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特許7475576連続ガラス繊維耐候性試験装置及び試験方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】連続ガラス繊維耐候性試験装置及び試験方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 17/00 20060101AFI20240422BHJP
【FI】
G01N17/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023535618
(86)(22)【出願日】2022-05-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 CN2022091365
(87)【国際公開番号】W WO2022247608
(87)【国際公開日】2022-12-01
【審査請求日】2023-06-09
(31)【優先権主張番号】202111288137.8
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522407020
【氏名又は名称】泰山玻璃繊維鄒城有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】李偉
(72)【発明者】
【氏名】劉利峰
(72)【発明者】
【氏名】方強
(72)【発明者】
【氏名】肖華青
(72)【発明者】
【氏名】張瑩瑩
(72)【発明者】
【氏名】牛思斉
(72)【発明者】
【氏名】魏麟
(72)【発明者】
【氏名】王篠▲つぇん▼
(72)【発明者】
【氏名】劉余
(72)【発明者】
【氏名】相博文
【審査官】野田 華代
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203414362(CN,U)
【文献】特開平10-218634(JP,A)
【文献】特開2017-020932(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103033419(CN,A)
【文献】特開平04-204140(JP,A)
【文献】特開昭62-129740(JP,A)
【文献】特開昭57-211528(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110567864(CN,A)
【文献】特開2019-002766(JP,A)
【文献】倉鋪憲,赤外線サーモグラフィを用いたGFRP材の疲労損傷評価-損傷評価に及ぼす母材樹脂特性と繊維含有率の影響,材料,Vol.52 No.10 ,日本,2003年10月15日,1253-1257
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 17/00-17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
験箱(1)を含み、前記試験箱(1)内にはガラス繊維糸(7)を試験箱(1)の内部
に固定するための糸固定器(4)が設けられ、前記試験箱(1)の内部には温度制御装置
、光源制御装置、酸塩基性制御装置及び気流速度制御装置が設けられ、前記試験箱(1)
の外部には制御器と表示器(9)とが設けられ、制御器は、表示器(9)、温度制御装置
、光源制御装置、酸塩基性制御装置及び気流速度制御装置に電気接続されている連続ガラ
ス繊維耐候性試験装置の試験方法であって、
前記試験方法は、
ガラス繊維糸を摩耗試験機の最左端に置かれ、管糸の接線方向に沿って糸を抽出し、所定
の長さのガラス繊維糸(7)を抽出してサンプリングするステップ1と、
手でガラス繊維糸(7)の一端をつまんで、ガラス繊維糸(7)を無摩擦糸ガイドロッド
(8)を介して試験箱(1)に通させ、かつガラス繊維糸(7)の一端を糸固定器(4)
に固定するステップ2と、
左端にガラス繊維糸(7)を引っ張り、ガラス繊維糸(7)をまっすぐにし、糸固定器(
4)により固定し、ガラス繊維糸(7)が垂れ下がられないように水平に保持するステッ
プ3と、
温度、湿度、時間、紫外光源、気流速度、酸濃度、アルカリ濃度パラメータを設定し、老
化腐食試験を行い、相応する運転時間を設定し、運転時間が終了した後に、設備が自動的
に停止するステップ4と、
老化腐食試験が終了した後に、試験箱(1)の温度が室温まで降下した後に、糸を取り出
して、引張破断強度試験Fを行うと共に、老化腐食しない対照サンプルの引張破断強度
を試験するステップ5と、
引張破断強度損失率W=(F-F)/F×100%を算出するステップ6と、を含

式中、Fが老化試験前のガラス繊維糸(7)の引張破断強度であり、単位N/texで
あり、
が老化試験後の糸引張破断強度であり、単位N/texであり、
Wが老化試験前後の引張破断強度損失率であり、単位%であり、
引張破断強度損失率Wを算出すると共に、糸表面のサイズ剤の成膜状態を比較することに
より、引張破断強度損失率及び糸表面のサイズ剤の成膜状態によりガラス繊維糸の耐候性
に対して総合的に評価することを特徴とする試験方法。
【請求項2】
前記ステップ6においてガラス繊維糸の耐候性に対して総合的に評価する過程は、具体的
に、老化試験した後に、ガラス繊維糸(7)に対してSEM試験を行い、老化試験前後の
サンプルSEM像を対照し、ガラス繊維糸(7)表面の微割れの数量及び大きさを比較し
、微割れの割れ目が大きく、数量が多いほど、糸表面のサイズ剤膜が破壊され、糸に対す
る保護性及び増強性が悪くなることを示すと共に、老化試験したガラス繊維糸(7)に対
して引張破断強度試験を行い、老化試験前後のサンプルの引張強度変化を対照し、老化試
験前後の引張破断強度損失率を算出し、引張破断強度損失率が大きいほど、糸強度の損失
が多く、耐候性が悪いことを示すことを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の連続ガ
ラス繊維耐候性試験装置の試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は連続ガラス繊維耐候性試験装置及び試験方法に関し、ガラス繊維試験装置の技術
分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス繊維織り糸は、補強材として建築材料、航空宇宙、電子、機械などの分野に幅広く
応用されている。ガラス繊維糸の下流製品は、自然条件に曝され、日光や、風、雨、水気
、及び他のガスにより長期的に腐食され、老化現象を発生し、強度も次第になくなり、或
いは物理化学変化を発生する。既存技術ではガラス繊維糸に対して耐候性試験及び評価を
行う装置が欠けているので、技術者は、ガラス繊維糸の耐候性に対して試験及び評価を行
うことができず、クライアントのニーズを満足できない。その上で、現在、連続ガラス繊
維耐候性試験装置及び試験方法を強く求めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、既存技術の不足について、既存技術の問題を解決した連続ガラス繊維耐候性試
験装置及び試験方法を提出することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る連続ガラス繊維耐候性試験装置は、試験箱を含み、試験箱内にはガラス繊維
糸を試験箱の内部に固定するための糸固定器が設けられ、前記試験箱の内部には温度制御
装置、光源制御装置、酸塩基性制御装置及び気流速度制御装置が設けられ、試験箱の外部
には制御器と表示器とが設けられており、制御器は、表示器、温度制御装置、光源制御装
置、酸塩基性制御装置及び気流速度制御装置に電気接続されている。
【0005】
さらに、試験箱の内部には、ガラス繊維糸が反転して移動し、垂れ下がり、及び相互に干
渉することを防止する複数の無摩擦糸ガイドロッドが設けられている。
【0006】
さらに、温度制御装置は、ヒータ及び温度センサである。
【0007】
さらに、光源制御装置は、紫外光源である。
【0008】
さらに、酸塩基性制御装置は、スプレーを含み、前記スプレーは、試験箱の内部の上方に
設けられ、スプレーには貯液器が接続され、貯液器内には精製水や、異なる濃度の酸性又
は塩基性液体が貯蔵されている。
【0009】
さらに、気流速度制御装置は、送風調節バルブが設けられているブロワーである。
【0010】
さらに、試験箱外部の上方には上開きドアハンドルが設けられている。
【0011】
本発明に係る連続ガラス繊維耐候性試験装置の試験方法は、
ガラス繊維糸を摩耗試験機の最左端に置かれ、管糸の接線方向に沿って糸を抽出し、所定
の長さのガラス繊維糸を抽出してサンプリングするステップ1と、
手でガラス繊維糸の一端をつまんで、ガラス繊維糸を無摩擦糸ガイドロッドを介して試験
箱に通させ、かつガラス繊維糸の一端を糸固定器に固定するステップ2と、
左端にガラス繊維糸を引っ張り、ガラス繊維糸をまっすぐにし、糸固定器により固定し、
ガラス繊維糸が垂れ下がられないように水平に保持するステップ3と、
温度、湿度、時間、紫外光源、気流速度、酸濃度、アルカリ濃度パラメータを設定し、老
化腐食試験を行い、相応する運転時間を設定し、運転時間が終了した後に、設備が自動的
に停止するステップ4と、
老化腐食試験が終了した後に、試験箱の温度が室温まで降下した後に、糸を取り出して、
引張破断強度試験Fを行うと共に、老化腐食しない対照サンプルの引張破断強度F
試験するステップ5と、
引張破断強度損失率W=(F-F)/F×100%を算出するステップ6と、を含

式中、Fが老化試験前の糸引張破断強度であり、単位N/texであり、Fが老化試
験後の糸引張破断強度であり、単位N/texであり、Wが老化試験前後の引張破断強度
損失率であり、単位%であり、
引張破断強度損失率Wを算出すると共に、糸表面のサイズ剤の成膜状態を対照することに
より、引張破断強度損失率及び糸表面のサイズ剤の成膜状態によりガラス繊維糸の耐候性
に対して総合的に評価する。
【0012】
前記ステップ6においてガラス繊維糸の耐候性に対して総合的に評価する過程は、老化試
験した後に、サンプルに対してSEM試験を行い、老化試験前後のサンプルSEM像を対
照し、糸表面の微割れの数量及び大きさを比較し、微割れの割れ目が大きく、数量が多い
ほど、糸表面のサイズ剤膜が破壊され、糸に対する保護性及び増強性が悪くなることを示
すと共に、老化試験したサンプルに対して引張破断強度試験を行い、老化試験前後のサン
プルの引張強度変化を対照し、老化試験前後の引張破断強度損失率を算出し、引張破断強
度損失率が大きいほど、糸強度損失が多く、耐候性が悪いことを示す。
【発明の効果】
【0013】
既存技術に比べて、本発明の実施例は以下の有益な効果を有する。
【0014】
本発明に係る連続ガラス繊維耐候性試験装置及び試験方法は、ガラス繊維の下游製品の使
用環境に応じて、複数の老化腐食パラメータを同時に変更することができ、応用範囲は広
い。引張破断強度損失率を算出すると共に、糸表面のサイズ剤の成膜状態を対照すること
により、引張破断強度損失率及び糸表面のサイズ剤の成膜状態によりガラス繊維糸の耐候
性に対して総合的に評価し、方法は、精確であり、時間を節約する。装置における試験箱
は、保温、耐腐食材料からなり、使用寿命が長い。試験箱は、長さ1.3m、幅0.8m
、高さ0.8mであり、そのうちにはそれぞれの糸に対して3つの糸ガイドロッドを設置
し、糸が垂れ下がられ、他の糸と交差することを防止する。9本の糸を同時に試験するこ
とができ、試験誤差を減少することができる。運転時間が終了した後に、設備が自動的に
停止し、手動計時でオーバータイムになる現象を防止する。貯液器10には、精製水や、
異なる濃度の酸性又は塩基性液体が貯蔵されて、スプレーへ液体を供給し、液位が下限を
下回ると、自動的に液体を補充し、液体が断流することを防止する。スプレーは、扇形構
成であり、それぞれの糸がいずれも浸漬されることを保証する。ガラス繊維糸の耐候性試
験及び評価を実現し、既存技術の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例に係る試験箱の内部構成図である。
図2】本発明の実施例に係る試験箱の外部構成図である。
図3】本発明の実施例に係る電気接続図である。
図4】本発明の実施例に係るサンプル1の耐候性試験前後のSEM電子顕微鏡像である。
図5】本発明の実施例に係るサンプル2の耐候性試験前後のSEM電子顕微鏡像である。
図6】本発明の実施例に係るサンプル3の耐候性試験前後のSEM電子顕微鏡像である。[符号の説明]1、試験箱、2、上開きドアハンドル、3、ブロワー、4、糸固定器、5、紫外光源、6、スプレー、7、ガラス繊維糸、8、無摩擦糸ガイドロッド、9、表示器、10、貯液器。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
実施例1:
【0017】
図1~3に示すように、本発明に係る連続ガラス繊維耐候性試験装置は、試験箱1を含み
、前記試験箱1内にはガラス繊維糸を試験箱1の内部に固定するための糸固定器4が設け
られ、前記試験箱1の内部には温度制御装置、光源制御装置、酸塩基性制御装置及び気流
速度制御装置が設けられ、前記試験箱1の外部には制御器と表示器9とが設けられ、制御
器は、表示器9、温度制御装置、光源制御装置、酸塩基性制御装置及び気流速度制御装置
に電気接続されている。
【0018】
さらに、試験箱1の内部には、ガラス繊維糸が反転して移動し、垂れ下がり、及び相互に
干渉することを防止する複数の無摩擦糸ガイドロッド8が設けられている。
【0019】
温度制御装置は、ヒータ及び温度センサである。
【0020】
光源制御装置は、紫外光源5である。
【0021】
酸塩基性制御装置は、スプレー6を含み、前記スプレー6は、試験箱1の内部の上方に設
けられ、スプレー6には貯液器10が接続され、貯液器10内には精製水や、異なる濃度
の酸性又は塩基性液体が貯蔵されている。
【0022】
気流速度制御装置は、送風調節バルブが設けられているブロワー3である。
【0023】
試験箱1の外部の上方には上開きドアハンドル2が設けられている。
【0024】
本実施例の作動原理は、以下の通りである。作動する時に、糸を試験箱1に置かれ、両端
は、炭化ケイ素制の糸固定器4により固定され、試験条件により試験箱1の温度(20~
600℃)、湿度(0~80%)、時間(0~60日)、紫外光源(200~400nm
)、気流速度(200~1000ml/min)、酸濃度(0~30mol/L)、アル
カリ濃度(0~30mol/L)を設定し、老化腐食を行う。老化腐食が終了した後に、
糸を試験箱1から取り出し、糸表面のサイズ剤の成膜状態を対照し、糸引張破断強度を試
験し、老化腐食しない糸と対照し、引張破断強度損失率を算出する。
【0025】
試験の過程は、以下の通りである。
(1)管糸を摩耗試験機の最左端に置かれ、管糸の接線方向に沿って糸を抽出し、5m以
上抽出されるとサンプリングする。
(2)まず、手で糸の一端をつまんで、図1に示されるルートに従って糸を無摩擦糸ガイ
ドロッド8を介して試験箱1に通させ(糸を通させる過程に糸を摩擦することを禁止する
)、かつ糸の一端を右端の糸固定器4に固定する。
(3)左端にガラス繊維糸を引っ張り、糸をまっすぐにし、糸固定器4により固定し、糸
が垂れ下がられないように保持する。
(4)温度、湿度、時間、紫外光源、気流速度、酸濃度、アルカリ濃度パラメータを設定
し、老化腐食を行う。運転時間が終了した後に、設備が自動的に停止する。
(5)老化腐食が終了した後に、試験箱1の温度が室温まで降下した後に、糸を取り出し
て、引張破断強度試験Fを行うと共に、老化腐食しない対照サンプルの引張破断強度F
を試験する。
【0026】
引張破断強度損失率W=(F-F)/F×100%を算出し、引張破断強度損失率
を算出し、糸耐候性に対して評価し、方法は、簡単であり、時間を節約する。
実施例2:
【0027】
本発明に係る連続ガラス繊維耐候性試験装置の試験方法は、
ガラス繊維糸を摩耗試験機の最左端に置かれ、管糸の接線方向に沿って糸を抽出し、所定
の長さのガラス繊維糸を抽出してサンプリングするステップ1と、
手で糸の一端をつまんで、ガラス繊維糸を無摩擦糸ガイドロッド8を介して試験箱1に通
させ、かつガラス繊維糸の一端を糸固定器4に固定するステップ2と、
左端にガラス繊維糸を引っ張り、糸をまっすぐにし、糸固定器4により固定し、ガラス繊
維糸が垂れ下がられないように水平に保持するステップ3と、
温度、湿度、時間、紫外光源、気流速度、酸濃度、アルカリ濃度パラメータを設定し、老
化腐食試験を行い、相応する運転時間を設定し、運転時間が終了した後に、設備が自動的
に停止するステップ4と、
老化腐食試験が終了した後に、試験箱1の温度が室温まで降下した後に、糸を取り出し、
引張破断強度試験Fを行うと共に、老化腐食しない対照サンプルの引張破断強度F
試験するステップ5と、
引張破断強度損失率W=(F-F)/F×100%を算出するステップ6を含む。
【0028】
引張破断強度損失率W=(F-F)/F×100%を算出し、式中、Fが老化試
験前の糸引張破断強度であり、単位N/texであり、Fが老化試験後の糸引張破断強
度であり、単位N/texであり、Wが老化試験前後の引張破断強度損失率であり、単位
%である。引張破断強度損失率を算出すると共に、糸表面のサイズ剤の成膜状態を対照す
ることにより、引張破断強度損失率及び糸表面のサイズ剤の成膜状態によりガラス繊維糸
の耐候性に対して総合的に評価する。
【0029】
ステップ6においてガラス繊維糸の耐候性に対して総合的に評価する過程は、具体的に、
老化試験した後に、サンプルに対してSEM試験を行い、老化試験前後のサンプルSEM
画像を対照し、糸表面の微割れの数量及び大きさを比較し、微割れの割れ目が大きく、数
量が多いほど、糸表面のサイズ剤膜が破壊され、糸に対する保護性及び増強性が悪くなる
ことを示すと共に、
【0030】
老化試験後したサンプルに対して引張破断強度試験を行い、老化試験前後のサンプルの引
張強度変化を対照し、老化試験前後の引張破断強度損失率を算出し、引張破断強度損失率
が大きいほど、糸強度の損失が多く、耐候性が悪いことを示すことを含む。
表1:サンプル耐候性試験表
【0031】
本実施例の作動原理は、表1に示される。
サンプル1:G75製品、候性試験前後の引張破断強度変化を対照し、引張破断強度損失
率が60%である。
サンプル2:BC1500製品、候性試験前後の引張破断強度変化を対照し、引張破断強
度損失率が43%である。
サンプル3:D450製品、候性試験前後の引張破断強度変化を対照し、引張破断強度損
失率が47%である。
【0032】
3つのサンプルの耐候性試験前後のSEM電子顕微鏡像を対照することにより、試験前、
ガラス繊維表面のサイズ剤が比較的に滑らかであり、試験後、ガラス繊維表面のサイズ剤
には、多くの微割れが生じることが分かる。当該結果は、過酷な条件では、ガラス繊維を
保護して増強するサイズ剤膜は、破壊され、ガラス繊維表面のサイズ剤の保護増強作用を
低下させ、その引張破断強度が、大幅に低下することを示す。
【0033】
該試験結果は、クライアントの使用結果と一致し、該方法が有効であることを示し、ガラ
ス繊維の品質の改良に対して指導意義を有する。
【0034】
以上、図面を参照しながら説明する本発明の実施例に係る連続ガラス繊維耐候性試験装置
及び試験方法は、ガラス繊維の下游製品の使用環境により、複数の老化腐食パラメータを
同時に変更でき、応用範囲は広い。ガラス繊維糸に対する耐候性試験及び評価を実現し、
既存技術の問題を解決する。しかし、本発明は、上記の実施形態に限定されず、本発明の
原理及び精神を逸脱しなく、こられの実施形態に対して行った変更、修正、置換及び変形
は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6