(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-22
(45)【発行日】2024-05-01
(54)【発明の名称】空白紙から箱を形成するための熱密封材料の帯体を巻き出すための巻出しユニット及び方法
(51)【国際特許分類】
B31B 50/42 20170101AFI20240423BHJP
B31B 50/64 20170101ALI20240423BHJP
B65H 23/32 20060101ALI20240423BHJP
B65H 45/30 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B31B50/42
B31B50/64
B65H23/32
B65H45/30
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017011874
(22)【出願日】2017-01-26
【審査請求日】2019-11-11
【審判番号】
【審判請求日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】102016000009423
(32)【優先日】2016-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】517029060
【氏名又は名称】エメッチ ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】マウロ マッツィンギ
【合議体】
【審判長】山崎 勝司
【審判官】久保 克彦
【審判官】▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/177947(WO,A1)
【文献】実公昭2-13485(JP,Y1)
【文献】特開2008-81258(JP,A)
【文献】特開2005-313372(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第1609585(EP,A1)
【文献】特開平6-69684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/42 ,
B31B 50/64 ,
B65H 23/32 ,
B65H 45/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙又は厚紙の空白紙(200)から箱(100)を形成するための四隅止機(1)用の、互いに対向する主対向面を有する熱密封材料の帯体(S)を巻き出すための巻出しユニット(400)であって、各空白紙が基部(202)と、前記基部(202)に接続する、複数の構成部分(204)と、を有する、前記巻出しユニット(400)は、
四隅止機(1)に取り付けられるように適合されたケーシング(401)と、
供給路(P)に沿って且つ供給方向(V)において、前記ケーシング(401)に対して前記帯体(S)を引っ張るように構成されていて且つ前記ケーシング(401)に動作可能に関連する、引張り手段(402)と、
前記供給路の最初の水平な伸張部(P1)と前記供給路の最後の実質的に垂直な伸張部(P2)との間において前記帯体(S)を方向転換させて、前記最初の伸張部と前記最後の伸張部との間において湾曲した接続伸張部(P3)を画定するように構成される、方向転換手段(407)と、を具備する、巻出しユニットにおいて、
前記巻出しユニットは、前記ケーシング(401)に動作可能に関連する変形手段(413)であって、前記帯体(S)の前記供給方向(V)において、前記湾曲した伸張部(P3)から開始して又は前記湾曲した伸張部(P3)の下流で前記帯体(S)自体に沿って延びる、伸張した折り目線(414)を前記帯体(S)上に作るように構成された、変形手段(413)を具備し、
前記変形手段(413)は、筒状表面を有する一対の逆回転ローラ(403、404)を有し、前記一対の逆回転ローラの内のローラ(403)は、前記ローラ自体と同軸である、環状突起(415)を有しており、更に前記一対の逆回転ローラの内のもう一方のローラ(404)は、前記ローラ自体と同軸である、環状溝(416)を有しており、前記環状突起(415)の縁部は、半径方向に実質的に丸みを帯びており、
前記環状突起は、第1のローラの前記筒状表面から延びており、前記環状溝は、第2のローラの前記筒状表面に形成されており、
前記巻出しユニット(400)は、
前記帯体(S)のためのV字の形状の
貫通隙間を形成している送り出し案内手段(424)を具備し、前記V字の形状の
貫通隙間は
垂直方向に配向されていることを特徴とする巻出しユニット(400)。
【請求項2】
前記一対の逆回転ローラ(403、404)の内の少なくとも1つがモータ手段(405)と動作可能に関連しており、
前記一対の逆回転ローラ(403、404)は、前記供給路に対して横のそれらの回転軸線により、及び前記帯体(S)の前記主対向面に引っ張り作用を適用するような方法で前記供給路の対向する側においてそれぞれ、取り付けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項3】
前記環状突起(415)及び前記環状溝(416)は、前記供給路において互いに結合する一方で、前記帯体(S)上に前記折り目線(414)を生成するために、前記帯体(S)は供給される、ことを特徴とする請求項2に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項4】
前記一対の逆回転ローラ(403、404)は、前記供給路の前記湾曲した伸張部(P3)の下流において設置される、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項5】
前記一対の逆回転ローラの内の一方のローラ(403)は、2つの腕部(418)を具備する、フォーク(417)上で回転するように取り付けられており、前記2つの腕部(418)は、前記帯体(S)の前記供給路に対して前記ケーシング(401)自体の対向する側において前記巻出しユニットの前記ケーシング(401)にヒンジ止めされる、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項6】
前記フォーク(417)は、それが前記ケーシング(401)に対して軸方向の遊びを有するように取り付けられており、及び/又は
前記フォーク(417)は、それに取り付けられた、前記ローラ(403)の軸方向の位置を調整するための手段(419)を具備する、ことを特徴とする請求項5に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項7】
前記一対の逆回転ローラのもう一方のローラ(404)、動力駆動ローラ(404)は、前記ケーシング(401)上で回転するように取り付けられているので、従ってもう一方のローラ(404)は、前記フォーク(417)に取り付けられた前記ローラ(403)の位置に適合させるために、前記ケーシング(401)に対して軸方向の遊びを有する、ことを特徴とする請求項6に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項8】
前記逆回転ローラが前記帯体(S)に接触した状態に保持する、推力を適用するために、前記逆回転ローラ(403、404)の少なくとも1つに動作可能に関連付けられた弾性手段(423)を具備する、ことを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項9】
前記送り出し案内手段(424)は、前記供給路の前記最後の伸張部(P2)の少なくとも一部分に沿って前記帯体(S)を案内し且つ前記箱(100)の垂直な角縁部(102)に垂直に面するように前記帯体(S)の一部分を配置するように構成されており、
前記送り出し案内手段(424)は、前記ケーシング(401)の一部分(425)と、ブロックと、を具備しており、前記ブロックは、前記供給路の前記最後の伸張部(P2)に沿って延びる、前記帯体(S)のための貫通隙間(427)をそれらの間に画定するような方法で前記ケーシング(401)に固定される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項10】
前記貫通隙間(427)と前記ケーシング(401)の前記一部分(425)及び前記ブロック(426)は、前記帯体(S)の幅に対して少なくともそれの中間の伸張部においてV字の形状を画定するように構成される、ことを特徴とする請求項9に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項11】
前記帯体(S)を前記供給路の前記最初の伸張部(P1)の少なくとも一部分に沿って案内するように構成された、送り込み案内手段(428)を具備しており、更に
少なくとも1つの長穴(433)を有する、カバー板(431)と、2つの側部格納壁(430)と、平坦な摺動面(429)と、を具備しており、それらは、前記供給路の前記最初の伸張部(P1)に沿って延びる、前記帯体(S)のための貫通隙間(432)を画定するような方法で配置される、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項12】
前記一対の逆回転ローラの一方のローラ(403)は、前記ケーシングに接続された、ホルダに回転可能に取り付けられており、第1の位置から第2の位置に軸方向に移動可能であり、前記ローラの回転軸線に沿って軸方向に変位する、ことを特徴とする請求項2に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項13】
前記一対の逆回転ローラの内の一方のローラ(403)は、前記ケーシングに接続された、ホルダに回転可能に取り付けられており、
前記ホルダは、それが前記ケーシング(401)に対して軸方向の遊びを有するように取り付けられる、ことを特徴とする請求項2又は12に記載の巻出しユニット(400)。
【請求項14】
基部(202)と、前記基部(202)に接続された複数の構成部分(204)と、を有する紙又は厚紙空白紙(200)から箱を形成するための四隅止機(1)であって、この四隅止機(1)は、
前記空白紙(200)の前記構成部分(204)を折り畳むように且つ前記箱(100)の垂直な角縁部(102)を画定するようにそれら構成部分(204)の横縁部を並置した状態でそれらを直立して設定するように構成された、折り畳みアセンブリ(12)と、
所定の長さの前記帯体(S)の部品(300)を前記垂直な角縁部(102)に面するように垂直に配置するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の複数の巻出しユニット(400)と、
前記部品(300)をそれぞれの前記角縁部(102)に対して押圧するように前記箱に向かって及びそれから離れて移動可能であって且つ加熱可能である、対応するプレッサ備える、複数の密封頭部であって、更に前記帯体(S)を切断するように前記プレッサと共に一体で可動である、対応する刃を備える、複数の密封頭部と、を具備することを特徴とする四隅止機(1)。
【請求項15】
角縁部(102)を画定するように並置された箱成形空白紙(200)の側部構成部分(202)の縁部を密封するのに適した熱密封材料の帯体(S)の巻出し方法であって、
前記帯体(S)を供給路(P)に沿って且つ供給方向(V)において引っ張り、それを前記供給路の最初の水平な伸張部(P1)と、前記供給路の最後の垂直な伸張部(P2)と、の間において方向転換させ、前記最初の伸長部と前記最後の伸張部との間の湾曲した接続伸長部(P3)を画定する、手順を具備する方法において、
この方法は、筒状表面を有する一対の逆回転ローラ(403、404)を有する変形手段(413)であって、前記一対の逆回転ローラの内のローラ(403)は、前記ローラ自体と同軸である、環状突起(415)を有しており、更に前記一対の逆回転ローラの内のもう一方のローラ(404)は、前記ローラ自体と同軸である、環状溝(416)を有しており、前記環状突起(415)の縁部は、半径方向に実質的に丸みを帯びており、かつ前記環状突起は第1のローラの前記筒状表面から延びておりかつ前記環状溝は第2のローラの前記筒状表面に形成されている、変形手段(413)によって、前記帯体(S)の前記供給方向において、前記湾曲した伸張部(P3)から開始して又は前記湾曲した伸張部(P3)の下流で前記帯体(S)自体に沿って延びる、伸張した折り目線(414)を、前記帯体(S)上に製作する手順と、
請求項1~13のいずれか一項に記載の複数の巻出しユニット(400)の動作によって、前記帯体(S)を前記折り目線(414)の頂点を有するV字形状に折り曲げて前記帯体(S)を案内する手順とを具備する、ことを特徴とする巻出し方法。
【請求項16】
前記折り目線(414)は、前記帯体(S)を供給する、請求項1~13のいずれか一項に記載の巻出しユニット(400)の動作と同時に及び前記巻出しユニット(400)自体により製作される、ことを特徴とする請求項15に記載の巻出し方法。
【請求項17】
前記帯体(S)の幅に対して前記折り目線(414)の位置を調整する手順を具備する、ことを特徴とする請求項15~16のいずれか一項に記載の巻出し方法。
【請求項18】
前記帯体(S)を前記供給路内に案内する手順を具備する、ことを特徴とする請求項15~17のいずれか一項に記載の巻出し方法。
【請求項19】
平坦な成形空白紙(200)から厚紙箱(100)を形成する方法であって、基部(202)と、隣接する構成部分(204)の縁部が前記厚紙箱(100)の側壁(104)の垂直な角縁部(102)を画定するような方法で前記基部(202)に対して折り畳み可能である、複数の構成部分(204)と、を具備する方法において、
前記角縁部(102)の各々に面するように、所定長さの前記帯体(S)の一部分を垂直に配置するための、請求項15~16のいずれか一項に記載の方法を実施する手順と、
前記帯体(S)の各部分を対応する前記角縁部(102)に対して加熱及び加圧して、それを前記角縁部(102)自体に対して熱密封して、更にそれにより前記角縁部(102)自体を閉じる手順と、を具備することを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空白紙(ブランク)から箱を形成するための熱密封材料の帯体を巻き出すための巻出しユニット(装置)及び方法に関する。
【0002】
本開示はまた、紙(「紙」との表現により、それは特には、「板紙」を意味する)又は厚紙で作られた、空白紙から箱を形成するためであって且つ基部と基部に接続された複数の構成部分とを有する、四隅止機(quadrangular machine)に関しており、更に平坦な空白紙から厚紙箱を形成するための方法に関する。
【0003】
本発明は、繊細に仕上げられた高級箱、特には「鋭利な縁部」の箱として知られる厚紙箱を形成するための工業的処理の技術分野に関する。
【背景技術】
【0004】
問題の箱は、成形空白紙として知られる、特殊形状シート(薄板)の紙又は厚紙から作成される。
【0005】
より具体的には、平坦な空白紙は、基部と、基部に接続されていて且つ基部に対して折り畳まれて箱の側壁を形成するように設計された、複数の面又は構成部分と、により構成される。
【0006】
完成された箱をもたらす工業的方法は、箱を形成する段階(成形空白紙から開始する)と、その後の箱に被覆(又はカバー)シートを適用することにより箱を覆う段階と、の2つの別個の段階を具備する。
【0007】
本発明は、箱を形成する段階の文脈内に含まれる。
【0008】
一般的に「四隅止機」として知られていて且つ上述の箱形成段階を実行する、従来技術の機械は、箱の内面に結合されるように設計された、型を備える。これらの機械は、箱に所望の形状を与えるために、成形空白紙の自由な構成部分を並置することにより成形空白紙を折り畳むような方法で、型と協働するように構成された、折り畳み手段を具備する。
【0009】
これらの機械はまた、箱に対して移動可能であって且つ構成部分を安定して一緒に保持するために自由な隣接した構成部分により画定された、開放端部に熱密封材料の帯体を適用するように構成された、複数の熱密封頭部を備える。
【0010】
この様にして作られた箱は、熱密封帯体が適用される区域において、美しくない窪みを有する。一般的に言えば、高級箱において、これは容認できない表面欠陥を構成する。
【0011】
実際に、明らかに必要とされることは、明らかな表面欠陥を生じさせることなく、熱密封帯体を箱に適用できることである。
【0012】
これに関連して、窪みを形成されることを防止する試みにおいて、厚さの薄い密封性帯体が、従来技術の機械において暫定的に使用されてきた。
【0013】
しかし、これを行うことに伴う困難の1つは、帯体を箱の角端部に沿って正しく適用することである。実際には、薄い厚さのために、熱密封帯体は、熱密封帯体が供給されている間に曲がり及び/又は揺動する傾向があり、更に従って、熱密封手段により熱密封する間に箱の角端部に対して不正確に配置されることが判明した。
【0014】
この問題を克服するために、本発明の出願人は、ある特許文献に記載されるように、その供給路の最初の伸張部において帯体を変形させることを提案した(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この様に帯体を変形させることは、供給システムに悪影響を及ぼして、更に帯体を変形させるという考案によりもたらされる利点を相殺することが判明した。
【0015】
この問題を克服する別の試みにおいて、例えば、本発明の出願人の名義のある特許文献において記載されるように、形成された箱が帯体に対して並進移動可能であり、それにより熱密封作業を2つの手順に分割するような方法で、機械は修正された(例えば、特許文献2参照。)。しかし、このタイプの機械は、複雑なものであり、特に異なる箱寸法に切り替える際には調整が困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】イタリア国特許出願第BO2011A000265号
【文献】国際公開第2014/177947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上記の問題を克服することを目的とする。
【0018】
本開示は、特には薄い熱密封帯体を適用することにより、及び構造的及び/又は操作上の複雑さを導入することなく、美的品質の高い高級箱を製造することを可能にする、巻出しユニット及び巻出し方法を提供することを目的とする。
【0019】
この開示の別の目的は、上述の欠点を克服可能にしており、更に特には、望ましくない変形のない特に薄い熱密封帯体の容易な適用を可能にする、四隅止機及び成形方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
これらの目的は、添付の特許請求の範囲において特徴付けられるような本開示の巻出しユニット及び巻出し方法により完全に達成される。
【0021】
第1の形態によれば、目的は、四隅止機に取り付けられるように適合されたケーシングと、供給路に沿って且つ供給方向において熱密封材料の帯体を引っ張るように構成された、引張り手段と、を具備する巻出しユニットにより達成される。方向転換手段は、供給路の、最初の好適には水平な伸張部と、最後の実質的に垂直な伸張部との間において帯体を方向転換させるように構成される。最初の伸張部と最後の伸張部との間において、湾曲した接続伸張部が存在する。
【0022】
帯体の供給方向において、ケーシングに動作可能に関連する変形手段であって、湾曲した伸張部から開始して又は湾曲した伸張部の下流で帯体自体に沿って延びる、伸張した折り目線を帯体上に作るように構成された、変形手段が提供されることが有利である。
【0023】
湾曲した伸張部から開始して帯体を変形させることは、帯体供給システムの効率を損なうことなく、更に従って帯体を配置する際の別の可能性のある欠陥原因を導入することなく、薄い帯体を使用して高品質な高級箱を製作することを可能にする。
【0024】
変形手段は、例えば、引張り手段の一部分を形成するか又は引張り手段を構成する、一対の逆回転ローラを具備することが好ましい。これは、ユニットの構造を単純化し、機械に容易に取り付けられるコンパクトなユニットを提供し、変形及び供給段階を最適化する。
【0025】
変形手段は、例えば環状体の溝に結合可能な突起、例えば環状体を具備することが好ましい。突起及び溝は、供給路において互いに相互貫通して、帯体上に折り目線を生成する。溝及び突起は、逆回転ローラの内の一方にそれぞれ形成されることが好ましい。
【0026】
変形手段は、供給路の湾曲した伸張部に設置されることが好ましく、更に、帯体を一層より効率的に変形させ且つ引っ張るように、最初の伸張部と湾曲した伸張部との間の通過区域に配置されることが更により好ましい。
【0027】
引っ張り手段は、一対の逆回転ローラを具備することが好ましい。2つのローラの内の少なくとも1つは、動力駆動されており、動力駆動ローラ(回転体)は、帯体に横方向の動きを与えることを防止するように、例えば、ローレット加工等の、任意の軸方向押さえ面を有さないことが好ましい。
【0028】
引張り手段及び/又は変形手段の一部を形成する、逆回転ローラの少なくとも1つ、好適にはアイドル(遊動)ローラは、帯体供給路に対してケーシング自体の対向する側において巻出しユニットのケーシングにヒンジ止めされた、2つの腕部を具備する、フォーク(叉部)上で回転するように取り付けられることが好ましい。その様にして、ローラはバランスがとられ、ローラに適用される力は対称的であり、ユニットに対して可能性のある帯体の整列不良の最小の原因さえも排除する。
【0029】
フォークは、フォークがケーシングに対して軸方向の遊びを有するように取り付けられることが好ましく、及び/又はフォークは、供給される帯体に対する調整を可能にしていて且つ単純化するために、フォークに取り付けられた、ローラの軸方向の位置を調整するための手段を具備することが好ましい。もう一方のローラ、例えば動力駆動ローラは、ケーシング上で回転するように取り付けられているので、従ってもう一方のローラは、フォークに取り付けられたローラの位置に適合させるために、ケーシング自体に対して軸方向の遊びを有することが好ましい。
【0030】
逆回転ローラを帯体に接触させることを維持する、推力を適用するために、逆回転ローラの少なくとも1つに動作可能に関連する、弾性手段が設けられることが好ましい。例えば、弾性手段は、フォークとケーシングとの間に介在する。
【0031】
供給路の最後の伸張部の少なくとも一部に沿って帯体を案内し更に箱の角縁部に垂直に面するように帯体の一部を配置するように構成された、送り出し案内手段が設けられることが好ましい。例えば、送り出し案内手段は、ケーシングの一部分と、供給路の最後の伸長部に沿って延びる、帯体の通過のための貫通隙間をケーシングの一部分とブロックの間に画定するような方法でケーシングに固定されたブロック(塊)と、を具備する。その様にして、送り出し案内手段は、ケーシングに堅固に接続されており、更に帯体を垂直方向に配置する際に、より高い精度を可能にする。更に、貫通隙間は従って、帯体が巻出しユニットを出る際に、帯体をより良好に案内するように、帯体の許容差及び幅に匹敵する、減少された公差及び幅を有することができる。
【0032】
ケーシングの一部分及びブロックは、帯体の幅に対して少なくとも貫通隙間の中央の伸張部においてV字の形状を有する、貫通隙間を画定するように構成されることが好ましい。貫通隙間の頂点は、折り目線に位置することが好ましい。その様にして、帯体が巻出しユニットを出る際に帯体に沿って作られた、折り目は、側部案内部のおかげで、供給の精度に悪影響を及ぼすことなく、帯体を一層より安定させる。
【0033】
供給路の最初の伸張部の少なくとも一部分に沿って帯体を案内するように構成された、送り込み案内手段であって、平坦な摺動面と、2つの側部格納壁と、少なくとも1つの長穴を有することが好ましいカバー板と、を具備する送り込み案内手段が設けられることが好ましく、送り込み案内手段は、供給路の最初の伸長部に沿って延びる、帯体のための貫通隙間を画定するような方法で配置される。貫通隙間は、帯体が巻出しユニットに入る際に帯体をより良好に案内するように、帯体の公差及び幅に匹敵する、減少された公差及び幅を有することが好ましい。従って、帯体が、変形手段に対して安定且つ正確に配置されることを保証することが可能である。平坦な摺動面は、帯体の改善された摺動性のために機械加工されることが好ましい。
【0034】
別の形態によれば、上述の目的は、基部と基部に接続された複数の構成部分とを有する、紙又は厚紙空白紙から箱を形成するための四隅止機により達成される。この機械は、空白紙の構成部分を折り畳み更に箱の垂直な角縁部を画定するように構成部分の横方向の端部が並置された状態で、構成部分を直立して設定するように構成された、折り畳み手段を具備する。更に、垂直な角縁部に面するように所定の長さの帯体片を配置するように、複数の巻出しユニットが提供される。
【0035】
この機械はまた、加熱可能であって且つそれぞれの角縁部に対して部品を押圧するように、箱に向かって及びそれから離れて移動可能である、対応するプレッサ(押圧機)を備える、複数の密封頭部を具備する。密封頭部は、帯体を切断するようにプレッサと共に一体に移動可能である、対応する刃を備えることが好ましい。
【0036】
別の形態によれば、上記の目的は、箱の角縁部を画定するように並置された、箱形成空白紙の側部構成部分の縁部を密封するのに適した、熱密封材料の帯体を巻出す方法により達成される。この方法は、帯体を供給路に沿って且つ供給方向において引っ張る手順と、供給路の、最初の好適には水平方向の伸張部と湾曲した接続伸張部と最後の好適には垂直な伸張部との間において帯体を方向転換させる手順と、を具備する。帯体に沿って延びる伸張した折り目線は、帯体の供給方向において、供給動作に悪影響を与えることなく帯体を強化するために、湾曲した伸張部から開始して又は湾曲した伸張部の下流で帯体上に作られることが有利である。
【0037】
折り目線は、2つの手順を最適化するために、帯体を供給する真のシステムにより、及びシステムの動作と同時に作られることが好ましい。
【0038】
帯体は、折り目線の頂点を有する、V字形状に折り曲げられることが好ましく、帯体が垂直に配置されている間に、帯体を更に強化して且つ帯体を案内するために、帯体が供給路を離れる際に帯体を案内する。
【0039】
帯体の幅に対する折り線の位置は、異なる動作条件及び異なる箱寸法に適合するように調整可能であることが好ましい。
【0040】
折り目線が正確に配置されることを保証するために、帯体は、帯体が供給路に入る際に案内されることが好ましい。
【0041】
別の形態によれば、上述の目的は、基部と、隣接する側部構成部分の縁部が箱の側壁の垂直な角縁部を画定するような方法で基部に対して折り畳み可能である、複数の側部構成部分と、を有する平坦な成形空白紙から厚紙箱を形成する方法により達成される。この形態によれば、本方法は、角縁部の各々に面するように所定の長さの帯体の一部分を垂直方向に配置する手順と、加熱して更に帯体部分を角縁部に対して熱密封してそれにより角縁部を閉じるために、各帯体部分を対応する角縁部に対して押圧する手順と、を具備する。
【0042】
本開示のこれらの及び別の形態は、添付の図面を参照して、本開示の以下の好適な非限定的な実施の形態の詳細な説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】
図1は、紙又は厚紙空白紙から箱を形成するための四隅止機の概略斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の機械の巻出しユニットの概略斜視図である。
【
図4】
図4は、別のものをより良好に図示するために幾つかの部分が取り除かれた状態で、部分的に分解された図であり、異なる角度からの
図2の巻出しユニットを示す。
【
図5】
図5は、異なる角度からの及び分解図における
図2の巻出しユニットを示す。
【
図6】
図6は、異なる角度からの
図2の巻出しユニットの詳細を示す。
【
図7】
図7は、
図2の巻出しユニットの詳細を部分断面で示す。
【
図8】
図8は、異なる角度からの
図2の巻出しユニットの詳細を示す。
【
図9】
図9は、
図1の機械から得ることが出来る部分的に形成された箱を示す、斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1の参照番号1は、基部202と複数の構成部分204とを有する、紙又は厚紙空白紙(ブランク)200から箱100を形成するための四隅止機を示す。
【0045】
図9は、空白紙200から形成される箱を概略的に示す。構成部分204は、脆弱線206により基部202に接続されており、基部に対して構成部分204を折り畳むことをより容易にする。より具体的には、空白紙200の構成部分204は、基部202に対して90度で折り曲げ可能であり、更に並置される構成部分204の側縁部が垂直に配置されて、箱100の側壁104の垂直な角縁部102を区画する。この折り畳み作業は、折り畳み手段12により機械1上において実施される。
【0046】
密封すべき箱の各垂直な縁部102において、頂部から下方に吊るされた熱密封材料の帯体「S」の部品300が設置される。部品300は、密封されるべき角縁部と実質的に同じ高さであり、機械1により適用される。更に、帯体「S」は、その厚さ「SP」が箱の美的外観に悪影響を与えないように特に薄くされた、材料の帯体である。
【0047】
各部品300は、巻出しユニット400により供給され、従って機械1は、複数の巻出しユニット400を具備する。
【0048】
各巻出しユニットの下に、機械1は、密封頭部を具備しており、従って機械1は、複数の密封頭部を具備する。各密封頭部は、加熱可能であって且つそれぞれの角縁部102に対して部品300を押圧するように箱100に向かって及び離れて移動可能である、プレッサ(押圧機)を具備する。各密封頭部は、帯体をそれぞれの部品に切断するようにプレッサと一緒に移動可能である、対応する刃を更に具備してもよい。
【0049】
各巻出しユニット400は、例えば、熱密封材料の帯体「S」を、図示されない熱密封材料のロール(巻き体)から巻き出すように構成される。各巻出しユニット400は、帯体「S」を供給路「P」に沿って供給し、帯体「S」の所定の長さの部分を垂直に配置し、従って帯体「S」は、箱の角縁部102に面する。部品300は、帯体のこの部分から切断される。
【0050】
より具体的には、帯体「S」の所定の長さの部分は、自由であり、即ち、所定の長さの部分は、機械的部分により多少なりとも拘束又は案内されないことが留意されるべきである。
【0051】
帯体の自由な非拘束部分の長さは、箱の高さ、即ち使用される箱の寸法に依存することにもまた留意されるべきである。巻出しユニット400は、
図2及び以下を参照して以下に説明される。
【0052】
巻出しユニット400は、機械1に取り付けられるように適合された、ケーシング401を具備する。ケーシング401に動作可能に関連していて、供給路「P」に沿って及び供給方向「V」において、ケーシング401に対して帯体「S」を引っ張るように形成される、引張り手段402が存在する。
【0053】
一実施の形態において、引張り手段402は、供給路「P」に対して横に、ローラ403、404の回転軸線が取り付けられていて且つ帯体「S」の主対向面に引張り作用を適用するような方法で、それぞれ、供給路「P」の対向する側に取り付けられる、一対の逆回転ローラ(回転体)403、404を具備する。言い換えれば、逆回転ローラは、帯体「S」の主対向面がローラに接触する状態で、帯体「S」が逆回転ローラの間に挿入されるような方法で互いに協働する。言い換えれば、逆回転ローラは、引張り手段の一部を形成する。
【0054】
2つのローラの内の1つは、ローラが動力駆動ローラ404を構成するように回転駆動される、モータ手段405に動作可能に関連することが好ましい。動力駆動ローラ404は、帯体に横方向の動きを与えることを防止するように、例えばローレット加工等の任意の軸方向の押さえ面を有さないことが好ましい。2つのローラの内のもう一方は、受動的に回転駆動され、即ち、もう一方は、アイドル(遊動)ローラ403を構成することが好ましい。
【0055】
例えば、動力駆動ローラ404は、ローラ404が動きを受容するように動作可能に接続する、ベルト405aにより回転駆動される。より具体的には、ベルト405aは、プーリー406a、406bの内の少なくとも1つがモータ手段405に接続する、一対のプーリー406a、406bに動作可能に関連することが留意されるべきである。巻出しユニット400は、供給路「P」の最初の好適には水平な伸張部「P1」と供給路の最後の実質的に垂直な伸張部「P2」との間において帯体「S」を方向転換させるように構成された、方向転換手段407を具備する。湾曲した接続伸張部「P3」は、従って、最初の伸張部「P1」と最後の伸張部「P2」との間に画定される。
【0056】
方向転換手段407は、帯体「S」の側部を配向するための一対の側部案内板408と、帯体「S」が前方に摺動する際に、帯体「S」を支持する、平坦な支持及び摺動面409と、を具備する(
図4)。方向転換手段407は、熱密封帯体「S」を、最初の伸張部「P1」に沿って水平に、即ち、箱100の基部202に平行に且つ最後の伸長部「P2」に沿って垂直に案内するように構成されることが留意されるべきである。より詳細には、方向転換手段407は、帯体の供給方向を水平から垂直に変えるように適切に形成された、接続部分410を有することが留意されるべきである。
【0057】
帯体「S」は、方向転換手段407を垂直に出ることが留意されるべきである。
【0058】
帯体「S」のための平坦な支持及び摺動面409は、接続部分410において開口部411を有する。平坦な支持及び摺動面409の開口部411を介して、引張り手段402(即ち、2つのローラ403及び404)は、帯体「S」の2つの対向する面において動作することが留意されるべきである。
【0059】
接続部分410はまた、帯体「S」の上面のための一対の案内要素412を有し、帯体「S」を供給路「P」の湾曲した伸張部「P3」に沿って配向させ且つ案内することを可能にするように成形される。
【0060】
巻出しユニット400は、ケーシング401に動作可能に関連する変形手段413であって、帯体「S」の供給方向「V」において、湾曲した伸張部「P3」から開始して又は湾曲した伸張部「P3」の下流で帯体自体に沿って延びる、伸張された折り目線414を帯体「S」上に作るように構成される、変形手段413を具備する。換言すれば、変形手段413は、帯体「S」の対向する面に作用して、帯体「S」に沿って折り目線414を長く生成するような方法で、その厚み「SP」の方向において帯体を変形させる。この変形は、より大きな剛性を、帯体「S」に与えて、帯体「S」が機械的拘束から自由に垂直に吊り下がる時に、不恰好になることを防止し更に帯体「S」を安定した位置に保持する。これは、帯体の自由な部分が角縁部102に対して位置から外れて移動すること防止しており、即ち、熱密封操作中におけるその揺動及び問題の発生を防止する。
【0061】
変形手段413は、帯体「S」をその中心線に沿って変形させるように構成され、それにより、帯体「S」を長手方向において2つの等しい部分に分割することが好ましい。引張り手段402が一対の逆回転ローラ403、404を具備する場合において、変形手段413は、この一対の逆回転ローラを具備してもよいことが有利である。
【0062】
例えば、対の2つのローラの内の一方は、ローラ自体と同軸である、環状の突起415を有し、更に一対の逆回転ローラのもう一方のローラは、ローラ自体と同軸である、環状の溝416を有しており(
図7)、図示の例において、アイドルローラ403が、環状突起415を有し、動力駆動ローラ404が、環状溝416を有する。
【0063】
環状突起415及び環状溝416は、供給路「P」において相互貫通して、帯体上に折り目線414を生成する。帯体「S」が、環状突起415と環状溝416との間において-搾ることにより-変形されることが留意されるべきである。
【0064】
帯体「S」と接触する、環状突起415の縁部は、半径方向に実質的に丸みを帯びており、搾りによるその変形の間において帯体を引き裂かないような方法で形成されることもまた留意されるべきである。
【0065】
一対の逆回転ローラ403、404は、供給路「P」の湾曲した伸張部「P3」において、好適には、最初の伸張部「P1」と湾曲した伸張部「P3」との間の通過区域に設置されることが好ましい。
【0066】
その非限定的な例が図示される、可能な実施の形態によれば、一対の逆回転ローラの内の1つのローラ、好適にはアイドルローラ403は、ホルダ(保持部)上で回転するように取り付けられる。
【0067】
一実施の形態において、ホルダは、少なくとも1つの腕部418を具備する。一実施の形態において、少なくとも1つの腕部418は、ケーシング401にヒンジ(丁番)止めされてもよい。
【0068】
一実施の形態において、ホルダは、2つの腕部418を具備する、フォーク(叉部)417を具備する。これらの2つの腕部は、帯体「S」の供給路「P」に対してケーシング自体の対向する側において巻出しユニットのケーシング401にヒンジ止めされてもよい。
【0069】
一実施の形態において、ホルダは、ホルダがケーシング401に対して軸方向の遊びを有するように取り付けられる。
【0070】
一実施の形態において、少なくとも1つの腕部418は、腕部がケーシング401に対して軸方向の遊びを有するように取り付けられる。
【0071】
フォーク417は、フォーク417がケーシング401に対して軸方向の遊びを有するように取り付けられることが好ましい。
【0072】
一実施の形態において、ホルダは、ホルダの上に取り付けられたローラの軸方向位置を調整するための調整構造を具備する。「軸方向」は、ローラの(回転の)軸線に沿った方向を意味する。
【0073】
一実施の形態において、逆回転ローラの各々は、その軸方向位置において調整されてもよい。
【0074】
一実施の形態において、逆回転ローラの一方又は両方は、第1の端部位置と、第1の端部位置から軸方向に変位した第2の端部位置との間で軸方向に遊ぶように可動であってもよい。
【0075】
一実施の形態において、フォーク417は、フォーク417の上に取り付けられたローラの軸方向位置を調整するための手段419を具備する(
図7)。例えば、
図7に示されるように、フォーク417は、それぞれのローラ、特にはアイドルローラ403の回転軸線を画定する、ピン420を具備する。ピン420は、雄ねじを切られており、更に、フォーク417に対するピン420の軸方向位置を調整するのに適する、締め付け手段、例えばナット421に関連する。
【0076】
もう一方のローラ、例えば動力駆動ローラ404は、ケーシング401上で回転するように取り付けられるので、従って動力駆動ローラ404は、アイドルローラ403の位置に適合させるために、ケーシング自体に対して軸方向の遊びを有することが好ましい。例えば、動力駆動ローラ404は、動力駆動ローラ404を回転駆動する、シャフト(軸)422に取り付けられており、更にシャフト422に沿った軸方向の遊びを有する(
図5)。一旦調整されると、動力駆動ローラは、アイドルローラとの結合及びベルト405aとの結合の効果により安定状態を維持する。
【0077】
逆回転ローラを帯体「S」と接触させ続ける、推力を適用するために、少なくとも1つの逆回転ローラと動作可能に関連する、弾性手段423が設けられることが好ましい。例えば、弾性手段423は、アイドルローラ403に動作可能に関連する。図示された例において、弾性手段423は、アイドルローラ403が帯体「S」の上面に推力を適用させるように、フォーク417とケーシング401との間に設置される(
図5)。
【0078】
供給路「P」の最後の伸張部「P2」の少なくとも一部分に沿って帯体「S」を案内し更に帯体の一部分を箱100の角縁部102に垂直に面するように配置するように構成される、送り出し案内手段424が、設けられることが好ましい。
【0079】
例示的な実施の形態において、送り出し案内手段424は、供給路「P」の最後の伸張部「P2」に沿って伸張する、帯体「S」の通過のための貫通隙間427をケーシング401の一部分425とブロック426の間に画定するような方法で、ケーシング401の一部分425と、ケーシングに固定された、ブロック(塊)426と、を具備する。ケーシング401の一部分425及びブロック426は、帯体「S」の幅に対して、少なくとも貫通隙間427の中間伸張部においてV字の形状を有する、貫通隙間427を画定するように構成されることが好ましい(
図6)。
【0080】
供給路「P」の最初の伸張部「P1」の少なくとも一部分に沿って帯体「S」を案内するように構成された、送り込み案内手段428が提供されることが好ましい。例えば、送り込み案内手段428は、平坦な摺動面429と、2つの側部格納壁430と、カバー板431と、を具備しており、摺動面429と側部格納壁430とカバー板431とは、供給路「P」の最初の伸張部「S」に沿って伸張する、帯体「S」のための貫通隙間432を画定するような方法で配置される。カバー板431は、少なくとも1つの長穴433を有することが好ましい(
図5及び
図8)。
【0081】
特には箱100の1つの角縁部102に関して、巻出しユニット及び機械の動作が、以下に説明される。
【0082】
帯体「S」は、ローラ403、404により引っ張られ、供給路「P」に沿って供給される。より具体的には、帯体「S」は、連続する材料のロールから巻き出される。
【0083】
帯体「S」を引っ張る2つの逆回転ローラもまた、逆回転ローラが帯体「S」を引っ張る際に、帯体「S」を変形させることが留意されるべきである。
【0084】
より具体的には、帯体「S」の変形は、帯体自体の厚み「SP」の方向に存在する。実際には、帯体「S」が引っ張られると、帯体「S」の一部が環状突起415と環状溝416との間において搾られる。
【0085】
変形は連続的であることが好ましい(即ち、折り目線414は全て、絶え間なく帯体「S」に沿って作られる)。
【0086】
帯体「S」の変形部分は、所定の長さ(使用されている箱寸法に依存する)に関して、巻出しユニット400の下で下方に突出することが留意されるべきである。
【0087】
帯体のこの部分は、拘束がなく、角縁部102と密封頭部との間に挿入される。
【0088】
帯体が湾曲した伸張部において又は伸張部の下流で変形されるという事実は、引っ張り作用に悪影響を与えることなく、帯体の自由部分の望ましくない揺れ又は曲がりを防止することを可能にすることが有利であり、更に従って帯体が箱100の角縁部102に対して所定の位置に保持されることを可能にする。
【0089】
この形態は、その真に本質的には、もし垂直方向に拘束されないで状態であるならば、曲がるか又は丸くなる傾向がある、厚みの薄くなった帯体において特に重要である。
【0090】
従って、この構成において、密封頭部は、帯体「S」の一部分を隣接する側部構成部分に正確に熱密封する。帯体「S」の一部分は、部品300を形成するように、記載されない慣例的な方法で切り離されることが留意されるべきである。部品300は、構成部分204を一緒に保持し、角縁部102を密封する。
【0091】
帯体「S」が薄いという事実は、角縁部102において魅力的でない窪みが形成されることを防止し、更に折り目線のおかげで、特に背の高い箱を形成することが可能となるので、従って箱寸法の観点における高度な柔軟性を保証することを可能にする。
【0092】
上記のように帯体を変形させるという事実と組み合わされた、材料の特に薄い帯体を使用することは、(帯体が非常に薄いために)熱密封帯体が見えず且つ同時に、帯体を箱の角端部に正確に適用することが保証される、高品質の高級箱を作ることを可能にするので有利であることが留意されるべきである。
【0093】
箱の角縁部を画定するように並置された、箱形成空白紙の側部構成部分の縁部を密封するのに適した熱密封材料の帯体「S」を巻出す方法もまた、規定される。この方法は、帯体が供給される、システムと干渉することなく、帯体をより強くする。
【0094】
この方法は、帯体「S」を供給路「P」に沿って且つ供給方向「V」において引っ張る手順と、供給路の最初の好適には水平な伸張部「P1」と、最後の好適には垂直な伸張部との間において(帯体「S」)を方向転換する手順と、最初の伸張部「P1」と最後の伸張部との間において湾曲した接続伸張部「P3」を画定する手順と、を具備する。
【0095】
この方法はまた、帯体「S」の供給方向「V」において、湾曲した伸張部「P3」から開始して又は湾曲した伸張部「P3」の下流で帯体自体に沿って延びる、伸張した折り目線414を帯体「S」上に作る手順を具備する。
【0096】
折り目線414は、帯体「S」を供給する真のシステムにより、及びシステムの動作と同時に作られる。
【0097】
この方法はまた、帯体「S」を折り目線414内の頂点を有するV字形状に折り曲げて更に帯体「S」が供給路「P」を離れる際に帯体「S」を案内する手順を具備してもよい。一実施の形態において、折り目線414は、帯体「S」の幅に対して中心に配置される。
【0098】
帯体「S」の幅に対する折り目線414の位置は、調整可能であることが好ましい。帯体「S」は、供給路「P」に入る際に案内されることが好ましい。
【0099】
基部と、隣接する側部構成部分の縁部が箱の側壁の垂直な角縁部を画定するような方法で基部に対して折り畳み可能である複数の側部構成部分と、を有する、平坦な成形空白紙から厚紙箱を形成する方法もまた、本説明に従って規定される。
【0100】
帯体「S」は、箱の角縁部の各々に対面するように、所定の長さの帯体「S」の一部分を垂直に配置するために、上述の巻出し方法に従って巻き出される。
【0101】
帯体の各部分は、帯体を角縁部自体に対して熱密封するために、加熱され、対応する角縁部に対して押圧され、更にそれにより角縁部自体を閉じる。