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特許7476295冷却ユニット、基板処理装置、及び基板処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】冷却ユニット、基板処理装置、及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20240422BHJP
   G03F 7/26 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
H01L21/30 567
G03F7/26
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022205374
(22)【出願日】2022-12-22
(65)【公開番号】P2023098674
(43)【公開日】2023-07-10
【審査請求日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0189886
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0058130
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェイル ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キホン パク
(72)【発明者】
【氏名】チェソン チュ
(72)【発明者】
【氏名】チュヨン リ
【審査官】田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-296773(JP,A)
【文献】特開2008-053454(JP,A)
【文献】特開2009-019832(JP,A)
【文献】特開2009-158792(JP,A)
【文献】特開2002-368060(JP,A)
【文献】特開2008-311624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
H01L 21/677
G03F 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に置かれる基板を加熱する加熱プレートと、
加熱された基板を移送するコンベア、及び前記コンベアの上部から前記基板に対して、冷却雰囲気を提供して前記基板を冷却する第1の冷却部を備える冷却コンベアと、
前記加熱プレートから前記コンベア上に前記加熱された基板を移送する移送部とを含み、
前記加熱プレートは、少なくとも2つのプレートを含む多段構造を有し、前記移送部は、前記少なくとも2つのプレートに対応する少なくとも2つのブレードを含む多段構造を有し、
前記少なくとも2つのプレートのうちの1つのプレート上には、前記基板が置かれず、前記少なくとも2つのプレートのうちの他の1つのプレート上に置かれた前記基板を加熱する工程が終了すると、前記少なくとも2つのブレードのうちの1つのブレードは、前記1つのプレート上に前記基板をロードし、前記少なくとも2つのブレードのうちの他の1つのブレードは、前記加熱された基板を前記他の1つのプレートからアンロードして前記コンベア上に移送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1の冷却部は、前記コンベアの上部から前記基板上に冷却エアを提供することを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項3】
更に、前記コンベアの下部から前記基板に対して、他の冷却雰囲気を提供する第2の冷却部と、
前記コンベアの側部から前記基板に対して、更に他の冷却雰囲気を提供する第3の冷却部とを含むことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2の冷却部は、前記基板の下に冷却流体を流れるようにし、前記第3の冷却部は、前記基板の側面上に冷却エアを提供することを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
第1の位置で停止状態にある基板を加熱し、
前記第1の位置から、前記第1の位置に隣接する第2の位置に加熱された基板を移送し、
前記第2の位置から、前記第1の位置より相対的に離れた第3の位置に前記加熱された基板を移送し、
前記第2の位置から前記第3の位置に前記加熱された基板を移送すると共に、前記加熱された基板を冷却し、
基板処理装置内に2つの第1の位置が提供され、前記2つの第1の位置に基板が順次ロードされ、前記2つの第1の位置から前記基板が順次アンロードされ、
前記2つの第1の位置のうちの1つの第1の位置には、前記基板がロードされず、前記2つの第1の位置のうちの他の1つの第1の位置で前記基板を加熱する工程が終了するとき、前記1つの第1の位置には、基板がロードされ、前記他の1つの第1の位置から前記加熱された基板がアンロードされ前記第2の位置に移送されることを特徴とする基板処理方法。
【請求項6】
前記2つの第1の位置はそれぞれ、2つのプレートに存在し、前記基板が前記2つのプレートにそれぞれ対応する2つのブレードを用いて、前記2つのプレートから順次移送されることを特徴とする請求項に記載の基板処理方法。
【請求項7】
前記加熱された基板は、コンベアを用いて、前記第2の位置から前記第3の位置に移送されることを特徴とする請求項に記載の基板処理方法。
【請求項8】
前記加熱された基板は、前記第2の位置から前記第3の位置に前記加熱された基板を移送すると共に、前記加熱された基板上に冷却エアを提供して冷却することを特徴とする請求項に記載の基板処理方法。
【請求項9】
前記第2の位置から前記第3の位置に前記加熱された基板を移送すると共に、前記コンベアの側部及び前記コンベアの下部に更なる冷却雰囲気が提供されることを特徴とする請求項に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記加熱された基板の側面上に冷却エアが提供され、前記コンベアの下に冷却流体を流れるようにすることを特徴とする請求項に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記基板処理方法は、前記基板上にフォトレジストを含む薬液を塗布する工程、又は前記基板上に現像液を含む薬液を提供する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却ユニット、基板処理装置、及び基板処理方法に関する。より詳しくは、本発明は、加熱された基板を効率よく冷却することができる冷却ユニット、該当冷却ユニットを含む基板処理装置、及び該当冷却ユニットを含む基板処理装置を用いた基板処理方法に関する。
【0002】
本出願は、2021年12月28日に大韓民国で出願された特願第2021-0189886号、及び2022年5月12日に大韓民国で出願された特願第2022-0058130号を優先権として伴う出願である。
【背景技術】
【0003】
半導体装置又はディスプレイ装置の製造のために、基板を加熱する工程、及び加熱された基板を冷却する工程が行われる。例えば、基板上にフォトレジスト膜を塗布するか、前記基板上に現像液を提供する前後に、前記基板を相対的に高い温度まで加熱し、以後に加熱された基板を相対的に低い温度まで冷却させる。
【0004】
前記基板を加熱する工程及び前記加熱された基板を冷却する工程は、前記半導体装置又は前記ディスプレイ装置の製造で頻繁に行われるので、前記加熱工程及び/又は前記冷却工程の工程時間が延長する場合、前記半導体装置又は前記ディスプレイ装置の全体的な製造工程の時間がかなり増えることになる。また、従来の基板処理装置は、加熱ユニット及び冷却ユニット上に、これらから基板のロード及びアンロードを同時に行う移送部を含むので、前記基板の同時ロード及びアンロードの間に、前記基板上にパーティクルが発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、基板を処理する工程の工程時間を短縮し、パーティクルの発生を防止することができる基板冷却ユニットを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、基板を処理する工程の工程時間を短縮し、パーティクルの発生を防止することができる基板冷却ユニットを含む基板処理装置を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、工程時間を短縮し、パーティクルの発生を防止することができる基板処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一様態によると、冷却ユニットが提供され、基板を移送するコンベアと、前記コンベア上に前記基板を移送すると共に、前記基板を冷却し、前記コンベアの上部から前記基板に対して冷却雰囲気を提供する第1の冷却部とを含むことを特徴とする。
【0009】
前記第1の冷却部は、前記コンベアの上部から前記基板上に冷却エアを提供する。
【0010】
更に、前記冷却ユニットは、前記コンベアの下部から前記基板に対して、他の冷却雰囲気を提供する第2の冷却部を含む。
【0011】
更に、前記冷却ユニットは、前記コンベアの側部から前記基板に対して、更に他の冷却雰囲気を提供する第3の冷却部を含む。
【0012】
前記第2の冷却部は、前記基板の下に冷却流体を流れるようにし、前記第3の冷却部は、前記基板の側面上に冷却エアを提供する。
【0013】
本発明の他の様態によると、基板処理装置が提供され、前記基板処理装置は、上部に置かれる基板を加熱する加熱プレートと、加熱された基板を移送するコンベア、及び前記加熱された基板を前記コンベア上に移送すると共に、前記基板を冷却し、前記コンベアの上部から前記基板に対して、冷却雰囲気を提供する第1の冷却部を備える冷却コンベアと、前記加熱プレートから前記コンベア上に前記加熱された基板を移送する移送部とを含むことを特徴とする。
【0014】
前記加熱プレートは、少なくとも2つのプレートを含む多段構造を有し、前記移送部は、前記少なくとも2つのプレートに対応する少なくとも2つのブレードを含む多段構造を有する。
【0015】
前記少なくとも2つのプレートのうちの1つのプレート上には、前記基板が置かれず、前記少なくとも2つのプレートのうちの他の1つのプレート上に置かれた前記基板を加熱する工程が終了すると、前記少なくとも2つのブレードのうちの1つのブレードは、前記1つのプレート上に前記基板をロードし、前記少なくとも2つのブレードのうちの他の1つのブレードは、前記加熱された基板を前記他の1つのプレートからアンロードする。
【0016】
前記第1の冷却部は、前記コンベアの上部から前記基板上に冷却エアを提供する。
【0017】
前記基板処理装置は、更に、前記コンベアの下部から前記基板に対して、他の冷却雰囲気を提供する第2の冷却部と、前記コンベアの側部から前記基板に対して、更に他の冷却雰囲気を提供する第3の冷却部とを含む。
【0018】
前記第2の冷却部は、前記基板の下に冷却流体を流れるようにし、前記第3の冷却部は、前記基板の側面上に冷却エアを提供する。
【0019】
本発明の更に他の様態によると、第1の位置で停止状態にある基板を加熱し、前記第1の位置から、前記第1の位置に隣接する第2の位置に加熱された基板を移送し、前記第2の位置から、前記第1の位置より相対的に離れた第3の位置に前記加熱された基板を移送し、前記第2の位置から前記第3の位置に前記加熱された基板を移送すると共に、前記加熱された基板を冷却する。
【0020】
基板処理装置内に2つの第1の位置が提供され、前記2つの第1の位置に基板が順次ロードされ、前記2つの第1の位置から前記基板が順次アンロードされる。
【0021】
前記2つの第1の位置のうちの1つの第1の位置には、前記基板がロードされず、前記2つの第1の位置のうちの他の1つの第1の位置で前記基板を加熱する工程が終了するとき、前記1つの第1の位置には、基板がロードされ、前記他の1つの第1の位置から前記加熱された基板がアンロードされる。
【0022】
前記2つの第1の位置はそれぞれ、2つのプレートに存在し、前記基板が前記2つのプレートにそれぞれ対応する2つのブレードを用いて、前記2つのプレートから順次移送される。
【0023】
前記加熱された基板は、コンベアを用いて、前記第2の位置から前記第3の位置に移送される。
【0024】
前記加熱された基板は、前記第2の位置から前記第3の位置に前記加熱された基板を移送すると共に、前記加熱された基板上に冷却エアを提供して冷却する。
【0025】
前記第2の位置から前記第3の位置に前記加熱された基板を移送すると共に、前記コンベアの側部及び前記コンベアの下部に更なる冷却雰囲気が提供される。
【0026】
前記加熱された基板の側面上に冷却エアが提供され、前記コンベアの下に冷却流体を流れるようにする。
【0027】
前記基板処理方法は、前記基板上にフォトレジストを含む薬液を塗布する工程、又は前記基板上に現像液を含む薬液を提供する工程を含む。
【発明の効果】
【0028】
本発明によると、前記基板処理装置は、前記移送部を用いて行われる工程を減少し、これにより、前記基板処理工程の工程時間を効率的に短縮することができる。また、前記基板処理装置は、前記工程において、前記基板の動きを減少することができるので、前記基板処理工程におけるパーティクルの発生を防止することができる。更に、前記基板処理装置は、従来の多段構造を有する冷却プレートの代わりに、相対的にコストの低い冷却コンベアを含むので、ディスプレイ装置又は半導体装置の製造コストを節減することができる。
【0029】
本発明の効果が前記事項に限定されることではなく、本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で様々に拡張可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略断面図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る冷却ユニットを説明するための概略断面図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る基板処理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態を説明する。本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、実施例を、本文で詳細に説明しようとする。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に限定しようとすることではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解されるべきである。各図面を説明することに当たり、類似した図面符号を、類似した構成要素に対して使用する。第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明することに使用され得るが、前記構成要素を前記用語により限定してはいけない。前記用語は、1つの構成要素を、他の構成要素から区別する目的としてのみ使用される。本出願で使用された用語は、単に、特定の実施例を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「なる」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであり、1つ又はその以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0032】
異なって定義しない限り、技術的又は科学的な用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって、一般的に理解されるものと同一の意味を持っている。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有することと解析されるべきであり、本出願において明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解析されない。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る冷却ユニットを説明するための概略断面図である。
【0034】
図1における基板処理装置100は、半導体装置又はディスプレイ装置のような集積回路装置の製造のために、基板を加熱する工程及び冷却する工程に採用される。例えば、前記基板処理装置100は、前記ディスプレイ装置を製造するために、基板上にフォトレジストを含む薬液を塗布する前及び/又は後に前記基板を加熱し、加熱された基板を冷却する工程に用いられる。また、前記基板処理装置100は、基板上にパターンを形成するために、前記基板上に現像液を含む薬液を供給する前及び/又は後に前記基板を加熱し、加熱された基板を冷却する工程に適用される。
【0035】
前記ディスプレイ装置又は前記半導体装置を製造するための工程において、前記基板は、浮上ステージ上に浮上され、以後、前記浮上ステージ上で前記基板を移動すると共に、前記基板上に前記フォトレジストを含む薬液が塗布されるか、前記現像液を含む薬液が前記基板上に噴射される。一実施形態において、前記基板処理装置100は、前記浮上ステージの前に又は前記浮上ステージの後に位置する。
【0036】
前記ディスプレイ装置又は前記半導体装置を製造するための工程において、前記基板を所定の温度まで加熱する工程は、前記基板を後続する工程条件に適して形成するか、前記基板上に塗布された前記フォトレジスト又は前記現像液を含む薬液を、前記後続する工程条件に適して形成するために行われる。例えば、前記基板上に前記フォトレジストを含む薬液を塗布する前に、前記基板を加熱する工程が、前記基板と前記フォトレジストの間の接着力を向上させるために行われる。また、前記基板上に前記フォトレジストを含む薬液を塗布した後に、前記基板を加熱する工程が、前記基板上に形成されたフォトレジスト膜内に残留する溶媒を除去し、前記フォトレジスト膜を硬化するために行われる。一方、前記基板上に前記現像液を含む薬液を提供する前に、前記基板を加熱する工程が、前記フォトレジスト膜の露光した部分と露光しない部分の境界でプロファイルを改善するために行われる。また、前記基板上に前記現像液を含む薬液を供給した後に、前記基板を加熱する工程が、前記基板上に形成されたフォトレジストパターンを強化するために行われる。
【0037】
前記ディスプレイ装置又は前記半導体装置を製造するための工程において、前記基板を所定の温度で冷却する工程は、前記加熱された基板で発生する熱的ストレスを減少するために行われる。
一実施形態において、前記基板を加熱する工程は、約100℃~120℃で行われる。また、前記基板を冷却する工程は、約20℃~25℃で行われる。
【0038】
前述基板を加熱する工程及び基板を冷却する工程のために、前記基板処理装置100は、前記基板を加熱する加熱ユニットと、前記加熱された基板を冷却する冷却ユニットと、前記加熱ユニットと前記冷却ユニットの間で前記基板を移送する移送ユニットとを含む。一実施形態において、前記加熱ユニットは、加熱プレート11を含み、前記冷却ユニットは、冷却コンベア15を含む。また、前記移送ユニットは、前記加熱プレート11から前記冷却コンベア15上に前記基板を移送する移送部13を含む。
【0039】
図1に示しているように、前記加熱プレート11は、上部に置かれる前記基板を所定の温度で加熱する。特に、前記加熱プレート11は、停止状態にある前記基板を加熱することができる。一実施形態において、前記基板処理装置100の加熱プレート11は、多段構成で配列される少なくとも2つのプレートを含む。例えば、前記加熱プレート11は、並んで配置される2つのプレートを含む。
【0040】
前記基板処理装置100の冷却コンベア15は、その上部に置かれる前記加熱された基板を所定の温度で冷却する。特に、前記冷却コンベア15は、その上部で前記基板を移送すると共に、前記加熱された基板を冷却する。このため、前記基板処理装置100の冷却コンベア15は、前記加熱された基板を移送するコンベア21と、前記コンベア21の上部で移送される前記加熱された基板に対して、冷却雰囲気を提供する第1の冷却部23とを含む。
【0041】
前記コンベア21は、前記加熱された基板を、ある位置から相対的に離れた他の位置に移動させる。例えば、前記コンベア21は、前記加熱プレート11から移送される前記加熱された基板を、前記加熱プレート11から相対的に離れた位置に移動することができる。
【0042】
前記第1の冷却部23は、前記コンベア21上で移送される前記加熱された基板に対して、前記冷却雰囲気を提供する。前記第1の冷却部23は、前記加熱された基板と所定の距離離隔している。前記第1の冷却部23は、前記コンベア21上から前記加熱された基板上に冷却エアを提供する。例えば、前記第1の冷却部23は、熱交換器、エアクーラーなどを含む。
【0043】
他の一実施形態において、前記冷却コンベア15は、第1の冷却部23の他にも、第2の冷却部25と、第3の冷却部27とを更に含む。
【0044】
図2に示しているように、前記第2の冷却部25は、前記コンベア21の下部から前記加熱された基板の底面上に、他の冷却雰囲気を提供する。前記第3の冷却部27は、前記コンベア21の側部から前記加熱された基板の側面上に、更に他の冷却雰囲気を提供する。
【0045】
他の一実施形態において、前記第2の冷却部25は、前記コンベア21の下部に沿って冷却流体を流れるようにする。例えば、前記第2の冷却部25は、前記コンベア21の下に配置される冷却ラインを含む。前記第3の冷却部27は、前記コンベア21の側部に隣接して位置し、前記加熱された基板の側面上に冷却エアを提供する。例えば、前記第3の冷却部27は、熱交換器、エアクーラーなどを含む。そこで、前記第3の冷却部27と前記第1の冷却部23は、実質的に同一である。
【0046】
前述したように、前記基板処理装置100は、停止状態にある前記基板に対して、前記加熱工程を行う前記加熱プレート11と、前記加熱された基板を移送すると共に、前記加熱された基板に対して前記冷却工程を行う冷却コンベア15とを含む。
【0047】
再度図1を参照すると、前記移送部13は、前記加熱プレート11から前記冷却コンベア15上に、前記加熱された基板を移送する。前記移送部13は、前記加熱プレート11と前記冷却コンベア15の間に配置される。特に、前記移送部13は、前記加熱された基板の底面と面接する方式で前記加熱された基板を維持すると共に、前記加熱された基板を移送する。例えば、前記移送部13は、その上部に前記加熱された基板が置かれるブレードを含む。
【0048】
他の実施形態において、前記移送部13は、前記ブレードに連結されるロボットアームを含む。ここで、前記ロボットアームは、回転自在であるか、上方及び下方に移動自在である。前記ロボットアームは、少なくとも1つの関節要素を含む。これにより、前記ブレード及び前記ロボットアームを、移送部13を用いて、前記加熱された基板を正確且つ安全に前記加熱プレート11上に位置させるか、前記加熱プレート11から前記冷却コンベア15上に移送する。言い換えると、前記移送部13のブレードが前記基板を安全に維持すると共に、前記ロボットアームが、前記加熱された基板を前記加熱プレート11上にロードする。また、前記移送部13のブレードが前記加熱された基板を安定に維持すると共に、前記ロボットアームが、前記加熱プレート11から前記基板をアンロードし、前記冷却コンベア15上に正しく移動することができる。
【0049】
他の実施形態において、前記加熱プレート11が少なくとも2つのプレートを含む多段構成を有する場合、前記移送部13も、前記少なくとも2つのプレートにそれぞれ対応する少なくとも2つのブレードを含む多段構造を有することができる。このような構成を有する前記加熱プレート11及び前記移送部13を用いて、前記基板をより効率よく加熱することができ、前記加熱された基板をより効率的で且つ安定して、前記加熱プレート11から前記冷却コンベア15上に移送することができる。より詳しくは、前記少なくとも2つのプレートのうちの1つのプレート上には、基板が置かれず、前記少なくとも2つのプレートのうちの他の1つのプレート上には、基板が置かれ、前記基板に対して、前記加熱工程が行われるとき、前記2つのブレードのうちの1つは、新たな基板を前記1つのプレート上に基板を位置させ、前記2つのブレードのうちの他の1つは、前記加熱された基板を、前記他の1つのプレートから前記冷却コンベア15上に移送する。
【0050】
一実施形態において、基板を処理する工程が、2つのブレードを含む移送部13、及び2つのプレートを含む加熱プレート11を用いて行われる場合、前記基板を処理する工程は、4つのステップからなる。詳しくは、前記基板を処理する工程は、外部から前記基板処理装置100内に基板が移送される第1のステップと、前記移送された基板を1つのプレート上にロードする第2のステップと、他の1つのプレートから加熱された基板をアンロードする第3のステップと、前記アンロードの加熱された基板を前記冷却コンベア15上に移送する第4のステップとを含む。
【0051】
従来の基板処理装置において、基板を処理する工程が、2つのブレードを含む移送部と、2つのプレートを含む加熱プレートと、2つの冷却プレートとを含む冷却コンベアを用いて行われる場合、前記従来の基板を処理する工程は、6つのステップを含む。詳しくは、前記従来の基板を処理する工程は、外部から前記従来の基板処理装置内に基板が移送される第1のステップと、前記移送された基板を1つのプレート上にロードする第2のステップと、他の1つのプレートから加熱された基板をアンロードする第3のステップと、前記アンロードの加熱された基板を1つの冷却プレート上に移送する第4のステップと、他の1つの冷却プレートから冷却した基板をアンロードする第5ステップと、前記従来の基板処理装置から冷却した基板を外部に搬出する第6ステップとを含む。
【0052】
一実施形態によると、前記基板処理装置100は、工程ステップ、特に移送部13を用いて行う工程ステップを減少することができ、これにより、前記基板処理工程の工程時間を効率よく短縮することができる。前記基板処理装置100を実際の製造ラインに適用したとき、前記基板処理工程の工程時間が、従来の基板処理工程の工程時間と比較して、約45秒から約35秒に非常に減少している。また、前記基板処理装置100は、前記工程ステップにおいて、前記基板の動きを減少することができるので、前記基板処理工程におけるパーティクルの発生を防止することができる。更に、前記基板処理装置100は、従来の多段構造を有する冷却プレートの代わりに、相対的にコストの低い冷却コンベア15を含むので、前記ディスプレイ装置又は前記半導体装置の製造コストを節減することができる。
【0053】
図3は、本発明の一実施形態に係る基板処理方法を説明するためのフローチャートである。
【0054】
図1及び図3に示しているように、前記基板処理方法のステップS31において、第1の位置で停止状態に置かれている基板が加熱される。前記第1の位置には、前記加熱プレート11が配置される。他の実施形態において、前記加熱プレート11が少なくとも2つのプレートを含む多段構造を有する場合、前記少なくとも2つのプレートに対応する少なくとも2つの第1の位置が、前記基板処理装置100内に存在する。
ステップS33において、前記基板を加熱する工程が終了した後、前記第1の位置から第2の位置に加熱された基板を移送する。ここで、前記第1の位置は、前記第2の位置に隣接している。例えば、前記第2の位置は、前記冷却コンベア15の入口に存在する。前記第1の位置と前記第2の位置の間には、前記移送部13が配置される。すなわち、前記移送部13を用いて、前記第1の位置に該当する前記加熱プレート11から、前記第2の位置に該当する冷却コンベア15の入口に、前記加熱された基板を移送する。
【0055】
他の一実施形態において、前記基板処理装置100内に前記2つの第1の位置が提供される場合、1つの第1の位置に更なる基板が置かれ、前記加熱された基板は、他の1つの第1の位置から前記第2の位置に移送される。すなわち、前記2つのブレードを含む移送部13を用いて、1つの第1の位置で前記更なる基板が加熱され、他の1つの第1の位置から前記第2の位置に、前記加熱された基板が移動される。言い換えると、前記2つの第1の位置に順次更なる基板がロードされ、前記2つの第1の位置から順次前記第2の位置に、加熱された基板がアンロードされる。
【0056】
ステップS35において、前記加熱された基板を、前記第2の位置から、前記第1の位置より相対的に離れた第3の位置に移動することができる。すなわち、前記冷却コンベア15により、前記加熱された基板が前記第2の位置から前記第3の位置に移動される。例えば、前記第3の位置は、冷却コンベア15の出口に存在する。
【0057】
ステップS37において、前記加熱された基板を、前記第2の位置から前記第3の位置に移送すると共に、前記加熱された基板を冷却させる。一実施形態において、前記加熱された基板を前記コンベア21上で移動すると共に、前記加熱された基板上に、熱交換器又はエアクーラーから冷却エアを提供して、前記加熱された基板を冷却する。他の実施形態において、前記コンベア21の下に配置される冷却ライン内に冷却流体を流れるようにして、前記加熱された基板を更に冷却する。他の一実施形態において、前記加熱された基板の側面上に、熱交換器又はエアクーラーから冷却エアを提供して、前記加熱された基板を冷却する。
【0058】
一実施形態に係る基板処理方法において、停止状態で基板に対して加熱工程が行われ、加熱された基板を移送すると共に、前記加熱された基板に対して冷却工程を行う。特に、少なくとも2つのプレートを含む加熱プレート、少なくとも2つのブレードを含む移送部、及び冷却コンベアを用いて、複数の基板を連続して加熱し、連続して冷却することができる。言い換えると、前述したように、外部から前記基板処理装置内に基板が移送される第1のステップと、前記移送された基板を1つのプレート上にロードする第2のステップと、他の1つのプレートから加熱された基板をアンロードする第3のステップと、前記アンロードの加熱された基板を前記冷却コンベア上に移送する第4のステップとを含む基板処理方法が具現される。これにより、前記基板処理装置を用いる前記工程ステップの工程時間が大幅に短縮される。また、前記基板処理装置が、前記工程ステップで前記基板の動きを減少することができるので、前記基板処理方法におけるパーティクルの発生を防止することができる。このような基板処理装置及び基板処理方法は、ディスプレイ装置又は半導体装置の製造において、基板上に微細なパターンを形成する工程に有利に採用可能である。
【0059】
以上、本発明の実施形態を説明したが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更できることを理解するだろう。
図1
図2
図3