(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】バッテリー装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20240419BHJP
【FI】
H02J7/02 H
(21)【出願番号】P 2022542423
(86)(22)【出願日】2021-10-12
(86)【国際出願番号】 KR2021014041
(87)【国際公開番号】W WO2022080829
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2022-07-11
(31)【優先権主張番号】10-2020-0132676
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ウク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ホン・キム
(72)【発明者】
【氏名】チュン・クウォン・カン
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-151682(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0203702(US,A1)
【文献】国際公開第2013/035176(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
H01M 10/42-10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリーセルと、
前記複数のバッテリーセルを管理するバッテリー管理システム(BMS)と、
前記複数のバッテリーセルが順番に前記バッテリー管理システム(BMS)に接続されるようにする接続制御部と、
を備え、
前記接続制御部は、該当のバッテリーセルを、下側のバッテリーセルの電位と前記該当のバッテリーセルの電位に応じて、バッテリー管理システム(BMS)に接続
し、
前記接続制御部は、一方向に最下側のバッテリーセルから最上側のバッテリーセルまで順番に前記バッテリー管理システム(BMS)と接続されるようにし、前記最下側のバッテリーセルが前記バッテリー管理システム(BMS)と直接的に接続されるようにし、
前記接続制御部は、任意のバッテリーセルがランダムに接続される場合に該当のバッテリーセルが前記バッテリー管理システム(BMS)と接続されず、かつ、順番に接続される場合に前記バッテリー管理システム(BMS)と接続されるようにする、バッテリー装置。
【請求項2】
前記接続制御部は、前記バッテリー管理システム(BMS)の実装された基板の上に実装されている、請求項
1に記載のバッテリー装置。
【請求項3】
前記接続制御部は、前記複数のバッテリーセルからそれぞれ延びた複数の接続端子と前記バッテリー管理システム(BMS)のIC接続端子との間に設けられている、請求項
2に記載のバッテリー装置。
【請求項4】
前記接続制御部は、複数のスイッチング部を備える、請求項
1に記載のバッテリー装置。
【請求項5】
前記複数のスイッチング部は、該当のバッテリーセルの電位を前記バッテリー管理システム(BMS)に印加するように、下側のバッテリーセルの電位と前記該当のバッテリーセルの電位に応じて駆動される、請求項
4に記載のバッテリー装置。
【請求項6】
前記接続制御部は
、最上側のバッテリーセルは一つのスイッチを介して前記バッテリー管理システム(BMS)と接続されるようにし、前記最下側のバッテリーセルと前記最上側のバッテリーセルとの間のバッテリーセルは二つのスイッチを介して前記バッテリー管理システム(BMS)と接続されるようにする、請求項
4に記載のバッテリー装置。
【請求項7】
前記最上側のバッテリーセルはP型電界効果トランジスター(FET)を介して前記バッテリー管理システム(BMS)と接続され、前記最下側のバッテリーセルと前記最上側のバッテリーセルとの間のバッテリーセルはP型電界効果トランジスター(FET)及びN型電界効果トランジスター(FET)を介して前記バッテリー管理システム(BMS)と接続される、請求項
6に記載のバッテリー装置。
【請求項8】
前記最下側のバッテリーセルと前記最上側のバッテリーセルとの間のバッテリーセルのP型電界効果トランジスター(FET)は、該当のバッテリーセルの電位を前記バッテリー管理システム(BMS)に伝達するように、下側のバッテリーセルの電位と前記該当のバッテリーセルの電位に応じて駆動されて、前記N型電界効果トランジスター(FET)は、接地電位と該当のバッテリーセルの電位に応じて駆動されて、前記P型電界効果トランジスター(FET)の初期電位を保持する、請求項
7に記載のバッテリー装置。
【請求項9】
前記P型電界効果トランジスター(FET)及び前記N型電界効果トランジスター(FET)とそれぞれ並列に接続されたダイオードをさらに備える請求項
8に記載のバッテリー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリー装置に係り、特に、バッテリーセルとバッテリー管理システム(BMS:Battery Management System)との接続に際して、BMSの電気的なダメージを防ぐことのできるバッテリー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
充放電可能な二次電池、つまり、バッテリー(battery)は、スマートフォンなどのモバイル機器のエネルギー源として広く用いられている。のみならず、バッテリーは、化石燃料を用いるガソリン車両、ディーゼル車両などによる大気汚染などを解決するための方案として提示される電気自動車、ハイブリッド電気自動車などのエネルギー源としても用いられている。
【0003】
バッテリーを用いるアプリケーションの種類は、バッテリーのメリットにより非常に多様化されており、今後は、今よりも多くの分野と製品にバッテリーが適用されることが見込まれる。
【0004】
バッテリーは、電極と電解液の構成により、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、リチウムポリマー電池などに分類され、中でも、電解液の漏液の可能性が低く、製造しやすいリチウムイオンポリマー電池の使用量が増えつつある。
【0005】
このように、バッテリーは様々な製品のエネルギー源として広く用いられているものの、各種の可燃性物質が内蔵されているが故に、過充電、過電流、その他の物理的な外部衝撃などにより発熱、爆発などのリスクがある。このような問題を防ぐために、過充電、過放電、過電流が生じたときに電流を遮断する保護回路、温度が上昇したときに抵抗が大幅に増加して電流を遮断する正温度係数素子(PTC素子:Positive Temperature Coefficient Element)、ガスの発生に伴って圧力が上昇したときに電流を遮断したりガスを排気したりする安全ベントなどの安全システムが備えられており、多数の電池モジュールが組み合わせられた構造からなるマルチセル構造の中大型電池パックには、過放電、過充電、過電流などから電池セルを保護するためのヒューズ、バイメタル、バッテリー管理システム(Battery Management System;BMS)などの安全システムが備えられている。
【0006】
BMSは、複数のバッテリーセルと電気的に接続される。このとき、バッテリーセルとBMSとの接続に際して、集積回路(IC)の内部的な相対電位及び絶対電位内圧値の影響によるICの損傷を防ぐために、BMSのセル接続端子に各バッテリーセルが電気的に接続されなければならない。すなわち、バッテリーセルとBMSの集積回路(IC)とが電気的に接続される過程においてICの接続端子ごとの内圧電圧値が異なってきて、ICが高圧により破壊されてしまうという問題が生じる虞がある。
【0007】
このような問題を解決するための従来の方式としては、ソルダーアイ(Solder eye)を適用してバッテリーセルとBMSとを物理的に先につないだ後、電気的に接続するような方式を採用してもよい。ここで、ソルダーアイ(Solder eye)とは、端子接続部材の上に絶縁部位が含まれているような構造であり、バッテリーセルの並べ替え過程においては電気的な接続が行われず、電極端子と端子接続部材との結合過程において電気的な接続が行われるようにする構造のことをいう。しかしながら、このような方式は、材料及び工程の追加により製造コストを高騰させてしまうという不都合がある。
【0008】
上記の問題を解決するための従来の他の方式としては、オペレーターが順番に合わせて半田付け(soldering)を行う方式を採用する。すなわち、低いバッテリーセルから高いバッテリーセルまで順番にBMSに接続しなければならない。例えば、下から上へと第1乃至第nのバッテリーセルが並べられている場合を想定すると、第1のバッテリーセルから第nのバッテリーセルまで順番にBMSに接続する。しかしながら、このような方式には、オペレーターの未熟による不良の発生可能性が存在する。すなわち、低いバッテリーセルから順番に半田付けされない場合、ランダムにBMSのICにセル電源が供給されてICに電気的なダメージが生じることが懸念される。つまり、ICの動作のための電源はバッテリーセルから供給されるが、グランドを先に接続しないか、例えば、第1乃至第nのバッテリーセルのうち、途中から接続してしまうと、ICの入力ピンに4.2V以上の電圧が印加されてはいけないにも関わらず、二つ以上のバッテリーセルが接続されて、許容電圧以上の電圧がICに印加されてしまい、その結果、電気的なダメージを被ってしまう。電気的なダメージは、電流もしくは電圧が許容値以上に印加されてICに故障を引き起こしてしまう。
【0009】
これに関連して知られている先行技術文献としては、特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、バッテリーセルとBMSとの電気的な接続が順次に行われるバッテリー装置を提供する。
【0012】
本発明は、スイッチング回路を備えて下側のバッテリーセルの電圧が入力されなければ、該当(corresponding)のバッテリーセルの電圧がBMSに入力される経路を自動的に遮断するバッテリー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様に係るバッテリー装置は、複数のバッテリーセルと、前記複数のバッテリーセルを管理するBMSと、前記複数のバッテリーセルが順番に前記BMSに接続されるようにする接続制御部と、を備え、前記接続制御部は、下側のバッテリーセルの電位と該当のバッテリーセルの電位に応じて該当のバッテリーセルをBMSに接続する。
【0014】
前記接続制御部は、一方向に最下側のバッテリーセルから最上側のバッテリーセルまで順番にBMSと接続されるようにする。
【0015】
前記接続制御部は、任意のバッテリーセルがランダムに接続される場合に該当のバッテリーセルはBMSと接続されず、かつ、順番に接続される場合にBMSと接続されるようにする。
【0016】
前記接続制御部は、前記BMSの実装された基板の上に実装される。
【0017】
前記接続制御部は、前記複数のバッテリーセルからそれぞれ延びた複数の接続端子とBMSのIC接続端子との間に設けられる。
【0018】
前記接続制御部は、複数のスイッチング部を備える。
【0019】
前記複数のスイッチング部は、下側のバッテリーセルの電位と該当のバッテリーセルの電位に応じて駆動されて、該当のバッテリーセルの電位をBMSに印加する。
【0020】
前記接続制御部は、最下側のバッテリーセルがBMSと直接的に接続されるようにし、最上側のバッテリーセルは一つのスイッチを介してBMSと接続されるようにし、最下側のバッテリーセルと最上側のバッテリーセルとの間のバッテリーセルは二つのスイッチを介してBMSと接続されるようにする。
【0021】
最上側のバッテリーセルはP型電界効果トランジスター(FET)を介してBMSと接続され、最下側のバッテリーセルと最上側のバッテリーセルとの間のバッテリーセルはP型FET及びN型FETを介してBMSと接続される。
【0022】
最下側のバッテリーセルと最上側のバッテリーセルとの間のバッテリーセルのP型FETは、下側のバッテリーセルの電位と該当のバッテリーセルの電位に応じて駆動されて、該当のバッテリーセルの電位をBMSに伝達し、N型FETは接地電位と該当のバッテリーセルの電位に応じて駆動されて、上側のバッテリーセルのP型FETの初期電位を保持する。
【0023】
前記バッテリー装置は、前記P型FET及び前記N型FETとそれぞれ並列に接続されたダイオードをさらに備える。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、バッテリーセルの接続端子とBMSのIC接続端子との間に接続制御部を設け、接続制御部によりバッテリーセルが順次にBMSに接続されるようにすることができる。すなわち、接続制御部は、順番の低いバッテリーセルから順番の高いバッテリーセルへと、すなわち、低い順番から高い順番へと順番通りにBMSのICと接続することができる。なお、順番に接続されずに任意のバッテリーセルがランダムに接続される場合に該当のバッテリーセルはBMSと接続されず、順番に接続される場合にのみBMSと接続されることが可能になる。
【0025】
したがって、ソルダーアイ(Solder eye)を適用しなくても済むことから、製造コストの高騰の問題を防ぐことができる。なお、たとえ、オペレーターが順番に合わせて半田付け(soldering)を行う場合であっても、オペレーターの未熟による不良の発生、すなわち、BMSのICへの電気的なダメージを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係るバッテリー装置のブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るバッテリー装置の一部回路図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るバッテリー装置の駆動方法を説明するための概略図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るバッテリー装置の駆動方法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態をより詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るバッテリー装置の構成を説明するためのブロック図である。なお、
図2は、本発明の一実施形態に係るバッテリー装置の一部回路図であって、バッテリー装置を構成する接続制御部を説明するための回路図である。
【0029】
図1を参照すると、本発明の実施形態に係るバッテリー装置は、複数のバッテリーセル110~140を備えるバッテリー100と、バッテリー100を管理するBMS200と、BMS200内に設けられ、バッテリーセル110~140が順番にBMS200に接続されるようにする接続制御部300と、を備えていてもよい。
【0030】
1.バッテリー
バッテリー100は、電力消耗装置にエネルギーを提供して電力消耗装置を駆動する電気エネルギー源である。ここで、電力消耗装置としては、スマートフォンなどのモバイル機器、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などが挙げられる。バッテリー100は、少なくとも一つのバッテリーパックを備えていてもよく、少なくとも一つのバッテリーパックは、それぞれ複数のバッテリーモジュールを備えていてもよく、バッテリーモジュールは、充放電可能な複数のバッテリーセル備えていてもよい。すなわち、バッテリー100は、複数のバッテリーセルを備え、複数のバッテリーセルを所定の単位で束ねてバッテリーモジュールをなしてもよく、複数のバッテリーモジュールが一つのバッテリーパックをなしてもよい。また、図示はしないが、バッテリー100をなす複数のバッテリーセルは、一方向に順番につながっていてもよい。すなわち、複数のバッテリーセル110~140が一方向、例えば、垂直方向につながり、下側から順番に第1のバッテリーセル~第nのバッテリーセルがつながっていてもよい。一方、複数のバッテリーセルは、電力消耗装置の仕様(specification)に見合うように様々な方法により直列及び/又は並列につながっていてもよい。いうまでもなく、複数のバッテリーセル110~140をそれぞれ備える複数のバッテリーパックもまた、直列及び/又は並列につながっていてもよい。ここで、バッテリーセルの種類は特に限定されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などから構成してもよい。
【0031】
2.BMS
BMS200は、バッテリー100の状態を推定し、推定した状態情報を用いてバッテリーパックを管理する。例えば、バッテリー100の充電状態(SOC)、寿命(State of Health;SOH)、最大の入出力電力許容量、出力電圧などバッテリー100の状態情報を推定しかつ管理する。また、このような状態情報を用いて、バッテリー100の充電もしくは放電を制御する。本発明に係るBMS200は、バッテリー100のSOCを推定するためのSOC推定装置を備える。また、BMS200は、各バッテリーセルの充電状態のバランスをとるためのセルバランシングを制御する。すなわち、充電状態が比較的に高いバッテリーセルは放電させ、充電状態が比較的に低いバッテリーセルは充電してもよい。一方、BMS200を用いてバッテリー100を管理するために、バッテリー100の状態をセンシングするセンシング部をさらに備えていてもよい。センシング部は、バッテリー100の電流をセンシングする電流センサー、電圧をセンシングする電圧センサー、温度をセンシングする温度センサーを備えていてもよい。このとき、電流センサー、電圧センサー及び温度センサーは、それぞれ少なくとも一つ設けられてもよい。このような様々な機能を行うBMS200は、様々な部品から構成されて所定の基板の上に実装されてもよい。すなわち、基板の上にSOCの推定のための複数の部品、セルバランシングのための複数の部品、センシング部を構成する複数の部品が実装され、それらの他に受動素子などが実装されてもよい。
【0032】
3.接続制御部
接続制御部300は、バッテリーセル110~140が順番にBMS200に接続されるようにする。すなわち、接続制御部300は、複数のバッテリーセル110~140が一つずつ順番にBMS200に接続されるようにする。このために、接続制御部300は、バッテリー100とBMS200との間に設けられてもよく、BMS200の実装された基板の上に実装されてもよい。すなわち、接続制御部300は、複数のバッテリーセル110~150とBMS200のICとの間の基板の上に設けられてもよい。したがって、接続制御部300は、BMS200の一部であってもよい。一方、
図2において、V00、V01、V02及びV03は、各バッテリーセル110~140の接続端子であり、VC00、VC01、VC02、VC03は、BMS200の内部のIC接続端子である。すなわち、接続制御部300は、各バッテリーセル110~140の接続端子V00、V01、V02及びV03とBMS200のIC接続端子VC00、VC01、VC02、VC03との間に設けられて各バッテリーセル110~140とBMS200のICとの接続を制御する。
【0033】
このような接続制御部300は、複数のバッテリーセル110~140のそれぞれのBMS 200との接続を制御するように複数のスイッチング部310~330を備えていてもよい。このとき、最下側のバッテリーセル110は、BMS200、つまり、ICと直接的に接続され、その他の残りのバッテリーセル120~140は、スイッチング部310~330を介してBMS200とそれぞれ接続されてもよい。ここで、複数のスイッチング部310~330のそれぞれは、下側の接続端子の電位と該当の接続端子の電位に応じてスイッチングされてもよい。すなわち、第1のスイッチング部310は、第1の接続端子V00からの第1のバッテリーセル110の電圧と第2の接続端子V01からの第2のバッテリーセル120の電圧に応じて駆動されて、第2の接続端子V01の電圧を第2のIC接続端子VC01に伝達してもよい。また、第2のスイッチング部320は、第2の接続端子V01からの第2のバッテリーセル120の電圧と第3の接続端子V02からの第3のバッテリーセル130の電圧に応じて駆動されて、第3の接続端子V02の電圧を第3のIC接続端子VC02に伝達してもよい。なお、第3のスイッチング部330は、第3の接続端子V02からの第3のバッテリーセル130の電圧と第4の接続端子V03からの第4のバッテリーセル140の電圧に応じて駆動されて、第4の接続端子V03の電圧を第4のIC接続端子VC03に伝達してもよい。
【0034】
このような接続制御部300の構成についてさらに詳しく説明すれば、次の通りである。
【0035】
まず、最下側のバッテリーセル110は、BMS200のICと直接的に接続される。すなわち、最下側のバッテリーセル110の接続端子V00、つまり、第1の接続端子V00は、スイッチング部を介さずにBMS200の第1のIC接続端子VC00と直接的に接続される。なお、最下側のバッテリーセル110の接続端子V00は、接地電位を保持する。
【0036】
3.1.第1のスイッチング部
第1のスイッチング部310は、第2のバッテリーセル120の接続端子V01、つまり、第2の接続端子V01とBMS200の第2のIC接続端子VC01との間に設けられてもよい。第1のスイッチング部310は、第1の接続端子V00の電位と第2の接続端子V01の電位に応じて駆動されて、第2のバッテリーセル120の電位、つまり、第2の接続端子V01の電位をBMS200の第2のIC接続端子VC01に伝達してもよい。また、第1のスイッチング部310は、第2の接続端子V01の電位に応じて第2のスイッチング部320を制御してもよい。このような第1のスイッチング部310は、第1のスイッチ311及び第2のスイッチ312を備えていてもよい。すなわち、第1のスイッチ311は、第1の接続端子V00の電位と第2の接続端子V01の電位に応じて駆動されて、第2の接続端子V01の電位をBMS200の第2のIC接続端子VC01に伝達する。なお、第2のスイッチ312は、第1のスイッチ311を介して伝達された第2の接続端子V01の電位に応じて駆動されて、第2のスイッチング部320の初期駆動を制御する。このような第1のスイッチング部310の第1及び第2のスイッチ311、312についてさらに詳しく説明すれば、次の通りである。
【0037】
第1のスイッチ311は、第1のFET311aと第1のダイオード311bを備えていてもよい。第1のFET311aは、第1の接続端子V00と第2の接続端子V01の電位に応じて駆動されて(すなわち、第1のバッテリーセル110の電圧と第2のバッテリーセル120の電圧に応じて駆動されて)、第2のバッテリーセル120の電圧を伝達する。すなわち、第1のFET311aは、ゲート端子が第1の接続端子V00と第2の接続端子V01との接続点、つまり、第1のノードQ11に接続されてもよい。このとき、第1のFET311aのゲート端子と第2の接続端子VC01との間に第1の抵抗R11が設けられてもよい。したがって、第2の接続端子VC01の電位が第1の抵抗R11を介して第1の接続端子V00の電位とともに第1のFET311aのゲート端子に印加されることが可能になる。このような第1のFET311aは、P型FETであってもよい。第1のFET311aは、ゲート端子が第1のノードQ11に接続され、ドレイン端子が第2の接続端子V01と接続され、ソース端子が第2のスイッチ312の第2のFET312aのゲート端子と接続されてもよい。第1のダイオード311bは、第1のFET311aに並列に接続される。このとき、第1のダイオード311bは、第2の接続端子V01から第2のIC接続端子VC01への電流の移動経路と逆方向に接続されてもよい。すなわち、第1のダイオード311bは、第1のFET311aのソース端子と第2のFET312aのゲート端子との接続点、つまり、第3のノードQ13と第2の接続端子V01、つまり、第2のノードQ12との間に順方向に接続されてもよい。このような第1のダイオード311bは、第1のFET311aがターンオンされないうちに第2の接続端子V01から第2のIC接続端子VC01への経路を遮断する。
【0038】
第2のスイッチ312は、第2のFET312aと第2のダイオード312bを備えていてもよい。第2のFET312aは、第1のスイッチ311の出力端子と接地端子に応じて駆動されて、第1のスイッチ311の出力、つまり、第2のバッテリーセル120の電圧を第2のIC接続端子VC01に伝達する。すなわち、第2のFET312aは、ゲート端子が第1のFET311aのソース端子と接地端子との接続点、つまり、第3のノードQ13に接続されてもよい。また、第2のFET312aは、ドレイン端子が上位のP型FET、つまり、第2のスイッチング部320の第3のスイッチ321の第3のFET321aのゲート端子と接続され、ソース端子は接地端子と接続されてもよい。すなわち、第2のFET312aは、第3の接続端子V02の電位を第3のIC接続端子VC02に伝達する第3のスイッチ321のゲート端子と接続されてもよい。このとき、第2のFET312aのゲート端子と接地端子との間に第2の抵抗R12が設けられてもよい。したがって、第1のスイッチ311の出力電位が第2の抵抗R12を介して接地電位と第2のFET312aのゲート端子に印加されることが可能になる。このような第2のFET312aは、N型FETであってもよい。第2のFET312aはゲート端子が第3のノードQ13に接続され、ドレイン端子が第3のスイッチ321のゲート端子、つまり、第5のノードQ15に接続され、ソース端子が接地端子と接続されてもよい。第2のダイオード312bは、第2のFET312aに並列に接続される。このとき、第2のダイオード312bは、第2の接続端子V01から第2のIC接続端子VC01への電流の移動経路と逆方向に接続されてもよい。すなわち、第2のダイオード312bは、第2のFET312aのドレイン端子とソース端子との間に逆方向に接続されてもよい。このような第2のダイオード312bは、第2のFET312aがターンオンされないうちに第3のスイッチの第3のFET321aの電位を保持する。
【0039】
3.2.第2のスイッチング部
第2のスイッチング部320は、第3のバッテリーセル130の接続端子V02、つまり、第3の接続端子V02とBMS200の第3のIC接続端子VC02との間に設けられてもよい。第2のスイッチング部320は、第2の接続端子V01の電位と第3の接続端子V02の電位に応じて駆動されて、第3のバッテリーセル130の電位、つまり、第3の接続端子V02の電位をBMS200の第3のIC接続端子VC02に伝達してもよい。また、第2のスイッチング部320は、第3の接続端子V02の電位に応じて第3のスイッチング部330を制御してもよい。このような第2のスイッチング部320は、第3のスイッチ321及び第4のスイッチ322を備えていてもよい。すなわち、第3のスイッチ321は、第2の接続端子V01の電位と第3の接続端子V02の電位に応じて駆動されて、第3の接続端子V02の電位をBMS200の第3のIC接続端子VC02に伝達する。なお、第4のスイッチ322は、第3のスイッチ321を介して伝達された第3の接続端子V02の電位に応じて駆動されて、第3のスイッチング部330の初期駆動を制御する。このような第2のスイッチング部320の第3及び第4のスイッチ321、322についてさらに詳しく説明すれば、次の通りである。
【0040】
第3のスイッチ321は、第3のFET321aと第3のダイオード321bを備えていてもよい。第3のFET321aは、第2の接続端子V01と第3の接続端子V02の電位に応じて駆動されて(すなわち、第2のバッテリーセル120の電圧と第3のバッテリーセル130の電圧に応じて駆動されて)、第3のバッテリーセル130の電圧を伝達する。すなわち、第3のFET321aは、ゲート端子が第2のFET312aのドレイン端子と第3の抵抗R13との接続点、つまり、第5のノードQ15に接続されてもよい。このとき、第3のFET321aのゲート端子と第3の接続端子VC02との間に第3の抵抗R13が設けられてもよい。したがって、第3の接続端子VC02の電位が第3の抵抗R13を介して第2の接続端子V01の電位とともに第3のFET321aのゲート端子に印加されることが可能になる。このような第3のFET321aは、P型FETであってもよい。すなわち、第3のFET321aは、ゲート端子が第5のノードQ15に接続され、ドレイン端子が第3の接続端子V02と接続され、ソース端子が第4のスイッチ322の第4のFET322aのゲート端子と接続されてもよい。第3のダイオード321bは、第3のFET321aに並列に接続される。このとき、第3のダイオード321bは、第3の接続端子V02から第3のIC接続端子VC02への電流の移動経路と逆方向に接続されてもよい。すなわち、第3のダイオード321bは、第3のFET321aのソース端子と第4のFET322aのゲート端子との接続点、つまり、第7のノードQ17と第3の接続端子V02、つまり、第6のノードQ16との間に順方向に接続されてもよい。このような第3のダイオード321bは、第3のFET321aがターンオンされないうちに第3の接続端子V02から第3のIC接続端子VC02への経路を遮断する。
【0041】
第4のスイッチ322は、第4のFET322aと第4のダイオード322bを備えていてもよい。第4のFET322aは、第3のスイッチ321の出力端子と接地端子に応じて駆動されて、第3のスイッチ321の出力、つまり、第3のバッテリーセル130の電圧を第3のIC接続端子VC02に伝達する。すなわち、第4のFET322aは、ゲート端子が第3のFET321aのソース端子と接地端子との接続点、つまり、第7のノードQ17に接続されてもよい。また、第4のFET322aは、ドレイン端子が上位のP型FET、つまり、第3のスイッチング部330の第5のスイッチ331の第5のFET331aのゲート端子と接続され、ソース端子は接地端子と接続されてもよい。すなわち、第4のFET322aは、第4の接続端子V03の電位を第4のIC接続端子VC03に伝達する第5のスイッチ331のゲート端子と接続されてもよい。このとき、第4のFET322aのゲート端子と接地端子との間に第4の抵抗R14が設けられてもよい。したがって、第3のスイッチ321の出力電位が第4の抵抗R14を介して接地電位と第4のFET322aのゲート端子に印加されることが可能になる。このような第4のFET322aは、N型FETであってもよい。すなわち、第4のFET322aは、ゲート端子が第7のノードQ17に接続され、ドレイン端子が第5のスイッチ331のゲート端子、つまり、第9のノードQ19に接続され、ソース端子が接地端子と接続されてもよい。第4のダイオード322bは、第4のFET322aに並列に接続される。このとき、第4のダイオード322bは、第3の接続端子V02から第3のIC接続端子VC02への電流の移動経路と逆方向に接続されてもよい。すなわち、第4のダイオード322bは、第4のFET322aのドレイン端子とソース端子との間に逆方向に接続されてもよい。このような第4のダイオード322bは、第4のFET322aがターンオンされないうちに第5のスイッチの第5のFET331aの電位を保持する。
【0042】
3.3.第3のスイッチング部
第3のスイッチング部330は、第4のバッテリーセル140の接続端子V03、つまり、第4の接続端子V03とBMS200の第4のIC接続端子VC03との間に設けられてもよい。第3のスイッチング部330は、第3の接続端子V02の電位と第4の接続端子V03の電位に応じて駆動されて、第4のバッテリーセル140の電位、つまり、第4の接続端子V03の電位をBMS200の第4のIC接続端子VC03に伝達してもよい。このような第3のスイッチング部330は、第5のスイッチ331を備えていてもよい。すなわち、第5のスイッチ331は、第3の接続端子V02の電位と第4の接続端子V03の電位に応じて駆動されて、第4の接続端子V03の電位をBMS200の第4のIC接続端子VC03に伝達する。このような第3のスイッチング部330の第5のスイッチ331についてさらに詳しく説明すれば、次の通りである。
【0043】
第5のスイッチ331は、第5のFET331aと第5のダイオード331bを備えていてもよい。第5のFET331aは、第3の接続端子V02と第4の接続端子V03の電位に応じて駆動されて(すなわち、第3のバッテリーセル130の電圧と第4のバッテリーセル140の電圧に応じて駆動されて)、第4のバッテリーセル140の電圧を伝達する。すなわち、第5のFET331aはゲート端子が第4のFET322aのドレイン端子と第5の抵抗R15との接続点、つまり、第1の0ノードQ20に接続されてもよい。このとき、第5のFET331aのゲート端子と第4の接続端子VC03との間に第5の抵抗R15が設けられてもよい。したがって、第4の接続端子VC03の電位が第5の抵抗R15を介して第3の接続端子V02の電位とともに第5のFET331aのゲート端子に印加されることが可能になる。このような第5のFET331aは、P型FETであってもよい。すなわち、第5のFET331aは、ゲート端子が第9のノードQ19に接続され、ドレイン端子が第4の接続端子V03と接続され、ソース端子が第4のIC接続端子VC03と接続されてもよい。第5のダイオード331bは、第5のFET331aに並列に接続される。このとき、第5のダイオード331bは、第4の接続端子V03から第4のIC接続端子VC03への電流の移動経路と逆方向に接続されてもよい。すなわち、第5のダイオード331bは、第5のFET331aのソース端子と第4のIC接続端子VC03との接続点と第4の接続端子V03、つまり、第1の0ノードQ20との間に順方向に接続されてもよい。このような第5のダイオード331bは、第5のFET331aがターンオンされないうちに第4の接続端子V03から第4のIC接続端子VC03への経路を遮断する。
【0044】
前術したように、最下側のバッテリーセル110の接続端子、つまり、第1の接続端子V00がBMS200の第1のIC接続端子VC00と直接的に接続され、最上側のバッテリーセル140の接続端子、つまり、第4の接続端子V03は、一つのP型FET331aを備える第3のスイッチング部330を介して第4のIC接続端子VC03と接続される。また、最下側のバッテリーセル110と最上側のバッテリーセル140との間のバッテリーセル120、130は、接続端子V01、V02がP型FET311a、321aをそれぞれ備えるスイッチ311、321とN型FET312a、322aをそれぞれ備えるスイッチ312、322を介して第2及び第3のIC接続端子VC01、VC02と接続される。すなわち、本発明に係る接続制御部300は、最下側のバッテリーセル110と最上側のバッテリーセル140との間のバッテリーセル120、130を接続するためにP型FET311a、321aをそれぞれ備えるスイッチ311、321とN型FET312a、322aをそれぞれ備えるスイッチ312、322を備えてスイッチング部310、320が構成され、最上側のバッテリーセル110を接続するためにP型FET331からなるスイッチング部330が構成される。なお、接続制御部300は、最下側のバッテリーセル110の第1の接続端子V00がBMS200の第1のIC接続端子VC00と直接的に接続されるようにする。
【0045】
このような本発明に係る接続制御部300は、順番の低いバッテリーセルから順番の高いバッテリーセルへと、つまり、低い順番から高い順番へと順番通りにBMS200のICと接続されてもよい。しかしながら、順番に接続されずに任意のバッテリーセルがランダムに接続される場合に該当のバッテリーセルはBMS200のICと接続されず、順番に接続される場合にのみBMS200のICと接続されてもよい。
【0046】
本発明の一実施形態に係るバッテリー装置の駆動方法、つまり、バッテリーセルとBMSとの接続方法が
図3及び
図4に示されている。ここで、
図3は、バッテリーセルが低い順番から高い順番へと、つまり、第1のバッテリーセル110、第2のバッテリーセル120、第3のバッテリーセル130及び第4のバッテリーセル140の順に接続される場合の概略図である。なお、
図4は、バッテリーセルが順番に接続されずにランダムに接続される場合の概略図である。
【0047】
図3に示すように、第1のバッテリーセル110の接続端子V00が第1のIC接続端子VC00と接続されて接地電位を保持する(1)。
【0048】
この状態で、第2のバッテリーセル120の電圧が第2の接続端子V01を介して印加されれば(すなわち、第2のバッテリーセル120の第2の接続端子V01がBMS200の第2のIC接続端子VC01と接続されれば)、第1のFET311aのゲート端子、つまり、第1のノードQ11は、第1の接続端子V00の電位と第2の接続端子V01の電位を保持することになる。したがって、第1のFET311aがターンオンされ、それに伴い、第2の接続端子V01の電位が第2のIC接続端子VC01に印加される(2)。すなわち、第2のバッテリーセル120がBMS200のICと接続される。このとき、第1のFET311aを介して印加された第2の接続端子V01の電位が第2のFET312aのゲート端子に印加されて第2のFET312aがターンオンされる。第2のFET312aがターンオンされるので、第5のノードQ15は接地電位を保持することができる。
【0049】
第2のバッテリーセル120の電位が第2の接続端子V01を介して第2のIC接続端子VC01に印加されて第5のノードQ15が接地電位を保持した状態で第3のバッテリーセル130の電圧が第3の接続端子V02を介して印加されれば、第3のFET321aのゲート端子、つまり、第5のノードQ15は、接地電位と第3の接続端子V02の電位を保持することになる。したがって、第3のFET321aがターンオンされ、それに伴い、第3の接続端子V02の電位が第3のIC接続端子VC02に印加される(3)。すなわち、第3のバッテリーセル130がBMS200のICと接続される。このとき、第3のFET321aを介して印加された第3の接続端子V02の電位が第4のFET322aのゲート端子に印加されて第4のFET322aがターンオンされる。第4のFET322aがターンオンされるので、第9のノードQ19は接地電位を保持することができる。
【0050】
第3のバッテリーセル130の電位が第3の接続端子V02を介して第3のIC接続端子VC02に印加されて第9のノードQ19が接地電位を保持した状態で第4のバッテリーセル140の電圧が第4の接続端子V03を介して印加されれば、第5のFET331aのゲート端子、つまり、第9のノードQ19は、接地電位と第4の接続端子V03の電位を保持することになる。したがって、第5のFET331aがターンオンされ、それに伴い、第4の接続端子V03の電位が第4のIC接続端子VC03に印加される(4)。すなわち、第4のバッテリーセル140がBMS200のICと接続される。
【0051】
前術したように、接続制御部300は、順番の低いバッテリーセルから順番の高いバッテリーセルへと順番通りにバッテリーセルが接続される場合、つまり、第1のバッテリーセル110、第2のバッテリーセル120、第3のバッテリーセル130及び第4のバッテリーセル140の順に接続される場合、低い順番から高い順番へと順番通りにBMS200のICと接続されてもよい。
【0052】
しかしながら、
図4に示すように、第1のバッテリーセル110の接続端子V00が第1のIC接続端子VC00と接続されて接地電位を保持した状態(1)で第3のバッテリーセル130の接続端子V01を介して電圧が印加されれば、第2のバッテリーセル120がBMS200と接続されていない状態であるため、第3のバッテリーセル130がBMS200と接続されない。ところが、第2のバッテリーセル120の接続端子V01を介して電圧が印加される場合、第2のバッテリーセル120がBMS200と接続された後、
図3に基づいて説明したように、第3のバッテリーセル130がBMS200と接続されてもよい。
【0053】
前術したように、本発明に係る接続制御部300は、順番の低いバッテリーセルから順番の高いバッテリーセルへと、つまり、低い順番から高い順番へと順番通りにBMS200のICと接続されてもよい。しかしながら、順番に接続されずに任意のバッテリーセルがランダムに接続される場合に該当のバッテリーセルはBMS200のICと接続されず、順番に接続される場合にのみBMS200のICと接続されてもよい。
【0054】
したがって、ソルダーアイ(Solder eye)を適用しなくても済むことから、製造コストの高騰の問題を防ぐことができる。なお、たとえ、オペレーターが順番に合わせて半田付け(soldering)を行う場合であっても、オペレーターの未熟による不良の発生、すなわち、BMS200のICへの電気的なダメージを防ぐことができる。
【0055】
前述したような本発明の技術的思想は、前記実施形態に基づいて具体的に記述されたが、前記実施形態はその説明のためのものであり、その制限のためのものではないということに留意すべきである。なお、本発明の技術分野における当業者であれば、本発明の技術思想の範囲内において種々の実施形態が実施可能であるということが理解できる筈である。