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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】衣装
(51)【国際特許分類】
   A41D 27/08 20060101AFI20240422BHJP
   A41D 1/22 20180101ALI20240422BHJP
   A41D 13/00 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
A41D27/08 C
A41D1/22 Z
A41D13/00 117
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023170064
(22)【出願日】2023-09-29
【審査請求日】2023-10-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523374507
【氏名又は名称】今西 夏美
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】今西 夏美
【審査官】西尾 元宏
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3219509(JP,U)
【文献】登録実用新案第3200866(JP,U)
【文献】実開昭63-019525(JP,U)
【文献】登録実用新案第3193805(JP,U)
【文献】登録実用新案第3191999(JP,U)
【文献】特開2020-079462(JP,A)
【文献】中国実用新案第217184893(CN,U)
【文献】中国実用新案第213281566(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0125134(US,A1)
【文献】米国特許第09877527(US,B1)
【文献】米国特許第05794267(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者へ装着される本体を有する衣装であって、
前記本体は、
利用者の胴体へ装着される胴部と、
前記胴部の外面に接触される補助片と、
前記補助片を前記胴部へ着脱させる複数の第1固定要素と、
前記胴部へ接続部を介して接続された押さえ片と、
が設けられ、
前記押さえ片は、前記接続部を介して前記胴部に対して移動可能であり、
前記押さえ片は、前記胴部へ接触されて前記補助片の一部を覆う第1位置と、前記胴部から離された第2位置との範囲内で移動可能であり、
前記押さえ片を前記第1位置に固定する複数の第2固定要素が、更に設けられている、衣装。
【請求項2】
請求項1記載の衣装であって、
前記胴部は、
利用者の胴体における右肩から胸の前に亘って配置される第1縁部と、
利用者の胴体における左肩から胸の前に亘って配置され、かつ、前記第1縁部に接続される第2縁部と、
を有し、
利用者の正面視で前記第1縁部及び前記第2縁部がV字形に配置され、
前記補助片は、前記第1縁部に沿って配置され、
前記押さえ片が前記第1位置に固定されると、前記押さえ片の縁部は、前記第2縁部に沿って配置される、衣装。
【請求項3】
請求項2記載の衣装であって、
利用者の正面視で、前記第1位置に固定された前記押さえ片が前記補助片の一部を覆う範囲は、前記複数の第1固定要素の少なくとも1つが配置されている箇所を含む、衣装。
【請求項4】
請求項3記載の衣装であって、
利用者の肩に掛けられて前記胴部を支持する肩紐が、更に設けられ、
前記複数の第1固定要素の1つが、前記肩紐に設けられている、衣装。
【請求項5】
請求項4記載の衣装であって、
利用者の背丈方向で前記補助片及び前記押さえ片より下で前記胴部の外面に装着される巻きスカートが、更に設けられ、
前記巻きスカートは、
相互に重ね合わされる複数の構成片を有し、
前記複数の構成片は、
装飾が施された第1表面と、
前記第1表面の裏に配置されて装飾が施された第2表面と、
をそれぞれ有し、
前記複数の構成片同士が重ね合わされた状態に保持する第3固定要素が、更に設けられている、衣装。
【請求項6】
請求項5記載の衣装であって、
前記巻きスカートは、前記巻きスカートが前記胴部の外面に装着された状態を保持する保持要素を有する、衣装。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、利用者が運動する場合に着用する衣装に関する。
【背景技術】
【0002】
装用状態でイメージチェンジを図ることができ、実用性も向上できる衣服の例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている衣服は、絵柄模様を備えた衣服おいて、絵柄模様の上面に、当該絵柄模様に対応する被覆用絵柄生地で形成した服飾雑貨を着脱自在に備え、装用状態で服飾雑貨を取り外して用いることを特徴とする。また、特許文献1において、被覆用絵柄生地は、ホック・ボタン・スナップ・面ファスナのいずれか、あるいはその組み合わせによる留め具を介して、衣服の絵柄模様の上面に取り付けるものとする、と記載されている。さらに、特許文献1において、衣服は、ニット製のセーター・ワンピースである、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3219509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、特許文献1に記載された衣服は、利用者が運動する場合に着用する衣装について着目されておらず、その点で改善の余地がある、という課題を認識した。
【0005】
本開示の目的は、利用者が運動する場合に着用し、かつ、利用者が装飾を任意に変更可能な衣装を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
利用者へ装着される本体を有する衣装であって、前記本体は、利用者の胴体へ装着される胴部と、前記胴部の外面に接触される補助片と、前記補助片を前記胴部へ着脱させる複数の第1固定要素と、前記胴部へ接続部を介して接続された押さえ片と、が設けられ、前記押さえ片は、前記接続部を介して前記胴部に対して移動可能であり、前記押さえ片は、前記胴部へ接触されて前記補助片の一部を覆う第1位置と、前記胴部から離された第2位置との範囲内で移動可能であり、前記押さえ片を前記第1位置に固定する複数の第2固定要素が、更に設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本開示の衣装は、利用者が運動する場合に着用する衣装の装飾を任意に変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1(A)は、衣装の一部を構成するレオタードの正面図、図1(B)は、レオタードの背面図である。
図2図2(A)は、レオタードの前身頃に補助片を取り付ける前の状態を示す正面図、図2(B)は、前身頃に補助片を取り付けた状態を示す部分的な正面図である。
図3図3(A)は、衣装の一部を構成する巻きスカートの正面図、図3(B)及び図3(C)は、巻きスカートの第1構成片と第2構成片とを重ねる例を示す模式図である。
図4図4(A)及び図4(B)は、巻きスカートの第1構成片と第2構成片とを重ねる例を示す模式図である。
図5図5(A)及び図5(B)は、巻きスカートをレオタードの外側へ巻く例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(概要)
本開示の衣装の実施形態が、図を参照して説明されている。各図において、同一の構成は、同一の符号で示されている。衣装の一部を構成するレオタードは、利用者が運動する場合に着用される。利用者が行う運動は、クラシックバレエ、ダンス、体操競技、等を含む。また、レオタードは、主として利用者の上半身を覆うトップスを意味する。
【0010】
(第1具体例)
図1(A),(B)及び図2(A),(B)には、衣装の一部を構成するレオタード10が示されている。レオタード10は、胴部11と、胴部11に取り付けられた押さえ片12と、胴部11に着脱される補助片13と、胴部11に接続される肩紐14,15と、を有する。胴部11、押さえ片12及び補助片13を構成する素材は、それぞれ着物用の布地、例えば、絹、麻、綿、ウール、ポリエステル等の何れかを用いることができる。また、胴部11、押さえ片12及び補助片13を構成する素材は、それぞれ、吸水性または速乾性を有するものを用いることができる。吸水性を有する素材は、例えば、ウール、シルク、レーヨン、綿、等を含む。速乾性を有する素材は、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、等を含む。さらに、胴部11、押さえ片12及び補助片13を構成する素材は、それぞれ、抗菌加工及び防臭加工が施されていてもよい。例えば、素材を構成する糸に抗菌作用のある剤を練りこんで抗菌加工及び防臭加工する方法、または、素材の生地に後加工で抗菌作用のある剤を施して抗菌加工及び防臭加工する方法を採用することができる。
【0011】
胴部11は、前身頃16と、前身頃16に接続された後身頃17と、を有する。利用者18がレオタード10を胴体へ着用すると、前身頃16は、着用する利用者18の胴体の前面に密着され、後身頃17は、着用する利用者18の胴体の背面へ面接触される。前身頃16の外面及び後身頃17の外面は、無地であってもよく、任意の装飾、例えば、柄、デザイン、模様、等が施されていてもよい。前身頃16及び後身頃17により開口部19が形成されている。利用者18がレオタード10を着用すると、開口部19から、利用者18の胴体の一部及び首が出される。
【0012】
後身頃17は、開口部19を形成する縁部19A,19B,20を有する。縁部19Aは、利用者18の胴体における右肩から胸の前に亘って配置される。縁部19Bは、利用者の胴体における左肩から胸の前に亘って配置され、かつ、縁部19Aに接続される。利用者18の正面視で縁部19A及び縁部19Bが略V字形に配置されている。縁部20は、利用者18の背中に対応する位置に設けられている。利用者18の背面視で、縁部20は、略V字形を象っている。このように、縁部19A,19Bは、着物の襟をイメージしたデザインになっている。また、縁部20は、着物の衣紋をイメージしたデザインになっている。
【0013】
肩紐14,15は、前身頃16の上端と、後身頃17の上端とを接続している。肩紐14は、利用者18の右肩に掛けられ、肩紐15は、利用者の左肩に掛けられる。肩紐14,15は、ストレッチ性を有する素材により構成されている。ストレッチ性を有する素材の原料としては、ウール、綿、ポリウレタン等が使用されている。着用する利用者18の右肩に掛けられる肩紐14と、前身頃16との接続箇所に、リング状の抜け留め21が設けられている。リングの素材は布地である。
【0014】
前身頃16の画面の左右方向で中央に固定要素22,23が固定され、前身頃16の外面のうち着用する利用者18にとって右側に、固定要素24,25が固定されている。固定要素22は、前身頃16の上下方向で固定要素23より上に配置されている。固定要素24は、前身頃16の上下方向で固定要素25より上に配置されている。固定要素23,25は、前身頃16の上下方向で同じ位置に配置されている。前身頃16の上下方向は、図2(A)における上下方向であり、かつ、レオタード10を着用する利用者18の背丈方向(身長方向)と同じである。また、着用する利用者18にとって右側の肩紐14に、固定要素26が取り付けられている。固定要素22,23,24,25,26は、全てレオタード10の外側に露出されている。
【0015】
補助片13は、略三角形状であり、3つの角部13A,13B,13C、及び縁部13X,13Y,13Zを有する。縁部13Xは、角部13Aと角部13Bとを接続する。縁部13Yは、角部13Bと角部13Cとを接続する。縁部13Zは、角部13Aと角部13Cとを接続する。補助片13の表面には、任意の柄、デザイン、模様、例えば、和柄が施されている。補助片13の表面に施されている柄、デザイン、模様等は、前身頃16及び後身頃17に施されている柄、デザイン、模様等とは異なる。補助片13は、柄、デザイン、模様等が異なるもの複数種類を用意しておくことができる。補助片13のうち、3つの角部13A,13B,13Cに対応する箇所には、固定要素27,28,29が固定されている。固定要素27,28,29は、補助片13の裏面に設けられている。固定要素27は、固定要素26に対して係合及び解放され、固定要素28は、固定要素22に対して係合及び解放され、固定要素29は、固定要素24に対して係合及び解放される。
【0016】
押さえ片12は、着用する利用者18にとって左側において、胴部11に設けられている。具体的に説明すると、押さえ片12は、前身頃16と後身頃17との境界付近に取り付けられている。押さえ片12は、正面形状が略三角形であり、押さえ片12は、接続部12Aを介して胴部11へ接続されている。押さえ片12は、2つの縁部12B,12Cを有し、押さえ片12は、接続部12Aを介して移動されて、胴部11へ接触及び胴部11からの離間が可能である。押さえ片12は、前身頃16に対して密着可能であり、押さえ片12のうち、前身頃16へ接触される面に、固定要素30,31が取り付けられている。固定要素30は、固定要素23に係合及び解放され、固定要素31は、固定要素25に係合及び解放される。固定要素22,23,24,25,26,27,28,29,30,31の種類は、例えば、スナップボタンである。固定要素22,23,24,25,26,27,28,29,30,31の材質は、例えば、シリコン、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA:Ethylen-Vinyl Acetate )等である。
【0017】
レオタード10の使用例は、次の通りである。押さえ片12の接続部12A以外の箇所が、図2(A)のように胴部11から離れている状態で、補助片13が前身頃16に取り付けられる。押さえ片12が、前身頃16から離れている状態で、補助片13が前身頃16に取り付けられる。押さえ片12の接続部12A以外の箇所が、胴部11から離れている状態は、押さえ片12の第2位置である。
【0018】
具体的に説明すると、補助片13の1つの角部13Aが抜け留め21へ挿入され、その角部13Aに最も近い箇所の固定要素27が、肩紐14に設けられている固定要素26に係合される。さらに、補助片13の他の角部13Bに近い箇所の固定要素28が、固定要素22に係合され、かつ、補助片13の他の角部13Cに近い箇所の固定要素29が、固定要素24に係合される。このようにして、補助片13は、図2(B)のように、前身頃16に取り付けられる。
【0019】
次に、利用者18は、押さえ片12を接続部12Aを支点として作動させ、押さえ片12を前身頃16へ重ねる。そして、利用者18は、固定要素30を固定要素23に係合させ、かつ、固定要素31を固定要素25に係合させる。その結果、レオタード10は、図1(A)のように、押さえ片12の一部が補助片13の外側へ重ねられた状態で、押さえ片12が固定される。レオタード10が、利用者18の胴体へ装着されていると、補助片13及び押さえ片12は、利用者18の胸に対応する領域を覆う。押さえ片12は、胴部11へ固定されていると補助片13の一部を覆う。押さえ片12が、胴部11へ固定されて補助片13の一部を覆う位置は、第1位置である。押さえ片12が胴部11へ固定されると、押さえ片12の縁部13Xは、縁部19Aに沿って配置される。つまり、縁部13Xと縁部19Aとが重なる。利用者18の正面視で、第1位置に固定された押さえ片12が補助片13の一部を覆う範囲は、固定要素22,24が配置されている箇所を含む。
【0020】
一方、利用者18が、補助片13を胴部11から取り外す場合の作業は、次の通りである。まず、利用者18は、押さえ片12を胴部11に対して作動させて、固定要素31を固定要素から解放させる。また、利用者18は、固定要素30を固定要素23から解放させ、図2(B)のように、押さえ片12を前身頃16から離す。さらに、利用者18は、固定要素28を固定要素23から解放させる。また、利用者18は、固定要素29を固定要素25から解放させ、かつ、固定要素27を固定要素26から解放させた後、図2(A)のように、補助片13を前身頃16から取り外す。
【0021】
利用者18は、補助片13を前身頃16へ取り付ける作業、補助片13を前身頃16から取り外す作業、押さえ片12を前身頃16へ固定する作業、押さえ片12を前身頃16から離す作業を、レオタード10が利用者18の胴体へ装着されている状態、または、レオタード10が利用者18の胴体へ装着されていない状態、の何れにおいても行える。
【0022】
(第1具体例の効果)
利用者18は、レオタード10を使用するシーンに応じて、前身頃16に取り付ける補助片13を取り換えること、つまり、カスタマイズすることができる。したがって、利用者18は、シーン別に、様々な柄、デザイン(アート)、模様等を有する補助片13を選択することができる。さらに、利用者18は、決められたデザインではなく、好みのデザインを組み合わせてレオタード10を着用でき、「舞踊」の表現の幅を広げることができる。また、固定要素22,23,24,25,26,27,28,29,30,31の材質は、例えば、シリコン、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂等である。このため、利用者18が、補助片13を前身頃16へ取り付ける作業、押さえ片12を前身頃16へ固定する作業を、レオタード10が利用者18の胴体へ装着されている状態において行った場合に、固定要素27,28,29,30,31を押し付ける力が、胴体へ加わることを抑制できる。したがって、利用者18が痛みを感じにくくなる。
【0023】
また、レオタード10の補助片13の表面には、和柄が施されていると、レオタード10は西欧風のデザインという固定概念を払拭でき、日本をイメージさせる和風のデザインを取り入れることができる。したがって、和の伝統芸術と西洋舞踊との新しいコラボレーションを世界に広めていくことができる。さらにまた、補助片13の上に押さえ片12の一部が重ねられていると、縁部13X,19Bが、着物の左右の襟が重ねられている状態に似ており、デザイン性が増す。
【0024】
(第2具体例)
衣装の第2具体例は、レオタード及び巻きスカートの組み合わせにより構成される。図3(A)には、巻きスカート40の例が示されている。巻きスカート40は、複数の構成片、例えば、第1構成片41及び第2構成片42を有する。第1構成片41及び第2構成片42は、例えば、共に略四角形、具体的には、長方形の布地である。第1構成片41及び第2構成片42は、それぞれ4つの角部を有する。第1構成片41の長辺の寸法と、第2構成片42の長辺の寸法とが同じである。第1構成片41の短辺の寸法と、第2構成片42の短辺の寸法とが同じである。
【0025】
第1構成片41は、図3(B)、図3(C)、図4(A)、図4(B)のように、第1表面43及び第2表面44を有する。第2表面44は、第1表面43の裏に位置する。第1表面43の柄と、第2表面44の柄とは異なる。また、第1構成片41のうち、隣り合う2つ角部51,52の付近において、図3(B)のように、第1表面43に固定要素45が1個ずつ取り付けられ、かつ、図4(A)のように、第2表面44に固定要素46が1個ずつ取り付けられている。また、角部51,52には、それぞれ紐55が取り付けられている。
【0026】
第2構成片42は、図3(B)、図3(C)、図4(A)、図4(B)のように、第1表面47及び第2表面48を有する。第2表面48は、第1表面47の裏に位置する。第1表面47の柄と、第2表面48の柄とは異なる。また、第1表面47の柄は、第1表面43の柄とは異なり、かつ、第2表面44の柄とも異なる。さらに、第2表面48の柄は、第1表面43の柄とは異なり、かつ、第2表面44の柄とも異なる。また、第2構成片42のうち、隣り合う2つ角部53,54の付近において、図3(B)のように、第1表面47に固定要素49が1個ずつ取り付けられ、かつ、図3(C)のように、第2表面48に固定要素50が1個ずつ取り付けられている。また、角部53,54には、それぞれ紐55が取り付けられている。固定要素45,46,49,50の種類は、例えば、スナップボタンである。固定要素45,46,49,50の材質は、例えば、シリコン、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂等である。
【0027】
巻きスカート40は、第1構成片41と第2構成片42とを重ねて使用される。巻きスカート40は、例えば、図3(B)のように、角部51と角部53とが位置合わせされる。また、巻きスカート40は、角部52と角部54とが位置合わされ、第1表面43と第2表面48とが接触される。そして、固定要素45と固定要素50とが、それぞれ1個ずつ係合される。
【0028】
また、巻きスカート40は、図3(C)のように、角部51と角部54とが位置合わせされてもよい。巻きスカート40は、角部52と角部53とが位置合わせされ、第1表面43と第1表面47とが接触される。そして、固定要素45と固定要素49とが、それぞれ1個ずつ係合される。
【0029】
さらに、図4(A)のように、角部52と角部53とを位置合わせし、かつ、角部51と角部54とを位置合わせし、第2表面44と第2表面48とを接触させることもできる。この場合、固定要素46と固定要素50とが、それぞれ1個ずつ係合される。
【0030】
さらに、図4(B)のように、角部52と角部54とを位置合わせし、かつ、角部51と角部53とを位置合わせし、第2表面44と第1表面47とを接触させることもできる。この場合、固定要素46と固定要素49とが、それぞれ1個ずつ係合される。
【0031】
そして、巻きスカート40は、図5(A)または図5(B)のように、レオタード10の外側に巻いて使用される。巻きスカート40が巻かれる位置は、利用者18の腰から下の範囲である。つまり、巻きスカート40は、利用者18の背丈方向で、押さえ片12及び補助片13より下において胴体へ装着される。巻きスカート40は、図5(A)のように、第2構成片42の外側に第1構成片41を重ねて巻くことができる。また、巻きスカート40は、図5(B)のように、第1構成片41の外側に第2構成片42を重ねて巻くこともできる。利用者18は、巻きスカート40をレオタード10の外側に巻いた後、4本の紐55を適宜の方法で縛り、巻きスカート40が下方へずれないように固定する。
【0032】
(第2具体例の効果)
第1構成片41は、第1表面43に固定要素45が取り付けられ、かつ、第2表面44に固定要素46が取り付けられている。また、第2構成片42は、第1表面47に固定要素49が取り付けられ、かつ、第2表面48に固定要素50が取り付けられている。このため、利用者18は、第1構成片41と第2構成片42とを重ねるパターンとして、例えば、図3(B)、図3(C)、図4(A)、図4(B)のように、複数のパターンを切り替えることができる。
【0033】
本実施形態で説明した事項の技術的意味の一例は、次の通りである。レオタード10は、本体の一例である。レオタード10及び巻きスカート40は、衣装を構成している。胴部11は、胴部の一例である。補助片13は、補助片の一例である。固定要素22,24,26,27,28,29は、第1固定要素の一例である。固定要素23,25,30,31は、第2固定要素の一例である。固定要素45,46,49,50は、第3固定要素の一例である。押さえ片12は、押さえ片の一例である。押さえ片12は、第1位置と第2位置との範囲内で移動可能である。
【0034】
接続部12Aは、接続部の一例である。縁部19Aは、第1縁部の一例である。縁部19Bは、第2縁部の一例である。縁部12Bは、押さえ片の縁部の一例である。肩紐14は、肩紐の一例である。巻きスカート40は、巻きスカートの一例である。第1構成片41は、構成片の一例である。第2構成片4は、第2構成片の一例である。柄、デザイン、模様、等は、装飾の一例である。第1表面43,47は、第1表面の一例である。第2表面44,48は、第2表面の一例である。紐55は、保持要素の一例である。
【0035】
本実施形態は、図面を用いて開示されたものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施形態において、補助片13の表面に施す装飾としての和柄は、七宝、青海波、千鳥格子、鱗、矢絣、市松、等を含む。補助片13の表面に装飾は、西洋柄でもよい。西洋柄は、ダマスク、モノグラム、チェック、タイル、等を含む。巻きスカート40を構成する複数の構成片は、3枚以上あってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本実施形態は、利用者が運動する場合に着用する衣装として利用可能である。
【符号の説明】
【0037】
10…レオタード、11…胴部、12…押さえ片、12A…接続部、12B,19A,19B…縁部、13…補助片、14…肩紐、22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,45,46,49,50…固定要素、40…巻きスカート、41,42…構成片、43,47…第1表面、44,48…第2表面、55…紐
【要約】
【課題】利用者が運動する場合に着用し、かつ、利用者が装飾を任意に変更可能な衣装を提供する。
【解決手段】利用者へ装着されるレオタード10を有する衣装であって、レオタード10は、胴部11と、胴部11の外面に接触される補助片13と、補助片13を胴部11へ着脱させる複数の第1固定要素と、胴部11へ接続部12Aを介して接続された押さえ片12と、が設けられ、押さえ片12は、接続部12Aを介して胴部11に対して移動可能であり、押さえ片12は、胴部11へ接触されて補助片13の一部を覆う第1位置と、胴部11から離された第2位置との範囲内で移動可能であり、押さえ片12を第1位置に固定する複数の第2固定要素が、更に設けられている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5