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特許7476249情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/332 20190101AFI20240422BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240422BHJP
【FI】
G06F16/332
G06Q50/10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022043477
(22)【出願日】2022-03-18
(62)【分割の表示】P 2021119103の分割
【原出願日】2021-07-19
(65)【公開番号】P2023014975
(43)【公開日】2023-01-31
【審査請求日】2022-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】香取 普施
(72)【発明者】
【氏名】平山 裕梨
(72)【発明者】
【氏名】檀上 周作
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111752922(CN,A)
【文献】特開2020-064471(JP,A)
【文献】特開2016-162163(JP,A)
【文献】特開2017-072963(JP,A)
【文献】国際公開第2020/162486(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/088084(WO,A1)
【文献】特表2013-522720(JP,A)
【文献】特開2019-101957(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索対象となるコンテンツに関する情報と、前記コンテンツと関連する対象に関する評価とを含むコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、
前記コンテンツ情報取得部によって取得された前記コンテンツ情報を解析し、前記コンテンツに関する検索クエリを生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記検索クエリを検索カテゴリーとしてユーザへ提示する提示部と
を備え、
前記生成部は、
前記コンテンツに関する検索クエリとして前記コンテンツと関連する対象の評価に関するキーワードを生成すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記コンテンツ情報取得部は、
前記コンテンツに関する口コミ情報を前記コンテンツ情報として取得すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、
同一の前記コンテンツに関する複数の前記コンテンツ情報に頻出する頻出ワードを前記検索クエリとして生成すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記コンテンツ情報から抽出したポジティブワードを前記検索クエリとして生成すること
を特徴とする請求項1、2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部を
備え、
前記提示部は、
前記ユーザ情報取得部によって取得された前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザへ提示する前記検索カテゴリーを決定すること
を特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザが指定した前記検索クエリまたは前記検索カテゴリーに基づいて前記コンテンツを検索する検索部
を備え、
前記提示部は、
前記ユーザ情報に基づいて前記ユーザを分類したユーザ属性毎の、前記検索部による検索結果に対するユーザの行動に関するフィードバック情報に基づいて提示する前記検索カテゴリーを決定すること
を特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成部は、
前記コンテンツ情報が作成された作成時期に応じて、生成した前記検索クエリの重み付けを変更すること
を特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コンテンツ情報取得部は、
不動産に関する不動産コンテンツに関する前記コンテンツ情報を取得し、
前記提示部は、
前記不動産コンテンツに関する前記検索カテゴリーを提示すること
を特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記コンテンツ情報取得部は、
前記コンテンツ情報として、前記不動産の立地エリアに関する情報を取得し、
前記生成部は、
前記立地エリアに関する情報に基づいて前記検索クエリを生成すること
を特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記コンテンツ情報取得部は、
前記コンテンツ情報として、前記不動産からの眺望に関する情報を取得し、
前記生成部は、
前記眺望に関する情報に基づいて前記検索クエリを生成すること
を特徴とする請求項8または9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
検索対象となるコンテンツに関する情報と、前記コンテンツと関連する対象に関する評価とを含むコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得工程と、
前記コンテンツ情報取得工程によって取得された前記コンテンツ情報を解析し、前記コンテンツに関する検索クエリを生成する生成工程と、
前記生成工程によって生成された前記検索クエリを検索カテゴリーとしてユーザへ提示する提示工程と
を含み、
前記生成工程は、
前記コンテンツに関する検索クエリとして前記コンテンツと関連する対象の評価に関するキーワードを生成すること
を特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
検索対象となるコンテンツに関する情報と、前記コンテンツと関連する対象に関する評価とを含むコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手順と、
前記コンテンツ情報取得手順によって取得された前記コンテンツ情報を解析し、前記コンテンツに関する検索クエリを生成する生成手順と、
前記生成手順によって生成された前記検索クエリを検索カテゴリーとしてユーザへ提示する提示手順と
をコンピュータに実行させ、
前記生成手順は、
前記コンテンツに関する検索クエリとして前記コンテンツと関連する対象の評価に関するキーワードを生成すること
を特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば、ECサイトにおいて、ユーザによって投稿された商品に対する口コミ情報から当該商品の検索クエリを生成する情報処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-135392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、たとえば、単に検索クエリを生成するに過ぎず、検索サービスの利便性の向上を図るうえで改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検索サービスの利便性の向上を図ることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、コンテンツ情報取得部と、生成部と、提示部とを備える。前記コンテンツ情報取得部は、検索対象となるコンテンツに関するコンテンツ情報を取得する。前記生成部は、前記コンテンツ情報取得部によって取得された前記コンテンツ情報を解析し、前記コンテンツに関する検索クエリを生成する。前記提示部は、前記生成部によって生成された前記検索クエリに該当する前記コンテンツが所定数以上である場合に、当該検索クエリを検索ワードとしてユーザへ提示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、検索サービスの利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る不動産情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るユーザ属性記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る検索クエリの時間遷移の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る検索ワードの生成処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る検索ワードの提示処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
[実施形態]
〔1.情報処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、以下では、検索対象となるコンテンツが不動産情報である場合を例に挙げて説明する。なお、かかるコンテンツは、不動産情報に限定されるものではなく、ECサイトで提供する商品等であってもよく、映画等の動画コンテンツ等であってもよい。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置10は、たとえば、不動産情報記憶部を有しており、クライアント端末であるユーザ端末50に対して不動産情報に関する各種情報を提供する情報処理装置である。なお、情報処理装置10は、たとえば、サーバ装置やクラウドシステム等によって実現される。
【0012】
なお、不動産には、建造物や、土地が含まれる。また、ここでの不動産情報には、住居、店舗の賃貸契約、住居、店舗の売買契約、土地の賃貸契約または売買契約など各種不動産の賃貸あるいは売買に関する情報が含まれる。
【0013】
また、情報処理装置10は、コンテンツ情報記憶部を有しており、コンテンツ情報記憶部には不動産情報記憶部に記憶された不動産に関する口コミ情報(コンテンツ情報の一例)が記憶される。
【0014】
ユーザ端末50は、ユーザUが所有する端末装置であり、情報処理装置10とのデータ通信によって、情報処理装置10の不動産情報記憶部に記憶された不動産に関する各種情報をユーザUへ提供する。ユーザ端末50は、たとえば、スマートフォン、タブレット端末、パソコン、ウェアラブル端末など、通信機能を備えた各種のクライアント端末である。
【0015】
ところで、たとえば、コンテンツに対する口コミ情報を元に当該コンテンツに関する検索クエリを生成することで、ユーザ視点に沿った柔軟な検索クエリの生成が可能となる。しかしながら、この場合、たとえば、生成した検索クエリに対応するコンテンツが1つである場合も想定されるので、生成した検索クエリが必ずしも有用であるとは限らない。
【0016】
また、たとえば、ユーザUが、情報処理装置10が提供する不動産サイトへアクセスし、物件を検索する場合を想定する。この場合、ユーザUは、ユーザ端末50を操作し、希望する物件の検索条件を入力する。しかしながら、たとえば、ユーザUがどのような条件を検索基準として、検索条件を入力すべきかわからない場合がある。
【0017】
そこで、実施形態に係る情報処理では、コンテンツ情報から新たな検索クエリを生成するとともに、所定の条件を満たす検索クエリについてはユーザUに対して検索軸となる検索ワードとして提示することとした。
【0018】
たとえば、情報処理装置10は、ユーザUのユーザ端末50から口コミ情報を取得する(ステップS01)。ここでの口コミ情報は、たとえば、所定のユーザUによる物件または物件の周辺地域に関する口コミである。たとえば、所定のユーザUには、現在あるいは過去の住居者や周辺住民、不動産会社の社員、物件の内覧を行った人などが含まれる。なお、口コミ情報は、検索対象となるコンテンツに関するコンテンツ情報の一例に対応する。
【0019】
つづいて、情報処理装置10は、取得した口コミ情報をコンテンツ情報記憶部に記憶するとともに、口コミ情報を解析し、対応する物件の検索クエリを生成する(ステップS02)。たとえば、情報処理装置10では、物件毎の口コミ情報を解析し、頻出ワードやポジティブワードを検索クエリとして生成する。
【0020】
ここで、頻出ワードとは、対象となる不動産に関する口コミのうち、出現する割合が所定値を超えるワードを指す。また、ポジティブワードとは、たとえば、「天井が高い」などのコメントの対象となる不動産そのものに対する評価等のキーワードであって、好意的な評価を示すワードである。また、ポジティブワードは、「花火が綺麗」などのコメントの対象となる不動産と関連する対象に関する評価等のキーワードであって、好意的な評価を示すワードであってもよい。
【0021】
すなわち、ポジティブワードとは、各種任意の判定手段によって好意的であると判定されるキーワードであって、不動産そのもの、もしくは、不動産と関連する対象(たとえば、周辺地域など)に対するキーワードを含む概念である。
【0022】
つづいて、情報処理装置10は、生成した検索クエリのうち、たとえば、検索クエリに該当する物件が所定数以上ある検索クエリを検索ワードとしてユーザUへ提示する(ステップS03)。
【0023】
すなわち、情報処理装置10は、ステップS01およびステップS02の処理を繰り返し実行し、生成した検索クエリが汎用性の高いものとなった場合に、検索ワードとしてユーザUへ提示する。
【0024】
同図に示す例では、検索ワードが「花火が見える物件」である場合を示す。たとえば、ユーザUが検索ワードを選択すると、情報処理装置10では、検索ワードを含む検索条件で検索処理を行い、検索結果がユーザ端末50に表示されることとなる。
【0025】
ここで、検索ワードとは、コンテンツに対する新たな検索の切り口をユーザUへ提案するためのものである。なお、たとえば、検索ワードは、ユーザUがコンテンツを検索する際の検索軸となるように、ユーザUのパーソナルデータを用いて最適化することにしてもよい。
【0026】
すなわち、たとえば、ユーザUが興味を示すような検索クエリを推測して、検索ワードとして提示することにしてもよい。なお、検索ワードを検索条件と言い換えてもよく、また、検索カテゴリーの一つとして検索ワードを提示することにしてもよい。たとえば、検索カテゴリーとして提示する場合、上記のような「花火が見える物件」といった新たに生成された検索クエリに対応するコンテンツを容易に検索することができる。すなわち、ユーザUに対して、柔軟かつ新たな切り口の検索軸を提案することが可能となる。
【0027】
このように、実施形態に係る情報処理では、コンテンツに関する口コミ情報(コンテンツ情報の一例)を取得するとともに、口コミ情報に基づいてコンテンツの検索クエリを生成する。
【0028】
そして、実施形態に係る情報処理装置10では、生成した検索クエリのうち、該当するコンテンツが所定数以上である検索クエリを検索ワードとして提示する。したがって、実施形態に係る情報処理によれば、汎用性の高い新たな検索クエリを検索軸となり得る検索ワードとして提示するので検索サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0029】
〔2.情報処理装置の構成例〕
次に、図2を用いて、情報処理装置10の構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置10は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0030】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、4G(Generation)、5G、LTE(Long Term Evolution)、WiFi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークを介して、外部装置との間で情報の送受信を行う。
【0031】
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部120は、不動産情報記憶部121、コンテンツ情報記憶部122、ユーザ情報記憶部123、ユーザ属性記憶部124およびフィードバック情報記憶部125を有する。
【0032】
不動産情報記憶部121は、情報処理装置10が提供する不動産に関する各種情報を記憶する。図3は、実施形態に係る不動産情報記憶部121に記憶される情報の一例を示す図である。
【0033】
図3に示すように、たとえば、不動産情報記憶部121は、「物件ID」、「物件データ」、「検索クエリ」および「検索ワード」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「物件ID」は、物件を識別するための識別子であり、「物件データ」は、物件の内容(物件名、住所、築年数、面積、駅までの距離など)に関するデータや、不動産業者によって作成された周囲環境(たとえば、閑静な住宅街など)等に関するデータである。物件データは、たとえば、不動産業者から投稿されたデータであるが、投稿されたデータに基づいて情報処理装置10側で編集したデータであってもよい。
【0034】
「検索クエリ」は、対応する物件データに対応付けられた検索クエリである。なお、検索クエリは、物件データから抜粋したものであってもよく、情報処理装置10側で任意に設定したものであってもよい。すなわち、情報処理装置10は、不動産業者が投稿した内容とは異なる切り口の検索クエリを生成することにしてもよい。
【0035】
「検索ワード」は、検索クエリのうち、該当する物件が所定数以上となる検索クエリである。なお、たとえば、検索ワードは、上述したように、情報処理装置10がコンテンツ情報から生成した検索クエリに限られず、たとえば、不動産業者が投稿した検索クエリを含むようにしてもよい。
【0036】
図2の説明に戻り、コンテンツ情報記憶部122について説明する。コンテンツ情報記憶部122は、不動産情報記憶部121に記憶された物件に関する各種コンテンツ情報を記憶する。図4は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部122に記憶される情報の一例を示す図である。
【0037】
図4に示すように、コンテンツ情報記憶部122は、「物件ID」、「口コミ情報」、「エリア情報」および「眺望情報」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「物件ID」は、上述のように、物件を識別するための識別子である。
【0038】
「口コミ情報」は、対応する物件に対して投稿された口コミである。「エリア情報」は、たとえば、対応する物件が存在するエリアに関する情報であり、たとえば、エリアの防犯、防災に関する情報などが含まれる。
【0039】
「眺望情報」は、物件の眺望に関する情報であり、たとえば、物件周辺の建物等を再現した3次元の地図データや、物件の地形に関する情報などが含まれる。
【0040】
図2の説明に戻り、ユーザ情報記憶部123について説明する。ユーザ情報記憶部123は、ユーザUに関するユーザ情報を記憶する記憶部である。図5、実施形態に係るユーザ情報記憶部123に記憶された情報の一例を示す図である。図5に示す例において、ユーザ情報記憶部123は、「ユーザID」、「年収」、「勤務地」、「サイト閲覧履歴」、「カード使用履歴」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。
【0041】
「ユーザID」は、ユーザUを識別するための識別子を示し、「年収」は、ユーザUの年収を示す。また、「勤務地」は、ユーザUの勤務地を示す。たとえば、「年収」や「勤務地」に関する情報は、ユーザUがユーザ端末50を介して情報処理装置10に登録した情報であってもよく、後述する連携サービスにおいて、ユーザUが登録した情報を流用することにしてもよい。
【0042】
「サイト閲覧履歴」は、ユーザUのインターネットの閲覧履歴を示す。なお、サイト閲覧履歴には、たとえば、情報処理装置10が提供する不動産サイトに関する閲覧履歴に加え、連携するサービス(たとえば、ポータルサイトなど)における閲覧履歴、連携するサービスでの検索クエリに関する情報を含むようにしてもよい。また、サイト閲覧履歴には、たとえば、ショッピングサイトでの購入履歴や、ニュースや動画の視聴履歴を含むようにしてもよい。
【0043】
また、「カード使用履歴」は、ユーザUのクレジットカードの使用履歴を示す。たとえば、「カード使用履歴」に関する情報は、連携するクレジットカード会社から取得した情報であり、たとえば、ユーザUがクレジットカードで支払いをおこなった店舗に関する情報、支払金額に関する情報、支払い日時に関する情報などが含まれる。また、カード使用履歴に加え、その他の電子決済(たとえば、QRコード(登録商標)決済など)の決済履歴をユーザ情報記憶部123に記憶することにしてもよい。
【0044】
その他、ユーザ情報記憶部123には、ユーザUの家族構成や、同居人の勤務地(あるいは学校など)、現在の住まいに関する情報を対応付けて記憶することにしてもよい。なお、家族構成については、たとえば、サイト閲覧履歴や、カード使用履歴から推定することにしてもよい。
【0045】
一例として、サイト閲覧履歴にベビー用品に関するデータや育児に関するデータがある場合や、カード使用履歴にベビー用品店での購入したデータがあれば、子供がいると推定することにしてもよい。
【0046】
図2の説明に戻り、ユーザ属性記憶部124について説明する。ユーザ属性記憶部124は、ユーザUの属性に関する情報を記憶する記憶部である。ここでのユーザ属性とは、ユーザUの特徴に関する情報である。
【0047】
図6は、実施形態に係るユーザ属性記憶部124に記憶された情報の一例を示す図である。図6に示す例において、ユーザ属性記憶部124は、「ユーザID」、「年収」、「家族構成」、「沿線」、「趣味」、「利用店舗」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。
【0048】
「ユーザID」は、ユーザUを識別するための識別子を示す。「年収」は、ユーザUの年収属性を示し、年収に応じて属性が分類される。なお、年収属性は、たとえば、100万円刻みである。「家族構成」は、ユーザUの家族構成属性を示し、たとえば、家族全員の年齢、性別などによって属性が分類される。
【0049】
「沿線」は、ユーザUが使用する電車やバスの沿線属性を示し、たとえば、勤務地によって属性が分類される。「趣味」は、ユーザUの趣味属性を示し、たとえば、上述の「サイト閲覧履歴」によって趣味を推定し、推定した趣味に応じて属性が分類される。
【0050】
また、「利用店舗」は、ユーザUが利用する店舗に関する利用店舗属性を示し、ユーザUが利用する頻度が高い店舗に応じて属性が分類される。たとえば、ユーザUの位置情報や、上述の「カード使用履歴」等に基づいて、利用店舗属性が分類される。
【0051】
図2の説明に戻り、フィードバック情報記憶部125について説明する。フィードバック情報記憶部125は、ユーザ属性毎の検索結果に対するユーザUの行動に関するフィードバック情報を記憶する。
【0052】
ここでのフィードバック情報とは、たとえば、不動産情報に関する検索結果のクリックの有無、不動産への問い合わせの有無、不動産情報の資料請求の有無、内覧の予約の有無などといった情報が含まれる。
【0053】
たとえば、フィードバック情報は、サイト上での検索結果に対してユーザUが取った各種行動に関する情報であり、フィードバック情報記憶部125は、フィードバック情報をユーザ属性毎に分類して記憶する。
【0054】
制御部130は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0055】
図2に示すように、制御部130は、コンテンツ情報取得部131と、生成部132と、ユーザ情報取得部133と、ユーザ属性分類部134と、フィードバック情報取得部135と、提示部136と、検索部137とを有する。
【0056】
コンテンツ情報取得部131は、検索対象となる不動産(コンテンツの一例)に関するコンテンツ情報を取得する。たとえば、コンテンツ情報取得部131は、情報処理装置10が提供する不動産サイトに対して投稿された口コミ情報をコンテンツ情報として取得する。なお、たとえば、コンテンツ情報取得部131は、SNS(Social Networking Service)に投稿された情報を口コミ情報として取得することにしてもよい。
【0057】
また、コンテンツ情報取得部131は、たとえば、物件の立地エリアに関する情報をコンテンツ情報として取得することにしてもよい。ここでの立地エリアに関する情報は、たとえば、治安や防災に関する情報である。ここでの治安に関する情報は、たとえば、立地エリアで発生した事件に関する情報、警察への通報回数、通報内容に関する情報等を含み、防災に関する情報は、立地エリアの防災マップやハザードマップに関する情報が含まれる。
【0058】
なお、立地エリアに関する情報は、たとえば、年齢別の人口動態に関する情報や立地エリアの所得水準に関する情報等を含んでいてもよい。すなわち、立地エリアに住む住民の属性に関する情報をコンテンツ情報として取得することにしてもよい。たとえば、かかる住民の属性と、ユーザUの属性とが一致するように、提示する検索ワードを決定することにしてもよい。
【0059】
また、コンテンツ情報取得部131は、物件の眺望に関する眺望情報をコンテンツ情報として取得することにしてもよい。たとえば、眺望情報は、物件の周囲の構造物の高さや、物件の周囲の地形に関する情報などが再現されたマップ情報である。
【0060】
そして、コンテンツ情報取得部131は、それぞれ取得したコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部122に書き込む。
【0061】
生成部132は、コンテンツ情報取得部131によって取得されたコンテンツ情報を解析し、物件に関する検索クエリを生成する。たとえば、生成部132は、口コミ情報を物件毎に解析し、頻出頻度が所定数以上となる頻出ワードを対応する物件の検索クエリとして生成する。
【0062】
また、生成部132は、口コミ情報からポジティブワードを抽出し、当該ポジティブワードを検索クエリとして生成することにしてもよい。たとえば、この場合、生成部132は、口コミ情報に対して所定の言語解析処理を行うことで、ポジティブワードを抽出する。より詳しくは、たとえば、生成部132は、口コミ情報に対して、フレーズ抽出、文脈判定、観点拡張、シノニム変換、代表表記変換といった一連の処理を行うことで、ポジティブワードを抽出する。
【0063】
また、生成部132は、立地エリアに関するコンテンツ情報を解析し、立地エリア内に存在する物件に共通する検索クエリを生成することにしてもよい。生成部132は、たとえば、警察への通報回数(事件の発生回数)が所定値以下である立地エリアに該当する物件に対して「治安がよい」といった検索クエリを生成する。
【0064】
また、生成部132は、たとえば、ハザードマップに基づき、被災想定区域外である立地エリアに該当する物件に対して「防災リスクが低い」といった検索クエリを生成する。その他、生成部132は、立地エリア内の公園の数、飲食店などの店舗に関する情報に基づいて、検索クエリを生成することにしてもよい。たとえば、生成部132は、立地エリア内に複数の公園が存在する場合、「緑地が多いエリア」といった検索クエリを生成し、複数の飲食店が存在する場合、「近所に多数の飲食店有り」といった検索クエリを生成する。
【0065】
また、生成部132は、たとえば、コンテンツ情報として眺望情報を解析し、検索クエリを生成することにしてもよい。たとえば、生成部132は、眺望情報に基づき、物件からの眺望のシミュレーションを行い、シミュレーション結果に基づき、検索クエリを生成する。
【0066】
たとえば、シミュレーションは、対象となる物件を3次元の地図データにマッピングし、物件からの眺望を算出することで行われる。そして、生成部132は、シミュレーション結果を所定のカテゴリーに分類することで検索クエリを生成する。ここでの所定のカテゴリーの一例として、「見晴らし抜群」、「夜景が綺麗」、「シンボル(たとえば、富士山)が見えます」などが挙げられる。なお、カテゴリーとして登録するワードについては、たとえば、SNS等の各種Webサイトから取得することにしてもよい。一例として、たとえば、投稿数が所定数以上のハッシュタグをカテゴリーとして登録するワードとすることにしてもよい。また、たとえば、生成部132は、上記のシミュレーション結果から日当たり等に関する検索クエリを生成することにしてもよい。
【0067】
その他、生成部132は、物件の周囲の家賃相場と、物件の家賃とを比較して検索クエリを生成することにしてもよい。たとえば、この場合、生成部132は、不動産情報記憶部121に記憶されたデータに基づいて、周囲の家賃相場を算出し、対応する物件の家賃と比較して、「家賃相場よりお得」といった検索クエリを生成する。また、生成部132は、物件の初期費用に基づいて検索クエリを生成することにしてもよい。たとえば、この場合、生成部132は、「仲介手数料がお得」、「敷金礼金なし」などといった検索クエリを生成することにしてもよい。
【0068】
また、生成部132は、検索クエリの元となったコンテンツ情報の作成時期に応じて各物件情報に紐づいた検索クエリの重みを変更することにしてもよい。図7は、実施形態に係る検索クエリの時間遷移の一例を示す模式図である。なお、図7では、所定のエリアに関する口コミ情報から「閑静」という頻出ワードを検索クエリとして生成した場合を示す。
【0069】
たとえば、図7に示すように「閑静」を含む口コミ情報の投稿数が年月の経過とともに減少した場合、生成部132は、所定のエリアに紐づいた検索クエリ「閑静」の重みを低く設定する。
【0070】
ここでの重みとは、たとえば、検索結果として表示する際の優先度に対応し、重みを低くすると、検索結果として表示する際の優先度が低くなることを示す。なお、生成部132は、所定のエリアに紐づいた検索クエリ「閑静」を削除することにしてもよい。
【0071】
すなわち、たとえば、エリアの発展状況や人口動態等によって、物件を取り巻く環境が変化するので、生成部132は、その変化にあわせて検索クエリの重みを変更する。これにより、現在の状況と、物件に紐づいた検索クエリとの対応関係を適切に保つことができる。
【0072】
なお、図7に示すように、生成部132は、たとえば、「閑静」と相反する「にぎやか」を含む口コミ情報の投稿数が上昇した場合に、検索クエリ「閑静」の重みを低くすることにしてもよい。
【0073】
また、生成部132は、コンテンツ情報の作成時期に限られず、たとえば、コンテンツ情報の作成者に応じて、検索クエリの重み付けを変更することにしてもよい。たとえば、口コミ情報の投稿者が、現在の住民である場合、重みを高くし、過去の住民である場合に、重みを低くすることにしてもよい。すなわち、生成部132は、現在の様子がより反映されるように、各検索クエリの重みづけを設定することにしてもよい。
【0074】
ユーザ情報取得部133は、ユーザUに関する各種ユーザ情報を取得する。たとえば、ユーザ情報取得部133は、連携する各種サービスからユーザ情報を取得する。たとえば、ユーザ情報取得部133は、クレジットカード会社から家族構成、年収、勤務地(勤務する会社の所在地)、クレジットカードの使用履歴に関する情報を取得する。また、たとえば、ユーザ情報取得部133は、ユーザUがポータルサイトを通じて視聴したWebページや、ポータルサイト上で入力した検索クエリに関する情報などをポータルサイトの提供会社から取得する。
【0075】
なお、ユーザ情報取得部133は、たとえば、ユーザ端末50から位置情報の履歴をユーザ情報として取得することにしてもよい。また、ユーザ情報取得部133は、取得した各種ユーザ情報をユーザ情報記憶部123に書き込む。
【0076】
ユーザ属性分類部134は、ユーザ情報に基づき、ユーザUの属性を分類する。たとえば、ユーザ属性分類部134は、ユーザ情報記憶部123に記憶されたユーザ情報に基づき、ユーザUの属性を分類する。
【0077】
たとえば、ユーザ属性分類部134は、年収に関するユーザ情報からユーザUの年収属性を分類し、家族構成に関するユーザ属性からユーザUの家族構成属性を分類する。また、ユーザ属性分類部134は、勤務地や位置情報の移動傾向に関するユーザ情報からユーザUの沿線属性を分類する。たとえば、沿線属性は、勤務地へアクセスしやすい鉄道の線路やバスの路線であるが、車通勤の場合には、勤務地へアクセスしやすい幹線道路を示す。
【0078】
また、ユーザ属性分類部134は、サイト閲覧履歴に関するユーザ情報に基づいてユーザUの趣味属性を分類する。たとえば、ユーザ属性分類部134は、サイト閲覧履歴に対する所定の解析を行うことで、ユーザUの趣味を分類する。なお、ユーザ属性分類部134が判定するユーザUの趣味は、ユーザU毎に1つであってもよく、複数であってもよい。また、ユーザ属性分類部134は、1人のユーザUに対して、複数の趣味を割り当てる場合には、趣味毎に重みづけを行うことにしてもよい。
【0079】
ユーザ属性分類部134は、たとえば、カード使用履歴に関するユーザ情報に基づいてユーザUの利用店舗属性を判定する。たとえば、ユーザ属性分類部134は、カード使用履歴に対して所定の解析を行うことで、利用店舗属性を分類する。
【0080】
ユーザ属性分類部134は、各ユーザ属性を分類すると、分類結果をユーザ属性記憶部124に書き込む。なお、ユーザ属性分類部134は、所定の周期で上記判定処理を行うことで、随時、ユーザ属性の分類を行うことにしてもよいし、分類したユーザ属性の時系列変化に基づいてユーザ属性を判定することにしてもよい。たとえば、ユーザ属性分類部134は、趣味が釣りだったユーザUが、その後、キャンプが趣味になった場合、釣りとキャンプの一連の変化をユーザ属性として分類することにしてもよい。
【0081】
フィードバック情報取得部135は、ユーザ情報に基づいてユーザUを分類したユーザ属性毎の、検索部137による検索結果に対するユーザの行動に関するフィードバック情報を取得する。
【0082】
たとえば、フィードバック情報取得部135は、ユーザUが指定した検索クエリまたは検索ワードによる検索結果に対して、ユーザUが取った行動に関する情報をフィードバック情報として取得する。たとえば、フィードバック情報には、検索結果として表示した物件の個別ページへのクリック(アクセス)の有無、物件に関する資料請求の有無、物件に関する問い合わせの有無、物件に関する内覧予約の有無、物件の契約の有無などといった情報が含まれる。
【0083】
なお、フィードバック情報取得部135は、たとえば、ユーザUの位置情報をユーザ端末50から取得し、ユーザUが物件に実際に訪れたか否かに関する情報をフィードバック情報として取得することにしてもよい。また、たとえば、フィードバック情報取得部135は、ユーザUが物件周囲を検索した検索内容に関する情報をフィードバック情報として取得することにしてよい。たとえば、ユーザUが物件周辺の「エリア名+治安」で検索していた場合、フィードバック情報取得部135は、ユーザUが「治安」を重視していると解析することにしてもよい。
【0084】
フィードバック情報取得部135は、取得したフィードバック情報に基づいてユーザ属性に応じてユーザ属性毎に物件の閲覧傾向や、契約傾向を分析し、分析結果をフィードバック情報記憶部125に書き込む。すなわち、フィードバック情報取得部135は、フィードバック情報に基づいて、ユーザ属性毎の物件や検索クエリに関するトレンドを解析する。
【0085】
フィードバック情報取得部135は、たとえば、ユーザ属性毎にユーザUが興味を示した物件の特徴や、該当する物件のWebページに表示された文言の特徴を分析することで閲覧傾向や契約傾向を分析する。
【0086】
このように、フィードバック情報取得部135は、フィードバック情報をユーザ属性毎に分類し、その傾向を解析することで、ユーザUとライフスタイルが共通する他のユーザUが興味を持つ物件や物件ページの特徴あるいは興味を示す検索クエリに関する情報を推定することができる。
【0087】
提示部136は、生成部132によって生成された検索クエリに該当するコンテンツが所定数以上である場合に、当該検索クエリを検索ワードとしてユーザUへ提示する。たとえば、提示部136は、所定の周期で生成部132によって生成された検索クエリに該当するコンテンツ数を算出し、当該コンテンツ数が所定数を超える検索クエリを検索ワードとして取り扱う。
【0088】
たとえば、提示部136は、ユーザ情報取得部133によって取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザUへ提示する検索ワードを決定する。たとえば、提示部136は、フィードバック情報記憶部125を参照し、ユーザUのユーザ属性に関する分析結果に基づいて、ユーザUへ提示する検索ワードを決定する。
【0089】
たとえば、提示部136は、フィードバック情報記憶部125を参照し、ユーザUが興味を示す可能性が高い検索クエリを検索ワードとして決定する。言い換えれば、提示部136は、ユーザの属性からユーザが選択する可能性が高い検索クエリを検索ワードとして決定する。なお、提示部136は、たとえば、ユーザUが過去に選択した検索クエリを検索ワードとして決定することにしてもよい。
【0090】
検索部137は、ユーザUによって指定された検索条件やユーザUによって選択された検索ワードに基づいて検索対象となるコンテンツを検索する。たとえば、検索部137は、ユーザ端末50から受け取った検索条件に関する情報に基づいて、不動産情報記憶部121内を検索し、検索条件に合致する不動産に関する情報を検索結果として出力する。検索部137による検索結果は、ユーザ端末50へ送信され、ユーザ端末50に表示される。なお、たとえば、提示部136によって選択された検索ワードを検索結果とともにユーザ端末50へ送信することにしてもよい。
【0091】
〔3.処理フロー〕
次に、図8および図9を用いて、実施形態に係る情報処理装置10が実行する処理手順の一例について説明する。図8は、実施形態に係る検索ワードの生成処理の一例を示すフローチャートである。図9は、実施形態に係る検索ワードの提示処理の一例を示すフローチャートである。
【0092】
図8に示すように、まず、情報処理装置10は、コンテンツ情報を取得し(ステップS101)、コンテンツ情報に基づいて検索クエリを生成する(ステップS102)。つづいて、情報処理装置10は、生成した検索クエリが所定条件を満たすか否かを判定する(ステップS103)。
【0093】
情報処理装置10は、生成した検索クエリが所定条件を満たすと判定した場合(ステップS103;Yes)、当該検索クエリを検索ワードとして登録し(ステップS104)、検索ワードの生成処理を終了する。
【0094】
また、情報処理装置10は、ステップS103の判定において、生成した検索クエリが所定条件を満たしていない場合(ステップS103;No)、検索ワードの生成処理を終了する。
【0095】
次に、図9を用いて、検索ワードの提示処理の処理手順について説明する。図9に示すように、まず、情報処理装置10は、検索者となるユーザUのユーザ情報(たとえば、ユーザID)を取得する(ステップS201)。
【0096】
つづいて、情報処理装置10は、ユーザUへ提示する検索ワードを決定し(ステップS202)、決定した検索ワードを提示して(ステップS203)、検索ワードの提示処理を終了する。
【0097】
〔4.変形例〕
上述した情報処理装置10では、不動産に関する検索サービスを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、ネットショッピングをはじめとする各種サービスの検索に本願発明を適用することにしてもよい。
【0098】
〔5.効果〕
上述した実施形態に係る情報処理装置10は、検索対象となるコンテンツに関するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部131と、コンテンツ情報取得部131によって取得されたコンテンツ情報を解析し、コンテンツに関する検索クエリを生成する生成部132と、生成部132によって生成された検索クエリに該当するコンテンツが所定数以上である場合に、当該検索クエリを検索ワードとしてユーザUへ提示する提示部136とを備える。したがって、実施形態に係る情報処理装置10では、汎用性の高い新たな検索クエリを検索ワードとして提示することができるので、検索サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0099】
また、実施形態に係るコンテンツ情報取得部131は、コンテンツに関する口コミ情報をコンテンツ情報として取得する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、ユーザ視点に沿った柔軟な検索クエリの生成が可能となる。
【0100】
また、実施形態に係る生成部132は、同一のコンテンツに関する複数のコンテンツ情報に頻出する頻出ワードを検索クエリとして生成する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、コンテンツに適した検索クエリを生成することができる。
【0101】
また、実施形態に係る生成部132は、コンテンツ情報から抽出したポジティブワードを検索クエリとして生成する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、コンテンツの好意的にとらえた検索クエリを生成することができるので、実用性の高い検索クエリを生成することができる。
【0102】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部133を備え、提示部136は、ユーザ情報取得部133によって取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザUへ提示する検索ワードを決定する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、ユーザUに適した検索ワードを提示することができる。
【0103】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、ユーザUが指定した検索クエリまたは検索ワードに基づいてコンテンツを検索する検索部137を備え、提示部136は、ユーザ情報に基づいてユーザUを分類したユーザ属性毎の、検索部137による検索結果に対するユーザUの行動に関するフィードバック情報に基づいて提示する前記検索ワードを決定する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、ユーザUが興味を示す可能性が高い検索クエリを検索ワードとして提示することができる。
【0104】
また、実施形態に係る生成部132は、コンテンツ情報が作成された作成時期に応じて、生成した検索クエリの重み付けを変更する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、検索クエリの重みを適切な値に更新することができる。
【0105】
また、実施形態に係るコンテンツ情報取得部131は、不動産コンテンツに関するコンテンツ情報を取得し、提示部136は、不動産コンテンツに関する検索ワードを提示する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、不動産サイトの利便性を向上させることができる。
【0106】
また、実施形態に係るコンテンツ情報取得部131は、コンテンツ情報として、不動産の立地エリアに関する情報を取得し、生成部132は、立地エリアに関する情報に基づいて検索クエリを生成する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、不動産のみならず、周囲のエリアの情報に基づいて不動産に対する検索クエリを生成することができる。
【0107】
また、実施形態に係るコンテンツ情報取得部131は、コンテンツ情報として、不動産からの眺望に関する情報を取得し、生成部132は、眺望に関する情報に基づいて検索クエリを生成する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、眺望に関する検索クエリを自動的に生成することができる。
【0108】
また、実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、検索対象となるコンテンツに関するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得工程と、コンテンツ情報取得工程によって取得されたコンテンツ情報を解析し、コンテンツに関する検索クエリを生成する生成工程と、生成工程によって生成された検索クエリに該当するコンテンツが所定数以上である場合に、当該検索クエリを検索ワードとしてユーザへ提示する提示工程とを含む。したがって、実施形態に係る情報処理方法によれば、汎用性の高い新たな検索クエリを検索ワードとして提示することができるので、検索サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0109】
また、実施形態に係る情報処理プログラムは、検索対象となるコンテンツに関するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得手順と、コンテンツ情報取得手順によって取得されたコンテンツ情報を解析し、コンテンツに関する検索クエリを生成する生成手順と、生成手順によって生成された検索クエリに該当するコンテンツが所定数以上である場合に、当該検索クエリを検索ワードとしてユーザへ提示する提示手順とをコンピュータに実行させる。したがって、実施形態に係る情報処理プログラムによれば、汎用性の高い新たな検索クエリを検索ワードとして提示することができるので、検索サービスの利便性の向上を図ることができる。
【0110】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図10は、実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0111】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0112】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0113】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(図10では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0114】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0115】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0116】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0117】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0118】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0119】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0120】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、コンテンツ情報取得部131は、コンテンツ情報取得手段やコンテンツ情報取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0121】
10 情報処理装置
50 ユーザ端末
121 不動産情報記憶部
122 コンテンツ情報記憶部
123 ユーザ情報記憶部
124 ユーザ属性記憶部
125 フィードバック情報記憶部
131 コンテンツ情報取得部
132 生成部
133 ユーザ情報取得部
134 ユーザ属性分類部
135 フィードバック情報取得部
136 提示部
137 検索部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10