を含むことができ、方法900(または他の開示された方法)の部分が実行されるようにする。他の実施形態では、操作の順序を変えることができ、操作のいくつかを省略できることに留意されたい。方法1300の一部またはすべては、方法1300を実行するように構成されたUAV上に配置された論理、回路、またはプロセッサを使用して実行することもできる。
【0078】
例示的な方法1300では、処理は、UAVで湾曲強磁性面に接近するステップ1310から始まる。方法1300はさらに、湾曲強磁性面に対して垂直に、磁気足の磁石(永久磁石230、切り替え可能な磁石530または630、または電永磁石730など)を配向するために、各関節接合された脚部の磁気足(磁石ホルダ220、620、または720など)を関節接合するステップ1320を含む。例として、関節接合された脚部の主要本体(主要本体210など)を磁気足へ連結する受動的に関節接合されたジョイント(ユニバーサルジョイント250または850)を用いて、湾曲強磁性面に対して自由度2で磁気足を受動的に関節接合させるステップ1320を、関節接合するステップ1320は含むことができる。
【0079】
方法1300は、磁気足の垂直に配向された磁石を使用して湾曲強磁性面に各磁気足を磁着することによって、湾曲強磁性面にUAVを着陸させるステップ1330をさらに含む。方法1300は、各磁気足を湾曲強磁性面に磁着したままにすることにより、着陸するステップ1330の後に、湾曲強磁性面にUAVをパーチするステップ1340をさらに含む。方法1300は、湾曲強磁性面から磁気足を磁気的に分離するために、分離モータ(分離モータ860または1060など)を使用して、湾曲強磁性面から離れるように各関節接合された脚部の磁気足を傾けるステップ1350をさらに含む。
【0080】
本明細書に記載の方法は、有形の(例えば、非一時的な)記憶媒体上の機械可読形式のソフトウェアまたはファームウェアによって部分的または全体的に実行され得る。例えば、そのソフトウェアまたはファームウェアは、本明細書で説明した任意の方法の一部またはすべてのステップを実行するように適合されたコンピュータプログラムの形態であってもよく、プログラムがコンピュータまたは適切なハードウェアデバイス(例えば、FPGA)上で実行されるとき、コンピュータプログラムは、コンピュータ可読媒体上に実装されている可能性がある。有形の記憶媒体の例として、ディスク、サムドライブ、メモリなどのコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ記憶デバイスが挙げられ、伝播される信号は含まれない。伝播される信号は有形の記憶媒体に存在する場合があるが、伝播される信号自体は有形の記憶媒体の例ではない。ソフトウェアは、方法ステップが任意の適切な順序で、または同時に実行され得るように、並列プロセッサまたは直列プロセッサ上での実行に適し得る。
【0081】
図面中の類似の数字が、いくつかの図面を通して類似の要素を表し、図面に関連して説明され、示された構成要素および/またはステップの全てが、全ての実施形態または構成に必要とされるわけではないことをさらに理解されたい。
【0082】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、本開示を限定することを意図していない。本明細書において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別のことを示している場合を除き、複数形も含むものと意図する。「comprises(備える)」および/または「comprising(備える)」という用語は、本明細書で使用する際、述べた特徴、整数、ステップ、作業、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、作業、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を排除しないことがさらに理解されるであろう。
【0083】
向きの用語は、本明細書においては、単に慣例および参照の目的で使用され、限定として解釈されるべきではない。しかしながら、これらの用語が、見る人を基準にして使用される可能性があることが認識される。したがって、限定が含意されることもなく、推測されることもない。さらに、序数(例えば、第1、第2、第3)の使用は区別のためであり、カウントではない。例えば、「第3」は、対応する「第1」または「第2」があることを示唆していない。また、本明細書において使用される表現および専門用語は、説明目的のものであり、限定として見做されるべきではない。本明細書における「including(含む)」、「comprising(備える、含む)」、または「having(有する)」、「containing(含む)」、「involving(伴う)」、およびそれらの変形の使用は、それ以降に挙げられた項目、およびその等価物、ならびに追加項目を包含することを目的としている。
【0084】
上述の主題は、単に例示として提供されており、限定されるものと解釈されるべきではない。例示的な実施形態ならびに説明および記載された用途に従うことなく、かつ、以降の特許請求の範囲に記載されている本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更が、本明細書に記載された主題に対して行われ得る。
【符号の説明】
【0085】
50 ・・・構造物(パイプ)
100、500、900 ・・・UAV
110 ・・・レーザスキャナ
120 ・・・磁石
150 ・・・クローラ
200、800、1000 ・・・脚部
220 ・・・磁石ホルダ
230 ・・・永久磁石
250 ・・・関節接合ジョイント
860、1060 ・・・分離モータ
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13