(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/198 20060101AFI20240422BHJP
A61K 47/46 20060101ALI20240422BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240422BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240422BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240422BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
A61K31/198
A61K47/46
A61K47/36
A61P1/04
A61P1/16
A61K9/20
(21)【出願番号】P 2019139301
(22)【出願日】2019-07-30
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】P 2018142715
(32)【優先日】2018-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000163006
【氏名又は名称】興和株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】弁理士法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀典
【審査官】石井 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0092847(KR,A)
【文献】特開2015-214530(JP,A)
【文献】特開2006-104145(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106310120(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-31/80
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
A61K 36/00-36/9068
A61P 1/00-43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)
、(B)
及び(C):
(A)メチルメチオニンスルホニウムクロライド;
(B)コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
(C)ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有し、固形状である、組成物(但し、コウボク及びニッケイ抽出物とメチルメチオニンスルホニウムクロライド、無花果及びリパーゼとを含む、
腸内消化酵素活性及び発現を促進させる組成物を除く)。
【請求項2】
さらに、次の成分(D):
(D)デンプン類;
を含有する、請求項
1に記載の組成物。
【請求項3】
錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び散剤よりなる群から選ばれる剤形である、請求項1
又は2に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メチルメチオニンスルホニウムクロライドを含有する組成物等に関する。
【背景技術】
【0002】
メチルメチオニンスルホニウムクロライド(以下、「MMSC」と称することもある。)は、消化管粘膜保護作用を有することから、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎等の自覚症状及び他覚所見の改善、慢性肝疾患における肝機能の改善等に用いられ、また、胃腸薬の成分として広く利用されている。
しかし、MMSCは不安定であり、経時的に含量低下が生じ易い。従って、MMSCを含有する組成物には、経時的な品質低下等の問題があった。
【0003】
組成物中のMMSCの安定化手段としては例えば、MMSCとビタミンB1若しくはその誘導体又はそれらの塩とを同一製剤中に含有せしめる手段(特許文献1)、MMSCを含有する素錠にプロテクト掛けを施した後、さらにコハク化ゼラチンを含有する糖衣用組成液でコーティングして糖衣製剤とする手段(特許文献2)、MMSCにシリコーンを混合させて得た混合末を用いる手段(特許文献3)、MMSCを含む芯材、並びに該芯材を被覆する糖衣層を有する糖衣製剤であって、該糖衣層の少なくとも1つに、糖及びアクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー0.01~10重量%を含む糖衣製剤とする手段(特許文献4)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-30964号公報
【文献】特開2003-63953号公報
【文献】特開2003-306431号公報
【文献】国際公開第08/13084号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、組成物中のメチルメチオニンスルホニウムクロライドを安定化する新たな手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、斯かる実情に鑑み鋭意研究した結果、驚くべきことに、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上(以下、「成分(B)」と称することもある。)が、メチルメチオニンスルホニウムクロライド(以下、「成分(A)」と称することもある。)の含量低下を抑制し、これを安定化する作用を有することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)メチルメチオニンスルホニウムクロライド;
(B)コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有する組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メチルメチオニンスルホニウムクロライドの含量低下が抑制され安定性が改善された、品質安定性の良好な組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<成分(A)>
「メチルメチオニンスルホニウムクロライド」は、ビタミンUとしても知られる成分である。本発明においては、MMSCとして市販品を用いることができる。具体的な市販品としては例えば、Uビット「ハマリワイ」(米沢浜理薬品工業(株)製)等が挙げられる。
【0010】
本発明において、MMSCの含有量は特に限定されないが、期待する薬効の観点から、組成物全質量に対して、0.05~50質量%含有するのが好ましく、0.1~10質量%含有するのがより好ましく、1~7.5質量%含有するのが更に好ましく、2.5~5質量%含有するのが特に好ましい。
【0011】
<成分(B)>
「コウボク」(厚朴)とは、第十七改正日本薬局方に記載のとおり、ホオノキ(Magnolia obovata Thunberg (Magnolia hypoleuca Siebold et Zuccarini), Magnolia officinalis Rehder et Wilson 又は Magnolia officinalis Rehder et Wilson var. biloba Rehder et Wilson (Magnoliaceae))の樹皮を意味する。コウボクは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは粉砕、又は粉末に粉砕することができる。また、組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、コウボクに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「コウボク抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「コウボク抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、コウボクを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な抽出溶媒を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「コウボク抽出物」に包含される。
本発明において、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、コウボク乾燥エキスが好ましい。
【0012】
コウボク抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則の「エキス剤」、「浸剤・煎剤」、「チンキ剤」、「流エキス剤」の項の記載など、公知の植物抽出物の製造方法を参考にして製造できる。具体的には例えば、コウボクを必要に応じて切断、加熱、乾燥、粉砕等したうえ、適当な抽出溶媒を加え抽出を行うことで、製造することができる。得られた抽出物は、必要に応じさらに濃縮、乾燥等させてもよい。
【0013】
上記抽出溶媒としては例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール等の低級一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等の低級多価アルコール;ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のアルカン類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲノアルカン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;水(熱水を含む)等が挙げられる。これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、低級一価アルコール(より好適には炭素数1~6の低級一価アルコール)、水又はこれらの混液が好ましく、エタノール、水、又は水とエタノールの混液が特に好ましい。
抽出操作は特に限定されず、植物からの抽出操作に利用される公知の方法を採用することができ、具体的には例えば、抽出溶媒への浸漬(冷浸、温浸、パーコレーション等)、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出などが挙げられる。なお、抽出効率を上げるため、撹拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。
抽出温度は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが好ましい。
抽出時間は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、1時間~14日間程度とするのが好ましい。
【0014】
また、本発明において、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、これらを成分として含む漢方処方を用いてもよい。このような漢方処方としては、具体的には例えば、半夏厚朴湯、厚朴生姜半夏人参甘草湯、香砂平胃散、柴朴湯、小承気湯、茯苓飲合半夏厚朴湯等が挙げられる。
【0015】
本発明において、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、コウボク乾燥エキス、コウボク乾燥エキス-S、コウボクエキス、コウボクエキス-A、コウボク流エキス、(局)コウボク末(以上、日本粉末薬品(株)製)等が挙げられる。
【0016】
本発明において、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、組成物全質量に対して、0.01~60質量%含有するのが好ましく、0.05~5質量%含有するのがより好ましく、0.1~1質量%含有するのが特に好ましい。また、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量を原生薬量に換算した場合においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を組成物全質量に対して原生薬換算量で、0.1~800質量%含有するのが好ましく、1~600質量%含有するのがより好ましく、2~50質量%含有するのが更に好ましく、3~7質量%含有するのが特に好ましい。
【0017】
また、MMSCと、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上との含有質量比率は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、MMSCを1質量部に対し、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を0.001~10質量部含有するのが好ましく、0.005~5質量部含有するのがより好ましく、0.01~3質量部含有するのが更に好ましく、0.05~2.5質量部含有するのが特に好ましい。さらに、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量を原生薬量に換算した場合においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、MMSCを1質量部に対し、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で、0.01~20質量部含有するのが好ましく、0.1~10質量部含有するのがより好ましく、0.5~5質量部含有するのが特に好ましい。
【0018】
本発明の組成物においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、MMSC並びにコウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上に加えて、さらに、任意にソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上(以下、「成分(C)」と称することもある。)、並びにデンプン類(以下、「成分(D)」と称することもある。)よりなる群から選ばれる1種以上を含有せしめてもよい。後記試験例に具体的に開示されているとおり、MMSCと、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上とに加えて、さらにソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上や、デンプン類を共存せしめることにより、MMSCの含量低下をより一層抑制できることが明らかとなった。
【0019】
<成分(C)>
本発明の組成物において任意に含有せしめられ得る「ソヨウ」(蘇葉)とは、第十六改正日本薬局方に記載のとおり、シソ(Perilla frutescens Britton var. acuta Kudo)又はチリメンジソ(Perilla frutescens Britton var. crispa Decaisne(Labiatae))の葉及び枝先を意味する。ソヨウは必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは粉砕、又は粉末に粉砕することができる。また、組成物の製造時の取扱の便宜等を考慮して、ソヨウに何らかの抽出処理を施したもの(以下、「ソヨウ抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、上記「ソヨウ抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、ソヨウを必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な抽出溶媒を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「ソヨウ抽出物」に包含される。
本発明において、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、ソヨウ乾燥エキスが好ましい。
【0020】
ソヨウ抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記したコウボク抽出物の製造方法と同様の方法により製造できる。
【0021】
また、本発明において、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、これらを成分として含む漢方処方を用いてもよい。このような漢方処方としては、具体的には例えば、香蘇散(コウソサン)、蘇子降気湯(ソシコウキトウ)、かっ香正気散(カッコウショウキサン)、茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)、半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)等が挙げられる。
【0022】
本発明において、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、ソヨウ流エキス、蘇葉乾燥エキス(以上、日本粉末薬品(株)製)等が挙げられる。
【0023】
本発明において、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、組成物全質量に対して、0.01~50質量%含有するのが好ましく、0.05~5質量%含有するのがより好ましく、0.1~3質量%含有するのが特に好ましい。また、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量を原生薬量に換算した場合においては、MMSCの含量低下の抑制作用の観点から、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を組成物全質量に対して原生薬換算量で、0.1~800質量%含有するのが好ましく、1~600質量%含有するのがより好ましく、2~50質量%含有するのが更に好ましく、3~7質量%含有するのが特に好ましい。
【0024】
また、MMSCと、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上との含有質量比率は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、MMSCを1質量部に対し、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を0.001~50質量部含有するのが好ましく、0.01~5質量部含有するのがより好ましく、0.05~1質量部含有するのが特に好ましい。また、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量を原生薬量に換算した場合においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、MMSCを1質量部に対し、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で、0.1~10質量部含有するのが好ましく、0.01~15質量部含有するのがより好ましく、0.5~5質量部含有するのが特に好ましい。
【0025】
また、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上と、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上との含有質量比率は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を1質量部に対し、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を0.01~10質量部含有するのが好ましく、0.05~5質量部含有するのがより好ましく、0.1~2質量部含有するのが特に好ましい。さらに、両成分の含有量を原生薬量に換算した場合においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で1質量部に対し、ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で、0.01~10質量部含有するのが好ましく、0.1~5質量部含有するのがより好ましく、0.5~2質量部含有するのが特に好ましい。
【0026】
<成分(D)>
本発明の組成物において任意に含有せしめられ得る「デンプン類」とは、デンプンそのもの、デンプンのヒドロキシ基の全部又は一部がエーテル結合を形成したもの、及びそれらの誘導体、並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上を意味する。なお、デンプン類には、糊化、老化等の処理がなされたものも含まれる。また、上記誘導体には、デンプンやそのエーテル化物に、必要に応じてエステル化、架橋形成、加水分解等、更なる修飾がなされたものも包含される。ここで塩としては特に限定されず、具体的には例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等の第2族元素との塩等が挙げられる。
こうしたデンプン類としては、具体的には例えば、アルファ化デンプン、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファ化デンプン、小麦粉、米粉、半消化デンプン等のデンプン又はその塩;ヒドロキシプロピルスターチ等の、デンプンのヒドロキシアルキルエーテル又はその塩;カルボキシメチルスターチナトリウム等の、デンプンのカルボキシアルキルエーテル又はその塩等が挙げられ、これらのうち1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、当該デンプン類におけるアルキル基としては特に限定されないが、炭素数1~6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましい。
【0027】
デンプン類としては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、デンプン、デンプンのヒドロキシアルキルエーテル及びデンプンのカルボキシアルキルエーテル並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上が好ましく、デンプン、デンプンのヒドロキシC1-C6アルキルエーテル及びデンプンのカルボキシC1-C6アルキルエーテル並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ及びカルボキシメチルスターチ並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましく、デンプン及びカルボキシメチルスターチナトリウムよりなる群から選ばれる1種以上がさらにより好ましく、トウモロコシデンプンが特に好ましい。
なお、これらのデンプン類はいずれも公知の成分であり、公知の方法により製造しても良く、また、市販品を使用しても良い。なお、こうした市販品としては例えば、LYCATAB PGS(ロケットジャパン(株))、GLYCOLYS(ロケットジャパン(株))、デンプン(溶性)(キシダ化学(株))、トウモロコシデンプン(三栄源エフ・エフ・アイ(株))、バレイショデンプン(純正化学(株))、HPS-101(フロイント産業(株))、LYCATABC(ロケットジャパン(株))等が挙げられる。
【0028】
本発明において、デンプン類の含有量は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、組成物全質量に対して、0.01~40質量%含有するのが好ましく、0.05~20質量%含有するのがより好ましく、0.1~10質量%含有するのが特に好ましい。
【0029】
また、MMSCと、デンプン類との含有質量比率は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、MMSCを1質量部に対し、デンプン類を0.01~10質量部含有するのが好ましく、0.1~5質量部含有するのがより好ましく、0.5~3質量部含有するのが特に好ましい。
また、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上と、デンプン類との含有質量比率は特に限定されないが、MMSCの含量低下の抑制の観点から、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を1質量部に対し、デンプン類を1~30質量部含有するのが好ましく、3~20質量部含有するのがより好ましく、5~15質量部含有するのが特に好ましい。さらに、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上の含有量を原生薬量に換算した場合においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を原生薬換算量で1質量部に対し、デンプン類を0.01~10質量部含有するのが好ましく、0.05~5質量部含有するのがより好ましく、0.1~1質量部含有するのが特に好ましい。
【0030】
本発明において、「組成物」は、固形状、半固形状、液状のいずれの形状であってもよく、その利用目的に応じて医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等において通常利用される形状とすることができる。具体的には例えば、錠剤(口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠、口腔用錠剤(トローチ剤、舌下錠、バッカル錠、付着錠、ガム剤を含む。)を含む。)、カプセル剤、顆粒剤(発泡顆粒剤を含む。)、散剤などの固形状製剤;経口液剤(エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、リモナーデ剤を含む。)、シロップ剤、口腔用液剤などの液状製剤;経口ゼリー剤、口腔用半固形剤などの半固形状製剤などの、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の剤形とすることができる。
本発明においては、MMSCの含量低下の抑制の観点から、固形状の組成物であるのが好ましく、錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び散剤よりなる群から選ばれる剤形であるのがより好ましく、錠剤及び顆粒剤よりなる群から選ばれる剤形であるのが特に好ましい。
【0031】
本発明の組成物においては、上記した成分の他に、上記した形状・剤形に応じて医薬品分野、医薬部外品分野、化粧品分野、食品分野等において公知の方法、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の方法に従って製造することができる。
本発明の組成物は、上記した成分のほかに、医薬品分野、医薬部外品分野、化粧品分野、食品分野等において使用される担体(賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、コーティング剤等)の1種又は2種以上を配合してもよい。
賦形剤としては、乳糖、結晶セルロース、ショ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。崩壊剤としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。着色剤としては、タール色素、三二酸化鉄等が挙げられる。矯味剤としては、ステビア、アスパルテーム等が挙げられる。コーティング剤としては、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、メタアクリル酸コポリマーS、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート等のフィルム形成高分子が挙げられる。なお、フィルム形成させる際に、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ポリエチレングリコール等の可塑剤、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等の紛体を配合することもできる。本発明においては、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
【0032】
また、本発明の組成物には、上記した成分の他に、他の薬効成分を配合してもよい。このような薬効成分は特に限定されず、組成物を適用する疾患・症状等に応じて適宜検討して選択すればよいが、例えば、局所麻酔剤、消化剤(利胆剤)、消化酵素、胃粘膜修復剤(粘膜保護成分)、生薬成分、制酸剤等が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上を組み合わせて配合できる。
【0033】
局所麻酔剤としては、アミノ安息香酸エチル、オキセサゼイン等が挙げられる。消化剤(利胆剤)としては、ウルソデオキシコール酸、動物胆(熊胆、牛胆)等が挙げられる。消化酵素としては、でんぷん消化酵素(ビオジアスターゼ、タカジアスターゼ)、脂肪消化酵素(リパーゼ)等が挙げられる。胃粘膜修復剤(粘膜保護成分)としては、銅クロロフィンナトリウム、銅クロロフィンカリウム、アルジオキサ、スクラルファート、塩酸セトラキサート、ソファルコン、ゲファルナート、マレイン酸トリメブチン、アズレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。生薬成分としては、アセンヤク、アニス実、アロエ、ウイキョウ、ウコン、ウバイ、ウヤク、エンゴサク、延命草、オウゴン、オウバク、オウレン、加工大蒜、ガジュツ、カッコウ、カラムス根、カンキョウ、カンゾウ、キジツ、クジン、ケイヒ、ケツメイシ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、コウジン、ゴシュユ、胡椒、五倍子、コロンボ、コンズランゴ、サンザシ、サンショウ、山奈、シソシ、シャクヤク、シュクシャ、ショウキョウ、ショウズク、青皮、赤芽柏、石菖根、センタウリウム草、ソウジュツ、大茴香、ダイオウ、チクセツニンジン、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウヒ、ニガキ、ニクズク、ニンジン、ハッカ、セイヨウハッカ、ヒハツ、ビャクジュツ、ホップ、ホミカ、睡菜葉、ヤクチ、ヨウバイヒ、リュウタンおよびリョウキョウ等の生薬やその抽出物が挙げられる。制酸剤としては、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾールナトリウム等のプロトンポンプ阻害薬;シメチジン、塩酸ラニチジン、及びファモチジン等のH2受容体拮抗薬;乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム等の無機塩類;烏賊骨、石決明、ボレイ、アミノ酢酸、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート等が挙げられる。本発明においては、これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
【0034】
本発明の組成物は、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等として利用でき、その利用目的は特に限定されないが、消化管粘膜保護作用を有するMMSCを含有することから、好適には医薬として、より好適には胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎等の自覚症状及び他覚所見の改善や慢性肝疾患における肝機能の改善等のための医薬として用いることができる。また、胃腸薬として、より具体的には、胃部不快感、胃弱、もたれ、胃痛、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胸やけ、はきけ(むかつき、胃のむかつき、二日酔・悪酔のむかつき、嘔気、悪心)、嘔吐、食欲不振、消化不良、胃酸過多、げっぷ、胸つかえ、消化促進、胃部・腹部膨満感、胃重よりなる群から選ばれる1種以上を効能・効果とする胃腸薬として好適に用いることができる。
【0035】
本発明の組成物の投与方法としては特に制限されず、経口投与及び非経口投与が挙げられ、組成物の利用目的等に応じて適宜選択することができるが、MMSCの有する消化管粘膜保護作用の観点から、経口投与が好ましい。また、組成物の用法や用量は特に制限されず、組成物の利用目的や投与方法、組成物の剤形等に応じて適宜選択・決定すればよい。
【0036】
また、本発明は、次の成分(A):
(A)メチルメチオニンスルホニウムクロライド;
と、次の成分(B):
(B)コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
とを、同一の組成物中に含有せしめる工程を含む、組成物中のメチルメチオニンスルホニウムクロライドの安定化方法(好適には、組成物中のメチルメチオニンスルホニウムクロライドの含量低下を抑制する方法)にも関する。
斯かる態様の発明において、成分(A)を含有せしめる工程、成分(B)を含有せしめる工程の順序は特に限定されず、成分(A)及び(B)を含有する組成物が直接的又は間接的に作出されればよい。
なお、斯かる態様の発明において、各種文言の意義、各成分の配合量等は全て上記した「組成物」について説明したのと同様である。
【0037】
本明細書は、これらに何ら限定されるものではないが、例えば以下の実施態様を開示する。
[1A] 次の成分(A)及び(B):
(A)メチルメチオニンスルホニウムクロライド;
(B)コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
を含有する、組成物。
[2A] コウボクの抽出物が、水、低級一価アルコール及びこれらの混液よりなる群から選ばれる溶媒を抽出溶媒としたものである、[1A]に記載の組成物。
[3A] さらに、次の成分(C)及び(D)よりなる群から選ばれる1種以上;
(C)ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
(D)デンプン類;
を含有する、[1A]又は[2A]に記載の組成物。
[4A] ソヨウの抽出物が、水、低級一価アルコール及びこれらの混液よりなる群から選ばれる溶媒を抽出溶媒としたものである、[3A]に記載の組成物。
[5A] デンプン類が、デンプン、デンプンのヒドロキシC1-C6アルキルエーテル及びデンプンのカルボキシC1-C6アルキルエーテル並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[3A]又は[4A]に記載の組成物。
[6A] デンプン類が、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ及びカルボキシメチルスターチ並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[3A]~[5A]のいずれかに記載の組成物。
[7A] 固形状の組成物である、[1A]~[6A]のいずれかに記載の組成物。
[8A] 錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び散剤よりなる群から選ばれる剤形である、[1A]~[7A]のいずれかに記載の組成物。
[9A] 胃腸薬である、[1A]~[8A]のいずれかに記載の組成物。
【0038】
[1B] 次の成分(A):
(A)メチルメチオニンスルホニウムクロライド;
と、次の成分(B):
(B)コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
とを、同一の組成物中に含有せしめる工程を含む、組成物中のメチルメチオニンスルホニウムクロライドの安定化方法。
[2B] コウボクの抽出物が、水、低級一価アルコール及びこれらの混液よりなる群から選ばれる溶媒を抽出溶媒としたものである、[1B]に記載の方法。
[3B] さらに、次の成分(C)及び(D)よりなる群から選ばれる1種以上;
(C)ソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上;
(D)デンプン類;
を同一の組成物中に含有せしめる、[1B]又は[2B]に記載の方法。
[4B] ソヨウの抽出物が、水、低級一価アルコール及びこれらの混液よりなる群から選ばれる溶媒を抽出溶媒としたものである、[3B]に記載の方法。
[5B] デンプン類が、デンプン、デンプンのヒドロキシC1-C6アルキルエーテル及びデンプンのカルボキシC1-C6アルキルエーテル並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[3B]又は[4B]に記載の方法。
[6B] デンプン類が、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ及びカルボキシメチルスターチ並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種以上である、[3B]~[5B]のいずれかに記載の方法。
[7B] 組成物が、固形状の組成物である、[1B]~[6B]のいずれかに記載の方法。
[8B] 組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び散剤よりなる群から選ばれる剤形である、[1B]~[7B]のいずれかに記載の方法。
[9B] 組成物が胃腸薬である、[1B]~[8B]のいずれかに記載の方法。
【実施例】
【0039】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0040】
[試験例1]安定性試験
以下に示すサンプル1~3をそれぞれ調製後、80℃で1日間保存し、保存前後のサンプル中のMMSCの含量を、HPLC装置を用いて内標準法により定量した。得られた測定値より、各サンプルの80℃1日保存後のMMSCの含量を、試験開始時における含量を100%としたときの相対値(残存率:%)として評価した。
結果を表1に示す。
【0041】
〔サンプル1〕
MMSC(MMSC:米沢浜理薬品工業(株))1gを、プラスチック製の容器に入れ、そのままサンプル1とした。
〔サンプル2〕
MMSC(MMSC:米沢浜理薬品工業(株))1gとコウボク乾燥エキス(コウボク乾燥エキス:日本粉末薬品(株))1gを混合し、得られた混合物をプラスチック製の容器に入れ、サンプル2とした。
〔サンプル3〕
MMSC(MMSC:米沢浜理薬品工業(株))1g、コウボク乾燥エキス(コウボク乾燥エキス:日本粉末薬品(株))1g、ソヨウ乾燥エキス(ソヨウ乾燥エキス-Q:日本粉末薬品(株))1gを混合し、得られた混合物をプラスチック製の容器に入れ、サンプル3とした。
【0042】
【0043】
表1記載の結果より、サンプル1(MMSCのみ)においては80℃、1日保存後のMMSCの残存率が91%であったのに対し、サンプル2(MMSCとコウボク乾燥エキスの混合物)においてはMMSCの残存率が94%と向上しており、MMSCの含量低下が抑制されることが明らかとなった。
また、サンプル3(MMSC、コウボク乾燥エキス、ソヨウ乾燥エキスの混合物)においてはMMSCの残存率が100%とさらに向上しており、MMSCの含量低下がより一層抑制されることが明らかとなった。
【0044】
以上の試験結果より、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上が、MMSCの含量低下を抑制する作用を有することが明らかとなった。また、MMSC、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上に加えて、さらにソヨウ及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上を共存せしめることにより、MMSCの含量低下をより一層抑制できることが明らかとなった。
【0045】
[試験例2]安定性試験 その2
以下に示すサンプル4を調製後、試験例1と同様の方法により試験を実施した。
結果を表2に示す。
【0046】
〔サンプル4〕
MMSC(MMSC:米沢浜理薬品工業(株))1g、コウボク乾燥エキス(コウボク乾燥エキス:日本粉末薬品(株))1g、トウモロコシデンプン(トウモロコシデンプンST-C:日澱化学(株))1gを混合し、得られた混合物をプラスチック製の容器に入れ、サンプル4とした。
【0047】
【0048】
表2記載の結果より、サンプル4(MMSC、コウボク乾燥エキス、トウモロコシデンプンの混合物)においても試験例1のサンプル3と同様、MMSCの残存率が99%と極めて高い値となった。
【0049】
以上の試験結果より、MMSC、コウボク及びその抽出物よりなる群から選ばれる1種以上に加えて、さらにデンプン類を共存せしめることにより、MMSCの含量低下をより一層抑制できることが明らかとなった。
【0050】
[製造例1]
1錠(700mg)当りに以下の成分を含有する有核錠を、常法に従って製造した。製造した有核錠100錠をプラスチック容器(ポリエチレン製の10K規格瓶)に収容した。
メチルメチオニンスルホニウムクロライド 25mg
ロートエキス3倍散 15mg
センブリ末 4.7mg
ソヨウ乾燥エキス 3.3mg(原生薬換算量30mg)
コウボク乾燥エキス 2.5mg(原生薬換算量30mg)
ビオジアスターゼ2000 4mg
リパーゼAP12 2.5mg
炭酸水素ナトリウム 100mg
沈降炭酸カルシウム 223mg
水酸化マグネシウム 35mg
ヒドロキシプロピルセルロース
硬化油
カルメロースカルシウム
トウモロコシデンプン
ステアリン酸マグネシウム
ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸ポリオキシル
セラック
タルク
ケイヒ
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
D-マンニトール
セルロース
二酸化ケイ素
l-メントール
【0051】
[製造例2]
1錠(680mg)当りに以下の成分を含有する有核錠を、常法に従って製造した。製造した有核錠200錠をプラスチック容器(ポリエチレン製の12K規格瓶)に収容した。
メチルメチオニンスルホニウムクロライド 25mg
ロートエキス3倍散 15mg
センブリ末 4.7mg
ソヨウ乾燥エキス 3.3mg(原生薬換算量30mg)
コウボク乾燥エキス 2.5mg(原生薬換算量30mg)
ビオジアスターゼ2000 4mg
リパーゼAP12 2.5mg
炭酸水素ナトリウム 100mg
沈降炭酸カルシウム 223mg
水酸化マグネシウム 35mg
ヒドロキシプロピルセルロース
硬化油
カルメロースカルシウム
トウモロコシデンプン
ステアリン酸マグネシウム
ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸ポリオキシル
セラック
タルク
ケイヒ
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
セルロース
二酸化ケイ素
l-メントール
【0052】
[製造例3]
1錠(690mg)当りに以下の成分を含有する有核錠を、常法に従って製造した。製造した有核錠300錠をプラスチック容器(ポリエチレン製の14K規格瓶)に収容した。
メチルメチオニンスルホニウムクロライド 25mg
ロートエキス3倍散 15mg
センブリ末 4.7mg
ソヨウ乾燥エキス 3.3mg(原生薬換算量30mg)
コウボク乾燥エキス 2.5mg(原生薬換算量30mg)
ビオジアスターゼ2000 4mg
リパーゼAP12 2.5mg
炭酸水素ナトリウム 100mg
沈降炭酸カルシウム 223mg
水酸化マグネシウム 35mg
ヒドロキシプロピルセルロース
硬化油
カルメロースカルシウム
トウモロコシデンプン
ステアリン酸マグネシウム
ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸ポリオキシル
セラック
タルク
ケイヒ
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
還元麦芽糖水アメ
セルロース
二酸化ケイ素
l-メントール
【0053】
[製造例4]
1包(1300mg)当りに以下の成分を含有する顆粒剤を、常法に従って製造し、アルミピロー包装した。
メチルメチオニンスルホニウムクロライド 50mg
ロートエキス3倍散 30mg
センブリ末 9.3mg
ソヨウ乾燥エキス 6.6mg(原生薬換算量60mg)
コウボク乾燥エキス 5mg(原生薬換算量60mg)
ビオジアスターゼ2000 8mg
リパーゼAP12 5mg
炭酸水素ナトリウム 200mg
沈降炭酸カルシウム 447mg
水酸化マグネシウム 70mg
硬化油
ヒドロキシプロピルセルロース
D-マンニトール
カルメロースカルシウム
乳酸カルシウム
スクラロース
l-メントール
二酸化ケイ素
香料
トウモロコシデンプン
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明によれば、メチルメチオニンスルホニウムクロライドの含量低下が抑制され安定性が改善された、品質安定性の良好な組成物を提供でき、医薬品産業・医薬部外品産業等において利用できる。