IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

特許7476525画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム
<>
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図1
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図2
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図3
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図4
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図5
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図6
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図7
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図8
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図9
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図10
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図11
  • 特許-画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】画像読取装置、画像形成装置および補正プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/191 20060101AFI20240423BHJP
   H04N 1/04 20060101ALI20240423BHJP
   H04N 1/401 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
H04N1/191
H04N1/04 D
H04N1/401
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019217996
(22)【出願日】2019-12-02
(65)【公開番号】P2021090093
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-11-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 孝
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-188196(JP,A)
【文献】特開平08-195877(JP,A)
【文献】特開2005-117441(JP,A)
【文献】特開2001-045298(JP,A)
【文献】特開平11-289421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/191
H04N 1/04
H04N 1/401
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の色のそれぞれに対応した複数のチャンネル出力を有するイメージセンサーユニットにより画像を読み取って画像データを画像処理部に出力する画像読取装置であって、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に基づいて前記画像データを出力する出力部と、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に関するパラメーターと所定閾値との関係に応じて前記出力値に関するパラメーターを補正する補正部と、
を備え、
前記補正部は、
前記複数のチャンネル出力のうち、前記出力値に関するパラメーターが前記所定閾値以下となるチャンネル出力における前記出力値に関するパラメーターを補正し、
前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周囲画素との平均値を用いて前記出力値に関するパラメーターを補正する第1方法と、前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周辺画素との中における中間値を前記所定画素の画素値とすることで前記出力値に関するパラメーターを補正する第2方法と、の何れかを、前記出力値に関するパラメーターと前記所定閾値との差分量に応じて選択する、
画像読取装置。
【請求項2】
前記補正部は、前記各出力値に関するパラメーターのうち、前記所定閾値以下となるパラメーターが前記所定閾値側に増大するように補正する、
請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記複数のチャンネル出力のそれぞれは、前記画像における1ラインに並ぶ複数の画素に係る出力値を出力する、
請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記補正部は、前記出力値に関するパラメーターを補正する場合、前記複数の画素全てに係る、前記出力値に関するパラメーターを補正する、
請求項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記補正部は、前記出力値に関するパラメーターを補正する場合、前記複数の画素のうち、所定閾値以下の画素に係る、前記出力値に関するパラメーターを補正する、
請求項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記複数のチャンネル出力の各出力値を記憶する記憶部を備える、
請求項1~の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記イメージセンサーユニットは、読取対象物に向けて光を照射する照射部と、前記読取対象物から反射された反射光を受光する素子部とを有し、
前記複数のチャンネル出力は、前記反射光における検出波長領域がそれぞれ異なる、
請求項1~の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記イメージセンサーユニットが交換される場合、前記複数のチャンネル出力における設定情報を調整する調整部を備える、
請求項1~の何れか1項に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記調整部は、前記設定情報を調整する場合、前記複数のチャンネル出力における設定情報を表示装置に出力する、
請求項に記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記調整部は、交換前後に係る複数の設定情報に基づいて、交換後のイメージセンサーユニットの設定情報を選択する、
請求項または請求項に記載の画像読取装置。
【請求項11】
記録媒体に画像を形成する画像形成部を備える画像形成装置であって、
請求項1~10の何れか1項に記載の画像読取装置と、
前記画像データに基づいて画像処理を行う画像処理部と、
を備える画像形成装置。
【請求項12】
複数の色のそれぞれに対応した複数のチャンネル出力を有するイメージセンサーユニットにより画像を読み取って画像データを画像処理部に出力する画像読取装置の補正プログラムであって、
コンピューターに、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に基づいて前記画像データを出力する出力処理と、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に関するパラメーターと所定閾値との関係に応じて前記出力値に関するパラメーターを補正する補正処理と、
を実行させ、
前記補正処理は、
前記複数のチャンネル出力のうち、前記出力値に関するパラメーターが前記所定閾値以下となるチャンネル出力における前記出力値に関するパラメーターを補正する処理であり、
前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周囲画素との平均値を用いて前記出力値に関するパラメーターを補正する第1方法と、前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周辺画素との中における中間値を前記所定画素の画素値とすることで前記出力値に関するパラメーターを補正する第2方法と、の何れかを、前記出力値に関するパラメーターと前記所定閾値との差分量に応じて選択する処理を含む、
補正プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、画像形成装置および補正プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記録媒体の画像を読み取るための画像読取装置が知られている。画像読取装置では、装置全体の小型化のため、例えば密着型イメージセンサー(CIS:Contact Image Sensor)のように照明部と、照明部からの光学情報を電気信号に変換するイメージセンサー機能とが一体に構成されたイメージセンサーユニットが用いられる。
【0003】
密着型イメージセンサーは、主走査方向に均一な光量の光を照射する照射部と、画像情報を結像するレンズアレイ等の光学部品と、イメージセンサーアレイとを搭載した処理基板で構成されている。
【0004】
イメージセンサーアレイには、画像の1ラインに並ぶ画素を読み取るための複数のチップが搭載されている。複数のチップのそれぞれで処理を行うため、各画素およびチップ間で出力ばらつきが発生するおそれがある。
【0005】
このような出力ばらつきを抑制するため、例えば特許文献1には、ラインイメージセンサーの読み出しデータが、予め決定された光電変換素子からの読み出しデータに切り替わるときに、画像処理パラメーター(アンプの出力のゲイン値)を切り替える構成が開示されている。
【0006】
また、イメージセンサーユニットにおいては、例えばカラー画像に対応させるため、複数のチャンネル出力(例えば、RGBの場合、3つ)を有する構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平8-195877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、複数のチャンネル出力を有する構成であると、各チャンネル出力においてイメージセンサーの感度に差異が生じる場合がある。そのため、特定のチャンネル出力における出力値と所望の出力値との乖離が大きい場合、読取画像の画質への影響度が大きくなる問題が生じる。
【0009】
特許文献1に記載の構成は、同一チャンネルの1ラインのチップ間のばらつきを抑制するものであるので、各チャンネル出力におけるイメージセンサーの感度について考慮していない。そのため、当該構成では、上記の問題を解決することができない。
【0010】
本発明の目的は、複数のチャンネル出力を有する構成において、読取画像の画質への影響度を低減することが可能な画像読取装置、画像形成装置および補正プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る画像読取装置は、
複数の色のそれぞれに対応した複数のチャンネル出力を有するイメージセンサーユニットにより画像を読み取って画像データを画像処理部に出力する画像読取装置であって、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に基づいて前記画像データを出力する出力部と、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に関するパラメーターと所定閾値との関係に応じて前記出力値に関するパラメーターを補正する補正部と、
を備え、
前記補正部は、
前記複数のチャンネル出力のうち、前記出力値に関するパラメーターが前記所定閾値以下となるチャンネル出力における前記出力値に関するパラメーターを補正し、
前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周囲画素との平均値を用いて前記出力値に関するパラメーターを補正する第1方法と、前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周辺画素との中における中間値を前記所定画素の画素値とすることで前記出力値に関するパラメーターを補正する第2方法と、の何れかを、前記出力値に関するパラメーターと前記所定閾値との差分量に応じて選択する
【0012】
本発明に係る画像形成装置は、
記録媒体に画像を形成する画像形成部を備える画像形成装置であって、
上記の画像読取装置と、
前記画像データに基づいて画像処理を行う画像処理部と、
を備える。
【0013】
本発明に係る補正プログラムは、
複数の色のそれぞれに対応した複数のチャンネル出力を有するイメージセンサーユニットにより画像を読み取って画像データを画像処理部に出力する画像読取装置の補正プログラムであって、
コンピューターに、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に基づいて前記画像データを出力する出力処理と、
前記複数のチャンネル出力の各出力値に関するパラメーターと所定閾値との関係に応じて前記出力値に関するパラメーターを補正する補正処理と、
を実行させ、
前記補正処理は、
前記複数のチャンネル出力のうち、前記出力値に関するパラメーターが前記所定閾値以下となるチャンネル出力における前記出力値に関するパラメーターを補正する処理であり、
前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周囲画素との平均値を用いて前記出力値に関するパラメーターを補正する第1方法と、前記画像における所定画素と前記所定画素の周囲に位置する複数の周辺画素との中における中間値を前記所定画素の画素値とすることで前記出力値に関するパラメーターを補正する第2方法と、の何れかを、前記出力値に関するパラメーターと前記所定閾値との差分量に応じて選択する処理を含む
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数のチャンネル出力を有する構成において、読取画像の画質への影響度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。
図2】本実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。
図3】各チャンネル出力における検出波長毎の出力値を示す図である。
図4】照射部における波長毎の色特性の一例示す図である。
図5】赤外線カットフィルターにおける波長毎の透過率の一例を示す図である。
図6図3に示す出力値における最終的な出力値を示す図である。
図7】所定のチャンネル出力における画素毎の出力値の一例を示す図である。
図8】平滑化フィルターによる補正方法を説明するための図である。
図9】メディアンフィルターによる補正方法を説明するための図である。
図10】画像読取部における補正制御の動作例を示すフローチャートである。
図11】所定のチャンネル出力における画素値毎の出力値の一例を示す図である。
図12】調整部を有する画像読取部のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
【0017】
図1に示すように、画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、給紙トレイユニット51a~51cから送出された用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。
【0018】
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
【0019】
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部101を備える。
【0020】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備える。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロック等の動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
【0021】
制御部101は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部の装置から送信された画像データ(入力画像データ)を受信し、この画像データに基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
【0022】
図1に示すように、画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。画像読取部10は、本発明の「画像読取装置」に対応する。
【0023】
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
【0024】
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス12A上に搬送された原稿又はコンタクトガラス12A上に載置された原稿を読み取るイメージセンサーユニット110を有する。イメージセンサーユニット110は、原稿Dの両面のそれぞれに対応して設けられる。イメージセンサーユニット110は、照射部111と、透過部112と、白色基準板113と、レンズ部114と、素子部115とを有する。
【0025】
なお、原稿トレイ上の原稿Dの第1面(上側の面)に対応するイメージセンサーユニット110は、照射部111、透過部112、レンズ部114および素子部115が原稿トレイの上方に配置され、白色基準板113は、原稿トレイの下方に配置される。
【0026】
また、原稿トレイ上の原稿Dの第2面(下側の面)に対応するイメージセンサーユニット110は、照射部111、レンズ部114および素子部115が原稿トレイの下方に配置され、白色基準板113は、原稿トレイの上方に配置される。また、当該イメージセンサーユニット110には、透過部が設けられておらず、コンタクトガラス12Aが透過部として機能する。
【0027】
照射部111は、例えば白色光を照射する光源であり、原稿D(読取対象物)の幅方向における画像の1ラインに並ぶ画素全体に光を均一に照射可能に構成されている。透過部112は、照射部111と、原稿トレイ上の原稿Dとの間の位置に配置されるガラス板であり、照射部111から照射された光を透過する。
【0028】
白色基準板113は、例えば白色板で構成されており、例えば光の反射率が80~95%である。照射部111と白色基準板113とに挟まれた原稿Dに向けて照射部111から照射された光は、原稿Dで反射される。
【0029】
レンズ部114は、原稿Dからの反射光の光路に配置されており、当該反射光を集光する。素子部115は、1ラインに並ぶ複数のイメージセンサーを有するイメージセンサーアレイを構成しており、レンズ部114を介して原稿Dからの反射光を受光する。素子部115は、光電変換部とその駆動回路等を含んでいる。
【0030】
また、素子部115は、複数のチャンネル出力を有している。本実施の形態では、素子部115は、RGBの三色に対応した3つのチャンネル出力を有している。
【0031】
また、画像読取部10は、データ生成部120、補正部130および記憶部140を有する。素子部115における3つのチャンネル出力からの各出力値が出力される。
【0032】
これらの出力値は、例えば、記憶部140等に記憶される。なお、これらの出力値は、画像形成装置1の記憶部72等、外部の記憶装置に記憶されても良い。その場合、記憶部140は設けられていなくても良い。
【0033】
データ生成部120は、記憶部72から出力補正値(γ補正値等)を読み出して、3つのチャンネル出力の出力値に、例えばγ補正を施す等した上で、画像データを生成して補正部130を介して、当該画像データを画像処理部30に出力する。データ生成部120は、本発明の「出力部」に対応する。補正部130については後述する。
【0034】
図2に示すように、操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部101から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部101に出力する。
【0035】
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部101の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、シェーディング補正、階調補正の他、色補正・色変換処理等の各種補正処理を行い、画像データをページ単位で圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
【0036】
図1に示すように、画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
【0037】
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
【0038】
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
【0039】
感光体ドラム413は、例えばドラム状の金属基体の外周面に、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成された有機感光体よりなる。
【0040】
制御部101は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
【0041】
帯電装置414は、例えば帯電チャージャーであり、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
【0042】
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。その結果、感光体ドラム413の表面のうちレーザー光が照射された画像領域には、背景領域との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
【0043】
現像装置412は、二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分の現像剤を付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
【0044】
現像装置412には、例えば帯電装置414の帯電極性と同極性の直流現像バイアス、または交流電圧に帯電装置414の帯電極性と同極性の直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。その結果、露光装置411によって形成された静電潜像にトナーを付着させる反転現像が行われる。
【0045】
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に当接され、弾性体よりなる平板状のドラムクリーニングブレード等を有し、中間転写ベルト421に転写されずに感光体ドラム413の表面に残留するトナーを除去する。
【0046】
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
【0047】
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
【0048】
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部101からの制御信号によって回転駆動される。
【0049】
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
【0050】
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
【0051】
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側、つまり一次転写ローラー422と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
【0052】
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側、つまり二次転写ローラー424と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
【0053】
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。
【0054】
定着部60は、用紙Sの定着面、つまりトナー像が形成されている面側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面つまり定着面の反対の面側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、および加熱源等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを挟持して搬送する定着ニップが形成される。
【0055】
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。
【0056】
上側定着部60Aは、定着面側部材である無端状の定着ベルト61、加熱ローラー62および定着ローラー63を有する。定着ベルト61は、加熱ローラー62と定着ローラー63とによって張架されている。
【0057】
下側定着部60Bは、裏面側支持部材である加圧ローラー64を有する。加圧ローラー64は、定着ベルト61との間で用紙Sを挟持して搬送する定着ニップを形成している。
【0058】
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a~51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aを含む複数の搬送ローラー対を有する。レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部は、用紙Sの傾きおよび片寄りを補正する。
【0059】
給紙トレイユニット51a~51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。画像形成部40においては、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
【0060】
次に、画像読取部10における補正部130について説明する。
【0061】
画像読取部10は、上述のイメージセンサーユニット110およびデータ生成部120に加えて補正部130を有する。補正部130は、CPU、ROM、RAM等を備えており、複数のチャンネル出力の各出力値と所定閾値との関係に応じて各出力値(出力値に関するパラメーター)を補正する。
【0062】
所定閾値は、例えば、読取画像が所望の画像となるような値等、適宜な値に設定可能である。また、所定閾値は、出力値そのものと比較可能な値に対応しても良いし、データ生成部120によって出力される画像データの値に対応しても良い。この場合、出力値に関するパラメーターとして画像データを補正部130が補正する。
【0063】
複数のチャンネル出力のそれぞれには、各チャンネル出力が対応する色に応じた透過フィルターがそれぞれ設けられている。これらの透過フィルターにより、各チャンネル出力のそれぞれは、反射光に対する検出波長領域が異なっている。
【0064】
例えば、図3に示すように、3つのチャンネル出力の出力特性のそれぞれは、B、G、Rの順に検出波長領域が大きくなっている。具体的には、Bが、検出波長W1~W2の範囲、Gが、検出波長W2~W3の範囲、Rが、検出波長W3以降の範囲がそれぞれの検出波長領域となる。また、検出波長W3よりも大きい検出波長W4以降は、Rの他、B、Gも出力特性が上昇している。
【0065】
また、照射部111に用いられる光源は、色特性が、どの画素位置でも同じ色情報となるように、原稿の全体で色度および分光波長の均一性が求められる。この色特性を均一にするため、画像読取部10では、例えば、可視光波長領域外の強度が低く、可視光波長領域内で強度が著しく低い波長が存在しない白色光源(照射部111)が用いられる。
【0066】
図4に示すように、白色光源の色特性は、波長W1~W2の範囲内で0からピーク値に上昇した後、再び下降して、波長W2~W3の範囲でややなだらかに上昇し、波長W3以降でなだらかに下降する曲線を描く特性となっている。このような光源を用いることで、画像読取部10では、RGB毎の出力差を一定範囲内に収めている。
【0067】
また、波長W4以降では、R、G、Bの3色ともに出力特性が存在することを考慮して、照射部111には、赤外線カットフィルターが設けられることがある。赤外線カットフィルターは、図5に示すように、波長W1~W3の範囲で100%に近い透過率を有し、W3以降で透過率が減少して波長W4以降では透過率が0%となっている。
【0068】
上記のような光源の色特性および赤外線カットフィルターの影響により、図3に示す3つのチャンネル出力の出力特性は最終的に図6に示すような特性となる。具体的には、3つのチャンネル出力の出力特性は、Bが最も大きく、Gがその次に大きく、Rが最も小さい特性となる。
【0069】
このように、複数のチャンネル出力を有するイメージセンサーユニット110の読取画像を用いる画像読取部10では、特定のチャンネル出力の出力値が所定閾値よりも小さくなる等、各チャンネル出力においてイメージセンサーの感度に差異が生じる可能性がある。そのため、特定のチャンネル出力における出力値と所望の出力値との乖離が大きい場合、読取画像の画質への影響度が大きくなる問題が生じる。特に、モノクロの画像を高画質で出力するために、複数のチャンネル出力の全て使用する場合、特定のチャンネル出力の出力値が所定閾値を下回る画像領域では、読取画質に影響を与えることがある。
【0070】
そこで、本実施の形態では、補正部130が、複数のチャンネル出力の各出力値と所定閾値との関係に応じて各出力値に対応する画像データを補正する。具体的には、補正部130は、複数のチャンネル出力のうち、出力値が所定閾値以下となるチャンネル出力における画像データを補正する。補正部130は、各出力値のうち、所定閾値以下となる出力値が所定閾値側に増大するように補正する。
【0071】
例えば、所定のチャンネル出力から図7に示すように、1ラインにおける全ての画素値(第1画素~最終画素)が所定閾値以下であるような出力特性が得られたとする。
【0072】
この場合、補正部130は、当該所定のチャンネル出力における画像データを、出力値が所定閾値側に増大するように補正する。
【0073】
こうすることにより、特に、モノクロ画像にて、補正後の出力値が所定閾値に近づく、または、所定閾値より大きくなるので、読取画質への影響度を低減することができる。
【0074】
補正部130は、補正方法として、例えば平滑化フィルターを用いて画像データを補正する。補正部130は、例えば、図8に示すように、所定画素P1と、当該所定画素P1の周囲を取り囲む複数の周囲画素P2~P9との平均値を用いて画像データを補正する。
【0075】
補正部130は、別の補正方法として、例えばメディアンフィルターを用いて画像データを補正する。補正部130は、例えば、図9に示すように、所定画素P1と、所定画素P1の周囲を取り囲む複数の周囲画素P2~P9とを抽出する(図9における上側の図参照)。
【0076】
そして、補正部130は、例えば、これらの画素を画素値の高い順に並べて(図9における下側の図参照)、その中間値となる画素値を所定画素P1の画素値とすることで画像データを補正する。図9に示す例では、中間値となるのは画素P7であるので、画素P7の画素値が所定画素P1の画素値となる。
【0077】
このようにすることで、画像データを補正することができるので、所定のチャンネル出力における画像データを、出力値に関する値が所定閾値に近づく、または、所定閾値より大きくする方向に補正することができる。その結果、他の出力チャンネルとの差が縮まり、複数のチャンネル出力の各出力値のばらつきを低減することができる。
【0078】
また、補正部130は、各チャンネル出力における出力値と所定閾値との差分量に応じて上記の各補正方法の何れかを選択するようにしても良い。補正部130は、例えば、当該差分量が比較的大きい場合、ばらつき程度の大きい画素を中間値と置き換えることにより、当該画素を除去可能なメディアンフィルターを選択する。また、補正部130は、各チャンネル出力における出力値と所定閾値との差分量が小さい場合、平滑化フィルターを選択する。こうすることで、階調補正を滑らかにすることができる。
【0079】
こうすることで、各チャンネル出力の出力値と所定閾値との乖離をさらに小さくすることができ、ひいては読取画像の画質改善を実現できる。
【0080】
以上のように構成された画像読取部10における補正制御の動作例について説明する。図10は、画像読取部10における補正制御の動作例を示すフローチャートである。図10における処理は、例えば、画像読取時において適宜実行される。
【0081】
図10に示すように、画像読取部10は、イメージセンサーユニット110における複数のチャンネル出力の各出力値を取得する(ステップS101)。次に、画像読取部10は、所定閾値以下である出力値のチャンネル出力があるか否かについて判定する(ステップS102)。
【0082】
判定の結果、所定閾値以下である出力値のチャンネル出力がない場合(ステップS102、NO)、処理はステップS104に遷移する。一方、所定閾値以下である出力値のチャンネル出力がある場合(ステップS102、YES)、画像読取部10は、所定閾値以下の出力値のチャンネル出力を補正する(ステップS103)。
【0083】
次に、画像読取部10は、画像データを画像処理部30に出力する(ステップS104)。その後、本制御は終了する。
【0084】
以上のように構成された本実施の形態によれば、複数のチャンネル出力の各出力値と所定閾値との関係に応じて各出力値に対応する画像データを補正する。これにより、イメージセンサーの感度を考慮した補正を行うことができるので、複数のチャンネル出力を有する構成において、読取画像の画質への影響度を低減することができる。
【0085】
なお、上記実施の形態では、所定閾値以下のものを有するチャンネル出力における、1ラインに並ぶ複数の画素全てに係る出力値を補正していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、1ラインに並ぶ複数の画素のうち、所定閾値以下の画素に係る出力値を補正するようにしても良い。
【0086】
例えば、図11に示すように、イメージセンサーユニット110における1ラインに並ぶ複数のイメージセンサーのうち、所定のイメージセンサーの出力値のみが閾値以下となっているとする。
【0087】
この場合、補正部130は、所定のイメージセンサーのみの出力値を補正する。このようにすることで、補正が必要となる出力値のみを補正することができるので、補正処理を簡略化することができる。
【0088】
また、上記実施の形態では、イメージセンサーユニット110における各チャンネル出力の設定情報については言及されていなかった。これらの設定情報は、イメージセンサーユニット110の特有の情報であるので、イメージセンサーユニット110の交換の際、設定情報を、交換後のイメージセンサーユニット110に対応した情報に変更する必要がある。
【0089】
この設定情報については、装置の管理者やサービスマンが調整可能にしても良いし、装置が調整可能にしても良い。
【0090】
つまり、図12に示すように、画像読取部10が、イメージセンサーユニット110が交換される際、複数のチャンネル出力における設定情報を調整する調整部150を有していても良い。調整部150は、例えば自動で設定情報を調整する。
【0091】
調整部150は、交換後のイメージセンサーユニットの検査データを考慮して、当該検査データに基づく設定情報、交換前の設定情報、および、交換後のイメージセンサーユニットに予め設定された設定情報を含む複数の設定情報の何れかを選択するようにしても良い。
【0092】
検査データは、イメージセンサーユニットが交換された後、画像読取部10により検査用の画像を読み取って、その読取情報に基づいて算出された設定情報である。
【0093】
交換後のイメージセンサーユニットに予め設定された設定情報は、装置の管理者やサービスマンが調整して設定した設定情報である。
【0094】
また、調整部150は、選択した設定情報をユーザーに表示するための表示情報として表示部21等の表示装置に出力するようにしても良い。表示装置としては、表示部21の他、画像形成装置1以外の表示装置等でも良い。
【0095】
また、調整部150は、複数の設定情報の何れにおいても画質に差異がないような場合、複数の設定情報を参考に、ユーザーに設定情報を入力させるようにして良い。
【0096】
このようにすることで、イメージセンサーユニット110を交換した際において、画像読取部10の設定を自由に変更できるので、装置の使いやすさを向上させることができる。
【0097】
また、上記実施の形態では、補正方法として平滑化フィルターおよびメディアンフィルターを例示したが、本発明はこれに限定されず、他の方法を用いても良い。
【0098】
また、上記実施の形態では、R、G、Bの3色に対応した3つのチャンネル出力を有する構成であったが、本発明はこれに限定されず、2つのチャンネル出力や4つ以上のチャンネル出力を有する構成であっても良い。
【0099】
また、上記実施の形態では、データ生成部120が出力値に基づいて画像データを生成して、画像処理部30に出力していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、出力部が出力値をそのまま画像データとして画像処理部30に出力しても良い。
【0100】
また、上記実施の形態では、補正部130が画像読取部10に搭載されていたが、本発明はこれに限定されず、画像形成装置1の制御部101が補正部として機能しても良いし、画像処理部30が補正部の機能を有していても良い。
【0101】
また、上記実施の形態では、各チャンネル出力の各出力値を取得して、当該出力値が所定閾値以下であるか否かを判定していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4図5等に示すような照射部111にフィルターがかかっているなど、出力値と所定閾値との関係に顕著な差異を有するチャンネル出力が予めわかっている場合、当該チャンネル出力のみを補正するようにしても良い。
【0102】
また、上記実施の形態では、画像読取部10の出力工程の箇所に補正部130を設けていたが、本発明はこれに限定されず、イメージセンサーユニット110において補正処理をしても良い。
【0103】
また、上記実施の形態では、所定閾値以下となる出力値を有するチャンネル出力を補正の対象としていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、補正部130は、特定のチャンネル出力において、所定閾値以下となる出力値があっても、読取画像の画質に影響しない場合、当該チャンネル出力における出力値を補正しなくても良い。
【0104】
また、上記実施の形態では、画像読取部10が画像形成装置1に搭載されていたが、本発明はこれに限定されず、画像形成装置とは別体の画像読取装置が上記実施の形態に係る画像読取部の機能を有していても良い。
【0105】
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0106】
1 画像形成装置
10 画像読取部
11 自動原稿給紙装置
12 原稿画像走査装置
12A コンタクトガラス
30 画像処理部
101 制御部
110 イメージセンサーユニット
111 照射部
112 透過部
113 白色基準板
114 レンズ部
115 素子部
120 データ生成部
130 補正部
140 記憶部
150 調整部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12