(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】ダクトユニット及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240422BHJP
B41J 29/377 20060101ALI20240422BHJP
B41J 29/08 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
G03G21/16 147
B41J29/377 101
B41J29/08
(21)【出願番号】P 2022146661
(22)【出願日】2022-09-15
【審査請求日】2023-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 啓子
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-106568(JP,A)
【文献】特開2015-1353(JP,A)
【文献】特開平7-92862(JP,A)
【文献】特開2011-191398(JP,A)
【文献】特開2021-32969(JP,A)
【文献】特開2003-166497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/02
G03G 13/00
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/16-21/18
G03G 21/20
B41J 29/00-29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンに接続され
たダクトユニットであって、
第一接合部を有する第一ダクト部と、
前記第一接合部
に対向する第二接合部を有
する第二ダクト部と、
弾性を有するシール部材と、を備え、
前記第一ダクト部と前記第二ダクト部とは、互いに接合されることで風路を形成し、
前記第一接合部は、
第一面と、前記第一面から突出
し、かつ、前記第二ダクト部の前記
第二接合
部に当接する
第二面を含む突出部と
、を有し、
前記シール部材は、
前記第一接合部の前記第一面と接し、かつ、前記第二ダクト部と接するように、前記第一接合部と前記第二接合部との間に配される、
ことを特徴とするダクトユニット。
【請求項2】
前記第二面の面積は、前記第一面の前記シール部材に接する接触部分の面積よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載のダクトユニット。
【請求項3】
前記第二面の面積は、前記第一面の前記接触部分の面積の5%以上15%以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載のダクトユニット。
【請求項4】
前記突出部の前記第一面からの突出量が0.4mm以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載のダクトユニット。
【請求項5】
前記第一ダクト部と前記第二ダクト部とは、前記突出部において締結部材により締結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のダクトユニット。
【請求項6】
前記締結部材は、ねじであり、
前記第二ダクト部は、前記ねじを締結するためのねじ孔を有し、
前記突出部は、前記ねじを貫通させる貫通孔が形成され、
前記第二面は円形に形成され、前記第二面の直径が前記ねじの頭の直径に対して100%以上120%以下である、
ことを特徴とする請求項5に記載のダクトユニット。
【請求項7】
前記シール部材は圧縮された状態で、前記第一接合部の前記第一面と前記第二接合部との間に配される、
ことを特徴とする請求項1に記載のダクトユニット。
【請求項8】
前記シール部材の圧縮率は20%以上であり、かつ、前記シール部材の圧縮率は90%以下である、
ことを特徴とする請求項7に記載のダクトユニット。
【請求項9】
前記シール部材の圧縮率は50%以上である、
ことを特徴とする請求項8に記載のダクトユニット。
【請求項10】
前記シール部材は、前記風路に面して配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のダクトユニット。
【請求項11】
前記シール部材は、合成ゴムを発泡させた発泡フォーム材によって構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のダクトユニット。
【請求項12】
画像形成装置であって、
記録媒体を搬送する搬送ベルトを含む搬送手段と、
請求項1に記載のダクトユニット、および前記ダクトユニットに接続された前記ファンを含む送風手段と、を備え、
前記送風手段が前記搬送ベルトに形成された開口から吸気することで、前記記録媒体が前記搬送ベルトに吸着される、
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリあるいは複合機などの画像形成装置に配設されて好適な、ファンにより生じる気流を通す風路を形成するダクトユニット、及びその画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、排熱、冷却、換気、粉塵捕集、記録材の吸引搬送等を行うために筐体内に空気を送風している。従来から画像形成装置の筐体内に空気を送風するために、空気の流れを生じさせるためのファンと、ファンにより生じる気流を通過させるためのダクトユニットとが設けられている(特許文献1)。特許文献1に記載されているように、ダクトユニットは組立性やコスト等を勘案して、ダクト部とダクト部が気流を通す風路を形成するように接合され形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、画像形成装置は、高生産、高画質、高安定、高寿命、高機能化のために大型化され、それに伴い上記のファンやダクトユニットも大型のものが用いられる。しかしながら、従来では特に大型のダクトユニットを用いた場合に、ダクト部の精度のばらつきや組立時の変形などに起因して、ダクト部とダクト部との接合部に微小な隙間が生じやすかった。そのため、ファンの振動に起因して隙間においてダクト部同士が衝突し振動音が生じたり、また隙間から空気が漏れて風切音が生じたりする虞があった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされ、ダクト部とダクト部とを接合してファンにより発生される気流を通す風路が形成される構成で、振動音や風切音が生じるのを抑制可能なダクトユニット及び画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るダクトユニットは、ファンに接続されたダクトユニットであって、第一接合部を有する第一ダクト部と、前記第一接合部に対向する第二接合部を有する第二ダクト部と、弾性を有するシール部材と、を備え、前記第一ダクト部と前記第二ダクト部とは、互いに接合されることで風路を形成し、前記第一接合部は、第一面と、前記第一面から突出し、かつ、前記第二ダクト部の前記第二接合部に当接する第二面を含む突出部と、を有し、前記シール部材は、前記第一接合部の前記第一面と接し、かつ、前記第二ダクト部と接するように、前記第一接合部と前記第二接合部との間に配される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第一ダクト部と第二ダクト部とを接合してファンにより発生される気流を通す風路が形成されるダクトユニットに関し、振動音や風切音が生じるのを抑制することが容易な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】画像形成装置を備えた画像形成システムを示す概略図。
【
図2】(a)画像形成装置を示す断面図、(b)画像形成部を示す拡大図。
【
図4】送風ファンを装着する前の送風装置を示す斜視図。
【
図5】(a)本実施形態の吸気ダクトユニットを示す分解斜視図、(b)本実施形態の排気ダクトユニットを示す分解斜視図。
【
図6】吸気上ダクト部と吸気下ダクト部との締結部を拡大して示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<画像形成システム>
以下、本実施形態について説明する。まず、画像形成システムについて説明する。
図1に示すように、本実施形態の画像形成システム100は大きく分けて、大容量給送装置106と、画像形成装置101と、デカーラ103と、センシング装置107を備えている。これら各装置間における記録材Sの搬送方向(
図1では右から左)に関し、画像形成装置101を基準として、大容量給送装置106が上流に配置され、デカーラ103が下流に配置されている。そして、デカーラ103の下流に、センシング装置107が配置されている。これら大容量給送装置106、画像形成装置101、デカーラ103、センシング装置107は記録材Sを搬送可能に物理的に接続され、また電気信号を送受信可能に電気的に接続されている。
【0010】
大容量給送装置106は複数の記録材収容部を有し、記録材収容部に収容された記録材Sを1枚ずつ画像形成装置101に供給する装置である。デカーラ103は、画像形成装置101においてトナー像定着時に加えられる熱によって記録材Sがカールした場合に、記録材Sのカールを補正する装置である。
【0011】
センシング装置107は、デカーラ103から排出された記録材Sの片面もしくは両面のトナー像を読み取る装置である。センシング装置107により読み取られたトナー像の信号は画像形成装置101に送られて、画像形成装置101では、センシング装置107から送られた信号に基づいて画像濃度や画像位置のずれを検出して、それに従って記録材Sに形成するトナー像に関する画像信号の補正を行っている。補正した画像信号に基づいて後述の画像形成部200Y~200Kが制御されることで、画像濃度や画像位置のずれを補正したトナー像が記録材Sに形成される。
【0012】
なお、画像形成装置101の記録材搬送方向の上流には、大容量給送装置106の代わりに、不図示の手差し給送装置、長尺の記録材を収容可能な長尺給送装置などを選択的に接続することができる。あるいは、大容量給送装置106のさらに上流側には、不図示の大容量給送装置、手差し給送装置、長尺給送装置などを選択的に重連接続することができる。また、デカーラ103もしくはセンシング装置107のさらに下流側には、不図示であるが、インサータ、パンチャ、くるみ製本機、大容量スタッカ、折り機、フィニッシャ、トリマ等の様々な後処理装置を1乃至複数組み合わせて選択的に接続することができる。このように、画像形成装置101に多様なオプション装置が選択的に接続されることで、多様な記録材Sに対して多様な後処理加工を施した成果物をインライン出力することが可能となり、高生産、高画質、高安定、高機能な画像形成システム100を提供できる。
【0013】
画像形成装置101は筐体101Aを備え、筐体101Aには原稿の画像情報を読取る原稿読取装置104、原稿読取装置104に1枚ずつ給送する原稿給送装置105が選択式に接続される。筐体101Aは、例えば正面側に配置された前側板、背面側に配置された後側板、前側板と後側板とを連結したり前側板や後側板を支持したりする支柱などの複数のフレームから構成される。前側板、後側板、フレームには、後述の
図2(a)に示すような、画像形成部200Y~200K、露光装置203Y~203K、定着前搬送ベルト217、定着器218などが固定されている。
【0014】
<画像形成装置>
次に、画像形成装置101の構成について、
図1を参照しながら
図2(a)及び
図2(b)を用いて説明する。
図2(a)に示した画像形成装置101は、筐体101A内(筐体内)に収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成する画像形成部200Y、200M、200C、200Kを中間転写ベルト208に対向させて配置した中間転写方式の装置である。画像形成装置101は、筐体101Aに設けられた原稿読取装置104(
図1参照)、あるいはパーソナルコンピュータ等の外部機器(不図示)から受信した画像信号に基づいて、トナー像を記録材Sに形成する。
【0015】
画像形成装置101における記録材Sの搬送プロセスについて説明する。記録材Sは、1乃至複数のカセット212内に積載される形で収容されており、供給ローラ230により画像形成タイミングに合わせて1枚ずつ供給される。供給ローラ230により供給された記録材Sは、搬送パス250の途中に配置されたレジストレーションローラ213へと搬送される。そして、レジストレーションローラ213において記録材Sの斜行補正やタイミング補正が行われて、記録材Sは二次転写部STへと送られる。二次転写部STは、中間転写ベルト208を挟んで対向する二次転写内ローラ214及び二次転写外ローラ215により形成され、所定の圧力と二次転写電圧を与えることで中間転写ベルト208から記録材S上にトナー像を転写させる転写ニップ部である。
【0016】
上記の二次転写部STまでの記録材Sの搬送プロセスに対して、同様のタイミングで二次転写部STまで送られて来る画像の形成プロセスについて説明する。まず、画像形成部200Y~200Kについて説明する。ただし、各色の画像形成部200Y~200Kはトナーの色以外は基本的に同じであるため、以下では代表して、ブラックの画像形成部200Kを例に説明する。
【0017】
画像形成部200Kは、感光ドラム201K、帯電器202K、現像器204K、ドラムクリーナ209K等を有している。回転する感光ドラム201Kの表面は、帯電器202Kにより一様に帯電された後、画像信号に基づいて駆動される露光装置203Kによって静電潜像が形成される。次に、現像器204Kが現像剤に含まれるトナーにより感光ドラム201K上に形成された静電潜像を現像して、感光ドラム201K上にトナー像が形成される。現像により消費されたトナーは、トナーボトル205Kからトナー補給経路206Kを介して現像器204Kに適宜補給される。
【0018】
その後、画像形成部200Kと中間転写ベルト208を挟んで対向配置される一次転写ローラ207Kにより所定の加圧力及び一次転写電圧が与えられ、感光ドラム201K上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト208上に一次転写される。一次転写後に感光ドラム201K上に残る一次転写残トナーは、ドラムクリーナ209Kにより除去される。除去された一次転写残トナーは、トナー回収経路210を介してデカーラ103に設けられた回収トナー容器211に収容される。
【0019】
中間転写ベルト208は、複数の張架ローラ、二次転写内ローラ214によって張架され、不図示のモータ等によって感光ドラム201Y~201Kの回転速度に対応した速度で移動される無端ベルトである。上述した各色の画像形成部200Y~200Kにより並列処理される各色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト208上に移動方向上流で一次転写された色のトナー像上に順次重ね合わせるタイミングで行われる。その結果、最終的にはフルカラーのトナー像が中間転写ベルト208上に形成され、二次転写部STへと搬送される。二次転写部STを通過した後に中間転写ベルト208上に残る二次転写残トナーは、ベルトクリーナー装置216によって中間転写ベルト208から除去される。除去された二次転写残トナーは、トナー回収経路210を介して回収トナー容器211に収容される。
【0020】
以上の搬送プロセス及び画像形成プロセスを以って、二次転写部STにおいて記録材Sとトナー像のタイミングが一致し、中間転写ベルト208から記録材Sにトナー像が転写される二次転写が行われる。トナー像が転写された記録材Sは、無端状の定着前搬送ベルト217に吸引されることでベルト表面に載置された状態で、定着前搬送ベルト217の回転に従って定着器218へ搬送される。定着器218は、不図示のヒータによって加熱される定着ベルトと、定着ベルトに対して記録材Sを加圧する加圧ベルトを有している。トナー像が形成された記録材Sは、定着ベルトと加圧ベルトによって形成される定着ニップ部にて挟持搬送されながら加熱及び加圧される。これにより、記録材Sにトナー像が定着される。
【0021】
記録材Sの片面だけにトナー像を形成する片面モードの場合には、片面にトナー像を形成した記録材Sがデカーラ103へ搬送される。その際に、記録材Sの表裏を反転してデカーラ103へ搬送する場合は、トナー像が形成された記録材Sを排出反転部220に導き、スイッチバック搬送を行う。これにより、記録材Sの先後端が入れ替わるとともに表裏の反転が行われ、表裏反転された記録材Sが反転排出パス221を経由してデカーラ103へ搬送される。
【0022】
他方、記録材Sの両面にトナー像を形成する両面モードの場合には、一面目にトナー像が形成された記録材Sを両面反転部222に導き、スイッチバック搬送を行う。これにより、記録材Sの先後端が入れ替わるとともに表裏の反転が行われる。表裏反転された記録材Sは両面搬送パス223を経由して搬送パス250の途中に配置されたレジストレーションローラ213へ搬送される。その後、記録材Sの二面目に対し一面目と同様のプロセスでトナー像が形成され、二面目のトナー像定着後に、記録材Sは排出搬送パス219を経由してデカーラ103へ搬送される。
【0023】
次に、画像形成装置101において、筐体101A内に配設されて空気の送風を行う送風装置について、
図3乃至
図6を用いて説明する。
図3は、定着前搬送ベルト217に接続された送風装置1を示す斜視図である。
図4は、送風ファン2を装着する前の送風装置1を示す斜視図である。なお、以下では説明を理解しやすくするために、定着前搬送ベルト217に接続されて、定着前搬送ベルト217に記録材Sを吸引搬送する吸引力を生じさせる送風装置1を例に説明する。
【0024】
<送風装置>
図3に示すように、定着前搬送ベルト217には、空気をベルト外側からベルト内側へ吸引させるために吸引孔217aが複数形成されている。この定着前搬送ベルト217の内側には内部ダクト217bが配設されており、送風装置1は定着前搬送ベルト217の吸引孔217aを介して外部の空気を吸引可能に内部ダクト217bに接続される。送風装置1は大きく分けて、送風ファン2、吸気ダクトユニット3、排気ダクトユニット4により構成されている。
【0025】
送風ファン2は、空気を送風して気流を生じさせる。送風ファン2を動作させると、定着前搬送ベルト217には吸引孔217aを介して記録材Sを吸引する吸引力が生じ得る。定着前搬送ベルト217は、不図示の駆動源により
図3に矢印Aで示す方向に回転可能に設けられ、直前にトナー像が形成された記録材Sの画像形成面と反対の面を吸引しながら回転する。これにより、記録材Sは定着前搬送ベルト217の表面に倣い、未定着のトナー像が乱れることのない安定した状態で定着器218へと搬送される。
【0026】
近年では、画像形成装置101において厚紙や封筒といったより剛度の高い記録材S、はがきや単カードといったよりサイズの小さな記録材Sに対する印刷の需要が増えている。そうした多種多様な記録材Sを安定的に搬送するために、送風装置1にはより吸引力の大きい大型の送風ファン2が用いられている。そうした場合、搬送される記録材Sの材質や形状に応じて最適な吸引力を生じさせるように、送風ファン2は不図示の制御回路により駆動回転数が調整される。
【0027】
<吸気ダクトユニットの概要>
吸気ダクトユニット3は内部ダクト217bと送風ファン2との間に配置され、
図4に示すように、吸気ダクトユニット3の一端部3aは送風ファン2の吸気口2aに接合されている。送風ファン2は、締結ビス6により吸気ダクトユニット3の一端部3aに固定されている。そうするために、吸気ダクトユニット3の一端部3aに、送風ファン2を締結ビス6により固定するための締結孔6aが形成されている。
【0028】
送風ファン2を吸気ダクトユニット3に固定する場合、送風ファン2と吸気ダクトユニット3との間に弾性体からなる防振材等を介在させて、送風ファン2の振動が吸気ダクトユニット3に伝達されるのを抑制することが考えられる。しかし、大型の送風ファン2を用いた場合には、駆動回転時に送風ファン2の振動により防振材が弾性変形するが、送風ファン2の姿勢が定まらずに偏心回転を招くことがある。そうなると、かえって送風ファン2の振動が大きくなるので、それに伴って吸気ダクトユニット3も大きく振動し得る。そこで、本実施形態では、送風ファン2が防振材等を介在させることなく剛性の高い吸気ダクトユニット3に直接固定されることで、駆動回転時に送風ファン2の姿勢が安定するようにしている。
【0029】
吸気ダクトユニット3の他端部3bは、上記した定着前搬送ベルト217の内部ダクト217b(
図3参照)に接合される。吸気ダクトユニット3の他端部3bには、環状のシール部材5が両面テープ等により吸気ダクトユニット3の内側に隙間なく接着されている。内部ダクト217bは、吸気ダクトユニット3の他端部3b内に侵入して取り付けられるため、吸気ダクトユニット3と内部ダクト217bとは、シール部材5を介在して接合される。シール部材5が圧縮されて内部ダクト217bに対して隙間なく密着されることにより、吸気ダクトユニット3と内部ダクト217bとにおける接合部の気密性が保たれて、その接合部から空気が漏れないようにしている。また、弾性体であるシール部材5を介在させているので、吸気ダクトユニット3と内部ダクト217bとの間で振動による動的変位が生じたとしても、それら剛性の高い部材同士の衝突が抑制される。これにより、吸気ダクトユニット3と内部ダクト217bが衝突することによって振動音が生じるのを抑制できる。
【0030】
<排気ダクトユニットの概要>
他方、排気ダクトユニット4の一端部4aは、送風ファン2の排気口2bに接合される。排気ダクトユニット4の一端部4aには、組み合わされることで環状になる1組のシール部材7、8が両面テープ等により排気ダクトユニット4の内側に隙間なく接着されている。送風ファン2は、排気口2b側の一部が排気ダクトユニット4の一端部4a内に侵入して取り付けられるため、排気ダクトユニット4と送風ファン2とはシール部材7、8を介在して接合される。これらシール部材7、8が圧縮されて送風ファン2の排気口2bに対して隙間なく密着されることにより、排気ダクトユニット4と送風ファン2とにおける接合部の気密性が保たれて、その接合部から空気が漏れないようにしている。また、弾性体であるシール部材7、8を介在させることで、排気ダクトユニット4と送風ファン2との間で振動による動的変位が生じたとしても、それら剛性の高い部材同士の衝突が抑制される。これにより、排気ダクトユニット4と送風ファン2との接合部において、排気ダクトユニット4と送風ファン2が衝突することによって振動音が生じるのを抑制できる。なお、排気ダクトユニット4の他端部4bは、画像形成装置101の不図示の排気口に接合される。
【0031】
<シール部材>
上記のシール部材5、7、8並びに後述するシール部材15、16(
図5(a)、
図5(b)参照)は、合成ゴムを半独立半連続状態で発泡させた発泡フォーム材により形成されている。半独立半連続気泡型の発泡フォーム材は、独立気泡型の発泡フォーム材や発泡のない合成ゴム材と比べて、反発力が小さく柔らかい特性を有する。よって、部品精度のばらつきや組立時の変形により変位する面や、振動を受けて動的に変位する面に対しても、容易に追従して密着性を維持し易い。その一方で、半独立半連続気泡型の発泡フォーム材は、独立気泡型の発泡フォーム材や発泡のない合成ゴム材と比べて、そのままでは気密性が劣る。ただし、半独立半連続気泡型の発泡フォーム材は圧縮されることで独立気泡状態となり、独立気泡型の発泡フォーム材や発泡のない合成ゴム材料と同等の高い気密性を保持する。そこで、本実施形態では、シール部材5、7、8、15、16として、半独立半連続気泡型の発泡フォーム材を用いた。
【0032】
<ダクトユニットの構成>
次に、上記した吸気ダクトユニット3や排気ダクトユニット4の構成について説明する。本実施形態において、吸気ダクトユニット3と排気ダクトユニット4は、形状は異なるが一対のダクト部により形成されている点で同様の構成である。
図5(a)は吸気ダクトユニット3を示す分解斜視図であり、
図5(b)は排気ダクトユニット4を示す分解斜視図である。ただし、
図5(a)では、吸気ダクトユニット3の他端部3bに接着されている環状のシール部材5の図示を省略している(
図4参照)。
図6は、吸気上ダクト部9と吸気下ダクト部10との締結部を拡大して示す断面図である。
【0033】
図5(a)に示すように、吸気ダクトユニット3は、第二ダクト部としての吸気上ダクト部9と、第一ダクト部としての吸気下ダクト部10と、シール部材15とを備える。吸気ダクトユニット3は、一対の吸気上ダクト部9と吸気下ダクト部10とが気流を通過させる風路を形成するようにシール部材15を挟んで接合されて、略四角の四箇所でねじ11により締結されている。
【0034】
他方、
図5(b)に示すように、排気ダクトユニット4は、排気上ダクト部12、排気下ダクト部13、シール部材16を有する。排気ダクトユニット4は、上下一対の排気上ダクト部12と排気下ダクト部13とが気流を通過させる風路を形成するようにして、シール部材16を挟むように組み合わされて、所定の四箇所でねじ14により締結されることで組み立てられている。また、排気上ダクト部12の一端部と排気下ダクト部13の一端部それぞれの内側には、組み合わされることで環状になる凹形状のシール部材7、8が両面テープ等により接着されている。
【0035】
上記のように、本実施形態では組立性や製造コスト等を勘案して別々に製造された吸気上ダクト部9と吸気下ダクト部10、排気上ダクト部12と排気下ダクト部13とがそれぞれ組み合わされて、吸気ダクトユニット3と排気ダクトユニット4が形成されている。それ故、吸気上ダクト部9と吸気下ダクト部10は、組み合わせた際に互いに向かい合ってつなぎ目となる第二接合部20と第一接合部18とを有する。同様に、排気上ダクト部12と排気下ダクト部13は、組み合わせた際に互いに向かい合ってつなぎ目となる第二接合部21と第一接合部19とを有する。
【0036】
吸気下ダクト部10の第一接合部18は、
図5(a)に示すように、吸気上ダクト部9の接合面9aとの間に所定の空隙量をもって隙間を空け接合面9aと当接しない非当接面10bと、非当接面10bよりも接合面9aに向けて突出して接合面9aと当接する当接部10aと、を有している。排気下ダクト部13の第一接合部19も同様にして、
図5(b)に示すように、排気上ダクト部12の接合面12aとの間に所定の空隙量をもって隙間を空け接合面12aと当接しない非当接面13bと、非当接面13bよりも接合面12aに向けて突出して接合面12aと当接する当接部13aと、を有している。
【0037】
本実施形態では、当接部10a、13aが接合面9a、12aと当接する当接面10a1、13a1の面積を小さくすることで、製造による当接部10a、13aにおける平面度のばらつき量を小さくしている。当接面10a1、13a1の面積は、シール部材15、16と非当接面10b、13bとが接触する面積の「5%以上15%以下」が好ましい。本実施形態では、当接面10a1の面積はシール部材15と非当接面10bとが接触する面積の「10%」、当接面13a1の面積はシール部材16と非当接面13bとが接触する面積の「5.5%」とした。なお、吸気下ダクト部10の第一接合部18、排気下ダクト部13の第一接合部19の大きさに応じて、当接面10a1、13a1の面積は異ならせてよい。
【0038】
また、吸気上ダクト部9、排気上ダクト部12は、締結部材としてのねじ11、14を締結するためのねじ孔9d、12dを有し、当接部10a、13aには、ねじ11、14を貫通させる貫通孔10c、13cが形成され、当接面10a1、13a1は円形に形成されている。言い換えるなら、当接部10a、13aはそれぞれ、ねじ11、14が貫通する貫通孔10c、13cを取り囲むように、非当接面10b、13bから突出させた円筒状の突出部として形成されている。こうすると、当接面10a1、13a1には、ねじ11、14の締付力により隙間を生じ難くすることができ、さらにはそれぞれ対向する吸気上ダクト部9の接合面9a、排気上ダクト部12の接合面12aに対する変位を規制することができる。
【0039】
本実施形態では、
図6に示すように、当接面10a1(13a1)の直径Fがねじ11(14)の頭11a(14a)の直径Gに対して「100%以上120%以下」であるのが好ましい。これは、当接面10a1(13a1)の直径Fがねじ11(14)の頭11a(14a)の直径Gより小さいと、ねじ11(14)の締結力で突出している当接部10a(13a)がつぶれ、隙間が狭くなる虞があるからである。かといって、当接面10a1(13a1)の直径Fがねじ11(14)の頭11a(14a)の直径Gより大きすぎると、ねじ11(14)の締結力によっては規制できない接合面9a(12a)に対する変位が生じてしまい、振動音が発生する虞があるからである。本実施形態では、ねじ11(14)の頭の直径「φ6.3mm」に対し、当接面10a1(13a1)の直径を「φ7.5mm」とした。
【0040】
そして、
図6に示すように、非当接面10b(13b)にはそれぞれ、シール部材15(16)が両面テープ等により接着されていることから、シール部材15(16)により非当接面10b(13b)と接合面9a(12a)との隙間が埋められている。このように、隙間にシール部材15(16)を介在させることで、非当接面10b(13b)において隙間から漏れる風による風切音が生じるのを抑制している。
【0041】
シール部材15(16)には、上記したように半独立半連続気泡型の発泡フォーム材が用いられており、シール部材15(16)は、
図6に示すように、風路に面するように配設されるのが好ましい。これは、例えばシール部材15(16)が風路に面していないと、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)とのつなぎ目の内側において、隙間が凹凸ある溝となって、風路を通る空気の一部が入り込みやすくなるからである。こうした凹凸ある風路の場合、乱流が発生して圧力損失の増大を招きやすい。これを防ぐため、シール部材15(16)が風路に面するように配設され、凹凸ない風路を形成するのが好ましい。
【0042】
シール部材15(16)は、圧縮されていない状態で接合面9a(12a)と非当接面10b(13b)との隙間の空隙量よりも厚いが、ねじ11(14)の締付力により空隙量と等しい厚みまで圧縮されて、接合面9a(12a)と非当接面10b(13b)に隙間なく密着する。シール部材15(16)は、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)の精度のばらつきや組立時の変形あるいは送風ファン2の振動により空隙量が変わっても、シール部材15(16)が有する弾性力により接合面9a(12a)と非当接面10b(13b)に対する密着性を維持し得る。
【0043】
実施形態の場合、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)の部品公差、平面度、振動による面変形を加味して、当接部10a(13a)は非当接面10b(13b)からの突出量が「0.4mm」以上に設定されるのが好ましい。こうすると、非当接面10b、13bや接合面9a(12a)に変位が生じた場合であっても、シール部材15(16)の介在しない接合面9a(12a)と接しない十分な空隙量を確保できる。よって、例え送風ファン2の振動を受けても、吸気上ダクト部9と吸気下ダクト部10、排気上ダクト部12と排気下ダクト部13とに衝突が生じず、当接部10a、13aにおける振動音の発生を抑制できる。
【0044】
ただし、シール部材15(16)は圧縮量が大きい状態で配置されると、時間経過に応じて弾力性が低下して厚みが薄くなり(所謂クリープ変形)、それに応じて隙間があいて振動音や風切音が生じる虞がある。そこで、本実施形態では、シール部材15(16)が復元力を維持できる圧縮量で圧縮されるように、当接部10a(13a)の高さを調整して、シール部材15(16)のクリープ変形によって振動音や風切音が生じるのを防止している。例えば、圧縮前の厚み「3mm」のシール部材15(16)を用いる場合、当接部10a(13a)の高さが「0.5mm」に設定され、シール部材15(16)は圧縮率「83%」として「3mm」から「0.5mm」に圧縮される。なお、シール部材15(16)の圧縮率は「50%以上」が好ましいが、「20%以上90%以下」であれば、復元力を維持しつつ、風路を通る空気のシール性を十分に得ることができる。
【0045】
以上のように、本実施形態では、上ダクト部(9、12)の第二接合部(20、21)と下ダクト部(10、13)の第一接合部(18、19)とにおいて、第一接合部(18、19)に接合面(9a、12a)に向けて突出して当接する当接部(10a、13a)を設ける。当接部(10a、13a)は、接合面(9a、12a)と当接する当接面(10a1、13a1)の面積が、第一接合部(18、19)において当接部(10a、13a)を設けることにより隙間を空けて生じさせた非当接面(10b、13b)の面積よりも小さくなるように、形成される。
【0046】
第一接合部(18、19)において当接部(10a、13a)のみを第二接合部(20、21)に接触させ、当接部(10a、13a)以外の非当接面(10b、13b)に関しては、第二接合部(20、21)との間に隙間を生じさせることで、接触により生じる振動音を抑制できる。また、当接部(10a、13a)を設けて隙間をあえて空けるようにしたので、隙間から風路を通る空気が流れて風切音が生じることのないように、非当接面(10b、13b)と接合面(9a、12a)との隙間をシールするシール部材(15、16)を配設した。
【0047】
このようにして、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)とを接合して送風ファン2により発生される気流を通す風路が形成されるダクトユニット(3、4)に関し、振動音や風切音が生じるのを抑制することが容易な構成で実現できる。
【0048】
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態では、当接部(10a、13a)を下ダクト部(10、13)に設け、上ダクト部(9、12)の第二接合部(20、21)に当接させるようにしたが、これに限らない。例えば、当接部は上ダクト部(9、12)に形成されてもよいし、あるいは上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)の両方に形成されてもよい。また、当接部(10a、13a)の面積を小さくでき、ねじ(11、14)の締付力により当接部(10a、13a)における動的変位を規制できれば、当接部の当接面は円形でなく、どのような形状であってもよい。また、シール部材(15、16)は下ダクト部(10、13)に接着するようにしたが、これに限らない。例えば、上ダクト部(9、12)に接着してもよく、また接着以外の固定方法であってもよい。
【0049】
なお、上述した実施形態では、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)により形成されるダクトユニット(3、4)を例に説明したが、これに限らない。ダクトユニットは、3つ以上のダクト部により形成されるものであってもよい。
【0050】
なお、上述した実施形態は、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)とのつなぎ目となる第一接合部(18、19)と第二接合部(20、21)とが気流の流れる向きに交差する垂直断面で組み合わされる場合にも適用可能である。ただし、垂直断面で組み合わせた場合、ダクト部の接合部で部品公差による微小な段差が生じ、乱流が発生して圧力損失が増大する虞がある。だからといって、空気の流れを遮らない方向の段差にするために、下流側の断面積を広げると、それはそれで風路断面の拡大による圧力損失の増大を招き得る。そこで、上述したように、上ダクト部(9、12)と下ダクト部(10、13)は、第一接合部(18、19)と第二接合部(20、21)とが気流の流れる向きに沿った向きとなるように形成するが好ましい。
【0051】
なお、上述した実施形態は定着前搬送ベルト217に接続される送風装置1のダクトユニット(3、4)に限らず、他の送風装置のダクトユニットにも適用可能である。他の送風装置としては、図示を省略したが、例えば作像送風装置、電源送風装置、定着送風装置などがある。作像送風装置は、画像形成工程で生じるオゾンや飛散トナーを捕集しつつ、熱を筐体内に滞留させることなく筐体外に排出する。これにより、オゾンや飛散トナーが感光ドラムや帯電器に付着することにより生じる帯電ムラ等の帯電不良、トナーが過昇温して流動性が悪化することにより生じる現像不良、トナー搬送経路詰まり等の動作不良等を防止できる。
【0052】
電源送風装置は、各部を動作させるために電力を供給する電源に生じる熱を筐体外に排出する。電源送風装置による排気に伴い、筐体外から冷却のための外気が供給され、電源を冷却することができる。これにより、電源が過昇温して出力が低下することに伴う各部の動作不良や故障を防止できる。定着送風装置は、定着工程で生じるVOC(Volatile Organic Compounds)やUFP(Ultra Fine Particle)等を捕集しつつ、熱や湿気を筐体内に滞留させることなく筐体外に排出する。これにより、熱が筐体内に滞留してトナーや部品等が昇温することによる定着不良や動作不良を防止できる。
【0053】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
ファンに接続されて前記ファンにより発生される気流を通す風路を形成するダクトユニットであって、
第一接合部を有する第一ダクト部と、
前記第一接合部と接合される第二接合部を有し、前記第一ダクト部と接合されることで前記風路を形成する第二ダクト部と、
弾性を有するシール部材と、を備え、
前記第一接合部は、前記第二接合部の接合面と当接しない非当接面と、前記非当接面よりも前記接合面に向けて突出して前記接合面と当接する当接部とを有し、
前記シール部材は、前記非当接面と前記接合面との間をシールするように配設され、
前記当接部が前記接合面と当接する当接面の面積は、前記非当接面の面積よりも小さい、
ことを特徴とするダクトユニット。
(2)
前記当接面の面積は、前記シール部材と前記非当接面とが接触する面積の5%以上15%以下である、
ことを特徴とする前記(1)に記載のダクトユニット。
(3)
前記当接部は、突出量が0.4mm以上である、
ことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のダクトユニット。
(4)
前記第一ダクト部と前記第二ダクト部とは、前記当接部において締結部材により締結されている、
ことを特徴とする前記(1)乃至前記(3)のいずれか1つに記載のダクトユニット。
(5)
前記締結部材は、ねじであり、
前記第二ダクト部は、前記ねじを締結するためのねじ孔を有し、
前記当接部は、前記ねじを貫通させる貫通孔が形成され、
前記当接面は円形に形成され、前記当接面の直径が前記ねじの頭の直径に対して100%以上120%以下である、
ことを特徴とする前記(4)に記載のダクトユニット。
【符号の説明】
【0054】
2…ファン、3、4…ダクトユニット(吸気ダクトユニット、排気ダクトユニット)、9、12…第二ダクト部(吸気上ダクト部、排気上ダクト部)、9a、12a…接合面、9d、12d…ねじ孔、10、13…第一ダクト部(吸気下ダクト部、排気下ダクト部)、10a、13a…当接部、10a1、13a1…当接面、10b、13b…非当接面、10c、13c…貫通孔、11、14…締結部材(ねじ)、11a、14a…頭部(ねじ頭部)、15、16…シール部材、18、19…第一接合部、20、21…第二接合部