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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】検出装置及び履物
(51)【国際特許分類】
   A43B 17/00 20060101AFI20240423BHJP
【FI】
A43B17/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021157715
(22)【出願日】2021-09-28
(65)【公開番号】P2023048415
(43)【公開日】2023-04-07
【審査請求日】2023-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松田 大輔
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-39474(JP,A)
【文献】特表2018-536472(JP,A)
【文献】特開2018-25848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物の一部として適用される又は前記履物に取り付けて使用され、足裏に加わる荷重を検出する検出装置であって、
足裏に配置されるシート状の基部と、
前記基部に取り付けられる単数又は複数の第1センサ及び複数の第2センサとを備え、
前記第1センサは、足裏における広範囲に加わる荷重を検出するシート状のセンサであり、
前記第2センサは、前記第1センサの検出範囲よりも狭い範囲に加わる荷重を検出するとともに、前記第1センサよりも外形の小さいシート状のセンサであり、
前記基部の厚さ方向において、一つの前記第1センサに対して2以上の前記第2センサが積層されていることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記第1センサは、足裏の全体を検出範囲とする単数のセンサである請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記第1センサの平面形状は、靴底形状である請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記第1センサ及び前記第2センサの少なくとも一方は、エラストマー製の静電容量式圧力センサである請求項1~3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項5】
前記基部は、前記第1センサに電気的に接続される電子モジュールを保持するシート状の筐体を備え、
前記第1センサと前記電子モジュールとを接続する第1配線は、前記筐体の側縁の外から回り込むように配策されている請求項1~4のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の検出装置が底部に配置された履物であって、
前記第1配線における前記筐体の側縁の外側に位置する部分は、当該履物の内周面に沿って配策されていることを特徴とする履物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足裏に加わる荷重を検出する検出装置及び履物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、履物の底部又はインソールに配置した検出装置を用いて、足裏に加わる荷重を検出する技術が提案されている。検出装置により検出された荷重は、例えば、ユーザの歩行状態、健康状態、運動時のパフォーマンスなどの解析に利用される。例えば、特許文献1には、インソールボディと、インソールボディの内部に配置された検出素子としての圧力センサとを備えるインソールが開示されている。特許文献1のインソールには、つま先側に2個及び踵側に2個の合計4個の圧力センサが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-032176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
検出装置により検出された荷重を用いて多様な解析を行うためには、検出装置により検出される荷重に関する情報の情報量を増やす必要がある。上記情報量を増やすための手段としては、設置される圧力センサの数を増やして足裏における面積当たりの圧力センサの密度を高めることが考えられる。しかしながら、この場合には、得られる情報の分解能が高められるものの、得られる情報の性質は変化しない。そのため、この場合に増加した情報は、既存の解析の精度を高める情報にはなっても、既存の解析と異なる解析を行うための情報にはならない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する検出装置は、履物の一部として適用される又は前記履物に取り付けて使用され、足裏に加わる荷重を検出する検出装置であって、足裏に配置されるシート状の基部と、前記基部に取り付けられる単数又は複数の第1センサ及び複数の第2センサとを備え、前記第1センサは、足裏における広範囲に加わる荷重を検出するシート状のセンサであり、前記第2センサは、前記第1センサの検出範囲よりも狭い範囲に加わる荷重を検出するとともに、前記第1センサよりも外形の小さいシート状のセンサであり、前記基部の厚さ方向において、一つの前記第1センサに対して2以上の前記第2センサが積層されている。
【0006】
上記構成によれば、第1センサの検出結果としての足裏に加わる総荷重に関する情報と、第2センサの検出結果としての足裏の荷重分布に関する情報とを取得できる。足裏の荷重分布に関する情報に、足裏に加わる総荷重に関する情報を組み合わせることにより、足裏の荷重分布に関する情報のみでは困難な解析を行うことができる。
【0007】
前記第1センサは、足裏の全体を検出範囲とする単数のセンサであることが好ましい。前記第1センサの平面形状は、例えば、靴底形状である。
上記構成によれば、センサ間の隙間が無くなるため、足裏に加わる総荷重をより正確に検出できる。
【0008】
前記第1センサ及び前記第2センサの少なくとも一方は、エラストマー製の静電容量式圧力センサであることが好ましい。
エラストマー製の静電容量式圧力センサは、可撓性及び伸縮性を有しているため、足の動き基づく基部の変形に追従して第1センサ及び第2センサの少なくとも一方が変形できる。これにより、検出装置の耐久性が向上する。
【0009】
前記基部は、前記第1センサに電気的に接続される電子モジュールを保持するシート状の筐体を備え、前記第1センサと前記電子モジュールとを接続する第1配線は、前記筐体の側縁の外から回り込むように配策されていることが好ましい。
【0010】
上記構成によれば、第1センサに重なる位置に配置される第1配線の範囲、即ち、第1センサの検出範囲を横切る部分を短くできる。これにより、第1配線が第1センサの検出精度に与える影響を小さくできる。また、第1配線に加えられる荷重が小さくなるため、第1配線の折れや曲がりを抑制できる。
【0011】
上記課題を解決する履物は、上記検出装置が底部に配置された履物であって、前記第1配線における前記筐体の側縁の外側に位置する部分は、当該履物の内周面に沿って配策されている。
【0012】
上記構成によれば、第1配線における基部の外側に位置する部分を、履物内にて安定して保持できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多様な解析を行うことに適した足裏に加わる荷重に関する情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】検出装置の分解斜視図である。
図2】検出装置の下側部分の斜視図。
図3】検出装置の下側部分の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、荷重を検出するインソールに具体化した本発明の検出装置10の一実施形態を説明する。
図1に示すように、検出装置10は、履物のインソールとして用いられる基部20と、基部20に取り付けられる検出ユニット30とを備えている。なお、柔軟性を有するとは、歩行、跳躍、着地などの際の足裏の動きに伴って前後方向に湾曲させることができる程度に柔らかいことを意味する。
【0016】
<基部>
基部20は、基部20の上部を構成する第1筐体21と、基部20の下部を構成する第2筐体22とを備えている。
【0017】
第1筐体21は、その下面側が平面状に形成されるとともに、その上面が足裏の形状に沿った立体形状に形成されている。また、第1筐体21の平面形状、即ち、上面視形状は靴底形状である。靴底形状は、例えば、前後方向における中央の内側が窪んだ略楕円形状である。第1筐体21の構成材料としては、例えば、EVA(エチレンビニルアセテート,エチレン酢酸ビニル)やPU(ポリウレタン)が挙げられる。第1筐体21の構成材料及び第1筐体21の厚さの一方又は両方を調整することにより、インソールのクッション性及び反発性を調整できる。また、第1筐体21の上面には、第1筐体21を被覆する表皮23が貼り付けられている。
【0018】
第2筐体22は、平面形状が靴底形状に形成されているシート状の部材である。本実施形態においては、第2筐体22が、特許請求の範囲に記載する筐体に該当する。第2筐体22には、検出ユニット30の構成要素を収容するセンサ収容部24、モジュール収容部25、及び配線収容部26が設けられている。センサ収容部24、モジュール収容部25、及び配線収容部26は、第2筐体22を厚さ方向に貫通する貫通孔である。第2筐体22の構成材料としては、例えば、EVA(エチレンビニルアセテート,エチレン酢酸ビニル)やPU(ポリウレタン)が挙げられる。
【0019】
また、基部20は、第2筐体22の下面と検出ユニット30の構成要素とを接着する接着層27を備えている。接着層27は特に限定されるものではなく、両面テープなどのシート材を用いた接着層であってもよいし、接着剤を用いた接着層であってもよい。
【0020】
<検出ユニット>
図1に示すように、検出ユニット30は、第2筐体22の下側に配置される1個の大型の第1センサ31と、第2筐体22のセンサ収容部24に収容される7個の小型の第2センサ32とを備えている。
【0021】
第1センサ31は、足裏に加わる総荷重を検出するための圧力センサであり、基部20における広範囲を検出範囲とする。本実施形態では、第1センサ31は、上面視における基部20の全体を検出範囲とする。第1センサ31は、平面形状が第2筐体22と同形状の靴底形状であるシート状に形成されている。第1センサ31は、第2筐体22の下面側に積層されるとともに、接着層27により第2筐体22に接着されている。
【0022】
第2センサ32は、足裏における特定部位に加わる部分的な荷重を検出するための圧力センサであり、第1センサ31の検出範囲よりも狭い範囲を検出範囲とする。上記特定部位は、用途に応じて適宜設定できる。
【0023】
図2及び図3に示すように、本実施形態では、足裏におけるつま先側の5か所及び踵側の4か所の合計7か所を上記特定部位としている。なお、図2及び図3においては、第1筐体21及び表皮23の図示を省略している。第2センサ32は、第1センサ31よりも外形の小さい略円形のシート状に形成されている。換言すると、第2センサ32は第1センサ31よりも表面積が小さい略円形のシート状に形成されている。第2センサ32は、第2筐体22のセンサ収容部24に収容されている。
【0024】
また、第2センサ32は、接着層27の上面に接着されることにより、センサ収容部24内に固定されている。したがって、各第2センサ32は、接着層27を介して第1センサ31の上に積層されている。また、第1センサ31及び第2センサ32は、荷重が加えられる方向である基部20の厚さ方向、即ち、上下方向に重なる位置に配置されている。
【0025】
第1センサ31及び第2センサ32を構成する圧力センサとしては、圧電素子等を用いた公知の感圧センサを用いることができる。特に、足裏に配置されるという使用状況に鑑みると、伸縮性及び耐久性の観点から、誘電エラストマーを利用したエラストマー製の静電容量式圧力センサを用いることが好ましい。
【0026】
上記誘電エラストマーとしては、例えば、架橋されたポリロタキサン、シリコーンエラストマー、アクリルエラストマー、ウレタンエラストマーが挙げられる。エラストマー製の静電容量式圧力センサは、誘電エラストマーからなるシート状の誘電層と、誘電層の厚さ方向の両側に配置された電極層としての正極電極及び負極電極とが複数積層されたシート状の多層構造体である。
【0027】
検出ユニット30は更に、処理部としての電子モジュール33、第1配線34、及び第2配線35を備えている。
電子モジュール33を構成する機能的要素としては、例えば、バッテリ等の電源、第1センサ31及び第2センサ32からの信号を処理する信号処理回路、第1センサ31及び第2センサ32からの信号やその信号を処理して得られる情報等の各種情報を記憶する記憶部、外部と通信を行う通信部が挙げられる。電子モジュール33は、モジュール収容部25内に収容されている。電子モジュール33及びモジュール収容部25は、足底弓蓋、所謂、土踏まずの位置に配置されている。
【0028】
第1配線34は、第1センサ31と電子モジュール33とを電気的に接続する。第1配線34は、基部20に追従して変形可能な柔軟性を有している。柔軟性を有する第1配線34としては、例えば、フレキシブルプリント配線板、リード線が挙げられる。
【0029】
図2に示すように、第1配線34は、第2筐体22の側縁の外から回り込むように配策されている。第1配線34は、第1部分34aと、第2部分34bとを備えている。第1部分34aは、電子モジュール33側から第1センサ31側に向かって、第2筐体22の上面に沿って第2筐体22の側縁まで延びる部分である。第2部分34bは、第1部分34aから第2筐体22の側縁に沿って下方に延びるとともに第1センサ31の縁部に接続される部分である。なお、第1配線34における第2筐体22の上面に沿っている部分は、第1筐体21と第2筐体22との間に挟まれている。
【0030】
第2配線35は、第2センサ32と電子モジュール33とを電気的に接続する。第2配線35は、基部20に追従して変形可能な柔軟性を有している。柔軟性を有する第2配線35としては、例えば、フレキシブルプリント配線板、リード線が挙げられる。第2配線35は、配線収容部26に内に収容されている。また、第2配線35は、接着層27の上面に接着されることにより、配線収容部26内に固定されている。
【0031】
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の検出装置10は、足裏に加わる荷重を検出するセンサとして、足裏に加わる総荷重を検出するセンサとして、足裏における広範囲に加わる荷重を検出する第1センサ31を備えている。更に、検出装置10は、足裏における特定部位に加わる部分的な荷重を検出する複数の第2センサ32を備えている。複数の第2センサ32は、一つの第1センサ31の上におけるそれぞれ異なる位置に積層されている。
【0032】
検出装置10によれば、第1センサ31の検出結果に基づく足裏に加わる総荷重に関する情報と、第2センサ32の検出結果に基づく足裏の荷重分布に関する情報とを取得できる。足裏の荷重分布に関する情報に、足裏に加わる総荷重に関する情報を組み合わせることにより、足裏の荷重分布に関する情報のみでは困難な多様な解析を行うことができる。
【0033】
例えば、ゴルフのスイングにおいてボールに力を伝えるためには、足裏にて適切なタイミングで体重移動を行うことに加えて、自身の体重に応じた適切な荷重にて地面を踏み込むことが重要である。適切なタイミングの体重移動ができていたとしても、自身の体重に応じた適切な荷重で地面を踏み込むことができないと、十分にボールに力を伝えることはできない。バレーボールにおいて、高くジャンプする場合も同様である。
【0034】
また、ランニングにおいては、着地して蹴り出す際に足裏に加わる荷重の移動が適切にできている人であっても、足にかかる負荷の大きい走り方をしている場合がある。具体的には、ストライドが大きく、体軸よりも前方に着地するような走り方であると、膝に大きな負荷がかかる。ランニング時に足に加わる負荷は、体重の数倍になるため、足にかかる負荷の大きい走り方をしているか否かを解析することの必要性は高い。
【0035】
このように、人の運動状態を評価する場合において、足裏の荷重分布に関する情報に基づく解析のみでは不十分であり、足裏に加わる総荷重に関する情報に基づく解析によって補完する必要のある場面は多く存在する。そのため、足裏の荷重分布に関する情報と、足裏に加わる総荷重に関する情報とを取得することのできる検出装置10は、多様な解析を行う場合に有用である。
【0036】
なお、足裏に加わる総荷重に関する情報に基づく解析を行う場合には、体重による個人差を考慮する必要がある。検出装置10によれば、運動していない状態などにおける、足裏に加わる総荷重に関する情報に基づいて装着者の体重を容易に求めることができる。また、両足の足裏に検出装置10を配置した場合には、片足ごとの足裏に加わる総荷重に関する情報を組み合わせることにより、重心の位置を解析することも可能である。
【0037】
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)検出装置10は、足裏に配置されるシート状の基部20と、基部20に取り付けられる単数の第1センサ31及び複数の第2センサ32とを備えている。第1センサ31は、足裏における広範囲に加わる荷重を検出するシート状のセンサである。第2センサ32は、第1センサ31の検出範囲よりも狭い範囲に加わる荷重を検出するとともに、第1センサ31よりも外形の小さいシート状のセンサである。基部20の厚さ方向において、一つの第1センサ31に対して2以上の第2センサ32が積層されている。
【0038】
上記構成によれば、多様な解析を行うことに適した足裏に加わる荷重に関する情報を得ることができる。
(2)第1センサ31は、足裏の全体を検出範囲とする単数のセンサである。第1センサ31の平面形状は、例えば、靴底形状である。
【0039】
上記構成によれば、基部20の面方向において、センサ間の隙間が無くなるため、基部20の全面にて荷重を検出できる。そのため、足裏に加わる総荷重をより正確に検出できる。
【0040】
(3)第1センサ31及び第2センサ32は、エラストマー製の静電容量式圧力センサである。
エラストマー製の静電容量式圧力センサは、可撓性及び伸縮性を有しているため、足の動き基づく基部20の変形に追従して第1センサ31及び第2センサ32が変形できる。これにより、検出装置10の耐久性が向上する。
【0041】
(4)第1センサ31の上に第2センサ32が位置する積層構成である。
相対的に外形の大きい第1センサ31の下に相対的に外形の小さい第2センサ32が位置する積層構成とした場合を考える。この場合、第1センサ31における第2センサ32と重なる部分に加えられた荷重の一部が第2センサ32と重なっていない部分へと逃げることにより、第2センサ32へと伝わる荷重が減衰する。上記構成によれば、第1センサ31にて力が減衰することによる第2センサ32の検出感度の低下を抑制できる。
【0042】
(5)基部20は、第1センサ31に電気的に接続される電子モジュール33を保持するシート状の第2筐体22を備えている。第1センサ31と電子モジュール33とを接続する第1配線34は、第2筐体22の側縁の外から回り込むように配策されている。
【0043】
上記構成によれば、荷重が加えられる方向である上下方向において、第1センサ31に重なる位置に配置される第1配線34の第1部分34a、即ち、第1センサ31の検出範囲を横切る部分を短くできる。これにより、第1配線34が第1センサ31の検出精度に与える影響を小さくできる。また、第1配線34に加えられる荷重が小さくなるため、第1配線34の折れや曲がりを抑制できる。
【0044】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1筐体21の下面の周縁に第2筐体22の側縁を被覆する周壁を設けてもよい。
【0045】
・第1センサ31及び第2センサ32は、隣り合うように積層されていてもよいし、他の層を介して積層されていてもよい。例えば、第1センサ31と第2センサ32との間に第2筐体22が介在していてもよい。
【0046】
・第2筐体22の下に、シート状の第3筐体を設け、第2筐体22と第3筐体との間に第1センサ31を挟み込む構成としてもよい。この場合には、検出装置10の強度が向上する。
【0047】
・第1センサ31の上に第2センサ32が位置する積層構成に代えて、第1センサ31の下に第2センサ32が位置する積層構成としてもよい。
・一つの第1センサ31に対して2以上の第2センサ32が積層される構成であれば、第1センサ31及び第2センサ32の数及び配置は、上記実施形態の構成に限定されない。例えば、上面視における基部20の一部に第1センサ31の検出範囲とならない部分が存在していてもよい。
【0048】
また、単数の第1センサ31を設ける構成に代えて、複数の第1センサ31を設ける構成としてもよい。例えば、面方向における基部20の全体を複数のエリアに分割し、分割した各エリアをそれぞれ検出範囲とする複数の第1センサ31を設ける。
【0049】
・第1配線34及び第2配線35の配置を変更してもよい。
・検出装置10に設けられる電子モジュール33の数及び配置は、上記実施形態の構成に限定されない。例えば、電子モジュール33を複数の部材に分割して設けてもよいし、電子モジュール33を基部20の外側に設けてもよい。
【0050】
・検出装置10を履物に適用してもよい。この場合、履物の底部を基部20として用いる。また、検出装置10を履物に適用した場合、第1配線34における第2筐体22の側縁の外側に位置する部分は、履物の内周面に沿って配策されていることが好ましい。つまり、第1配線34における第2筐体22の側縁の外側に位置する部分を第2筐体22の側縁と履物の壁部内面との間に挟むように配置する。この場合には、第1配線34における基部20の外側に位置する部分を、履物内にて安定して保持できる。
【符号の説明】
【0051】
10…検出装置
20…基部
21…第1筐体
22…第2筐体
30…検出ユニット
31…第1センサ
32…第2センサ
33…電子モジュール
34…第1配線
35…第2配線
図1
図2
図3