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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】マニュアル作成の支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20240422BHJP
   G06F 40/166 20200101ALI20240422BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F40/166
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023001610
(22)【出願日】2023-01-10
【審査請求日】2023-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】522099168
【氏名又は名称】Orange moon株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】池滝 俊太
(72)【発明者】
【氏名】増山 慶之
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-097401(JP,A)
【文献】特開平08-171589(JP,A)
【文献】特開2020-123116(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0051347(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01,3/048-3/04895
G06F 40/166
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブページの表示に関する表示情報を取得する表示情報取得部と、
ポインティングデバイスを介した操作に関する操作情報を記録する操作情報記録部と、
前記表示情報及び前記操作情報に基づいて、前記ウェブページに係る操作手順を説明するマニュアルを生成する生成部と、
利用者の指示に基づいて前記生成部が生成した前記マニュアルの修正を実行する修正部と、
を備え、
前記操作情報は、前記ポインティングデバイスを介して指定された位置及び該位置の移動に関する指定位置情報と前記位置における操作の実行を指示する指示情報とを少なくとも含み、
前記生成部は、前記操作情報と前記表示情報とに基づいて前記マニュアルを生成し
前記修正部は、前記操作情報に対応する操作のうち前記利用者が指定した指定操作に対応する記載を前記マニュアルから取り除く修正を実行し
前記操作情報及び前記修正に基づいて前記マニュアルの生成に用いる前記操作情報の選別を機械学習する第1機械学習部をさらに備え、
前記生成部は、前記第1機械学習部の機械学習を用いて選別された前記操作情報に基づいて前記マニュアルを生成する
マニュアル作成の支援装置。
【請求項2】
前記生成部は、動画を含む前記マニュアルを生成する、請求項1に記載の支援装置。
請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
ウェブページの表示に関する表示情報を取得する表示情報取得部と、
ポインティングデバイスを介した操作に関する操作情報を記録する操作情報記録部と、
前記表示情報及び前記操作情報に基づいて、前記ウェブページに係る操作手順を説明するマニュアルを生成する生成部と、
利用者の指示に基づいて前記生成部が生成した前記マニュアルの修正を実行する修正部と、
を備え、
前記操作情報は、前記ポインティングデバイスを介して指定された位置及び該位置の移動に関する指定位置情報と前記位置における操作の実行を指示する指示情報とを少なくとも含み、
前記生成部は、前記操作情報と前記表示情報とに基づいて前記マニュアルを生成し、
前記修正部は、前記操作情報に対応する操作のうち前記利用者が指定した指定操作に対応する記載を前記マニュアルから取り除く修正を実行し、
前記ウェブページに表示される文字列の少なくとも一部を取得する文字列取得部と、
前記マニュアルにおいて判読不能とする文字列の選別を機械学習する第2機械学習部と、
をさらに備え、
前記修正部は、前記利用者によって前記文字列から指定された指定文字列を判読不能にするよう前記マニュアルを修正し
前記第2機械学習部は、前記文字列と前記指定文字列とに基づいて前記マニュアルにおいて判読不能とする文字列の選別を機械学習し
前記生成部は、前記機械学習を用いて選別された被選別文字列が判読不能であるよう前記マニュアルを生成する
マニュアル作成の支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マニュアル作成の支援装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブブラウザを介して各種のサービスを利用者に提供するウェブサービスがますます利用されている。ウェブブラウザは、Webブラウザとも称される。ウェブサービスは、Webサービス、Webアプリケーション等とも称される。ウェブサービスでは、利用方法を示すマニュアルが求められる場合がある。しかしながら、表示例を添えたテキスト等を逐一起案してウェブサービスのマニュアルを作成することは、多大な労力を求め得る。そこで、ウェブサービスのマニュアルを自動的に生成する技術が求められている。
【0003】
ウェブサービスのマニュアルを自動的に生成することに関し、特許文献1は、Webアプリケーションの操作手順書生成システムを開示している。該システムは、Webアプリケーションの全ての画面の画面情報を取得する等して画面遷移図を作成し、作成した画面遷移図を見てユーザが入力したシナリオフロー情報と操作手順書テンプレートとに基づく処理等によって操作手順書を生成する。特許文献1の技術は、操作手順書の作成コストを大幅に減らし、利用者にとってより分かりやすい操作手順書を提供し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-079342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、ユーザは、画面遷移図を見てシナリオフロー情報を入力する特別な技術を求められる。したがって、特許文献1の技術は、このような特別な技術に習熟していない利用者による利用を可能とする点において、さらなる改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上述の課題に基づいてなされたものである。本発明の目的は、ウェブページに係る操作に関し、利用者がより直観的な操作かつより少ない労力でマニュアルを作成できるよう支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポインティングデバイスに関する操作情報に、ポインティングデバイスを介して指定された位置だけでなく該位置の移動に関する情報をも含め、カーソルの位置・移動を共に含む操作情報に基づいてマニュアルを生成すること等によって、上記の目的を達成できることを見出した。そして、本発明者らは、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明は、ウェブページの表示に関する表示情報を取得可能な表示情報取得部と、ポインティングデバイスを介した操作に関する操作情報を記録可能な操作情報記録部と、前記表示情報及び前記操作情報に基づいて、前記ウェブページに係る操作手順を説明するマニュアルを生成可能なマニュアル生成部と、利用者の指示に基づいて前記生成部が生成した前記マニュアルを修正可能な修正部と、を備え、前記操作情報は、前記ポインティングデバイスを介して指定された位置及び該位置の移動に関する指定位置情報と前記位置における操作の実行を指示する指示情報とを少なくとも含み、前記マニュアル生成部は、前記操作情報と前記表示情報とに基づいて前記マニュアルを生成可能であり、前記修正部は、前記操作情報に対応する操作のうち前記利用者が指定した指定操作に対応する記載を前記マニュアルから取り除く修正を実行可能である、マニュアル作成の支援装置を提供する。
【0009】
第1の特徴に係る発明は、利用者がポインティングデバイスを介した操作によってウェブサービスを利用したときの操作情報と表示情報とに基づいて、ウェブページに係る操作手順を示すマニュアルを生成できる。すなわち、第1の特徴に係る発明によれば、利用者は、ポインティングデバイスを介した操作によってウェブサービスを利用する直観的な操作によって、マニュアルを生成させることができる。
【0010】
ところで、ウェブページで行われる操作は、ポインティングデバイスによって指定された位置と操作の実行の指示とに加えて指定された位置の移動をも参照しないと操作の内容を特定できない各種操作を含み得る。このような各種操作として、例えば、ドラッグ・ドラッグアンドドロップ・スワイプ・ピンチイン・ピンチアウト等が挙げられる。
【0011】
第1の特徴に係る発明は、操作情報がポインティングデバイスを介して指定された「位置」に加えて該位置の「移動」にも関する指定位置情報を含むことにより、このような各種操作に関するマニュアルを生成できる。また、第1の特徴に係る発明は、上述のような指定位置情報を含むことにより、ポインティングデバイスによって指定された位置だけでなく、指定された位置の移動をも含めたマニュアルを生成できる。このようなマニュアルとして、例えば、動画を含むマニュアル、動画の態様のマニュアル、ポインティングデバイスによって指定された位置の移動等に基づく機械学習が行われたマニュアル、等が挙げられる。
【0012】
第1の特徴に係る発明によれば、利用者は、誤って行った各種操作(誤操作)等に関する記載をマニュアルから取り除く修正を行える。これにより、利用者は、直観的な操作によって生成されたマニュアルから誤操作等に関する記載を指定して取り除くだけの少ない労力でマニュアルを生成させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、ウェブページに係る操作に関し、利用者がより直観的な操作かつより少ない労力でマニュアルを作成できるよう支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本実施形態の支援システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、操作情報リスト121の一例である。
図3図3は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。
図4図4は、図3に続く図である。
図5図5は、図4に続く図である。
図6図6は、図5に続く図である。
図7図7は、ポインティングデバイスを介した操作の一例を概略的に示す図である。
図8図8は、図7に示した操作に基づいて生成されたマニュアルの一例を示す図である。
図9図9は、図8のマニュアルに対する修正の一例を示す図である。
図10図10は、図9の修正が行われた後のマニュアルの一例を示す図である。
図11図11は、図7に示した操作に基づいて生成された動画マニュアルの一例を示す図である。
図12図12は、図7に示した操作と機械学習とに基づいて生成されたマニュアルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明するものである。
【0016】
<支援システムS>
図1は、本実施形態の支援システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成を示すブロック図である。以下、図1を用いて、本実施形態における支援システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の好ましい態様の一例が示される。
【0017】
支援システムSは、支援装置1並びに支援装置1とネットワークNを介して通信可能なウェブサーバW及び端末Tを含んで構成される。
【0018】
〔支援装置1〕
支援装置1は、制御部11と記憶部12と通信部13とを少なくとも備える。
【0019】
[制御部11]
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を備える。
【0020】
制御部11は、必要に応じて記憶部12及び/又は通信部13と協働する。そして、制御部11は、支援装置1で実行される本実施形態のプログラムのソフトウェア構成要素である、操作情報記録部111、生成部112、表示情報取得部113、文字列取得部114、修正部115、第1機械学習部116、第2機械学習部117等を実現する。本実施形態のプログラムのソフトウェア構成要素それぞれが提供する機能は、後述する支援処理の好ましい流れの説明において示される。
【0021】
[記憶部12]
記憶部12は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によるデータのストレージ部を有する。
【0022】
記憶部12は、ネットワークNを介してNAS、SAN、クラウドストレージCS、ファイルサーバ及び/又は分散ファイルシステム等の記憶装置又は記憶システムとの接続を可能にする仕組みを有してもよい。NASは、Network Attached Storageの略語である。SANは、Storage Area Networkの略語である。
【0023】
記憶部12には、マイクロコンピューターで実行されるプログラム、操作情報リスト121、生成されたマニュアルのデータ、第1機械学習部116による機械学習のデータ(第1機械学習データ)、第2機械学習部117による機械学習のデータ(第2機械学習データ)等が記憶されている。
【0024】
(操作情報リスト121)
操作情報リスト121は、ポインティングデバイスを介した操作に関する操作情報が記録されたリストである。操作情報は、該操作情報を識別できる操作情報IDと関連付けられて操作情報リスト121に格納されることが好ましい。これにより、支援装置1は、操作情報IDを用いて操作情報を管理し得る。
【0025】
上述のポインティングデバイスは、特に限定されない。ポインティングデバイスは、例えば、マウス、トラックボール、タッチパッド、ポインティングスティック、トラックポイント、ジョイスティック、タッチパネル、スタイラス、データグローブ、ペンタブレット等によって例示される従来技術のポインティングデバイスでよい。
【0026】
操作情報には、少なくとも、ポインティングデバイスを介して指定された位置及び該位置の移動に関する指定位置情報と該位置における操作の実行を指示する指示情報とが含まれる。「操作の実行」は、例えば、ポインティングデバイスが有する各種ボタンの操作、ポインティングデバイスが有するホイールの回転、ポインティングデバイスを用いたジェスチャ入力等を含む。また、ポインティングデバイスがタッチパネルを含む場合、「操作の実行」は、タップ、スワイプ、ピンチイン、ピンチアウト等によって例示されるタッチパネル特有の操作の実行を含むことが好ましい。
【0027】
指示情報には、操作の対象が含まれることが好ましい。これにより、支援装置1は、操作の対象を逐一判別することなく、操作の対象を特定できる。指示情報に操作の対象が含まれる場合、指示情報には、該対象に関する文字列が含まれることが好ましい。これにより、支援装置1は、操作の対象に関する文字列を逐一表示情報から取得することなく、該文字列を取得できる。操作情報に関する画面上の操作の対象は、特に限定されない。操作の対象は、ウェブページ上に配された各種操作対象であってもよく、表示されたウェブページに関する画面上に配された各種操作対象でもよい。操作情報リスト121は、ウェブページ上に配された各種操作対象及び表示されたウェブページに関する画面上に配された各種操作対象に係る操作情報を格納可能であることが好ましい。これにより、支援装置1は、ウェブページの操作だけでなく、該ウェブページに係るウェブページ以外の操作対象の操作をも含むより分かりやすいマニュアルを生成できる。また、操作情報は、操作の対象となるウェブページの表示情報を取得可能なウェブページ情報に加えて、操作の対象となる画面の一部又は全部の表示情報を含むことが好ましい。表示情報は、例えば、操作に関するスクリーンショット・動画、ウェブページの表示に関するファイル等を含む。これにより、支援装置1は、ウェブページの操作に関する画面例だけでなく、ウェブページ以外の操作対象の操作に関する画面例をも含む、より分かりやすいマニュアルを生成できる。
【0028】
操作情報には、キーボードにおいて押し下げられたキーに関するキー入力情報がさらに含まれることが好ましい。これにより、支援装置1は、指定位置情報・指示情報に加えてキー入力にも基づいたマニュアルを生成できる。操作情報は、テキスト入力に関するテキスト入力情報(図示せず)をさらに含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、指定位置情報・指示情報に加えてテキスト入力にも基づいたマニュアルを生成できる。
【0029】
操作情報は、操作の流れを判別可能な態様で操作情報リスト121に格納される。操作情報は、例えば、記録開始を指示されてから当該操作が行われるまでの時間及び記録開始を指示されてから当該操作が完了するまでの時間等の1以上を判別可能な時間情報と関連付けられて記録されることが好ましい。これにより、支援装置1は、操作の時系列に基づいたマニュアルを生成できる。
【0030】
図2は、操作情報リスト121の一例である。図2に示す操作情報リスト121において、操作情報ID「O0003」と関連付けられた操作情報には、指定位置情報「P2からP3まで」、指示情報「ドラッグ操作」、及び時間情報「00m05.000sから00m06.000s」が含まれる。また、操作情報ID「O0006」と関連付けられた操作情報には、指定位置情報「P6」、指示情報「左クリック操作」、及び時間情報「00m25.000s」が含まれる。操作情報ID「O0003」及び「O0006」と関連付けられた操作情報それぞれは、図7に示すポインティングデバイスを介した操作の一例と対応する。
【0031】
指定位置情報「P2からP3まで」は、「選択ペンの太さ」を選択する第4UI要素U4の位置である。また、指定位置情報「P6」は、「切り抜き」を指示する第5UI要素U5の位置である。図2に示す操作情報リスト121に上述の操作情報が記録されていることにより、支援装置1は、まず、記録開始から5乃至6秒のタイミングで「選択ペンの太さ」においてドラッグ操作が行われ、後に、記録開始から25秒のタイミングで「切り抜き」ボタンを左クリックする操作が行われたとの操作情報に基づいたマニュアルを生成できる。
【0032】
[通信部13]
図1に戻る。通信部13は、支援装置1をネットワークNに接続してウェブサーバW等の各種サーバ、並びに端末T等の各種端末と通信可能にするものであれば特に限定されない。通信部13として、例えば、携帯電話ネットワークに対応した無線装置、IEEE802.11に準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス、Bluetooth(登録商標)規格等に対応した近距離無線装置、及びイーサネット規格に対応したネットワークカード等が挙げられる。
【0033】
〔ウェブサーバW〕
ウェブサーバWは、端末Tにウェブページを提供可能であり、かつ、支援装置1に表示情報を提供可能なサーバであれば、特に限定されない。表示情報は、例えば、ウェブページの表示に用いられる各種コンテンツである。各種コンテンツは、例えば、HTML形式のコンテンツ等によって例示されるテキストコンテンツ、各種形式の画像によって例示される画像コンテンツ、各種形式の動画によって例示される動画コンテンツ、各種形式の音声によって例示される音声コンテンツ等の1以上を含む。ウェブサーバWは、ウェブページの提供を介してウェブサービスを提供可能であることが好ましい。
【0034】
〔端末T〕
端末Tは、ウェブページを利用する利用者が利用する端末であり、ネットワークNを介してウェブサーバWが提供するウェブページを利用可能であり、ネットワークNを介して上述の操作情報を支援装置1に提供可能である。端末Tは、特に限定されない。
【0035】
端末Tは、ウェブページを表示可能なブラウザを実行可能であることが好ましい。ブラウザは記録開始判別処理と記録終了判別処理と操作情報送信処理とを実行可能な本実施形態の拡張機能を追加可能であることが好ましい。このようなブラウザとして、例えば、Google Chrome(登録商標)が挙げられる。
【0036】
記録開始判別処理は、操作情報の記録開始を指示されたかを判別する処理である。記録終了判別処理は、操作情報の記録終了を指示されたかを識別する処理である。操作情報送信処理は、記録開始を指示されたと判別されたタイミングから記録終了を指示されたと判別されたタイミングまでの利用者によるポインティングデバイスを介した操作の操作情報と操作の対象となるウェブページの表示情報を取得可能とするウェブページ情報とを支援装置1に送信する処理である。ウェブページ情報は、例えば、操作の対象となるウェブページのURLを含む。操作情報送信処理は、操作の実行を指示された場合等の所定のタイミングで撮影されたウェブページのスクリーンショット及び/又は動画等の撮影情報を支援装置1に送信可能であることが好ましい。
【0037】
ブラウザが該拡張機能を追加可能であることにより、利用者は、端末Tの操作情報を送信する特別なプログラムをインストールすることなく、支援システムSを利用できる。これにより、利用者は、拡張機能を追加する比較的容易な操作によって支援システムSを利用できる。また、これにより、利用者がブラウザ以外の操作に関する情報がこのような特別なプログラムを介して流出するとの懸念を抱くことが防がれ得る。
【0038】
該拡張機能は、修正画面表示処理と、修正指示送信処理とをさらに実行可能であることが好ましい。修正画面表示処理は、支援装置1において生成されたマニュアルの修正画面を表示する処理である。修正指示送信処理は、修正画面を見た利用者からのマニュアルの修正指示を支援装置1に送信する処理である。
【0039】
端末Tは、持ち運び可能な携帯端末であってもよいし、一定の場所に据え置かれている据え置き型端末であってもよい。端末Tの台数は、特に限定されない。携帯端末の種類は特に限定されるものでなく、例えば、スマートフォン、タブレット端末、及びノートパソコン等が挙げられる。また、据え置き型端末の種類も特に限定されるものでなく、例えば、デスクトップ式のパーソナルコンピュータ等が挙げられる。
【0040】
〔ネットワークN〕
ネットワークNの種類は、支援装置1、ウェブサーバW、及び端末Tを互いに通信可能にするものであれば特に限定されない。ネットワークNとして、例えば、パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、無線LANネットワーク、携帯電話ネットワーク、移動体通信ネットワーク、あるいはこれらのネットワークを複数組み合わせたネットワーク等が挙げられる。
【0041】
〔支援装置1で実行される支援処理のメインフローチャート〕
図3は、本実施形態の支援装置1で実行される支援処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。図4は、図3に続く図である。図5は、図4に続く図である。図6は、図5に続く図である。以下、図3から図6までを用いて、支援処理の好ましい流れの一例が説明される。
【0042】
まず、支援装置1は、マニュアルの生成対象となるウェブページについて、ポインティングデバイスを介した操作に関する操作情報を記録する操作情報記録ステップ(ステップS1からステップS2)を実行する。以下、「マニュアルの生成対象となるウェブページ」は、単に「ウェブページ」とも称される。ウェブページは、単一のウェブページでもよく、ウェブページ間の遷移によって関連付けることが可能な一群のウェブページでもよい。このような一群のウェブページとして、例えば、ウェブサービスを構成する一群のウェブページが挙げられる。
【0043】
操作情報記録ステップで記録される操作情報には、少なくとも、ポインティングデバイスを介して指定された位置及び該位置の移動に関する指定位置情報と該位置における操作の実行を指示する指示情報とが含まれる。他、記録される操作情報については、操作の対象となるウェブページの表示情報を取得可能とするウェブページ情報が含まれる等、操作情報リスト121の項に記載の通りである。記録される操作情報は、ウェブページ上に配された各種操作対象に係る操作、表示されたウェブページに関する画面上に配された各種操作対象に係る操作等を含み得る。
【0044】
[ステップS1:操作情報を取得可能か判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して操作情報記録部111を実行する。そして、制御部11は、操作情報を取得可能か判別する処理を実行する(ステップS1、操作情報取得可否判別ステップ)。取得可能であると判別した場合、制御部11は、処理をステップS2に移す。取得可能であると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS1に移す。該処理は、特に限定されず、例えば、操作情報送信処理を実行した端末Tから操作情報を受信した場合に操作情報を取得可能であると判別する処理でよい。
【0045】
[ステップS2:操作情報を記録]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して操作情報記録部111を実行する。そして、制御部11は、ステップS1で取得可能と判別された操作情報を操作情報リスト121に記録する処理を実行する(ステップS2、操作情報記録実行ステップ)。制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0046】
続いて、支援装置1は、操作情報記録部111によって記録された操作情報に基づいて、ウェブページに係る操作手順を説明するマニュアルを生成可能な生成ステップを実行する。ステップS3乃至ステップS10及びステップS17乃至ステップS19は、生成ステップの一例である。
【0047】
必須の態様ではないが、生成ステップは、ステップS3の操作情報選別ステップを含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、利用者における、マニュアルに含める必要のない操作に対応する記載を逐一取り除く労力を低減できる。
【0048】
[ステップS3:マニュアルに含める操作情報を選別]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、操作情報記録ステップで記録された操作情報からマニュアルに含める操作情報を選別する処理を実行する(ステップS3、操作情報選別ステップ)。制御部11は、処理をステップS4に移す。
【0049】
操作情報を選別する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、記憶部12に記憶された所定の選別基準に基づいて操作情報を選別する処理等でよい。所定の選別基準は、例えば、特定の操作に対応する場合にマニュアルに含める操作情報として選別する基準、特定の対象への操作に対応する場合にマニュアルに含める操作情報として選別する基準、特定のテキスト入力を伴う場合にマニュアルに含める操作情報として選別する基準等の1以上を含む基準が挙げられる。
【0050】
支援処理が後述の第1機械学習ステップを含む場合、該処理は、第1機械学習部116の機械学習に基づいて操作情報を選別する処理を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、機械学習に基づいたより適切な選別基準で操作情報を選別できる。
【0051】
後述の生成ステップが動画の生成を含む場合、操作情報を選別する処理は、動画を生成すべき操作に対応する操作情報を選別可能な処理を含むことが好ましい。これにより、必要以上に長い動画が生成されることが防がれる。支援処理が後述の第1機械学習ステップを含む場合、該処理は、第1機械学習部116の機械学習に基づいて操作情報を選別する処理を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、機械学習に基づいたより適切な選別基準で操作情報を選別できる。
【0052】
[ステップS4:表示例等の生成を要するか判別]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、表示例等の生成を要するか判別する処理を実行する(ステップS4、表示例生成判別ステップ)。生成を要すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS5に移す。生成を要すると判別しなかった場合、制御部11は、生成された表示例等に基づいてマニュアルを生成し、処理をステップS11に移す。
【0053】
ここで言う「表示例等」は、マニュアルに含められる表示例、該表示例を説明する文字列、マニュアルに含められる動画、マニュアルに含められる音声等のマニュアルに含められる各種構成要素の総称である。表示例等の生成を要するか判別する処理は、例えば、マニュアルに含める操作情報が、表示例等が生成されていない操作情報を含む場合に表示例等の生成を要すると判別する処理でよい。
【0054】
[ステップS5:表示情報を取得]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して表示情報取得部113を実行する。そして、制御部11は、ウェブページの表示に関する表示情報を取得する処理を実行する(ステップS5、表示情報取得ステップ)。制御部11は、処理をステップS6に移す。表示情報を取得する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、端末Tから受信したウェブページ情報に基づいてウェブサーバWから表示情報を取得する処理等でよい。表示情報取得ステップで取得される表示情報は、ウェブページのみの表示に関する情報でもよく、ウェブページに関する画面の一部又は全部の表示に関する情報でもよい。
【0055】
[ステップS6:表示例を生成]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、操作情報記録ステップで記録された操作情報及び表示情報取得ステップで取得された表示情報に基づいて表示例を生成する処理を実行する(ステップS6、表示例生成ステップ)。制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0056】
表示例生成ステップは、特に限定されない。表示例生成ステップは、端末Tから送信されたウェブページのスクリーンショットに基づいて表示例を生成する処理を含んでもよい。これにより、支援装置1は、表示情報に基づいて表示例をレンダリングすることなく表示例を生成できる。
【0057】
生成ステップが操作情報選別ステップを含む場合、表示例生成ステップは、操作情報選別ステップで選別されたマニュアルに含める操作情報及び表示情報取得ステップで取得された表示情報に基づいて表示例を生成する処理を実行可能であることが好ましい。
【0058】
生成ステップは、ステップS7の文字列取得ステップを含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、ウェブページに表示される文字列に基づいてマニュアルを生成できる。
【0059】
[ステップS7:文字列を取得]
制御部11は、記憶部12と協働して文字列取得部114を実行する。そして、制御部11は、ウェブページに表示される文字列の少なくとも一部を取得する処理を実行する(ステップS7、文字列取得ステップ)。制御部11は、処理をステップS8に移す。
【0060】
文字列を取得する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、表示情報に含まれる文字列のうち所定の条件を満たす文字列を取得する処理、指示情報から文字列を取得する処理等でよい。「所定の条件」は、例えば、ボタン等のUI要素に表示される文字列であるとの条件、UI要素を説明する文字列であるとの条件等の1以上を含む。
【0061】
[ステップS8:説明文を生成]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、ステップS2で記録された操作情報及びステップS5で取得された表示情報に基づいて表示例生成ステップで生成された表示例の説明文を生成する処理を実行する(ステップS8、説明文生成ステップ)。制御部11は、処理をステップS9に移す。
【0062】
生成ステップが文字列取得ステップを含む場合、説明文を生成する処理は、操作情報、表示情報、及び文字列取得ステップで取得された文字列に基づいて表示例生成ステップで生成された表示例の説明文を生成する処理を実行可能であることが好ましい。これにより、支援装置1は、例えば、UI要素に表示される文字列、UI要素を説明する文字列等に基づいた説明文を生成できる。
【0063】
必須の態様ではないが、生成ステップは、表示例に含まれる文字列の一部を判読不能とする判読不能化ステップ(ステップS9からステップS10)を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、個人情報、機密情報等によって例示されるマニュアルにおいて判読不能であることが好ましい文字列が判読不能となったマニュアルを生成できる。
【0064】
[ステップS9:判読不能とする文字列を選別]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、文字列取得ステップで取得された文字列から判読不能とする文字列を選別する処理を実行する(ステップS9、判読不能化文字列選別ステップ)。制御部11は、処理をステップS10に移す。
【0065】
判読不能とする文字列を選別する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、記憶部12に記憶された所定の選別基準に基づいて文字列を選別する処理等でよい。所定の選別基準は、例えば、特定の部分文字列が含まれる文字列を判読不能とする基準、所定の辞書に格納された単語と一致する部分文字列が含まれない文字列を判読不能とする基準等の1以上を含む基準でよい。
【0066】
支援処理が後述の第2機械学習ステップを含む場合、該処理は、第2機械学習部117の機械学習に基づいて文字列を選別する処理を含むことが好ましい。これにより、支援装置1は、機械学習に基づいたより適切な選別基準で判読不能とする文字列を選別できる。
【0067】
[ステップS10:選別された文字列を判読不能化]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、表示例生成ステップで生成された表示例について、ステップS9で選別された文字列(被選別文字列)を判読不能化する処理を実行する(ステップS10、判読不能化実行ステップ)。制御部11は、処理をステップS4に移す。
【0068】
マニュアルが生成されると、支援装置1は、生成部112が生成したマニュアルの修正を利用者の指示に基づいて実行可能な修正ステップを実行する。これにより、利用者は、誤って行った各種操作(誤操作)等に関する記載をマニュアルから取り除く修正を行える。これにより、利用者は、直観的な操作によって生成されたマニュアルから誤操作等に関する記載を指定して取り除くだけの少ない労力でマニュアルを生成させることができる。ステップS11乃至ステップS16は、修正ステップの一例である。
【0069】
[ステップS11:修正画面を表示]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して修正部115を実行する。そして、制御部11は、生成ステップで生成された表示例及び説明文を対応する操作ごとに指定可能である修正画面を端末Tに表示する処理を実行する(ステップS11、修正画面表示ステップ)。制御部11は、処理をステップS12に移す。以下、「表示例及び説明文」は、単に「記載」とも称される。
【0070】
修正画面は、生成ステップで生成された表示例及び説明文を対応する操作ごとに指定可能であれば特に限定されない。修正画面のより詳細な説明は、図8及び図9を用いて後述される。
【0071】
[ステップS12:修正完了を指示されたか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して修正部115を実行する。そして、制御部11は、端末Tの利用者に修正完了を指示されたか判別する処理を実行する(ステップS12、修正完了判別ステップ)。指示されたと判別した場合、制御部11は、処理をステップS17に移す。指示されたと判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS13に移す。
【0072】
[ステップS13:記載を取り除くよう指示されたか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して修正部115を実行する。そして、制御部11は、端末Tの利用者に修正画面に表示された記載のうち利用者に指定された指定操作に対応する記載を取り除くよう指示されたか判別する処理を実行する(ステップS13、除去指示判別ステップ)。指示されたと判別した場合、制御部11は、処理をステップS14に移す。指示されたと判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS15に移す。
【0073】
[ステップS14:指示された記載を取り除く]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して修正部115を実行する。そして、制御部11は、ステップS13で指示された記載(指定操作に対応する記載)を取り除く処理を実行する(ステップS14、除去実行ステップ)。制御部11は、処理をステップS15に移す。
【0074】
[ステップS15:判読不能とする文字列を指定されたか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して修正部115を実行する。そして、制御部11は、端末Tの利用者に判読不能とする文字列を指定されたか判別する処理を実行する(ステップS15、判読不能化指示判別ステップ)。指示されたと判別した場合、制御部11は、処理をステップS16に移す。指示されたと判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS11に移す。
【0075】
[ステップS16:指定された文字列を判読不能とする]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して修正部115を実行する。そして、制御部11は、ステップS15で指定された文字列(指定文字列)を判読不能とする処理を実行する(ステップS16、判読不能化実行ステップ)。制御部11は、処理をステップS11に移す。
【0076】
[その他の修正]
修正ステップは、利用者の指示に応じて説明文を修正可能な説明文修正ステップを含むことが好ましい。また、修正ステップは、利用者の指示に応じて表示例を追加・削除・修正可能な表示例修正ステップを含むことが好ましい。
【0077】
必須の態様ではないが、生成ステップは、マニュアルに含められる動画を生成可能な動画生成ステップを含むことが好ましい。ステップS17からステップS18は、動画生成ステップの一例である。
【0078】
[ステップS17:動画の生成を要するか判別]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、マニュアルに含めるための動画の生成を要するか判別する処理を実行する(ステップS17、動画生成判別ステップ)。生成を要すると判別した場合、制御部11は、処理をステップS18に移す。生成を要すると判別しなかった場合、制御部11は、処理をステップS19に移す。
【0079】
動画の生成を要するか判別する処理は、特に限定されず、例えば、端末Tから動画を含むマニュアルを生成するよう指示された場合に動画の生成を要すると判別する処理等でよい。
【0080】
[ステップS18:動画を生成]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、マニュアルに含めるための動画を生成する処理を実行する(ステップS18、動画生成実行ステップ)。制御部11は、処理をステップS19に移す。
【0081】
動画を生成する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、操作情報に含まれるポインティングデバイスを介して指定された位置の移動に関する情報等に基づいて動画を生成する処理等でよい。操作情報が指定された位置の移動に関する情報を含むことにより、支援装置1は、マニュアルに含めるための、動きのある動画を生成できる。また、該処理は、端末Tから送信されたウェブページの動画に基づいて表示例を生成する処理を含んでもよい。これにより、支援装置1は、表示情報及び操作情報に基づいて動画をレンダリングすることなく動画を生成できる。
【0082】
[ステップS19:マニュアルを生成]
制御部11は、記憶部12と協働して生成部112を実行する。そして、制御部11は、生成ステップで生成され、修正ステップで修正された記載に基づいてマニュアルを生成する処理を実行する(ステップS19、マニュアル生成実行ステップ)。制御部11は、処理をステップS20に移す。
【0083】
マニュアルを生成する処理は、生成されたマニュアルを取得可能とするウェブページへのアクセスを可能とする情報を端末Tに送信する処理を含むことが好ましい。該情報は、例えば、生成されたマニュアルを取得可能な所定のウェブページのURL等を含む。これにより、端末Tの利用者は、該情報の提供を介して生成されたマニュアルを頒布できる。
【0084】
(マニュアルの生成に関する各種処理)
マニュアル生成実行ステップは、説明文に関する音声を生成する処理を含むことが好ましい。これにより、端末Tの利用者は、説明文を逐一読み上げる労力等を費やすことなく、音声を含むマニュアルを提供できる。
【0085】
生成ステップが動画生成ステップを含む場合、マニュアル生成実行ステップは、説明文に関する音声を生成し、動画に含める処理を含むことが好ましい。これにより、端末Tの利用者は、動画に合わせて説明文を逐一読み上げる労力、音声を動画に付け加える労力等を費やすことなく、音声付動画を含むマニュアルを提供できる。
【0086】
必須の態様ではないが、支援処理は、操作情報及び修正ステップにおける修正に基づいてマニュアルの生成に用いる操作情報の選別を機械学習可能な第1機械学習ステップを含むことが好ましい。
【0087】
[ステップS20:第1機械学習処理]
制御部11は、操作情報及び修正ステップにおける修正に基づいてマニュアルの生成に用いる操作情報の選別を機械学習する第1機械学習処理を実行する(ステップS20、第1機械学習ステップ)。制御部11は、処理をステップS21に移す。
【0088】
必須の態様ではないが、支援処理は、文字列取得ステップで取得した文字列とステップS15で指定された指定文字列とに基づいてマニュアルにおいて判読不能とする文字列の選別を機械学習可能な第2機械学習ステップを含むことが好ましい。
【0089】
[ステップS21:第2機械学習処理]
制御部11は、文字列取得ステップで取得した文字列とステップS15で指定された指定文字列とに基づいてマニュアルにおいて判読不能とする文字列の選別を機械学習する第2機械学習処理を実行する(ステップS21、第2機械学習ステップ)。制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS21の処理を繰り返す。
【0090】
[拡張機能提供処理]
支援処理は、端末Tからの指令に応じて、端末Tの項で説明された拡張機能を追加可能とするデータを端末Tに提供可能な拡張機能提供ステップを含むことが好ましい。これにより、端末Tの利用者は、端末Tの項で説明された、拡張機能がもたらす種々の好ましい効果を得うる。
【0091】
[支援処理の効果]
上述の通り、本実施形態の支援処理を実行可能な支援装置1は、利用者がポインティングデバイスを介した操作によってウェブサービスを利用したときの操作情報と表示情報とに基づいて、ウェブページ上のいずれの位置で操作の実行を指示すればウェブページが遷移するか等の操作手順を示すマニュアルを生成できる(図8等)。すなわち、本実施形態の支援装置1によれば、利用者は、ポインティングデバイスを介した操作によってウェブサービスを利用する直観的な操作によって、マニュアルを生成させることができる。
【0092】
ところで、ウェブページで行われる操作は、ポインティングデバイスによって指定された位置と操作の実行の指示とに加えて指定された位置の移動をも参照しないと操作の内容を特定できない各種操作を含み得る。このような各種操作として、例えば、ドラッグ・ドラッグアンドドロップ・スワイプ・ピンチイン・ピンチアウト等が挙げられる。
【0093】
本実施形態では、操作情報がポインティングデバイスを介して指定された「位置」に加えて該位置の「移動」にも関する指定位置情報を含むことにより、支援装置1は、このような各種操作に関するマニュアルを生成できる。また、本実施形態では、操作情報が上述のような指定位置情報を含むことにより、支援装置1は、ポインティングデバイスによって指定された位置だけでなく、指定された位置の移動をも含めたマニュアルを生成できる。
【0094】
本実施形態の支援処理を実行可能な支援装置1は、このようなマニュアルとして、例えば、動画を含むマニュアル、動画の態様のマニュアル、ポインティングデバイスによって指定された位置の移動等に基づく機械学習が行われたマニュアル等を生成可能である(図11図12等)。
【0095】
本実施形態の支援処理を実行可能な支援装置1によれば、利用者は、誤って行った各種操作(誤操作)等に関する記載をマニュアルから取り除く修正を行える(図9図10等)。これにより、利用者は、直観的な操作によって生成されたマニュアルから誤操作等に関する記載を指定して取り除くだけの少ない労力でマニュアル作成を行える。
【0096】
よって、ウェブページに係る操作に関し、本実施形態の支援処理を実行可能な支援装置1は、利用者がより直観的な操作かつより少ない労力でマニュアルを作成できるよう支援できる。
【0097】
<支援システムSの使用例>
図7は、ポインティングデバイスを介した操作の一例を概略的に示す図である。より詳細に、図7は、画像の一部を切り抜くウェブサービスのマニュアルを生成するときの操作の一例を示す。以下、本実施形態における支援システムSの使用例が図7等を用いて説明される。
【0098】
〔拡張機能の追加〕
端末Tの利用者は、拡張機能を追加可能とするデータを提供する指令を行う。支援装置1は、該データを端末Tに提供する。端末Tは、該データを用いて、ブラウザに該拡張機能を追加する。
【0099】
〔記録開始〕
図7において、第1UI要素U1は、操作情報の記録開始を指示するボタンである。端末Tの利用者は、ポインティングデバイスを用いて第1UI要素U1の位置(第1位置P1)を指定し、左クリックする等して操作情報の記録開始を指示する。拡張機能は、操作情報の記録を開始する。
【0100】
〔ウェブサービスの利用〕
第3UI要素U3、第4UI要素U4、第5UI要素U5、及び第6UI要素U6は、例示のウェブサービスにおける種々の処理に対応するUI要素である。また、第1領域R1、第2領域R2、及び第3領域R3は、例示のウェブサービスにおける種々のデータが表示される領域である。
【0101】
これらのうち、第4UI要素U4は、画像から切り抜く対象を指定する選択ペンについて、「選択ペンの太さ」を変更可能なUI要素である。第2領域R2は、処理の対象となる画像が表示され、該画像から切り抜く対象を指定可能とする領域である。第5UI要素U5は、「切り抜き」の実行を指示可能とするUI要素である。
【0102】
利用者は、ポインティングデバイスが指定する位置を移動経路M1に沿って第1位置P1から、第4UI要素U4の一部である第2位置P2へ移動させる。そして、利用者は、移動経路M2に沿って第2位置P2から第3位置P3まで第4UI要素U4をドラッグし、選択ペンの太さを変更する。
【0103】
利用者は、ポインティングデバイスが指定する位置を移動経路M3に沿って第3位置P3から、第2領域R2の一部である第4位置P4へ移動させる。そして、利用者は、切り抜く対象の輪郭をなぞる移動経路M3に沿って第4位置P4から第5位置P5までドラッグする。
【0104】
利用者は、ポインティングデバイスが指定する位置を移動経路M5に沿って第5位置P5から、第5UI要素U5の一部である第6位置P6へ移動させる。そして、利用者は、第6位置P6で第5UI要素U5を左クリックし、「切り抜き」の実行を指示する。
【0105】
図7において、第2UI要素U2は、操作情報の記録終了を指示するボタンである。端末Tの利用者は、ポインティングデバイスを用いて第2UI要素U2の位置(第7位置P7)を指定し、左クリックする等して操作情報の記録終了を指示する。拡張機能は、操作情報の記録を終了し、操作情報を支援装置1に送信する。この操作情報は、左クリックしたタイミング、ドラッグを開始したタイミング、ドラッグを終了したタイミングのスクリーンショットをそれぞれ含む。また、この操作情報は、ウェブサービスに関するウェブページにアクセス可能なURLを含む。
【0106】
〔マニュアルの生成〕
支援装置1は、受信した操作情報及びURLに基づいて、マニュアルを生成する。図8は、図7に示した操作に基づいて生成されたマニュアルの一例を示す図である。図8に示すマニュアルは、選択ペンの太さをドラッグし、画面左側の画像の上でドラッグし、切り抜きボタンをクリックする一連の手順を示している。
【0107】
利用者は、記録開始ボタンを押し、ウェブサービスを利用し、記録終了ボタンを押す直観的な操作のみで、図8に示すようなマニュアルを生成できる。すなわち、利用者は、逐一画面例と説明文とを用意する手順より少ない労力でマニュアルを作成できる。
【0108】
図7に示したように、ウェブページで行われる操作は、ポインティングデバイスによって指定された位置と操作の実行の指示とに加えて指定された位置の移動をも参照しないと操作の内容を特定できない各種操作(ドラッグ)を含み得る。
【0109】
本実施形態では、操作情報がポインティングデバイスを介して指定された「位置」に加えて該位置の「移動」にも関する指定位置情報を含むことにより、支援装置1は、ドラッグ操作に関するマニュアルを生成できる。
【0110】
〔マニュアルの修正〕
利用者は、必要に応じて、マニュアルの生成を指示する。図9は、図8のマニュアルに対する修正の一例を示す図である。図9に示される例において、利用者は、「選択ペンの太さをドラッグする」手順は、マニュアルに不要だと考えた。そして、利用者は、該手順に関する記載の削除を指示した。また、利用者は、第3領域R3に表示されたユーザID(UID)の文字列を判読不能とする必要があると考えた。そして、利用者は、該文字列の判読不能化を指示した。また、利用者は、「画面左側の画像の上でドラッグ」する操作に関する説明文を修正した。これらの修正を指示した後に、利用者は、修正の終了を指示した。
【0111】
図10は、図9の修正が行われた後のマニュアルの一例を示す図である。図10に示す修正後のマニュアルでは、図9に示された修正に応じて、「選択ペンの太さをドラッグする」手順が削除されている。そして、修正後のマニュアルでは、各操作に関する説明文の番号が繰り上げられている。また、修正後のマニュアルでは、「画面左側の画像の上でドラッグ」する操作に関する説明文が「切り抜きたい部分の輪郭をドラッグする」と改められている。加えて、修正後のマニュアルでは、第3領域R3に表示されたユーザID(UID)の文字列が判読不能化された文字列TXとなっている。
【0112】
なお、本実施形態の支援装置1を用いたマニュアルの修正では、上述のほか、誤操作に関する記載を取り除く、表示例を追加する、表示例を削除する等の各種修正も行える。
【0113】
上述の通り、利用者は、記録開始ボタンを押し、ウェブサービスを利用し、記録終了ボタンを押す直観的な操作のみで、図8に示されるようなマニュアルを生成できる。そして、利用者は、マニュアルを見て修正を指示する直観的な操作でマニュアルを修正できる。すなわち、利用者は、逐一画面例と説明文とを用意する手順より少ない労力でマニュアルを作成できる。
【0114】
〔動画の生成〕
利用者は、「切り抜きたい部分の輪郭をドラッグする」操作が静止画像の表示例と説明文だけではわかりにくいと考えた。そこで、利用者は、該操作に関する動画の生成を支援装置1に指令する。支援装置1は、操作情報に含まれるポインティングデバイスを介して指定された位置の移動に関する情報等に基づいて動画を生成する。
【0115】
図11は、図7に示した操作に基づいて生成された動画マニュアルの一例を示す図である。図11の例では、動画において表示される映像の時系列変化が上から下に向かう時系列で示されている。該動画の生成により、マニュアルは、「切り抜きたい部分の輪郭」をドラッグでなぞる動きを示す動画を含むよりわかりやすいマニュアルとなる。
【0116】
〔機械学習に基づくマニュアル生成〕
修正後、支援装置1は、修正等に基づく機械学習を行う。これにより、支援装置1は、機械学習に基づくマニュアル生成を実行可能となる。図12は、図7に示した操作と機械学習とに基づいて生成されたマニュアルの一例を示す図である。
【0117】
図12に示す例では、第1機械学習部116による機械学習によって、「選択ペンの太さ」に関する操作等を含む操作が予めマニュアルから除外されている。また、図12に示す例では、第2機械学習部117による機械学習によって、第3領域R3に表示されたユーザID(UID)の文字列が予め判読不能化されている。これにより、利用者は、より少ない労力でマニュアルを修正し、生成できる。
【0118】
以上、本発明の好ましい態様の一例が説明された。なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものである。よって、それら変更例及び修正例は、上述の一例と同様に、本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものは、本発明の要旨を備えている限り、上述の一例と同様に、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
S 支援システム
1 支援装置
11 制御部
111 操作情報記録部
112 生成部
113 表示情報取得部
114 文字列取得部
115 修正部
116 第1機械学習部
117 第2機械学習部
12 記憶部
121 操作情報リスト
13 通信部
W ウェブサーバ
T 端末
N ネットワーク

【要約】
【課題】ウェブページの操作に関し、利用者がより直観的な操作かつより少ない労力でマニュアルを作成できるよう支援すること。
【解決手段】本発明の支援装置1は、ウェブページの表示に関する表示情報を取得可能な表示情報取得部113と、ポインティングデバイスを介した操作に関する操作情報を記録可能な操作情報記録部111と、表示情報及び操作情報に基づいて、ウェブページに係る操作手順を説明するマニュアルを生成可能な生成部112と、利用者の指示に基づいて生成部が生成したマニュアルの修正を実行可能な修正部115と、を備え、操作情報は、ポインティングデバイスを介して指定された位置及び該位置の移動に関する指定位置情報と位置における操作の実行を指示する指示情報とを少なくとも含み、生成部112は、操作情報と表示情報とに基づいてマニュアルを生成可能である。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12