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特許7476116分散型の医薬品管理のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】分散型の医薬品管理のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240422BHJP
   A61J 3/00 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
B65G1/137 A
A61J3/00 310K
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020568279
(86)(22)【出願日】2019-05-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 US2019033349
(87)【国際公開番号】W WO2019236283
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】16/004,311
(32)【優先日】2018-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラトーラッカ、ゲイリー ジョン
(72)【発明者】
【氏名】バージェス、ブレンダン ジョン
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0228951(US,A1)
【文献】特開2006-188322(JP,A)
【文献】特開2006-305099(JP,A)
【文献】特開2011-238066(JP,A)
【文献】特表2013-501267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
A61J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のリクエストされた医薬品を示す医薬品リクエストを受信すると、ディスペンシング・ユニットにアクセスするようにユーザーを承認するステップであって、前記ディスペンシング・ユニットは、前記ディスペンシング・ユニットの中に1つまたは複数のドア・エンクロージャーを含み、それぞれのドア・エンクロージャーは、少なくとも1つのコンテナを保管するために開閉するように構成されている、ステップと;
前記1つまたは複数のドア・エンクロージャーの中に保管されている選択されたコンテナを識別するステップであって、前記選択されたコンテナは、前記1つまたは複数のリクエストされた医薬品を含む、ステップと;
平面的な電子マットの表面の上に前記選択されたコンテナを受け入れるステップであって、前記電子マットは、前記選択されたコンテナがそれぞれの前記ドア・エンクロージャーの中の前記電子マットの前記表面の上に設置されているときに、前記選択されたコンテナのラジオ周波数識別(RFID)タグと前記電子マットのRFIDアンテナとの間の第1の送信に基づいて、前記選択されたコンテナを認識し、前記電子マットによって前記選択されたコンテナを認識すると前記選択されたコンテナの蓋部をワイヤレスでアンロックするように構成されている、ステップと;
前記電子マットによって、前記電子マットの前記表面の上に前記選択されたコンテナを受け入れることに応答して前記第1の送信を受信するステップと;
前記電子マットによる前記選択されたコンテナの認識に応答して発生させられる、前記電子マットから前記選択されたコンテナへのコマンドの第2のワイヤレスの送信に応答して、前記選択されたコンテナの蓋部のラッチをワイヤレスで作動させることによって、前記選択されたコンテナの前記蓋部をアンロックするステップと;
前記電子マットによって、前記電子マットに近接している患者に関連付けられる医療データを受信するステップと;
前記電子マットの前記表面の上にポータブル・コンピューターを置くことに応答して、前記電子マットによって、前記患者についての医薬品情報を更新するステップと;
前記医薬品リクエストを含むトランザクションを検証するステップと;
前記トランザクションに基づいて、リモート・サーバーの中の記録および医薬品在庫を更新するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、前記ユーザーのためのリストを表示するステップをさらに含み、前記リストは、前記1つまたは複数のドア・エンクロージャーの中にある前記1つまたは複数のリクエストされた医薬品の少なくとも1つの医薬品を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、前記電子マットから前記選択されたコンテナにワイヤレスで電力を提供するステップをさらに含み、前記選択されたコンテナは、前記蓋部の前記ラッチを含む電子部品を含み、前記電子部品は、前記電子マットの上に設置されているときに機能的になるように構成されており、前記電子マットは、前記ラッチに給電して動作させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記蓋部の前記ラッチをワイヤレスで作動させることは、前記電子マットの前記RFIDアンテナから前記第2のワイヤレスの送信をワイヤレスで提供し、前記選択されたコンテナの前記蓋部をアンロックするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのコンテナは、ディスプレイを含み、
前記方法は、
前記選択されたコンテナの医薬品内容物が前記リモート・サーバーによって検証されていないときには、前記選択されたコンテナによる表示のために警告を提供するステップと;
前記選択されたコンテナを使用することを承認されていないユーザーに対して前記医薬品内容物へのアクセスを防止するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのコンテナは、ディスプレイを含み、
前記方法は、
前記リモート・サーバーの中の前記記録および前記医薬品在庫にしたがって、前記選択されたコンテナの前記ディスプレイの中の視覚的インジケーターを更新するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記視覚的インジケーターの中に表示されているトランザクション情報をユーザーが検証したときには、前記選択されたコンテナの医薬品内容物を決定するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのコンテナは、ディスプレイを含み、前記選択されたコンテナを識別することは、前記選択されたコンテナのディスプレイの中の視覚的インジケーターを提供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記選択されたコンテナが前記電子マットの前記表面の上に設置されているときに前記選択されたコンテナの中のセンサーから、前記選択されたコンテナの内容物が交換されるべきか、廃棄されるべきか、もしくは除去されるべきであるかどうか、または、前記1つまたは複数のドア・エンクロージャーが新しい場所に移動させられるべきかどうかを示すセンサー・データを、前記電子マットによって受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記電子マットは、前記1つまたは複数のドア・エンクロージャーのそれぞれのドア・エンクロージャーの底部表面を形成している、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、医療用途のための自動化された医薬品管理に関する。より具体的には、本開示は、集中型のファーマシー・サーバーまたはクラウドに関連付けられる医療施設の分散型のネットワークにわたって、自動化された医薬品ディスペンシングを実施するための、よりスケーラブルな解決策、より低いコスト、および、より小さい設置面積を提供するデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集中型のファーマシー・サーバーから自動化された医薬品送達へのいくつかのアプローチは、大きい設置面積を有する高価な機器を必要とし、それは、典型的に、単一の集中化された医療施設または病院の中に位置付けされ、そこでは、ローカル・ネットワークが、高速で効率的な医薬品制御プロセスを提供することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
より小さくより遠隔の施設は、主として、自動化された医薬品システムの提供がより小さい単位のディスペンシングに拡張することができないということに起因して、依然として、自動化された医薬品システムを実装していない。
【0004】
本明細書で開示されているような自動化された医薬品のためのシステムは、一連の医薬品分布を横切って在庫の可視性を提供する。システムは、互いに相互作用して集中型のファーマシーから遠隔に位置付けされている診療所へ情報(たとえば、在庫情報)を交換するデバイス、たとえば、ドロワー、ロック可能なコンテナ、およびスマート・マット(それは、随意的にゲートウェイである)などを使用する。システムは、高度にスケーラブルである。その理由は、器具識別プロトコルおよび複数のワイヤレス接続性によって、複数のデバイスがシームレスにネットワークに組み込まれ得るからである。システムは、医薬品分布のすべてのレベルを横切って、複数のデバイスへの広範なリーチを提供する。本明細書で説明されているものは、上記に説明されているものと同様の原理に関係するさらなる実施形態である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で説明されている第1の実施形態において、方法は、医薬品をディスペンスまたはロードする目的のために、ディスペンシング・ユニットにアクセスするように、ユーザーを承認するステップを含む。ディスペンシング・ユニットは、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所、または、他の固定可能な保管場所を含む。方法は、少なくとも1つのコンテナを保管するステップと、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所または他の固定可能な保管場所の中の医薬品リクエストに関連付けられる医薬品を含む選択されたコンテナに関して、視覚的インジケーターをユーザーに提供するステップとをさらに含む。ドア・エンクロージャーを備えた保管場所または他の固定可能な保管場所は、アイデンティティー管理を使用して、次いでラッチを活性化させて、安全にアンロックされ得り、それは、ワイヤレスで行われ得る。方法は、コンテナと連結されているスマート・マットから、選択されたコンテナのためのラッチをワイヤレスで作動させることによって、ユーザーのために選択されたコンテナをアンロックするステップと、ユーザーが医薬品リクエストを含むトランザクションを検証するときに、選択されたコンテナをロックするステップとをさらに含む。また、方法は、トランザクションに基づいて、リモート・サーバーの中の記録および医薬品在庫を更新するステップを含む。いくつかの実施形態では、トランザクション記録は、接続性が即座に利用可能でないときには、後の時間にサーバーと同期され得る。いくつかの実施形態では、トランザクション記録は、接続性が即座に利用可能でない場合には、後の時間にサーバーと同期される。
【0006】
さらなる実施形態では、デバイスは、患者にディスペンスされることとなる医薬品を保管するように構成されているモバイル・スマート・コンテナまたはデバイスを受け入れるように構成されている表面を含む。デバイスは、モバイル・スマート・コンテナまたはデバイスに電力をワイヤレスで提供するように構成されている充電デバイスと、モバイル・スマート・コンテナまたはデバイスから識別信号を受信するように構成されているアンテナとを含む。また、デバイスは、モバイル・スマート・コンテナまたはデバイスの医薬品内容物を決定するように構成されているプロセッサーと、モバイル・スマート・コンテナまたはデバイスの医薬品内容物に基づいて、集中型のファーマシー・サーバーの中の医薬品在庫を更新するように構成されている通信モジュールとを含む。
【0007】
別の実施形態は、電子的に作動させられるラッチを備えた、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所または識別タグを有する少なくとも1つのコンテナを保管するための場所を含む。また、デバイスは、閉じられているエンクロージャーの中の識別タグをスキャンするように構成されているアンテナと、アンテナを制御するように、および、アンテナの中に受信された情報を処理するように構成されているプロセッサーと、少なくとも1つのコンテナの内容物に基づいて、および、プロセッサーによって処理されて、リモート・サーバーの中のデータベースを更新するための通信モジュールとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】いくつかの実施形態による、分散型の医薬品管理のためのシステムを図示する図である。
図2】いくつかの実施形態による、医薬品ディスペンシング・ユニットを使用するためのコンテナを図示する図である。
図3A】スマート・ドロワーまたは安全な保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の複数の実施形態を図示する図である。
図3B】スマート・ドロワーまたは安全な保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の複数の実施形態を図示する図である。
図3C】スマート・ドロワーまたは安全な保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の複数の実施形態を図示する図である。
図3D】スマート・ドロワーまたは安全な保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の複数の実施形態を図示する図である。
図3E】スマート・ドロワーまたは安全な保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の複数の実施形態を図示する図である。
図3F】スマート・ドロワーまたは安全な保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の複数の実施形態を図示する図である。
図4】いくつかの実施形態による、医薬品ディスペンシング・ユニットの中で使用するためのマットを図示する図である。
図5】いくつかの実施形態による、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニットを図示する図である。
図6】いくつかの実施形態による、分散型の医薬品ディスペンシングのための方法の中のステップを伴うフローチャートを図示する図である。
図7】いくつかの実施形態による、分散型の医薬品ディスペンシングのための例示的なコンピューター・システムを図示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図において、同じまたは同様の参照番号を有するエレメントは、そうでないことを明示的に述べられていない限り、同じまたは同様の機能性または構成を有している。
【0010】
本開示は、医薬品送達システム、関連のデバイス、および上記を使用する方法に関する。より具体的には、本明細書で開示されている実施形態のうちのいくつかは、医薬品をディスペンスするための方法、ならびに、より小さい遠隔に位置付けされている施設(たとえば、遠隔の村または町にある医院、および、養護施設など)の中に位置付けされているディスペンシング・システムに医薬品を分配する急性病患者治療室(たとえば、大きな病院、および、専門の診療所など)の中に位置付けされている大きい集中化されたユニットを含む医薬品管理のための方法を含む。
【0011】
本明細書で開示されているような自動化された医薬品のためのシステムは、複数のレベルの医薬品分布を横切って在庫の可視性を提供する。システムは、互いに相互作用して情報(たとえば、在庫情報)を交換するデバイス、たとえば、ドロワー、ロック可能なコンテナ、およびスマート・マットなどを使用し、集中型のファーマシーから遠隔に位置付けされている診療所まで、複数のレベルの医薬品分布を横切って更新する。いくつかの実施形態では、医療専門家は、自動化されたディスペンシング・マシン(ADM)の中の1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所へのアクセスを要求する。ADMは、医療専門家からの承認資格情報を確認した後に、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所を開け、それは、複数の医薬品注文を保管する複数のロック可能なスマート・コンテナを含むことが可能であり、それぞれのコンテナは、目に見えるインジケーターを備えたディスプレイを含む。ロック可能なスマート・コンテナは、他のデバイスおよびネットワークとワイヤレスで通信可能なモバイル・スマート・コンテナまたはデバイスである。ロック可能なスマート・コンテナは、目に見えるインジケーターを使用し、所望の医薬品がその中に保管されているという信号を医療専門家に送り、アクセスのために自動的にアンロックすることが可能である。保管ドロワーまたは保管場所は、アイデンティティー管理を使用して、次いで、ワイヤレスでラッチを活性化させて、安全にアンロックされ得る。医薬品を回収した後に、ロック可能なスマート・コンテナは、自動的にロックし、更新された医薬品在庫情報を集中型のファーマシー・サーバーに送信する。いくつかの構成において、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所は、(たとえば、ドロワーの底部に)スマート・マットを有しており、スマート・マットは、ワイヤレスで情報を交換し、ロック可能なスマート・コンテナに電力を提供する。いくつかの実施形態では、トランザクション記録は、接続性が即座に利用可能でない場合には、後の時間にサーバーと同期される。
【0012】
本開示と一貫した実施形態の利点のうちのいくつかは、クラウド・ベースのアプリケーションを動作させるモバイル・ディスペンシング・システムを含み、ユーザーは、ネットワークを通して、クラウドの中で利用可能なリソースへのアクセスを認証することが可能である(たとえば、医薬品在庫、および、医薬品に関するリクエストなど)。モバイル・ディスペンシング・システムは、Internet-of-Things(IOT)構成(たとえば、「スマート」デバイス)、すなわち:近距離無線通信(NFC)プロトコルおよびデバイス、Bluetoothプロトコルおよびデバイス、ならびに、Bluetooth low-energy(BLE)プロトコルおよびデバイス、ならびに、追加的に、Wi-Fiおよびセルラー通信の中に見出されるものなどのような、コンピューティング能力およびネットワーキング能力を有するデバイスを含む。より一般的には、本明細書で開示されているようなモバイル・ディスペンシング・システムは、アンテナ、トランスミッター、およびレシーバーを含む、ラジオ周波数(RF)回路を使用することが可能である。また、いくつかのデバイスは、RF振動近接場磁気誘導を伴う、または、RF振動伝搬電磁場を伴う、非接触またはワイヤレス電力充電を提供する。また、いくつかのデバイスは、伝搬するRF電磁場および関連の回路を使用して、RF識別(RFID)、低周波(LF)識別、高周波(HF)識別、および超高周波(UHF)識別のために構成されている。
【0013】
したがって、本明細書で開示されているようなシステムにおいて、医薬品は、中央ファーマシーにおいて収集され得るか、または、医薬品がRFIDタグを有するコンテナの中にそこから収集される収集のポイントにおいて収集され得る。医薬品コンテナは、中規模サイズまたはより小さい医療施設におけるまたはその近くにおける分散した場所にて輸送され、そこで、それらは、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所(たとえば、保管ドロワー)の中に収集され、それは、また、コンテナを識別するためのRFID能力を有している。システムの全体を通してすべてのデバイスは、コンテナを識別するように構成されており、また、RFIDタグ付け能力および関連の能力を通してそれらの内容物を決定するように構成されている。医療専門家は、ドア・エンクロージャーを備えた1つもしくは複数の保管場所を有するモバイル・ユニットまたはカート、および、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所およびコンテナと通信するモバイル・ディスペンシング・マシンまたはコンピューターを運搬することが可能である。ユーザーは、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の中のコンテナから特定の患者へ医薬品を送達するための任意の望ましい情報を検索することが可能である。
【0014】
より小さいサイズの分散された医療施設における医薬品管理および送達のための現在の方法は、いくつかまたはすべての分配のポイントにおいて、紙ベースのシステムおよび安全でない保管のいずれかを伴い、または、高価な高容量の自動化されたシステムを伴う。本明細書で開示されているような実施形態は、モノリシックの従来の自動化されたディスペンシング・マシンまたは物理的なハードウェアを必要とすることなく、単一の測定のユニット(たとえば、安全なコンテナ)から任意の数のものへ拡張するシステムの中に、安全性、管理の連鎖、および完全なトランザクション制御を得ることによって、既存の方法を改善する。大型のマシンは、典型的に、小さい容量のアプリケーションと一般的に互換性のない事前決定された容量に保管および送達を制約する。
【0015】
これらのシステムおよび方法は、医療システムに関するすべての原産および使用のポイントにおいて、場所および在庫を提供することが可能であり、医療システムは、地理的に分散しており、高い、中間の、および低いストック・キーピング・ユニット(SKU)数の組み合わせを必要とするポイント・オブ・ケアを伴う。さらに、任意の使用のポイントにおけるSKUの数は、一般的に、ハードウェアおよび他のインフラストラクチャーの取り付けまたは取り外しなしに、必要に応じてスケールアップまたはスケールダウンされ得る。これは、システムのロジスティクスおよび分配特徴を通して実現される。
【0016】
いくつかの実施形態は、医薬品管理および連続的な在庫管理のためのスケーラブルな方法を含む複数の物理的エレメントおよびソフトウェアエレメントならびにワークフローを含む。
【0017】
図1は、いくつかの実施形態による、分散型の医薬品管理のためのシステム100を図示している。モバイル・ディスペンシング・マシン110は、メモリー20、プロセッサー12、および通信モジュール18を含む。メモリー20は、アプリケーション22および患者データ25を含む。患者データ25は、モバイル・ディスペンシング・マシン110から医薬品を受け取る患者に関連付けられる情報を含むことが可能である。また、モバイル・ディスペンシング・マシン110は、入力デバイス14(たとえば、マウス、キーボード、およびタッチスクリーン・ディスプレイなど)および出力デバイス16(たとえば、ディスプレイおよびスピーカーなど)を含む。いくつかの実施形態では、入力デバイス14および出力デバイス16は、少なくとも部分的に、スマート・マットを含むことが可能であり、スマート・マットは、患者に関連付けられたセンサーおよび他のデバイスからデータを収集するように構成されており、患者は、スマート・マットに極めて近接していることが可能であり、または、スマート・マットの表面の直ぐ上に設置され得る。したがって、モバイル・ディスペンシング・マシン110のユーザーは、入力デバイス14によって、コマンドおよびクエリーをモバイル・ディスペンシング・マシン110に入力することが可能であり、また、出力デバイス16によって、モバイル・ディスペンシング・マシン110からグラフィック情報および他の情報を受け取ることが可能である。
【0018】
同様に、集中型のファーマシー・サーバー130は、メモリー40、プロセッサー36、および通信モジュール38を含む。いくつかの実施形態では、集中型のファーマシー・サーバー130は、クラウド・ベースのアーキテクチャーの中に複数のサーバー130を含むことが可能である。メモリー40は、患者データ45を含むことが可能であり、患者データ45は、患者データ25と同じであるかまたは同様であることが可能である。患者データ45は、集中型のファーマシーから医薬品を受け取る患者に関連付けられた情報を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、患者データ45は、患者データ25、および、モバイル・ディスペンシング・マシン110に関連付けられていない他の患者についてのさらなる情報を含む。また、メモリー40は、医薬品データ47を含む。いくつかの実施形態では、医薬品データ47は、集中型のファーマシーの中のすべての医薬品の在庫リスト、および、それぞれに関連付けられた患者をさらに含むことが可能である。さらに、いくつかの実施形態では、集中型のファーマシー・サーバー130は、医薬品データベース160と連結され得り、医薬品データベース160は、集中型のファーマシー・サーバー130の外部にあることが可能である。
【0019】
モバイル・ディスペンシング・マシン110は、モバイル・ディスペンシング・マシン110の中の通信モジュール18、および、集中型のファーマシー・サーバー130の中の通信モジュール38を介して、ネットワーク150を通して、集中型のファーマシー・サーバー130と通信可能に連結され得る。ネットワーク150は、たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、およびインターネットのうちの任意の1つまたは複数を含むことが可能である。さらに、ネットワーク150は、それに限定されないが、以下のネットワーク・トポロジーのうちの任意の1つまたは複数を含むことが可能であり、そのネットワーク・トポロジーは、バス・ネットワーク、スター・ネットワーク、リング・ネットワーク、メッシュ・ネットワーク、スター・バス・ネットワーク、およびツリー型または階層型ネットワークなどを含む。通信モジュール18および38は、ネットワーク150と連結し、モバイル・ディスペンシング・マシン110と集中型のファーマシー・サーバー130との間で情報を交換するように構成され得る。いくつかの実施形態では、通信モジュール18および38は、ワイヤレス通信ハブとして構成され得る(たとえば、IEEE 802.11.xxプロトコル、IEEE 802.15.4プロトコル、NFCプロトコル、Bluetoothプロトコル、およびBLEプロトコルなどの下で)。アプリケーション22は、IOTベースのアプリケーションを含むことが可能であり、IOTベースのアプリケーションは、集中型のファーマシー・サーバー130にアクセスし、および、患者からの医療情報を要求し、検索し、提供し、または更新するように、インストラクションを有している。
【0020】
プロセッサー12または36のうちのいずれか1つは、メモリー20および/または40のうちのいずれか1つの中に記憶されているインストラクションを実行するように構成されている、埋め込まれたシステム・マイクロ・コントローラーおよびオペレーティング・システムを含むことが可能である。
【0021】
図2は、いくつかの実施形態による、医薬品ディスペンシング・ユニットの中で使用するためのコンテナ200を図示している。いくつかの実施形態では、コンテナ200は、医薬品の保管およびディスペンシングのために使用されるIOTキュービー(cubie)を含むことが可能である。
【0022】
コンテナ200は、本体部201の上に電気的に動作可能なロッキング蓋部202を含む。ラッチ209は、本体部201の上方に蓋部202を固定する。いくつかの実施形態では、ラッチ209は、電気的に動作させられ、遠隔からアクセスされ得る(たとえば、承認されたユーザーによって動作させられてアクセス可能である、モバイル・ディスペンシング・マシン110もしくは集中型のファーマシー・サーバー130、または、スマートフォン、タブレット、モバイルPC、およびウェブ・アプリケーションなどのうちのいずれか1つによって)。コンテナ200は、頑丈であり、さまざまなサイズおよび形状で作製され得る。コンテナ200は、プロセッサー212、メモリー220、ディスプレイ216、および通信モジュール218を含むことが可能である。また、コンテナ200は、固有の識別子(好ましくは、固有のシリアル番号と同じ)を備えた、タグ205、たとえば、RFIDタグ、リニア・バーコード、または2次元の2Dバーコード(たとえば、QR Codeなど)を含む。したがって、コンテナ200は、たとえば、BLEビーコン、UHF RFIDシステム、バーコード・スキャナー、およびQR Codeスキャナーなどを使用する外部システム(たとえば、モバイル・ディスペンシング・マシン110および/または集中型のファーマシー・サーバー130)によって、トラッキングおよび位置付けされ得る。
【0023】
プロセッサー212は、メモリー220の中に記憶されているインストラクションを実行し、少なくとも部分的に、本開示と一貫した方法の中のステップを実施するように構成され得る(たとえば、プロセッサー12および36、ならびに、メモリー20および40)。いくつかの実施形態では、ディスプレイ216は、ディスプレイ216の上の情報の電子的な調節または更新を可能にするEインクまたは他のディスプレイ技術を含むことが可能である。ディスプレイ216は、情報(たとえば、固有のシリアル番号、医薬品名称、有効期限、および、コンテナ200の中に保管されている医薬品の量など)を表示するためのプログラマブル・ラベルを含むことが可能である。電源207(たとえば、バッテリー、変圧器、および再充電可能なバッテリーなど)は、ディスプレイ216、プロセッサー212、メモリー220、および通信モジュール218に電力を提供する。電源207は、外部供給源から電力を転送するように構成されている回路を含むことが可能である。通信モジュール218は、なかでも、スターおよびメッシュGEN2 UHF RFID電力および通信を含む、ワイヤレス通信および電力のために構成され得る。電源207(たとえば、キャパシター、バッテリー、またはスーパー・キャパシター)は、電力を提供し、メモリー220は、プロセッサー212が電力管理アプリケーションを実施して電源207からの電力使用量を調整することを引き起こすためのインストラクションを含むことが可能である。
【0024】
コンテナ200は、成功したが承認されていない、その内容物にアクセスしようとする試みがタンパー・エビデントとなるように構築されている。このように、未承認の使用は、最後に承認されたユーザーまで追跡可能であり得る。その点に関して、メモリー220は、コンテナ200へのすべてのアクセス試行(成功したかまたは成功しなかったか)の履歴を伴うログ・ファイルを含むことが可能である。
【0025】
コンテナ200の管理は、モバイル・ディスペンシング・ユニット110および集中型のファーマシー・サーバー130からの標準的なフォワードおよびリバース・ロジスティック動作を通して、遠隔から実現され得る。コンテナ200は、計画ベースでまたは緊急ベースで、ポイント・オブ・ケア(たとえば、患者の部屋、またはベッドサイド)に送達され得る。さらに、医薬品は空になり、または、コンテナ200の中の標準以下のユニットは、必要に応じて、補充するために集中型のファーマシーに戻されるか、または、別のポイント・オブ・ケアに移動させられ得る。
【0026】
図3A図3Fは、スマート・ドロワーまたは他の保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300A、300B、300C、300D、300E、および300F(以降では、集合的に「ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300」と称される)の複数の実施形態を図示している。
【0027】
図3Aは、いくつかの実施形態による、医薬品ディスペンシング・ユニットの中で使用するための複数の保管コンテナ200を保管するための、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aを図示している。より一般的には、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aは、また、コンテナ200の中に囲まれていないさまざまなRFIDタグ付きのアイテム、たとえば、医薬品および器具のポーチ、たとえば、針およびシリンジなどを保管することが可能である。ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aは、蓋部302によってカバーされているエンクロージャー301と、承認されたユーザーからアンテナ310の中に受信される制御信号に基づいて、蓋部302によってエンクロージャー301をロックおよびアンロックするためのロッキング・ラッチ315とを含む。パワー入口部307は、交流(AC)もしくは直流(DC)電力入口部またはパワー・オーバー・イーサネット(POE)入口部を含むことが可能であり、その場合には、電力入口部307は、また、ネットワークまたはクラウド・アーキテクチャー(たとえば、集中型のファーマシー・サーバー130およびネットワーク150)を通して、リモート・デバイスとのイーサネット通信を受け入れるおよび提供するように構成され得る。アンテナ310は、RF回路を含み、RF信号を受信し、処理し、および送信することが可能である。いくつかの実施形態では、アンテナ310は、RFIDタグ識別子を含み、エンクロージャー301の内側に保管されている1つまたは複数のコンテナ200から情報を受信する。通信モジュール318は、アンテナ310と連動して、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aの囲まれているスペースに尋問し(たとえば、コンテナ200からのRFIDタグのためのスキャニング)、外部コンピューターに報告する。プロセッサー312は、アンテナ310を制御するように構成されており、また、アンテナ310の中に受信される情報を処理し、メモリー320の中に保管されているインストラクションを実行し、本開示と一貫した方法の中のステップを、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aが(少なくとも部分的に)実施することを引き起こすように構成されている。ロッキング・ラッチ315は、電子的に作動させられるラッチを含むことが可能である。したがって、通信モジュール318は、アンテナ310およびプロセッサー312と連動して、ロッキング・ラッチ315をリモートから作動させ、エンクロージャー301を開けるかまたはエンクロージャー301を蓋部302によってロックするように構成され得る。いくつかの実施形態では、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aは、するプロセッサー312、通信モジュール318、およびメモリー320を使用し、自動化された医薬品ディスペンシング・マシンとして動作することが可能である。いくつかの実施形態では、エンクロージャー301は、また、コンテナ200の隣に、異なるタイプのデバイス、たとえば、センサー(たとえば、温度センサー)、ビーコン、および認証デバイスなどを含むことが可能である。
【0028】
図3Bは、スマート・ドロワー/保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Bを図示している。ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Bは、2つのバージョンを含み、1つは、ストレージの一方の側に開く単一のドア・エンクロージャーを備えており、1つは、ストレージのいずれかの側に開く2つのドアを備えており、それは、正面の中央において閉じる。ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Bは、上記に詳細に説明されているように、アンテナ310、ロッキング・ラッチ315、および電力入口部307を含む。
【0029】
図3Cは、スマート・ドロワー/保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Cを図示している。ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Cは、電力入口部307、メモリー320、プロセッサー312、通信モジュール318、およびワイヤレス・アンテナ310を含む。ロッキング・ラッチ315は、医薬品を含有するドロワーを開く。また、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Cは、パネル316(たとえば、更新ディスプレイ216)を含む。いくつかの実施形態では、パネル316は、パネル316の上の情報の電子的な調節または更新を可能にするEインクまたは他のディスプレイ技術を含むことが可能である。パネル316は、プログラマブル・ラベルを含み、情報(たとえば、固有のシリアル番号、医薬品名称、有効期限、および、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Cの中に保管されている医薬品の量など)を表示することが可能である。ラッチ309は、監視された開放のために蓋部を固定している(たとえば、ラッチ209)。
【0030】
図3Dは、スマート・ドロワー/保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Dを図示している。ラッチ309は、エンクロージャーを備えた保管場所300Cに関連して上記に説明されているようなものである。
【0031】
図3Eは、スマート・ドロワー/保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Eを図示している。いくつかの実施形態では、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Eは、ドア・エンクロージャーを備えた複数の保管場所300Cのモジュール式のスタックである。
【0032】
図3Fは、スマート・ドロワー/保管場所の中で使用するための複数の保管コンテナを保管するための、1つまたは複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Fを図示している。したがって、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Fは、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Bの内側にドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Eを含む。
【0033】
図4は、ワイヤードまたはワイヤレスで電力および通信をコンテナ200に提供する、電子的に動作させられる制御ユニットまたは「マット400」を図示している。マット400は、いくつかの実施形態によれば、医薬品ディスペンシング・ユニットの中で使用され得る。マット400は、平面的な正方形の形状で示されているが、いくつかの実施形態では、それは、異なるフォームファクターおよびより複雑な表面形状を含むことが可能である(たとえば、3次元物体の上に置かれるように適合されている)。いくつかの実施形態では、マット400は、通信モジュール418(たとえば、通信モジュール18および38)を通して承認されたユーザー(たとえば、医療従事者)によってハンドリングされる、モバイル・ディスペンシング・マシン110、集中型のファーマシー・サーバー130、または任意のモバイル・デバイスのうちの任意の1つに通信可能に連結されているネットワーク・アプライアンスであることが可能である。通信モジュール418は、クラウド・アーキテクチャーの中の1つもしくは複数のサーバー(たとえば、集中型のファーマシー・サーバー130)、または、マット400の付近にあるローカル・コンピューターと、マット400が通信することを可能にすることができる。したがって、いくつかの実施形態では、マット400は、ローカル・アプリケーション・レベル・コンピューティング・デバイスと一体化され得る。コンテナ200の中の電子部品は、マット400の上に設置されているときに完全に機能的になるように構成され得る。プロセッサー412は、コンテナ200の中のプロセッサー212と通信し、データ、ステータス、およびコマンドを転送することが可能であり、蓋部202を動作させ(たとえば、蓋部202ならびにプロセッサー12および36を開けるおよび/またはロックする)、ディスプレイ216を変化させるか、調節するか、または更新することが可能である。いくつかの実施形態では、プロセッサー412は、メモリー420(たとえば、メモリー20および40)の中に記憶されているコマンドを実行し、本開示と一貫した方法の中のステップを少なくとも部分的に実施するように構成され得る。アイデンティティー管理ポート403は、ユーザー・アクセスがスマート・コンテナをワイヤレスで開けることを可能にする。
【0034】
いくつかの実施形態では、プロセッサー412は、IOTゲートウェイを含むことが可能である。したがって、マット400は、マット400と通信可能に連結されているセンサーおよび他のデバイスおよびアプライアンスのためのIOTゲートウェイとして動作することが可能である。その点に関して、マット400と通信するセンサーおよびデバイスは、「電源内蔵型の」デバイスを含むことが可能であり、「電源内蔵型の」デバイスは、マット400に極めて近接していることを必要とされなくてもよい(たとえば、温度センサー、認証デバイス、ビーコン、および、患者の部屋の中の他の周辺機器)。いくつかの実施形態では、プロセッサー412は、マット400がローカル処理を行うこと(たとえば、デバイスおよびアプライアンスに対して制御動作を実施すること、または、デバイスおよびアプライアンスによって提供されるデータから在庫動作を実施すること)、ならびに、マット400がサーバーまたはクラウドアプリケーション(たとえば、集中型のファーマシー・サーバー130)に通信することを可能にする。
【0035】
いくつかの実施形態では、マット400は、電力を提供するように構成されており、また、「エネルギー・ハーベスティング」デバイス(たとえば、コンテナ200)と通信するように構成されている。この効果のために、マット400は、非接触充電デバイス405を含み、コンテナ200の中の電源207に電力をワイヤレスで提供することが可能である。したがって、非接触充電デバイス405は、近接場RF振動磁場、伝搬する共振RF電磁場、または、光学的な充電デバイスを通して(たとえば、発光ダイオードまたはレーザーを通して)、誘導電力または共振電力を提供するように構成され得る。非接触充電デバイス405における充電戦略の選択肢は、充電されることとなる望ましいアプリケーションまたはデバイス、非接触充電デバイス405から利用可能なレンジおよび電力、ならびに、外部デバイスを充電することを望まれる電力にしたがって、変化することが可能である。
【0036】
マット400は、その表面の上または近くに、可変のフォームファクターを有するデバイスまたは「任意の表面」スマート・デバイスを受け入れるように構成され得る。マット400の上に設置されているデバイスは、非接触充電デバイス405から電力を受け取るように構成され得り、また、コンピューターまたは他のクラウド・ベースのデバイス(たとえば、スマートフォン、タブレット、およびモバイルコンピューターなど)と通信し、デバイス(たとえば、コンテナ200)を動作させるように構成され得る。マット400の上に設置され、マット400と相互作用することができる他のデバイスは、ディスプレイ・モジュール、センサー・モジュール、識別モジュール、サードパーティー・デバイス、および消費者デバイスなどを含むことが可能である。追加的に、マット400は、追加的なレンジを有する他の電源内蔵型のモバイル・デバイス(たとえば、BLEビーコン、センサー、および、さらには、スマートフォンなど)を受け入れてそれと相互作用することが可能である。その点に関して、マット400に通信可能に連結されてマット400と相互作用するデバイスまたはアプライアンスは、マット400の表面の上に直接的に設置されていなくてもよく、マット400とデバイスまたはアプライアンスとの間の複数の通信プロトコルのうちのいずれかのレンジの中にあることが可能である。また、通信モジュール418は、いくつかの用途において所望の通りに、ネットワーク(たとえば、ネットワーク150)、ローカル・コンピューター、および他のデバイスと通信するように構成され得る。
【0037】
マット400は、電力入口部407を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、電力入口部407は、交流(AC)もしくは直流(DC)電力入口部、または、パワー・オーバー・イーサネット(POE)入口部を含むことが可能であり、その場合には、電力入口部407は、また、ネットワークまたはクラウド・アーキテクチャー(たとえば、集中型のファーマシー・サーバー130およびネットワーク150)を通して、リモート・デバイスとのイーサネット通信を受信して提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、マット400は、センサー409を含み、センサー409は、マット表面の上に設置されているデバイスの物理的特性(たとえば、重量、サイズ、および形状)を決定するように構成されている。したがって、センサー409は、電気センサー、磁気センサー、光学センサー(たとえば、光検出器もしくはビデオカメラ)、または機械センサーを含むことが可能である。また、マット400は、アンテナ410を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、アンテナ410は、識別デバイスであり、識別デバイスは、RFIDアンテナ(たとえば、GEN2 RFIDリーダー/アンテナ)を含み、コンテナ200から識別データを読み取ることに加えて、RFID電力を提供することが可能である。いくつかの実施形態では、アンテナ410は、NFC識別リーダー、または、LFもしくはHF識別リーダーを含むことが可能である。アンテナ410は、複数の形態の通信を実施するように構成され得り、または、2つ以上のタイプのアンテナ(たとえば、Wi-FiおよびBluetoothなど)を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、マット400とその表面の上にまたはマット400に十分に近接して設置されている任意のアプライアンスまたはデバイスとの間の通信は、追加的に、識別信号、センサー・データ、在庫データ、メンテナンス・データ、および制御情報を含み、デバイスを動作させることが可能である(たとえば、蓋部、ドロワーを開閉する、および、ディスプレイを更新するなど)。
【0038】
いくつかの実施形態では、マット400は、センサー(たとえば、重量センサー)を含み、その表面の上に堆積されたデバイスの物理的特性(たとえば、コンテナ200の重量および/またはサイズ)を決定することが可能である。さらに、プロセッサー412は、デバイスの物理的特性を関連情報として処理するように構成され得り、関連情報は、メモリー420の中に記憶され得り、または、通信モジュール418を通して集中型のファーマシー・サーバーに送信され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、マット400は、マット400の上に直接的にまたは通信モジュール418のレンジの中に医療従事者によって(不注意にまたはそうではなく)設置されているデバイス、材料、および機器をトラッキングするように構成され得る。
【0039】
プロセッサー412、メモリー420、および通信モジュール418が、Gen 2 UHF RFIDオプションを組み込むときには、次いで、マット400は、マット400の上に設置されているRFIDタグ付きのアイテムのための任意の安全なエンクロージャーを開けてアクセスするように構成され得る(たとえば、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300A)。たとえば、いくつかの実施形態では、マット400は、安全なエンクロージャーの蓋部のためのラッチに給電して動作させることが可能である(たとえば、ラッチ315および蓋部302)。
【0040】
いくつかの実施形態では、マット400は、ローカル・アプリケーション・レベル・コンピューティング・デバイスと一体化され得る。さらに、いくつかの実施形態では、マット400は、HUBまたはゲートウェイ・デバイスとして例示化または構成され得り、HUBまたはゲートウェイ・デバイスは、スマート・デバイスがマット400と通信することを可能にし、随意的に、スマート・デバイスがマット400の上で給電されることを可能にする。たとえば、いくつかの実施形態では、マット400は、患者の部屋の内側から、または、患者のベッドに近接して、データを受信するように構成され得る。したがって、マットは、患者識別データ(たとえば、患者のベッドの隣に設置されているビーコンから)、および、患者に関連付けられる他の医療データ(体温を含む)(たとえば、患者の内側の温度センサーから)、室温、または心肺条件(たとえば、心拍数、および、呼吸中の空気体積など)を受信することが可能である。さらに他の実施形態において、マット400は、看護師または他の医療従事者がポータブル・コンピューター(たとえば、スマートフォン、タブレット、または任意の他のモバイル・コンピューター・デバイス)をマット400の表面の上に置くとすぐに、マット400に極めて近接している患者についての医薬品情報を提供および更新するように構成され得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、マット400は、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aの中の底部表面(たとえば、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aのフロア、図3Aを参照)を形成するように構成され得る。より一般的には、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aの任意の側部(蓋部302を含む)は、マット400として少なくとも部分的に構成され得る。したがって、マット400は、マット400およびドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aの中のアンテナ410および310をそれぞれ介して、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aと通信することが可能である。さらに、マット400は、エンクロージャー301の内側のコンテナ200および任意の他のデバイスと直接的に通信することが可能であり、在庫動作を実施し、または、受信されたデータに基づいて通信を警告することが可能である。たとえば、エンクロージャー301の内側のセンサーは、温度センサーであることが可能であり、温度センサーは、コンテナ200の内容物が、望ましくは、交換されるか、廃棄されるか、除去され得るということ、または、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300Aが異なる場所へ移動させられる必要がある可能性があるということを示す。
【0042】
図5は、いくつかの実施形態によるモバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500を図示している。モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、ホイールを有するカート501を含むことが可能であり、第1の患者の近位から第2の患者の近位へ医療専門家がモバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500を運搬することを可能にする。モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所501A(たとえば、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300のうちの任意の1つ)の中に保管されている複数のコンテナ200を含むことが可能である。追加的に、いくつかの実施形態では、医薬品ディスペンシング・ユニット500は、ディスプレイ516を含むコンピューター503と通信するマット400を含む。入力デバイス514(たとえば、キーボード、マウス、およびポインターなど)は、コンピューター503に連結され得り、ユーザーがコマンドを提供し、コンピューター503からのアクションを要求することができるようになっている。したがって、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500の特定の態様は、モバイル・ディスペンシング・マシン110に関して、上記に説明されているようになっていることが可能である。より具体的には、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、上記に説明されているモバイル・ディスペンシング・マシン110(図1を参照)の特徴および能力を含むことが可能である。モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、医薬品ディスペンシングのポイントに近接した場所(たとえば、患者のベッドサイドおよび手術室など)に輸送され得る。いくつかの実施形態では、複数のドア・エンクロージャーを備えた保管場所501Bは、特定の保管容量を実現するために、異なる平面図寸法の垂直方向のスタックの中に配置され得る(以降では、集合的に「ドア・エンクロージャーを備えた保管場所501」と称される)。したがって、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、ドア・エンクロージャーを備えた1つまたは2つの保管場所501Aおよび501Bから任意の数(たとえば、3つ、4つ、または、さらにそれ以上)へ都合よく増やすことが可能である。そのうえ、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、場所トラッキング能力(たとえば、ビーコン、リアルタイム場所システム(RTLS)、およびラジオ周波数識別(RFID)タグなど)を含むことが可能である。
【0043】
コンテナ200の中に保管されている医薬品は、集中型のファーマシー・サーバー130と通信するためにコンピューター503を使用して、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500を通して、医療従事者によって補充されるか、交換されるか、または空にされ得る。したがって、ユーザー(たとえば、医療従事者)は、集中型のファーマシー・サーバー130からインストラクションを受信し、1つまたは複数のコンテナ200の内容物を補充するか、交換するか、または空にすることが可能である。次いで、ユーザーは、1つまたは複数のコンテナ200またはドア・エンクロージャーを備えた保管場所501を集中型のファーマシーへ運搬することが可能であり、集中型のファーマシーにおいて、1つまたは複数のコンテナ200の内容物は、補充されるか、交換されるか、または空にされる。また、ユーザーは、集中型のファーマシー・サーバー130からのインストラクションにしたがって、1つまたは複数のコンテナ200を戻すか、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所501に導入するか、または、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所501から除去することが可能である。いくつかの実施形態では、ユーザーは、含有されているアイテムの量をユーザーの裁量で増加または減少させるために、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所501およびコンテナ200のうちの任意の1つにアクセスするための承認を有することが可能である。そのような構成では、回収されたアイテムのレジストリーおよびそれらの量が、コンピューター503のメモリーの中に記録され得り、また、集中型のファーマシー・サーバー130に送信され、患者データ45および医薬品データ47を更新することが可能である。いくつかの実施形態では、コンテナ200は、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500の中のプロセッサー(たとえば、プロセッサー412)と直接的にRFID連結を実施する。
【0044】
たとえば、ユーザーの関連付け(たとえば、アイデンティティー、承認のレベル、および、患者へのリンクなど)、コンテナ200のシリアル番号、または、コンテナ200の内側のアイテムの量および説明(メタデータ(たとえば、有効期限)を含む)などのような、さらなる情報が、モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500によって集中型のファーマシー・サーバー130からリモートで検索され得る。
【0045】
モバイル医薬品ディスペンシング・ユニット500は、たとえば、輸送の間に、集中型のファーマシーまでの距離にかかわらず、患者に送達される医薬品の物理的な安全性を確保する。したがって、コンテナ200の中に保管されているアイテムは、便利かつ安全に、地理的に距離の離れた使用ポイントに分配され、および、そこから戻される。使用ポイントにおいて、コンテナ200は受け入れられ、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所501の中に保管され得る。
【0046】
図6は、いくつかの実施形態による、分散型の医薬品ディスペンシングのための方法600の中のステップを伴うフローチャートを図示している。方法600の中のステップのうちの少なくともいくつかは、コンピューターのメモリーの中に記憶されているコマンドを実行するプロセッサーを有するコンピューターによって実施され得る(たとえば、モバイル・ディスペンシング・マシン110、集中型のファーマシー・サーバー130、マット400、プロセッサー12、36、212、312、または412、およびメモリー20、40、220、または420)。方法600の中のステップのうちの少なくともいくつかは、ドア・エンクロージャーを備えた1つまたは複数の保管場所を含む、モバイル医薬品ディスペンシング・デバイスによって実施され得り、それぞれのドア・エンクロージャーを備えた保管場所は、少なくとも1つまたは複数のコンテナを有しており、コンテナは、医薬品または任意の他のタグ付きのアイテムを含む(たとえば、医薬品ディスペンシング・デバイス500、コンテナ200、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所300A、およびマット400)。いくつかの実施形態では、方法600の中のステップは、モバイル・ディスペンシング・マシンによって、および、集中型のファーマシー・サーバーによって、部分的に実施され得り、それらは、ネットワーク(たとえば、通信モジュール18および38、ならびにネットワーク150)を通して、通信モジュールを介して互いに通信可能に連結されている。さらに、方法600の中に開示されているようなステップは、データベースの中のファイルを検索し、編集し、および/または保存することを含むことが可能であり、データベースは、コンピューター(たとえば、医薬品データベース160)の一部であるか、または、コンピューターに通信可能に連結されている。本開示と一貫した方法は、異なるシーケンスで実施される、方法600に図示されているステップのうちの少なくともいくつか(しかし、すべてとは限らない)を含むことが可能である。そのうえ、本開示と一貫した方法は、時間的に重複してまたはほとんど同時に実施される、方法600の中の少なくとも2つ以上のステップを含むことが可能である。
【0047】
ステップ602は、医薬品リクエストにしたがってディスペンシング・ユニットへのユーザー・アクセスを承認するステップを含む。いくつかの実施形態では、ステップ602は、集中型のファーマシー・サーバーによって、モバイル・ディスペンシング・マシンの中のドア・エンクロージャーを備えた保管場所にアクセスするようにユーザーを承認することを含む。
【0048】
ステップ604は、医薬品リクエストに関連付けられるディスペンシング・ユニットのドア・エンクロージャーを備えた保管場所をユーザーに示すことを含む。
【0049】
ステップ606は、医薬品リクエストの中に示されているドア・エンクロージャーを備えた保管場所の中の1つまたは複数の医薬品を備えたユーザーのためのリストを表示することを含む。
【0050】
ステップ608は、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所へのアクセスをユーザーに提供することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ608は、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の中の蓋部を開けるためにラッチをリモートから作動させることを含むことが可能である。
【0051】
ステップ610は、医薬品リクエストに関連付けられるドア・エンクロージャーを備えた保管場所の中の選択されたコンテナに関して、視覚的インジケーターをユーザーに提供することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ610は、選択されたコンテナの中の発光ダイオード(LED)を(たとえば、赤色で、緑色で、または青色で)点滅させることを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ステップ610は、選択されたコンテナの中のディスプレイを調節することを含むことが可能であり、それがユーザーの視覚的注意を引き付けるようになっている(たとえば、ディスプレイの上の点滅するサインなど)。いくつかの実施形態では、ステップ610は、音声インジケーター(たとえば、ビープ音およびブザー音など)をコンテナに提供すること、または、機械的なインジケーター(たとえば、振動モードなど)を提供することをさらに含むことが可能である。
【0052】
ステップ612は、少なくとも1つの保管コンテナへのアクセスをユーザーに提供することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ612は、ユーザーのために、選択されたコンテナをアンロックすることを含むことが可能である(たとえば、少なくとも1つの保管コンテナの中の蓋部のためのラッチをマットからワイヤレスで作動させることによって)。したがって、いくつかの実施形態では、ステップ612は、マットの表面の上に保管コンテナを受け入れることを含むことが可能であり、マットは、選択されたコンテナを認識ように構成されており、また、認識すると、選択されたコンテナの中の蓋部をアンロックするように構成されている。いくつかの実施形態では、ステップ612は、NFC、Bluetooth、またはBLEコマンドなどを、選択されたコンテナ(たとえば、マット400)の中のプロセッサーに送信し、コンテナ蓋部をアンロックするか、または、コンテナ蓋部の中のラッチを解放することを含む。
【0053】
ステップ614は、ユーザーによる医薬品回収または医薬品追加に基づいて、選択されたコンテナの中の医薬品内容物を決定することを含む。
【0054】
ステップ616は、少なくとも1つの保管コンテナに回収または追加された医薬品のうちの少なくともいくつかを備えた検証リストをユーザーのために表示することを含む。
【0055】
ステップ618は、ユーザーがトランザクションを検証したときに、少なくとも1つの保管コンテナをロックすることを含む。いくつかの実施形態では、ステップ618は、選択されたコンテナの中の蓋部のためのラッチをワイヤレスで作動させるように構成されているマット表面の上に、選択されたコンテナを受け入れることを含むことが可能である。
【0056】
ステップ620は、トランザクションに基づいて、リモート・サーバーの中の記録および医薬品在庫を更新することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ620は、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の内容物のスキャニング、および、その中に保管されているコンテナのそれぞれのスキャニング、ならびに、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の中のタグのシリアル番号を報告することを含むことが可能である。いくつかの実施形態では、ステップ620は、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所が最後にアンロックされてからの新しいおよび除去されたコンテナに関するシリアル番号を含む、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の内容物を更新することを含むことが可能である。このように、ドア・エンクロージャーを備えた保管場所の中に保管され得コンテナ200および任意の他のタグ付きのアイテムの場所が決定され得る。いくつかの実施形態では、ステップ620は、集中型のファーマシー・サーバーにアクセスし、モバイル・ディスペンシング・マシンの中のおよび集中型のファーマシー・サーバーの中のデータベースを更新することを含むことが可能である。
【0057】
図7は、いくつかの実施形態による、例示的なコンピューター・システム700を図示するブロック図であり、例示的なコンピューター・システム700によって、方法600に図示されている方法およびステップが実装され得る。特定の態様において、コンピューター・システム700は、別のエンティティーの中へ一体化された専用のサーバーの中で、または、複数のエンティティーを横切って分配された専用のサーバーの中のいずれかで、ハードウェアを使用して、または、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを使用して実装され得る。
【0058】
コンピューター・システム700は、情報を通信するためのバス708または他の通信メカニズムと、情報を処理するためのバス708と連結されているプロセッサー702とを含む。例として、コンピューター・システム700は、1つまたは複数のプロセッサー702によって実装され得る。プロセッサー702は、汎用マイクロプロセッサー、マイクロコントローラー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、コントローラー、ステート・マシン、ゲート・ロジック、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント、または、情報の計算または他の操作を実施することができる任意の他の適切なエンティティーであることが可能である。いくつかの実施形態では、プロセッサー702は、「プレーシング」ツールもしくはエンジン、または、「ルーティング」ツールもしくはエンジンとして構成されているモジュールおよび回路を含むことが可能であり、それぞれ、本明細書で開示されているように、デバイスを設置し、回路レイアウトの中のチャネルをルーティングする。
【0059】
コンピューター・システム700は、ハードウェアに加えて、問題のコンピューター・プログラムに関する実行環境を生成させるコードを含み、たとえば、プロセッサー・ファームウェア、プロトコル・スタック、データベース管理システム、オペレーティング・システム、または、含まれているメモリー704(たとえば、情報およびプロセッサー702によって実行されることとなるインストラクションを記憶するためにバス708に連結されている、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、フラッシュ・メモリー、リード・オンリー・メモリー(ROM)、プログラマブル・リード・オンリー・メモリー(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、レジスター、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD-ROM、DVD、または、任意の他の適切なストレージ・デバイスなど)の中に記憶されているそれらのうちの1つもしくは複数の組み合わせを構成するコードを含む。プロセッサー702およびメモリー704は、特殊用途の論理回路によって補足されるか、または、特殊用途の論理回路の中に組み込まれ得る。
【0060】
インストラクションは、メモリー704の中に記憶され得り、また、1つまたは複数のコンピューター・プログラム製品の中で実装され得り、すなわち、コンピューター・プログラム・インストラクションの1つまたは複数のモジュールの中で実装され得り、コンピューター・プログラム・インストラクションは、コンピューター・システム700による実行のために(または、コンピューター・システム700の動作を制御するために)コンピューター可読媒体の上にエンコードされており、また、それに限定されないが、コンピューター言語、たとえば、データ指向言語(たとえば、SQL、dBase)、システム言語(たとえば、C、Objective-C、C++、Assembly)、アーキテクチャー言語(たとえば、Java、.NET)、およびアプリケーション言語(たとえば、PHP、Ruby、Perl、Python)などを含む、当業者に周知の任意の方法にしたがってエンコードされている。また、インストラクションは、コンピューター言語、たとえば、配列言語、アスペクト指向言語、アッセンブリ言語、オーサリング言語、コマンド・ライン・インターフェース言語、コンパイル言語、並行言語、カーリー・ブラケット言語、データフロー言語、データ構造言語、宣言型言語、難解言語、拡張言語、第4世代言語、関数型言語、インタラクティブ・モード言語、インタプリタ言語、反復型言語、リスト・ベース言語、リトル・ランゲージ、論理型言語、機械語、マクロ言語、メタプログラミング言語、マルチパラダイム言語、数値解析、非英語ベース言語、オブジェクト指向クラスベース言語、オブジェクト指向プロトタイプベース言語、オフサイドルール言語、手続き型言語、リフレクション言語、ルールベース言語、スクリプト言語、スタックベース言語、同期型言語、シンタックスハンドリング言語、ビジュアル言語、ヴィルト言語、埋め込み言語、xmlベース言語などで実装され得る。また、メモリー704は、プロセッサー702によって実行されることとなるインストラクションの実行の間に一時変数または他の中間情報を記憶するために使用され得る。
【0061】
本明細書で議論されているようなコンピューター・プログラムは、必ずしも、ファイル・システムの中のファイルに対応しているとは限らない。プログラムは、問題のプログラムに特化されている単一のファイルの中に、または、複数の協働されたファイル(たとえば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、または、コードの一部分を記憶するファイル)の中に、他のプログラムまたはデータ(たとえば、マークアップ言語ドキュメントの中に保管されている1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部分の中に保管され得る。コンピューター・プログラムは、1つのコンピューターの上で、または、複数のコンピューター(それらは、1つのサイトに位置付けされているか、または、複数のサイトを横切って分配されており、通信ネットワークによって相互接続されている)の上で、実行されるように展開され得る。本明細書に説明されているプロセスおよびロジック・フローは、1つまたは複数のコンピューター・プログラムを実行する1つまたは複数のプログラマブル・プロセッサーによって実施され、入力データに基づいて演算することおよび出力を発生させることによって機能を果たす。
【0062】
コンピューター・システム700は、データ・ストレージ・デバイス706(たとえば、磁気ディスクまたは光ディスクなど)をさらに含み、それは、情報およびインストラクションを記憶するために、バス708に連結されている。
【0063】
コンピューター・システム700は、入力/出力モジュール710を介してさまざまなデバイスに連結されている。入力/出力モジュール710は、任意の入力/出力モジュールである。例示的な入力/出力モジュール710は、USBポートなどのようなデータ・ポートを含む。入力/出力モジュール710は、通信モジュール712に接続するように構成されている。例示的な通信モジュール712は、イーサネット・カードおよびモデムなどのような、ネットワーキング・インターフェース・カードを含む。特定の態様において、入力/出力モジュール710は、入力デバイス714および/または出力デバイス716などのような、複数のデバイスに接続するように構成されている。例示的な入力デバイス714は、キーボードおよびポインティング・デバイス、たとえば、マウスまたはトラックボールなどを含み、ユーザーは、それによってコンピューター・システム700に入力を提供することが可能である。同様に、ユーザーとの相互作用を提供するために、他の種類の入力デバイス714も使用され、それは、たとえば、触覚的入力デバイス、視覚的入力デバイス、音声入力デバイス、またはブレイン・コンピューター・インターフェース・デバイスなどである。たとえば、ユーザーに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、たとえば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、または触覚的フィードバックであることが可能である。また、ユーザーからの入力は、音声入力、スピーチ入力、触覚入力、または脳波入力を含む、任意の形態で受信され得る。例示的な出力デバイス716は、ユーザーに情報を表示するためのディスプレイ・デバイス、たとえば、LED(発光ダイオード)スクリーン、CRT(陰極線管)スクリーン、またはLCD(液晶ディスプレイ)スクリーンなどを含む。
【0064】
本明細書で開示されているような方法は、メモリー704の中に含有されている1つまたは複数のインストラクションの1つまたは複数のシーケンスをプロセッサー702が実行することに応答して、コンピューター・システム700によって実施され得る。そのようなインストラクションは、データ・ストレージ・デバイス706などのような別の機械可読媒体からメモリー704の中へ読み込まれ得る。メイン・メモリー704の中に含有されているインストラクションのシーケンスの実行は、本明細書で説明されているプロセス・ステップ(たとえば、方法600の中にあるようなもの)をプロセッサー702が実施することを引き起こす。また、マルチ・プロセッシング配置の中の1つまたは複数のプロセッサーは、メモリー704の中に含有されているインストラクションのシーケンスを実行するために用いられ得る。代替的な態様において、ハード・ワイヤード回路は、ソフトウェア・インストラクションの代わりにまたはソフトウェア・インストラクションと組み合わせて使用され、本開示のさまざまな態様を実装することが可能である。したがって、本開示の態様は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0065】
本明細書に説明されている主題のさまざまな態様は、コンピューティング・システムの中で実装され得り、コンピューティング・システムは、バック・エンド・コンポーネント(たとえば、データサーバーとして)を含み、または、コンピューティング・システムは、ミドルウェア・コンポーネント(たとえば、アプリケーション・サーバー)を含み、または、コンピューティング・システムは、フロント・エンド・コンポーネント(たとえば、グラフィカル・ユーザー・インターフェースまたはウェブ・ブラウザ(ユーザーは、それを通して、本明細書に説明されている主題の実装形態と相互作用することが可能である)を有するクライアント・コンピューター)を含み、または、1つもしくは複数のそのようなバック・エンド・コンポーネント、ミドルウェア・コンポーネント、またはフロント・エンド・コンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティング・システムの中で実装され得る。システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体のデジタル・データ通信(たとえば、通信ネットワーク)によって相互接続され得る。通信ネットワークは、たとえば、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、aローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、キャンパス・エリア・ネットワーク(CAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、ブロードバンド・ネットワーク(BBN)、およびインターネットなどのうちの任意の1つまたは複数を含むことが可能である。さらに、通信ネットワークは、それに限定されないが、たとえば、バス・ネットワーク、スター・ネットワーク、リング・ネットワーク、メッシュ・ネットワーク、スター・バス・ネットワーク、または、ツリー型もしくは階層型ネットワークなどを含む、ネットワーク・トポロジーのうちの任意の1つまたは複数を含むことが可能である。通信モジュールは、たとえば、モデムまたはイーサネット・カードであることが可能である。
【0066】
コンピューティング・システム700は、サーバーおよびパーソナル・コンピューター・デバイスを含む。パーソナル・コンピューティング・デバイスおよびサーバーは、一般的に、互いに遠隔にあり、典型的に、通信ネットワークを通して相互作用する。クライアントおよびサーバーの関係は、コンピューター・プログラムに起因して生じ、コンピューター・プログラムは、それぞれのコンピューターの上で走り、互いにクライアント-サーバー関係を有している。コンピューター・システム700は、たとえば、および、限定なしに、デスクトップ・コンピューター、ラップトップ・コンピューター、またはタブレット・コンピューターであることが可能である。また、コンピューター・システム700は、別のデバイスの中に、たとえば、および、限定なしに、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、モバイル・オーディオ・プレーヤー、a全地球測位システム(GPS)レシーバー、ビデオ・ゲーム・コンソール、および/またはテレビジョン・セット・トップ・ボックスの中に埋め込まれ得る。
【0067】
本明細書で使用されているような「機械可読ストレージ媒体」または「コンピューター可読媒体」という用語は、実行のためにインストラクションまたはデータをプロセッサー702に提供することに関与する任意の1つまたは複数の媒体を指す。そのような媒体は、それに限定されないが、不揮発性の媒体、揮発性の媒体、および伝送媒体を含む、多くの形態をとることが可能である。不揮発性の媒体は、たとえば、光ディスク、磁気ディスク、またはフラッシュ・メモリー、たとえば、データ・ストレージ・デバイス706などを含む。揮発性の媒体は、ダイナミック・メモリー、たとえば、メモリー704などを含む。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバー(バス708を含むワイヤーを含む)を含む。機械可読媒体の共通の形態は、たとえば、フロッピー・ディスク、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光学媒体、パンチ・カード、紙テープ、孔のパターンを備えた任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH(登録商標) EPROM、任意の他のメモリー・チップもしくはカートリッジ、または、コンピューターがそこから読むことができる任意の他の媒体を含む。機械可読ストレージ媒体は、機械可読ストレージ・デバイス、機械可読ストレージ基板、メモリー・デバイス、機械可読伝搬信号に影響を与える物質の組成、または、それらのうちの1つまたは複数の組み合わせであることが可能である。
【0068】
1つの態様では、方法は、動作、インストラクション、または機能であることが可能であり、また、その逆も同様である。1つの態様では、条項または請求項は、他の1つまたは複数の条項、1つまたは複数の語句、1つまたは複数の文章、1つまたは複数の句、1つまたは複数の段落、および/または、1つまたは複数の請求項の中に記載されている語句(たとえば、インストラクション、動作、機能、またはコンポーネント)のうちのいくつかまたはすべてを含むように補正され得る。
【0069】
ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を図示するために、さまざまな例示目的のブロック、モジュール、コンポーネント、方法、動作、インストラクション、およびアルゴリズムなどのような項目が、一般的に、それらの機能性の観点から説明されてきた。そのような機能性が、ハードウェア、ソフトウェア、または、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして実装されるかどうかということは、全体的なシステムに課される特定のアプリケーション制約および設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定のアプリケーションに関して、さまざまな方式で、説明されている機能性を実装することが可能である。
【0070】
本明細書で使用されているように、一連の項目に先行する「のうちの少なくとも1つ」という語句は(項目のいずれかを分離するために「および」または「または」などの語句を伴う)、リストのそれぞれの部材(たとえば、それぞれの項目)というよりもむしろ、全体としてリストを修飾する。「のうちの少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つの項目の選択を必要とするのではない。むしろ、その語句は、項目の任意の1つのうちの少なくとも1つ、および/または、項目の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、および/または、項目のそれぞれのうちの少なくとも1つを含む意味を可能にする。例として、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という語句は、Aのみ、Bのみ、もしくは、Cのみ;A、B、およびCの任意の組み合わせ;ならびに/または、A、B、およびCのそれぞれのうちの少なくとも1つをそれぞれ指す。
【0071】
「含む(include)」または「有する」などの語句が説明または特許請求の範囲の中で使用されている範囲において、そのような用語は、「含む(comprise)」が請求項の中の移行句として用いられるときに解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様の様式で包含的であるということを意図している。
【0072】
「例示的な」という句は、「例、場合、または図示としての役割を果たす」ということを意味するために本明細書で使用されている。「例示的な」のような本明細書で説明されている任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態よりも好適なまたは有利なものとして解釈されるべきであるとは限らない。ある態様、その態様、別の態様、いくつかの態様、1つまたは複数の態様、ある実装形態、その実装形態、別の実装形態、いくつかの実装形態、1つまたは複数の実装形態、ある実施形態、その実施形態、別の実施形態、いくつかの実施形態、1つまたは複数の実施形態、ある構成、その構成、別の構成、いくつかの構成、1つまたは複数の構成、主題の技術、その開示、本開示、および、それらの他の変化形などの用の語句は、便宜のためのものであり、そのような語句に関する開示が主題の技術に必須であるということ、または、そのような開示が主題の技術のすべての構成に該当するということを暗示しているのではない。そのような語句に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に該当することが可能である。そのような語句に関する開示は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある態様またはいくつかの態様などのような語句は、1つまたは複数の態様を指すことが可能であり、その逆もまた同様であり、これは、他の先述の語句に同様に該当する。
【0073】
単数形でエレメントを参照することは、特に記載されていない限り、「1つ、および、1つのみ」を意味するのではなく、むしろ、「1つまたは複数」を意味することを意図している。「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。下線および/またはイタリック体の見出しおよび小見出しは、単に便宜上のために使用されており、主題の技術を限定しているのではなく、主題の技術の説明の解釈に関連して参照されているのではない。第1および第2などのような関係語は、そのようなエンティティーまたはアクション同士の間の任意の実際のそのような関係または順序を必ずしも要求または暗示することなく、1つのエンティティーまたはアクションを別のものから区別するために使用され得る。当業者に知られているかまたは後に知られることとなる、本開示の全体を通して説明されているさまざまな構成のエレメントに対するすべての構造的なおよび機能的な均等物は、明示的に、参照により本明細書に組み込まれており、主題の技術によって包含されることを意図している。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が上記の説明の中に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に提供されたものであるということを意図していない。請求項の要素は、その要素が「のための手段(means for)」というフレーズを使用して明示的に記載されていない限り、または、方法請求項の場合には、その要素が「のためのステップ(step for)」というフレーズを使用して記載されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定の下で解釈されるべきではない。
【0074】
本明細書は多くの詳細を含有しているが、これらは、特許請求され得るものの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、主題の特定の実装形態の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において本明細書に説明されている特定の特徴は、また、単一の実施形態の中に組み合わせて実装され得る。逆に、単一の実施形態の文脈において説明されているさまざまな特徴は、また、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで複数の実施形態の中に実装され得る。そのうえ、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上記に説明されている可能性があり、さらに最初はそのように特許請求されている可能性があるが、特許請求されている組み合わせからの1つまたは複数の特徴は、いくつかのケースでは、組み合わせから切除され得り、特許請求されている組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションのバリエーションに向けられ得る。
【0075】
本明細書の主題は、特定の態様の観点から説明されてきたが、他の態様も、実装され得り、また、以下の特許請求の範囲の中にある。たとえば、動作は、特定の順序で図面の中に示されているが、これは、望ましい結果を実現するために、そのような動作が示されている特定の順序でまたはシーケンシャルな順序で実施されることを必要とするものとして、または、すべての図示されている動作が実施されることを必要とするものとして理解されるべきではない。特許請求の範囲の中に記載されているアクションは、異なる順序で実施され得り、依然として、望ましい結果を実現することが可能である。1つの例として、添付の図の中に示されているプロセスは、望ましい結果を実現するために、示されている特定の順序またはシーケンシャルな順序を、必ずしも必要とするとは限らない。特定の状況において、マルチタスクおよび並列処理は、有利である可能性がある。そのうえ、上記に説明されている態様の中のさまざまなシステム・コンポーネントの分離は、すべての態様においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明されているプログラム・コンポーネントおよびシステムが、一般的に、単一のソフトウェア製品の中に一緒に一体化され得るか、または、複数のソフトウェア製品の中へパッケージ化され得るということが理解されるべきである。
【0076】
タイトル、背景、図面の簡単な説明、要約、および図面は、これによって本開示の中へ組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の例示目的の例として提供される。それらが特許請求の範囲または意味を限定するために使用されることとはならないということを理解した上で、それは提出される。加えて、詳細な説明において、説明が例示目的の例を提供し、また、本開示を合理化する目的のために、さまざまな特徴がさまざまな実装形態の中で一緒にグループ化されるということを見ることができる。本開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの請求項の中に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映しているものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示されている構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。特許請求の範囲は、ここで、それぞれの請求項が別個に特許請求されている主題として独立した状態で、詳細な説明の中に組み込まれている。
【0077】
特許請求の範囲は、本明細書で説明されている態様に限定されることを意図しているのではなく、文言上の特許請求の範囲と一貫した全範囲を与えられるべきであり、すべての法的な均等物を包含するべきである。それにもかかわらず、請求項のいずれも、適用可能な特許法の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、それらがそのような方法で解釈されるべきでもない。



図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5
図6
図7