(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】青果物用品質保持剤および品質保持方法
(51)【国際特許分類】
A23B 7/154 20060101AFI20240423BHJP
A23B 7/157 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
A23B7/154
A23B7/157
(21)【出願番号】P 2020091192
(22)【出願日】2020-05-26
【審査請求日】2023-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】516089979
【氏名又は名称】株式会社ウエノフードテクノ
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100138911
【氏名又は名称】櫻井 陽子
(74)【代理人】
【識別番号】100165892
【氏名又は名称】坂田 啓司
(72)【発明者】
【氏名】加納 沙季
(72)【発明者】
【氏名】上野 博史
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特開平3-277230(JP,A)
【文献】特開平6-284861(JP,A)
【文献】特開2007-29071(JP,A)
【文献】特開2011-250776(JP,A)
【文献】特開2018-42546(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23B 7/00-7/16
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
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(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスコルビン酸類および/またはその塩、α-リポ酸および/またはその複合体、並びにポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩を含有する青果物用品質保持剤。
【請求項2】
α-リポ酸および/またはその複合体の割合が、アスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、0.035~1.5重量部である、請求項1に記載の青果物用品質保持剤。
【請求項3】
ポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩の割合が、アスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、2~30重量部である、請求項1または2に記載の青果物用品質保持剤。
【請求項4】
α-リポ酸および/またはその複合体が、α-リポ酸/シクロデキストリン複合体である、請求項1~3のいずれかに記載の青果物用品質保持剤。
【請求項5】
1重量%水溶液のpHが4.0~10.0である、請求項1~4のいずれかに記載の青果物用品質保持剤。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の青果物用品質保持剤の0.1~50重量%水溶液に青果物を浸漬することを特徴とする、青果物の品質保持方法。
【請求項7】
青果物100重量部に対し、請求項1~5のいずれかに記載の青果物用品質保持剤を0.1~100重量部添加することを特徴とする、青果物の品質保持方法。
【請求項8】
請求項1~5のいずれかに記載の青果物用品質保持剤と青果物とを含有する、飲食品。
【請求項9】
青果物が、バナナ、林檎、桃、梨、洋梨、アボカド、ごぼう、なす、山芋、ジャガイモ、ビート、キャベツから選ばれる1種以上である、請求項8に記載の飲食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バナナ等の青果物やその加工品の経時的な変色等の劣化を抑制する、青果物用品質保持剤に関する。
【背景技術】
【0002】
剥皮またはカットされたバナナなどの青果物は、パフェ等のデザートや料理など付け合わせ等の目的で様々な加工食品に用いられている。しかしながら、剥皮等をされた青果物は、経日的に表面が褐変や黒変といった変色を起こし、それに伴い商品価値が低下する。一般的に青果物の変色は、青果物自身の持つポリフェノール類がポリフェノールオキシターゼにより酸化されてキノン型となり、それらがさらに酸化・重合して褐色の色素を生じることが主な原因であると言われている。
【0003】
変色を抑制する技術としては、特定のリン酸塩とアスコルビン酸を特定の配合比率で併用した変色防止剤で処理する方法(特許文献1)、α―リポ酸とアスコルビン酸またはその塩、更にキレート剤を併用した製剤を添加する方法(特許文献2)、アスコルビン酸などのポリフェノールオキシターゼ活性阻害剤、及び可食性フィルムコーティング剤を含有する変色防止剤(特許文献3)などが提案されている。しかしながら、該方法では十分な変色抑制効果が必ずしも得られないといった問題点があった。
【0004】
また、別の手段としては有機酸塩類又はリン酸塩類を加えて加熱処理を行った1,5―D-アンヒドロフルクトースを有効成分とするアボカド用褐変防止剤で処理する方法(特許文献4)も提案されているが、アンヒドロフルクトースの添加により味質への影響があり、また十分な変色抑制効果を得るには加熱処理が必要であるという難点もあった。
【0005】
また、ベタインをポリフェノールオキシターゼ活性阻害作用の有効成分とする青果物の変色抑制剤(特許文献5)も提案されているが、十分な変色抑制効果を得るには変色防止剤のpHを酸性域に調整する必要があり、それによる味質への影響は無視できないものであった。
【0006】
したがって、食品の味質に対する影響が少なく、青果物または青果物加工品に対する変色抑制効果を有する、品質保持剤および品質保持方法が所望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平6-284861号公報
【文献】特開2011-250776号公報
【文献】特開平7-289163号公報
【文献】特開2016-202066号公報
【文献】特許第3404703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、食品の味質に対する影響が少なく、青果物に対する変色抑制効果を有する、品質保持剤および品質保持方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、バナナ等の青果物に対して、アスコルビン酸類および/またはその塩、α-リポ酸および/またはその複合体、ならびに特定のリン酸類および/またはその塩を含有する青果物用品質保持剤を用いることにより、食品の味質に対する影響が少なく、青果物または青果物加工品に対する変色抑制効果が向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち本発明は、アスコルビン酸類および/またはその塩、α-リポ酸および/またはその複合体、並びにポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩を含有する青果物用品質保持剤を提供する。
【0011】
本発明はまた、上記青果物用品質保持剤の0.1~50重量%水溶液に青果物を浸漬することを特徴とする、青果物の品質保持方法を提供する。
【0012】
本発明はさらに、青果物100重量部に対し、上記青果物用品質保持剤を0.1~100重量部添加することを特徴とする、青果物の品質保持方法を提供する。
【0013】
本発明はまたさらに、上記青果物用品質保持剤と青果物とを含有する、飲食品を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明の青果物用品質保持剤に用いるアスコルビン酸類および/またはその塩としては、L-アスコルビン酸、エリソルビン酸(D-イソアスコルビン酸)、L-アスコルビン酸ナトリウム、L-アスコルビン酸カリウム、L-アスコルビン酸アンモニウム、L-アスコルビン酸モノエタノールアミン、L-アスコルビン酸ジエタノールアミン、エリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウム、エリソルビン酸アンモニウム、エリソルビン酸モノエタノールアミン、エリソルビン酸ジエタノールアミンからなる群から選択される一種以上を用いることができる。これらの中でも、変色抑制効果に優れる点で、L-アスコルビン酸ナトリウムが好ましい。また、これらの化合物は水和物であってもよい。
【0016】
本発明の青果物用品質保持剤に含まれるアスコルビン酸類および/またはその塩の割合は、品質保持剤全量に対して74~97重量%が好ましく、83~96重量%がより好ましく、92~95重量%がさらに好ましい。アスコルビン酸類および/またはその塩の割合が74重量%を下回る場合、十分な変色抑制効果が得られない傾向にあり、アスコルビン酸類および/またはその塩の割合が97重量%を上回る場合、製剤中の他成分の配合量が減るために得られる効果が低減する恐れがある。
【0017】
本発明の青果物用品質保持剤に用いるα-リポ酸としては、α-リポ酸R体、α-リポ酸S体、ジヒドロリポ酸R体、ジヒドロリポ酸S体、およびこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩からなる群から選択される一種以上が挙げられ、それらの複合体を用いてもよい。
【0018】
本発明の青果物用品質保持剤に用いるα-リポ酸および/またはその複合体としては、安定性および臭気抑制効果に優れる点で、α-リポ酸/シクロデキストリン複合体が好ましい。
【0019】
本発明の青果物用品質保持剤に含まれるα-リポ酸および/またはその複合体の割合は、アスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、0.035~1.5重量部が好ましく、0.040~1.0重量部がより好ましく、0.045~0.7重量部がさらに好ましい。α-リポ酸および/またはその複合体の割合がアスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、0.035重量部未満である場合、十分な変色抑制効果が得られない傾向にあり、1.5重量部を超える場合、青果物へのα-リポ酸特有の刺激味の影響が強くなる傾向にある。
【0020】
本発明の青果物用品質保持剤は、ポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩を含有する。ポリリン酸塩としては、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム等が例示され、ピロリン酸塩としては、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸四ナトリウム等が例示される。これらポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩は、単独で用いてもまたは2種類以上を混合させて用いてもよい。青果物への変色抑制効果、味質への影響、水への溶解性に優れる点で、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウムが好ましく、両者の併用がより好ましい。
【0021】
本発明の青果物用品質保持剤に含まれるポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩の割合は、アスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、2~30重量部が好ましく、3~20重量部がより好ましく、4~10重量部がさらに好ましい。ポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩の割合がアスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、2重量部未満である場合、十分な変色抑制効果が得られない傾向にあり、3
0重量部を超える場合、青果物の味質への影響が強くなる傾向にある。
【0022】
また、本発明の青果物用品質保持剤には、その効果を損なわない範囲において、他のリン酸塩を併用してもよい。他のリン酸塩としては、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム等が例示される。これら他のリン酸塩を併用する場合、その割合は、アスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、2~25重量部が好ましい。
【0023】
本発明の青果物用品質保持剤の1重量%水溶液のpHは4.0~10.0が好ましく、4.5~9.5がより好ましく、5.0~9.0がさらに好ましい。本発明の青果物用品質保持剤の1重量%水溶液のpHが上記範囲にあることによって、青果物に対して十分な変色抑制効果が得られるとともに、食品の味質に対する影響が少ない。
【0024】
本発明の青果物用品質保持剤はpH調整剤を含有してもよく、pH調整剤の添加量は、本発明の品質保持剤の1重量%水溶液のpHが上記範囲内に入るよう適宜調整すればよい。1重量%水溶液のpHが上記範囲内であれば、pH調整剤は用いなくてもよい。
【0025】
pH調整剤としては、フマル酸、乳酸、酢酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、フィチン酸、プロピオン酸、酪酸、炭酸および重炭酸、ならびにこれらの酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩およびアンモニウム塩からなる群から選択される1種以上が挙げられる。
【0026】
本発明の青果物用品質保持剤が適用される青果物としては、バナナ、林檎、桃、梨、洋梨、アボカド等の果物、ごぼう、なす、山芋、ジャガイモ、ビート、キャベツ等の野菜が例示される。また、本発明の青果物には、生鮮品の他、剥皮されたもの、冷凍したもの、カットしたもの、ペースト状に破砕したもの、煮蒸したもの、焼成したもの、味付けしたもの等の加工品も含まれる。これら青果物の中でも、バナナ、林檎、桃、梨、洋梨、アボカド、ごぼう、山芋、ジャガイモ、ビート、キャベツが好ましく、バナナ、林檎、桃、梨、洋梨、ごぼう、山芋、ビートがより好ましい。
【0027】
本発明の青果物用品質保持剤の調製には特別な操作は必要なく、上記各成分を混合すればよい。また、本発明の青果物用品質保持剤には、その効果に影響を及ぼさない範囲で、目的に応じ、別途、デキストリンなどの食品素材や、核酸などの調味料、苦味料、光沢剤、栄養強化剤、トコフェロール等のビタミン類、カテキン、ミネラル、パラベン等の抗菌剤、香料、天然香料、甘味料、保存料、日持ち向上剤、調味料、乳化剤、膨張剤、増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料、固結防止剤等を含むことができる。
【0028】
これら他の成分を併用する場合、その割合は、アスコルビン酸類および/またはその塩100重量部に対し、0.001~25重量部が好ましい。
【0029】
本発明の青果物用品質保持剤の使用方法としては、水溶液に青果物を浸漬する方法、水溶液を青果物に噴霧または塗布する方法などが挙げられる。一つの好ましい態様として、青果物用品質保持剤の0.1~50重量%水溶液、好ましくは0.3~40重量%水溶液、より好ましくは0.5~30重量%水溶液に青果物を浸漬する方法が例示される。
【0030】
また本発明の青果物用品質保持剤の別の使用方法としては、本発明の青果物用品質保持剤を青果物に直接添加する方法が挙げられる。青果物への添加量は、食品毎に得られる変色抑制効果や味質への影響が異なるため、所望の変色抑制効果や味質が得られるように適宜調整すればよいが、一つの好ましい態様として、青果物100重量部に対して0.1~100重量部、好ましくは0.25~50.0重量部、より好ましくは0.5~20.0重量部を添加する方法が例示される。
【0031】
本発明の青果物用品質保持剤を青果物に添加する時期については、特に制限はなく、加熱食品に使用する場合は加熱の前後、あるいは加熱中いずれに実施してもよい。
【0032】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0033】
試験例1
カットバナナの変色抑制試験1
L-アスコルビン酸ナトリウム(Northeast Pharmaceutical Group co., Ltd.製)2.85重量%水溶液200gに表1の材料2gを溶解させて浸漬液を調製(pHは7.0に調整)した。バナナの皮をむいてカットした後、調製した浸漬液に室温にて10分間浸漬した。浸漬液からバナナを取り出し、10℃の恒温器内にて2日間保存した。保存後のサンプルの色調変化は目視で観察した。2.85重量%L-アスコルビン酸ナトリウム水溶液を浸漬液として同様に処理したカットバナナ(L-アスコルビン酸ナトリウム単体処理)と比較して、下記変色抑制効果評価基準(目視)により評価した。さらに、変色抑制効果があると確認された材料については、浸漬液から取り出した直後のバナナの味質を、下記味質評価基準により評価した。結果を表1に示す。
【0034】
[変色抑制効果評価基準(目視)]
○:L-アスコルビン酸ナトリウム単体処理と比べて変色抑制効果あり
×:L-アスコルビン酸ナトリウム単体処理と比べて変色抑制効果なし
[味質評価基準]
○:異味がなく、好ましい
×:異味があり、好ましくない
【0035】
試験例2
青果物用品質保持剤の溶解性試験
脱イオン水100mlに、L-アスコルビン酸ナトリウム(Northeast Pharmaceutical Group co., Ltd.製)2.85gと表1に示す材料1gを加え、スパテラで攪拌した。L-アスコルビン酸ナトリウムと各材料を共に水に溶解させる際の溶解性を、L-アスコルビン酸ナトリウム単体で水に溶解させる場合と比較し、下記溶解性評価基準により評価した。結果を表1に示す。
【0036】
[溶解性評価基準]
○:L-アスコルビン酸ナトリウム単体での溶解性と同等
×:L-アスコルビン酸ナトリウム単体での溶解性よりも悪い
【0037】
【0038】
上記、変色抑制試験および溶解性試験の結果、ポリリン酸ナトリウムおよびピロリン酸二水素二ナトリウムが変色抑制効果、味質、溶解性のすべてにおいて優れていた。メタリン酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、DL-アラニンは変色抑制効果が確認できなかったため、味質と溶解性については評価しなかった。
【0039】
実施例1~8および比較例1~6
青果物用品質保持剤の調製
下記材料を表2および3に示す割合で混合し、製剤A~Nを調製した。また、調製した製剤について、1重量%水溶液を調製し、pH測定器(株式会社堀場製作所製)を用いてpHを測定した。結果を表2および3に示す。
・L-アスコルビン酸ナトリウム(Northeast Pharmaceutical Group co., Ltd.製)
・ポリリン酸ナトリウム(太平化学産業株式会社製)
・ピロリン酸二水素二ナトリウム(太平化学産業株式会社製)
・R(+)-αリポ酸-γシクロデキストリン包接体:α-リポ酸CD(株式会社シクロケム製、α-リポ酸含量12.2%品)
・メタリン酸ナトリウム(太平化学産業株式会社製)
・ウルトラリン酸ナトリウム(株式会社ウエノフードテクノ製)
・デキストリン(松谷化学工業株式会社製、マックス1000EX-C)
【0040】
カットバナナの変色抑制試験2
表2および3に示す製剤A~N各6gを水道水200gに溶解させて3重量%水溶液を調製した。バナナの皮をむいてカットした後、調製した水溶液に室温にて10分間浸漬した。浸漬液からバナナを取り出し、10℃の恒温器内にて2日間保存した。保存後のサンプルの色調変化は目視で観察し、下記変色抑制効果評価基準(目視)により評価した。さらに、浸漬液から取り出した直後のバナナの味質を、下記味質評価基準により評価した。結果を表2および3に示す。
[変色抑制効果評価基準(目視)]
○:著しく変色抑制
△:変色抑制
×:変色
××:著しく変色
[味質評価基準]
○:異味がなく、好ましい
△:ほとんど異味がなく、好ましい
×:異味があり、好ましくない
【0041】
【0042】
L-アスコルビン酸ナトリウム、α-リポ酸、ポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩を併用した本発明の青果物用品質保持剤(実施例1~8)は、L-アスコルビン酸ナトリウムのみ(比較例1)、α-リポ酸を含まない製剤(比較例2)、ポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩を含まない製剤(比較例3)、L-アスコルビン酸ナトリウムを含まない製剤(比較例4)、ポリリン酸塩および/またはピロリン酸塩以外のリン酸塩を併用した製剤(比較例5,6)に比べ、変色抑制効果に優れていた。