特許 7475444 骨格構造、電磁コイル及び電子膨張弁

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-04-18

(45)【発行日】2024-04-26

(54)【発明の名称】骨格構造、電磁コイル及び電子膨張弁

(51)【国際特許分類】

   H01F 27/32 20060101AFI20240419BHJP

   H01F 5/02 20060101ALI20240419BHJP

   H01F 27/29 20060101ALI20240419BHJP

【ＦＩ】

H01F27/32 150

H01F5/02 B

H01F27/29 N

【請求項の数】 10

(21)【出願番号】P 2022527925

(86)(22)【出願日】2020-12-22

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2023-03-20

(86)【国際出願番号】 CN2020138180

(87)【国際公開番号】W WO2021155718

(87)【国際公開日】2021-08-12

【審査請求日】2022-08-04

(31)【優先権主張番号】202010080004.0

(32)【優先日】2020-02-04

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

【前置審査】

(73)【特許権者】

【識別番号】515266108

【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司

【氏名又は名称原語表記】Ｚｈｅｊｉａｎｇ ＤｕｎＡｎ Ａｒｔｉｆｉｃｉａｌ Ｅｎｖｉｒｏｎｍｅｎｔ Ｃｏ．， Ｌｔｄ

【住所又は居所原語表記】Ｄｉａｎｋｏｕ Ｉｎｄｕｓｔｒｙ Ｚｏｎｅ， Ｚｈｕｊｉ， Ｚｈｅｊｉａｎｇ， Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】100079108

【弁理士】

【氏名又は名称】稲葉 良幸

(74)【代理人】

【識別番号】100109346

【弁理士】

【氏名又は名称】大貫 敏史

(74)【代理人】

【識別番号】100117189

【弁理士】

【氏名又は名称】江口 昭彦

(74)【代理人】

【識別番号】100134120

【弁理士】

【氏名又は名称】内藤 和彦

(74)【代理人】

【識別番号】100108213

【弁理士】

【氏名又は名称】阿部 豊隆

(72)【発明者】

【氏名】鄭 利峰

(72)【発明者】

【氏名】張 積友

(72)【発明者】

【氏名】陳 勇好

【審査官】木下 直哉

(56)【参考文献】

【文献】中国実用新案第２０５８２８０４５（ＣＮ，Ｕ）

【文献】特開２００４－１５３０７７（ＪＰ，Ａ）

【文献】中国実用新案第２０４０１０８７８（ＣＮ，Ｕ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０１Ｆ ２７／３２

Ｈ０１Ｆ ５／０２

Ｈ０１Ｆ ２７／２９

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

コイル（２１）を巻き付けるために使用される筒体（１０）と、
前記筒体（１０）の一端に設けられて、前記筒体（１０）に巻き付けられているコイル（２１）の位置を制限することに使用される第１の端板（３１）と、
前記筒体（１０）の他端に設けられて、前記筒体（１０）に巻き付けられているコイル（２１）の位置を制限することに使用される第２の端板（３２）と、
前記第１の端板（３１）の縁部に設けられて、ピン（２２）を取り付けるための差込孔を有する保持部（４０）と、
前記第１の端板（３１）の側面及び前記保持部（４０）の側面の両方に接続され、かつ、前記差込孔の軸線に対して斜めに設けられた外側面を有する遷移板（５０）と、
前記遷移板（５０）の外側面に設けられて、前記遷移板（５０）の外側面の長手方向に沿って、前記差込孔の軸線に対して斜めに延在している第１の防水部（５１）と、
前記保持部（４０）及び前記遷移板（５０）に延在する第２の防水部（４４）と、を含み、
前記第２の防水部（４４）の開口は、前記第２の端板（３２）を乖離する方向に向かって設けられ、
前記第２の防水部（４４）は、少なくともその一部が、前記第１の防水部（５１）の裏側に設けられている、
骨格構造。

【請求項2】

前記第１の防水部（５１）に垂直となる長手方向において、前記第１の防水部（５１）の断面はＶ型構造である、
請求項１に記載の骨格構造。

【請求項3】

前記第１の防水部（５１）は、凹溝構造であり、前記第１の端板（３１）の外側面には、第１の環状溝（３３）が設けられており、前記第１の環状溝（３３）は、前記第１の防水部（５１）と連通されている、
請求項１に記載の骨格構造。

【請求項4】

前記遷移板（５０）は、２つであり、２つの前記遷移板（５０）の各々は、前記保持部（４０）の両側に位置する、
請求項１に記載の骨格構造。

【請求項5】

前記保持部（４０）は、接続板（４１）と、間隔をおいて前記接続板（４１）に設けられた複数の接続ブロック（４２）と、を含み、前記複数の接続ブロック（４２）の各々に前記差込孔が１つ設けられており、前記接続板（４１）の側面は前記遷移板（５０）に接続されている、
請求項１に記載の骨格構造。

【請求項6】

前記保持部（４０）の前記第２の端板（３２）に向かう表面と前記保持部（４０）の側面との遷移位置には、面取り（４３）が設けられている、
請求項１に記載の骨格構造。

【請求項7】

前記第２の防水部（４４）は、複数であり、複数の前記第２の防水部（４４）は、平行に設けられている、
請求項１に記載の骨格構造。

【請求項8】

前記第２の防水部（４４）は、凹溝構造であり、前記第２の防水部（４４）の延伸方向は、前記差込孔の軸方向に垂直となり、前記第２の防水部（４４）は、少なくとも３つである、
請求項７に記載の骨格構造。

【請求項9】

骨格構造、コイル（２１）及び直線型のピン（２２）を含み、
前記骨格構造は、請求項１から８のいずれか一項に記載の骨格構造であり、前記コイル（２１）は、前記骨格構造の筒体（１０）に巻き付けられており、前記ピン（２２）は、前記骨格構造の保持部（４０）に設けられており、前記コイル（２１）は、前記ピン（２２）に接続されていて、
前記骨格構造が２つ、前記第１の端板どうしが対向して組み合わされ、複数の前記ピンが一つおきに高さを異ならせて位置している、
電磁コイル。

【請求項10】

請求項９に記載の電磁コイルを含む、電子膨張弁。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本出願は電磁コイルの技術分野に関し、具体的には、骨格構造、電磁コイル及び電子膨張弁に関する。

【背景技術】

【0002】

電子膨張弁における電磁コイルは、電子膨張弁の弁体を制御する動力駆動源である。電磁コイルの骨格構造にはコイルが巻き付けられており、コイルは骨格構造に設けられたピンに接続されている。具体的には、骨格構造は、筒体及び保持部を含み、コイルは筒体に巻き付けられており、ピンは保持部に設けられており、ピンと巻き付け接続されるように、コイルにおける一部のエナメル線は筒体からピンまで延在している必要がある。従来の骨格構造において、エナメル線の筒体からピンまで延在している部分は支持と保護が不足するため、製造及び使用時にこの部分のエナメル線が損傷又は断裂しやすく、製品の品質に影響を与える。また、製造時に骨格構造の縁部と封入材との融合が悪い場合、水のある環境では水がコイルに浸透して、コイルの故障又は安全上の問題を引き起こす。従って、従来の骨格構造は、更なる改善を必要とする。

【発明の概要】

【0003】

本出願は、従来の骨格構造を改善するために、骨格構造、電磁コイル及び電子膨張弁を提供する。

【0004】

上記の目的を実現するために、本出願の一態様によれば、本出願で提供される骨格構造は、コイルを巻き付けるために使用される筒体と、筒体の一端に設けられて筒体に巻き付けられているコイルの位置を制限することに使用される第１の端板と、筒体の他端に設けられて筒体に巻き付けられているコイルの位置を制限することに使用される第２の端板と、第１の端板の縁部に設けられてピンを取り付けるための差込孔を有する保持部と、第１の端板の側面及び保持部の側面の両方に接続され、かつ、差込孔の軸線に対して斜めに設けられた外側面を有する遷移板と、遷移板の外側面に設けられて遷移板の外側面の長手方向に沿って延在している第１の防水部と、を含む。

【0005】

更に、第１の防水部に垂直となる長手方向において、第１の防水部の断面はＶ型構造である。

【0006】

更に、第１の防水部は凹溝構造であり、第１の端板の外側面には、第１の環状溝が設けられており、第１の環状溝は、第１の防水部と連通されている。

【0007】

更に、遷移板は２つであり、２つの遷移板の各々は、保持部の両側に位置する。

【0008】

更に、保持部は、接続板と、間隔をおいて接続板に設けられた複数の接続ブロックと、を含み、複数の接続ブロックの各々に差込孔が１つ設けられており、接続板の側面は遷移板に接続されている。

【0009】

更に、保持部の第２の端板に向かう表面と保持部の側面との遷移位置には、面取りが設けられている。

【0010】

更に、骨格構造は、第２の防水部を更に含み、第２の防水部は、保持部及び遷移板に延在し、第２の防水部は、複数であり、複数の第２の防水部は、平行に設けられている。

【0011】

更に、第２の防水部は凹溝構造であり、第２の防水部の開口は、第２の端板を乖離する方向に向かって設けられ、第２の防水部の延伸方向は、差込孔の軸方向に垂直となり、第２の防水部は、少なくとも３つである。

【0012】

本出願の別の態様によると、骨格構造、コイル及びピンを含み、骨格構造は、上記の骨格構造であり、コイルは骨格構造の筒体に巻き付けられており、ピンは、骨格構造の保持部に設けられ、コイルは、ピンに接続されている電磁コイルを提供する。

【0013】

本出願の別の態様によると、上記の電磁コイルを含む電子膨張弁を提供する。

【0014】

本出願の技術態様を適用して提供される骨格構造は、筒体、第１の端板、第２の端板、保持部及び第１の防水部を含み、ここで、筒体はコイルを巻き付けるために使用され、第１の端板は筒体の一端に設けられて筒体に巻き付けられているコイルの位置を制限することに使用され、第２の端板は筒体の他端に設けられており、筒体に巻き付けられているコイルの位置を制限することに使用され、保持部は第１の端板の縁部に設けられてピンを取り付けるための差込孔を有し、第１の端板の側面及び保持部の側面はいずれも遷移板に接続され、遷移板は差込孔の軸線に対して斜めに設けられた外側面を有し、第１の防水部は遷移板の外側面に設けられて遷移板の外側面の長手方向に沿って延在している。この態様を採用すると、第１の端板と保持部の側面に遷移板が設けられているので、遷移板はエナメル線の筒体からピンまで延在している部分に対して支持と保護を提供でき、これによりエナメル線の損傷又は断裂を回避する。また、遷移板の外側面に第１の防水部を設けることにより、封入材で骨格構造を包む際に遷移板と封入材との融合効果を向上させることで、封止性を向上させ、水がコイルに浸入することを回避する。従って、上記の態様は、従来の骨格構造を改善し、骨格構造及び電磁コイルの信頼性と安全性を向上させた。

【図面の簡単な説明】

【0015】

本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するために用いられ、本出願に対する不当な限定を構成するものではない。

【0016】

【図1】本出願の実施例で提供された骨格構造の模式図を示す。

【図2】図１における骨格構造の部分拡大図を示す。

【図3】図１における骨格構造の上面図を示す。

【図4】図３における骨格構造の断面図を示す。

【図5】図４における骨格構造の部分拡大図を示す。

【図6】図１における骨格構造の他方の図を示す。

【図7】本出願の実施例で提供された電磁コイルの模式図を示す。

【図8】本出願の実施例で提供された電磁コイルの別の模式図を示す。

【0017】

ここで、上記の図面には以下の符号が含まれる。
１０ 筒体、２１ コイル、２２ ピン、２３ 射出構造、２４ スペーサ、３１ 第１の端板、３２ 第２の端板、３３ 第１の環状溝、３４ 第２の環状溝、３５ 位置決めブロック、４０ 保持部、４１ 接続板、４２ 接続ブロック、４３ 面取り、４４ 第２の防水部、５０ 遷移板、５１ 第１の防水部。

【発明を実施するための形態】

【0018】

以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様について明確且つ完全に説明する。説明した実施例は、本出願の実施例の一部にすぎず、実施例の全部ではないことは明らかである。以下の少なくとも１つの例示的な実施例に対する説明は、実際には単なる例示であり、本出願及びその適用又は使用に対するいかなる制限とされるものではない。当業者が、本出願における実施例に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例はいずれも本出願の保護範囲に属する。

【0019】

図面に示すように、本出願の実施例で提供される骨格構造は、コイル２１を巻き付けるために使用される筒体１０と、筒体１０の一端に設けられて筒体１０に巻き付けられているコイル２１の位置を制限することに使用される第１の端板３１と、筒体１０の他端に設けられて筒体１０に巻き付けられているコイル２１の位置を制限することに使用される第２の端板３２と、第１の端板３１の縁部に設けられてピン２２を取り付けるための差込孔を有する保持部４０と、第１の端板３１の側面及び保持部４０の側面の両方に接続され、かつ、差込孔の軸線に対して斜めに設けられた外側面を有する遷移板５０と、遷移板５０の外側面に設けられて遷移板５０の外側面の長手方向に沿って延在している第１の防水部５１と、を含む。

【0020】

本出願の技術態様で提供される骨格構造は、筒体１０、第１の端板３１、第２の端板３２、保持部４０及び第１の防水部５１を含み、ここで、筒体１０はコイル２１を巻き付けるために使用され、第１の端板３１は筒体１０の一端に設けられて筒体１０に巻き付けられているコイル２１の位置を制限することに使用され、第２の端板３２は筒体１０の他端に設けられて筒体１０に巻き付けられているコイル２１の位置を制限することに使用され、保持部４０は第１の端板３１の縁部に設けられてピンを取り付けるための差込孔を有し、第１の端板３１の側面及び保持部４０の側面はいずれも遷移板５０に接続され、遷移板５０は差込孔の軸線に対して斜めに設けられた外側面を有し、第１の防水部５１は遷移板５０の外側面に設けられて遷移板５０の外側面の長手方向に沿って延在している。この態様を採用すると、第１の端板３１と保持部４０の側面に遷移板５０が設けられているので、遷移板５０はエナメル線の筒体１０からピンまで延在している部分に対して支持と保護を提供でき、これによりエナメル線の損傷又は断裂を回避した。また、遷移板５０の外側面に第１の防水部５１を設けることにより、封入材で骨格構造を包む際に遷移板５０と封入材との融合効果を向上させることで、封止性を向上させ、水がコイル２１に浸入することを回避する。従って、上記の態様は、従来の骨格構造を改善し、骨格構造及び電磁コイルの信頼性と安全性を向上させた。

【0021】

本実施例において、第１の防水部５１に垂直となる長手方向において、第１の防水部５１の断面はＶ型構造である。第１の防水部５１の断面をＶ型構造に設定することで、溶融した封入材が浸入しやすくなり、融合効果と封止効果を向上させる。封入材は、プラスチックを採用して射出成形できる。本実施例における第１の防水部５１は、封入材との接触面積及び融合効果を向上させるために、凹溝構造又は突起構造を採用できる。

【0022】

具体的には、本実施例において、第１の防水部５１は凹溝構造であり、第１の端板３１の外側面に第１の環状溝３３を有し、第１の環状溝３３と第１の防水部５１とが連通されている。上記の配置により、封入材が第１の端板３１及び遷移板５０の側面を良好に包むことができるので、良好な封止効果が確保され、防水性能を向上させる。

【0023】

選択的に、第２の端板３２の外側面に第２の環状溝３４が設けられている。これにより、第２の環状溝３４と封入材との係合により封止効果を向上させる。第１の環状溝３３及び第２の環状溝は、いずれもＶ型構造であり、これにより溶融した封入材が浸入しやすくなり、融合効果と封止効果を向上させる。

【0024】

本実施例において、遷移板５０は２つであり、２つの遷移板５０の各々は、保持部４０の両側に位置する。これにより、２つの遷移板５０によりそれぞれ保持部４０の両側のエナメル線に対して支持と保護を提供できる。

【0025】

本実施例において、保持部４０は、接続板４１と、間隔をおいて接続板４１に設けられた複数の接続ブロック４２と、を含み、複数の接続ブロック４２の各々に差込孔が１つ設けられており、接続板４１の側面は遷移板５０に接続される。これにより、複数の接続ブロック４２に複数のピン２２を設けて線の連結を容易にすることができる。また、複数の接続ブロック４２を間隔をおいて接続板４１に設けて、接続板４１により支持と強度を高める役割を更に果たすことができる。

【0026】

本実施例において、保持部４０の第２の端板３２に向かう表面と保持部４０の側面の遷移位置には面取り４３が設けられている。面取り４３の配置により、エナメル線を巻き取る際にエナメル線が引っかかることなく、作業効率を向上させて製造しやすくなる。選択的に、面取り４３の長手方向は差込孔の軸方向に沿って延在している。保持部４０の側面は差込孔の軸方向に沿って延在している。

【0027】

本実施例において、骨格構造は、第２の防水部４４を更に含み、第２の防水部４４が保持部４０及び遷移板５０に延在し、第２の防水部４４は複数であり、複数の第２の防水部４４は平行に設けられる。第２の防水部４４の配置により、封入材の射出時に融合効果を向上でき、これにより封止効果及び防水効果を向上させる。本実施例において、第２の防水部４４は凹溝構造であり、第２の防水部４４の開口は第２の端板３２を乖離する方向に向かって設けられる。

【0028】

具体的には、第２の防水部４４の延伸方向は差込孔の軸方向に垂直となり、第２の防水部４４は少なくとも３つである。第２の防水部４４は、少なくとも３つに設けられ、且つＶ型構造であるので、封止効果を更に向上できる。第２の防水部は接続板４１に設けられている。

【0029】

選択的に、骨格構造は、位置決めブロック３５を更に含み、位置決めブロックは第１の端板３１又は第２の端板３２に突出して設けられている。位置決めブロック３５の配置により、組み立て時における骨格構造の位置決めが容易になる。

【0030】

本出願の別の実施例で提供されている電磁コイルは、骨格構造、コイル２１及びピン２２を含み、骨格構造は上記の骨格構造であり、コイル２１は骨格構造の筒体１０に巻き付けられており、ピン２２は骨格構造の保持部４０に設けられ、コイル２１はピン２２に接続されている。この態様を採用すると、第１の端板３１と保持部４０の側面に遷移板５０が設けられているので、遷移板５０はエナメル線の筒体１０からピンまで延在している部分に対して支持と保護を提供でき、これによりエナメル線の損傷又は断裂を回避した。また、遷移板５０の外側面に第１の防水部５１を設けることにより、封入材で骨格構造を包む際に遷移板５０と封入材との融合効果を向上させることで、封止性を向上させ、水がコイル２１に浸入することを回避する。従って、この態様は従来の骨格構造を改善し、骨格構造及び電磁コイルの信頼性と安全性を向上させた。

【0031】

選択的に、骨格構造は２つであり、２つの骨格構造の第１の端板３１は対向して設けられる。電磁コイルは、スペーサ２４を更に含み、スペーサ２４は２つの骨格構造の間に設けられている。上記の配置により、電磁コイルの組み立てと構造分布が容易になる。

【0032】

選択的に、電磁コイルは、射出構造２３を更に含み、射出構造２３は骨格構造及びコイル２１等の構造を包み、これにより絶縁、防水及び固定を実現できる。

【0033】

従来技術におけるピン２２は、通常Ｌ型であるため、ピン２２の占めるスペースが比較的大きく、ピン２２を包むために、射出構造２３のサイズは比較的厚くされるが、過度に厚い射出層は気孔が発生しやすく、コイルの絶縁性能が不良になってしまう。この課題を解決するために、選択的に、本実施例におけるピン２２は直線型であり、ピン２２を直線型に設定することで、ピン２２の占めるスペースが減少して、これにより射出構造２３の厚さを低減でき、気孔の発生を回避し射出の品質を向上させて製品の品質を向上させた。

【0034】

本出願の別の実施例は、上記の電磁コイルを含む電子膨張弁を提供する。上記の電磁コイルを採用することで、封止性が良好となり電子膨張弁の信頼性と安全性を向上させた。

【0035】

以上の説明は本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を限定するためのものではなく、当業者は本出願に対して各種の修正及び変更を行ってもよい。本出願の主旨及び原則内でなされた任意の修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に包含されるべきである。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】