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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】知識情報作成支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20240422BHJP
   G06F 16/33 20190101ALI20240422BHJP
   G06F 16/35 20190101ALI20240422BHJP
   G06F 16/383 20190101ALI20240422BHJP
   G06Q 30/00 20230101ALI20240422BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20240422BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F16/33
G06F16/35
G06F16/383
G06Q30/00
G10L15/00 200T
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020057551
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021157534
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】301063496
【氏名又は名称】東芝デジタルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(72)【発明者】
【氏名】飛田 義賢
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 優
(72)【発明者】
【氏名】園尾 聡
(72)【発明者】
【氏名】降幡 建太郎
(72)【発明者】
【氏名】祖 国威
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 晃弘
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/156103(WO,A1)
【文献】特開2001-273432(JP,A)
【文献】特開2019-207648(JP,A)
【文献】特開2020-009140(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G10L 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
質問に関連する知識情報の作成支援機能を提供する知識情報作成支援装置であって、
質問を含む複数の応対履歴のアップロード制御を行う入力制御部と、
アップロードされた前記応対履歴内から質問以外の不要な発話文を削除する処理、又は前記応対履歴内から質問に関連する発話文を抽出する処理を行い、処理結果を出力する質問発話抽出部と、
所定の分類モデルを用いて前記応対履歴を分類し、前記質問発話抽出部から出力される処理結果を用いて複数の質問グループにグループ化するグループ化制御部と、
質問グループの各グループ情報を含む質問グループ作成画面を表示装置に表示する第1表示制御と、前記質問グループ作成画面において選択された前記質問グループに対して、作成者からの入力を受け付けて知識情報を生成するための知識情報作成画面を前記表示装置に表示する第2表示制御と、を遂行する画面制御部と、を有し、
前記画面制御部は、前記第1表示制御において質問グループを他の質問グループと統合させるための統合ボタンが表示されるように制御し、
前記グループ化制御部は、前記統合ボタンの選択操作に基づいて、指定された2つ以上の質問グループを統合して1つの質問グループを生成し、
前記画面制御部は、前記第1表示制御において統合された質問グループを前記質問グループ作成画面に表示する表示制御を行うことを特徴とする知識情報作成支援装置。
【請求項2】
前記質問発話抽出部は、発話分類辞書を用いて、発話文が時系列に並ぶ前記応対履歴内の発話文が、質問としての情報を持たない発話であるか否かを判定し、質問としての情報を持たない発話であると判定された場合は、該当の発話文を前記応対履歴内から削除することを特徴とする請求項1に記載の知識情報作成支援装置。
【請求項3】
前記質問発話抽出部は、発話分類辞書を用いて、発話文が時系列に並ぶ前記応対履歴内の発話文が、質問としての情報を持つ発話であるか否かを判定し、質問としての情報を持つと判定された発話文から順に所定数分の発話群を質問文ユニットとして抽出することを特徴とする請求項1に記載の知識情報作成支援装置。
【請求項4】
前記質問発話抽出部は、質問としての情報を持つと判定された発話文を抽出開始位置として特定し、特定された抽出開始位置から予め設定された所定数分の発話群、または対話終了の際の定型文を終了位置として判定し、抽出開始位置から終了位置までの発話群を、質問文ユニットとして抽出することを特徴とする請求項3に記載の知識情報作成支援装置。
【請求項5】
前記質問発話抽出部は、処理結果内の各発話文に対して再度、質問としての情報を持つ発話文であるか否かを判定する処理を行い、質問としての情報を持つと新たに判定された発話文を第2抽出開始位置として特定し、特定された第2抽出開始位置から予め設定された所定数分の発話群、または対話終了時の定型文を終了位置として判定し、第2抽出開始位置から終了位置までの発話群を、第2質問文ユニットとして個別に抽出することを特徴とする請求項4に記載の知識情報作成支援装置。
【請求項6】
前記質問発話抽出部は、前記応対履歴内の先頭から所定数の発話文は、前記グループ化制御部に出力しないように処理することを特徴とする請求項から5のいずれか1つに記載の知識情報作成支援装置。
【請求項7】
前記発話分類辞書は、質問としての情報を持たない単語、キーワード、又は/及び発話例を蓄積した第1ライブラリと、質問としての情報を持つ単語、キーワード、発話例を蓄積した第2ライブラリと、を含むことを特徴とする請求項2から6のいずれか1つに記載の知識情報作成支援装置。
【請求項8】
前記質問発話抽出部は、発話分類辞書とともに発話フィルターモジュールを形成し、複数の各発話分類辞書に応じて形成される複数の発話フィルターモジュールとして構成されることを特徴とする請求項2から7のいずれか1つに記載の知識情報作成支援装置。
【請求項9】
前記グループ化制御部は、各質問グループに分類された前記応対履歴を用いて、前記質問グループの代表質問文と、キーワードとを生成し、
前記画面制御部は、前記第1表示制御において表示される前記グループ情報に、前記代表質問文と前記キーワードとが含まれるように表示することを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の知識情報作成支援装置。
【請求項10】
質問に関連する知識情報の作成支援機能を提供するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
質問を含む複数の応対履歴のアップロード制御を行う第1機能と、
アップロードされた前記応対履歴内から質問以外の不要な発話文を削除する処理、又は前記応対履歴内から質問に関連する発話文を抽出する処理を行い、処理結果を出力する第2機能と、
所定の分類モデルを用いて前記応対履歴を分類し、前記処理結果を用いて複数の質問グループにグループ化する第3機能と、
質問グループの各グループ情報を含む質問グループ作成画面を表示装置に表示する第1表示制御と、前記質問グループ作成画面において選択された前記質問グループに対して、作成者からの入力を受け付けて知識情報を生成するための知識情報作成画面を前記表示装置に表示する第2表示制御と、を遂行する第4機能と、
前記知識情報作成画面を通じて前記質問グループ毎に作成された前記知識情報の出力データを生成する第5機能と、を前記コンピュータに実現させ
前記第4機能は、前記第1表示制御において質問グループを他の質問グループと統合させるための統合ボタンが表示されるように制御し、
前記第3機能は、前記統合ボタンの選択操作に基づいて、指定された2つ以上の質問グループを統合して1つの質問グループを生成し、
前記第4機能は、前記第1表示制御において統合された質問グループを前記質問グループ作成画面に表示する表示制御を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
質問に関連する知識情報の作成支援機能を提供する知識情報作成支援システムであって、
知識情報を作成する作成者の端末からのアップロード操作に基づいて、質問を含む複数の応対履歴を受け付ける入力制御部と、
アップロードされた前記応対履歴内から質問以外の不要な発話文を削除する処理、又は前記応対履歴内から質問に関連する発話文を抽出する処理を行い、処理結果を出力する質問発話抽出部と、
所定の分類モデルを用いて前記応対履歴を分類し、前記質問発話抽出部から出力される処理結果を用いて複数の質問グループにグループ化するグループ化制御部と、
質問グループの各グループ情報を含む質問グループ作成画面を前記端末に表示させる第1表示制御と、前記質問グループ作成画面において選択された前記質問グループに対して、作成者からの入力を受け付けて知識情報を生成するための知識情報作成画面を前記端末に表示させる第2表示制御と、を遂行する画面制御部と、
前記端末からのダウンロード操作に基づいて、前記知識情報作成画面を通じて前記質問グループ毎に作成された前記知識情報の出力データを生成して出力する出力制御部と、を有し、
前記画面制御部は、前記第1表示制御において質問グループを他の質問グループと統合させるための統合ボタンが表示されるように制御し、
前記グループ化制御部は、前記統合ボタンの選択操作に基づいて、指定された2つ以上の質問グループを統合して1つの質問グループを生成し、
前記画面制御部は、前記第1表示制御において統合された質問グループを前記質問グループ作成画面に表示する表示制御を行うことを特徴とする知識情報作成支援システム。
【請求項12】
前記画面制御部は、前記第1表示制御において1つの質問グループを2つ以上の質問グループに分割するための分割ボタンが表示されるように制御し、
前記グループ化制御部は、前記分割ボタンの選択操作に基づいて、指定された1つ質問グループに含まれる前記応対履歴を、前記所定の分類モデルを用いて分類し、2つ以上の質問グループを生成することを特徴とする請求項1に記載の知識情報作成支援装置。
【請求項13】
前記質問発話抽出部は、前記応対履歴内の先頭から所定数の発話文は、前記グループ化制御部に出力しないように処理することを特徴とする請求項1に記載の知識情報作成支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、FAQなどの知識情報の作成支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からFAQを利用した対話支援技術がある。FAQは、過去の応対履歴などから作成された質問に対する回答の組み合わせである。FAQは、コンタクトセンターでのオペレータの応対に利用したり、Webサイト上にFAQを掲載することでユーザの疑問や問題の解決に導くツールとして利用したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4081065号
【文献】特許第6200602号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
過去の応対履歴から作成されるFAQなどの知識情報の作成負担を低減可能な知識情報作成支援装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の知識情報作成支援装置は、質問に関連する知識情報の作成支援機能を提供する。知識情報作成支援装置は、質問を含む複数の応対履歴のアップロード制御を行う入力制御部と、アップロードされた前記応対履歴内から質問以外の不要な発話文を削除する処理、又は前記応対履歴内から質問に関連する発話文を抽出する処理を行い、処理結果を出力する質問発話抽出部と、所定の分類モデルを用いて前記応対履歴を分類し、前記質問発話抽出部から出力される処理結果を用いて複数の質問グループにグループ化するグループ化制御部と、質問グループの各グループ情報を含む質問グループ作成画面を表示装置に表示する第1表示制御と、前記質問グループ作成画面において選択された前記質問グループに対して、作成者からの入力を受け付けて知識情報を生成するための知識情報作成画面を前記表示装置に表示する第2表示制御と、を遂行する画面制御部と、を有する。前記画面制御部は、前記第1表示制御において質問グループを他の質問グループと統合させるための統合ボタンが表示されるように制御し、前記グループ化制御部は、前記統合ボタンの選択操作に基づいて、指定された2つ以上の質問グループを統合して1つの質問グループを生成する。そして、前記画面制御部は、前記第1表示制御において統合された質問グループを前記質問グループ作成画面に表示する表示制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態の知識情報作成支援装置が適用されたコンピュータシステムの概略図である。
図2】第1実施形態の知識情報作成支援装置の機能ブロック及び蓄積された応対ログの一例を示す図である。
図3】第1実施形態の知識情報作成支援装置が提供する支援機能を説明するための図である。
図4】第1実施形態の知識情報作成支援装置が適用された知識情報作成手順を示すフローチャートである。
図5図4に続く知識情報作成手順を示すフローチャートである。
図6】第1実施形態の質問グループ作成画面の一例を示す図である。
図7】第1実施形態の質問グループ作成画面において、絞り込み条件処理に基づく表示結果の一例を示す図である。
図8】第1実施形態の質問グループ作成画面において、読み込まれた既存FAQの表示態様を示す図である。
図9】第1実施形態の質問グループ作成画面において、グループ表示パネルと既存FAQとのリンク(連携)表示制御例を示す図である。
図10】第1実施形態の質問グループ作成画面において、グループ表示パネルの表示制御例を示す図である。
図11】第1実施形態の、編集画面ブロックと参照情報ブロックとを含むFAQ作成画面の一例を示す図であり、参照情報ブロックにおける「関連する応対ログ」の表示例を示す図である。
図12】第1実施形態の、編集画面ブロックと参照情報ブロックとを含むFAQ作成画面の一例を示す図であり、参照情報ブロックにおける「類似する既存FAQ」の表示例を示す図である。
図13】第1実施形態の、編集画面ブロックと参照情報ブロックとを含むFAQ作成画面の一例を示す図であり、参照情報ブロックにおける「自動抽出結果」の表示例を示す図である。
図14】第1実施形態の知識情報作成支援機能で使用されたグループ化モデルを、コンタクトセンターでのFAQ検索機能に適用した一例を示す図である。
図15】第1実施形態の質問発話抽出処理を説明するための図である。
図16】第1実施形態の応対ログに対する質問発話抽出処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1実施形態)
図1から図16は、第1実施形態の知識情報作成支援システムを示す図である。図1は、本実施形態の知識情報作成支援装置100(以下、支援装置という)が適用されたコンピュータシステムの構成図である。
【0009】
知識情報は、例えば、FAQ(Frequently Asked Questions)であり、FAQは、質問とその回答の組み合わせで構成される(質問とその回答の組み合わせは、必ずしも1対1である必要はなく、1対n又はn対1であってもよい)。FAQは、上述したように、コンタクトセンターでのオペレータのユーザ応対に利用することで、ユーザへの効率的なレスポンスを実現し、コンタクトセンター業務の効率化を図ることができる。また、Webサイト上にFAQを掲載することで、ユーザがFAQを参照して自身で疑問や問題の解決することができ、ユーザの利便性の向上と共にコンタクトセンターへの問合せ件数(入電数)を低減させることが可能な側面も有する。
【0010】
一般的に、FAQは、過去の大量の応対ログ(応対履歴)に基づいて、管理者等がFAQを作成しているケースが多く、FAQの作成及び維持(更新)に対する負荷及びコストが大きい。また、大量の応対ログすべてを見ることができないため、FAQの良し悪しは、管理者によって左右されてしまうこともある。
【0011】
このようなFAQの作成及び維持の負担に対して、例えば、過去の応対ログを自動的に分類し、最適なFAQを自動的に作成する技術も提案されている(例えば、特許文献1,2)。しかしながら、FAQが自動的に作成されても、そのまま利用できるとは限らず、管理者側で手直しを行ったり、結局は手動でFAQを作成したりしているのが実情である。
【0012】
そこで、本実施形態の支援装置100は、過去の大量の応対ログを用いて、手間が掛からずに手動でFAQを作成することができる環境を提供する。具体的には、ユーザインターフェース機能を中心に、主に、以下の知識情報作成支援の各機能を提供する。
(1)応対ログの取り込み(アップロード)機能
(2)応対ログのグループ化及び表示機能
(3)既存FAQの読み込み及び表示機能
(4)グループ化応対ログに基づくFAQ作成機能
(5)作成されたFAQの出力機能
【0013】
また、(2)の応対ログのグループ化処理を行う前に実行される(A)質問発話抽出機能(質問発話フィルタリング機能)を提供する。なお、質問発話抽出機能の詳細な説明は後述する。
【0014】
まず、図1の例において、応対ログの蓄積とFAQの活用例について、説明する。
【0015】
コンタクトセンターシステムでは、オペレータが電話(通話)やチャット、電子メールなどでユーザと対話し、ユーザの質問(問合せ)に対して回答を行う。ユーザとの応対ログは、顧客応対管理装置330で管理・蓄積されると共に、オペレータによるユーザ応対の支援機能を提供し、FAQ検索機能を通じたFAQ提供処理を行うことができる。
【0016】
このとき、例えば、顧客応対管理装置330は、所定の入力画面をオペレータ端末300に表示させて、ユーザとの応対ログ(主に、質問内容とその回答)をオペレータに入力させるオペレータ入力方式で応対ログを蓄積することができる。
【0017】
一方、ユーザ端末500との間の対話内容を、音声認識されたテキストベースでFAQとマッチングし、オペレータ端末300の表示装置に、対話内の質問に適したFAQを検索して表示させることができる。チャットでも同様であり、テキスト入力による時系列に連続した対話内容に適したFAQを検索して表示させることができる。この場合、顧客応対管理装置330は、テキスト形式の一連の対話内容を応対ログとして自動的に管理・蓄積することができる(自動入力方式)。
【0018】
なお、FAQの検索機能は、対話内容と自動的にマッチングする自動検索方式以外にも、例えば、FAQ検索画面を通じてオペレータがキーワードを入力して手動で検索し、検索結果FAQを表示させる手動検索方式もある。手動検索方式の場合、FAQリストの中からオペレータ自らが探してFAQを表示させることも可能である。また、自動検索方式と手動検索方式の両方の方式が利用可能なFAQ検索機能であってもよい。
【0019】
上述の自動検索方式では、対話内容とFAQのマッチングに、分類学習器を用いてクエリモデルや検索モデルなどを使用することができる。分類学習器には様々な手法があるが、例えば、文書内の単語を出現回数や単語間の類似性に基づいて数値化(重み付け)することで、機械学習による分類手法のひとつであるナイーブベイズ分類器などの周知の手法を適用することができる。なお、分類手法は、ナイーブベイズ分類器に限定されるものではなく、他の公知の手法を適用することもできる。
【0020】
クエリモデルとは、例えば、複数の文章群から意図が質問である文章を抽出するように学習させた分類学習器である。また、検索モデルは、クエリモデルで抽出された文章(質問)に対して適したFAQ(回答)を抽出するように学習させた分類学習器である。分類学習器(モデル)を用いた文章のグループ化及び文章の仕分けの手法については、周知技術のため、説明を省略する。
【0021】
以下の説明では、1つのコンタクトセンターで蓄積される応対ログを用いたFAQ作成支援について説明するが、例えば、コンタクトセンターが複数の拠点で展開されている態様であっても適用可能である。例えば、支援装置100は、各拠点のコンタクトセンター(顧客応対管理装置330)それぞれとネットワークを介して接続することができ、各コンタクトセンターの応対ログを取り込んで、FAQの作成を行うこともできる。この場合、複数の拠点で統一的なFAQを作成したり、各拠点別にFAQを作成したりすることができる。
【0022】
このように顧客応対管理装置330には、日々のユーザ応対ログが蓄積されると共に、FAQを使用したユーザ応対が行われる。管理者は、顧客対応管理装置330から複数の応対ログを抽出し、本実施形態の支援装置100にアップロードすることで、知識情報作成支援機能を利用してFAQを作成することができる。作成したFAQは、所定のデータ形式(例えば、CSV形式)で出力することができる。出力したFAQ情報は、顧客応対管理装置330に取り込むことができ、FAQを使用したユーザ応対(Webサイト上の掲載を含む)に利用することができる。
【0023】
図2は、支援装置100の機能ブロック及び蓄積された応対ログの一例を示す図である。支援装置100は、通信制御装置110、制御装置120及び記憶装置130を含む。通信制御装置110は、管理者端末350や顧客応対管理装置330との間のインターネットや所定の専用網などのネットワークを介した接続処理及びデータ通信処理を行う。記憶装置130は、アップロードされた応対ログや作成されたFAQ情報(既存FAQ)を記憶したり、グループ化機能で使用される分類学習器(モデル)を含む各種情報をグループ化関連情報として記憶したりする。
【0024】
制御装置120は、応対ログ入力制御部121、グループ化制御部122、画面制御部123、既存FAQ連携制御部124、知識情報生成部125、及び出力制御部126を含んでいる。また、質問発話抽出部122Aを備えている。
【0025】
応対ログは、質問とその回答の組み合わせであり、ユーザとオペレータの対話における発話履歴、オペレータ入力方式のユーザ応対履歴、チャット対話履歴などに含まれる。なお、ユーザの発言が質問で、オペレータの発言が回答であると一義的に決まっていなくてもよい。つまり、オペレータがユーザの質問を復唱したり、言い換えたりしたものも、「質問」として取り扱うように構成することもできる。
【0026】
発話履歴は、ユーザとオペレータとの音声対話が音声認識処理を経て生成されたテキストデータであり、図2に示すようにユーザの発話とオペレータの発話とを区別して蓄積されるようにしてもよい。ユーザ対応履歴は、上述した所定の入力画面を介してオペレータが入力したオペレータ入力方式の応対ログである。チャット対話履歴は、上述のテキスト形式の一連の対話内容である。
【0027】
これらの応対ログは、顧客応対管理装置330によって生成される。音声認識処理は、顧客応対管理装置330に内蔵された音声認識処理部又は外部の音声認識処理サーバによって行うことができる。
【0028】
なお、支援装置100にアップロードされる応対ログファイルは、1回のユーザ応対やオペレータ別の個別のデータ(ファイル)として取り扱うこともでき、また、全てのユーザ応対を集約した複数の応対ログを含むファイルデータであってもよい。そして、発話履歴、ユーザ応対履歴及びチャット対話履歴には、複数の質問が含まれることもある。例えば、ユーザとオペレータの対話において、時系列にユーザが質問を順次発話し、オペレータが各質問に対して順次回答することもある。したがって、各履歴の中には、複数の応対ログ(複数の質問及びその回答)が含まれることがある。
【0029】
図3は、支援装置100が提供する支援機能を説明するための図である。まず、(1)の応対ログの取り込み(アップロード)機能は、質問及びその回答の文章がテキストデータで含まれるCSV形式の応対ログファイルを、管理者端末350(又は管理者端末350に接続される外部記憶装置)から受信し、支援装置100に格納する処理である。応対ログ入力制御部121によって遂行される。複数の応対ログファイルを一括として取り込むようにしてもよい。
【0030】
質問発話抽出部122Aは、取り込まれた応対ログファイルに対する質問発話フィルタリング処理を実施する。質問発話フィルタリング処理は、対応ログファイル中に含まれるフィラー(それ自体に意味を持たず、発話と発話の間を埋めるためや、反応を見るための探りや示唆に関する発話要素)や挨拶に関する発話を除去し、質問文を中心とした発話群を抽出する処理である。グループ化処理は、この質問発話フィルタリング処理結果を対象に行われる。
【0031】
次に、(2)の応対ログのグループ化及び表示機能は、アップロードされた複数の応対ログであって、(A)の質問発話フィルタリング処理が施された応対ログを対象に、所定の分類学習器を用いて応対ログの「質問」をグループ化する。グループ化する手法は、上述した通りであり、例えば、質問文章内の単語を出現回数や単語間の類似性に基づいて数値化(重み付け)することで、近しい質問文章同士や意図が類似する文章同士をグループ化することができる。グループ化制御部122によって遂行される。
【0032】
このとき、グループ化制御部122は、グループを代表する代表文(代表質問文)及びキーワードを自動的に抽出することができる。抽出された代表文は、グループ名として利用することができる。
【0033】
なお、代表文及びキーワードは、例えば、質問文章内の単語の出現回数や単語間の類似性などのスコアを用いて生成することができる。グルーピングされた質問文章において出現回数が高い単語をキーワードとして抽出したり、グルーピングされた質問文章に対してクエリモデルを用いて評価することで、評価が高い質問文章を代表文として選択(抽出)したりすることができる。
【0034】
グルーピングの結果は、グループ情報として画面に表示される。このとき、グルーピング結果の表示と共に、既存FAQを表示させることができる。(3)の既存FAQの読み込み及び表示機能は、前回(過去)に知識情報作成機能を利用して又は/及び知識情報作成機能以外で作成した作成済みのFAQ(作成済みの知識情報)を表示させる機能である。既存FAQ連携制御部124によって遂行され、記憶装置130に予め記憶されている既存FAQを読み込んで、グルーピング結果と一緒に画面内に表示させる。このとき、後述するように、各グループに類似する既存FAQを強調表示するなど、画面内の操作に応じた連携表示処理を行うこともできる。
【0035】
(4)のグルーピング結果に基づくFAQ作成機能は、グルーピング結果の各グループ情報(例えば、グループ表示パネル)を選択してFAQを作成する機能である。グループ情報を選択するとFAQ作成画面(知識情報作成画面)を表示する。FAQ作成画面では、管理者(操作者)による入力操作を前提としたFAQ作成を行うことができる。
【0036】
FAQ作成画面では、FAQ編集画面ブロックと、参照情報表示ブロックとが横並びに表示される。参照情報表示ブロックで各情報を参照しながら、FAQ編集画面ブロックで入力・編集を行う。管理者は、確定ボタンを選択することで、1グループに対するFAQを1つ作成(生成)することができる。作成されたFAQは、所定のFAQ識別情報(FAQ_No)がそれぞれ付与されて、記憶装置130に記憶される。これらのFAQの編集・作成処理は、知識情報生成部125によって遂行される。
【0037】
(5)の作成されたFAQの出力機能は、記憶装置130に記憶されたFAQ識別情報別のFAQを、CSV形式で出力する機能である。出力制御部126は、所定の「FAQとして出力」ボタンが選択されると、FAQをCSV形式に加工して出力ファイルを生成し、管理者端末350に送信する。
【0038】
なお、出力制御部126は、新規に作成されたFAQのみ、すなわち、既存FAQに対する差分として新規作成FAQのみを出力したり、新規作成FAQが既存FAQとして含まれる全てのFAQを出力したりするように制御することができる。出力する範囲については、任意に設定可能な構成とすることもできる。また、出力形式も、CSV形式に限らず、例えば、顧客応対管理装置330で取込可能なデータ形式であればよい。
【0039】
これら(1)から(5)の各機能を提供する画面の表示制御は、画面制御部123が全体を制御している。なお、各機能での表示制御は、該当の機能部がそれぞれ行うことができ、画面制御部123と連携して表示処理全体が制御される。
【0040】
<知識情報作成支援機能の処理と画面制御の説明>
図4及び図5は、支援装置100が提供する知識情報作成支援機能の処理フローを示す図であり、図5は、図4に続くフローチャートである。また、図6から図13は、知識情報作成支援機能で使用される画面及び表示制御の一例を示す図である。
【0041】
まず、管理者は、管理者端末350から顧客応対管理装置330に接続し、質問及びその回答の文章がテキストデータとして含まれる応対ログを抽出する。顧客応対管理装置330は、例えば、応対ログをCSV形式で出力する機能を備えることができる。複数の応対ログを含むデータが応対ログファイルである。
【0042】
管理者は、図4に示すように、管理者端末350から支援装置100に接続し、知識情報作成支援機能を利用するためにログインする(S301)。支援装置100は、予め発行(登録)されたユーザIDやパスワードの入力を受け付け、ログイン認証を行う(S101)。ログイン認証OKであれば、支援装置100は、質問グループ作成画面を管理者端末350に送信して表示させる(S102)。
【0043】
図6は、質問グループ作成画面の一例を示す図である。質問グループ作成画面は、応対ログデータ表示ブロックと、質問グループ表示ブロックと、既存FAQ表示ブロックとを含む。管理者は、応対ログデータ表示ブロックにおいて、「追加」ボタンを選択してアップロード対象の応対ログファイルを指定する。指定された応対ログファイルは、管理者端末350から支援装置100に送信され、記憶装置130に記憶されると共に、応対ログファイルのファイル名が応対ログデータ表示ブロックにリスト表示される(S302)。表示された複数の応対ログファイルのうち、任意の応対ログファイルを質問グループ作成対象から除外した場合は、「削除」ボタンを押して除外(削除)することができる。
【0044】
応対ログデータ表示ブロックには、「質問グループ作成」ボタンが設けられており、管理者は、「質問グループ作成」ボタンを選択することで(S303)、応対ログデータ表示ブロックにリスト表示されている応対ログファイル(複数の応対ログ)を対象に、質問グループを生成することができる。
【0045】
このとき、本実施形態では、グループ化制御部122が処理対象とする応対ログファイルに対して、質問発話フィルタリング処理を実施し、対応ログファイル中に含まれるフィラーや挨拶に関する発話を除去する処理が行われる(S103A)。そして、グループ化制御部122は、不要な発話文が除去された質問文を中心とした発話群で構成される対応ログファイルを対象に、グループ化処理を行う。
【0046】
グループ化制御部122は、アップロードされた1つ又は複数の応対ログファイルであって、質問発話フィルタリング処理が施された応対ログファイルを対象に、上述した分類学習器を用いて応対ログに含まれる質問をグループ化する質問グループ化処理を行う(S103)。画面制御部123は、グループ化された質問グループを、質問グループ作成表示ブロックに表示させる。
【0047】
なお、グループ化制御部122は、質問グループに含まれる応対ログの件数をカウントすると共に、代表文及びキーワードの抽出処理を行う。質問グループ名(又はグループID)、属する応対ログの件数、代表文及びキーワードは、グループ化関連情報として質問グループ別に記憶装置130に記憶される。また、グループ化制御部122は、質問グループに属する応対ログとの対応関係を示す情報を生成して、記憶装置130に記憶する。例えば、グループ毎に応対ログのIDを関連付けたり、対応ログにグループ名(グループID)を関連付けたりすることができる。
【0048】
画面制御部123は、グループ化処理の後、少なくとも代表文、属する応対ログの件数、及びキーワードを含む質問グループ表示情報を生成して、質問グループ作成表示ブロックに表示する(S104)。質問グループ表示情報の態様は、一例として、図6に示すような矩形状のアイコン形式のグループ表示パネルがある。また、質問グループを表形式の行で1行ずつ表示してもよい。
【0049】
ここで、質問グループ作成表示ブロックについて説明する。質問グループ作成表示ブロックにおいて、管理者は、質問グループを、一覧形式、パネル形式などの各表示形式を選択して表示させることができる(S304)。図6の例では、パネル形式が選択された態様を示しており、複数のグループ表示パネルが、配列表示されている。また、複数の質問グループの表示順序を指定することもできる(S304)。表示順序の基準は、質問グループに付された優先度(お気に入り登録)順、各質問グループに含まれる応対ログの件数順などがある。画面制御部123は、選択された表示形式や表示順序に応じて、質問グループの表示態様を制御する(S105)。
【0050】
質問グループ作成表示ブロックには、質問グループの件数及びカバー率が表示されている。カバー率とは、応対ログデータ表示ブロックにアップロードされた全応対ログの件数に対する、質問グループ作成表示ブロックに表示されている各グループに属する応対ログの合計件数の割合である。図6の例では、表示されている全ての質問グループの各応対ログの合計件数が、応対ログデータ表示ブロックにアップロードされた全応対ログの件数と一致しているため、カバー率が100%と表示されている。
【0051】
このようにカバー率を算出して表示することで、絞り込み対象の質問グループ内でどの程度の応対ログをカバーできているか、言い換えれば、応対ログ全体をどの程度の質問グループでカバーできているのかを把握することができる。つまり、質問グループ数が多ければ、その分FAQも多く作成される。FAQの増加は、ユーザ意図に対してきめ細かい応対を可能とするが、逆にFAQが増加し過ぎると、ユーザ応対の選択肢が増えてユーザ意図とずれる可能性が高くなる。また、FAQを検索するオペレータの負担も大きくなる。このため、単純に応対ログを100%カバーしている全ての質問グループそれぞれでFAQを作成するよりも、質問グループ数が少ないがカバー率が高い質問グループの集合を対象にFAQを作成することで、ユーザ意図にマッチし易く、かつ効率的なFAQを作成することができる。さらに、応対ログの件数の観点だけでなく、顧客応対管理装置330から得られる応対に要した時間情報やオペレータ情報を加味してカバー率を算出することで、応対に時間を要した質問から優先してFAQを作成したり、評価の高い(経験豊富な)オペレータの応対ログを優先してFAQを作成したりすることができる。
【0052】
図7は、質問グループ作成画面において、絞り込み条件処理に基づく表示結果の一例を示す図である。質問グループ作成表示ブロックには、絞り込み条件指定欄が設けられ、質問グループの表示件数、カテゴリ、編集状況、削除済、既存FAQの照合結果などの指定条件が含まれる。管理者は、絞り込み条件指定欄において、任意の条件を指定することができ(S304)、画面制御部123は、絞り込み条件で指定された条件に基づいて、全質問グループの中から該当する質問グループを検索して質問グループ作成表示ブロックに表示する(S105)。
【0053】
図7の例では、絞り込み処理の結果、103件中45件の質問グループが表示されている。また、カバー率は、82%となっている。つまり、45件の質問グループは、応対ログデータ表示ブロックにアップロードされた全応対ログの件数の82%で構成されていることを示している。絞り込み条件にヒットしなかった残りの質問グループ58件は、全応対ログの件数の18%で構成されていることが把握できる。
【0054】
既存FAQ表示ブロックには、「既存FAQ読み込み」ボタンが設けられている。管理者は、「既存FAQ読み込み」ボタンを選択すると、記憶装置130に記憶されている既存FAQを表示させることができる(S305)。図8は、読み込まれた既存FAQの表示態様を示す図である。画面制御部123は、「既存FAQ読み込み」ボタンの選択操作に基づいて、既存FAQを既存FAQ表示ブロックに表示させると共に、既存FAQ表示ブロックにおいてカーソルが当てられた(選択された)FAQの内容を別ウインドウでビックアップ表示するように制御する(S106)。
【0055】
また、画面制御部123は、図9に示すように、質問グループ作成表示ブロックにおいて選択された質問グループに対して、表示されている既存FAQの中に類似の質問を有するFAQが存在する場合、その類似するFAQをリンク(連携)させるように強調表示するように制御する。例えば、所定の質問グループにカーソルが当てられたときに、既存FAQ連携制御部124は、グループ化制御部122が質問グループを作成する際に使用した分類学習器を用いて、既存FAQの類似性を判別し、所定の類似性以上の既存FAQや最も類似性の高い既存FAQを抽出する。そして、画面制御部123は、既存FAQ表示ブロックにおいて、既存FAQ連携制御部124によって抽出された類似するFAQを強調表示(例えば、ハイライト表示)させると共に、「既存FAQに類似する質問があります」などのメッセージを表示することができる。
【0056】
図10は、グループ表示パネル(質問グループ)の表示制御例を示す図である。図10の例において、グループ表示パネルには、「統合」、「分割」ボタンが設けられており、「統合」が選択されると、他の質問グループと統合させることができる。グループ化制御部122は、「統合」ボタンの選択操作に基づいて、指定された2つ以上の質問グループを統合して1つの質問グループを生成し、記憶装置130に記憶する。統合された新しい質問グループに対しては、前記2つ以上の質問グループのうちのいずれか1つの質問グループの代表文およびキーワードを新しい質問グループのキーワードおよび代表文としてもよい。あるいは、再度、代表文やキーワード抽出処理などが行われ、記憶装置130のグループ化関連情報を更新してもよい。画面制御部123は、質問グループ作成表示ブロックにおいて、統合された質問グループに対する表示制御を行う。
【0057】
「分割」については、指定された1つの質問グループに含まれる応対ログに対して、再度、質問グループ化処理を行うことで、2つ以上の質問グループを生成し、記憶装置130に記憶する。分割された質問グループに対しては、新たに代表文やキーワード抽出処理などが行われる。
【0058】
次に、管理者は、質問グループを選択してFAQを作成することができる。グループ表示パネルが選択されると(S306)、画面制御部123は、図11に示すFAQ作成画面を管理者端末350に表示させる(S107)。FAQ作成画面のFAQ編集画面ブロックは、質問文の入力欄、回答文の入力欄、キーワードの入力欄が設けられている。画面制御部123は、図11に示すように、質問文の入力欄に代表文を自動的に表示させるように制御してもよい。
【0059】
画面制御部123は、各入力欄に対する入力制御を行うと共に、既存FAQとの照合結果、カテゴリ、お気に入り(優先度)の各選択項目に対する選択制御も行う。選択項目は、上述した絞り込み条件と連動しており、これらの選択項目は、管理者が手動で設定する項目である。
【0060】
一方、FAQ作成画面の参照情報表示ブロックには複数のタブが設けられ、管理者は、タブを選択することで、それに紐付く参照情報を表示することができる(S307)。図11の例では、「関連する応対履歴」が参照情報として表示されている。画面制御部123は、質問グループ作成画面から画面遷移でFAQ作成画面を表示させるとき、複数のタブの所定の1つのタブを自動的に選択して参照情報を表示させたり、逆に、タブが選択されるまで参照情報を表示しないように制御することができる。
【0061】
「関連する応対履歴」では、質問グループに属する応対ログが表示される。画面制御部123は、記憶装置130に記憶されている質問グループと応対ログとの対応関係から該当の応対ログを抽出して表示させることができる(S108のYES,S109)。このとき、図11に示すように、参照情報表示ブロックにおいて、左側に応対ログの質問文のみを一覧表示させ、右側に選択された応対ログの元データ(例えば、発話内容を登場人物別に時系列に並べた発話履歴)を表示するように制御してもよい。
【0062】
図12は、参照情報表示ブロックにおける「類似する既存FAQ」の表示例を示す図である。「類似する既存FAQ」では、質問グループ作成画面において読み込まれた既存FAQが表示される(S110のYES,S111)。図13は、参照情報表示ブロックにおける「自動抽出結果」の表示例を示す図である。「自動抽出結果」は、グループ化制御部122によって自動抽出された代表文とキーワードが表示される(S112のYES,S113)。
【0063】
管理者は、FAQ作成画面において、参照情報表示ブロックの各種情報を参照しながら、質問文を入力・編集したり、回答文を入力したりし、さらには、選択項目に対する各種選択操作を行ったりすることができる(S114,S115)。
【0064】
管理者は、入力した質問文と回答文の組み合わせをFAQとして作成する場合、FAQ編集画面ブロックの「確定ボタン」を選択する(S308)。知識情報生成部125は、「確定ボタン」の選択操作に基づいて、質問文入力欄の質問文と回答文入力欄の回答文とをセットにしてFAQ識別情報(FAQ_No)を付与し、FAQを生成する(S116)。知識情報生成部125は、生成したFAQが記憶装置130に記憶する(S117)。
【0065】
画面制御部123は、FAQ作成画面でFAQが作成された後、FAQ作成画面から質問グループ作成画面に遷移する制御を行い、管理者端末350に質問グループ作成画面を表示させる。このとき、画面制御部123は、FAQが作成された質問グループに対して、ステータスを「作成済」に更新した表示制御を行う(S118)。例えば、図6の例において、グループ表示パネルに「完了」と表示する。FAQを未作成の質問グループに対しては、「未編集」と表示することができる。
【0066】
そして、管理者は、質問グループ作成画面及びFAQ作成画面を通じてFAQを作成した後、コンタクトセンターで使用するFAQとして、FAQ出力を行うことができる。質問グループ作成画面において、「FAQとして出力」ボタンが選択されると、出力制御部126は、例えば、質問グループ作成画面に表示されている質問グループにおいて、ステータスが「作成済」のFAQを対象に、CSV形式のFAQ出力データを生成する(S119)。このとき、出力制御部126は、出力対象のFAQを既存FAQとして、記憶装置130に記憶されているFAQのステータスを更新する処理を行うことができる(S120)。このように構成することで、現在の質問グループ作成画面に表示されている質問グループのFAQが、既存FAQとして表示されないように制御しつつ、次回作成する際に既存FAQとして表示させるように制御することができる。
【0067】
出力制御部123は、生成したFAQ出力データを管理者端末350に送信する(S121)。管理者は、支援装置100からダウンロードされたFAQを管理者端末350や外部記憶装置に記憶させる。そして、顧客応対管理装置330に適用(取り込む)して、コンタクトセンターの応対業務に作成したFAQを活用する。
【0068】
図14は、本実施形態の知識情報作成支援機能で使用された質問グループ化モデル(分類学習器)を、コンタクトセンターでのFAQ検索機能に適用した概念図である。図14に示すように、コンタクトセンターの顧客応対管理機能は、音声認識して得られたテキスト形式の対話内容に基づいて、適切なFAQを検索する機能を備えることができる。このときのFAQ検索機能は、ユーザの質問に類似する質問文を有するFAQを検索するための分類学習器が使用される。そこで、本実施形態の知識情報作成支援機能で使用された質問グループ化モデルを、顧客応対管理装置330に適用することができる。このように構成することで、ユーザの質問をFAQ作成の際に元となった質問グループと対応付けることが可能となり、質問内容が類似するFAQを精度良く検索することができる。
【0069】
<質問発話抽出処理の説明>
図15は、本実施形態の質問発話抽出処理を説明するための図である。質問発話抽出処理は、グループ化制御部122のグループ化処理の前処理として、応対ログファイル内から質問以外の不要な発話文を除去する処理、又は応対ログファイル内から質問に関連する発話文のみを抽出する処理である。前者も後者も質問発話抽出処理の結果は同じであり、質問発話抽出処理が施された応対ログ又は質問発話抽出処理によって抜き出された1つ又は複数の質問ユニットを含む応対ログを対象に、グループ化制御部122がグループ化処理を行う。
【0070】
図16は、応対ログの一例と質問発話抽出機能の処理を示す図である。例えば、顧客とオペレータとの間の対話において、両者の各発話テキストが並んでおり、シーケンス番号として発話IDが時系列順に付与されている。
【0071】
図16の例のように、「あ、すいません(発話ID:4)」、「(略)、ちょっと電話したんですが(発話ID:5)」などは、フィラー(それ自体に意味を持たず、発話と発話の間を埋めるためや、反応を見るための探りや示唆に関する発話要素)に関する発話であり、質問としての情報(意味)を持たない(非質問発話)。また、「そうですね」などの相槌や、挨拶及び挨拶に伴う受け答えも、そのほとんどが質問として意味を持たない非質問発話である。
【0072】
そこで、応対ログファイル内の質問に関連する情報を特定するために、発話分類辞書を用いて、フィラーや挨拶などの質問としての情報を持たない発話(非質問発話)と、質問としての情報を持つ発話とを識別し、質問としての情報を持つ1つ又は複数の発話文を抽出してグループ化制御部122への入力とするように制御する。
【0073】
発話分類辞書は、質問としての情報を持たない単語やキーワード、発話例群等を蓄積した第1ライブラリと、質問としての情報を持つ単語やキーワード、発話例群等を蓄積した第2ライブラリと、を含む。これらの各ライブラリは、顧客発話用ライブラリ、オペレータ発話用ライブラリとして構成することもできる。例えば、顧客からの問合せの際に頻出する質問として情報を持たない発話例や、質問として情報を持つことが多い発話例などを蓄積し、発話者毎に特徴を捉えたカスタマイズライブラリとして構成することができる。周知の機械学習機能を用いて、業種別、製品別、地域別、対話の登場人物(顧客、オペレータ)別の各発話分類辞書を作成・更新することも可能である。なお、オペレータ等の人物以外にも例えば、コンピュータによる音声自動応答システム(IVR)を応対履歴の発話者として位置付けることもできる。つまり、音声自動応答システムが提供する発話文とユーザとの間の応対履歴も、本実施形態の適用範囲として含むように構成することができる。
【0074】
つまり、図15に示すように、質問発話抽出部122Aと発話分類辞書とが1つの発話フィルターモジュールを形成し、複数の発話分類辞書別に発話フィルターモジュールそれぞれが形成される。各発話分類辞書は、顧客発話やオペレータ発話などの発話者に特化したライブラリとして構築・更新することができ、制御装置120は、例えば、顧客発話フィルターモジュール、オペレータ発話フィルターモジュールのようなカスタマイズモジュールを設定することができる。また、顧客発話フィルターモジュールとオペレータ発話フィルターモジュールとを統合した1つのモジュールとしてもよく、1つのモジュールに複数のライブラリが紐付く構成であってもよい。例えば、顧客発話分類辞書とオペレータ発話分類辞書の2つのライブラリが紐付くコンタクトセンター発話フィルターモジュールを設定することができる。
【0075】
このようなモジュール化により、モジュール間での独立性を担保しつつ、モジュール間の連携を図ることができ、業種別、製品別、地域別、対話の登場人物別に適した質問発話抽出機能を容易かつ低コストでカスタマイズすることができる。
【0076】
図16に戻り、応対ログファイル中には、顧客発話とオペレータ発話とが時系列に格納されており、質問発話抽出部122Aは、時系列順の各発話IDの発話文を先頭からチェックする。このとき、オペレータの受け答えとして冒頭の定型発話がある。このような冒頭の定型発話(発話ID:1から発話ID3)は、チェックするまでもなく、予め除外対象として固定的に設定することができる。したがって、チェック処理を、例えば、先頭発話から4つ目から開始すると設定しておくことができる。質問発話抽出部122Aは、4つ目から発話分類辞書を用いてチェック処理を行い、抽出開始位置を特定する(図16の処理(a))。
【0077】
図16の例では、発話ID:4から発話ID:7までの各発話文は、非質問発話と判定され、発話ID:8の発話文が非質問発話でないと判定し、この発話ID:8を抽出開始位置として特定している。
【0078】
次に、質問発話抽出部122Aは、抽出開始位置を特定すると、その開始位置から所定数分までの発話文群を質問文ユニットとして抽出する(図16の処理(b))。例えば、所定数N=10と設定した場合、発話ID:18を終了位置として、発話ID:8から発話ID:18までの各発話文を、質問文ユニットとして抽出する。
【0079】
なお、所定数Nは、任意に設定することができ、例えば、顧客とオペレータとの過去の対話履歴を予め統計的な処理によって分析し、質問文ユニットとして抽出すべき範囲をその分析結果を用いて決定するようにすることができる。
【0080】
また、別の手法として、所定数Nを用いずに、開始位置から順に、オペレータが発話する特定の挨拶文が存在するか否かをチェックし、特定の挨拶文を終了位置として決定するように構成してもよい。例えば、「今回承りました担当の〇〇と申します。今後ともよろしくお願い致します」と、対話の終了時にオペレータが自身の名前を述べることがある。このような応対の終了を示す文を特殊な文と位置づけ、終了位置として判定し、質問文ユニットとして抽出する範囲を決定することもできる。
【0081】
質問発話抽出部122Aは、このように抽出された質問文ユニット、すなわち、質問についての情報を持たない発話文が除去された応対ログを生成し、グループ化制御部122に出力する(図16の処理(c))。グループ化制御部122は、入力された質問発話抽出処理後の応対ログを用いてグループ化処理を行う。
【0082】
なお、同一の顧客の応対ログファイル中の複数の発話文を、所定の時間間隔で区画して、区画毎に質問発話抽出処理を行うように構成してもよい。このとき、所定の時間間隔でファイル分割し、複数に分割されたファイル毎に処理を行ったり、ファイル分割せずに、区画毎に段階的に処理を行ったりするように構成することができる。
【0083】
また、逆に、複数の応対ログを1つの応対ログにまとめてから質問発話抽出処理を実施してもよい。この場合、同一の顧客、オペレータ別、所定の時間範囲などの各基準で1つの応対ログにまとめ、一括して処理を行うように構成してもよい。
【0084】
本施形態の知識情報作成支援システムは、過去の大量の応対ログから質問グループを作成し、知識情報であるFAQを作成する手間を低減させるが、質問グループが多数作成されてしまうと、取捨選択が面倒であり、特に、質問とあまり関係のない発話文のグループが多数存在すると、多数の質問グループ群内に適切な質問グループが埋もれてしまう可能性がある。
【0085】
そして、本実施形態の知識情報作成支援システムでは、質問グループ作成画面において、質問グループ毎に質問グループ作成表示ブロックそれぞれを作成し、パネル表示している。画面の表示領域には限界があるため、ユーザはスクロール操作を行わないと多数の各質問グループを確認することができず、見落としの可能性を考慮すると、FAQ作成にあまり関係しない質問グループは、極力表示または作成されないようにすることが好ましい。
【0086】
そこで、本実施形態では、質問発話抽出機能により、グループ化制御部122によるグループ化処理において、不要な発話文を除去し、作成される質問グループの数を低減させることができる。
【0087】
例えば、図16の例において、発話ID:7には、「買い換え」や「見直そうと」というキーワードが含まれている。しかしながら、発話文は、質問としての情報を含んでおらず、買い換えに際して何を質問しているのか、見直しに対して何を質問するのかといった質問の前段階の発話であり、「質問としての情報を持つ」<「質問としての情報を持たない」という大小関係となる。このため、発話ID:7は、質問発話文として抽出していない。したがって、「買い換え」や「見直し」といった質問グループの作成を抑制することができる。「五十代の保険料が割安か?」という質問グループが作成され、不要な質問グループが作成されないので、本システムでの質問グループ表示ブロックの表示数を少なくすることができ、FAQ作成の作業性を向上させることができる。
【0088】
なお、上記応対ログファイル中の発話文の抽出開始位置は、顧客側の発話をトリガーにする場合以外にも、オペレータ側の発話をトリガーに決定することができる。例えば、オペレータが顧客に回答を促す質問発話文などがこれに当たり、「コマーシャルをご覧になられたということであれば、割安な五十代以降の保険料についてのお問合せでしょうか?」とオペレータが発話し、顧客が「はい、そうです」と回答するといった場面がある。このような場合、決まり文句として「~についてのお問合せでしょうか?」を発話分類辞書に登録し、固定的に当該決まり文句を抽出開始位置として特定(決定)するように構成することができる。
【0089】
本実施形態の質問発話抽出機能をまとめると、以下のようになる。
(1)質問発話抽出処理は、応対ログファイル内から質問以外の不要な発話文を削除する処理、又は応対ログファイル内から質問に関連する発話文のみを抽出する処理であり、
(2)発話分類辞書を用いて、発話文が時系列に並ぶ応対ログファイル内の発話文が、質問としての情報を持たない発話であるか否かを判定し、質問としての情報を持たない発話であると判定された場合は、該当の発話文を応対ログファイル内から削除する。
このとき、質問としての情報を持たない発話ではない(情報を持つ発話である)と判定される発話文が見つかったときは、その見つかった発話文から所定数分の発話群に対して、質問としての情報を持たない発話であるか否かを判定する処理を省略し、所定数+1の発話IDから削除するための判定処理を行う。
(3)発話分類辞書を用いて、発話文が時系列に並ぶ応対ログファイル内における質問としての情報を持つ発話文であるか否かを判定し、質問としての情報を持つと判定された発話文から順に所定数分の発話群を質問文ユニットとして抽出する。
(4)上記(3)において、質問としての情報を持つと判定された発話文を抽出開始位置として特定し、特定された抽出開始位置から予め設定された所定数分の発話群、または対話終了時の定型文を終了位置として判定し、抽出開始位置から終了位置までの発話群を、質問文ユニットとして抽出する。
【0090】
(5)上記(4)において、質問発話抽出結果内の各発話文に対して再度、質問としての情報を持つ発話文であるか否かを判定する処理を行い、質問としての情報を持つと新たに判定された発話文を第2抽出開始位置として特定し、特定された第2抽出開始位置から予め設定された所定数分の発話群、または対話終了時の定型文を終了位置として判定し、第2抽出開始位置から終了位置までの発話群を、第2質問文ユニットとして抽出する。このように構成することで、最初の抽出された質問ユニット内に存在する複数の質問を逃さずに抽出することができる。このため、応対ログファイル内の質問の中に質問が埋もれてしまうことを抑制することができる。なお、グループ化処理は、最初の質問ユニット及び第2質問ユニットの双方が対象となり、グループ化制御部122に入力される。
【0091】
(6)上記(1)から(5)において、発話文が時系列に並ぶ応対ログファイル内の先頭から所定数の発話文は、除去するための判定処理を行わない、又は抽出開始位置を特定するための判定処理を行わない、ように構成することができる。
【0092】
(7)上記(1)から(6)において、発話分類辞書は、質問としての情報を持たない単語、キーワード、又は/及び発話例を蓄積した第1ライブラリと、質問としての情報を持つ単語、キーワード、発話例を蓄積した第2ライブラリと、を含むことができる。また、第1ライブラリ及び第2ライブラリそれぞれは、発話者毎に特徴を捉えたカスタマイズライブラリとして構成することができる。
【0093】
(8)上記(2)から(7)において、質問発話抽出部122Aは、発話分類辞書とともに発話フィルターモジュールを形成し、複数の各発話分類辞書に応じて形成される複数の発話フィルターモジュールが形成されるように構成することができる。
【0094】
本実施形態の知識情報作成支援システムは、過去の大量の応対ログから、手間が掛からずに手動でFAQを作成することができ、FAQを作成・維持するコストを低減させることができる。特に、本実施形態の質問発話抽出機能により、不要な発話文を除去し、作成される質問グループの数を低減させることができるので、本システムでの質問グループ表示ブロックの表示数を少なくすることができ、質問としての情報を持つ質問グループが、質問としての情報を持たない質問グループに埋もれてしまうことを抑制することができる。このため、FAQ作成の作業性を向上させることができる。
【0095】
以上、実施形態について説明したが、知識情報作成支援装置100と顧客応対管理装置330とは、一体型のコンピュータシステムとして構成することも可能である。つまり、顧客応対管理装置330の機能として、上述した知識情報作成支援の各機能を備えるように構成してもよい。
【0096】
また、ユーザ端末500は、スマートフォンなどの多機能携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の移動通信端末装置、パーソナルコンピュータなどの通話機能、通信機能及び演算機能を備えた情報処理端末装置が含まれる。オペレータ端末300及び管理者端末350は、上述の各種画面の表示処理を行うブラウザを備えたコンピュータ装置である。
【0097】
また、知識情報作成支援装置100は、ハードウェア構成として上述以外にも、メモリ(主記憶装置)、マウス、キーボード、タッチパネル、スキャナー等の操作入力手段、プリンタなどの出力手段、補助記憶装置(ハードディスク等)等を備えることができる。
【0098】
また、本発明の各機能は、プログラムによって実現可能であり、各機能を実現するために予め用意されたコンピュータプログラムが補助記憶装置に格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該プログラムを制御部が実行して、コンピュータに本発明の各部の機能を動作させることができる。他方、本発明の各機能は、各々個別の装置で構成することもでき、複数の装置を直接に又はネットワークを介して接続してコンピュータシステムを構成することもできる。
【0099】
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、コンピュータに提供することも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD-ROM等の光ディスク、DVD-ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
【0100】
なお、本発明の実施形態を説明したが、当該実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0101】
100 知識情報作成支援装置
110 通信制御装置
120 制御装置
121 応対ログ入力制御部
122 グループ化制御部
122A 質問発話抽出部
123 画面制御部
124 既存FAQ連携制御部
125 知識情報生成部
126 出力制御部
130 記憶装置
300 オペレータ端末
330 顧客応対管理装置
350 管理者端末
500 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16