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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】車両のサイドドア構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/04 20060101AFI20240423BHJP
   B60J 1/17 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B60J5/04 P
B60J1/17 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020114748
(22)【出願日】2020-07-02
(65)【公開番号】P2022012718
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】守山 幸宏
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-083109(JP,U)
【文献】実開平04-136914(JP,U)
【文献】実開平04-024811(JP,U)
【文献】特開昭58-033518(JP,A)
【文献】特開昭57-130818(JP,A)
【文献】特開2006-232137(JP,A)
【文献】特開平03-042331(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/04
B60J 1/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端がサイドドアの前端に向けて車両前方かつ下方に傾斜する上端縁と上記サイドドアの前端に向う下端縁との交差部分であり、重心が前後方向中心よりも後方に位置するサイドドアガラスと、
上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方の上記サイドドアガラスに取り付けられたスライダ、及び上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方のドア本体に取り付けられたアクチュエータを有し、上記サイドドアガラスを上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニットと
上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方の上記ドア本体に取付けられ上記スライダを上下方向に案内するガラスガイドと、
上記ドア本体の後部と上記ドア本体の前部とを車両前後方向に連結するインパクトバーと、
上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも前方、かつ上記サイドドアガラスの前端より後方の前部寄りの位置で上記ドア本体の車室内側に取り付けられ、ベルトライン部から下方に向けて延びるブラケットと、
基部が上記ブラケットに取付けられ、先端が上記サイドドアガラスの車室内面に当接する前部シール部材と、を備え
上記インパクトバーは、
上記ブラケットに略同じ車両前後方向の位置において、全開状態の上記サイドドアガラスの上記上端縁よりも下方に上辺部が位置するように配置され、
上記前部シール部材は、
上記インパクトバーの上記上辺部に至る上下方向の長さで、上記ベルトライン部から下方へ向けて延びる形状に形成された
車両のサイドドア構造。
【請求項2】
上記ウインドレギュレータユニットの少なくとも後方側に、スタビライザを有するガラスストッパが設けられた
請求項1に記載の車両のサイドドア構造。
【請求項3】
上記前部シール部材の延び方向は、上記ガラスガイドの延び方向と平行に設定された
請求項1または2に記載の車両のサイドドア構造。
【請求項4】
記ベルトライン部の車室内側には、上記サイドドアガラスと上記ドア本体との間をシールするベルトラインシール部材が設けられ
請求項1~3の何れか一項に記載の車両のサイドドア構造。
【請求項5】
上記前部シール部材は、上記ベルトラインシール部材と同一の部材にて構成される
請求項4に記載の車両のサイドドア構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、サイドドアガラスと、当該サイドドアガラスを上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニットとを備えた車両のサイドドア構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のサイドドア構造としては、特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
すなわち、前端には車体に固定されて上下動しない三角窓を備え、当該三角窓の後方には、ドア本体側のガラスガイドに案内されて昇降するサイドドアガラスを備えたものである。
【0004】
特許文献1のように、ドア前端に三角窓を備えた場合、その後方のサイドドアガラスの前端は頂部がカットされる上下方向に幅を持った形状となるため、前端を角張ったU字状のガラスガイドにより引っ掛かりなく案内させることができる。
【0005】
しかしながら、車両デザインの関係上、三角窓を廃止して、サイドドアガラスの前端をドア前端近傍まで車両前方に延出させた場合には、レイアウトから上述の角張ったU字状のガラスガイドを設けることが困難になるとともに、仮に設けられた場合でもガイドする前端部が尖った形状であるため前端部がガラスガイドに引っ掛かりスムーズに案内することができなくなる。
【0006】
この場合、特許文献2に開示されているように、ドア本体の前後二箇所にガイドレールを取付け、サイドドアガラス側には、上記ガイドレールに案内される案内部材としてのスライダをそれぞれ取付けると、サイドドアガラスを安定して上下動させることができる。
【0007】
しかしながら、この場合には、前後のガイドレールに対応してサイドドアガラスの前後両部にスライダをそれぞれ取付ける必要があるため、サイドドアガラスの前部と後部、特に、サイドドアガラス前部に、スライダ取付け用の穴をあける穴あけ加工等の二次加工が必要となる問題点があった。
【0008】
一方で、前端がドア前端近傍まで延出されたサイドドアガラスの当該前端を、ベルトライン部から下方に延びると共に、C型チャンネル部材から成る上下方向高さを有するガラスガイドで昇降案内することも考えられる。しかしながら、この場合には、該ガラスガイドがドア内に位置するドアチェッカ等のドア部品と干渉するため、実現不可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2006-232137号公報
【文献】特開平3-42331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、この発明は、サイドドアガラス前部を上下方向に案内する際、前端が尖った形状のサイドドアガラスであっても引っかかることがないとともに、サイドドアガラスの前部にスライダ取付け用の穴あけ加工等の二次加工を不要にすることができる車両のサイドドア構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明による車両のサイドドア構造は、前端がサイドドアの前端に向けて車両前方かつ下方に傾斜する上端縁と上記サイドドアの前端に向う下端縁との交差部分であり、重心が前後方向中心よりも後方に位置するサイドドアガラスと、上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方の上記サイドドアガラスに取り付けられたスライダ、及び上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方のドア本体に取り付けられたアクチュエータを有し、上記サイドドアガラスを上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニットと上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方の上記ドア本体に取付けられ上記スライダを上下方向に案内するガラスガイドと、上記ドア本体の後部と上記ドア本体の前部とを車両前後方向に連結するインパクトバーと、上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも前方、かつ上記サイドドアガラスの前端より後方となる前部寄りの位置で上記ドア本体の車室内側に取り付けられ、ベルトライン部から下方に向けて延びるブラケットと、基部が上記ブラケットに取付けられ、先端が上記サイドドアガラスの車室内面に当接する前部シール部材と、を備え、上記インパクトバーは、上記ブラケットに略同じ車両前後方向の位置において、全開状態の上記サイドドアガラスの上記上端縁よりも下方に上辺部が位置するように配置され、上記前部シール部材は、上記インパクトバーの上記上辺部に至る上下方向の長さで、上記ベルトライン部から下方へ向けて延びる形状に形成されたものである。
【0012】
上記構成によれば、サイドドアガラス側には、その車両前後方向中心よりも後方側、すなわち、サイドドアガラスの重心位置近傍にスライダが設けられており、このスライダをドア本体側に取付けられたガラスガイドにて上下方向に案内するので、サイドドアガラスの昇降が安定する。
【0013】
しかも、サイドドアガラスの前端より後方となる前部寄りの車室内側には、上記ブラケットに取付けられた前部シール部材が当接し、この前部シール部材がガラスガイドの機能を果たしている。このため、サイドドアガラス前端を案内するU字状のガラスガイドが不要になるとともに、サイドドアガラス前部についても、ガラスガイドと、このガラスガイドに沿って上下動するスライダとが不要となり、サイドドアガラス前部にスライダ取付け用の穴あけ加工等の二次加工も不要となる。
【0014】
さらに、サイドドアガラスがドア内側に入ってこないように、上記前部シール部材をドア内側からサイドドアガラスの車室内面に当接させているので、サイドドアガラスの前側が当該サイドドアガラスの重心位置を支点としてドア内側に変位するのを抑制することができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記ウインドレギュレータユニットの少なくとも後方側に、スタビライザを有するガラスストッパが設けられたものである。
【0016】
上記構成によれば、上述の前部シール部材とガラスストッパのスタビライザ(stabilizer、揺れ止め部材)との両者で、車両平面視において上記スライダを中心としたサイドドアガラスの車幅方向の動きを規制することができる。
【0017】
また、サイドドアの閉時において、サイドドアガラスのリバウンドを上記スタビライザにて抑制することもできる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、上記前部シール部材の延び方向は、上記ガラスガイドの延び方向と平行に設定されたものである。
【0019】
上記構成によれば、サイドドアガラスの昇降時に、前部シール部材とサイドドアガラスとの接触が線状となり、その接触面積を減らすことができる。
【0020】
この発明の一実施態様においては、上記ベルトライン部の車室内側には、上記サイドドアガラスと上記ドア本体との間をシールするベルトラインシール部材が設けられものである。
【0021】
上記構成によれば、サイドドアガラスが下降するのに従って、ベルトラインシール部材で当該サイドドアガラスを押さえる範囲が減少するが、上記前部シール部材にてベルトライン部より下方においてサイドドアガラスを受け止めることで、サイドドアガラス下降に伴うベルトラインシール部材によるサイドドアガラスの押さえ効果減少を補足することができる。
【0022】
この発明の一実施態様においては、上記前部シール部材は、上記ベルトラインシール部材と同一の部材にて構成されるものである。
【0023】
上記構成によれば、前部シール部材を形成するために、専用のシール部材を別途形成する必要がなく、ベルトラインシール部材を転用して用いることができるので、部品種類の削減を図ることができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、サイドドアガラスの前部にスライダ取付け用の穴あけ加工等の二次加工を不要にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の車両のサイドドア構造を室内側から見た状態で示す側面図
図2図1のA-A線に沿う要部の矢視断面図
図3図1の要部拡大側面図
図4】サイドドアガラス下降時の状態を室内側から見た状態で示す側面図
図5図1のB-B線に沿ってキャリアプレートとその周辺構造を示す矢視断面図
図6図1のB-B線に沿ってガラスストッパとその周辺構造を示す矢視断面図
図7図1のB-B線に沿って前部シール部材とその周辺構造を示す矢視断面図
図8】車両のサイドドア構造を、室外側かつ後方から見た状態で示す部分斜視図
図9図8の要部拡大斜視図
【発明を実施するための形態】
【0026】
サイドドアガラスの前部にスライダ取付け用の穴あけ加工等の二次加工を不要にするという目的を、前端がサイドドアの前端近傍まで配置されると共に、重心が前後方向中心よりも後方に位置するサイドドアガラスと、上記サイドドアガラスの車両前後方向中心よりも後方側に取付けられ、かつ上記サイドドアガラスを上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニットおよびスライダと、ドア本体に取付けられ上記スライダを上下方向に案内するガラスガイドと、上記サイドドアガラスの前端より後方の前部寄りの車室内側をベルトライン部から下方に向けて延びるブラケットと、基部が上記ブラケットに取付けられ、先端が上記サイドドアガラスの車室内面に当接する前部シール部材と、を備えるという構成にて実現した。
【実施例
【0027】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
【0028】
図面は車両のサイドドア構造を示し、図1は当該車両のサイドドア構造を室内側から見た状態で示す側面図である。但し、図1においては、モジュールプレートおよびドアトリムの図示を省略している。
図2図1のA-A線に沿う要部の矢視断面図、図3図1の要部拡大側面図で、サイドドアガラス、ウインドレギュレータユニット、ガラスガイド等を抽出して示す側面図である。図4はサイドドアガラス下降時の状態を室内側から見た状態で示す側面図である。
【0029】
図5図1のB-B線に沿ってキャリアプレートとその周辺構造を示す矢視断面図、図6図1のB-B線に沿ってガラスストッパとその周辺構造を示す矢視断面図、図7図1のB-B線に沿って前部シール部材とその周辺構造を示す矢視断面図である。
【0030】
図8は車両のサイドドア構造を、室外側かつ後方から見た状態で示す部分斜視図であって、図8においては、ドアアウタパネル、ベルトラインレインフォースメントアウタ等の図示を省略している。図9図8の要部拡大斜視図である。
【0031】
この実施例の車両のサイドドア構造は、図1に示すように、サッシュレスのサイドドア1に適用される。このサイドドア1はドア本体1Aと、ドアウインド(強化プラスチック製も含む)としてのサイドドアガラス30とで構成している。この実施例では、サイドドア1としてフロントドアを例示している。ドア本体1Aは、ドアフレーム10と、サイドドアボディを形成するドアアウタパネル26(図2参照)と、サイドドアガラス30を昇降させるウインドレギュレータユニット40と、を備えている。
【0032】
図1に示すように、上述のサイドドアガラス30の前端30aは、サイドドア1の前端近傍まで配置されると共に、当該サイドドアガラス30の重心CGが該サイドドアガラス30の前後方向中心よりも後方に位置するものである。また、上述のサイドドアガラス30の前側上端30bは車両前方かつ下方に向けて傾斜状に形成されている。
【0033】
<ドアフレーム10の構成>
図1に示すように、ドアフレーム10は、ドア本体1Aの前辺部を形成する前側の縦枠部11と、ドア本体1Aの後辺部を形成する後側の縦枠部12と、ドア本体1Aの上辺部を形成するベルトラインレインフォースメントインナ13と、ドア本体1Aの下辺部を形成する連結部材14と、を備えている。
【0034】
上述の前後の各縦枠部11,12は、軽金属または軽合金製の鋳造部材にて形成されている。この実施例では、これら両縦枠部11,12はアルミダイカストにより形成されている。
【0035】
また、上述のベルトラインレインフォースメントインナ13(ベルトライン構成部材)および連結部材14は、軽金属または軽合金製の押出し成形部材にて構成されている。
【0036】
そして、サイドドア1の前部を形成する前側の縦枠部11の上端部後側と、サイドドア1の後部を形成する後側の縦枠部12の上端部前側とを、上述のベルトラインレインフォースメントインナ13で、車両前後方向に連結している。また、前側の縦枠部11の下端部後側と、後側の縦枠部12の下端部前側とを、上述の連結部材14で、車両前後方向に連結している。
【0037】
さらに、図1に示すように、前側の縦枠部11の前端部上下両位置には、ドアヒンジブラケット15,16を取付けている。
【0038】
図2に示すように、上述のベルトラインレインフォースメントインナ13のサイドドアガラス30を隔てた車幅方向外側には、車両前後方向に延びるベルトラインレインフォースメントアウタ17(ベルトライン構成部材)が設けられている。このベルトラインレインフォースメントアウタ17は、上述のベルトラインレインフォースメントインナ13と同様に、軽金属または軽合金製の押出し成形部材にて構成されている。
【0039】
図1に示すように、ドアフレーム10を構成する前側の縦枠部11の上部寄りの位置と、後側の縦枠部12の下部との間には、インパクトバー18が取付けられている。
図1に示すように、このインパクトバー18は車両前後方向に延びると共に、該インパクトバー18の前端部がその後端部に対して高くなるように傾斜状に取付けられている。また、該インパクトバー18は、軽金属または軽合金製の押出し成形部材にて構成されている。
【0040】
<ベルトラインレインフォースメントインナ13とその周辺構造>
図2に示すように、上述のベルトラインレインフォースメントインナ13は、閉断面13aと、この閉断面13aを囲繞する上片13b、下片13c、外片13d、内片13eの四辺と、上向きリブ13fと、下向きリブ13gと、を押出し成型部材にて一体形成したものである。
【0041】
上記上向きリブ13fは、外片13dの略延長線上において上方に突出するリブであり、上記下向きリブ13gは、外片13dと下片13cとの連結コーナ部近傍から下方に延びるリブである。
【0042】
図1図2に示すように、上述のベルトラインレインフォースメントインナ13の上向きリブ13fには、ベルトライン部BLに沿って車両前後方向に延びるインナブラケット19を設けている。
【0043】
図2に示すように、このインナブラケット19には、ベルトラインシール部材インナ20を取付けている。このベルトラインシール部材インナ20は、図3にも示すように、上記インナブラケット19の前後方向の略全長にわたって車両前後方向に延びている。また、該ベルトラインシール部材インナ20は、インナブラケット19に嵌着固定される基部20aと、内装部材であるドアトリム21との間をシールするシールリップ20bと、サイドドアガラス30の室内側の面に当接して、当該サイドドアガラス30とドア本体1Aとの間をシールする上下一対のリップ部20c,20dと、を備えている。
【0044】
ここで、上述の上下一対のリップ部20c,20dは、基部20aからサイドドアガラス30の室内側の面に向けて上向きに延びている。
【0045】
図1に示すように、ドアフレーム10において、前後の縦枠部11,12と、ベルトラインレインフォースメントインナ13と、連結部材14と、で囲繞された開口部22が形成されており、図2に示すように、該開口部22はモジュールプレート23にて室内側から覆われている。
【0046】
<ベルトラインレインフォースメントアウタ17とその周辺構造>
図2に示すように、ベルトラインレインフォースメントアウタ17は、閉断面17aと、この閉断面17aを囲繞する上片17b、下片17c、外片17d、内片17eの四辺と、上向きリブ17fと、下向きリブ17gと、を押出し成型部材にて一体形成したものである。
【0047】
上記上向きリブ17fは、内片17eの延長線上において上方に突出するリブであり、上記下向きリブ17gは、外片17dと下片17cとの連結コーナ部近傍から下方に延びるリブである。
【0048】
図2に示すように、上述のベルトラインレインフォースメントアウタ17の上向きリブ17fには、ベルトライン部BLに沿って車両前後方向に延びるアウタブラケット24を設けている。
【0049】
図2に示すように、このアウタブラケット24には、ベルトラインシール部材アウタ25を取付けている。このベルトラインシール部材アウタ25は、アウタブラケット24の前後方向の略全長にわたって車両前後方向に延びている。また、該ベルトラインシール部材アウタ25は、アウタブラケット24の上部に固定される基部25aと、サイドドアガラス30の室外側の面に当接して、当該サイドドアガラス30とドア本体1Aとの間をシールする上下一対のリップ部25b,25cと、を備えている。
【0050】
ここで、上述の上下一対のリップ部25b,25cは、基部25aの上下両部からサイドドアガラス30の室外側の面に向けて上向きに延びている。
【0051】
図2に示すように、上述のアウタブラケット24の上端には、ヘミング加工部26aを介してドアアウタパネル26が取付けられている。このドアアウタパネル26はサイドドアボディを形成するドアパネルである。
【0052】
<ウインドレギュレータユニット40とその周辺構造>
次に、図3図4図5を参照してサイドドアガラス30を上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニット40とその周辺構造について説明する。
【0053】
上記ウインドレギュレータユニット40は、サイドドアガラス30の車両前後方向中心よりも後方側において上述の重心CG位置と上下方向に対応するように取付けられている。
【0054】
上述のウインドレギュレータユニット40は、図3図4に示すように、キャリアプレート31と、該キャリアプレート31に設けられた上下一対のスライダ32,32と、上下一対のプーリ33,34と、アクチュエータ35およびモータ36と、ガイドワイヤ37と、を備えている。
【0055】
図5に示すように、上述のキャリアプレート31は、そのコーナ部4箇所が支持部材38を用いてサイドドアガラス30の下部に固定されている。上記支持部材38は内外2つ割り構造のブッシュ39と、アウタリテーナ41と、インナリテーナ42と、を備え、ボルト43、ナット44等の締付け部材を用いて、キャリアプレート31をサイドドアガラス30に固定するものである。
【0056】
図5に示すように、上下一対のスライダ32はスライダ軸45を介してキャリアプレート31に取付けられている。このスライダ32は図5に示すように、ガラスガイド46により上下方向に案内される。上記ガラスガイド46(ガイドレールと同意)は、図5に示すように、平面視で角張ったC形断面形状に形成されている。図3図4に示すように、該ガラスガイド46はその上下の取付けブラケット47,48を介してドア本体1Aに取付けられている。
【0057】
上述のサイドドアガラス30側には、その車両前後方向中心よりも後方側、すなわち、サイドドアガラス30の重心CG位置近傍に上記スライダ32が設けられており、このスライダ32を、ドア本体1A側に取付けられたガラスガイド46にて上下方向に案内することで、サイドドアガラス30の昇降の安定化を図っている。
【0058】
図5は上側の取付けブラケット47の取付け構造を示し、当該上側の取付けブラケット47はガラスガイド46上部の車幅方向内側部にスポット溶接等の固定手段にて固定されている。また、取付けブラケット47のガラスガイド46を隔てた前後両部位は、ボルト、ナット等の締結部材49を用いて、ベルトラインレインフォースメントインナ13の上向きリブ13fに締結固定されている。
【0059】
一方で、下側の取付けブラケット48は、図1に示すように、ガラスガイド46下部の車幅方向内側部にスポット溶接等の固定手段にて固定されると共に、締結部材50を用いて、連結部材14に締結固定されている。
【0060】
図3図4に示すように、上述の上下一対のプーリ33,34は、上下の取付けブラケット47,48における車幅方向外側で、かつ、ガラスガイド46よりも前側の部位に回転可能にそれぞれ枢支されている。
【0061】
また、上述のアクチュエータ35は、ガイドワイヤ37を駆動するもので、このアクチュエータ35は電流値がしきい値を超えた時、サイドドアガラス30の上限位置、下限位置および噛込みを検知する電流センサが内蔵されたモータ36を備えている。
【0062】
図3図4に示すように、上述のガイドワイヤ37は、アウタチューブ37aとインナワイヤ37bとを有しており、インナワイヤ37bが上下のプーリ33,34間に張設させると共に、当該インナワイヤ37bの一部がキャリアプレート31にクランプ(clamp)されている。
【0063】
図3図4に示すように、ウインドレギュレータユニット40におけるアクチュエータ35およびモータ36は、支持ブラケット51を介してガラスガイド46に支持されている。この支持ブラケット51はガラスガイド46から車両前方に延びている。
【0064】
これにより、上記ウインドレギュレータユニット40にてサイドドアガラス30を上下方向に昇降すべく構成している。このサイドドアガラス30の昇降時には、キャリアプレート31側の上下一対のスライダ32,32がドア本体1A側のガラスガイド46で上下方向に案内される。また、上記スライダ32,32を上下方向に間隔を隔てて一対設けることにより、上記サイドドアガラス30の前後が上下方向に変位するのを抑制することができる。
【0065】
図3図4に示すように、上述のガラスガイド46は、その下部が上部に対して車両前方に位置するように前低後高状に傾斜配置されており、サイドドアガラス30はこの傾斜方向に沿って上下動されるものである。
【0066】
<ガラスストッパ(受け部材54)とその関連構造>
次に、図2図3図6を参照して、ガラスストッパとその関連構造について説明する。
【0067】
図2図3に示すように、上述のウインドレギュレータユニット40の少なくとも後方側、この実施例では、前方側と後方側との双方には、サイドドアガラス30に対して2つ割り構造のブッシュ52等の取付け部材を用いて、押当て部材53を取付けている。
【0068】
上記押当て部材53は、サイドドアガラス30の上限位置においてベルトライン部BLより下方に位置するものである。
【0069】
また、上記押当て部材53は、図2に示すように、サイドドアガラス30に取付けられるベース部53aと、このベース部53aから車幅方向内方へ突出する突出部53bと、該突出部53bの車幅方向内端から上方に延びる係入凸部53cと、を備えている。
【0070】
図2図3に示すように、上述のウインドレギュレータユニット40の少なくとも後方側、この実施例では、前方側と後方側との双方において、上述の前後の各押当て部材53と上下方向に対応する前後両位置には、ガラスストッパとしての受け部材54を設けている。
【0071】
詳しくは、該受け部材54は、図2図6に示すように、その取付け部54aが取付け部材55にてベルトラインレインフォースメントインナ13の上向きリブ13fに固定されている。また、この受け部材54において上記押当て部材53の係入凸部53cと対向する位置には、上方に窪む凹部54bが形成されている。
【0072】
そして、サイドドアガラス30の上動時に、押当て部材53の係入凸部53cを、ガラスストッパとしての受け部材54における凹部54bの上壁に押当てることで、サイドドアガラス30のそれ以上の上動を規制すべく構成している。
【0073】
さらに、図2図6に示すように、上述の前後両位置の受け部材54のサイドドアガラス30の室内側の面と対向する部位には、スタビライザ56(stabilizer、揺れ止め部材)をそれぞれ設けている。このスタビライザ56により、車両平面視においてスライダ32を中心としてサイドドアガラス30が車幅方向に動くのを規制すべく構成している。
【0074】
図3図4図6に示すように、受け部材54に設けられた上記前後のスタビライザ56は、サイドドアガラス30の上限位置(図3参照)と下限位置(図4参照)との全昇降範囲において、常にサイドドアガラス30の室内側の面に接するように設けられている。
【0075】
<前部シール部材60とその周辺構造>
次に、図3図7図9を参照して、前部シール部材とその周辺構造について説明する。
【0076】
図3に示すように、サイドドアガラス30の前端よりも後方の前部寄りの車室内側をベルトライン部BLから下方に向けて延びるブラケット57を設けている。このブラケット57は、その下部が上部に対して車両前方に位置するように前低後高状に傾斜配置されている。
【0077】
詳しくは、該ブラケット57は、図3に示すように、上述のガラスガイド46と略平行に配置されている。
【0078】
図7に示すように、このブラケット57はベルトラインレインフォースメントインナ13に取付けられる取付け片57aと、後述する前部シール部材60を支持する支持片57bと、を車両平面視でL字形状に一体形成したものである。
【0079】
また、図3に示すように、上記ブラケット57の取付け片57aにおける上部と、上下方向中間部と、には車両後方に膨出する取付け部57c,57cが一体形成されており、図7図1に示すように、これらの各取付け部57c,57cが、ボルト58、ナット59等の締結部材を用いて、ベルトラインレインフォースメントインナ13、前側の縦枠部11にそれぞれ締結されている。
【0080】
さらに、図8図9に示すように上記ブラケット57の支持片57b上端には、車両前方に向けて折曲げ片57dを一体形成すると共に、当該支持片57b下端には、車両後方に向けて折曲げ片57eを一体形成している。これら上下の各折曲げ片57d,57eにより、後述する前部シール部材60の上下方向の位置規制を行なうように構成している。
【0081】
図7に示すように、上記ブラケット57の支持片57bには、前部シール部材60が取付けられている。この前部シール部材60は、図9にも示すように、上記ブラケット57の略全長にわたって上下方向に延びている。また、該前部シール部材60は、ブラケット57の支持片57bに嵌着固定される基部60aと、シールリップ60bと、先端がサイドドアガラス30の車室内面に当接する前後一対のリップ部60c,60dと、を備えている。
【0082】
このように、サイドドアガラス30の前部寄りの車室内側には、上記ブラケット57に取付けられた前部シール部材60のリップ部60c,60dが当接し、この前部シール部材60がガラスガイドの機能を果たしている。このため、サイドドアガラス30前部には、ガラスガイドと、このガラスガイドに沿って上下動するスライダとが不要となり、サイドドアガラス30前部にスライダ取付け用の穴あけ加工等の二次加工が不要となる。
【0083】
また、上述のサイドドアガラス30がドア内側に入ってこないように、上記前部シール部材60のリップ部60c,60dをドア内側からサイドドアガラス30の車室内面に当接させているので、サイドドアガラス30が当該ガラス30の重心CG位置を支点としてドア内側に変位するのを抑制するように構成している。
【0084】
図7に示す仮想線α,βは前部シール部材60の各リップ部60c,60dのフリー状態を示しており、この実施例では、これらリップ部60c,60dがサイドドアガラス30の車室内面に当接した時、当該リップ部60c,60dはフリー状態に対して15~35度の範囲で車両前方に向く(いわゆる前向きとなる)ように形成している。
【0085】
これにより、サイドドアガラス30昇降によるリップ部60c,60dの捲れを防止するように形成している。因に、上述の各リップ部60c,60dが、いわゆる後向きになると、サイドドアガラス30昇降時に、当該リップ部60c,60dが捲れるため、好ましくない。
【0086】
また、上述の前部シール部材60の延び方向は、図3に示すように、ガラスガイド46の延び方向と平行に設定されている。サイドドアガラス30は、スライダ32を案内手段として上記ガラスガイド46に沿って上下動するので、ガラスガイド46と前部シール部材60との延び方向を揃えることで、サイドドアガラス30の昇降時に、前部シール部材60とサイドドアガラス30との接触が線状となり、その接触面積の低減を図るように構成している。
【0087】
さらに、図3で示したように、サイドドアガラス30の前側上端30bは車両前方下方に向けて傾斜状に形成されている。一方で、ベルトライン部BLの車室内側には、サイドドアガラス30とドア本体1Aとの間をシールするベルトラインシール部材インナ20が設けられている。そして、上述の前部シール部材60は、図3に示すように、上記ベルトライン部BLからインパクトバー18の上辺部まで下方に向けて延びている。
【0088】
このように、サイドドアガラス30の前側上端30bを車両前方下方に向けて傾斜状に形成すると、図4に示すように、サイドドアガラス30が下降するのに従って、ベルトラインシール部材インナ20で当該サイドドアガラス30を押さえる範囲が減少する。この場合、上記前部シール部材60にてベルトライン部BLより下方のサイドドアガラス30を受け止めることにより、サイドドアガラス30の下降に伴うベルトラインシール部材インナ20による当該サイドドアガラス30の押さえ効果減少を補足するように構成したものである。
【0089】
さらに、図2図7との対比から明らかなように、上述の前部シール部材60はベルトラインシール部材インナ20と同一の部材にて構成されている。
【0090】
これにより、前部シール部材60を形成するために、専用のシール部材を別途形成する必要がなく、ベルトラインシール部材インナ20を転用して用いることができ、部品種類の削減を図るように構成したものである。
【0091】
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
【0092】
このように、上記実施例の車両のサイドドア構造は、前端30aがサイドドア1の前端近傍まで配置されると共に、重心CGが前後方向中心よりも後方に位置するサイドドアガラス30と、上記サイドドアガラス30の車両前後方向中心よりも後方側に取付けられ、かつ上記サイドドアガラス30を上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニット40およびスライダ32と、ドア本体1Aに取付けられ上記スライダ32を上下方向に案内するガラスガイド46と、上記サイドドアガラス30の前端より後方の前部寄りの車室内側をベルトライン部BLから下方に向けて延びるブラケット57と、基部60aが上記ブラケット57に取付けられ、先端(リップ部60c,60dの先端参照)が上記サイドドアガラス30の車室内面に当接する前部シール部材60と、を備えるものである(図3図5図7参照)。
【0093】
この構成によれば、サイドドアガラス30側には、その車両前後方向中心よりも後方側、すなわち、サイドドアガラス30の重心CG位置近傍にスライダ32が設けられており、このスライダ32をドア本体1A側に取付けられたガラスガイド46にて上下方向に案内するので、サイドドアガラス30の昇降が安定する。
【0094】
しかも、サイドドアガラス30の前部寄りの車室内側には、上記ブラケット57に取付けられた前部シール部材60が当接し、この前部シール部材60がガラスガイドの機能を果たしている。このため、サイドドアガラス30前部には、ガラスガイドと、このガラスガイドに沿って上下動するスライダが不要となり、サイドドアガラス30前部にスライダ取付け用の穴あけ加工等の二次加工が不要となる。
【0095】
さらに、サイドドアガラス30がドア内側に入ってこないように、上記前部シール部材60をドア内側からサイドドアガラス30の車室内面に当接させているので、サイドドアガラス30が当該ガラス30の重心CG位置を支点としてドア内側に変位するのを抑制することができる。
【0096】
また、この発明の一実施形態においては、上記ウインドレギュレータユニット40の少なくとも後方側に、スタビライザ56を有するガラスストッパ(受け部材54参照)が設けられたものである(図2図3図6参照)。
【0097】
上記構成によれば、上述の前部シール部材60とガラスストッパ(受け部材54)のスタビライザ56との両者で、車両平面視において上記スライダ32を中心としたサイドドアガラス30の車幅方向の動きを規制することができる。
【0098】
また、サイドドア1の閉時において、サイドドアガラス30のリバウンドを抑制することもできる。
【0099】
さらに、この発明の一実施形態においては、上記前部シール部材60の延び方向は、上記ガラスガイド46の延び方向と平行に設定されたものである(図3図4参照)。
【0100】
この構成によれば、サイドドアガラス30の昇降時に、前部シール部材60とサイドドアガラス30との接触が線状となり、その接触面積を減らすことができる。
【0101】
さらにまた、この発明の一実施形態においては、上記サイドドアガラス30の前側上端30bは車両前方下方に向けて傾斜状に形成される一方で、上記ベルトライン部BLの車室内側には、上記サイドドアガラス30と上記ドア本体1Aとの間をシールするベルトラインシール部材(ベルトラインシール部材インナ20参照)が設けられ、上記前部シール部材60は、上記ベルトライン部BLから下方に向けて延びるものである(図3図4参照)。
【0102】
この構成によれば、サイドドアガラス30が下降するのに従って、ベルトラインシール部材(ベルトラインシール部材インナ20)で当該サイドドアガラス30を押さえる範囲が減少するが(図4参照)、上記前部シール部材60にてベルトライン部BLより下方においてサイドドアガラス30を受け止めることで、サイドドアガラス30下降に伴うベルトラインシール部材(ベルトラインシール部材インナ20)によるサイドドアガラス30の押さえ効果減少を補足することができる。
【0103】
加えて、この発明の一実施形態においては、上記前部シール部材60は、上記ベルトラインシール部材(ベルトラインシール部材インナ20)と同一の部材にて構成されるものである(図2図7参照)。
【0104】
この構成によれば、前部シール部材60を形成するために、専用のシール部材を別途形成する必要がなく、ベルトラインシール部材(ベルトラインシール部材インナ20)を転用して用いることができるので、部品種類の削減を図ることができる。
【0105】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のベルトラインシール部材は、実施例のベルトラインシール部材インナ20に対応し、
以下同様に、
ガラスストッパは、受け部材54に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0106】
以上説明したように、本発明は、サイドドアガラスと、当該サイドドアガラスを上下方向に昇降させるウインドレギュレータユニットとを備えた車両のサイドドア構造について有用である。
【符号の説明】
【0107】
1…サイドドア
1A…ドア本体
20…ベルトラインシール部材インナ(ベルトラインシール部材)
30…サイドドアガラス
30a…前端
30b…前側上端
32…スライダ
40…ウインドレギュレータユニット
46…ガラスガイド
54…受け部材(ガラスストッパ)
56…スタビライザ
57…ブラケット
60…前部シール部材
60a…基部
BL…ベルトライン部
CG…重心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9