(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】表示装置及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240419BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240419BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20240419BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20240419BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240419BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20240419BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20240419BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240419BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240419BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240419BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20240419BHJP
【FI】
G09F9/30 349C
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09F9/00 366A
G09F9/302 Z
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 621M
G09G3/20 680G
G09G3/20 691D
H05B33/12 B
H05B33/02
H10K50/10
H10K59/10
G06F3/041 422
G06F3/044 124
G06F3/044 122
(21)【出願番号】P 2022170762
(22)【出願日】2022-10-25
【審査請求日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0158661
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チョ, ヨンソン
(72)【発明者】
【氏名】ソ, ビョンソン
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-018432(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0249495(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0233976(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0040682(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110289296(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
G09G 3/00 ー 5/42
H05B 33/00 - 33/28
H05B 44/00
H05B 45/60
H10K 50/00 - 99/00
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と非表示領域とを含む表示パネルであって、前記表示領域は光学領域と該光学領域の外側に位置する一般領域とを含み、前記光学領域は複数の発光領域と複数の透過領域とを含み、前記一般領域は複数の発光領域を含む、表示パネルを含み、
前記表示パネルは、前記光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域に配置される2つ以上のサブピクセル;及び前記非透過領域に配置される下部シールドメタルをさらに含み、
前記2つ以上のサブピクセルの各々は、発光素子、2つ以上のトランジスタ、及びストレージキャパシタを含み、
前記下部シールドメタルは、少なくとも1つの開口部を含み、前記少なくとも1つの開口部は、前記2つ以上のサブピクセルの各々に含まれる前記2つ以上のトランジスタのうち特定のトランジスタの全部又は一部と重な
り、
前記2つ以上のサブピクセルのそれぞれは、前記発光素子を駆動するための回路部を含み、
前記回路部は、
ゲートノードである第1ノードと、一方がソースノードで他方がドレインノードである第2ノード及び第3ノードとを含み、前記発光素子を駆動するための駆動トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第1ノードと、第2ノードとの間の接続を制御する第1トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第3ノードと、データラインとの間の接続を制御する第2トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第3ノードと、駆動電圧ラインとの間の接続を制御する第3トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第2ノードと、前記発光素子との間の接続を制御する第4トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第1ノードと、第1初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第5トランジスタ;
前記発光素子と第2初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第6トランジスタ;及び
前
記駆動トランジスタの第1ノードと、前記駆動電圧ラインとの間に接続されたストレージキャパシタを含み、
前記特定のトランジスタは、前記第5トランジスタを含み、
前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第6トランジスタは、第1スキャンラインから供給される第1スキャン信号によって、オン‐オフが共通に制御され、
前記第3トランジスタ及び前記第4トランジスタは、発光制御信号によって共通に制御され、
前記第5トランジスタは、第2スキャンラインから供給される第2スキャン信号によって、オン‐オフを制御され、
前記下部シールドメタルは、前記駆動トランジスタ及び前記第1~第6トランジスタの両方の下部に配置される、表示装置。
【請求項2】
前記特定のトランジスタは、
前記第1初期化電圧を、
前記駆動トランジスタの第1ノードに伝達するためのトランジスタである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記特定のトランジスタは、
前記第2スキャンラインと重なる2つのチャネルと、前記2つのチャネル間の接続ノードとを含むデュアルトランジスタである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記隣接する透過領域間の前記非透過領域において、前記2つ以上のサブピクセルは、第1サブピクセルと、第2サブピクセルとを含み、
前記隣接する透過領域間の前記非透過領域において、前記下部シールドメタルは、前記第1サブピクセルの第1回路部と前記第2サブピクセルの第2回路部とを横切る1つの開口部を含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記1つの開口部は、前記第1サブピクセルの前記第1回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネル及び前記接続ノードと重なり、前記第2サブピクセルの前記第2回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネ
ル及び前記接続ノードと重なる、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記1つの開口部は、
前記第1サブピクセルの第1回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネルと重なり、前記第2サブピクセルの第
2回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネルと重なり、
前記第1サブピクセルの前記第1回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記接続ノードと
重ならず、前記第2サブピクセルの第2回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記接続ノードと
重ならない、請求項4に記載の表示装置。
【請求項7】
前記隣接する透過領域間の前記非透過領域において、前記2つ以上のサブピクセルは、第1サブピクセルと第2サブピクセルとを含み、
前記隣接する透過領域間の前記非透過領域において、前記下部シールドメタルは、前記第1サブピクセルの第1回路部の一部と重なる第1開口部と、前記第2サブピクセルの第2回路部の一部と重なる第2開口部とを含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1開口部は、前記第1サブピクセルの前記第1回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネル及び前記接続ノードと重なり、
前記第2開口部は、前記第2サブピクセルの前記第2回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネル及び前記接続ノードと重なる、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1開口部は、前記第1サブピクセルの前記第1回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネルと重なり、前記第1サブピクセルの前記第1回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記接続ノードと
重ならず、
前記第2開口部は、前記第2サブピクセルの前記第2回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記2つのチャネルと重なり、前記第2サブピクセルの前記第2回路部に含まれる前記特定のトランジスタの前記接続ノードと
重ならない、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示パネルは、
前記下部シールドメタルの前記少なくとも1つの開口部と重なる上部シールドメタルをさらに含み、前記上部シールドメタルは、ゲートメタル、ソース-ドレインメタル、アノード電極メタル、及び他の金属メタルのうち1つ以上を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示パネルは、前記発光素子上の封止層と、前記封止層上のタッチセンサメタルとをさらに含み、
前記タッチセンサメタルは、前記一般領域における前記複数の発光領域を回避して配置され、
前記タッチセンサメタルは、前記光学領域に含まれる前記複数の発光領域と、前記複数の透過領域とを回避して配置され、
前記表示パネルは、前記下部シールドメタルの前記少なくとも1つの開口部と重なる上部シールドメタルをさらに含み、前記上部シールドメタルは、前記タッチセンサメタルを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記光学領域における前記タッチセンサメタルは、前記一般領域におけるタッチセンサメタルの線幅よりも広い線幅を有する部分を含む、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記タッチセンサメタルは、交差部と、該交差部を連結するリンク部とを含み、前記リンク部の線幅は、前記交差部の線幅よりも広い、請求項11に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第5トランジスタは、
前記第1初期化電圧ラインと電気的に接続された第1電極;
前記駆動トランジスタの第1ノードと電気的に接続された第2電極;及び
第1導体化部、第2導体化部、第1チャネル領域、第2チャネル領域、及び接続導体化部を含むアクティブ層を含み、
前記第1導体化部は、前記第1電極と電気的に接続され、前記第2導体化部は、前記第2電極と電気的に接続され、
前記第1チャネル領域は、前記第1導体化部と、前記接続導体化部との間に位置し、前記第2チャネル領域は、前記第2導体化部と、前記接続導体化部との間に位置し、
前記接続導体化部は、前記第1チャネル領域と、前記第2チャネル領域との間に位置し、
前記接続導体化部は、前記第1初期化電圧ラインと重なり、
前記第1チャネル領域と前記第2チャネル領域とは、
前記第2スキャンラインと共通に重
なる、請求項
1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記表示パネルの下部に位置し、前記光学領域の少なくとも一部と重なる光学電子装置をさらに含み、
前記光学電子装置は、カメラ及び感知センサのうち1つ以上を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
前記光学領域は、第1光学領域と第2光学領域とを含み、
前記第1光学領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数は、前記一般領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数より少なく、
前記第2光学領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数は、前記第1光学領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数以上であり、前記一般領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数よりも少ない、請求項1に記載の表示装置。
【請求項17】
表示領域と非表示領域とを含む基板であって、前記表示領域は光学領域と前記光学領域の外側に位置する一般領域とを含む、基板;
前記基板上の下部シールドメタル;
前記下部シールドメタル上のバッファ層;及び
前記バッファ層上のトランジスタ層を含み、
前記光学領域は、複数の発光領域と、複数の透過領域とを含み、前記光学領域の少なくとも一部は、前記基板の下方に位置する光学電子装置と重なり、
前記光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域に、2つ以上のサブピクセルが配置され、前記2つ以上のサブピクセルのそれぞれは、発光素子、2つ以上のトランジスタ、及びストレージキャパシタを含み、
前記下部シールドメタルは、前記非透過領域に配置され、少なくとも1つの開口部を含み、前記少なくとも1つの開口部は、前記2つ以上のサブピクセルのそれぞれに含まれる前記2つ以上のトランジスタのうち特定のトランジスタの全体又は一部と重な
り、
前記2つ以上のサブピクセルのそれぞれは、前記発光素子を駆動するための回路部を含み、
前記回路部は、
ゲートノードである第1ノードと、一方がソースノードで他方がドレインノードである第2ノード及び第3ノードとを含み、前記発光素子を駆動するための駆動トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第1ノードと、第2ノードとの間の接続を制御する第1トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第3ノードと、データラインとの間の接続を制御する第2トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第3ノードと、駆動電圧ラインとの間の接続を制御する第3トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第2ノードと、前記発光素子との間の接続を制御する第4トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第1ノードと、第1初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第5トランジスタ;
前記発光素子と第2初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第6トランジスタ;及び
前
記駆動トランジスタの第1ノードと、前記駆動電圧ラインとの間に接続されたストレージキャパシタを含み、
前記特定のトランジスタは、前記第5トランジスタを含み、
前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第6トランジスタは、第1スキャンラインから供給される第1スキャン信号によって、オン‐オフが共通に制御され、
前記第3トランジスタ及び前記第4トランジスタは、発光制御信号によって共通に制御され、
前記第5トランジスタは、第2スキャンラインから供給される第2スキャン信号によって、オン‐オフを制御され、
前記下部シールドメタルは、前記駆動トランジスタ及び前記第1~第6トランジスタの両方の下部に配置される、表示パネル。
【請求項18】
前記特定のトランジスタは、
前記第2スキャンラインと重なる2つのチャネルと、前記2つのチャネル間の接続ノードとを含むデュアルトランジスタである、請求項
17に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記下部シールドメタルの前記少なくとも1つの開口部と重なり、前記下部シールドメタルが配置される層よりも高い層に位置する、上部シールドメタルをさらに含む、請求項
17に記載の表示パネル。
【請求項20】
画像を表示する表示領域と、画像を表示しない非表示領域とを含む基板;
表示領域に含まれ、複数のトランジスタと発光素子とを含むサブピクセル; 及び
前記表示領域に位置し、前記発光素子、及び前記複数のトランジスタの中の第1のトランジスタと重なる下部シールドメタル、を備え、
前記下部シールドメタルは、前記複数のトランジスタの中の第2のトランジスタと重なるが前記発光素子及び前記第1のトランジスタと重ならない開口とを含
み、
2つ以上の前記サブピクセルのそれぞれは、前記発光素子を駆動するための回路部を含み、
前記回路部は、
ゲートノードである第1ノードと、一方がソースノードで他方がドレインノードである第2ノード及び第3ノードとを含み、前記発光素子を駆動するための駆動トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第1ノードと、第2ノードとの間の接続を制御する第1トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第3ノードと、データラインとの間の接続を制御する第2トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第3ノードと、駆動電圧ラインとの間の接続を制御する第3トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第2ノードと、前記発光素子との間の接続を制御する第4トランジスタ;
前記駆動トランジスタの第1ノードと、第1初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第5トランジスタ;
前記発光素子と第2初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第6トランジスタ;及び
前
記駆動トランジスタの第1ノードと、前記駆動電圧ラインとの間に接続されたストレージキャパシタを含み、
前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第6トランジスタは、第1スキャンラインから供給される第1スキャン信号によって、オン‐オフが共通に制御され、
前記第3トランジスタ及び前記第4トランジスタは、発光制御信号によって共通に制御され、
前記第5トランジスタは、第2スキャンラインから供給される第2スキャン信号によって、オン‐オフを制御され、
前記下部シールドメタルは、前記駆動トランジスタ及び前記第1~第6トランジスタの両方の下部に配置される、表示パネル。
【請求項21】
前記表示領域は、光学電子機器と重なる光学領域と、前記光学領域の外側に位置する一般領域とを含
み、
前記光学領域は、複数の発光領域と複数の透過領域とを含
み、
前記サブピクセルは、前記複数の透過領域のうちの一対の透過領域の間にある前記光学領域の非透過領域に位置する、請求項
20に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[1]本開示の実施形態は、表示装置及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
[2]技術の発展に伴い、表示装置は、画像表示機能の他に、撮影機能及び各種の感知機能などを提供することができる。このためには、表示装置は、カメラや感知センサなどの光学電子装置(受光装置又はセンサともいう)を備えなければならない。
【0003】
[3]光学電子装置は、表示装置の前面からの光を受光しなければならないため、受光が有利なところに設置しなければならない。したがって、従来、表示装置の前面に、カメラ(カメラレンズ)及び感知センサが、露出されるように設けられるしかなかった。このため、表示パネルのベゼルが広くなったり、表示パネルの表示領域に、切り欠き部又は物理的な穴が形成され、そこにカメラ又は感知センサが設けられている。
【0004】
[4] したがって、前面の光を受け取って、所定の機能を果たすカメラや感知センサなどの光学電子装置が、表示装置に備えられることで、表示装置の前面部にベゼルが大きくなったり、表示装置の前面設計に制約が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[5]ディスプレイ技術の分野において、表示パネルの表示領域の面積を減少することなく、カメラや感知センサなどの光学電子装置を備えるための技術が研究されている。そこで、本明細書の発明者らは、表示パネルの表示領域の下に、光学電子装置を備え、表示装置の前面に光学電子装置が露出されることなく、光学電子装置が正常に光を受け取ることができる光透過の構造を有する表示パネル及び表示装置を発明した。
【0006】
[6]また、光学電子装置が重畳される光学領域は、高い透過性能と優れたディスプレイ性能との両方を有するべき領域である。しかしながら、本明細書の発明者らは、透過性能を向上するために、透過領域におけるカソード電極を除去し、透過領域からカソード電極を除去するためのカソードパターニングプロセスで用いられるレーザによって、光学領域内の非透過領域に配置された他の素子が損傷されるという問題が発生した。光学領域内の非透過領域に配置された素子の損傷を防止するために、光学領域内の非透過領域に配置された素子の下部に、下部シールドメタルを配置することにより、カソードパターニングの際に、光学領域内の非透過領域に配置された素子の損傷を防ぐことができた。しかしながら、光学領域内の非透過領域に、下部シールドメタルを配置することにより、画像異常現象が誘発される現象を確認した。
【0007】
[7]本明細書の発明者らは、前記画像異常現象の原因が、下部シールドメタルの上部に位置する特定のトランジスタの特性が、下部シールドメタルによって変化するためであることを確認した。そこで、本明細書の発明者らは、光学領域の透過率を高めながら、画像異常現象が防止できる下部シールドメタルのオープン構造を有する表示装置及び表示パネルを発明した。
【0008】
[8]本開示の実施形態は、カメラや感知センサなどの光学電子装置を、表示パネルの表示領域の下に設けることで、表示パネルの非表示領域を減らすことができ、表示装置の前面に光学電子装置が露出されない表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0009】
[9]本開示の実施形態は、表示パネルの表示領域の下に位置する光学電子装置が、正常に光を受け取ることができる光透過の構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0010】
[10]本開示の実施形態は、表示パネルの表示領域に含まれ、光学電子装置が重畳される光学領域において、正常のディスプレイ駆動となり得る表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0011】
[11]本開示の実施形態は、光学領域の透過率を高めながら、画像異常現象を防止することができる下部シールドメタルのオープン構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0012】
[12]本開示の実施形態は、光学領域の透過率を高めながら、光学領域における画像異常現象が防止できる下部シールドメタルのオープン構造を有しながらも、光学領域におけるフレア(Flare)及びヘイズ(Haze)現象が防止できる上部シールド構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
[13]本開示の実施形態は、表示領域と非表示領域とを含む表示パネルであって、表示領域は光学領域と光学領域の外側に位置する一般領域とを含み、光学領域は複数の発光領域と複数の透過領域とを含み、一般領域は複数の発光領域を含む、表示パネル;及び表示パネルの下部に位置し、光学領域の少なくとも一部と重なる光学電子装置を含む表示装置を提供することができる。
【0014】
[14]表示パネルは、光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域に配置される2つ以上のサブピクセル;及び非透過領域に配置される下部シールドメタルをさらに含むことができる。
【0015】
[15]光学領域内の非透過領域に配置される2つ以上のサブピクセルのそれぞれは、発光素子、2つ以上のトランジスタ、及びストレージキャパシタを含むことができる。
【0016】
[16]下部シールドメタルは、少なくとも1つの開口部を含むことができる。下部シールドメタルの少なくとも1つの開口部は、2つ以上のサブピクセルのそれぞれに含まれる2つ以上のトランジスタのうち、特定のトランジスタの全部又は一部と重なり合うことができる。
【0017】
[17」特定のトランジスタは、駆動トランジスタの第1ノードに、第1初期化電圧を伝達するためのトランジスタであってもよい。
【0018】
[18]特定のトランジスタは、1つのスキャンラインと重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードとを含むデュアルトランジスタであってもよい。
【0019】
[19]光学領域内の非透過領域における下部シールドメタルが、少なくとも1つの開口部を有する下部シールドメタルのオープン構造は、一般領域においても同様に適用することができる。
【0020】
[20]又は、光学領域内の非透過領域における下部シールドメタルが、少なくとも1つの開口部を有する下部シールドメタルのオープン構造は、一般領域では適用されないか、又は別の方法で適用され得る。
【0021】
[21]表示パネルは、下部シールドメタルの少なくとも1つの開口部と重なる上部シールドメタルをさらに含むことができる。
【0022】
[22]本開示の実施形態は、表示領域と非表示領域とを含む基板であって、表示領域は光学領域と光学領域の外側に位置する一般領域とを含む、基板;基板上の下部シールドメタル;下部シールドメタル上のバッファ層;及びバッファ層上のトランジスタ層を含む表示パネルを提供することができる。
【0023】
[23]光学領域は、複数の発光領域と複数の透過領域とを含むことができる。光学領域の少なくとも一部は、基板の下部に位置する光学電子装置と重なり合うことができる。
【0024】
[24]光学領域内の隣接する透過領域間の比透過領域には、二つ以上のサブピクセルが配置され得る。
【0025】
[25]光学領域内の非透過領域に配置される2つ以上のサブピクセルの各々は、発光素子、2つ以上のトランジスタ、及びストレージキャパシタを含むことができる。
【0026】
[26]下部シールドメタルは、非透過領域に配置され、少なくとも1つの開口部を含むことができる。下部シールドメタルの少なくとも1つの開口部は、2つ以上のサブピクセルのそれぞれに含まれる2つ以上のトランジスタのうち、特定のトランジスタの全部又は一部と重なり合うことができる。
【0027】
[27]特定のトランジスタは、1つのスキャンラインと重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードとを含むデュアルトランジスタであり得る。
【発明の効果】
【0028】
[28]本開示の実施形態によれば、カメラや感知センサなどの光学電子装置を、表示パネルの表示領域の下に設けることで、表示パネルの非表示領域を減らすことができ、表示装置の前面に光学電子装置が露出されない表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0029】
[29]本開示の実施形態によれば、表示パネルの表示領域の下に位置する光学電子装置が、正常に光を受け取ることができる光透過の構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0030】
[30]本開示の実施形態によれば、表示パネルの表示領域に含まれ、光学電子装置が重畳される光学領域において、正常のディスプレイ駆動となり得る表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0031】
[31]本開示の実施形態によれば、光学領域の透過率を高めながら、画像異常現象が防止できる下部シールドメタルのオープン構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0032】
[32]本開示の実施形態によれば、光学領域の透過率を高めながら、光学領域での画像異常現象が防止できる下部シールドメタルのオープン構造を有しながらも、光学領域におけるフレア(Flare)及びヘイズ(Haze)現象が防止できる上部シールド構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1a】本開示の実施形態による表示装置の平面図である。
【
図1b】本開示の実施形態による表示装置の平面図である。
【
図1c】本開示の実施形態による表示装置の平面図である。
【
図2】本開示の実施形態による表示装置のシステムの構成図である。
【
図3】本開示の実施形態による表示パネルにおけるサブピクセルの等価回路である。
【
図4】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域に含まれる3つの領域におけるサブピクセルの配置図である。
【
図5a】本開示の実施形態による表示パネルにおいて、第1光学領域及び一般領域のそれぞれにおける信号ラインの配置図である。
【
図5b】本開示の実施形態による表示パネルにおいて、第2光学領域及び一般領域のそれぞれにおける信号ラインの配置図である。
【
図6】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域に含まれる一般領域、第1光学領域及び第2光学領域のそれぞれの断面図である。
【
図7】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域に含まれる一般領域、第1光学領域及び第2光学領域のそれぞれの断面図である。
【
図8】本開示の実施形態による表示パネルの外郭の断面図である。
【
図9】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域の一部の平面図である。
【
図10】本開示の実施形態による表示装置のサブピクセルの等価回路である。
【
図11】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域の一部の平面図であって、第1光学領域内の非透過領域に、下部シールドメタルが配置された場合の平面図である。
【
図14】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域の点灯実験の結果を示す。
【
図15a】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域に配置された下部シールドメタルのオープン構造の例である。
【
図15b】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域に配置された下部シールドメタルのオープン構造の例である。
【
図15c】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域に配置された下部シールドメタルのオープン構造の例である。
【
図15d】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域に配置された下部シールドメタルのオープン構造の例である。
【
図16a】下部シールドメタルのオープン構造による第5トランジスタの接続ノードにおけるキャパシタ構造を示す。
【
図16b】下部シールドメタルのオープン構造による第5トランジスタの接続ノードにおけるキャパシタ構造を示す。
【
図17】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域内に第5トランジスタが配置された非透過領域の断面図である。
【
図18a】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域内に第5トランジスタが配置されていない非透過領域の断面図である。
【
図18b】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域内に第5トランジスタが配置されていない非透過領域の断面図である。
【
図18c】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域内に第5トランジスタが配置されていない非透過領域の断面図である。
【
図18d】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域内に第5トランジスタが配置されていない非透過領域の断面図である。
【
図18e】本開示の実施形態による表示装置において、第1光学領域内に第5トランジスタが配置されていない非透過領域の断面図である。
【
図19】本開示の実施形態による表示装置の一般領域及び第1光学領域のそれぞれにおけるタッチセンサメタルの配置構造を示す。
【
図20】本開示の実施形態による表示装置の第1光学領域内で、タッチセンサメタルの配置構造を拡大して示す図である。
【
図21】本開示の実施形態による表示装置において、下部シールドメタルのオープン構造が適用される前と後に、駆動トランジスタのゲートノードの電圧と接続ノードの電圧の変動グラフである。
【
図22】本開示の実施形態による表示装置において、下部シールドメタルのオープン構造が適用された第1光学領域の点灯実験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[34]以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することができる。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「行われる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数が含まれる場合を含むことができる。
【0035】
[35]また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0036】
[36]構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。 ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0037】
[37]構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0038】
[38]一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0039】
[39]以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0040】
[40]
図1a、
図1b及び
図1cは、本開示の実施形態による表示装置100の平面図である。
【0041】
[41]
図1a、
図1b及び
図1cを参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、映像を表示する表示パネル110と、1つ以上の光学電子装置11、12とを含むことができる。
【0042】
[42]表示パネル110は、映像が表示される表示領域DAと、映像が表示されない非表示領域NDAとを含むことができる。
【0043】
[43]表示領域DAには、複数のサブピクセルが配置され、複数のサブピクセルを駆動するための様々な信号ラインが配置されることができる。
【0044】
[44]非表示領域NDAは、表示領域DAの外側領域であってもよい。非表示領域NDAには、各種信号ラインが配置されることができ、各種駆動回路が接続されることができる。非表示領域NDAは、曲げられ、前面から見えなくなるか、又はケース(図示せず)によって覆われる。非表示領域NDAは、ベゼル又はベゼル領域とも呼ばれる。
【0045】
[45]
図1a、
図1b及び
図1cを参照すると、本開示の実施形態による表示装置100において、1つ以上の光学電子装置11、12は、表示パネル110の下部(視聴面の反対側)に位置する電子部品である。
【0046】
[46]光は、表示パネル110の前面(視聴面)に入り、表示パネル110を透過して表示パネル110の下部(視聴面の反対側)に位置する1つ以上の光学電子装置11、12に伝達され得る。
【0047】
[47]一つ以上の光学電子装置11、12は、表示パネル110を透過した光を受信し、受信した光に応じて、所定の機能を行う装置であってもよい。例えば、1つ以上の光学電子装置11、12は、カメラ(イメージセンサ)などの撮像装置、近接センサ、照度センサなどの感知センサなどのうち1つ以上を含むことができる。
【0048】
[48]
図1a、
図1b及び
図1cを参照すると、本開示の実施形態による表示パネル110において、表示領域DAは、一般領域NAと、1つ以上の光学領域OA1、OA2とを含むことができる。
【0049】
[49]
図1a、
図1b及び
図1cを参照すると、1つ以上の光学領域OA1、OA2は、1つ以上の光学電子装置11、12と重なる領域であり得る。
【0050】
[50]
図1aの例示によれば、表示領域DAは、一般領域NAと第1光学領域OA1とを含むことができる。ここで、第1光学領域OA1の少なくとも一部は、第1光学電子装置11と重畳することができる。
【0051】
[51]
図1bの例示によれば、表示領域DAは、一般領域NA、第1光学領域OA1、及び第2光学領域OA2を含むことができる。
図1bの例では、第1光学領域OA1と第2光学領域OA2との間には、一般領域NAがある。ここで、第1光学領域OA1の少なくとも一部は、第1光学電子装置11と重なり、第2光学領域OA2の少なくとも一部は、第2光学電子装置12と重なり得る。
【0052】
[52]
図1cの例示によれば、表示領域DAは、一般領域NA、第1光学領域OA1、及び第2光学領域OA2を含むことができる。
図1cの例示では、第1光学領域OA1と第2光学領域OA2との間には、一般領域NAが存在しない。すなわち、第1光学領域OA1と第2光学領域OA2とは、互いに接している。ここで、第1光学領域OA1の少なくとも一部は、第1光学電子装置11と重なり、第2光学領域OA2の少なくとも一部は、第2光学電子装置12と重なり得る。
【0053】
[53]一つ以上の光学領域OA1、OA2は、映像表示構造と光透過構造との両方が形成されていなければならない。すなわち、1つ以上の光学領域OA1、OA2は、表示領域DAの一部領域であるので、1つ以上の光学領域OA1、OA2には、映像表示のためのサブピクセルが配置されなければならない。そして、1つ以上の光学領域OA1、OA2には、1つ以上の光学電子装置11、12に、光を透過させるための光透過構造が形成されなければならない。
【0054】
[54]一つ以上の光学電子装置11、12は、光受信が必要な装置であるが、表示パネル110の後方(下、視聴面の反対側)に位置し、表示パネル110を透過した光を受信するようになる。
【0055】
[55]一つ以上の光学電子装置11、12は、表示パネル110の前面(視聴面)に露出されない。したがって、ユーザが表示装置100の前面を見るとき、光学電子装置11、12は、ユーザに見えない。
【0056】
[56]例えば、第1光学電子装置11は、カメラであってもよく、第2光学電子装置12は、近接センサ、照度センサなどの感知センサであってもよい。例えば、感知センサは、赤外線を感知する赤外センサであり得る。
【0057】
[57]逆に、第1光学電子装置11が感知センサであってもよく、第2光学電子装置12がカメラであってもよい。
【0058】
[58]以下、説明の便宜上、第1光学電子装置11がカメラであり、第2光学電子装置12は、感知センサであることを例として説明する。ここで、カメラは、カメラレンズ又はイメージセンサであり得る。
【0059】
[59]第1光学電子装置11がカメラの場合、このカメラは、表示パネル110の後方(下部)に位置するが、表示パネル110の前面方向を撮影する前面カメラ(Front camera)であってもよい。したがって、ユーザは、表示パネル110の視聴面を見ながら、視聴面に見えないカメラに介して、撮影することができる。
【0060】
[60]表示領域DAに含まれる一般領域NA及び1つ以上の光学領域OA1、OA2は、映像表示の可能な領域であるが、一般領域NAは、光透過構造が形成される必要のない領域であり、1つ以上の光学領域OA1、OA2は、光透過構造が形成されるべき領域である。
【0061】
[61]したがって、1つ以上の光学領域OA1、OA2は、一定のレベル以上の透過率を有するべきであり、一般領域NAは、光透過性を有さないか、又は一定のレベル未満の低い透過率を有することができる。
【0062】
[62]例えば、1つ以上の光学領域OA1、OA2と、一般領域NAとは、解像度、サブピクセル配置構造、単位面積当たりのサブピクセルの数、電極構造、ライン構造、電極配置構造、又はライン配置構造などが、互いに異なっていてもよい。
【0063】
[63]例えば、1つ以上の光学領域OA1、OA2における単位面積当たりのサブピクセルの数は、一般領域NAにおける単位面積当たりのサブピクセルの数より小さくてもよい。すなわち、1つ以上の光学領域OA1、OA2の解像度は、一般領域NAの解像度より低くてもよい。ここで、単位面積当たりのサブピクセルの数は、解像度を測定する単位であり、1インチ内のピクセルの数を意味するPPI(Pixels Per Inch)とも言える。
【0064】
[64]例えば、第1光学領域OA1内の単位面積当たりのサブピクセルの数は、一般領域NA内の単位面積当たりのサブピクセルの数より少なくてもよい。第2光学領域OA2内の単位面積当たりのサブピクセルの数は、第1光学領域OA1内の単位面積当たりのサブピクセルの数以上であり、一般領域NA内の単位面積当たりのサブピクセルの数より少なくてもよい。
【0065】
[65]第1光学領域OA1は、円形、楕円形、四角形、六角形、又は八角形などの様々な形状を有することができる。第2光学領域OA2は、円形、楕円形、四角形、六角形、又は八角形などの様々な形状を有することができる。第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は、同じ形状を有してもよく、異なる形状を有してもよい。
【0066】
[66]
図1cを参照すると、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が接している場合、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を含む全光学領域も、円形、楕円形、四角形、六角形、又は八角形などの様々な形状を有することができる。
【0067】
[67]以下、説明の便宜のために、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2の各々は、円形であることを例にする。
【0068】
[68]本開示の実施形態による表示装置100において、外部に露出せず、表示パネル110の下部に隠れている第1光学電子装置11が、カメラである場合、本開示の実施形態による表示装置100は、UDC(Under Display Camera)技術が適用されたディスプレイと言える。
【0069】
[69]これによれば、本開示の実施形態による表示装置100の場合、表示パネル110にカメラ露出のためのノッチ(Notch)又はカメラホールが形成されなくてもよいため、表示領域DAの面積の減少は、発生しない。
【0070】
[70]これにより、表示パネル110にカメラ露出のためのノッチ又はカメラホールが形成されなくてもよいため、ベゼル領域のサイズを減少することができ、設計制約事項がなくなり、デザイン設計の自由度が高まり得る。
【0071】
[71]本開示の実施形態による表示装置100では、1つ以上の光学電子装置11、12が、表示パネル110の後方に隠れて配置されているにもかかわらず、1つ以上の光学電子装置11、12は、正常に光を受け取って、決められた機能を正常に実行できなければならない。
【0072】
[72]また、本開示の実施形態による表示装置100では、1つ以上の光学電子装置11、12が、表示パネル110の後方に隠れて配置され、表示領域DAと重なって配置されているにもかかわらず、表示領域DAにおいて、1つ以上の光学電子装置11、12と重なる1つ以上の光学領域OA1、OA2で、正常の映像表示が可能でなければならない。
【0073】
[73]
図2は、本開示の実施形態による表示装置100のシステム構成図である。
【0074】
[74]
図2を参照すると、表示装置100は、映像表示のための構成要素であって、表示パネル110とディスプレイ駆動回路とを含むことができる。
【0075】
[75]ディスプレイ駆動回路は、表示パネル110を駆動するための回路であり、データ駆動回路220、ゲート駆動回路230、及びディスプレイ‐コントローラ240などを含むことができる。
【0076】
[76]表示パネル110は、映像が表示される表示領域DAと、映像が表示されない非表示領域NDAとを含むことができる。非表示領域NDAは、表示領域DAの外側領域であってもよく、ベゼル領域とも言える。非表示領域NDAの全部又は一部は、表示装置100の前面から見える領域であるか、曲げられて表示装置100の前面から見えない領域でもあり得る。
【0077】
[77]表示パネル110は、基板SUBと、基板SUB上に配置された複数のサブピクセルSPとを含むことができる。さらに、表示パネル110は、複数のサブピクセルSPを駆動するために、様々な種類の信号ラインをさらに含むことができる。
【0078】
[78]本開示の実施形態による表示装置100は、液晶表示装置などであってもよく、表示パネル110が自己発光する自発光表示装置であってもよい。本開示の実施形態による表示装置100が、自発光表示装置である場合、複数のサブピクセルSPのそれぞれは、発光素子を含むことができる。
【0079】
[79]例えば、本開示の実施形態による表示装置100は、発光素子が有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)で具現された有機発光表示装置であってもよい。他の例として、本開示の実施形態による表示装置100は、発光素子が無機物ベースの発光ダイオードで具現された無機発光表示装置であってもよい。さらに別の例として、本開示の実施形態による表示装置100は、発光素子が自ら光を出す半導体結晶である量子ドット(Quantum Dot)で具現された量子ドット表示装置であってもよい。
【0080】
[80]表示装置100のタイプによって、複数のサブピクセルSPのそれぞれの構造が変わり得る。例えば、表示装置100が、サブピクセルSPの光を自ら出す自発光表示装置の場合、各サブピクセルSPは、自ら光を出す発光素子、1つ以上のトランジスタ、及び1つ以上のキャパシタを含むことができる。
【0081】
[81]例えば、いくつかの種類の信号ラインは、データ信号(データ電圧又は映像信号ともいう)を伝達する複数のデータライン(DL)及びゲート信号(スキャン信号ともいう)を伝達する複数のゲートラインGLなどを含むことができる。
【0082】
[82]複数のデータラインDLと複数のゲートラインGLとは、互いに交差することができる。複数のデータラインDLのそれぞれは、第1方向に延びながら配置されることができる。複数のゲートラインGLの各々は、第2方向に延びながら配置されることができる。
【0083】
[83]ここで、第1方向は、列(Column)方向であり、第2方向は、行(Row)方向であり得る。又は、第1方向は、行方向であり、第2方向は、列方向であってもよい。
【0084】
[84]データ駆動回路220は、複数のデータラインDLを駆動するための回路であり、複数のデータラインDLに、データ信号を出力することができる。ゲート駆動回路230は、複数のゲートラインGLを駆動するための回路であって、複数のゲートラインGLに、ゲート信号を出力することができる。
【0085】
[85]ディスプレイ‐コントローラ240は、データ駆動回路220及びゲート駆動回路230を制御するための装置であって、複数のデータラインDLに対する駆動タイミングと、複数のゲートラインGLに対する駆動タイミングとを制御することができる。
【0086】
[86]ディスプレイ‐コントローラ240は、データ駆動回路220を制御するために、データ駆動制御信号DCSをデータ駆動回路220に供給し、ゲート駆動回路230を制御するために、ゲート駆動制御信号GCSをゲート駆動回路230に供給することができる。
【0087】
[87]ディスプレイ‐コントローラ240は、ホストシステム250から入力映像データを受信し、入力映像データに基づいて、映像データをデータ駆動回路220に供給することができる。
【0088】
[88]データ駆動回路220は、ディスプレイ‐コントローラ240の駆動タイミング制御に従って、複数のデータラインDLに、データ信号を供給することができる。
【0089】
[89]データ駆動回路220は、ディスプレイ‐コントローラ240からデジタル形式の映像データを受信し、受信した映像データを、アナログ形式のデータ信号に変換して、複数のデータラインDLに出力することができる。
【0090】
[90]ゲート駆動回路230は、ディスプレイ‐コントローラ240のタイミング制御に従って、複数のゲートラインGLに、ゲート信号を供給することができる。ゲート駆動回路230は、各種のゲート駆動制御信号GCSとともに、ターンオンレベル電圧に対応する第1ゲート電圧、及び、ターンオフレベル電圧に対応する第2ゲート電圧を供給し、ゲート信号を生成し、生成されたゲート信号を複数のゲートラインGLに供給することができる。
【0091】
[91]例えば、データ駆動回路220は、テープオートメイテッドボンディング(TAB:Tape Atomated Bonding)方式で、表示パネル110と接続されるか、チップオンガラス(COG:Cip On Glass)又はチップオンパネル(COP:Cip On Panel) 方式で、表示パネル110のボンディングパッドに接続されるか、チップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で具現されて、表示パネル110と連結され得る。
【0092】
[92]ゲート駆動回路230は、テープオートメイテッドボンディング(TAB)方式で、表示パネル110と接続されるか、チップオンガラス(COG)又はチップオンパネル(COP)方式で、表示パネル110のボンディングパッド(Bonding Pad)に接続されるか、チップオンフィルム(COF)方式に従って、表示パネル110と接続されることができる。或いは、ゲート駆動回路230は、ゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)タイプで、表示パネル110の非表示領域NDAに形成されてもよい。ゲート駆動回路230は、基板上に配置されてもよく、基板に接続されてもよい。すなわち、ゲート駆動回路230は、GIPタイプの場合、基板の非表示領域NDAに配置することができる。ゲート駆動回路230は、チップオンガラス(COG)タイプ、チップオンフィルム(COF)タイプなどであれば、基板に接続することができる。
【0093】
[93]一方、データ駆動回路220及びゲート駆動回路230のうち少なくとも1つの駆動回路は、表示パネル110の表示領域DAに配置されてもよい。例えば、データ駆動回路220及びゲート駆動回路230のうち少なくとも1つの駆動回路は、サブピクセルSPと重ならないように配置されてもよく、サブピクセルSPと一部又は全体が、重なるように配置されてもよい。
【0094】
[94]データ駆動回路220は、表示パネル110の一側(例えば、上側又は下側)に接続されてもよい。駆動方式、パネル設計方式等に応じて、データ駆動回路220は、表示パネル110の両側(例えば、上側と下側)に全て接続されるか、表示パネル110の4側面のうち2以上の側面に接続されることもある。
【0095】
[95]ゲート駆動回路230は、表示パネル110の一側(例えば、左側又は右側)に接続されてもよい。駆動方式、パネル設計方式等に応じて、ゲート駆動回路230は、表示パネル110の両側(例えば、左側と右側)に全て接続されるか、又は表示パネル110の4側面のうち2以上の側面に接続されることもある。
【0096】
[96]ディスプレイ‐コントローラ240は、データ駆動回路220とは別個の構成要素として具現することができ、又はデータ駆動回路220と統合して、集積回路として具現することができる。
【0097】
[97]ディスプレイ‐コントローラ240は、通常のディスプレイ技術で使用されるタイミングコントローラ(Timing Controller)であってもよく、タイミングコントローラを含んで、他の制御機能をさらに実行できる制御装置であってもよく、又はタイミングコントローラとは異なる制御装置であってもよく、又は制御装置内の回路であってもよい。ディスプレイ‐コントローラ240は、IC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はプロセッサ(Processor)などの様々な回路や電子部品で実現することができる。
【0098】
[98]ディスプレイ‐コントローラ240は、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路などに実装され、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路などを介して、データ駆動回路220及びゲート駆動回路230と電気的に接続することができる。
【0099】
[99]ディスプレイ‐コントローラ240は、所定の1つ以上のインタフェースに従って、データ駆動回路220と信号を送受信することができる。ここで、例えば、インタフェースは、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)インタフェース、EPIインタフェース、SPI (Serial Peripheral Interface)などを含むことができる。
【0100】
[100]本開示の実施形態による表示装置100は、映像表示機能だけでなく、タッチセンシング機能をさらに提供するために、タッチセンサと、タッチセンサをセンシングして、指やペンなどのタッチオブジェクトによって、タッチが発生したかを検出したり、タッチ位置を検出するタッチセンシング回路を含むことができる。
【0101】
[101]タッチセンシング回路は、タッチセンサを駆動しセンシングして、タッチセンシングデータを生成し出力するタッチ駆動回路260と、タッチセンシングデータを用いて、タッチ発生を感知したり、タッチ位置を検出できるタッチコントローラ270などを含むことができる。
【0102】
[102]タッチセンサは、複数のタッチ電極を含むことができる。タッチセンサは、複数のタッチ電極と、タッチ駆動回路260とを電気的に接続するための複数のタッチラインをさらに含むことができる。
【0103】
[103]タッチセンサは、表示パネル110の外部に、タッチパネルの形態で存在してもよく、表示パネル110の内部に存在してもよい。タッチセンサが、タッチパネルの形態で表示パネル110の外部に存在する場合、タッチセンサは、外装型と呼ばれる。タッチセンサが外装型の場合、タッチパネルと表示パネル110とは、別々に作製され、組み立て過程で結合することができる。外装型のタッチパネルは、タッチパネル用基板及びタッチパネル用基板上の複数のタッチ電極などを含むことができる。
【0104】
[104]タッチセンサが、表示パネル110の内部に存在する場合、表示パネル110の作製工程中に、ディスプレイ駆動に関連する信号ライン及び電極等とともに、基板SUB上にタッチセンサが形成され得る。
【0105】
[105]タッチ駆動回路260は、複数のタッチ電極のうち少なくとも1つであって、タッチ駆動信号を供給し、複数のタッチ電極のうち少なくとも1つをセンシングして、タッチセンシングデータを生成することができる。
【0106】
[106]タッチセンシング回路は、セルフキャパシタンス(Self-Capacitance)センシング方式、又は、ミューチュアル-キャパシタンス(Mutual-Capacitance)センシング方式で、タッチセンシングを行うことができる。
【0107】
[107]タッチセンシング回路が、セルフキャパシタンスセンシング方式でタッチセンシングを行う場合、タッチセンシング回路は、各タッチ電極とタッチオブジェクト(例えば、指、ペンなど)との間のキャパシタンスに基づいて、タッチセンシングを行うことができる。
【0108】
[108]セルフキャパシタンスセンシング方式によれば、複数のタッチ電極のそれぞれは、駆動タッチ電極の役割も、センシングタッチ電極の役割も果たすことができる。タッチ駆動回路260は、複数のタッチ電極の全部又は一部を駆動し、複数のタッチ電極の全部又は一部をセンシングすることができる。
【0109】
[109]タッチセンシング回路が、ミューチュアルキャパシタンスセンシング方式でタッチセンシングを行う場合、タッチセンシング回路は、タッチ電極間のキャパシタンスに基づいて、タッチセンシングを行うことができる。
【0110】
[110]ミューチュアルキャパシタンスセンシング方式によれば、複数のタッチ電極は、駆動タッチ電極とセンシングタッチ電極とに分けられる。タッチ駆動回路260は、駆動タッチ電極を駆動し、センシングタッチ電極をセンシングすることができる。
【0111】
[111]タッチセンシング回路に含まれるタッチ駆動回路260及びタッチコントローラ270は、別々の装置で実現されてもよく、1つの装置で実現されてもよい。また、タッチ駆動回路260とデータ駆動回路220とは、別々の装置で実現されてもよく、1つの装置で実現されてもよい。
【0112】
[112]表示装置100は、ディスプレイ駆動回路及び/又はタッチセンシング回路に、各種電源を供給する電源回路などをさらに含むことができる。
【0113】
[113]本開示の実施形態による表示装置100は、スマートフォン、タブレット等の携帯端末であってもよく、多様なサイズのモニタやテレビ(TV)等であってもよく、これに限定されず、情報や映像を表出できる多様なタイプ、多様なサイズのディスプレイであり得る。
【0114】
[114]前述のように、表示パネル110における表示領域DAは、一般領域NAと、1つ以上の光学領域OA1、OA2とを含むことができる。
【0115】
[115]一般領域NA及び1つ以上の光学領域OA1、OA2は、映像表示が可能な領域である。しかしながら、一般領域NAは、光透過構造が形成される必要のない領域であり、1つ以上の光学領域OA1、OA2は、光透過構造が形成されるべき領域である。
【0116】
[116]前述のように、表示パネル110において、表示領域DAは、一般領域NAとともに、1つ以上の光学領域OA1、OA2を含むことができるが、説明の便宜のために、表示領域DAが、第1光学領域OA1と第2光学領域OA2の両方を含む場合(
図1b、
図1c)を想定する。
【0117】
[117]
図3は、本開示の実施形態による表示パネル110におけるサブピクセルSPの等価回路である。
【0118】
[118]表示パネル110の表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2に配置されたサブピクセルSPのそれぞれは、発光素子EDと、発光素子EDを駆動するための駆動トランジスタDRTと、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1に、データ電圧VDATAを伝達するためのスキャントランジスタSCTと、1フレームの間に、一定の電圧を維持するためのストレージキャパシタCstなどを含むことができる。
【0119】
[119]駆動トランジスタDRTは、データ電圧が印加され得る第1ノードN1、発光素子EDと電気的に接続される第2ノードN2、及び駆動電圧ラインDVLから、駆動電圧ELVDDが印加される第3ノードN3を含むことができる。駆動トランジスタDRTにおいて、第1ノードN1は、ゲートノードであり、第2ノードN2は、ソースノード又はドレインノードであり、第3ノードN3は、ドレインノード又はソースノードであり得る。
【0120】
[120]発光素子EDは、アノード電極AE、発光層EL及びカソード電極CEを含むことができる。アノード電極AEは、各サブピクセルSPに配置されるピクセル電極であり、各サブピクセルSPの駆動トランジスタDRTの第2ノードN2と電気的に接続され得る。カソード電極CEは、複数のサブピクセルSPに共通に配置される共通電極であり、ベース電圧ELVSSが印加され得る。
【0121】
[121]例えば、アノード電極AEは、ピクセル電極であり、カソード電極CEは、共通電極であり得る。逆に、アノード電極AEは、共通電極であり、カソード電極CEは、ピクセル電極であり得る。以下では、説明の便宜のために、アノード電極AEは、ピクセル電極であり、カソード電極CEは、共通電極であると仮定する。
【0122】
[122]例えば、発光素子EDは、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)、無機発光ダイオード、又は量子ドット発光素子などであってもよい。発光素子EDが、有機発光ダイオードの場合、発光素子EDにおける発光層ELは、有機物を含有する有機発光層を含むことができる。
【0123】
[123]スキャントランジスタSCTは、ゲートラインGLを介して印加されるゲート信号のスキャン信号SCANによって、オン‐オフが制御され、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1とデータ ラインDLとの間に、電気的に接続することができる。
【0124】
[124]ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と第2ノードN2との間に、電気的に接続され得る。
【0125】
[125]各サブピクセルSPは、
図3に示すように、2つのトランジスタDRT、SCTと、1つのキャパシタCstとを含む2T(Transistor)1C(Capacitor)構造を有してもよく、場合によっては、1つ以上のトランジスタをさらに含んでもよく、又は1つ以上のキャパシタをさらに含んでもよい。
【0126】
[126]ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と、第2ノードN2との間に、存在し得る内部キャパシタ(Internal Capacitor)である寄生キャパシタ(例えば、Cgs、Cgd)ではなく、駆動トランジスタDRTの外部に、意図的に設計した外部キャパシタ(External Capacitor)であり得る。
【0127】
[127]駆動トランジスタDRT及びスキャントランジスタSCTのそれぞれは、n型トランジスタでも、p型トランジスタでもよい。
【0128】
[128]各サブピクセルSP内の回路素子(特に、発光素子ED)は、外部の水分や酸素などに脆弱であるため、外部の水分や酸素が、回路素子(特に、発光素子ED) )への浸透を防止するための封止層ENCAPを、表示パネル110に配置することができる。封止層ENCAPは、発光素子EDを覆うように配置することができる。
【0129】
[129]
図4は、本開示の実施形態による表示パネル110の表示領域DAに含まれる3つの領域NA、OA1、OA2におけるサブピクセルSPの配置図である。
【0130】
[130]
図4を参照すると、表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2のそれぞれには、複数のサブピクセルSPが配置され得る。
【0131】
[131]例えば、複数のサブピクセルSPは、赤色光を発光する赤色サブピクセル(Red SP)、緑色光を発光する緑色サブピクセル(Green SP)、及び青色光を発光する青色サブピクセル(Blue SP)を含むことができる。
【0132】
[132]これにより、一般領域NA、第1光学領域OA1、及び第2光学領域OA2のそれぞれは、赤色サブピクセルRed SPの発光領域EA、緑色サブピクセルGreen SPの発光領域EA、及び青色サブピクセルBlue SPの発光領域EAを含むことができる。
【0133】
[133]
図4を参照すると、一般領域NAは、光透過構造を含まず、発光領域EAを含むことができる。
【0134】
[134]しかしながら、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は、発光領域EAを含むだけでなく、光透過構造も含んでいなければならない。
【0135】
[135]したがって、第1光学領域OA1は、発光領域EAと第1透過領域TA1とを含むことができ、第2光学領域OA2は、発光領域EAと第2透過領域TA2とを含むことができる。
【0136】
[136]発光領域EAと透過領域TA1、TA2とは、光透過の可能性によって区別することができる。すなわち、発光領域EAは、光透過の不可能な領域であり、透過領域TA1、TA2は、光透過の可能な領域であり得る。
【0137】
[137]また、発光領域EAと透過領域TA1、TA2とは、特定の金属層CEの形成の有無によって区別することができる。例えば、発光領域EAには、カソード電極CEが形成され、透過領域TA1、TA2には、カソード電極CEが形成されないことがある。発光領域EAには、ライトシールド層(Light Shield Layer)が形成されており、透過領域TA1、TA2には、ライトシールド層が形成されていないことがある。
【0138】
[138]第1光学領域OA1は、第1透過領域TA1を含み、第2光学領域OA2は、第2透過領域TA2を含むため、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は、全て光の透過できる領域である。
【0139】
[139]第1光学領域OA1の透過率(透過度)と、第2光学領域OA2の透過率(透過度)とは、同じであってもよい。
【0140】
[140]この場合、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と、第2光学領域OA2の第2透過領域TA2とは、形状又は大きさが同じであってもよい。 あるいは、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と、第2光学領域OA2の第2透過領域TA2とは、形状や大きさが異なっていても、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の割合と、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の割合とは、同じであってもよい。
【0141】
[141]これと異なって、第1光学領域OA1の透過率(透過度)と、第2光学領域OA2の透過率(透過度)とは、互いに異なっていてもよい。
【0142】
[142]この場合、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と、第2光学領域OA2の第2透過領域TA2とは、形状や大きさが異なっていてもよい。あるいは、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と、第2光学領域OA2の第2透過領域TA2とは、形状や大きさが同じであっても、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の割合と、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の割合とは、互いに異なることがある。
【0143】
[143]例えば、第1光学領域OA1が重畳する第1光学電子装置11は、カメラであり、第2光学領域OA2が重畳する第2光学電子装置12が、検知センサである場合、カメラは、検知センサより大きな光量を必要とする可能性がある。
【0144】
[144]したがって、第1光学領域OA1の透過率(透過度)は、第2光学領域OA2の透過率(透過度)より高くてもよい。
【0145】
[145]この場合、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1は、第2光学領域OA2の第2透過領域TA2より大きいサイズを有することができる。あるいは、第1光学領域OA1の第1透過領域TA1と、第2光学領域OA2の第2透過領域TA2とは、大きさが同じであっても、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の割合は、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の割合より大きくてもよい。
【0146】
[146]以下、説明の便宜のために、第1光学領域OA1の透過率(透過度)が、第2光学領域OA2の透過率(透過度)より高い場合を例に説明する。
【0147】
[147]また、
図4に示すように、本開示の実施形態では、透過領域TA1、TA2は、透明領域とも呼ばれ、透過率は、透明度とも呼ばれる。
【0148】
[148]さらに、
図4に示すように、本開示の実施形態では、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が、表示パネル110の表示領域DAの上端に位置し、左右に並んで配置される場合を想定する。
【0149】
[149]
図4を参照すると、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が配置される横表示領域を、第1横表示領域HA1といい、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2が配置されない横表示領域を、第2横表示領域HA2という。
【0150】
[150]
図4を参照すると、第1横表示領域HA1は、一般領域NA、第1光学領域OA1、及び第2光学領域OA2を含むことができる。第2横表示領域HA2は、一般領域NAのみを含むことができる。
【0151】
[151]
図5aは、本開示の実施形態による表示パネル110において、第1光学領域OA1及び一般領域NAの各々における信号ラインの配置図であり、
図5bは、本開示の実施形態による表示パネル110において、第2光学領域OA2及び一般領域NAのそれぞれにおける信号ラインの配置図である。
【0152】
[152]
図5a及び
図5bに示す第1横表示領域HA1は、表示パネル110における第1横表示領域HA1の一部であり、第2横表示領域HA2は、表示パネル110における第2横表示領域HA2の一部である。
【0153】
[153]
図5aに示す第1光学領域OA1は、表示パネル110における第1光学領域OA1の一部であり、
図5bに示す第2光学領域OA2は、表示パネル110における第2光学領域OA2の一部である。
【0154】
[154]
図5a及び
図5bを参照すると、第1横表示領域HA1は、一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を含むことができる。第2横表示領域HA2は、一般領域NAを含むことができる。
【0155】
[155]表示パネル110には、様々な種類の横線HL1、HL2が配置され、様々な種類の縦線VLn、VL1、VL2が配置され得る。
【0156】
[156]本開示の実施形態では、横方向と縦方向とは、交差する2つの方向を意味するものであり、横方向と縦方向とは、見る方向によって異なる場合がある。例えば、本開示の実施形態では、横方向は、1つのゲートラインGLが延びながら配置される方向を意味し、縦方向は、1つのデータラインDLが延びながら配置される方向を意味する。このように、横と縦を例に挙げる。
【0157】
[157]
図5a及び
図5bを参照すると、表示パネル110に配置される横線は、第1横表示領域HA1に配置される第1横線HL1、及び、第2横表示領域HA2に配置される第2横線HL2を含むことができる。
【0158】
[158]表示パネル110に配置される横線は、ゲートラインGLであり得る。すなわち、第1横線HL1と第2横線HL2とは、ゲート線GLであり得る。ゲートラインGLは、サブピクセルSPの構造に応じて、様々な種類のゲートラインを含むことができる。
【0159】
[159]
図5a及び
図5bを参照すると、表示パネル110に配置される縦線は、一般領域NAのみに配置される一般縦線VLn、第1光学領域OA1及び一般領域 (NA)の全てを通る第1縦線VL1と、第2光学領域OA2と一般領域NAの両方を通る第2縦線VL2を含むことができる。
【0160】
[160]表示パネル110に配置される縦線は、データライン(DL)、駆動電圧ライン(DVL)などを含むことができ、これに限らず、基準電圧ライン、初期化電圧ラインなどをさらに含むことができる。すなわち、一般縦線VLn、第1縦線VL1、及び第2縦線VL2は、データラインDL、駆動電圧ラインDVLなどを含むことができ、これだけではなく、基準電圧ライン、初期化電圧ラインなどをさらに含むことができる。
【0161】
[161]本開示の実施形態では、第2横線HL2において、「横」という用語は、信号が左側(又は右側)から右側(又は左側)に伝達されることを意味するだけであり、第2横線HL2が、正確な横方向にのみ直線状に延びるという意味ではないことがある。すなわち、
図5a及び
図5bでは、第2横線HL2は、一直線状に示されているが、これとは異なり、第2横線HL2は、折れ曲がった部分又は曲げられた部分を含むことができる。同様に、第1横線HL1も折れ曲がった部分又は曲げられた部分を含み得る。
【0162】
[162]本開示の実施形態では、一般縦線VLnにおいて、「縦」という用語は、信号が上側(又は下側)から下側(又は上側)に伝達されることを意味するだけであり、一般縦線VLnが、正確な縦方向にのみ直線状に延びるという意味ではない。 すなわち、
図5a及び
図5bでは、一般縦線VLnは、一直線状に示されているが、これとは異なり、一般縦線VLnは、折れ曲がった部分又は曲げられた部分を含むことができる。同様に、第1縦線VL1及び第2縦線VL2も折れ曲がった部分又は曲げられた部分を含むことができる。
【0163】
[163]
図5aを参照すると、第1横領域HA1に含まれる第1光学領域OA1は、発光領域EAと第1透過領域TA1とを含むことができる。第1光学領域OA1内では、第1透過領域TA1の外側領域が、発光領域EAを含むことができる。
【0164】
[164]
図5aを参照すると、第1光学領域OA1の透過率の改善のために、第1光学領域OA1を通過する第1横線HL1は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1を回避して通過することができる。
【0165】
[165]したがって、第1光学領域OA1を通る第1横線HL1の各々は、各第1透過領域TA1の外縁の外を迂回する曲線区間又は曲げ区間などを含むことができる。
【0166】
[166]これにより、第1横領域HA1に配置される第1横線HL1と、第2横領域HA2に配置される第2横線HL2とは、形状や長さなどが互いに異なっていてもよい。すなわち、第1光学領域OA1を通過する第1横線HL1と、第1光学領域OA1を通過しない第2横線HL2とは、形状や長さなどが異なる場合がある。
【0167】
[167]また、第1光学領域OA1の透過率の改善のために、第1光学領域OA1を通過する第1縦線VL1は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1を回避し通過することができる。
【0168】
[168]従って、第1光学領域OA1を通過する第1縦線VL1の各々は、各第1透過領域TA1の外縁の外を迂回する曲線区間又は曲げ区間などを含むことができる。
【0169】
[169]これにより、第1光学領域OA1を通る第1縦線VL1と、第1光学領域OA1を通過せずに、一般領域NAに配置される一般縦線VLnは、形状や長さなどが、互いに異なることがある。
【0170】
[170]
図5aを参照すると、第1横領域HA1内の第1光学領域OA1に含まれる第1透過領域TA1は、斜線方向に並んで配置することができる。
【0171】
[171]
図5aを参照すると、第1横領域HA1内の第1光学領域OA1において、左右に隣接する2つの第1透過領域TA1間には、発光領域EAが配置され得る。第1横領域HA1内の第1光学領域OA1において、上下に隣接する2つの第1透過領域TA1間には、発光領域EAが配置され得る。
【0172】
[172]
図5aを参照すると、第1水平領域HA1に配置される第1横線HL1、すなわち第1光学領域OA1を通過する第1横線HL1は、すべて第1透過領域TA1の外縁の外を迂回する曲線区間又は曲げ区間を少なくとも1つは含み得る。
【0173】
[173]
図5bを参照すると、第1横領域HA1に含まれる第2光学領域OA2は、発光領域EAと第2透過領域TA2とを含むことができる。第2光学領域OA2内では、第2透過領域TA2の外側領域が、発光領域EAを含むことができる。
【0174】
[174]第2光学領域OA2内の発光領域EA及び第2透過領域TA2の位置及び配列状態は、
図5aの第1光学領域OA1内の発光領域EA、及び、第2透過領域TA2の位置及び配置状態と同じであり得る。
【0175】
[175]一方、
図5bに示すように、第2光学領域OA2内の発光領域EA、及び、第2透過領域TA2の位置及び配列状態は、
図5aの第1光学領域OA1内の発光領域EA、及び、第2透過領域TA2の位置及び配置状態とは異なる場合がある。
【0176】
[176]例えば、
図5bを参照すると、第2光学領域OA2内で、第2透過領域TA2は、横方向(左右方向)に配列されることができる。横方向(左右方向)に隣接する2つの第2透過領域TA2間には、発光領域EAが配置されなくてもよい。 また、第2光学領域OA2内の発光領域EAは、縦方向(上下方向)に隣接する第2透過領域TA2間に配置されてもよい。すなわち、2つの第2透過領域の行間に、発光領域EAが配置されることができる。
【0177】
[177]第1横線HL1は、第1横領域HA1内の第2光学領域OA2と、その周辺の一般領域NAを通過するとき、
図5aと同じ形態で通過することができる。
【0178】
[178] これと異なって、
図5bに示すように、第1横線HL1は、第1横領域HA1内の第2光学領域OA2と、その周辺の一般領域NAを通過するとき、
図5aとは異なる形態で通過することができる。
【0179】
[179]これは、
図5bの第2光学領域OA2内の発光領域EA、及び、第2透過領域TA2の位置及び配置状態と、
図5aの第1光学領域OA1内の発光領域EA、及び、第2透過領域TA2の位置及び配置状態とは異なるためである。
【0180】
[180]
図5bを参照すると、第1横線HL1は、第1横領域HA1内の第2光学領域OA2と、その周辺の一般領域NAを通過するとき、曲線区間又は曲げ区間なしで、上下に隣接する第2の透過領域TA2間を、直線状に通過することができる。
【0181】
[181]言い換えれば、1つの第1横線HL1は、第1光学領域OA1内に曲線区間又は曲げ区間を有するが、第2光学領域OA2内では、曲線区間又は曲げ区間を有さないことがある。
【0182】
[182]第1光学領域OA2の透過率の改善のために、第2光学領域OA2を通る第2縦線VL2は、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2を回避して通過することができる。
【0183】
[183]したがって、第2光学領域OA2を通る第2の縦線VL2の各々は、各第2透過領域TA2の外縁の外を迂回する曲線区間又は曲げ区間などを含むことができる。
【0184】
[184]これにより、第2光学領域OA2を通る第2縦線VL2と、第2光学領域OA2を通過せずに、一般領域NAに配置される一般縦線VLnは、形状又は長さなどが異なる場合がある。
【0185】
[185]
図5aに示されるように、第1光学領域OA1を通過する第1横線HL1は、第1透過領域TA1の外縁の外を迂回する曲線区間又は曲げ区間を有することができる。
【0186】
[186]したがって、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横線HL1の長さは、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過せずに、一般領域NAにのみ配置される第2横線HL2の長さよりも少し長くてもよい。
【0187】
[187]したがって、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横線HL1の抵抗(以下、第1抵抗ともいう)は、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過せずに、一般領域NAにのみ配置される第2横線HL2の抵抗(以下、第2抵抗ともいう)より若干大きくてもよい。
【0188】
[188]
図5a及び
図5bを参照すると、光透過構造に応じて、第1光学電子装置11と少なくとも一部が重なる第1光学領域OA1は、複数の第1透過領域TA1を含み、第2光学電子装置12と少なくとも一部が重なっている第2光学領域OA2は、複数の第2透過領域TA2を含むため、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2は、一般領域NAに比べて、単位面積当たりのサブピクセルの数が少ない場合がある。
【0189】
[189]第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横線HL1が連結されるサブピクセルSPの数と、第1光学領域OA1及び第1 2光学領域OA2を通過せずに、一般領域NAにのみ配置される第2横線HL2が接続されるサブピクセルSPの数は、互いに異なってもよい。
【0190】
[190]第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横線HL1が接続されるサブピクセルSPの数(第1個数)は、第1光学領域 (OA1)及び第2光学領域OA2を通過せずに、一般領域NAにのみ配置される第2横線HL2が連結されるサブピクセルSPの数(第2個数)より少なくてもよい。
【0191】
[191]第1個数と第2個数との差は、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2のそれぞれの解像度と、一般領域NAの解像度との差に応じて変わり得る。例えば、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2のそれぞれの解像度と、一般領域NAの解像度との差が、大きくなるほど、第1個数と第2個数との差は、大きくなり得る。
【0192】
[192]前述のように、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横線HL1が接続されるサブピクセルSPの数(第1個数)が、 第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過せずに、一般領域NAのみに配置される第2横線HL2が接続されるサブピクセルSPの数(第2個数)より少ないので、第1の横線HL1が周囲の他の電極又はラインと重なる面積は、第2横線HL2が周囲の他の電極又はラインと重なる面積より小さくてもよい。
【0193】
[193]したがって、第1横線HL1が周囲の他の電極又はラインと形成する寄生キャパシタンス(以下、第1キャパシタンスと称する)は、第2横線HL2が周辺の他の電極又はラインと形成する寄生キャパシタンス(以下、第2キャパシタンス)より大いに小さくてもよい。
【0194】
[194]第1抵抗と第2抵抗との大小関係(第1抵抗≧第2抵抗)、及び、第1キャパシタンスと第2キャパシタンスとの大小関係(第1キャパシタンス≪第2キャパシタンス)を考慮すると、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過する第1横線HL1のRC(Resistance-Capacitance)値(以下、第1RC値ともいう)は、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2を通過せず、一般領域NAにのみ配置される第2横線HL2のRC(Resistance-Capacitance)値(以下、第2RC値ともいう)よりも最も小さいことがある(第1RC値≪第2RC値)。
【0195】
[195]第1横線HL1の第1RC値と、第2横線HL2の第2RC値との差(以下、RCロード(RC Load)偏差と称する)のため、第1横線HL1を介した信号伝達特性と、第2横線HL2を介した信号伝達特性とは、異なる場合がある。
【0196】
[196]
図6及び
図7は、本開示の実施形態による表示パネル110の表示領域DAに含まれる一般領域OA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2のそれぞれの断面図である。
【0197】
[197]
図6は、タッチセンサが、タッチパネルの形態で表示パネル110の外部に存在する場合の表示パネル110の断面図であり、
図7は、タッチセンサTSが、表示パネル110の内部に存在する場合の表示パネル110の断面図である
【0198】
[198]
図6及び
図7は、表示領域DAに含まれる一般領域NA、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2の断面図である。
【0199】
[199]まず、
図6及び
図7を参照して、一般領域NAの積層構造について説明する。第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2のそれぞれに含まれる発光領域EAは、一般領域NA又は一般領域NA内の発光領域EAと同じ積層構造を有することができる。
【0200】
[200]
図6及び
図7を参照すると、基板SUBは、第1基板SUB1、層間絶縁膜IPD及び第2基板SUB2を含むことができる。層間絶縁膜IPDは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に位置することができる。基板SUBを第1基板SUB1、層間絶縁膜IPD及び第2基板SUB2で構成することにより、水分浸透を防止することができる。例えば、第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、ポリイミド(PO)基板であってもよい。第1基板SUB1を1次PI基板と呼び、第2基板SUB2を2次PI基板と呼ぶことができる。
【0201】
[201]
図6及び
図7を参照すると、基板SUB上には、駆動トランジスタDRT等のトランジスタを形成するための各種のパターン(ACT、SD1、GATE)、各種の絶縁膜(MBUF、ABUF1、ABUF2 、GI、ILD1、ILD2、PAS0)及び様々な金属パターン(TM、GM、ML1、ML2)が配置されることができる。
【0202】
[202]
図6及び
図7を参照すると、第2基板SUB2上に、マルチバッファ層MBUFが配置され、マルチバッファ層MBUF上に、第1アクティブバッファ層ABUF1が配置されることができる。
【0203】
[203]第1アクティブバッファ層ABUF1上に、第1金属層ML1及び第2金属層ML2が配置され得る。ここで、第1金属層ML1及び第2金属層ML2は、光を遮断するライトシールド層LSであり得る。
【0204】
[204]第1金属層ML1及び第2金属層ML2上に、第2アクティブバッファ層ABUF2が配置され得る。第2アクティブバッファ層ABUF2上に、駆動トランジスタDRTのアクティブ層ACTが配置されることができる。
【0205】
[205]ゲート絶縁膜GIが、アクティブ層ACTを覆いながら配置され得る。
【0206】
[206]ゲート絶縁膜GI上に、駆動トランジスタDRTのゲート電極GATEが配置されてもよい。このとき、駆動トランジスタDRTの形成位置とは異なる位置で、駆動トランジスタDRTのゲート電極GATEとともに、ゲート材料層GMが、ゲート絶縁膜GI上に配置され得る。
【0207】
[207]第1層間絶縁膜ILD1は、ゲート電極GATE及びゲート材料層GMを覆いながら、配置されることができる。第1層間絶縁膜ILD1上に、金属パターンTMが配置されてもよい。金属パターンTMは、駆動トランジスタDRTの形成位置とは異なる場所に配置され得る。第2層間絶縁膜ILD2は、第1層間絶縁膜ILD1上の金属パターンTMを覆いながら配置され得る。
【0208】
[208]第2層間絶縁膜ILD2上に、2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1が配置されることができる。2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1うち一方は、駆動トランジスタDRTのソースノードであり、他方は、駆動トランジスタDRTのドレインノードである。
【0209】
[209]2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1は、第2層間絶縁膜ILD2、第1層間絶縁膜ILD1及びゲート絶縁膜GIのコンタクトホールを介して、活性層ACTの 一方側と他方側に電気的に接続され得る。
【0210】
[210]アクティブ層ACTにおいて、ゲート電極GATEと重なる部分は、チャネル領域である。2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうち一方は、アクティブ層ACTにおけるチャネル領域の一方側に接続されることができ、2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうち他方は、アクティブ層ACTにおけるチャネル領域の他方側と接続され得る。
【0211】
[211]パッシベーション層PAS0が、2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1を覆いながら配置される。パッシベーション層PAS0上に、平坦化層PLNが配置され得る。平坦化層PLNは、第1平坦化層PLN1及び第2平坦化層PLN2を含むことができる。
【0212】
[212]パッシベーション層PAS0上には、第1平坦化層PLN1が配置されることができる。
【0213】
[213]第1平坦化層PLN1上に、第2ソース-ドレイン電極パターンSD2が配置されることができる。第2ソース-ドレイン電極パターンSD2は、第1平坦化層PLN1のコンタクトホールを介して、2つの第1ソース-ドレイン電極パターンSD1のうち一方(
図3のサブピクセルSP)内の駆動トランジスタDRTの第2ノードN2と対応する)と接続されることができる。
【0214】
[214]第2平坦化層PLN2は、第2ソース-ドレイン電極パターンSD2を覆いながら配置されることができる。第2平坦化層PLN2上に、発光素子EDが配置され得る。
【0215】
[215]発光素子EDの積層構造を見ると、アノード電極AEが、第2平坦化層PLN2上に配置され得る。アノード電極AEは、第2平坦化層PLN2のコンタクトホールを介して、第2ソース-ドレイン電極パターンSD2と電気的に接続され得る。
【0216】
[216]バンクBANKは、アノード電極AEの一部を覆いながら配置されることができる。サブピクセルSPの発光領域EAに対応するバンクBANKの一部が開かれ得る。
【0217】
[217]アノード電極AEの一部が、バンクBANKの開口部(開いた部分)に露出されることができる。発光層ELは、バンクBANKの側面と、バンクBANKの開口部(オープン部分)とに位置することができる。発光層ELの全部又は一部は、隣接するバンクBANK間に位置することができる。
【0218】
[218]バンクBANKの開口部において、発光層ELは、アノード電極AEと接触することができる。発光層EL上には、カソード電極CEが配置されることができる。
【0219】
[219]アノード電極AE、発光層EL及びカソード電極CEによって、発光素子EDが形成されることができる。発光層ELは、有機膜を含むことができる。
【0220】
[220]前述の発光素子ED上には、封止層ENCAPが配置され得る。
【0221】
[221]封止層(ENCAP)は、単層構造又は多層構造を有することができる。例えば、
図6及び
図7に示すように、封止層ENCAPは、第1封止層PAS1、第2封止層PCL、及び第3封止層PAS2を含むことができる。
【0222】
[222]例えば、第1封止層PAS1及び第3封止層PAS2は、無機膜であり、第2封止層PCLは、有機膜であり得る。第1封止層PAS1、第2封止層PCL及び第3封止層PAS2のうち、第2封止層PCLは、最も厚く、平坦化層として機能することができる。
【0223】
[223]第1封止層PAS1は、カソード電極CE上に配置され、発光素子EDと最も隣接して配置され得る。第1封止層PAS1は、低温蒸着が可能な無機絶縁材で形成されることができる。例えば、第1封止層PAS1は、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)又は酸化アルミニウム(Al2O3)などであってもよい。第1封止層PAS1が、低温雰囲気で蒸着されるため、蒸着工程時に、第1封止層PAS1は、高温雰囲気に脆弱な有機物を含む発光層ELが、損傷されることを防止することができる。
【0224】
[224]第2封止層PCLは、第1封止層PAS1より小さい面積で形成することができる。この場合、第2封止層PCLは、第1封止層PAS1の両端を露出させるように形成することができる。第2封止層PCLは、表示装置100の反りに伴う各層間の応力を緩和する緩衝の役割を果たし、平坦化性能を強化する役割を果たすこともできる。例えば、第2封止層(PCL)は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、シリコンオキシカーボン(SiOC)などであり、有機絶縁材料で形成することができる。例えば、第2封止層(PCL)は、インクジェット方式で形成することができる。
【0225】
[225]第3封止層PAS2は、第2封止層PCLが形成された基板SUB上に、第2封止層PCL及び第1封止層PAS1のそれぞれの上面及び側面を覆うように形成することができる。第3封止層PAS2は、外部の水分又は酸素が、第1封止層PAS1及び 第2封止層PCLに浸透するのを最小化又は遮断することができる。例えば、第3封止層PAS2は、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)又は酸化アルミニウム(A(Al2O3)などのような無機絶縁材料で形成される。
【0226】
[226]
図7を参照すると、タッチセンサTSが、表示パネル110に内蔵されるタイプの場合、封止層ENCAP上に、タッチセンサTSが配置されることができる。タッチセンサ構造について詳細に説明すると、以下の通りである。
【0227】
[227]封止層ENCAP上には、タッチバッファ膜T-BUFが配置されることができる。タッチバッファ膜T-BUF上には、タッチセンサTSが配置されることができる。
【0228】
[228]タッチセンサTSは、異なる層に位置するタッチセンサメタルTSMと、ブリッジメタルBRGとを含むことができる。
【0229】
[229]タッチセンサメタルTSMと、ブリッジメタルBRGとの間には、タッチ層間絶縁膜T-ILDが配置され得る。
【0230】
[230]例えば、タッチセンサメタルTSMが、互いに隣接して配置される第1タッチセンサメタルTSM、第2タッチセンサメタルTSM、及び第3タッチセンサメタルTSMを含むことができる。第1タッチセンサメタルTSMと第2タッチセンサメタルTSMとの間に、第3タッチセンサメタルTSMがあり、第1タッチセンサメタルTSMと第2タッチセンサメタルTSMとは、互いに電気的に接続する必要のある場合、第1タッチセンサメタルTSM及び第2タッチセンサメタルTSMは、異なる層にあるブリッジメタルBRGを介して、電気的に互いに接続することができる。ブリッジメタルBRGは、タッチ層間絶縁膜T-ILDによって、第3タッチセンサメタルTSMと絶縁することができる。
【0231】
[231]表示パネル110にタッチセンサTSが形成されると、工程に用いられる薬液(現像液又はエッチング液等)又は外部からの水分等が発生することがある。タッチバッファ膜T-BUF上に、タッチセンサTSが配置されることにより、タッチセンサTSの製造工程において、薬液や水分などが有機物を含む発光層ELに浸透することを防止することができる。これにより、タッチバッファ膜T-BUFは、薬液又は水分に脆弱な発光層ELの損傷を防止することができる。
【0232】
[232]タッチバッファ膜T-BUFは、高温に脆弱な有機物を含む発光層ELの損傷を防止するために、一定の温度(例えば、100度(℃))以下の低温で形成可能であり、1~ 3の低誘電率を有する有機絶縁材料で形成される。例えば、タッチバッファ膜T-BUFは、アクリル系、エポキシ系又はシロキサン(Siloxan)系の材質で形成することができる。表示装置100の反りに応じて、封止層ENCAPが損傷する可能性があり、タッチバッファ膜T-BUF上に位置するタッチセンサメタルが割れることがある。表示装置100が曲がっても、有機絶縁材で平坦化性能を有するタッチバッファ膜T-BUFは、封止層ENCAPの損傷及び/又はタッチセンサTSを構成するメタルTSM、BRGの割れ現象を防止することができる。
【0233】
[233]保護層PACが、タッチセンサTSを覆いながら配置されることができる。保護層PACは、有機絶縁膜であってもよい。
【0234】
[234]次に、
図6及び
図7を参照して、第1光学領域OA1の積層構造について説明する。
【0235】
[235]
図6及び
図7を参照すると、第1光学領域OA1内の発光領域EAは、一般領域EAの積層構造と同じ積層構造を有することができる。したがって、以下では、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の積層構造について詳細に説明する。
【0236】
[236]一般領域NA及び第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAには、カソード電極CEが配置されるが、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1には、カソード電極CEが配置されなくてもよい。すなわち、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、カソード電極CEの開口部に対応することができる。
【0237】
[237]また、一般領域NA及び第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAには、第1金属層ML1及び第2金属層ML2のうち少なくとも1つを含むライトシールド層LSが配置されるが、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1には、ライトシールド層LSが配置されないことがある。すなわち、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、ライトシールド層LSの開口部に対応することができる。
【0238】
[238]一般領域NA及び第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAに配置された基板SUBと、各種絶縁膜(MBUF、ABUF1、ABUF2、GI、ILD1、ILD2、PAS0、PLN(PLN1、PLN2)、BANK、ENCAP(PAS1、PCL、PAS2)、T-BUF、T-ILD、PAC)は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1にも同様に配置されることができる。
【0239】
[239]しかしながら、一般領域NA及び第1光学領域OA1に含まれる発光領域EAにおいて、絶縁物質以外に、電気的な特性を有する物質層(例えば、金属物質層、半導体層等)は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に配置されなくてもよい。
【0240】
[240]例えば、
図6及び
図7を参照すると、トランジスタに関連する金属材料層(ML1、ML2、GATE、GM、TM、SD1、SD2)及び半導体層ACTは、第1透過領域TA1に配置されない可能性がある。
【0241】
[241]また、
図6及び
図7を参照すると、発光素子EDに含まれるアノード電極AE及びカソード電極CEは、第1透過領域TA1に配置されなくてもよい。ただし、発光層ELは、第1透過領域TA1に配置されてもよく、配置されなくてもよい。
【0242】
[242]また、
図7を参照すると、タッチセンサTSに含まれるタッチセンサメタルTSM及びブリッジメタルBRGも、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に配置されないことがある。
【0243】
[243]したがって、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に電気的特性を有する材料層(例えば、金属材料層、半導体層など)が配置されないことにより、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の光透過性を提供することができる。したがって、第1光学電子装置11は、第1透過領域TA1を介して、透過した光を受信して、当該機能(例えば、イメージセンシング)を行うことができる。
【0244】
[244]第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の全部又は一部が、第1光学電子装置11と重なるため、第1光学電子装置11の正常な動作のためには、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の透過率は、さらに高くなる必要がある。
【0245】
[245]このために、本開示の実施形態による表示装置100の表示パネル110において、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、透過率向上構造(TIS:Transmittance Improvement Structure)を持つことができる。
【0246】
[246]
図6及び
図7を参照すると、表示パネル110に含まれる複数の絶縁膜は、基板(SUB1、SUB2)と、トランジスタ(DRT、SCT)との間のバッファ層(MBUF、ABUF1、ABUF2)、トランジスタ(DRT)と発光素子EDとの間の平坦化層(PLN1、PLN2)、及び発光素子ED上の封止層ENCAPなどを含むことができる。
【0247】
[247]
図7を参照すると、表示パネル110に含まれる複数の絶縁膜は、封止層ENCAP上のタッチバッファ膜T-BUF及びタッチ層間絶縁膜T-ILD等をさらに含むことができる。
【0248】
[248]
図6及び
図7を参照すると、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1は、透過率向上構造TISとして、第1平坦化層PLN1及びパッシベーション層PAS0が、下に凹んだ構造(例: くぼみ、溝、凹み、突起など)を有することができる。
【0249】
[249]
図6及び
図7を参照すると、複数の絶縁膜のうち、第1平坦化層PLN1は、少なくとも1つの凹凸部(又は凹部)を含むことができる。ここで、第1平坦化層PLN1は、有機絶縁膜であってもよい。
【0250】
[250]第2平坦化層PLN1が、下に陥没した場合、第2平坦化層PLN2が実質的な平坦化の役割を果たすことができる。一方、第2平坦化層PLN2も、下に陥没することができる。この場合、第2封止層PCLが、実質的な平坦化の役割を果たすことができる。
【0251】
[251]
図6及び
図7を参照すると、第1平坦化層PLN1及びパッシベーション層PAS0の凹んだ部分は、トランジスタDRTを形成するための絶縁膜ILD2、IDL1、GIと、その下に位置するバッファ層ABUF1、ABUF2、MBUFを貫通し、第2基板SUB2の上部まで下降できる。
【0252】
[252]
図6及び
図7を参照すると、基板SUBは、透過率向上構造TISとして、少なくとも1つの凹部を含むことができる。例えば、第1透過領域TA1において、第2基板SUB1の上面が下に凹んだり、開けたりすることができる。
【0253】
[253]
図6及び
図7を参照すると、封止層(ENCAP)を構成する第1封止層PAS1及び第2封止層PCLも、下に陥没した形態の透過率向上構造TISを有することができる。ここで、第2封止層PCLは、有機絶縁膜であり得る。
【0254】
[254]
図7を参照すると、保護層PACは、封止層ENCAP上のタッチセンサTSを覆いながら配置され、タッチセンサTSを保護することができる。
【0255】
[255]
図7を参照すると、保護層PACは、第1透過領域TA1と重なる部分において、透過率向上構造TISとして、少なくとも1つの凹凸部を有することができる。ここで、保護層PACは、有機絶縁膜であってもよい。
【0256】
[256]
図7を参照すると、タッチセンサTSは、メッシュタイプのタッチセンサメタルTSMで構成することができる。タッチセンサメタルTSMが、メッシュタイプで形成されている場合、タッチセンサメタルTSMには、複数のオープン領域が存在することができる。複数のオープン領域の各々は、サブピクセルSPの発光領域EAと位置が対応することができる。
【0257】
[257]第2光学領域OA1の透過率が、一般領域NAの透過率よりさらに高くなるように、第1光学領域OA1内で、単位領域当たりのタッチセンサメタルTSMの面積は、一般領域NA内で単位領域当たりのタッチセンサメタルTSMの面積より小さくてもよい。
【0258】
[258]
図7を参照すると、第1光学領域OA1内の発光領域EAに、タッチセンサTSが配置され、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1には、タッチセンサTSが未配置され得る。
【0259】
[259]次に、
図6及び
図7を参照して、第2光学領域OA2に対する積層構造について説明する。
【0260】
[260]
図6及び
図7を参照すると、第2光学領域OA2内の発光領域EAは、一般領域EAの積層構造と同じ積層構造を有することができる。したがって、以下では、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の積層構造について詳細に説明する。
【0261】
[261]一般領域NA及び第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAには、カソード電極CEが配置されるが、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2には、カソード電極CEが、配置されない可能性がある。すなわち、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2は、カソード電極CEの開口部に対応することができる。
【0262】
[262]また、一般領域NA及び第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAには、第1金属層ML1及び第2金属層ML2の少なくとも一方を含むライトシールド層LSが配置されるが、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2には、ライトシールド層LSが配置されなくてもよい。すなわち、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2は、ライトシールド層LSの開口部に対応することができる。
【0263】
[263]第2光学領域OA2の透過率と第1光学領域OA1の透過率とが等しい場合、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の積層構造は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の積層構造と全く同じであってもよい。
【0264】
[264]第2光学領域OA2の透過率と、第1光学領域OA1の透過率とが異なる場合、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の積層構造は、第1光学領域 (OA1)内の第1透過領域TA1の積層構造と一部異なる場合がある。
【0265】
[265]例えば、
図6及び
図7に示すように、第2光学領域OA2の透過率が、第1光学領域OA1の透過率より低い場合、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2は、透過率向上構造(TIS)を持たなくてもよい。その一環として、第1平坦化層PLN1及びパッシベーション層PAS0が、凹んでいなくてもよい。また、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の幅は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の幅より狭くてもよい。
【0266】
[266]一般領域NA及び第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAに配置された基板SUBと、各種絶縁膜MBUF、ABUF1、ABUF2、GI、ILD1、ILD2、PAS0、PLN(PLN1、 PLN2)、BANK、ENCAP(PAS1、PCL、PAS2)、T-BUF、T-ILD、PACは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2にも同様に配置することができる。
【0267】
[267]しかしながら、一般領域NA及び第2光学領域OA2に含まれる発光領域EAにおいて、絶縁物質以外に、電気的な特性を有する物質層(例えば、金属物質層、半導体層等)は、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されなくてもよい。
【0268】
[268]例えば、
図6及び
図7を参照すると、トランジスタに関連する金属材料層ML1、ML2、GATE、GM、TM、SD1、SD2及び半導体層ACTは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されないことがある。
【0269】
[269]さらに、
図6及び
図7を参照すると、発光素子EDに含まれるアノード電極AE及びカソード電極CEは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されなくてもよい。ただし、発光層ELは、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されてもよく、配置されなくてもよい。
【0270】
[270]なお、
図7を参照すると、タッチセンサTSに含まれるタッチセンサメタルTSM及びブリッジメタルBRGも、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に配置されなくてもよい。
【0271】
[271]したがって、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2に、電気的特性を有する材料層(例えば、金属材料層、半導体層など)が配置されないことにより、第2光学領域OA2内の第2透過領域TA2の光透過性を提供することができる。したがって、第2光学電子装置12は、第2透過領域TA2を介して透過した光を受信して、当該機能(例えば、物体や人体の接近感知、外部の照度感知など)を行うことができる。
【0272】
[272]
図8は、本開示の実施形態による表示パネル110の外側断面図である。
【0273】
[273]
図8では、第1基板SUB1と第2基板SUB2とが合わされた形態の基板SUBが表示され、バンクBANKの下部は、簡単に示した。
図8では、第1平坦化層PLN1及び第2平坦化層PLN2が、1つの平坦化層PLNとして示され、平坦化層PLN下の第2層間絶縁膜ILD2及び第1層間絶縁膜ILD1は、1つの層間絶縁膜INSとして示されている。
【0274】
[274]
図8を参照すると、第1封止層PAS1は、カソード電極CE上に配置され、発光素子EDに最も隣接して配置され得る。第2封止層PCLは、第1封止層PAS1より小さい面積で形成することができる。この場合、第2封止層PCLは、第1封止層PAS1の両端を露出させるように形成することができる。
【0275】
[275]第3封止層PAS2は、第2封止層PCLが形成された基板SUB上に、第2封止層PCL及び第1封止層PAS1のそれぞれの上面及び側面を覆うように形成することができる。
【0276】
[276]第3封止層PAS2は、外部の水分又は酸素が、第1封止層PAS1及び第2封止層PCLに浸透するのを最小化又は遮断する。
【0277】
[277]
図8を参照すると、表示パネル110は、封止層ENCAPが割れるのを防止するために、封止層ENCAPの傾斜面SLPの端点又はその近傍に1つ以上のダムDAM1、DAM2が存在することができる。1つ以上のダムDAM1、DAM2は、表示領域DAと非表示領域NDAとの境界点に存在してもよく、境界点の近傍に存在してもよい。
【0278】
[278]一つ以上のダムDAM1、DAM2は、バンクBANKと同じ材料DFPを含むことができる。
【0279】
[279]
図8を参照すると、有機物を含む第2の封止層(PCL)は、最も内側の一次ダム(DAM1)の内側にのみ配置することができる。すなわち、第2封止層PCLは、全てのダムDAM1、DAM2の上部に存在しなくてもよい。これと異なって、有機物を含む第2封止層PCLは、一次ダムDAM1及び二次ダムDAM2のうち少なくとも一次ダムDAM1の上部に位置することができる。
【0280】
[280]第2封止層PCLは、一次ダムDAM1の上部までのみ拡張されて位置することができる。あるいは、第2封止層PCLは、一次ダムDAM1の上部を通り、二次ダムDAM2の上部まで拡張して位置してもよい。
【0281】
[281]
図8を参照すると、1つ以上のダムDAM1、DAM2の外側には、タッチ駆動回路260が電気的に接続されるタッチパッドTPが、基板SUBに配置されることができる。
【0282】
[282]タッチラインTLは、表示領域DAに配置されたタッチ電極を構成するタッチセンサメタルTSM又はブリッジメタルBRGを、タッチパッドTPに電気的に接続することができる。
【0283】
[283]タッチラインTLの一端は、タッチセンサメタルTSM又はブリッジメタルBRGと電気的に接続され、タッチラインTLの他端は、タッチパッドTPと電気的に接続され得る。
【0284】
[284]タッチラインTLは、封止層ENCAPの傾斜面SLPに沿って下降し、ダムDAM1、DAM2の上部を通り、外側に配置されたタッチパッドTPまで延びることができる。
【0285】
[285]
図8を参照すると、タッチラインTLは、ブリッジメタルBRGであり得る。これと異なって、タッチライン(TL)は、タッチセンサメタルTSMでもよい。
【0286】
[286]
図9は、本開示の実施形態による表示装置100において、第1光学領域OA1の一部の平面図である。
【0287】
[287]
図9を参照すると、第1光学領域OA1は、複数の第1透過領域TA1を含み、複数の第1透過領域TA1を除いた非透過領域NTAを含むことができる。
【0288】
[288]非透過領域NTAには、サブピクセルSPの発光領域EAが配置され得る。1つの発光領域EAは、1つのアノード電極AE又は1つの発光層ELが配置された領域に対応することができる。
【0289】
[289]非透過領域NTAには、サブピクセルSPの回路部SPCが配置され得る。サブピクセルSPの回路部SPCは、サブピクセルSPの発光素子EDを駆動するための回路素子(例えば、トランジスタ、ストレージキャパシタなど)を含むことができる。
【0290】
[290]
図9に示されたように、1つのサブピクセルSPの発光領域EAと回路部SPCとは、重畳されることがある。これと違って、1つのサブピクセルSPの発光領域EAと回路部SPCとは、重ならない場合がある。
【0291】
[291]以下、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにおける各サブピクセルSPの構造を、
図10を参照して例示的に説明する。
【0292】
[292]
図10は、本開示の実施形態による表示装置100のサブピクセルSPの等価回路である。
【0293】
[293]
図9を参照すると、2つ以上のサブピクセルSPのそれぞれは、発光素子EDを駆動するための回路部SPCを含むことができる。回路部SPCは、駆動トランジスタDRT、第1~第6トランジスタT1~T6、及びストレージキャパシタCstなどを含むことができる。
【0294】
[294]発光素子EDは、アノード電極AE、発光層EL、及びカソード電極CEを含むことができる。例えば、発光素子EDは、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)、無機発光ダイオード、又は量子ドット発光素子などであってもよい。
【0295】
[295]駆動トランジスタDRTは、第1ノードN1、第2ノードN2及び第3ノードN3を含み、発光素子EDを駆動するためのトランジスタであってもよい。
【0296】
[296]駆動トランジスタDRTの第1ノードN1は、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGであってもよい。駆動トランジスタDRTの第2ノードN2は、駆動トランジスタDRTのドレインノード又はソースノードであり得る。駆動トランジスタDRTの第3ノードN3は、駆動トランジスタDRTのソースノード又はドレインノードであり得る。
【0297】
[297]第1トランジスタT1は、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と第2ノードN2との間の接続を制御することができる。
【0298】
[298]第2トランジスタT2は、駆動トランジスタDRTの第3ノードN3とデータラインDLとの間の接続を制御することができる。
【0299】
[299]第3トランジスタT3は、駆動トランジスタDRTの第3ノードN3と駆動電圧ラインDVLとの間の接続を制御することができる。
【0300】
[300]第4トランジスタT4は、駆動トランジスタDRTの第2ノードN2と発光素子EDとの間の接続を制御することができる。
【0301】
[301]第5トランジスタT5は、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と第1初期化電圧ラインIVL1との間の接続を制御することができる。
【0302】
[302]第6トランジスタT6は、発光素子EDと第2初期化電圧ラインIVL2との間の接続を制御することができる。
【0303】
[303]ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と駆動電圧ラインDVLとの間に接続され得る。
【0304】
[304]第1トランジスタT1のゲートノード、第2トランジスタT2のゲートノード及び第6トランジスタT6のゲートノードは、1つの第1スキャンラインSCL[n]と電気的に共通接続されることができる。
【0305】
[305]第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第6トランジスタT6は、第1スキャンラインSCL[n]から供給される第1スキャン信号SCAN[n]によって、オン‐オフが共通に制御できる。
【0306】
[306]第3トランジスタT3のゲートノード及び第4トランジスタT4のゲートノードは、1つの発光制御ラインEML[n]と電気的に共通接続されることができる。
【0307】
[307]第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4は、発光制御ラインEML[n]から供給される発光制御信号EM[n]によって共通に制御されることができる。
【0308】
[308]第5トランジスタT5は、第2スキャンラインSCL[n-1]から供給される第2スキャン信号SCAN[n-1]によって、オン‐オフを制御することができる。
【0309】
[309]例えば、第1トランジスタT1は、2つのチャネルを有するデュアルトランジスタであり得る。第1トランジスタT1は、1つの第1スキャンラインSCL[n]から供給される1つの第1スキャン信号SCAN[n]によって、オン‐オフが同時に制御される2つの部分トランジスタを含むことができる。第1トランジスタT1を構成する2つの部分トランジスタは、第1ノードN1と第2ノードN2との間に直列に接続されることができる。
【0310】
[310]例えば、第5トランジスタT5は、2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードNt5mとを有するデュアルトランジスタであり得る。第5トランジスタT5は、1本の第2スキャンラインSCL[n-1]で供給される1本の第2スキャン信号SCAN[n-1]によって、オン‐オフが同時に制御される2つの部分トランジスタT5a、T5bを含むことができる。第5トランジスタT5を構成する2つの部分トランジスタT5a、T5bは、第1ノードN1と第1初期化電圧ラインIVL1との間に直列に接続され得る。
【0311】
[311]一方、各サブピクセルSPに含まれる7個のトランジスタDRT、T1~T6は、全てp型トランジスタ又はn型トランジスタであってもよい。あるいは、7個のトランジスタDRT、T1~T6のうち少なくとも1つは、p型又はn型トランジスタであり、残りは、n型又はp型トランジスタであってもよい。
【0312】
[312]例えば、7個のトランジスタDRT、T1~T6のうち、第1トランジスタT1は、n型トランジスタであり、残りの6個のトランジスタDRT、T2~T6は、p型トランジスタであり得る。
【0313】
[313]ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの内部キャパシタ(Internal Capacitor)である寄生キャパシタ(例えば、Cgs、Cgd)ではなく、駆動トランジスタDRTの外部に、意図的に設計した外部キャパシタ(External Capacitor)であり得る。
【0314】
[314]
図11は、本開示の実施形態による表示装置100において、第1光学領域OA1の一部の平面図であり、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに、下部シールドメタルBSMが配置された場合の平面図である。
【0315】
[315]
図11を参照すると、第1光学領域OA1は、複数の第1透過領域TA1と、非透過領域NTAとを含むことができる。
【0316】
[316]
図11を参照すると、非透過領域NTAは、第1光学領域OA1から複数の第1透過領域TA1を除く残りの領域であり得る。非透過領域NTAは、サブピクセルSPの発光領域EAと、サブピクセルSPの回路部SPCとを含むことができる。
【0317】
[317]例えば、サブピクセルSPの発光領域EAと、サブピクセルSPの回路部SPCとを重畳することができる。サブピクセルSPの発光領域EAが配置されるパターン及び形状は、サブピクセルSPの回路部SPCが配置されるパターン及び形状と異なってもよい。
【0318】
[318]他の例として、サブピクセルSPの発光領域EAと、サブピクセルSPの回路部SPCとは、重なり合わなくてもよい。
【0319】
[319]
図11を参照すると、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1の透過率を向上させるために、カソード電極CEをパターニングすることができる。このカソードパターニングによれば、カソード電極CEは、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにのみ配置され、第1透過領域TA1には、配置されないことがある。
【0320】
[320]
図11を参照すると、カソードパターニングに応じて、カソード電極CEは、複数の透過孔を有することができる。カソード電極CEの複数の透過孔は、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1に対応することができる。
【0321】
[321]
図11を参照すると、カソードパターニング時に、フレア不良を防止するために、第1透過領域TA1の各々が、円形に形成されるように、カソード電極CEの複数の透過孔のそれぞれは、円形にパターニングすることができる。
【0322】
[322]
図11を参照すると、カソードパターニング(Cathode Patterning)の場合、レーザ(Laser)を利用することができる。レーザを用いたカソードパターニング工程では、レーザを基板SUBの下から基板SUBに向けて照射することができる。このとき、発光素子ED、トランジスタDRT、T1~T6、又はキャパシタCstなどの素子が、レーザによって損傷(damage)され得る。
【0323】
[323]
図11を参照すると、カソードパターニング過程における素子の損傷防止のために、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAには、下部シールドメタルBSMが配置されることができる。
【0324】
[324]
図11を参照すると、トランジスタDRT、T1~T6の損傷を防止するために、下部シールドメタルBSMは、トランジスタの下部の全体に配置することができる。
【0325】
[325]下部シールドメタルBSMは、ストレージキャパシタCstの形成にも使用されるメタルであり得る。例えば、ストレージキャパシタは、下部シールドメタルBSM、アクティブ層、及びゲート金属層を用いることで、2つのキャパシタが接続された構造を有することができる。
【0326】
[326]ストレージキャパシタCstを形成するために、下部シールドメタルBSMが使用され、ストレージキャパシタCstを構成する2つのプレートのうち1つのプレートには、駆動電圧ELVDDが印加され得る。プレートでは、駆動電圧ELVDDが印加されるプレートが、下部シールドメタルBSMであり得る。
【0327】
【0328】
[328]第1光学領域OA1において、隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAには、2つ以上のサブピクセルSPが配置されることができる。第1光学領域OA1において、隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAには、2つ以上のサブピクセルSPの回路部SPCが配置されてもよい。
【0329】
[329]
図12の例によれば、第1光学領域OA1において、隣接する4つの第1透過領域TA1間の非透過領域NTAには、4つのサブピクセルSPが配置されることができる。第1光学領域OA1において、隣接する4つの第1透過領域TA1間の非透過領域NTAには、4つのサブピクセルSPの回路部SPC1、SPC2、SPC3、SPC4が配置され得る。
【0330】
[330]各サブピクセルSPが、
図9のような構造を有する場合、4つのサブピクセルSPの回路部SPC1、SPC2、SPC3、SPC4のそれぞれは、駆動トランジスタDRT、第1~第6トランジスタT1~T6、及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0331】
[331]以下では、4つのサブピクセルSPの回路部SPC1、SPC2、SPC3、SPC4において、第5トランジスタT5の観点から説明する。サブピクセルSPの駆動中の初期化期間の間、第5トランジスタT5は、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの電圧初期化に用いられるトランジスタである。
【0332】
[332]第3トランジスタT5は、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGである第1ノードN1と、第1初期化電圧ラインIVL1との間の接続をスウィッチすることができる。
【0333】
[333]第5トランジスタT5のゲートノードに、第2スキャンラインSCL[n-1]から供給される第2スキャン信号SCAN[n-1]が印加され得る。
【0334】
[334]第2スキャンラインSCL[n-1]及び第1初期化電圧ラインIVL1は、横方向に配置され、第1光学領域OA1を通過する第1横線HL1であり得る。
【0335】
[335]第2スキャンラインSCL[n-1]及び第1初期化電圧ラインIVL1は、第1光学領域OA1を通過するものの、第1光学領域OA1内の第1透過領域TA1を回避しながら配置することができる。
【0336】
[336]
図12を参照すると、第1光学領域OA1における隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAには、下部シールドメタルBSMが配置されることができる。
【0337】
[337]
図12を参照すると、第1光学領域OA1内に、複数の第1透過領域TA1を形成するためのカソードパターニング時に、レーザが、基板SUBの裏面に向かって照射されても、下部シールドメタルBSMによってレーザが遮断され、非透過領域NTAで、下部シールドメタルBSMの上に位置する素子(トランジスタ、キャパシタ、発光素子)のレーザによる損傷を防止することができる。
【0338】
[338]
図13は、第5トランジスタT5の構造を示す。
【0339】
[339]
図13を参照すると、第5トランジスタT5は、2つの部分トランジスタT5a、T5bからなるデュアルトランジスタであってもよい。
【0340】
[340]2つの部分トランジスタT5a、T5bのそれぞれのゲートノードは、電気的に接続され得る。2つの部分トランジスタT5a、T5bは、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGと、第1初期化電圧ラインIVL1との間に直列に接続されることができる。
【0341】
[341]第5トランジスタT5は、1つの第2スキャンラインSCL[n-1]と重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードNt5mとを含むデュアルトランジスタであってもよい。
【0342】
[342]例えば、
図13を参照すると、第5トランジスタT5は、第1初期化電圧ラインIVL1と電気的に接続された第1電極E1、駆動トランジスタDRTの第1ノードN1と電気的に接続された第2電極E2、及びアクティブ層ACTなどを含むことができる。
【0343】
[343]アクティブ層ACTは、第1導体化部CDa、第2導体化部CDb、第1チャネル領域CHa、第2チャネル領域CHb、及び接続導体化部CDcを含むことができる。第1チャネル領域CHa及び第2チャネル領域CHbは、導体化されていない半導体であり、第1導体化部CDa、第2導体化部CDb、及び接続導体化部CDcは、導体化された半導体であり得る。例えば、アクティブ層ACTは、酸化物半導体であり得る。
【0344】
[344]
図13を参照すると、第1導体化部CDaは、第1電極E1と電気的に接続され得る。第2導体化部CDbは、第2電極E2と電気的に接続され得る。
【0345】
[345]
図13を参照すると、第1チャネル領域CHaは、第1導体化部CDaと接続導体化部CDcとの間に位置することができる。第2チャネル領域CHbは、第2導体化部CDbと接続導体化部CDcとの間に位置することができる。
【0346】
[346]
図13を参照すると、接続導体化部CDcは、接続ノードNt5mに対応することができる。接続導体化部CDcは、第1チャネル領域CHaと第2チャネル領域CHbとの間に位置することができる。接続導体化部CDcは、第1初期化電圧ラインIVL1と重畳することができる。
【0347】
[347]
図13を参照すると、第1チャネル領域CHaと、第2チャネル領域CHbとは、1つの第2スキャンラインSCL[n-1]と共通に重畳することができる。第1チャネル領域CHaと、第2チャネル領域CHbと共通に重なる1つの第2スキャンラインSCL[n-1]は、第5トランジスタT5のゲート電極として機能することができる。
【0348】
[348]
図13を参照すると、第1電極E1は、第2スキャンラインSCL[n-1]と交差することができる。
【0349】
[349]
図13を参照すると、第1電極E1の一端は、第1導体化部CDaと電気的に接続され、第1電極E1の他端は、第1初期化電圧ラインIVL1と電気的に接続され得る。第1電極E1の一端と他端との間の部分は、第2スキャンラインSCL[n-1]と重なることができる。
【0350】
[350]
図14は、本開示の実施形態による表示装置100において、第1光学領域OA1の点灯実験の結果を示す。
【0351】
[351]
図14を参照すると、トランジスタDRT、T1~T6の損傷を防止するために、下部シールドメタルBSMは、トランジスタの下部の全体に配置されることができる。
【0352】
[352]下部シールドメタルBSMは、ストレージキャパシタCstの形成にも使用されるメタルであり得る。例えば、ストレージキャパシタは、下部シールドメタルBSM、アクティブ層、及びゲート金属層を用いて、2つのキャパシタが接続された構造を有することができる。
【0353】
[353]下部シールドメタルBSMが、ストレージキャパシタCstの形成に使用され、ストレージキャパシタCstを構成する2つのプレートのうち1つのプレートには、駆動電圧ELVDDが印加され得る。プレートでは、駆動電圧ELVDDが印加されるプレートが、下部シールドメタルBSMであり得る。
【0354】
[354]前述のように、下部シールドメタルBSMには、駆動電圧ELVDDが印加され得る。これにより、駆動電圧ELVDDが印加された下部シールドメタルBSMの上部に位置するトランジスタの閾値電圧が、シフトする現象が発生することがある。ここで、閾値電圧は、負方向(小さくなる方向)にシフトすることができる。
【0355】
[355]すなわち、第1光学領域OA1におけるトランジスタの下部に位置する下部シールドメタルBSMにより、第1光学領域OA1に配置された全てのトランジスタの固有特性値である閾値電圧が、負方向にシフトする現象が発生する可能性がある。特に、高温又は多湿の環境において、閾値電圧の負のシフト現象は、よりひどく発生する可能性がある。これにより、第1光学領域OA1における画質の低下を招くことがある。
【0356】
[356]特に、各サブピクセルSP内のトランジスタDRT、T1~T6のうち初期化駆動に用いられ、デュアルトランジスタで構成された第5トランジスタT5の閾値電圧に対する負のシフト現象が発生すると、該当サブピクセルSPの初期化駆動が、正常に進行せず、第1光学領域OA1での画質低下が深化され得る。
【0357】
[357]第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された下部シールドメタルBSMによって、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された複数のサブピクセルSPにおける第5トランジスタT5の閾値電圧が、負方向に大きくシフトした場合、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された複数のサブピクセルSPが、暗点化されることがある。
【0358】
[358]
図15a~
図15dは、本開示の実施形態による表示装置100において、第1光学領域OA1に配置された下部シールドメタルBSMのオープン構造の例示である。
【0359】
[359]本開示の実施形態による表示装置100について簡単に再度説明する。 表示装置100は、表示パネル110及び表示パネル110の下部に位置する第1光学電子装置11等を含むことができる。
【0360】
[360]表示パネル110は、表示領域DAと非表示領域NDAとを含むことができる。表示領域DAは、第1光学領域OA1と、第1光学領域OA1の外側に位置する一般領域NAとを含むことができる。第1光学領域OA1は、複数の発光領域EAと、複数の第1透過領域TA1とを含むことができる。一般領域NAは、複数の発光領域EAを含むことができる。
【0361】
[361]第1光学電子装置11は、表示パネル110の下部に位置し、第1光学領域OA1の少なくとも一部と重なってもよい。
【0362】
[362]表示パネル110は、第1光学領域OA1内の隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAに配置された2つ以上のサブピクセルSPをさらに含むことができる。
【0363】
[363]表示パネル110は、第1光学領域OA1内の隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAに配置された下部シールドメタルBSMをさらに含むことができる。
【0364】
[364]第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置される2つ以上のサブピクセルSPのそれぞれは、発光素子ED、2つ以上のトランジスタDRT、T1~T6、及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0365】
[365]
図15a~
図15dを参照すると、第1光学領域OA1における隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAにおいて、下部シールドメタルBSMは、少なくとも1つの開口部OPHを含むことができる。
【0366】
[366]下部シールドメタルBSMの少なくとも1つの開口部OPHは、2つ以上のサブピクセルSPのそれぞれに含まれる2つ以上のトランジスタDRT、T1~T6のうち特定のトランジスタの全部又は一部と重なり合うことができる。
【0367】
[367]例えば、特定のトランジスタは、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの第1ノードN1に、第1初期化電圧Vini1を伝達するための初期化トランジスタであり得る。
【0368】
[368]例えば、特定のトランジスタは、
図10のサブピクセルSPの回路部SPCに含まれる第5トランジスタT5を含むことができる。第5トランジスタT5は、初期化トランジスタであってもよい。
【0369】
[369]例えば、特定のトランジスタは、1つの第2スキャンラインSCL[n-1]と重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードNt5mとを含むデュアルトランジスタであってもよい。
【0370】
[370]本開示の実施形態による表示パネル110は、基板SUB、基板SUB上の下部シールドメタルBSM、下部シールドメタルBSM上のバッファ層、及びバッファ層上のトランジスタ層を含むことができる。
【0371】
[371]基板SUBは、表示領域DAと非表示領域NDAとを含み、表示領域DAは、第1光学領域OA1と、第1光学領域OA1の外側に位置する一般領域NAとを含むことができる。
【0372】
[372]ここで、下部シールドメタルBSMは、
図6及び
図7のライトシールド層LSに対応することができる。下部シールドメタルBSM上のバッファ層は、
図6及び
図7の第2アクティブバッファ層ABUF2に対応することができる。
【0373】
[373]第1光学領域OA1は、複数の発光領域EAと、複数の第1透過領域TA1とを含み、第1光学領域OA1の少なくとも一部は、基板SUBの下部に位置する第1光学電子装置11と重なり合うことができる。
【0374】
[374]第1光学領域OA1内の隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAには、2つ以上のサブピクセルSPが配置されることができる。
【0375】
[375]第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された2つ以上のサブピクセルSPのそれぞれは、発光素子ED、2つ以上のトランジスタDRT、T1~T6、及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0376】
[376]下部シールドメタルBSMは、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置され、少なくとも1つの開口部OPHを含むことができる。
【0377】
[377]下部シールドメタルBSMの少なくとも1つの開口部OPHは、2つ以上のサブピクセルSPのそれぞれに含まれる2つ以上のトランジスタのうち特定のトランジスタの全部又は一部と重なり合うことができる。
【0378】
[378]例えば、特定のトランジスタは、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの第1ノードN1に、第1初期化電圧Vini1を伝達するための初期化トランジスタであり得る。
【0379】
[379]例えば、特定のトランジスタは、
図10のサブピクセルSPの回路部SPCに含まれる第5トランジスタT5を含むことができる。第5トランジスタT5は、初期化トランジスタであってもよい。
【0380】
[380]例えば、特定のトランジスタは、1つの第2スキャンラインSCL[n-1]と重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードNt5mとを含むデュアルトランジスタであってもよい。
【0381】
[381]
図15a及び
図15bを参照すると、第1光学領域OA1における隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAにおいて、2つ以上のサブピクセルSPは、第1サブピクセルSP及び第2のサブピクセルSPを含むことができる。
【0382】
[382]
図15a及び
図15bを参照すると、第1光学領域OA1における隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAにおいて、下部シールドメタルBSMは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1と、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2とを横切る1つの開口部OPHを含むことができる。
【0383】
[383]
図15aを参照すると、1つの開口部OPHは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードNt5mと重なり合うことができ、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードNt5mと重畳することができる。
【0384】
[384]
図15aの1つの開口部OPHは、第2スキャンラインSCL[n - 1]及び第1初期化電圧ラインIVL1と重なり合うことができる。
【0385】
[385]
図15bを参照すると、1つの開口部OPHは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重なることができ、第2サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重なることができる。
【0386】
[386]
図15bを参照すると、1つの開口部OPHは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの接続ノードNt5mと未重畳され得、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2に含まれる特定のトランジスタの接続ノードNt5mと未重畳され得る。
【0387】
[387]
図15bの1つの開口部OPHは、第2スキャンラインSCL[n-1]と重なり、第1初期化電圧ラインIVL1と重ならないことがある。
【0388】
[388]
図15c及び
図15dを参照すると、第1光学領域OA1において隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAにおいて、2つ以上のサブピクセルSPは、第1サブピクセルSP及び第2サブピクセルSPを含むことができる。
【0389】
[389]
図15c及び
図15dを参照すると、第1光学領域OA1において、隣接する第1透過領域TA1間の非透過領域NTAにおいて、下部シールドメタルBSMは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1の一部と重なる第1開口部OPHと、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2の一部と重なる第2開口部OPHとを含むことができる。
【0390】
[390]
図15cを参照すると、第1開口部OPHは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードNt5mと重なり合うことができる。
【0391】
[391]
図15cを参照すると、第2開口部OPHは、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードNt5mと重なり合うことができる。
【0392】
[392]
図15cの第1開口部OPH及び第2開口部OPH等は、第2スキャンラインSCL[n-1]及び第1初期化電圧ラインIVL1と重畳することができる。
【0393】
[393]
図15dを参照すると、第1開口部OPHは、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重畳され得、第1サブピクセルSPの第1回路部SPC1に含まれる特定のトランジスタの接続ノードNt5mと未重畳され得る。
【0394】
[394]
図15dを参照すると、第2開口部OPHは、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重畳され得 、第2サブピクセルSPの第2回路部SPC2に含まれる特定のトランジスタの接続ノードNt5mと未重畳され得る。
【0395】
[395]
図15dの第1開口部OPH及び第2開口部OPH等は、第2スキャンラインSCL[n-1]と重畳することができ、第1初期化電圧ラインIVL1と重畳されないことがある。
【0396】
[396]
図16a及び
図16bは、下部シールドメタルBSMのオープン構造による第5トランジスタT5の接続ノードNt5mにおけるキャパシタCAPの構造を示す。
【0397】
[397]
図16aを参照すると、第5トランジスタT5において、第1初期化電圧ラインIVL1と重なる接続ノードNt5mがある点で、下部シールドメタルBSMの開口部OPHが存在する場合(
図15a、
図15c)、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mに、単一のキャパシタ構造を形成することができる。
【0398】
[398]ここで、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mは、第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcに相当する。第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcと、第1初期化電圧ラインIVL1とは、重畳されることができる。
【0399】
[399]
図16aを参照すると、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mが位置する点に、下部シールドメタルBSMの開口部OPHが存在する場合、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mである第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcと、第1初期化電圧ラインIVL1とは、重畳して第1キャパシタC1を形成することができる。
【0400】
[400]
図16bを参照すると、第5トランジスタT5において、第1初期化電圧ラインIVL1と重なる接続ノードNt5mがある点に、下部シールドメタルBSMの開口部OPHが存在しない場合(
図15b、
図15d)、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mに、デュアルキャパシタ構造を形成することができる。
【0401】
[401]ここで、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mは、第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcに相当する。第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcと第1初期化電圧ラインIVL1とは、重畳されることができる。
【0402】
[402]
図16bを参照すると、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mが位置する点で、下部シールドメタルBSMの開口部OPHが存在しない場合、すなわち、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mが位置する点で、下部シールドメタルBSMが存在する場合、第5トランジスタT5の接続ノードNt5mである第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcと第1初期化電圧ラインIVL1とは、重畳して第1キャパシタC1を形成することができる。
【0403】
[403]第5トランジスタT5の接続ノードNt5mである第5トランジスタT5のアクティブ層ACTにおける接続導体化部CDcと、下部シールドメタルBSMとは、重なり合って第2キャパシタC2を形成することができる。ここで、下部シールドメタルBSMには、駆動電圧ELVDDが印加され得る。
【0404】
[404]
図17は、本開示の実施形態による表示装置100において、第1光学領域OA1内に、第5トランジスタT5が配置された非透過領域NTAの断面図であり、
図18eは、本開示の実施形態による表示装置100において、第1光学領域OA1内に、第5トランジスタT5が配置されていない非透過領域NTAの断面図である。ただし、
図17、
図18a~
図18eは、
図7の垂直構造に下部シールドメタルBSMのオープン構造及び上部シールドメタルUSMが適用された断面図であり、
図7と同じ層の説明は、省略する。
【0405】
[405]表示パネル110は、下部シールドメタルBSMの少なくとも1つの開口部OPHと重なり、下部シールドメタルBSMが配置される層よりも高い層に位置する上部シールドメタルUSMをさらに含むことができる。
【0406】
[406]上部シールドメタルUSMは、下部シールドメタルBSMが配置される層よりも高い層に位置する様々な金属材料から構成することができる。
【0407】
[407]上部シールドメタルUSMは、下部シールドメタルBSMの少なくとも1つの開口部OPHを覆うことができるので、下部シールドメタルBSMの少なくとも1つの開口部OPHによって発生できるフレア現象及びヘイズ現象を軽減又は除去することができる。
【0408】
[408]
図17を参照すると、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにおいて、下部シールドメタルBSMは、第5トランジスタT5の全部又は一部と重なる開口部OPHを持つことができる。
【0409】
[409]
図17を参照すると、上部シールドメタルUSMは、下部シールドメタルBSMの開口部OPHと重なるタッチセンサメタルTSMを含むことができる。すなわち、上部シールドメタルUSMであるタッチセンサメタルTSMは、下部シールドメタルBSMの開口部OPHを覆うことができる。
【0410】
[410]
図17と異なり、タッチセンサメタルTSMの代わりに、ブリッジメタルBRGで、上部シールドメタルUSMを形成してもよい。すなわち、上部シールドメタルUSMであるブリッジメタルBRGが、下部シールドメタルBSMの開口部OPHを覆うことができる。
【0411】
[411]又は、タッチセンサメタルTSM及びブリッジメタルBRGを含むデュアルメタルで、上部シールドメタルUSMを形成することができる。すなわち、上部シールドメタルUSMであるタッチセンサメタルTSM及びブリッジメタルBRGが、下部シールドメタルBSMの開口部OPHを覆うことができる。
【0412】
[412]
図18a~
図18eを参照すると、上部シールドメタルUSMは、下部シールドメタルBSMよりも高い層に位置する様々な金属材料で構成することができる。
【0413】
[413]例えば、上部シールドメタルUSMは、ゲートメタルGM、ソース‐ドレインメタルSD1、SD2、アノード電極メタルAM、及び他の金属メタルTMのうち1つ以上を含み得る。
【0414】
[414]
図18aを参照すると、上部シールドメタルUSMは、トランジスタのゲート電極又はスキャンラインSCL[n - 1]、SCL[n]を構成するゲートメタルGMを含むことができる。
【0415】
[415]
図18bを参照すると、上部シールドメタルUSMは、第1層間絶縁膜ILD1上の金属パターンTMを含むことができる。
【0416】
[416]
図18cを参照すると、上部シールドメタルUSMは、トランジスタのソース電極及びドレイン電極を構成するための第1ソース‐ドレイン電極パターンSD1を含むことができる。
【0417】
[417]
図18dを参照すると、上部シールドメタルUSMは、トランジスタのソース電極又はドレイン電極を、アノード電極AEに接続するための第2ソース‐ドレイン電極パターンSD2を含むことができる。
【0418】
[418]
図18eを参照すると、上部シールドメタルUSMは、アノード電極AEを含むか、アノード電極AEを構成するアノードメタルAMを含むことができる。
【0419】
[419]
図19は、本開示の実施形態による表示装置100の一般領域NA及び第1光学領域OA1のそれぞれにおけるタッチセンサメタルの配置構造を示す。
【0420】
[420]
図20は、本開示の実施形態による表示装置100の第1光学領域OA1の内部でタッチセンサメタルの配置構造を拡大して示す。
【0421】
[421]前述のように、本開示の実施形態による表示装置100の表示パネル110は、一般領域NA及び第1光学領域OA1に含まれる複数の発光領域EAには、配置され、第1光学領域OA1内の複数の第1透過領域TA1に配置されないカソード電極CEと、カソード電極CE上に位置する封止層ENCAPとをさらに含むことができる。
【0422】
[422]前述のように、本開示の実施形態による表示装置100が、タッチセンシング機能を提供することができ、そのために、表示パネル110に内蔵されたタッチセンサTSを含む場合、
図7のような垂直構造を有することができる。この場合、本開示の実施形態による表示装置100の表示パネル110は、封止層ENCAP上に位置し、タッチセンサTSを構成するメッシュ状のタッチセンサメタルTSMをさらに含むことができる。
【0423】
[423]
図19を参照すると、一般領域NAにおいて、タッチセンサメタルTSMは、発光領域EAを回避してメッシュ状に配置することができる。これにより、表示パネル110に、タッチセンサTSが内蔵されていても、一般領域NAにおける発光効率の低下を防止することができる。
【0424】
[424]
図19を参照すると、第1光学領域OA1において、タッチセンサメタルTSMは、第1光学領域OA1内の複数の発光領域EAを回避して配置されるだけでなく、第1光学領域OA1内の複数の第1透過領域TA1を回避して配置することができる。これにより、第1光学領域OA1でタッチセンシングが可能となるともに、第1光学領域OA1における発光効率の低下及び透過率の低下を防止することができる。
【0425】
[425]
図19を参照すると、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMの密集度は、一般領域NAにおけるタッチセンサメタルTSMの密集度より小さくてもよい。
【0426】
[426]しかしながら、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMは、一般領域NAにおけるタッチセンサメタルTSMの線幅よりも広い線幅を有する部分を含むことができる。すなわち、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMの最大の線幅は、一般領域NAにおけるタッチセンサメタルTSMの最大の線幅より大きくてもよい。
【0427】
[427]これにより、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMの密集度が、一般領域NAにおけるタッチセンサメタルTSMの密集度よりも小さいにもかかわらず、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMによるタッチセンシングに必要なキャパシタンスは、一般領域NAにおけるタッチセンサメタルTSMによるタッチセンシングに必要なキャパシタンスと同様のレベルになり得る。したがって、第1光学領域OA1のタッチ感度を向上できる。
【0428】
[428]第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMの密集度と、一般領域NAにおけるタッチセンサメタルTSMの密集度との差を考慮して、
図19のケース1、ケース2、ケース3のように 、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMの最大の線幅を多様に調整することができる。
【0429】
[429]
図20を参照すると、第1光学領域OA1において、タッチセンサメタルTSMは、メッシュ状に構成することができる。したがって、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMは、交差領域IPAにおける交差部TSM_IPと、交差部TSM_IPとを連結するリンク領域LPAにおけるリンク部分TSM_LPを含むことができる。
【0430】
[430]
図20を参照すると、第1光学領域OA1において、タッチセンサメタルTSMにおいて、リンク部TSM_LPの線幅Wlpは、交差部TSM_IPの線幅Wipより大きくてもよい。
【0431】
[431]したがって、 第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMが、発光領域EA及び第1透過領域TA1を極力よく回避しながらも、第1光学領域OA1におけるタッチセンサメタルTSMによるタッチセンシングに必要なキャパシタンスは、一般領域(NA)におけるタッチセンサメタルTSMによるタッチセンシングに必要なキャパシタンスと最大限に類似のレベルになることができる。したがって、第1光学領域OA1の発光性能及びタッチ感度を最大限向上できる。
【0432】
[432]一方、第1光学領域OA1を通過する複数の第1横線HL1は、タッチセンサメタルTSMと一部重なり合うことができる。
【0433】
[433]
図21は、本開示の実施形態による表示装置100において、下部シールドメタルBSMのオープン構造が適用される前と後に、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの電圧と接続ノードNt5mの電圧の変動グラフである。
【0434】
[434]
図21を参照すると、サブピクセルSPの駆動期間は、初期化期間などを含むことができる。初期化期間中、第2スキャンラインSCL[n-1]に供給された第2スキャン信号SCAN[n-1]のローレベル電圧によって、第5トランジスタT5がターンオンされ得る。これにより、第1初期化電圧Vini1が、ターンオンされた第5トランジスタT5を介して、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGである第1ノードN1に印加され得る。
【0435】
[435]本開示の実施形態が適用される前に、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された下部シールドメタルBSMが、開口部OPHを有さない場合、第5トランジスタT5の閾値電圧が、負方向にシフトする現象が発生するようになり、初期化期間中、第5トランジスタT5は、正常なスイッチング動作を実行できない可能性がある。
【0436】
[436]これにより、接続ノードNt5mの電圧が、第1初期化電圧Vini1ほど十分低い電圧に低下することができず、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの電圧も、第1初期化電圧Vini1ほど十分低い電圧に落ちない可能性がある。
【0437】
[437]さらに、第2スキャン信号SCAN[n-1]が、ハイレベル電圧にライジングされて、第5トランジスタT5がターンオフされた後、ローレベル電圧の第1スキャン信号SCAN[n]が、第1スキャンラインSCL[n]に供給されることができる。これにより、ローレベル電圧の第1スキャン信号SCAN[n]によって、第2トランジスタT2、駆動トランジスタDRT、及び第1トランジスタT1が、ターンオンされることができる。
【0438】
[438]データラインDLに供給されたデータ電圧Vdataが、ターンオンされた第2トランジスタT2、駆動トランジスタDRT、及び第1トランジスタT1を介して、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGに印加され得る。これにより、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの電圧は、データ電圧Vdataによって上昇するようになる。
【0439】
[439]しかしながら、接続ノードNt5mの電圧は、前のタイミングで正常に低くならず、異常に高い値を有していたため、フローティング状態である接続ノードNt5mの電圧は、前のタイミングでの異常に高い電圧に、電圧変動量ΔV1だけ加算された電圧値を持つようになる。この電圧値は、非正常の電圧値である。
【0440】
[440]これに比べて、本開示の実施形態が適用され、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された下部シールドメタルBSMが、開口部OPHを有する場合、第5トランジスタT5の閾値電圧が、負方向にシフトする現象が防止され、初期化期間中に第5トランジスタT5は、正常のスイッチング動作を行うことができる。
【0441】
[441]これにより、接続ノードNt5mの電圧が、第1初期化電圧Vini1だけ十分低い電圧に低下することができ、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの電圧も、第1初期化電圧Vini1ほど十分低い電圧に落ちることができる。
【0442】
[442]また、第2スキャン信号SCAN[n-1]が、ハイレベル電圧にライジングされ、第5トランジスタT5がターンオフされた後、ローレベル電圧の第1スキャン信号SCAN[n]が、第1スキャン ラインSCL[n]に供給されることができる。これにより、ローレベル電圧の第1スキャン信号SCAN[n]によって、第2トランジスタT2、駆動トランジスタDRT、及び第1トランジスタT1が、ターンオンされることができる。
【0443】
[443]データラインDLに供給されたデータ電圧Vdataが、ターンオンされた第2トランジスタT2、駆動トランジスタDRT、及び第1トランジスタT1を介して、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGに印加され得る。これにより、駆動トランジスタDRTのゲートノードDRGの電圧は、データ電圧Vdataによって上昇するようになる。
【0444】
[444]しかしながら、接続ノードNt5mの電圧は、以前のタイミングに正常に低くなったため、フローティング状態である接続ノードNt5mの電圧は、前のタイミングでの電圧に、電圧変動量ΔV2だけ加算された電圧値を有するようになる。この電圧値は、正常の電圧値である。
【0445】
[445]
図22は、本開示の実施形態による表示装置100において、下部シールドメタルBSMのオープン構造が適用された第1光学領域OA1の点灯実験の結果を示す。
【0446】
[446]
図22を参照すると、本開示の実施形態によれば、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された下部シールドメタルBSMは、開口部OPHを有することができる。
【0447】
[447]このような下部シールドメタルBSMのオープン構造に応じて、ストレージキャパシタCstを形成するために、下部シールドメタルBSMに駆動電圧ELVDDが印加されても、駆動電圧ELVDDが印加された下部シールドメタルBSMの上部に位置する第5トランジスタT5の閾値電圧が、負の方向にシフトする現象が防止され得る。
【0448】
[448]下部シールドメタル(BSM)のオープン構造が適用されない場合の点灯実験の結果で(
図14)、負方向にシフトした閾値電圧を有する第5トランジスタT5が含まれた青色のサブピクセルSPが、暗点化されたことが確認された。
【0449】
[449]全ての点灯実験の環境は、同様に保たれるが、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAに配置された下部シールドメタルBSMが、第5トランジスタT5の全部又は一部と重なる開口部OPHを有するように設計した後、点灯実験を行った結果、
図22に示すように、第5トランジスタT5の閾値電圧負のシフトが防止され、当該サブピクセルSPの暗点化が防止されて、正常化できることが確認された。
【0450】
[450]一方、前述のように、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにおける下部シールドメタルBSMは、特定のトランジスタ(例えば、T5)の全部又は一部と重なる領域に、少なくとも1つの開口部OPHを持つオープン構造を有することができる。
【0451】
[451]第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにおける下部シールドメタルBSMのオープン構造は、一般領域NAにおいても同様に適用することができる。すなわち、一般領域NAにおいても、下部シールドメタルBSMが配置され、一般領域NAに配置された下部シールドメタルBSMは、一般領域NAにおける各サブピクセルSPの特定のトランジスタ(例:T5)に対応する領域に、少なくとも1つの開口部OPHを有することができる。
【0452】
[452]さらに、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにおける下部シールドメタルBSMのオープン構造は、一般領域NAにおいて適用されないか、又は別の方法で適用され得る。
【0453】
[453]例えば、下部シールドメタルBSMは、第1光学領域OA1及び第2光学領域OA2にのみ配置され、一般領域NAには、配置されなくてもよい。別の例として、下部シールドメタルBSMが一般領域NAに配置され、一般領域NAに配置された下部シールドメタルBSMには、開口部OPHがないことがある。別の例として、一般領域NAに配置された下部シールドメタルBSMの開口部OPHの位置、大きさ、又は形状などが、第1光学領域OA1内の非透過領域NTAにおける 下部シールドメタルBSMの開口部OPHの位置、大きさ、又は形状などとは異なることがある。
【0454】
[454]第1光学領域OA1だけでなく、第2光学領域OA2に対しても、下部シールドメタルBSMのオープン構造が同様に適用されることができる。すなわち、第2光学領域OA2内の非透過領域NTAにおける下部シールドメタルBSMは、特定のトランジスタ(例えば、T5)の全部又は一部と重なる領域に、少なくとも1つの開口部OPHを有するオープン構造を持つことができる。ただし、本明細書では、説明の便宜のために、第1光学領域OA1についてのみ説明した。
【0455】
[455]以上で説明した本開示の実施形態を簡単に説明すると、以下の通りである。
【0456】
[456]本開示の実施形態は、表示領域と非表示領域とを含み、表示領域は、光学領域と、光学領域の外側に位置する一般領域とを含み、光学領域は、複数の発光領域と複数の透過領域とを含み、一般領域は、複数の発光領域を含む表示パネル;及び表示パネルの下部に位置し、光学領域の少なくとも一部と重なる光学電子装置を含む表示装置を提供することができる。
【0457】
[457]表示パネルは、光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域に配置される2つ以上のサブピクセル;及び非透過領域に配置される下部シールドメタルをさらに含むことができる。
【0458】
[458]二つ以上のサブピクセルのそれぞれは、発光素子、2つ以上のトランジスタ、及びストレージキャパシタを含むことができる。
【0459】
[459]下部シールドメタルは、少なくとも1つの開口部を含み、少なくとも1つの開口部は、2つ以上のサブピクセルのそれぞれに含まれる2つ以上のトランジスタのうち特定のトランジスタの全部又は一部と重なり合うことができる。
【0460】
[460]特定のトランジスタは、駆動トランジスタの第1ノードに、第1初期化電圧を伝達するためのトランジスタであり得る。
【0461】
[461]特定のトランジスタは、1つのスキャンラインと重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードとを含むデュアルトランジスタであり得る。
【0462】
[462]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域では、2つ以上のサブピクセルは、第1サブピクセル及び第2サブピクセルを含むことができる。
【0463】
[463]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域では、下部シールドメタルは、第1サブピクセルの第1回路部と第2サブピクセルの第2回路部とを横切る1つの開口部を含むことができる。
【0464】
[464]一つの開口部は、第1サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードと重なり、第2サブピクセルの第2回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードと重なることができる。
【0465】
[465]また、1つの開口部は、第1サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重なり、第2サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重なることができ、第1サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの接続ノードと未重畳され得、第2サブピクセルの第2回路部に含まれる特定のトランジスタの接続ノードと未重畳され得る。
【0466】
[466]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域では、2つ以上のサブピクセルは、第1サブピクセル及び第2サブピクセルを含むことができる。
【0467】
[467]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域において、下部シールドメタルは、第1サブピクセルの第1回路部の一部と重なる第1開口部と、第2サブピクセルの第2回路部の一部と重なる第2開口部を含むことができる。
【0468】
[468]第1開口部は、第1サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードと重なり合うことができる。第2開口部は、第2サブピクセルの第2回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネル及び接続ノードと重なり合うことができる。
【0469】
[469]さらに、第1開口部は、第1サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重なり、第1サブピクセルの第1回路部に含まれる特定のトランジスタの接続ノードと未重畳され得る。第2開口部は、第2サブピクセルの第2回路部に含まれる特定のトランジスタの2つのチャネルと重なり、第2サブピクセルの第2回路部に含まれる特定のトランジスタの接続ノードと未重畳され得る。
【0470】
[470]表示パネルは、下部シールド金属の少なくとも1つの開口部と重なる上部シールド金属をさらに含むことができる。
【0471】
[471]表示パネルは、発光素子上の封止層及び封止層上のタッチセンサメタルをさらに含むことができる。タッチセンサメタルは、一般領域内の複数の発光領域を回避して配置することができ、タッチセンサメタルは、光学領域に含まれる複数の発光領域と複数の透過領域を回避して配置することができる。
【0472】
[472]上部シールドメタルは、タッチセンサメタルを含むことができる。
【0473】
[473]光学領域におけるタッチセンサメタルは、一般領域におけるタッチセンサメタルの線幅よりも広い線幅を有する部分を含み得る。
【0474】
[474]タッチセンサメタルは、交差部分と、該交差部分を連結するリンク部分とを含み、リンク部分の線幅は、交差部分の線幅よりも広いことがある。
【0475】
[475]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域に配置された2つ以上のサブピクセルのそれぞれは、発光素子を駆動するための回路部を含み得る。回路部は、第1ノード、第2ノード及び第3ノードを含み、発光素子を駆動するための駆動トランジスタ;駆動トランジスタの第1ノードと第2ノードとの間の接続を制御する第1トランジスタ;駆動トランジスタの第3ノードとデータラインとの間の接続を制御する第2トランジスタ;駆動トランジスタの第3ノードと駆動電圧ラインとの間の接続を制御する第3トランジスタ;駆動トランジスタの第2ノードと発光素子との間の接続を制御する第4トランジスタ;駆動トランジスタの第1ノードと第1初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第5トランジスタ;発光素子と第2初期化電圧ラインとの間の接続を制御する第6トランジスタ;及び駆動トランジスタの第1ノードと駆動電圧ラインとの間に接続されたストレージキャパシタを含むことができる。
【0476】
[476]特定のトランジスタは、第5トランジスタを含むことができる。
【0477】
[477]第5トランジスタは、第1初期化電圧ラインと電気的に接続された第1電極と、駆動トランジスタの第1ノードと電気的に接続された第2電極と、第1導体化部、第2導体化部、第1チャネル領域、第2チャネル領域、及び接続導体化部を含むアクティブ層とを含むことができる。
【0478】
[478]第1導体化部は、第1電極と電気的に接続することができる。第2導体化部は、第2電極と電気的に接続することができる。
【0479】
[479]第1チャネル領域は、第1導体化部と接続導体化部との間に位置することができる。第2チャネル領域は、第2導体化部と接続導体化部との間に位置することができる。
【0480】
[480]接続導体化部は、第1チャネル領域と第2チャネル領域との間に位置することができる。接続導体化部は、第1初期化電圧ラインと重畳されることができる。
【0481】
[481]第1の領域と第2チャネル領域とは、1つのスキャンラインと共通に 重畳されることができる。
【0482】
[482]本開示の実施形態は、表示領域と非表示領域とを含み、表示領域は、光学領域と、光学領域の外側に位置する一般領域とを含む基板;基板上の下部シールドメタル;下部シールドメタル上のバッファ層;バッファ層上のトランジスタ層を含む表示パネルを提供することができる。
【0483】
[483]光学領域は、複数の発光領域と複数の透過領域とを含み、光学領域の少なくとも一部は、基板の下に位置する光学電子装置と重なり合うことができる。
【0484】
[484]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域に、2つ以上のサブピクセルが配置され、2つ以上のサブピクセルのそれぞれは、発光素子、2つ以上のトランジスタ、及びストレージキャパシタを含むことができる。
【0485】
[485]下部シールドメタルは、非透過領域に配置され、少なくとも1つの開口部を含むことができる。
【0486】
[486]少なくとも1つの開口部は、2つ以上のサブピクセルのそれぞれに含まれる2つ以上のトランジスタのうち特定のトランジスタの全部又は一部と重なり合うことができる。
【0487】
[487]特定のトランジスタは、1つのスキャンラインと重なる2つのチャネルと、2つのチャネル間の接続ノードとを含むデュアルトランジスタであり得る。
【0488】
[488]光学領域内の非透過領域における下部シールドメタルが、少なくとも1つの開口部を有する下部シールドメタルのオープン構造は、一般領域においても同様に適用することができる。
【0489】
[489]なお、光学領域内の非透過領域における下部シールドメタルが、少なくとも1つの開口部を有する下部シールドメタルのオープン構造は、一般領域では適用されないか、又は別の方法で適用され得る。
【0490】
[490]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域では、2つ以上のサブピクセルは、第1サブピクセル及び第2サブピクセルを含むことができる。
【0491】
[491]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域では、下部シールドメタルは、第1サブピクセルの第1回路部と、第2サブピクセルの第2回路部とを横切る1つの開口部を含むことができる。
【0492】
[492]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域では、2つ以上のサブピクセルは、第1サブピクセルと第2サブピクセルとを含むことができる。
【0493】
[493]光学領域内の隣接する透過領域間の非透過領域において、下部シールドメタルは、第1サブピクセルの第1回路部の一部と重なる第1開口部と、第2サブピクセルの第2回路部の一部と重なる第2開口部とを含むことができる。
【0494】
[494]下部シールドメタルの少なくとも1つの開口部と重なり、下部シールドメタルが配置される層よりも高い層に位置する上部シールドメタルをさらに含むことができる。
【0495】
[495]光学電子装置は、カメラ及び感知センサのうち1つ以上を含み得る。
【0496】
[496]光学領域は、第1光学領域及び第2光学領域のうち1つであってもよい。
【0497】
[497]光学領域は、第1光学領域と第2光学領域との両方を含むことができる。この場合、第1光学領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数は、一般領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数より少なくてもよい。第2光学領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数は、第1光学領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数以上であり、一般領域内の単位面積当たりのサブピクセルの数より少なくてもよい。
【0498】
[498]本開示の実施形態による表示パネルは、画像を表示する表示領域と、画像を表示しない非表示領域とを含む基板と、表示領域に含まれ、複数のトランジスタと発光素子とを含むサブピクセル。表示領域に位置し、発光素子および複数のトランジスタのうちの第1のトランジスタと重なる下部シールドメタルを含む。
【0499】
[499]下部シールドメタルは、複数のトランジスタの中の第2のトランジスタと重なるが発光素子及び第1のトランジスタと重ならない開口を含む。表示領域は、光学電子機器と重なる光学領域と、光学領域の外側に位置する一般領域とを含むことができる。光学領域は、複数の発光領域と複数の透過領域とを含むことができる。複数の透過領域のうちの一対の透過領域の間にある光学領域の非透過領域に位置することができる。
【0500】
[500]以上で説明した本開示の実施形態によれば、カメラや感知センサなどの光学電子装置を、表示パネルの表示領域の下に設けることで、表示パネルの非表示領域を減らすことができ、表示装置の前面において、光学電子装置が露出されない表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0501】
[501]本開示の実施形態によれば、表示パネルの表示領域の下に位置する光学電子装置が、正常に光を受け取ることができる光透過構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0502】
[502]本開示の実施形態によれば、表示パネルの表示領域に含まれ、光学電子装置が重畳される光学領域において、正常のディスプレイ駆動となり得る表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0503】
[503]本開示の実施形態によれば、光学領域の透過率を高めながら、画像異常現象が防止できる下部シールドメタルのオープン構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0504】
[504]本開示の実施形態によれば、光学領域の透過率を高めながら、光学領域での画像異常現象が防止できる下部シールドメタルのオープン構造を有しながらも、光学領域におけるフレア(Flare)及びヘイズ(Haze)現象が防止できる上部シールド構造を有する表示装置及び表示パネルを提供することができる。
【0505】
[505]以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であろう。また、本開示に示された実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるので、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。