(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】屋根付属構造物に特に有用なアンカープラットフォームアセンブリ
(51)【国際特許分類】
E04D 13/00 20060101AFI20240422BHJP
E04D 13/18 20180101ALI20240422BHJP
H02S 20/23 20140101ALI20240422BHJP
【FI】
E04D13/00 K
E04D13/18 ETD
H02S20/23 B
(21)【出願番号】P 2021501000
(86)(22)【出願日】2019-07-24
(86)【国際出願番号】 US2019043264
(87)【国際公開番号】W WO2020023653
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】PCT/US2018/065465
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2019/018592
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523076782
【氏名又は名称】エルエヌ1 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ニル,ランス
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0000243(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102011116877(DE,A1)
【文献】実開昭55-002073(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0293417(US,A1)
【文献】実開平07-026450(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0233958(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2001/0009087(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102010051320(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 1/00- 3/40
E04D 13/00-15/07
H02S 20/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリであって、
略平面の第1の表面及び第2の表面、ベースプレートに結合され、その前記第
2の表面から外側に突出する細長いポストを有するアンカーベースプレートであって、前記ポストは、前記アンカーベースプレートに固定される第1の端部及び第2の自由端部、並びに前記アンカーベースプレートの前記第1の表面から前記ポストに延在する有底孔からなる少なくとも部分的にねじが切られる円筒形のブラインド孔を有し、前記アンカーベースプレートの前記第2の表面は、前記構造物が、前記ポストによって覆われる前記第2の表面の領域を除いて、前記第2の表面に対して略面一にあることを可能にするよう構成される、アンカーベースプレートと、
平行ねじを有する円筒形の機械的締結具を備える、前記ブラインド孔を介して前記アンカーベースプレートに物体を締着させるための手段と、を備え、
前記機械的締結具は、拡大ヘッドを有するボルトと、前記平行ねじを有するねじステムとを備え、
前記アンカーベースプレートは、前記ブラインド孔と合流するねじのない貫通孔を有し、前記ポストは、前記ねじのない貫通孔内部での受け入れのために構成され、寸法が決められるその第1の端部に隣接する小径ネック部分を有するアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項2】
前記アンカーベースプレートを構造物に締着させるための手段を更に含み、その前記第2の表面は、前記ポストによって覆われる前記第2の表面の前記領域を除いて、前記構造物に対して略面一にある、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項3】
前記アンカーベースプレートは矩形であり、前記ブラインド孔は前記アンカーベースプレートの略中央に配設され、前記アンカーベースプレートは、前記ブラインド孔から離間される複数の離間した補助貫通孔を有する、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項4】
前記アンカーベースプレートを前記構造物に締着させるための前記補助貫通孔の1つを通ってそれぞれが受け入れ可能な複数の機械的締結部材を含む、請求項3に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項5】
前記ポストは円筒形である、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項6】
前記ポストは少なくとも部分的に雄ねじである、請求項5に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項7】
前記アンカープラットフォームアセンブリを前記構造物に下から固定するための前記雄ねじポストに受け入れ可能なナットを更に含む、請求項6に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項8】
前記アンカーベースプレートはステンレス鋼からできている、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項9】
前記ポストは少なくとも部分的に雄ねじである、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項10】
前記アンカーベースプレートはステンレス鋼からできている、請求項9に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項11】
物体支持部材ベース壁部及び当該物体支持部材ベース壁部を通して形成される物体支持部材ベース壁部孔を有する物体支持部材であって、前記物体支持部材ベース壁部は、前記物体支持部材ベース壁部孔がねじブラインド孔と整列して、前記物体支持部材を前記アンカーベースプレートに締着させるように、ねじボルトが前記物体支持部材ベース壁部孔を通り且つ前記ねじブラインド孔に挿入されることを可能にするように、前記アンカーベースプレート上に位置決め可能である、物体支持部材を更に含む、
請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項12】
略平面の物体支持部材ベース壁部と、前記物体支持部材ベース壁部と共に、物体が挿入されてもよい開放端を有するチャネルを画成するそれぞれがその前記物体支持部材ベース壁部の対向する端部に接合される一対の直立して離間される物体支持部材側壁とを有する、物体用の細長いU字形の物体支持部材を更に含む、請求項1に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項13】
前記物体支持部材は、更に、
それぞれが前記物体支持部材ベース壁部の対向する端部に接合され、それぞれがそれを通って延在する物体支持部材側壁貫通孔を有する一対の物体支持部材側壁と、
支持スタンド平面ベースと、前記支持スタンド平面ベースに接合される支持スタンド直立管状本体部材とを備える支持スタンドであって、前記支持スタンド平面ベースは、前記アンカーベースプレートの前記ねじブラインド孔と整列可能な支持スタンド平面ベース貫通孔であって、前記支持スタンドの前記支持スタンド平面ベースを前記アンカーベースプレートに締着させるように前記ねじボルトが前記支持スタンド平面ベース貫通孔を通って前記ねじブラインド孔に挿入されることを可能にする前記支持スタンド平面ベースを通って形成される、支持スタンド平面ベース貫通孔を有し、前記支持スタンド直立管状本体部材は対向する支持スタンド直立管状本体部材側壁を有し、それぞれが前記対向する支持スタンド直立管状本体部材側壁の支持スタンド直立管状本体部材側壁貫通孔と整列する支持スタンド直立管状本体部材側壁貫通孔を有する、支持スタンドと、
前記支持スタンドの前記支持スタンド直立管状本体部材側壁貫通孔の少なくとも1つ及び前記物体支持部材側壁貫通孔の少なくとも1つを介して、前記物体支持部材を前記支持スタンドに機械的に締着させるための手段と、を含み、
前記支持スタンドは、その前記支持スタンド平面ベース貫通孔を介して前記アンカーベースプレートに、及び、前記ボルトを介して前記アンカーベースプレートの前記ねじブラインド孔に機械的に締着される、請求項11に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項14】
前記物体として避雷針を更に含み、前記避雷針は、前記雄ねじポスト上で螺合して受け入れ可能なナットが結合された下端を有する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項15】
物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリであって、
略平面の第1の表面及び第2の表面、ベースプレートに結合され、その前記第
2の表面から外側に突出する少なくとも部分的に雄ねじである細長いポストを有するアンカーベースプレートであって、前記ポストは、前記アンカーベースプレートに固定される第1の端部及び第2の自由端部、並びに前記アンカーベースプレートの前記第1の表面から前記ポストに延在する有底孔からなる少なくとも部分的にねじが切られる円筒形のブラインド孔を有し、前記アンカーベースプレートの前記第2の表面は、前記構造物が、前記ポストによって覆われる前記第2の表面の領域を除いて、前記第2の表面に対して略面一にあることを可能にするよう構成される、円筒状のアンカーベースプレートと、
平行ねじを有する円筒形の機械的締結具を備える、前記ブラインド孔を介して前記アンカーベースプレートに物体を締着させるための手段と、を備え、
接地ケーブル用のクランプを更に含み、前記クランプは前記雄ねじポスト上で螺合して受け入れ可能である、アンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項16】
前記ポストは
、少なくとも部分的にねじが切られるねじを
外側に画成している、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記アンカーベースプレートはフランジを備える、請求項
16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記フランジは略円形の平面フランジである、請求項
17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
貫通孔を有する多角形ナットは、その貫通孔が前記ベースプレートの前記ブラインド孔と軸方向に整列及び位置合わせされた状態で前記ベースプレートの上面に取り付けられる、請求項
18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記多角形ナットは六角形ナットである、請求項
19に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項21】
前記ポストの前記ねじは、開口上端と開口下端との間に広がる貫通孔を有する上部管状ネック部分を有し、前記開口下端は、雌ねじ孔を有する下部雄ねじシャフト部分と合流し、前記上部管状ネック部分及び前記下部雄ねじシャフト部分は共に前記ポスト及び前記ブラインド孔を画成する、請求項
16に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記上部管状ネック部分の前記貫通孔は少なくとも部分的にねじが切られている、請求項
21に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記ブラインド孔は長手方向に延在する軸を有し、前記アセンブリは、前記ブラインド孔の前記軸を中心としてアンカーを回転させるための手段を更に含む、請求項
21に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記回転させるための手段は、支持構造に前記アンカーを回転させるためのツールを収容するよう構成及び寸法決めされる前記上部管状ネック部分の前記開口上端に隣接し、その内部に形成されるポートを備える、請求項
23に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記ポートは、皿ねじスロットとして構成され、寸法決めされる、請求項
24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記ポートは、アレンキーポートとして構成され、寸法決めされる、請求項
24に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記機械的締結具は、拡大ヘッドを有するボルトと、前記平行ねじを有するねじステムとを備える、請求項
16に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記アンカーベースプレートを支持構造に締着させるための手段を更に含み、その底面は、前記ポストによって覆われる前記底面の領域を除いて、前記支持構造の少なくとも一部に対して略面一にある、請求項
16に記載のアセンブリ。
【請求項29】
物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリであって、
略平面の第1の表面及び第2の表面、ベースプレートに結合され、その前記第
2の表面から外側に突出する少なくとも部分的にねじが切られるねじを
外側に画成する細長いポストを有するアンカーベースプレートであって、前記ポストは、前記アンカーベースプレートに固定される第1の端部及び第2の自由端部、並びに前記アンカーベースプレートの前記第1の表面から前記ポストに延在する少なくとも部分的にねじが切られる円筒形のブラインド孔を有し、前記アンカーベースプレートの前記第2の表面は、前記構造物が、前記ポストによって覆われる前記第2の表面の領域を除いて、前記第2の表面に対して略面一にあることを可能にするよう構成される、アンカーベースプレートと、
平行ねじを有する円筒形の機械的締結具を備える、前記ブラインド孔を介して前記アンカーベースプレートに物体を締着させるための手段と、を備え、
前記物体として避雷針を更に含み、前記避雷針は下端を有し、
前記物体を締着させるための手段は、前記ブラインド孔内に螺合して受け入れ可能な前記下端に設けられ、
前記物体として機能する接地ケーブル用のクランプを更に含み、前記クランプは前記避雷針の前記下端に受け入れ可能である、アンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項30】
前記アンカーベースプレートはフランジを備える、請求項
29に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記フランジは略円形の平面フランジである、請求項
30に記載のアセンブリ。
【請求項32】
貫通孔を有する多角形ナットは、その貫通孔が前記ベースプレートの前記ブラインド孔と軸方向に整列及び位置合わせされた状態で前記ベースプレートの上面に取り付けられる、請求項
31に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記多角形ナットは六角形ナットである、請求項
32に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項34】
開口上端及び開口下端と共に貫通孔を有する細長い管状ネック部分を更に含み、
前記細長い管状ネック部分の前記開口下端は、
前記細長い管状ネック部分の
前記貫通孔が前記アンカーベースプレートの前記ブラインド孔と軸方向に整列及び位置合わせされた状態で前記アンカーベースプレートの前記上面に取り付けられる、請求項
33に記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記ネック部分の前記貫通孔は少なくとも部分的にねじが切られている、請求項
34に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記ブラインド孔は長手方向に延在する軸を有し、前記アセンブリは、前記ブラインド孔の前記軸を中心としてアンカーを回転させるための手段を更に含む、請求項
34に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記回転させるための手段は、支持構造に前記アンカーを回転させるためのツールを収容するよう構成及び寸法決めされる前記細長いネック部分の前記開口
上端に隣接し、その内部に形成されるポートを備える、請求項
36に記載のアセンブリ。
【請求項38】
少なくとも1つのポストは、直線縁部を有する少なくとも部分的にねじが切られる円筒形スタッドを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] この出願は、2018年9月24日米国出願の米国仮特許出願第62/702,486号の利益を主張し、2019年2月19日出願の米国PCT出願第PCT/US2019/018592号の一部継続であり、これは、更には、2017年12月22日出願の米国非仮特許出願第15/852,733号の継続である2018年12月13日出願の米国非仮特許出願第PCT/US2018/065465号の一部継続であり、そのそれぞれを引用して本明細書中に組み込む。
【0002】
[002] 屋根付属構造物を、例えば、欄干、ソーラーパネル、避雷針等の屋根並びに他の隆起、平坦、及び傾斜構造物、テラス、バルコニー等に固定及び取り付ける一方で、強力、堅牢、及び防水接続を提供するための建築業において特に有用な支持構造に物体を固定及び取り付けるためのアンカープラットフォームアセンブリ。
【背景技術】
【0003】
[003] 傾斜又は陸屋根、建物のテラス、ルーフデッキ等に取り付けられる屋根設備、付属構造物等を取り付け、防水するための様々な方法が周知されている。屋根業界において、特に水返しが組み込まれていない及び/又はシーラントのみに依存している場合、設備取り付けポイントにおける水の浸入により多くの問題が存在している。様々な被覆方法及びそれらの組み合わせが、アスファルト瓦、注入又はシート状プラスチック又はゴム膜等のようなかかる構造物上の水及び湿気バリアとして用いられている。現在、ソーラーパネル、衛星放送受信アンテナ、HVAC機器等のような、ますます重量のある屋根構造部が屋根に取り付けられている。
【0004】
[004] 特にルーフデッキ、バルコニー、テラス等には、ガラスの壁及び/又は欄干が、木製、ケーブル、金属製フェンスの場合に通常あることのような障害物が見えないよう取り付けられている。これらの概して重量のある構造物は、また、屋根構造物にも固定する必要がある。しかし、それらが生成する荷重と、通常はアンカーが屋根にボルトで固定されるそれらが取り付けられる方法のため、接着剤又はグルーがかかる水の浸透を防ぐ試みにおいて導管を封止するために多くの場合用いられる事実にもかかわらず、水が屋根を通って浸透するための「導管」が作成される。
【0005】
[005] 実際、時間の経過とともに、これらの重量構造物は、例えば、沈下、温度変化、及び/又は強風によって生じる通常の反復的な屋根の動き又は移動の結果として、用いられる接着剤又はグルーに亀裂を生じ、最終的に屋根の雨漏りを生じる。結果として、多くの設置業者にとって、かかる従来の固定及び取り付けシステムによって生じる水又は湿害に対する保証を提供したり、又は保険をかけたりすることは困難である。
【0006】
[006] 本発明は、極めて有利で且つ効果的な方法でかかる問題を回避する新規の固定及び取り付けシステムを提供することによって、この問題を克服しようとするものである。
【0007】
[007] 従って、本発明の目的は、多種多様な用途のため、特に、重負荷に適応することができる機器及び/又は屋根付属構造物を屋根等に固定するために使用可能な新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供し、機器及び/又は屋根付属構造物の取り付けポイントにおいて防水保護を提供することにある。
【0008】
[008] 本発明の更なる目的は、設計及び構造が比較的単純であり、設置が容易であり、作成が比較的安価である新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0009】
[009] 本発明の別の目的は、陸屋根及び傾斜屋根の両方、並びにルーフデッキ、屋外バルコニー、テラス等を含む、様々な屋根又は隆起構造物に用いることができるかかる新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0010】
[010] 発明の更に別の目的は、機器取り付け又は付属物ポイントにおいて防水接続を提供することにおいて従来技術のシステムよりも信頼性の高いかかる新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【0011】
[011] 本発明のより詳細な目的は、とりわけ、避雷針、アンテナ、ソーラーパネル、衛星放送受信アンテナ、安全レール、ガラス欄干、HVAC加熱空調設備、装飾彫刻、祭日用装飾品等を含む例えば屋根付属構造物等の構造物を支持するよう多数の多種多様な物体を固定及び取り付ける一方で、同時に、水密接続を提供するために普遍的に適応可能なかかる新規のアンカープラットフォームアセンブリを提供することにある。
【発明の概要】
【0012】
[012] ある一定の前述及び関連する目的は、略平面の第1の表面及び第2の表面、ベースプレートに結合され、その前記第1の表面から外側に突出する細長いポストを有するアンカーベースプレートであって、前記ポストは、前記アンカーベースプレートに固定される第1の端部及び第2の自由端部、並びに前記アンカーベースプレートの前記第1の表面から前記ポストに延在する少なくとも部分的にねじが切られる円筒形のブラインド孔を有し、前記アンカーベースプレートの前記第2の表面は、前記構造物が、前記ポストによって覆われる前記第2の表面の領域を除いて、前記第2の表面に対して略面一にあることを可能にするよう構成される、アンカーベースプレートと、平行ねじを有する円筒形の機械的締結具を備える、前記ブラインド孔を介して前記アンカーベースプレートに物体を締着させるための手段と、を含む、物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリの提供によって本発明に従って達成される。
【0013】
[013] 好ましくは、アセンブリは、前記アンカーベースプレートを構造物に締着させるための手段を更に含み、その前記第2の表面は、前記ポストによって覆われる前記第2の表面の領域を除いて、前記構造物に対して略面一にある。
【0014】
[014] 好ましい実施形態において、アンカーベースプレートは矩形であり、ブラインド孔はアンカーベースプレートの略中央に配設され、アンカーベースプレートは、ブラインド孔から離間され、アンカーベースプレートの周辺に略隣接して配設される複数の離間した補助貫通孔を有する。最も有利には、アセンブリは、アンカーベースプレートを構造物に締着させるための補助孔の1つを通ってそれぞれが受け入れ可能な複数の機械的締結部材と、物体をそれに固定するための中央に配設されるねじブラインド孔内に螺合して受け入れ可能な機械的締結具とを含む。好ましくは、複数の機械的締結部材はねじであり、中央に配設されるねじブラインド孔に受け入れ可能な機械的締結具部材はねじボルトである。
【0015】
[015] 最も望ましくは、ねじボルトは、拡大ヘッドと、前記平行ねじを有するねじステムとを有する。好ましい実施形態において、アンカーベースプレートポストは円筒形であり、その外面は平滑であるか、又は少なくとも部分的に雄ねじが切られている。後者の場合、アセンブリは、前記アンカープラットフォームアセンブリを構造物に下から固定するための前記雄ねじポスト上に受け入れ可能なナットを含むのが望ましい。特に好ましい実施形態において、アンカーベースプレートは、前記ブラインド孔と合流するねじのない貫通孔を有し、前記ポストは、前記ねじのない貫通孔内部での受け入れのために構成され、寸法が決められるその第1の端部に隣接する小径ネック部分を有する。
【0016】
[016] 好ましくは、アンカープラットフォームアセンブリはまた、ベース壁部孔が前記ねじブラインド孔と整列するように、前記アンカーベースプレート上に位置決め可能なベース壁部及びそれを通して形成される孔を有する物体支持部材も含む。有利には、アセンブリは、略平面のベース壁部、平面ベースを有する支持スタンド、及び平面ベースに接合される直立した管状本体部材を有する物体のための細長いU字形支持体を更に含み、平面ベースは、アンカーベースプレートのブラインド孔と整列可能にそれを通って形成される貫通孔を有し、管状本体部材は、それぞれが対向する側壁内の貫通孔と整列する貫通孔を有する対向する側壁を有する。アセンブリはまた、貫通孔がそれを通って延在する少なくとも1つのベース壁部を有する物体支持部材と、支持スタンドの側壁貫通孔及び物体支持スタンドの壁を介して物体支持部材を支持スタンドに機械的に締着させるための手段と、そのベース壁部の貫通孔及びアンカーベースプレートのねじブラインド孔を介して支持スタンドをアンカーベースプレートに機械的に締着させるための手段と、を含む。
【0017】
[017] 発明の別の実施形態において、アセンブリは、前記物体として避雷針を更に含み、前記避雷針は下端を有し、前記物体を締着させるための手段は、前記ブラインド孔内に螺合して受け入れ可能な前記下端に設けられる。有利には、拡大カラーが前記避雷針の前記下端の上の前記避雷針に設けられる。代替として、避雷針は、前記雄ねじポスト上で螺合して受け入れ可能なナットが結合された下端を有する。
【0018】
[018] 最も有利には、アンカーベースプレートは、それが傾斜屋根に取り付けられることを可能にするよう曲げられる。望ましくは、アンカーベースプレートは、前記ブラインド孔が延在する平面中央部分と、前記平面中央部分の両側に接合され、そこから延在する一対の下方に延在する翼とを有する。好ましくは、アセンブリは、接地ケーブル用のクランプを更に含み、前記クランプは前記雄ねじポスト上で螺合して受け入れ可能である。発明の更なる実施形態において、ポストは少なくとも部分的にねじが切られるねじを備え、アンカーベースプレートはフランジを備える。望ましくは、フランジは略円形の平面フランジである。最も望ましくは、貫通孔を有する多角形ナットは、その貫通孔が前記ベースプレートの前記ブラインド孔と軸方向に整列及び位置合わせされた状態で前記ベースプレートの上面に取り付けられる。最も有利には、多角形ナットは六角形ナットである。
【0019】
[019] 最も望ましくは、ねじは、開口上端及び開口下端と共に貫通孔を有する上部管状ネック部分を有し、その下開口端は、前記ポストの前記少なくとも部分的にねじが切られるブラインド孔を共に画成する下部雄ねじシャフト部分内部でねじ孔と合流する。好適には、前記ネック部分の貫通孔は少なくとも部分的にねじが切られている。
【0020】
[020] 更に好ましい実施形態において、ブラインド孔は長手方向に延在する軸を有し、前記アセンブリは、前記ブラインド孔の前記軸を中心としてアンカーを回転させるための手段を更に含む。回転させるための手段は、支持構造に前記アンカーを回転させるためのツールを収容するよう構成及び寸法決めされる前記ポスト又はねじ内の前記ブラインド孔の開口上端に隣接し、その内部に形成されるポートを備えるのが好ましい。ポートは、皿ねじスロット又はアレンキーポートとして構成され、寸法決めされる。
【0021】
[021] アセンブリは、前記物体として避雷針を含むのが好ましく、前記避雷針は下端を有し、前記物体を締着させるための手段は、前記ブラインド孔内に螺合して受け入れ可能な前記下端に設けられる。望ましくは、拡大カラーが前記避雷針の前記下端の上の前記避雷針に設けられる。有利には、接地ケーブル用のクランプであり、前記クランプはその前記拡大カラーの下の前記避雷針の前記下端に螺合して受け入れ可能である。代替として、接地ケーブル用のクランプは、前記物体として機能して設けられ、前記クランプは前記避雷針の前記下端又は雄ねじポストに受け入れ可能である。
【0022】
[022] ある一定の前述及び関連する目的はまた、略平面の第1の表面及び第2の表面、2つの円筒形ポストであって、それぞれが、前記2つのポストが前記アンカーベースプレート貫通孔と軸方向に整列及び位置合わせされ、前記アンカーベースプレートから外側に垂直に延在するように、その前記第1の端部が互いに固定され、前記ポストの少なくとも1つが前記アンカーベースプレート内の前記貫通孔内に延在する状態で、前記アンカーベースプレートに固定される第1の端部を有し、前記ポストはそれぞれ第2の自由端を有する、2つの円筒形ポストを有するアンカーベースプレートであって、前記アンカーベースプレートの前記第2の表面は、前記構造物が前記ポストによって覆われる前記第2の表面の領域を除いて、前記第2の表面に対して略面一にあることを可能にするよう構成される、アンカーベースプレートと、平行ねじを有する円筒形の機械的締結具を備える前記ポストのうちの少なくとも1つを介して前記アンカーベースプレートに物体を締着させるための手段と、を備える、物体を構造物に固定するためのアンカープラットフォームアセンブリにおいても達成される。好ましくは、前記ポストの少なくとも一方又は両方は雄ねじである。望ましくは、少なくとも1つのポストは、直線縁部を有する少なくとも部分的にねじが切られる円筒形スタッドを備える。有利には、前記ポストのうちの少なくとも1つは、その前記自由な第2の端部に開口して、その内部に形成される少なくとも部分的にねじが切られる円筒形ブラインド孔を有する。
【0023】
[023] 好ましくは、アセンブリは、物体を前記ポストのうちの少なくとも1つに締着させるための手段を更に含む。それは、前記雄ねじポストのうちの1つに受け入れられる貫通孔を有するソーラーパネル用のL字形支持体を含むのが望ましい。前記雄ねじポストに受け入れられるナットが、前記L字形支持体を前記アンカーベースプレートに対してクランプするよう設けられてもよい。有利には、前記ポストの両方は、その前記自由な第2の端部に開口して、その内部に形成される少なくとも部分的にねじが切られる円筒形ブラインド孔を有する。好ましい実施形態において、2つのポストは、異なる又は同じ直径を有する。
【0024】
[024] 有利には、アンカープレートは、接着剤のその内部への受け入れのためのその少なくとも片側に形成されるチャネルを有する。チャネルは、円形であるのが好ましく、前記アンカーベースプレート内の前記貫通孔の外側に間隔を空けて配置される。
【0025】
[025] 本発明の他の目的及び特徴は、発明の幾つかの実施形態を開示する添付図面に関連して検討する詳細な説明から明らかとなるであろう。図面は、図示する目的のためだけに用いられ、発明の制限を定義するものではないことは、言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、本発明を具現化するアンカープラットフォームアセンブリにおいて利用されるアンカーベースプレートの第1の実施形態の上面及び側面斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すアンカーベースプレートの底面及び側面斜視図である。
【
図3】
図3は、ルーフデッキに取り付けられ、それぞれが一対のガラス欄干を支持するU字形チャネル又はシューを有する複数の離間した細長いレールをそれに固定する複数の直列に配置される離間したアンカーベースプレートを用いる本発明を具現化するアンカープラットフォームアセンブリの第1の実施形態の断片的に図示する斜視図である。
【
図4a】
図4aは、
図3に示すU字形シュー及びルーフデッキに対して位置関係にあるアンカーベースプレートを含み、更に、屋根の水返し材料、締結具、及びそれらとともに用いられる接着剤を示すアンカープラットフォームアセンブリの分解断面図である。
【
図4b】
図4bは、レールの高さを調整するためのアンカーベースプレート及びその中央にある任意のシムプレートの平面図である。
【
図4c】
図4cは、
図4aにおいて、ルーフデッキに完全に取り付けられ、それによってガラスレールがそのU字形シューを介して屋根に固定されることを示すアンカープラットフォームアセンブリの断面図である。
【
図5a】
図5aは、
図4aに匹敵するが、縮小された幅のネック区間を有する雌ねじポストを有するアンカーベースプレートを示すアンカープラットフォームアセンブリの第2の実施形態の分解断面図である。
【
図5b】
図5bは、
図4cに匹敵するが、アンカーベースプレートの中央孔内に着座する減少した幅のネック区間を有する雌ねじポストの使用を示す完全に取り付けられた状態での発明の第2の実施形態の断面図である。
【
図6a】
図6aは、
図4a及び5aに示すものに匹敵するが、雄ねじポストを有するアンカーベースプレートを示すアンカープラットフォームアセンブリの第3の実施形態の分解断面図である。
【
図6b】
図6bは、
図4c及び5bのものに匹敵するが、ナット及びワッシャを介してルーフデッキの下からアンカーベースプレートをルーフデッキに固定する雄ねじポストを示す完全に取り付けられた状態のアンカープラットフォームアセンブリの第3の実施形態の断面図である。
【
図7a】
図7aは、
図6bと同様ではあるが、ガラス欄干とその支持シューを高くした位置で支持し、ルーフデッキの上に間隔を置いて配置され、アンカーベースプレートの中央孔からオフセットされているアクセサリユニットを示す断面図である。
【
図7b】
図7bは、それぞれアンカーベースプレート及びルーフデッキに対してオフセットされ、高くした配置で屋根付属構造物を支持するためのアンカープラットフォームアセンブリ付属ユニットの斜視図である。
【
図8a】
図8aは、本発明の第4の実施形態による組み合わせたフラッシュねじアンカー及び締結具アセンブリの側面図である。
【
図8b】
図8bは、
図8aに示すフラッシュねじアンカーアセンブリの一部断面の側面図である。
【
図8c】
図8cは、
図8a及び8bに示すフラッシュねじアンカーフランジアセンブリの平面図である。
【
図8d】
図8dは、
図8bと同様ではあるが、マイナスドライバーポートの任意の提供を示すフラッシュねじアンカーアセンブリの一部断面の側面図である。
【
図8e】
図8eは、
図8dに示すフラッシュねじアンカーフランジアセンブリの平面図である。
【
図8f】
図8fは、
図8bと同様ではあるが、アレンキーポートの任意の提供を示すフラッシュねじアンカーアセンブリの一部断面の側面図である。
【
図8g】
図8gは、
図8fに示すフラッシュねじアンカーフランジアセンブリの平面図である。
【
図8h】
図8hは、本発明の第5の実施形態による高くした六角ヘッドねじアンカー及び締結具アセンブリの側面図である。
【
図8i】
図8iは、
図8hに示す六角ヘッドねじアンカーアセンブリの一部断面の側面図である。
【
図8j】
図8jは、
図8hに示す六角ヘッドねじアンカーアセンブリの一部断面の平面図である。
【
図9a】
図9aは、
図6aに匹敵するが、避雷針及びケーブルを支持することを示し、それらと共に用いられる屋根水返し材料、締結具、及び接着剤の使用を更に示す本発明の第6の実施形態によるアンカープラットフォームアセンブリの分解断面図である。
【
図9b】
図9bは、
図9aに示し、完全に取り付けられた状態のアンカープラットフォームアセンブリの断面図である。
【
図10a】
図10aは、アンカーベースプレートが、
図9a及び9bに示すようにアンカーベースプレートの下ではなく上に延在するねじポストを有する上下反対の状態で位置決めされ、それらと共に用いられる屋根水返し材料、締結具、及び接着剤を更に示す、避雷針を支持するための本発明の第7の実施形態による分解断面図である。
【
図10b】
図10bは、完全に取り付けられた状態の
図10aに示すアンカープラットフォームアセンブリの断面図である。
【
図11】
図11は、避雷針を支持するための本発明の第8の実施形態を具現化するアンカープラットフォームアセンブリの分解断面図であり、ここでアンカーベースプレートは、避雷針が螺合して受け入れ可能であるねじブラインド孔を有するベースプレートの上に延在する上部ポストと、接地ケーブルがクランプされるねじブラインド孔を有する下部ポストとを有する雌ねじデュアル円筒形ポストに溶接される。
【
図12】
図12は、傾斜屋根の頂上の上に及びそれに沿って取り付けられる避雷針及びクランプされる接地ケーブルを支持するための本発明の第9の実施形態を具現化するアンカープラットフォームアセンブリの分解断面図である。
【
図13】
図13は、
図8a~8cに示す種類の本発明の第10の実施形態を具現化し、避雷針及び接地ケーブルを屋根の頂部に支持するフラッシュねじアンカーアセンブリの分解断面図である。
【
図14】
図14は、
図13と同様ではあるが、アンカーのねじブラインド孔内に受け入れ可能なねじボルトを介して屋根の上に及びそれに沿って取り付けられるクランプによって支持されるある長さの接地ケーブルを支持するために用いられる小型フラッシュアンカーを代わりに示す分解断面図である。
【
図15】
図15は、避雷針を屋根の頂部に支持することを示す、本発明の第11の実施形態を具現化する
図8h~8jに示す種類の高くした六角ヘッドねじアンカーアセンブリの分解断面図である。
【
図16】
図16は、
図15と同様ではあるが、アンカーのねじブラインド孔内に受け入れ可能なねじボルトを介して、屋根の頂部に沿ってクランプによって支持されるある長さの接地ケーブルを支持するために用いられる
図8h~8jに示す高くした六角ヘッドねじアンカーを代わりに示す分解断面図である。
【
図17a】
図17aは、本発明の第12の実施形態による、雄ねじ円筒形上部及び雄ねじ円筒形下部ポストを有し、後者が上部ポストよりも小さい直径を有するデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図17b】
図17bは、
図17aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの平面図である。
【
図17c】
図17cは、
図17aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの底面図である。
【
図18a】
図18aは、本発明の第13の実施形態による、アレンキーポートを有する雄ねじ円筒形上部ポストと、雄ねじ円筒形下部ポストとを有し、その後者が上部ポストよりも小さい直径を有するデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図18b】
図18bは、
図18aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの平面図である。
【
図18c】
図18cは、
図18aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの底面図である。
【
図19a】
図19aは、本発明の第14の実施形態による、ねじブラインド孔を有する雄ねじ円筒形上部ポストと、雄ねじ円筒形下部ポストとを有し、その後者が上部ポストよりも小さい直径を有するデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図19b】
図19bは、
図19aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの平面図である。
【
図19c】
図19cは、
図19aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの底面図である。
【
図20a】
図20aは、本発明の第15の実施形態による、ブラインド孔を有する雄ねじ円筒形上部ポストと、ブラインド孔を有する雄ねじ円筒形下部ポストとを有し、その両方が同じ直径を有するデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図20b】
図20bは、
図20aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの平面図である。
【
図20c】
図20cは、
図20aに示すデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの底面図である。
【
図21a】
図21aは、
図19aのデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリと、屋根にL字形ソーラーパネルブラケットを支持するための
図8dのフラッシュマウントねじアンカーとの両方を利用するアンカーベースプレートアセンブリの一部断面の分解側面図である。
【
図21b】
図21bは、完全に取り付けられた状態の
図21aに示すアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図22a】
図22aは、
図20aのデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリを利用して、避雷針を屋根の上のその雄ねじ円筒形上部ポストに、且つ、接地ケーブルを屋根の下の雄ねじ円筒形下部ポストに固定するデュアルポストアンカーベースプレートアセンブリの分解側面図であり、ここで両ポストは雌ねじ内側ブラインド孔を有する。
【
図22b】
図22bは、完全に取り付けられた状態の
図22aに示すアンカーベースプレートアセンブリの側面図である。
【
図23】
図23は、避雷針及び接地ケーブルを支持するための本発明の第16の実施形態を採用するアンカープラットフォームアセンブリの分解断面図であり、ここでアンカーベースプレートは、避雷針が螺合して受け入れ可能であるベースプレートの上に延在する上部ポストと、接地ケーブルがクランプされるベースプレートの下に延在する下部ポストとを有する雄ねじデュアル円筒形ポストに溶接される。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[075] ここで、図面、特にその
図1~
図7bに詳細に目を向けると、その中で図示されているのは、物体を支持構造に固定するための、特に多くの異なる使用分野に普遍的に適応可能な多種多様なアンカー用途を目的とする出願人の前述の米国特許出願第15/852,733号及び出願第PCT/US2019/018592号に更に具体的に説明し、図示するような、本発明を具現化する新規のアンカープラットフォームアセンブリである。
【0028】
[076] その
図1~
図4cは、一般に参照番号10で設計され、屋根付属構造物を屋根並びにテラス、バルコニー、階段等のような他の隆起、平坦、及び/又は傾斜した構造物に固定するために特に設計された新規のアンカープラットフォームアセンブリを備える本発明の第1の実施形態を示している。アンカープラットフォームアセンブリの主要コンポーネントは、一般に参照番号11で示すアンカーベースプレートであり、これは、ステンレス鋼でできているのが好ましく(しかし、アルミニウム、青銅等のような他の金属でできていてもよい)、正方形又は矩形であるのが好ましく、頂面12及び底面13を有している。アンカーベースプレート11は、雌ねじが切られた中央貫通孔14と、中央孔14から径方向外側に位置決めされ、概してベースプレート11の周辺に隣接する6つの離間された周辺貫通孔15とを有する。この実施形態において、アンカーベースプレート11はまた、頂部開口端18及び閉鎖底部19(
図2)を有する軸方向に延在し、雌ねじが切られた孔17(
図4bを参照)を有する好ましくは円筒形のロッド即ちポスト16も含み、これは、その孔17の頂部開口端18が中央貫通孔14の底部開口端と当接し、位置合わせされるように、アンカーベースプレート11に溶接を介して好ましくは固定される(
図4bを参照)。
【0029】
[077]
図3に示すように、アンカープラットフォームアセンブリ10のアンカーベースプレート11は、通常、機械的締着要素20を介して、好ましくは釘、ボルト、又はラグねじの形態で、一般に21で示すルーフデッキ等の屋根構造物に取り付けられ、その円筒形のポスト16がルーフデッキ21を通って延在し、その閉鎖端部19がルーフデッキの下方に突出している。雌ねじが切られ、位置合わせされる孔14及び17は、ルーフデッキ21に取り付けられる物体のためのアンカーポイントとして機能する。この場合、物体は、細長いU字形の金属チャネル又はシュー24内部に固定される下端を有するガラスパネル22を有する種類のガラス欄干である。
図3は、2つのガラスパネル22及び2つのシュー24が少なくとも部分的に取り付けられる、3つの直列に配置され、離間されたアンカーベースプレート11を具体的に示している。使用中、かかるガラス欄干は長さ数百フィートであってもよい。正しく理解できるように、各ガラス欄干22の長さに応じて、
図3に示すように、ガラスレール22毎に2つ以上のアンカーベースプレート11が必要とされてもよい。
【0030】
[078]
図4a及び
図4cにおいて最も良好に見られるように、細長いU字形シュー24は、複数の離間された貫通孔25(そのうちの1つのみを示す)を有するベース壁部23を有している。以下でより詳細に検討するように、ねじボルト26、及びワッシャ27等の、平行ねじを有する円筒形の機械的締結具が用いられ、そのボルト26は、U字形シュー24の貫通孔25を介して受け入れられ、アンカーベースプレート11の雌ねじ中央孔14及び円筒形ポスト即ちロッド16(
図4c)の雌ねじブラインド孔17内部に受け入れられて、これらをルーフデッキ21に固定する。閉鎖底部19を有する円筒形ポスト16は、2つの目的:(1)屋根に取り付けられる物体のための比較的頑丈で剛性の固定支持ポイントを提供し、(2)ブラインド孔17及び閉鎖される円筒形ロッド16の下端19の結果として、中央孔14を介してルーフデッキ21内及びその下に水が浸入することを防ぐ目的を果たす。
【0031】
[079]
図4bは、その中央貫通孔29が円筒形ポスト16の内側ブラインド孔17の真上にあり、それと位置合わせされるようにアンカーベースプレート11の上に取り付けられる、中央貫通孔29を有する正方形シムプレート28の使用を示している。シムプレート28は、シュー24の高さを調整して、隣接するシュー24と、ルーフデッキ21等の高さの変動によりそれらが支持するガラス欄干(単数又は複数)22との適切な位置合わせを確実にするために用いられる。追加のシムプレート28は、無論、必要に応じて、適切な高さの位置合わせを達成するために用いることができる。
【0032】
[080]
図4a及び
図4cに示すように、U字形チャネル又はシュー24の中央貫通孔25は、ボルト26のボルト頭部が、ガラス欄干22の底縁部に当接し、場合によっては亀裂又は損傷を与えないように、U字形シュー24の下部ベース壁部23の頂面30の下に配設されるように、ボルト26のボルト頭部及びワッシャ27をステップ上に受け入れ、支持するよう寸法決めされ、構成されるステップを含む。
【0033】
[081]
図4a及び
図4cはそれぞれ、ガラス欄干をルーフデッキ又はテラス等に取り付けるための好ましい水返し材料、定着具、及び接着剤等を含む、アンカープラットフォームアセンブリ10の分解断面図及び完全に取り付けられた断面図を示している。
図4aに示すように、アンカーベースプレート11は、業界において標準又は従来のように、木材、金属、又は複合構造であってもよいルーフデッキ21の上に位置決めされる。アンカーベースプレート11の円筒形ポスト16は、ルーフデッキ21内の貫通孔31と、好ましくはネオプレンでできており、好ましくはアンカーベースプレート11とルーフデッキ21との間に介在される従来のゴム製屋根膜32の貫通孔33とを通って挿入されることを意図している。同様に、これも好ましくはネオプレンでできている従来のゴム製屋根膜34は、任意のシムプレート28とアンカーベースプレート11の頂面12との間に位置決めされるのが好ましく、それもまた、ボルト26が膜34を通過することを可能にするよう中央孔36を備えている。加えて、シーラント、セメント、コーキング、又は接着剤層38が示され、これらは通常、アンカーベースプレート11の底面13に塗布されてそれを屋根膜32に接着結合及び封止している。
【0034】
[082]
図4cにも示すように、接着剤、コーキング、セメント、又はグルー40(及び/又は任意選択的にクリップ)もまた、U字形金属チャネル24内部に受け入れられるガラス欄干22の下端を取り囲むように、U字形チャネル24の内面に塗布される。そこにも示すように、アンカーベースプレート膜34は、その端部が屋根膜32に対して封止された状態でアンカーベースプレート11全体にわたって延在し、それによってねじ孔及びアンカーベースプレート11の残りの部分を封止している。正しく理解できるように、これらの水返し材料及び接着剤は、アセンブリを防水し、屋根を雨漏りから保護する役割を果たす。
【0035】
[083] 前述のように、これは、屋根への物体の取り付け点、この場合、ボルト26及びボルト26が受け入れられるブラインドねじ孔17を介してアンカーベースプレート円筒形ポスト16へのガラス欄干シュー24の取り付け点を指す点において特に重要である。孔17はブラインド孔又は穴であり、円筒形ポスト16の底部19端部が閉じているので、ガラスパネル22とU字形チャネル24との間に浸入し、円筒形ポスト16の孔17に入ると想定できる任意の水の可能性のある経路は、ルーフデッキ21に浸入することを完全に遮断される。
【0036】
[084]
図5a及び
図5bは、アンカーベースプレートアセンブリ10’の第2の実施形態を示し、同様の方法で、アンカープラットフォームアセンブリ10’のこの第2の実施形態の分解断面図及び完全に取り付けられた断面図をそれぞれ示している。
【0037】
[085] この第2の実施形態に示す構成要素は、円筒形ポスト16’が狭いネック部分35を備え、ベースプレート11’がねじのない中央孔14’を備えていることを除いて、
図4a及び4cに示すものと同じであるが、両方ともそれ以外の点では、前の実施形態に示したベースプレート11’及び円筒形ポスト16と同一である。
図4a及び4cにおいて、円筒形ポスト16の上端18は、通常、アンカーベースプレート11’の底面13に溶接される。しかし、
図5a及び5bにおいて、狭いネック区間35は、アンカーベースプレート11’のねじのない中央孔14’内部に受け入れられるよう意図されており、この構造の結果として、より堅固でより強固な結合が作られる。より強固な結合は、それぞれの中央孔14’及び雌ねじ孔17’が、中央孔14に受け入れられるポスト16’の縮小したネック区間35によって適切な軸方向整列に保持されながら、アンカープレート11’及びポスト16’が共に溶接される場合、狭いネック部分がねじのない中央孔14内に延在するという事実に起因する。
【0038】
[086]
図6a及び
図6bは、アンカーベースプレートアセンブリ10’’の第3の実施形態を示し、同様の方法で、この第3のアンカープラットフォームアセンブリ実施形態の分解断面図及び完全に取り付けられた断面図をそれぞれ示している。この第3の実施形態に示す構成要素は、円筒形ポスト16’’の下部37が雄ねじであることを除いて
図5a及び5bに示すものと同じであるが、それ以外の点では、円筒形ポスト16’と同一である。この実施形態において、ナット39及びワッシャ41は、
図6bに示す完全に組み立てられた状態で、ナット39及びワッシャ41が、金属製ルーフデッキ21’の下面に対して締着されて、より強力な取り付け点を提供する一方で、同時に、ブラインド孔17’及び円筒形ポスト16’’の閉端19を介する取り付け点における屋根の雨漏りを防止するように、円筒形ポスト16’’の雄ねじ面37にねじ込まれる。
【0039】
[087]
図7a及び
図7bは、本明細書中に示す様々なアンカープレートアセンブリのための新規の付属品支持スタンド42を示しており、これにより、ユーザがアンカーベースプレートの上に立てて間隔を空けた状態で物体を支持することを可能にしている。好ましくは金属製の方形又は矩形の平面ベース44と、溶接によって一端が平面ベース44に接合される4つの側壁43からなる直立した好ましくは金属製の方形管状本体部材とを備える付属品支持スタンド42。水抜き孔45は、そこから水を排出することができるよう1つの側壁43のベースに設けられている。ベース44は、円筒形ポスト16’’の雌ねじ孔17’と整列可能な中央孔49(
図7b)を有し、ボルト26のねじステムは、雌ねじ孔17’内部に螺合して受け入れられて、支持スタンド42をアンカーベースプレート11’’に固定する。水平に整列した孔46の少なくとも1つのセットは、直立管状本体の対向する側壁43に形成され、それを通って、ねじボルト47が取り付けられて、
図7bに最も良好に示すように、支持スタンド42の側壁43の1つに物体を固定している。この場合、U字形チャネル24’は、
図1~
図6の実施形態に示すように、そのベース壁23’ではなく、その側壁の1つに凹んだ貫通孔25’を備えている。ボルト47は、そのボルトヘッドがチャネル貫通孔25’のステップに対して保持されることにより凹んだ貫通孔25’内に、且つ、追加のナット48及びワッシャ48によってその反対側の端部(即ち、側壁孔46を通って延在するそのねじシャフトの自由端)において、U字形チャネル24’をアンカーベースプレート11’’及び屋根部材21’に対して立てて高い位置に固定し、アンカーベースプレート11’’の中央ブラインド孔に対してオフセットするよう保持される。
【0040】
[088] ここで特に目を向けると、
図8a~
図8jは、出願人の先に出願した部分継続PCT出願第PCT/US2019/018592号に示し、説明したような、本発明による新規のねじアンカー及び締結具アセンブリ(以下、概して「ねじアンカー」又は「ねじアンカーアセンブリ」と称する)の幾つかの実施形態を示している。
図8a~8cに示すように、アンカーアセンブリ110は、フラッシュねじアンカーであり、無数の用途のために建築業において特に有用である。フラッシュねじアンカーアセンブリ110は、上面112、対向する下面113、及びそれを通って延在する任意選択的の雌ねじ中央開口114を有する好ましくは平面のベースプレート、フランジ、又はワッシャ111を備える。加えて、ねじアンカーアセンブリ110はまた、アンカーベースプレート111に固定され、ベースプレート111の下面113から下向きに延在するねじ又はラグねじ116の形態であるのが好ましい雄ねじポストも含んでいる。
図8bに最良に示すように、ねじ116の上部シャフトは、ベースプレート111の中央開口部114と一体化し、軸方向に整列する軸方向に延在する雌ねじ中央孔117を含む。孔117は、ねじ116の雄ねじ上部シャフトの外径よりも小さい直径を有する。
【0041】
[089] ねじ116内の孔117は、フランジ又はベースプレート111内の孔114によって画成される開口上端と、ねじ116のシャフト内の閉鎖下端119とを有するブラインド孔である。ねじ116及びベースプレート111が一体的に接合されて、一体に組み合わされたアンカー及び締結具アセンブリ又はコンポーネントを形成することも好ましい。ねじ116は、溶接、圧入接続を介して、又はねじ116及びベースプレート111が強固及び堅固に共に締着されて強力で堅牢なアンカーを提供することを保証する任意の他の締結手段によって、ベースプレート111に固定することができる。
【0042】
[090] 本明細書中に説明するこの実施形態及び他の実施形態のための本発明のねじアンカーの設置及び使用に関連して以下に示し、検討するように、
図4a、
図4c、
図5a、
図5b、
図6a、
図6b、及び
図7aに示すようなワッシャ27と共に拡大ヘッド及びねじシャフトを有する通常はボルト26の形態の締結具は、物体又はその一部若しくはそれに関連する付属構造物(後者に関しては、例えば、屋根欄干用のガラスパネル22を支持するために用いられるU字形シュー24を参照)が、アンカーベースプレート111の上面112に対して堅固に固着させて保持されるように、物体をアンカーに保持し、堅固に固定するよう孔117に螺合して受け入れ可能である。これは、ボルト26のねじシャフトが、ねじアンカー110のブラインド孔117にねじ込まれ、物体をねじアンカーに堅固に固定するよう締着される前に螺送する貫通孔25をその物体、部品、又は付属構造物内に設けることによって達成されるのが好ましい。
【0043】
[091]
図8d及び
図8eは、
図8a~
図8cに示すフラッシュアンカー実施形態の変形例を示し、ここで凹部の付いた皿ねじスロット又はポート143が、その中央孔114の両側のベースプレート111内に形成され、その中央孔117の両側においてラグねじフラッシュアンカー110の上部の外側が平滑な拡大ヘッド部分144内で下に延在して、マイナスドライバー又は他のツール(図示せず)を前記スロット143に挿入して、ねじ116の雄ねじシャフトの回転を容易にし、アンカー110を意図する支持構造に螺入するか、又は、例えば、建物の支持構造内で再位置決めする必要がある場合、それをそこから螺送して取り外すことのどちらか一方を可能にする。
【0044】
[092]
図8f及び
図8gは、
図8a~
図8cに示すねじアンカーアセンブリの別の変形例を示し、ここでマイナスドライバーポート143を用いる代わりに、アレンキーポート145が設けられている。より詳細には、皿頭空間146は、アンカーベースプレート111内のブラインド孔117の上端の上、及び、ワッシャ111の上面112から、ベースプレート111及びヘッド部分144に設けられ、それらによって共同で画成される皿頭空間146に下向きに延在するラグねじアンカー110の上部の外側が平滑な拡大ヘッド部分144内に設けられる。
【0045】
[093] ヘッド空間146は、アレンキーポートとして機能する好ましくは六角形の中央孔145を画成するよう構成される内壁を有する。アレンキーポート145は、以下でより詳細に説明及び図示するように、フラッシュねじアンカー110を支持構造に容易且つ螺入し、それから取り外すことができるアレンキー(図示せず)を受け入れるよう設計されている。
【0046】
[094] 本発明のねじアンカーアセンブリの第5の実施形態において、
図8h~
図8jに示すように、六角形ヘッドラグねじアンカー210が、ベースプレート211の上面212の上に固定された六角形の六角ナット250を有して設けられている。六角形の六角ナット250は、ドライバースロット、アレンキーポート、等と同じ目的を果たし、それにより、六角ヘッドを把持して支持体へのその螺合又はそれからの取り外しを容易にするよう構成されたソケットレンチ(図示せず)等の工具を用いることができる。外側六角ナット250は、好ましくは、溶接等によってベースプレート211に一体的に接合されて、一体型コンポーネントを形成する。
図8iに最良に示すように、外側六角ナット250は、ラグねじ216の中央孔217及びベースプレート211の孔214と軸方向に整列し、位置合わせしている雌ねじ中央貫通孔252を含む。アンカー210は、六角形のナット250を有するように図示及び説明されているが、他の多角形又は寸法形状が、本発明により及び以下で更に開示するように可能であり、意図される。
【0047】
[095] ここで、
図9a、
図9b、
図10a、
図10b、
図11、及び
図12に目を向けると、これらの図は、従来の避雷針アセンブリ80を屋根又は他の構造物に取り付けるためにアンカープラットフォームアセンブリの使用を示している。従来の避雷針は、通常、建物の屋根に取り付けられる先の尖った金属棒を備えている。ロッドは直径1インチであってもよい。それは、直径1インチ程度でもある銅又はアルミニウム線又はケーブル90に接続する。ケーブル90は通常、近くの地面に埋設される導電性グリッド又はプレートに接続される(図示せず)。落雷において、避雷針80は、ケーブル90を介して地面への低抵抗経路を提供し、これは膨大な電流を構造物から離れて、安全に地面に伝導するために用いることができる。
【0048】
[096] より詳細には、
図9aは、概して80で示す避雷針を屋根又は他の構造物21’に支持及び取り付けるために用いられる発明のアンカープラットフォームアセンブリ10’’の第6の実施形態の分解断面図である。図示するように、ベースプレートアセンブリ11’は、概して、
図6a及び
図6bに示す第3の実施形態に示すものと同じである。ポスト16’’は、ベースプレート11’の下面に物理的に取り付けられる(例えば、溶接される)下部雄ねじ部分37を有している。ポスト16’’内のブラインド孔17’にもねじが切られている。避雷針80は、固定カラー84を介して下部のねじ円筒形ロッド83に接合される先の尖った細長い円筒形の上部本体82を有するのが好ましく、このロッド83は、ポスト16’’のブラインド孔17’に螺合して受け入れ可能である。屋根の下には、概してC字形の両腕クランプ89が、接地ケーブル90を堅固に保持するために用いられ、その腕部88のそれぞれにおいて取付孔87を備え、それによって、ポスト16’’のねじ部分37に取り付けられている。ワッシャ41及びナット39は、ポスト16’’の下側ねじ端部37上に受け入れ可能であり、
図9bにおいて最良に見られるように、ポスト16’’上のナット39の締着により、ワッシャ41及びナット39が、C字形クランプ89に対して押圧し、それを堅固に固定し、ケーブル90’がそれによって屋根21の下側に保持される。接地ケーブル90は、屋根の下側に沿って延在し、最終的に地面に導かれ、そこで通常、地面の接地グリッド又はプレート(図示せず)に取り付けられる。実際の使用において、接地ケーブル90は、接地ケーブル90を避雷針80及び地面に取り付けるための様々な従来の接地及びクランプアセンブリの助けにより、避雷針アセンブリに取り付けられ、これらは当業者によって周知である。本明細書中で説明及び図示するC字形クランプは、これら市販のクランプの単なる簡略化した表現である。
【0049】
[097]
図9aに最良に示すように、円筒形ポスト116は、狭いネック部分35を備え、ベースプレート11’は、ねじのない中央孔14を備えて、それらの間のより堅牢で強固な結合を実現している。より強固な結合は、それぞれの中央孔14’及びポスト16’’の雌ねじ孔17’が縮小したネック区間35によって適切に整列されて保持されながら、前記アンカープレート11’及びポスト16’’が共に溶接される場合、狭いネック部分35が、強力で剛性のある接合だけでなく、ベースプレート11’及びポスト16’’の正確な90°の整列も与えるダボのように、ねじのない中央孔14’に延在するという事実による。無論、
図1~4cに示すようなもの等の、特定の用途のためのアンカーアセンブリの強度の性質及び要求に応じて、任意として、縮小したネック区間のないアンカープレート11’及びポスト16’’を用いることも可能である。
【0050】
[098]
図10aは、本発明のアンカープラットフォームアセンブリ10’’’の第7の実施形態の分解断面図である。アンカープラットフォームアセンブリ10’’’のアンカーベースプレート11’’’は、
図9a及び9bに示すアンカーベースプレート16’’の上下反対の型にある。ポスト16’’’は、中央に配設されるねじブラインド孔17’’’及び狭いネック部分35’’’を有し、その後者は、先の実施形態に示されたようなその底面13’’の代わりに、ベースプレート16’’’の上面12’’’に物理的に取り付けられている(例えば、溶接されている)。この実施形態において、接地ケーブル90は、ボルト26の雄ねじシャフト86に受け入れられるその一対の腕部88内の開口部87を介して、二本脚のC字形クランプ89によって再度保持される。
【0051】
[099]
図10bは、完全に取り付けられた状態であるが、
図9bのものに匹敵する上下反対の方法でのアンカープラットフォームアセンブリ10’’’の第7の実施形態の断面図である。ボルト26のねじシャフト86は、ルーフデッキ21’の下からルーフデッキ21’内の開口部と、膜32及び34内の開口部とを通って挿入され、ポスト16’’の雌ねじブラインド孔17’’’に螺合して受け入れられる。ボルト26の拡大ヘッド及びワッシャ27は、C字形クランプ89を、ひいては、接地ケーブル90を屋根の底面に堅牢に固定する役割を果たす。
【0052】
[100] 避雷針80の尖ったシャフト82はナット85に接続され、それによって避雷針82は屋根21の上でアンカーベースプレートアセンブリ10’’’のポスト16’’’に螺合して固定される。結果として、避雷針80は、ナット85からポスト16’’’、ボルト26、及びクランプ89を介して接地ケーブル90に、ひいては、地面内の導電性グリッド又はプレート(図示せず)に電気的に結合される。
【0053】
[101]
図11は、アンカーベースプレート311の上に溶接96によってベースプレートの上面に接合され、ポスト318の自由上端に開口する雌ねじブラインド孔317を有する上部ポスト318から構成されるデュアルポスト316も有する本発明のアンカープラットフォームアセンブリ310の第8の実施形態の分解断面図である。デュアルポスト316はまた、底壁313から延在し、屋根21の下に下向きに突出する下部ポスト319も有する。それはまた、その下側自由端に開口する雌ねじブラインド孔320も有する。避雷針80は、上部の尖った区間82と、上部ポスト318のねじブラインド孔317に螺合して受け入れられる雄ねじ下部区間83とを有する。一方で、C字形クランプ89は、それを、ワッシャ41と、そのねじシャフト86が下部ポスト319のねじ内部孔320内に受け入れ可能であるナット26とを介してそのように取り付けられる場合に、その下面に当接する屋根21の下に保持することができるように、下部ねじポスト319上に受け入れ可能である。
【0054】
[102]
図12は、避雷針が、3層の屋根棟プレート403によって支持される、突き合わせられ、結合される屋根板401、402からなる傾斜屋根棟に取り付けられる必要がある用途のための本発明の第9の実施形態を示す。金属アンカーアセンブリ410は、中央孔414が形成され、そこから屋根棟プレート403の孔404内部に受け入れられる円筒形ポスト416にかかる中央の水平に配設される中央平面区間412を有する曲がったベースプレート411を備えている。ベースプレート411は、中央平面区間412の両側から延在する2つの曲がった翼区間418を有し、これらは、屋根板401、402に対して平坦に横たわるよう角度が付けられている。
【0055】
[103] 前と同じように、ベースプレート411は、曲がった翼区間417内の孔415を通して受け入れられる固定ねじ420を介して屋根板401、402に取り付けられる。他の実施形態で用いられるような水返し及び接着材料(図示せず)も、以前と同様の方法で用いられるであろう。
【0056】
[104] 円筒形ポスト416は、先の実施形態にも示したように、任意選択的に平滑であるか又は雄ねじを切ることができ、更に、その上部が尖った区間82が屋根の最高点から好ましくは上向きに突出するように、避雷針80の83のねじ下部区間が螺合して受け入れ可能である雌ねじ中央孔417を有する。このような用途において、接地ケーブル90は通常、屋根棟に沿って通り、クランプ89等も介して、複数の離間した避雷針82(図示せず)に接続する。
【0057】
[105]
図13は、避雷針80を膜32によって覆われている屋根板21’に固定するための発明のアンカーアセンブリの第10の実施形態を示している。この実施形態は、
図8a~8eに示した種類のいずれかの小型ねじアンカーを用いている。この実施例において、上面112、対向する下面113、及びそれを通って延在する中央開口114を有するベースプレート又はワッシャ111を有する
図8dに示す種類のフラッシュねじアンカー110が用いられる。
【0058】
[106]
図13に更に示すように、ベースプレート111の下面113は、コーキング等のシーラント38を介して屋根膜27に接着され、屋根膜27は、同様に、典型的な合板屋根板21’に接着して取り付けられる。避雷針80のねじ下端83は、ケーブル90を保持するC字形クランプ89がカラー84とベースプレート111の上面112との間で堅固に留められるように、それを通して挿入され、ねじブラインド孔117内に螺合して受け入れられる。
【0059】
[107]
図14は、屋根21’に取り付けられる小型フラッシュアンカー110を示しているが、代わりに、接地ケーブルクリップ89を介して屋根21’に沿ってある長さの接地ケーブル90を支持するために用いられている。アンカー110は、クリップ腕部88の開口部87を通して受け入れ可能であり、ボルト26がアンカー116のねじ孔117に完全に受け入れられる場合に、ボルトヘッド26とアンカー110のベースプレート111の上面112との間にクリップ89をクランプするようねじ孔117に螺合して受け入れ可能であるねじボルト26を介してC字形89ケーブルをクランプする。正しく理解できるように、複数の離間した小型フラッシュアンカー110は、複数のケーブルクリップ89を利用して、屋根若しくは壁又は他の構造物の上に及びそれに沿ってある長さのケーブル90を取り付けてもよい。
【0060】
[108]
図15は、
図8h~
図8jの六角ナットねじアンカーアセンブリ210を利用する、本発明のアンカーアセンブリの第11の実施形態を示しており、外側六角ナット250がベースプレート211の上面212に形成されている。外側六角ナット250は、一体型コンポーネントとして、ベースプレート211と一体的に形成されるのが好ましい。しかし、六角ナット250は、ベースプレート211に溶接するか、別の方法で取り付けることができる。外側六角ナット250は、
図8iにおいて最良に見て取れるように、シャフト216の中央孔217及びベースプレート211の開口部214と軸方向に整列している雌ねじ中央貫通孔252を含む。僅かに高くしたアンカー210が六角形のナット250を有するように図示及び説明されているが、他の形状は本発明により可能であり、意図される。
【0061】
[109] 軸方向に整列した孔87、214、及び217は、避雷針80のねじ下端83を漸次受け入れて避雷針80をアンカー210に、従って、膜27で覆われる屋根21に固定するよう構成され、寸法が決められている。接着剤層38もまた、ベースプレート210の下側面213に設けられるのが好ましい。避雷針80はまた、完全に取り付けられる場合に接地ケーブル90を六角ヘッド250の上部に対して保持するC字形クランプ89を圧接し、固定するのに役立つ固定カラー84も備えている。
【0062】
[110]
図16は、屋根21’に取り付けられる僅かに高くしたアンカー210を示しているが、代わりに、接地ケーブルC字形クランプ89を介して屋根に沿ってある長さの接地ケーブル90を支持するために用いられている。アンカー210は、そのねじシャフト86が、アンカー210のねじ孔217に完全に受け入れられる場合に、ボルト26のヘッドとベースプレート211の上面との間にクリップ89をクランプするよう、整列した孔87、214、及び217を通って受け入れ可能であるねじボルト26を介してケーブル90をクランプする。ここでも、複数の離間した僅かに高くしたアンカー110を、屋根、壁、又は地面につながる他の構造物上及びそれらに沿って複数のケーブルクリップ89を介してある長さの接地ケーブル90を固定するために用いることができる。
【0063】
[111] ここで、
図17a~
図17cから
図20a~
図20cに目を向けると、そこに示すのは、本発明を具現化する様々な種類のデュアルポストアンカーの更に幾つかの実施例である(
図24も参照)。
図17a~
図17cにおいて、アンカーアセンブリ510は、それぞれがその中央貫通孔(図示せず)を介してベースプレート511に堅固に固定されるが、前の実施形態に示したような雄ねじ円筒形上部ポスト518及び雄ねじ円筒形下部ポスト519からなるデュアルポスト516を有している。
【0064】
[112] 加えて、円板状ベースプレート516の底面513は、任意選択的に、ベースプレート511の底面513とアンカー510が支持された支持屋根又は膜との間に通常塗布される接着剤又はコーキング(図示せず)を受け入れるための円形チャネル又は溝521を備えている。この実施形態において、上部ポスト518は、下部ポスト519よりも大きな直径を有する。
【0065】
[113]
図18~
図20の他の実施形態は、
図18a~
図18cに示すものと同じものの多くを有し、これら4つの実施形態のそれぞれにおける構成要素は、それらが図示の4つの実施形態を区別するよう、それぞれ番号5、6、7、8が前に付く以外は、該当する場合に同じ参照番号を備えている。それらはまた、
図17a~
図17cに関して上に記載し、説明したものと同じ一般的な構造及び配置を有し、従って、これらの異なるデュアルポストアンカー間の違いのみを以下に説明する。
【0066】
[114] より詳細には、
図18a~
図18cは、
図17a~
図17cに示したデュアルポストアンカーの変形例を示しているが、挿入又は取り外された場合にアンカーの回転を容易にするよう、上部ポート618のブラインド孔618に設けられたアレンキーポート645の追加的な特徴を有している。
図19a~
図19cは、上部ポスト718が、アレンキーポート745の下に、中央に配設され、軸方向に延在するブラインド孔717を更に備えているという点で、
図18a~
図18cに示すデュアルポストアンカーの更なる型を示している。
図20a~
図20cは、
図19a~
図19cに示すデュアルポストアンカーの別の適用を示しており、ここで底部ポスト819はまた、その下端に開口する中央に配設され、軸方向に延在するブラインド孔820も備えている。加えて、この実施形態において、円筒形の上部及び下部ポスト817、819は、それぞれ、同じ直径を有している。また、
図17a~
図17cから
図20a~
図20cのデュアルポスト実施形態は、屋根の下から下部ポストをボルト固定できない状況のために、平滑なポストを有していてもよいことにも留意されたい。
【0067】
[115] ここで、
図21a及び
図21bに目を向けると、そこに示すのは、ゴム膜32によって覆われる屋根ベース21’に取り付ける上部屋根板640及び下部屋根板650を有する屋根板で覆われた屋根にL字形ソーラーブラケット630を取り付けるために、
図8dのフラッシュアンカー及び
図19aのデュアルポストアンカーアセンブリを組み合わせて用いる方法の一実施例である。
図21aの分解図において最良に見られるように、デュアルポストアンカーフランジ610は上部屋根板640の上に配設され、フラッシュねじアンカー110は上部屋根板640の下に配設される。コーキングリング28は、順に、その下部ポスト619が、
図21bにおいて最良に見られるように、フラッシュアンカー110のねじブラインド孔117にねじ込まれ、挿入される場合、アンカーベースプレート611の下面を上部屋根板640により良好に接着するように、アンカーベースプレート611の下面613とフラッシュアンカー110の上面112との間に配設される。フラッシュねじアンカー110は、順に、屋根膜32及び屋根ベース21’にねじ込まれ、完全に螺入されると、その下部アンカーベースプレート表面612は、コーキングリング28が間に挟持された状態で、下部屋根板650の上面に当接する。前述したように、アンカーベースプレート611の下側613上のコーキング溝621は、その溝621内にコーキングをより良好に保持して、底部屋根板650へのより良好で防水性のある結合を確実にするのに役立つ。
【0068】
[116]
図21bにも示すように、L字形ソーラーブラケット支持体630は、その下側脚部を通って延在する貫通孔625を有し、これによりブラケット630がデュアルポストアンカーベースプレート610の上部円筒形ねじポスト618上に受け入れられることを可能にしている。それは、順に、アンカーベースプレート610の上面611に当接するよう位置決めされ、L字形ブラケット630の下側脚部の上側に位置決めされるナット26及びワッシャ27によってそれに対して保持される。この実施形態は、そのベースプレート611が実質的に上部及び下部の屋根板640、650の間にロックされ、これが、その下部ポスト619がフラッシュアンカー110の雌ねじ孔117内に受け入れられ、ワッシャ27及びナット26がL字形支持体630の上の上部ポスト618に受け入れられてそれらをフラッシュアンカー110に堅固に固定しながら、デュアルポストアンカーアセンブリ610によって容易にそれに固定することができるL字形ソーラーブラケット630を支持するための特に強固で剛性のあるアンカーを提供するように、フラッシュねじアンカー110が屋根に取り付けられるので、特に有利である。
【0069】
[117] この実施形態は、特にそれらが壊れやすいセラミック又は粘土瓦でできている可能性がある場合に、上部屋根瓦640への損傷を防止するのに特に有用である。より詳細には、上部屋根瓦640は、それが上部屋根瓦640にぴったりと当接するまでであるが、粘土瓦に亀裂又は損傷を与える可能性のある十分な又は過度の力がなく、下部ポスト619をねじアンカー110のねじブラインド孔にねじ込むことによって、アンカーベースプレート111の上面112とデュアルポストアンカーアセンブリ610のアンカーベースプレート610の下面613との間に挟持される。その後、ソーラーパネル又は他の重量付属物がL字形ブラケット630に取り付けられると、荷重はねじアンカーブラインド孔117内のポスト619に直接伝達され、屋根瓦640の上のアンカーベースプレート611の安定した固定位置が、それに対するいずれかの圧壊又は損傷も防ぐシールド又はバリアとして機能する。実質上、アンカーベースプレート611及びねじアンカーベースプレート111の安定した位置は、それらの間に挟持される屋根瓦640との一定の間隔で共に螺合される場合、それらの間に保持される屋根瓦をL字形ブラケット630、デュアルポストアンカー610、及びフラッシュねじアンカー110にかかるいずれかの荷重からも隔離する。
【0070】
[118]
図22a及び
図22bは、デュアルポストアンカーアセンブリ810が、ねじ下部区間83及びカラー84を有する避雷針80を取り付けるためにも用いられる方法の一実施例の分解及び完全取付図を示している。
図22aにおいて、デュアルポストアンカーアセンブリ810は、代わりとして屋根膜32及び屋根21’の上に配設されるコーキングリング38の上に位置決めされる。C字形クランプ部材89及びケーブル90は、その下のワッシャ41及びナット39と共に屋根21’の下に位置決めされる。デュアルポストアンカー810の下部ポスト819は、コーキングリング38と、屋根膜32及び屋根21’の貫通孔とを通って挿入される。その脚部88における貫通孔87を介するC字形クランプ89は、ポスト819の下端に位置決めされ、ワッシャ41及びナット39は、下部ポスト819にねじ込まれ、必要に応じて締着される。アレンキーポート845も、ワッシャ41及びナット39とのその下部ポスト819の螺着を締め付け又は緩めるために用いることができる。
【0071】
[119]
図22bに最良に見られるように、避雷針80のねじ下端83は、次いで、上部ポスト818のねじブラインド孔819にねじ込まれて、それによって屋根21’の上に避雷針80を取り付け、それをクランプされた接地ケーブル90に電気的に接続する。一方、接地ケーブル90を屋根21’の底部から離間させたい場合、ねじ延長ロッド(図示せず)を下部ポスト819のねじブラインド孔820にねじ込むことができ、その上に一対のナット及びワッシャを取り付けて、クランプケーブル89と、順に屋根21’から離間される接地ケーブル90とをその間に挟持することができる。雄ねじ下部ポスト819及びそのねじ延長ロッド又は雌ねじ孔820は、他の付属品を固定又は保持するためにも用いることができる。
【0072】
[120]
図23は、本発明のアンカープラットフォームアセンブリ910の第16の実施形態の分解断面図である。その中で、アンカーベースプレート911は、その下端がベースプレート911の底面913と面一になるように、ベースプレート911の上に概ね配設されているが、ベースプレート916内の孔914を通って延在する下端を有する雄ねじ円筒形上部ポスト918を有するデュアル円筒形ポスト916に溶接部96を介して溶接されるのが好ましい。デュアルポスト916はまた、上部ポスト918の下端に取り付けられる上端と、アンカープレート911及び屋根21’(図示せず)の下に延在するよう意図される下端とを有する雄ねじ円筒形下部ポスト919も有している。図示するように、デュアルポスト918、919は、一体型として予め作成されるのが好ましく、異なる直径のポストを備えるのが好ましい。これは通常、デュアルポスト、この場合はポスト919の最大に意図する直径の直径を有する金属製円筒形ロッドから開始し、同じ意図する長さのポスト918のロッドの上部を旋盤等で回転させて、下部ポスト919の意図する直径と一致するように上部の直径を縮小することによって達成される。結果として、より小径の区間又はポスト918は、貫通孔914の底部でアンカーベースプレート913の底面に当接するより大径のポスト919の上端と合流するネックを形成する。
【0073】
[121]
図23に例示するように、結果として、円筒形下部ポスト219は、上部ポスト218よりも大きな直径を有する。デュアルポスト216は、
図7b等の幾つかの先の実施形態における縮小したネック区間35、135を有する雄ねじポストと同じ方法で、その貫通孔214を介してアンカーベースプレート211に結合される。より詳細には、一体型デュアルポスト916は、上部ポスト918及び下部ポスト919から構成され、それらの接続点で、ベースプレート911内の貫通孔914より僅かに小さい直径を有する縮小又は狭いネック区間を作成する一方で、下部ポスト219は、その上端がベースプレート911の底面913に突き当たる「肩部」から「ネック部分」として機能するように、より大きい直径を有する。従って、ここでも、この構成は、強固で剛性のある接合部と、ベースプレート911及びデュアルポスト916の容易に再現され、正確な90°整列とを作成する。
【0074】
[122]
図23に更に示すように、尖ったシャフト82を有する避雷針80は、ひいては、雄ねじ上部ポスト918に螺合して固定される下側の雌ねじナット85に取り付けられる。ここでも、クランプ89は、接地ケーブル90をクランプするために用いられ、ねじ下部ポスト919に受け入れ可能であり、屋根21’(図示せず)の下面に対してナット39及びワッシャ41によってその上に保持される。屋根21’等の支持構造に完全に取り付けられる場合、
図10a及び10bに示すように、それもまた、本明細書中に先に説明したように、水返し材料、締結具、及び/又は接着剤により設置される。
【0075】
[123] 前記は、ガラスレール、避雷針、接地ケーブル、及びソーラーパネル用L字形ブラケットと共に用いられて示したアンカーベースプレート及びねじアンカーアセンブリの使用法を具体的に説明し、示しているが、それらはまた、屋根又は他の建物の付属物、例えばアンテナ、テレビ用衛星放送受信アンテナ、HVACユニット等のような構造物を支持するために、多種多様な他の物体を固定及び支持するためにも用いることができる。
【0076】
[124]
図4aの検討において簡単に触れたように、本明細書中に説明した様々な実施形態の雌ねじ円筒形ブラインド孔を介して支持構造上に物体を取り付けるための「平行」ねじを有する円筒形機械的締結具を用いることが重要である。より詳細には、この種類の機械的締結具は、いわゆる「平行」ねじ、即ち、ヘッド及び円筒形ねじシャフトを有するボルトと、ヘッドのない円筒形棒状スタッドを有している。これは、いわゆる「テーパ」ねじを有する「円錐形」ねじとは区別される。平行ねじを有するかかる円筒形ボルト又はスタッド締結具の使用は、強固な接合部と、直線縁部も有するポストの雌ねじ円筒形ブラインド孔内への螺合受け入れによる保持力の様々な度合いを達成するための可変長さ及び幅の締結具に適応する多様性とを保証する。対照的に、補助孔15を介してアンカーベースプレートを支持体に固定するために用いられる機械的締結具は、一般に、「テーパ」ねじを有するねじを含む任意の種類である可能性がある。
【0077】
[125] 前述からも正しく理解できるように、アンカーベースプレートの形状及び数、ポストの形状、種類、及び数、雄ねじか平滑かどうか、ねじなし貫通孔、ねじブラインド孔の使用、及びそれらの配置もまた、金属、木、若しくはその他の複合材等の屋根又は他の建物支持構造物の性質、大きさ、材料等の特定の用途の具体的な詳細に応じて変更することもできる。例えば、ポストの長さ又は高さの好ましい範囲は、0インチ(フラッシュ)から18インチまでのどこであってもよい。同様に、締結具、膜水返し材料、及びシーラントの種類もまた、屋根又は建物構造物と互換性があるよう選択されることが予想される。また、様々な実施形態の構成要素は、必要に応じて互いに置き換えられてもよい。
【0078】
[126] 加えて、ねじアンカーは、高くした六角レンチアンカーとは別に、フラットヘッドドライバー又はアレンキーポートにより、アンカーを支持構造に固定又は取り外すために、ねじスロット又はアレンキーポートを用いることが好ましい。代わりに、星形ビット等のような他の手段を用いて、ユーザがアンカーを建物支持体に螺入すること又はそこから取り外したりすることを支援することができる。
【0079】
[127] 様々な部品及び構成要素の寸法は、必要に応じて、又は好ましいように変更できることにも留意されたい。例えば、円筒形デュアルポストの上部及び下部のポストは、通常、直径を有し、1/8インチから2インチの範囲にあるのが好ましい。例えば、一方のポストは幅1/2インチを有していてもよいが、他方のポストは幅3/4インチを有するか、又はそれらは同じ幅を有していてもよい。無論、上部及び下部区間の直径は、要望通りに、互いに対して大きいか又は小さくてもよい。ナットは1/2インチ~3インチの間が好ましいが、一般的な標準サイズは3/4インチであってもよい。ベースプレートの厚さは、必要に応じて、例えば、好ましくは1/16インチ~1インチ、好ましくは1/4インチの間で変更してもよい。付属のナットを有するボルト、又は別個のナットを有するボルトが使用可能であり、本明細書中で交換可能に用いられてもよい。好ましい実施形態において、ポストは、1/2インチの外径を有し、その内部孔は、3/8インチの直径を有している。ねじアンカーは、約1/16インチの幅又は厚さ、及び約1と1/2インチの直径を有していてもよい。しかし、上述したように、ベースプレートフランジ及び孔の寸法は、ポスト及びその内部孔の長さだけでなく、変化する可能性がある。
【0080】
[128] ベースプレート及びポスト等のアンカーアセンブリのコンポーネントの材料はまた、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、青銅、銅等の金属、プラスチック、又は複合材料を含む様々な材料でできていてもよい。また、ベースプレート及びそのポスト、並びにねじアンカー及びそれらのフランジは、一体型コンポーネントとして一体的に形成されることが好ましい。しかし、ポストは、溶接又は他の手段を介してベースプレートに固定することができることは正しく理解することができる。
【0081】
[129] 従って、発明の特定の実施形態を説明してきたが、先行技術が許す限り広い適用範囲である発明が可能であり、本明細書が同様に読まれることを意図しているため、発明がそれらに限定されることを意図していない。従って、発明の精神及び適用範囲から逸脱することなく、他の修正を行うことができることは、当業者によって正しく理解されるであろう。