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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】電気接続箱
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20240423BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20240423BHJP
   H01R 13/46 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
H02G3/16
B60R16/02 610A
H01R13/46 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020077449
(22)【出願日】2020-04-24
(65)【公開番号】P2021175268
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】井手 隆夫
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】実開平6-68282(JP,U)
【文献】特開2020-22290(JP,A)
【文献】特開2019-153572(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/16
B60R 16/02
H01R 13/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気部品と、
前記電気部品に接続される複数の第1接続部、及び、電線に接続される1つの第2接続部をそれぞれ有する複数の連端子と、
前記電気部品を収容する電気部品収容部、及び、前記複数の連端子を収容する連端子収容部を有するハウジングと、を備えた電気接続箱であって、
前記ハウジングは、互いに対向するように配置されて前記連端子収容部を形成する第1壁部及び第2壁部を有し、
前記複数の連端子は、互いの前記各第1接続部が一列に並ぶ態様で、前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置され、
前記連端子収容部は、前記各連端子同士の間において前記第1壁部と前記第2壁部とを繋ぐ連結壁部を有し
前記連端子収容部は、前記第2壁部から前記第1壁部に向かって延出され、前記第1壁部に対して間隙を介して対向する延出壁部を有し、
前記延出壁部は、前記第1接続部同士の間に位置している、電気接続箱。
【請求項2】
前記連端子は、前記第1接続部同士の間において、前記延出壁部を保持する保持部を有している、請求項1に記載の電気接続箱。
【請求項3】
前記電気部品に接続される接続部と前記電線に接続される接続部とをそれぞれ1つずつ備えた複数の単端子を備え、
前記ハウジングは、互いに対向する第3壁部及び第4壁部と、前記第3壁部と前記第4壁部とを繋ぐ複数の区画壁部と、を有し、
前記複数の単端子は、前記第3壁部、前記第4壁部及び前記各区画壁部によって区画された複数の単端子収容部にそれぞれ収容され、
前記ハウジングにおいて、前記第1壁部、前記第2壁部、前記第3壁部、及び前記第4壁部は互いに並列されており、
前記延出壁部と前記区画壁部とは一方向に連なる壁部である、請求項1又は請求項2に記載の電気接続箱。
【請求項4】
前記連結壁部と前記区画壁部とは一方向に連なる壁部である、請求項3に記載の電気接続箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気接続箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車や二輪車などの車両において、リレーボックスやヒューズボックス、ジャンクションボックス、ジョイントコネクタなどの電気接続箱が用いられている。特許文献1の電気接続箱では、各種電気部品をハウジング内に集中して配設することで、交換などのメンテナンス性の向上が図られている。
【0003】
ところで、電気接続箱に用いられる端子としては、電線に接続される接続部を1つ有する一方で電気部品に接続される端子側の接続部を複数有する端子(以下、連端子という)が知られている。連端子を用いた電気接続箱のハウジングは、互いに対向するように配置されて端子収容部を形成する一対の壁部を備える。そして、それら一対の壁部の間には、複数の連端子が、端子側の各接続部が一列に並ぶ態様で配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-235654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような電気接続箱では、電気部品に接続される複数の接続部を有する連端子を用いることによって、連端子を収容する端子収容部を形成する壁部の長さが長くなる傾向がある。そのため、端子収容部を形成する壁部においてソリが発生しやすくなるおそれがあった。
【0006】
そこで、連端子を収容する端子収容部を形成する壁部におけるソリの発生を抑制可能とした電気接続箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の電気接続箱は、電気部品と、前記電気部品に接続される複数の第1接続部、及び、電線に接続される1つの第2接続部をそれぞれ有する複数の連端子と、前記電気部品を収容する電気部品収容部、及び、前記複数の連端子を収容する連端子収容部を有するハウジングと、を備えた電気接続箱であって、前記ハウジングは、互いに対向するように配置されて前記連端子収容部を形成する第1壁部及び第2壁部を有し、前記複数の連端子は、互いの前記各第1接続部が一列に並ぶ態様で、前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置され、前記連端子収容部は、前記各連端子同士の間において前記第1壁部と前記第2壁部とを繋ぐ連結壁部を有している。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、連端子を収容する端子収容部を形成する壁部におけるソリの発生を抑制可能とした電気接続箱を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態の電気接続箱を上面側から見た斜視図である。
図2図2は、同形態の電気接続箱を底面側から見た斜視図である。
図3図3は、同形態の電気接続箱の底面図である。
図4図4は、同形態の電気接続箱におけるハウジングの断面図(図3中の4-4線断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示の電気接続箱は、
[1]電気部品と、前記電気部品に接続される複数の第1接続部、及び、電線に接続される1つの第2接続部をそれぞれ有する複数の連端子と、前記電気部品を収容する電気部品収容部、及び、前記複数の連端子を収容する連端子収容部を有するハウジングと、を備えた電気接続箱であって、前記ハウジングは、互いに対向するように配置されて前記連端子収容部を形成する第1壁部及び第2壁部を有し、前記複数の連端子は、互いの前記各第1接続部が一列に並ぶ態様で、前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置され、前記連端子収容部は、前記各連端子同士の間において前記第1壁部と前記第2壁部とを繋ぐ連結壁部を有している。この構成によれば、連端子収容部を形成する第1壁部と第2壁部とを繋ぐ連結壁部によって、第1壁部及び第2壁部におけるソリの発生を抑制することができる。
【0011】
[2]前記連端子収容部は、前記第2壁部から前記第1壁部に向かって延出され、前記第1壁部に対して間隙を介して対向する延出壁部を有し、前記延出壁部は、前記第1接続部同士の間に位置している。この構成によれば、第1接続部同士の間に位置する延出壁部によって、連端子の位置決めが可能となる。
【0012】
[3]前記電気接続箱は、前記電気部品に接続される接続部と前記電線に接続される接続部とをそれぞれ1つずつ備えた複数の単端子を備え、前記ハウジングは、互いに対向する第3壁部及び第4壁部と、前記第3壁部と前記第4壁部とを繋ぐ複数の区画壁部と、を有し、前記複数の単端子は、前記第3壁部、前記第4壁部及び前記各区画壁部によって区画された複数の単端子収容部にそれぞれ収容され、前記ハウジングにおいて、前記第1壁部、前記第2壁部、前記第3壁部、及び前記第4壁部は互いに並列されており、前記延出壁部と前記区画壁部とは一方向に連なる壁部である。この構成によれば、連端子収容部における延出壁部と単端子収容部における区画壁部とが連なる好適な構成とすることができる。
【0013】
[4]前記連結壁部と前記区画壁部とは一方向に連なる壁部である。この構成によれば、連端子収容部における連結壁部と単端子収容部における区画壁部とが連なる好適な構成とすることができる。
【0014】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の電気接続箱の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。また、本明細書における「平行」や「直交」は、厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用ならびに効果を奏する範囲内で概ね平行や概ね直交の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0015】
また、図面中の互いに直交するXYZ軸におけるX軸は、ハウジング11の長手方向Xを表し、Y軸はハウジング11の幅方向Yを表し、Z軸はハウジング11の高さ方向Zを表している。なお、以下の説明では、便宜上、ハウジング11の高さ方向Zの一方側の面を上面、その裏面を底面として表現するが、ハウジング11の上面が天方向に向く姿勢で車両に搭載されるという意味ではなく、上記表現が車両へのハウジング11の搭載姿勢を限定するものではない。
【0016】
図1に示す電気接続箱10は、例えば、二輪自動車や四輪自動車などの車両に搭載されるヒューズボックスである。電気接続箱10は車体側の例えばステーなどに固定される。
図1及び図4に示すように、電気接続箱10は、ハウジング11と、ハウジング11に収容される複数のヒューズ12と、同ハウジング11に収容される複数の連端子13と、同ハウジング11に収容される複数の単端子14と、を備えている。
【0017】
ヒューズ12は、ハウジング11の上面側からハウジング11に組み付けられる。
(連端子13及び単端子14)
図2及び図4に示すように、各連端子13及び各単端子14は、ハウジング11の底面側からハウジング11に組み付けられる。また、各連端子13及び各単端子14は、ハウジング11内でヒューズ12に接続されるようになっている。各連端子13及び各単端子14には電線15が接続される。なお、本実施形態の電気接続箱10には、3つの連端子13と、8つの単端子14が設けられる。
【0018】
図3及び図4に示すように、連端子13は、例えば、金属板のプレス加工にて成形される金属部品である。連端子13は、複数の第1接続部16と1つの第2接続部17とを一体に備えている。各第1接続部16はヒューズ12に接続され、第2接続部17は電線15に接続される。
【0019】
図4に示すように、各単端子14は、ヒューズ12に接続される接続部18と電線15に接続される接続部19とを1つずつ備えている。なお、連端子13の第1接続部16はヒューズ12の一方の端子12aに接続され、単端子14の接続部18はヒューズ12の他方の端子12bに接続される。
【0020】
(ハウジング11)
ハウジング11は、例えば、合成樹脂材からなる射出成形品である。ハウジング11は、例えば略直方体をなす。また、ハウジング11は、例えば、高さ方向Zから見て長手方向Xに延びる略長方形をなす。
【0021】
図1に示すように、ハウジング11の上面側には、複数のヒューズ収容部11aが形成されている。複数のヒューズ収容部11aの各々は1つのヒューズ12を収容可能な空間をなしている。本実施形態のハウジング11は、例えば8つのヒューズ収容部11aを有している。複数のヒューズ収容部11aは、例えば、ハウジング11の長手方向Xに沿って並設されている。
【0022】
図2及び図3に示すように、ハウジング11の底面側には、複数の連端子13を収容する連端子収容部20と、単端子14を収容する単端子収容部30と、が形成されている。
(連端子収容部20)
連端子収容部20は、複数の連端子13をそれぞれ収容可能な複数の収容空間20aを有している。各収容空間20aは、ハウジング11の長手方向Xに沿って並設されている。また、収容空間20aは、電気接続箱10に設けられる連端子13の数だけ設けられている。すなわち、本実施形態の電気接続箱10では、3つの収容空間20aが設けられている。
【0023】
各収容空間20aは、ハウジング11に形成された第1壁部21、第2壁部22及び連結壁部23によって区画された空間である。第1壁部21及び第2壁部22は、ハウジング11の幅方向Yに互いに対向している。第1壁部21及び第2壁部22の各々は、例えば、ハウジング11の長手方向Xに沿って設けられた壁である。また、第1壁部21は、例えば、ハウジング11における幅方向Yの外側壁、すなわち、ハウジング11の外形を形成する壁である。第2壁部22は、第1壁部21に対して幅方向Yの内側に設けられている。なお、第1壁部21の外側面には、例えば、車体側のステーなどの固定対象に固定可能な第1固定部24が形成されている。
【0024】
(連結壁部23)
第1壁部21と第2壁部22の間でハウジング11の長手方向Xに並ぶ収容空間20a同士は、第1壁部21と第2壁部22とを繋ぐ連結壁部23によって区画されている。本実施形態の連端子収容部20は、第1壁部21と第2壁部22との間に2つの連結壁部23を有している。各連結壁部23は、例えば、ハウジング11の幅方向Yに沿って設けられている。また、各連結壁部23は、例えば、第1壁部21及び第2壁部22に対して直交している。各連結壁部23は、ハウジング11の長手方向Xに並設されている。各連端子13が各収容空間20aに収容された状態において、各連端子13同士の間に連結壁部23が位置するようになっている。
【0025】
(延出壁部25)
図3及び図4に示すように、連端子収容部20は、各収容空間20aにおいて1つまたは複数の延出壁部25を有している。延出壁部25は、例えば、第2壁部22から第1壁部21に向かって幅方向Yに沿って延出している。延出壁部25は、第1壁部21に対して間隙26を介して対向している。すなわち、ハウジング11の幅方向Yにおいて、延出壁部25と第1壁部21の間には間隙26が形成されている。また、延出壁部25は、例えば、第1壁部21に対して直交している。また、延出壁部25は、連結壁部23に対して長手方向Xに対向するように設けられている。
【0026】
連端子収容部20の各収容空間20aには、第1壁部21、第2壁部22、連結壁部23、及び延出壁部25によって区画された複数のスロット27が形成されている。ハウジング11に形成される各スロット27の数は、ヒューズ収容部11aの数と同数であり、本実施形態では8つのスロット27が形成されている。各スロット27は、それぞれ対応するヒューズ収容部11aに対して、ハウジング11の内部で連通している。
【0027】
(単端子収容部30)
図2及び図3に示すように、複数の単端子収容部30は、1つの単端子14を収容可能な空間をなしている。複数の単端子収容部30は、ハウジング11の長手方向Xに沿って並設されている。単端子収容部30は、電気接続箱10に設けられる単端子14の数だけ設けられている。すなわち、本実施形態の電気接続箱10では、単端子収容部30は8つ設けられている。
【0028】
各単端子収容部30は、ハウジング11の幅方向Yに互いに対向する第3壁部31及び第4壁部32によって区画された空間である。第3壁部31及び第4壁部32の各々は、例えば、ハウジング11の長手方向Xに沿って設けられた壁である。また、第3壁部31は、例えば、ハウジング11における幅方向Yの外側壁、すなわち、ハウジング11の外形を形成する壁である。第4壁部32は、第3壁部31に対して幅方向Yの内側に設けられている。本実施形態のハウジング11では、第1壁部21、第2壁部22、第3壁部31、及び第4壁部32は、ハウジング11の幅方向Yに並設されている。また、第1壁部21、第2壁部22、第3壁部31、及び第4壁部32は、例えば、互いに平行をなしている。各単端子収容部30は、連端子収容部20の各スロット27に対して幅方向Yに並んでいる。
【0029】
なお、第3壁部31の外側面には、例えば、車体側のステーなどの固定対象に固定可能な第2固定部33が形成されている。また、例えば、車両への搭載状態では、ハウジング11における第1固定部24と第2固定部33のいずれか一方が車体側の固定対象に固定される。
【0030】
第3壁部31と第4壁部32の間で長手方向Xに並ぶ単端子収容部30同士は、第3壁部31と第4壁部32とを繋ぐ区画壁部34によって区画されている。本実施形態のハウジング11は、第3壁部31と第4壁部32との間において7つの区画壁部34を有している。各区画壁部34は、例えば、ハウジング11の幅方向Yに沿って設けられている。また、各区画壁部34は、例えば、第3壁部31及び第4壁部32に対して直交している。また、各区画壁部34は、ハウジング11の長手方向Xに並設されている。
【0031】
なお、連端子収容部20の連結壁部23は、例えば、単端子収容部30の区画壁部34に対して幅方向Yに並設されている。また、延出壁部25は、例えば、単端子収容部30の区画壁部34に対して幅方向Yに並設されている。
【0032】
図3及び図4に示すように、各連端子13は、連端子収容部20の各収容空間20aに収容されている。連端子13が収容空間20aに収容された状態において、第1接続部16はハウジング11の長手方向Xに並んでいる。なお、本実施形態の電気接続箱10は、例えば、3つの第1接続部16を有する2つの連端子13と、2つの第1接続部16を有する1つの連端子13とを備えている。
【0033】
また、連端子13が収容空間20aに収容された状態において、連端子13の各第1接続部は、当該収容空間20aの各スロット27に挿入されている。なお、3つのスロット27を有する収容空間20aには、3つの第1接続部16を有する連端子13が収容される。また、2つのスロット27を有する収容空間20aには、2つの第1接続部16を有する連端子13が収容される。そして、各第1接続部16の先端部は、各スロット27内において、ヒューズ12の一方の端子12aに接続される。
【0034】
図3に示すように、連端子13は、例えば、ハウジング11の高さ方向Zから見て、波状に屈曲された形状をなしている。連端子13が収容空間20aに収容された状態では、連端子13の一部が、延出壁部25と第1壁部21の間の間隙26に位置するようになっている。また、同状態において、連端子収容部20の延出壁部25は、第1接続部16同士の間に挿入されている。
【0035】
ここで、連端子13は、例えば、第1接続部16同士の間において、延出壁部25を保持する保持部41を有している。保持部41は、例えば、延出壁部25を長手方向Xに挟むように略U字状に形成されている。
【0036】
図4に示すように、各単端子14の接続部18は、複数の単端子収容部30にそれぞれ収容されている。そして、各単端子14における接続部18の先端部は、単端子収容部30内において、ヒューズ12の他方の端子12bに接続される。これにより、連端子13と単端子14とがヒューズ12を介して電気的に接続されるようになっている。
【0037】
本実施形態の効果について説明する。
(1)複数の連端子13は、互いの各第1接続部16が一列に並ぶ態様で、連端子収容部20を形成する第1壁部21と第2壁部22の間に配置される。そして、連端子収容部20は、各連端子13同士の間において第1壁部21と第2壁部22とを繋ぐ連結壁部23を有している。この構成によれば、連端子収容部20を形成する第1壁部21と第2壁部22とが、連結壁部23によって一体に繋がる構成となる。従って、第1壁部21及び第2壁部22におけるソリの発生を抑制することができる。また、連結壁部23によってハウジング11の長手方向Xにおける連端子13の位置決めも可能となる。
【0038】
(2)連端子収容部20は、第2壁部22から第1壁部21に向かって延出され、第1壁部21に対して間隙26を介して対向する延出壁部25を有している。そして、延出壁部25は、第1接続部16同士の間に位置している。この構成によれば、第1接続部16同士の間に位置する延出壁部25によって、連端子13のより好適な位置決めが可能となる。
【0039】
(3)電気接続箱10は、ヒューズ12に接続される接続部18と電線15に接続される接続部19とをそれぞれ1つずつ備えた複数の単端子14を備える。ハウジング11は、互いに対向する第3壁部31及び第4壁部32と、第3壁部31と第4壁部32とを繋ぐ複数の区画壁部34と、を有している。複数の単端子14は、第3壁部31、第4壁部32及び各区画壁部34によって区画された複数の単端子収容部30にそれぞれ収容されている。また、ハウジング11において、第1壁部21、第2壁部22、第3壁部31、及び第4壁部32は、幅方向Yに沿って互いに並列されている。そして、連端子収容部20の延出壁部25と単端子収容部30の区画壁部34とは幅方向Yに連なる壁部である。この構成によれば、連端子収容部20における延出壁部25と単端子収容部30における区画壁部34とが連なる好適な構成とすることができる。
【0040】
(4)連結壁部23と区画壁部34とは幅方向Yに連なる壁部である。この構成によれば、連端子収容部20における連結壁部23と単端子収容部30における区画壁部34とが連なる好適な構成とすることができる。
【0041】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態の電気接続箱10において、連結壁部23と区画壁部34とが幅方向Yに分断された構成としてもよい。また、上記実施形態の電気接続箱10において、延出壁部25と区画壁部34とが幅方向Yに分断された構成としてもよい。
【0042】
・上記実施形態の延出壁部25は、第2壁部22に繋がり、第1壁部21に対しては離間しているが、これに限らず、延出壁部25が第1壁部21に繋がり、第2壁部22に対しては離間する構成としてもよい。
【0043】
・上記実施形態の電気接続箱10では、連端子13の各第1接続部16がハウジング11の長手方向Xに並ぶように構成されたが、これ以外に例えば、連端子13の各第1接続部16がハウジング11の幅方向Yに並ぶように構成してもよい。
【0044】
・電気接続箱10に設けられるヒューズ12の数、連端子13の数、連端子13が備える第1接続部16の数、及び単端子14の数は、上記実施形態に限定されるものではなく、求められる電気接続箱10の仕様に応じて適宜変更可能である。また、連端子収容部20における連結壁部23及び延出壁部25の数は、連端子13の数や、連端子13の第1接続部16の数に応じて適宜変更可能である。
【0045】
・ハウジング11における第1固定部24及び第2固定部33の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、第1固定部24及び第2固定部33の少なくとも一方を省略した構成に変更可能である。
【0046】
・上記実施形態では、ヒューズ12を備えるヒューズボックスとしての電気接続箱10に適用したが、これ以外に例えば、リレーなどの電気部品を備えるリレーボックスや、ジョイントコネクタなどの電気接続箱にも適用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 電気接続箱
11 ハウジング
11a ヒューズ収容部(電気部品収容部)
12 ヒューズ(電気部品)
12a 端子
12b 端子
13 連端子
14 単端子
15 電線
16 第1接続部
17 第2接続部
18 接続部
19 接続部
20 連端子収容部
20a 収容空間
21 第1壁部
22 第2壁部
23 連結壁部
24 第1固定部
25 延出壁部
26 間隙
27 スロット
30 単端子収容部
31 第3壁部
32 第4壁部
33 第2固定部
34 区画壁部
41 保持部
X ハウジングの長手方向
Y ハウジングの幅方向
Z ハウジングの高さ方向
図1
図2
図3
図4