IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 浙江三花智能控制股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-電動ポンプ 図1
  • 特許-電動ポンプ 図2
  • 特許-電動ポンプ 図3
  • 特許-電動ポンプ 図4
  • 特許-電動ポンプ 図5
  • 特許-電動ポンプ 図6
  • 特許-電動ポンプ 図7
  • 特許-電動ポンプ 図8
  • 特許-電動ポンプ 図9
  • 特許-電動ポンプ 図10
  • 特許-電動ポンプ 図11
  • 特許-電動ポンプ 図12
  • 特許-電動ポンプ 図13
  • 特許-電動ポンプ 図14
  • 特許-電動ポンプ 図15
  • 特許-電動ポンプ 図16
  • 特許-電動ポンプ 図17
  • 特許-電動ポンプ 図18
  • 特許-電動ポンプ 図19
  • 特許-電動ポンプ 図20
  • 特許-電動ポンプ 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】電動ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/58 20060101AFI20240422BHJP
   F04D 13/06 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
F04D29/58 D
F04D13/06 F
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020511209
(86)(22)【出願日】2018-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-24
(86)【国際出願番号】 CN2018092349
(87)【国際公開番号】W WO2019037531
(87)【国際公開日】2019-02-28
【審査請求日】2020-02-21
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】201710731154.1
(32)【優先日】2017-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518049739
【氏名又は名称】浙江三花智能控制股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang Sanhua Intelligent Controls CO.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Xialiquan,Qixing Street,Xinchang County,Shaoxing,Zhejiang 312500,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鮑 俊峰
(72)【発明者】
【氏名】▲寧▼ ▲強▼
【合議体】
【審判長】村上 聡
【審判官】窪田 治彦
【審判官】関口 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-136280(JP,A)
【文献】特開2006-257912(JP,A)
【文献】特開2008-128076(JP,A)
【文献】特開2016-21838(JP,A)
【文献】国際公開第2013/145134(WO,A1)
【文献】特開2003-339539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D29/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプハウジングと、ロータユニットと、ステータユニットと電気制御板とを含む電動ポンプであって、前記ポンプハウジングはポンプ内室を形成し、前記ポンプ内室は前記ロータユニットが設けられる第1室と、前記ステータユニットと前記電気制御板とが設けられる第2室とを含む電動ポンプにおいて、前記電動ポンプは隔離スリーブを含み、前記隔離スリーブの少なくとも一部が前記ロータユニットと前記ステータユニットとの間に設けられ、前記隔離スリーブの一側が第1室であり、他側が第2室であり、前記電動ポンプはさらに放熱板を含み、前記放熱板と前記ポンプハウジングとは別体として配置され、前記放熱板は前記ポンプハウジングに直接に固定接続されており、前記隔離スリーブは底部を含み、前記放熱板の少なくとも一部が前記電気制御板と前記底部との間に設けられ、前記底部の少なくとも一部が前記放熱板の少なくとも一部に直接的に接触され、または前記底部の少なくとも一部と前記放熱板の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記底部の少なくとも一部と前記放熱板の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられ、
前記電気制御板は基板と電子部品とを含み、前記基板が前記電子部品に接続されるように配置され、前記基板と前記放熱板との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリースが充填され、または前記基板と前記放熱板との間には熱伝導パッチが設けられ、前記ポンプハウジングは底蓋を含み、前記底蓋と前記基板との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリースが充填され、または前記底蓋と前記基板との間には熱伝導パッチが設けられ、
前記ロータユニットはロータとインペラとを含み、前記ロータが前記隔離スリーブにおける側壁の内周に内嵌され、前記インペラの一部が前記隔離スリーブ内に位置し、前記隔離スリーブはさらに第1段部と第2段部とを含み、前記第1段部は第1支部と第1サブ部とを含み、前記第1支部が前記第1サブ部に接続されるように配置され、前記第1支部が前記第1サブ部より、前記インペラに近接し、前記第2段部は第2サブ部と第2支部とを含み、前記隔離スリーブの開口側を上として、前記第2段部が前記第1段部の上方に設けられ、前記第1サブ部の直径が前記第2サブ部より小さく、
前記第2サブ部と前記インペラの外周面との最小距離は、2mm以下であることを特徴とする電動ポンプ。
【請求項2】
ポンプハウジングと、ロータユニットと、ステータユニットと電気制御板とを含む電動ポンプであって、前記ポンプハウジングはポンプ内室を形成し、前記ポンプ内室は前記ロータユニットが設けられる第1室と、前記ステータユニットと前記電気制御板とが設けられる第2室とを含む電動ポンプにおいて、前記電動ポンプは隔離スリーブを含み、前記隔離スリーブの少なくとも一部が前記ロータユニットと前記ステータユニットとの間に設けられ、前記電動ポンプはさらに放熱板を含み、前記放熱板と前記ポンプハウジングとは別体として配置され、前記放熱板は前記ポンプハウジングに直接に固定接続されており、前記放熱板の一部と前記隔離スリーブとが前記第1室の一部を形成し、前記放熱板の少なくとも一部が前記隔離スリーブと前記電気制御板との間に位置し、
前記電気制御板は基板と電子部品とを含み、前記基板が前記電子部品に接続されるように配置され、前記基板と前記放熱板との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリースが充填され、または前記基板と前記放熱板との間には熱伝導パッチが設けられ、前記ポンプハウジングは底蓋を含み、前記底蓋と前記基板との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリースが充填され、または前記底蓋と前記基板との間には熱伝導パッチが設けられ、
前記ロータユニットはロータとインペラとを含み、前記ロータが前記隔離スリーブにおける側壁の内周に内嵌され、前記インペラの一部が前記隔離スリーブ内に位置し、前記隔離スリーブはさらに第1段部と第2段部とを含み、前記第1段部は第1支部と第1サブ部とを含み、前記第1支部が前記第1サブ部に接続されるように配置され、前記第1支部が前記第1サブ部より、前記インペラに近接し、前記第2段部は第2サブ部と第2支部とを含み、前記隔離スリーブの開口側を上として、前記第2段部が前記第1段部の上方に設けられ、前記第1サブ部の直径が前記第2サブ部より小さく、
前記第2サブ部と前記インペラの外周面との最小距離は、2mm以下であることを特徴とする電動ポンプ。
【請求項3】
前記基板は正面と裏面とを含み、前記正面が前記裏面に略平行するように配置され、前記正面は前記裏面より前記隔離スリーブに近接し、前記電子部品の少なくとも一部が前記基板の前記裏面に設けられ、前記放熱板の材料が金属材料であり、前記放熱板の少なくとも一部が直接的に前記正面に接触され、または前記放熱板の少なくとも一部と前記正面との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記放熱板の少なくとも一部と前記正面との間には熱伝導パッチが設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項4】
前記放熱板は第1面を含み、少なくとも前記第1面の一部が直接的に前記正面に接触され、または少なくとも前記第1面と前記正面の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記第1面の少なくとも一部と前記正面の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられ、前記第1面の面積を第1面積、前記電子部品における前記基板に被覆される領域を第1領域、前記第1領域の面積を第2面積として定義し、前記第1面積を前記第2面積の以上にするようにすることを特徴とする請求項3に記載の電動ポンプ。
【請求項5】
前記基板は正面と裏面とを含み、前記正面が前記裏面に略平行するように配置され、前記正面が前記裏面より前記隔離スリーブに近接するように配置され、前記正面と前記放熱板とが対向するように配置され、前記正面と前記放熱板との間には隙間が形成され、少なくとも一部の前記電子部品が前記正面に設けられ、少なくとも一部の前記電子部品が前記隙間に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項6】
前記電子部品は発熱電子部品を含み、少なくとも一部の前記発熱電子部品が前記基板の前記正面に配置され、前記放熱板の材料が金属材料であり、前記放熱板の少なくとも一部が直接的に前記発熱電子部品の少なくとも一部に接触され、または前記放熱板の少なくとも一部と前記発熱電子部品の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記放熱板の少なくとも一部と前記発熱電子部品の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられることを特徴とする請求項5に記載の電動ポンプ。
【請求項7】
前記放熱板は第1面を含み、前記第1面の少なくとも一部が直接的に前記発熱電子部品の少なくとも一部に接触され、または前記放熱板の前記第1面の少なくとも一部と前記発熱電子部品の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、前記第1面の面積を第1面積、前記発熱電子部品における前記基板に被覆される領域を第1領域、前記第1領域の面積を第2面積として定義し、前記第1面積を前記第2面積の以上にするようにすることを特徴とする請求項6に記載の電動ポンプ。
【請求項8】
前記放熱板は円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数の通孔を含み、前記ポンプハウジングは円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数の支柱を含み、前記支柱と前記ポンプハウジングとが一体成型され、または固定接続され、前記通孔が前記支柱に対応するように配置され、前記支柱をかしめ圧着することで、前記放熱板が前記ポンプハウジングに固定接続されることを特徴とする請求項1~7のいずれかの一項に記載の電動ポンプ。
【請求項9】
前記放熱板は円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数の通孔を含み、前記ポンプハウジングには円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数のネジ穴が成形され、前記通孔が前記ネジ穴に対応するように配置され、前記電動ポンプはネジまたはボルトを含み、前記ネジまたはボルトが前記通孔を通過して、前記ネジ穴が形成された前記ポンプハウジングにネジ接続されることを特徴とする請求項1~7のいずれかの一項に記載の電動ポンプ。
【請求項10】
前記隔離スリーブはさらに前記ステータユニットと前記ロータユニットとを隔離するための側壁を含み、前記側壁の材料が、低い透磁性を有し、または透磁性なしの金属材料であることを特徴とする請求項1~9のいずれかの一項に記載の電動ポンプ。
【請求項11】
前記隔離スリーブの材料はオーステナイト系ステンレス鋼材料であり、前記隔離スリーブは金属板をプレスして引っ張ることで成形され、前記側壁の厚さが1.5mmの以下であることを特徴とする請求項10に記載の電動ポンプ。
【請求項12】
前記隔離スリーブはさらに前記ステータユニットと前記ロータユニットとを隔離するための側壁を含み、前記側壁の厚さが前記底部の厚さの以下であり、前記隔離スリーブの材料がオーステナイト系ステンレス鋼材料であり、前記隔離スリーブは金属板をプレスして引っ張ることで成形され、前記側壁の厚さが1.5mmの以下であることを特徴とする請求項1に記載の電動ポンプ。
【請求項13】
前記隔離スリーブにはポンプシャフト位置制限部が設けられ、前記ポンプシャフト位置制限部が前記底部に成形され、前記ポンプシャフト位置制限部が前記第2室に突出するように配置され、前記放熱板は前記ポンプシャフト位置制限部に対応するように通孔が設けられ、前記ポンプシャフト位置制限部が前記通孔を通過するとともに、前記放熱板に位置決めされ、前記ポンプシャフト位置制限部を除いて、前記底部の下面がいずれも前記放熱板に接触されるように配置され、または前記ポンプシャフト位置制限部を除いて、前記底部の下面と前記放熱板との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記ポンプシャフト位置制限部を除いて、前記底部の下面と前記放熱板との間には熱伝導パッチが設けられることを特徴とする請求項12に記載の電動ポンプ。
【請求項14】
前記隔離スリーブにはポンプシャフト位置制限部が設けられ、前記ポンプシャフト位置制限部が前記第2室内に突出するように配置され、前記底部には環状の凹形リングが成形され、前記環状の凹形リングが前記ポンプシャフト位置制限部より前記側壁に近接し、前記環状の凹形リングを除いて、前記底部の下面が前記放熱板に接触されるように配置され、または前記環状の凹形リングを除いて、前記底部の下面と前記放熱板との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記環状の凹形リングを除いて、前記底部の下面と前記放熱板との間には熱伝導パッチが設けられることを特徴とする請求項12に記載の電動ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2017年08月23日にて中国特許庁に提出され、出願番号が201710731154.1であり、発明名称が「電動ポンプ」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用されることで本出願に結合される。
本発明は流体ポンプに関わり、具体的には電動ポンプに関わる。
【背景技術】
【0002】
自動車産業は急速に発展し、自動車の性能がより安全、確実、安定、全自動でインテリジェント化及び環境保護と省エネという方向に発展することにつれて、電動ポンプが大量に車両用熱管理システムに適用され、市場の要求をよく満足することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電動ポンプは電気制御手段を含み、電気制御手段は電気制御板を含み、ハイパワーポンプにとって、電気制御手段が作動する際に熱を発生させ、熱が一定の程度に累積され、即時に放散されなければ、電気制御板の性能に影響し、これによって、電動ポンプの寿命を低減させる。
【0004】
本発明は、電気制御板の放熱、さらに電動ポンプの寿命の向上に寄与するための電動ポンプを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を実現するために、本発明の実施形態は以下の技術案を採用し、即ち、
ポンプハウジングと、ロータユニットと、ステータユニットと電気制御板とを含む電動ポンプであって、前記ポンプハウジングがポンプ内室を形成し、前記ポンプ内室は、前記ロータユニットが設けられる第1室と、前記ステータユニットと前記電気制御板とが設けられる第2室とを含み、前記電動ポンプは隔離スリーブを含み、前記隔離スリーブの少なくとも一部が前記ロータユニットとステータユニットとの間に設けられ、前記隔離スリーブの一側が第1室であり、他側が第2室であり、前記電動ポンプはさらに放熱板を含み、前記隔離スリーブは底部を含み、前記放熱板の少なくとも一部が前記電気制御板と前記底部との間に設けられ、前記底部の少なくとも一部が前記放熱板の少なくとも一部に直接的に接触され、または前記底部の少なくとも一部と前記放熱板の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または前記底部の少なくとも一部と前記放熱板の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられ、このような配置は、電気制御板の放熱、さらに電動ポンプの寿命の向上に寄与する。
【0006】
ポンプハウジングと、ロータユニットと、ステータユニットと電気制御板とを含む電動ポンプであって、前記ポンプハウジングがポンプ内室を形成し、前記ポンプ内室は前記ロータユニットが設けられる第1室と、前記ステータユニットと前記電気制御板とが設けられる第2室とを含み、前記電動ポンプは隔離スリーブを含み、前記隔離スリーブの少なくとも一部が前記ロータユニットと前記ステータユニットとの間に設けられ、前記電動ポンプはさらに放熱板を含み、前記放熱板の一部と前記隔離スリーブとが前記第1室の一部を形成し、少なくとも前記放熱板の一部が前記隔離スリーブと前記電気制御板との間に位置し、このような配置は、電気制御板の放熱、さらに電動ポンプの寿命の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の電動ポンプの第1の実施形態の断面構成模式図である。
図2】本発明の電動ポンプの第2の実施形態の断面構成模式図である。
図3図1または図2における放熱板の立体構成模式図である。
図4図3における放熱板の断面構成模式図である。
図5図1または図2における第1ハウジングの立体構成模式図である。
図6図1または図2における電気制御板と底蓋とが装着されていない立体構成模式図である。
図7図1または図2における電気制御板の立体構成模式図である。
図8図7における電気制御板の断面構成模式図である。
図9】本発明の電動ポンプの第3の実施形態の断面構成模式図である。
図10】本発明の電動ポンプの第4の実施形態の断面構成模式図である。
図11図9または図10における電気制御板の立体構成模式図である。
図12図11における電気制御板の断面構成模式図である。
図13図1図2図9図10における隔離スリーブの第1の実施形態の構成模式図である。
図14図13における隔離スリーブの断面構成模式図である。
図15図1図2図9図10におけるポンプシャフトの立体構成模式図である。
図16図1図2図9図10における隔離スリーブの第2の実施形態の立体構成模式図である。
図17図16における隔離スリーブの断面構成模式図である。
図18】本発明の電動ポンプの第5の実施形態の断面構成模式図である。
図19】本発明の電動ポンプの第6の実施形態の断面構成模式図である。
図20図19における隔離スリーブの立体構成模式図である。
図21図20における隔離スリーブの断面構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下は図面と具体的な実施例を結合し、本発明をさらに説明し
以下の実施例における電動ポンプは、自動車熱管理システムの作動媒介に流動する動力を提供し、作動媒介は50%グリコールが含まれる水溶液または清水である。
【0009】
図1を参照し、図1は電動ポンプの第1の実施形態の構成模式図であり、電動ポンプ100はポンプハウジングと、ロータユニット3と、ステータユニット4と、ポンプシャフト5と電気制御板9とを含み、ポンプハウジングは第1ハウジング1と、第2ハウジング2と底蓋6とを含み、第1ハウジング1、第2ハウジング2と底蓋6とが相対的に固定接続され、本実施例において、第1ハウジング1と第2ハウジング2との間の接続部分には第1環状封止リング10が設けられ、配置された第1環状封止リング10の構成により、作動媒介が接続箇所から滲出することを阻止して、その同時に、外部媒介がポンプ内室に浸透することを阻止し、ポンプハウジングはポンプ内室を形成し、ポンプ内室が第1室と第2室に仕切られ、具体的には、本実施例において、電動ポンプ100はさらに、一側が第1室30であり、他側が第2室40である隔離スリーブ7を含み、第1室30には作動媒介が流れ、第2室40には作動媒介が流れていなく、ロータユニット3が第1室30に設けられ、ロータユニット3はロータ31とインペラ32とを含み、インペラ32の一部が隔離スリーブ7内に位置し、ステータユニット4と電気制御板9とが第2室40に設けられ、ステータユニット4が電気制御板9に電気的に接続され、本実施例において、隔離スリーブ7とポンプハウジングとの間にはさらに第2環状封止リング20が設けられ、配置された第2環状封止リング20の構成は二重防御を形成し、外部媒介が第2室40に浸透しないように十分に保証する。
【0010】
図1を参照し、第1ハウジング1は射出成形部品であり、入り口11と出口12とが射出成形され、電動ポンプ100が作動している際に、作動媒介が入り口11から第1室30に入ってから、出口を介して第1室30から離れ、電子ポンプ100が作動している際に、コネクタ(図示せず)を電子ポンプ100のジャック80内に差し込むことで、電気制御板9における制御回路を外部電源に接続させ、制御回路はステータユニット4を通過する電流を一定の規律で変化させるように制御することで、制御ステータユニット4に変化された磁場を発生させるように制御し、ロータユニット3のロータ31が磁場の作用で、ポンプシャフト5の周りに回動し、このように、第1室30内に入った作動媒介がロータ31に連れて回転運動を行って、作動媒介が遠心力によって第1室30から離れ、流動する動力を発生させる。
【0011】
図1を参照し、図1は本発明の電動ポンプの第1の実施形態の構成模式図であり、電動ポンプ100はさらに放熱板8を含み、放熱板8とポンプハウジングとが別体として配置され、ここでの「別体配置」は、放熱板とポンプハウジングとが独立で加工されることで形成される二つの異なる部品であることを指し、無論、ポンプハウジングは2つ以上の部品が固定接続されることで形成されても良く、放熱板8がポンプハウジングに固定接続され、隔離スリーブ7は底部71を含み、底部71が天井部77より電気制御板9に近接し、本実施例において、底部71が上面711と下面712とを含み、下面712が上面711より電気制御板9に近接し、上面711の少なくとも一部が第1室30内の作動媒介に接触され、下面712の少なくとも一部が第2室に露出し、放熱板8の少なくとも一部が電気制御板9と底部71との間に設けられ、底部71の少なくとも一部が放熱板8の少なくとも一部に直接的に接触され、電気制御板9の少なくとも一部が放熱板8の少なくとも一部に直接的に接触され、または電気制御板9の少なくとも一部が放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または電気制御板9の少なくとも一部と放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられ、具体的には、本実施例において、電気制御板9の少なくとも一部と放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、無論、電気制御板9の少なくとも一部が放熱板8の少なくとも一部に直接的に接触されてもよく、または電気制御板9の少なくとも一部と放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられてもよく、このような配置により、隔離スリーブ7、放熱板8と電気制御板9という三者の間で、熱伝導をよりよく実現し、電気制御板9の放熱、さらに電動ポンプの寿命の向上に寄与し、本実施例における「熱伝導パッチ」は、熱伝導シリカゲルが固化された後に形成され、一定の粘度を有し、直接的に接着されるパッチを指し、ステータユニット4が電気制御板9に電気的に接続され、ステータユニット4はステータ41と接続ピン42とを含み、放熱板8がステータ41と電気制御板9との間に位置し、具体的には、ステータ41の第2ハウジング1側に近接する一端を上端として、底蓋6側に近接する一端を下端として、放熱板8がステータ41の下端に近接するように配置され、このような配置により、放熱板8がより電気制御板9に近接するように配置され、電気制御板9の放熱に寄与し、本実施例において、ポンプ内室は隔離スリーブ7により第1室30と第2室40に仕切られ、具体的には、隔離スリーブ7の一側が第1室30であり、他側が第2室40である。
【0012】
図2を参照し、図2は電動ポンプの第2の実施形態の断面構成模式図であり、電動ポンプの第1の実施形態に比べると、電動ポンプ100aにおいて、隔離スリーブ7の底部71の下面712の少なくとも一部と放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が充填され、無論、離離カバー7の底部71の下面712の少なくとも一部と放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導パッチが設けられてもよく、ここでの「熱伝導パッチ」は、熱伝導シリカゲルが固化された後に形成され、一定の粘度を有し、直接的に接着されるパッチを指し、具体的には、本実施例において、隔離スリーブ7の底部71の下面712には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が塗装され、または隔離スリーブ7の底部71の下面712に対応する放熱板8の一部には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が塗装され、このような配置により、下面712の加工がスムーズでなければ、放熱板8と隔離スリーブ7との間の接触面積が減小されることで、隔離スリーブ7、放熱板8と電気制御板9という三者の間の熱伝導に影響し、電気制御板9の放熱効率を低減させることを防止し、本実施例において、電動ポンプの他の特徴と電動ポンプの第1の実施形態とは同様であるから、ここで贅言しない。
【0013】
図3図6を参照し、放熱板8の中心には中心孔81と複数の逃げ孔82とが設けられ、逃げ孔82は一部の接続ピン42及び一部のステータ41に対応するように配置され、これによって、放熱板が装着される場合に、構成の干渉を招くことを防止し、放熱板8の材料は金属材料であり、具体的には、銅またはアルミニウムにより加工されることで形成され、図6を参照し、放熱板8がポンプハウジングに固定接続され、具体的には、放熱板8は円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数の通孔83を含み、ポンプハウジングは、円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数の支柱21を含み、支柱21とポンプハウジングとが一体成型され、または固定接続され、支柱21が通孔83に対応するように配置され、支柱21をかしめ圧着することで、放熱板8がポンプハウジングに固定接続され、本実施例において、放熱板8が第2ハウジング2に固定接続され、支柱21が第2ハウジング2に設けられ、第2ハウジング2とが一体成型され、または固定接続され、通孔83が支柱21に対応するように配置され、その後、相変わらず一部の支柱21が露出し、支柱21をかしめ圧着することで放熱板8が第2ハウジング2に固定接続され、このような配置により、放熱板8と第2ハウジング2との接続がより確実になり、無論、他の接続方式で、例えば、ポンプハウジングには円周アレイを呈するように分布されまたは均一に分布される複数のネジ穴が成形され、放熱板の通孔83がポンプハウジングのネジ穴に対応するように配置され、放熱板8とポンプハウジングとがネジまたはボルトにより固定接続され、無論、溶接という接続方式を利用してもよい。
【0014】
図7図8を参照し、図7図8図1図2における電気制御板の構成模式図であり、電気制御板9は基板91と、電子部品92とを含み、基板91は正面911と裏面912とを含み、本実施例において、正面911が裏面912に略平行するように配置され、ここでの「略」は、正面を基準面として、裏面の平行度が1mmの以下であることを指し、図1または図2を結合し、基板91の正面911が裏面912より下面712に近接し、且つ基板91の正面911と放熱板8との間には隙間が形成され、少なくとも一部の電子部品92が正面911と放熱板8との間に設けられ、具体的には、電子部品92は発熱電子部品(図示せず)を含み、少なくとも一部の発熱電子部品が基板91の正面911に設けられ、本実施例において、発熱電子部品はダイオード、MOS管、インダクタ、抵抗、コンデンサなどの通常の放熱しやすい電子部品を含み、図1または図2を結合し、少なくとも放熱板8の一部と少なくとも一部の発熱電子部品(図示せず)との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が充填され、或いは放熱板8の少なくとも一部と少なくとも一部の発熱電子部品(図示せず)との間には熱伝導パッチが設けられ、具体的には、図7を参照し、発熱電子部品の少なくとも上面には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90、或いは熱伝導パッチが塗装され、ここでの「上面」は、発熱電子部品と電気制御板9との非接続面を指し、無論、発熱電子部品92に対応する放熱板8には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90、或いは熱伝導パッチが塗装されてもよく、このような配置により、発熱電子部品が生じた熱を、熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル、或いは熱伝導パッチにより放熱板8に伝導し、電気制御板9の放熱、さらに電動ポンプの寿命の向上に寄与し、図1または図2を結合し、熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90、或いは熱伝導パッチの塗装する高さが図1または図2における電気制御板9と図1または図2における放熱板8との間の距離に等しく、これによって、熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90、或いは熱伝導パッチが電気制御板9、放熱板8のいずれもに十分に接触されることを十分に保証し、電気制御板9の放熱、さらに電動ポンプの寿命の向上に寄与し、無論、放熱板8の少なくとも一部と少なくとも一部の発熱電子部品との間が直接的に接触されてもよく、具体的には、放熱板8は発熱電子部品の高さに応じて、厚さが異なる他の形状に加工されてもよく、これによって、熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルを塗装する必要がなく、放熱板8が発熱電子部品に直接的に接触され、これは同様に電気制御板9の放熱という目的を実現することができ、本実施例における「熱伝導パッチ」は、熱伝導シリカゲルが固化された後に形成され、一定の粘度を有し、直接的に接着されるパッチを指す。
【0015】
図3図4を参照し、放熱板8の材料は金属材料であり、本実施例において、放熱板8の材料は銅またはアルミニウムであり、放熱板8の厚さは0.2mmの以上であり、具体的には、本実施例において、放熱板8の厚さは0.2mmの以上で、1.5mmの以下であり、このような配置により、放熱板8の強度を保証すると同時に、電動ポンプの総重量を軽減しながら、放熱板8と発熱電子部品との間で熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル、或いは熱伝導パッチを充填するための一定の空間を予備するように保証し、これによって、電気制御板9に対してよい発熱効果を果たし、無論、放熱板8の厚さを1.5mmより大きくしてもよく、この場合、放熱板8は発熱電子部品の高さに応じて、厚さが異なる他の形状に加工され、熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルを塗装する必要がなく、放熱板8と発熱電子部品との間が直接的に接触される。放熱板8は第1面85を含み、ここでの「第1面」は、図1または図2における電気制御板9に直接的に接触される接触面、または電気制御板9との間に塗装される熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル、或いは熱伝導パッチに当接される当接面を指し、図1を結合し、第1面85が図7における少なくとも一部の発熱電子部品に直接的に接触され、または図2を結合し、放熱板8の第1面85の少なくとも一部と少なくとも一部の発熱電子部品との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が充填され、または放熱板8の第1面85の少なくとも一部と少なくとも一部の発熱電子部品との間には熱伝導パッチが設けられ、放熱板8の第1面85の面積を第1面積として定義し、図7図8を参照し、基板91の正面911に設けられる発熱電子部品の、基板91に被覆される領域を第1領域、第1領域の面積を第2面積として定義し、第1面積を第2面積の以上にするようにし、このような配置により、基板91の正面911に設けられる発熱電子部品と放熱板8との間は大きい接触面積を有するように十分に保証し、これによって、発熱に寄与する。
【0016】
図9図10を参照し、図9は本発明の電動ポンプの第3の実施形態の断面構成模式図であり、図10は本発明の電動ポンプの第4の実施形態の断面構成模式図であり、図9図12を参照し、電気制御板9’は基板91’と電子部品92’とを含み、基板91’は正面911’と裏面912’とを含み、本実施例において、正面911’が裏面912’に略平行するように配置され、ここでの「略」は、正面を基準面として、裏面の平行度が1mmの以下であることを指し、電子部品92’が基板91’の裏面912’に設けられ、基板91’の正面911’が裏面912’より隔離スリーブ7の底部71の下面712に近接し、放熱板8の材料は金属材料であり、図9図12を結合し、放熱板8の少なくとも一部が基板91’の正面911’に直接的に接触され、または、図10図12を結合し、放熱板8の少なくとも一部と基板91’の正面911’との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が充填され、または放熱板8の少なくとも一部と基板91’の正面911’との間には熱伝導パッチが設けられ、図3における放熱板8の第1面85の面積を第1面積、図11における電子部品92’の、基板91’に被覆される領域を第1領域、第1領域の面積を第2面積として定義し、第1面積を第2面積の以上にするようにし、電動ポンプの第1の実施形態に比べると、電動ポンプの第3の実施形態と第4の実施形態において、電子部品の電気制御板に実装される箇所が違って、具体的には、電子部品92’は基板91’の裏面912’に設けられ、このような配置により、電動ポンプの軸方向のサイズがよりコンパクトになり、電動ポンプの第3の実施形態と第4の実施形態との他の特徴と、電動ポンプの第1の実施形態とは同様であるから、ここで贅言しない。
【0017】
図13図14を参照し、図13図14は隔離スリーブの第1の実施形態の構成模式図であり、隔離スリーブ7の材料は、低い透磁性を有し、または透磁性なしの金属材料であり、ここでの「低い透磁性」は、相対の透磁率μrが20より小さいことを指し、具体的には、本実施例において、隔離スリーブ7の材料はオーステナイト系ステンレス鋼材料、例えば、316L、304、310sなどの他のオーステナイト系ステンレス鋼材料であり、隔離スリーブ7は側壁70と底部71とを含み、図1または図2または図9、或いは図10を結合し、側壁70はステータユニット4とロータユニット3とを隔離するために用いられ、具体的には、本実施例において、ステータユニット4が側壁70の外周の外に配され、ロータ31が側壁70の内周の外に配され、側壁70は内面701と外面702とを含み、内面701が外面702より隔離スリーブ7の中心軸に近接するように配置され、本実施例において、側壁70の内面701と外面702とがいずれも滑らかな表面であり、即ち、内面701と外面702にはいずれも他の構成が配置されず、無論、側壁70の内面701と外面702には他の構成が設けられてもよく、底部71は上面711と下面712とを含み、上面711が下面712より隔離スリーブ7の開口側に近接し、本実施例において、底部71の上面711と下面712とがいずれも滑らかな表面であり、即ち、上面711と下面712にはいずれも他の構成が配置されず、無論、底部71の上面711と下面712には他の構成が設けられてもよく、上面711の本体部と下面712の本体部との最小距離を第1距離として定義し、ここでの「上面711の本体部」は、上面711において主な部分を占める特徴を指し、ここでの「主な部分を占める特徴」は、該特徴の、上面711を占める面積が50%以上であることを指し、ここでの「下面712の本体部」は、下面712において主な部分を占める特徴を指し、ここでの「主な部分を占める特徴」は、該特徴の、下面712を占める面積が50%以上であることを指し、本実施例において、上面711と下面712とがいずれも滑らかな表面であり、即ち、上面711と下面712にはいずれも他の構成が配置されず、側壁70の厚さt1は底部71の厚さの以下であり、ここでの「側壁70の厚さ」は、側壁70の内面701と外面702との間の最小距離を指し、ここでの「底部71の厚さ」は第1距離であり、このような配置により、隔離スリーブの底部71の強度を保証する一方で、図1を結合し、薄い側壁70は作動媒介、隔離スリーブ7の側壁70とステータユニット4という三者の間の熱伝導、さらにステータユニット4の放熱により寄与し、本実施例において、側壁70の厚さが1.5mmの以下であり、隔離スリーブ7の材料がステンレス鋼材料であり、具体的には、隔離スリーブ7の材料がオーステナイト系ステンレス鋼材料であり、隔離スリーブ7は金属板をプレスして引っ張ることで成形され、隔離スリーブ7にはポンプシャフト位置制限部72が設けられ、ポンプシャフト位置制限部72は底部71に成形され、図1または図2を結合し、ポンプシャフト位置制限部72は第2室40に突出するように配置され、放熱板8はポンプシャフト位置制限部72に対応するように通孔が設けられ、ポンプシャフト位置制限部72は通孔を通過するとともに、放熱板8に位置決めされ、具体的には、図3を結合し、放熱板8の、ポンプシャフト位置制限部72に対応するように配置される通孔は、放熱板8の中心孔81であり、図1または図2を結合し、ポンプシャフト位置制限部72を除いて、底部71の下面712はいずれも放熱板8に接触されるように配置され、またはポンプシャフト位置制限部72を除いて、底部71の下面712と放熱板8との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、或いはポンプシャフト位置制限部72を除いて、底部71の下面712と放熱板との間には熱伝導パッチが設けられ、このような配置により、隔離スリーブ7の底部71と放熱板8との間は、十分な接触面積を有し、または底部71と放熱板8との間にはなるべく多い熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填されるように保証され、隔離スリーブ7、放熱板8と電気制御板9という三者の間の熱伝導、さらに電気制御板9の放熱に寄与する。本実施例において、底部71と側壁70とが一体に成形され、無論、底部71と側壁70とが別体として配置されてもよく、具体的には、底部71と側壁70とが溶接などの他の方式で固定接続される。
【0018】
図14図15を参照し、ポンプシャフト位置制限部72は隔離スリーブ7の開口側から離れる方向に突出するように配置され、ポンプシャフト位置制限部72と隔離スリーブ7とが一体としてプレスして延伸され成形され、ポンプシャフト位置制限部72はさらに第1位置制限部721(即ちポンプシャフト位置制限部72の側壁)を含み、ポンプシャフト5は第2位置制限部51を含み、第1位置制限部721が第2位置制限部51に対応するように配置され、ポンプシャフト5の下部支持とするように、ポンプシャフト位置制限部72とポンプシャフト5とが締まり嵌められ、固定接続され、このような配置により、ポンプシャフト5の周方向の回動を防止し、隔離スリーブ7はさらに第1段部75と第2段部74とを含み、第1段部75は第1支部752と第1サブ部751とを含み、第1支部752が第1サブ部751に接続されるように配置され、第1支部752が第1サブ部751より、図1におけるインペラ32に近接し、第2段部74は第2サブ部742と第2支部741とを含み、隔離スリーブ7の開口側を上として、第2段部74が第1段部75の上方に設けられ、第1サブ部751の直径が第2サブ部742より小さく、このような配置により、図1におけるインペラ32の一部が第2サブ部742内に位置し、電動ポンプ100の全体の高さの低減に寄与する一方で、不純物粒子が図1におけるロータ31の外壁と隔離スリーブ7の内壁との間の流通領域内に進入し難くなり、これによって、不純物粒子が電動ポンプ内に積まれることを避け、電動ポンプの寿命の向上に寄与し、具体的には、図1図14を結合し、第2サブ部742と図1におけるインペラ32の外周面との最小距離Lは2mm以下であり、このような配置により、作動媒介における不純物粒子がロータ31の外壁と隔離スリーブ7の内壁との間の流通領域に流れることを防止し、不純物粒子が図1におけるロータ31の外壁と図1における隔離スリーブ7の内壁との間の流通領域内に積まれることを防止し、図1におけるロータ31が不純物粒子に引っかかれることによるストールを防止し、これによって、電動ポンプの寿命の向上に寄与する。
【0019】
図14を参照し、隔離スリーブ7はさらに第3段部73を含み、第3段部73は第3サブ部731と第3支部732とを含み、図1を結合し、ポンプケースと隔離スリーブ7との間には第1環状封止リング10が設けられ、少なくとも第1環状封止リング10の一部が少なくとも隔離スリーブ7の一部に接触され、具体的には、本実施例において、第1環状封止リング10が第3サブ部731の外に配され、少なくとも第3支部732の一部と少なくとも第3サブ部731の一部が、少なくとも第1環状封止リング10の一部に接触され、このような配置により、第1環状封止リング10の、隔離スリーブ7における初期の位置決めを実現し、第1環状封止リング10の実装がより簡単で方便になる。図3図4を参照し、第3段部73の第3サブ部731と第2段部74の第2支部741は第4段部を形成し、図1を結合し、ポンプケースは段部13を含み、第4段部が段部13に対応するように配置され、本実施例において、段部13が第1ハウジング1内に設けられ、第4段部が図1における第1ハウジング1の段部13に対応するように配置され、これによって、第1ハウジング1の実装される際の位置決めに寄与し、第1ハウジング1が実装される場合に、横方向の移動を発生させないように防止する。図1を結合し、第3段部73の第3サブ部731と第2段部74の第2サブ部742との間には第2環状封止リング20が設けられ、第2段部74の少なくとも一部の第2支部741が第2環状封止リング20の一部に接触され、このような配置により、二重防御を形成し、外部媒介と作動媒介とが図1における第2室40に浸透しないように十分に保証し、これによって、外部媒介と作動媒介とがステータユニットと回路基板内に進入することを防止し、外部媒介と作動媒介とがステータユニットと回路基板を損壊することを防止する。
【0020】
図14を参照し、ポンプシャフト位置制限部72の直径を第1直径Φ1、ポンプシャフト位置制限部72の底面から、底部71の下面712までの間の距離を第1距離H1、第1距離H1を第1直径Φ1以下にするように定義することで、引張成形に寄与する。
【0021】
図16図17を参照し、図16図17は隔離スリーブの第2の実施形態の構成模式図であり、隔離スリーブ7’にはポンプシャフト位置制限部72’が設けられ、ポンプシャフト位置制限部72’が第2室40に突出するように配置され、底部71’の下面712’には環状の凹形リング73’が成形され、環状の凹形リング73’がポンプシャフト位置制限部72’より側壁70’に近接し、図1を結合し、ポンプシャフト5がポンプシャフト位置制限部72’に固定接続され、環状凹形リング73’を除いて、底部71’の下面712’がいずれも放熱板8に接触されるように配置され、または環状凹形リング73’を除いて、底部71’の下面712’と放熱板8との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填され、または環状凹形リング73’を除いて、底部71’の下面712’と放熱板8との間には熱伝導パッチが設けられ、隔離スリーブの第1の実施形態に比べると、本実施形態は図3における放熱板8の中心孔81を省略し、加工コストを節減し、放熱板8と電気制御板9との加工効率を向上させる。
【0022】
図1図2図9図10を結合し参照し、電動ポンプが作動する場合に、第1室30内には作動媒介が充満され、図1に示すように、隔離スリーブ7が直接的に放熱板8に接触され、または図2に示すように、隔離スリーブ7の底部71と放熱板8の少なくとも一部との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲルが充填される一方で、図9に示すように、電気制御板9’が直接的に放熱板8に接触され、または図10に示すように、電気制御板9’と放熱板8との間には熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル90が充填されることで、隔離スリーブ7、放熱板8と電気制御板の間は、互いに順次に、直接的または間接的に接触され、作動媒介が間接的に電気制御板9の一部の熱を奪って、電気制御板9の放熱がより効率になる。
【0023】
図18を参照し、図18は本発明の電動ポンプの第5の実施形態の断面構成模式図であり、電動ポンプ100dは電気制御板9と放熱板8とを含み、電気制御板9は基板91と電子部品92とを含み、基板91が電子部品92に接続されるように配置され、基板91と放熱板8との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリース90が充填され、または基板91と放熱板92との間には熱伝導パッチが設けられ、ポンプハウジングは底蓋6を含み、底蓋6と基板91との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリース90が充填され、または底蓋6と基板91との間には熱伝導パッチが設けられ、具体的には、本実施例において、基板91と放熱板8の間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリース90が充填され、底蓋6と基板91との間には熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリース90が充填され、無論、基板91と放熱板92との間には熱伝導パッチが設けられてもよく、底蓋6と基板91との間には熱伝導パッチが設けられてもよく、電動ポンプの第1の実施形態に比べると、このような配置により、熱伝導シリカゲルまたは熱伝導グリース、或いは熱伝導パッチの面積を大きくして、電気制御板9の放熱効率の向上に寄与する一方で、底蓋6と基板91との間に配置された熱伝導グリースまたは熱伝導シリカゲル、或いは熱伝導パッチにより、電気制御板9の一部の熱が底蓋6を介して放散され、これによって、電気制御板9の放熱に寄与し、本実施例において、電子部品92は基板91と放熱板8との間に設けられ、無論、電子部品は底蓋6と基板91との間に設けられてもよく、本実施形態の他の特徴と電動ポンプの第1の実施形態とは同様であるから、ここで贅言しない。
【0024】
図19図21を参照し、図19は本発明の電動ポンプの第6の実施形態の断面構成模式図であり、図20図21図18における隔離スリーブの構成模式図であり、本実施例において、電動ポンプ100eは隔離スリーブ7’’を含み、隔離スリーブ7’’の少なくとも一部がロータユニット3の外周に設けられ、電動ポンプ100eはさらに放熱板8‘’を含み、放熱板8‘’の少なくとも一部が隔離スリーブ7’’と電気制御板9との間に位置し、電動ポンプの他の実施形態に比べると、本実施形態において、第1室30‘’は放熱板8‘’の一部と隔離スリーブ7’’とが固定されることで形成された室を含み、本実施形態において、隔離スリーブ7‘’は円筒状であり、ポンプシャフトの支持部が隔離スリーブ7‘’に配置されず、放熱板8‘’に配置され、電動ポンプ100eが作動している場合に、一部の作動媒介が直接的に放熱板の一部に接触され、本実施例における隔離スリーブの構成に合わせるために、電動ポンプ100eには封止部50が配置され、これによって、作動媒介の漏れの防止に寄与し、本実施例において、封止部50が隔離スリーブ7‘’の外周に設けられ、無論、封止という効果を果たすように、封止部50が他の部位に設けられてもよく、本実施例において、封止部50を便利に実装するために、隔離スリーブ7‘’には段部76が設けられ、無論、隔離スリーブ7‘’には段部76が含まれなくてもよく、この場合、封止部50は他の部位に設けられてもよく、電動ポンプと隔離スリーブとの他の実施形態に比べると、本実施形態における隔離スリーブの加工プロセスが相対的に簡単であるから、加工コストの低減に寄与する一方で、一部の作動媒介と放熱板の一部との間が接触されることで、電気制御板の放熱効率の向上に寄与し、本実施形態の他の特徴と、電動ポンプと隔離スリーブとの他の実施形態とは同様であるから、ここで贅言しない。
【0025】
説明を必要とするのは、以上の実施例は本発明に記載の技術案を限定していなく、ただ本発明を説明するために用いられ、本明細書は前記実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者は理解すべきのは、当業者が相変わらず本発明に対して、補正または等価差し替えを行ってもよく、本発明の精神及び範囲から逸脱しない技術案及びその改良は、いずれも本発明の請求項の範囲に該当している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21