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特許7476567三次元造形システム、および三次元造形物の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】三次元造形システム、および三次元造形物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/245 20170101AFI20240423BHJP
   B22F 12/30 20210101ALI20240423BHJP
   B22F 12/82 20210101ALI20240423BHJP
   B22F 12/88 20210101ALI20240423BHJP
   B28B 1/30 20060101ALI20240423BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20240423BHJP
   B29C 64/379 20170101ALI20240423BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20240423BHJP
   B33Y 40/20 20200101ALI20240423BHJP
【FI】
B29C64/245
B22F12/30
B22F12/82
B22F12/88
B28B1/30
B29C64/106
B29C64/379
B33Y30/00
B33Y40/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020030178
(22)【出願日】2020-02-26
(65)【公開番号】P2021133554
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2023-01-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】姉川 賢太
(72)【発明者】
【氏名】青▲柳▼ 大蔵
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 裕輔
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹司
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-052097(JP,A)
【文献】特表2021-502281(JP,A)
【文献】特表2020-534175(JP,A)
【文献】特開2019-031011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 10/00-12/90
B29C 64/00-64/40
B28B 1/30
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1位置決め機構を有する第1テーブルと、
前記第1位置決め機構と係合する第5位置決め機構を有し、前記第1テーブルの下方に接するように配置された第2載置部を備え、前記第1テーブル上に、第1造形物を造形する第1造形機と、
第2位置決め機構を備えた第1載置部を有し、前記第1テーブル上の前記第1造形物を切削する第1切削機と、
前記第1造形機と前記第1切削機との間で前記第1テーブルを搬送する搬送機と、
前記第1造形機、前記第1切削機、および前記搬送機を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、
前記第1造形機に、前記第1造形物を造形させる第1造形処理と、
前記第1位置決め機構と前記第2位置決め機構とが係合するように、前記搬送機に、前記第1テーブルを前記第1造形機から前記第1切削機に搬送させる搬送処理と、
前記第1切削機に、前記第1造形物を切削させる第1切削処理と、
を行い、
前記第2載置部は、前記第1位置決め機構と前記第5位置決め機構とが係合された場合に駆動する加熱部を有する、
三次元造形システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1テーブルは、第3位置決め機構を有し、
前記第1載置部は、前記第3位置決め機構と係合する第4位置決め機構を有する、三次元造形システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記第5位置決め機構は、上下に移動する可動部と、前記可動部が下方に移動した場合に前記可動部を収容する開口部を有し、
前記可動部は、前記第2載置部に前記第1テーブルが載置されていない場合は前記開口部から上方に突出し、前記第2載置部に前記第1テーブルが載置され前記第1位置決め機構と前記第5位置決め機構とが係合された場合に、前記開口部に収容される、三次元造形システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記加熱部は、前記第1位置決め機構と前記第5位置決め機構とが係合され前記可動部が下方に移動すると駆動し、前記第1位置決め機構と前記第5位置決め機構との係合が解除され前記可動部が上方に移動すると駆動を停止する、三次元造形システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記制御部は、前記第1造形処理、前記搬送処理、前記第1切削処理の順に繰り返し処理を行う、三次元造形システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項において、
第2テーブルと、
前記第2テーブル上に第2造形物を造形する第2造形機と、を含み、
前記制御部は、前記第2造形機に、前記第2造形物を造形させる第2造形処理を行い、
前記第1造形処理と前記第2造形処理とは、同時に行われる、三次元造形システム。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、
前記第1切削機よりも高い切削精度を有し、前記第1テーブル上の前記第1造形物を切削する第2切削機を含み、
前記制御部は、前記第1切削処理の後に、前記第2切削機に前記第1造形物を切削させる第2切削処理を行う、三次元造形システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項において、
前記第1切削機で切削された前記第1造形物を検査する検査装置、前記第1切削機で切削された前記第1造形物を研磨する研磨装置、前記第1切削機で切削された前記第1造形物を表面処理する表面処理装置、および前記第1切削機で切削された前記第1造形物を焼結する焼結炉のうちの少なくとも1つを含む、三次元造形システム。
【請求項9】
第1位置決め機構を有するテーブル上に、造形機で造形物を造形する工程と、
前記テーブルの下方に接するように配置された第1載置部に備えられた第3位置決め機構と、前記第1位置決め機構とが係合した場合に、前記第1載置部に備えられた加熱部が駆動する工程と、
前記造形機から第2位置決め機構を備えた載置部を有する切削機に、前記第1位置決め機構と前記第2位置決め機構とが係合するように、前記テーブルを搬送する工程と、
搬送された前記テーブル上の前記造形物を、前記切削機で切削する工程と、を含む、三次元造形物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元造形システム、および三次元造形物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
流動性を有する材料を所望の位置に配置して三次元造形物を造形する三次元造形装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、熱溶融積層方式により造形物を造形する造形機と、造形機によって造形された造形物を切削加工する切削機と、造形機と切削機との間でテーブルを移送する移送機と、を備え、造形機による造形物の形成後、移送機は、テーブル上の造形物を、切削機のキャリッジの下方に位置させる造形物作製装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-31011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような造形物作製装置において、移送機によってテーブルを切削機の所定の位置に配置できない場合、テーブル上の造形物を正確に切削することができない。造形物を正確に切削できないと、造形物の品質が悪化する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る三次元造形システムの一態様は、
第1位置決め機構を有する第1テーブルと、
前記第1テーブル上に、第1造形物を造形する第1造形機と、
第2位置決め機構を備えた第1載置部を有し、前記第1テーブル上の前記第1造形物を切削する第1切削機と、
前記第1造形機と前記第1切削機との間で前記第1テーブルを搬送する搬送機と、
前記第1造形機、前記第1切削機、および前記搬送機を制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記第1造形機に、前記第1造形物を造形させる第1造形処理と、
前記第1位置決め機構と前記第2位置決め機構とが係合するように、前記搬送機に、前記第1テーブルを前記第1造形機から前記第1切削機に搬送させる搬送処理と、
前記第1切削機に、前記第1造形物を切削させる第1切削処理と、
を行う。
【0007】
本発明に係る三次元造形物の製造方法の一態様は、
第1位置決め機構を有するテーブル上に、造形機で造形物を造形する工程と、
前記造形機から第2位置決め機構を備えた載置部を有する切削機に、前記第1位置決め機構と前記第2位置決め機構とが係合するように、前記テーブルを搬送する工程と、
搬送された前記テーブル上の前記造形物を、前記切削機で切削する工程と、
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る三次元造形システムを模式的に示す斜視図。
図2】本実施形態に係る三次元造形システムの機能ブロック図。
図3】本実施形態に係る三次元造形システムのテーブルを模式的に示す斜視図。
図4】本実施形態に係る三次元造形システムのテーブルを模式的に示す断面図。
図5】本実施形態に係る三次元造形システムの造形機を模式的に示す断面図。
図6】本実施形態に係る三次元造形装置のフラットスクリューを模式的に示す斜視図。
図7】本実施形態に係る三次元造形装置のバレルを模式的に示す平面図。
図8】本実施形態に係る三次元造形システムの造形機の載置部を模式的に示す断面図。
図9】本実施形態に係る三次元造形システムの切削機を模式的に示す断面図。
図10】本実施形態に係る三次元造形システムの動作を説明するためのフローチャート。
図11】本実施形態の第1変形例に係る三次元造形システムを模式的に示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0010】
1. 三次元造形システム
1.1. 構成
まず、本実施形態に係る三次元造形システムについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る三次元造形システム100を模式的に示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る三次元造形システム100の機能ブロック図である。
【0011】
三次元造形システム100は、図1および図2に示すように、例えば、テーブル10と、投入部20と、ストッカー部30と、造形機40と、切削機50と、検査装置60と、搬送機70と、集塵部80と、制御部90と、を含む。以下、各部分について、順に説明する。
【0012】
1.1.1. テーブル
テーブル10には、造形機40から造形材料が吐出される。テーブル10は、三次元造形システム100によって製造される造形物を支持する部分である。ここで、図3は、テーブル10を模式的に示す斜視図である。図4は、テーブル10を模式的に示す図3のIV-IV線断面図である。なお、図3および図4には、互いに直交する3軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。
【0013】
テーブル10は、図3および図4に示すように、第1面12と、第2面14と、を有している。第1面12は、造形機40から造形材料が吐出される面である。第2面14は、第1面12と反対側の面である。
【0014】
テーブル10には、開口部16が設けられている。開口部16は、例えば、複数設けられている。図示の例では、開口部16は、第1面12から第2面14まで貫通している。図示はしないが、開口部16は、第2面14まで到達していなくてもよく、第1面12に設けられた有底の凹部であってもよい。造形機40において造形物を造形する際に、開口部16には造形材料が埋設される。これにより、造形物は、アンカー効果を発現し、切削機50において造形物を切削する際に、造形物がテーブル10から離間することを抑制することができる。さらに、造形機40による造形後、冷却されることによるテーブル10の反りを低減することができる。
【0015】
テーブル10は、位置決め機構18を有している。位置決め機構18は、造形機40の載置部170に載置された際に、載置部170に対するテーブル10の位置を決める。さらに、位置決め機構18は、切削機50の載置部53に載置された際に、載置部53に対するテーブル10の位置を決める。図示の例では、位置決め機構18は、第2面14に設けられた凹部である。位置決め機構18は、例えば、複数設けられている。図示の例では、位置決め機構18は、2つ設けられている(位置決め機構18a,18b)。
【0016】
テーブル10の材質は、例えば、樹脂であり、好ましくはエポキシガラスである。テーブル10の材質がエポキシガラスであれば、後述する図5に示すように、テーブル10を、造形機40の加熱部178の熱によって載置部170に融着させることができる。
【0017】
1.1.2. 投入部
投入部20は、図1に示すように、テーブル10が投入される部分である。ユーザーは、投入部20にテーブル10を投入する。
【0018】
1.1.3. ストッカー部
ストッカー部30は、投入されたテーブル10を一時、保管しておく部分である。投入されたテーブル10は、搬送機70によって、投入部20からストッカー部30に搬送される。
【0019】
1.1.4. 造形機
造形機40は、テーブル10上に造形物を造形する。ストッカー部30に保管されたテーブル10は、搬送機70によって、ストッカー部30から造形機40に搬送される。ここで、図5は、造形機40を模式的に示す断面図である。
【0020】
造形機40は、図5に示すように、例えば、材料供給部110と、溶融部120と、吐出部150と、再加熱部160と、載置部170と、移動機構180と、筐体190と、を有している。
【0021】
材料供給部110には、ペレット状や粉末状の材料が投入される。ペレット状の材料としては、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)が挙げられる。材料供給部110は、例えば、ホッパーによって構成されている。材料供給部110と溶融部120とは、材料供給部110の下方に設けられた供給路112によって接続されている。材料供給部110に投入された材料は、供給路112を介して、溶融部120に供給される。
【0022】
溶融部120は、例えば、スクリューケース122と、駆動モーター124と、フラットスクリュー130と、バレル140と、を有している。溶融部120は、材料供給部110から供給された固体状態の材料を溶融させて、流動性を有するペースト状の造形材料にして、ノズル152に供給する。
【0023】
スクリューケース122は、フラットスクリュー130を収容している。スクリューケース122の上面には、駆動モーター124が固定されている。
【0024】
フラットスクリュー130は、中心軸RX方向の高さが直径よりも小さい略円柱形状を有している。図示の例では、フラットスクリュー130は、中心軸RXがZ軸と平行になるように、スクリューケース122内に配置されている。駆動モーター124が発生させるトルクによって、フラットスクリュー130は、中心軸RXを中心に回転する。
【0025】
フラットスクリュー130は、上面131とは反対側に溝形成面132を有している。溝形成面132には、溝部135が設けられている。ここで、図6は、フラットスクリュー130を模式的に示す斜視図である。なお、便宜上、図6では、図5に示した状態とは上下の位置関係を逆向きとした状態を示している。
【0026】
フラットスクリュー130の溝部135は、図6に示すように、例えば、中央部136と、渦状部137と、材料導入部138と、を有している。
【0027】
中央部136は、フラットスクリュー130の中心軸RXの周りに形成された円形の窪みである。中央部136は、バレル140に設けられた連通孔146に対向する。
【0028】
渦状部137は、中央部136を中心として、溝形成面132の外周に向かって弧を描くように渦状に延びる溝である。渦状部137は、インボリュート曲線状や螺旋状に延びるように構成されてもよい。渦状部137の一端は、中央部136に接続されている。渦状部137の他端は、材料導入部138に接続されている。
【0029】
材料導入部138は、溝形成面132の外周縁に設けられた渦状部137よりも幅広な溝である。材料導入部138は、フラットスクリュー130の側面133まで連続している。材料導入部138は、供給路112を介して材料供給部110から供給された材料を、渦状部137に導入する。
【0030】
なお、図6に示す例では、中央部136から外周に向かって、1つの渦状部137および1つの材料導入部138が設けられているが、中央部136から外周に向かって、複数の渦状部137および複数の材料導入部138が設けられていてもよい。
【0031】
バレル140は、図5に示すように、フラットスクリュー130の下方に設けられている。バレル140は、フラットスクリュー130の溝形成面132に対向するスクリュー対向面142を有している。バレル140には、ヒーター148が内蔵されている。ヒーター148の温度は、制御部90によって制御される。なお、ヒーター148は、造形材料を加熱することができれば、その位置は、特に限定されず、フラットスクリュー130に内蔵されていてもよいし、フラットスクリュー130およびバレル140以外に設けられていてもよい。
【0032】
バレル140のスクリュー対向面142の中心には、連通孔146が設けられている。連通孔146は、ノズル流路154に連通している。ここで、図7は、バレル140を模式的に示す平面図である。
【0033】
バレル140のスクリュー対向面142には、図7に示すように、案内溝144と、連通孔146と、が設けられている。案内溝144は、複数設けられている。複数の案内溝144は、Z軸方向からみて、連通孔146の周りに設けられている。案内溝144は、一端が連通孔146に接続され、連通孔146からスクリュー対向面142の外周に向かって渦状に延びている。案内溝144は、造形材料を連通孔146に導く機能を有している。なお、案内溝144は、設けられていなくてもよい。
【0034】
吐出部150は、図5に示すように、ノズル152を有している。ノズル152には、ノズル流路154と、ノズル孔156と、が設けられている。ノズル流路154は、溶融部120の連通孔146に連通している。ノズル孔156は、ノズル流路154に連通している。ノズル孔156は、ノズル152の先端部分に設けられた開口である。ノズル孔156の平面形状は、例えば、円形である。溶融部120からノズル152に供給された造形材料は、ノズル孔156から吐出される。
【0035】
再加熱部160は、テーブル10上に造形された硬化した造形物を再加熱する。再加熱部160は、例えば、ノズル152の近傍に設けられたヒーターである。再加熱部160の温度は、制御部90によって制御される。
【0036】
載置部170は、テーブル10を載置する。ここで、図8は、載置部170を模式的に示す断面図である。載置部170は、図5および図8に示すように、基部172と、位置決め機構174と、可動部176と、加熱部178と、を有している。
【0037】
基部172は、例えば、板状の形状を有している。位置決め機構174は、テーブル10の位置決め機構18と係合する。図示の例では、位置決め機構174は、基部172から上方に突出する凸部である。位置決め機構174は、例えば、複数設けられている。図5に示す例では、位置決め機構174は、2つ設けられている。
【0038】
可動部176は、位置決め機構174に設けられている。可動部176は、Z軸に沿って移動する。可動部176は、図8に示すように、載置部170にテーブル10が載置されていない場合は、位置決め機構174から上方に突出している。可動部176は、載置部170にテーブル10が載置されていない場合に、ばねの力によって位置決め機構174から上方に突出していてもよい。可動部176は、図5に示すように、載置部170にテーブル10が載置されて位置決め機構174と位置決め機構18が係合すると、位置決め機構174に設けられた開口部に移動する。
【0039】
加熱部178は、例えば、基部172に内蔵されている。加熱部178は、位置決め機構18と位置決め機構174とが係合された場合に駆動する。具体的には、加熱部178は、位置決め機構18と位置決め機構174とが係合されて、可動部176が下方に移動すると、自動的に駆動する機構となっている。加熱部178は、位置決め機構18と位置決め機構174との係合が解除されて、可動部176が上方に移動すると、自動的に駆動を停止する機構となっている。加熱部178は、テーブル10上に吐出された造形材料を加熱する。加熱部178は、例えば、ヒーターである。
【0040】
なお、図示はしないが、加熱部178は、基部172に内蔵されていなくてもよい。例えば、テーブル10に加熱部178である電熱線が内蔵され、テーブル10が基部172に載置された場合に、電熱線が通電されることによって、電熱線が駆動してもよい。
【0041】
移動機構180は、載置部170を支持している。移動機構180は、ノズル152と載置部170との相対的な位置を変化させる。図示の例では、移動機構180は、ノズル152に対して載置部170を移動させる。移動機構180は、例えば、3つのモーター182の駆動力によって、載置部170をX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に移動させる3軸ポジショナーによって構成される。モーター182は、制御部90の制御によって駆動する。
【0042】
なお、移動機構180は、載置部170を移動させずに、ノズル152を移動させる構成であってもよい。または、移動機構180は、ノズル152と載置部170との両方を移動させる構成であってもよい。
【0043】
三次元造形システム100は、ノズル152から載置部170上のテーブル10に造形材料を吐出させつつ、移動機構180を駆動して、ノズル152と載置部170との相対的な位置を変化させる。これにより、造形機40は、テーブル10上に造形材料を吐出して造形物を造形する。
【0044】
筐体190は、材料供給部110、溶融部120、吐出部150、再加熱部160、載置部170、および移動機構180を収容している。筐体190には、開口部192が設けられている。搬送機70は、開口部192を通して、テーブル10を筐体190内に出し入れさせる。
【0045】
1.1.5. 切削機
切削機50は、テーブル10上の造形物を切削する。造形物が設けられたテーブル10は、搬送機70によって、造形機40から切削機50に搬送される。ここで、図9は、切削機50を模式的に示す断面図である。
【0046】
切削機50は、図9に示すように、切削工具52と、載置部53と、移動機構56と、筐体58と、を有している。なお、図示はしないが、切削機50は、イオナイザー等の除電器を有していてもよい。
【0047】
切削工具52は、例えば、Z軸方向に延びる棒状の部材である。切削機50は、切削工具52をZ軸と平行な回転軸を中心として回転させて、テーブル10上の造形物OBを切削する。切削工具52としては、例えば、フラットエンドミル、ボールエンドミルなどを用いる。切削機50は、例えば、位置検出センサーによって切削工具52の先端の位置を検出し、検出結果を制御部90に送信する。制御部90は、切削機50からの検出結果を用いて、切削工具52と載置部53との相対的な位置関係を制御して切削を行う。
【0048】
載置部53は、テーブル10を載置する。載置部53は、基部54と、位置決め機構55と、を有している。基部54は、例えば、板状の形状を有している。位置決め機構55は、テーブル10の位置決め機構18と係合する。図示の例では、位置決め機構55は、基部54から上方に突出する凸部である。位置決め機構55は、例えば、複数設けられている。図示の例では、位置決め機構55は、2つ設けられている(位置決め機構55a,55b)。図示の例では、位置決め機構18aと位置決め機構55aとが係合し、位置決め機構18bと位置決め機構55bとが係合している。
【0049】
なお、図示はしないが、切削機50の位置決め機構55が凹部であり、テーブル10の位置決め機構18が凸部であってもよい。同様に、造形機40の位置決め機構174が凹部であり、テーブル10の位置決め機構18が凸部であってもよい。このように、位置決め機構18,55,174の形状は、特に限定されない。
【0050】
移動機構56は、載置部53を支持している。移動機構56は、切削工具52と載置部53との相対的な位置を変化させる。図示の例では、移動機構56は、切削工具52に対して載置部53を移動させる。移動機構56は、例えば、3つのモーター57の駆動力によって、載置部53をX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に移動させる3軸ポジショナーによって構成される。モーター57は、制御部90の制御によって駆動する。
【0051】
なお、移動機構56は、切削工具52を移動させずに、切削工具52を移動させる構成であってもよい。または、移動機構56は、切削工具52と載置部53との両方を移動させる構成であってもよい。
【0052】
三次元造形システム100は、切削工具52を回転させつつ、移動機構56を駆動して、切削工具52と載置部53との相対的な位置を変化させる。これにより、切削機50は、テーブル10上に造形された造形物OBを切削する。
【0053】
筐体58は、切削工具52、載置部53、および移動機構56を収容している。筐体58には、開口部59が設けられている。搬送機70は、開口部59を通して、テーブル10を筐体58内に出し入れさせる。
【0054】
切削機50は、例えば、複数設けられている。図1に示す例では、切削機50は、5つ設けられている(第1切削機50a、第2切削機50b、第3切削機50c、第4切削機50d、第5切削機50e)。
【0055】
1.1.6. 検査装置
検査装置60は、切削機50で切削された造形物OBを検査する。切削された造形物OBが設けられたテーブル10は、搬送機70によって、切削機50から検査装置60に搬送される。
【0056】
検査装置60は、三次元測定機である。検査装置60は、例えば、切削された造形物OBをカメラで撮影し、撮影された造形物OBの像に基づいてSTL(Standard Triangulated Language)データを生成する。そして、検査装置60は、生成されたSTLデータと、造形物OBの設計図となるCAD(computer-aided design)データと、を比較し、検査結果を制御部90に送信する。CADデータは、例えば、ユーザーの指示に従って、三次元CADソフトを用いて作成される。
【0057】
1.1.7. 搬送機
搬送機70は、制御部90からの信号に基づいて、テーブル10を搬送する。搬送機70は、投入部20とストッカー部30との間で、テーブル10を搬送する。搬送機70は、ストッカー部30と造形機40の間で、テーブル10を搬送する。搬送機70は、造形機40と切削機50との間で、テーブル10を搬送する。搬送機70は、切削機50と検査装置60の間で、テーブル10を搬送する。搬送機70は、ストッカー部30と検査装置60の間で、テーブル10を搬送する。搬送機70は、テーブル10を搬送することができれば、その形態は特に限定されない。
【0058】
搬送機70は、通路72を移動する。図1に示す例では、通路72よりも一方側に、投入部20、ストッカー部30、造形機40、2つの切削機50、および制御部90が設けられている。投入部20、ストッカー部30、造形機40、2つの切削機50、および制御部90は、通路72に沿って設けられている。さらに、通路72よりも他方側に、3つの切削機50、検査装置60、および集塵部80が設けられている。3つの切削機50、検査装置60、および集塵部80は、通路72に沿って設けられている。
【0059】
1.1.8. 集塵部
集塵部80は、切削機50で発生した造形物OBの削りカスを集める部分である。図示はしないが、例えば、切削機50の切削工具52の近傍には、削りカスを吸引する吸引部が設けられている。吸引部で吸引された削りカスは、集塵部80に集められる。
【0060】
1.1.9. 制御部
制御部90は、例えば、プロセッサーと、主記憶装置と、外部との信号の入出力を行う入出力インターフェースと、を有するコンピューターによって構成されている。制御部90は、例えば、主記憶装置に読み込んだプログラムをプロセッサーが実行することによって、種々の機能を発揮する。制御部90は、造形機40、切削機50、検査装置60、および搬送機70を制御する。なお、制御部90は、コンピューターではなく、複数の回路の組み合わせによって構成されてもよい。
【0061】
1.2. 動作
図10は、三次元造形システム100の動作を説明するためのフローチャートである。具体的には、図10は、制御部90の処理を説明するためのフローチャートである。制御部90は、所定の開始操作を受け付けた場合に、造形物OBを製造するための処理を開始する。以下、制御部90の各処理について、順に説明する。
【0062】
1.2.1. ステップS1
まず、制御部90は、図10に示すように、三次元造形システム100に接続されるコンピューターや記憶媒体から、造形物OBの製造を実現するためのNC(Numerical Control)データを取得するデータ取得処理を行う。
【0063】
NCデータは、造形機40、切削機50、および搬送機70の走査軌跡が表されたデータである。ユーザーは、例えば、三次元CADソフトを用いてSTL形式やAMF形式によって表された造形物OBの形状に関するデータを作成し、該データを、スライサーソフトを用いて変換する。これにより、NCデータが作成される。
【0064】
1.2.2. ステップS2
次に、制御部90は、搬送機70に、投入部20に投入されたテーブル10を、投入部20からストッカー部30に搬送させる搬送処理を行う。
【0065】
ストッカー部30は、テーブル10を載置可能な複数の載置部を有している。ストッカー部30は、センサーを有している。制御部90は、該センサーの検出信号に基づいて、空いている載置部に、テーブル10を搬送させる。
【0066】
1.2.3. ステップS3
次に、制御部90は、搬送機70に、テーブル10をストッカー部30から造形機40に搬送させる搬送処理を行う。
【0067】
具体的には、制御部90は、図5に示すように、テーブル10の位置決め機構18と、造形機40の位置決め機構174とが係合するように、搬送機70に、テーブル10をストッカー部30から造形機40に搬送させる。位置決め機構18と位置決め機構174とが係合すると、可動部176が移動して、基部172に内蔵された加熱部178が駆動する。これにより、テーブル10は、加熱される。
【0068】
造形機40は、図示せぬセンサーを有している。該センサーは、造形機40が処理中の場合(他のテーブル上に造形物を造形している間)、制御部90に信号を送信する。制御部90は、センサーからの信号を受けている間は、ステップS3の搬送処理を行わない。
【0069】
なお、制御部90は、ステップS1の処理を行った時点で、造形機40のセンサーから信号を受けておらず、かつ、ストッカー部30に他のテーブルが載置されていないと判断した場合は、ステップS2の搬送処理を行わない。この場合、制御部90は、搬送機70に、投入部20に投入されたテーブル10を、直接、造形機40に搬送させる。
【0070】
1.2.4. ステップS4
次に、制御部90は、図10に示すように、造形機40に、造形物OBを造形させる造形処理を行う。
【0071】
造形処理では、制御部90は、例えば、フラットスクリュー130の回転、およびバレル140に内蔵されたヒーター148の温度を制御することによって、材料を溶融させて造形材料を生成する材料生成処理を行う。
【0072】
材料生成処理によって、図5および図6に示すように、材料供給部110に収容された材料が、供給路112を介して、回転しているフラットスクリュー130の側面133から材料導入部138に供給される。材料導入部138に供給された材料は、フラットスクリュー130の回転によって、渦状部137へと搬送される。フラットスクリュー130の回転、およびヒーター148による加熱によって、渦状部137に搬送された材料が溶融されて、流動性を有するペースト状の造形材料が生成される。生成された造形材料は、渦状部137を中央部136に向かって搬送されて、連通孔146からノズル152に供給される。なお、造形材料は、後述する吐出処理が行われている間、生成され続ける。
【0073】
なお、制御部90は、ステップS3の搬送処理の前に、材料生成処理を行ってもよいし、ステップS3の搬送処理と材料生成処理とを同時に行ってもよい。ステップS3の搬送処理と材料生成処理とを同時に行うことにより、造形物OBの製造にかかる時間を短縮させることができる。
【0074】
さらに、造形処理では、制御部90は、造形機40の再加熱部160に、造形物OBを加熱させる加熱処理を行う。加熱処理は、例えば、後述する吐出処理を行う前に、すでにテーブル10上に造形物OBが造形されていると制御部90が判断した場合に行われる。
【0075】
具体的には、制御部90は、予め定められた時間、再加熱部160に造形物OBを加熱させる。加熱時間は、例えば、材料の種類、再加熱部160の温度などに応じて設定される。制御部90は、例えば、再加熱部160の温度と加熱時間との関係が表されたマップを用いて加熱時間を設定する。当該マップは、予め行われる試験によって、造形物OBの温度が造形材料のガラス転移点を超える所定温度に達するまでの時間を調べることによって設定することができる。なお、制御部90は、マップではなく、再加熱部160の温度と加熱時間との関係が表された関数を用いて加熱時間を設定してもよい。
【0076】
なお、NCデータに基づいて造形物OBの大きさが所定以上と制御部90が判断した場合は、すでにテーブル10上に造形物OBが造形されていなくても、制御部90は、加熱処理を行ってもよい。
【0077】
さらに、造形処理では、制御部90は、データ取得処理で取得したNCデータに従って、造形機40のノズル152と載置部170との相対位置を変化させながら、ノズル152からテーブル10に向かって造形材料を吐出させる吐出処理を行う。これにより、テーブル10上に、造形機40で造形物OBを造形することができる。
【0078】
1.2.5. ステップS5
次に、制御部90は、搬送機70に、テーブル10を造形機40から切削機50に搬送させる搬送処理を行う。
【0079】
具体的には、制御部90は、図9に示すように、テーブル10の位置決め機構18と、切削機50の位置決め機構55とが係合するように、搬送機70に、テーブル10を造形機40から切削機50に搬送させる。
【0080】
図1に示す例では、切削機50は、複数設けられている。複数の切削機50の各々は、図示せぬセンサーを有している。該センサーは、切削機50が処理中の場合(他のテーブル上の造形物を切削している間)、制御部90に信号を送信する。制御部90は、センサーからの信号を受けていない切削機50に、テーブル10を搬送させる。
【0081】
なお、全ての切削機50のセンサーから信号を受けている場合、制御部90は、搬送機70に、テーブル10を造形機40からストッカー部30に搬送させる。そして、切削機50のセンサーから信号が停止した場合に、制御部90は、テーブル10を、ストッカー部30から、信号が停止したセンサーを有する切削機50(例えば第1切削機50a)に搬送させる。
【0082】
1.2.6. ステップS6
次に、制御部90は、図10に示すように、切削機50に、造形物OBを切削させる切削処理を行う。
【0083】
具体的には、制御部90は、データ取得処理で取得したNCデータに従って、切削機50の切削工具52と載置部53との相対位置を変化させながら、回転する切削工具52を造形物OBの削り代に接触させる。これにより、テーブル10上の造形物OBを、切削機50で所望の寸法に切削することができる。
【0084】
1.2.7. ステップS7
次に、制御部90は、搬送機70に、テーブル10を切削機50から検査装置60に搬送させる搬送処理を行う。
【0085】
1.2.8. ステップS8
次に、制御部90は、検査装置60の造形物OBに対する検査結果が「可」か「不可」か判定する。
【0086】
検査装置60は、造形物OBに基づいてSTLデータ(以下、「検査データ」ともいう)を生成し、検査データと、データ取得処理で取得したNCデータに含まれる造形物OBの形状に関するデータ(以下、「基準データ」ともいう)と、を比較する。そして、検査装置60は、検査データと基準データとの誤差に関するデータを、検査結果として制御部90に送信する。
【0087】
制御部90は、検査データと基準データとの誤差が予め定められた範囲内の場合、検査結果を「可」と判定する(ステップS8において「YES」)。そして、ステップS10に進む。
【0088】
一方、制御部90は、検査データと基準データとの誤差が予め定められた範囲外の場合、検査結果を「不可」と判定する(ステップS8において「NO」)。この場合、制御部90は、検査データと基準データとの誤差が予め定められた範囲になるように、NCデータを補正する。そして、ステップS9に進む。
【0089】
1.2.9. ステップS9
次に、制御部90は、搬送機70に、テーブル10を検査装置60から造形機40に搬送させる搬送処理を行う。
【0090】
その後、制御部90は、ステップS4に処理を戻して、制御部90は、ステップS8にて検査結果が「可」と判断するまで、ステップS4からステップS9までを繰り返し行う。ステップS4の造形処理における加熱処理によって、例えば、1回目の造形処理で造形された造形物OBと、2回目の造形処理で吐出された造形材料と、の密着性を向上させることができる。
【0091】
なお、例えば、ステップS8で「NO」と判断し、かつ、検査データに基づく形状が基準データに基づく形状よりも大きいと判断した場合は、制御部90は、造形処理を行わずに、切削処理を行ってもよい。具体的には、制御部90は、ステップS9およびステップS4,S5を省略して、搬送機70に、テーブル10を検査装置60から切削機50に搬送させた後、ステップS6を行ってもよい。
【0092】
1.2.10. ステップS10
次に、制御部90は、造形物OBの製造が完了したか否かを判定する。
【0093】
造形物OBの製造が完了したとは、データ取得処理で取得したNCデータに従って、造形物OBの造形が完了した後、造形物OBの切削が完了したことを意味する。
【0094】
例えば造形物OBのZ軸方向の長さが、切削工具52のZ軸方向の長さよりも大きい場合、一度に造形材料を吐出して造形物OBを造形すると、切削工具52が届かず削り代が残る。そのため、造形物OBを複数の部分に分けて、部分ごとに造形処理および切削処理を行う。ステップS10では、このような部分の全てに対して、造形処理および切削処理が完了したか否かを、NCデータを用いて判断する。
【0095】
造形物OBの製造が完了したと判断した場合(ステップS10において「YES」の場合)、ステップS11に進む。
【0096】
造形物OBの製造が完了したと判断しなかった場合(ステップS10において「NO」の場合)、制御部90は、ステップS9に処理を返す。そして、制御部90は、ステップS10にて造形物OBの製造が完了したと判断するまで、ステップS4からステップS10までを繰り返し行う。すなわち、制御部90は、造形処理、搬送処理、切削処理の順に繰り返し処理を行う。
【0097】
1.2.11. ステップS11
次に、制御部90は、搬送機70に、テーブル10を検査装置60からストッカー部30に搬送させる搬送処理を行う。
【0098】
以上により、造形物OBが製造される。造形物OBは、三次元造形物である。そして、制御部90は、処理を終了する。
【0099】
なお、製造された造形物OBには、テーブル10の開口部16に設けられた部分が残っている。該部分は、三次元造形システム100の外部の装置によって除去されてもよいし、三次元造形システム100に設けられた装置によって除去されてもよい。
【0100】
1.3. 作用効果
三次元造形システム100では、第1位置決め機構18aを有するテーブル10と、テーブル10上に、造形物OBを造形する造形機40と、第2位置決め機構55aを備えた第1載置部53を有し、テーブル10上の造形物OBを切削する切削機50aと、造形機40と切削機50aとの間でテーブル10を搬送する搬送機70と、造形機40、切削機50a、および搬送機70を制御する制御部90と、を含む。そして、制御部90は、造形機40に、造形物OBを造形させる第1造形処理(ステップS4)と、第1位置決め機構18aと第2位置決め機構55aとが係合するように、搬送機70に、テーブル10を造形機40から切削機50aに搬送させる搬送処理(ステップS5)と、切削機50aに、造形物OBを切削させる第1切削処理(ステップS6)と、を行う。
【0101】
そのため、三次元造形システム100では、テーブルおよび切削機が位置決め機構を有していない場合に比べて、搬送機70によってテーブル10を切削機50aの所定の位置に正確に配置することができる。これにより、三次元造形システム100では、テーブル10上の造形物OBを正確に切削することができ、造形物OBの品質を向上させることができる。さらに、搬送機70によってテーブル10を自動で搬送することができ、造形物OBの製造にかかる時間を短縮させることができる。
【0102】
三次元造形システム100では、テーブル10は、第3位置決め機構18bを有し、第1載置部53は、第3位置決め機構18bと係合する第4位置決め機構55bを有する。そのため、三次元造形システム100では、搬送機70によってテーブル10を切削機50aの所定の位置に、より正確に配置することができる。
【0103】
三次元造形システム100では、造形機40は、第1位置決め機構18aと係合する第5位置決め機構174を備えた第2載置部170を有する。そのため、三次元造形システム100では、テーブルおよび造形機が位置決め機構を有していない場合に比べて、テーブル10を造形機40の所定の位置に正確に配置することができる。
【0104】
三次元造形システム100では、載置部170は、第1位置決め機構18aと第5位置決め機構174とが係合された場合に駆動する加熱部178を有する。そのため、三次元造形システム100では、例えば、テーブル10を、加熱部178の熱によって載置部170に融着させることができる。
【0105】
三次元造形システム100では、制御部90は、第1造形処理(ステップS4)、搬送処理(ステップS5)、第1切削処理(ステップS6)の順に繰り返し処理を行う。例えば造形物OBのZ軸方向の長さが、切削工具52のZ軸方向の長さよりも大きい場合、一度に造形材料を吐出させて造形物OBを造形すると、切削工具52が届かず削り代が残る。三次元造形システム100では、ステップS4からステップS6の処理を繰り返すため、造形物OBのZ軸方向の長さが切削工具52のZ軸方向の長さよりも大きくても、削り代を残すことなく、切削工具52によって所望の形状に切削することができる。
【0106】
三次元造形システム100では、切削機50aで切削された造形物OBを検査する検査装置60を含む。そのため、三次元造形システム100では、検査装置を含んでいない場合に比べて、造形物OBの形状を設計データの形状に近づけることができる。
【0107】
なお、複数の切削機50は、互いに同じ切削精度を有していてもよいが、複数の切削機50のうち第1切削機50aの切削精度と第2切削機50bの切削精度とは、異なっていてもよい。例えば、第2切削機50bは、第1切削機50aよりも高い切削精度を有していてもよい。この場合、制御部90は、第1切削機50aに切削させる第1切削処理(ステップS6)の後に、第2切削機50bに造形物OBを切削させる第2切削処理を行ってもよい。このような処理を行えば、第1切削機50aによって切削にかかる時間を短縮しつつ、第2切削機50bによって高い精度で切削することができる。これにより、造形物OBの製造にかかる時間を短縮させつつ、造形物OBの品質を向上させることができる。
【0108】
2. 変形例
2.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係る三次元造形システムついて、図面を参照しながら説明する。図11は、本実施形態の第1変形例に係る三次元造形システム200を模式的に示す斜視図である。
【0109】
以下、本実施形態の第1変形例に係る三次元造形システム200において、上述した本実施形態に係る三次元造形システム100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0110】
上述した三次元造形システム100は、図1に示すように、1つの造形機(第1造形機)40と、5つの切削機50と、を含んでいた。
【0111】
これに対し、三次元造形システム200は、図11に示すように、第1造形機40の他に、第2造形機240および第3造形機242を含む。第2造形機240および第3造形機242は、基本的に、第1造形機40と同じ構造および同じ機能を有している。三次元造形システム200は、切削機50を3つ含む(第1切削機50a、第2切削機50b、第3切削機50c)。
【0112】
さらに、三次元造形システム200は、テーブル(第1テーブル)10の他に、第2テーブル210を含む。第2テーブル210は、基本的に、第1テーブル10と同じ構造および同じ機能を有している。第2テーブル210には、第1テーブル10上に配置される造形物(第1造形物)OBとは別体の第2造形物が配置される。
【0113】
第2造形機240は、第2テーブル210上に第2造形物を造形する。制御部90は、第2造形機240に、第2造形物を造形される造形処理を行う。第1造形機40によって第1造形物OBを造形する第1造形処理と、第2造形機240によって第2造形物を造形する第2総計処理とは、例えば、同時に行われる。これにより、効率よく第1造形物OBおよび第2造形物を製造することができる。
【0114】
なお、三次元造形システム200に含まれるテーブルの数は、ストッカー部30に保管できる限り、特に限定されない。また、三次元造形システム200に含まれる造形機および切削機の数は、例えば、三次元造形システム200の大きさ、造形機および切削機の処理速度に基づく生産性などを考慮して、適宜決定される。
【0115】
2.2. 第2変形例
次に、本実施形態の第2変形例に係る三次元造形システムついて、説明する。本実施形態の第2変形例に係る三次元造形システムは、切削機50で切削された造形物OBを研磨する研磨装置、切削機50で切削された造形物OBを表面処理する表面処理装置、および切削機50で切削された造形物OBを焼結する焼結炉のうちの少なくとも1つを含む点において、上述した三次元造形システム100と異なる。本実施形態の第2変形例に係る三次元造形システムは、検査装置60の代わりに、これらの装置を含んでいてもよいし、検査装置60と、これらの装置と、を含んでいてもよい。
【0116】
表面処理装置による表面処理としては、めっきや塗装などが挙げられる。さらに、本実施形態の第2変形例に係る三次元造形システムは、例えば、切削機50で切削された造形物OBを乾燥される装置を含んでもよい。
【0117】
後述する「2.3. 第3変形例」に示すように、造形材料には、金属材料やセラミック材料が含まれている場合がある。このような場合に、焼結炉を含んでいれば、製造される造形物OBのバリエーションを増やすことができる。
【0118】
2.3. 第3変形例
上述した三次元造形システム100では、三次元造形物を造形するための造形材料として、ペレット状のABSが用いられていた。これに対し、本実施形態の第3変形例に係る三次元造形システムでは、造形機40において用いられる材料として、例えば、ABS以外の熱可塑性を有する材料、金属材料、セラミック材料等の種々の材料を主材料とした材料を挙げることができる。ここで、「主材料」とは、三次元造形物の形状を形作っている中心となる材料を意味し、三次元造形物において50重量%以上の含有率を占める材料を意味する。上述した造形材料には、それらの主材料を単体で溶融したものや、主材料とともに含有される一部の成分が溶融してペースト状にされたものが含まれる。
【0119】
主材料として熱可塑性を有する材料を用いる場合には、溶融部120において、当該材料が可塑化することによって造形材料が生成される。「可塑化」とは、熱可塑性を有する材料が、ガラス転移点以上の温度に加熱されることにより軟化し、流動性を発現することを意味する。
【0120】
熱可塑性を有する材料としては、例えば、熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアセタール(POM )、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(PA)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの汎用エンジニアリングプラスチック、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
【0121】
熱可塑性を有する材料には、顔料や、金属、セラミック、その他に、ワックス、難燃剤、酸化防止剤、熱安定剤などの添加剤等が混入されていてもよい。熱可塑性を有する材料は、溶融部120において、フラットスクリュー130の回転とヒーター148の加熱とによって可塑化されて溶融した状態に転化される。また、そのように生成された造形材料は、ノズル孔156から吐出された後、温度の低下によって硬化する。
【0122】
熱可塑性を有する材料は、そのガラス転移点以上に加熱されて完全に溶融した状態でノズル孔156から射出されることが望ましい。例えば、ABSは、ガラス転移点が約120℃であり、ノズル孔156からの射出時には約200℃であることが望ましい。このように高温の状態で造形材料を射出するために、ノズル孔156の周囲にはヒーターが設けられてもよい。「溶融」とは、熱可塑性を有する材料が融点以上の温度に加熱されて液状になることのみならず、熱可塑性を有する材料が可塑化することをも意味する。
【0123】
造形機40では、上述した熱可塑性を有する材料の代わりに、例えば、金属材料が主材料として用いられてもよい。この場合には、金属材料を粉末状にした粉末材料に、造形材料の生成の際に溶融する成分が混合されて、溶融部120に投入されることが望ましい。
【0124】
金属材料としては、例えば、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム (Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単一の金属、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金、また、マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金が挙げられる。
【0125】
造形機40においては、上記の金属材料の代わりに、セラミック材料を主材料として用いることが可能である。セラミック材料としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどの酸化物セラミックスや、窒化アルミニウムなどの非酸化物セラミックスなどが挙げられる。主材料として、上述したような金属材料やセラミック材料を用いる場合には、載置部170に配置された造形材料は、例えばレーザーの照射や温風などによる焼結によって硬化されてもよい。
【0126】
材料供給部110に投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料は、単一の金属の粉末や合金の粉末、セラミック材料の粉末を、複数種類、混合した混合材料であってもよい。また、金属材料やセラミック材料の粉末材料は、例えば、上述の熱可塑性樹脂、あるいは、それ以外の熱可塑性樹脂によってコーティングされていてもよい。この場合には、溶融部120において、その熱可塑性樹脂が溶融して流動性が発現されるものとしてもよい。
【0127】
材料供給部110に投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、溶剤を添加することもできる。溶剤としては、例えば、水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸iso-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸iso-ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル-n-ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ-ピコリン、2,6-ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等);ブチルカルビトールアセテート等のイオン液体等が挙げられる。
【0128】
その他に、材料供給部110に投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、バインダーが添加されていてもよい。バインダーとしては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂またはPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、あるいはその他の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0129】
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0130】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0131】
上述した実施形態および変形例から以下の内容が導き出される。
【0132】
三次元造形システムの一態様は、
第1位置決め機構を有する第1テーブルと、
前記第1テーブル上に、第1造形物を造形する第1造形機と、
第2位置決め機構を備えた第1載置部を有し、前記第1テーブル上の前記第1造形物を切削する第1切削機と、
前記第1造形機と前記第1切削機との間で前記第1テーブルを搬送する搬送機と、
前記第1造形機、前記第1切削機、および前記搬送機を制御する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記第1造形機に、前記第1造形物を造形させる第1造形処理と、
前記第1位置決め機構と前記第2位置決め機構とが係合するように、前記搬送機に、前記第1テーブルを前記第1造形機から前記第1切削機に搬送させる搬送処理と、
前記第1切削機に、前記第1造形物を切削させる第1切削処理と、
を行う。
【0133】
この三次元造形システムによれば、テーブルおよび切削機が位置決め機構を有していない場合に比べて、搬送機によって第1テーブルを第1切削機の所定の位置に正確に配置することができる。これにより、第1テーブル上の第1造形物を正確に切削することができ、第1造形物の品質を向上させることができる。
【0134】
前記三次元造形システムの一態様において、
前記第1テーブルは、第3位置決め機構を有し、
前記第1載置部は、前記第3位置決め機構と係合する第4位置決め機構を有してもよい。
【0135】
この三次元造形システムによれば、搬送機によって第1テーブルを第1切削機の所定の位置に、より正確に配置することができる。
【0136】
前記三次元造形システムの一態様において、
前記第1造形機は、前記第1位置決め機構と係合する第5位置決め機構を備えた第2載置部を有してもよい。
【0137】
この三次元造形システムによれば、テーブルおよび造形機が位置決め機構を有していない場合に比べて、第1テーブルを第1造形機の所定の位置に正確に配置することができる。
【0138】
前記三次元造形システムの一態様において、
前記第2載置部は、前記第1位置決め機構と前記第5位置決め機構とが係合された場合に駆動する加熱部を有してもよい。
【0139】
この三次元造形システムによれば、例えば、第1テーブルを、加熱部の熱によって第2載置部に融着させることができる。
【0140】
前記三次元造形システムの一態様において、
前記制御部は、前記第1造形処理、前記搬送処理、前記第1切削処理の順に繰り返し処理を行ってもよい。
【0141】
この三次元造形システムによれば、造形物のZ軸方向の長さが、造形機の切削工具のZ軸方向の長さよりも大きくても、削り代を残すことなく、切削工具によって所望の形状に切削することができる。
【0142】
前記三次元造形システムの一態様において、
第2テーブルと、
前記第2テーブル上に第2造形物を造形する第2造形機と、
を含み、
前記制御部は、前記第2造形機に、前記第2造形物を造形させる第2造形処理を行い、
前記第1造形処理と前記第2造形処理とは、同時に行われてもよい。
【0143】
この三次元造形システムによれば、効率よく第1造形物および第2造形物を製造することができる。
【0144】
前記三次元造形システムの一態様において、
前記第1切削機よりも高い切削精度を有し、前記第1テーブル上の前記第1造形物を切削する第2切削機を含み、
前記制御部は、前記第1切削処理の後に、前記第2切削機に前記第1造形物を切削させる第2切削処理を行ってもよい。
【0145】
この三次元造形システムによれば、第1造形物の製造にかかる時間を短縮させつつ、第1造形物の品質を向上させることができる。
【0146】
前記三次元造形システムの一態様において、
前記第1切削機で切削された前記第1造形物を検査する検査装置、前記第1切削機で切削された前記第1造形物を研磨する研磨装置、前記第1切削機で切削された前記第1造形物を表面処理する表面処理装置、および前記第1切削機で切削された前記第1造形物を焼結する焼結炉のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0147】
この三次元造形システムによれば、製造される第1造形物のバリエーションを増やすことができる。
【0148】
三次元造形物の製造法棒の一態様は、
第1位置決め機構を有するテーブル上に、造形機で造形物を造形する工程と、
前記造形機から第2位置決め機構を備えた載置部を有する切削機に、前記第1位置決め機構と前記第2位置決め機構とが係合するように、前記テーブルを搬送する工程と、
搬送された前記テーブル上の前記造形物を、前記切削機で切削する工程と、
を含む。
【0149】
この三次元造形物の製造方法によれば、テーブルおよび切削機が位置決め機構を有していない場合に比べて、搬送機によってテーブルを切削機の所定の位置に正確に配置することができる。これにより、テーブル上の造形物を正確に切削することができ、造形物の品質を向上させることができる。
【符号の説明】
【0150】
10…テーブル、12…第1面、14…第2面、16…開口部、18,18a,18b…位置決め機構、20…投入部、30…ストッカー部、40…造形機、50…切削機、50a…第1切削機、50b…第2切削機、50c…第3切削機、50d…第4切削機、50e…第5切削機、52…切削工具、53…載置部、54…基部、55,55a,55b…位置決め機構、56…移動機構、57…モーター、58…筐体、59…開口部、60…検査装置、70…搬送機、72…通路、80…集塵部、90…制御部、100…三次元造形システム、110…材料供給部、112…供給路、120…溶融部、122…スクリューケース、124…駆動モーター、130…フラットスクリュー、131…上面、132…溝形成面、133…側面、135…溝部、136…中央部、137…渦状部、138…材料導入部、140…バレル、142…スクリュー対向面、144…案内溝、146…連通孔、148…ヒーター、150…吐出部、152…ノズル、154…ノズル流路、156…ノズル孔、160…再加熱部、170…載置部、172…基部、174…位置決め機構、176…可動部、178…加熱部、180…移動機構、182…モーター、190…筐体、192…開口部、200…三次元造形システム、210…テーブル、240,242…造形機
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