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特許7476012熱脱離装置アセンブリおよび分光測定方法
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  • 特許-熱脱離装置アセンブリおよび分光測定方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】熱脱離装置アセンブリおよび分光測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/622 20210101AFI20240422BHJP
【FI】
G01N27/622
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020120304
(22)【出願日】2020-07-14
(65)【公開番号】P2021018248
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2023-01-17
(31)【優先権主張番号】16/513,203
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500107762
【氏名又は名称】ハミルトン・サンドストランド・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】HAMILTON SUNDSTRAND CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ケー.チュン
【審査官】清水 靖記
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0204188(US,A1)
【文献】特表2014-503825(JP,A)
【文献】特開2018-112549(JP,A)
【文献】特開2009-115651(JP,A)
【文献】特開2018-096982(JP,A)
【文献】特開2010-025932(JP,A)
【文献】特開2008-241533(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0163857(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/60 - G01N 27/70
G01N 1/00 - G01N 1/44
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
脱離加熱器要素であって、前記脱離加熱器要素と前記ハウジングの内壁との間に試料空洞が画定された状態で前記ハウジング内に取り付けられた前記脱離加熱器要素と、
前記ハウジング内に画定された排出ポートと、
前記試料空洞から前記排出ポートに分析物を移送して前記分析物を分光計に導入するために前記試料空洞と前記排出ポートとを流体連通で接続する流路とを含み、
前記流路が、前記脱離加熱器要素の側面上の径方向外向きのポートから前記脱離加熱器要素内に画定され、前記脱離加熱器要素内で軸方向に伸びている主流路部に接続される、熱脱離装置アセンブリ。
【請求項2】
前記脱離加熱器要素が金属抵抗加熱器を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記流路が前記脱離加熱器要素内に画定された第1の流路であり、前記脱離加熱器要素内に画定された第2の流路をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジングの内壁がガラス管を含み、前記試料空洞が、前記脱離加熱器要素の外向きの面と前記ガラス管の内向きの面との間に画定される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記ガラス管が円柱状であり、前記脱離加熱器要素が円筒状であり、前記試料空洞が断面において環状である、請求項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ガラス管が、前記ハウジングの外向きの端面と面一であり、前記脱離加熱器要素が前記端面に対して凹設されている、請求項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ガラス管が前記ハウジングのシース構成要素内に取り付けられる、請求項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ハウジングの排出ポートの反対側の試料採取端にて前記ハウジングに取り付けられたドアをさらに含み、前記ドアが、前記試料空洞を閉じる閉位置と、試料を挿入または試料を前記試料空洞から除去するようにアクセスするために前記試料空洞を開く開位置と、の間で移動するように構成される、請求項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ガラス管が前記ハウジングの外向きの端面と面一であり、前記脱離加熱器要素が前記端面に対して凹設されており、前記ドアが、前記ドアが前記閉位置にある状態で前記脱離加熱器要素が凹設された前記ガラス管に入るように構成されたプラグ部と、前記ドアが前記閉位置にある状態で前記ハウジングの前記端面に係合するように構成された主ドア部とを含む、請求項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記流路と前記ハウジングの前記排出ポートとの間を接続するガスポート要素をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ハウジング内に取り付けられた抵抗温度検出器要素であって、前記脱離加熱器要素の温度を検出し、フィードバックデータを出力して前記脱離加熱器要素の温度制御を行うために動作可能に接続された前記抵抗温度検出器要素をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記脱離加熱器要素を一定温度に維持するために前記抵抗温度検出器要素及び前記脱離加熱器要素に動作可能に接続されたコントローラをさらに含む、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記排出ポートから分析物の流れを受けて前記分析物を検出するために前記ハウジングに動作可能に接続された分光計をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記分光計が移動度分光計を含む、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
請求項1に記載の熱脱離装置アセンブリを用いた分光測定方法であって、
分析物を有する試料を試料空洞内に導入することと、
前記試料空洞の内方側の脱離加熱器要素を加熱することによって分析物を前記試料から脱離させることと、
前記分析物を前記試料空洞から分光計内に誘導することと、
前記分光計を使用して前記分析物を分析することによって標的分析物の存在を識別することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記試料を導入することが、
スワブ片を使用して対象の表面を拭き取ることによって前記対象の表面から分析物を取得することと、
前記スワブ片を前記試料空洞内に挿入し、前記脱離加熱器要素の周囲に前記スワブ片を少なくとも部分的に巻き付けることと、を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スワブ片を挿入した後に前記試料空洞の開放端を閉じるためにドアを閉じることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
周囲温度よりも高い一定温度に前記脱離加熱器要素の加熱を制御することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ドアを開くことと、前記スワブ片を前記試料空洞から除去することとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(連邦政府による資金提供を受けた研究または開発に関する記述)
本発明は、国土安全保障省から授与された契約番号HSHQDC-16-C-B0001の下で政府の支援を受けて行われた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0002】
本開示は、化学的検出に関し、より詳細には、分析物の熱脱離を伴う移動度分光測定に関する。
【背景技術】
【0003】
化学的検出は、試料中の分子を分離し、識別するために使用される技術を含むことができる。用途としては、爆発物または薬物の検出が必要とされる保安用途などにおける分析物の検出が挙げられる。例えば、空港保安検査場の保安職員は、乗客の手及び手荷物をスワブで拭き取り、そのスワブを分光計内に置き、分光計を動作させて、爆発物、薬物などに関連した任意の分子を検出することができる。プロセスは、例えば、乗客の手または手荷物といった、調査中の表面から分光計の化学的検出システムに試料を移すことを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、その意図した目的を満たすと考えられてきた。しかしながら、化学的検出器システムにおける分析のために試料を移すためのシステム及び方法を改善する必要性が常に存在している。本開示は、この必要性に対する解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
熱脱離装置アセンブリは、ハウジングと、脱離加熱器要素であって、脱離加熱器要素とハウジングの内壁との間に試料空洞が画定された状態でハウジング内に取り付けられた脱離加熱器要素とを含む。排出ポートは、ハウジング内に画定される。流路は、試料空洞から排出ポートに分析物を移送して分析物を分光計に導入するために試料空洞と排出ポートとを流体連通で接続する。
【0006】
脱離加熱器要素は金属抵抗加熱器を含むことができる。流路は、脱離加熱器要素内で軸方向に伸びている主流路部に接続された脱離加熱器要素の側面上の径方向外向きのポートから脱離加熱器要素内に画定することができる。第2の流路は、脱離加熱器要素内に画定することができる。
【0007】
ハウジングはガラス管を含むことができ、試料空洞は、脱離加熱器要素の外向きの面とガラス管の内向きの面との間に画定される。ガラス管は環状とすることができ、脱離加熱器要素は円筒状であり、試料空洞は断面において環状である。ガラス管は、ハウジングのシース構成要素内に取り付けることができる。ドアは、ハウジングの排出ポートの反対側の試料採取端にてハウジングに取り付けることができ、ドアは、試料空洞を閉じる閉位置と、試料を挿入し、試料空洞から除去するようにアクセスするために試料空洞を開ける開位置との間で移動するように構成される。ガラス管は、ハウジングの外向きの端面と面一にすることができ、脱離加熱器要素は、端面に対して凹設することができる。ドアは、ドアが閉位置にある状態で脱離加熱器要素が凹設されたガラス管に入るように構成されたプラグ部と、ドアが閉位置にある状態でハウジングの端面に係合するように構成された主ドア部とを含むことができる。
【0008】
ガスポート要素は、流路とハウジングの排出ポートとの間を動作可能に接続することができる。抵抗温度検出器要素は、脱離加熱器要素の温度を検出し、フィードバックデータを出力して脱離加熱器要素の温度制御を行うために動作可能に接続されたハウジング内に取り付けることができる。コントローラは、脱離加熱器要素を一定温度に維持するために抵抗温度検出器及び脱離加熱器要素に動作可能に接続することができる。分光計は、排出ポートから分析物の流れを受けて分析物を検出するためにハウジングに動作可能に接続することができる。分光計は移動度分光計を含むことができる。
【0009】
分光測定の方法は、分析物を有する試料を環状の試料空洞内に導入することを含む。方法は、試料空洞の内方側の脱離加熱器要素を加熱することによって分析物を試料から脱離させることと、分析物を試料空洞から分光計内に誘導することと、分光計を使用して分析物を分析することによって標的分析物の存在を識別することとを含む。
【0010】
試料を導入することは、スワブ片を使用して対象の表面を拭き取ることによって対象の表面から分析物を取得することと、スワブ片を試料空洞内に挿入し、脱離加熱器要素の周囲にスワブ片を少なくとも部分的に巻き付けることとを含むことができる。方法は、スワブ片を挿入した後に試料空洞の開放端を閉じるためにドアを閉じることを含むことができる。方法は、周囲温度よりも高い一定温度に脱離加熱器要素の加熱を制御することを含むことができる。方法は、ドアを開くことと、試料空洞からスワブ片を除去することとを含むことができることも企図される。
【0011】
主題の開示のシステム及び方法のこれらの特徴及び他の特徴は、図面と併せて好ましい実施形態の以下の詳細な説明から当業者にとってより容易に明らかとなるであろう。
【0012】
主題の開示が関係する当業者が過度の試験無しに主題の開示のデバイス及び方法を作成及び使用する仕方を容易に理解するように、その好ましい実施形態が、特定の図面を参照して本明細書で以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示にしたがって構築された熱脱離装置アセンブリの実施形態の分解斜視図であり、ハウジング、ガラス管及び脱離加熱器要素を示す。
図2図1のアセンブリの断面側立面図であり、流路を示す。
図3図1のアセンブリの斜視図であり、アセンブリに取り付けられた分光計を示す。
図4図1のアセンブリの斜視図であり、ドアが開位置にあることを示す。
図5図1のアセンブリの斜視図であり、ドアが開位置と閉位置との間にあることを示す。
図6図1のアセンブリの斜視図であり、ドアが閉位置にあることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、各図面を参照する。これらの図面では、同様の参照番号が、主題の開示の類似の構造的特徴または態様を識別する。限定ではなく説明及び例示の目的で、本開示にしたがった熱脱離装置アセンブリの実施形態の部分図が図1に示され、参照符号100によって概略的に指定される。後述するように、本開示またはその態様にしたがったシステムの他の実施形態は図2図6に提供される。本明細書で説明されるシステム及び方法を使用して、微分型移動度分光計などにおける移動度分光測定のために分析物を脱離させることができる。
【0015】
熱脱離装置アセンブリ100は、シース要素104、端壁106(図2でラベル付けされている)及び管108を含む、ハウジング102を含む。図2に示すように、脱離加熱器要素110は、ハウジング102内に取り付けられ、試料空洞112は、脱離加熱器要素110とハウジング102の内壁との間に、具体的には管108の内向きの面114と脱離加熱器要素110の外向きの面116との間に画定される。排出ポート118は、ねじ付きラグ120を通る通路の形態でハウジング102内に画定される。第1の流路122は、試料空洞112から排出ポート118にガス輸送の分析物を移送して分析物を図3に示す分光計156に導入するために試料空洞112と排出ポート118とを流体連通で接続する。流路122は、脱離加熱器要素110内で軸Aに対して軸方向に伸びている主流路部128に接続された脱離加熱器要素110の外向きの側面116上の径方向外向きのポート126から脱離加熱器要素110内に画定される。第1の流路122と同様であるがより短い第2の流路130は、脱離加熱器要素110内に画定される。当業者は、本開示の範囲から逸脱せずに任意の適切な数の流路が使用可能であることを容易に理解するであろう。各流路122、130について通路134を含むガスポート要素132は、流路122、130とハウジング102の排出ポート118との間を接続することにより、それらの流路を通って分析物を移送するガスを流体連通させる。Oリング136は、流路122、130と通路134との間を封止して、意図した流路から流出するガスを減少させるか、または場合によっては排除する。
【0016】
脱離加熱器要素110は、金属抵抗加熱器を含むか、または形成する。抵抗温度検出器要素138は、脱離加熱器要素110と熱的に接触したハウジング内に取り付けられて、脱離加熱器要素110の温度を検出し、コントローラ140にフィードバックデータを出力する。このコントローラは、温度を制御して脱離加熱器要素110を一定温度に維持するために検出器要素138及び脱離加熱器要素110に動作可能に接続される。
【0017】
管108は、ホウ珪酸ガラスまたは断熱特性を有する任意の他の適切な材料で構成することができる。管108は環状であり、脱離加熱器要素110が円筒状であるため、それらの間の試料空洞112は断面において環状である。シース要素104は、任意の適切な材料で構成することができる。スペーサ142は、シース要素から脱離加熱器要素110を支えて、試料空洞112内で脱離加熱器要素110を片持ち支持する。
【0018】
ここで図3を参照すると、排出ポート118(図1及び図2に示されている)の反対側の試料採取端にて機構146によってハウジング102にドア144が取り付けられる。ドア144は、図4に示した、試料空洞112(図2でラベル付けされている)を閉鎖する閉位置と、図6に示した、試料を挿入し、試料空洞から除去するようにアクセスするために試料空洞112を開く開位置との間で移動するように構成される。図5は、開位置と閉位置との間のドア144を示し、図4図6は、機構146の移動を示す。この機構は、任意の適切な機構とすることができる。機構146は、ハンドル148の動きを変換してドア144を作動させる。
【0019】
続いて、図2及び図3を参照すると、管108は、ハウジング102の外向きの端面150と面一であり、脱離加熱器要素110は、端面150に対して凹設されており、ユーザが脱離加熱器要素110に触れて火傷するのを防ぐのに役立つ。ドア144は、ドア144が閉位置にあるときに脱離加熱器要素110が凹設された管108の端に入るように構成されたプラグ部152を含む。ドア144はまた、ドア150が閉位置にあるときにハウジング120の端面150と係合するように構成された主ドア部154を含む。
【0020】
ここで図3を参照すると、分光計156は、分光計156に固定されているフランジ158によってハウジング102に動作可能に接続されるため、分光計156は、排出ポート118(図2でラベル付けされている)から分析物の流れを受けて分析物を検出することができる。分光計156は、イオン移動度分光計を含むことができる。
【0021】
分光測定の方法は、例えば、図2でラベル付けされた試料空洞112といった、環状の試料空洞内に分析物を有する試料を導入することを含む。試料を導入することは、対象の表面から分析物を取得するために、例えば、乗客の手及び手荷物のハンドルの表面といった、対象の表面をスワブ片160を使用して拭き取ることを含むことができる。図3の一連の矢印によって示されるように、ユーザは、スワブ片160を丸め、スワブ片160を試料空洞112内に挿入し、脱離加熱器要素110の周囲にスワブ片160を部分的に、または完全に巻き付けることができる。脱離加熱器要素110の前縁部は凹設されているだけではなく、スワブ片160の挿入を容易にするために先細になっている。試料空洞112は、通常であれば試料を希釈する空気を低減するために、体積を小さくすることができる。スワブ片160が試料空洞内部にある状態で、ユーザは、ドア144を閉じて試料空洞112の開放端を閉じることができる。
【0022】
スワブ片160が試料空洞内に密閉された状態で、方法は、試料空洞112から分光計156に分析物を誘導するために、脱離加熱器要素110(図2でラベル付けされている)を加熱することによって試料から分析物を脱離させることを含み、これにより、スワブ片160から流路122、130(図2でラベル付けされている)を通るガスの流れへの分析物の飛沫同伴が加速される。流れ通路の表面の全てを温度制御して、それらの表面上に分析物が凝縮することを低減または防止することができる。次いで、ユーザは、分光計156を使用して分析物を分析することにより、例えば、爆発物または規制物質に関連した化学物質などの、対象の化学物質といった、標的分析物の存在を識別することができる。ユーザは、アセンブリ100を使用して分析物を加熱することができ、コントローラ140は、脱離加熱器要素110の加熱を自動的に制御して、例えば、スワブ片160の熱分解を回避するために、脱離加熱器要素110の周囲温度よりも高いが、例えば、40℃(104゜F)未満といった一定温度を維持する。分析物を加熱した後、ユーザは、ドア144を開き、試料空洞112からスワブ片160を除去することができる。これにより、続いて、次のスワブ片160を受ける準備が整う。
【0023】
本開示の方法及びシステムは、上記で説明され、図面に示されたように、イオン移動度分光測定のために試料からの分析物の熱脱離を提供して、分光測定の信号対雑音比及び試験時間を改善する。主題の開示の装置及び方法は、好ましい実施形態を参照して示され、説明されてきたが、当業者は、主題の開示の範囲から逸脱せずにこの実施形態に対する変更及び/または修正がなされ得ることを容易に理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6