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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】文書処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240423BHJP
   G06F 3/0483 20130101ALI20240423BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20240423BHJP
   G06F 40/114 20200101ALI20240423BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06F3/0483
G06T11/60 100A
G06F40/114
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020066958
(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公開番号】P2021164120
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118108
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 洋之
(72)【発明者】
【氏名】井手 康裕
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-087322(JP,A)
【文献】特開2014-059836(JP,A)
【文献】特開2005-208978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/01
3/048- 3/04895
G06T 1/00
11/60 -13/80
17/05
19/00 -19/20
G06F 40/00 -40/197
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数のページを含む電子文書を受け付け、
前記電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割し、
前記複数の分割文書の各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを、当該各分割文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御し、
前記複数の分割文書の一の分割文書を二以上の文書に分割する操作に応じて、当該二以上の文書の各文書に含まれるページを、当該各文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御し、
前記分割する操作は、前記一の分割文書に含まれるページのうちの中間のページを選択することにより、当該一の分割文書を、当該中間のページよりも前のページと、当該中間のページと、当該中間のページよりも後のページとに分割する操作であることを特徴とする文書処理装置。
【請求項2】
前記連続領域は、前記少なくとも1つのページが縦又は横に一列に並べられる帯状領域であることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのページのうちの表紙となるページを、前記帯状領域の前記一列の端部に表示するように制御することを特徴とする請求項2に記載の文書処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、二以上の分割文書を一の文書に統合する操作に応じて、当該一の文書に含まれるページを、当該一の文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記二以上の分割文書に含まれるページの順序が、前記一の文書においても維持されるように、当該一の文書に含まれるページを前記連続領域に並べて表示するように制御することを特徴とする請求項4に記載の文書処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記二以上の分割文書に含まれるページの順序が、前記一の文書においても維持される設定を、前記二以上の分割文書に含まれるページの順序が、当該二以上の分割文書の各分割文書においては維持されるが前記一の文書において維持されないことを許可する設定に変更することを特徴とする請求項5に記載の文書処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記複数の分割文書のうちの特定の分割文書に対する操作に応じて、当該特定の分割文書に含まれるページを前記連続領域に束ねて表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
複数のページを含む電子文書を受け付ける機能と、
前記電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割する機能と、
前記複数の分割文書の各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを、当該各分割文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する機能と
前記複数の分割文書の一の分割文書を二以上の文書に分割する操作に応じて、当該二以上の文書の各文書に含まれるページを、当該各文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する機能と
を実現させ
前記分割する操作は、前記一の分割文書に含まれるページのうちの中間のページを選択することにより、当該一の分割文書を、当該中間のページよりも前のページと、当該中間のページと、当該中間のページよりも後のページとに分割する操作であるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書ファイルを分割する場合に、分割する文書ファイルを示す画像を、分割するページで区分けして表示する文書処理装置は、知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
まとめてスキャンされた1つの文書の各ページの画像データを、ページ編集画面のページ編集領域に一覧表示し、区切り挿入ボタンがクリックされると、文書の区切り位置を示す区切りシンボルを表示し、区切りシンボルが、ドラッグ・アンド・ドロップ操作により、ユーザが指定する文書の区切り位置に移動され、その後、OKボタンがクリックされると、区切りシンボルにより区切られる縮小イメージのグループごとに、対応する画像データを取得して文書ファイルを生成する電子ファイル生成装置も、知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-67373号公報
【文献】特開2009-239594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割することがある。その際、各分割文書に含まれるページを束ねて表示する構成や、各分割文書に含まれるページを並べて表示するものの、分割文書の途中で改行してその区別は区切りシンボルで示す構成を採用したのでは、各分割文書に含まれるページの閲覧及び分割文書の区別の両方を容易にすることはできない。
【0006】
本発明の目的は、各分割文書に含まれるページを束ねて表示する構成や、各分割文書に含まれるページを並べて表示するものの、分割文書の途中で改行してその区別は区切りシンボルで示す構成を採用した場合に比較して、各分割文書に含まれるページの閲覧及び分割文書の区別の両方を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数のページを含む電子文書を受け付け、前記電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割し、前記複数の分割文書の各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを、当該各分割文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御し、前記複数の分割文書の一の分割文書を二以上の文書に分割する操作に応じて、当該二以上の文書の各文書に含まれるページを、当該各文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御し、前記分割する操作は、前記一の分割文書に含まれるページのうちの中間のページを選択することにより、当該一の分割文書を、当該中間のページよりも前のページと、当該中間のページと、当該中間のページよりも後のページとに分割する操作であることを特徴とする文書処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記連続領域は、前記少なくとも1つのページが縦又は横に一列に並べられる帯状領域であることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、前記少なくとも1つのページのうちの表紙となるページを、前記帯状領域の前記一列の端部に表示するように制御することを特徴とする請求項2に記載の文書処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、二以上の分割文書を一の文書に統合する操作に応じて、当該一の文書に含まれるページを、当該一の文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、前記二以上の分割文書に含まれるページの順序が、前記一の文書においても維持されるように、当該一の文書に含まれるページを前記連続領域に並べて表示するように制御することを特徴とする請求項4に記載の文書処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、前記二以上の分割文書に含まれるページの順序が、前記一の文書においても維持される設定を、前記二以上の分割文書に含まれるページの順序が、当該二以上の分割文書の各分割文書においては維持されるが前記一の文書において維持されないことを許可する設定に変更することを特徴とする請求項5に記載の文書処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、前記複数の分割文書のうちの特定の分割文書に対する操作に応じて、当該特定の分割文書に含まれるページを前記連続領域に束ねて表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、複数のページを含む電子文書を受け付ける機能と、前記電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割する機能と、前記複数の分割文書の各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを、当該各分割文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する機能と、前記複数の分割文書の一の分割文書を二以上の文書に分割する操作に応じて、当該二以上の文書の各文書に含まれるページを、当該各文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する機能とを実現させ、前記分割する操作は、前記一の分割文書に含まれるページのうちの中間のページを選択することにより、当該一の分割文書を、当該中間のページよりも前のページと、当該中間のページと、当該中間のページよりも後のページとに分割する操作であるプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、一の分割文書を3つの文書に分割する操作が、例えば一の分割文書を2つの文書に分割する操作を繰り返す場合に比較して、簡単になる
請求項2の発明によれば、例えばページを二列以上に折り返して並べることを前提とした領域に各分割文書に含まれるページを並べて表示する場合に比較して、分割文書の区別が一層容易になる。
請求項3の発明によれば、帯状領域に並べられたページの列の例えば途中に表紙となるページを表示する場合に比較して、表紙となるページを特定することが容易になる。
請求項4の発明によれば、二以上の分割文書を一の文書に統合した後に、各文書に含まれるページを束ねて表示する構成や、各文書に含まれるページを並べて表示するものの、文書の途中で改行してその区別は区切りシンボルで示す構成を採用した場合に比較して、文書に含まれるページの閲覧及び文書の区別の両方が容易になる。
請求項5の発明によれば、二以上の分割文書を一の文書に統合することによってページの順序が変わってしまうことを防止できる。
請求項6の発明によれば、二以上の分割文書を一の文書に統合する際にページの順序を変えたいという要求にも応えることができる。
請求項7の発明によれば、複数の分割文書のうちの特定の分割文書が他の分割文書とは異なる状態であることを明示することができる。
請求項8の発明によれば、一の分割文書を3つの文書に分割する操作が、例えば一の分割文書を2つの文書に分割する操作を繰り返す場合に比較して、簡単になる
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態が適用される文書処理システムの全体構成例を示した図である。
図2】本発明の実施の形態における画像読取装置のハードウェア構成例を示した図である。
図3】本発明の実施の形態における文書処理装置のハードウェア構成例を示した図である。
図4】各分割文書に含まれるページを各分割文書に対応する列領域に並べて表示した場合の表示内容の具体例を示した図である。
図5】(a),(b)は、第1の分割操作を行った場合の縮小画像表示領域の表示内容の変化の具体例を示した図である。
図6】(a),(b)は、第2の分割操作を行った場合の縮小画像表示領域の表示内容の変化の具体例を示した図である。
図7】(a),(b)は、統合操作を行った場合の縮小画像表示領域の表示内容の変化の具体例を示した図である。
図8】(a),(b)は、確認完了操作を行った場合の縮小画像表示領域の表示内容の変化の具体例を示した図である。
図9】本発明の実施の形態における文書処理装置の機能構成例を示したブロック図である。
図10】本発明の実施の形態における文書処理装置のスキャン文書を受信したときの動作例を示したフローチャートである。
図11】本発明の実施の形態における文書処理装置の分割操作が行われたときの動作例を示したフローチャートである。
図12】本発明の実施の形態における文書処理装置の統合操作が行われたときの動作例を示したフローチャートである。
図13】本発明の実施の形態における文書処理装置の確認完了操作が行われたときの動作例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0011】
[文書処理システムの全体構成]
図1は、本実施の形態が適用される文書処理システム1の全体構成例を示した図である。図示するように、この文書処理システム1は、画像読取装置10と、文書処理装置30と、文書管理装置50とが通信回線80に接続されることにより構成されている。尚、図では、画像読取装置10、文書処理装置30、文書管理装置50を1つずつしか示していないが、各装置は2つ以上設けられていてもよい。
【0012】
画像読取装置10は、紙等の記録媒体からの画像読取りを行う装置である。画像読取装置10は、これに加えて、紙等の記録媒体への画像形成、公衆回線を介した画像送信等を行う装置であってもよい。画像読取りのみを行う観点からはスキャナであり、画像読取り及び画像形成を行う観点からはコピー機であり、画像読取り及び画像送信を行う観点からはファクシミリ送信機である。
【0013】
文書処理装置30は、画像読取装置10が画像読取りを行うことにより得られたスキャン文書を処理する装置である。具体的には、スキャン文書を分割して分割文書を生成し、分割文書をユーザに確認させたり訂正させたりする。そして、正しく分割されていると判断された分割文書(分割しなくてよいと判断されたスキャン文書も含む)を、ユーザの指示により文書管理装置50にアップロードする。文書処理装置30は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータであってよい。
【0014】
文書管理装置50は、文書処理装置30がアップロードした分割文書を管理する装置である。文書管理装置50は、例えば、クラウドサーバであってよい。
【0015】
[画像読取装置のハードウェア構成]
図2は、本実施の形態における画像読取装置10のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、画像読取装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、操作パネル15と、画像読取部16と、画像形成部17と、通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)18とを備える。
【0016】
CPU11は、ROM13等に記憶された各種プログラムをRAM12にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
【0017】
RAM12は、CPU11の作業用メモリ等として用いられるメモリである。ROM13は、CPU11が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。HDD14は、画像読取部16が読み取った画像データや画像形成部17における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
【0018】
操作パネル15は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。ここで、操作パネル15は、各種情報が表示されるディスプレイと、指やスタイラスペン等の指示手段で指示された位置を検出する位置検出シートとからなる。或いは、タッチパネルに代えて、ディスプレイ及びキーボードを用いてもよい。
【0019】
画像読取部16は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部16は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式や、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のものを用いるとよい。
【0020】
画像形成部17は、紙等の記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部17は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
【0021】
通信I/F18は、通信回線80を介して他の装置、例えば文書処理装置30との間で各種情報の送受信を行う。
【0022】
[文書処理装置及び文書管理装置のハードウェア構成]
図3は、本実施の形態における文書処理装置30のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、文書処理装置30は、演算手段であるCPU31と、記憶手段であるメインメモリ32及びHDD(Hard Disk Drive)33とを備える。ここで、CPU31は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、後述する各機能を実現する。また、メインメモリ32は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD33は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。更に、文書処理装置30は、外部との通信を行うための通信I/F34と、ディスプレイ等の表示デバイス35と、キーボードやマウス等の入力デバイス36とを備える。
【0023】
また、図3に示したハードウェア構成は、文書管理装置50のハードウェア構成としても捉えられる。但し、文書管理装置50について述べるときは、図3のCPU31、メインメモリ32、HDD33、通信I/F34、表示デバイス35、入力デバイス36をそれぞれ、CPU51、メインメモリ52、HDD53、通信I/F54、表示デバイス55、入力デバイス56と表記するものとする。
【0024】
[本実施の形態の概要]
このような構成を備えた文書処理システム1において、本実施の形態では、文書処理装置30が、複数のページを含む電子文書を受け付け、電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割し、複数の分割文書の各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを、各分割文書に対応する連続領域に並べて表示する。
【0025】
ここで、電子文書は、如何なる方法で電子化された文書であってもよいが、画像読取装置10で読み取ることにより電子化された文書であるスキャン文書を例にとって説明する。
【0026】
また、連続領域は、表示デバイス35の画面をM×N(M,Nは自然数)に区切った領域としてよいが、特に、M又はNを1とし、各分割文書に含まれる少なくとも1つのページが縦又は横に一列に並べられる帯状領域としてもよい。以下では、各分割文書に含まれる少なくとも1つのページが縦一列に並べられる列領域を例にとって説明する。
【0027】
更に、各分割文書に含まれる少なくとも1つのページのうちの表紙となるページは、帯状領域の一列の端部に表示されてよい。ここで、帯状領域の一列の端部はどの端部であってもよいが、以下では、先頭の端部を例にとって説明する。
【0028】
図4は、このように各分割文書に含まれるページを各分割文書に対応する列領域に並べて表示した場合の表示内容の具体例を示した図である。ここでは、スキャン文書が分割文書A,B,Cに分割されたことを想定している。
【0029】
図4では、まず、左側に縮小画像表示領域100が示されており、右側に拡大画像表示領域200が示されている。
【0030】
縮小画像表示領域100は、列領域110~130を含む。そして、列領域110には、分割文書Aのページの縮小画像111~114と、分割文書Aの総ページ数画像118とが表示されている。列領域120には、分割文書Bのページの縮小画像121,122と、分割文書Bの総ページ数画像128とが表示されている。列領域130には、分割文書Cのページの縮小画像131~133と、分割文書Cの総ページ数画像138とが表示されている。
【0031】
一方、縮小画像表示領域100において、太枠で囲んで示すように分割文書Aの第3ページの縮小画像113を選択すると、拡大画像表示領域200には、分割文書Aの第3ページの拡大画像213が表示される。
【0032】
また、本実施の形態では、文書処理装置30が、一の分割文書を二以上の文書に分割する操作(以下、「分割操作」という)に応じて、二以上の文書の各文書に含まれるページを、各文書に対応する連続領域に並べて表示する。
【0033】
ここで、分割操作は、一の分割文書に含まれるページのうちの一のページを選択することにより、一の分割文書を、一のページよりも前のページと、一のページ以降のページとに分割する操作(以下、「第1の分割操作」という)であってよい。
【0034】
図5(a),(b)は、このような第1の分割操作を行った場合の縮小画像表示領域100の表示内容の変化の具体例を示した図である。
【0035】
図5(a)では、分割文書Aの第3ページに、表紙になるべきページが混じっていたことを想定している。図では、分割文書Aの第3ページの縮小画像113に「A2」ではなく「表紙」と表記することで、このことを示している。つまり、ここでは、一の分割文書として分割文書Aを例にとり、一のページとして分割文書Aの第3ページを例にとっている。この場合に、太枠で囲んで示すように縮小画像113を選択し、矢印で示すように縮小画像113をドラッグ&ドロップしたとする。
【0036】
すると、図5(b)に示すように、選択されたページの縮小画像113だけでなく、後続するページの縮小画像114も一緒に移動する。即ち、分割文書Aは、分割文書Aの第1ページ及び第2ページを含む分割文書A-11と、分割文書Aの第3ページ及び第4ページを含む分割文書A-12とに分割される。そして、列領域110には分割文書A-11のページの縮小画像111,112が、列領域120には分割文書A-12のページの縮小画像113,114がそれぞれ表示される。これにより、列領域120に表示されていた分割文書Bのページの縮小画像121,122は列領域130に移動し、列領域130に表示されていた分割文書Cのページの縮小画像131~133は表示範囲外に移動する。更に、この表示の変更に伴い、総ページ数画像118,128,138も更新される。
【0037】
尚、この第1の分割操作では、縮小画像113を選択してドラッグ&ドロップすることで、縮小画像113,114を移動することとしたが、これには限らない。縮小画像113を選択した状態でマウスを右クリックして表示されたメニューから例えば「表紙にする」を選択することで、縮小画像113,114を移動することとしてもよい。
【0038】
或いは、分割操作は、一の分割文書に含まれるページのうちの中間のページを選択することにより、一の分割文書を、中間のページよりも前のページと、中間のページと、中間のページよりも後のページとに分割する操作(以下、「第2の分割操作」という)であってもよい。
【0039】
図6(a),(b)は、このような第2の分割操作を行った場合の縮小画像表示領域100の表示内容の変化の具体例を示した図である。
【0040】
図6(a)では、分割文書Aの第2ページ及び第4ページに、表紙になるべきページが混じっていたことを想定している。図では、分割文書Aの第2ページの縮小画像112に「A1」ではなく「表紙」と表記し、分割文書Aの第4ページの縮小画像114に「A3」ではなく「表紙」と表記することで、このことを示している。つまり、ここでは、一の分割文書として分割文書Aを例にとり、中間ページとして分割文書Aの第2ページ及び第3ページを例にとっている。この場合に、図5(a)のように表紙となるべきページである第2ページの縮小画像112のみをドラッグ&ドロップしたのでは、後続する第3ページ及び第4ページの縮小画像113,114も一緒に移動してしまう。そうなると、第4ページの縮小画像114を更に移動させるために追加でドラッグ&ドロップする必要が生じる。そこで、第2の分割操作では、1つの分割文書を3つの文書に分割する場合に、中央の文書が複数のページを含んでいれば、その複数のページを選択する。具体的には、図6(a)に太枠で囲んで示すように縮小画像112,113を選択し、矢印で示すように縮小画像112,113をドラッグ&ドロップしたとする。
【0041】
すると、図6(b)に示すように、分割文書Aは、分割文書Aの第1ページを含む分割文書A-21と、分割文書Aの第2ページ及び第3ページを含む分割文書A-22と、分割文書Aの第4ページを含む分割文書A-23とに分割される。そして、列領域110には分割文書A-21のページの縮小画像111が、列領域120には分割文書A-22のページの縮小画像112,113が、列領域130には分割文書A-23のページの縮小画像114がそれぞれ表示される。これにより、列領域120に表示されていた分割文書Bのページの縮小画像121,122及び列領域130に表示されていた分割文書Cのページの縮小画像131~133は表示範囲外に移動する。更に、この表示の変更に伴い、総ページ数画像118,128,138も更新される。
【0042】
尚、この第2の分割操作では、縮小画像112,113を選択してドラッグ&ドロップすることで、縮小画像112,113及び縮小画像114を別々に移動することとしたが、これには限らない。縮小画像112,113を選択した状態でマウスを右クリックして表示されたメニューから例えば「分割する」を選択することで、縮小画像112,113及び縮小画像114を別々に移動することとしてもよい。
【0043】
また、この第2の分割操作は、中間のページが複数のページである場合に行うこととしたが、中間のページが1ページである場合に行ってもよい。その場合は、1ページの選択によりユーザが第1の分割操作を意図しているのか第2の分割操作を意図しているのかが分からないことが問題になるが、それは、1ページが選択された場合にどの分割操作を行うかをその時点でユーザに問い合わせたり、1ページが選択された場合にどの分割操作を行うかを事前にユーザに設定させたりすることにより、判断すればよい。
【0044】
更に、本実施の形態では、文書処理装置30が、二以上の分割文書を一の文書に統合する操作(以下、「統合操作」という)に応じて、一の文書に含まれるページを、一の文書に対応する連続領域に並べて表示する。
【0045】
この場合、二以上の分割文書に含まれるページの順序が、統合された文書においても維持されるように、統合された文書に含まれるページが連続領域に並べて表示されるようにする。
【0046】
図7(a),(b)は、このような統合操作を行った場合の縮小画像表示領域100の表示内容の変化の具体例を示した図である。ここでは、統合操作に先立ち、スキャン文書が分割文書A-31,A-32,Bに分割されたとする。そして、分割文書A-31のページの縮小画像111,112が列領域110に、分割文書A-32のページの縮小画像113,114が列領域120に、分割文書Bのページの縮小画像121,122が列領域130にそれぞれ表示されているとする。
【0047】
図7(a)では、分割文書A-32の第1ページに、表紙になるべきでないページが配置されていたことを想定している。図では、分割文書A-32の第1ページの縮小画像113に「表紙」ではなく「A2」と表記することで、このことを示している。つまり、ここでは、二以上の分割文書として分割文書A-31,A-32を例にとっている。この場合に、太枠で囲んで示すように縮小画像113を選択し、矢印で示すようにドラッグ&ドロップしたとする。
【0048】
すると、図7(b)に示すように、選択されたページの縮小画像113だけでなく、後続するページの縮小画像114も一緒に移動する。即ち、分割文書A-31,Aー32は、分割文書A-31の第1ページ及び第2ページと、分割文書A-32の第1ページ及び第2ページとをこの順に含む分割文書Aに統合される。そして、列領域110には分割文書Aのページの縮小画像111~114が表示される。これにより、列領域130に表示されていた分割文書Bのページの縮小画像121,122は列領域120に移動し、表示範囲外にあった分割文書Cのページの縮小画像131~133は列領域130に移動する。更に、この表示の変更に伴い、総ページ数画像118,128,138も更新される。
【0049】
また、上記では、二以上の分割文書に含まれるページの順序が、統合された文書においても維持されるように、統合された文書に含まれるページが連続領域に並べて表示されるようにしたが、これには限らない。二以上の分割文書に含まれるページの順序が、統合された文書においても維持される設定を、二以上の分割文書に含まれるページの順序が、統合された文書において維持されないことを許可する設定に変更できるようにしてもよい。
【0050】
このようにページの順序が維持されないことを許可する設定に変更されている場合に、図7(a)で縮小画像113を、例えば縮小画像111の上方の領域へ向けてドラッグ&ドロップしたとする。すると、分割文書Aは、図7(b)とは異なり、分割文書A-32の第1ページ及び第2ページと、分割文書A-31の第1ページ及び第2ページとをこの順に含む文書となる。つまり、分割文書Aにおいて、分割文書A-31に含まれていたページと、分割文書A-32に含まれていたページとの順序が逆になる。
【0051】
また、二以上の分割文書に含まれるページの順序が、統合文書においても維持される設定がされている状態で、例えば、縮小画像113を縮小画像111の上方の領域へ向けてドラッグ&ドロップしたとする。この場合は、ページの順序を変更させる修正と判断できるので、ユーザにポップアップ等で警告が行われるようにしてもよい。
【0052】
更にまた、本実施の形態では、文書処理装置30が、複数の分割文書のうちの特定の分割文書に対する操作に応じて、特定の分割文書に含まれるページを連続領域に束ねて表示する。ここで、特定の分割文書に対する操作は如何なる目的で行う操作であってもよいが、以下では、特定の分割文書が正しく分割されているかの確認が完了したことを入力する目的で行う操作(以下、「確認完了操作」という)を例にとって説明する。
【0053】
図8(a),(b)は、このような確認完了操作を行った場合の縮小画像表示領域100の表示内容の変化の具体例を示した図である。ここでは、確認完了操作を、特定の分割文書に含まれる表紙ページをクリックする操作としている。
【0054】
図8(a)では、列領域110に、分割文書Aのページの縮小画像111~114と、分割文書Aの総ページ数画像118とが表示されている。列領域120に、分割文書Bのページの縮小画像121,122と、分割文書Bの総ページ数画像128とが表示されている。列領域130に、分割文書Cのページの縮小画像131~133と、分割文書Cの総ページ数画像138とが表示されている。この状態で、太枠で囲んで示すように、分割文書Aの表紙ページの縮小画像111がクリックされたとする。
【0055】
すると、図8(b)に示すように、分割文書Aのページの縮小画像111~114が、表紙ページの縮小画像111を手前にした状態で束ねて表示される。その際、束ねて表示された縮小画像111~114に重ねて「アップロード」ボタン119が表示される。そこで、ユーザは、「アップロード」ボタン119を押下することにより、分割文書Aを個別に文書管理装置50にアップロードすることができる。また、画面上には、「全てアップロード」ボタン140も表示されている。図では、正しく分割されているかの確認が完了していない分割文書があるので、「全てアップロード」ボタン140はグレイアウトされているが、全ての分割文書について正しく分割されているかの確認が完了すると、「全てアップロード」ボタン140のグレイアウトは解除される。そこで、ユーザは、「全てアップロード」ボタン140を押下することにより、全ての分割文書をまとめて文書管理装置50にアップロードすることができる。
【0056】
尚、上記では、「アップロード」ボタン119を押下することで分割文書Aを個別にアップロードし、「全てアップロード」ボタン140を押下することで全ての分割文書をまとめてアップロードすることとしたが、これには限らない。分割文書Aの表紙ページの縮小画像111上でマウスを右クリックして表示されたメニューから「アップロード」を選択することで分割文書Aを個別にアップロードしてもよい。また、画面の縮小画像が表示されていない領域でマウスを右クリックして表示されたメニューから「全てアップロード」を選択することで全ての分割文書をまとめてアップロードしてもよい。
【0057】
また、表紙ページをクリックすることで束ねて表示された縮小画像において、表紙ページの縮小画像を再度クリックすることにより、縮小画像が展開されて第2ページ以降の縮小画像を再度確認できるようにしてもよい。
【0058】
[文書処理装置の機能構成]
図9は、このような概略動作を行う文書処理装置30の機能構成例を示したブロック図である。図示するように、本実施の形態における文書処理装置30は、受信部41と、第1分割処理部42と、分割文書記憶部43と、表示制御部44と、操作受付部45と、第2分割処理部46と、統合処理部47と、完了処理部48と、送信部49とを備えている。
【0059】
受信部41は、画像読取装置10からスキャン文書を受信する。本実施の形態では、複数のページを含む電子文書を受け付ける手段の一例として、受信部41を設けている。
【0060】
第1分割処理部42は、受信部41が受信したスキャン文書から表紙となるべきページを判別し、スキャン文書を表紙となるべきページで分割する。本実施の形態では、電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割する手段の一例として、第1分割処理部42を設けている。
【0061】
分割文書記憶部43は、第1分割処理部42がスキャン文書を分割して得られた分割文書を記憶する。また、第2分割処理部46が1つの分割文書を複数の文書に分割すると、分割前の分割文書を削除し、分割後の複数の文書を複数の分割文書として記憶する。更に、統合処理部47が複数の分割文書を1つの文書に統合すると、統合前の複数の分割文書を削除し、統合後の1つの文書を1つの分割文書として記憶する。更にまた、完了処理部48が分割文書の確認を完了した旨の確認完了情報を生成すると、その分割文書に対して確認完了情報を記憶する。
【0062】
表示制御部44は、第1分割処理部42がスキャン文書を分割して得られた分割文書のページの縮小画像を列領域に一列に並べて表示するように表示デバイス35を制御する。この場合、表示制御部44は、各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを各分割文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する手段の一例である。また、表示制御部44は、第2分割処理部46が1つの分割文書を複数の文書に分割すると、分割で得られた文書のページの縮小画像を列領域に一列に並べて表示するように表示デバイス35を制御する。この場合、表示制御部44は、一の分割文書を二以上の文書に分割する操作に応じて、二以上の文書の各文書に含まれるページを、各文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する手段の一例である。更に、表示制御部44は、統合処理部47が複数の分割文書を1つの文書に統合すると、統合で得られた文書のページの縮小画像を列領域に一列に並べて表示するように表示デバイス35を制御する。この場合、表示制御部44は、二以上の分割文書を一の文書に統合する操作に応じて、一の文書に含まれるページを、一の文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する手段の一例である。更に、表示制御部44は、完了処理部48が分割文書の確認を完了した旨の確認完了情報を生成すると、その分割文書のページの縮小画像を束ねて表示するように表示デバイス35を制御する。この場合、表示制御部44は、複数の分割文書のうちの特定の分割文書に対する操作に応じて、特定の分割文書に含まれるページを連続領域に束ねて表示するように制御する手段の一例である。
【0063】
操作受付部45は、ユーザが入力デバイス36を用いて行った操作を受け付ける。ここで、操作としては、1つの分割文書を複数の文書に分割する分割操作、複数の分割文書を1つの文書に統合する統合操作、分割文書が正しく分割されているかの確認が完了したことを入力する確認完了操作、分割文書をアップロードするためのアップロード操作等がある。
【0064】
第2分割処理部46は、操作受付部45が1つの分割文書を複数の文書に分割する分割操作を受け付けると、分割文書記憶部43に記憶されたその1つの分割文書を複数の文書に分割する。
【0065】
統合処理部47は、操作受付部45が複数の分割文書を1つの文書に統合する統合操作を受け付けると、分割文書記憶部43に記憶されたその複数の分割文書を1つの文書に統合する。
【0066】
完了処理部48は、操作受付部45が分割文書の確認完了操作を受け付けると、分割文書が正しく分割されているかの確認が完了したことを示す確認完了情報を生成する。
【0067】
送信部49は、操作受付部45が分割文書の個別のアップロード操作を受け付けると、分割文書記憶部43に記憶されたその分割文書を文書管理装置50に送信する。また、操作受付部45が全ての分割文書のまとめてのアップロード操作を受け付けると、分割文書記憶部43に記憶された全ての分割文書を文書管理装置50に送信する。
【0068】
[文書処理装置の動作]
図10は、本実施の形態における文書処理装置30のスキャン文書を受信したときの動作例を示したフローチャートである。尚、この動作例は、スキャン文書を受信してから図4に示した表示を行うまでの処理に対応する。
【0069】
図示するように、文書処理装置30では、まず、受信部41が、画像読取装置10からスキャン文書を受信したかどうかを判定する(ステップ301)。
【0070】
その結果、画像読取装置10からスキャン文書を受信したと判定しなければ、受信部41は、ステップ301の処理を繰り返す。
【0071】
一方、画像読取装置10からスキャン文書を受信したと判定されれば、第1分割処理部42が、ステップ301で受信されたスキャン文書からキーバリューを抽出する(ステップ302)。ここで、「キーバリュー」とは、文書を解析するために用いられる種々の情報項目の値のことをいう。
【0072】
そして、第1分割処理部42は、ステップ302で抽出したキーバリューから表紙タイトルを検索し、ステップ301で受信されたスキャン文書において、検索して見つかった表紙タイトルを用いて、表紙ページを判別する(ステップ303)。
【0073】
次に、第1分割処理部42は、ステップ301で受信されたスキャン文書を、ステップ303で判別した表紙ページに基づいて、複数の分割文書に分割する(ステップ304)。具体的には、スキャン文書を、表紙ページが各分割文書の第1ページとなるように、複数の分割文書に分割する。
【0074】
その後、表示制御部44が、ステップ304で得られた複数の分割文書の各分割文書のページの縮小画像を、表紙ページの縮小画像を先頭として列領域に一列に表示するように、表示デバイス35を制御する(ステップ305)。
【0075】
以上により、文書処理装置30のスキャン文書を受信したときの動作は終了する。
【0076】
その後、ユーザは、表示デバイス35に表示された縮小画像を用いて、分割文書の分割、統合、確認完了の各操作を行う。具体的には、ユーザは、分割文書の表紙ページ以外のページをドラッグ&ドロップすると、その分割文書に対して分割操作を行ったことになり、分割文書の表紙ページをドラッグ&ドロップすると、その分割文書に対して統合操作を行ったことになる。また、分割文書の表紙ページをクリックしただけだと、分割文書の確認完了操作を行ったことになる。以下では、このようにして操作の内容が特定されたものとして、その後の処理内容を説明する。また、以下では、分割操作又は統合操作でドラッグ&ドロップのためにクリックされた縮小画像に対応するページ、及び、確認完了操作でクリックされた縮小画像に対応するページを、「選択ページ」と呼ぶことにする。
【0077】
図11は、本実施の形態における文書処理装置30の分割操作が行われたときの動作例を示したフローチャートである。尚、この動作例は、図5(a),(b)及び図6(a),(b)に示した表示内容の変化を実現する処理に対応する。
【0078】
図示するように、文書処理装置30では、まず、操作受付部45が、入力デバイス36からユーザによる分割操作を受け付けたかどうかを判定する(ステップ321)。
【0079】
その結果、入力デバイス36からユーザによる分割操作を受け付けたと判定しなければ、操作受付部45は、ステップ321の処理を繰り返す。
【0080】
一方、入力デバイス36からユーザによる分割操作を受け付けたと判定すれば、操作受付部45は、ステップ321で受け付けた分割操作における選択ページが1ページか複数ページかを判定する(ステップ322)。
【0081】
ステップ322で分割操作における選択ページが1ページであると判定されれば、文書処理装置30は、図5(a),(b)に示した分割及び表示を行う。
【0082】
即ち、まず、第2分割処理部46が、選択ページを含む分割文書を、選択ページより前のページを含む文書と、選択ページ以降のページを含む文書とに分割する(ステップ323)。尚、その際、分割文書記憶部43では、選択ページを含む分割文書が削除され、分割で得られた2つの文書が新たな分割文書として記憶される。
【0083】
その後、表示制御部44が、ステップ323で得られた選択ページ以降のページを含む文書のページの縮小画像を、現在の列領域から1つ右の列領域に移動して表示するように、表示デバイス35を制御する(ステップ324)。
【0084】
また、ステップ322で分割操作における選択ページが複数ページであると判定されれば、文書処理装置30は、図6(a),(b)に示した分割及び表示を行う。
【0085】
即ち、まず、第2分割処理部46が、選択ページを含む分割文書を、選択ページより前のページを含む文書と、選択ページのみを含む文書と、選択ページより後のページを含む文書とに分割する(ステップ325)。尚、その際、分割文書記憶部43では、選択ページを含む分割文書が削除され、分割で得られた3つの文書が新たな分割文書として記憶される。
【0086】
その後、表示制御部44が、ステップ325で得られた選択ページのみを含む文書のページの縮小画像を、現在の列領域から1つ右の列領域に移動して表示し、ステップ325で得られた選択ページより後のページを含む文書のページの縮小画像を、現在の列領域から2つ右の列領域に移動して表示するように、表示デバイス35を制御する(ステップ326)。
【0087】
以上により、文書処理装置30の分割操作が行われたときの動作は終了する。
【0088】
図12は、本実施の形態における文書処理装置30の統合操作が行われたときの動作例を示したフローチャートである。尚、この動作例は、図7(a),(b)に示した表示内容の変化を実現する処理に対応する。
【0089】
図示するように、文書処理装置30では、まず、操作受付部45が、入力デバイス36からユーザによる統合操作を受け付けたかどうかを判定する(ステップ341)。
【0090】
その結果、入力デバイス36からユーザによる統合操作を受け付けたと判定しなければ、操作受付部45は、ステップ341の処理を繰り返す。
【0091】
一方、入力デバイス36からユーザによる統合操作を受け付けたと判定されれば、統合処理部47は、ステップ341で受け付けた統合操作における選択ページを含む分割文書と、ステップ341で受け付けた統合操作で指定された統合先の分割文書とを、1つの文書に統合する(ステップ342)。ここで、統合先の分割文書とは、ドラッグ&ドロップした先の分割文書のことである。また、この場合、基本的には、統合前の分割文書に含まれるページの順序が、統合後の文書においても維持される設定がなされているものとする。そして、統合先の分割文書が表示された列領域は、選択ページを含む分割文書が表示された列領域の左にあるものとする。従って、統合先の分割文書の後に、選択ページを含む分割文書を結合することにより、2つの分割文書を統合することになる。尚、その際、分割文書記憶部43では、統合操作における選択ページを含む分割文書と、統合操作で指定された統合先の分割文書とが削除され、統合で得られた文書が新たな分割文書として記憶される。
【0092】
その後、表示制御部44が、統合操作における選択ページを含む分割文書のページの縮小画像を、現在の列領域から1つ左の列領域に移動して表示するように、表示デバイス35を制御する(ステップ343)。
【0093】
以上により、文書処理装置30の統合操作が行われたときの動作は終了する。
【0094】
図13は、本実施の形態における文書処理装置30の確認完了操作が行われたときの動作例を示したフローチャートである。尚、この動作例は、図8(a),(b)に示した表示内容の変化を実現する処理に対応する。
【0095】
図示するように、文書処理装置30では、まず、操作受付部45が、入力デバイス36からユーザによる確認完了操作を受け付けたかどうかを判定する(ステップ361)。
【0096】
その結果、入力デバイス36からユーザによる確認完了操作を受け付けたと判定しなければ、操作受付部45は、ステップ361の処理を繰り返す。
【0097】
一方、入力デバイス36からユーザによる確認完了操作を受け付けたと判定されれば、完了処理部48は、ステップ361で受け付けた確認完了操作で確認を完了したことが示される分割文書に対して、その確認を完了したことを示す確認完了情報を登録する(ステップ362)。具体的には、分割文書記憶部43に、確認完了操作で確認を完了したことが示される分割文書に関連付けて、確認完了情報を記憶する。
【0098】
その後、表示制御部44が、確認完了操作で確認を完了したことが示される分割文書の全てのページの縮小画像を、表紙ページを手前にして束ねて表示するように、表示デバイス35を制御する(ステップ363)。
【0099】
次に、文書処理装置30では、操作受付部45が、入力デバイス36からユーザによるアップロード操作を受け付けたかどうかを判定する(ステップ364)。
【0100】
その結果、入力デバイス36からユーザによるアップロード操作を受け付けたと判定しなければ、操作受付部45は、ステップ364の処理を繰り返す。
【0101】
一方、入力デバイス36からユーザによるアップロード操作を受け付けたと判定すれば、操作受付部45は、ステップ364で受け付けたアップロード操作が、個別のアップロードを指示する操作であるか、まとめてのアップロードを指示する操作であるかを判定する(ステップ365)。
【0102】
ステップ365でアップロード操作が個別のアップロードを指示する操作であると判定されれば、送信部49が、このアップロード操作で指定された分割文書を文書管理装置50へ送信する(ステップ366)。
【0103】
また、ステップ365でアップロード操作がまとめてのアップロードを指示する操作であると判定されれば、送信部49が、全ての分割文書を文書管理装置50へ送信する(ステップ367)。
【0104】
以上により、文書処理装置30の確認完了操作が行われたときの動作は終了する。
【0105】
[プロセッサ]
本実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0106】
また、本実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0107】
[プログラム]
本実施の形態における文書処理装置30が行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
【0108】
即ち、本実施の形態を実現するプログラムは、コンピュータに、複数のページを含む電子文書を受け付ける機能と、電子文書をページ単位で複数の分割文書に分割する機能と、複数の分割文書の各分割文書に含まれる少なくとも1つのページを、各分割文書に対応する連続領域に並べて表示するように制御する機能とを実現させるためのプログラムとして捉えられる。
【0109】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0110】
10…画像読取装置、30…文書処理装置、41…受信部、42…第1分割処理部、43…分割文書記憶部、44…表示制御部、45…操作受付部、46…第2分割処理部、47…統合処理部、48…完了処理部、49…送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13