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特許7477079情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240423BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023205724
(22)【出願日】2023-12-05
【審査請求日】2023-12-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522201495
【氏名又は名称】株式会社Ememe
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(72)【発明者】
【氏名】小島 由香
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-072116(JP,A)
【文献】特開2023-132954(JP,A)
【文献】特開2023-122631(JP,A)
【文献】特開2023-122616(JP,A)
【文献】大豆生田 崇志,エンタメから行政まで 身近なブロックチェーン,日経コンピュータ,日本,日経BP,2021年07月08日,No.1046,第44-47頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータの作成者に対して、前記アクションデータに係る受益権を示すNFTであるクリエイターNFTを発行するクリエイターNFT発行部と、
前記アクションデータ及び前記クリエイターNFTに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するアクションNFT発行部と、
前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信する受信部と、
指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証する認証部と、
認証に成功した場合に前記アクションデータを提供する提供部と、
前記アクションデータの提供に応じた料金の課金を行う課金部と、
前記料金の一部又は全部を前記クリエイターNFTのオーナーに対して支払うための処理を行う支払処理部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記アクションNFTのメタデータには、前記アクションデータの利用回数が設定され、
前記アクションデータを提供した場合に、前記アクションNFTに設定されている前記利用回数を増加させる処理を行う利用回数管理部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムであって、
前記アクションNFTのメタデータには、前記アクションデータの利用上限数が設定され、
前記認証部は、前記オーナーが前記ユーザであり、かつ、前記アクションNFTに設定されている前記利用回数が前記利用上限数未満であることを判定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータの作成者に対して、前記アクションデータに係る受益権を示すNFTであるクリエイターNFTを発行するステップと、
前記アクションデータ及び前記クリエイターNFTに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するステップと、
前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信するステップと、
指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証するステップと、
認証に成功した場合に前記アクションデータを提供するステップと、
前記アクションデータの提供に応じた料金の課金を行うステップと、
前記料金の一部又は全部を前記クリエイターNFTのオーナーに対して支払うための処理を行うステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータの作成者に対して、前記アクションデータに係る受益権を示すNFTであるクリエイターNFTを発行するステップと、
前記アクションデータ及び前記クリエイターNFTに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するステップと、
前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信するステップと、
指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証するステップと、
認証に成功した場合に前記アクションデータを提供するステップと、
前記アクションデータの提供に応じた料金の課金を行うステップと、
前記料金の一部又は全部を前記クリエイターNFTのオーナーに対して支払うための処理を行うステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはペットロボットのモーションデータを販売することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-250045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、モーションデータの販売を行うことは難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、ものの動きを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、情報処理システムであって、オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するアクションNFT発行部と、前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信する受信部と、指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証する認証部と、認証に成功した場合に前記アクションデータを提供する提供部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ものの動きを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】管理サーバ2の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するアクションNFT発行部と、
前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信する受信部と、
指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証する認証部と、
認証に成功した場合に前記アクションデータを提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記アクションNFTのメタデータには、前記アクションデータの利用回数が設定され、
前記アクションデータを提供した場合に、前記アクションNFTに設定されている前記利用回数を増加させる処理を行う利用回数管理部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目3]
項目2に記載の情報処理システムであって、
前記アクションNFTのメタデータには、前記アクションデータの利用上限数が設定され、
前記認証部は、前記オーナーが前記ユーザであり、かつ、前記アクションNFTに設定されている前記利用回数が前記利用上限数未満であることを判定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目4]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記アクションデータの作成者に対して、前記アクションデータに係る受益権を示すNFTであるクリエイターNFTを発行するクリエイターNFT発行部を備え、
前記アクションNFT発行部は、前記アクションデータ及び前記クリエイターNFTに紐付けて前記アクションNFTを発行し、
前記アクションデータの提供に応じた料金の課金を行う課金部と、
前記料金の一部又は全部を前記クリエイターNFTのオーナーに対して支払うための処理を行う支払処理部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目5]
オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するステップと、
前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信するステップと、
指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証するステップと、
認証に成功した場合に前記アクションデータを提供するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目6]
オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するステップと、
前記アクションデータ及びユーザの指定を含む前記アクションデータのリクエストを受信するステップと、
指定された前記アクションデータに紐付く前記アクションNFTのオーナーが前記ユーザであることを認証するステップと、
認証に成功した場合に前記アクションデータを提供するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0011】
<システムの概要>
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成例を示す図である。
【0012】
本実施形態の情報処理システムは、仮想空間における物体(本実施形態ではキャラクタを想定するが、動作可能な各種のオブジェクトであってよい。)の動きを規定したデータ(以下、アクションデータという。)に紐付くNFT(以下、クリエイターNFTという。)を発行する。キャラクタの動き(以下、アクションとも称する。)とは、例えば、ダンスやエモート(感情を表現する身体の動作)などである。ダンス等のアクションを考え出したクリエイターに対してクリエイターNFTを発行する。また、クリエイターNFTは譲渡可能であり、クリエイターNFTの所有者に対しては、ゲーム等のソフトウェア(以下、アプリという。)におけるアクションの使用料の一部が分配される。すなわち、クリエイターNFTは、アクションデータに係る受益権を表す。
【0013】
また、本実施形態の情報処理システムでは、アクションをアプリで使用する権利を表すNFT(以下、アクションNFTという。)を発行する。アクションNFTには、クリエイターNFTが紐付く。アクションNFTには、クリエイターNFTを介して又は直接にアクションデータが紐付く。アクションNFTを所有しているユーザは、紐付いたアクションデータをアプリにおいて使用することができる。アクションデータをアプリにインストールするとき、及び/又は、アプリ内においてアクションデータを使用するときに、ユーザがアクションNFTの所有者であるかどうかを認証することができる。
【0014】
本実施形態の情報処理システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。管理サーバ2はまた、ブロックチェーンネットワーク3に接続することができる。
【0015】
ユーザ端末1は、ユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末1は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどとすることができる。
【0016】
管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0017】
ブロックチェーンネットワーク3は、複数のノード(コンピュータ)により構成され、台帳データを分散して管理することができる。分散台帳は、いわゆるブロックチェーンの仕組みにより改ざん困難に管理される。なお、ブロックチェーンによる分散台帳管理の仕組みについては一般的なものを採用するものとしてここでは詳細な説明を省略する。ブロックチェーンネットワーク30は、例えば、イーサリアムなどにより構築することができる。
【0018】
イーサリアムなどのブロックチェーンネットワーク30によって発行可能なトークン(イーサリアムトークン)としては、ファンジブルトークンと、ノンファンジブルトークン(非代替性トークン;Non-Fungible Token:NFT)とがある。NFTは、ファンジブルトークンとは異なり、代替性を有さないトークンである。NFTは、他のNFTと区別される独自の価値を有することができる。このため、NFTは、他のNFTとの区別を可能にするための固有の識別子(NFT-ID)を有する。NFTは、例えば、ERC(Ethereum Request for Comments)721規格に従って発行されたトークンである。ERC721規格に準拠したNFTは、NFT-721トークンとも呼ばれる。本実施形態では、一例として、NFTは、NFT-721トークンであることを想定する。NFTは、ファンジブルトークンと同様に、ブロックチェーンネットワーク3上において取引可能である。NFTの取引履歴は、ブロックチェーンネットワーク3において記録される。ブロックチェーンネットワーク3の分散台帳では、NFTの所有者(オーナー)及び所有履歴も記録されることになる。
【0019】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ装置2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0020】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、アクションNFT発行部211と、リクエスト受信部212と、認証部213と、提供部214と、利用回数管理部215と、クリエイターNFT発行部216と、課金部217と、支払処理部218と、を備える。
【0021】
<機能部>
クリエイターNFT発行部216は、クリエイターNFTを発行する。クリエイターNFT発行部216は、アクションデータの作成者に対してクリエイターNFTを発行する。アクションデータは、例えば、IPFS(InterPlanetary File System)に記憶させることができる。クリエイターNFT発行部216は、クリエイターのユーザからアクションデータを受信してIPFSにアクションデータを登録するようにしてもよい。なお、アクションデータをIPFS以外の任意のストレージに記憶させるようにしてもよい。クリエイターNFT発行部216は、クリエイターNFTのメタデータにアクションデータを特定する情報を設定してもよい。
【0022】
アクションNFT発行部211は、アクションデータに紐付けてアクションNFTを発行する。アクションNFT発行部211は、発行したアクションデータをクリエイターのウォレットに入れることができる。アクションNFT発行部211は、クリエイターNFTに紐付けてアクションNFTを発行するようにしてもよい。また、本実施形態では、アクションNFT発行部211は、アクションデータ及びクリエイターNFTに紐付けてアクションNFTを発行するものとする。アクションNFTのメタデータには、アクションデータの利用回数を設定することができる。この場合、アクションNFT発行部211は、発行時には利用回数を0に設定することができる。アクションNFTのメタデータには、アクションデータの利用上限数を設定することができる。アクションNFT発行部211は、例えば、アクションNFTの販売者からのリクエストに応じてアクションNFTを発行することができる。
【0023】
リクエスト受信部212は、アクションデータ及びユーザの指定を含むアクションデータのリクエスト(以下、データリクエストという。)を受信する。
【0024】
認証部213は、指定されたアクションデータに紐付くアクションNFTのオーナーがユーザであることを認証する。また、認証部213は、アクションNFTに設定されている利用回数が利用上限数未満であることを確認する。
【0025】
提供部214は、認証に成功した場合にアクションデータを提供する。すなわち、提供部214は、オーナーがユーザであり、かつ、アクションNFTに設定されている利用回数が利用上限数未満である場合に、アクションNFTに紐付くアクションデータを取得し、取得したアクションデータをデータリクエストの送信元に応答することができる。
【0026】
利用回数管理部215は、提供部214がアクションデータを提供した場合に、当該アクションNFTに設定されている利用回数を増加させるトランザクションを発行する。
【0027】
課金部217は、アクションデータの提供に応じた料金の課金を行う。課金部217は、例えば、アクションデータのインストール時に、インストール代金を徴収することもできる。課金部217は、アクションデータの使用回数に応じた使用料を徴収することもできる。課金部217は、スマートコントラクトを用いて、アクションNFTの所有者のウォレットから運営者のウォレットに仮想通貨を送金させる処理を行うことができる。課金部217は、アクションNFTの所有者が登録したクレジットカードに課金したり、所有者に対して請求書を発行するなどの一般的な法定通貨による課金処理を行うようにしてもよい。
【0028】
また、課金部217は、例えば、特定のゲームなどのアプリに対応付けてアクションNFTを発行するようにし、当該アプリのパブリッシャーなどに対して請求処理を行うようにしてもよい。この場合、アクションNFTのメタデータには、ゲームなどのアプリを特定する情報を設定することができる。また、認証部213は、認証時に、アクションNFTのメタデータにより特定されるアプリからのアクセスであるか否かを判断することができる。
【0029】
支払処理部218は、料金の一部又は全部をクリエイターNFTのオーナーに対して支払うための処理を行う。支払処理部218は、課金部217が課金した利用料金の一部又は全部を、アクションNFTに紐付くクリエイターNFTの所有者に対して支払うことができる。支払処理部218は、例えば、クリエイターNFTの所有者のウォレットに対して仮想通貨を送金する処理を行うことができる。支払処理部218は、例えば、クリエイターNFTの所有者のクレジットカードや銀行口座等に対して法定通貨により送金処理を行うようにすることもできる。支払処理部218は、例えば、クリエイターNFTの所有者を示す情報と、支払金額とを出力して、オペレータが支払を行うように指示するようにしてもよい。
【0030】
<動作>
図4は、管理サーバ2の動作を説明する図である。
【0031】
管理サーバ2は、アクションのクリエイターからアクションデータの指定を受け付けてクリエイターNFTを発行する(S301)。クリエイターNFTの所有者をクリエイターとし、クリエイターNFTにはアクションデータを紐付ける。
【0032】
管理サーバ2は、アクションデータ及びクリエイターNFTに紐付けてアクションNFTを発行する(S302)。発行するアクションNFTの数は、同時インストール可能なユーザ数とすることができる。アクションNFTのメタデータには、アクションデータを特定する情報と、クリエイターNFTを特定する情報とが設定されうる。アクションNFTのメタデータに、インストール可能なアプリを特定する情報を設定してもよい。アクションNFTのメタデータにはまた、0回の利用回数と利用回数の上限(所定値又はクリエイターもしくはアクションNFTの発行権限者から指定された値)が設定される。
【0033】
管理サーバ2は、アクションデータのリクエストを受信すると(S303)、リクエストの送信元のユーザがアクションNFTの所有者であることを確認し(S304)、アクションNFTに設定されている利用回数が、利用回数上限未満であることを確認する(S305)。管理サーバ2は、ユーザがアクションNFTの所有者であり、利用回数が利用回数上限未満である場合には(S306:YES)、アクションNFTに紐付くアクションデータを応答し(S307)、アクションNFTの利用回数を増加させる(S308)。管理サーバ2は、アクションNFTの所有者に対してアクションデータの利用料金を課金し(S309)、利用料金の少なくとも一部をアクションNFTに紐付くクリエイターNFTの所有者に対して支払う処理を行う(S310)。
【0034】
管理サーバ2は、ユーザがアクションNFTの所有者でなく、又は、利用回数が利用回数上限以上である場合には(S306:NO)、エラー処理を行う(S311)。
【0035】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、アクションデータの提供をNFTを用いて管理することができる。また、クリエイターに対してアクションデータの使用料金を分配することが可能となる。また、クリエイターは使用料金の受益権をクリエイターNFTとして販売して流通させることができる。
【0036】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0037】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
3 ブロックチェーンネットワーック
【要約】
【課題】ものの動きを提供することができるようにする。
【解決手段】情報処理システムであって、オブジェクトの一連の動きを規定するアクションデータに紐付くNFTであるアクションNFTを発行するアクションNFT発行部と、アクションデータ及びユーザの指定を含むアクションデータのリクエストを受信する受信部と、指定されたアクションデータに紐付くアクションNFTのオーナーがユーザであることを認証する認証部と、認証に成功した場合にアクションデータを提供する提供部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4