(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
F24F 11/56 20180101AFI20240423BHJP
F24F 11/52 20180101ALI20240423BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240423BHJP
F24F 11/46 20180101ALN20240423BHJP
F24F 120/10 20180101ALN20240423BHJP
【FI】
F24F11/56
F24F11/52
H04Q9/00 331
F24F11/46
F24F120:10
(21)【出願番号】P 2020064733
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-01-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】小塩 智弘
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-087140(JP,A)
【文献】国際公開第2015/071958(WO,A1)
【文献】特開2010-199896(JP,A)
【文献】特開平07-027406(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、入力操作部と、当該入力操作部に対する操作に応じた設定画面を前記表示部に表示する制御部と、を備え、
前記入力操作部に対する操作があったときには通常モードで動作し、前記入力操作部に対する操作が一定時間行われないときには、通常モードよりも低消費電力である省電力モードに移行する空気調和機の操作装置であって、
前記制御部は、室内に人が存在するか否かの検出情報を取得可能であり、前記省電力モードのときに、前記検出情報により人が存在することが検出されている場合は、
前記省電力モードを維持したまま、前記省電力モードに移行したときの前記設定画面を前記表示部に表示する表示情報として維持
し、前記省電力モードのときに、前記入力操作部に対する操作が行われたときには、前記通常モードに移行して、前記表示情報として維持している情報を前記表示部に表示することを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記省電力モードのときに、前記検出情報により人が存在することが検出されなくなった場合は、初期画面を前記表示情報として設定することを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記操作装置は、前記検出情報を受信する検出情報受信部をさらに備え、
前記制御部は、前記検出情報受信部で受信した前記検出情報に基づき、前記室内に人が存在するか否かを判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記検出情報を送信する検出情報送信部は空気調和機に設けられ、
前記検出情報受信部は、前記検出情報送信部から前記検出情報を受信することを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
前記検出情報は、前記空気調和機に備えられた人感センサにより検出された情報であることを特徴とする請求項4に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装置の各種設定を設定画面において行う操作装置において、一定時間(第一設定時間)操作が行われない場合には電力制御状態を通常モードから、消費電力を低減させ、同設定画面を消灯させる省電力モードに切り替えるようにしたものがある。さらに所定時間(第二設定時間)が経過するまでは、途中まで設定していた設定画面の内容を保持し、再び任意の操作が行われたときに、保持していた設定画面を再表示するようにする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、操作装置の省電力を保ちつつ、ユーザによる操作性を向上させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の操作装置は、所定時間(第二設定時間)が経過した後に、任意の操作が行われたときは、初期画面を表示する構成となっている。そのため、例えば、設定中に、ユーザが設定内容について迷う等、考える時間が長くなった場合にも初期画面に戻ってしまい、初めから設定をやり直さなければならず、操作性が悪くなるおそれがある。
本発明は、従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、操作装置の省電力性能を保ちつつ、ユーザによる操作性の低下を抑制することの可能な操作装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る操作装置は、表示部と、入力操作部と、当該入力操作部に対する操作に応じた設定画面を前記表示部に表示する制御部と、を備え、前記入力操作部に対する操作があったときには通常モードで動作し、前記入力操作部に対する操作が一定時間行われないときには、通常モードよりも低消費電力である省電力モードに移行する空気調和機の操作装置であって、前記制御部は、室内に人が存在するか否かの検出情報を取得可能であり、前記省電力モードのときに、前記検出情報により人が存在することが検出されている場合は、前記省電力モードを維持したまま、前記省電力モードに移行したときの前記設定画面を前記表示部に表示する表示情報として維持し、前記省電力モードのときに、前記入力操作部に対する操作が行われたときには、前記通常モードに移行して、前記表示情報として維持している情報を前記表示部に表示することを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、ユーザは、時間を気にすることなく、入力操作を行うことができ、操作性の低下を抑制することができると共に、操作装置の省電力性能を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態に係る空気調和機の一例を示す概略構成図である。
【
図2】室内機及び操作装置の一例を示す概略構成図である。
【
図3】操作装置における画面遷移の一例を示す図である。
【
図4】操作装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】操作装置における画面遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかである。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態で説明されている特徴的な構成の組み合わせの全てを含むものである。
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一部分には同一符号を付している。ここでは、本発明に係る操作装置を、空気調和機を制御するための条件設定等を行う操作装置に適用した場合について説明する。
図1及び
図2は、本発明を適用した空気調和機の一例を示す概略構成図である。
空気調和機1は、室内機2と、室外機3と、操作装置4と、室内機2に設けられた人感センサ(人検出部)5とを備える。
室内機2は、室内機制御部2aと、後述の装置通信部4bとの間で双方向通信を行う室内機通信部(検出情報送信部)2bとを備える。室内機制御部2aは、人感センサ5の検出情報を受け付け、室内機通信部2bを介して操作装置4に人感センサ5の検出情報に応じたコマンドを送信する。
【0010】
また、室内機制御部2aは、室内機通信部2bを介して操作装置4から動作指令信号を受信し、この動作指令信号に応じて室内機2の動作制御を行う。
人感センサ5は、室内に人が存在するか否かを検出し検出情報として出力する。
操作装置4は、装置制御部(制御部)4aと、装置通信部(検出情報受信部)4bと、近接センサ4cと、入力操作部4eと、表示部4fと、記憶部4gと、を備え、装置制御部4aは、処理過程で必要な情報を記憶するための記憶部4aaを備える。
【0011】
装置制御部4aは、入力操作部4eから、入力操作部4eに対する操作に応じた操作信号を入力し、入力した操作信号を記憶部4aaに格納する。また、装置制御部4aは、記憶部4aaに格納された操作信号と、後述の記憶部4gに格納された設定画面とをもとに、入力操作部4eに対する操作に応じた表示情報を生成して表示部4fに出力する。また、装置制御部4aは、操作信号に応じた動作指令信号を、装置通信部4bを介して室内機2に送信する等の処理を行う。また、装置制御部4aは、室内機2に設けられた人感センサ5の検出情報に応じたコマンドを、装置通信部4bを介して受信する。
【0012】
また、装置制御部4aは、入力操作部4eに対する操作に応じた操作信号が入力されたときには、操作装置4を通常モードで動作させ、入力操作部4eに対する操作に応じた操作信号が一定時間入力されない場合には、省電力モードでの動作に移行する。また、省電力モードで動作中、人感センサ5の検出情報により人が存在することが検出されている場合は、省電力モードに移行したときに表示部4fに表示されていた設定画面を、表示部4fに表示する表示情報として維持する。また、省電力モードで動作中、人感センサ5の検出情報により人が存在することが検出されなくなった場合には、表示情報として初期画面を設定する。表示情報の維持は、例えば、記憶部4aaに直近の操作信号を格納しておき、表示部4fに表示する際に、記憶部4aaに格納された操作信号に基づいて表示情報を生成することで実現してもよく、生成した表示情報を画像メモリ等の記憶部に記憶しておくことで実現するようにしてもよい。
【0013】
また、操作装置4が省電力モードのときに、装置制御部4aに入力操作部4eに対する操作に応じた操作信号が入力されたときには、省電力モードから通常モードに移行する。これにより、操作装置4では、表示情報として設定されている初期画面又は省電力モードに移行したときに表示部4fに表示されていた設定画面が表示部4fに表示される。
省電力モードでは、操作装置4は、例えば表示部4fの画面を消灯する等、通常モードよりも電力消費量が少ない低消費電力の状態で動作する。
【0014】
また、装置制御部4aは、近接センサ4cの検出信号に基づき、起動操作が行われたか否か、また、空気調和機1に対するオンオフ操作が行われたか否かを判定し、判定結果に応じて、操作装置4を起動させると共に、空気調和機1に対する起動及び停止を指示する動作指令信号を室内機2に出力する。
記憶部4gには、
図3に示す1つのメイン画面(初期画面)MPと、サブ画面SP1~SP4を含む複数のサブ画面SPと、メニュー画面NP1~NP4を含む複数のメニュー画面NPとが、設定画面として記憶されている。なお、
図3は、操作装置4における、設定画面の画面遷移の一例を示したものである。
【0015】
メニュー画面NP1は、機能設定用のサブ画面SP4に対応するメニュー画面であり、選択可能な機能の項目を一覧表示する。メニュー画面NP2は、メニュー画面NP1で選択された項目「12 初期設定」に対応するメニュー画面であり、選択可能な初期設定の項目を一覧表示する。なお、メニュー画面NP1で、他の項目が選択された場合にはそれぞれに対応するメニュー画面が表示される。
メニュー画面NP3は、メニュー画面NP2で選択された項目「1 時刻設定」に対応するメニュー画面であり、時刻設定画面を表示する。なお、メニュー画面NP2で他の項目が選択された場合にはそれぞれに対応するメニュー画面が表示される。メニュー画面NP4は、メニュー画面NP3で設定された時刻を確定表示する画面である。
図3では、サブ画面SP4についてのみ対応するメニュー画面が設けられているが、他のサブ画面SP1~SP3についても同様に、メニュー画面を設けることができる。
【0016】
図3において、メイン画面MP及びサブ画面SP1~SP4のそれぞれを第1階層の画面という。また、第1階層の画面で入力操作部4eに対して操作が行われた結果表示される画面を第2階層の画面という。
図3では、サブ画面SP4で後述の決定キー12を操作することにより表示されるメニュー画面NP1を第2階層の画面という。同様に、第2階層の画面で入力操作部4eに対して操作が行われた結果表示される画面、
図3では、メニュー画面NP1で初期設定の項目が選択された結果表示されるメニュー画面NP2を第3階層の画面という。
【0017】
同様に、第3階層の画面で入力操作部4eに対して操作が行われた結果表示される画面、
図3では、メニュー画面NP2で時刻設定の項目が選択された結果表示されるメニュー画面NP3を第4階層の画面といい、第4階層の画面で入力操作部4eに対して操作が行われた結果表示される画面、
図3では、時刻設定が行われた結果表示される確定時刻を示すメニュー画面NP4を第5階層の画面という。
操作装置4は
図1に示すように、据置型のリモートコントローラである。操作装置4の筐体41は、円筒形状を有し、筐体41の上面は、ユーザが操作装置4を操作する際の手前側から奥側に向かって傾斜し、筐体41の奥側が筐体41の手前側よりも高い位置にある。筐体41の上面には、その中央に矩形状の表示部4fが配置され、表示部4fの周囲を取り囲むように入力操作部4eが配置されている。
【0018】
入力操作部4eは、選択キー11と決定キー12とを含み、これら選択キー11及び決定キー12はタッチセンサで形成されている。選択キー11は、4つの選択キー11a~11dを含む。表示部4fを基準にして、選択キー11aは奥側に、選択キー11bは手前側に、選択キー11cは左側に、選択キー11dは右側にそれぞれ配置される。また、決定キー12は表示部4fの右下コーナーに配置される。
選択キー11aは、ユーザの選択画面や選択項目を現在のものより上に位置するものに切り替えるためのキーである。選択キー11bは、ユーザの選択画面や選択項目を現在のものより左に位置するものに切り替えるためのキーである。選択キー11cは、ユーザの選択画面や選択項目を現在のものより下に位置するものに切り替えるためのキーである。選択キー11dは、ユーザの選択画面や選択項目を現在のものより右に位置するものに切り替えるためのキーである。
【0019】
決定キー12は、選択キー11によりカーソルを移動させることにより選択された項目や、メニュー画面で、選択キー11の操作により設定された情報等を確定するためのキーであり、決定キー12に対する操作が行われたとき、装置制御部4aは、決定キー12が操作されたときにカーソルで選択されていた項目が選択されたと判定する。また、装置制御部4aは、決定キー12に対する操作が行われたとき、選択キー11の操作により設定された情報などが確定されたことを認識する。
【0020】
また、筐体41の上面の、表示部4fの手前側には、近接センサ4cが設けられている。近接センサ4cは、2つの非接触式センサ4ca、4cbが、左右方向に間隔をあけて配置されている。
このような構成を有する操作装置4において、ユーザが近接センサ4cを覆うように手をかざすことにより、近接センサ4cから検出信号が出力される。この検出信号を受けて、装置制御部4aでは、操作装置4の起動が指示されたと判定する。また、ユーザが近接センサ4cの上を、手を振るように往復させることにより、2つの非接触式センサ4ca、4cbから間隔をあけて検出信号が出力される。この2つの非接触式センサ4ca、4cbそれぞれから異なるタイミングで出力される検出信号を受けて、装置制御部4aでは、例えば、非接触式センサ4caから非接触式センサ4cb方向へ、続いてその逆の方向へと、ユーザが手を往復させたと判定し、空気調和機1の起動又は停止が指示されたと判定する。
【0021】
また、
図3に示すように、操作装置4において、メイン画面MPが表示部4fに表示されている状態で、選択キー11dがタッチされると、サブ画面SP1が表示され、再度選択キー11dがタッチされると、サブ画面SP2が表示される。サブ画面SP2が表示されている状態で、選択キー11cがタッチされると、サブ画面SP1が表示され、再度選択キー11cがタッチされると、メイン画面MPが表示される。このように、第1階層の画面が表示されている状態で、選択キー11cがタッチされると、表示部4fに表示される画面が、
図3において、表示中の設定画面の右隣に位置する設定画面に切り替わり、選択キー11cがタッチされると、表示中の設定画面の左隣に位置する設定画面に切り替わる。
【0022】
また、第1階層の画面であるサブ画面SP4が表示部4fに表示されている状態で、選択キー11bがタッチされると、
図3において、サブ画面SP4の下層である第2階層の画面であるメニュー画面NP1が表示部4fに表示される。第2階層の画面であるメニュー画面NP1に、選択可能な機能の項目が一覧表示された状態で、選択キー11eがタッチされると、選択可能な機能の項目のいずれか一つと重なって表示されるカーソルの位置が下に移動し、選択キー11aがタッチされるとメニュー画面NP1において、カーソルの位置が上に移動する。メニュー画面NP1で、決定キー12がタッチされると、カーソルと重なる位置の選択項目が選択されたものと判定されてこの選択項目に対応する第3階層のメニュー画面が表示される。
図3に示すように、メニュー画面NP1において選択項目である「初期設定」の位置にカーソルがある状態で決定キー12がタッチされると、初期設定が選択されたとして下位の第3階層のメニュー画面NP2が表示部4fに表示される。このメニュー画面NP2において選択項目である「時刻設定」の位置にカーソルがある状態で決定キー12がタッチされると、下位の第4階層のメニュー画面NP3が表示部4fに表示される。この時刻設定のためのメニュー画面NP3が表示部4fに表示されている状態で、選択キー11a又は11dを操作すると、時刻を表す数値が増減し、決定キー12がタッチされると、下位の第5階層のメニュー画面NP4が表示され、決定キー12がタッチされた時点でメニュー画面NP3に表示されている時刻が、現時点における時刻として確定される。
【0023】
次に、操作装置4の動作手順を、
図4のフローチャートに基づいて説明する。
装置制御部4aでは、入力操作部4eに対して操作が行われると、通常モードで動作し、表示部4fに、入力操作部4eに対する操作に応じた設定画面を表示する(ステップS1)。また、装置制御部4aは、入力操作部4eに対する操作に応じた操作信号を記憶部4aaに格納すると共に、操作信号に応じた動作指令信号を生成し、装置通信部4bを介して室内機2に送信する。また、装置制御部4aは、記憶部4aaに格納した操作信号及び記憶部4gに格納された設定画面をもとに、操作信号に応じた表示情報を生成し表示部4fに表示する。
【0024】
ステップS1で入力操作部4eに対して操作が行われた時点から計時を開始し、計時した時間が予め設定された一定時間に達したか否かを判定する(ステップS2)。一定時間に達する前に入力操作が行われたならば(ステップS2-N)、ステップS1に戻り、引き続き通常モードで動作する。これにより、表示部4fの表示画面が、入力操作部4eに対する操作に応じて変更される。
一方、入力操作部4eに対して操作が行われた時点から、一定時間に達するまでに入力操作部4eに対して操作が行われなかったならば(ステップS2-Y)、ステップS3に移行し、操作装置4は、例えば、表示部4fの表示を消灯する等、省電力モードでの動作に移行する。続いて装置通信部4bを介して室内機2から、人感センサ5の検出情報を表すコマンドを取得し、人が検出されたか否かを判定する(ステップS4)。人が検出されたときには(ステップS4-Y)、ステップS4からステップS5に移行し、ステップ3で省電力モードに移行したときの設定画面を表示部4fの表示情報として維持する(ステップS5)。そして後述のステップS7に移行する。
【0025】
一方、ステップS4で人感センサ5により人が検出されていないときには(ステップS4-N)、ステップS6に移行し、表示部4fの表示情報を、予め設定された初期画面、
図3の場合には、メイン画面MPに更新する。そして、ステップS7に移行する。
ステップS7では、入力操作部4eに対して操作が行われたか否かを判定し、操作が行われていなければ(ステップS7-N)、ステップS4に戻る。そして、人感センサ5で人が検出されず、入力操作が行われない間は、ステップS6の処理を繰り返し行う。つまり、省電力モードを維持したまま、表示部4fの表示情報として初期画面が設定された状態を維持する。
【0026】
一方、人感センサ5で人が検出されたときには(ステップS4-Y)、ステップS5へ進む。そして、人感センサ5で人が検出され、入力操作部4eに対する操作が行われない間は、ステップS5の処理を繰り返し行う。つまり、省電力モードを維持したまま、表示部4fの表示情報として省電力モードになったときの設定画面が設定された状態を維持する。
そして、ステップS7で、入力操作が行われたときには(ステップS7-Y)、ステップS1に戻って、通常モードに移行する。通常モードに移行した時点では、省電力モードになったときに表示していた設定画面又は初期画面が表示される。
【0027】
次に、上記実施形態の動作を
図3から
図5を伴って説明する。
操作装置4においては、起動時には初期画面としてメイン画面MPが表示される。つまり、空気調和機1の設定温度が表示される。このような操作装置4において、例えば、現在時刻を設定する場合、現在時刻を設定するためのメニュー画面NP3は、サブ画面SP4の下位の第4階層にあるため、メニュー画面NP3を表示させる必要がある。
ユーザは、まず、操作装置4の表示部4f上で手をかざす等をして操作装置4を起動する。操作装置4が起動されると、操作装置4は通常モードで動作し、表示部4fに初期画面としてメイン画面MPが表示される。
【0028】
続いて、ユーザが選択キー11dを繰り返しタッチして、メイン画面MPから、サブ画面SP1、サブ画面SP2、サブ画面SP3を経てサブ画面SP4を順に切り替えて表示部4fに表示させ、続いて、選択キー11b及び決定キー12をタッチ操作することにより、第1階層の画面であるサブ画面SP4から第2階層の画面であるメニュー画面NP1、第3階層の画面であるメニュー画面NP2、第4階層の画面であるメニュー画面NP3を表示部4fに表示させる。メニュー画面NP3が表示されている状態で、選択キー11をタッチ操作して時刻の設定を行い、決定キー12をタッチ操作してメニュー画面NP3に表示されている時刻を現在時刻として確定することにより、第5階層の画面であるメニュー画面NP4が表示され、現在時刻として、メニュー画面NP3で設定された時刻が表示される。これにより、時刻設定が終了する。
【0029】
ここで、時刻設定を行うためのメニュー画面NP3で時刻設定を行っている途中でユーザが、例えば電話に出る等により、操作を中断した場合、一定時間が経過するまでは、表示部4fに、メニュー画面NP3が表示された状態が維持されるが(ステップS1、S2)、一定時間が経過すると、操作装置4は省電力モードに移行し(ステップS3)、表示部4fの画面表示が消えた状態となる。このとき、ユーザが、操作装置4が載置されている室内、つまり室内機2が設置されている室内で電話をかける等により、室内にいる状態で操作装置4を中断した場合には、室内機2に設けられた人感センサ5では、引き続きユーザを検出する。そのため、室内機制御部2aは、室内機通信部2bを介して検出情報を送信することにより、人感センサ5により人が検出されていることを操作装置4に通知する。
【0030】
装置制御部4aは装置通信部4bを介して検出情報により人が存在することが通知されると(ステップS4)、省電力モードに移行したときに表示部4fに表示されていた設定画面、つまり
図3に示す、時刻設定用の、メニュー画面NP3を表示部4fの表示情報として維持する(ステップS5)。
入力操作部4eに対する操作が行われない間は、省電力モードが維持され、ユーザが、入力操作部4eに対する操作を再開すると、操作装置4は通常モードに移行する。通常モードに移行した時点で、表示部4fの表示情報として、時刻設定用のメニュー画面NP3が設定されているため、表示部4fには、省電力モードに移行する前の時点で表示部4fに表示されていたメニュー画面NP3が表示される。ユーザは、省電力モードになる前に行っていた時刻の設定操作を継続して行うことができる。
【0031】
つまり、ユーザは、中断前に、メニュー画面NP3で時刻の設定操作を行っていた状態から、引き続き継続して時刻の設定操作を行うことができる。
一方、時刻設定を行っている途中でユーザが、例えば別室に移動する等、時刻の設定操作を中断して、操作装置4が載置されている室内、つまり室内機2が設置されている室内から、別の部屋に移動した場合には、室内機2に設けられた人感センサ5では、ユーザを検出しなくなる。そのため、室内機制御部2aは、人感センサ5で人を検出しなくなったことから、検出情報を送信し、人が不在であることを室内機通信部2bを介して、操作装置4に通知する。
【0032】
装置制御部4aは、装置通信部4bを介して人が不在であることが通知されると、省電力モードが維持されたまま表示部4fの表示情報として初期画面を設定する。
そして、入力操作部4eに対する操作が行われない間は、引き続き省電力モードが維持される。
そして、ユーザが室内機2が設置されている室内に戻り操作装置4を操作すると、表示部4fには初期画面としてメイン画面MPが表示される。ユーザは、時刻の設定操作を最初から開始することができる。
【0033】
このように、ユーザが例えば時刻の設定操作を室内機2の設置された部屋に在室したまま一時中断し、操作装置4が省電力モードとなった後に、時刻の設定操作を再開するため入力操作部4eに対して操作を行うと、
図5に示すように、表示部4fが消灯されている状態P0から、設定操作を中断したときのメニュー画面NP3が表示された状態となる。そのため、ユーザは時刻の設定操作を初めからやり直す必要はなく、一時中断したときの状態から継続して設定を行うことができる。そのため、操作性を向上させることができる。仮に、設定内容について迷う等操作を一時的に中断したときに、初期画面に戻ってしまう構成である場合、
図3に示すように、メイン画面MPから、メニュー画面NP3を表示させるまで、選択キー11及び決定キー12を複数回タッチ操作する必要があり、特に、
図3に示すように、サブ画面SP3よりもサブ画面SP4というように、初期画面であるメイン画面MPから、目的のメニュー画面が属するサブ画面を表示させるまでの選択キー11の操作回数が多いものほど、目的のメニュー画面を表示させるのに手間がかかり、さらに、第3階層よりも第4階層というように階層が深くなるほど、目的のメニュー画面を表示させるまでにより多くの操作が必要となる。これに対し、本発明にかかる操作装置4では、室内に人が存在する場合には、一時中断後、再開したときには、中断したときの設定画面が表示部4fに表示される。そのため、例えばユーザが設定内容に迷う場合等に、一旦省電力モードに移行したとしても、設定操作を再開した時には、中断前の設定画面が表示されるため、操作性が低下することを抑制することができる。
【0034】
また、設定操作を一時中断している間は、操作装置4は省電力モードとなる。そのため、消費電力の削減を図ることができる。
一方、ユーザが時刻の設定操作を行っている途中で設定操作を一時中断し、室内機2が設置されている部屋を退室すると、操作装置4は省電力モードとなり、表示部4fは消灯される。その後ユーザが再び入室して操作装置4を操作したときには、表示部4fには、
図5に示すように、表示部4fが消灯されている状態P0から初期画面であるメイン画面MPが表示された状態となる。そのため、ユーザは設定操作を最初から開始することができる。
【0035】
また、この場合も設定操作を一時中断している間は、操作装置4は省電力モードとなるため、その間の消費電力の削減を図ることができる。
また、室内に人が存在するか否かを検出する人検出部として、室内機2に設けられた人感センサ5を用いている。この人感センサ5は室内機2の運転制御用に設けられていることが多い。この室内機2の人感センサ5を人検出部として流用することによって、その分、コスト削減を図ることができる。
【0036】
なお、人検出部として、室内機2に設けられた人感センサ5を流用する代りに、別途専用の人感センサと、人感センサの検出信号を操作装置4に送信する通信部とを室内に設けてもよい。また、人感センサ5を操作装置4に設けてもよい。
また、上記実施形態においては、操作装置4として、据置型の操作装置を用いた場合について説明したが、これに限るものではなく、手に持って操作するタイプの操作装置や、壁に取り付けられている操作装置等であっても適用することができる。
【0037】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 空気調和機
2 室内機
2a 室内機制御部
2b 室内機通信部
3 室外機
4 操作装置
4a 装置制御部
4aa 記憶部
4b 装置通信部
4c 近接センサ
4e 入力操作部
4f 表示部
5 人感センサ
11 選択キー
12 決定キー