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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-19
(45)【発行日】2024-04-30
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240422BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
G03G21/00 388
G03G15/08 330
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023090713
(22)【出願日】2023-06-01
(62)【分割の表示】P 2022099422の分割
【原出願日】2018-02-28
(65)【公開番号】P2023106595
(43)【公開日】2023-08-01
【審査請求日】2023-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】豊嶋 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】海田 吉輝
【審査官】飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-358718(JP,A)
【文献】特開2008-199582(JP,A)
【文献】特開2011-059296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材画像を形成する画像形成装置であって、
前記画像形成装置の本体に対して着脱可能なカートリッジであって、前記カートリッジに関す情報を記憶する第1記憶手段を有するカートリッジと、
前記本体に対して装着された前記カートリッジへのアクセスが可能な開状態と前記本体に対して装着された前記カートリッジへのアクセスを妨げる閉状態へ移動可能なドアと、
前記閉状態にある前記ドアの前記閉状態を固定する固定状態となる第1位置と、前記閉状態にある前記ドアの前記閉状態を固定しない解除状態となる第2位置へ移動可能な固定手段と、
前記固定手段の前記固定状態と前記解除状態を切り替える制御手段と、
前記固定手段の状態と装着された前記カートリッジに関する情報を記憶する第2記憶手段と、
を有し
前記制御手段が前記第2記憶手段を参照した結果、前記第2記憶手段に記憶された前記固定手段の状態が前記固定状態であり、さらに、前記制御手段が、前記本体に対して装着されている前記カートリッジの前記第1記憶手段から取得した前記カートリッジに関する情報と前記第2記憶手段に記憶されている前記カートリッジに関する情報を参照し、装着されている前記カートリッジと前記第2記憶手段に記憶された前記カートリッジが別のカートリッジであると判断した場合、前記制御手段は、前記固定手段の位置を前記第2位置に切り替えるよう制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、情報を表示する表示部を有し
前記制御手段は、前記表示部に前記制御手段による前記固定手段の状態の切り替え機構の異常に関する情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1記憶手段から前記カートリッジの寿命に関する情報を参照し、前記カートリッジの寿命所定の値以下になったと判断した場合に、前記制御手段は、前記固定手段の位置を前記第2位置に切り替えるよう制御することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項4】
記制御手段は、前記第1記憶手段から前記カートリッジ寿命に関する情報を参照し、前記カートリッジの寿命が所定の値以下になったと判断した場合に、前記制御手段は、前記固定手段の位置を前記第2位置に切り替えるよう制御し、さらに前記制御手段は、前記第2記憶手段に前カートリッジが前記解除状態であることを記憶させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ドアは前記固定手段と篏合する篏合部材を有し、
前記固定手段が前記第1位置に移動することで前記固定手段と前記篏合部材は篏合し、
前記固定手段が前記第2位置に移動することで前記固定手段と前記篏合部材の篏合は解除されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は複数の前記カートリッジを有し、
前記ドアは、前記本体に対して装着された前記複数の前記カートリッジへのアクセスが可能な開状態と前記本体に対して装着された前記複数の前記カートリッジへのアクセスを妨げる閉状態へ移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記カートリッジに関する情報には、前記カートリッジのシリアルナンバー、及び前記カートリッジが装着される前記画像形成装置に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記カートリッジは、
トナーと、
静電潜像が形成されるための感光体と、
前記感光体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成するための現像手段と、
有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
トナーの残量を検知する残量検知手段を備え、
前記制御手段は、画像形成動作が行われると、少なくとも前記感光体が回転した積算の回転時間、前記感光体が回転した積算の回転距離、及び前記残量検知手段により検知した前記トナーの残量を前記第記憶手段に記憶し、
前記第記憶手段に記憶された前記回転時間、前記回転距離、及び前記トナーの残量に基づいて前記カートリッジの寿命を求めることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば複写機又はプリンタ等の電子写真方式又は静電記録方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカラー画像形成装置は、複数の感光体に対し複数の光学装置より光ビームをそれぞれ独立に走査し、複数の現像手段により各色のトナー像を形成する。感光体上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト上で重ね合わせられて、最後に用紙へ転写される、又は各色のトナー像がベルト上の転写材に重ね合わせられて転写される。従来は、このようなタンデム方式が用いられカラー画像が形成されている。タンデム方式のカラー画像形成装置において、各画像形成部における感光体と現像手段等のトナー像形成手段とを一体的にカートリッジ化してプロセスカートリッジとするものがある。カートリッジ化されたプロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して脱着可能に一列に並べられている。このようなプロセスカートリッジを有する画像形成装置においては、例えば現像剤がなくなった際に、サービスマンによらずにユーザ自身がプロセスカートリッジを交換することもある。このようにすることで、再び画像形成が可能となるとともに、感光体等のその他の消耗品をも同時に交換することができるので、メンテナンス性が向上する。
【0003】
ところで、画像形成装置においては、環境面に配慮して、トナー容器を含むプロセスカートリッジを最後まで使い切らせるための様々な技術が提案されている。例えば、プロセスカートリッジの交換時期を検出した場合にのみ、プロセスカートリッジのストッパーが無効(解除)に設定され、プロセスカートリッジの着脱を可能状態とすることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、トナー容器のカバーをロックする施錠手段と、トナー容器のトナー無し状態を検出する手段を用いることが開示されている(例えば、特許文献2参照)。この構成では、トナー容器のトナー無し状態が発生したとき、ユーザからの操作によってトナー容器のカバーのロックを解除し、トナー容器を交換可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-091462号公報
【文献】特開2011-008142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来例の画像形成装置では、次のような課題がある。装置としてカートリッジのトナーを使い切るまではカートリッジの交換を禁止するためロック機構を設けてロックするようにしている。しかし、ロック機構の故障や、ユーザがロック機構を解除する等して、使用途中のカートリッジが取り出されて交換されることが想定される。交換後にそのままロックを行った場合、ロック機構が解除できないため、使用途中で取り出された元のカートリッジに戻してカートリッジ内のトナーを使い切ることができなくなるおそれがある。このため、例えばカートリッジのような交換可能なユニットのロック機構に関するユーザビリティの向上が望まれている。
【0006】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、交換可能なユニットのロック機構に関するユーザビリティを向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
【0008】
(1)記録材画像を形成する画像形成装置であって、前記画像形成装置の本体に対して着脱可能なカートリッジであって、前記カートリッジに関す情報を記憶する第1記憶手段を有するカートリッジと、前記本体に対して装着された前記カートリッジへのアクセスが可能な開状態と前記本体に対して装着された前記カートリッジへのアクセスを妨げる閉状態へ移動可能なドアと、前記閉状態にある前記ドアの前記閉状態を固定する固定状態となる第1位置と、前記閉状態にある前記ドアの前記閉状態を固定しない解除状態となる第2位置へ移動可能な固定手段と、前記固定手段の前記固定状態と前記解除状態を切り替える制御手段と、前記固定手段の状態と装着された前記カートリッジに関する情報を記憶する第2記憶手段と、を有し前記制御手段が前記第2記憶手段を参照した結果、前記第2記憶手段に記憶された前記固定手段の状態が前記固定状態であり、さらに、前記制御手段が、前記本体に対して装着されている前記カートリッジの前記第1記憶手段から取得した前記カートリッジに関する情報と前記第2記憶手段に記憶されている前記カートリッジに関する情報を参照し、装着されている前記カートリッジと前記第2記憶手段に記憶された前記カートリッジが別のカートリッジであると判断した場合、前記制御手段は、前記固定手段の位置を前記第2位置に切り替えるよう制御することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、交換可能なユニットのロック機構に関するユーザビリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1~3のカラー画像形成装置の全体を示す構成図
図2】実施例1のドア構成を示す斜視図
図3】実施例1のドアオープン時を示す斜視図
図4】実施例1の制御構成を示すブロック図
図5】実施例1のロック解除処理を示すフローチャート
図6】実施例1のロック解除処理を示すフローチャート
図7】実施例2のドアオープン時のドアロック構成を示す斜視図
図8】実施例2のドアロック構成を示す断面図、ドア開閉検知を示す断面図
図9】実施例2の制御構成を示すブロック図
図10】実施例2のロック解除処理を示すフローチャート
図11】実施例3のドアオープン時のドア構成を示す斜視図
図12】実施例3の制御構成を示すブロック図
図13】実施例3のロック解除処理を示すフローチャート
図14】実施例3のロック判断処理を示すフローチャート
図15】実施例3のロック解除処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。
【実施例1】
【0013】
[画像形成装置]
図1は実施例1のタンデム方式のカラー画像形成装置の全体を示す構成図である。タンデム方式のカラー画像形成装置はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを重ねあわせることでフルカラー画像を出力できるように構成されている。符号の添え字Y,M,C,Kは各色を表す。なお、特定の色について説明する場合を除き、添え字Y,M,C,Kを省略する。各色の画像を形成するために、レーザスキャナ11とカートリッジ12が備えられている。カートリッジ12は、図中矢印の方向に回転する感光ドラム13と、感光ドラム13に接するように設けられたドラムクリーナ14、帯電ローラ15、及び現像ローラ16、現像ローラ16に供給するトナーを格納するトナー容器6から構成されている。各色の感光ドラム13には中間転写ベルト17が接して設けられ、この中間転写ベルト17を挟み、対向するように1次転写ローラ18が設置されている。また、記録材である用紙21は、カセット22に格納される。用紙21の搬送路には給紙ローラ25、搬送ローラ26、レジストレーションローラ(以下、レジローラという)27が設けられている。レジローラ27の用紙21の搬送方向の下流側近傍には、レジストレーションセンサ(以下、レジセンサという)28が設けられている。中間転写ベルト17と接するように2次転写ローラ29、そして2次転写ローラ29の搬送方向の下流側に定着器30、排出ローラ59が設置されている。
【0014】
次に電子写真プロセスについて説明する。カートリッジ12内の暗所にて、感光ドラム13表面を帯電ローラ15で均一に帯電させる。次にレーザスキャナ11により画像データに応じて変調したレーザ光を感光ドラム13表面に照射し、レーザ光が照射された部分の帯電電荷が除去される。これにより、感光ドラム13表面に静電潜像が形成される。現像ローラ16では帯電したトナーを静電潜像に付着させることで、各色のトナー画像を感光ドラム13表面に形成する。そして各感光ドラム13表面上に形成されたトナー画像を1次転写ローラ18により中間転写ベルト17に順次重ね合わせるように転写する。
【0015】
一方、カセット22内の用紙21は給紙ローラ25により搬送され、搬送ローラ26により、用紙21がレジローラ27へ搬送される。次に中間転写ベルト17上のトナー画像をレジローラ27で搬送された用紙21上に2次転写ローラ29で転写する。最後に用紙21上の未定着のトナー画像は定着器30により定着され、排出ローラ59により、画像形成装置外に排出される。
【0016】
また、本体1は、制御基板60、残量検知手段であるトナー残量検知部62、表示部50を有している。制御基板60には、本体1の制御を行うための制御手段である制御部61が搭載されている。制御部61は、用紙21の搬送に関わる駆動源の制御や画像形成に関する制御等、本体1の動作を一括して制御する。制御部61は、記憶部(不図示)を有しており、例えば工場出荷時等に予め機種情報が記憶部に記憶されているものとする。トナー残量検知部62Y、62M、62C、62Kは、トナー容器6Y、6M、6C、6K内のトナー残量を検知するためのユニットである。表示部50は、本体1からの情報をユーザに報知するための表示器である。
【0017】
[カートリッジの装着構成]
次に図2図3を用いて実施例1のカートリッジ12の装着構成について説明する。図2図3は、カートリッジ12を本体1に対し着脱可能な画像形成装置としてのプリンタの模式的斜視図である。カートリッジ12は、画像形成装置の本体1に対して脱着可能であるユニットの一例であり、新品のユニットが本体1に装着されて使用が進み、やがて交換の時期(以下、寿命という)になると交換される。交換の時期とは、そのユニットを用いて画像形成を行った場合に、所定の画質等を維持することができなくなった時期等である。図2は、カートリッジ12の交換のために本体1に設けられた開口部を開閉する第1のドア40(以下、ドア40という)が閉塞状態にあるときの図である。ここで、ドア40は、カートリッジ12を本体1内部から取り出すために、カートリッジ12にアクセスするためのドアである。操作部材41は、ユーザがドア40を操作し開閉するための部材である。第2のドア42(以下、ドア42という)は、用紙21の搬送中に用紙21が詰まった場合等に、滞留した用紙21を取り除くジャム処理を行うために、搬送路にアクセスするためのドアである。
【0018】
図3(a)は、ドア40が開放状態にあるときの図である。図2の状態で操作部材41を操作して図3(a)中矢印方向にドア40を動かすことによりドア40部分が開放される。ここで、ロック部材43Y、43M、43C、43Kは、それぞれカートリッジ12Y、12M、12C、12Kの取り出しをロックするための部材である。切替手段であるロックピン44Y、44M、44C、44Kは、それぞれ切替手段であるロック部材43Y、43M、43C、43Kの位置を規制するためのピンである。ロックピン44は、ソレノイド(不図示)により凸状態、凹状態を切り替えることが可能である。凸状態とは、ロックピン44がロック部材43よりも画像形成装置の手前側に突出した状態、凹状態とは、ロックピン44がロック部材43側に突出していない状態である。ここで、ロックピン44が凸状態になっているときに、カートリッジ12を取り出せないように(取り出し禁止)カートリッジ12のロックが実施されている第1の状態(以下、ロック実施状態という)の位置にロック部材43が固定される。これによりユーザがカートリッジ12を取り出すことができない状態となる。
【0019】
図3(b)は、ロックピン44Yが凹状態を示す図であり、この場合、ロック部材43Yはカートリッジ12を取り出すことが可能(取り出し可能)となる位置(以下、取り出し可能位置という)に回転して移動することが可能となる。図3(b)は、イエローのカートリッジ12Yのロックが解除された第2の状態(以下、ロック解除状態という)である。ユーザはカートリッジ12Yを図3(b)中濃い矢印方向に引き出すことで、カートリッジ12Yを本体1から取り出すことができる。図3(a)に示すように、この構成では、ドア40が開放状態となっただけではカートリッジ12を本体1から取り出すことはできない。図3(b)に示すように、ドア40が開かれた状態で、かつ、ロックピン44が凹状態の場合に、カートリッジ12は画像形成装置の正面方向(矢印方向)に取り出すことが可能となる。
【0020】
ロックピン44Yは、後述の制御部61により制御され、制御部61は、カートリッジ12の取り出しを許可する状態(以下、取り出し許可という)と、取り出しを禁止する状態(以下、取り出し禁止という)とを切り替える構成となっている。
【0021】
[制御構成]
図4は制御構成のブロック図である。制御部61はCPU等で構成され、カートリッジ12の情報管理、カートリッジ12の寿命管理、及び、ロックの実施とロックの解除を切り替える制御を行っている。カートリッジ12は、消耗品従属情報を記憶する従属情報記憶部70、及び消耗品寿命情報を記憶する寿命情報記憶部71を有する。消耗品従属情報は、例えば、カートリッジ12毎に一意に決定されたシリアルナンバー等を示す情報である。消耗品寿命情報は、例えば、カートリッジ12それぞれの寿命を示す情報である。従属情報記憶部70及び寿命情報記憶部71は、それぞれカートリッジ12が本体1に装着されたときに、制御部61と接続される。
【0022】
第1の記憶手段である消耗品情報記憶部72は、本体1に配置され、従属情報記憶部70及び寿命情報記憶部71の内容を記憶するための不揮発性の記憶手段である。消耗品情報記憶部72は、カートリッジ12が交換されたことを検知するために使用される。表示部50は、カートリッジ12が寿命に到達したこと、及び、カートリッジ12のロック機構の異常をユーザに報知するために用いられる。
【0023】
[消耗品従属情報及び消耗品寿命情報]
表1に第2の記憶手段である従属情報記憶部70Yに記憶されている内容を示す。表2に第2の記憶手段である寿命情報記憶部71Yに記憶されている内容を示す。表1、表2は、1列目に各項目、2列目に各項目に対応する値を格納した表である。従属情報記憶部70Yの記憶内容は、カートリッジ12毎に固有のシリアルナンバー(以下、シリアルNoとする)、カートリッジ12が使用される画像形成装置の機種情報、及びカートリッジ12の色を示すカートリッジ色情報である。この記憶内容は、制御部61により更新されることはない。例えば、イエローの従属情報記憶部70Yには、シリアルNoは「12345」、機種情報は「LBPXXXX」、カートリッジ色情報は「Y」という情報が記憶されている。
【0024】
【表1】
【0025】
寿命情報記憶部71Yには、感光ドラム13Yの寿命判断回転時間、感光ドラム13Yの回転積算時間が保持されている。感光ドラム13Yの回転積算時間は、画像形成装置の動作中の感光ドラム13の回転中に積算され、随時更新される。制御部61は、寿命判断回転時間及び回転積算時間の値を使用して、感光ドラム13Yの回転時間に係る残りの寿命を算出する。例えば、表2には、感光ドラム13Yの寿命判断回転時間は10000sec(秒)、回転積算時間は6000secと記憶されている。このため、使用量を%で表すと6000/10000×100=60%となり、感光ドラム13Yの残りの寿命(以下、残寿命という)は40%(=100%-60%)となる。
【0026】
【表2】
【0027】
寿命情報記憶部71Yには、感光ドラム13Yの寿命判断回転距離、感光ドラム13Yの回転積算距離が保持されている。感光ドラム13Yの回転積算距離は、画像形成装置の動作中の感光ドラム13の回転中に積算され、随時更新される。制御部61は、寿命判断回転距離及び回転積算距離の値を使用して、感光ドラム13Yの回転距離に係る残寿命を算出する。例えば、表2には、感光ドラム13Yの寿命判断回転距離は5000m(メートル)、回転積算距離は3500mと記憶されている。このため、使用量を%で表すと3500/5000×100=70%となり、感光ドラム13Yの残寿命は30%(=100%-70%)となる。
【0028】
また、表2のトナー容器6Y残量は、トナー残量検知部62Yによって検知されたトナー容器6Y内のトナー残量であり、随時記憶される。一般的な技術として、トナー残量は、レーザスキャナ11Y、11M、11C、11Kにより形成される画像の画素数を積算して計算される。なお、トナー残量は他の方法で求めてもよい。表2の中で、回転積算時間を用いて求められた残寿命、回転積算距離を用いて求められた残寿命、及びトナー残量、の3つの残量(残寿命)のうち、最も小さい値となったものをカートリッジ12Yの残量とする。なお、3つの残寿命の中で最も小さい値となった情報を、以下、最小寿命情報という。
【0029】
表2の例では、回転積算時間からは残寿命が40%、回転積算距離からは残寿命が30%、トナー残量は25%とそれぞれ求められる。このことから、制御部61は、カートリッジ12Yの残寿命(最小寿命情報)を25%とする。このように、制御部61は、カートリッジ12の寿命情報記憶部71に記憶された、異なる手段によって求めた複数の残寿命の中から最小寿命情報を取得し、取得した最小寿命情報をカートリッジ12の寿命と判断する。なお、実施例1では、複数の情報、具体的には回転積算時間、回転積算距離及びトナー残量に基づいてカートリッジ12の寿命を判断した。しかし、例えば1つの情報、具体的には回転積算時間、回転積算距離及びトナー残量のいずれか1つに基づいてカートリッジ12の寿命を判断してもよい。また、カートリッジ12の寿命と相関のある情報であれば他の情報を用いてもよい。
【0030】
表2のカートリッジ12Yロック解除残量(以下、ロック解除残量という)は、カートリッジ12Yの残量がこの値以下となった場合にロック機構を解除するための残量の設定値(以下、残量設定値という)である。カートリッジ12Yの残寿命がロック解除残量以下となった場合に、制御部61はロック機構の解除を行う。表2の例では、制御部61は、最小寿命情報が5%以下となった場合に、ロック機構の解除を行う。制御部61が最小寿命情報とロック解除残量とに基づきカートリッジ12の交換時期と判断してロック機構を解除した場合を、以下、通常のロック機構解除という。
【0031】
[消耗品情報記憶部]
表3に消耗品情報記憶部72に記憶される情報を示す。消耗品情報記憶部72には、各色カートリッジ12の各記憶部(70、71)に記憶された情報から選択した情報が記憶される。ここでは、比較用のシリアルNo、各ロック機構のロック状態、及び最小寿命情報が記憶される。
【0032】
【表3】
【0033】
表3は、1列目に各色、2列目に各色に対する各項目、3列目に各項目に対応する値、がそれぞれ格納された表である。例えば、イエロー(Y)に関しては、シリアルNoは、従属情報記憶部70Yから読み出した、例えば「12345」との情報が格納されている。また、ロック状態は、制御部61がロック機構を制御したときの情報(「ロック実施」又は「ロック解除」)が格納され、例えば「ロック実施」との情報が格納されている。更に、最小寿命情報は、寿命情報記憶部71Yから読み出した、例えば「25%」との情報が格納されている。
【0034】
[画像形成中のロック機構の実施、解除の制御]
ここで、制御部61によるロック機構の処理方法を、図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。図5のフローチャートは、画像形成中に、カートリッジ12の残寿命がロック解除残量以下(所定値以下)になった場合に、ロック機構を解除する、通常のロック機構解除処理の流れを示したものである。
【0035】
制御部61は、画像形成の指示を受信すると、ステップ(以下、Sという)101以降の処理を開始する。S101で制御部61は、画像形成を行う。S102で制御部61は、画像形成中又は画像形成後に、寿命情報記憶部71に格納された表2の情報を参照することにより、少なくとも1つのカートリッジ12の残寿命がロック機構を解除する基準に到達したか否かを判断する。ここで、カートリッジ12の残寿命がロック機構を解除する基準に到達したとは、カートリッジ12が寿命に達したということである。S102で制御部61は、残寿命が基準に到達したと判断した場合、処理をS103に進める。S102で制御部61は、残寿命が基準に到達していないと判断した場合、処理をS106に進める。例えば、制御部61は、イエローのカートリッジ12Yに対して、表3の最小寿命情報から残寿命を25%と判断し、表2のロック解除残量から基準が5%と判断する。制御部61は、これらを比較して、イエローのカートリッジ12Yは基準に到達していないと判断する。S103で制御部61は、残寿命がロック機構を解除する基準に到達したと判断したカートリッジ12のロックピン44を凹状態とし、ロックを解除する。例えば、イエローのカートリッジ12Yの残寿命がロック解除残量5%以下であった場合には、制御部61はイエローのロックピン44Yを凹状態とする。
【0036】
S104で制御部61は、消耗品情報記憶部72の表3において、寿命に到達したと判断したカートリッジ12のロック状態に、ロックが解除された状態である情報(例えば、「ロック解除」等)を記憶する。S105で制御部61は、表示部50に、以下の情報を表示させる。制御部61は、カートリッジ12が寿命に到達したことを報知するとともに、寿命に到達したカートリッジ12を新しいカートリッジ(以下、新品カートリッジという)に交換するように促す表示(交換指示等)を行い、処理をS106に進める。S106で制御部61は、引き続き画像形成指示があるか否かを判断し、画像形成指示があると判断した場合、処理をS101に戻し、画像形成指示がないと判断した場合、処理を終了する。
【0037】
このように、カートリッジ12が所定の寿命以下になった場合のみ、カートリッジ12のロックを解除する。カートリッジ12の寿命が残っている場合に誤って別のカートリッジ、例えば新品カートリッジに交換してしまい、不要なコストの発生を防ぐ構成となっている。
【0038】
[電源オン時等のロック機構の実施、解除の制御]
図6のフローチャートは、電源がオンされたとき(以下、電源オン時という)及びドア40が閉塞状態となっているとき(以下、ドアクローズ時という)の、カートリッジ12Yのロック実施・解除の動作を示す。なお、図6のフローチャートでは、イエローのカートリッジ12Yについて説明するが、他のカートリッジ、すなわちカートリッジ12M、12C、12Kについても同様の処理を行う。
【0039】
S110で制御部61は、カートリッジ12Yの従属情報記憶部70Yから消耗品従属情報(表1)を読み出す。S111で制御部61は、カートリッジ12Yの寿命情報記憶部71Yから消耗品寿命情報(表2)を読み出す。S112で制御部61は、電源がオフ状態又はドアクローズ状態となる前に保持した消耗品情報記憶部72(表3)のイエローのカートリッジ12Yがロック実施状態か否かを判断する。S112で制御部61は、イエローのカートリッジ12Yがロック実施状態であると判断した場合、処理をS113に進め、ロック実施状態ではない(すなわち、ロック解除状態)と判断した場合、処理をS120に進める。
【0040】
S113からの処理は、イエローのカートリッジ12Yがロック実施状態であると判断された後の処理であり、ロック実施状態を継続してよいかの判断を行う。S113で制御部61は、従属情報記憶部70Y及び寿命情報記憶部71Y(各記憶部)から情報を読み出すことができたか否かを判断する。S113で制御部61は、これらの記憶部から情報を読み出すことができたと判断した場合、処理をS114に進め、読み出すことができなかったと判断した場合、処理をS117に進める。S114で制御部61は、従属情報記憶部70Yから読み出したシリアルNoと、消耗品情報記憶部72に記憶されているカートリッジ12YのシリアルNoとが同一(一致する)か否かを判断する。S114で制御部61は、2つのシリアルNoが一致すると判断した場合、処理をS115に進め、2つのシリアルNoが一致しないと判断した場合、処理をS117に進める。
【0041】
S115で制御部61は、従属情報記憶部70Yに記憶された機種情報が、制御部61の記憶部(不図示)に予め記憶されている機種情報と一致するか否かを判断する。S115で制御部61は、機種情報が一致すると判断した場合、処理をS116に進め、一致しないと判断した場合、処理をS117に進める。S116で制御部61は、従属情報記憶部70Yに記憶されたカートリッジ色情報がイエローであるか(色情報が一致するか)否かを判断する。S116で制御部61は、色情報が一致すると判断した場合、通常の立ち上げ動作としてロック処理を行うことなく、処理をS128に進める。S116で制御部61は、色情報が一致しない、例えばイエロー以外であると判断した場合、処理をS117に進める。
【0042】
S117からの処理は、カートリッジ12がロック実施状態であるにもかかわらず、カートリッジ12が交換されたと判断された場合の処理である。S117で制御部61は、ロックを解除する。例えば、制御部61は、イエローのロックピン44Yを凹状態としてロックを解除する。このとき、制御部61は、消耗品情報記憶部72のシリアルNo及びロック状態は、前回記憶したものをそのまま保持する。S118で制御部61は、表示部50にイエローのロック機構が異常であることを表示する。S119で制御部61は、表示部50にイエローのカートリッジ12(Yカートリッジ)の交換が必要であることを表示し、処理をS128に進める。
【0043】
S120からの処理は、ロック解除状態の処理であり、ロック解除状態からロック実施状態とする条件を記載している。S120で制御部61は、従属情報記憶部70Y及び寿命情報記憶部71Yから情報を読み出すことができたか否かを判断する。S120で制御部61は、これらの記憶部から情報を読み出すことができたと判断した場合、処理をS121に進め、読み出せなかったと判断した場合、処理をS127に進める。S121で制御部61は、従属情報記憶部70Yから読み出したシリアルNoと、消耗品情報記憶部72に記憶したイエローのシリアルNoとが一致するか否かを判断する。S121で制御部61は、シリアルNoが一致すると判断した場合、処理をS119に進め、一致しないと判断した場合、処理をS122に進める。S121の処理からS119の処理に進んだ場合とは、イエローのカートリッジ12Yが寿命に到達し、図5のS104の処理で消耗品情報記憶部72にロック解除状態が記憶されたが、まだ新品のカートリッジに交換されていない場合である。S121の処理からS122の処理に進んだ場合とは、イエローのカートリッジ12Yが寿命に到達し、図5のS104の処理で消耗品情報記憶部72にロック解除状態が記憶され、別のカートリッジに交換された場合である。ここで別のカートリッジとしたのは、本体1に適合するイエローの新品カートリッジである場合と、その他のカートリッジである場合とがあるからである。
【0044】
S122からの処理は、ロック解除状態で、カートリッジ12が交換された場合の処理である。S122で制御部61は、交換されたカートリッジ12の従属情報記憶部70Yに記憶されている機種情報が、制御部61の記憶部(不図示)内に記憶されている機種情報と一致するか否かを判断する。S122で制御部61は、機種情報が一致すると判断した場合、処理をS123に進め、一致しないと判断した場合、処理をS127に進める。S123で制御部61は、従属情報記憶部70Yに記憶されているカートリッジ色情報が、現在判断している色、すなわちイエローと一致するか否かを判断する。S123で制御部61は、色情報が一致すると判断した場合、処理をS124に進め、一致しないと判断した場合、処理をS127に進める。
【0045】
S124で制御部61は、寿命情報記憶部71Yから、カートリッジ12Yが新品であるか否かを判断する。制御部61は、表2の寿命情報記憶部71内の感光ドラム13Yの回転積算時間、回転積算距離が所定値以下であれば、新品と判断する。S124で制御部61は、カートリッジ12Yが新品であると判断した場合、処理をS125に進め、新品ではないと判断した場合、処理をS127に進める。S125で制御部61は、ロックピン44Yを凸状態とし、カートリッジ12Yをロック実施状態とする。S126で制御部61は、消耗品情報記憶部72のイエローのシリアルNoを、新品のカートリッジ12Yの従属情報記憶部70Yから読み出した新たなシリアルNoの値に書き換える。制御部61は、消耗品情報記憶部72のYの最小寿命情報を新品の値(例えば、100%等)にするとともに、消耗品情報記憶部72のYのロック状態をロック実施とし、処理をS128に進める。
【0046】
S127で制御部61は、ロック解除状態であるにもかかわらず、新品カートリッジが挿入されなかった場合の処理で、表示部50にカートリッジ12Y(Yカートリッジ)の交換が必要なことを表示し、処理をS128に進める。S127の処理が実行される場合とは、機種情報が一致せず、本体1に適合しないカートリッジが装着されていた場合、別の色のカートリッジが装着されていた場合、新品カートリッジではないカートリッジが装着されていた場合である。また、各記憶部から情報を読み出すことができなかった場合もS127の処理が実行される。S128で制御部61は、画像形成プロセスの準備を完了し、S129で画像形成可能なスタンバイ状態に移行して処理を終了する。
【0047】
このように、消耗品であるカートリッジ12の寿命が残っていてロック実施状態であるにもかかわらず、ロック機構の故障等でカートリッジ12の交換が発生した場合には、次のように制御する。すなわち、不用意にロックを行わないとともに、ロック機構の故障を報知し、ユーザに元のカートリッジへの交換を報知する。これは、ロック実施状態ではユーザが容易にカートリッジ12を交換できなくなるためロック解除状態としておくことにより、途中で取り出された寿命が残っているカートリッジ12を再度挿入し、使用してもらうためである。なお、実施例1では、交換可能なユニット(消耗品)としてカートリッジ12を例に説明したが、交換可能なユニット(消耗品)はカートリッジ12に限定されず、以下の実施例についても同様である。
【0048】
実施例1では、複数のカートリッジを有するカラー画像形成装置のカートリッジロック機構について説明したが、カートリッジを1つしか有しないモノクロ画像形成装置においても同様の制御が可能である。以上、実施例1によれば、交換可能なユニットのロック機構に関するユーザビリティを向上させることができる。
【実施例2】
【0049】
実施例2では、カートリッジ12Y、12M、12C、12K毎にカートリッジ12にアクセスするためのドアを有する。これらのドアにカートリッジ12の取り出しを制限するドアロック機構を設け、更に各ドアに、ドア開閉を検知するセンサを設ける。なお、実施例1で説明した内容については、同一番号を付して説明を省略する。
【0050】
[カートリッジとドアの構成]
図7図8を用いて実施例2のカートリッジ12の装着構成及びドア構成について説明する。図7は、カートリッジ12を画像形成装置の本体1に対し着脱可能な画像形成装置としてのプリンタの模式的斜視図である。図7は、カートリッジ12毎に設けられたドア45Y、45M、45C、45Kのうち、ドア45Yが開状態、ドア45M、45C、45Kが閉状態にあるときの図である。ここで、切替手段であるロックピン47は、それぞれドア45の開状態への動きを規制する。切替手段であるロック部材51はそれぞれロックピン47と対になり、ドア45を閉状態に固定する部材である。
【0051】
図8(a)に示すように、ロックピン47Yが凸状態になっているときに、ロックピン47Yとロック部材51Yとが嵌合し、ドア45Yを閉状態に固定する。ドア45Yを閉状態に固定することにより、ユーザによるカートリッジ12Yの取り出しが禁止される。ロックピン47は、後述の制御部81により制御され、各ドア45をそれぞれ開状態にすることを許可すること(以下、開許可という)と、閉状態を固定とすること(以下、閉固定という)とを切り替える。
【0052】
また、第2の検知手段である開閉センサ48Yは、ドア45Yの開閉状態を検知する。部材49Yはドア45Yの開閉状態を開閉センサ48Yによって検知するための部材である。なお、ドア45M、45C、45Kが閉状態となっているため、第2の検知手段である開閉センサ48M、48C、48K及び部材49M、49C、49Kは不図示である。また、操作部材46M、46C、46Kは、それぞれドア45M、45C、45Kを操作するための部材である。なお、ドア45Yが開状態となっているため、操作部材46Yは不図示である。
【0053】
図8(a)は、カートリッジ12Yと、ドア45Yのドアロック構成を示す、ロックピン47Yの位置における断面図である。ロックピン47Yは、ロックピン本体47Yaと、ロックピン本体47Yaに対して内部に収納された状態又は外部に突出した状態となる部材47Ybとを有する。ドア45Yが閉状態のとき、ロックピン47Yの部材47Ybを下方向に動作させて突出させると、ロックピン47Yの部材47Ybがロック部材51Yに嵌合する。ロックピン47Yの部材47Ybとロック部材51Yとの嵌合により、ドア45Yは、閉状態に固定(閉固定)される。一方、ロックピン47Yの部材47Ybを上方向に動作させてロックピン本体47Ya内に収容すると、ドア45Yのロックが解除されて開許可となり、操作部材46Yを操作してドア45Yを開状態とすることができる。
【0054】
[ドアの開閉検知]
図8(b)は、カートリッジ12Yとドア45Yの開閉検知構成を示す、開閉センサ48Yの位置における断面図である。開閉センサ48Yは、例えばフォトインタラプタで構成される。例えば、開閉センサ48Yは、光を出射する発光部48Yaと、発光部48Yaから出射された光を受光する受光部48Ybと、を有する。部材49Yが開閉センサ48Yに挿入されると、発光部48Yaから出射された光は部材49Yによって遮光されるため、受光部48Ybによって受光されず、開閉センサ48Yはドア45Yの閉状態を検知する。開閉センサ48Yによって検知された情報は後述の制御部81に通知される。一方、部材49Yが開閉センサ48Yに挿入されていないときは、発光部48Yaから出射された光は部材49Yによって遮光されることなく受光部48Ybによって受光され、開閉センサ48Yはドア45Yの開状態を検知する。
【0055】
[制御構成]
図9は実施例2の制御構成のブロック図である。制御部81はCPU等で構成され、カートリッジ12の情報管理、カートリッジ12の寿命管理、及び、ドアロック機構の出力制御、開閉センサ48の検知を行っている。制御部81は、ロックピン47Y、47M、47C、47Kの制御(部材47Ybの突出と収納)及び、開閉センサ48Y、48M、48C、48Kによる検知を行っている。他の構成については実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0056】
ここで、制御部81によるドアロック機構の処理方法を、図10のフローチャートを用いて説明する。図10のフローチャートは、ロックピン47がロック状態であるにもかかわらず、ドア45の開状態を検知した場合、カートリッジ12にアクセスするためのドア45の異常を報知する。更に、ドア45のロック状態を解除する処理を示したものである。実施例2では、カートリッジ12Yのドア45Yが開状態とされたときの処理について説明する。なお、他のカートリッジ12M、12C、12Kも同様の処理となる。
【0057】
S140で制御部81は、開閉センサ48Yによる検知結果に基づいてドア45Yが開状態(オープン)となったか否かを常時検知する。S140で制御部81は、開閉センサ48Yの検知結果に基づきドア45Yが開状態となったと判断した場合、処理をS141に進める。S140で制御部81は、ドア45Yが開状態となっていないと判断した場合、処理をS140に戻す。S141で制御部81は、消耗品情報記憶部72に記憶されているYのドア45Yのロック状態を確認し(表3参照)、ロック解除状態であるか否かを判断する。S141で制御部81は、消耗品情報記憶部72の情報ではドア45Yがロック解除状態であると判断した場合、処理をS145に進める。この場合、消耗品情報記憶部72に記憶されたロック解除状態と開閉センサ48Yにより検知されたドア45Yの開状態とが一致している。S141で制御部81は、消耗品情報記憶部72の情報ではドア45Yがロック実施状態であると判断した場合、処理をS142に進める。
【0058】
S142の処理からは、消耗品情報記憶部72の情報ではドア45Yがロック実施状態となっているにもかかわらず、開閉センサ48Yの検知結果ではドア45Yが開状態となっている場合の処理である。S142で制御部81は、表示部50にドア45Yの異常を報知する。ここで、ドア45Yの異常には、ロックピン47の故障や開閉センサ48の故障等が含まれる。S143で制御部81は、ロックピン47Yを操作し、ドア45Yのロックを解除する。具体的には、制御部81は、部材47Ybをロックピン本体47Yaの内部に収容し、ロック実施状態を解除して開許可とする。S144で制御部81は、消耗品情報記憶部72のYにロック解除状態であることを記憶し、処理をS145に進める。
【0059】
S145で制御部81は、開閉センサ48Yの検知結果に基づきドア45Yが閉状態(クローズ)となったか否かを常時検知する。S145で制御部81は、ドア45Yが閉状態となっていないと判断した場合、処理をS145に戻す。S145で制御部81は、ドア45Yが閉状態となったと判断した場合、処理をS140に戻す。
【0060】
実施例2では、開閉センサ48の検知結果に基づくドア45の開閉状態と、消耗品情報記憶部72に記憶されたドア45のロック状態とが異なる場合、ドアロック機構の故障又は開閉センサ48が故障していると判断する。制御部81は、ドア45の異常を報知し、ロックを解除する。これは、故障しているドア45のロック実施状態を継続することによってカートリッジ12を取り出せなくなることを防ぐものである。また、故障状態でカートリッジが交換された場合、寿命が残っている元のカートリッジへ戻すようユーザに促す構成としてもよい。
【0061】
以上、実施例2によれば、交換可能なユニットのロック機構に関するユーザビリティを向上させることができる。
【実施例3】
【0062】
実施例3では、カートリッジ12Y、12M、12C、12Kに対し、共通の1つのドアで構成され、ドアにカートリッジの取り出しを制限するロック機構を設ける。更にドアに、ドアの開閉を検知するセンサを設けた構成における動作を示す。なお、実施例1、実施例2で説明した内容については、同一番号を付して説明を省略する。
【0063】
[ドアの構成]
図11を用いて実施例3のカートリッジ12の装着構成及びドア構成について説明する。図11は、カートリッジ12を画像形成装置の本体1に対し着脱可能な画像形成装置としてのプリンタの模式的斜視図である。図11は、カートリッジ12全てに対して設けられた1つのドア52が開状態にあるときの図である。ここでロックピン47は、ドア52の開状態への動きを規制するピンである。ロック部材51はロックピン47と対になり、ドア52を閉状態に固定する部材である。ここで、ロックピン47が凸状態になっているときに、ロックピン47とロック部材51とが嵌合し、ドア52を閉状態に固定する。ドア52を閉状態に固定することにより、カートリッジ12Y、12M、12C、12Kの取り出しが禁止される。ロックピン47は、後述の制御部91により制御され、ドア52の開許可、閉固定を切り替える。
【0064】
また、第1の検知手段である開閉センサ48は、ドア52の開閉状態を検知するセンサであり、部材49はドア52の開閉状態を開閉センサ48によって検知するための部材である。ドア52が図11に示す状態で、カートリッジ12を取り出すことが可能である。実施例3では、ドア52のロック機構がロック解除状態となったことで、カートリッジ12の交換が可能となる。このため、少なくとも1つのカートリッジ12が寿命に達した場合には、ドア52を開許可とする。なお、ドアロック構成及び開閉センサの構成については、実施例2と同様であり、説明を省略する。
【0065】
[制御構成]
図12は実施例2の制御構成のブロック図である。制御部91はCPU等で構成され、カートリッジ12の情報管理、カートリッジ12の寿命管理、及び、ドア52のロック機構の出力制御、開閉センサ48の検知を行っている。制御部91は、ロックピン47の出力制御及び、開閉センサ48によるドア52の検知を行っている。他の構成については実施例1、実施例2と同様であり、同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
【0066】
[ロック機構]
ここで、制御部91による、カートリッジ12のロック機構の処理方法を、図13図15を用いて説明する。図13のフローチャートは、画像形成中に、カートリッジ12の残量が所定値以下になった場合に、ドア52のロックを解除する通常のロック機構解除処理を示したものである。
【0067】
制御部91は、画像形成の指示を受信するとS201以降の処理を実行する。S201で制御部91は、画像形成を行う。S202で制御部91は、画像形成中又は画像形成後に、少なくとも1つのカートリッジ12の寿命がドア52のロックを解除する基準の値に到達したか否かを判断する。S202で制御部91は、ドア52のロックを解除する基準に到達したと判断した場合、処理をS203に進める。S202で制御部91は、ロックを解除する基準に到達していないと判断した場合、処理をS206に進める。
【0068】
S203で制御部91は、ロックピン47を操作し、ドア52のロックを解除する。S204で制御部91は、消耗品情報記憶部72の表3において、寿命に到達したと判断した色のカートリッジ12のロック状態に、ロックが解除された状態である情報(例えば、「ロック解除」等)を記憶する。また、実施例3では、カートリッジ12の寿命情報記憶部71はロック情報を記憶する領域を有しており、制御部81は、寿命に到達した色のカートリッジ12の寿命情報記憶部71にロック解除状態を記憶する。S205で制御部91は、表示部50にカートリッジ12の寿命到達を報知するとともに、寿命に到達した色のカートリッジ12を新品カートリッジに交換するように指示し、処理をS206に進める。S206で制御部91は、引き続き画像形成の指示があるか否かを判断する。S206で制御部91は、画像形成の指示があると判断した場合、処理をS201に戻し、画像形成の指示がないと判断した場合、画像形成動作を終了する。
【0069】
[電源オン時等のロック機構の実施、解除の制御]
図14のフローチャートは、電源がオンされたとき及びドア52の閉状態時の、カートリッジ12Yのドア52のロック確認処理の制御部91の動作を示したものである。図14のフローチャートは、後述の図15のフローチャートから呼び出される。なお、ここでは代表例として、イエローのカートリッジ12Yについての説明を行うが、他のカートリッジ12M、12C、12Kも同様の処理である。
【0070】
S240で制御部91は、カートリッジ12Yから従属情報記憶部70Yに記憶されている情報を読み出す。S241で制御部91は、カートリッジ12Yから、寿命情報記憶部71Yに記憶されている情報を読み出す。S242で制御部91は、消耗品情報記憶部72(表3参照)のYのロック状態がロック実施となっているか否かを判断する。S242で制御部91は、ロック実施状態となっていると判断した場合、処理をS243に進める。S242で制御部91は、ロック実施状態となっていないと判断した場合、処理をS250に進める。
【0071】
S243の処理からは、ドア52がロック実施状態でカートリッジ12の交換が発生したかを判断する処理である。S243で制御部91は、従属情報記憶部70Y及び寿命情報記憶部71Yから情報を読み出すことができたか否かを判断する。S243で制御部91は、これらの記憶部から情報を読み出すことができたと判断した場合、処理をS244に進める。S243で制御部91は、これらの記憶部から情報を読み出すことができなかったと判断した場合、処理をS248に進める。
【0072】
S244で制御部91は、従属情報記憶部70Yから読み出したシリアルNoと、消耗品情報記憶部72に記憶したYのシリアルNoとが一致するか否かを判断する。S244で制御部91は、シリアルNoが一致すると判断した場合、処理をS245に進め、一致しないと判断した場合、処理をS248に進める。S245で制御部91は、従属情報記憶部70Yに記憶された機種情報(表1参照)が、制御部91内に記憶されている機種情報と一致するか否かを判断する。S245で制御部91は、機種情報が一致すると判断した場合、処理をS246に進める。S245で制御部91は、機種情報が一致しないと判断した場合、処理をS248に進める。S246で制御部91は、従属情報記憶部70Yに記憶されたカートリッジ色情報(表1参照)が、Yであるか否か、すなわち色情報が一致するか否かを判断する。S246で制御部91は、Yである(一致する)と判断した場合、通常の立ち上げとしてロック処理を行うことなく、処理をS247に進める。S246で制御部91は、Yではない、すなわちY以外である(一致しない)と判断した場合、処理をS248に進める。S247で制御部91は、ロック実施状態でかつ、カートリッジ12Yが前回と変更されていないと判断し、カートリッジ12Yはドアロック可能と判断し、処理を後述する図15に戻す。S248で制御部91は、ドア52がロックされているにもかかわらず、カートリッジ12が交換されたと判断し、仮のドアロック異常として処理を後述する図15に戻す。
【0073】
S250からの処理は、ロック解除状態の処理であり、ロック解除からロック動作する判断を記載している。S250で制御部91は、従属情報記憶部70Y及び寿命情報記憶部71Yから情報を読み出すことができたか否かを判断する。S250で制御部91は、これらの記憶部から情報を読み出すことができたと判断した場合、処理をS251に進める。S250で制御部91は、これらの記憶部から情報を読み出すことができなかったと判断した場合、処理をS259に進める。S251で制御部91は、従属情報記憶部70Yから読み出したシリアルNoと、消耗品情報記憶部72に記憶したYのシリアルNoとが一致するか否かを判断する。S251で制御部91は、シリアルNoが一致すると判断した場合、処理をS253に進め、一致しないと判断した場合、処理をS254に進める。S253で制御部91は、カートリッジ12Yが寿命に到達しているにもかかわらず、まだ新品カートリッジに交換されていないと判断する。このため、制御部91は、カートリッジ12Yが寿命に到達したことによるドア52のロック解除状態を継続し、処理を後述する図15に戻す。
【0074】
S254からの処理は、ドアロック解除状態で、カートリッジ12が交換された場合の処理である。S254で制御部91は、従属情報記憶部70Yに記憶された機種情報が、制御部91内に記憶されている機種情報と一致するか否かを判断する。S254で制御部91は、機種情報が一致すると判断した場合、処理をS255に進め、一致しないと判断した場合、処理をS259に進める。S255で制御部91は、従属情報記憶部70Yに記憶されたカートリッジ色情報が、Yであるか(色情報が一致するか)否かを判断する。S255で制御部91は、色情報が一致すると判断した場合、処理をS256に進め、色情報が一致しないと判断した場合、処理をS259に進める。
【0075】
S256で制御部91は、寿命情報記憶部71Yに記憶された情報に基づき(表2参照)、カートリッジ12が新品であるか否かを判断する。ここで、寿命情報記憶部71Yに記憶された感光ドラム13Yの回転積算時間、感光ドラム13Yの回転積算距離が所定値以下、又は残寿命が100%に近い所定値以上であれば、制御部91はカートリッジ12を新品と判断する。S256で制御部91は、カートリッジ12が新品であると判断した場合、処理をS257に進め、カートリッジ12が新品ではないと判断した場合、処理をS259に進める。
【0076】
S257で制御部91は、ロック解除後に、別の新品カートリッジが装着されたと判断し、ドアロック可能と判断する。S258で制御部91は、消耗品情報記憶部72に記憶されているYのシリアルNoを、従属情報記憶部70Yに記憶されているシリアルNoの値に書き換える。また制御部91は、消耗品情報記憶部72に記憶されているYの寿命情報を寿命情報記憶部71Yに記憶されている値に書き換える。更に、制御部91は、消耗品情報記憶部72のYのロック状態に、ロック実施であることを記憶し、処理を後述する図15に戻す。S259で制御部91は、ドア52がロック解除状態であるにもかかわらず、新品カートリッジが挿入されなかった(交換されなかった)と判断し、処理を図15に戻す。
【0077】
図15のフローチャートは、電源がオンされたとき及びドア52が閉状態時の、カートリッジ12Y、12M、12C、12Kのドアロック実施・解除の制御部91の動作を示したものである。S209で制御部91は、それぞれのカートリッジ12の、ロック状態の情報を消耗品情報記憶部72から読み出し保持する。S210で制御部91は、図14で説明したカートリッジ12Yのドアロック確認処理を行う。S211で制御部91は、図14で説明した処理をマゼンタに適用し、カートリッジ12Mのドアロック確認処理を行う。S212で制御部91は、図14で説明した処理をシアンに適用し、カートリッジ12Cのドアロック確認処理を行う。S213で制御部91は、図14で説明した処理をブラックに適用し、カートリッジ12Kのドアロック確認処理を行う。制御部91は、S210からS213までの処理を行ったときには、色と判断結果とを関連付けて情報を記憶しておく。例えば、イエローのカートリッジ12Yについて「ドアロック可能」と判断した場合には、これらを対応付けて記憶しておく。
【0078】
S214からの処理は、S210からS213で実行した各カートリッジ12のドアロック確認処理の判断結果を用い、処理を切り替える。S214で制御部91は、全てのカートリッジ12がドアロック可能との判断結果(図14 S247、S257)となったか否かを判断する。S214で制御部91は、全てのカーリッジがドアロック可能との判断結果となったと判断した場合、処理をS215に進める。S215で制御部91は、ロックピン47を制御しロック実施状態とする。S214で制御部91は、少なくとも1つのカートリッジ12についてドアロック可能との判断結果となっていないと判断した場合、処理をS216に進める。
【0079】
S216で制御部91は、少なくとも1つのカートリッジ12が寿命によるドアロック解除継続との判断結果(図14 S253)となったか否かを判断する。S216で制御部91は、寿命に到達したカートリッジ12が1つでもあると判断した場合、処理をS217に進める。S217で制御部91は、カートリッジ12が寿命に到達したこと、及び寿命に到達した色のカートリッジ12の交換を表示部50に表示する。S218で制御部91は、ロックピン47を解除し、処理をS225に進める。S216で制御部91は、全てのカートリッジ12が寿命によるドアロック解除継続との判断結果となっていないと判断した場合、処理をS219に進める。
【0080】
S219で制御部91は、少なくとも1つのカートリッジ12が新品カートリッジ以外のカートリッジに交換されたか否かを判断する。S219で制御部91は、少なくとも1つのカートリッジ12が新品カートリッジ以外のカートリッジに交換された(図14 S259)と判断した場合、処理をS220に進める。S220で制御部91は、表示部50に新品カートリッジ以外のカートリッジに交換されたため、該当カートリッジの交換指示を表示する。S221で制御部91は、ロックピン47を解除し、処理を225に進める。S219で制御部91は、新品カートリッジ以外のカートリッジに交換されていないと判断した場合、処理をS222に進める。
【0081】
S222からの処理は、少なくとも1つのカートリッジ12が図14のS248の処理において、仮のドアロック異常と判断した場合の処理である。S222で制御部91は、S209で読み出した各カートリッジ12のロック状態から、全てのカートリッジ12がロック実施状態であったか否かを判断する。S222で制御部91は、全てのカートリッジ12がロック実施状態であったと判断した場合、次のように判断する。すなわち、制御部91は、消耗品情報記憶部72の情報では全ての色についてロック実施状態となっているにもかかわらず、ドアロック確認処理においてはカートリッジ12が交換されたと判断する。このため、制御部91はロック機構が故障していると判断し、処理をS223に進める。S223で制御部91は、表示部50にドアロック異常を報知する。なお、ドアロック異常には、ドアロック機構の異常及び/又は開閉センサ48の異常が含まれる。S224で制御部91は、ロックピン47を解除し、処理をS225に進める。S222で制御部91は、少なくとも1つのカートリッジ12がロック実施状態ではなかったと判断した場合、処理をS224に進める。S225で制御部91は、画像形成プロセスの準備を完了し、S226で画像形成可能なスタンバイ状態に移行し、処理を終了する。
【0082】
以上説明したように、実施例3では、複数のカートリッジ12を1つのドア52で取り出して管理する場合においても、ロック機構の故障を判断し、ロックを解除する。これにより、故障しているドア52のロック状態を継続し、カートリッジ12を取り出せなくなることを防ぐものである。また、ドアロック故障で、カートリッジ12が交換された場合、ユーザへ寿命が残っている元のカートリッジ12に戻すよう促してもよい。
【0083】
以上、実施例3によれば、交換可能なユニットのロック機構に関するユーザビリティを向上させることができる。
【符号の説明】
【0084】
12 カートリッジ
44 ロックピン
61 制御部
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