(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-18
(45)【発行日】2024-04-26
(54)【発明の名称】実装関連システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/00 20060101AFI20240419BHJP
【FI】
H05K13/00 Z
(21)【出願番号】P 2022563516
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(86)【国際出願番号】 JP2020043318
(87)【国際公開番号】W WO2022107299
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大山 茂人
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-61312(JP,A)
【文献】特開平7-191723(JP,A)
【文献】特開2018-122033(JP,A)
【文献】特開2019-125198(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装処理を行うための実装関連設備を備え、前記実装処理に用いられる部材が自動搬送車により前記実装関連設備に自動搬送される実装関連システムであって、
前記自動搬送車の走行に関する指示を行うための指示内容を、画面にブロック表示可能な指示ブロックとして複数種類の前記自動搬送車の種類毎に記憶する記憶部と、
複数種類の前記自動搬送車の前記指示ブロックを操作者による選択可能に画面に表示する表示部と、
前記画面に表示された前記指示ブロックのうち、操作者により選択された前記指示ブロックに基づいて、前記実装関連システムで前記自動搬送を行う前記自動搬送車の走行指示フローを設定する設定部と、
前記設定された走行指示フローに基づいて前記自動搬送車の走行制御を行う制御部と、
を備える実装関連システム。
【請求項2】
請求項1に記載の実装関連システムであって、
前記表示部は、前記自動搬送車の種類毎に区分して前記指示ブロックを表示するブロック表示欄と、操作者のドラッグアンドドロップ操作により前記ブロック表示欄から選択された前記指示ブロックを並べることで前記走行指示フローを表示可能なフロー表示欄とを同一の前記画面に表示し、
前記設定部は、前記フロー表示欄の表示内容に基づいて前記走行指示フローを設定する
実装関連システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の実装関連システムであって、
前記記憶部は、同種の前記自動搬送車に対する前記指示内容であって、前記走行指示フローに含めるか否かを操作者が任意に選択可能な前記指示ブロックを記憶する
実装関連システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の実装関連システムであって、
前記自動搬送車の種類と前記指示内容とを受け付け、該受け付けた前記指示内容の前記指示ブロックを前記自動搬送車の種類に対応付けて前記記憶部に登録する登録部を備える
実装関連システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、実装関連システムを開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、部品を基板に実装する実装処理を行う実装装置などの実装関連設備を備え、部品を供給する部材などが自動搬送車(自動搬送装置)により実装関連設備に自動搬送される実装関連システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、自動搬送車の性能を評価するシミュレータとして、複数メーカの自動搬送車の制御データを選択して取り込んで、同一ルートで評価を行うものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-091770号公報
【文献】特開平9-138789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2のシミュレータの実行結果において評価の高い自動搬送車を、特許文献1のような実装関連システムに導入することが考えられる。しかし、特許文献2では、シミュレーションを行う際に複数メーカの自動搬送車の制御データを選択するものであり、実装関連システムでの走行指示(走行制御)に関するデータを選択することは考慮されていない。このため、導入する自動搬送車のメーカなど自動搬送車の種類に応じた走行指示を実装関連システムで行うために、ユーザが各種設定を行う必要があり、ユーザの負担が大きなものとなる。
【0005】
本開示は、実装関連システムで自動搬送を行う自動搬送車の種類に合わせた走行指示を容易に行うことを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示の実装関連システムは、
実装処理を行うための実装関連設備を備え、前記実装処理に用いられる部材が自動搬送車により前記実装関連設備に自動搬送される実装関連システムであって、
前記自動搬送車の走行に関する指示を行うための指示内容を、画面にブロック表示可能な指示ブロックとして複数種類の前記自動搬送車の種類毎に記憶する記憶部と、
複数種類の前記自動搬送車の前記指示ブロックを操作者による選択可能に画面に表示する表示部と、
前記画面に表示された前記指示ブロックのうち、操作者により選択された前記指示ブロックに基づいて、前記実装関連システムで前記自動搬送を行う前記自動搬送車の走行指示フローを設定する設定部と、
前記設定された走行指示フローに基づいて前記自動搬送車の走行制御を行う制御部と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
本開示の実装関連システムでは、複数種類の自動搬送車の指示ブロックを操作者による選択可能に画面に表示し、操作者により選択された指示ブロックに基づいて自動搬送車の走行指示フローを設定し、その走行指示フローに基づいて自動搬送車の走行制御を行う。このため、操作者は、実装関連システムで自動搬送を行う自動搬送車の種類に応じた指示ブロックを選択することで、その自動搬送車の種類に応じた走行指示フローを容易に設定することができる。また、走行制御を行う度に走行指示フローを構築する必要がないから、自動搬送車の走行制御を容易に行うことができる。したがって、実装関連システムで自動搬送を行う自動搬送車の種類に合わせた走行指示を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】作業システム1の制御に関する構成を示すブロック図。
【
図5】指示ブロック登録処理の一例を示すフローチャート。
【
図7】走行指示フロー設定処理の一例を示すフローチャート。
【
図14】AGV55の走行位置の一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、作業システム1の一例を示す説明図である。
図2は、実装ライン11の構成の概略を示す説明図である。
図3は、実装装置20の構成の概略を示す説明図である。
図4は、作業システム1の制御に関する構成を示すブロック図である。なお、本実施形態において、左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、
図2,3に示した通りとする。
【0011】
作業システム1は、基板Sへの部品の実装処理(実装作業)を行うための実装関連システム10と、実装処理に用いられる各種部材の搬送(搬送作業)を行うための搬送システム50とを備える。実装関連システム10は、2つの実装ライン11と、実装制御装置40とを備える。また、搬送システム50は、複数台の自動搬送車55(以下、AGV55)と、充電ステーション57と、搬送制御装置58とを備える。
【0012】
各実装ライン11には、実装処理に関連する実装関連設備が複数配置されている。実装関連設備には、例えば、印刷装置12、印刷検査装置14、保管庫16、実装装置20、実装検査装置28、リフロー装置30、リフロー検査装置32などのうち1以上が含まれている。これらは、基板Sの搬送方向(X軸方向)に沿って並べて配置されている。また、本実施形態の実装関連設備には、ローダ18を含む。なお、各実装ライン11は、同じ構成でもよいし、異なる構成でもよい。本実施形態では、後述するように、実装ライン11の周辺のエリアである実装関連システム10側のエリアでは、AGV55の走行制御が実装関連システム10側で行われる。このエリアを実装側制御エリアA1(所定エリア)という(
図1の点線参照)。また、実装側制御エリアA1以外の搬送システム50側のエリア(非実装側制御エリア,段取りエリア)では、AGV55の走行制御が搬送システム50側で行われる。このエリアを搬送側制御エリアA2という(
図1の一点鎖線参照)。
【0013】
印刷装置12は、スクリーンマスクに形成されたパターン孔にはんだを押し込むことで基板S(
図3参照)に印刷する。印刷検査装置14は、印刷装置12で印刷されたはんだの状態を検査する。実装検査装置28は、実装装置20で基板Sに実装された部品の実装状態を検査する。リフロー装置30は、はんだ上に部品が配置された基板Sを加熱することによりはんだを溶融し、その後冷却することにより各部品を基板S上に電気的に接続、固定する。リフロー検査装置32は、リフロー後の基板S上の部品の状態を検査する。
【0014】
実装装置20は、基板Sの搬送方向に沿って複数配置されており、基板Sに部品を実装する。実装装置20は、
図3に示すように、実装ユニット22と、フィーダ24とを備える。実装ユニット22は、ノズルなどの採取部材を装着した実装ヘッドにより、部品を採取して基板S上に実装するユニットである。フィーダ24は、部品を所定ピッチで保持するテープが巻回されたリールが着脱可能に取り付けられ、リールを回転させることによりテープを送り出して部品を供給するテープフィーダとして構成されている。
【0015】
ローダ18は、複数の実装装置20および保管庫16の前面側において、基板Sの搬送方向に沿った移動エリア内で移動可能に構成されている。ローダ18は、移動エリア内で移動して、実装処理に用いられる部材の交換(回収や補給)を自動で行う。例えば、ローダ18は、実装装置20に対して交換可能な作業ユニットであるフィーダ24を自動で交換するが、実装ユニット22が備えるヘッド、ノズルなどの採取部材、はんだの収容部材、スクリーンマスクなど、実装処理に用いられる部材を自動で交換すればよい。
【0016】
保管庫16は、実装処理で使用される各種部材を各実装ライン11内で保管するライン内保管庫であり、例えばフィーダ24を保管する。保管庫16では、作業者Mがフィーダ24を補給したり回収したりする。また、ローダ18は、保管庫16に対してフィーダ24を自動で交換可能であり、必要なフィーダ24を保管庫16から取り出して実装装置20に補給したり、使用したフィーダ24を実装装置20から取り出して保管庫16に回収したりする。また、保管庫16では、AGV55もフィーダ24を補給したり回収したりすることができる。即ち、保管庫16は、作業者Mとローダ18とAGV55とにより共用され、フィーダ24の出し入れ作業が行われる。
【0017】
実装制御装置40は、CPU41やROM42、RAM43、HDD44などを含む汎用のコンピュータであり、キーボードやマウスなどの入力デバイス45やディスプレイなどの出力デバイス46が接続される。HDD44などの記憶装置には、基板Sの生産プログラムや、基板Sの生産に関連した生産情報、複数種類の指示ブロック44a、走行指示フロー44b,実装関連設備制御フローなどが記憶されている。生産プログラムは、基板Sへの部品の実装順や、基板Sの生産数等を規定する。また、生産情報は、基板Sにおけるはんだの印刷位置を示す情報や、基板Sに実装される部品の情報、各部品の実装位置などが含まれる。部品の情報には、各実装装置20で実装される部品種の他、部品の在庫状況として、各実装装置20や保管庫16へのフィーダ24の配置状況などを示す。指示ブロック44aは、AGV55の走行に関する指示を行うための指示内容を、ディスプレイの画面にブロック表示可能に記憶されたものである。走行指示フロー44bは、画面に表示された指示ブロック44aを用いて設定されるものである。なお、指示ブロック44aや走行指示フロー44b,実装関連設備制御フローの詳細は後述する。
【0018】
この実装制御装置40は、基板Sの生産に際し、生産プログラムおよび生産情報に基づいて、印刷装置12や印刷検査装置14、ローダ18、実装装置20、実装検査装置28、リフロー装置30、リフロー検査装置32などに各種指令信号を与える。また、実装制御装置40は、例えば無線によりAGV55と通信接続が可能に構成されており、AGV55の走行制御が可能となっている。また、実装制御装置40は、搬送制御装置58と通信可能に接続されており、基板Sの生産状況や生産に必要なフィーダ24に関する情報、AGV55の制御に関する情報などをやり取りする。なお、実装制御装置40は、ネットワーク80を介して、AGV55の1または複数のメーカのメーカ端末70に接続されている。なお、メーカ端末70は、CPUやROM、RAM、HDDなどを含む汎用のコンピュータであり、キーボードやマウスなどの入力デバイス72やディスプレイなどの出力デバイス74が接続される。
【0019】
AGV55は、図示は省略するが、車輪を回転駆動させるモータや電力を供給するバッテリ、音声などを出力するスピーカなどを備え、実装処理に用いられるフィーダ24などの部材を、倉庫60と保管庫16との間などで自動搬送する。AGV55は、例えば、保管庫16から使用済みのフィーダ24を取り出して倉庫60に自動搬送して収容したり、倉庫60から必要なフィーダ24を取り出して保管庫16に自動搬送して収容したりする。なお、AGV55は、フィーダ24を自動で搬送するが、実装ユニット22が備えるヘッド、ノズルなどの採取部材、はんだの収容部材、スクリーンマスクなど、実装処理に用いられる部材を自動で搬送するものであればよい。なお、倉庫60には、作業者Mにより収容されたフィーダ24などの各種部材が保管されている。充電ステーション57は、所定の充電位置に駐車した1または複数台のAGV55のバッテリを充電する設備である。なお、充電ステーション57は、所定の充電位置にAGV55が駐車すると、コネクタが接続されて給電可能となる構成でもよいし、非接触で給電可能となる構成でもよい。
【0020】
搬送制御装置58は、CPUやROM、RAM、HDDなどを含む汎用のコンピュータであり、キーボードやマウスなどの入力デバイスやディスプレイなどの出力デバイスが接続される。搬送制御装置58は、無線によりAGV55と通信接続が可能に構成されており、AGV55の走行制御を行ったり、AGV55のバッテリ残量などの状態を取得したりする。また、搬送制御装置58は、充電ステーション57におけるAGV55の充電制御なども行う。また、搬送制御装置58は、実装制御装置40から送信された基板Sの生産状況や生産に必要なフィーダ24に関する情報、AGV55のバッテリ残量などに基づいて、各AGV55の搬送予定や充電予定、配車予定などを含むAGV55の走行計画を作成する。
【0021】
こうして構成された作業システム1では、上述したように、実装側制御エリアA1におけるAGV55の走行制御を実装制御装置40が行い、搬送側制御エリアA2におけるAGV55の走行制御を搬送制御装置58が行う。
図1に示すように、実装側制御エリアA1と搬送側制御エリアA2とは、互いに重複する重複エリアDAを有する(
図1中斜線部分)。重複エリアDAでは、実装制御装置40および搬送制御装置58のいずれもAGV55の走行制御を行うことができ、AGV55の制御主体を両制御装置間で切り替えることもできる。実装側制御エリアA1と搬送側制御エリアA2との間でAGV55を行き来させる場合には、重複エリアDA内に定められた所定の切替位置までAGV55を移動させて制御主体を切り替えることになる。そのため、AGV55の目的地を重複エリアDA内の切替位置として走行制御が行われる。なお、所定の切替位置は、例えば
図1のAGV55(1)の位置であり、この他に複数の位置が定められていてもよい。
【0022】
このように、本実施形態では、実装関連システム10(実装制御装置40)がAGV55の走行制御を行う場合がある。ここで、搬送システム50の搬送制御装置58は、通常はAGV55のメーカなどによりAGV55の種類に応じたものが導入されるため、AGV55の走行指示をAGV55の通信方式に応じて適切に出力可能である。一方、実装関連システム10は、複数種類のAGV55のうち、導入された種類のAGV55に応じて走行指示を出力する必要がある。このため、作業システム1の構築時や新たなAGV55の導入時などにおいて、実装制御装置40がAGV55に走行指示を出すための設定を行う必要がある。実装制御装置40のHDD44には、その設定を行うために指示ブロック44aが記憶されている。以下、指示ブロック44aの詳細を説明する。
図5は、指示ブロック登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0023】
図5の指示ブロック登録処理は、メーカ端末70のディスプレイなどに表示された図示しない登録用画面で登録操作された走行指示に関する指示内容を、ネットワーク80を介して実装制御装置40のCPU41が受け付けた際に実行される。CPU41は、まず、新たな種類のAGV55に関する指示であるか否かを判定する(S100)。CPU41は、新たな種類のAGV55であると判定すると、その新たな種類のAGV55の区分を設定し(S110)、そのAGV55の種類に対応付けて指示内容に基づく指示ブロック44aをHDD44に登録して(S120)、登録処理を終了する。一方、CPU41は、S100で新たな種類ではなく、既に登録済みの種類のAGV55に関する追加の指示内容であると判定すると、その既存のAGV55の種類に対応付けて指示内容に基づく指示ブロック44aをHDD44に登録して(S130)、登録処理を終了する。
【0024】
図6は、指示ブロック44aの一例を示す説明図である。指示ブロック44aは上述した指示ブロック登録処理により、AGV55の種類毎に区分して登録されている。本実施形態では、AGV55の種類として例えばメーカ毎に区分されているが、同じメーカのAGV55が型式毎に区分されていてもよい。
図6に例示する指示ブロック44aには、A社のAGV55用として、「指定ゴールへガイドレス走行」と「ガイドテープ走行」と「ブザー報知」と「音声アナウンス」とが記憶されている。B社のAGV55用として、「指定ゴールへガイドレス走行」が記憶されている。C社のAGV55用として、「ガイドテープ走行」と「ブザー報知」とが記憶されている。D社のAGV55用として、「指定ゴールへガイドレス走行」と「指定距離前進」とが記憶されている。E社のAGV55用として、「中間地点へ走行」と「交換前位置Nへ走行」と「交換位置Nへガイドテープ走行」と「指定距離後退」と「重複エリアへ走行」とが記憶されている。
【0025】
「ガイドテープ走行」や「指定ゴールへガイドレス走行」,「指定距離前進」,「中間地点へ走行」,「交換前位置Nへ走行」,「交換位置Nへガイドテープ走行」,「指定距離後退」,「重複エリアへ走行」は、走行に関する指示内容である。「ガイドテープ走行」や「交換位置Nへガイドテープ走行」は、各エリアの床面の走行経路に設けられた磁気テープや光学テープなどのガイドテープに沿って走行する方式である。なお、交換位置NのNは、複数の交換位置の番号を示し、交換位置1,2,・・・の順に指定可能となっている。同様に、交換前位置Nは、交換位置Nの前方位置として各交換位置Nに対応して定められた位置の番号を示し、交換前位置1,2,・・・の順に指定可能となっている。「指定ゴールへガイドレス走行」は、ゴールの目標位置を指定して、AGV55が現在位置や走行距離などを自動計測して走行方向を調整しながら走行する方式である。また、「指定距離前進」や「指定距離後退」は、ある位置から指定距離だけ前方または斜め前方に直進させたり、ある位置から指定距離だけ後方または斜め後方に直進させる方式である。なお、斜め前方や斜め後方における、斜めの角度(方向)を任意に指定可能としてもよい。また、「中間地点へ走行」における中間地点は、実装側制御エリアA1内で、ローダ18の移動に干渉しないように予め定められた地点である。「重複エリアへ走行」では、上述した所定の切替位置を目標位置とする。「中間地点へ走行」や「重複エリアへ走行」では、AGV55が現在位置や走行距離などを自動計測して走行方向を調整しながら、目標位置へ走行する方式である。
【0026】
また、「ブザー報知」と「音声アナウンス」は、走行方式以外の走行に付随する指示内容であり、いずれもAGV55が走行中であることを作業者Mに報知する。「ブザー報知」では、AGV55が走行中であることを示すブザー音をAGV55のスピーカから出力させる。また、「音声アナウンス」では、AGV55が走行中であることを示す音声をAGV55のスピーカから出力させる。これらの「ブザー報知」や「音声アナウンス」は、走行指示フローに含めるか否かを作業者M(操作者)が任意に選択可能となっている。なお、AGV55との通信は、例えばtelnet接続やPLC(Programmable Logic Controller)経由など、AGV55の種類によって各種の方式が採用される。本実施形態では、指示ブロック44aがAGV55の種類毎に区分されるのに伴い、通信方式もAGV55の種類に応じた方式が規定されるものとする。このため、以下に説明するようにAGV55の種類に応じた指示ブロック44aを用いて走行指示フローを設定することで、AGV55の種類に応じた通信方式も設定されて走行指示を出力することが可能となる。
【0027】
このように、AGV55の種類毎に区分して複数の指示ブロック44aがHDD44に登録されている。そして、実装制御装置40は、作業システム1(実装関連システム10)に導入されたAGV55の種類、即ち制御対象のAGV55の種類に応じた指示ブロック44aを組み合わせて設定された走行指示フロー44bに基づいてAGV55の走行制御を行う。以下、走行指示フロー44bの設定について説明する。
図7は、走行指示フロー設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0028】
図7の走行指示フロー設定処理では、実装制御装置40のCPU41は、まず、AGV55の種類に応じた走行指示フローを設定するための設定画面47をディスプレイなどの出力デバイス46に表示する(S200)。
図8,
図9は、フロー設定画面47の一例を示す説明図である。設定画面47では、画面左側にAGV55の種類毎に指示ブロック44aを表示するためのブロック表示欄47aが設けられ、画面中央に走行指示フローを表示するための走行指示フロー表示欄47bが設けられ、画面右側に実装関連設備制御フローを表示するための実装関連設備制御フロー表示欄47cが設けられている。ブロック表示欄47aでは、下方にスクロールすることにより、D社用やE社用などの他の指示ブロック44aの他、実装関連設備制御フローにおける指示ブロック(例えばフィーダ24の自動交換)などを表示可能である。なお、全ての指示ブロック44aをスクロールすることなく表示可能であってもよい。また、設定画面47では、マウスなどの入力デバイス45により操作される指示ポインタ47dも表示されており、指示ポインタ47dを用いて指示ブロック44aの選択操作や移動操作、走行指示フロー表示欄47bや実装関連設備制御フロー表示欄47cの設定完了を示す設定完了ボタンのクリック操作などが可能である。
【0029】
CPU41は、設定画面47を表示すると、指示ポインタ47dを用いた指示ブロック44aの選択操作や移動操作に応じて画面表示を更新し(S210)、指示ポインタ47dを用いた設定完了ボタンのクリック操作により設定完了操作が行われたか否かを判定する(S220)。設定画面47では、
図9に示すように、指示ポインタ47dにより選択した指示ブロック44aを移動させて、STARTブロックからGOALブロックまでの線上に配置することで、走行指示フローを設定することができる。即ち、作業者Mは、設定画面47上の指示ポインタ47dを用いて指示ブロック44aをドラッグアンドドロップ操作することにより、ブロック表示欄47aから走行指示フロー表示欄47bまで移動させた指示ブロック44aを並べて、走行指示フローを容易に設定(作成)することができる。なお、STARTブロックからGOALブロックまでが横方向に一直線に延びるものに限られず、縦方向に一直線に延びてもよいし、より多くの指示ブロック44aが配置可能となるように一箇所あるいは複数箇所で折り返すように延びてもよい(
図13参照)。また、作業者Mは、実装関連設備制御フロー表示欄47cに指示ブロックをドラッグアンドドロップ操作することにより、実装関連設備制御フローを設定することができる。実装関連設備制御フロー表示欄47cの指示ブロックとしては、フィーダ24(フィーダマガジン)の自動交換や、ローダ18の退避、ローダ18の復帰などがある。
【0030】
CPU41は、S220で設定完了操作が行われたと判定すると、AGV55の種類に、設定内容を対応付けた走行指示フロー44bをHDD44などに記憶して(S230)、走行指示フロー設定処理を終了する。
図10,
図11は、フロー設定内容の一例を示す説明図であり、点線で囲まれた部分がAGV55の種類に応じて設定された部分である。
図10は、A社のAGV55の設定内容の一例であり、
図11は、B社のAGV55の設定内容の一例である。
図10に示すように、A社のAGV55については、「指定ゴールへガイドレス走行」してから「ガイドテープ走行」してゴールへ移動するように走行指示フローが設定され、ゴールに到着するとフィーダ24の「自動交換」をするように制御フローが設定されている。一方、B社のAGV55については、「指定ゴールへガイドレス走行」してゴールへ移動するように走行指示フローが設定され、ゴールに到着するとフィーダ24の「自動交換」をするように制御フローが設定されている。
【0031】
CPU41は、AGV55の走行制御を行う際には、HDD44から走行指示フロー44bを読み出し、例えばゴールの位置座標など必要な情報を加えてAGV55に走行指示を送信することで走行制御を行うことができる。例えばゴールが保管庫16の場合、CPU41は、ローダ18を保管庫16前から退避させてからAGV55の走行制御を開始する必要がある。また、CPU41は、AGV55がゴールである保管庫16に到達すると、実装関連設備制御フローを読み出してAGV55に作業指示を送信して、フィーダ24の補給や回収などの自動交換作業を行わせる。これらの処理は、
図13で説明する。
【0032】
また、
図12は、フロー設定内容としてA社のAGV55の設定内容の別例を示す。この走行指示フローでは、
図10と異なり、「ガイドテープ走行」の前に「音声アナウンス」が設定されている。このため、AGV55は、音声アナウンスを出力しながらガイドテープ走行をすることになる。このように、同じ種類(同じA社)のAGV55に対し、異なる指示ブロック44aを組み合わせた走行指示フローが設定可能である。即ち、作業者Mは、実装関連システム10を走行するAGV55の周囲の状況などを考慮して、必要に応じた走行指示フローを容易に設定してAGV55の走行制御を行うことができる。なお、作業者Mは、一旦走行指示フローを設定しても、走行指示フロー設定処理を再度行うことにより、例えば「音声アナウンス」を「ブザー報知」に変更したり、「音声アナウンス」を消去するなどの設定変更を容易に行うことができる。
【0033】
図13は、走行指示フローと実装関連設備制御フローとにE社の指示ブロックに基づいて設定された場合の一例を示す。また、
図14は、AGV55の走行位置の一例を示す説明図であり、走行位置の一例を位置1~6で示す。
図13の例では、CPU41は、まず、AGV55の走行計画に基づいてAGV55の発車の時間を確認する「発車時間確認」を行う。CPU41は、発車の時間となったことを確認すると、保管庫16へのフィーダ24の回収が完了したことを確認する「回収完了確認」を行う。ここでは、CPU41は、実装ライン11の各実装装置20で不要となり搬送側制御エリアA2(段取りエリア)へ返却するフィーダ24の回収が完了しているか否かを確認する。なお、保管庫16側でフィーダ24の回収が完了していない状態でAGV55が先に保管庫16に到着すると、フィーダ24の回収(準備)ができるまでAGV55が保管庫16前で待機し続けて、ローダ18の作業との干渉が生じることになる。「回収完了確認」は、そのような干渉を防止するために行われる。
【0034】
CPU41は、回収完了確認を行うと、例えば重複エリアDA内(
図14の位置1)で待機しているAGV55を「中間地点(
図14の位置2)へ走行」するように指示して、ローダ18を「退避」させる。なお、ローダ18を退避させるのは、AGV55がフィーダ24の補給や回収を行うために保管庫16の周辺に移動する場合、ローダ18が保管庫16の周辺に位置していると両者が干渉するため、これを防止するためである。続いて、CPU41は、AGV55を中間地点から「交換前位置1(
図14の位置3)へ走行」するように指示し、さらに、交換前位置1から「交換位置1(
図14の位置4)へガイドテープ走行」するように指示する。
【0035】
CPU41は、AGV55が交換位置1へ移動すると、フィーダ24の「自動交換」を行わせる。また、交換位置1での「自動交換」が完了すると、CPU41は、AGV55を「指定距離後退」するように指示し、さらに「交換前位置2(
図14の位置5)へ走行」するように指示する。そして、CPU41は、AGV55を交換前位置2から「交換位置2(
図14の位置6)へガイドテープ走行」するように指示する。CPU41は、AGV55が交換位置2へ移動すると、フィーダ24の「自動交換」を行わせる。ここで、AGV55と保管庫16との間では、例えば複数のフィーダ24をマガジンに搭載した状態で、マガジン毎一括で自動交換されるものとなっている。このため、例えば交換位置1,2のうち、一方で供給対象のフィーダ24が搭載されたマガジンをAGV55から保管庫16に渡し、他方で回収対象のフィーダ24が搭載されたマガジンをAGV55が保管庫16から受け取るように、自動交換が制御される。なお、交換位置1,2は、順次交互に入れ替わるものとなる。また、AGV55と保管庫16とが、フィーダ24を個々に受け渡し可能な構成であれば、マガジン毎一括で自動交換する処理に限られず、フィーダ24を個別に受け渡すことで自動交換してもよい。
【0036】
こうして交換位置2でのフィーダ24の「自動交換」が完了すると、CPU41は、AGV55を「指定距離後退」するように指示し、さらに「中間地点(
図14の位置2)へ走行」するように指示する。次に、CPU41は、保管庫16でのローダ18の作業を許可するため、退避していたローダ18を「復帰」させる。そして、CPU41は、AGV55を「重複エリアDA(
図14の位置1)へ走行」するように指示して、処理を終了する。このようにすることで、ローダ18との干渉を適切に回避しながら、AGV55に保管庫16でのフィーダ24の自動交換作業を行わせることができる。なお、
図13のフローや
図14の各位置は一例であり、例えば交換前位置(
図14の位置3,5)を設定せずに、AGV55が中間地点から直接交換位置(
図14の位置4,6)へ移動してもよい。また、移動時間短縮のため、重複エリアDA(
図14の位置1)と中間地点(
図14の位置2)との間に待機地点を設定し、CPU41は、回収完了確認前にAGV55を移動させて待機地点で待機させておき、回収完了を確認すると速やかにAGV55を中間地点に移動させてもよい。
【0037】
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の実装関連システム10が本開示の実装関連システムに相当し、AGV55が自動搬送車に相当し、実装制御装置40のHDD44が記憶部に相当し、走行指示フロー設定処理のS200を実行するCPU41と出力デバイス46とが表示部に相当し、走行指示フロー設定処理のS230を実行するCPU41が設定部に相当し、CPU41が制御部に相当する。指示ブロック登録処理を実行するCPU41が登録部に相当する。
【0038】
以上説明した実装関連システム10では、複数種類のAGV55の指示ブロック44aを作業者Mによる選択可能に設定画面47に表示し、選択された指示ブロック44aに基づいてAGV55の走行指示フロー44bを設定してAGV55の走行制御を行う。このため、AGV55の種類に応じた走行指示フロー44bを容易に設定することができる。また、走行制御を行う度に走行指示フロー44bを構築する必要がないから、AGV55の走行制御を容易に行うことができる。
【0039】
また、設定画面47には、ブロック表示欄47aと走行指示フロー表示欄47bとを表示し、作業者Mのドラッグアンドドロップ操作により、ブロック表示欄47aから選択した指示ブロック44aを走行指示フロー表示欄47bに並べて走行指示フローを設定可能である。このため、作業者Mは、簡易な操作で走行指示フローを容易に設定することができる。
【0040】
また、同種のAGV55に対する指示内容であって、走行指示フロー44bに含めるか否かを作業者Mなどが任意に選択可能な指示ブロック44aがHDD44に記憶されている。このため、作業者Mなどは実装関連システム10に適した走行指示フローを容易に設定することができる。
【0041】
また、AGV55の種類と指示内容とを受け付けて、指示ブロック44aをAGV55の種類に対応付けてHDD44に登録可能であるから、使用可能なAGV55の種類が増加してもAGV55の種類に合わせた走行指示フローを容易に設定することができる。
【0042】
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0043】
例えば、上述した実施形態では、実装制御装置40がメーカ端末70からAGV55の種類と指示内容とを受け付けたが、これに限られるものではない。例えば、作業システム1の管理装置などがネットワーク80を介してメーカ端末70からAGV55の種類と指示内容とを受け付けて、それらを実装制御装置40に送信してもよい。また、AGV55の種類と指示内容とをネットワーク80を介して受け付けるものに限られず、持ち運び可能な記憶媒体などを介して受け付けてもよい。あるいは、このような追加の受け付けや登録は必須ではなく、これらを行わないものとしてもよい。
【0044】
上述した実施形態では、走行指示フローに含めるか否かを作業者Mなどが任意に選択可能な指示ブロック44aとして走行方式以外の「ブザー報知」などを例示したが、これに限られるものではない。例えば、複数種類の走行方式から任意に選択可能なAGV55であれば、走行方式の指示ブロック44aを任意に選択可能としてもよい。あるいは、走行指示フローに含めるか否かを任意に選択可能な指示ブロック44aを含まなくてもよい。
【0045】
上述した実施形態では、設定画面47にブロック表示欄47aと走行指示フロー表示欄47bと実装関連設備制御フロー表示欄47cとを表示して指示ブロックのドラッグアンドドロップ操作が可能としたが、これに限られるものではない。例えば、設定画面47の指示ブロックをクリック操作などで選択操作するだけで、選択順に従って走行指示フローが設定されてもよい。即ち、設定画面47は、複数種類のAGV55の指示ブロック44aを操作者が選択可能に表示すればよく、選択された指示ブロック44aに基づいて走行指示フローが設定されればよい。また、走行指示フロー表示欄47bと実装関連設備制御フロー表示欄47cとを同じ設定画面47で設定するものに限られず、別々の設定画面で設定してもよい。
【0046】
上述した実施形態では、各実装ライン11の周辺のエリアを実装側制御エリアA1として実装制御装置40がAGV55を制御したが、これに限られるものではない。例えば、実装ライン11の周辺以外でも、実装制御装置40が制御する実装関連設備の周辺のエリアを実装側制御エリアとしてもよい。あるいは、ローダ18の移動に必要なエリアと、ローダ18の移動方向に沿ってAGV55が走行した際に多少蛇行してもローダ18との接触を防止するのに必要なエリアとを、実装側制御エリアA1としてもよい。また、AGV55の制御エリアが分かれているものに限られず、搬送側制御エリアA2を含めて全てのエリアで実装制御装置40がAGV55の走行制御を行うものとしてもよい。また、実施形態では、実装関連システム10がローダ18を備えたが、これに限られず、ローダ18を備えなくてもよい。実装関連システム10がローダ18を備えなくても、ローダ18以外の作動装置や実装関連設備の開閉箇所などの作動箇所との干渉を防止する必要がある。また、AGV55は、ローダ18との共用の作業エリア(保管庫16)で作業するものに限られず、ローダ18があっても共用の作業エリア以外で作業してもよい。
【0047】
ここで、本開示の実装関連システムは、以下のように構成してもよい。例えば、本開示の実装関連システムにおいて、前記表示部は、前記自動搬送車の種類毎に区分して前記指示ブロックを表示するブロック表示欄と、操作者のドラッグアンドドロップ操作により前記ブロック表示欄から選択された前記指示ブロックを並べることで前記走行指示フローを表示可能なフロー表示欄とを同一の前記画面に表示し、前記設定部は、前記フロー表示欄の表示内容に基づいて前記走行指示フローを設定するものとしてもよい。こうすれば、操作者は、簡易な操作で走行指示フローを容易に設定することができる。
【0048】
本開示の実装関連システムにおいて、前記記憶部は、同種の前記自動搬送車に対する前記指示内容であって、前記走行指示フローに含めるか否かを操作者が任意に選択可能な前記指示ブロックを記憶するものとしてもよい。こうすれば、同種の自動搬送車であっても、必要に応じて操作者が指示ブロックを選択しながら実装関連システムに適した走行指示フローを設定することができる。
【0049】
本開示の実装関連システムにおいて、前記自動搬送車の種類と前記指示内容とを受け付け、該受け付けた前記指示内容の前記指示ブロックを前記自動搬送車の種類に対応付けて前記記憶部に登録する登録部を備えるものとしてもよい。こうすれば、実装関連システムで使用可能となる自動搬送車の種類が増加しても、自動搬送車の種類に合わせた走行指示フローを容易に設定することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本開示は、自動搬送車を制御する実装関連システムなどに利用可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 作業システム、10 実装関連システム、11 実装ライン、12 印刷装置、14 印刷検査装置、16 保管庫、18 ローダ、20 実装装置、22 実装ユニット、24 フィーダ、28 実装検査装置、30 リフロー装置、32 リフロー検査装置、40 実装制御装置、41 CPU、42 ROM、43 RAM、44 HDD、44a 指示ブロック、44b 走行指示フロー、45 入力デバイス、46 出力デバイス、47 設定画面、47a ブロック表示欄、47b 走行指示フロー表示欄、47c 実装関連設備制御フロー表示欄、47d 指示ポインタ、50 搬送システム、55 自動搬送車(AGV)、57 充電ステーション、58 搬送制御装置、60 倉庫、70 メーカ端末、72 入力デバイス、74 出力デバイス、80 ネットワーク、A1 実装側制御エリア、A2 搬送側制御エリア、DA 重複エリア、M 作業者、S 基板。