(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】予想されるイベントの通知
(51)【国際特許分類】
H04W 4/029 20180101AFI20240419BHJP
H04W 36/08 20090101ALI20240419BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20240419BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240419BHJP
【FI】
H04W4/029
H04W36/08
H04W88/18
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2022504605
(86)(22)【出願日】2020-01-31
(86)【国際出願番号】 EP2020052433
(87)【国際公開番号】W WO2021018418
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-03-24
(32)【優先日】2019-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】コンドルチ, マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】リュデン, ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】ソレンティーノ, ステファノ
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/081026(WO,A1)
【文献】特表2014-534742(JP,A)
【文献】特表2014-515222(JP,A)
【文献】特開2019-75073(JP,A)
【文献】Orange,Inter Access System Handover between 3GPP and non 3GPP Access Systems Alternate Solutions for section 7.8.3.4[online], 3GPP TSG-SA WG2#51 S2-060731,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_51_Denver/Docs/S2-060731.zip>,2006年02月17日,1-4頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善するための方法であって、前記方法が、
- 前記無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のユーザ機器に影響を及ぼす今度のネットワークイベントを予測するステップと、
- 前記予測されたネットワークイベントを、前記第1のユーザ機器にアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバに通知するステップとを含み、予測する前記ステップが、モバイルネットワークドメインにおける1つまたは複数のノードによって実施され、前記アプリケーションサーバに通知する前記ステップは、前記ネットワークイベントについて記述する情報をアプリケーション機能(AF)ノードにフォワーディングすることと、前記AFノードが、前記予測されたネットワークイベントを前記アプリケーションサーバに通知することとによって実施され、前記予測された今度のネットワークイベントがハンドオーバであり、前記ハンドオーバについて記述する前記情報が、イベント持続時間、予想されるタイミングおよび前記予測の精度のうちのいずれかである、
方法。
【請求項2】
前記予測されたネットワークイベントを前記アプリケーションサーバに通知する前記ステップが、前記予測されたネットワークイベントの可能性を示すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
- アプリケーション機能(AF)から、モバイルネットワークドメインにおける1つまたは複数のノードにおいて、1つまたは複数の予測されたネットワークイベントの通知についての要求を受信するステップをさらに含み、少なくとも、通知する前記ステップが前記要求に応答する、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
予測する前記ステップおよび/または通知する前記ステップが、通知についての前記要求中に含まれる以下の基準またはパラメータ、すなわち、
- イベントタイプ、
- 関心ユーザ機器、
- 関心アプリケーション、
- イベントについての地理的制約、
- イベントについての時間制約、
- イベントによって影響を及ぼされるキーパフォーマンスインジケータ(KPI)、
- ユーザ機器固有の基準、および
- 通知タイミング
のいずれかのうちのいずれか1つまたは複数に応じてフィルタ処理することを条件とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ方法が、アプリケーション機能(AF)ノードによって実施される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記予測されたネットワークイベントを前記アプリケーションサーバに通知する前記ステップが、前記予測されたネットワークイベントの可能性を示すことを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
第2のノードに、1つまたは複数の予測されたネットワークイベントの通知についての要求を送るステップをさらに含み、前記予測を受信する前記ステップが前記要求に応答する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記要求は、第1のノードにどのイベントが報告されるかをフィルタ処理する際に使用するための、以下の基準またはパラメータ、すなわち、
- イベントタイプ、
- 関心ユーザ機器、
- 関心アプリケーション、
- イベントについての地理的制約、
- イベントについての時間制約、
- イベントによって影響を及ぼされるキーパフォーマンスインジケータ(KPI)、
- ユーザ機器固有の基準、および
- 通知タイミング
のうちのいずれか1つまたは複数を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記予測されたネットワークイベントが、第1のユーザ機器の予測されたハンドオーバまたは前記第1のユーザ機器のためのコネクティビティの予測された一時的喪失を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスを改善するための方法であって、前記方法が、無線通信ネットワークにおいて動作する少なくとも第1のユーザ機器にアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバにおいて、
- 少なくとも前記第1のユーザ機器に影響を及ぼす予測された今度のネットワークイベントの通知を、前記ネットワークイベントについて記述する情報を受信することによって受信するステップと、
- 前記通知に応答して、前記アプリケーションサービスの動作および/または前記第1のユーザ機器の設定を調整するステップと
を含
み、
前記予測された今度のネットワークイベントがハンドオーバであり、前記ハンドオーバについて記述する前記情報が、イベント持続時間、予想されるタイミングおよび前記予測の精度のうちのいずれかである、方法。
【請求項11】
前記通知が、アプリケーション機能(AF)ノードから受信される、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記通知が、前記予測されたネットワークイベントの可能性を示し、前記調整することが、前記示された可能性に基づく、請求項10
または11に記載の方法。
【請求項13】
前記通知が、前記予測されたネットワークイベントの予想されるタイミングおよび/または予想される持続時間を示し、前記調整することが、前記予想されるタイミングおよび/または前記予想される持続時間に基づく、請求項10から
12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から
13のいずれか一項に記載の方法を実施するように適応されたネットワークノード。
【請求項15】
前記ネットワークノードが、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実施するように適応されたモバイルネットワークドメインノードである、請求項
14に記載のネットワークノード。
【請求項16】
前記ネットワークノードが、請求項5から
10のいずれか一項に記載の方法を実施するように適応されたアプリケーション機能ノードである、請求項
14に記載のネットワークノード。
【請求項17】
前記ネットワークノードが、請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法を実施するように適応されたアプリケーションサーバである、請求項
14に記載のネットワークノード。
【請求項18】
トランシーバ回路と、前記トランシーバ回路に動作可能に関連付けられ、請求項1から
13のいずれか一項に記載の方法を実施するように設定された、処理回路とを備える、ネットワークノード。
【請求項19】
少なくとも1つの処理回路上で実行されたとき、前記少なくとも1つの処理回路に、請求項1から
13のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項
19に記載のコンピュータプログラムを含んでいる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線ネットワーク通信の分野に関し、より詳細には、無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスを改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
車両アプリケーション(V2X)のためにまたは工場における機械の遠隔制御のために使用されるアプリケーションは、ビットレート、パケット遅延またはパケット誤り率に関する保証サービス品質(QoS)を必要とし得る。これは、車両ユーザ機器(UE)の元来のモビリティが少なくとも2つの含意を有する、V2Xアプリケーションにとって厄介である。第1に、移動しながら、UEは、チャネル条件変化およびネットワークイベント(たとえば、ハンドオーバ、コネクティビティの一時的喪失など)を経験することになる。第2に、ネットワーク負荷が、経時的におよび異なるロケーションにおいて変動し得る。これらの含意の両方が、V2X UEにとっての経験されるQoSに影響を及ぼし、したがって、V2Xアプリケーションが挙動し得るやり方(たとえば、遠隔制御アプリケーションがどのように車両を制御するか)に影響を及ぼし得る。
【0003】
1つの手法は、ネットワーク能力に関するアプリケーション認識(awareness)を向上させることによって、これらの問題点に対処する。モノのインターネット(IoT)使用事例は、この認識の例であり、(たとえば、オンおよびオフに切り替わるセンサーの場合)あるUEが到達可能であり得るかどうか、(たとえば、GPSなしの移動するセンサーの場合)UEがどこに位置するかを認識している(aware)ことが、重要である。3GPP TS29.122 V16.2.0は、アプリケーションがいくつかのイベントを監視することをサブスクライブする実現性をもたらした。3GPPによって規定されたイベントのリストが、
図1中の表において見つけられ得、表は監視タイプを示す。また、アプリケーションがサブスクライブすることができる異なるイベントが説明される。監視イベントサブスクリプションは、アプリケーションが、たとえば、報告の最大数または監視持続時間を指定することを可能にする。
【0004】
ネットワーク能力に関するアプリケーション認識を拡張する他の手法は、サービスについてのネットワーク知識を拡張するために、およびサービスがいくつかのネットワーク能力の可視性を有することを可能にするために、サービスとネットワークとの間の追加のおよび調節可能な情報の交換を含む。たとえば、ネットワーク情報は、サービスによって要求されるQoSがネットワークによってサポートされ得るかどうかを示し得、ここで、この情報は、リアルタイムまたは統計的データ分析から、あるいは所与の地理的エリアおよび時間ウィンドウにおけるネットワーク利用可能性およびサービス品質予測から、生じ得る。そのような情報は、たとえば、ある地理的エリアにおけるサポートされるQoSなど、ネットワーク能力に従ってサービスの挙動を適応させることによってなど、サービスの配信を最適化するためにサービスによって使用され得る。
文献WO2019/081026は、サービス品質(QoS)変化を通知するための技法を開示する。
文献「3rd Generation partnership Project;Technical Specification Group Services and System Aspects;Study of Enablers for Network Automation for 5G (Release 16)」、3GPP規格;技術報告;3GPP TR23.791、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、Mobile Competence Centre;650,Route des Lucioles;F-06921 Sophia-Antipolis Cedex;フランス、Vol.SA WG2、No.V16.2.0、2019年6月11日、1~124頁、XP051753968の参照もなされる。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で説明される実施形態は、無線通信システムにおいて動作する1つまたは複数のUEに影響を及ぼす今度のネットワークイベントを予測することと、予測されたネットワークイベントを、UEにアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバ(AS)に通知することとによって、無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善することを対象とする。特定のアプリケーション(たとえば、V2X)に関連するいくつかのネットワークイベント(たとえば、ハンドオーバ)が、推定/予測され、予想されるネットワーク挙動に関する関連するアプリケーションの認識を増加させるために、関連するアプリケーションに知らされ得る。これは、予想されるネットワークパフォーマンスを推定する際のタスクのうちの1つであり得る。固有のネットワークイベントを推定/予測するように設計されたアドホックアルゴリズムが、他のネットワーク機能性に対して、またアプリケーション挙動に対してそのイベントが有する影響を理解するために使用されるべき、より精密な情報を提供することも予想され得る。
【0006】
アプリケーションサービス側は、予測または予想されたネットワークイベントについて説明する情報から恩恵を受けることができる。これは、向上したアプリケーション適応をサポートし、アプリケーションサービスが誤挙動を回避するのを助けることになる。たとえば、ハンドオーバ中に、ユーザプレーン中断が、車両を遠隔制御するアプリケーションによって検出されることがある。アプリケーションが、これが「予想されるイベント」の「予想される挙動」を表すことと、中断が短い時間間隔持続することが予想されることとを認識していない場合、アプリケーションは、車両がそのコネクティビティを喪失したと考えることによって反応することができ、したがって、車両は、セーフモード動作(たとえば、激しい減速、緊急レーンに向かう移動、人間の運転者への切り替え)に切り替わることによって反応し得る。これは、アプリケーションが、予想されるイベントに関する情報を受信し、車両がそのコネクティビティを永続的に喪失することにならないことを認識させられるので、本明細書で説明される実施形態では回避され得る。予想されるネットワークイベントについて説明するそのような情報の利用可能性は、キーパフォーマンスインジケータ(KPI:key performance indicator)パフォーマンス推定および予測などのタスクがそれらの精度を改善するのを助けることができる。
【0007】
もちろん、本発明は、上記の特徴および利点に限定されない。当業者は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を見ると、追加の特徴および利点を認識されよう。
【0008】
第1の態様では、無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善するための方法であって、方法が、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のユーザ機器に影響を及ぼす今度のネットワークイベントを予測するステップと、予測されたネットワークイベントを、第1のユーザ機器にアプリケーションサービスを提供されたアプリケーションサーバに通知するステップとを含む、方法が提供される。
【0009】
上記は、第1のユーザ機器のキーパフォーマンスインジケータ(KPI)が影響を及ぼされ得ることと、したがって、また、通知するステップが、予測されたネットワークイベントについて説明する情報を考慮して予測されたキーパフォーマンスインジケータ(KPI)を、アプリケーションサーバに通知することを含むこととをも伴うことに、留意されたい。
【0010】
一例では、予測することは、モバイルネットワークドメインにおける1つまたは複数のノードによって実施され、アプリケーションサーバに通知することは、予測されたネットワークイベントについて説明する情報を、アプリケーション機能(AF)ノードにフォワーディングすることと、AFノードが、予測されたネットワークイベントをアプリケーションサーバに通知することとによって実施されるか、あるいは、ネットワークデータ分析機能(NWDAF)にフォワーディングすることであって、NWDAFが、予測されたネットワークイベントについて説明する情報を使用して、キーパフォーマンスインジケータ(KPI)を予測し、KPIが、アプリケーション機能(AF)ノードに提供される、NWDAFにフォワーディングすることと、AFノードが、予測されたキーパフォーマンスインジケータ(KPI)をアプリケーションサーバに通知することとによって実施される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】UEについてのKPI推定の一例を示す図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、予測されたネットワークの入力を考慮する、UEについてのKPI推定の一例を示す図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、予測されたネットワークイベントに関する情報のシグナリング図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、ネットワークノードのブロック図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、モバイルネットワークドメインとして働くネットワークノードにおける方法のためのフローチャートである。
【
図7】いくつかの実施形態による、AFとして働くネットワークノードにおける方法のためのフローチャートである。
【
図8】いくつかの実施形態による、ASとして働くネットワークノードにおける方法のためのフローチャートである。
【
図9】いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す図である。
【
図10】いくつかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータの一般化されたブロック図である。
【
図11】ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図12】ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図13】ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図14】ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図15】いくつかの実施形態による、モバイルネットワークドメインとして働くネットワークノードの機能的実装形態を示すブロック図である。
【
図16】いくつかの実施形態による、AFとして働くネットワークノードの機能的実装形態を示すブロック図である。
【
図17】いくつかの実施形態による、ASとして働くネットワークノードの機能的実装形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、発明概念の実施形態の例が示されている添付の図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態が以下でより十分に説明される。しかしながら、発明概念は、多くの異なる形態で具現され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本発明概念の範囲を当業者に十分に伝達するように提供される。これらの実施形態は相互排他的でないことにも留意されたい。一実施形態からの構成要素が、別の実施形態において存在する/使用されると暗に仮定され得る。本明細書で説明される2つまたはそれ以上の実施形態は、互いと組み合わせられ得る。実施形態は、LTEまたはNRに関して説明されるが、技法または選択が関連し得る他の無線アクセス技術において、適応され得る。
【0013】
QoSを満たすことに関して、3GPP TS23.502v15.2.0において、3GPPは、5G無線アクセスネットワーク(RAN)が、パケットデータユニット(PDU)セッションのアクティブQoSフローのための保証フロービットレート(GFBR:Guaranteed Flow Bit Rate)がもはや満たされ得ないことを5Gコア(5GC)に示す「通知制御」プロシージャを導入し、したがって、5GCが、5G-RANによって通信されるとすぐに、QoS能力の変化に(たとえば、QoSフローの修正または除去をトリガすることによって)反応することおよび/またはアプリケーション機能(AF)に知らせることの実現性を可能にした。通知をトリガすることのいくつかのプロアクティブ手法が導入されたが、そのような手法は、IoTアプリケーションの必要のみ(すなわち、UEがいつ到達可能であるか、およびUEがどこに位置するか)を考慮するように設計された監視イベントを伴った。したがって、監視イベントのリストは限定されており、他のイベントが、V2Xアプリケーションなどの他のアプリケーションにとって関心のあるものであり得る。さらに、監視されるイベントの通知は、あるイベントの実現に対する反応として起こり、すなわち、イベントが起こり、次いでそのイベントがアプリケーションに通知される。この手法は、(特に、あるアプリケーション適応が、数秒を要する、減速することなど、車両側の機械的反応を伴い得るV2Xアプリケーションを考慮すると)あるネットワークイベントに反応するようにアプリケーションの挙動を適応させるためのアプリケーションの能力を、限定し得る。
【0014】
いくつかの通知手法は、アプリケーションが、あるエリアにおいて達成可能なネットワークパフォーマンスを認識していることと、あるQoS変化が予想される場合、事前に通知されることと、変化の後にどのQoS/パフォーマンスが予想されるかに関して認識していることとを可能にする。とはいえ、考慮すべき一態様がある。予想されるQoSなどのパラメータ(最小の達成可能なビットレート、最大レイテンシなど)を推定/予測するとき、いくつかのネットワークイベント(たとえば、ハンドオーバ)が、そのような推定に関連付けられた精度を限定し得る。
【0015】
たとえば、
図2は、イベント通知器(event notifier)の入力を考慮することなしの、UEについてのキーパフォーマンスインジケータ(KPI)推定のタスクを示す。この例では、ある時間間隔(「予想されるKPI」としてマークされた、上部のプロット中の線)にわたるあるKPI(たとえば、達成可能なビットレート)の値の予想される発展を推定することを担当する、1つのネットワーク機能性がある。(予想されるKPIの推定精度を考慮する予想されるKPIの値の可能な範囲を示す、図の上部の近くのプロット中の点線によって表される)予想されるKPIの推定の精度に関する情報が、予想されるKPIに関連付けられる。この例では、簡単または実装実現可能性のために、このネットワーク機能性は、持続時間Tのある時間間隔を考慮して、KPI推定を実施する。このネットワーク機能性は、各々、持続時間Tの、複数の連続するウィンドウわたるKPIの値の予想される変動を推定する。この例では、この推定タスクについての関心UEは車両であり、車両は、移動しながら、前に第1の(青色)セルに接続され、後に第2の(緑色)セルに接続されることになる(すなわち、UEは、その軌道に沿ったハンドオーバを経験することになる)。
【0016】
図2では、KPI推定を担当する機能性が、関心時間間隔全体中の関心KPIおよび関連付けられた精度を推定し、考慮中の時間間隔の各時間ウィンドウTについて、予想されるKPI値を含んでいる通知を生成することが、わかり得る。この機能性は、UEが、第1のセルから第2のセルに移動するプロセスにおいて、推定されるKPIおよび関連付けられた精度がどのように発展することが予想されるかを考慮することによって、UEがアタッチされるセルを変更することになるということを考慮に入れる。特に、第1のセルから第2のセルに移動する時間が接近しているとき、予想されるKPIの精度は、ハンドオーバが正確にいつトリガされることになるかに関する不確実性、ハンドオーバの後にUEがアタッチされることになるターゲットセルに関する不確実性など、いくつかの理由により、(ハンドオーバのエリアに接近するときの、予想されるKPI推定のより大きい範囲によって示されるように)劣化し得ることに留意することができる。要するに、いくつかのネットワークイベントが、推定/予測タスクの精度に影響を与え、したがって、アプリケーション側の推定/予測された情報の効用を限定し得る(たとえば、精度があまりに低い)。
【0017】
本明細書で説明される実施形態は、無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善することを対象とする。例示的なアプリケーションは、エンドポイントが、リモートアプリケーションサーバ(AS)および(UEアプリとも呼ばれる)車両側のアプリケーションである、V2Xアプリケーションであり得る。アプリケーション機能(AF)の一例が、制御プレーンネットワーク機能であり得、制御プレーンネットワーク機能は、あるアプリケーションに関連し、ネットワーク公開機能(NEF)、ポリシ制御機能(PCF)またはネットワークデータ分析機能(NWDAF)など、モバイルネットワークのいくつかの機能と対話する。AFの役割は、関連付けられたアプリケーションの必要に従って妥当なプロシージャをトリガするために、モバイルネットワークと対話することである(たとえば、固有のQoS扱いをネゴシエートする、または固有のネットワークサービスを要求する)。その場合、インターフェース(通常、アプリケーション固有)が、AFと(通常、ASに)関連付けられたアプリケーションとの間にある。モバイルネットワークは、V2Xアプリケーションによって使用されるコネクティビティを提供し得る。モバイルネットワークは、無線アクセスネットワーク(RAN)と、コアネットワーク機能と、OAM(運用アドミニストレーション管理)システムとを備え得る。関心モバイルネットワークのターゲット機能は、NEF、NWDAF、セッション管理機能(SMF)およびPCFであり得る。本開示は5G用語(たとえば、AF、NEF、NWDAF、PCF)を使用するが、実施形態は4Gネットワークにも適用され得る。
【0018】
本明細書で説明される実施形態は、あるUEについてあるネットワークイベントが起こることが予想されるかどうかを推定するための機能性でモバイルネットワークの能力を拡張し、アプリケーション側からのイベント報告およびネットワーク側からの関連付けられた通知のネゴシエーションをサポートし得る。ネットワークイベントの例は、たとえば、ハンドオーバ、周波数間ハンドオーバ、RAT間ハンドオーバ、または一時的無線リンク障害を含み得る。アプリケーション観点から、ネットワークイベントは、アプリケーションが挙動するやり方に潜在的に影響を与えることがあり、その挙動を適応させるためのアプリケーション反応を必要とし得る、イベントを表し得る。したがって、アプリケーションは、そのようなネットワークイベントの予想される実現を認識していることから、恩恵を受けることができる。
【0019】
一実施形態では、モバイルネットワークは、あるUE(または、UEのグループ)についてあるネットワークイベントが起こることが予想されるかどうかを決定し、予想されるイベントの説明を含む情報を(1つまたは複数の)関心ネットワーク機能性に提供し得る。この機能性は、イベント通知器と呼ばれることがある。ターゲットネットワークイベントがハンドオーバである一例では、イベント通知器は、あるUEについてハンドオーバイベントが起こることが予想されるかどうかを確認し、ハンドオーバイベントが起こることが予想される場合、ハンドオーバイベントの説明を含む情報を関連するネットワーク機能性に提供する。
【0020】
イベント通知器は、通知タスクを実行するときにいくつかのイベント特徴を考慮し得、そのような特徴は、ベンダー/実装時固有であるか、あるいはオペレータのポリシまたは設定に従ってセットされるか、あるいは要求時にセットされるかのいずれかであり得る。イベントは、どの特定のイベントがタスクの目的であるかを示す、あるイベントタイプ(たとえば、ハンドオーバ)のものであり得る。イベントタイプは、異なるやり方で、たとえば、特定のイベントに関連付けられたあらかじめ規定されたコードに従って、または他のセマンティクスを使用することによって、表され得る。別のイベント特徴は地理的制約を含み得る。たとえば、機能性は、UEがある地理的エリアに位置するときのみ、有効にされる。別のイベント特徴は時間制約であり得る。機能性は、固有の時間間隔においてのみ有効にされ得、または機能性は、機能性が要求されてからある持続時間の間、有効にされ得る。イベント特徴は、タスクが、(1つまたは複数の)固有のUEと、潜在的に、UEに関連付けられたものの中の(1つまたは複数の)特定のアプリケーションをも考慮するなど、関心UEと関心アプリケーションとを含み得る。
【0021】
イベント特徴は、UE固有の情報/基準を含み得る。これは、たとえば、地理的ロケーションまたはネットワークロケーションまたはその両方の形態の、過去のUEロケーション、現在のUEロケーション、予想されるUEロケーション(またはこれらの任意の組合せ)に関する情報であり得る。この情報は、ロケーションおよび関連付けられたタイムスタンプのリストの形態のUEの予想される軌道、UE能力に関する情報などであり得る。イベントの予測および/または通知は、これらの基準のいずれか、ならびに本明細書で説明される他のイベント特徴のいずれかに関してフィルタ処理することを条件とし得る。
【0022】
イベント特徴は、通知固有の情報を含み得、これは、あるイベントが通知されることに関連するかどうかを機能性がどのように決定するかに関して固有の情報を表す。そのような情報は、アプリケーション固有である(すなわち、ターゲットUEがそれに関連付けられたアプリケーションに関連する)か、ベンダー-実装時固有であるか、またはモバイルネットワークオペレータ(MNO)のポリシに従ってセットされるかのいずれかであり得る。一例は、監視されるべきUEにとっての、またはUEが関連付けられたいくつかの特定のアプリケーションにとっての固有の関心KPIに関する情報(あるQoSパラメータを満たすこと、ユーザプレーンコネクティビティの利用可能性など)である。この場合、たとえば、機能性は、予想されるイベントが、関心UEについて(または、UEのアプリケーションのうちの1つについて)固有のKPIのうちの1つまたは複数に影響を与えるかどうかを決定する(たとえば、機能性は、ネットワークイベントが、アプリケーションのある関心QoSパラメータを満たす能力に影響を与えることが予想されるかどうかを確認する)。別の例は、場合によっては前の例と組み合わせた、イベント持続時間間隔に関する情報である。たとえば、機能性は、考慮中のイベントが、ある間隔よりも長く持続することが予想されるかどうかを決定する。別の例は、場合によっては前の例と組み合わせた、事前通知に関する情報である。たとえば、機能性は、あるイベントが起こることが予想されるかどうかを、ある時間だけ事前に決定することが可能であるべきである(たとえば、機能性は、ハンドオーバが20秒後に起こることが予想されると決定する)。
【0023】
イベント特徴は、ネットワーク情報および/または測定値を含み得る。これらは、たとえば、固有のネットワーク機能またはノードからの、あるいはOAMシステムからの固有のネットワーク測定値(たとえば、ネットワーク負荷、ネットワークパフォーマンス)であり得る。これらの測定値は、履歴、統計的、または予測された情報(またはこれらの任意の組合せ)の形態のものであり得る。イベント特徴は、サードパーティ情報および/または測定値をも含み得る。この情報は、たとえば、カバレッジマップなどの情報、天気予報に関する情報、交通負荷に関する情報または公共イベントに関する情報であり得る。
【0024】
上記で説明されたイベント特徴のリストを考慮することによって、あるネットワークイベントが起こることが予想されるという情報は、履歴ネットワークイベントに基づく情報(たとえば、ネットワークイベントが、その固有のロケーション/時間においてそのUEについて過去にすでに起こった)、統計的ネットワークイベントに基づく情報(たとえば、同様の能力をもつ他のUEが、その固有の時間/ロケーションにおいてネットワークイベントを経験した)、または予測されたネットワークイベントに基づく情報(たとえば、その固有の時間/ロケーションにおけるUEについて、ネットワークイベントが起こることになることが予測される)のいずれかであり得ることに留意されたい。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、イベント通知器(たとえば、モバイルネットワークドメインノード)は、何らかのイベント情報、いくつかの特徴を含んでいることがある情報を生成する。1つのそのような特徴は、どの特定のイベント(たとえば、ハンドオーバ)が予想されるかを示す、イベントタイプである。イベントタイプは、特定のイベントに関連付けられたあらかじめ規定されたコードに従って、または他のセマンティクスを使用することによってなど、異なるやり方で表され得る。
【0026】
別の特徴は、予想されるイベントにどの特定のタイプの通知が関連付けられるかを示す、通知タイプである。通知タイプの例は、履歴(これは、たとえば、ネットワークイベントが、過去にその固有のロケーション/時間においてそのUEについてすでに起こったので、ネットワークイベントが予想されることを示す)、統計的(これは、たとえば、ネットワークイベントが、その固有の時間/ロケーションにおいて同様の能力をもつ他のUEに対して過去にすでに発生したので、または、ネットワークイベントが、考慮中の場合と同様のUE固有の情報、通知固有の情報、サードパーティ情報/測定値を伴うオケージョンで過去に発生したので、ネットワークイベントが予想されることを示す)、または予測されたもの(これは、たとえば、現在のまたは予想されるネットワーク条件/測定値、UE固有の情報、通知固有の情報、サードパーティ情報/測定値を考慮すると、ネットワークイベントが、あるロケーション/時間において起こることが予想されることを示す)である。
【0027】
別の特徴は、予想されるイベントに関連付けられた精度(すなわち、予想されるイベントが起こる可能性がどのくらいあるか)を示す、イベント精度である。精度は、精度を測定する統計的やり方(たとえば、予想されるイベントが、同じ時間/ロケーションにおいて過去のケースの80%で起こった)、または、考慮中のネットワークイベントに関連付けられた測定値に関連付けられた、たとえば、標準偏差、分散、信頼区間(たとえば、0.9、0.95、0.99)としての他の手法を含む、異なるやり方で表され得る。ネットワークタイプの推定または予測について、精度は、推定/予測の推定される精度によって表され得る。
【0028】
別の特徴は、たとえば(将来の時間をも含む)開始時間/終了時間の形態でまたは開始時間+持続時間間隔の形態でイベントの予想される持続時間を示す、イベント持続時間である。たとえば、ネットワークイベントタイプがハンドオーバである場合、200msに等しいイベント持続時間は、ネットワークイベントハンドオーバ全体が200ms持続することが予想されることを示すであろう。最小持続時間、最大持続時間、または平均持続時間など、追加のイベント持続時間情報も、イベント持続時間フィールド中に含まれ得る。
【0029】
別の特徴は、イベントに関連付けられた追加情報を示す、イベント説明である。イベント説明の一例は、以下である。あるネットワークイベントが、いくつかのQoSパラメータを満たさないことなど、通知固有の情報に関連付けられると仮定すると、イベント説明は、通知固有の情報中に含まれるQoSパラメータのうちのどれがイベントにより満たされないことが予想されるかに関する情報を含み得る。あるネットワークイベントに関連付けられた通知固有の情報が、ユーザプレーンコネクティビティの利用可能性である、別の例では、イベント説明は、ネットワークイベントがユーザプレーンコネクティビティの利用可能性に影響を与えることが予想されるという情報を含み得る。これは、ユーザプレーンコネクティビティが利用可能でないことが予想される時間間隔などの情報を含み得る。たとえば、200msのイベント持続時間をもつハンドオーバイベントについて、イベント説明は、200msのこのウィンドウ内で、ユーザプレーンが50msの時間間隔の間利用可能でないことが予想されるという情報を含み得る。あるネットワークイベントに関連付けられた通知固有の情報が、いくつかのQoSパラメータを満たさないこととユーザプレーンコネクティビティの利用可能性とである、別の例では、イベント説明は、予想されるネットワークイベントが、ユーザプレーンコネクティビティの利用可能性に影響を与えるが、QoSパラメータを満たすことに影響を与えないことが予想されるという情報を含み得る。別の例では、イベント説明は、予想されるイベントが、(1つまたは複数の)あるUEまたは(1つまたは複数の)あるアプリケーションに影響を与えるかどうかを示し得る。イベント説明は、あるネットワークイベントに関連付けられたあらかじめ規定された説明情報を考慮しながら、あるいはイベントに関連付けられた履歴または統計的または予測された予想を考慮しながら、生成され得る。
【0030】
本明細書で説明される実施形態において導入されるイベント通知器は、既存のネットワーク機能(それらのうちのいくつかは、NWDAF、SMF、AMF、PCFであり得る)を含む、オペレータドメイン内のいくつかのロケーションにおいて、またはOAMシステムの機能性部分として、またはサードパーティアプリケーションの機能性として、または上記の任意の組合せとして実装され得る。いくつかのイベントに関連付けられたイベント通知器が、(たとえば、既存のネットワーク機能の機能性として)いくつかのロケーションにおいて実装されるか、または他のイベントに関連付けられた他のイベント通知器が、(たとえば、OAMシステムの機能性として)他のロケーションにおいて実装されるケースもあり得る。イベント通知器によって作り出されたイベント情報は、他の既存のネットワーク機能に(たとえば、PCF、NEF、あるいは直接またはPCFもしくはNEFを介してのいずれかでAFに)、またはOAMシステムに提供され得る。
【0031】
別の実施形態では、モバイルネットワークが機能性を実装し、ここで、イベント通知器は、ターゲットネットワーク機能性が、それ自体のタスクを実行するとき、予想されるイベント情報を考慮に入れることを可能にするために、この情報を提供することによって、別のネットワーク機能性(または、複数の他のネットワーク機能性)と対話する(すなわち、ネットワーク機能のタスク実行が、イベント通知器からの情報の受信によって修正される)。一例では、イベント通知器によって生成された情報を受信および利用するネットワーク機能性は、予想されるUEパフォーマンスまたは挙動を、たとえば、ターゲットKPIの形態(たとえば、達成可能なビットレート)で推定することを担当する。この実施形態では、ネットワーク機能性は、イベント通知器からのイベント情報が受信されたときに修正される、ある挙動を有する。イベント通知器と対話するネットワーク機能性は、既存のネットワーク機能(それらのうちのいくつかは、NWDAF、SMF、AMF、PCFであり得る)を含む、オペレータドメイン内のいくつかのロケーションにおいて、またはOAMシステムの機能性部分として、またはサードパーティアプリケーションの機能として実装され得る。さらに、ネットワーク機能性は、規格化されたまたはプロプライエタリのいずれかである、既存のまたは新しいネットワークインターフェースによって、イベント通知器と直接または間接的に対話することができる。
【0032】
図3は、
図2中の上記の例と比較されることになる、この実施形態の表現を示す。
図3では、
図2に示されている手法は、いくつかの実施形態に従って修正される。いくつかの実施例では、イベント通知器は、KPI推定を担当するネットワーク機能性に、予想されるイベントの(この例では、ハンドオーバの)情報を提供する。予想されるイベントに関する詳細な情報(たとえば、予想されるイベントがどのウィンドウ中で起こることが予想されるか)の利用可能性を仮定すれば、KPI推定器は、たとえば、ハンドオーバイベント中の推定のために使用される時間間隔を修正するために、この情報を考慮に入れる。
図3から、KPI推定は、ハンドオーバイベントが起こることが予想されるとき、通常の時間ウィンドウTに対してより短い時間ウィンドウを考慮して実施される(すなわち、KPIは、ハンドオーバイベント間隔中にKPIの発展を計算することなしに推定される)。結果として、KPI推定は、今やハンドオーバイベント情報の利用可能性から恩恵を受けることができ、すなわち、ハンドオーバイベントの前および後に、KPI推定は良好な精度で実行され、予想されたハンドオーバイベント中に、イベント通知器によって提供された情報は、その時間ウィンドウ中にそれが起こることが予想されることの必要な説明を提供する。
【0033】
別の実施形態では、モバイルネットワークは、ネットワーク機能(またはネットワーク機能性)が、(1つまたは複数の)予想されるネットワークイベントの通知を要求することを可能にし、また、モバイルネットワーク側のネットワークイベント通知を設定するために使用されるべき追加情報、および/またはネットワークイベント通知タスクのための入力として使用されるべき追加情報を提供する、機能性を実装する。
【0034】
一実施形態では、ネットワーク機能はAFであり、AFは、AFが関連付けられたアプリケーションの必要に従って、およびそのようなアプリケーションから取得された情報に従って、モバイルネットワークに、特定のネットワークイベントについて通知されることを要求し、ネットワークイベント通知のために使用されるべき情報のセットをモバイルネットワークに提供する。一例では、AFは、ターゲットネットワーク機能(たとえば、PCF、NWDAF、SMF、AMF、NEF、OAMシステム)または機能性(たとえば、イベント通知器)と直接対話することができるか、あるいは、AFは、NEFを介してターゲット機能/機能性と間接的に対話することができる。
【0035】
ある情報が、AFの要求中に含まれ得る。この情報は、前に説明されたように、イベントタイプ、関心UE、関心アプリケーション、地理的制約、時間制約、UE固有の情報、通知固有の情報、および/またはイベント精度を含み得る。
【0036】
別の実施形態では、モバイルネットワークは、ネットワーク機能(または機能性)から(1つまたは複数の)予想されるネットワークイベントの通知の要求を受信することと、ネットワークイベント通知のタスクを設定するためにおよび/またはネットワークイベント通知タスクのための入力として、要求内で提供された情報を使用して、受信された要求を処理することとを行うことが可能な機能性で拡張される。この機能性は、応答を生成するステップと、要求を生成したネットワーク機能(または機能性)に応答を送るステップとをも含むことができ、応答は、要求が受け付けられ、許可されたかどうかを示す。応答は、サポートされ得ない、要求中に含まれる固有の特徴に関する情報を含み得る。この実施形態の一例では、この機能性は、モバイルネットワークのネットワーク機能(たとえば、NEF、PCF、NWDAF)において実装されるか、または、予想されるネットワークイベントの通知の要求をAFから(直接またはNEFを介してのいずれかで)受信するネットワーク機能性(たとえば、イベント通知器)において実装される。要求の受信機は、要求を進行させながら、いくつかのアクションを実施する。これは、要求許可を含み得る。たとえば、要求を受信するネットワーク機能または機能性は、要求が許可され得るかどうかを、直接、またはPCFなどの他のネットワーク機能に接触することによってのいずれかで決定する。許可は、サブスクリプションまたはSLA情報に基づき得、要求が照会するUEを考慮し得る。
【0037】
要求の受信機は、要求中にリストされたネットワークイベントに関連付けられたイベント通知器に接触し、要求中に含まれる情報(または情報の部分)を提供し得る。イベント通知器は、要求がサポートされ得るかどうかを確認し、通知タスクのためのイベント特徴を設定するために情報を使用し得る。たとえば、前の実施形態に述べられているように、イベント通知器は、以下のようにセットされ得る、通知タスクを実行するときのいくつかのイベント特徴を考慮し得る。イベントタイプは、要求中に含まれるイベントタイプに従ってセットされ得る。関心UEおよび関心アプリケーションは、要求中に示されるものに従ってセットされ得る。地理的制約、時間制約、UE固有の情報および/または通知固有の情報も、要求中に示されるそれらのそれぞれの特徴にセットされ得る。たとえば、要求は、監視されるべきいくつかの固有のKPI(たとえば、いくつかのQoSパラメータを満たすこと、ユーザプレーンコネクティビティの利用可能性、イベント持続時間など)を示し得、この場合、たとえば、イベント通知器からの通知は、予想されるイベントが、リストされたKPIのうちの1つまたは複数に影響を与えるかどうかを決定することによって、駆動されるべきである。別の例では、要求が、事前通知に関する情報を含んでいる場合、イベント通知器は、イベントが起こることが予想される時間より、ある時間だけ事前に通知をトリガすることが可能になるために、そのタスクを設定するべきである。たとえば、イベント通知器は、ターゲットネットワークイベントが起こることが予想されるより20秒だけ事前に通知をトリガする。
【0038】
ネットワーク情報/測定値またはサードパーティ情報/測定値が、要求中に含まれるイベントタイプに従ってセットされ得る。たとえば、異なるイベントタイプが、予想されるネットワークイベントを推定するタスクを実施するために必要なサードパーティ情報/測定値の異なる設定を必要とし得る。イベント通知器は、要求される最小精度または所望の精度がサポートされ得るか否かを検証するために、要求中に含まれるイベント精度を考慮し得る。
【0039】
イベント通知器がそのタスクを実施するために必要なイベント特徴のうちのいくつかが要求中に含まれない場合、またはイベント通知器が要求中に示されている固有の特徴のセッティングをサポートすることができない場合、イベント通知器は、たとえば、ベンダー/実装セッティングまたはオペレータ固有のポリシ/設定に従って、あらかじめ規定されたセッティングを使用し得ることに留意されたい。
【0040】
要求について応答が提供され得る。たとえば、要求が認められたか否かを示し、要求中に含まれる情報に関して異なる設定を考慮して通知が実行されることになるかどうかをも示す、応答が提供される。
【0041】
別の実施形態では、モバイルネットワークは、イベント通知器によって生成された情報イベントを処理することと、予想されるネットワークイベントに関する情報を別のネットワーク機能(または機能性)に公開する(expose)(知らせる)こととを行うことが可能な機能性で拡張される。イベント情報は、イベント通知器によって生成されたように直接公開されるか、あるいは、たとえば、ベンダー/実装セッティングまたはオペレータ固有のポリシ/設定に従って実施され得る内部外部情報(internal-external information)の変換の処理ステップ時に公開されるかのいずれかであり得る。たとえば、何らかの情報が通知から除外され得(たとえば、関連しないか、またはオペレータポリシが何らかの情報が公開されることを回避するか、または一部の固有の加入者が、何らかの特定の情報を受信することを可能にされない)、または何らかの情報が修正され得る(たとえば、固有の値が範囲に変換される)。そのようなセッティングが、ネットワークイベントに関連付けられた通知固有の情報中に含まれていた場合、イベント通知器によって生成されるイベント情報は、イベントが起こることが予想されるより、ある時間だけ事前に生成され得ることに留意されたい。
【0042】
一例では、あるイベント通知器によって生成される予想されるネットワークイベントに関する情報は、PCF、NWDAF、NEF、AFなどのネットワーク機能に(直接またはNEFを介して)公開されるか、またはOAMシステムの機能性に公開され得る。イベント通知器からのイベント情報を考慮して生成された、公開されたイベント情報は、イベントタイプ、通知タイプ(たとえば、履歴、統計的、または予測された)、イベント精度、イベント持続時間、またはイベント説明を含み得る。イベント通知器からのそのような通知は、いくつかのやり方で起こり得、これは、たとえばAFの要求中に含まれる情報、あるいはオペレータまたはベンダー設定からの情報に依存し得ることに留意されたい。通知は、イベント通知器が今度のイベントを検出するとすぐに、またはイベントが起こることが予想されるより、ある時間だけ事前に送られ得る。同じイベントに関連付けられたいくつかの通知は、第1の通知の後に、予想されるイベント(または、予想されるイベントの関連付けられた説明および/または精度)が依然として有効であるかどうかをさらに通知するために、および/または予想されるイベント(または、予想されるイベントの関連付けられた説明および/または精度)のいくつかの変更を通知するために、送られ得る。
【0043】
別の実施形態では、モバイルネットワークと対話するネットワーク機能または機能性が、予想されるネットワークイベントに関する情報を受信することと、そのような情報を処理し、関連するUEの関連するアプリケーションに提供することとを行うことが可能な機能性で拡張される。
【0044】
一実装形態では、この実施形態は、モバイルネットワークによる予想されるイベントの公開された情報を受信するAFをターゲットにし、そのような情報を処理して、必要な情報を、AFが関連付けられたアプリケーションに提供し得る。たとえば、イベント説明フィールド中に含まれる情報に従って、AFは、予想されるイベントが、特定のUEまたはアプリケーションを参照し、モバイルネットワークから受信されたように直接、または(たとえば、データフォーマット変換のための)処理ステップ後にのいずれかで、妥当な情報(たとえば、イベントタイプ、通知タイプ、イベント精度、イベント持続時間、イベント説明)を、関連するUEの関連するアプリケーションに提供するかどうかを確認し得る。予想されるイベントに関する情報は、予想されるネットワーク挙動についてのアプリケーションの知識を向上させるために、および、必要な場合、予想されるイベントの実現により良く適合するための妥当なステップ(反応)をとるために、アプリケーションによって使用され得る。たとえば、ハンドオーバイベントがある時間ウィンドウにおいて予想され、イベント説明が、ユーザプレーンの利用不可能性が50msの間あり得ることを示す場合、たとえば、アプリケーションは、そのような情報を考慮に入れ、次いで、ハンドオーバが起こるときのユーザプレーン利用可能性の一時的喪失をコネクティビティの永続的喪失として解釈することを回避することができる。別の例では、ハンドオーバイベントがある時間ウィンドウにおいて予想され、イベント説明が、イベントにより、あるQoSパラメータ(たとえば、最小ビットレート)が満たされないことになることが予想されることを示す場合、アプリケーションは、より低いビットレートを生成するために、アプリケーションの設定(たとえば、パケット間生成間隔)を変更することによって反応し得る。これは、アプリケーションに関連付けられた車両の挙動において潜在的に反映され得る(たとえば、車両は、車両を減速しなければならない)。
【0045】
妥当な反応(たとえば、設定の変更)はまた、AFと対話するアプリケーション側(たとえば、アプリケーションサーバ)から通信の反対側(たとえば、車両側のアプリケーション)に提供され得る。
【0046】
図4は、本明細書で説明される異なる実施形態の例示的なシグナリング図である。AFは、予想されるネットワークイベントの通知の要求をモバイルネットワーク(たとえば、NEF、PCF、NWDAF)に送る。要求は、AFが関連付けられたアプリケーションの必要に従ってセットされる。AFは、要求中に以下のイベント特徴情報、すなわち、イベントタイプ、(1つまたは複数の)関心UE、(1つまたは複数の)関心アプリケーション、地理的制約、時間制約、UE固有の情報、通知固有の情報、および/またはイベント精度を追加する。
【0047】
AFからの要求の受信において、モバイルネットワークは要求を処理する。第1のステップとして、モバイルネットワークは、(たとえば、AFおよび関連付けられたUEが、予想されるネットワークイベントの通知を得ることを許可されるかどうかを、PCFに確認することによって)要求が許可され得るかどうかを確認する。モバイルネットワークは、要求がサポートされ得るがどうか、たとえば、イベント通知器が、要求中に含まれるイベント特徴をサポートするかどうかを確認するために、イベント通知器と対話する。イベント通知器は、ネットワークイベントタスクの特徴をセットするために、要求中に含まれるイベント特徴情報を使用する。
【0048】
モバイルネットワークは、要求がサポートされ得るかどうかの、イベント通知器からのフィードバック時に、AFに応答を提供する。イベント通知器は、特定の要求に関連付けられたイベント特徴を考慮して、イベント通知器の通知タスクを実施する。この例では、イベント通知器は、ターゲットネットワークイベントが起こることが予想されると推定する。イベント通知器は、任意のイベント特徴情報を含む、予想されるイベントに関連付けられたイベント情報を生成する。他のネットワーク機能/機能性は、イベント情報を(たとえば
図3に示されている)他の推定タスクに関する他の情報とマージするために、イベント通知器からの出力を使用し得る。
【0049】
イベント情報は、イベント通知器によって、モバイルネットワークの他のネットワーク機能、たとえばNEFに公開され、これは、情報変換を実施し、関連するAFにイベント情報を公開する。AFは、モバイルネットワークからイベント情報を受信し、そのような情報を変換し、要求中でアドレス指定された(1つまたは複数の)関連するUEの関連するアプリケーションに提供する。
【0050】
アプリケーションは、イベント情報に従って、アプリケーションの挙動を適応させ(たとえば、設定変更)、トリガされた設定変更について通信の反対側(すなわち、車両側のアプリケーション)に知らせる。
【0051】
本明細書で説明される実施形態は、特定のUEおよび/またはアプリケーションについて、あるネットワークイベントが起こることが予想されるかどうかを推定することが可能なネットワーク機能性を導入する。いくつかの実施形態では、この機能性は、予想されるネットワークイベントの説明を提供し、その説明は、ネットワークイベントが起こることが予想される時間間隔と、イベントが、関連するUE/アプリケーションにどのように影響を与えることになるかとに関する情報を含んでいる。そのような情報は、イベントが行われることが予想されるときに先立って生成され得る。一実施形態では、1つのアプリケーションが、何らかの特定のネットワークイベント通知と、通知生成のためのある特定のセッティングとを要求するために、また、ネットワークイベント通知タスクのために使用されるべき入力を提供するために、ネットワークと対話することができる。予想されるネットワークイベントに関する情報は、ネットワーク内の他の機能性によって、それらの推定/予測タスクを補完するために、および、必要な場合、予想されるイベントに従ってその挙動を適応させるための妥当な判断を行うのを助けるために使用され得る。
【0052】
上記で説明された複数の実施形態は、異なるネットワークエレメントのアクションを実施するように設定された1つまたは複数のネットワークノードによって行われ得る。あるネットワークエレメントが、アプリケーション機能(AF)と通信しているモバイルネットワークドメインを含み得る。別のネットワークエレメントが、アプリケーションサーバ(AS)であり得る。
図5は、そのような例示的なネットワークノード30を示す。ネットワークノード30は、5G新無線(New Radio:NR)ネットワークにおけるセルラネットワークアクセスノードとして動作するように設定され得るが、実施形態は、NRまたはただセルラ技術に限定されない。
【0053】
当業者は、各タイプのノードが、たとえば、処理回路32による実行のための適切なプログラム命令の修正および/または追加を通して、どのように、本明細書で説明される方法およびシグナリングプロセスのうちの1つまたは複数を行うように適応され得るかを容易に諒解するであろう。
【0054】
ネットワークノード30は、無線端末、他のネットワークアクセスノードおよび/またはコアネットワークの間の通信を容易にする。ネットワークノード30は、データおよび/またはセルラ通信サービスを提供するために、コアネットワーク中の他のノード、ネットワーク中の無線ノードおよび/または他のタイプのノードと通信するための回路を含む、通信インターフェース回路38を含み得る。ネットワークノード30は、アンテナ34およびトランシーバ回路36を使用して、無線デバイスと通信する。トランシーバ回路36は、送信機回路と、受信機回路と、関連付けられた制御回路とを含み得、それらはまとめて、セルラ通信サービスを提供するために、無線アクセス技術に従って信号を送信および受信するように設定される。
【0055】
ネットワークノード30は、トランシーバ回路36、およびいくつかの場合には、通信インターフェース回路38に動作可能に関連付けられた、1つまたは複数の処理回路32をも含む。処理回路32は、1つまたは複数のデジタルプロセッサ42、たとえば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはそれらの任意の混合を備える。より一般的には、処理回路32は、固定回路、または本明細書で教示される機能性を実装するプログラム命令の実行を介して特別に設定されたプログラマブル回路を備え得るか、あるいは固定およびプログラムされた回路の何らかの混合を備え得る。プロセッサ42は、マルチコアであり、すなわち、向上した性能、低減された電力消費、および複数のタスクのより効率的な同時処理のために利用される2つまたはそれ以上のプロセッサコアを有し得る。
【0056】
処理回路32はメモリ44をも含む。メモリ44は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコンピュータプログラム46および、随意に、設定データ48を記憶する。メモリ44は、コンピュータプログラム46のための非一時的ストレージを提供し、非一時的ストレージは、ディスクストレージ、ソリッドステートメモリストレージ、またはそれらの任意の混合など、1つまたは複数のタイプのコンピュータ可読媒体を備え得る。ここで、「非一時的」は、永続的、半永続的、または少なくとも一時的に永続的なストレージを意味し、不揮発性メモリ中の長期ストレージと、たとえば、プログラム実行のためのワーキングメモリ中のストレージとの両方を包含する。非限定的な例として、メモリ44は、処理回路32中にあり、および/または処理回路32とは別個であり得る、SRAM、DRAM、EEPROM、およびFLASHメモリのうちの任意の1つまたは複数を備える。メモリ44は、ネットワークアクセスノード30によって使用される任意の設定データ48をも記憶し得る。処理回路32は、たとえば、メモリ44に記憶された適切なプログラムコードの使用を通して、以下で詳述される方法および/またはシグナリングプロセスのうちの1つまたは複数を行うように設定され得る。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、ネットワークノード30の処理回路32は、無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善するモバイルネットワークドメインにおける1つまたは複数のノードとして動作するように設定される。処理回路32は、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のUEに影響を及ぼす今度のネットワークイベントを予測することと、予測されたネットワークイベントを、第1のUEにアプリケーションサービスを提供するASに通知することとを行うように設定される。
【0058】
処理回路32は、
図6中のフローチャートによって示されているような、対応する方法600を実施するように設定され得る。方法600は、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のUEに影響を及ぼす今度のネットワークイベントを予測すること(ブロック602)と、予測されたネットワークイベントを、第1のUEにアプリケーションサービスを提供するASに通知すること(ブロック604)とを含む。予測することは、モバイルネットワークドメインにおける1つまたは複数のノードによって実施され得、ASサーバの通知することは、予測されたネットワークイベントについて説明する情報をAFノードにフォワーディングすることであって、AFノードが、予測されたネットワークイベントをASに通知する、AFノードにフォワーディングすることによって実施され得る。予測されたネットワークイベントをアプリケーションサーバに通知することは、予測されたネットワークイベントの可能性を示すことを含み得る。通知することは、予測されたネットワークイベントの予想されるタイミングおよび/または予想される持続時間を示すことをも含み得る。予測されたネットワークイベントは、第1のUEの予測されたハンドオーバまたは第1のUEのためのコネクティビティの予測された一時的喪失を含み得る。
【0059】
方法600は、AFから、モバイルネットワークドメインにおける1つまたは複数のノードにおいて、1つまたは複数の予測されたネットワークイベントの通知についての要求を受信することを含み得、少なくとも、通知することは要求に応答する。予測することおよび/または通知することは、通知についての要求中に含まれる以下の基準またはパラメータ、すなわち、イベントタイプ、関心ユーザ機器、関心アプリケーション、イベントについての地理的制約、イベントについての時間制約、イベントによって影響を及ぼされるキーパフォーマンスインジケータ(KPI)、および通知タイミングのいずれかのうちのいずれか1つまたは複数に応じてフィルタ処理することを条件とし得る。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、ネットワークノード30の処理回路32は、AFとして動作するように設定される。したがって、処理回路32は、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のUEに影響を及ぼす今度のネットワークイベントの予測を受信することと、予測されたネットワークイベントを、第1のUEにアプリケーションサービスを提供するASに通知することとを行うように設定される。
【0061】
処理回路32は、
図7中のフローチャートによって示されているような、対応する方法700を実施するように設定され得る。方法700は、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のUEに影響を及ぼす今度のネットワークイベントの予測を受信すること(ブロック702)と、予測されたネットワークイベントを、第1のUEにアプリケーションサービスを提供するASに通知すること(ブロック704)とを含む。第1のノードはAFノードであり得る。
【0062】
予測されたネットワークイベントをASに通知することは、予測されたネットワークイベントの可能性を示すことを含み得る。通知することは、予測されたネットワークイベントの予想されるタイミングおよび/または予想される持続時間を示すことをも含み得る。予測されたネットワークイベントは、第1のユーザ機器の予測されたハンドオーバまたは第1のユーザ機器のためのコネクティビティの予測された一時的喪失を含み得る。
【0063】
方法700は、第2のノードに、1つまたは複数の予測されたネットワークイベントの通知についての要求を送ることを含み得、予測を受信することは要求に応答する。要求は、第1のノードにどのイベントが報告されるかをフィルタ処理する際に使用するための、以下の基準またはパラメータ、すなわち、イベントタイプ、関心ユーザ機器、関心アプリケーション、イベントについての地理的制約、イベントについての時間制約、イベントによって影響を及ぼされるキーパフォーマンスインジケータ(KPI)、および通知タイミングのうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、ネットワークノード30の処理回路32は、無線通信ネットワークにおいて動作する少なくとも第1のUEにアプリケーションサービスを提供するASとして動作するように設定される。処理回路32は、少なくとも第1のユーザ機器に影響を及ぼす予測された今度のネットワークイベントの通知を受信することと、通知に応答して、ASの動作および/または第1のUEの設定を調整することとを行うように設定される。
【0065】
処理回路32は、
図8中のフローチャートによって示されているような、対応する方法800を実施するように設定され得る。方法800は、少なくとも第1のUEに影響を及ぼす予測された今度のネットワークイベントの通知を受信すること(ブロック802)と、通知に応答して、アプリケーションサービスの動作および/または第1のUEの設定を調整すること(ブロック804)とを含む。通知は、AFノードから受信され得る。通知は、予測されたネットワークイベントの可能性を示し得、調整することは、示された可能性に基づく。通知は、予測されたネットワークイベントの予想されるタイミングおよび/または予想される持続時間をも示し得、調整することは、予想されるタイミングおよび/または予想される持続時間に基づく。
【0066】
図9は、いくつかの実施形態による、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク911とコアネットワーク914とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク910を含む通信システムを示す。アクセスネットワーク911は、NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局912a、912b、912cを備え、各々、対応するカバレッジエリア913a、913b、913cを規定する。各基地局912a、912b、912cは、有線接続または無線接続915を介してコアネットワーク914に接続可能である。カバレッジエリア913c中に位置する第1のUE991が、対応する基地局912cに無線で接続するか、または対応する基地局912cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア913a中の第2のUE992が、対応する基地局912aに無線で接続可能である。この例では複数のUE991、992が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局912に接続している状況に等しく適用可能である。
【0067】
通信ネットワーク910は、それ自体、ホストコンピュータ930に接続され、ホストコンピュータ930は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ930は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得るか、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク910とホストコンピュータ930との間の接続921、922が、コアネットワーク914からホストコンピュータ930まで直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク920を介して進み得る。中間ネットワーク920は、公衆ネットワーク、プライベートネットワークまたはホストされたネットワークのうちの1つ、あるいはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク920は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク920は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0068】
図9の通信システムは全体として、接続されたUE991、992のうちの1つとホストコンピュータ930との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続950として説明され得る。ホストコンピュータ930および接続されたUE991、992は、アクセスネットワーク911、コアネットワーク914、任意の中間ネットワーク920および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続950を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続950は、OTT接続950が通過する関与する通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局912は、接続されたUE991にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ930から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局912は、UE991から発生してホストコンピュータ930に向かう発信アップリンク通信の将来ルーティングに気づいている必要がない。
【0069】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、
図10を参照しながら説明される。通信システム1000では、ホストコンピュータ1010は、通信システム1000の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース1016を含む、ハードウェア1015を備える。ホストコンピュータ1010は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路1018をさらに備える。特に、処理回路1018は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、これらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1010は、ホストコンピュータ1010に記憶されるかまたはホストコンピュータ1010によってアクセス可能であり、処理回路1018によって実行可能である、ソフトウェア1011をさらに備える。ソフトウェア1011は、ホストアプリケーション1012を含む。ホストアプリケーション1012は、UE1030およびホストコンピュータ1010において終端するOTT接続1050を介して接続するUE1030など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション1012は、OTT接続1050を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0070】
通信システム1000は、通信システム中に提供される基地局1020をさらに含み、基地局1020は、基地局1020がホストコンピュータ1010およびUE1030と通信することを可能にするハードウェア1025を備える。ハードウェア1025は、通信システム1000の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース1026、ならびに基地局1020によってサーブされるカバレッジエリア(
図10に図示せず)中に位置するUE1030との少なくとも無線接続1070をセットアップおよび維持するための無線インターフェース1027を含み得る。通信インターフェース1026は、ホストコンピュータ1010への接続1060を容易にするように設定され得る。接続1060は直接であり得るか、あるいは接続1060は、通信システムのコアネットワーク(
図10に図示せず)を、および/または通信システムの外側の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局1020のハードウェア1025は、処理回路1028をさらに含み、処理回路1028は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局1020は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1021をさらに有する。
【0071】
通信システム1000は、すでに言及されたUE1030をさらに含む。UE1030のハードウェア1035は、UE1030が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続1070をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース1037を含み得る。UE1030のハードウェア1035は、処理回路1038をさらに含み、処理回路1038は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE1030は、UE1030に記憶されるかまたはUE1030によってアクセス可能であり、処理回路1038によって実行可能である、ソフトウェア1031をさらに備える。ソフトウェア1031は、クライアントアプリケーション1032を含む。クライアントアプリケーション1032は、ホストコンピュータ1010のサポートを伴って、UE1030を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ1010では、実行しているホストアプリケーション1012は、UE1030およびホストコンピュータ1010において終端するOTT接続1050を介して、実行しているクライアントアプリケーション1032と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション1032は、ホストアプリケーション1012から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続1050は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション1032は、クライアントアプリケーション1032が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0072】
図10に示されているホストコンピュータ1010、基地局1020およびUE1030は、それぞれ、
図10のホストコンピュータ1030、基地局1012a、1012b、1012cのうちの1つ、およびUE1091、1092のうちの1つと同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、
図10に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、
図12のものであり得る。
【0073】
図10では、OTT接続1050は、中間デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局1020を介したホストコンピュータ1010とユーザ機器1030との間の通信を示すために、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE1030からまたはホストコンピュータ1010を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続1050がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが、(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判断を行い得る。
【0074】
UE1030と基地局1020との間の無線接続1070は、対応する方法800とともに、無線デバイスおよびリレーノード30などのノードによって提供されるものなど、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示によるものである。本明細書で説明される実施形態は、向上したアプリケーション適応をサポートし、アプリケーションサービスが誤挙動を回避するのを助けることができる。これらの実施形態の教示は、OTT接続1050を使用してネットワークおよびUE1030のための信頼性、接続、データレート、容量、レイテンシおよび/または電力消費を改善し得る。
【0075】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1010とUE1030との間のOTT接続1050を再設定するための随意のネットワーク機能性がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続1050を再設定するためのネットワーク機能性は、ホストコンピュータ1010のソフトウェア1011においてまたはUE1030のソフトウェア1031において、またはその両方において実装され得る。実施形態では、OTT接続1050が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、あるいはソフトウェア1011、1031が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続1050の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局1020に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局1020に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能性は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ1010の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア1011、1031が、ソフトウェア1011、1031が伝搬時間、誤りなどを監視する間にOTT接続1050を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0076】
図11は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図9および
図10を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図11への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ1110において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1のステップ1110の随意のサブステップ1111において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ1120において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。随意の第3のステップ1130において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。随意の第4のステップ1140において、UEは、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0077】
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図9および
図10を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図12への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ1210において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ1220において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。随意の第3のステップ1230において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0078】
図13は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図9および
図10を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図13への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ1310において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、随意の第2のステップ1320において、UEはユーザデータを提供する。第2のステップ1320の随意のサブステップ1321において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第1のステップ1310のさらなる随意のサブステップ1311において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、随意の第3のサブステップ1330において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法の第4のステップ1340において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0079】
図14は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図9および
図10を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図14への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ1410において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。随意の第2のステップ1420において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。第3のステップ1430において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0080】
上記で詳細に説明されたように、本明細書で説明される技法は、たとえば、
図6~
図8のプロセスフロー図に示されているように、全体的にまたは部分的に、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるコンピュータプログラム命令を使用して実装され得る。これらの技法の機能的実装形態が、機能モジュールに関して表され得、ここで、各機能モジュールが、適切なプロセッサ中で実行するソフトウェアの機能ユニットに、または機能的デジタルハードウェア回路に、またはその両方の何らかの組合せに対応することが諒解されよう。
【0081】
図15は、無線通信デバイスからの無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善するためのモバイルネットワークドメインの例示的な機能モジュールまたは回路アーキテクチャを示す。機能的実装形態は、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のユーザ機器に影響を及ぼす今度のネットワークイベントを予測するための予測モジュール1502と、予測されたネットワークイベントを、第1のユーザ機器にアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバに通知するための通知モジュール1504とを含む。
【0082】
図16は、無線通信デバイスからの無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善するためのアプリケーション機能ノードの例示的な機能モジュールまたは回路アーキテクチャを示す。機能的実装形態は、無線通信システムにおいて動作する少なくとも第1のユーザ機器に影響を及ぼす今度のネットワークイベントの予測を受信するための受信モジュール1602と、予測されたネットワークイベントを、第1のユーザ機器にアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバに通知するための通知モジュール1504とを含む。
【0083】
図17は、無線通信デバイスからの無線通信システムにおけるアプリケーションパフォーマンスの予測可能性を改善するためのアプリケーションサーバの例示的な機能モジュールまたは回路アーキテクチャを示す。機能的実装形態は、少なくとも第1のユーザ機器に影響を及ぼす予測された今度のネットワークイベントの通知を受信するための受信モジュール1702と、通知に応答して、アプリケーションサービスの動作および/または第1のユーザ機器の設定を調整するための調整モジュール1704とを含む。
【0084】
例示的な実施形態
A1. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータは、
ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースであって、セルラネットワークが、無線インターフェースと処理回路とを有する基地局を備え、基地局の処理回路が、実施形態1から18を含む動作のいずれかを実施するように設定された、通信インターフェースと
を備える、通信システム。
A2. 基地局をさらに含む、実施形態A1に記載の通信システム。
A3. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、実施形態A1またはA2に記載の通信システム。
A4. ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
UEが、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように設定された処理回路を備える、
実施形態A1からA3のいずれか1つに記載の通信システム。
A5. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、基地局が、実施形態1から18のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、送信を始動することと
を含む、方法。
A6. 基地局においてユーザデータを送信することをさらに含む、実施形態A5に記載の方法。
A7. ユーザデータが、ホストコンピュータにおいて、ホストアプリケーションを実行することによって提供され、方法が、UEにおいて、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む、実施形態A5またはA6に記載の方法。
A8. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータは、ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備え、基地局は、基地局と通信し、実施形態1から18のいずれか1つに記載の動作を協働的に実施するように設定された、無線インターフェースと処理回路とを備える、通信システム。
A9. 基地局をさらに含む、実施形態A8に記載の通信システム。
A10. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、実施形態A8またはA9に記載の通信システム。
A11. ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
UEが、ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行し、それによりホストコンピュータによって受信されるべきユーザデータを提供するようにさらに設定された、
実施形態A8からA10のいずれか1つに記載の通信システム。
A12. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
ホストコンピュータにおいて、基地局から、基地局がUEから受信した送信から発生したユーザデータを受信することであって、基地局が、実施形態1から18のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
A13. 基地局において、UEからユーザデータを受信することをさらに含む、実施形態A12に記載の方法。
A14. 基地局において、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動することをさらに含む、実施形態A12またはA13に記載の方法。
【0085】
本発明概念の原理から実質的に逸脱することなしに、実施形態に対して多くの変形および修正が行われ得る。すべてのそのような変形および修正は、本発明概念の範囲内で本明細書に含まれるものとする。したがって、上記で開示された主題は、例示であり、限定するものではないと見なされるべきであり、実施形態の例は、本発明概念の趣旨および範囲内に入る、すべてのそのような修正、拡張、および他の実施形態をカバーするものとする。したがって、法によって最大限に許容される限りにおいて、本発明概念の範囲は、実施形態およびそれらの等価物の例を含む、本開示の最も広い許容可能な解釈によって決定されるべきであり、上記の詳細な説明によって制限または限定されるべきでない。