(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】表示パネル、表示装置および表示パネルの制御方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20240422BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240422BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240422BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240422BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20240422BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09F9/30 365
G09G3/20 611H
G09G3/20 611J
G09G3/20 621A
G09G3/20 642A
H05B33/14 A
H10K59/00
(21)【出願番号】P 2019552901
(86)(22)【出願日】2018-02-09
(86)【国際出願番号】 CN2018075953
(87)【国際公開番号】W WO2019000960
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-02-05
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-23
(31)【優先権主張番号】201710525952.9
(32)【優先日】2017-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】李 永▲謙▼
【合議体】
【審判長】濱野 隆
【審判官】中塚 直樹
【審判官】佐藤 久則
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177280(JP,A)
【文献】特開2010-170079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00- 3/38
H04N 5/66- 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素回路と、駆動回路とを含む表示パネルであって、
前記複数の画素回路において、各画素回路は、駆動トランジスタ、エネルギー貯蔵ユニット、データ書込ユニット、リセットユニット、補償ユニットおよび発光ユニットを含み、前記駆動トランジスタの第1のターミナルは、電源電圧を受け、前記駆動トランジスタの制御ターミナルは、前記エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルおよび前記データ書込ユニットにそれぞれ接続され、前記駆動トランジスタの第2のターミナルは、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナル、前記リセットユニット及び前記補償ユニットの第1のターミナルにそれぞれ接続され、前記補償ユニットの第2のターミナルは、前記発光ユニットの第1のターミナルに接続され、前記発光ユニットの第2のターミナルは接地され、
前記駆動回路は、前記各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナル、データ書込ユニットおよびリセットユニットにそれぞれ接続され、且つ各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナルは互いに接続され
、
前記補償ユニットは、第1のトランジスタを含み、前記第1のトランジスタの第1のターミナルは前記補償ユニットの第1のターミナルに接続され、前記第1のトランジスタの第2のターミナルは前記補償ユニットの第2のターミナルに接続され、前記第1のトランジスタの制御ターミナルは前記補償ユニットの制御ターミナルに接続され、
前記データ書込ユニットは、第2のトランジスタを含み、前記第2のトランジスタの第1のターミナルは前記駆動トランジスタの制御ターミナルに接続され、前記第2のトランジスタの第2のターミナルはデータ線に接続され、前記第2のトランジスタの制御ターミナルは前記駆動回路に接続され、
前記リセットユニットは、第3のトランジスタを含み、前記第3のトランジスタの第1のターミナルは前記駆動トランジスタの第2のターミナルに接続され、前記第3のトランジスタの第2のターミナルはリセット線に接続され、前記第3のトランジスタの制御ターミナルは前記駆動回路に接続され、
1つのフレームの表示時間において、発光期間と補償期間とが含まれ、
前記発光期間において、前記駆動回路は
、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルを前記発光ユニットの第1のターミナルに接続するように前記補償ユニットを制御すると共に、前記発光ユニットを発光制御するように前記データ書込ユニットと前記リセットユニットとを制御し
、前記駆動回路は、前記発光ユニットを発光制御するように前記データ書込ユニットと前記リセットユニットとを制御するときに
、まず、前記駆動回路は、前記第2のトランジスタをオンにするように前記第2のトランジスタの制御ターミナルに第1の制御信号を出力すると共に、前記第3のトランジスタをオフにするように前記第3のトランジスタの制御ターミナルに第2の制御信号を出力することにより、前記データ線のデータ信号が前記エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルに書き込まれ、第1のトランジスタがオンになり、前記発光ユニットが発光状態になり、そして
、前記駆動回路は、前記第3のトランジスタをオンにするように前記第3のトランジスタの制御ターミナルに第3の制御信号を出力すると共に、前記第2のトランジスタをオフにするように前記第2のトランジスタの制御ターミナルに第4の制御信号を出力することにより、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルがローレベルの信号にリセットされ、前記発光ユニットが消灯状態と
なり、
前記補償期間において、前記駆動回路は、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと前記発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され前記各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように前記補償ユニットを制御する、表示パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の表示パネルを含む表示装置。
【請求項3】
表示パネルの制御方法であって、前記表示パネルは、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路において、各画素回路は、駆動トランジスタ、エネルギー貯蔵ユニット、データ書込ユニット、リセットユニット、補償ユニットおよび発光ユニットを含み、前記駆動トランジスタの第1のターミナルは、電源電圧を受け、前記駆動トランジスタの制御ターミナルは、前記エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルおよび前記データ書込ユニットにそれぞれ接続され、前記駆動トランジスタの第2のターミナルは、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナル、前記リセットユニット及び前記補償ユニットの第1のターミナルにそれぞれ接続され、前記補償ユニットの第2のターミナルは、前記発光ユニットの第1のターミナルに接続され、前記発光ユニットの第2のターミナルは接地され、且つ前記各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナルは互いに接続され
、
前記補償ユニットは、第1のトランジスタを含み、前記第1のトランジスタの第1のターミナルは前記補償ユニットの第1のターミナルに接続され、前記第1のトランジスタの第2のターミナルは前記補償ユニットの第2のターミナルに接続され、前記第1のトランジスタの制御ターミナルは前記補償ユニットの制御ターミナルに接続され、
前記データ書込ユニットは、第2のトランジスタを含み、前記第2のトランジスタの第1のターミナルは前記駆動トランジスタの制御ターミナルに接続され、前記第2のトランジスタの第2のターミナルはデータ線に接続され、
前記リセットユニットは、第3のトランジスタを含み、前記第3のトランジスタの第1のターミナルは前記駆動トランジスタの第2のターミナルに接続され、前記第3のトランジスタの第2のターミナルはリセット線に接続され、
1つのフレームの表示時間において、発光期間と補償期間とが含まれ、
前記制御方法は、
前記発光期間において、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと前記発光ユニットの第1のターミナルとを連通するように前記補償ユニットを制御すると共に、前記発光ユニットを発光制御するように前記データ書込ユニットと前記リセットユニットとを制御すること
と、
前記補償期間において、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと前記発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され、前記各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように、前記補償ユニットを制御することとを、含み、
前記発光ユニットを発光制御するように前記データ書込ユニットと前記リセットユニットとを制御することは、
まず、前記第2のトランジスタをオンにするように前記第2のトランジスタの制御ターミナルに第1の制御信号を出力すると共に、前記第3のトランジスタをオフにするように前記第3のトランジスタの制御ターミナルに第2の制御信号を出力することにより、前記データ線のデータ信号が前記エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルに書き込まれ、第1のトランジスタがオンになり、前記発光ユニットが発光状態になることと、
そして、前記第3のトランジスタをオンにするように前記第3のトランジスタの制御ターミナルに第3の制御信号を出力すると共に、前記第2のトランジスタをオフにするように前記第2のトランジスタの制御ターミナルに第4の制御信号を出力することにより、前記エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルがローレベルの信号にリセットされ、前記発光ユニットが消灯状態となることと、
を含む、表示パネルの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は2017年6月30日に出願された中国特許出願番号第201710525952.9号の優先権を主張するものであり、上記の中国特許出願に開示された内容を引用して本願の一部とする。
【0002】
技術分野
本開示は表示技術の分野に関し、特に、表示パネル、表示装置および表示パネルの制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
OLED(Organic Light Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示装置では、その表示輝度はOLEDデバイスの駆動電流に比例し、OLEDデバイスが点灯すると、画素回路は、対応する駆動電流をOLEDデバイスに供給することで、電源電圧ELVDDからOLEDのカソードELVSSまでの経路を形成するようになる。
【0004】
しかしながら、従来のOLED表示装置は、画面を表示するときに、表示輝度が不均一になり、且つOLED表示装置の表示面積が大きいほど、表示が不均一になることがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例は、関連技術における課題の一つを少なくともある程度解決することを目的とする。そこで、本開示の実施例は、補償期間に強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が干渉されないように確保する表示パネルを提供する。本開示において、表示装置および表示パネルの制御方法に関する実施例も説明されている。
【0006】
本開示の実施例による表示パネルは、複数の画素回路と、駆動回路とを含む。複数の画素回路において、各画素回路は、駆動トランジスタ、エネルギー貯蔵ユニット、データ書込ユニット、リセットユニット、補償ユニットおよび発光ユニットを含み、駆動トランジスタの第1のターミナルは、電源電圧を受け、駆動トランジスタの制御ターミナルは、エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルおよびデータ書込ユニットにそれぞれ接続され、駆動トランジスタの第2のターミナルは、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナル、リセットユニット及び補償ユニットの第1のターミナルにそれぞれ接続され、補償ユニットの第2のターミナルは、発光ユニットの第1のターミナルに接続され、発光ユニットの第2のターミナルは接地される。駆動回路は、各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナル、データ書込ユニットおよびリセットユニットにそれぞれ接続され、且つ各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナルは互いに接続され、駆動回路は、少なくとも補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御する。
【0007】
本開示の実施例の表示パネルによれば、補償ユニットを駆動トランジスタと発光ユニットとの間に追加すると共に、補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御する。これにより、補償期間において強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が干渉されないように確保する。
【0008】
そして、本開示の上記の実施例による表示パネルは、更に以下の技術的特徴を有する。
【0009】
本開示の一実施例によると、補償ユニットは、第1のトランジスタを含み、第1のトランジスタの第1のターミナルは補償ユニットの第1のターミナルに接続され、第1のトランジスタの第2のターミナルは補償ユニットの第2のターミナルに接続され、第1のトランジスタの制御ターミナルは補償ユニットの制御ターミナルに接続されている。
【0010】
本開示の一実施例によると、データ書込ユニットは、第2のトランジスタを含み、第2のトランジスタの第1のターミナルは駆動トランジスタの制御ターミナルに接続され、第2のトランジスタの第2のターミナルはデータ線に接続され、第2のトランジスタの制御ターミナルは駆動回路に接続されている。
【0011】
本開示の一実施例によると、リセットユニットは、第3のトランジスタを含み、第3のトランジスタの第1のターミナルは駆動トランジスタの第2のターミナルに接続され、第3のトランジスタの第2のターミナルはリセット線に接続され、第3のトランジスタの制御ターミナルは駆動回路に接続されている。
【0012】
本開示の一実施例によると、駆動回路は、発光期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルを発光ユニットの第1のターミナルに接続するように補償ユニットを制御すると共に、発光ユニットを発光制御するようにデータ書込ユニットとリセットユニットとを制御することにも用いられる。
【0013】
本開示の一実施例によると、駆動回路は、発光ユニットを発光制御するようにデータ書込ユニットとリセットユニットとを制御するときに、まず、駆動回路は、第2のトランジスタをオンにするように第2のトランジスタの制御ターミナルに第1の制御信号を出力すると共に、第3のトランジスタをオフにするように第3のトランジスタの制御ターミナルに第2の制御信号を出力することにより、データ線のデータ信号がエネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルに書き込まれ、第1のトランジスタがオンになり、発光ユニットが発光状態になり、そして、駆動回路は、第3のトランジスタをオンにするように第3のトランジスタの制御ターミナルに第3の制御信号を出力すると共に、第2のトランジスタをオフにするように第2のトランジスタの制御ターミナルに第4の制御信号を出力することにより、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルがローレベルの信号にリセットされ、発光ユニットが消灯状態となる。
【0014】
本開示の他の実施例によると、上記の実施例のいずれかの1つに記載の表示パネルを含む表示装置が提供されている。
【0015】
本開示の実施形態の表示装置は、上記の表示パネルにより、強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が干渉されないように確保する。これにより、表示装置の表示効果が向上する。
【0016】
本開示の更に他の実施例には、表示パネルの制御方法が提供されている。表示パネルは、複数の画素回路を含み、複数の画素回路において、各画素回路は、駆動トランジスタ、エネルギー貯蔵ユニット、データ書込ユニット、リセットユニット、補償ユニットおよび発光ユニットを含み、駆動トランジスタの第1のターミナルは、電源電圧を受け、駆動トランジスタの制御ターミナルは、エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルおよびデータ書込ユニットにそれぞれ接続され、駆動トランジスタの第2のターミナルは、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナル、リセットユニット及び補償ユニットの第1のターミナルにそれぞれ接続され、補償ユニットの第2のターミナルは、発光ユニットの第1のターミナルに接続され、発光ユニットの第2のターミナルは接地され、且つ各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナルは互いに接続され、制御方法は、補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御するステップを含む。
【0017】
本開示の実施例の表示パネルの制御方法によれば、補償ユニットを駆動トランジスタと発光ユニットとの間に追加すると共に、補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御する。これにより、補償期間において強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が干渉されないように確保する
【0018】
そして、本開示の上記の実施例による表示パネルの制御方法は、更に以下の技術的特徴を有する。
【0019】
本開示の一実施例によると、補償ユニットは、第1のトランジスタを含み、第1のトランジスタの第1のターミナルは補償ユニットの第1のターミナルに接続され、第1のトランジスタの第2のターミナルは補償ユニットの第2のターミナルに接続され、第1のトランジスタの制御ターミナルは補償ユニットの制御ターミナルに接続されている。
【0020】
本開示の一実施例によると、データ書込ユニットは、第2のトランジスタを含み、第2のトランジスタの第1のターミナルは駆動トランジスタの制御ターミナルに接続され、第2のトランジスタの第2のターミナルはデータ線に接続され、リセットユニットは、第3のトランジスタを含み、第3のトランジスタの第1のターミナルは駆動トランジスタの第2のターミナルに接続され、第3のトランジスタの第2のターミナルはリセット線に接続される。
【0021】
本開示の一実施例によると、表示パネルの制御方法は、発光期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとを連通するように補償ユニットを制御すると共に、発光ユニットを発光制御するようにデータ書込ユニットとリセットユニットとを制御することを更に含む。
【0022】
本開示の一実施例によると、発光ユニットを発光制御するようにデータ書込ユニットとリセットユニットとを制御することは、まず、第2のトランジスタをオンにするように第2のトランジスタの制御ターミナルに第1の制御信号を出力すると共に、第3のトランジスタをオフにするように第3のトランジスタの制御ターミナルに第2の制御信号を出力することにより、データ線のデータ信号がエネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルに書き込まれ、第1のトランジスタがオンになり、発光ユニットが発光状態になることと、そして、第3のトランジスタをオンにするように第3のトランジスタの制御ターミナルに第3の制御信号を出力すると共に、第2のトランジスタをオフにするように第2のトランジスタの制御ターミナルに第4の制御信号を出力することにより、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルがローレベルの信号にリセットされ、発光ユニットが消灯状態となることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の実施例による表示パネルの概略構成図である。
【
図2】本開示の一実施例による表示パネルにおけるある画素回路の構造図である。
【
図3】本開示の一実施例による表示パネルの動作原理図である。
【
図4】本開示の実施例による表示装置のブロック概略図である。
【
図5】本開示の実施例による表示パネルの制御方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。実施例の例は図面に表示されるが、同一または同様の素子或いは同一または同様の機能を有する素子には同一または同様の符号を付与している。図面を参照して以下に記載される実施例は、例示的なものであり、本発明を説明することを意図しており、本発明を限定するものではないと理解すべきであろう。
【0025】
本願の発明者らは、OLED表示設備では、電圧源電圧ELVDDは、有効表示領域の外部から入力された後、有効表示領域内に配線を介して各画素回路に伝達されるが、配線が一定の抵抗を有するので、その伝達中に、電源電圧ELVDDに直流電圧降下(IRドロップとも呼ばれる)が生成されることを発見した。
【0026】
IRドロップの存在により、有効表示領域内の電源電圧ELVDDの分布は不均一になる。その具体的な原因として、各画素回路の実際の電源電圧VDD_pixel=ELVDD-I*R、ここでIはELVDD信号ネットワークの電流値であり、Rは画素回路から電源電圧ELVDDの入力端までの配線抵抗であり、各画素回路から電源電圧ELVDDの入力端までの配線の長さが異なるので、各配線抵抗Rは異なるようになり、即ち、IRドロップは異なるようになり、駆動トランジスタが飽和状態にある場合、各画素回路の画素電流は異なり、例えばI=μCoxW(ELVDD-I*R-Vdata-Vth)2/(2L)であり、これにより、表示の不均一が招かれ、且つ表示面積が大きいほどIRドロップが大きくなり、表示の均一性が低下する。
【0027】
表示の不均一性に対して、画素回路内の駆動トランジスタの閾値電圧Vthを補償画素回路により補償できるが、電源電圧の直流電圧降下IRドロップによる表示の不均一の問題を解決することはできない。本開示の実施例は、この問題を緩和または解決することを目的としている。
【0028】
以下に添付図面を参照して、本開示の表示パネル、表示装置および表示パネルの制御方法を詳細に説明する。
【0029】
図1は、本開示の実施例による表示パネルの概略構成図である。
図1に示すように、本開示の実施例の表示パネルは、複数の画素回路10(1つの画素回路10が例示されている)と駆動回路20とを含んでいる。
【0030】
複数の画素回路10において、各画素回路10は、駆動トランジスタDRTと、エネルギー貯蔵ユニット11と、データ書込ユニット12と、リセットユニット13と、補償ユニット14と、発光ユニット15とを含んでいる。駆動トランジスタDRTの第1のターミナルは、電源電圧を受ける(例えばプリセット電源ELVDDに接続される)ためのものである。駆動トランジスタDRTの制御ターミナルは、エネルギー貯蔵ユニット11の第1のターミナルとデータ書込ユニット12とにそれぞれ接続されている。駆動トランジスタDRTの第2のターミナルは、エネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナル、セットユニット13及び補償ユニット14の第一のターミナルにそれぞれ接続されている。補償ユニット14の第二のターミナルは発光ユニット15の第1のターミナルに接続され、発光ユニット15の第2のターミナルは接地ELVSSに接続されている。
【0031】
駆動回路20は、各画素回路10内の補償ユニット14の制御ターミナル、データ書込ユニット12及びリセットユニット13にそれぞれ接続されている。且つ、各画素回路10内の補償ユニット14の制御ターミナルは、互いに接続されている。駆動回路20は、発光期間において、エネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルと発光ユニット15の第1のターミナルとを連通するように補償ユニット14を制御すると共に、発光ユニット15を発光制御するようにデータ書込ユニット12とリセットユニット13とを制御し、並びに、補償期間において、エネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルと発光ユニット15の第1のターミナルとが切り離され、各画素回路10内の発光ユニット15が消灯状態となるように補償ユニット14を制御する。
【0032】
具体的には、1つのフレームの表示時間において、発光ステージ(発光期間)と補償ステージ(補償期間)とが含まれていてもよい。発光ステージにおいて、駆動回路20は、各画素回路10のエネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルが対応する発光ユニット15の第1のターミナルに連通されるように補償ユニット14を制御し、このとき、駆動回路20は、通常の制御モードで発光ユニット15を発光制御するとよい。例えば、駆動回路20は、まず、ある行の画素回路10内のデータ書込ユニット12をエネルギー貯蔵ユニット11の第1のターミナルにデータ信号を書き込ませるように制御してもよい。データ信号の作用により、駆動トランジスタDRTがオンになり、発光ユニット15が発光状態になる。そして、駆動回路20は、この行の画素回路10内のデータ書込ユニット12をエネルギー貯蔵ユニット11の第1のターミナルへのデータ信号の書き込みを停止させるように制御すると共に、エネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルの電圧がグランドELVSSと同じになり発光ユニット15が消灯されるように、リセットユニット13をエネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルにリセット信号を出力させるように制御する。そして、駆動回路20は、全ての画素回路10の発光制御が完了するまで、上述のように次の行の画素回路10を制御した後、補償ステージに入る。
【0033】
補償ステージでは、主に各画素回路10の補償データが取得されるが、補償データの取得期間(すなわちSense期間、感知期間)には、補償データの取得に用いられる画素回路10は消灯状態にあり、その他の画素回路10は発光状態にあるので、IRドロップの影響により、画面の表示の不均一が招かれる。且つ、表示画面が異なればIRドロップが異なるため、前後の補償データが不一致になり、補償データの差が大きくなれば、スジや影などのムラ(表示輝度の不均一)が招かれる。
【0034】
したがって、補償ステージにおいて、駆動回路20は、各画素回路10のエネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルと対応する発光ユニット15の第1のターミナルとが切り離されるように補償ユニット14を制御する。このとき、エネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルの電圧の高低に関わらず、発光ユニット15は消灯状態にある。これにより、感知期間に、全画面が黒い画面になると確保される。このように、駆動周波数を変更しない状態で(一般に、黒挿入を行うときに、駆動周波数を2倍にし、2倍にした全フレーム時間を利用して黒挿入を行う必要があることに対して、本願発明では、感知期間に強制的に黒挿入を行うことにより、駆動周波数を変更する必要はない)、感知期間に強制的に黒挿入を行うことになる。感知期間に全画面が確実に黒い画面になることにより、表示パネルの大型化と駆動トランジスタの経年劣化によるIRドロップの問題をより適切に補償し、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間において画素回路の状態が確実に干渉されないようにすると同時に、表示画面の急激な変化による前後の2つの補償データの差が大きいことによるさまざまなムラを効果的に排除することができるようになる。
【0035】
当業者に本発明をより明確に理解させるために、以下に本開示の1つの例と併せて詳細な説明を行う。
【0036】
本開示の一実施例によれば、
図2に示すように、補償ユニット14は、第1のトランジスタT1を含んでいる。第1のトランジスタT1の第1のターミナルは、補償ユニット14の第1のターミナルに接続され、第1のトランジスタT1の第2のターミナルは、補償ユニット14の第2のターミナルに接続され、第1のトランジスタT1の制御ターミナルは、補償ユニット14の制御ターミナルに接続されている。
【0037】
更に、
図2に示すように、データ書込ユニット12は、第2のトランジスタT2を含んでいる。第2のトランジスタT2の第1のターミナルは駆動トランジスタDRTの制御ターミナルに接続され、第2のトランジスタT2の第2のターミナルはデータ線Dataに接続され、第2のトランジスタT2の制御ターミナルは駆動回路20に接続されている。
【0038】
更に、
図2に示すように、リセットユニット13は、第3のトランジスタT3を含んでいる。第3のトランジスタT3の第1のターミナルは駆動トランジスタDRTの第2のターミナルに接続され、第3のトランジスタT3の第2のターミナルはリセット線Senseに接続され、第3のトランジスタT3の制御ターミナルは駆動回路20に接続されている。また、エネルギー貯蔵ユニット11はコンデンサCであってもよい。発光ユニット15は発光ダイオードDであってもよい。駆動回路20を複数の画素回路10の外部、すなわち有効表示領域の外部に配置してもよい。
【0039】
ここで、駆動回路20は、データ書込ユニット12とリセットユニット13とを制御して発光ユニット15を発光制御する場合、第2のトランジスタをオンにするように第2のトランジスタT2の制御ターミナルに第1の制御信号を出力すると共に、第3のトランジスタT3をオフにするように第3のトランジスタT3の制御ターミナルに第2の制御信号を出力することにより、データ線Dataのデータ信号がエネルギー貯蔵ユニット11の第1のターミナルに書き込まれ、第1のトランジスタT1がオンになり、発光ユニット15が発光状態になる。そして、駆動回路20は、第3のトランジスタT3をオンにするように第3のトランジスタT3の制御ターミナルに第3の制御信号を出力すると共に、第2のトランジスタT2をオフにするように第2のトランジスタT2の制御ターミナルに第4の制御信号を出力することにより、エネルギー貯蔵ユニット11の第2のターミナルがローレベルの信号にリセットされ、発光ユニット15が消灯状態となっている。
【0040】
具体的には、
図3に示すように、1つのフレームの表示時間において、発光ステージと補償ステージとが含まれていてもよい。発光ステージでは、駆動回路20は、第1のトランジスタT1をオンにするように第1のトランジスタT1の制御ターミナルにハイレベル信号を出力する。各画素回路10内の第1のトランジスタT1の制御ターミナルが互いに接続されているので、発光ステージにおいて、全ての画素回路10内の第1のトランジスタT1がオンになる。この間、駆動回路20は、複数の画素回路10を1行ずつ走査する。つまり、先ず、1行目の画素回路10内の第2のトランジスタT2の制御ターミナルにハイレベルの信号を出力することにより、1行目の画素回路10内の第2のトランジスタT2をオンにして、対応するコンデンサCの第1のターミナルにデータ信号Dataを入力する。このとき、駆動トランジスタDRTはオンになり、発光ダイオードDは発光状態になる。そして、駆動回路20は、1行目の画素回路10内の第2のトランジスタT2をそれぞれオフにするように1行目の画素回路10内の第2のトランジスタT2にローレベルの信号を出力すると同時に、1行目の画素回路10内の第3のトランジスタT3をそれぞれオンにするように1行目の画素回路10内の第3のトランジスタT3にハイレベルの信号を出力する。このとき、リセット線の感知信号はローレベル信号である(リセット信号と呼ばれる)ため、第1のトランジスタT1をオンにしても、ローレベル信号により発光ダイオードDが消灯される。このように、1行目の画素回路10に対する走査が完了する。
【0041】
1行目の画素回路10に対する走査が完了した後、上記のように2行目の画素回路10に対して走査し、各行の画素回路10に対する走査が完了するまで順番に走査を行い、発光ステージ全体が終了し、補償ステージに入る。
【0042】
補償ステージでは、ある行の画素回路10を外部からの補償を行う、すなわち駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vthを補償する必要がある場合、駆動回路20は、ハイレベルの信号を第2のトランジスタT2の制御ターミナルおよび第3のトランジスタT3の制御ターミナルに同時に出力することにより、第2のトランジスタT2および第3のトランジスタT3がオンになる。このとき、リセット線の感知信号はローレベル信号から徐々に増加し、感知信号は必要な補償電圧に達すると(補償電圧は小さく、発光ダイオードDの順方向電圧降下よりも小さいので、発光ダイオードDは発光しない)、駆動回路20は、ローレベルの信号を第2のトランジスタT2および第3のトランジスタT3に同時に出力する。これにより、第2のトランジスタT2および第3のトランジスタT3がオフになり、補償電圧が保存される。駆動回路20は該画素回路10を駆動し次のフレームの表示時間に発光させるとき、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vthに対する補償効果を該補償電圧によって達成することができる。
【0043】
また、この期間に、駆動回路20は、IRドロップの影響を防ぐために、第1のトランジスタT1をオフにするようにローレベル信号を第1のトランジスタT1の制御ターミナルに出力する。全ての画素回路10の第1のトランジスタT1の制御ターミナルは互いに接続されているので、各の画素回路10の第1のトランジスタT1はオフになり、画面全体は黒画面になる。これにより、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間において画素回路の状態が干渉されないように確保すると同時に、表示画面の急激な変化による前後の2つの補償データの差が大きいことによるさまざまなムラを排除することができるようになる。
【0044】
本開示の実施例は、
図2に示される3T1C画素回路だけでなく、2T1C、4T1Cなどの他のタイプの画素回路にも適用でき、表示パネルの大型化および駆動トランジスタの飽和特性の低下に起因する画像の表示の不均一の問題を解決するようになると理解すべきであろう。ここでは、これについて詳しく説明しない。
【0045】
以上のように、本開示の実施例の表示パネルによれば、補償ユニットを駆動トランジスタと発光ユニットとの間に追加すると共に、補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御する。これにより、補償期間において強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が確実に干渉されないようにする。
【0046】
図4は、本開示の実施例による表示装置のブロック概略図である。
図4に示すように、本開示の実施例の表示装置1000は、上述の表示パネル100を含んでもよい。
【0047】
本開示の実施形態の表示装置は、上記の表示パネルにより、強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が干渉されないように確保する。これにより、表示装置の表示効果が向上する。
【0048】
図5は、本開示の実施例による表示パネルの制御方法のフロー図である。
【0049】
本開示の実施例では、
図1に示すように、表示パネルは複数の画素回路を含む。複数の画素回路において、各画素回路は、駆動トランジスタ、エネルギー貯蔵ユニット、データ書込ユニット、リセットユニット、補償ユニットおよび発光ユニットを含む。駆動トランジスタの第1のターミナルは、プリセット電源に接続され、駆動トランジスタの制御ターミナルは、エネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルおよびデータ書込ユニットにそれぞれ接続され、駆動トランジスタの第2のターミナルは、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナル、リセットユニット及び補償ユニットの第1のターミナルにそれぞれ接続され、補償ユニットの第2のターミナルは、発光ユニットの第1のターミナルに接続され、発光ユニットの第2のターミナルは接地されている。そして、各画素回路内の補償ユニットの制御ターミナルは互いに接続されている。
【0050】
図5に示すように、本開示の実施例の表示パネルの制御方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0051】
S1:発光期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとを連通するように補償ユニットを制御すると共に、発光ユニットを発光制御するようにデータ書込ユニットとリセットユニットとを制御する。
【0052】
S2:補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御する。
【0053】
具体的には、本開示の一実施例によれば、
図2に示すように、補償ユニットは第1のトランジスタを含み、第1のトランジスタの第1のターミナルは補償ユニットの第1のターミナルに接続され、第1のトランジスタの第2のターミナルは補償ユニットの第2のターミナルに接続され、第1のトランジスタの制御ターミナルは補償ユニットの制御ターミナルに接続されている。
【0054】
更に、
図2に示すように、データ書込ユニットは第2のトランジスタを含み、第2のトランジスタの第1のターミナルは駆動トランジスタの制御ターミナルに接続され、第2のトランジスタの第2のターミナルはデータ線に接続されている。リセットユニットは第3のトランジスタを含み、第3のトランジスタの第1のターミナルは駆動トランジスタの第2のターミナルに接続され、第3のトランジスタの第2のターミナルはリセット線に接続されている。
【0055】
ところで、発光ユニットを発光制御するようにデータ書込ユニットとリセットユニットとを制御することは、まず第2のトランジスタをオンにするように第2のトランジスタの制御ターミナルに第1の制御信号を出力すると共に、第3のトランジスタをオフにするように第3のトランジスタの制御ターミナルに第2の制御信号を出力することにより、データ線のデータ信号がエネルギー貯蔵ユニットの第1のターミナルに書き込まれ、第1のトランジスタがオンになり、発光ユニットが発光状態になることと、そして第3のトランジスタをオンにするように第3のトランジスタの制御ターミナルに第3の制御信号を出力すると共に、第2のトランジスタをオフにするように第2のトランジスタの制御ターミナルに第4の制御信号を出力することにより、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルがローレベルの信号にリセットされ、発光ユニットが消灯状態となることと、を含んでいる。
【0056】
本開示の実施例の表示パネルの制御方法に開示されない詳細は、本開示の実施例の表示パネルの開示を参照されたい。ここでは、詳しく説明しない。
【0057】
本開示の実施例の表示パネルの制御方法によれば、補償ユニットを駆動トランジスタと発光ユニットとの間に追加すると共に、補償期間において、エネルギー貯蔵ユニットの第2のターミナルと発光ユニットの第1のターミナルとが切り離され各画素回路内の発光ユニットが消灯状態となるように補償ユニットを制御する。これにより、補償期間において強制的に黒挿入を行うことで、補償期間の表示画面が黒画面になり、IRドロップの影響を効果的に排除し、補償期間の画素回路が確実に干渉されないようにする。
【0058】
本開示の説明において、「中央」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「トップ」、「ボトム」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などの用語が指示する方向または位置関係は、図面に示されている方向または位置関係に基づき、単に本開示を説明する便宜上のものであり、示された装置または素子が特定の位置を有し、特定の位置で構造して操作されなければならないことを指示するものではないので、本発明を限定するものと解釈されるべきではないと理解すべきであろう。
【0059】
また、「第1」および「第2」という用語は説明のみを目的として使用されており、相対的な重要性を示すまたは暗示する、または示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと解釈されるものではない。したがって、「第1」、「第2」を定義する特徴は、少なくとも1つの該特徴が明示的または暗黙的に含まれる。本開示の説明において、「複数」の意味は、特に明記されない限り、少なくとも2つ(例えば2つ、3つなど)である。
【0060】
本開示において、「設置」、「接続」、「固定」などの用語は、特に明記または定義されない限り、広く理解されるべきである。例えば、固定接続で、取り外し可能な接続で、または一体的に構成されてもよいし、機械的なまたは電気的な接続で構成されてもよいし、直接的な接続で、中間媒体を介する間接的な接続で、または2つの素子の内部の連通または2つの素子の相互作用で構成されてもよい。本開示において上記の用語の特定の意味は、特に指定されない限り、場合により当業者に理解され得る。
【0061】
本開示において、第1の特徴は第2の特徴の「上」または「下」に位置するということは、特に明記および定義されない限り、第1および第2の特徴は直接接触してもよいし、中間媒体を介して間接接触してもよい。そして、第1の特徴は第2の特徴の「上」、「上方」、「上側」に位置するということは、第1の特徴は第2の特徴の真上または斜め上に位置してもよいし、単に第1の特徴の高度が第2の特徴より高いと示してもよい。第1の特徴は第2の特徴の「下」、「下方」、「下側」に位置するということは、第1の特徴は第2の特徴の真下または斜め下に位置してもよいし、単に第1の特徴の高度が第2の特徴より低いと示してもよい。
【0062】
本明細書の記載において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「特定の例」、または「いくつかの例」などの用語に関する記載は、実施例または例に関連して記載された特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施例態または例に含まれると意図する。本明細書では、上記の用語に対する概略的な記載は、必ずしも同じ実施例または例に向けられているわけではない。そして、説明される特定の特徴、構造、材料、または特性は、任意の1つまたは複数の実施例または例において適切な方法で組み合わせることができる。また、当業者は、互いに矛盾しない限り、本明細書に記載される様々な実施例または例、並びに様々な実施例または例の特徴を組み合わせることができる。
【0063】
本開示の実施例は上記に示して説明されたが、上記の実施例は例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないと理解すべきであろう。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、上記の実施例に対して変更、修正、置換、および変形を加えることができる。
【符号の説明】
【0064】
10 画素回路
11 エネルギー貯蔵ユニット
12 データ書込ユニット
13 リセットユニット
14 補償ユニット
15 発光ユニット
20 駆動回路
100 表示パネル
1000 表示装置
DRT 駆動トランジスタ
ELVDD プリセット電源
ELVSS グランド
T1 第1のトランジスタ
T2 第2のトランジスタ
T3 第3のトランジスタ
C コンデンサ
D 発光ダイオード
Sense リセット線