(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】車両キャビン内での拡張されたメディア体験のためのムードルーフ
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20240422BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20240422BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
B60R11/02 C
G06F3/0487
G06F3/01 510
(21)【出願番号】P 2019000275
(22)【出願日】2019-01-04
【審査請求日】2021-12-03
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592051453
【氏名又は名称】ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ライリー ウィントン
(72)【発明者】
【氏名】ゴルム ヨルゲンセン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ルドウィグ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー トレステン
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-208727(JP,A)
【文献】特開2001-252265(JP,A)
【文献】特開昭63-078816(JP,A)
【文献】特開2015-098317(JP,A)
【文献】国際公開第2007/023900(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0235351(US,A1)
【文献】国際公開第2016/166160(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
G06F 3/0487
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両キャビン内にメディアコンテンツを提示するためのコンピュータによって実行される方法であって、
少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて、前記車両キャビンの乗員の初期感情状態を判定することと、
前記乗員によって選択された前記乗員のゴール感情状態を示すユーザ入力を受信することと、
前記乗員の前記初期感情状態及び前記乗員の
前記ゴール感情状態に基づいて、メディアコンテンツを選択することと、
前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビンの天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、前記車両キャビンのサンルーフの鉛直下方に配置された、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのセンサが、車両センサ、環境センサ、または生体センサのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、第1のディスプレイ面及び第2のディスプレイ面を含み、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に隣接しており、前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面の両方が前記視覚コンテンツを前記車両キャビンの内部に向けて表示する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記視覚コンテンツが、前記車両キャビンの前記乗員に関連したデバイスから受信した視覚コンテンツを含み、前記デバイスが前記車両キャビンの娯楽情報システムに通信可能に結合されている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、前記車両キャビンの前記天井と平行に延在する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
メディアコンテンツを表示するための車両キャビン内のシステムであって、
前記車両キャビンの天井に配置された第1のディスプレイ面と、
前記車両キャビンの前記天井に配置された第2のディスプレイ面であって、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に対して移動可能である、第2のディスプレイ面と、
メディアアプリケーションを記憶するメモリと、
前記メモリに結合したプロセッサであって、前記プロセッサが、前記メディアアプリケーションを実行すると、
少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて、前記車両キャビンの乗員の初期感情状態を判定することと、
前記乗員によって選択された前記乗員のゴール感情状態を示すユーザ入力を受信することと、
前記乗員の前記初期感情状態及び前記乗員の
前記ゴール感情状態に基づいて、メディアコンテンツを選択することと、
前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビンの天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させることと
を行う、プロセッサと
を含む、システム。
【請求項8】
前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面にメディアコンテンツを表示させることが、前記メディアコンテンツを1つ以上のプロジェクタに送信することを含み、前記1つ以上のプロジェクタが前記メディアコンテンツを前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面に投影する、請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1のディスプレイ面が、少なくとも部分的に透明である、請求項
7に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のディスプレイ面が閉位置にあるとき、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に水平方向に隣接している、請求項
7に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のディスプレイ面が開位置にあるとき、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面の鉛直上方に配置されている、請求項
10に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサにより実行されると、前記メディアアプリケーションが更に、前記第1のディスプレイ面が開位置にあるとき、前記プロセッサに、前記第1のディスプレイ面にメディアコンテンツの表示を停止させるようにする、請求項
7に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のディスプレイ面がサンルーフパネルの鉛直下方に配置されており、前記第1のディスプレイ面及び前記サンルーフパネルの両方が開位置にあるとき、前記車両キャビンのサンルーフが外部環境に開放されている、請求項
7に記載のシステム。
【請求項14】
指示を含む1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記指示が、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサにメディアコンテンツを、
車両キャビン内の少なくとも1人の乗員に関連した初期感情状態を判定するステップと、
前記少なくとも1人の乗員によって選択された前記少なくとも1人の乗員の所望の感情状態を示すユーザ入力を受信するステップと、
少なくとも1人の乗員に関連した前記初期感情状態及び車両キャビン内の
前記少なくとも1人の乗員に関連した
前記所望の感情状態に関連したメディアコンテンツを選択するステップと、
前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビンの天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させるステップと
を実行することによって、提示させる、1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記視覚コンテンツが、前記初期感情状態に関連した少なくとも1つの静止画像及び動画を含む、請求項
14に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記初期感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが
、
前記所望の感情状態に基づき前記メディアコンテンツを取得するこ
とを含む、請求項
14に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、第1のディスプレイ面及び第2のディスプレイ面を含み、前記第1のディスプレイ面が、前記車両キャビンの前記天井に配置された第2のディスプレイ面に対して移動可能である、請求項
14に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
車両状態及び環境状態のうちの少なくとも1つを判定することを更に含み、前記初期感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、前記車両状態及び前記環境状態のうちの前記少なくとも1つに更に基づいて前記メディアコンテンツを取得することを含む、請求項
14に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年1月4日に出願された、出願番号62/613,709を有する、「Configurable Moodroof for Augmented Spatial Audio/Video Experience」と題する米国仮特許出願の優先権を主張する。この関連出願の主題は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
様々な実施形態の分野
様々な実施形態は、一般にメディアシステムに関し、より具体的には、車両キャビン内での拡張されたメディア体験のためのムードルーフに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
車両は、通常、オーディオ及び/またはビデオの情報及びエンターテイメントを車両の乗員に提供するメディアシステムを含む。例えば、オーディオシステムは一般に、乗員がラジオからオーディオコンテンツを受信し、携帯電話の対話に参加し、ナビゲーションサブシステムからナビゲーションの指示を受け、先進運転支援システム(ADAS)からの安全警告を受けることなどを可能にする。同様に、視覚システムは一般に、乗員がオーディオコンテンツに関連した情報を見ること、ナビゲーションサブシステムからの地図を見ること、ADASからの安全上の警告を受け取ることなどを可能にする。
【0004】
通常、車載視覚システムは、センターコンソールの上方のダッシュボード上にディスプレイを含み、シートのヘッドレストの後面上に1つ以上の追加のディスプレイを更に含むことができる。車載の娯楽情報システムの構成要素であり得るダッシュボードディスプレイは、通常、有線インターフェースを介してヘッドユニットに接続されている。ダッシュボードディスプレイは、ヘッドユニットから受信したコンテンツを表示し、これらは車両情報、特定の車両機能を制御するための1つ以上のユーザインターフェース、オーディオコンテンツ情報、及びエンターテイメントコンテンツを含むが、これらに限定されない。ヘッドレストディスプレイは、有線または無線のインターフェースを介してヘッドユニットに接続されてもよく、またはヘッドユニットとは独立して動作してもよい。ヘッドレストディスプレイは、ヘッドユニットから受信したコンテンツ(例えば娯楽コンテンツ)またはヘッドレストディスプレイに接続された他のデバイス(例えば光ディスクプレーヤ)から受信したコンテンツを表示することができる。
【0005】
そのようなメディアシステムの欠点の1つは、多くの場合、ディスプレイが没入型メディア体験を提供できないことである。例えば、ダッシュボード及びヘッドレストディスプレイは比較的小さく、及び/または運転者に車両情報を表示するように実装されていることから、スクリーンは通常、車両の乗員に没入型視覚体験を提供しない。その結果、車両の乗員は、例えば車両の窓を通して見るような車両の外部の環境によって提供される視覚的経験に多くの場合頼ることになる。しかし、多くの状況において、外部環境は、車両の乗員にとって芳しくない視覚的及び/または聴覚的経験をもたらす。例えば、車両が交通渋滞に巻き込まれている場合、及び/または外部の天候が悪い場合には、環境によって提供される視覚的及び/または聴覚的経験は、乗員の感情状態に悪影響を及ぼすことがある。その結果、乗員にとって車両に乗ることはそれほど楽しめない経験となり得る。
【0006】
前述のように、車両キャビン内の乗員にポジティブなメディア体験を提供するためのより効果的な技術が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態は、車両キャビン内でメディアコンテンツを表示する方法を説明する。本方法は、少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて車両キャビン内に関連した少なくとも1つの状態を決定すること、少なくとも1つの状態に関連したメディアコンテンツを受信すること、及びメディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを車両キャビン内の天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させることを含む。
【0008】
更なる実施形態は、数ある中でも、上述の方法を実施するように構成されたシステム及び1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0009】
開示された技術の利点及び技術的向上の少なくとも1つは、自然の光と空気が車両キャビン内に流れ込みようにするために車両キャビン内の天井を開放できるようにすると同時に、天井が車両キャビン内の乗員にメディアコンテンツを表示するためのディスプレイスペースとして使用され得ることである。
【0010】
様々な実施形態の上記の特徴を詳細に理解することができるように上記で簡単に要約された本発明の概念のより詳細な説明は、様々な実施形態を参照することによって得られ、その一部は添付の図面にて示されている。しかし、添付の図面は本発明の概念の典型的な実施形態を例示するに過ぎず、従って、決して範囲を限定すると見なされるべきではなく、他の同等に有効な実施形態があることに留意されたい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて、車両キャビンに関連した少なくとも1つの状態を判定することと、
前記少なくとも1つの状態に関連したメディアコンテンツを受信することと、
前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビン内の天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させることと、
を含む、前記車両キャビン内にメディアコンテンツを提示するためのコンピュータによって実行される方法。
(項目2)
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、前記車両キャビンのサンルーフの鉛直下方に配置された、上記項目に記載の方法。
(項目3)
前記少なくとも1つのセンサが、車両センサ、環境センサ、及び生体センサのうち少なくとも1つを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
前記少なくとも1つの状態が、車両状態、環境状態、及び前記車両キャビンの乗員の感情状態のうち少なくとも1つを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、第1のディスプレイ機器及び第2のディスプレイ機器を含み、前記第1のディスプレイ機器が前記第2のディスプレイ面に隣接しており、前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ機器の両方が前記視覚コンテンツを前記車両キャビンの内部に向けて表示する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
前記視覚コンテンツが、前記車両キャビンの乗員に関連したデバイスから受信した視覚コンテンツを含み、前記デバイスが前記車両キャビンの娯楽情報システムに通信可能に結合されている、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、前記車両キャビンの前記天井と平行に延在する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目8)
前記車両キャビンの天井に配置された第1のディスプレイ面と、
前記車両キャビンの前記天井に配置された第2のディスプレイ面であって、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に対して移動可能な前記第2のディスプレイ面と、
メディアアプリケーションを記憶するメモリと、
前記メモリに結合したプロセッサであって、前記メディアアプリケーションが実行されるとき、前記車両キャビン内で前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面にメディアコンテンツを表示させる前記プロセッサと、
を含む、メディアコンテンツを表示するための車両キャビン内のシステム。
(項目9)
前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面にメディアコンテンツを表示させることが、前記メディアコンテンツを1つ以上のプロジェクタに送信することを含み、前記1つ以上のプロジェクタが前記メディアコンテンツを前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面に投影する、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目10)
前記第1のディスプレイ面が、少なくとも部分的に透明である、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目11)
前記第1のディスプレイ面が閉位置にあるとき、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に水平方向に隣接している、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目12)
前記第1のディスプレイ面が開位置にあるとき、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面の鉛直上方に配置されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目13)
前記プロセッサにより実行されると、前記メディアアプリケーションが更に、前記第1のディスプレイ面が開位置にあるとき、前記プロセッサに、前記第1のディスプレイ面にメディアコンテンツの表示を停止させるようにする、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目14)
前記第1のディスプレイ面がサンルーフパネルの鉛直下方に配置されており、前記第1のディスプレイ面及び前記サンルーフパネルの両方が開位置にあるとき、前記車両キャビンのサンルーフが外部環境に開放されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目15)
車両キャビン内の少なくとも1人の乗員に関連した第1の感情状態を判定することと、
前記第1の感情状態に関連したメディアコンテンツを受信することと、
前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビン内の天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させることと、
を含むステップを実行することによって、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサにメディアコンテンツを提示させる指示を含む、1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
(項目16)
前記視覚コンテンツが、前記第1の感情状態に関連した少なくとも1つの静止画像及び動画を含む、上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
(項目17)
前記第1の感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、
前記第1の感情状態に基づきゴール感情状態を判定することと、
前記ゴール感情状態に基づき前記メディアコンテンツを取得することと、
を含む、上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
(項目18)
前記第1の感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、
ゴール感情状態に関連したユーザ入力を受信することと、
前記ゴール感情状態に基づき前記メディアコンテンツを選択することと、
を含む、上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
(項目19)
前記少なくとも1つのディスプレイ面が、第1のディスプレイ面及び第2のディスプレイ面を含み、前記第1のディスプレイ面が、前記車両キャビンの前記天井に配置された第2のディスプレイ面に対して移動可能である、上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
(項目20)
車両状態及び環境状態のうちの少なくとも1つを判定することを更に含み、前記第1の感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、前記車両状態及び前記環境状態のうちの前記少なくとも1つに更に基づいて前記メディアコンテンツを取得することを含む、上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
(摘要)
様々な実施形態において、ムードルーフメディアアプリケーションは、メディアコンテンツを車両キャビン内に提供する。動作中、ムードルーフメディアアプリケーションは、少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて、車両キャビンに関連した少なくとも1つの状態を判定する。ムードルーフメディアアプリケーションは、次いで、少なくとも1つの状態に関連したメディアコンテンツを受信する。ムードルーフメディアアプリケーションは更に、メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツが車両キャビンの天井に配置された少なくとも1つのディスプレイ面に表示されるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】様々な実施形態の1つ以上の態様による、車両内のムードルーフディスプレイシステムを示す概念図である。
【
図1B】様々な実施形態の1つ以上の態様による、車両内のムードルーフディスプレイシステムを示す概念図である。
【
図2】様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図1のヘッドユニットのより詳細な図である。
【
図3】様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図2のセンサのより詳細な図である。
【
図4】様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図2のムードルーフメディアアプリケーションのより詳細な図である。
【
図5A】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図5B】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図5C】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図5D】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図5E】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図6A】様々な実施形態の1つ以上の態様による、更なるムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図6B】様々な実施形態の1つ以上の態様による、更なるムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図6C】様々な実施形態の1つ以上の態様による、更なるムードルーフディスプレイの動作を示す図である。
【
図7A】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフ投影面の動作を示す図である。
【
図7B】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフ投影面の動作を示す図である。
【
図7C】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフ投影面の動作を示す図である。
【
図7D】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフ投影面の動作を示す図である。
【
図7E】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフ投影面の動作を示す図である。
【
図8】様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイシステム上にメディアコンテンツを表示するための方法のステップのフローチャートを説明する。
【
図9】様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図5A~5Eのムードルーフディスプレイの実施態様の分解図を示す。
【
図10】様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図6A~6Cの更なる例示的ムードルーフディスプレイの実施態様の分解図を示す。
【
図11】様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図7A~7Eのムードルーフ投影面の実装態様の分解図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明では、様々な実施形態のより完全な理解をもたらすために多数の具体的な詳細が説明される。しかし、本発明の概念が、これら具体的な詳細のうちの1つ以上を伴わずに実施され得ることは当業者には明らかであろう。
【0013】
図1A~1Bは、様々な実施形態の1つ以上の態様による、車両100内のムードルーフディスプレイシステムを示す概念図である。
図1Aは、車両100の上部の側面図を示し、
図1Bは、車両100の露出された上面図を示す。
【0014】
車両100は、車両キャビン103及び車両キャビン103内の構成要素(例えば、座席、制御器、ステアリングホイール、等)を覆うルーフ102を含む。いくつかの実施形態では、ルーフ102はサンルーフ(図示せず)を含む。サンルーフは、車両キャビン103を車両100の外部環境にさらすために、移動されてルーフ102に開口を形成することができる1つ以上のガラスパネルを含むことができる。
【0015】
車両100は、ルーフ102に設置された1つ以上のムードルーフディスプレイ110を更に含む。ムードルーフディスプレイ110は、サンルーフの代わりに、またはそれに加えてルーフ102上に設置されることができる。様々な実施形態において、ムードルーフディスプレイ110は、ルーフ102と平行に延び、車両キャビンの内部に向けて視覚コンテンツを表示する。ムードルーフディスプレイ110の各々は、ヘッドユニット120の指示及び/または協調のもとで、車両キャビン内103の乗員にメディアコンテンツを表示することができる。例えば、メディアコンテンツは、車両キャビン103内の乗員に表示するためにヘッドユニット120からムードルーフディスプレイ110に出力されてもよい。様々な実施形態において、ムードルーフディスプレイ110-1及び110-2を出力するように構成されたディスプレイ機器(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン、発光ダイオード(LED)ディスプレイスクリーン、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイスクリーン、等)である。他の様々な実施形態において、投影面は、1つ以上のムードルーフディスプレイ110の代わりに(またはそれに加えて)ムードルーフディスプレイとして機能する。1つ以上のプロジェクタは、次いでルーフ102上、または車両内の他の任意の設置可能な場所に取り付けられることができる。プロジェクタ(複数可)は、ヘッドユニット120からメディアコンテンツを受信し、そのメディアコンテンツを投影面上に投影する。
【0016】
図示するように、車両100は、車両キャビン103内の乗員が見るためにルーフ102上に配置された2つのムードルーフディスプレイ110-1及び110-2を含む。例えば、
図1Bに示すように、ムードルーフディスプレイ110-1は、前部座席の上方に配置され、ムードルーフディスプレイ110-2は、後部座席の上方に配置される。しかし、
図1Bに示すムードルーフディスプレイ110の位置設定は一例であって、ルーフ102上の他の位置も可能であることを理解されたい。更に、特定のサイズ及びアスペクト比を有する2つのムードルーフディスプレイは例としてのみ示されており、ムードルーフディスプレイは任意のサイズ、アスペクト比、及び形状の1つ、2つ、3つ、またはそれ以上のディスプレイを含み得るということが理解されるべきである。
【0017】
様々な実施形態において、少なくとも1つのムードルーフディスプレイ110は、(例えば、開放位置と閉鎖位置との間で移動して)開閉されることができる。例えば、少なくとも1つのムードルーフディスプレイ110が、軌道及びモータシステムに取り付けられることができる。少なくとも1つのムードルーフディスプレイ110は、次いで、軌道及びモータシステムを介して閉位置から開位置へ、及びその逆に移動されることができる。いくつかの実施形態では、ムードルーフディスプレイは、開位置にある間はメディアコンテンツを表示しなくてもよい。投影面がムードルーフディスプレイとして使用される場合、投影面は、それぞれ引き込まれること、及び引き伸ばされることによって、開閉されてもよく、これらは部分的な開閉を含む。投影面が完全に及び/または部分的に開いている間、プロジェクタはメディアコンテンツを投影面に投影することができなくなる。様々な実施形態において、複数のムードルーフディスプレイがルーフ102上に設置される場合、複数のムードルーフディスプレイ110のうちの少なくとも1つは固定される。
【0018】
車両100は、ヘッドユニット120を備える。ヘッドユニット120は、数ある中でも、ムードルーフディスプレイ110へのメディア出力を制御するムードルーフメディアアプリケーション230を含む。ヘッドユニット120はまた、ムードルーフディスプレイ110を開閉するための制御(図示せず)を含み得る。制御は、車両100内の1つ以上のムードルーフディスプレイ110を開閉するための、車両100の乗員による操作であり得る。いくつかの実施形態では、ムードルーフを開閉するための制御は、車両100内の他の場所(例えば、運転手が届くことができるルーフ102の一部分上)に配置されることができる。ムードルーフ開閉制御は、任意の技術的に実行可能な方法(例えば、ボタン、スイッチ、タッチスクリーン上に表示されたユーザインターフェースなど)で実行されることができる。ムードルーフメディアアプリケーション230は、有線または無線の伝送を含む、視覚メディアコンテンツをムードルーフディスプレイ110に配信するための任意数の技術を実装することができる。いくつかの実施形態では、ムードルーフディスプレイ110に出力されるメディアコンテンツは、車両内に配置された(例えば、ヘッドユニット120にある)記憶装置、車両100に通信可能に接続された装置(例えばヘッドユニット120に通信可能に接続されたモバイル装置)、及び/または車両100に通信可能に接続されたクラウドサービスから取得され得る。
【0019】
図2は、様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図1のヘッドユニット120のより詳細な図である。図示されるように、ヘッドユニット120は、限定するものではないが、プロセッサ202及びシステムメモリ204を含む。プロセッサ202及びシステムメモリ204は、任意の技術的に実現可能な方法で実装されることができる。例えば、限定するものではないが、様々な実施形態において、プロセッサ202とシステムメモリ204との任意の組み合わせは、スタンドアロンチップとして、または特定用途向け集積回路(ASIC)やシステムオンチップ(SoC)として実装されるより包括的なソリューションの一部として実装され得る。
【0020】
プロセッサ202は一般に、入力データを操作するプログラム指示を実行するプログラム可能プロセッサを含む。プロセッサ202は、プログラム実行を容易にするための任意数のプロセッシングコア、メモリ、及び他のモジュールを含み得る。プロセッサ202は、任意数のユーザ入力機器208を介して入力を受信することができ、ディスプレイ機器206上に表示するためのピクセルを生成することができる。ユーザ入力機器208は、ボタン、マイク、カメラ、表示装置206と一体化されたタッチ式入力装置(すなわちタッチスクリーン)、及びヘッドユニット120へ入力データを提供するための他の入力装置などの様々な種類の入力装置を含み得る。プロセッサ202はまた、ムードルーフディスプレイ110などの、車両100内の他のディスプレイデバイス上に表示するためのピクセルを生成することができる。
【0021】
ヘッドユニット120は、任意数の入力及び出力のデータタイプ及びフォーマットをサポートすることができる。例えば、限定するものではない、いくつかの実施形態においては、ヘッドユニット120は、ハンズフリー通話及びオーディオストリーミング用の内蔵Bluetooth(登録商標)、ユニバーサルシリアルバス(USB)接続、音声認識、任意数の視野用のカメラ入力(例えば、後方視野、前方視野、キャビン内部視野、ルーフ外部視野、等)、任意の数及び種類のディスプレイ(例えば、ヘッドレスト搭載ディスプレイ、ムードルーフディスプレイ110)のビデオ出力、及び任意数のオーディオ出力を含むことができる。一般に、任意数のセンサ、ディスプレイ、受信機、送信機などがヘッドユニット120と一体化されることができ、またはヘッドユニット120の外部に実装されることができる。外部デバイスは、技術的に実現可能な方法でヘッドユニット120と通信することができる。代替的実施形態においては、車両100は、ヘッドユニット120に関して本明細書で説明されている任意の量の機能を実装する任意数のスタンドアローンユニットを含むことができる。スタンドアローンヘッドユニット120は、ヘッドユニット120と一体化されておらず、いくつかの実施形態ではヘッドユニット120を置き換えることができる。
【0022】
ヘッドユニットは、(例えば、オーディオ出力を介して)オーディオコンテンツを1つ以上のオーディオ出力機器212に出力することができる。オーディオ出力デバイスの例には、限定するものではないが、車両100内の1つ以上のスピーカが含まれる。
【0023】
システムメモリ204は、一般に、プロセッサ202による処理のためのアプリケーションプログラム及びデータを記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)チップなどの記憶チップを含む。様々な実施形態において、システムメモリ204は、光学ドライブ、磁気ドライブ、フラッシュドライブ、または他の記憶装置などの不揮発性メモリを含む。いくつかの実施形態では、記憶装置210はシステムメモリ204を補足することができる。記憶装置210は、プロセッサ202にアクセス可能な任意の数及び種類の外部メモリを含むことができる。例えば、限定するものではないが、記憶装置210は、セキュアデジタルカード、外部フラッシュメモリ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意の適切な組み合わせを含み得る。
【0024】
ムードルーフメディアアプリケーション230に加えて、またはその代わりに、システムメモリ204は、任意の数及び種類の他のアプリケーションを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、システムメモリ204は、いくつか例を挙げると、エンターテイメントサブシステム、ナビゲーションサブシステム、及び高度運転支援サブシステム(ADAS)を含むことができる。エンターテイメントサブシステムは、AM/FMラジオ、衛星ラジオ、オーディオ及びビデオコンピュータファイルプレーヤ(例えば、MP3オーディオファイルプレーヤ)、光メディアプレーヤ(例えば、コンパクトディスク(CD))、等の任意の数及び種類の娯楽コンポーネントを制御するソフトウェアを含むことができる。ナビゲーションサブシステムは、運転者が車両を効率的にナビゲートすることを可能にする任意の数及び種類のアプリケーションを含むことができる。例えば、ナビゲーションサブシステムは、地図、経路探索ソフトウェアなどを含むことができる。ADASは、運転者の安全性を高め、運転作業を自動化するなどの目的で設計された機能を含むことができる。いくつかの実施形態では、ムードルーフメディアアプリケーション230の機能は、任意数の他のアプリケーション(例えば、娯楽情報システム、エンターテイメントサブシステム)に一体化されてもよく、またはそれらにわたって分散されることができる。
【0025】
ヘッドユニット120は更に、モバイル機器218に通信可能に結合されてもよい。モバイル機器218の例には、スマートフォン、タブレット、ポータブルメディアプレーヤ、ポータブルゲーム機器、及びラップトップコンピュータが含まれるが、これらに限定されない。ヘッドユニット120は、任意の技術的に実現可能な方法(例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、USB、等)でモバイル機器218と通信することができる。ヘッドユニット120は、モバイル機器218に格納されているコンテンツにアクセスすることができる。更に、ヘッドユニット120は、モバイル機器218から(例えば、ヘッドユニット120の様々な機能を制御するように構成されたモバイル機器218上のアプリケーションから)ユーザ入力及び/またはコマンドを受信することができる。
【0026】
ヘッドユニット120は更に、ムードルーフ作動システム216及び任意選択的にサンルーフ作動システム214と通信することができる。ムードルーフ作動システム216は、ムードルーフディスプレイ110の移動を実行するためのモータ、軌道、等を含む。車両100がサンルーフを装備している場合、サンルーフ作動システム214は、サンルーフの移動を実行するためのモータ、軌道、等を含む。ヘッドユニット120は、(例えば、ユーザ入力機器208を介して実施される)ムードルーフ開閉制御を介したユーザ入力、及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの指示信号に応答して、例えば、1つ以上のムードルーフディスプレイ110を開閉するために、ムードルーフ作動システム216を制御する制御信号を生成することができる。同様に、ヘッドユニット120は、(例えば、ユーザ入力機器208を介して実施される)サンルーフ開閉制御を介したユーザ入力、及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの指示信号に応答して、例えば、サンルーフを開閉するために、サンルーフ作動システム214を制御する制御信号を生成することができる。ムードルーフ開閉制御(例えば、ムードルーフディスプレイ110を制御するように構成されたユーザ入力機器208)は、ヘッドユニット120上、または車両100内の他の場所(例えば、運転者の手が届くルーフ102の一部)に配置されることができる。
【0027】
一般に、従来式車両の娯楽情報システムは、ダッシュボードの近くに配置することができ、及び/またはヘッドレストに取り付けることができる1つ以上の従来式ディスプレイ機器206に視覚メディアコンテンツを提供する。状況によっては、従来式ディスプレイ機器206は、車両100内の乗員に没入型視覚体験を提供することができない。その結果、車両の乗員は、(例えば、車両の窓を通して見たような)車両100の外部環境によって提供される視覚的経験に依存する。しかし、多くの場合、外部環境は、車両の乗員にとって芳しくない視覚的及び/または聴覚的経験を提供する。これらの芳しくない視覚的及び/または聴覚的経験は、乗員の感情状態に悪影響を及ぼす可能性があり、車両に乗ることが乗員にとって楽しくない経験になる。
【0028】
ムードルーフディスプレイ上でのメディアコンテンツの表示
車両100の乗員のメディア体験を改善するために、ムードルーフメディアアプリケーション230は、ヘッドユニット120から視覚メディアコンテンツ244を受信することができ、その視覚メディアコンテンツをムードルーフディスプレイ110に出力することができる。任意選択的に、ムードルーフメディアアプリケーション230はまた、ヘッドユニット120からオーディオメディアコンテンツ242を受信することができ、そのオーディオメディアコンテンツをオーディオ出力機器212に出力することができる。様々な実施形態において、ムードルーフメディアアプリケーション230は、1つ以上のセンサ220から受信したセンサデータ及び/または1つ以上のユーザ入力(例えば、ユーザ入力機器208及び/またはモバイル機器218を介して受信した入力)に基づいて視覚及び/またはオーディオメディアコンテンツを取得及び/または生成することができる。いくつかの実施形態では、ムードルーフメディアアプリケーション230は、センサデータに基づいて車両キャビン103に関連した1つ以上の状態を決定することができ、その1つ以上の状態に基づいて取得及び/または生成するメディアコンテンツを決定することができる。車両キャビンに関連した1つ以上の状態は、限定するものではないが、車両100外部の天候、車両100の速度、車両100が移動している環境、車両キャビン103の占有状態、及び/または車両100の1人以上の乗員の感情状態(複数可)を含むことができる。ムードルーフメディアアプリケーション230は、システムメモリ204、記憶装置210、センサ220、視覚センサ304と306、及び/またはモバイル機器218を含み得る1つ以上のメディアソース250から出力するためのメディアコンテンツを取得することができる。様々な実施形態において、ムードルーフメディアアプリケーション230は、取得されたメディアコンテンツを拡張(例えば、カメラ画像上に拡張現実オーバーレイを生成)することができ、拡張されたメディアコンテンツを出力することができる。この要領で、ムードルーフメディアアプリケーション230は、ムードルーフディスプレイ110にメディアコンテンツを配信して、車両100の乗員のメディア体験を向上させる。
【0029】
図3は、様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図2のセンサ220のより詳細な図である。図示されるように、センサ220は、内部視覚センサ304、外部視覚センサ306、生体センサ312、聴覚センサ314、行動センサ316、車両センサ318、内部環境センサ320、及び外部環境センサ322を含むことができる。ヘッドユニット120は、1つ以上のセンサ220からセンサデータ330を受信し、センサデータ330をヘッドユニット120内のアプリケーション、サブシステム、等、例えばムードルーフメディアアプリケーション230に転送する。
【0030】
内部視覚センサ304は、車両キャビン103及び/または車両キャビン103内の乗員の画像を取得することができる。画像データは、車両100の1人以上の乗員の感情状態(複数可)及び/またはムード(複数可)を示すことができる乗員の顔の表情、体の姿勢、体の位置、等を含むことができる。画像データは、乗員がどこに位置し、また乗員が車両キャビン内103内でどのような姿勢をとっているかを示す車両キャビン103の視野を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、内部視覚センサ304は、限定するものではないが、任意の数及び組み合わせの赤外線カメラ、RGBカメラ、乗員の身体及び/または頭部に複数の視点及び/または車両キャビン103上の複数の視点を提供するカメラアレイ、及び体位及び体位を感知する深度カメラを含む。
【0031】
外部視覚センサ306は、車両100から見た上方外部視野(例えば、車両100から上空への視野)、及び任意選択的な車両100からの水平方向の外側視野(例えば、車両100から見た側方、前方、及び後方の視野)を含む車両100の外部画像を取得することができる。いくつかの実施形態では、外部視覚センサ306は、限定するものではないが、任意の数及び組み合わせの赤外線カメラ、RGBカメラ、車両100からの外部視野に複数の視点を提供するカメラアレイ、及び車両100の外部の対象物を感知する深度カメラを含む。
【0032】
生体センサ312は、車両100の1人以上の乗員の感情状態(複数可)及び/またはムード(複数可)と相関することができる生物学的データを生成する。いくつかの実施形態では、生体センサ312は、限定するものではないが、任意の数及び組み合わせの感情喚起を測定するガルバニック皮膚反応センサ、血中酸素レベルを検出する画像センサ、血流を検出する熱センサ、血流を検出する光学センサ、脳の表面電位を検出する脳波検査センサ、神経活動を検出する脳磁気図検査センサ、等を含む。
【0033】
聴覚センサ314は、車両100の1人以上の乗員の感情状態(複数可)及び/またはムード(複数可)を示すことができるオーディオデータを生成する。より正確には、個人によって話される言葉ならびに個人が所与のフレーズを話す方法は、多くの場合、感情及びムードを示す。いくつかの実施形態では、聴覚センサ314は、限定するものではないが、任意の数及び組み合わせのマイク、マイクアレイ、等を含む。
【0034】
行動センサ316は、車両100の周囲の個人、及び車両100内の乗員の活動に対する洞察を提供する触覚データ、電子活動データ、等を生成することができる。検出された活動は、車両100の1人以上の乗員の感情状態(複数可)及び/またはムード(複数可)を示すものであることができる。例えば、いくつかの実施形態では、行動センサ316は、限定するものではないが、モバイル機器の使用を検出する任意の数のモバイル使用センサを含む。一般に、乗員によって使用されるアプリケーションのパターンは、ムードと相関することができる。例えば、アプリケーションが楽しいソーシャルアプリケーションとして分類されている場合、アプリケーションの使用は楽しい、ソーシャルムードと相関することができる。
【0035】
同一の、または他の実施形態では、行動センサ316は、限定するものではないが、圧力センサ、タッチセンサ、音響センサ、及び乗員がどのように手を置いているかを示すボタンプレスセンサを含む。触覚データは、乗員のムードを示すことができる。例えば、乗員が不必要な力でキーを押しているという触覚データは、興奮したムードを示すことがある。
【0036】
車両センサ(複数可)318は、車両100の1つ以上の状態及び/または特性を示すデータを生成し、これらは、限定されるものではないが、車両100の線速度、車両100の旋回速度及び半径、車両100の最近の走行距離、車両100の最近の走行時間、車両100による移動方向を含む。いくつかの実施形態においては、車両センサ318は、限定するものではないが速度計、加速度計、コンパス、タイマー、走行距離計、等を含む。
【0037】
内部環境センサ320は、車両100の車内環境の1つ以上の状態(例えば、車両キャビン103の1つ以上の状態)を示すデータを生成し、それらには限定するものではないが、車両キャビン103内の温度、車両キャビン103内の湿度、車両キャビン103内の気圧レベル、車両キャビン103内の光強度、車両キャビン103内の空気質等級、等が含まれる。いくつかの実施形態においては、内部環境センサ320は、限定するものではないが、温度計、湿度計、気圧計、ルクスメーター、空気質メーター、等を含む。
【0038】
外部環境センサ322は、車両100の外部環境の1つ以上の状態(例えば、道路状況など、車両100の外部に関連した1つ以上の状態)を示すデータを生成し、それらには限定するものではないが、車両100の外部温度、車両100の外部湿度、車両100の外部気圧レベル、車両100の外部光強度、車両100の外部空気質等級、車両100の外部気象状況、等が含まれる。いくつかの実施形態においては、外部環境センサ322は、限定するものではないが、温度計、湿度計、気圧計、ルクスメーター、空気質メーター、等を含む。
【0039】
図4は、様々な実施形態のうち1つ以上の態様による、
図2のムードルーフメディアアプリケーション230をより詳細に示す図である。ムードルーフメディアアプリケーション230は、状態判定エンジン400、ゲーティングエンジン420、メディア取得とメディア生成エンジン450、及び任意選択的にゴールエンジン410を含むことができる。
【0040】
ムードルーフメディアアプリケーション230がヘッドユニット120からセンサデータ330を受信した後、状態判定エンジン400は、センサデータ330を処理して、1つ以上の車両状態402(たとえば、速度、旋回速度、等)、1つ以上の環境状態404(例えば、車両100の外部温度、車両キャビン103内の温度、車両100の外部視界、等)、及び/または1人以上の車両キャビン103内の乗員の1つ以上の感情状態406を判定する。
【0041】
より一般的には、車両状態402、環境状態404、及び1つ以上の感情状態406の各々は、何らかの方法で車両キャビン103に関連付けられている。例えば、車両100の速度は、車両キャビン103の速度である。別の例として、車両100の外部温度は、窓及び/またはサンルーフが開いている場合に車両キャビン103がさらされ得る温度である。更なる例として、車両キャビン103内の乗員の感情状態は、車両キャビン103内のムードを表す。
【0042】
データ処理の一部として、状態判定エンジン400は、任意数のアルゴリズムを実行することができる。例えば、車両100内の乗員の感情状態406を判定するために、状態判定エンジン400は、自然言語処理アルゴリズム、感情分析、及び音声分析などの感情状態及び/またはムードを判定するのに適したアルゴリズムを実行することができる。車両状態402及び環境状態404に対して、状態判定エンジン400は、これらの状態を判定するための任意数の好適なアルゴリズムを実行することができる。更に、状態判定エンジン400は、異なるセンサタイプから受信したデータの組み合わせに基づいて曖昧性解消動作を実行することができる。続いて、判定された状態の種類ごとに、状態判定エンジン400は、処理されたデータに基づいてユーザに関連付けられた状態を判定する。状態判定エンジン400は、任意の技術的に実現可能な方法で車両状態402、環境状態404、及び感情状態406を判定することができる。例えば、状態判定エンジン400は、車両状態402、環境状態404、及び感情状態406を判定するために、任意の数及び種類の発見手法、ルール、及び/または機械学習アルゴリズムを任意の組み合わせで実装することができる。いくつかの実施形態では、状態判定エンジン400は、車両状態402、環境状態404、及び/または感情状態406の各々の種類に固有の、各々の状態を判定するように構成された任意数のサブエンジンを含むことができる。
【0043】
例えば、いくつかの実施形態では、状態判定エンジン400(または感情状態サブエンジン)は、サポートベクターマシン、ベイズ分類器、またはマルコフ連鎖を含む。他の実施形態では、状態判定エンジン400は、顔画像、生物学的データ、及びアプリケーション使用データを感情状態406にマッピングする感情分類モデルを含む。いくつかの実施形態では、状態判定エンジン400は、処理済みデータを既知の感情に関連した以前に観察されたデータと相関させる。同一のまたは他の実施形態では、状態判定エンジン400は、統計的アルゴリズムを実行して感情状態406を判定する。更に、いくつかの実施形態では、状態判定エンジン400は、乗員の感情状態を集合として判定することができる。代替的に、状態判定エンジンは、各乗員の感情状態を判定することができ、次いで感情状態を集計すること(例えば、平均的感情状態、中心値感情状態、重み付け集計)ができる。
【0044】
点線のボックスで示されるように、ゴールエンジン410は、いくつかの実施形態では実装され得るが、他の実施形態では省略され得る。ゴールエンジン410が実装される実施形態は、「ゴールモード」で動作し、ゴールエンジン410が省略されている実施形態は、「非ゴールモード」で動作する。いくつかの実施形態では、ゴールエンジン410は、任意の技術的に実現可能な基準(例えば、設定可能な設定)に基づいて、ゴールモードで選択的に動作するように構成されることができる。
【0045】
図示されるように、ゴールエンジン410は、ゴール状態412、初期状態414、及びゴールステータス416を含むが、これらに限定されない。初めに、ゴールエンジン410は、感情状態406など、状態判定エンジン400によって判定された1つ以上の状態に基づいてゴール状態412を判定する。ゴールエンジン410は、任意の技術的に実現可能な方法でゴール状態412を判定することができる。例えば、ゴールエンジン410は、感情状態406に基づいてゴール状態412を生成するために、任意の数及び種類の発見手法、ルール、及び/または機械学習アルゴリズムを任意の組み合わせで実装することができる。ゴールエンジン410は、任意数の感情状態406に基づいて、技術的に実現可能な任意の方法で乗員のための集合的ゴール状態412を判定することができる。例えば、ゴールエンジン410は、感情状態406の重み付けされた集合として集合的ゴール状態412を生成することができ、そこでは特定のムードに関連した感情状態406は、他の感情状態406よりも重く重み付けされている。
【0046】
ゴールエンジン410がゴール状態412を判定した後、ゴールエンジン410は、初期状態414を感情状態406に反映するように設定し、ゴールステータス416をゴール状態412が新しいゴール状態412であることを示すように設定する。続いて、ムードルーフメディアアプリケーション230及びムードルーフディスプレイ110が動作すると、ゴールエンジン410は、更新された感情状態406を受信する。ゴールエンジン410は、次いで、ゴールステータス416を更新して、ムードルーフメディアアプリケーション230が、ターゲットとする乗員に関連した感情状態406を初期状態414からゴール状態412に無事に移行しているかどうかを反映する。
【0047】
ゴールエンジン410はまた、(例えば、ゴール状態412に到達したときに)任意の再生成基準に基づいて、ゴール状態412、初期状態414、及びゴールステータス416を再生成することができる。いくつかの代替実施形態では、ゴールエンジン410は初期状態414もゴールステータス416も含まない。そのような実施形態では、新しい感情状態406を受信すると、ゴールエンジン410は、新しい感情状態406に基づいてゴール状態412を再生成する。特に、感情は一時的なものであることが多いことから、ゴールエンジン410が新しい感情状態406に基づいて新しいゴール状態412を生成する前に、ゴール状態412にまで到達することはできない。
【0048】
いくつかの実施形態では、ゴールエンジン410は、ヘッドユニット120へのユーザ入力470と連動して動作することができる。例えば、乗員は、ゴール状態を特定の状態(例えば、「私たちを幸せにする」)に設定するユーザインターフェースオプション(例えば、ユーザ入力機器208を介したタッチスクリーンボタン)が提示されてもよい。ユーザインターフェースオプションの起動に対応するユーザ入力470に応答して、ゴールエンジン410は、ゴール状態412をユーザインターフェースオプションに関連した状態(例えば、「幸せ」)に設定し、感情状態406を反映するように初期状態414を設定し、また、ゴールステータス416を特定のゴール状態412が新しいゴール状態412であることを示すように設定する。続いて、ムードルーフメディアアプリケーション230及びムードルーフディスプレイ110が動作すると、ゴールエンジン410は、更新された感情状態406を受信する。ゴールエンジン410は、次いで、ゴールステータス416を更新して、ムードルーフメディアアプリケーション230が、ターゲットとする乗員に関連した感情状態406を初期状態414から特定のゴール状態412に無事に移行させているかどうかを反映する。
【0049】
ゲーティングエンジン420は、状態402、404、406に基づいて、及び/またはユーザ入力に基づいて、ムードルーフメディアアプリケーション230が視覚及び/またはオーディオメディアコンテンツを乗員に提供するかどうかを決定する。ゲーティングエンジン420は、任意の技術的に実現可能な方法で、ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供するかどうかを決定することができる。例えば、乗員のいずれかが、ムードルーフディスプレイ110上で特定のメディアコンテンツを再生するためにヘッドユニット120にユーザ入力470を行った場合、ゲーティングエンジン420は、続いて特定のメディアコンテンツがムードルーフディスプレイ110を介して再生され、状態402、404、406は無視され得ることを決定できる。言い換えると、再生する特定のコンテンツを選択するユーザ入力は、状態402、404、406に基づいて取得及び/または生成されたメディアコンテンツの再生を置き換えることができる。乗員によって特定のメディアコンテンツが選択されていない場合、ゲーティングエンジン420は、状態402、404、406に基づいて、及び任意選択的にゴール状態412、初期状態414、及び/またはゴールステータス416を考慮に入れる技術に更に基づいて、視覚メディアコンテンツが乗員に提供され得ることを決定できる。
【0050】
ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供しないとゲーティングエンジン420が判断した場合、ゲーティングエンジン420は、視覚メディアコンテンツの乗員への提供を停止するようにムードルーフディスプレイ110を構成する(例えば、表示コンテンツからムードルーフディスプレイ110を無効にする)。ゲーティングエンジン420はまた、ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供すべきであるとゲーティングエンジン420が判断するまで、ムードルーフメディアアプリケーション230が視覚メディアコンテンツ244を取得または生成しないことを確実にすることができる。ゲーティングエンジン420は、任意の技術的に実現可能な方法でオーディオコンテンツを乗員に提供することを停止するようにムードルーフディスプレイ110を構成することができる。例えば、ムードルーフディスプレイ110が開位置に移動されているか、または開位置にある場合、ゲーティングエンジン420は、ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供しないことを判断することができる。ゲーティングエンジン420は、次いで、(例えば、提供されているコンテンツをフェードアウトさせることによって)オーディオコンテンツを乗員に提供することを停止するようにムードルーフディスプレイ110を構成する。ゲーティングエンジン420は、ムードルーフ作動システム216及び/またはサンルーフ作動システム214との通信を介して、(例えば、ムードルーフ作動システム216は、ムードルーフメディアアプリケーション230にディスプレイの位置を知らせることができる)ムードルーフディスプレイ110の位置を決定することができる。
【0051】
しかし、ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供するとゲーティングエンジン420が決定した場合、メディア取得とメディア生成エンジン450は、状態402、404、406及び/またはユーザ入力470、及び任意選択的に任意数のメディアソース250から受信されたソース視覚メディアコンテンツに基づいて、視覚メディアコンテンツ244を取得及び/または生成する。例えば、メディア取得とメディア生成エンジン450は、システムメモリ204、記憶装置210、内部視覚センサ304、外部視覚センサ306、及び/または乗員に関連したモバイル機器218から視覚メディアコンテンツを取得することができる。メディア取得とメディア生成エンジン450は、任意の技術的に実現可能な方法で、視覚メディアコンテンツの異なる部分を組み合わせることを含む、視覚メディアコンテンツを生成することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供する場合、ゲーティングエンジン420は、ムードルーフ作動システム216がムードルーフディスプレイ110を閉じるように自動的に合図することができる。同様に、サンルーフが開位置にあり、ムードルーフディスプレイ110が視覚メディアコンテンツを乗員に提供する場合、ゲーティングエンジン420は、サンルーフ作動システム214がサンルーフを閉じるように自動的に合図することができる。更に、ムードルーフディスプレイがサンルーフと一体化されている場合、ゲーティングエンジン420は、サンルーフ作動システム214がサンルーフを閉じるように自動的に合図することができ、それに対応して一体化されたムードルーフディスプレイを閉じることができる。
【0053】
上述のように、メディア取得とメディア生成エンジン450は、任意の技術的に実行可能な方法で、任意数のメディアソース250から受信したソース視覚メディアコンテンツを取得することができ、視覚メディアコンテンツの異なる部分を組み合わせることを含み、視覚メディアコンテンツを生成することができる。例えば、時刻が夜間であり、外の空が曇っている場合、メディア取得とメディア生成エンジン450は、乗員の感情状態にポジティブな影響を与えるために画像(例えば、晴天の夜空、星空の夜空、またはオーロラの画像)を取得及び/または生成することができる。別の例として、時刻が夜間であり、外の空が晴れている場合、メディア取得とメディア生成エンジン450は、外部視覚センサ306から空のカメラ画像を取得することができ、乗員を楽しませ、及び/または乗員の感情状態にポジティブな影響を与えるために、カメラ画像の上に重ね合わせられる拡張現実オーバーレイ(例えば、可視天体物体に関する情報)を生成することができる。ムードルーフメディアアプリケーション230は、取得され、及び/または生成された視覚メディアコンテンツ244をヘッドユニット120を介してムードルーフディスプレイ110に送信する。
【0054】
取得され、及び/または生成され得るメディアコンテンツの追加的な、非限定的な例は以下の通りである。車両が乾燥した環境を通って移動している場合、メディア取得と生成エンジン450は、森林の画像、躍動する海洋生物、または水流を有する海中環境の画像を取得及び/または生成することができる。時刻が昼間で、外の空が曇っている場合、メディア取得とメディア生成エンジン450は、晴天の空の画像を取得及び/または生成することができる。メディアコンテンツのこれらの例及び他の例は、乗員の感情状態にポジティブな影響を及ぼすため、及び/または車両100に乗っている間に乗員の楽しさを向上させるために取得され、及び/または生成されることができる。
【0055】
様々な実施形態において、ムードルーフメディアアプリケーション230はまた、視覚メディアコンテンツ244と同様の方法でオーディオメディアコンテンツ242を取得及び/または生成することができる。オーディオメディアコンテンツ242は、視覚メディアコンテンツ244と連動して取得及び/または生成されることができる。ムードルーフメディアアプリケーション230は、取得及び/または生成されたオーディオメディアコンテンツ242をヘッドユニット120を介してオーディオ出力機器212に送信する。ムードルーフメディアアプリケーション230は、(例えば、ムードルーフディスプレイ110が開位置にあり、従ってコンテンツの表示を停止するように構成されていることから)ムードルーフディスプレイ110がコンテンツを表示していない間でも、オーディオメディアコンテンツ242をオーディオ出力機器212に提供することができる。いくつかの実施形態では、視覚メディアコンテンツ244は、車両キャビン内の周囲光を更に含む。例えば、ムードルーフメディアアプリケーション230は、上述のように、視覚メディアコンテンツを取得し生成するために説明したものと同様の技術に基づいて、車両キャビン103内の周囲照明を制御することができる。
【0056】
ムードルーフディスプレイの開閉
図5A~5Eは、様々な実施形態の1つ以上の態様による、例示的ムードルーフディスプレイ502の動作を示す図である。図示されるように、
図5Aは、ムードルーフディスプレイ502、サンルーフガラスパネル504、及び車両100のヘッドライナー500(例えば、車両キャビン103の天井)を示す。ムードルーフディスプレイ502はサンルーフガラスパネル504から分離している。様々な実施形態において、ムードルーフディスプレイ502はサンルーフパネル504の下に配置されている。
図5A~5Eでは、ムードルーフディスプレイ502-2及びサンルーフパネル504-2は固定されており、ムードルーフディスプレイ502-1及びサンルーフパネル504-1は移動可能である。従って、
図5A~5Eは、ムードルーフディスプレイ110の例示的な実装態様を示しており、ムードルーフディスプレイ110は、サンルーフのパネルから分離しており、サンルーフパネルとは独立して移動され得るディスプレイ面である。
【0057】
図5Aに示されるように、ムードルーフディスプレイ502-1及びサンルーフパネル504-1はそれぞれ閉位置にある。ムードルーフディスプレイ502-1は、ムードルーフディスプレイ502-2と水平方向に隣接しており、サンルーフパネル504-1は、サンルーフパネル504-2と水平方向に隣接している。ムードルーフディスプレイ502-1が閉位置にある間、ムードルーフディスプレイ502-1はコンテンツを表示するように構成されている。様々な実施形態において、ムードルーフディスプレイ502は不透明であり、ムードルーフディスプレイ502がコンテンツを表示しているかどうか、またはムードルーフディスプレイ502が開位置にあるかどうかにかかわらず、ムードルーフディスプレイ502を光が通過することを防止している。
【0058】
図5Bは、ムードルーフディスプレイ502-1が開位置向け移動し始めているところを示す。例えば、乗員は、ユーザ入力機器208及び/または他のムードルーフ開閉制御を介してムードルーフオープニングオプションを起動することができる。別の例として、ムードルーフメディアアプリケーション230は、ムードルーフディスプレイ502-1の開位置への移動を自動的に起動することができる。それに応答して、ヘッドユニット102はムードルーフ作動システム216に信号を送り、ムードルーフディスプレイ502-1を開位置に向けて動かす。ムードルーフ作動システム216は、サンルーフパネル504-2とムードルーフディスプレイ502-2との間の空間に向けられる角度でムードルーフディスプレイ502-1を傾斜させる。
【0059】
ムードルーフディスプレイ502-1が傾斜している、及び/または開放位置に向けて移動している間、ムードルーフディスプレイ502-1はコンテンツの表示を停止するように構成されてもよい。例えば、ゲーティングエンジン420は、ムードルーフディスプレイ502-1の傾斜及び/または移動に応答して、ムードルーフディスプレイ502-1が開かれていると判断することができ、それに応答して、ムードルーフディスプレイ502-1へのコンテンツの表示を停止することができる。例えば、ムードルーフディスプレイ502-1を電源切断することができ、及び/またはゲーティングエンジン420は、ムードルーフディスプレイ502-1が開位置に向かって移動するにつれてムードルーフディスプレイ502-1に表示されているコンテンツをフェードアウトすることができる。
【0060】
ムードルーフ作動システム216は、次いで、
図5Cに示すように、ムードルーフディスプレイ502-1を(例えば、ムードルーフ作動システム216の軌道に沿って)サンルーフパネル504-2とムードルーフディスプレイ502-2との間の空間に移動させる。この空間に移動すると、ムードルーフディスプレイ502-1は開位置にあるようになる。開位置にあるとき、ムードルーフディスプレイ502-1はコンテンツを表示しないように構成されることができ、ムードルーフメディアアプリケーション230は視覚コンテンツ244をムードルーフディスプレイ502-1に出力しなくてもよい。しかし、ムードルーフディスプレイ502-2は、ムードルーフディスプレイ502-1が開位置にある間、依然としてコンテンツを表示するように構成され得る。
【0061】
図5Cに示すように、サンルーフパネル504-1は依然として閉位置にある。サンルーフパネル504-1が閉位置にある間、車外からの光はサンルーフパネル504-1を通過することができるが、車外からの空気は車両キャビンの天井から車内に入るのが制限される。車両の乗員は、(例えば、ユーザ入力機器208及び/または他のサンルーフ開閉制御を介して)サンルーフパネル504-1を開くサンルーフ開放オプションを起動することができる。それに応答してヘッドユニット102は、サンルーフパネル504-1を開位置に移動するサンルーフ作動システム214に信号を送信する。サンルーフ作動システム214は、
図5Dに示されるように、サンルーフパネル504-1の上の空間に向ける角度でサンルーフパネル504-1を傾斜することによってサンルーフパネル504-1の移動を開始し、サンルーフパネル504をその空間内のオープンポジションに向けて移動させる。
【0062】
図5Eに示されているように、サンルーフパネル504-1は、サンルーフパネル504-2の上方の開位置への移動を完了している。ムードルーフディスプレイ502-1及びサンルーフパネル504-1の両方がそれぞれの開放位置にある状態では、車両のルーフを貫通する開口506が形成される。空気は開口506を介して車両キャビンを通り流れることができ、光も開口506を通過することができる。
【0063】
サンルーフパネル504-1及び/またはムードルーフディスプレイ502-1を閉じるために、
図5A~5Eに示されるステップは逆転されることができる。例えば、サンルーフパネル504-1は、ユーザ入力及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの指示に応答して、
図5A~5Cに示した閉位置に戻ることができる。ムードルーフディスプレイ502-1は、
図5Aに示すようにその閉位置に戻る。
【0064】
ムードルーフディスプレイ502及びサンルーフパネル504は、任意の技術的に実現可能な方法で配置することができることを理解されたい。例えば、ムードルーフディスプレイ502は、ムードルーフディスプレイ502-2とサンルーフパネル504-2との間の空間に適合する厚さを有するように製造されることができ、同時に、サンルーフパネル504の上部は、依然として閉位置にあるときにサンルーフパネル504の上部と同一面上にあるようにすることができる。更に、ムードルーフ作動システム216及びサンルーフ作動システム214は、任意の技術的に実現可能な方法で実装され得る。例えば、ムードルーフ作動システム216は、
図5A~5Cに示すように、ムードルーフディスプレイ502-1を動かすように構成された軌道及びモータを有することができる。更に、
図5A~5Eが固定ムードルーフディスプレイ502-2及び固定サンルーフ504-2を示している一方で、ムードルーフディスプレイ502-2及び/またはサンルーフパネル504-2は、それぞれの開位置と閉位置の間で移動するために任意の技術的に実現可能な方法で移動可能であるように構成されることができる。
【0065】
図6A~6Cは、様々な実施形態の1つ以上の態様による、更なるムードルーフディスプレイ602の動作の例を示す図である。図示されるように、
図6Aは、ムードルーフディスプレイ602、サンルーフガラスパネル604、及び車両のヘッドライナー600(例えば、車両キャビン103の天井)を示す。ムードルーフディスプレイ602はサンルーフガラスパネル604と一体化されている。例えば、ムードルーフディスプレイ602-1は、サンルーフパネル604-1と一体化されており、ムードルーフディスプレイ602-2はサンルーフパネル604-2と一体化されている。いくつかの実施形態では、一体型ムードルーフディスプレイ602-1は、サンルーフパネル604-1に固定されており、サンルーフパネル604-1と共に曲がることができる。同様に、一体型ムードルーフディスプレイ602-2は、サンルーフパネル604-2に固定されており、サンルーフパネル604-2と共に曲がることができる。
図6A~6Cでは、サンルーフパネル604-2は固定されている。サンルーフパネル604-1は移動可能であり、ムードルーフディスプレイ602-1はサンルーフパネル604-1と共に移動する。従って、
図6A~6Cは、ムードルーフディスプレイがサンルーフパネルと一体化されたディスプレイ面である、車両100内のムードルーフディスプレイ110の例示的な実装態様を示す。
【0066】
いくつかの実施形態では、ムードルーフディスプレイ602は、サンルーフパネル604に固定された薄いLEDディスプレイである。更に、いくつかの実施形態では、ムードルーフディスプレイ602は半透明であり、従って、サンルーフパネル604が閉位置にあるときでさえも、若干の外部光を通過させることを可能にするシェーディングとして作用することができる。
【0067】
図6Aに示すように、サンルーフパネル604-1及びムードルーフディスプレイ602-1は閉位置にある。サンルーフパネル604-1はサンルーフパネル604-2に水平方向に隣接している。サンルーフパネル604-1が閉位置にある間、ムードルーフディスプレイ602-1はコンテンツを表示するように構成され得る。
【0068】
図6Bは、開位置に向けて移動し始めるサンルーフパネル604-1を示している。例えば、乗員は、ユーザ入力機器208及び/または他のムードルーフ(またはサンルーフ)の開閉制御を介して、ムードルーフ(またはサンルーフ)の開閉オプションを起動することができる。別の例として、ムードルーフメディアアプリケーション230は、サンルーフ604-1の開位置への移動を自動的に起動することができる。これに応答して、ヘッドユニット102は、サンルーフ作動システム214に信号を送り、サンルーフディスプレイ602-1を開位置に動かす。サンルーフ作動システム214は、サンルーフパネル604-2の上の空間に向けた角度にサンルーフパネル604-1を傾斜させる。
【0069】
サンルーフパネル604-1が傾斜し、及び/または開位置に向けて移動している間、ムードルーフディスプレイ602-1はコンテンツの表示を停止するように構成され得る。例えば、ゲーティングエンジン420は、サンルーフパネル604-1の傾斜及び/または動きに応答して、サンルーフパネル604-1が開かれていると判断することができ、これに応答して、ムードルーフディスプレイ602-1へのコンテンツの表示を停止することができる。例えば、ゲーティングエンジン420は、ムードルーフディスプレイ602-1をパワーダウンすることができ、及び/またはサンルーフパネル604-1が開位置に向けて移動しているときにムードルーフディスプレイ602-1に表示されているコンテンツをフェードアウトすることができる。
【0070】
サンルーフ作動システム214は、次いで、
図6Cに示すように、サンルーフ604-1を(例えば、サンルーフ作動システム214の軌道に沿って)サンルーフパネル604-2の上の空間に移動させる。この空間に移動したとき、サンルーフパネル604-1は開位置にある。サンルーフパネル604-1が開位置にあるとき、ムードルーフディスプレイ602-1はコンテンツを表示しないように構成されることができ、ムードルーフメディアアプリケーション230は視覚コンテンツ244をムードルーフディスプレイ602-1に出力しなくてもよい。しかし、ムードルーフディスプレイ602-2は、サンルーフパネル604-1が開位置にある間、依然としてコンテンツを表示するように構成されることができる。
【0071】
開位置にあるサンルーフパネル604-1とともに、車両のルーフを貫通する開口606が形成されている。空気は開口606を介して車両キャビン内を流れることができ、光も同様に開口606を通過することができる。
【0072】
サンルーフパネル604-1を閉じるには、
図6A~6Cに示すステップを逆にすることができる。例えば、サンルーフパネル604-1は、ユーザ入力及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの指示に応答して、
図6Aに示した閉位置に戻ることができる。
【0073】
サンルーフパネル604は任意の技術的に実現可能な方法で配置されることができ、ムードルーフディスプレイ602は任意の技術的に実現可能な方法でサンルーフパネル604と一体化され得ることを理解されたい。例えば、ムードルーフディスプレイ602は、開位置または閉位置にあるときにサンルーフガラス604-2とヘッドライナー600とが接触することを避ける厚さを有するように製造されることができる。更に、サンルーフ作動システム214は、任意の技術的に実現可能な方法で実装されることができる。例えば、サンルーフ作動システム214は、
図6A~6Cに示すようにサンルーフパネル604-1を動かすように構成された軌道及びモータを有することができる。更に、
図6A~6Cは固定サンルーフ604-2を示す一方で、サンルーフ604-2は、開位置と閉位置との間を移動するために任意の技術的に実現可能な方法で移動可能であるように構成されてもよい。
【0074】
図7A~7Eは、様々な実施形態の1つ以上の態様による、1つの例示的ムードルーフ投影面702の動作を示す図である。図示するように、
図7Aは、ムードルーフ投影面702、サンルーフガラスパネル704、車両100のヘッドライナー700(例えば、車両キャビン103の天井)、及びヘッドライナー700に取り付けられた1つ以上のプロジェクタ706を示す。投影面702は、サンルーフパネル704から分離されることができ、サンルーフパネル704の下に伸縮されることができる。例えば、投射面702は、ロールアッププロジェクタスクリーンを垂直方向に伸縮させることができる方法と同様に、水平方向に巻かれる(引き込まれる)及び巻き開かれる(伸長される)ことができる可撓性表面とすることができる。追加的または代替的に、車両キャビンの内部に面するサンルーフパネル704の下面は、投影面702として実装されることができる。
図7A~7Eでは、プロジェクタ面702及び投影面702のロールベースは、固定ロールベースから延びることができる。更に、サンルーフパネル704-2は固定されてもよく、サンルーフパネル704-1は移動可能であってもよい。従って、
図7A~7Eは、ムードルーフディスプレイ110の例示的実装態様を示し、そこでは視覚コンテンツ244が投影され得る投影面としてムードルーフディスプレイ110が実装されている。
【0075】
図7Aに示すように、投影面702及びサンルーフパネル704-1はそれぞれの閉位置にある。投影面702は伸長しており、サンルーフ704を覆い隠している。サンルーフパネル704-1はサンルーフパネル704-2に水平方向に隣接している。投影面702が閉位置にある間、プロジェクタ706は、投影面702上にコンテンツ(例えば視覚コンテンツ244)を投影するように構成されている。例えば、プロジェクタ706-1は、コンテンツの投影708-1を投影面702の第1の部分に投影し、プロジェクタ706-2は、コンテンツの投影708-2を投影面702の第2の部分に投影する。様々な実施形態において、投影面702は不透明であり、光が投影面702を通過するのを防止する。他の様々な実施形態では、投影面702は半透過性または半透明である。
【0076】
図7Bは、部分的に開いた位置にある投射面702を示し、サンルーフパネル704-1を露出しているが依然としてサンルーフパネル704-2を覆い隠している。例えば、乗員は、ユーザ入力機器208及び/または他のムードルーフ開閉制御を介してムードルーフオープニングオプションを起動することができる。それに応答して、ヘッドユニット102はムードルーフ作動システム216に信号を送り、投影面702を少なくとも部分的に開いた位置に向かって引き込む。ムードルーフ作動システム216は、固定ロールベースにおいて投影面702を巻き上げ、投影面702を引き込む。
【0077】
投影面702が部分的に開いた位置に向かって引き込まれている間、プロジェクタ706-1は、投影面702へのコンテンツの投影を停止するように構成されてもよい。例えば、ゲーティングエンジン420は、投影面702の引き込みに応答して、投影面702が引き込まれていると判断することができ、それに応答してプロジェクタ706-1はコンテンツの投影を停止することができる。そのような実施形態では、ゲーティングエンジン420は、プロジェクタ706-1の電源切断を行なうことができ、及び/または投影708-1をフェードアウトすることができる。
【0078】
図7Bに示されるように、サンルーフパネル704-1は依然として閉位置にある。サンルーフパネル704-1が閉位置にある間、車両外からの光はサンルーフパネル704-1を通過することができるが、車両外からの空気が車両キャビンの天井を介して車両内に入ることは制限される。車両の乗員は、サンルーフパネル704-1を開くために(例えば、ユーザ入力機器208及び/または他のサンルーフ開閉制御を介して)サンルーフ開放オプションを起動することができる。それに応答して、ヘッドユニット102はサンルーフ作動システム214に信号を送り、サンルーフパネル704-1を開位置に動かす。サンルーフ作動システム214は、
図7Cに示すように、サンルーフパネル704-2の上方の空間に向けた角度で傾斜させることによってサンルーフパネル704-1の移動を開始し、サンルーフパネル704-1をその空間内の開位置に向けて移動させる。
【0079】
図7Dに示すように、サンルーフパネル704-1は、サンルーフパネル704-2の上の開位置への移動を完了している。投影面702が部分的な開位置にあり、サンルーフパネル704-1が開位置にあるとき、車両ルーフを貫通する開口710が形成されている。空気は開口710を介して車両キャビンを通り流れることができ、光も同様に開口710を完全に通過することができる。
【0080】
投影面702は更に、閉位置または部分的な開位置から完全な開位置まで完全に引き込まれることができる。例えば、
図7Eは、完全な開位置に引き込まれた投影面702を示す。ムードルーフ作動システム216は、ヘッドユニット102からの信号に応答して投影面702を完全に引き込むことができ、次に、ユーザ入力及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの命令に応答して信号を送信する。投影面702は、サンルーフパネル704-1が開位置または閉位置にある間に完全に引き込まれることができる。投影面702が完全に引き込まれるとき、サンルーフパネル704-2は車両キャビン内に露出され、光はサンルーフパネル704-2を通過して車両キャビン内に入ることができる。更に、投影面702が完全に引き込まれたとき、プロジェクタ706-1及び706-2の両方は、コンテンツの投影を停止するように構成される。
【0081】
サンルーフパネル704-1及び/または投影面702を閉じるために、
図7A~7Eに示すステップが逆転され得る。例えば、サンルーフパネル704-1は、ユーザ入力及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの指示に応答して、
図7A~7Bに示すその閉位置に戻ることができる。投影面702は、ユーザ入力及び/またはムードルーフメディアアプリケーション230からの指示に応答して、
図7Aに示すように、完全または部分的開位置から閉位置へと伸長されることができる。
【0082】
投影面702及びサンルーフパネル704は、任意の技術的に実現可能な方法で配置され得ることを理解されたい。例えば、投影面702は、サンルーフパネル704とヘッドライナー700との間の空間に適合する厚さを有するように製造されてもよい。別の例として、投射面702は、巻取り可能な可撓性表面の代わりに、開位置と閉位置との間で移動することができる1つ以上のパネルとして実装されてもよい。更なる例として、投影面702は、2つ以上の巻取り可能な可撓性面として実装されてもよい。更に、ムードルーフ作動システム216及びサンルーフ作動システム214は、任意の技術的に実現可能な方法で実装され得る。例えば、ムードルーフ作動システム216は、投影面702を引き込み及び伸張するように構成されたモータ、及び投影面702の引き込み及び伸張を案内するように構成された軌道を有することができる。更に、
図7A~7Eは固定サンルーフ704-2を示しているが、サンルーフ704-2は、開位置と閉位置との間を移動するために任意の技術的に実現可能な方法で移動可能であるように構成されてもよい。
【0083】
図8は様々な実施形態の1つ以上の態様による、ムードルーフディスプレイシステム上にメディアコンテンツを表示するための方法のステップのフローチャートを説明する。方法のステップは
図1A~7Eのシステムに関連して説明されているが、方法のステップを任意の順序で実行するように構成された任意のシステムが様々な実施形態の範囲内にあることを当業者は理解するであろう。
【0084】
図8に示されるように、方法800はステップ802で始まり、そこでムードルーフメディアアプリケーション230はセンサデータに基づいて1つ以上の状態を判定する。例えば、ムードルーフメディアアプリケーション230は、センサ220からのセンサデータ330に基づいて、車両状態402、環境状態404、及び乗員の感情状態406のうち1つ以上を判定することができる。
【0085】
ステップ804において、ムードルーフメディアアプリケーション230がゴールモードで動作していない場合(804-No)、方法はステップ808に進む。ムードルーフメディアアプリケーションがゴールモードで動作している場合(804-Yes)、方法800はステップ806に進む。
【0086】
ステップ806において、ムードルーフメディアアプリケーション230は、1つ以上の状態に基づいて初期状態、ゴール状態、及び/またはゴールステータスを更新する。例えば、ゴールエンジン410は、1つ以上の車両状態402、環境状態404、及び乗員の感情状態406に基づいて、初期状態414、ゴール状態412、及び/またはゴールステータス416を判定することができる。特定の例を挙げると、ゴールステータス416は、初期状態414が暗いムードであると判定することができ、ゴール状態412が幸せなムードであると判定し、そして現在のステータス416をゴール状態412に向かっていることと判定することができる。
【0087】
ステップ808において、ムードルーフディスプレイシステムの特定のコンテンツを指示する1つ以上のユーザ入力が受信されていない場合(808-No)、方法800はステップ810に進む。ムードルーフディスプレイシステムの特定のコンテンツを指示する1つ以上のユーザ入力(例えば、ユーザ入力470)が受信されている場合(808-Yes)、方法800はステップ812に進む。
【0088】
ステップ810において、ムードルーフメディアアプリケーション230は、少なくとも1つ以上の状態、メディアソース、及び任意選択的にゴール状態に基づいて、視覚メディアコンテンツ及び/またはオーディオメディアコンテンツを取得及び/または生成する。例えば、メディア取得とメディア生成エンジン450は、メディアソース250から視覚コンテンツ244、及び任意選択的にオーディオコンテンツ242を取得することができる。メディア取得とメディア生成エンジン450はまた、視覚コンテンツ244及び任意選択的にオーディオコンテンツ242を生成することができる。メディア取得とメディア生成エンジン450は、取得された視覚コンテンツと生成された視覚コンテンツとを更に組み合わせることができる(例えば、外部環境のカメラ画像を取得し、カメラ画像の拡張現実オーバーレイを生成する)。取得された、及び/または生成された視覚コンテンツ244は、車両状態402、環境状態404、及び乗員感情状態406のうち1つ以上、並びに任意選択でゴール状態412、初期状態414、及びゴールステータス416に基づいて選択及び決定されることができる。
【0089】
ステップ812において、ムードルーフメディアアプリケーション230は、少なくともユーザ入力及びメディアソースに基づいて、視覚メディアコンテンツ及び/またはオーディオメディアコンテンツを取得及び/または生成する。例えば、メディア取得とメディア生成エンジン450は、コンテンツを選択し、メディアソースを指定するユーザ入力470に従って、メディアソース250から視覚コンテンツ244、及び任意選択的にオーディオコンテンツ242を取得することができる。メディア取得とメディア生成エンジン450はまた、ユーザ入力470に従って、視覚コンテンツ244、及び任意選択的にオーディオコンテンツ242を生成することができる。いくつかの実施形態では、取得及び/または生成された視覚コンテンツは、オーディオコンテンツに関連付けられる(例えば、楽曲に対して生成された視覚化グラフィック、海洋サウンドトラックに付随する海洋景色の画像、等)。メディア取得とメディア生成エンジン450は、取得された視覚コンテンツと生成された視覚コンテンツとを更に組み合わせることができる(例えば、外部環境のカメラ画像を取得し、カメラ画像の拡張現実オーバーレイを生成する)。様々な実施形態において、取得及び/または生成は、1つ以上の状態ならびにユーザ入力470に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ入力470は、特定のコンテンツを選択する代わりにゴール状態412を指定する。これらの実施形態においては、ゴールエンジン410は、ゴール状態412を指定されたゴール状態に設定し、メディア取得とメディア生成エンジン450は、コンテンツ244及び242を取得及び/または生成してゴール状態412に向けて進める。
【0090】
ステップ814において、ムードルーフメディアアプリケーション230は、視覚コンテンツ244を1つ以上のムードルーフディスプレイ110に出力し、オーディオコンテンツ242をオーディオ出力機器212に出力する。ムードルーフメディアアプリケーション230は、ヘッドユニット120を介して、表示または投影のために視覚コンテンツ244をムードルーフディスプレイ110(例えば、ディスプレイ502または602)またはプロジェクタ708に送信する。ムードルーフメディアアプリケーション230は、ヘッドユニット120を介して、出力のためにオーディオコンテンツ242をオーディオ出力機器212(例えば、スピーカ)に送信する。
【0091】
ステップ818において、ムードルーフメディアアプリケーション230が、ムードルーフメディアアプリケーション230の実行を停止すると判断した場合(818-Yes)、方法800は終了する。ムードルーフメディアアプリケーション230が、ムードルーフメディアアプリケーション230が実行を継続すると判断した場合(818-No)、方法800はステップ802に戻り、そこでムードルーフメディアアプリケーション230は更新された状態を判断することができる。
【0092】
図9は、様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図5A~5Eの例示的ムードルーフディスプレイの実施態様900の分解図を示す。
図9は、ムードルーフディスプレイ502及びサンルーフパネル504の実施態様900内の構成要素を示す。
図9は、上から見た斜めの視点からの実施態様900の分解図を示す。
【0093】
実施態様900は、ルーフシートメタル902及びヘッドライナー910を含む。ルーフシートメタル902は車両ルーフ102の上面を形成し、ヘッドライナー910は車両ルーフ102の内側面を形成する。ルーフシートメタル902は開口914を含み、ヘッドライナー910は開口912を含む。軌道及びモータシステム908(例えば、ムードルーフ作動システム216)は、ヘッドライナー902内の開口912の側面に沿ってヘッドライナー902上に取り付けられることができる。前方の移動ディスプレイ906(例えば、ムードルーフディスプレイ502-1)は、ヘッドライナー910内の開口912の上方に配置されてもよく、軌道及びモータシステム908の軌道上に取り付けられてもよい。後方の固定ディスプレイ907(例えば、ムードルーフディスプレイ502-2)もまた、ヘッドライナー910の開口912の上方に配置され、軌道及びモータシステム908の軌道の軌道上に固定方式で取り付けられてもよい。ガラスサンルーフ組立体904(例えば、サンルーフパネル504及びサンルーフ作動システム214)は、ルーフシートメタル902内の開口914の下方に配置され、ルーフシートメタル902に取り付けられる。
【0094】
図10は、様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図6A~6Cの更なる例示的ムードルーフディスプレイの実装態様1000の分解図を示す。
図10は、ムードルーフディスプレイ602及びサンルーフパネル604の実施態様1000内の構成要素を示す。
図10は、上から見た斜めの視点からの実施態様1000の分解図を示す。
【0095】
実施態様1000は、ルーフシートメタル1002及びヘッドライナー1010を含む。ルーフシートメタル1002は車両ルーフ102の上面を形成し、ヘッドライナー1010は車両ルーフ102の内側面を形成する。ルーフシートメタル1002は開口1014を含み、ヘッドライナー1010は開口1012を含む。前方及び後方のディスプレイ1006(例えば、ムードルーフディスプレイ602)は、ガラスサンルーフ組立体1004のサンルーフガラスパネル(例えば、サンルーフパネル604)に固定されている。いくつかの実施形態では、ディスプレイ1006は透明OLEDディスプレイである。ガラスサンルーフ組立体1004(例えば、サンルーフパネル604及びサンルーフ作動システム214)は、ルーフシートメタル1002の開口1014の下方、且つヘッドライナー1010内の開口1012の上方に配置されている。ガラスサンルーフ組立体1004は、ヘッドライナー1010及び/またはルーフシートメタル1002に取り付けられることができる。
【0096】
図11は、様々な実施形態の1つ以上の態様による、
図7A~7Eの例示的ムードルーフ投影面の実施態様1100の分解図を示す。
図11は、投影面702及びサンルーフパネル704の実施態様1100内の構成要素を示す。
図11は、下から見上げた斜め視点からの実施態様1200の分解図を示す。
【0097】
実施態様1100は、ルーフシートメタル1102及びヘッドライナー1110を含む。ルーフシートメタル1102は車両ルーフ102の上面を形成し、ヘッドライナー1110は車両ルーフ102の内側面を形成する。ルーフシートメタル1102は開口1114を含み、ヘッドライナー1110は開口1112を含む。プロジェクタ1116-1及び1116-2は、開口1112の側面に沿ってヘッドライナー1110上に取り付けられることができる。ガラスサンルーフ組立体1104(例えば、サンルーフパネル604、サンルーフ作動システム214)は、ルーフシートメタル1102内の開口1114の下方、且つヘッドライナー1110内の開口1112の上方に配置されている。ガラスサンルーフ組立体1104は、ヘッドライナー1110及び/またはルーフシートメタル1102に取り付けられることができる。ガラスサンルーフ組立体1104は、引き込み可能な投影面(例えば投影面702)、並びに投影面702を引き込み及び伸長するための関連した軌道及びモータ(例えばムードルーフ作動システム216)を更に含む。
【0098】
要するに、車両は、サンルーフ(「ムーンルーフ」とも呼ばれる)の代わりに、またはそれに加えて、車両の車両キャビンの上部(たとえば天井または屋根)に配置されたムードルーフディスプレイシステムを含む。ムードルーフメディアアプリケーションは、車両センサ、画像センサ、環境センサ、及び生体認証センサを含み得る1つ以上のセンサからセンサデータを取得することができる。ムードルーフメディアアプリケーションは、次いで、センサデータに基づいてメディアコンテンツ(例えば、画像、映像)を取得する。例えば、車両は、センサデータに基づいて1つ以上の状態及び/または特性を決定することができ、1つ以上の状態及び/または特性に基づいてメディアコンテンツを取得することができる。センサデータから判定され得る状態及び/または特性の例には、車両の状態、車両キャビン内の特性、車両の外部環境の状態、及び乗員(複数可)の特性が含まれる。ムードルーフメディアアプリケーションは、メディアコンテンツが視覚コンテンツを含む場合、少なくともメディアコンテンツ自体の構成要素であり得るメディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを車両キャビンの上部のムードルーフディスプレイシステムに表示されるようにする。いくつかの実施形態において、ムードルーフディスプレイシステムは、少なくとも2つのディスプレイを含み、少なくとも1つのディスプレイは、車両キャビンを車両の外部環境に露出するために引き込み可能である。追加的または代替的に、ムードルーフディスプレイシステムは、引き込み可能な投影面を有する投影システムを含むことができる。
【0099】
開示された技術の利点及び技術的向上の少なくとも1つは、自然の光と空気が車両キャビン内に流れ込みようにするために車両キャビン内の天井を開放できるようにすると同時に、天井が車両キャビン内の乗員にメディアコンテンツを表示するためのディスプレイスペースとして使用され得ることである。他の利点及び技術的改善は、開示された技術が車両の乗員の経験を更に向上させる没入型メディア体験を可能にすることである。更なる利点及び技術的改善は、メディアコンテンツが乗員(複数可)の感情状態(複数可)に基づいて取得され得ることから、乗員(複数可)の全体的な経験が改善され得ることである。
【0100】
1.いくつかの実施形態において、車両キャビン内にメディアコンテンツを提示するためのコンピュータによって実行される方法は、少なくとも1つのセンサデータからのセンサデータに基づいて前記車両キャビンに関連した少なくとも1つの状態を判定することと、前記少なくとも1つの状態に関連したメディアコンテンツを受信することと、前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビンの天井に配置された少なくとも1つのディスプレイ面上に表示されるようにすることとを含む。
【0101】
2.前記少なくとも1つのディスプレイ面が、前記車両キャビンのサンルーフの鉛直下方に配置された、条項1または2に記載の方法。
【0102】
3.前記少なくとも1つのセンサが、車両センサ、環境センサ、及び生体認証センサのうち少なくとも1つを含む、条項1に記載の方法。
【0103】
4.前記少なくとも1つの状態が、車両状態、環境状態、及び前記車両キャビンの乗員の感情状態のうち少なくとも1つを含む、条項1~3のいずれかに記載の方法。
【0104】
5.前記少なくとも1つのディスプレイ面が、第1のディスプレイ機器及び第2のディスプレイ機器を含み、前記第1のディスプレイ機器が前記第2のディスプレイ面に隣接しており、前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ機器の両方が前記視覚コンテンツを前記車両キャビンの内部に向けて表示する、条項1~4のいずれかに記載の方法。
【0105】
6.前記視覚コンテンツが、車両キャビンの乗員に関連したデバイスから受信した視覚コンテンツを含み、前記デバイスが前記車両キャビンの娯楽情報システムに通信可能に結合されている、条項1~5のいずれかに記載の方法。
【0106】
7.前記少なくとも1つのディスプレイ面が、前記車両キャビンの前記天井と平行に延在する、条項1~6のいずれかに記載の方法。
【0107】
8.いくつかの実施形態において、メディアコンテンツを表示するための車両キャビン内のシステムは、前記車両キャビンの天井に配置された第1のディスプレイ面と、前記車両キャビンの天井に配置された第2のディスプレイ面であって、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に対して移動可能な前記第2のディスプレイ面と、メディアアプリケーションを記憶するメモリと、前記メモリに結合したプロセッサであって、前記メディアアプリケーションが実行されるとき、前記車両キャビン内で前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面にメディアコンテンツを表示させる前記プロセッサと、を含む。
【0108】
9.前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面にメディアコンテンツを表示させることが、前記メディアコンテンツを1つ以上のプロジェクタに送信することを含み、前記1つ以上のプロジェクタが前記メディアコンテンツを前記第1のディスプレイ面及び前記第2のディスプレイ面に投影する、条項8に記載のシステム。
【0109】
10.前記第1のディスプレイ面が、少なくとも部分的に透明である、条項8または9のいずれかに記載のシステム。
【0110】
11.前記第1のディスプレイ面が閉位置にあるとき、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面に水平方向に隣接している、条項8~10のいずれかに記載のシステム。
【0111】
12.前記第1のディスプレイ面が開位置にあるとき、前記第1のディスプレイ面が前記第2のディスプレイ面の鉛直上方に配置されている、条項8~11のいずれかに記載のシステム。
【0112】
13.前記プロセッサにより実行されるとき、前記メディアアプリケーションが更に、前記第1のディスプレイ面が開位置にあるとき、前記プロセッサに、前記第1のディスプレイ面にメディアコンテンツの表示を停止させるようにする、条項8~12のいずれかに記載のシステム。
【0113】
14.前記第1のディスプレイ面がサンルーフパネルの鉛直下方に配置されており、前記第1のディスプレイ面及び前記サンルーフパネルの両方が開位置にあるとき、前記車両キャビンのサンルーフが外部環境に開放されている、条項8~13のいずれかに記載のシステム。
【0114】
15.いくつかの実施形態において、1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体は、車両キャビン内の少なくとも1人の乗員に関連した第1の感情状態を判定することと、前記感情状態に関連したメディアコンテンツを受信することと、前記メディアコンテンツに関連した視覚コンテンツを前記車両キャビン内の天井に配置されている少なくとも1つのディスプレイ面に表示させることと、を含むステップを実行することによって、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサにメディアコンテンツを提示させる指示を含む。
【0115】
16.前記視覚コンテンツが、前記第1の感情状態に関連した少なくとも1つの静止画像及び動画を含む、条項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【0116】
17.前記第1の感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、前記第1の感情状態に基づきゴール感情状態を判定することと、前記ゴール感情状態に基づき前記メディアコンテンツを取得することと、を含む、条項15または16のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【0117】
18.前記第1の感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、ゴール感情状態に関連したユーザ入力を受信することと、前記ゴール感情状態に基づき前記メディアコンテンツを選択することと、を含む、条項15~17のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【0118】
19.前記少なくとも1つのディスプレイ面が、第1のディスプレイ面及び第2のディスプレイ面を含み、前記第1のディスプレイ面が、前記車両キャビンの前記天井に配置された第2のディスプレイ面に対して移動可能である、条項15~18のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【0119】
20.車両状態及び環境状態のうちの少なくとも1つを判定することを更に含み、前記第1の感情状態に関連した前記メディアコンテンツを受信することが、前記車両状態及び前記環境状態のうちの前記少なくとも1つに更に基づいて前記メディアコンテンツを取得することを含む、条項15~19のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【0120】
いずれかの請求項に記載のいずれかの請求項の要素のいずれか及びすべての組み合わせ、及び/または本出願に記載のいずれかの要素は、任意の様式で本保護の意図した範囲内に含まれる。
【0121】
様々な実施形態の説明は、例証することを目的として提示されているが、網羅的であること、または開示された実施形態に限定されることを意図したものではない。多くの修正及び変更が、記載された実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することがないことが、当業者には明らかであるであろう。
【0122】
本実施形態の態様は、システム、方法またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。従って、本開示の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、等を含む)、またはソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態をとることができ、これらすべてが本明細書において一般に「モジュール」または「システム」と称され得る。更に、本開示の態様は、その上で具現化されたコンピュータ可読プログラムコード有する1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0123】
1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組合せが利用されることができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定されるものではないが、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、または半導体システム、装置、またはデバイス、もしくは前述の任意の好適な組合せであることができる。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)には、以下のものが含まれる:1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意の好適な組み合わせ。本明細書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、任意の有形の媒体とすることができ、それらは指示実行システム、装置、またはデバイスによって使用される、またはそれらに関連して使用されるためのプログラムを含むか、または格納することができる。
【0124】
本開示の態様は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/またはブロック図を参照して上記で説明されている。フローチャート図及び/またはブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/またはブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム指示によって実行され得ることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム指示は、汎用コンピュータ、特殊用途用コンピュータ、または機械を製造する他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されることができる。指示は、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行されると、フローチャート及び/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックに明記された機能/動作の実行を可能にする。そのようなプロセッサは、限定するものではないが、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特定用途向けプロセッサ、またはフィールドプログラマブルゲートアレイであってもよい。
【0125】
図中のフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャートまたはブロック図内の各ブロックは、モジュール、セグメント、またはコードの一部を表すことができ、各ブロックは特定の論理機能(複数可)を実行するための1つ以上の実行可能指示を含んでいる。いくつかの代替的な実施態様では、ブロックに示されている機能は、図に示されている順序とは異なる順序で生じ得ることにも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、概ね同時に実行されてもよく、または含まれる機能性に応じて、時には逆の順序で実行されてもよい。ブロック図及び/またはフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及び/またはフローチャート図内のブロックの組み合わせは、特定の機能または動作を実行する専用ハードウェアベースのシステム、または専用ハードウェアとコンピュータ指示との組み合わせによって実行され得ることにも留意されたい。
【0126】
上記は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の更なる実施形態は、その基本的な範囲から逸脱することなく考案されることができ、その範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。