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特許7475767パウチ型二次電池及びその二次電池の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】パウチ型二次電池及びその二次電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/105 20210101AFI20240422BHJP
   H01M 50/131 20210101ALI20240422BHJP
   H01M 50/178 20210101ALI20240422BHJP
   H01M 50/531 20210101ALI20240422BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20240422BHJP
【FI】
H01M50/105
H01M50/131
H01M50/178
H01M50/531
H01M50/548 301
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022550996
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 KR2021002152
(87)【国際公開番号】W WO2021172819
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0024613
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】キュ・ヒョン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ハン・ジュン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ダル・モ・カン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・オ・ムン
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ハク・コン
【審査官】小川 進
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0207483(US,A1)
【文献】特開2004-281199(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0034223(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1863703(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0010434(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/105
H01M 50/131
H01M 50/178
H01M 50/531
H01M 50/548
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1幅W1を有する電極組立体;及び
前記電極組立体を収容する湾入部が形成される第1領域と、平坦な第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に形成されたフォールディング領域と、を含むパウチ型外装材;を含み、
前記湾入部は、
前記第1幅W1と同一又は前記第1幅W1より大きい第2幅W2を有する空間が形成されるメイン湾入部;及び
前記メイン湾入部と連通されて前記第1幅W1より小さい第3幅W3を有する空間が形成されるサブ湾入部;を含み、
前記第1領域と前記第2領域とが、前記フォールディング領域に沿って折り曲げられており、前記第1領域の周囲領域の少なくとも一部と前記第2領域の周囲領域の少なくとも一部とが、前記フォールディング領域の反対側に位置する前記第1領域の端部に向かって前記第2領域が引っ張られた状態で互いに接合されている、パウチ型二次電池。
【請求項2】
前記電極組立体は、
前記電極組立体の本体を形成する本体部;及び
前記本体部から突出された電極タブ;をさらに含み、
前記電極タブの幅は、前記第3幅W3と同一又は前記第3幅W3より小さい第4幅W4を有し、
前記電極タブのうち少なくとも一部は、前記サブ湾入部内に位置する、請求項1に記載のパウチ型二次電池。
【請求項3】
前記電極タブが突出される方向に前記外装材を水平切断したときの断面のうち、前記メイン湾入部と前記サブ湾入部が会う領域Rにおいて、前記メイン湾入部と前記サブ湾入部がなす角のうち小さい角θは直角又は鈍角に形成される、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項4】
前記電極タブが突出される方向に前記外装材を切断したときの断面のうち、前記メイン湾入部と前記サブ湾入部が会う領域Rは曲線に形成される、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項5】
前記メイン湾入部の上下方向高さと前記サブ湾入部の上下方向高さは同一である、請求項1~4の何れか一項に記載のパウチ型二次電池。
【請求項6】
前記電極組立体の前記本体部の長さL1は、前記メイン湾入部の長さL2と同一であるか前記メイン湾入部の長さL2より小さい、請求項2に記載のパウチ型二次電池。
【請求項7】
第1領域及び第2領域を含むパウチ型外装材を準備する第1段階;
前記第1領域の一部を加圧して前記第1領域に湾入部を形成する第2段階;
前記湾入部に第1幅W1を有する電極組立体を収容する第3段階;
前記第1領域に対して前記第2領域をフォールディングして前記第1領域と前記第2領域が互いに向かい合うようにする第4段階;
前記第2領域が前記第1領域に対してフォールディングされた領域の反対側の端部方向に前記第2領域を引っ張る第5段階;及び
前記フォールディング領域の反対側に位置する前記第1領域の端部に向かって前記第2領域が引っ張られた状態で、前記第1領域の周囲領域のうち少なくとも一部と前記第2領域の周囲領域のうち少なくとも一部を互いに接合する第6段階;を含み、
前記第2段階において、前記第1領域に形成される前記湾入部は、
前記第1幅W1と同一又は前記第1幅W1より大きい第2幅W2を有する空間が形成されるメイン湾入部、及び前記メイン湾入部と連通されて前記第1幅W1より小さい第3幅W3を有する空間が形成されるサブ湾入部を含む、パウチ型二次電池の製造方法。
【請求項8】
前記第5段階は、
前記第2領域のうち、前記第1領域に対してフォールディングされた領域の反対側の端部領域を引っ張る、請求項7に記載のパウチ型二次電池の製造方法。
【請求項9】
前記パウチ型外装材の外側方向に電極リードが突出され、
前記第5段階は、
前記電極リードが突出される方向と垂直な方向に前記第2領域を引っ張る、請求項7に記載のパウチ型二次電池の製造方法。
【請求項10】
前記電極組立体は、前記電極組立体から突出されて前記電極リードと連結される電極タブを含み、
前記電極タブの幅は、前記第3幅W3と同一又は前記第3幅W3より小さい第4幅W4を有し、
前記第3段階において、
前記電極タブのうち少なくとも一部は前記サブ湾入部内に位置する、請求項9に記載のパウチ型二次電池の製造方法。
【請求項11】
前記第2段階において、
前記メイン湾入部の上下方向高さと前記サブ湾入部の上下方向高さが同一に形成される、請求項10に記載のパウチ型二次電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年2月27日付韓国特許出願第10-2020-0024613号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、パウチ型二次電池及びその二次電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
繰り返し充電及び放電が可能な二次電池は、その製造方法及び構造に従って、角形二次電池、円筒状二次電池、パウチ型二次電池などに区分され得る。このうち、パウチ型二次電池は、構造が簡単で単位体積当たりの電気容量が大きいという利点のため、広く用いられている。
【0004】
パウチ型二次電池は、シート状のパウチ型外装材の一領域を加圧してコップ(cup)を形成した後、コップに電極組立体を収容し、外装材をフォールディングした後、外装材の周囲領域を密封することにより製造されるのが一般的である。
【0005】
一方、外装材をフォールディングした後には、フォールディングされた地点に外側に突出された形状のフォールディング領域が形成されるところ、従来の技術によると、パウチ型二次電池を用いて電池モジュールを製造する過程で、外側に突出されたフォールディング領域が電池モジュール内の他の部品と干渉現象を起こして二次電池の外装材が損傷される問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、パウチ型二次電池の製造過程で形成されるフォールディング領域が外側に突出される程度を最小化することにより、パウチ型二次電池が電池モジュール内の他の部品と干渉現象を起こすことを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の一側面によると、第1幅W1を有する電極組立体;及び前記電極組立体を収容する湾入部が形成されるパウチ型外装材;を含み、前記湾入部は、前記第1幅W1と同一又は前記第1幅W1より大きい第2幅W2を有する空間が形成されるメイン湾入部;及び前記メイン湾入部と連通されて前記第1幅W1より小さい第3幅W3を有する空間が形成されるサブ湾入部;を含むパウチ型二次電池が提供される。
【0008】
前記電極組立体は、前記電極組立体の本体を形成する本体部;及び前記本体部から突出された電極タブ;をさらに含み、前記電極タブの幅は、前記第3幅W3と同一又は前記第3幅W3より小さい第4幅W4を有し、前記電極タブのうち少なくとも一部は前記サブ湾入部内に位置してよい。
【0009】
前記電極タブが突出される方向に前記外装材を水平切断したときの断面のうち、前記メイン湾入部と前記サブ湾入部が会う領域Rにおいて前記メイン湾入部と前記サブ湾入部がなす角のうち小さい角θは直角又は鈍角に形成されてよい。
【0010】
前記電極タブが突出される方向に前記外装材を切断したときの断面のうち、前記メイン湾入部と前記サブ湾入部が会う領域Rは曲線に形成されてよい。
【0011】
前記メイン湾入部の上下方向高さと前記サブ湾入部の上下方向高さは同一であってよい。
【0012】
前記電極組立体の前記本体部の長さL1は、前記メイン湾入部の長さL2と同一であるか前記メイン湾入部の長さL2より小さくてよい。
【0013】
前記目的を達成するための本発明の他の側面によると、第1領域及び第2領域を含むパウチ型外装材を準備する第1段階;前記第1領域の一部を加圧して前記第1領域に湾入部を形成する第2段階;前記湾入部に第1幅W1を有する電極組立体を収容する第3段階;前記第1領域に対して前記第2領域をフォールディングして前記第1領域と前記第2領域が互いに向かい合うようにする第4段階;前記第2領域が前記第1領域に対してフォールディングされた領域の反対側の端部方向に前記第2領域を引っ張る第5段階;及び前記第1領域の周囲領域のうち少なくとも一部と前記第2領域の周囲領域のうち少なくとも一部を互いに接合する第6段階;を含み、前記第2段階において、前記第1領域に形成される前記湾入部は、前記第1幅W1と同一又は前記第1幅W1より大きい第2幅W2を有する空間が形成されるメイン湾入部、及び前記メイン湾入部と連通されて前記第1幅W1より小さい第3幅W3を有する空間が形成されるサブ湾入部を含むパウチ型二次電池の製造方法が提供される。
【0014】
前記第5段階は、前記第2領域のうち、前記第1領域に対してフォールディングされた領域の反対側の端部領域を引っ張ることができる。
【0015】
前記パウチ型外装材の外側方向に電極リードが突出され、前記第5段階は、前記電極リードが突出される方向と垂直な方向に前記第2領域を引っ張ることができる。
【0016】
前記電極組立体は、前記電極組立体から突出されて前記電極リードと連結される電極タブを含み、前記電極タブの幅は、前記第3幅W3と同一又は前記第3幅W3より小さい第4幅W4を有し、前記第3段階において、前記電極タブのうち少なくとも一部は前記サブ湾入部内に位置してよい。
【0017】
前記第2段階において、前記メイン湾入部の上下方向高さと前記サブ湾入部の上下方向高さが同一に形成されてよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、パウチ型二次電池の製造過程で形成されるフォールディング領域が外側に突出される程度を最小化することにより、パウチ型二次電池が電池モジュール内の他の部品と干渉現象を起こすことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係るパウチ型二次電池の構造を示した垂直断面図である。
図2】本発明に係るパウチ型二次電池の外装材の構造を示した垂直断面図である。
図3】本発明に係るパウチ型二次電池の構造を示した水平断面図である。
図4】本発明に係るパウチ型二次電池の製造方法において、外装材に湾入部が形成された姿を示した垂直断面図である。
図5】本発明に係るパウチ型二次電池の製造方法において、外装材の湾入部に電極組立体が収容された姿を示した垂直断面図である。
図6】本発明に係るパウチ型二次電池の製造方法において、外装材の第2領域がフォールディングされる姿及び第2領域を一方向に引っ張る姿を示した垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図を参考にしつつ、本発明に係るパウチ型二次電池及びパウチ型二次電池の製造方法を説明する。
【0021】
(パウチ型二次電池)
図1は、本発明に係るパウチ型二次電池の構造を示した垂直断面図であり、図2は、本発明に係るパウチ型二次電池の外装材の構造を示した垂直断面図である。そして、図3は、本発明に係るパウチ型二次電池の構造を示した水平断面図である。
【0022】
図1及び図3に示されたように、本発明に係るパウチ型二次電池10(以下、「二次電池」)は、電極組立体100を含んでよい。電極組立体100は、電極組立体の厚さ方向に電極と分離膜が交互に配置された構造を有してよい。
【0023】
電極組立体100は、電極組立体の本体を形成する本体部100a、及び本体部100aから突出される電極タブ100bを含んでよい。図3に示されたように、電極タブ100bは、電極組立体100の両方向に突出されてよく、電極組立体100の一方向(例えば、図3を参考にすると、電極組立体100の左側方向)に突出された電極タブは正極タブであってよく、電極組立体100の他の方向(例えば、図3を参考にすると、電極組立体100の右側方向)に突出された電極タブは負極タブであってよい。
【0024】
一方、電極組立体100は、所定の幅と長さを有してよい。本明細書で、電極組立体100の長さは、電極タブ100bが突出される方向と平行な方向に沿って形成される電極組立体100の大きさに、電極組立体100の幅は、電極組立体の長さと垂直な方向に沿って形成される電極組立体100の大きさに定義する。
【0025】
前記定義によると、電極組立体100は、電極タブ100bが突出される方向と垂直な方向に第1幅W1を有してよい。
【0026】
一方、図1から図3に示されたように、本発明に係る二次電池10は、電極組立体100を収容するパウチ型外装材200(以下、「外装材」)をさらに含んでよい。このとき、外装材200には、電極組立体100を収容する湾入部210が形成されてよい。外装材200の湾入部210は、外装材の他の領域に比べて一方向に湾入された形状を有してよい。図2には、湾入部210が外装材200の他の領域に比べて下方に湾入された姿が示されている。
【0027】
一方、本明細書においては、電極組立体の場合と類似に、外装材200及び湾入部210の長さは、それぞれ電極タブ100bが突出される方向と平行な方向に沿って形成される外装材200及び湾入部210の大きさに、外装材200及び湾入部210の幅は、それぞれ外装材200及び湾入部210の長さと垂直な方向に沿って形成される外装材200及び湾入部210の大きさに定義する。
【0028】
また、図1及び図2に示されたように、外装材200は、第1領域200a及び第2領域200bを含んでよい。このとき、第1領域200aと第2領域200bは互いに当接していてよく、第2領域200bは、第1領域200aと第2領域200bの境界であるフォールディング領域200cを軸として第1領域200aに対してフォールディングされてよい。
【0029】
一方、図1及び図2に示されたように、湾入部210は、外装材200の第1領域200aにのみ形成されてよい。しかし、これとは異なり、湾入部210は、外装材の第1領域200a及び第2領域200bに形成されてもよい。
【0030】
一方、図3に示されたように、メイン湾入部212とサブ湾入部214を含む湾入部210の周辺には、外装材200の第1領域200aの周囲領域と第2領域200bの周囲領域が互いに接合されることにより形成される密封部220が形成されてよい。
【0031】
また、図3に示されたように、本発明に係る二次電池10は、外装材200の外側方向に突出される電極リード300をさらに含んでよい。電極リード300は、電極タブ100bと連結されることにより、電極組立体100と電気的に連結されてよい。電極タブと類似に電極リード300もまた外装材200の両方向に突出されてよく、外装材200の一方向(例えば、図3を参考にすると、外装材200の左側方向)に突出された電極リードは正極リードであってよく、外装材200の他の方向(例えば、図3を参考にすると、外装材200の右側方向)に突出された電極リードは負極リードであってよい。また、電極リード300は、密封部220を介して外装材200の内部から外側に突出されてよい。
【0032】
図3に示されたように、湾入部210は、電極組立体100の幅である第1幅W1と同一又は第1幅W1より大きい第2幅W2を有する空間が形成されるメイン湾入部212、及びメイン湾入部212と連通されて第1幅W1より小さい第3幅W3を有する空間が形成されるサブ湾入部214を含んでよい。このとき、電極組立体100の本体部100aは、メイン湾入部212内に位置してよい。
【0033】
また、本発明によると、電極タブ100bの幅である第4幅W4は、サブ湾入部214の幅である第3幅W3と同一又は第3幅W3より小さい幅を有してよい。そして、電極タブ100bのうち少なくとも一部は、サブ湾入部214内に位置してよい。
【0034】
前述したように、本発明によると、外装材200に形成された湾入部210が互いに異なる幅を有するメイン湾入部212とサブ湾入部214を含み、メイン湾入部212とサブ湾入部214には、それぞれ電極組立体100の本体部100aと電極タブ100bが位置してよい。このとき、サブ湾入部214の幅W3は電極組立体100の幅W1より小さいので、電極組立体100の本体部100aがサブ湾入部214により形成される空間に入り込むことを防止することができる。よって、二次電池の製造過程又は二次電池の使用過程で外力により電極組立体100が動いても、電極組立体100の本体部100aがメイン湾入部212を離脱することを防止することができる。
【0035】
引き続き図3を参考にすると、電極タブ100bが突出される方向に外装材200を水平切断したときの断面において、メイン湾入部212とサブ湾入部214が互いに会う領域Rが形成されてよい。このとき、メイン湾入部212とサブ湾入部214が互いに会う領域Rは、曲線に形成されてよい。
【0036】
二次電池の製造過程又は二次電池の使用過程で電極組立体100が動く場合、電極組立体100の本体部100aは、メイン湾入部212とサブ湾入部214が互いに会う領域Rと接触するようになり、この場合、前記領域Rが鋭利に形成される場合、電極組立体100の本体部100aが損傷されることがある。
【0037】
一方、本発明のように、前記領域Rが曲線に形成される場合には、電極組立体100の本体部100aが前記領域Rと接触しても損傷されずに元の状態を維持することができる。
【0038】
また、引き続き図3を参考にすると、電極タブ100bが突出される方向に外装材200を水平切断したときの断面のうち、メイン湾入部212とサブ湾入部214が会う領域Rにおいて、メイン湾入部212とサブ湾入部214がなす角のうち小さい角θは直角又は鈍角に形成されてよい。
【0039】
例えば、メイン湾入部212とサブ湾入部214がなす角のうち小さい角が鋭角に形成される場合には、メイン湾入部212とサブ湾入部214が会う領域Rが電極組立体100の本体部100aに向かって突出される。この場合、前記領域Rと本体部100aが接触したとき、本体部100aが損傷されることがある。
【0040】
一方、本発明のように、メイン湾入部212とサブ湾入部214がなす角のうち小さい角θが直角又は鈍角に形成される場合には、本体部100aが前記領域Rにより損傷されずに元の状態を維持することができる。
【0041】
一方、本発明によると、メイン湾入部212の上下方向高さとサブ湾入部214の上下方向高さは同一であってよい。この場合、電極タブ100bが位置するサブ湾入部214の上下方向高さがメイン湾入部212の上下方向高さより低い場合と比べ、電解液が外装材200の内部空間により多く収容され得るため、電極組立体100の性能が円滑に発揮され得る。
【0042】
一方、図3を参考にすると、電極組立体100が湾入部210に円滑に収容され得るよう、電極組立体100の本体部100aの長さL1は、メイン湾入部212の長さL2と同一であるかメイン湾入部212の長さL2より小さくてよい。
【0043】
(パウチ型二次電池の製造方法)
図4は、本発明に係るパウチ型二次電池の製造方法において、外装材に湾入部が形成された姿を示した垂直断面図であり、図5は、本発明に係るパウチ型二次電池の製造方法において、外装材の湾入部に電極組立体が収容された姿を示した垂直断面図である。図6は、本発明に係るパウチ型二次電池の製造方法において、外装材の第2領域がフォールディングされる姿及び第2領域を一方向に引っ張る姿を示した垂直断面図である。
【0044】
図4に示されたように、本発明に係る二次電池の製造方法は、第1領域200a及び第2領域200bを含むパウチ型外装材200を準備する第1段階、及び第1領域200aの一部を加圧して第1領域200aに湾入部210を形成する第2段階を含んでよい。
【0045】
また、図5に示されたように、本発明に係る二次電池の製造方法は、湾入部210に第1幅W1(図3参照)を有する電極組立体100を収容する第3段階をさらに含んでよく、図6に示されたように、第1領域200aに対して第2領域200bをフォールディングして第1領域200aと第2領域200bが互いに向かい合うようにする第4段階をさらに含んでよい。よって、第4段階により、第1領域200aと第2領域200bの境界には、第2領域200bが第1領域200aに対してフォールディングされ得るように回転される軸を含むフォールディング領域200cが形成されてよい。
【0046】
また、図6に示されたように、本発明に係る二次電池の製造方法は、第2領域200bが第1領域200aに対してフォールディングされた領域(すなわち、フォールディング領域200c)の反対側の端部方向に第2領域200bを引っ張る第5段階をさらに含んでよい。このとき、前記第5段階は、前記第4段階と同時に行われてもよく、前記第4段階が完了した後に行われてもよい。
【0047】
本発明によると、外装材200のフォールディング過程中、又は、フォールディング過程の後にフォールディング領域200cの反対側の端部方向に第2領域を引っ張るようになるので、フォールディング領域200cが外側に突出される程度を顕著に減少させることができる。したがって、従来の技術に比べ、パウチ型二次電池が電池モジュールなどを構成する他の部品と干渉現象を起こすことを防止することができる。
【0048】
より好ましくは、第5段階では、第2領域200bのうち、第1領域200aに対してフォールディングされた領域(すなわち、フォールディング領域200c)の反対側の端部領域を引っ張ることができる。
【0049】
また、本発明に係る二次電池の製造方法は、第1領域200aの周囲領域のうち少なくとも一部と第2領域200bの周囲領域のうち少なくとも一部を互いに接合して密封部220を形成する第6段階をさらに含んでよい。
【0050】
このとき、前記第2段階で外装材200の第1領域200aに形成される湾入部210は、電極組立体100の第1幅W1と同一又は第1幅W1より大きい第2幅W2を有する空間が形成されるメイン湾入部212、及びメイン湾入部212と連通されて第1幅W1より小さい第3幅W3を有する空間が形成されるサブ湾入部214を含んでよい。
【0051】
一方、図3を参考にすると、本発明に係る二次電池の製造方法により製造された二次電池10は、外装材200の外側方向に突出される電極リード300を含んでよい。このとき、本発明によると、前記第5段階では、電極リード300が突出された方向と垂直な方向に第2領域200bを引っ張ることができる。
【0052】
また、本発明に係る二次電池の製造方法により製造された二次電池10に備えられた電極組立体100は、電極組立体から突出されて電極リード300と連結される電極タブ100bを含んでよい。このとき、電極タブ100bの幅は、サブ湾入部214の幅である第3幅W3と同一又は第3幅W3より小さい第4幅W4を有することができるところ、本発明によると、前記第3段階で、電極タブ100bのうち少なくとも一部はサブ湾入部214内に位置してよい。
【0053】
一方、本発明によると、電解液が外装材200の内部空間に充分に収容されることにより、電極組立体100の性能が円滑に発揮され得るよう、第2段階で、メイン湾入部212の上下方向高さとサブ湾入部214の上下方向高さは同一に形成されてよい。
【0054】
以上、本発明は、たとえ限定された実施形態と図により説明されたが、本発明はこれにより限定されず、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者により、本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な実施が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0055】
10 二次電池
100 電極組立体
100a 本体部
100b 電極タブ
200 外装材
200a 第1領域
200b 第2領域
200c フォールディング領域
210 湾入部
212 メイン湾入部
214 サブ湾入部
220 密封部
300 電極リード
W1 電極組立体の幅
W2 メイン湾入部の幅
W3 サブ湾入部の幅
W4 電極タブの幅
R メイン湾入部とサブ湾入部が会う領域
θ メイン湾入部とサブ湾入部がなす角のうち小さい角
図1
図2
図3
図4
図5
図6